IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三甲株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-容器 図1
  • 特許-容器 図2
  • 特許-容器 図3
  • 特許-容器 図4
  • 特許-容器 図5
  • 特許-容器 図6
  • 特許-容器 図7
  • 特許-容器 図8
  • 特許-容器 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20241007BHJP
【FI】
B65D6/18 C
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021132690
(22)【出願日】2021-08-17
(65)【公開番号】P2023027538
(43)【公開日】2023-03-02
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】山内 寿敏
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-042956(JP,A)
【文献】特開2002-337865(JP,A)
【文献】実開平02-124891(JP,U)
【文献】国際公開第2005/077770(WO,A1)
【文献】米国特許第06293418(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/18
B65D 6/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視略矩形状をなす底壁構成部と、前記底壁構成部の各側辺部に沿って上方に立設される起立姿勢と、前記底壁構成部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能な側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記側壁部は、前記容器が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に先に前記折畳姿勢とされる相対する一対の先畳み側壁部と、前記折畳姿勢とされた前記先畳み側壁部の上方に前記折畳姿勢とされる相対する一対の後畳み側壁部とを備え、
前記後畳み側壁部は、前記容器が前記折畳状態とされた場合に、前記先畳み側壁部の上方に重なる重なり領域を備え、
前記後畳み側壁部は、当該後畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の後畳みベース壁部を備えるとともに、前記後畳み側壁部の外面側には、前記重なり領域において、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第1延出壁部と、前記第1延出壁部から下方に延出する第1折返し壁部とを具備する第1手掛け部が設けられ、
前記後畳みベース壁部のうち、前記第1折返し壁部に対向する部位、及び、当該部位の下方に連接する部位を含む範囲は、前記後畳みベース壁部の一般部に比べて前記容器の内方側に膨出する膨出部として構成され、
前記先畳み側壁部は、当該先畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の先畳みベース壁部と、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に突出する先畳み補強リブとを備えるとともに、前記先畳み補強リブには、前記容器の前記折畳状態において、前記膨出部の一部を挿入可能とする挿入部が設けられていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記後畳み側壁部の横幅は、前記先畳み側壁部の横幅よりも長く構成され、
前記先畳み側壁部には、前記容器の前記組立状態において、前記先畳み側壁部の前記折畳姿勢側への変位を規制するロック手段を備え、
前記ロック手段は、前記容器の前記組立状態において前記後畳み側壁部に係止されるロック部と、前記ロック部を変位させる操作部とを備え、
前記第1手掛け部の前記第1延出壁部の少なくとも一部は、上下方向において、前記ロック手段の上下幅の範囲内に位置する、又は、前記ロック手段よりも上方に位置することを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記先畳み補強リブは、前記先畳み側壁部の高さ方向に延在する上下補強リブを備え、
前記上下補強リブは、前記容器の前記折畳状態において前記膨出部に対して上下に対向する膨出対応部と、前記膨出対応部に連続して前記先畳み側壁部の高さ方向に延在する連続部とを具備する膨出対応リブを備え、
前記膨出対応部の前記先畳みベース壁部からの延出長が、前記連続部の前記先畳みベース壁部からの延出長よりも短く構成されることで、前記膨出対応部の前記容器の外方側に前記挿入部が設けられ、
前記先畳み側壁部の外面側には、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第2延出壁部と、前記第2延出壁部から下方に延出し、側部が前記連続部に連結される第2折返し壁部とを具備する第2手掛け部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記第1手掛け部は、前記後畳み側壁部毎に、前記後畳み側壁部の横幅方向両端部、又は、前記後畳み側壁部の横幅方向中央部よりも前記後畳み側壁部の横幅方向両端部寄りの位置に一対で設けられ、
前記後畳み側壁部には、当該後畳み側壁部の横幅方向において前記一対の第1手掛け部の間の位置に第3手掛け部が設けられ、
前記第2手掛け部は、前記先畳み側壁部毎に、前記先畳み側壁部の横幅方向両端部、又は、前記先畳み側壁部の横幅方向中央部よりも前記先畳み側壁部の横幅方向両端部寄りの位置に一対で設けられ、
前記先畳み側壁部には、当該先畳み側壁部の横幅方向において前記一対の第2手掛け部の間の位置に第4手掛け部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記第3手掛け部は、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第3延出壁部と、前記第3延出壁部から下方に延出する第3折返し壁部とを具備し、
前記第4手掛け部は、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第4延出壁部と、前記第4延出壁部から下方に延出する第4折返し壁部とを具備し、
前記第1延出壁部、前記第2延出壁部、前記第3延出壁部、及び、前記第4延出壁部のうち少なくとも1つの延出壁部が、少なくとも1つの別の延出壁部に比べて上下方向の高さ位置が異なるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の容器。
【請求項6】
