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特許7566280電池モジュール製造装置および電池モジュール製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電池モジュール製造装置および電池モジュール製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/211 20210101AFI20241007BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20241007BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20241007BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20241007BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20241007BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20241007BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20241007BHJP
   H01M 50/227 20210101ALI20241007BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M10/613
H01M10/6554
H01M10/647
H01M50/507
H01M50/204 401H
H01M50/271 Z
H01M50/227
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021566267
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-11
(86)【国際出願番号】 KR2020015425
(87)【国際公開番号】W WO2021101137
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0148013
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ウ・スン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】フン・ビョン・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン・リュル・ペク
(72)【発明者】
【氏名】ジョンキョン・オ
(72)【発明者】
【氏名】ジェクワン・ペク
(72)【発明者】
【氏名】ヨンソク・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンキョン・コ
(72)【発明者】
【氏名】シウォン・ジョン
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/107734(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/133711(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/088625(WO,A1)
【文献】特開2003-346902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/50-598
H01M 10/60-667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部および互いに対向する2個の側面部を含むモジュールフレームを支持する下敷き部材と、
前記モジュールフレームの側面部を整列する側面ガイド部材と、
前記側面ガイド部材の端部に位置し、前記モジュールフレームの側面部両端を広げる広げジグと、
を含み、
前記広げジグによって前記モジュールフレームの内部に電池セル積層体を挿入し、
前記下敷き部材に形成された少なくとも一つのチェッキングピンをさらに含み、前記チェッキングピンは前記電池セル積層体に連結されたバスバーフレームのチェッキングホールに挿入される、電池モジュール製造装置。
【請求項2】
前記下敷き部材上に位置し、前記モジュールフレームの底部を整列する補助ガイド部材をさらに含む、請求項1に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項3】
前記補助ガイド部材は前記モジュールフレームの側面部と隣接した両側にそれぞれ位置する、請求項2に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項4】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの内部に挿入する上面加圧ジグをさらに含む、請求項1に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項5】
前記上面加圧ジグは前記電池セル積層体の上部を押さえる弾性部材を含む、請求項4に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項6】
前記電池セル積層体の側面を加圧する側面加圧ジグをさらに含む、請求項1に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項7】
