(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】流路切換弁および弁装置
(51)【国際特許分類】
F16K 11/044 20060101AFI20241007BHJP
F16K 11/065 20060101ALI20241007BHJP
F16K 1/44 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
F16K11/044 Z
F16K11/065 Z
F16K1/44 A
(21)【出願番号】P 2021149502
(22)【出願日】2021-09-14
【審査請求日】2024-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】弁理士法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 卓
(72)【発明者】
【氏名】木船 仁志
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-199921(JP,A)
【文献】実開昭62-162469(JP,U)
【文献】米国特許第4877058(US,A)
【文献】中国特許出願公開第113028120(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 11/044
F16K 11/065
F16K 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流入路および第2流入路のうちの選択された一方を流出路に接続する流路切換弁であって、
弁室と、前記弁室に接続される第1弁口と、前記弁室に接続されかつ前記第1弁口と向かい合って配置された第2弁口と、を有する弁本体と、
前記弁室に配置された弁体支持部材と、
前記弁体支持部材に前記第1弁口と前記第2弁口とが向かい合う方向に移動可能に支持されており、前記第1弁口側に移動すると前記第1弁口を閉じかつ前記第2弁口を開き、前記第2弁口側に移動すると前記第1弁口を開きかつ前記第2弁口を閉じる弁体ユニットと、を有し、
前記第1弁口には、前記第1流入路が接続され、
前記第2弁口には、前記第2流入路が接続され、
前記弁室には、前記流出路が接続され、
前記弁体ユニットが、前記第1弁口を開閉する第1弁部が外側面に配置された第1壁部と、前記第2弁口を開閉する第2弁部が外側面に配置された第2壁部と、を有し、
前記弁体支持部材と前記第1壁部の内側面との間に第1背圧室が形成され、
前記弁体支持部材と前記第2壁部の内側面との間に第2背圧室が形成され、
前記第1壁部が、前記第1弁部が前記第1弁口を閉じているときに前記第1弁口と前記第1背圧室とを接続する第1均圧孔を有し、
前記第2壁部が、前記第2弁部が前記第2弁口を閉じているときに前記第2弁口と前記第2背圧室とを接続する第2均圧孔を有している、ことを特徴とする流路切換弁。
【請求項2】
前記弁体ユニットが、第1弁体と、第2弁体と、作動棒と、を有し、
前記第1弁体が、円板形状の前記第1壁部と、前記第1壁部が前記第1弁口側の端部に連設された円筒形状の第1周壁部と、を有し、
前記第2弁体が、円板形状の前記第2壁部と、前記第2壁部が前記第2弁口側の端部に連設された円筒形状の第2周壁部と、を有し、
前記弁体支持部材が、前記第1周壁部の内側に同軸に配置される円柱形状の第1支持部と、前記第2周壁部の内側に同軸に配置される円柱形状の第2支持部と、を有し、
前記作動棒が、前記第1周壁部と前記第2周壁部との間に配置され、
前記流路切換弁が、
前記第1弁体を前記第1弁口側から前記第2弁口側に押す弁体駆動部と、
前記第2弁体を前記第2弁口側から前記第1弁口側に押すコイルばねと、を有する、請求項1に記載の流路切換弁。
【請求項3】
前記第1弁口の断面積と前記第1背圧室の断面積とが同じであり、
前記第2弁口の断面積と前記第2背圧室の断面積とが同じである、請求項1または請求項2に記載の流路切換弁。
【請求項4】
主弁と、パイロット弁と、を有する弁装置であって、
前記主弁が、
一端部および他端部が塞がれた円筒形状の主弁本体と、
前記主弁本体の内側に配置された弁座と、
前記主弁本体の一端部と前記弁座との間に配置された第1ピストンと、
前記主弁本体の他端部と前記弁座との間に配置された第2ピストンと、
前記弁座が有する弁座面に配置され、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンとともに前記主弁本体の軸方向にスライドされる主弁体と、を有し、
前記主弁本体の内側空間が、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間の弁室と、前記主弁本体の一端部と前記第1ピストンとの間の第1作動室と、前記主弁本体の他端部と前記第2ピストンとの間の第2作動室と、に区画されており、
前記主弁本体が、前記弁室に接続された入口ポートを有し、
前記弁座が、前記主弁体のUターン通路に接続された出口ポートを有し、
前記第1ピストンが、前記弁室と前記第1作動室とを接続する第1絞り通路を有し、
前記第2ピストンが、前記弁室と前記第2作動室とを接続する第2絞り通路を有し、
前記パイロット弁が、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の流路切換弁であり、
前記第1流入路が、前記第1作動室と接続され、
前記第2流入路が、前記第2作動室と接続され、
前記流出路が、前記出口ポートと接続されている、弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路切換弁およびそれを有する弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来の流路切換弁の一例である三方切換弁を開示している。三方切換弁は、第1流入配管および第2流入配管のうちの選択された一方を流出配管に接続する。三方切換弁は、弁本体と、弁本体の内側に固定された弁座部材と、を有している。弁本体は、弁座部材の上側に第1弁室を有し、弁座部材の下側に第2弁室を有している。第1弁室には、第1流入配管が接続されている。第2弁室には、第2流入配管が接続されている。弁座部材は、第1弁室と流出配管とを接続する第1接続通路と、第2弁室と流出配管とを接続する第2接続通路と、を有している。
【0003】
第1弁室には、第1弁体が配置されている。第1弁体は、第1接続通路における第1弁室側の端部にある第1弁口を開閉する。第2弁室には、第2弁体が配置されている。第2弁体は、第2接続通路における第2弁室側の端部にある第2弁口を開閉する。第1弁体と第2弁体とは、作動棒で連結されている。第1弁体と第2弁体とは連動する。
【0004】
第1弁体は、プランジャに固定されている。プランジャは、電磁力が作用すると上方に移動し、電磁力が作用しないと第1コイルばねに押されて下方に移動する。第2弁体は、ピストンに固定されている。ピストンは、第2コイルばねによって上方に押されている。
【0005】
プランジャに電磁力が作用している場合、プランジャとともに第1弁体および第2弁体が上方に移動し、第1弁体が第1弁口を開き、第2弁体が第2弁口を閉じる。これにより、第1流入配管が、第1弁室および第1接続通路を介して流出配管と接続される。
【0006】