平面視略矩形状をなす底壁構成部と、前記底壁構成部の各側辺部に沿って上方に立設される起立姿勢と、前記底壁構成部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能な側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記側壁部は、前記容器が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に先に前記折畳姿勢とされる相対する一対の先畳み側壁部と、前記折畳姿勢とされた前記先畳み側壁部の上方に前記折畳姿勢とされる相対する一対の後畳み側壁部とを備え、
前記後畳み側壁部は、前記容器が前記折畳状態とされた場合に、前記先畳み側壁部の上方に重なる重なり領域を備え、
前記後畳み側壁部は、当該後畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の後畳みベース壁部を備えるとともに、前記後畳み側壁部の外面側には、前記重なり領域において、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第1延出壁部と、前記後畳みベース壁部において前記容器の内外方向に貫通して開口形成され、上縁部の少なくとも一部が前記第1延出壁部の下面に連続する第1貫通孔とを具備する第1手掛け部が設けられ、
前記後畳みベース壁部のうち、前記第1貫通孔を画定する部位、及び、当該第1貫通孔の下方に連接する部位を含む範囲は、前記後畳みベース壁部の一般部に比べて前記容器の内方側に膨出する膨出部として構成され、
前記先畳み側壁部は、当該先畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の先畳みベース壁部と、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に突出する先畳み補強リブとを備えるとともに、前記先畳み補強リブには、前記容器の前記折畳状態において、前記膨出部の一部を挿入可能とする挿入部が設けられていることを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の運搬等に使用される容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、物品の運搬等に使用される容器として、平面視略矩形状をなす底壁構成部と、底壁構成部の各側辺部の上方に立設される起立姿勢と底壁構成部の中央部側に倒される折畳姿勢とに姿勢変化可能に構成された側壁部とを備える可変形状の容器が知られている。また、側壁部には、容器を持ち運ぶ際に作業者が手を掛ける手掛け部が設けられている(例えば、特許文献1等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-42956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、手掛け部としては、対応する側壁部の厚み方向における幅(奥行幅)を広げて手を掛け易くすることが望まれている。しかしながら、手掛け部の奥行幅を広げる場合には、対応する側壁部の厚みが増加してしまい、容器を全ての側壁部が折畳姿勢とされた折畳状態とした場合に、当該容器の高さが高くなってしまうことが懸念される。
【0005】
本発明は上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、手掛け部を好適に設けるとともに、折畳状態における高さの増加を抑制することができる容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0007】
手段1.平面視略矩形状をなす底壁構成部と、前記底壁構成部の各側辺部に沿って上方に立設される起立姿勢と、前記底壁構成部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能な側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記側壁部は、前記容器が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に先に前記折畳姿勢とされる相対する一対の先畳み側壁部と、前記折畳姿勢とされた前記先畳み側壁部の上方に前記折畳姿勢とされる相対する一対の後畳み側壁部とを備え、
前記後畳み側壁部は、前記容器が前記折畳状態とされた場合に、前記先畳み側壁部の上方に重なる重なり領域を備え、
前記後畳み側壁部は、当該後畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の後畳みベース壁部を備えるとともに、前記後畳み側壁部の外面側には、前記重なり領域において、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第1延出壁部と、前記第1延出壁部から下方に延出する第1折返し壁部とを具備する第1手掛け部が設けられ、
前記後畳みベース壁部のうち、前記第1折返し壁部に対向する部位、及び、当該部位の下方に連接する部位を含む範囲は、前記後畳みベース壁部の一般部に比べて前記容器の内方側に膨出する膨出部として構成され、
前記先畳み側壁部は、当該先畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の先畳みベース壁部と、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に突出する先畳み補強リブとを備えるとともに、前記先畳み補強リブには、前記容器の前記折畳状態において、前記膨出部の一部を挿入可能とする挿入部が設けられていることを特徴とする容器。
【0008】
手段1によれば、第1手掛け部は、後畳み側壁部の膨出部に対応して設けられている。つまり、後畳み側壁部のうち膨出部に対応する部位の厚みを容器の内方側に部分的に厚くする(後畳みベース壁部の内面を膨出部に対応して一般部よりも容器の内方側に位置させる)ことで、第1手掛け部の第1延出壁部の下面側の後畳み側壁部の厚み方向における幅(奥行幅)をより長く確保することができる。従って、第1手掛け部に手等を掛け易くすることができ、第1手掛け部を利用して容器を運搬等する際の作業性の向上を図ることができる。或いは、第1手掛け部の強度を高めるべく第1折返し壁部から容器の外方側に突出する突部を設ける(当該突部についても後畳み側壁部の厚みの範囲内に収める)構成を採用しても、第1延出壁部の奥行幅が短くなることを抑止することができる。従って、第1延出壁部の奥行幅を確保し、第1手掛け部への手等の掛け易さを確保しつつ、第1手掛け部の強度を高める(損傷・変形等を抑制する)とともに、第1手掛け部の下縁部における指への当たり具合をより好適なものとすることができる。
【0009】
また、先畳み側壁部の外面側に設けられた先畳み補強リブには、容器の折畳状態において、後畳み側壁部の重なり領域に設けられた膨出部の一部が挿入される挿入部が設けられている。これにより、後畳み側壁部の膨出部と、先畳み側壁部の先畳み補強リブとの干渉を回避することができ、後畳み側壁部の後畳みベース壁部の一般部の内面と、先畳み側壁部の先畳み補強リブとを当接させる等することができる。従って、膨出部を設けることに起因して折畳状態の容器の高さが増加してしまうことを回避しつつ、折畳姿勢にある後畳み側壁部が膨出部のみで先畳み側壁部に当接して支持されるような構成に比べて、容器の折畳状態の安定化等を図ることができる。さらに、膨出部を重なり領域に配置することが可能なため、後畳み側壁部の横幅方向の端部側(例えば、端部やその付近)に第1手掛け部を設けることが可能となる。これにより、例えば、2人の作業者が容器の所定の幅方向の両端部付近に設けられた第1手掛け部にそれぞれ手を掛けて容器を持ち運んだり、フックを第1手掛け部に掛けて引き寄せたりする際の利便性の向上を図ることができる。