前記側面加圧ジグは前記電池セル積層体に含まれている電池セルの積層方向に沿って前記電池セル積層体を加圧する、請求項6に記載の電池モジュール製造装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の電池モジュール製造装置を用いた電池モジュール製造方法であって、
上部が開放されたモジュールフレームの底部に電池セル積層体を装着する段階と、
前記開放されたモジュールフレーム上部で前記電池セル積層体を覆うように上部プレートを装着する段階と、
前記上部プレートと前記モジュールフレームを結合する段階と、
前記モジュールフレームの開放された両側にそれぞれエンドプレートを結合する段階と、
前記電池セル積層体に連結されたバスバーフレームのチェッキングホールに、前記下敷き部材に形成されたチェッキングピンを挿入する段階と、
を含み、
前記電池セル積層体は側面加圧ジグによって前記モジュールフレームの底部に垂直な方向に沿って移動しながら、前記モジュールフレームの側面部両端を広げる広げジグを使用して、前記モジュールフレームの底部に装着される、電池モジュール製造方法。
【請求項9】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する段階は、
前記モジュールフレームを前記広げジグを使用して前記モジュールフレームの開放された上部の両側面を広げる段階と、
前記広げジグによって前記モジュールフレームの両側面が広げられた状態で前記電池セル積層体の下段部が前記モジュールフレームの内部に挿入される段階と、
前記広げジグを前記モジュールフレームから解体し、前記電池セル積層体を前記モジュールフレームに装着する段階と、
を含む、請求項8に記載の電池モジュール製造方法。
【請求項10】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームに装着する段階は、上面加圧ジグを使用して前記電池セル積層体を加圧する段階をさらに含む、請求項9に記載の電池モジュール製造方法。
【請求項11】
前記上面加圧ジグは前記電池セル積層体の上部を押さえる弾性部材を含む、請求項10に記載の電池モジュール製造方法。
【請求項12】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する前に前記電池セル積層体に含まれている電池セルの電極リードが突出した方向と反対の方向にバスバーフレームを移動しながら前記電池セル積層体と前記バスバーフレームを連結する段階をさらに含む、請求項8に記載の電池モジュール製造方法。
【請求項13】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する前に前記モジュールフレームの底部に熱伝導性樹脂を塗布する段階をさらに含む、請求項8に記載の電池モジュール製造方法。
【請求項14】
前記電池セル積層体に含まれている複数の電池セルの積層方向と垂直な方向に前記電池セル積層体が前記モジュールフレームの底部に挿入される、請求項8に記載の電池モジュール製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は2019年11月18日付韓国特許出願第10-2019-0148013号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は電池モジュール製造装置および電池モジュール製造方法に関するものであって、より具体的に、モジュールフレーム内に電池セル積層体を挿入する電池モジュール製造装置および電池モジュール製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製品群による適用容易性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は携帯用機器だけでなく電気的駆動源によって駆動する電気自動車またはハイブリッド自動車、電力貯蔵装置などに普遍的に応用されている。このような二次電池は化石燃料の使用を画期的に減少させることができるという一次的な長所だけでなくエネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点から環境に優しいおよびエネルギー効率性向上のための新たなエネルギー源として注目を浴びている。
【0003】
小型モバイル機器にはデバイス1台当り一個または二、三、四個の電池セルが使用されるのに対し、自動車などのように中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に連結した中大型電池モジュールが使用される。
【0004】
中大型電池モジュールはできれば小さな大きさと重量で製造されるのが好ましいので、高い集積度で積層でき容量に比べて重量の小さい角型電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。一方、電池モジュールは、セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するフレーム部材を含むことができる。
【0005】
図1は、従来のモノフレームを有する電池モジュールを示す斜視図である。
【0006】