プランジャに電磁力が作用していない場合、プランジャとともに第1弁体および第2弁体が下方に移動し、第1弁体が第1弁口を閉じ、第2弁体が第2弁口を開く。これにより、第2流入配管が、第2弁室および第2接続通路を介して流出配管と接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した三方切換弁において、プランジャが上方に移動している場合に第2弁室(第2流入配管)の流体圧力が第2弁口(流出配管)の流体圧力よりも非常に高いと、第2弁体が流体から受ける上向きの力が大きくなる。そのため、第1コイルばねがプランジャを下方に押しても、プランジャが下方に移動することができず、三方切換弁の流路の切換動作に不具合が生じるおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、流入路の流体圧力と流出路の流体圧力との圧力差が大きい場合に生じる不具合を抑制できる流路切換弁および弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様にかかる流路切換弁は、
第1流入路および第2流入路のうちの選択された一方を流出路に接続する流路切換弁であって、
弁室と、前記弁室に接続される第1弁口と、前記弁室に接続されかつ前記第1弁口と向かい合って配置された第2弁口と、を有する弁本体と、
前記弁室に配置された弁体支持部材と、
前記弁体支持部材に前記第1弁口と前記第2弁口とが向かい合う方向に移動可能に支持されており、前記第1弁口側に移動すると前記第1弁口を閉じかつ前記第2弁口を開き、前記第2弁口側に移動すると前記第1弁口を開きかつ前記第2弁口を閉じる弁体ユニットと、を有し、
前記第1弁口には、前記第1流入路が接続され、
前記第2弁口には、前記第2流入路が接続され、
前記弁室には、前記流出路が接続され、
前記弁体ユニットが、前記第1弁口を開閉する第1弁部が外側面に配置された第1壁部と、前記第2弁口を開閉する第2弁部が外側面に配置された第2壁部と、を有し、
前記弁体支持部材と前記第1壁部の内側面との間に第1背圧室が形成され、
前記弁体支持部材と前記第2壁部の内側面との間に第2背圧室が形成され、
前記第1壁部が、前記第1弁部が前記第1弁口を閉じているときに前記第1弁口と前記第1背圧室とを接続する第1均圧孔を有し、
前記第2壁部が、前記第2弁部が前記第2弁口を閉じているときに前記第2弁口と前記第2背圧室とを接続する第2均圧孔を有している、ことを特徴とする。
【0011】
本発明において、
前記弁体ユニットが、第1弁体と、第2弁体と、作動棒と、を有し、
前記第1弁体が、円板形状の前記第1壁部と、前記第1壁部が前記第1弁口側の端部に連設された円筒形状の第1周壁部と、を有し、
前記第2弁体が、円板形状の前記第2壁部と、前記第2壁部が前記第2弁口側の端部に連設された円筒形状の第2周壁部と、を有し、
前記弁体支持部材が、前記第1周壁部の内側に同軸に配置される円柱形状の第1支持部と、前記第2周壁部の内側に同軸に配置される円柱形状の第2支持部と、を有し、
前記作動棒が、前記第1周壁部と前記第2周壁部との間に配置され、
前記流路切換弁が、
前記第1弁体を前記第1弁口側から前記第2弁口側に押す弁体駆動部と、
前記第2弁体を前記第2弁口側から前記第1弁口側に押すコイルばねと、を有する、ことが好ましい。
【0012】
本発明において、
前記第1弁口の断面積と前記第1背圧室の断面積とが同じであり、
前記第2弁口の断面積と前記第2背圧室の断面積とが同じである、ことが好ましい。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の一態様にかかる弁装置は、
主弁と、パイロット弁と、を有する弁装置であって、
前記主弁が、
一端部および他端部が塞がれた円筒形状の主弁本体と、
前記主弁本体の内側に配置された弁座と、
前記主弁本体の一端部と前記弁座との間に配置された第1ピストンと、
前記主弁本体の他端部と前記弁座との間に配置された第2ピストンと、
前記弁座が有する弁座面に配置され、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンとともに前記主弁本体の軸方向にスライドされる主弁体と、を有し、
前記主弁本体の内側空間が、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間の弁室と、前記主弁本体の一端部と前記第1ピストンとの間の第1作動室と、前記主弁本体の他端部と前記第2ピストンとの間の第2作動室と、に区画されており、
前記主弁本体が、前記弁室に接続された入口ポートを有し、
前記弁座が、前記主弁体のUターン通路に接続された出口ポートを有し、
前記第1ピストンが、前記弁室と前記第1作動室とを接続する第1絞り通路を有し、
前記第2ピストンが、前記弁室と前記第2作動室とを接続する第2絞り通路を有し、
前記パイロット弁が、前記流路切換弁であり、
前記第1流入路が、前記第1作動室と接続され、
前記第2流入路が、前記第2作動室と接続され、
前記流出路が、前記出口ポートと接続されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、第1弁部が第1弁口を閉じると、第1弁口にある流体が第1均圧孔を介して第1背圧室に流れ込む。これにより、第1壁部に対して第1弁口側から加わる流体圧力と第1背圧室側から加わる流体圧力とが等しくなり、第1壁部が流体から受ける力を小さくすることができる。また、第2弁部が第2弁口を閉じると、第2弁口にある流体が第2均圧孔を介して第2背圧室に流れ込む。これにより、第2壁部に対して第2弁口側から加わる流体圧力と第2背圧室側から加わる流体圧力とが等しくなり、第2壁部が流体から受ける力を小さくすることができる。これにより、流入路の流体圧力と流出路の流体圧力との圧力差が大きい場合に生じる不具合を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施例に係る弁装置の断面図である。
【
図2】
図1の弁装置の他の状態を示す断面図である。
【
図3】
図1に示す弁装置の主弁の一部を拡大した断面図である。
【
図4】
図2に示す弁装置の主弁の一部を拡大した断面図である。
【
図5】
図1の弁装置のパイロット弁の断面図である。
【
図6】
図5のパイロット弁の一部を拡大した断面図である。
【
図7】
図5のパイロット弁の他の一部を拡大した断面図である。
【
図8】
図5のパイロット弁の背圧室の封止構造の変形例を示す断面図である。
【
図9】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態1)。
【
図10】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態2)。
【
図11】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態3)。
【
図12】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態4)。
【
図13】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態5)。
【
図14】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態6)。
【
図15】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態7)。
【
図16】
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態8)。
【
図17】
図5のパイロット弁の弁体支持部材の第1変形例を示す断面図である。
【
図18】
図5のパイロット弁の弁体支持部材の第2変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例に係る弁装置について、
図1~
図18を参照して説明する。
【0017】
図1、
図2は、本発明の一実施例に係る弁装置の断面図である。
図1は、弁装置の主弁が有する主弁体が第1の主弁体位置にある状態を示し、
図2は、主弁体が第2の主弁体位置にある状態を示す。
図3は、