【0010】
手段2.前記後畳み側壁部の横幅は、前記先畳み側壁部の横幅よりも長く構成され、
前記先畳み側壁部には、前記容器の前記組立状態において、前記先畳み側壁部の前記折畳姿勢側への変位を規制するロック手段を備え、
前記ロック手段は、前記容器の前記組立状態において前記後畳み側壁部に係止されるロック部と、前記ロック部を変位させる操作部とを備え、
前記第1手掛け部の前記第1延出壁部の少なくとも一部は、上下方向において、前記ロック手段の上下幅の範囲内に位置する、又は、前記ロック手段よりも上方に位置することを特徴とする手段1に記載の容器。
【0011】
手段2によれば、後畳み側壁部の横幅が先畳み側壁部の横幅よりも長い構成において、後畳み側壁部の横幅方向両端部やその付近に第1手掛け部を設けることで、第1手掛け部を利用する場合の利便性の向上を図る(2人の作業者で容器を持ち運ぶ際に作業者それぞれが第1手掛け部に手を掛けることができる)といった作用効果がより顕著に奏される。また、ロック手段が先畳み側壁部に設けられることで、第1手掛け部の第1延出壁部を、ロック手段と干渉することなく、ロック手段と同等の高さ位置、或いは、ロック手段よりも上方位置に設けることができる。このように、第1手掛け部(第1延出壁部)を後畳み側壁部の上辺部寄りの位置に設けることで、例えば、第1手掛け部に中指等の指先を掛けるとともに、後畳み側壁部の上辺部に親指の付け根付近を押し当てるようにして容器を好適に掴むことができる。従って、容器を持ち運ぶ際の作業性の向上等を図ることができる。
【0012】
手段3.前記先畳み補強リブは、前記先畳み側壁部の高さ方向に延在する上下補強リブを備え、
前記上下補強リブは、前記容器の前記折畳状態において前記膨出部に対して上下に対向する膨出対応部と、前記膨出対応部に連続して前記先畳み側壁部の高さ方向に延在する連続部とを具備する膨出対応リブを備え、
前記膨出対応部の前記先畳みベース壁部からの延出長が、前記連続部の前記先畳みベース壁部からの延出長よりも短く構成されることで、前記膨出対応部の前記容器の外方側に前記挿入部が設けられ、
前記先畳み側壁部の外面側には、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第2延出壁部と、前記第2延出壁部から下方に延出し、側部が前記連続部に連結される第2折返し壁部とを具備する第2手掛け部が設けられていることを特徴とする手段1又は2に記載の容器。
【0013】
手段3によれば、先畳み側壁部にも手掛け部(第2手掛け部)が設けられることで、手掛け部を利用して容器を運搬等する場合の利便性の向上を図る(作業者にとって手の掛け易い手掛け部を選択して手を掛けることができる)といった作用効果がより顕著に奏される。また、上下補強リブのうち、容器を折畳状態とした場合に膨出部と上下に対向する部位(膨出対応部)を備える膨出対応リブにおいても、膨出部と上下に対向しない部位である連続部は、極力、先畳みベース壁部からの延出長を長くする(その他の上下補強リブの延出長と揃える)ことで、先畳み側壁部の強度の向上等を図ることができる。さらに、第2手掛け部の第2折返し壁部の側部が、連続部に連結される構成のため、例えば、膨出対応部に連結される場合に比べ、第2延出壁部の先畳み側壁部の厚み方向における幅(奥行幅)をより長く確保することができる。従って、第2手掛け部に手等を掛け易くすることができ、また、先畳み側壁部の横幅方向において第2手掛け部を膨出対応リブに対応する位置に配置することができる。結果として、第2手掛け部を利用して容器を運搬等する際の作業性の向上を図ることができる。
【0014】
手段4.前記第1手掛け部は、前記後畳み側壁部毎に、前記後畳み側壁部の横幅方向両端部、又は、前記後畳み側壁部の横幅方向中央部よりも前記後畳み側壁部の横幅方向両端部寄りの位置に一対で設けられ、
前記後畳み側壁部には、当該後畳み側壁部の横幅方向において前記一対の第1手掛け部の間の位置に第3手掛け部が設けられ、
前記第2手掛け部は、前記先畳み側壁部毎に、前記先畳み側壁部の横幅方向両端部、又は、前記先畳み側壁部の横幅方向中央部よりも前記先畳み側壁部の横幅方向両端部寄りの位置に一対で設けられ、
前記先畳み側壁部には、当該先畳み側壁部の横幅方向において前記一対の第2手掛け部の間の位置に第4手掛け部が設けられていることを特徴とする手段3に記載の容器。
【0015】
手段4によれば、後畳み側壁部において一対の第1手掛け部の間に第3手掛け部が設けられ、先畳み側壁部において一対の第2手掛け部の間に第4手掛け部が設けられることで、手掛け部を利用して容器を運搬等する場合の利便性の向上を図る(作業者にとって手の掛け易い手掛け部を選択して手を掛けることができる)といった作用効果がより顕著に奏される。また、容器を折畳状態から組立状態とする場合に、第1~第4手掛け部の中から適宜選択して指を掛けて側壁部を起立姿勢とすることができる。従って、例えば、作業者の配置や容器の向きが作業工程で異なる等の状況において組立作業を比較的容易なものとすることができ、作業効率の向上等を図ることができる。
【0016】
手段5.前記第3手掛け部は、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第3延出壁部と、前記第3延出壁部から下方に延出する第3折返し壁部とを具備し、
前記第4手掛け部は、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第4延出壁部と、前記第4延出壁部から下方に延出する第4折返し壁部とを具備し、
前記第1延出壁部、前記第2延出壁部、前記第3延出壁部、及び、前記第4延出壁部のうち少なくとも1つの延出壁部が、少なくとも1つの別の延出壁部に比べて上下方向の高さ位置が異なるように構成されていることを特徴とする手段4に記載の容器。
【0017】
手段5によれば、例えば、作業者の体格(例えば、手の大きさ)等に応じて手掛け部を選択したり、状況(持ち上げる、引き摺る等の運搬方法が異なる場合や、収容される物品が異なる場合等)に応じて選択する手掛け部を変更したりする等、手掛け部を利用して容器を運搬等する場合の利便性の向上を図るといった作用効果がより顕著に奏される。
【0018】
手段6.平面視略矩形状をなす底壁構成部と、前記底壁構成部の各側辺部に沿って上方に立設される起立姿勢と、前記底壁構成部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能な側壁部とを具備し、全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記側壁部は、前記容器が前記組立状態から前記折畳状態とされる場合に先に前記折畳姿勢とされる相対する一対の先畳み側壁部と、前記折畳姿勢とされた前記先畳み側壁部の上方に前記折畳姿勢とされる相対する一対の後畳み側壁部とを備え、
