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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】建物
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/76 20060101AFI20241007BHJP
   E04B 1/80 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
E04B1/76 500H
E04B1/80 100A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024025195
(22)【出願日】2024-02-22
【審査請求日】2024-02-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年12月26日に、BBTハウジングパークジュートピア富山展示場(富山県富山市西荒屋275)で建物の上棟を行った。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524069721
【氏名又は名称】成友建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144886
【弁理士】
【氏名又は名称】大坪 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】坂本 智志
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特許第7432273(JP,B1)
【文献】登録実用新案第3056668(JP,U)
【文献】特開2020-200657(JP,A)
【文献】実開昭64-014805(JP,U)
【文献】特開2018-096170(JP,A)
【文献】特許第5960900(JP,B1)
【文献】特開2011-231530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/62-1/99
E04B 2/56
E04B 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁に面する部分において、
共に鉛直方向に延び、隣り合う一対の第1内側垂直材および第2内側垂直材と、水平方向に延びて前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材を連結する第1内側横架材と、前記第1内側横架材の上側に位置し、水平方向に延びて前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材を連結する第2内側横架材と、を備える内側躯体と、
前記内側躯体と前記外壁との間に位置し、前記第1内側垂直材の前記外壁側に並んで配置され鉛直方向に延びる第1外側垂直材と、前記第2内側垂直材の前記外壁側に並んで配置され鉛直方向に延びる第2外側垂直材と、前記第1内側横架材の前記外壁側に並んで配置され、水平方向に延びて前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材を連結する第1外側横架材と、前記第1外側横架材の上側に位置し、前記第2内側横架材の前記外壁側に並んで配置され、水平方向に延びて前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材を連結する第2外側横架材と、を備え、前記第1外側横架材の上面が前記第1内側横架材の上面よりも下側に位置し、前記第2外側横架材の下面が前記第2内側横架材の下面よりも上側に位置する外側躯体と、
前記外側躯体の外周面に固定された耐力面材と、
前記内側躯体の屋内側に配置された内装ボード材と、
前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材の間に形成された外側空間と、前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材の間に形成された内側空間と、を備え、厚さが200mm以上の第1空間と、
前記第1空間内に配置され、厚さが200mm以上、かつ、前記第1空間の厚さ以下である第1断熱ボードと、を有し、
前記第1空間内には、筋交いが配置されておらず、
前記第1断熱ボードは、前記外側空間内に配置され、前記外側空間と同じ厚さの外側断熱ボードと、前記内側空間内に配置され、前記内側空間の厚さよりも小さい厚さの内側断熱ボードと、を有し、
前記外側断熱ボードは、前記内側断熱ボードよりも高さ方向に長く、下端が前記内側断熱ボードの下端よりも下側に位置し、上端が前記内側断熱ボードの上端よりも上側に位置し、さらに、下端部が前記耐力面材と前記第1内側横架材との間に挟まれ、上端部が前記耐力面材と前記第2内側横架材との間に挟まれており、
前記内側断熱ボードは、前記外側断熱ボード側に寄せて配置され、前記内側断熱ボードと前記内装ボード材との間に隙間が形成され、