図1を参照すれば、電池モジュールは複数の電池セル11が積層されて形成された電池セル積層体12、電池セル積層体12を覆うように前面と後面が開放されたモノフレーム20、およびモノフレーム20の前面と後面を覆うエンドプレート60を含むことができる。このような電池モジュールを形成するために、図1に示した矢印のようにX軸方向に沿ってモノフレーム20の開放された前面または後面に電池セル積層体12が挿入されるように水平組立が必要である。但し、このような水平組立が安定的に行われるように電池セル積層体12とモノフレーム20の間に十分な公差(clearance)を確保しなければならない。ここで、公差(clearance)とは嵌め合いなどによって発生する隙間をいう。公差が小さい場合に水平組立過程で部品損傷が起こることがある。したがって、モノフレーム20の高さは電池セル積層体12の最大高さと挿入過程での組立公差などを考慮して大きく設計されなければならず、これによって不必要に浪費される空間が発生することがある。このような組立公差を最少化するためにガイドフィルムを使用することもあるが、挿入過程でガイドフィルムが切れるか交替による費用が増大する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、モジュールフレーム内に電池セル積層体を挿入する速度を改善し費用を節減する電池モジュール製造装置および電池モジュール製造方法を提供するためのことである。
【0008】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は上述の課題に限定されず本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置は、底部および互いに対向する2個の側面部を含むモジュールフレームを支持する下敷き部材、前記モジュールフレームの側面部を整列する側面ガイド部材、および前記側面ガイド部材の端部に位置し、前記モジュールフレームの側面部両端を広げる広げジグを含み、前記広げジグによって前記モジュールフレーム内部に電池セル積層体を挿入する。
【0010】
前記電池モジュール製造装置は、前記下敷き部材上に位置し、前記モジュールフレームの底部を整列する補助ガイド部材をさらに含んでもよい。
前記補助ガイド部材は、前記モジュールフレームの側面部と隣接した両側にそれぞれ配置することができる。
【0011】
前記電池モジュール製造装置は、前記下敷き部材に形成された少なくとも一つのチェッキングピンをさらに含み、前記チェッキングピンは前記電池セル積層体に連結されたバスバーフレームのチェッキングホールに挿入できる。
【0012】
前記電池モジュール製造装置は、前記電池セル積層体を前記モジュールフレーム内部に挿入する上面加圧ジグをさらに含んでもよい。
【0013】
前記上面加圧ジグは、前記電池セル積層体上部を押さえる弾性部材を含むことができる。
【0014】
前記電池モジュール製造装置は、前記電池セル積層体の側面を加圧する側面加圧ジグをさらに含んでもよい。
【0015】
前記側面加圧ジグは、前記電池セル積層体に含まれている電池セルの積層方向に沿って前記電池セル積層体を加圧することができる。
【0016】
本発明の他の一実施形態による電池モジュール製造方法は、上部が開放されたモジュールフレームの底部に電池セル積層体を装着する段階、前記開放されたモジュールフレーム上部で前記電池セル積層体を覆うように上部プレートを装着する段階、前記上部プレートと前記モジュールフレームを結合する段階、および前記モジュールフレームの開放された両側にそれぞれエンドプレートを結合する段階を含み、前記電池セル積層体は側面加圧ジグによって前記モジュールフレームの底部に垂直な方向に沿って移動しながら、前記モジュールフレームの側面部両端を広げる広げジグを使用して、前記モジュールフレームの底部に装着される。
【0017】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する段階は、前記モジュールフレームを前記広げジグを使用して前記モジュールフレームの開放された上部の両側面を広げる段階、前記広げジグによって前記モジュールフレームの両側面が広げられた状態で前記電池セル積層体の下段部が前記モジュールフレーム内部に挿入される段階、前記広げジグを前記モジュールフレームから解体し、前記電池セル積層体を前記モジュールフレームに装着する段階を含むことができる。
【0018】
前記電池セル積層体を前記モジュールフレームに装着する段階は、上面加圧ジグを使用して前記電池セル積層体を加圧する段階をさらに含んでもよい。
【0019】
前記上面加圧ジグは、前記電池セル積層体上部を押さえる弾性部材を含むことができる。
【0020】
前記電池モジュールの製造方法は、前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する前に前記電池セル積層体に含まれている電池セルの電極リードが突出した方向と反対の方向にバスバーフレームを移動しながら前記電池セル積層体と前記バスバーフレームを連結する段階をさらに含んでもよい。
【0021】
前記電池モジュールの製造方法は、前記電池セル積層体を前記モジュールフレームの底部に装着する前に前記モジュールフレームの底部に熱伝導性樹脂を塗布する段階をさらに含んでもよい。
【0022】
前記電池セル積層体に含まれている複数の電池セルの積層方向と垂直な方向に前記電池セル積層体が前記モジュールフレームの底部に挿入できる。
【0023】
本発明の他の一実施形態による電池モジュールは、複数の電池セルが積層されている電池セル積層体、前記電池セル積層体を収容し上部が開放されたモジュールフレーム、前記開放されたモジュールフレーム上部で前記電池セル積層体を覆う上部プレート、および前記電池セル積層体と連結されるバスバーフレームを含み、前記バスバーフレームは前記電池セル積層体の長さ方向の両端にそれぞれ形成された第1バスバーフレームと第2バスバーフレームを含み、前記第1バスバーフレーム下段部と前記第2バスバーフレーム下段部のうちの少なくとも一つにチェッキングホールが形成されている。