前記後畳み側壁部は、前記容器が前記折畳状態とされた場合に、前記先畳み側壁部の上方に重なる重なり領域を備え、
前記後畳み側壁部は、当該後畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の後畳みベース壁部を備えるとともに、前記後畳み側壁部の外面側には、前記重なり領域において、前記後畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に延出する第1延出壁部と、前記後畳みベース壁部において前記容器の内外方向に貫通して開口形成され、上縁部の少なくとも一部が前記第1延出壁部の下面に連続する第1貫通孔とを具備する第1手掛け部が設けられ、
前記後畳みベース壁部のうち、前記第1貫通孔を画定する部位、及び、当該第1貫通孔の下方に連接する部位を含む範囲は、前記後畳みベース壁部の一般部に比べて前記容器の内方側に膨出する膨出部として構成され、
前記先畳み側壁部は、当該先畳み側壁部の内面を構成する正面視略矩形状の先畳みベース壁部と、前記先畳みベース壁部の外面から前記容器の外方側に突出する先畳み補強リブとを備えるとともに、前記先畳み補強リブには、前記容器の前記折畳状態において、前記膨出部の一部を挿入可能とする挿入部が設けられていることを特徴とする容器。
【0019】
手段6によれば、折畳状態における容器の高さの増加を抑制しつつ、第1延出壁部の奥行幅をより長く確保することができ、第1手掛け部を利用して容器をより運搬等し易くすることができるといった具合に、基本的に上記手段1と同様の作用効果が奏される。また、第1延出壁部の奥行幅が確保されることで、第1貫通孔の周辺部の強度の向上等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】組立状態にある容器の斜視図である。
図2】折畳状態にある容器を積み重ねた状態を示す斜視図である。
図3】折畳状態にある容器を積み重ねた状態を示す一部断面を含む斜視図である。
図4】折畳状態にある容器を積み重ねた状態を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図5】組立状態にある容器を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図6】長辺側側壁部と短辺側側壁部との連結部位を示す部分拡大分解斜視図である。
図7】長辺側側壁部と短辺側側壁部との連結部位を示す部分拡大分解斜視図である。
図8】パレット、容器、及び、蓋部材を示す斜視図である。
図9】パレットに載置された容器に蓋部材が被せられた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1図2図5に示すように、上方に開口する略四角箱状の容器1は、略矩形板状をなす底壁部3と、底壁部3の各長辺部に沿って底壁部3からそれぞれ上方に突出する長辺側土台部4と、底壁部3の各短辺部に沿って底壁部3からそれぞれ上方に突出する短辺側土台部5とを具備する平面視略矩形状をなす底壁構成部2を備えている。さらに、容器1は、各長辺側土台部4に対してそれぞれ回動変位可能に連結された長辺側側壁部6と、各短辺側土台部5に対してそれぞれ回動変位可能に連結された短辺側側壁部7とを備えている。尚、本実施形態の容器1は、ポリプロピレンによって構成されている。
【0022】
長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7は、それぞれ長辺側土台部4、及び、短辺側土台部5の上方に立設される起立姿勢と、底壁部3の中央部側に倒され、当該底壁部3と略平行して延在する折畳姿勢との間を回動変位可能に構成されている。このため、容器1に物品を収容する場合には、全ての長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7が起立姿勢とされた組立状態とし、容器1を保管等する場合には、全ての長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7が折畳姿勢とされた折畳状態とし、省スペース化等を図ることが可能に構成されている。
【0023】
また、本実施形態では、長辺側土台部4の底壁部3からの突出長は、短辺側土台部5の底壁部3からの突出長よりも長くなっており、長辺側側壁部6を回動可能に支持するための長辺側軸受部8の形成位置も、短辺側側壁部7を回動可能に支持するための短辺側軸受部9の形成位置よりも上方に位置している。さらに、各短辺側土台部5は、相対する一対の長辺側土台部4の内面同士を連結するようにして設けられており、長辺側側壁部6の横幅は、底壁構成部2の長手幅とほぼ同じに構成される一方で、短辺側側壁部7の横幅は、一対の長辺側土台部4間の距離とほぼ同じに構成されている。
【0024】
このため、本実施形態では、組立状態にある容器1を折畳状態とする場合には、一対の短辺側側壁部7を先に折畳姿勢としてから、長辺側側壁部6を折畳姿勢へと変位させる構成となっている。容器1の折畳状態では、折畳姿勢とされた短辺側側壁部7が底壁部3の上方に重なるとともに、折畳姿勢とされた長辺側側壁部6が短辺側側壁部7の上方に重なるようになっている。加えて、本実施形態では、折畳姿勢とされた一対の短辺側側壁部7は、両方とも底壁部3の上面に当接して支持され、折畳姿勢とされた一対の長辺側側壁部6は、それぞれ折畳姿勢とされた一対の短辺側側壁部7に当接して、互いに同じ高さ位置で支持されるように構成されている。また、長辺側土台部4の上辺部(上面)は、折畳姿勢にある長辺側側壁部6よりも上方に位置している。尚、本実施形態では、短辺側側壁部7が先畳み側壁部に相当し、長辺側側壁部6が後畳み側壁部に相当する。
【0025】
図5等に示すように、長辺側側壁部6は、当該長辺側側壁部6の内面を構成する略矩形板状の後畳みベース壁部としての長辺側ベース壁部11と、長辺側ベース壁部11の下辺部から容器1の外方側に突出する長辺側下フランジ部12とを備えている。さらに、図6等に示すように、長辺側側壁部6には、長辺側下フランジ部12から下方に突出し、長辺側土台部4の長辺側軸受部8に対して回動可能に連結される長辺側ヒンジ部13が設けられている。尚、各長辺側側壁部6において、長辺側ヒンジ部13は、長辺側側壁部6の横幅方向において所定間隔を隔てつつ7箇所に設けられ、長辺側側壁部6の横幅方向中央部に設けられる長辺側ヒンジ部13以外の長辺側ヒンジ部13には、容器1の内方側に隙間防止カバー14が装着されている。
【0026】
また、図5等に示すように、短辺側側壁部7についても、当該短辺側側壁部7の内面を構成する略矩形板状の先畳みベース壁部としての短辺側ベース壁部21と、短辺側ベース壁部21の下辺部から外方に突出する短辺側下フランジ部22とを備えている。さらに、図7等に示すように、短辺側側壁部7は、短辺側下フランジ部22から下方に突出し、短辺側土台部5の短辺側軸受部9に対して回動可能に連結される短辺側ヒンジ部23を備えている。尚、各短辺側側壁部7において、短辺側ヒンジ部23は、短辺側側壁部7の横幅方向において所定間隔を隔てつつ5箇所に設けられ、短辺側側壁部7の横幅方向中央部に設けられる短辺側ヒンジ部23以外の短辺側ヒンジ部23には、容器1の内方側に隙間防止カバー24が装着されている。