前記内側断熱ボードの外面を前記外側断熱ボードの内面に接触させた状態で、前記内側断熱ボードの内面側から前記内側断熱ボードと前記内側躯体との境界部をコーキングすることにより、前記内側断熱ボードと前記内側躯体との隙間を塞ぐと共に、前記内側断熱ボードを前記内側躯体に固定していることを特徴とする建物。
【請求項2】
前記第1内側垂直材、前記第2内側垂直材、前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材は、それぞれ、厚さが120mm以上である請求項1に記載の建物。
【請求項3】
床下に面する部分において、
共に水平方向に延び、隣り合う一対の第1横架材および第2横架材を備え、
前記第1横架材と前記第2横架材の間に形成され、厚さが200mm以上の第2空間と、
前記第2空間内に配置され、厚さが200mm以上の第2断熱ボードと、を有する請求項1に記載の建物。
【請求項4】
前記第1横架材および前記第2横架材の上側に配置された床板材をさらに有し、
前記第2断熱ボードの厚さは、前記第2空間の厚さよりも小さく、
前記床板材と前記第2断熱ボードとの間に隙間が形成されている請求項に記載の建物。
【請求項5】
屋根に面する部分において、
共に水平方向に延び、隣り合う一対の第3横架材および第4横架材を備え、
前記第3横架材と前記第4横架材の間に形成され、厚さが200mm以上の第3空間と、
前記第3空間内に配置され、厚さが200mm以上の第3断熱ボードと、を有する請求項1に記載の建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載されているように、住宅の工法として、柱(垂直材)と梁(横架材)とを組み合わせた軸組工法が従来から広く知られている。このような軸組工法では、一般的に、4寸柱または3.5寸柱が使用される。なお、4寸柱は、120mm角の柱であり、3.5寸柱は、105mm角の柱である。また、このような軸組工法の住宅において断熱性を確保する1つの方法として、壁内に断熱ボードを配置する充填断熱工法が知られている。
【0003】
近年では、電気、ガス等のエネルギーの高騰により、高断熱の住宅が非常に注目されているが、充填断熱工法の場合、4寸柱であれば厚さが120mm以下の断熱ボードしか使用できず、3.5寸柱であれば厚さが105mm以下の断熱ボードしか使用できない。実際に、現状では、厚さが80mm~120mmの断熱ボードを使用するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平08-270073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、厚さが120mm以下の断熱ボードしか使用できないと、さらに高い断熱性を獲得することが難しい。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、優れた断熱性を有する建物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の発明により達成される。
【0008】
(1) 外壁に面する部分において、
共に鉛直方向に延び、隣り合う一対の第1内側垂直材および第2内側垂直材を備える内側躯体と、
前記内側躯体と前記外壁との間に位置し、前記第1内側垂直材の前記外壁側に並んで配置され鉛直方向に延びる第1外側垂直材および前記第2内側垂直材の前記外壁側に並んで配置され鉛直方向に延びる第2外側垂直材を備える外側躯体と、
前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材の間に形成された外側空間と、前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材の間に形成された内側空間と、を備え、厚さが200mm以上の第1空間と、を有することを特徴とする建物。
【0009】
(2) 前記第1内側垂直材、前記第2内側垂直材、前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材は、それぞれ、厚さが120mm以上である上記(1)に記載の建物。
【0010】
(3) 前記第1空間内に配置され、厚さが200mm以上、かつ、前記第1空間の厚さ以下である第1断熱ボードを有する上記(1)に記載の建物。
【0011】
(4) 前記内側躯体の屋内側に配置された内装ボード材をさらに有し、
前記第1断熱ボードの厚さは、前記第1空間の厚さよりも小さく、
前記内装ボード材と前記第1断熱ボードとの間に隙間が形成されている上記(3)に記載の建物。
【0012】
(5) 前記第1断熱ボードは、前記外側空間内に配置され、前記外側空間と同じ厚さの外側断熱ボードと、前記内側空間内に配置され、前記内側空間の厚さよりも小さい厚さの内側断熱ボードと、を有する上記(4)に記載の建物。
【0013】
(6) 前記外側断熱ボードは、前記内側断熱ボードよりも高さ方向に長く、
前記外側断熱ボードの下端は、前記内側断熱ボードの下端よりも下側に位置し、
前記外側断熱ボードの上端は、前記内側断熱ボードの上端よりも上側に位置する上記(5)に記載の建物。
【0014】