図1に示す弁装置の主弁の一部(第1ピストン)を拡大した断面図である。
図4は、
図2に示す弁装置の主弁の一部(第2ピストン)を拡大した断面図である。
図5は、
図1の弁装置のパイロット弁の断面図である。
図6、
図7は、
図5のパイロット弁の一部を拡大した断面図である。
図6は、パイロット弁が有する第1弁体およびその近傍を拡大した断面図である。
図7は、パイロット弁が有する第2弁体およびその近傍を拡大した断面図である。
図8は、
図5のパイロット弁が有する第1背圧室の封止構造の変形例を示す断面図である。
図9~
図16は、
図1の弁装置の動作を説明する図である(状態1~状態8)。
図17は、
図5のパイロット弁の弁体支持部材の第1変形例を示す断面図である。
図18は、
図5のパイロット弁の弁体支持部材の第2変形例を示す断面図である。各図において、主弁とパイロット弁とを接続する接続管を模式的に示しており、K1-K1、K2-K2、K3-K3がそれぞれ接続されている。
図5、
図9~
図18において、パイロット弁の電磁コイルの記載を省略している。なお、本明細書において、上下、左右等の位置、方向を表わす記述は、各図における位置、方向に対応するものである。
【0018】
図1、
図2に示すように、本実施例に係る弁装置1は、主弁10と、パイロット弁110と、を有している。
【0019】
主弁10は、主弁本体20と、弁座30と、主弁体40と、第1ピストン50と、第2ピストン60と、連結体70と、を有している。
【0020】
主弁本体20は、円筒形状を有している。主弁本体20の軸方向(軸線L方向)は、各図の左右方向と一致する。主弁本体20の左端部(一端部)は、第1蓋部材21で塞がれている。主弁本体20の右端部(他端部)は、第2蓋部材22で塞がれている。第1蓋部材21は、第1接続ポート21aを有している。第2蓋部材22は、第2接続ポート22aを有している。主弁本体20は、入口ポート23を有している。入口ポート23は、主弁本体20の上部における軸方向中央の箇所に配置されている。入口ポート23には、入口導管83が接続されている。
【0021】
弁座30は、主弁本体20の内側において、主弁本体20の下部における軸方向中央の箇所に配置されている。弁座30は、上方を向く弁座面30aを有している。弁座30は、第1蓋部材21側から第2蓋部材22側に順に並ぶ第1切換ポート31と、出口ポート33と、第2切換ポート32と、を有している。第1切換ポート31と、出口ポート33と、第2切換ポート32と、は、弁座面30aに開口している。第1切換ポート31には、第1導管91が接続されている。出口ポート33には、出口導管93が接続されている。第2切換ポート32には、第2導管92が接続されている。主弁本体20、第1蓋部材21、第2蓋部材22および弁座30は、ステンレスなどの金属製である。
【0022】
主弁体40は、略半楕円球形状を有している。主弁体40は、内側にUターン通路41を有している。主弁体40は、弁座面30a上に配置される。主弁体40は、弁座面30a上でスライドされて、Uターン通路41が第1切換ポート31と出口ポート33とを接続する第1の主弁体位置(
図1に示す主弁体40の位置)と、Uターン通路41が第2切換ポート32と出口ポート33とを接続する第2の主弁体位置(
図2に示す主弁体40の位置)と、に位置付けられる。出口ポート33は、常にUターン通路41に接続されている。主弁体40は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの合成樹脂製である。
【0023】
第1ピストン50は、主弁本体20の内側において、第1蓋部材21と弁座30との間に配置されている。第1ピストン50は、軸線L方向に移動可能である。第1ピストン50は、主弁本体20の内側空間を軸線L方向に区画している。
図3に示すように、第1ピストン50は、円板51、52と、板ばね部材53と、パッキン54と、弁体支持板55と、弁体56と、圧縮コイルばね58と、を有している。円板51、52は、ステンレスなどの金属製である。円板51の外径は、主弁本体20の内径よりもわずかに小さい。円板52の外径は、円板51の外径より小さい。板ばね部材53は、金属部品である。板ばね部材53は、円板部53aと、円板部53aの周縁に連設された複数のばね片53bと、を有している。パッキン54は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの合成樹脂製である。パッキン54は、円形のトレー形状を有している。パッキン54は、円板形状の底壁部54aと、底壁部54aの周縁に連設された周壁部54bと、を有している。パッキン54の内側に板ばね部材53が配置されている。板ばね部材53の円板部53aとパッキン54の底壁部54aとは接している。円板51、52は、図示しないボルトで締結されており、円板部53aおよび底壁部54aは、円板51、52の間に保持されている。板ばね部材53の複数のばね片53bは、パッキン54の周壁部54bを内側から外側に向けて押している。周壁部54bは、主弁本体20の内周面に接している。弁体支持板55は、真ちゅうなどの金属製である。弁体支持板55は、円形の平板部55aと、突部55bと、を有している。平板部55aは、円板51における第1蓋部材21側の面に接合されている。突部55bは、平板部55aの中心に配置されている。弁体56は、PPSなどの合成樹脂製である。弁体56は、円柱形状を有している。弁体56は、弁体支持板55の突部55bによって、軸線L方向に移動可能に支持されている。弁体56の基端部56aは突部55bの内側に配置されている。弁体56の先端部56bは突部55bの外側に突出している。弁体56の基端部56aは、圧縮コイルばね58によってパッキン54に押し付けられている。弁体56の先端部56bは、略円すい形状に形成されている。弁体56は、第1蓋部材21の第1接続ポート21aを開閉する。
【0024】
第1ピストン50は、弁座30側から第1蓋部材21側に貫通する第1絞り通路57を有している。第1絞り通路57は、板ばね部材53に形成された貫通孔53cにおいて最も通路面積が小さくなる。
【0025】
第2ピストン60は、主弁本体20の内側において、第2蓋部材22と弁座30との間に配置されている。第2ピストン60は、軸線L方向に移動可能である。第2ピストン60は、主弁本体20の内側空間を軸線L方向に区画している。
図4に示すように、第2ピストン60は、円板61、62と、板ばね部材63と、パッキン64と、弁体支持板65と、弁体66と、圧縮コイルばね68と、を有している。円板61、62と、板ばね部材63(円板部63a、複数のばね片63b、貫通孔63c)と、パッキン64(底壁部64a、周壁部64b)と、弁体支持板65(平板部65a、突部65b)と、弁体66(基端部66a、先端部66b)と、圧縮コイルばね68と、は、第1ピストンの円板51、52と、板ばね部材53(円板部53a、複数のばね片53b、貫通孔53c)と、パッキン54(底壁部54a、周壁部54b)と、弁体支持板55(平板部55a、突部55b)と、弁体56(基端部56a、先端部56b)と、圧縮コイルばね58と、同一構成である。弁体66は、第2蓋部材22の第2接続ポート22aを開閉する。
【0026】
第2ピストン60は、弁座30側から第2蓋部材22側に貫通する第2絞り通路67を有している。第2絞り通路67は、板ばね部材63に形成された貫通孔63cにおいて最も通路面積が小さくなる。
【0027】
連結体70は、第1ピストン50と第2ピストン60とを連結する金属製のブラケットである。連結体70には、主弁体40が嵌合される弁体嵌合孔71が形成されている。連結体70は、第1ピストン50および第2ピストン60の移動に伴って、主弁体40を弁座面30a上でスライドさせる。
【0028】