【0027】
図1図6図7に示すように、長辺側側壁部6には、内面の両側辺部から容器1の内方側に突出する規制壁部31が設けられている。規制壁部31は、容器1が組立状態とされた場合に、短辺側側壁部7の外面側に対して容器1の内外方向において重なるように構成されている。さらに、規制壁部31には、長辺側側壁部6の横幅方向に貫通する挿入孔部32が設けられている。加えて、長辺側側壁部6には、規制壁部31のうち長辺側側壁部6の横幅方向中央部側の面に連結され、短辺側側壁部7の横幅方向中央部側に開口する略四角筒状のロック係止部33(図7参照)が設けられている。
【0028】
これに対し、短辺側側壁部7の外面の両側部には、短辺側側壁部7の外面側の厚みを省略するようにして構成され、容器1の組立状態において長辺側側壁部6の規制壁部31と略当接する被規制壁部34と、被規制壁部34の外面から容器1の外方側に突出し、容器1が組立状態とされた場合に、規制壁部31の挿入孔部32に挿入される(挿入孔部32に対して略凹凸嵌合して係止状態とされる)挿入突部35とが設けられている。当該構成により、長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7の容器1の外方側への傾倒変位が防止されるとともに、長辺側側壁部6と、短辺側側壁部7との間の上下方向における相対変位が規制されるようになっている。
【0029】
さらに、図1図5に示すように、短辺側側壁部7の外面側には、短辺側側壁部7の内側への傾倒変位を防止する、ひいては、容器1の組立状態を維持するためのロック手段としてのロック機構36が設けられている。ロック機構36は、容器1の組立状態において、長辺側側壁部6のロック係止部33に挿入されて係止状態とされる突出位置と、ロック係止部33から抜け出して係止状態が解消される退避位置とに変位可能に構成される左右一対のスライド片37(ロック部)と、左右一対のスライド片37を一度に退避位置へと変位させる操作を可能とする操作部38とを備えている。加えて、本実施形態では、各規制壁部31(各被規制壁部34)において挿入孔部32(挿入突部35)が上下3箇所に設けられており、特に、挿入突部35は、上下方向において、ロック機構36の上方近傍と、ロック機構36の下方近傍とに設けられている(図7に示すように、挿入孔部32がロック係止部33の上下に近接して設けられている)。これにより、長辺側側壁部6と、短辺側側壁部7との間の上下方向及び短辺側側壁部7の横幅方向における相対変位がより確実に防止される箇所において、ロック機構36のスライド片37がロック係止部33に挿入されて係止状態とされるようになっている。
【0030】
尚、容器1は、組立状態にある(物品を収容した)容器1同士を、水平方向における位置ずれを防止しつつ、上下に積み重ねる(スタッキングする)ことができるように構成されている。また、図2に示すように、容器1は、折畳状態にあっても、容器1同士を、水平方向における位置ずれを防止しつつ、上下に積み重ねる(スタッキングする)ことができるように構成されている。
【0031】
加えて、図5図6等に示すように、長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7の上辺部は、容器1の外方側に位置する部位が一段低く構成されている。これにより、各長辺側側壁部6、及び、各短辺側側壁部7は、当該長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7の上辺部のうち容器1の内方側の部位から上方に突出し、それぞれ長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7の横幅方向に沿って延在する側壁上辺突部39を備える格好となっている。
【0032】
また、図5に示すように、底壁部3は、容器1の内底面を構成する略矩形板状の底板部41と、底板部41の外周縁に隣接して設けられ、組立状態にある容器1をスタッキングした場合に、下側の容器1の長辺側側壁部6、及び、短辺側側壁部7の上辺部(側壁上辺突部39)に当接して支持される(上面側において長辺側土台部4、及び、短辺側土台部5が形成されている部位である)外周対応部42と、底板部41の下面から下方に突出する支持部43とを備えている。支持部43は、底板部41から下方に突出するリブが下面視で格子状に設けられることにより構成されている。
【0033】
さらに、底壁部3は、支持部43との間に隙間が形成されるようにして外周対応部42から下方に突出する底壁側辺突部44を備えている。底壁側辺突部44の下辺部は、支持部43の下面よりも上方に位置している。そして、組立状態にある容器1をスタッキングした場合に、上側の容器1の底壁側辺突部44と、支持部43との間の隙間に、下側の容器1の側壁上辺突部39が挿入され、上側の容器1の外周対応部42の下面が、下側の容器1の側壁上辺突部39に当接して支持される。
【0034】
加えて、図2図3等に示すように、長辺側土台部4は、長辺側土台部4の上辺部のうち容器1の内方側(土台部4、5の内周側)の部位から上方に突出し、長辺側土台部4の長手方向に沿って延在する土台上辺突部45を備えている。そして、折畳状態にある容器1をスタッキングした場合に、上側の容器1の底壁側辺突部44と、支持部43との間の隙間に、下側の容器1の土台上辺突部45が挿入され、上側の容器1の外周対応部42の下面が、下側の容器1の土台上辺突部45に当接して支持される。
【0035】
また、図8図9に示すように、本実施形態の容器1は、平面視略矩形状のパレット51に対して水平方向において3つ並べて載置するとともに、パレット51に載置された3つの容器1をまとめて覆うようにして被せられる蓋部材52を被せることでユニット化して、運搬等を行うことが可能に構成されている。尚、パレット51に載置される容器1をスタッキングして複数段とすることも可能である。
【0036】
さて、図1図2等に示すように、本実施形態では、長辺側側壁部6は、容器1が折畳状態とされた場合に、短辺側側壁部7の上方に重なる重なり領域61を備えており、図5に示すように、長辺側側壁部6の外面側には、重なり領域61において、長辺側ベース壁部11の外面から容器1の外方側に向けて略水平方向に延出する第1延出壁部62aと、第1延出壁部62aの先端縁(外縁部)から下方に向けて若干容器1の外方側に傾斜して延出する第1折返し壁部62bとを具備する第1手掛け部62が設けられている。さらに、本実施形態では、第1折返し壁部62bの下縁部から容器1の外方側に向けて略水平方向に突出する手掛け補強突部62cが設けられている。
【0037】
また、図1図5等に示すように、長辺側ベース壁部11のうち、第1折返し壁部62bに対向する部位、及び、当該部位の下方に連接する部位を含む範囲は、長辺側ベース壁部11の一般部64に比べて容器1の内方側に膨出する膨出部65として構成されている。本実施形態の膨出部65は、第1延出壁部62aよりも上方位置から第1延出壁部62aとの連結部に向けて容器1の内方側に下方傾斜する部位と、当該傾斜部位の下縁部から一般部64と略平行して第1折返し壁部62bの下縁部よりも下方にまで延在する部位と、当該平行部位の下縁部から、容器1の外方側に下方傾斜して延在する部位とを備えている。