(7) 前記内側躯体は、前記内側空間の下側に位置し、水平方向に延びて前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材を連結する第1内側横架材と、前記内側空間の上側に位置し、水平方向に延びて前記第1内側垂直材および前記第2内側垂直材を連結する第2内側横架材と、を有し、
前記外側躯体は、前記外側空間の下側において前記第1内側横架材の前記外壁側に並んで配置され、水平方向に延びて前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材を連結する第1外側横架材と、前記外側空間の上側において前記第2内側横架材の前記外壁側に並んで配置され、水平方向に延びて前記第1外側垂直材および前記第2外側垂直材を連結する第2外側横架材と、を有し、
前記第1外側横架材の上面は、前記第1内側横架材の上面よりも下側に位置し、
前記第2外側横架材の下面は、前記第2内側横架材の下面よりも上側に位置する上記(6)に記載の建物。
【0015】
(8) 床下に面する部分において、
共に水平方向に延び、隣り合う一対の第1横架材および第2横架材を備え、
前記第1横架材と前記第2横架材の間に形成され、厚さが200mm以上の第2空間と、
前記第2空間内に配置され、厚さが200mm以上の第2断熱ボードと、を有する上記(1)に記載の建物。
【0016】
(9) 前記第1横架材および前記第2横架材の上側に配置された床板材をさらに有し、
前記第2断熱ボードの厚さは、前記第2空間の厚さよりも小さく、
前記床板材と前記第2断熱ボードとの間に隙間が形成されている上記(8)に記載の建物。
【0017】
(10) 屋根に面する部分において、
共に水平方向に延び、隣り合う一対の第3横架材および第4横架材を備え、
前記第3横架材と前記第4横架材の間に形成され、厚さが200mm以上の第3空間と、
前記第3空間内に配置され、厚さが200mm以上の第3断熱ボードと、を有する上記(1)に記載の建物。
【発明の効果】
【0018】
このような本発明によれば、外側躯体により形成される外側空間と内側躯体により形成される内側空間によって200mm以上の空間を容易に形成することができ、当該空間に200mm以上の断熱ボードを配置することができる。そのため、優れた断熱性を有する建物となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態の建物を示す縦断面図である。
図2】建物の壁構造を示す横断面図である。
図3】建物の壁構造を示す横断面図である。
図4】建物の外壁に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。
図5】建物の床下に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。
図6】建物の屋根に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。
図7】第2実施形態の建物の基礎部分を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の建物を示す縦断面図である。図2および図3は、それぞれ、建物の壁構造を示す横断面図である。図4は、建物の外壁に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。図5は、建物の床下に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。図6は、建物の屋根に面する部分の断熱構造を示す縦断面図である。
【0021】
図1に示す建物1は、通気断熱WB工法が用いられた1階建て木造軸組パネル構造(耐力面材で耐力壁を形成した構造)の建物である。通気断熱WB工法については、公知であるため、簡単な説明に留めるが、主断熱材の外側(屋外側)と内側(屋内側)のそれぞれに通気層を設け、外気温が高い場合(夏)には内側の通気層内に外気を導入し、外気温が低い場合(冬)には内側の通気層内に外気を導入しないことにより、つまり、夏と冬とで空気の流れを切り替えることにより、年間を通じて室内環境を快適に維持することのできる工法である。なお、図1に示す建物1は、本発明の建物の一例であり、当然、本発明の建物は、建物1に限定されない。例えば、2階建て以上の建物であってもよいし、木造軸組構造(耐力壁を筋交いで形成した構造)の建物であってもよい。
【0022】
建物1は、基礎2と、基礎2上に固定された内側躯体3と、基礎2上に固定され内側躯体3の外側に配置された外側躯体4と、外側躯体4の外周側に配置された外壁5と、内側躯体3および外側躯体4の上側に配置された屋根6と、を有する。
【0023】
内側躯体3は、主に、基礎2の立ち上がりにアンカーボルト等によって固定された土台31と、土台31と水平方向に並んで配置された大引32と、大引32を下方から支える束33と、土台31に立設された複数の柱34と、複数の柱34を所定の高さで連結する梁36と、棟木37および母屋38と、棟木37、母屋38および梁36(軒桁)に支えられた垂木39と、を有する。そして、図示しないが、垂木39上に野地板を固定し、野地板上に屋根材を固定することにより、屋根6が形成されている。
【0024】