【0024】
前記チェッキングホールは、前記バスバーフレームと平行な方向に沿って複数個形成できる。
【0025】
前記モジュールフレームは底部および互いに対向する2個の側面部を含み、前記底部は第1部分と第2部分を含み、前記第1部分は前記電池セルの長さ方向を基準にして縁に位置し、前記第2部分は前記第1部分内側に位置し、前記第1部分の厚さは前記第2部分の厚さより薄くてもよい。
【0026】
前記電池モジュールは、前記第2部分と前記電池セル積層体の間に位置するパッド部をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0027】
実施形態によれば、垂直方向に電池セル積層体を積層することによって挿入速度を改善し、既存のガイドフィルムを省略して費用を節減することができる。
【0028】
また、各方向による位置整列部材を使用することによってモジュールフレーム内電池セル積層体が安定的に装着できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】従来のモノフレームを有する電池モジュールを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置を示す側面図である。
図4図3の電池モジュール製造装置の部分正面図である。
図5図4の電池モジュール製造装置でY軸方向に沿って示した断面図である。
図6図3の電池モジュール製造装置の部分拡大図である。
図7】本発明の他の実施形態による電池モジュール製造方法を示す図である。
図8】本発明の他の実施形態による電池モジュール製造方法を示す図である。
図9】本発明の他の実施形態による電池モジュール製造方法を示す図である。
図10】本発明の他の実施形態による電池モジュール製造方法を示す図である。
図11】本発明の他の実施形態による電池モジュールを示す分解斜視図である。
図12図11の電池モジュールの構成要素が結合した状態を示す斜視図である。
図13図11の電池セル積層体に含まれている一つの電池セルを示す斜視図である。
図14図12の電池モジュールでモジュールフレームを示す斜視図である。
図15図11の電池モジュールに含まれているバスバーフレームを示す斜視図である。
図16図11で電池セル積層体の長さ方向であるXZ平面に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は様々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0031】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一な参照符号を付けるようにする。
【0032】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示されたところに限定されるのではない。図面において様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部層および領域の厚さを誇張されるように示した。
【0033】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」または「上に」あるという時、これは他の部分「の直上に 」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時には中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分「の上に」または「上に」あるというのは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「の上に」または「上に」位置することを意味するのではない。
【0034】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができるのを意味する。
【0035】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置を示す斜視図である。図3は、本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置を示す側面図である。図4図3の電池モジュール製造装置の部分正面図である。図5は、図4の電池モジュール製造装置でY軸方向に沿って示す断面図である。図6は、図3の電池モジュール製造装置の部分拡大図である。
【0037】
図2図5を参照すれば、本発明の一実施形態による電池モジュール製造装置1000は、モジュールフレーム300を支持する下敷き部材290、モジュールフレーム300の側面部を整列する側面ガイド部材295、および側面ガイド部材295の端部に位置し、モジュールフレーム300の側面部両端を広げる広げジグ325を含む。本実施形態によるモジュールフレーム300はU字型であり得る。
【0038】
側面ガイド部材295は、モジュールフレーム300の側面部と対向するプレート296およびプレート296に垂直な方向に翼状に立てられた支持部297を含むことができる。本実施形態による側面ガイド部材295によって、モジュールフレーム300内に装着された電池セル積層体120がY軸方向に流動するのを防止して装着位置を保証することができる。
【0039】