主弁本体20の内側空間は、第1蓋部材21と第1ピストン50との間の第1作動室11と、第2蓋部材22と第2ピストン60との間の第2作動室12と、第1ピストン50と第2ピストン60との間の弁室13と、に区画されている。弁室13は、Uターン通路41と区画されている。弁室13には、入口ポート23が接続されている。弁室13と第1作動室11とは、第1ピストン50の第1絞り通路57を介して接続されている。弁室13と第2作動室12とは、第2ピストン60の第2絞り通路67を介して接続されている。
【0029】
図5に示すように、パイロット弁110は、弁本体120と、固定鉄心130(「吸引子」ともいう。)と、プランジャ140と、電磁コイル150(
図1を参照)と、第1弁座部材160と、第2弁座部材170と、弁体支持部材180と、弁体ユニット200と、を有している。パイロット弁110は、第1接続管301および第2接続管302のうちの選択された一方を第3接続管303に接続する流路切換弁である。
【0030】
弁本体120は、円筒形状を有している。弁本体120の軸方向(軸線M方向)は、各図の左右方向と一致する。固定鉄心130は、弁本体120の左端部120a(一端部)の内側に配置されている。プランジャ140は、弁本体120の内側に軸線M方向に移動可能に配置されている。固定鉄心130とプランジャ140との間に、第1コイルばね145が配置されている。第1コイルばね145は、プランジャ140を弁本体120の右端部120b(他端部)側に押している。電磁コイル150は、弁本体120の外側に配置されている。電磁コイル150が通電状態になると、固定鉄心130およびプランジャ140に電磁力が作用して、プランジャ140が左端部120a側に移動する。電磁コイル150が非通電状態になると、固定鉄心130およびプランジャ140に電磁力が作用せず、第1コイルばね145に押されてプランジャ140が右端部120b側に移動する。
【0031】
第1弁座部材160は、円環形状を有している。第1弁座部材160は、弁本体120の内側において、軸方向中央の箇所に配置されている。第1弁座部材160は、弁本体120の内側空間を軸線M方向に区画している。第2弁座部材170は、円柱形状を有している。第2弁座部材170は、弁本体120の右端部120bの内側に配置されている。第1弁座部材160と第2弁座部材170とは、軸線M方向に空間(弁室122)をあけて並んでいる。弁本体120の内側空間は、固定鉄心130と第1弁座部材160との間のプランジャ室121と、第1弁座部材160と第2弁座部材170との間の弁室122と、に区画されている。
【0032】
第1弁座部材160には、左面(プランジャ室121側の面)から右面(弁室122側の面)まで貫通する円形孔である第1弁口161が形成されている。第1弁座部材160の右面には、第1弁口161を囲む円形の第1弁座162が形成されている。第1弁口161の内径は、プランジャ140の先端部(右端部)の外径より大きい。第1弁口161の内側にはプランジャ140の先端部が配置されている。第2弁座部材170の左面(弁室122側の面)には、円形穴である第2弁口171と、第2弁口171を囲む円形の第2弁座172と、が形成されている。第2弁口171は、第1弁口161と軸線M方向に向かい合っている。弁本体120、第1弁座部材160および第2弁座部材170は、ステンレスなどの金属製である。
【0033】
弁体支持部材180は、弁室122に配置されている。弁体支持部材180は、第1支持部181と、第2支持部182と、基部183と、第1円筒部184と、第2円筒部185と、を有している。第1支持部181と第2支持部182と基部183とは、それぞれ円柱形状を有している。第1支持部181の外径と第2支持部182の外径とは、同じである。基部183の外径は、第1支持部181の外径より大きい。基部183の左面(第1弁座部材160側の面)に第1支持部181が同軸に連設されている。基部183の右面(第2弁座部材170側の面)に第2支持部182が同軸に連設されている。第1支持部181と第2支持部182と基部183とは、ステンレスなどの金属製であり、一体的に形成されている。基部183は、左面から右面まで貫通する複数の支持孔183aが形成されている。第1円筒部184の外径と第2円筒部185の外径とは、同じである。第1円筒部184の外径は、弁本体120の内径よりわずかに小さい。第1円筒部184の右端部には、基部183の一部が圧入または溶接などによって固定されている。第1円筒部184の内側には、第1支持部181が配置されている。第2円筒部185の左端部には、基部183の他の一部が圧入または溶接などによって固定されている。第2円筒部185の内側には、第2支持部182が配置されている。基部183と第1円筒部184と第2円筒部185とは、同軸に配置される。弁体支持部材180の軸方向長さは、弁室122の長さ(第1弁座部材160と第2弁座部材170との間の長さ)よりわずかに小さい。弁体支持部材180は、軸線M方向にわずかに移動可能である。
【0034】
なお、パイロット弁110において、弁体支持部材180に代えて、
図17に示す弁体支持部材180Aを弁室122に配置してもよい。弁体支持部材180Aは、第1円筒部184および第2円筒部185が省略されており、2つに分割された弁本体120の一方の部分(左部分120L)の右端部に基部183の一部が溶接などによって気密的に固定され、他方の部分(右部分120R)の左端部に基部183の他の一部が溶接などによって気密的に固定されている。基部183と左部分120Lと右部分120Rとは、同軸に配置される。または、パイロット弁110において、弁体支持部材180に代えて、
図18に示す弁体支持部材180Bを弁室122に配置してもよい。弁体支持部材180Bは、第1円筒部184および第2円筒部185が省略されており、基部183が箇所Sにおいて弁本体120に溶接またはかしめなどによって固定されている。
【0035】
弁体ユニット200は、第1弁体210と、第2弁体220と、複数の作動棒230と、を有している。第1弁体210と第2弁体220と複数の作動棒230とは、ステンレスなどの金属製である。
【0036】
第1弁体210は、左端部が塞がれかつ右端部が開口した円筒形状を有する。
図6に示すように、第1弁体210は、第1周壁部211と、第1壁部212と、を有している。第1周壁部211は、円筒形状を有している。第1周壁部211の内径は、第1支持部181の外径よりわずかに大きく、第1弁口161の内径と同じである。第1周壁部211の内側には、第1支持部181が同軸に配置されている。第1壁部212は、円板形状を有している。第1壁部212は、第1周壁部211の左端部(第1弁口161側の端部)に連設されている。第1壁部212の左面212a(外側面)には、第1弁部214が配置されている。第1弁部214は、合成樹脂製である。第1弁部214は、円環形状を有している。第1弁部214は、第1弁座162に接離されるテーパー面214aを有している。第1弁部214は、第1弁口161を開閉する。第1弁口161が開くと、第1弁口161が弁室122と接続される。第1弁口161が閉じると、第1弁口161が弁室122と切り離される。第1壁部212は、左面212aから突出した円筒形状の固定突部212cを有している。固定突部212cは、第1弁部214およびリング部材215を貫通している。リング部材215は、ステンレスなどの金属製である。固定突部212cの先端部212dは径方向に広げられており、左面212aと先端部212dとの間に第1弁部214およびリング部材215が保持されている。第1壁部212には、固定突部212cの先端部212dから右面212b(内側面)まで貫通する第1均圧孔216が形成されている。第1弁体210は、第1支持部181に軸線M方向に移動可能に支持されている。
【0037】
第2弁体220は、右端部が塞がれかつ左端部が開口した円筒形状を有する。