図2に示すように、柱34には、建物1の四隅に配置された通し柱341と、隣り合う一対の通し柱341の間に配置された管柱342と、隣り合う一対の管柱342の間に配置された間柱343と、が含まれる。このうち、通し柱341および管柱342は、それぞれ、4寸柱、つまり、120mm角の角材である。ただし、これに限定されず、例えば、通し柱341および管柱342は、それぞれ、4寸柱よりも細い3.5寸柱(105mm角の角材)であってもよいし、4寸柱よりも太い4.5寸柱(135mm角の角材)であってもよい。また、間柱343は、通し柱341および管柱342と同じ厚さを有する。つまり、本実施形態では、間柱343の厚さは、120mmである。
【0025】
また、図1に示すように、内側躯体3を構成する構造材のうち、束33および柱34が鉛直方向に延びる内側垂直材71であり、土台31、大引32、梁36、棟木37および母屋38が水平方向に延びる内側横架材72である。ただし、内側垂直材71としては、鉛直方向に延びた構造材であれば、上記のもの(柱34)に限定されない。同様に、内側横架材72としては、水平方向に延びた構造材であれば、上記のもの(土台31、大引32、梁36、棟木37、母屋38)に限定されず、例えば、その他、窓枠(窓台、まぐさ)、胴つなぎ等も含まれる。
【0026】
なお、本発明にかかる分野では、土台31を横架材に含めない場合もあるが、本願明細書では、説明の便宜上、土台31を内側横架材72に含めている。また、本発明にかかる分野では、梁36について、桁方向(棟木37が延びる方向)に延びるものを「桁」と呼び、桁に直交する梁方向に延びるものを「梁」と呼ぶことで、これらを区別する場合もあるが、本願明細書では、説明の便宜上、これらを区別することなく「梁」と呼ぶ。このことは、次に説明する外側躯体4についても同様である。
【0027】
以上、内側躯体3について説明した。次に、外側躯体4について説明する。
【0028】
図1に示すように、外側躯体4は、前述した内側躯体3の外側に位置し、内側躯体3の外周を覆うように配置されている。外側躯体4は、基礎2の立ち上がりにアンカーボルト等によって固定された土台41と、土台41に立設された複数の柱44と、複数の柱44を所定の高さで連結する梁46と、を有する。
【0029】
図2に示すように、柱44には、建物1の四隅に配置された通し柱441と、隣り合う一対の通し柱441の間に配置された管柱442と、隣り合う一対の管柱442の間に配置された間柱443と、が含まれる。このうち、通し柱441および管柱442は、それぞれ、4寸柱、つまり、120mm角の角材である。ただし、これに限定されず、例えば、通し柱441および管柱442は、それぞれ、4寸柱よりも細い3.5寸柱であってもよいし、4寸柱よりも太い4.5寸柱であってもよい。また、間柱443は、通し柱441および管柱442と同じ厚さを有する。つまり、本実施形態では、間柱443の厚さは、120mmである。
【0030】
このような外側躯体4は、所定箇所において金具等を用いて内側躯体3に固定されている。外側躯体4を内側躯体3に固定することにより、これらが一体の剛体となり、建物1の強度を高めることができる。
【0031】
また、図1に示すように、外側躯体4を構成する構造材のうち、柱44が鉛直方向に延びる外側垂直材81であり、土台41、梁46が水平方向に延びる外側横架材82である。ただし、外側垂直材81としては、鉛直方向に延びた構造材であれば、上記のもの(柱44)に限定されない。同様に、外側横架材82としては、水平方向に延びた構造材であれば、上記のもの(土台41、梁46)に限定されず、例えば、その他、窓枠(窓台、まぐさ)、胴つなぎ等も含まれる。
【0032】
以上、外側躯体4について説明した。建物1では、図1に示すように、外側躯体4の外周面に耐力面材11が固定されている。また、耐力面材11の外面は、図示しない防水シートで覆われている。さらに、耐力面材11には、防水シート上から縦胴縁12を介して外壁5が固定されている。縦胴縁12によって耐力面材11と外壁5との間に形成された隙間G1は、通気断熱WB工法において、主断熱材(後述する第1断熱ボード91)の外側(屋外側)に位置する通気層を構成する。
【0033】
また、建物1では、内側躯体3の内周面に内装ボード材14が固定されている。内装ボード材14は、透湿性を有するものであり、例えば、石膏ボードである。このように、透湿性を有する内装ボード材14を用いることにより、室内の湿気が内装ボード材14を介して後述する隙間G2に排出される。
【0034】
次に、建物1の断熱構造について説明する。図3および図4に示すように、躯体の外壁5に面する部分では、内側躯体3は、水平方向に隣り合う一対の第1内側垂直材711および第2内側垂直材712と、第1、第2内側垂直材711、712を上下所定の高さで連結する一対の第1内側横架材721および第2内側横架材722と、を有する。そして、内側躯体3は、第1、第2内側垂直材711、712および第1、第2内側横架材721、722に囲まれた矩形状の内側空間S12を有する。前述したように、柱34の厚さが120mmであるため、内側空間S12の厚さも120mmである。
【0035】