【0038】
さらに、図1図9等に示すように、長辺側側壁部6は、長辺側側壁部6の高さ方向に延在する長辺側上下補強リブ66を備えている。本実施形態では、長辺側側壁部6の横幅方向において互いに近接配置された一対の長辺側上下補強リブ66が長辺側側壁部6の横幅方向において所定距離を隔てて6箇所に設けられる構成とされている。第1手掛け部62は、長辺側側壁部6の横幅方向の各側部に配置された一対の長辺側上下補強リブ66と、その隣に配置された一対の長辺側上下補強リブ66との間に配置され、第1手掛け部62の第1延出壁部62a、第1折返し壁部62b、及び、手掛け補強突部62cの両側部は、それぞれ長辺側上下補強リブ66に連結されている。手掛け補強突部62cの外縁部は、長辺側上下補強リブ66の外縁部と同一平面上に延在するように構成されている。
【0039】
加えて、図5等に示すように、各長辺側側壁部6には、各第1手掛け部62の長辺側側壁部6の横幅方向中央部側の側部が連結された長辺側上下補強リブ66を含む一対の長辺側上下補強リブ66と、その長辺側側壁部6の横幅方向中央部側の隣に配置された一対の長辺側上下補強リブ66との間において、長辺側ベース壁部11の外面から容器1の外方側に向けて略水平方向に延出する第3延出壁部68aと、第3延出壁部68aの先端縁(外縁部)から下方に向けて略鉛直方向(長辺側側壁部6の高さ方向)に延出する第3折返し壁部68bとを具備する第3手掛け部68が設けられている。第3手掛け部68の第3延出壁部68a、及び、第3折返し壁部68bの両側部は、それぞれ長辺側上下補強リブ66に連結されている。
【0040】
本実施形態では、第1延出壁部62aの長辺側ベース壁部11からの延出長(奥行幅)が、第3延出壁部68aの奥行幅と同程度(第1延出壁部62aの方が若干長い)とされている。さらに、第1折返し壁部62bの下縁部(手掛け補強突部62cの下面)と、第3折返し壁部68bの下縁部とが同じ高さ位置とされている。加えて、第1延出壁部62aと第1折返し壁部62bとの境界部、第1折返し壁部62bと手掛け補強突部62cとの境界部、及び、第3延出壁部68aと第3折返し壁部68bとの境界部は、面取り形状とされている。
【0041】
尚、長辺側側壁部6には、長辺側ベース壁部11から容器1の外方側に突出し、長辺側側壁部6の横幅方向に延在する長辺側左右補強リブ69が適宜設けられている。例えば、長辺側側壁部6の横幅方向において互いに近接配置された一対の長辺側上下補強リブ66の間は、複数の長辺側左右補強リブ69により連結されており、当該長辺側左右補強リブ69の少なくとも1つは、第1折返し壁部62bの下縁部(手掛け補強突部62c)、及び、第3折返し壁部68bの下縁部と同じ高さ(隣接する場合には、長辺側上下補強リブ66を介して略水平方向において連結される高さ)に設けられている。さらに、図1に示すように、一対の第3手掛け部68の間においても、第3折返し壁部68bの下縁部の間を連結するようにして、長辺側左右補強リブ69が延在している。
【0042】
図1等に示すように、短辺側側壁部7は、短辺側ベース壁部21から容器1の外方側に突出し、短辺側側壁部7の高さ方向に延在する上下補強リブとしての短辺側上下補強リブ71を備えている。短辺側上下補強リブ71は、短辺側側壁部7の横幅方向において、各被規制壁部34の境界部と、当該境界部に対し短辺側側壁部7の横幅方向中央部側において比較的近接した位置とに設けられるとともに(図6参照)、図5に示すように、ロック機構36の操作部38よりも短辺側側壁部7の両側辺部側の位置に設けられている(以下、短辺側上下補強リブ71のうちロック機構36の操作部38よりも短辺側側壁部7の両側辺部側に位置し、短辺側側壁部7の横幅方向中央部に最も近く配置される一対の短辺側上下補強リブ71を「膨出対応リブ72」と称する)。
【0043】
膨出対応リブ72は、容器1の折畳状態において膨出部65に対して上下に対向する膨出対応部73と、膨出対応部73に連続して短辺側側壁部7の高さ方向に延在する連続部74とを具備している。本実施形態では、膨出対応リブ72のうち、上下方向中間位置を含む範囲から下方の部位が膨出対応部73として構成され、膨出対応部73の上方の部位が連続部74として構成されている。膨出対応部73の短辺側ベース壁部21からの延出長は、連続部74の短辺側ベース壁部21からの延出長よりも短く構成されている(膨出対応部73の外縁部は、連続部74の外縁部よりも容器1の内方側に位置している)。これにより、膨出対応リブ72には、膨出対応部73の容器1の外方側において、図3図4に示すように、容器1が折畳状態とされた場合に、長辺側側壁部6の膨出部65の一部が挿入される挿入部75が設けられている。容器1が折畳状態とされた場合には、長辺側側壁部6の長辺側ベース壁部11の一般部64が、短辺側側壁部7の短辺側上下補強リブ71等の短辺側ベース壁部21から容器1の外方側に突出するリブに当接して支持され、長辺側ベース壁部11の膨出部65が、短辺側側壁部7の膨出対応リブ72の膨出対応部73に当接して支持されるようになっている。尚、膨出対応リブ72以外の短辺側上下補強リブ71の短辺側ベース壁部21からの延出長は、膨出対応リブ72の連続部74の短辺側ベース壁部21からの延出長と同じであり、なおかつ、短辺側下フランジ部22の短辺側ベース壁部21からの延出長と同じである。但し、短辺側ベース壁部21から容器1の外方側に突出するリブ(先畳み補強リブ)のうち、膨出対応部73(挿入部75)に近い(例えば、連結される)部位の短辺側ベース壁部21からの延出長は、膨出対応部73の短辺側ベース壁部21からの延出長と同じとなるように構成されている(延出長が次第に短くされる徐変部を介して延出長が短くされた部位が設けられている)。
【0044】
図5に示すように、短辺側側壁部7の外面側には、短辺側ベース壁部21の外面から容器1の外方側に向けて略水平方向に延出する第2延出壁部77aと、第2延出壁部77aの先端縁(外縁部)から下方に向けて略鉛直方向(短辺側側壁部7の高さ方向)に延出する第2折返し壁部77bとを具備する第2手掛け部77が設けられている。図1図9に示すように、第2手掛け部77は、短辺側側壁部7の横幅方向において、各膨出対応リブ72と、当該膨出対応リブ72の短辺側側壁部7の側部側の隣に配置された短辺側上下補強リブ71との間に配置されている。第2手掛け部77の第2延出壁部77a、及び、第2折返し壁部77bは、短辺側側壁部7の横幅方向中央部側の側部が膨出対応リブ72の連続部74に連結され(図5参照)、反対側の側部は、膨出対応リブ72とは異なる短辺側上下補強リブ71と連結されている。
【0045】
加えて、図1図5図9に示すように、各短辺側側壁部7には、当該短辺側側壁部7の横幅方向において一対の第2手掛け部77の間の位置であって、ロック機構36の操作部38が配置された領域の鉛直方向下方位置において、短辺側ベース壁部21の外面から容器1の外方側に向けて略水平方向に延出する第4延出壁部78aと、第4延出壁部78aの先端縁(外縁部)から下方に向けて略鉛直方向に延出する第4折返し壁部78bとを具備する第4手掛け部78が設けられている。
【0046】