図7に示すように、第2弁体220は、第2周壁部221と、第2壁部222と、を有している。第2周壁部221は、円筒形状を有している。第2周壁部221の内径は、第2支持部182の外径よりわずかに大きく、第2弁口171の内径と同じである。第2周壁部221の内側には、第2支持部182が同軸に配置されている。第2壁部222は、円板形状を有している。第2壁部222は、第2周壁部221の右端部(第2弁口171側の端部)に連設されている。第2壁部222の右面222a(外側面)には、第2弁部224が配置されている。第2弁部224は、合成樹脂製である。第2弁部224は、円環形状を有している。第2弁部224は、第2弁座172に接離されるテーパー面224aを有している。第2弁部224は、第2弁口171を開閉する。第2弁口171が開くと、第2弁口171が弁室122と接続される。第2弁口171が閉じると、第2弁口171が弁室122と切り離される。第2壁部222は、右面222aから突出した円筒形状の固定突部222cを有している。固定突部222cは、第2弁部224およびリング部材225を貫通している。リング部材225は、ステンレスなどの金属製である。固定突部222cの先端部222dは径方向に広げられており、右面222aと先端部222dとの間に第2弁部224およびリング部材225が保持されている。第2壁部222には、固定突部222cの先端部222dから左面222b(内側面)まで貫通する第2均圧孔226が形成されている。第2弁体220は、第2支持部182に軸線M方向に移動可能に支持されている。第2周壁部221の左端部には径方向外方に突出した環状のフランジ部223が形成されている。フランジ部223と第2弁座部材170との間に、第2コイルばね146が配置されている。第2コイルばね146は、第2弁体220を第2弁口171側から第1弁口161側に押している。
【0038】
複数の作動棒230は、弁体支持部材180の基部183の複数の支持孔183aに挿通されている。作動棒230の左端部は、第1弁体210の第1周壁部211の右端部に接している。作動棒230の右端部は、第2弁体220の第2周壁部221の左端部に接している。
【0039】
プランジャ140によって第1弁体210が第1弁口161側から第2弁口171側に押されると、第1弁体210が作動棒230を押し、作動棒230が第2弁体220を押す。これにより、第1弁体210、作動棒230および第2弁体220が共に第2弁口171側に移動する。また、第2コイルばね146によって第2弁体220が第2弁口171側から第1弁口161側に押されると、第2弁体220が作動棒230を押し、作動棒230が第1弁体210を押す。これにより、第1弁体210、作動棒230および第2弁体220が共に第1弁口161側に移動する。固定鉄心130とプランジャ140と第1コイルばね145と電磁コイル150とは、弁体ユニット200を第1弁座部材160側から第2弁座部材170側に押す弁体駆動部を構成する。
【0040】
図6に示すように、第1支持部181と第1弁体210との間(端面181aと右面212bとの間)には、第1背圧室191が形成されている。第1背圧室191は、弁室122と区画されている。第1背圧室191は、第1均圧孔216を介して第1弁口161と接続されている。第1背圧室191の断面積(軸線Mと直交する断面積)は、第1弁口161の断面積(具体的には、第1弁部214と第1弁座162との接触箇所の内側の面積)と同じである。第1支持部181の端面181aには第1封止部250が配置されている。第1封止部250は、第1支持部181の外周面と第1周壁部211の内周面との隙間を通じて、弁室122と第1背圧室191との間で流体が流通することを規制する。
【0041】
第1封止部250は、パッキン251と、板ばね部材252と、リング部材253と、を有している。パッキン251は、PTFEなどの合成樹脂製である。パッキン251は、円形のトレー形状を有している。パッキン251は、円板形状の底壁部251aと、底壁部251aの周縁に連設された周壁部251bと、を有している。板ばね部材252は、金属部品である。板ばね部材252は、円板部252aと、円板部252aの周縁に連設された複数のばね片252bと、を有している。板ばね部材252は、パッキン251の内側に配置されている。パッキン251の底壁部251aと板ばね部材252の円板部252aとは接している。板ばね部材252の複数のばね片252bは、パッキン251の周壁部251bを内側から外側に向けて押している。周壁部251bは、第1周壁部211の内周面に押し付けられている。第1弁体210が軸線M方向に移動すると、周壁部251bの外周面が第1周壁部211の内周面と摺動される。リング部材253は、ステンレスなどの金属製である。第1支持部181の端面181aから円筒形状の固定突部181cが突出している。固定突部181cは、パッキン251の底壁部251a、板ばね部材252の円板部252aおよびリング部材253を貫通している。固定突部181cの先端部181dは径方向に広げられており、端面181aと先端部181dとの間にパッキン251、板ばね部材252およびリング部材253が保持されている。
【0042】
図7に示すように、第2支持部182と第2弁体220との間(端面182aと左面222bとの間)には、第2背圧室192が形成されている。第2背圧室192は、弁室122と区画されている。第2背圧室192は、第2均圧孔226を介して第2弁口171と接続されている。第2背圧室192の断面積(軸線Mと直交する断面積)は、第2弁口171の断面積(具体的には、第2弁部224と第2弁座172との接触箇所の内側の面積)と同じである。第2支持部182の端面182aには第2封止部260が配置されている。第2封止部260は、第2支持部182の外周面と第2周壁部221の内周面との隙間を通じて、弁室122と第2背圧室192との間で流体が流通することを規制する。
【0043】
第2封止部260は、パッキン261と、板ばね部材262と、リング部材263と、を有している。パッキン261(底壁部261a、周壁部261b)と、板ばね部材262(円板部262a、ばね片262b)と、リング部材263と、は、第1封止部250のパッキン251(底壁部251a、周壁部251b)と、板ばね部材252(円板部252a、ばね片252b)と、リング部材253と、同一構成である。第2支持部182の端面182aから円筒形状の固定突部182cが突出している。固定突部182cは、パッキン261の底壁部261a、板ばね部材262の円板部262aおよびリング部材263を貫通している。固定突部182cの先端部182dは径方向に広げられており、端面182aと先端部182dとの間にパッキン261、板ばね部材262およびリング部材263が保持されている。
【0044】
なお、
図8に示すように、パイロット弁110において、第1封止部250に代えて、第1支持部181に封止部材270を配置してもよい。この場合、第1支持部181の端面181aに形成された環状段部181bと、端面181aと固定突部181cの先端部181dとの間に保持された円板部材255と、によって環状溝を形成し、当該環状溝に封止部材270を配置する。封止部材270は、シール部270aと、キャップ部270bと、を有している。シール部270aは、ゴム材などからなる円環形状の部材である。シール部270aは、例えば、Oリングである。キャップ部270bは、シール部270aより弾性変形の少ないPTFEなどの合成樹脂からなる円環帯状の部材である。キャップ部270bは、シール部270aの外周部に被せられている。キャップ部270bの外周面は、第1周壁部211の内周面と接している。第1弁体210が軸線M方向に移動すると、キャップ部270bの外周面が第1周壁部211の内周面と摺動される。なお、封止部材270は、シール部270aのみで構成されていてもよい。同様にして、第2封止部260に代えて、第2支持部182に封止部材270を配置してもよい。