なお、第1、第2内側垂直材711、712は、それぞれ、内側垂直材71であり、図示の例では、第1内側垂直材711が間柱343、第2内側垂直材712が管柱342である。また、第1、第2内側横架材721、722は、それぞれ、内側横架材72であり、図示の例では、第1内側横架材721が土台31、第2内側横架材722が梁36である。ただし、第1、第2内側垂直材711、712の組み合わせ、第1、第2内側横架材721、722の組み合わせは、それぞれ、これに限定されない。
【0036】
一方、外側躯体4は、水平方向に隣り合う一対の第1外側垂直材811および第2外側垂直材812と、第1、第2外側垂直材811、812を上下所定の高さで連結する一対の第1外側横架材821および第2外側横架材822と、を有する。そして、外側躯体4は、第1、第2外側垂直材811、812および第1、第2外側横架材821、822に囲まれた矩形状の外側空間S11を有する。前述したように、柱44の厚さが120mmであるため、外側空間S11の厚さも120mmである。
【0037】
なお、第1、第2外側垂直材811、812は、それぞれ、外側垂直材81であり、図示の例では、第1外側垂直材811が間柱443、第2外側垂直材812が管柱442である。また、第1、第2外側横架材821、822は、それぞれ、外側横架材82であり、図示の例では、第1外側横架材821が土台41、第2外側横架材822が梁46である。ただし、第1、第2外側垂直材811、812の組み合わせ、第1、第2外側横架材821、822の組み合わせは、それぞれ、これに限定されない。
【0038】
また、図3に示すように、第1外側垂直材811は、第1内側垂直材711の外側(外壁5側)に並んで配置され、図示しないボルトによって第1内側垂直材711に固定されている。また、第2外側垂直材812は、第2内側垂直材712の外側(外壁5側)に並んで配置され、図示しないボルトによって第2内側垂直材712に固定されている。また、図4に示すように、第1外側横架材821は、第1内側横架材721の外側(外壁5側)に並んで配置され、基礎2を介して第1内側横架材721に固定されている。また、第2外側横架材822は、第2内側横架材722の外側(外壁5側)に並んで配置され、図示しないボルトによって第2内側横架材722に固定されている。
【0039】
そのため、当該箇所には、外側空間S11と内側空間S12とが重なり、連なった第1空間S1が形成されている。前述したように、外側空間S11および内側空間S12がそれぞれ120mmの厚さであるため、第1空間S1の厚さは、240mmである。このように、内側躯体3と外側躯体4とを組み合わせて第1空間S1を形成することにより、例えば、第1内側垂直材711と第1外側垂直材811とを1本の柱で構成し、第2内側垂直材712と第2外側垂直材812とを1本の柱で構成し、第1内側横架材721と第1外側横架材821とを1本の土台で構成し、第2内側横架材722と第2外側横架材822とを1本の梁で構成して第1空間S1を形成する場合と比べ、建物1のコストを低く抑えることができる。
【0040】
そして、図3および図4に示すように、建物1では、第1空間S1内に発泡プラスチック系の第1断熱ボード91が嵌め込まれている。第1断熱ボード91の厚さは、200mm以上である。第1断熱ボード91の厚さを200mm以上とすることにより、優れた断熱性を有する建物1となる。また、第1断熱ボード91の厚さは、第1空間S1の厚さ以下、つまり、240mm以下である。このように、第1断熱ボード91の厚さを第1空間S1の厚さ以下とすることにより、第1断熱ボード91が第1空間S1からはみ出さず、第1断熱ボード91の収まりがよくなる。
【0041】
第1断熱ボード91は、外側空間S11内に配置された外側断熱ボード911と、内側空間S12内に配置された内側断熱ボード912と、を有する。このうち、外側断熱ボード911の厚さは、120mmであり、外側空間S11と同じ厚さである。これに対して、内側断熱ボード912の厚さは、80mmであり、内側空間S12の厚さよりも小さい。つまり、第1断熱ボード91は、合計で200mmの厚さを有し、第1空間S1の厚さよりも40mm小さい。このように、外側断熱ボード911と内側断熱ボード912とを積層させて第1断熱ボード91を形成することにより、厚さ200mmの第1断熱ボード91を安価に用意することができる。
【0042】
また、第1断熱ボード91は、耐力面材11と接触するように耐力面材11側に寄せて配置されている。そして、図示しないが、内側断熱ボード912の内面側から、内側断熱ボード912と内側躯体3との境界部をコーキングすることにより、これらの隙間を塞いで気密性(断熱性)を高めると共に、第1断熱ボード91を躯体に固定している。なお、外側断熱ボード911と内側断熱ボード912とは接着されていてもよいし、接着されず、互いに接触しているだけであってもよい。
【0043】
このように、第1断熱ボード91を耐力面材11側に寄せて配置することにより、第1断熱ボード91と内装ボード材14との間に40mmの隙間G2が形成される。隙間G2は、通気断熱WB工法において、主断熱材(第1断熱ボード91)の内側(屋内側)に位置する通気層を構成する。また、例えば、隙間G2を電気配線、エアコンの冷媒管等を引き回すための空間として利用してもよい。