図9に示すように、本実施形態では、第1手掛け部62の第1延出壁部62a(の少なくとも一部または全部、本例では、基本的に全部)は、上下方向において、ロック機構36の上下幅の範囲(図9の範囲X)内に位置するように構成されている。また、第1延出壁部62aは第4延出壁部78aよりも上方に位置し、第4延出壁部78aは第2延出壁部77aよりも上方に位置し、第2延出壁部77aは第3延出壁部68aとほぼ同じ高さ位置とされている。加えて、本実施形態では、第2延出壁部77a、及び、第4延出壁部78aにより、ロック機構36が設置される領域の下縁部の一部が画定される構成となっており、また、第2延出壁部77aと、第4延出壁部78aとの間には、第2延出壁部77aの側部から短辺側側壁部7の横幅方向中央部側に上方傾斜し第4延出壁部78aの側部に連結される傾斜壁部79が設けられている。尚、本実施形態では、短辺側上下補強リブ71を含む短辺側側壁部7の外面側に設けられるリブにより、先畳み補強リブが構成されている。
【0047】
以上詳述したように、本実施形態によれば、第1手掛け部62は、長辺側側壁部6の膨出部65に対応して設けられている。つまり、長辺側側壁部6のうち膨出部65に対応する部位の厚みを容器1の内方側に部分的に厚くする(長辺側ベース壁部11の内面を膨出部65に対応して一般部64よりも容器1の内方側に位置させる)ことで、第1手掛け部62の第1延出壁部62aの奥行幅をより長く確保することができる。但し、本実施形態では、第1延出壁部62aの奥行幅を第3延出壁部68aの奥行幅と同程度としつつ、第1折返し壁部62bの下縁部から容器1の外方側に突出する手掛け補強突部62cを設けることとしている。従って、第1延出壁部62aの奥行幅を確保して(第1延出壁部62aの奥行幅が短くなることを回避し)、第1手掛け部62への手等の掛け易さを確保しつつ、第1手掛け部62の強度を高める(損傷・変形等を抑制する)とともに、第1手掛け部62の下縁部における指への当たり具合をより好適なものとすることができる。
【0048】
また、膨出部65は、長辺側側壁部6の重なり領域61に設けられている。これに対し、短辺側側壁部7の外面側に設けられた短辺側上下補強リブ71(膨出対応リブ72)には、容器1の折畳状態において、長辺側側壁部6の膨出部65の一部が挿入される挿入部75が設けられている。これにより、長辺側側壁部6の膨出部65と、短辺側側壁部7の短辺側上下補強リブ71(膨出対応リブ72)との干渉を回避することができ、長辺側側壁部6の長辺側ベース壁部11の一般部64の内面と、短辺側側壁部7の短辺側上下補強リブ71とを当接させる等することができる。従って、膨出部65を設けることに起因して折畳状態の容器1の高さが増加してしまうことを回避しつつ、折畳姿勢にある長辺側側壁部6が膨出部65のみで短辺側側壁部7に当接して支持されるような構成に比べて、容器1の折畳状態の安定化等を図ることができる。さらに、膨出部65を重なり領域61に配置することが可能なため、長辺側側壁部6の横幅方向の端部側(本例では、長辺側側壁部6の側辺部に対して、互いに近接配置された一対の長辺側上下補強リブ66を隔てた位置)に第1手掛け部62を設けることが可能となる。これにより、例えば、2人の作業者が容器1の長手幅方向の両端部付近に設けられた第1手掛け部62にそれぞれ手を掛けて容器1を持ち運んだり、フックを第1手掛け部62に掛けて引き寄せたりする際の利便性の向上を図ることができる。
【0049】
加えて、第1手掛け部62は、ロック機構36が設けられた短辺側側壁部7とは別の長辺側側壁部6に設けられている。これにより、第1手掛け部62の第1延出壁部62aを、ロック機構36と干渉することなく、ロック機構36と同等の高さ位置に設けることができる。このように、第1手掛け部62(第1延出壁部62a)を長辺側側壁部6の上辺部寄りの位置に設けることで、例えば、第1手掛け部62に中指等の指先を掛けるとともに、長辺側側壁部6の上辺部に親指の付け根付近を押し当てるようにして容器1を好適に掴むことができる。従って、容器1を持ち運ぶ際の作業性の向上等を図ることができる。尚、ロック機構36についても、短辺側側壁部7の上辺部寄りの位置に設けることで、容器1を折畳状態とする際に、短辺側側壁部7の上辺部の近くでロック機構36の操作部38を操作しつつ、短辺側側壁部7の上辺部を掴んで折畳姿勢側に回動変位させることができ、作業性の向上等を図ることができる。
【0050】
さらに、短辺側側壁部7にも手掛け部(第2手掛け部77)が設けられることで、手掛け部を利用して容器1を運搬等する場合の利便性の向上を図る(作業者にとって手の掛け易い手掛け部を選択して手を掛けることができる)といった作用効果がより顕著に奏される。また、短辺側上下補強リブ71のうち、容器1を折畳状態とした場合に膨出部65と上下に対向する部位(膨出対応部73)を備える膨出対応リブ72においても、膨出部65と上下に対向しない部位である連続部74は、極力、先畳みベース壁部からの延出長を長くする(その他の短辺側上下補強リブ71の延出長と揃える)ことで、短辺側側壁部7の強度の向上等を図ることができる。さらに、第2手掛け部77の第2折返し壁部77bの側部が、連続部74に連結される構成のため、例えば、膨出対応部73に連結される場合に比べ、第2延出壁部77aの短辺側側壁部7の厚み方向における幅(奥行幅)をより長く確保することができる。従って、第2手掛け部77に手等を掛け易くすることができ、また、短辺側側壁部7の横幅方向において第2手掛け部77を膨出対応リブ72に対応する位置に配置することができる。結果として、第2手掛け部77を利用して容器1を運搬等する際の作業性の向上を図ることができる。
【0051】
さらに、長辺側側壁部6において一対の第1手掛け部62の間に第3手掛け部68が設けられ、短辺側側壁部7において一対の第2手掛け部77の間に第4手掛け部78が設けられることで、手掛け部を利用して容器1を運搬等する場合の利便性の向上を図る(作業者にとって手の掛け易い手掛け部を選択して手を掛けることができる)といった作用効果がより顕著に奏される。また、容器1を折畳状態から組立状態とする場合に、第1~第4手掛け部62、77、68、78の中から適宜選択して指を掛けて側壁部6、7を起立姿勢とすることができる。従って、例えば、作業者の配置や容器1の向きが作業工程で異なる等の状況において組立作業を比較的容易なものとすることができ、作業効率の向上等を図ることができる。
【0052】
加えて、第1手掛け部62の第1延出壁部62aは、第4手掛け部78の第4延出壁部78aよりも上方に位置し、第2手掛け部77、及び、第3手掛け部68の第2延出壁部77a、及び、第3延出壁部68aは、互いにほぼ同じ高さに位置するとともに、第4延出壁部78aよりも下方に位置している。このように、手掛け部の延出壁部の高さが異なることによって、例えば、作業者の体格(例えば、手の大きさ)等に応じて手掛け部を選択したり、状況(持ち上げる、引き摺る等の運搬方法が異なる場合や、収容される物品が異なる場合等)に応じて選択する手掛け部を変更したりする等、手掛け部を利用して容器1を運搬等する場合の利便性の向上を図るといった作用効果がより顕著に奏される。
【0053】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0054】