【0045】
プランジャ室121には、第1接続管301が接続されている。第1接続管301は、プランジャ室121を介して第1弁口161に接続されている。第2弁口171には、第2接続管302が接続されている。弁室122には、第3接続管303が接続されている。第1接続管301は第1流入路である。第2接続管302は第2流入路である。第3接続管303は流出路である。
【0046】
第1接続管301は、プランジャ室121と第1蓋部材21の第1接続ポート21aとを接続している。第2接続管302は、第2弁口171と第2蓋部材22の第2接続ポート22aとを接続している。第3接続管303は、弁室122と出口導管93とを接続している。
【0047】
弁本体120、第1弁座部材160(第1弁口161、第1弁座162)、第2弁座部材170(第2弁口171、第2弁座172)、弁体支持部材180(第1支持部181、第2支持部182、基部183)、弁体ユニット200(第1弁体210、第2弁体220)、第1背圧室191および第2背圧室192のそれぞれの軸は、軸線M上で一致している。
【0048】
次に、弁装置1の動作の一例について、
図9~
図16を参照して説明する。弁装置1は、エアコンの冷凍サイクルに組み込まれ、入口導管83から弁室13に高圧PHの流体(冷媒)が流れ、出口導管93に低圧PLの流体が流れる。高圧PHは低圧PLより高い圧力である。中圧PMは、高圧PHと低圧PLとの間の圧力である。
【0049】
図9~
図16は、弁装置1の動作の状態(状態1~状態8)を示している。(1)状態1は、パイロット弁110の電磁コイル150が非通電状態を維持している状態である。状態1において、主弁体40は第1の主弁体位置にある。(2)状態2は、電磁コイル150を非通電状態から通電状態に切り換えた直後の状態である。(3)状態3は、状態2に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力が変化する途中の状態である。(4)状態4は、状態3に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力の変化がより進んだ状態である。(5)状態5は、状態4に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力の変化が完了し、主弁体40が第2の主弁体位置に移動した状態である。(6)状態6は、電磁コイル150を通電状態から非通電状態に切り換えた直後の状態である。(7)状態7は、状態6に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力が変化する途中の状態である。(8)状態8は、状態7に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力の変化がより進んだ状態である。そして、状態8に続いて、主弁本体20および弁本体120の内側の流体圧力の変化が完了し、主弁体40が第1の主弁体位置に移動すると、状態1に戻る。状態1~状態8は時間的に連続している。
【0050】
(状態1:
図9)
主弁体40は第1の主弁体位置にある。入口導管83は、弁室13を介して第2導管92と接続されている。第1導管91は、主弁体40のUターン通路41を介して出口導管93と接続されている。第1作動室11の流体圧力、第2作動室12の流体圧力および弁室13の流体圧力は高圧PHである。パイロット弁110の電磁コイル150が非通電状態を維持しており、プランジャ140に電磁力が作用せず、プランジャ140は第1コイルばね145に押されてプランジャ室121の右端部側にある。弁体ユニット200(第1弁体210、作動棒230および第2弁体220)は、プランジャ140に押されて弁室122の右端部側にある。第1弁部214が第1弁座162から離れて第1弁口161が開いており、第2弁部224が第2弁座172に接して第2弁口171が閉じている。第1接続ポート21aは第1作動室11に対して閉じている。第1接続ポート21aは、第1接続管301、プランジャ室121、第1弁口161、弁室122、第3接続管303を介して出口導管93(出口ポート33)と接続されている。第1背圧室191は、第1均圧孔216を介して第1弁口161と接続されている。第1接続ポート21aから出口導管93までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力は低圧PLである。第2接続ポート22aは第2作動室12に対して開いている。第2接続ポート22aは、第2接続管302を介して第2弁口171と接続されている。第2背圧室192は、第2均圧孔226を介して第2弁口171と接続されている。第2接続ポート22aから第2弁口171までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力は高圧PHである。
【0051】
状態1において、第1弁口161と弁室122と第1背圧室191とが接続されている。そのため、第1弁体210の表面全体に加わる流体圧力(低圧PL)が均一であり、第1弁体210(特に第1壁部212)が流体から受ける力が小さい。また、状態1において、第2弁口171と弁室122とが切り離されかつ第2弁口171と第2背圧室192とが接続されている。そのため、第2弁体220の第2壁部222に対して第2弁口171側から加わる流体圧力(高圧PH)と第2背圧室192側から加わる流体圧力(高圧PH)とが等しく、第2弁口171の断面積と第2背圧室192の断面積とが同じであるため、第2弁体220(特に第2壁部222)が流体から受ける力が小さい。そのため、第2弁口171の流体圧力と弁室122の流体圧力との圧力差が大きい場合でも、第1コイルばね145の力によって弁体ユニット200を弁室122の右端部側に留めておくことができ、弁体ユニット200が流体から受ける力によって移動してしまうことを抑制できる。
【0052】
(状態2:
図10)
電磁コイル150が非通電状態から通電状態に切り換えられると、主弁体40の位置として第2の主弁体位置が選択される(すなわち、パイロット弁110において、第3接続管303と接続される配管として第2接続管302が選択される)。固定鉄心130およびプランジャ140に電磁力が作用して、プランジャ140がプランジャ室121の左端部側に移動する。通電状態への切り換え直後は、状態1と同じく、弁体ユニット200は、弁室122の右端部側にあり、第1弁口161が開いており、第2弁口171が閉じている。各部の流体圧力は、状態1と同じである。
【0053】
(状態3:
図11)
電磁コイル150が非通電状態から通電状態に切り換えられてから少し時間が経つと、弁体ユニット200が第2コイルばね146に押されて弁室122の左端部側に移動する。これにより、第1弁部214が第1弁座162に接して第1弁口161が閉じ、第2弁部224が第2弁座172から離れて第2弁口171が開く。このとき、第1接続ポート21aは第1作動室11に対して閉じており、第1弁口161が閉じると、第1接続ポート21a、第1接続管301、プランジャ室121および第1弁口161が一時的に孤立した閉空間となる。そのため、第1接続ポート21aから第1弁口161までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力は低圧PLのままである。また、第2接続ポート22aは第2作動室12に対して開いており、第2弁口171が開くと、第2作動室12が、第2接続ポート22a、第2接続管302、第2弁口171、弁室122、第3接続管303を介して出口導管93と接続される。これにより、第2作動室12から出口導管93に流体が流れ、第2作動室12から第3接続管303までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力が徐々に低下して中圧PMになる。