【0044】
また、第1外側横架材821の厚さ(鉛直方向の長さ)は、第1内側横架材721の厚さ(鉛直方向の長さ)よりも小さく、第1外側横架材821の上面は、第1内側横架材721の上面よりも下側に位置している。同様に、第2外側横架材822の厚さ(鉛直方向の長さ)は、第2内側横架材722の厚さ(鉛直方向の長さ)よりも小さく、第2外側横架材822の下面は、第2内側横架材722の下面よりも上側に位置している。
【0045】
そのため、外側空間S11は、内側空間S12よりも鉛直方向に長く、その下端が内側空間S12の下端よりも下側に位置し、その上端が内側空間S12の上端よりも上側に位置している。そして、これに対応するように、外側断熱ボード911は、内側断熱ボード912よりも鉛直方向に長く、外側断熱ボード911の上端は、内側断熱ボード912の上端よりも上側に位置し、外側断熱ボード911の下端は、内側断熱ボード912の下端よりも下側に位置している。このような構成によれば、第1断熱ボード91の外面(外壁5側の面)の面積をより大きく確保することができるため、建物1の断熱性を高めることができる。
【0046】
以上、建物1の外壁5に面する部分における断熱構造について説明した。ただし、当該部分の断熱構造としては、特に限定されない。例えば、第1断熱ボード91を第1空間S1と同じ厚さとし、隙間G2を省略してもよい。また、例えば、外側断熱ボード911と内側断熱ボード912との間にスペーサーを挟んで、これらを離間して配置し、これの間に空気層を形成してもよい。また、第1断熱ボード91は、1枚の断熱ボードで構成されていてもよいし、3枚以上の断熱ボードで構成されていてもよい。また、外側断熱ボード911は、内側断熱ボード912と同じ長さであってもよいし、内側断熱ボード912よりも短くてもよい。
【0047】
次に、建物1の床下(基礎2)に面する部分における断熱構造について説明する。当該部分では、図5に示すように、一対の第1横架材731および第2横架材732が隣り合って配置されている。そして、第1、第2横架材731、732の間に厚さ(鉛直方向の長さ)が200mm以上の矩形状の第2空間S2が形成されている。なお、本実施形態では、第1、第2横架材731、732の厚さ(鉛直方向の長さ)が共に210mmであるため、第2空間S2の厚さも210mmである。
【0048】
なお、第1、第2横架材731、732は、それぞれ、内側横架材72であり、図示の例では、第1横架材731が土台31、第2横架材732が大引32である。ただし、第1、第2横架材731、732の組み合わせは、これに限定されない。
【0049】
そして、建物1では、第2空間S2内に発泡プラスチック系の第2断熱ボード92が嵌め込まれている。第2断熱ボード92の厚さは、200mm以上である。第2断熱ボード92の厚さを200mm以上とすることにより、優れた断熱性を有する建物1となる。また、第2断熱ボード92の厚さは、第2空間S2の厚さ以下、つまり、本実施形態では、210mm以下である。このように、第2断熱ボード92の厚さを第2空間S2の厚さ以下とすることにより、第2断熱ボード92が第2空間S2からはみ出さず、第2断熱ボード92の収まりがよくなる。
【0050】
特に、本実施形態の第2断熱ボード92の厚さは、200mmであり、第2空間S2の厚さよりも10mm小さい。また、第2断熱ボード92は、その下面が第1、第2横架材731、732の下面と面一となるように下側に寄せて配置されている。そして、第2断熱ボード92の上面側から、第2断熱ボード92と躯体との境界部をコーキングすることにより、これらの隙間を塞いで気密性(断熱性)を高めると共に、第2断熱ボード92を躯体に固定している。
【0051】
このように、第2断熱ボード92を下側に寄せて配置することにより、第2断熱ボード92と床板材15との間に10mmの隙間G3が形成される。隙間G3は、隙間G2と連通しており、通気断熱WB工法において、主断熱材(第2断熱ボード92)の内側(屋内側)に位置する通気層を構成する。また、例えば、隙間G3を電気配線、エアコンの冷媒管等を引き回すための空間として利用してもよい。
【0052】
以上、建物1の床下に面する部分における断熱構造について説明した。ただし、当該部分の断熱構造としては、特に限定されない。例えば、第2断熱ボード92を第2空間S2と同じ厚さとし、隙間G3を省略してもよい。また、例えば、第2断熱ボード92が複数の断熱ボードを積層して構成されていてもよい。
【0053】
次に、建物1の屋根6に面する部分における断熱構造について説明する。当該部分では、図6に示すように、一対の第3横架材733および第4横架材734が隣り合って配置されている。そして、第3、第4横架材733、734の間に厚さ(鉛直方向の長さ)が200mm以上の第3空間S3が形成されている。
【0054】
なお、第3、第4横架材733、734は、それぞれ、内側横架材72であり、図示の例では、第3横架材733が梁36(軒桁)、第4横架材734が母屋38である。ただし、第3、第4横架材733、734の組み合わせは、これに限定されない。
【0055】