広げジグ325は、モジュールフレーム300内部に電池セル積層体120が挿入されるようにモジュールフレーム300の側面部両端をY軸方向に沿って互いに遠くなる方向に広げることができる。広げジグ325は図2に示した通りX軸方向に沿って長く伸びるように形成できる。このようにX軸方向に長く伸びる構造を有する広げジグ325によってモジュールフレーム300の側面部両端をY軸方向に沿って互いに遠くなる方向に広げる時、広げる力がモジュールフレーム300の側面部に均一に伝達できる。したがって、電池セル積層体120をモジュールフレーム300内に挿入する過程でより安定的に電池セル積層体120がモジュールフレーム300の底部に装着されるようにすることができる。
【0040】
図2および図5を参照すれば、本実施形態による電池モジュール製造装置1000は、下敷き部材290上に位置し、モジュールフレーム300の底部を整列する補助ガイド部材315をさらに含むことができる。補助ガイド部材315はモジュールフレーム300の底部と側面部が接する境界部分を支持することができる。補助ガイド部材315はモジュールフレーム300の側面部と隣接した両側にそれぞれ位置するのが好ましい。さらに、補助ガイド部材315はモジュールフレーム300の側面部両端に一つずつ形成できる。
【0041】
図5に示したように、本実施形態による電池モジュール製造装置1000は、電池セル積層体120の側面を加圧する側面加圧ジグ350をさらに含むことができる。側面加圧ジグ350はモジュールフレーム300内に電池セル積層体120を装着するための段階の準備過程で電池セル積層体120を安定的に移動し、モジュールフレーム300上部に電池セル積層体120が位置するようにすることができる。側面加圧ジグ350は、電池セル積層体120に含まれている電池セルの積層方向に沿って電池セル積層体120を加圧することができる。
【0042】
図4を参照すれば、本実施形態による電池モジュール製造装置1000は下敷き部材290に形成された少なくとも一つのチェッキングピン132をさらに含むことができる。チェッキングピン132は電池セル積層体120に連結されたバスバーフレーム130のチェッキングホール135に挿入できる。本実施形態によれば、チェッキングピン132がチェッキングホール135に挿入される構造を有することによって、モジュールフレーム300内に装着された電池セル積層体120がX軸方向および/またはY軸方向に流動するのを防止して装着位置を保証することができる。
【0043】
図3および図6を参照すれば、本実施形態による電池モジュール製造装置1000は電池セル積層体をモジュールフレーム300内部に挿入する上面加圧ジグ330をさらに含むことができる。上面加圧ジグ330は電池セル積層体上部を押さえる弾性部材335を含むことができ、弾性部材335はスプリングを含む構造であり得る。本実施形態によれば、上面加圧ジグ330に含まれている弾性部材335によって電池セル積層体が反発力によって挿入反対方向に突出するのを防止することができる。また、電池セル積層体の公差を吸収して挿入されるようにすることができる。ここで、電池セル積層体の幅は、Z軸方向に電池セル積層体の厚さを意味し得る。
【0044】
以下、図7図10を参照して、前述の電池モジュール製造装置を使用して電池モジュールを製造する一例について説明する。
【0045】
図7図10は、本発明の他の実施形態による電池モジュール製造方法を示す図である。
【0046】
本実施形態による電池モジュール製造方法は、上部が開放されたモジュールフレームの底部に電池セル積層体を装着する段階、開放されたモジュールフレーム上部で電池セル積層体を覆うように上部プレートを装着する段階、上部プレートとモジュールフレームを結合する段階、およびモジュールフレームの開放された両側にそれぞれエンドプレートを結合する段階を含む。
【0047】
図7図10を参照すれば、上部が開放されたモジュールフレームの底部に電池セル積層体を装着する段階で、電池セル積層体120は側面加圧ジグ350によってモジュールフレーム300の底部に垂直な方向に沿って移動する。この時、モジュールフレーム300の側面部両端を広げる広げジグ325を使用して、モジュールフレーム300の底部に電池セル積層体120を装着することができる。
【0048】
具体的に、図7に示したように、電池セル積層体120をモジュールフレーム300の底部に装着する段階は、モジュールフレーム300を広げジグ325を使用してモジュールフレーム300の開放された上部の両側面を広げる段階、図8に示したように、広げジグ325によってモジュールフレーム300の両側面が広げられた状態で電池セル積層体120の下段部がモジュールフレーム300内部に挿入される段階、図9に示したように、広げジグ325をモジュールフレーム300から解体し、電池セル積層体120をモジュールフレーム300に装着する段階を含むことができる。
【0049】
図10を参照すれば、電池セル積層体120をモジュールフレーム300に装着する段階は、上面加圧ジグ330を使用して電池セル積層体120を加圧する段階をさらに含むことができる。上面加圧ジグ330によって電池セル積層体120を加圧する以前に電池セル積層体120を加圧していた側面加圧ジグ350は電池セル積層体120から解体できる。前述のように図10では示さなかったが、上面加圧ジグ330は電池セル積層体120を押さえる弾性部材を含むことができる。モジュールフレーム300に装着された電池セル積層体120の少なくとも一端にはバスバーフレーム130が連結されており、バスバーフレーム130下端に形成されたチェッキングホール135は図4で示したように電池モジュール製造装置に含まれているチェッキングピン132に挿入できる。この時、チェッキングピン132とチェッキングホール135の結合のためにバスバーフレーム130はモジュールフレーム300の開放された前後面から突出し得る。
【0050】