【0054】
(状態4:
図12)
電磁コイル150が非通電状態から通電状態に切り換えられてからさらに時間が経つと、第1作動室11の流体圧力(高圧PH)と第2作動室12の流体圧力(中圧PM)との圧力差が大きくなり、第1ピストン50および第2ピストン60が主弁本体20の右端部側に移動し始める。第1ピストン50の移動により第1接続ポート21aが第1作動室11に対して開き、第1作動室11から第1接続ポート21a、第1接続管301、プランジャ室121および第1弁口161に流体が流れて、第1接続ポート21aから第1弁口161までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力が高圧PHになる。第1背圧室191の流体圧力が高圧PHになると、弁体支持部材180が弁室122の右端部側にわずかに移動する。
【0055】
(状態5:
図13)
そして、主弁体40が第2の主弁体位置まで移動すると、第2接続ポート22aが第2作動室12に対して閉じ、第2接続ポート22aから第3接続管303までの流体が出口導管93に流れて、第2接続ポート22aから第3接続管303までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力が低圧PLになる。第1接続ポート21aは第1作動室11に対して開いており、第1接続ポート21aから第1弁口161までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力は高圧PHである。弁室13から第2絞り通路67を介して第2作動室12に流体が流れ、第2作動室12の流体圧力が高圧PHになる。第1作動室11の流体圧力および弁室13の流体圧力は高圧PHである。このようにして、主弁体40の第1の主弁体位置から第2の主弁体位置への移動が完了する。この状態において、入口導管83は、弁室13を介して第1導管91と接続されている。第2導管92は、主弁体40のUターン通路41を介して出口導管93と接続されている。
【0056】
状態5において、第1弁口161と弁室122とが切り離されかつ第1弁口161と第1背圧室191とが接続されている。そのため、第1弁体210の第1壁部212に対して第1弁口161側から加わる流体圧力(高圧PH)と第1背圧室191側から加わる流体圧力(高圧PH)とが等しく、第1弁口161の断面積と第1背圧室191の断面積とが同じであるため、第1弁体210(特に第1壁部212)が流体から受ける力が小さい。また、状態5において、第2弁口171と弁室122と第2背圧室192とが接続されている。そのため、第2弁体220の表面全体に加わる流体圧力(低圧PL)が均一であり、第2弁体220(特に第2壁部222)が流体から受ける力が小さい。そのため、第1弁口161の流体圧力と弁室122の流体圧力との圧力差が大きい場合でも、第2コイルばね146の力によって弁体ユニット200を弁室122の左端部側に留めておくことができ、弁体ユニット200が流体から受ける力によって移動してしまうことを抑制できる。
【0057】
(状態6:
図14)
電磁コイル150が通電状態から非通電状態に切り換えられると、主弁体40の位置として第1の主弁体位置が選択される(すなわち、パイロット弁110において、第3接続管303と接続される配管として第1接続管301が選択される)。固定鉄心130およびプランジャ140に作用していた電磁力が消失して、プランジャ140が第1コイルばね145に押されてプランジャ室121の右端部側に移動し、プランジャ140が第1弁体210(リング部材215)に接する。非通電状態への切り換え直後は、状態5と同じく、弁体ユニット200は、弁室122の左端部側にあり、第1弁口161が閉じており、第2弁口171が開いている。各部の流体圧力は、状態5と同じである。
【0058】
(状態7:
図15)
電磁コイル150が通電状態から非通電状態に切り換えられてから少し時間が経つと、弁体ユニット200がプランジャ140に押されて弁室122の右端部側に移動する。これにより、第1弁部214が第1弁座162から離れて第1弁口161が開き、第2弁部224が第2弁座172に接して第2弁口171が閉じる。このとき、第2接続ポート22aは第2作動室12に対して閉じており、第2弁口171が閉じると、第2接続ポート22a、第2接続管302および第2弁口171が一時的に孤立した閉空間となる。そのため、第2接続ポート22aから第2弁口171までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力は低圧PLのままである。また、第1接続ポート21aは第1作動室11に対して開いており、第1弁口161が開くと、第1作動室11が、第1接続ポート21a、第1接続管301、プランジャ室121、第1弁口161、弁室122、第3接続管303を介して出口導管93と接続される。これにより、第1作動室11から出口導管93に流体が流れ、第1作動室11から第3接続管303までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力が徐々に低下して中圧PMになる。
【0059】
(状態8:
図16)
電磁コイル150が通電状態から非通電状態に切り換えられてからさらに時間が経つと、第1作動室11の流体圧力(中圧PM)と第2作動室12の流体圧力(高圧PH)との圧力差が大きくなり、第1ピストン50および第2ピストン60が主弁本体20の左端部側に移動し始める。第1ピストン50の移動により第2接続ポート22aが第2作動室12に対して開き、第2作動室12から第2接続ポート22a、第2接続管302および第2弁口171に流体が流れて、第2接続ポート22aから第2弁口171までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力が高圧PHになる。第2背圧室192の流体圧力が高圧PHになると、弁体支持部材180が弁室122の左端部側にわずかに移動する。
【0060】
そして、主弁体40が第1の主弁体位置まで移動すると、第1接続ポート21aが第1作動室11に対して閉じ、第1接続ポート21aから第3接続管303までの流体が出口導管93に流れて、第1接続ポート21aから第3接続管303までの流体圧力および第1背圧室191の流体圧力が低圧PLになる。第2接続ポート22aは第2作動室12に対して開いており、第2接続ポート22aから第2弁口171までの流体圧力および第2背圧室192の流体圧力は高圧PHである。弁室13から第1絞り通路57を介して第1作動室11に流体が流れ、第1作動室11の流体圧力が高圧PHになる。第2作動室12の流体圧力および弁室13の流体圧力は高圧PHである。このようにして、主弁体40の第2の主弁体位置から第1の主弁体位置への移動が完了し、状態1に戻る。
【0061】
本実施例に係る弁装置1は、主弁10と、パイロット弁110と、を有している。主弁10が、左端部および右端部が塞がれた円筒形状の主弁本体20と、主弁本体20の内側に配置された弁座30と、主弁本体20の左端部と弁座30との間に配置された第1ピストン50と、主弁本体20の右端部と弁座30との間に配置された第2ピストン60と、弁座30が有する弁座面30aに配置され、第1ピストン50および第2ピストン60とともに主弁本体20の軸方向にスライドされる主弁体40と、を有している。主弁本体20の内側空間が、第1ピストン50と第2ピストン60との間の弁室13と、主弁本体20の左端部と第1ピストン50との間の第1作動室11と、主弁本体20の右端部と第2ピストン60との間の第2作動室12と、に区画されている。主弁本体20が、弁室13に接続された入口ポート23を有している。弁座30が、主弁体40のUターン通路41に接続された出口ポート33を有している。第1ピストン50が、弁室13と第1作動室11とを接続する第1絞り通路57を有している。第2ピストン60が、弁室13と第2作動室12とを接続する第2絞り通路67を有している。