そして、建物1では、第3空間S3内に発泡プラスチック系の第3断熱ボード93が嵌め込まれている。第3断熱ボード93の厚さは、200mm以上である。第3断熱ボード93の厚さを200mm以上とすることにより、優れた断熱性を有する建物1となる。また、第3断熱ボード93の厚さは、第3空間S3の厚さ以下である。このように、第3断熱ボード93の厚さを第3空間S3の厚さ以下とすることにより、第3断熱ボード93が第3空間S3からはみ出さず、第3断熱ボード93の収まりがよくなる。
【0056】
特に、本実施形態の第3断熱ボード93の厚さは、200mmであり、その上面が垂木39に接触するように上側に寄せて配置されている。そして、第3断熱ボード93の下面側から、第3断熱ボード93と躯体との境界部をコーキングすることにより、これらの隙間を塞いで気密性(断熱性)を高めると共に、第3断熱ボード93を躯体に固定している。
【0057】
以上、建物1の屋根6に面する部分における断熱構造について説明した。ただし、当該部分の断熱構造としては、特に限定されない。例えば、第3断熱ボード93が複数の断熱ボードで構成されていてもよい。
【0058】
以上、建物1の断熱構造について説明した。建物1では、窓や扉が配置された開口部を除き、屋外に面する部分(建物1の内外を隔てる部分)の全域が上述のような断熱構造となっている。つまり、建物1の開口部を除き、建物1の側方、上方および下方の全面にそれぞれ200mmの第1、第2、第3断熱ボード91、92、93が配置されている。そのため、優れた断熱性を有する建物1となる。
【0059】
以上、建物1について説明した。このような建物1は、前述したように、外壁5に面する部分において、共に鉛直方向に延び、隣り合う一対の第1内側垂直材711および第2内側垂直材712を備える内側躯体3と、内側躯体3と外壁5との間に位置し、第1内側垂直材711の外壁5側に並んで配置され鉛直方向に延びる第1外側垂直材811および第2内側垂直材712の外壁5側に並んで配置され鉛直方向に延びる第2外側垂直材812を備える外側躯体4と、第1外側垂直材811および第2外側垂直材812の間に形成された外側空間S11と、第1内側垂直材711および第2内側垂直材712の間に形成された内側空間S12と、を備え、厚さが200mm以上の第1空間S1と、を有する。このような建物1によれば、内側躯体3と外側躯体4との組み合わせによって200mm以上の第1空間S1を安価に形成することができる。そして、この第1空間S1内に、十分な厚さの断熱ボードを配置することにより、高い断熱性を有する建物1となる。
【0060】
また、前述したように、第1内側垂直材711、第2内側垂直材712、第1外側垂直材811および第2外側垂直材812は、それぞれ、厚さが120mm以上である。このような構成によれば、厚さが240mm以上の第1空間S1を形成することができ、第1空間S1に厚さが200mmの第1断熱ボード91を容易に配置することができる。そのため、高い断熱性を有する建物1となる。
【0061】
また、前述したように、建物1は、第1空間S1内に配置され、厚さが200mm以上、かつ、第1空間S1の厚さ以下である第1断熱ボード91を有する。このような構成によれば、十分に厚い第1断熱ボード91となり、高い断熱性を有する建物1となる。
【0062】
また、前述したように、建物1は、内側躯体3の屋内側に配置された内装ボード材14をさらに有し、第1断熱ボード91の厚さは、第1空間S1の厚さよりも小さく、内装ボード材14と第1断熱ボード91との間に隙間G2が形成されている。このような構成によれば、隙間G2は、通気断熱WB工法において、主断熱材(第1断熱ボード91)の内側(屋内側)に位置する通気層を構成することができる。
【0063】
また、前述したように、第1断熱ボード91は、外側空間S11内に配置され、外側空間S11と同じ厚さの外側断熱ボード911と、内側空間S12内に配置され、内側空間S12の厚さよりも小さい厚さの内側断熱ボード912と、を有する。このように、複数の断熱ボードを積層させて第1断熱ボード91とすることにより、厚い第1断熱ボード91を安価に用意することができる。
【0064】
また、前述したように、外側断熱ボード911は、内側断熱ボード912よりも高さ方向に長く、外側断熱ボード911の下端は、内側断熱ボード912の下端よりも下側に位置し、外側断熱ボード911の上端は、内側断熱ボード912の上端よりも上側に位置する。このような構成によれば、第1断熱ボード91の外面(外壁5側の面)の面積をより大きく確保することができるため、建物1の断熱性を高めることができる。
【0065】
また、前述したように、内側躯体3は、内側空間S12の下側に位置し、水平方向に延びて第1内側垂直材711および第2内側垂直材712を連結する第1内側横架材721と、内側空間S12の上側に位置し、水平方向に延びて第1内側垂直材711および第2内側垂直材712を連結する第2内側横架材722と、を有する。また、外側躯体4は、外側空間S11の下側において第1内側横架材721の外壁5側に並んで配置され、水平方向に延びて第1外側垂直材811および第2外側垂直材812を連結する第1外側横架材821と、外側空間S11の上側において第2内側横架材722の外壁5側に並んで配置され、水平方向に延びて第1外側垂直材811および第2外側垂直材812を連結する第2外側横架材822と、を有する。そして、第1外側横架材821の上面は、第1内側横架材721の上面よりも下側に位置し、第2外側横架材822の下面は、第2内側横架材722の下面よりも上側に位置する。このような構成によれば、簡単な構成で、外側断熱ボード911の下端を内側断熱ボード912の下端よりも下側に位置させ、外側断熱ボード911の上端を内側断熱ボード912の上端よりも上側に位置させることができる。