(a)上記実施形態では、折畳姿勢とされた一対の短辺側側壁部7は、互いに重なることなく同じ高さに配置されるように構成されているが、一方が他方の上側に重なるように構成してもよい。さらに、折畳姿勢とされた一対の長辺側側壁部6は、互いに重なることなく同じ高さに配置されるように構成されているが、一方が他方の上側に重なるように構成してもよい。ここで、容器1の折畳状態において短辺側側壁部7同士が上下に重なったり、長辺側側壁部6同士が上下に重なったりする構成を採用する場合には、一対の長辺側側壁部6の所定の重なり領域61が、短辺側側壁部7に対して上下に離間する場合があり、この場合、前記所定の重なり領域61に対応する膨出部65は挿入部75に挿入されないこととなる。尚、折畳姿勢とされた長辺側側壁部6同士が重なる構成であって、一方の長辺側側壁部6の膨出部65が他方の長辺側側壁部6の上方に重なる場合には、長辺側側壁部6の長辺側上下補強リブ66や長辺側左右補強リブ69において奥行幅を比較的短くした膨出対応部を設けることで、上側に折畳姿勢とされた長辺側側壁部6の膨出部65の一部が挿入される挿入部を設けることとしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、組立状態にある容器1を折畳状態とする際に、短辺側側壁部7を長辺側側壁部6よりも先に折畳姿勢とするように構成されているが、長辺側側壁部6を短辺側側壁部7よりも先に折畳姿勢とするような構成としてもよい。当該構成を採用する場合、短辺側側壁部7において所定の手掛け部に対応して膨出部が設けられ、長辺側側壁部6に挿入部が設けられることとなる。
【0056】
(b)上記実施形態では、第1手掛け部62に手掛け補強突部62cが設けられているが、手掛け補強突部62cを省略し、第1折返し壁部62bの外面を長辺側上下補強リブ66の外縁部と面一とするように構成してもよい。この場合、第1延出壁部62aの長辺側ベース壁部11からの延出長(奥行幅)を、第3延出壁部68aの奥行幅よりもより確実に長く確保することができる。さらに、上記実施形態では、容器1が折畳状態とされた場合に、長辺側側壁部6の長辺側ベース壁部11の膨出部65が、短辺側側壁部7の膨出対応リブ72の膨出対応部73に当接して支持されるように構成されているが、基本的に接触しないような構成としてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、第1延出壁部62a、第2延出壁部77a、第3延出壁部68a、及び、第4延出壁部78aのうち、上下方向において、第1延出壁部62aが最も上方に位置し、第2延出壁部77aと第3延出壁部68aとがほぼ同じ高さとされ、第4延出壁部78aが第1延出壁部62aよりも下方、かつ、第2延出壁部77a及び第3延出壁部68aよりも上方に位置するように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。但し、作業者が指先を当てる位置の高さのバリエーションを増やして、作業者ごとに自分に合った手掛け部を選択してもらうといった観点からすると、第1延出壁部62a、第2延出壁部77a、第3延出壁部68a、及び、第4延出壁部78aのうち少なくとも1つが、少なくとも別の1つに比べて上下方向の高さ位置が異なるように構成されていることが望ましい。尚、第1延出壁部62a同士、第2延出壁部77a同士、第3延出壁部68a同士、及び、第4延出壁部78a同士では、同じ高さ位置とされることが望ましい。加えて、上記実施形態において、第3手掛け部68、及び、第4手掛け部78を省略することとしてもよいし、さらに、第2手掛け部77を省略することとしてもよい。尚、ロック機構36を省略することも可能である。
【0058】
加えて、上記実施形態では、ロック機構36の高さの範囲内に、第1手掛け部62の第1延出壁部62aが設けられるように構成されているが、第1手掛け部62の第1延出壁部62aがロック機構36よりも上方位置に設けられるように構成してもよい。さらに、上記実施形態では、第1手掛け部62の第1延出壁部62aの基本的に全部が、上下方向において、ロック機構36の上下幅の範囲(図9の範囲X)内に位置するように構成されているが、第1延出壁部62aの少なくとも一部が、上下方向において、ロック機構36の下端部よりも上方に位置するように構成されていればよい。尚、第1延出壁部62aの一部、又は、全部が、水平方向(長辺側側壁部6の横幅方向、或いは、長辺側側壁部6の厚み方向)に対して傾斜して延在すること(例えば、第1延出壁部62aと、第1折返し壁部62bとの境界部の面取り形状の曲率半径が比較的大きくなったような形状)としてもよい(第3延出壁部68aについても同様)。さらに、第2延出壁部77aの一部、又は、全部が、水平方向(短辺側側壁部7の横幅方向、或いは、短辺側側壁部7の厚み方向)に対して傾斜して延在することとしてもよい(第4延出壁部78aについても同様)。
【0059】
(c)また、第1手掛け部62に関し、長辺側ベース壁部11の重なり領域61において、長辺側ベース壁部11の外面から容器1の外方側に延出する第1延出壁部62aと、長辺側ベース壁部11において容器1の内外方向に貫通して開口形成され、上縁部の少なくとも一部(より好ましくは全部)が第1延出壁部62aの下面に連続する第1貫通孔とを具備するように構成してもよい。当該構成を採用する場合には、長辺側ベース壁部11のうち、第1貫通孔を画定する部位、及び、当該第1貫通孔の下方に連接する部位を含む範囲が膨出部65として構成される。当該構成を採用する場合においても、折畳状態における容器1の高さの増加を抑制しつつ、第1延出壁部62aの奥行幅をより長く確保することができ、第1手掛け部62を利用して容器1をより運搬等し易くすることができるといった具合に、基本的に上記実施形態と同様の作用効果が奏される。また、第1延出壁部62aの奥行幅が確保されることで、第1貫通孔の周辺部の強度の向上等を図ることができる。尚、第1貫通孔を囲うようにして第1延出壁部62aを含むリブが設けられていることとしてもよい。また、第2手掛け部77、第3手掛け部68、及び、第4手掛け部78に関しても、第1手掛け部62の上記変形例と同様にして、適宜、折返し壁部77b、68b、78bを省略する代わりに、貫通孔を設けることによって構成されることとしてもよい。
【0060】
(d)上記実施形態では、容器1は、ポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…容器、2…底壁構成部、6…長辺側側壁部、7…短辺側側壁部、11…長辺側ベース壁部、21…短辺側ベース壁部、61…重なり領域、62…第1手掛け部、62a…第1延出壁部、62b…第1折返し壁部、64…一般部、65…膨出部、66…長辺側上下補強リブ、68…第3手掛け部、68a…第3延出壁部、68b…第3折返し壁部、69…長辺側左右補強リブ、71…短辺側上下補強リブ、72…膨出対応リブ、73…膨出対応部、74…連続部、75…挿入部、77…第2手掛け部、77a…第2延出壁部、77b…第2折返し壁部、78…第4手掛け部、78a…第4延出壁部、78b…第4折返し壁部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9