【0062】
パイロット弁110は、弁室122と、弁室122に接続される第1弁口161と、弁室122に接続されかつ第1弁口161と向かい合って配置された第2弁口171と、を有する弁本体120と、弁室122に配置された弁体支持部材180と、弁体支持部材180に第1弁口161と第2弁口171とが向かい合う方向(軸線M方向)に移動可能に支持されており、第1弁口161側に移動すると第1弁口161を閉じかつ第2弁口171を開き、第2弁口171側に移動すると第1弁口161を開きかつ第2弁口171を閉じる弁体ユニット200と、を有している。第1弁口161には、第1接続管301が接続されている。第2弁口171には、第2接続管302が接続されている。弁室122には、第3接続管303が接続されている。弁体ユニット200が、第1弁口161を開閉する第1弁部214が左面212aに配置された第1壁部212と、第2弁口171を開閉する第2弁部224が右面222aに配置された第2壁部222と、を有している。弁体支持部材180と第1壁部212の右面212bとの間に第1背圧室191が形成されている。弁体支持部材180と第2壁部222の左面222bとの間に第2背圧室192が形成されている。第1壁部212が、第1弁部214が第1弁口161を閉じているときに第1弁口161と第1背圧室191とを接続する第1均圧孔216を有している。第2壁部222が、第2弁部224が第2弁口171を閉じているときに第2弁口171と第2背圧室192とを接続する第2均圧孔226を有している。第1接続管301が、第1ピストン50(弁体56)によって開閉される第1接続ポート21aを介して第1作動室11と接続される。第2接続管302が、第2ピストン60(弁体66)によって開閉される第2接続ポート22aを介して第2作動室12と接続される。第3接続管303が、出口導管93(出口ポート33)と接続されている。
【0063】
パイロット弁110において、第1弁部214が第1弁口161を閉じると、第1弁口161にある流体が第1均圧孔216を介して第1背圧室191に流れ込む。これにより、第1壁部212に対して第1弁口161側から加わる流体圧力と第1背圧室191側から加わる流体圧力とが等しくなり、第1弁口161の断面積と第1背圧室191の断面積とが同じであるため、第1壁部212が流体から受ける力を小さくすることができる。また、第2弁部224が第2弁口171を閉じると、第2弁口171にある流体が第2均圧孔226を介して第2背圧室192に流れ込む。これにより、第2壁部222に対して第2弁口171側から加わる流体圧力と第2背圧室192側から加わる流体圧力とが等しくなり、第2弁口171の断面積と第2背圧室192の断面積とが同じであるため、第2壁部222が流体から受ける力を小さくすることができる。これにより、パイロット弁110は、第1接続管301の流体圧力または第2接続管302の流体圧力と第3接続管303の流体圧力との圧力差が大きい場合に生じる不具合を抑制できる。
【0064】
また、弁体ユニット200が、第1弁体210と、第2弁体220と、複数の作動棒230と、を有している。第1弁体210が、円板形状の第1壁部212と、第1壁部212が第1弁口161側の端部に連設された円筒形状の第1周壁部211と、を有している。第2弁体220が、円板形状の第2壁部222と、第2壁部222が第2弁口171側の端部に連設された円筒形状の第2周壁部221と、を有している。弁体支持部材180が、第1周壁部211の内側に同軸に配置される円柱形状の第1支持部181と、第2周壁部221の内側に同軸に配置される円柱形状の第2支持部182と、を有している。作動棒230が、第1周壁部211と第2周壁部221との間に配置されている。パイロット弁110が、第1弁体210を第1弁口161側から第2弁口171側に押す弁体駆動部(プランジャ140および第1コイルばね145)と、第2弁体220を第2弁口171側から第1弁口161側に押す第2コイルばね146と、を有している。このようにすることで、比較的簡易な構成で弁体ユニット200を第1弁口161と第2弁口171とが向かい合う方向に移動させることができる。
【0065】
また、第1弁口161の断面積と第1背圧室191の断面積とが同じである。第2弁口171の断面積と第2背圧室192の断面積とが同じである。このようにすることで、第1壁部212が流体から受ける力をさらに小さくすることができる。また、第2壁部222が流体から受ける力をさらに小さくすることができる。そのため、パイロット弁110は、第1接続管301の流体圧力または第2接続管302の流体圧力と第3接続管303の流体圧力との圧力差が大きい場合に生じる不具合をより効果的に抑制できる。
【0066】
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1…弁装置、10…主弁、11…第1作動室、12…第2作動室、13…弁室、20…主弁本体、21…第1蓋部材、21a…第1接続ポート、22…第2蓋部材、22a…第2接続ポート、23…入口ポート、30…弁座、30a…弁座面、31…第1切換ポート、32…第2切換ポート、33…出口ポート、40…主弁体、41…Uターン通路、50…第1ピストン、51、52…円板、53…板ばね部材、53a…円板部、53b…ばね片、53c…貫通孔、54…パッキン、54a…底壁部、54b…周壁部、55…弁体支持板、55a…平板部、55b…突部、56…弁体、56a…基端部、56b…先端部、57…第1絞り通路、58…圧縮コイルばね、60…第2ピストン、61、62…円板、63…板ばね部材、63a…円板部、63b…ばね片、63c…貫通孔、64…パッキン、64a…底壁部、64b…周壁部、65…弁体支持板、65a…平板部、65b…突部、66…弁体、66a…基端部、66b…先端部、67…第2絞り通路、68…圧縮コイルばね、70…連結体、71…弁体嵌合孔、83…入口導管、91…第1導管、92…第2導管、93…出口導管、110…パイロット弁、120…弁本体、121…プランジャ室、122…弁室、130…固定鉄心、140…プランジャ、145…第1コイルばね、146…第2コイルばね、150…電磁コイル、160…第1弁座部材、161…第1弁口、162…第1弁座、170…第2弁座部材、171…第2弁口、172…第2弁座、180…弁体支持部材、181…第1支持部、181a…端面、181c…固定突部、181d…先端部、182…第2支持部、182a…端面、182c…固定突部、182d…先端部、182a…端面、183…基部、183a…支持孔、184…第1円筒部、185…第2円筒部、191…第1背圧室、192…第2背圧室、200…弁体ユニット、210…第1弁体、211…第1周壁部、212…第1壁部、212a…左面、212b…右面、212c…固定突部、212d…先端部、214…第1弁部、214a…テーパー面、215…リング部材、216…第1均圧孔、220…第2弁体、221…第2周壁部、222…第2壁部、222a…右面、222b…左面、222c…固定突部、222d…先端部、223…フランジ部、224…第2弁部、224a…テーパー面、225…リング部材、226…第2均圧孔、230…作動棒、250…第1封止部、251…パッキン、251a…底壁部、251b…周壁部、252…板ばね部材、252a…円板部、252b…ばね片、253…リング部材、260…第2封止部、261…パッキン、261a…底壁部、261b…周壁部、262…板ばね部材、262a…円板部、262b…ばね片、263…リング部材、301…第1接続管、302…第2接続管、303…第3接続管