【0066】
また、前述したように、建物1は、床下に面する部分において、共に水平方向に延び、隣り合う一対の第1横架材731および第2横架材732を備え、第1横架材731と第2横架材732の間に形成され、厚さが200mm以上の第2空間S2と、第2空間S2内に配置され、厚さが200mm以上の第2断熱ボード92と、を有する。このような構成によれば、十分に厚い第2断熱ボード92となり、高い断熱性を有する建物1となる。
【0067】
また、前述したように、建物1は、第1横架材731および第2横架材732の上側に配置された床板材15をさらに有する。そして、第2断熱ボード92の厚さは、第2空間S2の厚さよりも小さく、床板材15と第2断熱ボード92の間に隙間G3が形成されている。このような構成によれば、隙間G3は、通気断熱WB工法において、主断熱材(第2断熱ボード92)の内側(屋内側)に位置する通気層を構成することができる。
【0068】
また、前述したように、建物1は、屋根6に面する部分において、共に水平方向に延び、隣り合う一対の第3横架材733および第4横架材734を備え、第3横架材733と第4横架材734の間に形成され、厚さが200mm以上の第3空間S3と、第3空間S3内に配置され、厚さが200mm以上の第3断熱ボード93と、を有する。このような構成によれば、十分に厚い第3断熱ボード93となり、高い断熱性を有する建物1となる。
【0069】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態の建物の基礎部分を示す縦断面図である。
【0070】
本実施形態の建物1は、基礎2の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態の図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
【0071】
前述した第1実施形態では、土台31、41が共に基礎2の立ち上がりに配置されていたが、本実施形態では、図7に示すように、内側の土台31が基礎2ではなく束33によって支持されている。このような構成によれば、前述した第1実施形態と比べて、基礎2の立ち上がり部分の体積が小さくなるため、建物1のコストを低く抑えることができる。
【0072】
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0073】
以上、本発明の建物を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成に置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…建物、11…耐力面材、12…縦胴縁、14…内装ボード材、15…床板材、2…基礎、3…内側躯体、31…土台、32…大引、33…束、34…柱、341…通し柱、342…管柱、343…間柱、36…梁、37…棟木、38…母屋、39…垂木、4…外側躯体、41…土台、44…柱、441…通し柱、442…管柱、443…間柱、46…梁、5…外壁、6…屋根、71…内側垂直材、711…第1内側垂直材、712…第2内側垂直材、72…内側横架材、721…第1内側横架材、722…第2内側横架材、731…第1横架材、732…第2横架材、733…第3横架材、734…第4横架材、81…外側垂直材、811…第1外側垂直材、812…第2外側垂直材、82…外側横架材、821…第1外側横架材、822…第2外側横架材、91…第1断熱ボード、911…外側断熱ボード、912…内側断熱ボード、92…第2断熱ボード、93…第3断熱ボード、G1…隙間、G2…隙間、G3…隙間、S1…第1空間、S11…外側空間、S12…内側空間、S2…第2空間、S3…第3空間

【要約】
【課題】優れた断熱性を有する建物を提供すること。
【解決手段】建物1は、外壁5に面する部分において、共に鉛直方向に延び、隣り合う一対の第1、第2内側垂直材711、712を備える内側躯体3と、内側躯体3と外壁5との間に位置し、第1内側垂直材711の外壁5側に並んで配置され鉛直方向に延びる第1外側垂直材811および第2内側垂直材712の外壁5側に並んで配置され鉛直方向に延びる第2外側構造材812を備える外側躯体4と、第1、第2外側垂直材811、812の間に形成された外側空間S11と、第1、第2内側垂直材711、712の間に形成された内側空間S11を備え、厚さが200mm以上の第1空間S1と、を有する。そして、第1空間S1内に厚さが200mm以上の第1断熱ボード91が配置されている。
【選択図】図3

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7