以下、図11図16を参照して、本発明の他の一実施形態による電池モジュールについて説明する。
【0051】
図11は、本発明の他の実施形態による電池モジュールを示す分解斜視図である。図12は、図11の電池モジュールの構成要素が結合した状態を示す斜視図である。図13図11の電池セル積層体に含まれている一つの電池セルを示す斜視図である。
【0052】
図11および図12を参照すれば、本実施形態による電池モジュール100は、複数の電池セル110を含む電池セル積層体120、上部面、前面および後面が開放されたモジュールフレーム300、電池セル積層体120の上部を覆う上部プレート400、電池セル積層体120の前面と後面にそれぞれ位置するエンドプレート150、および電池セル積層体120とエンドプレート150の間に位置するバスバーフレーム130を含む。
【0053】
モジュールフレーム300の開放された両側をそれぞれ第1側と第2側という時、モジュールフレーム300は、前記第1側と前記第2側に対応する電池セル積層体120の面を除いた残りの外面のうち、互いに隣接した前面、下面および後面を連続的に囲むように折り曲げられた板状型構造からなっている。モジュールフレーム300の下面に対応する上面は開放されている。
【0054】
上部プレート400は、モジュールフレーム300によって囲まれる前面、下面および後面を除いた残り上面を囲む一つの板状型構造からなっている。モジュールフレーム300と上部プレート400は互いに対応する角部位が接触された状態で、溶接などによって結合されることによって電池セル積層体120を囲む構造を形成することができる。即ち、モジュールフレーム300と上部プレート400は互いに対応する角部位に溶接などの結合方法で形成された結合部CPが形成できる。
【0055】
電池セル積層体120は一方向に積層された複数の電池セル110を含み、複数の電池セル110は図11に示したようにY軸方向に積層できる。電池セル110はパウチ型電池セルであるのが好ましい。例えば、図13を参照すれば、本実施形態による電池セル110は二つの電極リード111、112が互いに対向して電池本体113の一端部114aと他の一端部114bからそれぞれ突出している構造を有する。電池セル110は、電池ケース114に電極組立体(図示せず)を収納した状態でケース114の両端114a、114bとこれらを連結する両側面114cを接着することによって製造できる。言い換えれば、本実施形態による電池セル110は総3ケ所のシーリング部114sa、114sb、114scを有し、シーリング部114sa、114sb、114scは熱融着などの方法でシーリングされる構造であり、他の一側部は連結部115からなり得る。電池ケース114の両端部114a、114bの間を電池セル110の長さ方向と定義し、電池ケース114の両端部114a、114bを連結する一側部114cと連結部115の間を電池セル110の幅方向と定義することができる。
【0056】
連結部115は電池セル110の一縁に沿って長く伸びている領域であり、連結部115の端部に電池セル110の突出部110pが形成できる。突出部110pは連結部115の両端部のうちの少なくとも一つに形成でき、連結部115が伸びる方向に垂直な方向に突出し得る。突出部110pは電池ケース114の両端部114a、114bのシーリング部114sa、114sbのうちの一つと連結部115の間に配置できる。
【0057】
電池ケース114は、一般に樹脂層/金属薄膜層/樹脂層のラミネート構造からなっている。例えば、電池ケース表面がO(oriented)-ナイロン層からなっている場合には、中大型電池モジュールを形成するために複数の電池セルを積層する時、外部衝撃によってよく滑る傾向がある。したがって、これを防止し電池セルの安定した積層構造を維持するために、電池ケースの表面に両面テープなどの粘着式接着剤または接着時に化学反応によって結合される化学接着剤などの接着部材を付着して電池セル積層体120を形成することができる。本実施形態で、電池セル積層体120はY軸方向に積層され、Z軸方向にモジュールフレーム300内部に収容されて後述の熱伝導性樹脂層によって冷却が行われる。これに対する比較例として、電池セルがカートリッジ形態の部品から形成され、電池セル間の固定が電池モジュールフレームの組立で行われる場合がある。このような比較例ではカートリッジ形態の部品の存在によって冷却作用が殆どないか電池セルの面方向に行われ、電池モジュールの高さ方向には冷却がよく行われない。
【0058】
図14は、図12の電池モジュールでモジュールフレームを示す斜視図である。
【0059】
図14を参照すれば、本実施形態によるモジュールフレーム300は、底部300aおよび互いに対向する2個の側面部300bを含む。図11で説明した電池セル積層体120がモジュールフレーム300の底部300aに装着される前に、モジュールフレーム300の底部300aに熱伝導性樹脂を塗布し、熱伝導性樹脂を硬化して熱伝導性樹脂層310を形成することができる。
【0060】
熱伝導性樹脂層310を形成する以前に、即ち、前記塗布した熱伝導性樹脂が硬化される前に電池セル積層体120がモジュールフレーム300の底部300aに垂直な方向に沿って移動しながらモジュールフレーム300の底部300aに装着できる。その後、熱伝導性樹脂が硬化されて形成された熱伝導性樹脂層310はモジュールフレーム300の底部300aと電池セル積層体120の間に位置する。熱伝導性樹脂層310は電池セル110から発生する熱を、電池モジュール100底に伝達し、電池セル積層体120を固定する役割を果たすことができる。
【0061】
本実施形態による電池モジュールは、モジュールフレーム300の底部300aに形成されたパッド部320をさらに含むことができる。パッド部320は熱伝導性樹脂の塗布位置をガイドするか熱伝導性樹脂が底部300a外部にあふれるのを防止することができ、少なくとも一つ形成できる。図14では底部300aの中央に一つ、X軸方向を基準にして底部300aの両端部にそれぞれ一つずつパッド部320が形成されたものと示したが、熱伝導性樹脂の塗布量などを考慮してパッド部320の大きさ、位置および個数などを変形設計することができる。パッド部320は絶縁フィルムから形成できる。この時、熱伝導性樹脂が底部300a上部に電池セル110が触れて圧縮されるようにパッド部320がポリウレタンフォーム(PU foam)またはゴムなどの材料から形成できる。
【0062】
図11および図12を再び参照すれば、本実施形態によるモジュールフレーム300の側面部300bと上部プレート400の幅は互いに同一であり得る。言い換えれば、上部プレート400のX軸方向による角部分とモジュールフレーム300の側面部300bのX軸方向による角部分が直接接して溶接などの方法によって結合できる。
【0063】
図15は、図11の電池モジュールに含まれているバスバーフレームを示す斜視図である。
【0064】
図15を参照すれば、本実施形態によるバスバーフレーム130は、図13で説明した電極リード111、112が突出した方向に垂直に配置されるメインフレーム130aと、メインフレーム130aの下部から延長された折り曲げ部130bを含む。本実施形態によれば、バスバーフレーム130の底部にはチェッキングホール135が形成されている。前述の電池モジュール製造過程で、電池セル積層体120がモジュールフレーム300に装着される時、チェッキングホール135は図4に示したチェッキングピン132に結合され、その後、追加的な工程によって製造された電池モジュールで継続して残っているようになる。
【0065】
バスバーフレーム130は、図11および図12で説明したように電池セル積層体120と連結される。メインフレーム130aでは電極リードがスリットを通過してバスバーと結合した構造を形成することができる。折り曲げ部130bは、メインフレーム130aを基準にして約90度に曲げられてモジュールフレーム300の底部300a上に配置できる。折り曲げ部130bおよび周辺構成については図16を参照して追加説明する。
【0066】
図16は、図11で電池セル積層体の長さ方向であるXZ平面に沿って切断した断面図である。
【0067】
図16を参照すれば、本実施形態による電池セル110は幅方向に形成された突出部110pを含み、突出部110pは折り曲げ部130b上に位置する。ここで、電池セル110の幅方向とは、図16のZ軸方向であり得る。本実施形態によるモジュールフレームの底部300aは第1部分300a1と第2部分300a2を含み、第1部分300a1は電池セル110の長さ方向を基準にして縁に位置し、第2部分300a2は第1部分300a1内側に位置する。この時、第1部分300a1の厚さは第2部分300a2の厚さより薄いのが好ましい。ここで、電池セル110の長さ方向とは、図16のX軸方向であり得る。
【0068】
図15および図16を参照すれば、本実施形態でバスバーフレーム130の折り曲げ部130bはモジュールフレームの底部300a中の第1部分300a1に位置する。この時、折り曲げ部130bの厚さと第1部分300a1の厚さを合した厚さは第2部分300a2の厚さより薄いのが好ましい。なぜなら、電池セル110の突出部110pが第1部分300a1と第2部分300a2の段差にかかって外部衝撃に流動するのを防止することができるためである。さらに、このようなモジュールフレーム底部300aの加工を通じて電池セル110とフレームの間のギャップを低減することができ、このようなギャップ低減効果は高さ方向組立を通じて得ることができるギャップ低減効果と上昇作用を起こして全体的な空間効率性を最大化することができる。モジュールフレーム底部300aの加工はモジュールフレーム構造を形成しながら底部300aの段差も同時に形成することができる。このような段差形成のためにプレス成形またはNC(numerical control work)加工などを使用することができる。
【0069】
底部300aの第2部分300a2と電池セル110の間にパッド部320が位置し、パッド部320内側に熱伝導性樹脂層310が位置する。即ち、パッド部320は熱伝導性樹脂層310と底部300aの第1部分300a1の間に位置して熱伝導性樹脂層310が形成される位置を定義することができる。
【0070】
本実施形態でバスバーフレーム130はモジュールフレーム300の底部300aから突出し得る。言い換えれば、このような構造によって前述のように電池モジュール製造過程でチェッキングホール135が図4のチェッキングピン132と結合するために空間を確保することができる。図16のX軸方向はモジュールフレーム300の開放された前後面から突出する方向と一致し、チェッキングピン132とチェッキングホール135の結合のためにバスバーフレーム130はモジュールフレーム300の開放された前後面から突出し得る。
【0071】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。
【符号の説明】
【0072】
120:電池セル積層体
130:バスバーフレーム
290:下敷き部材
295:側面ガイド部材
315:補助ガイド部材
325:広げジグ
330:上面加圧ジグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16