(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】パウチケース製造装置およびパウチケース製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/105 20210101AFI20241007BHJP
B29C 51/08 20060101ALI20241007BHJP
B29C 51/30 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
H01M50/105
B29C51/08
B29C51/30
(21)【出願番号】P 2023516780
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 KR2021016636
(87)【国際公開番号】W WO2022103223
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-03-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0152523
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ホ・ジュネ・チ
(72)【発明者】
【氏名】ハンジュネ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・オ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ドンヨン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジンハク・コン
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ヨン・パク
【審査官】山本 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-179419(JP,A)
【文献】特開2007-326112(JP,A)
【文献】特開2019-038025(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/00-50/198
B29C 43/00-43/58
B29C 51/00-51/46
B21D 22/20-22/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムを固定する固定部と、
前記パウチフィルムに収納部を形成するように前記パウチフィルムを加圧するパンチ部とを含み、
前記パンチ部は、中央パンチ部と、前記中央パンチ部を囲む外周パンチ部とを含み、
前記中央パンチ部は、前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、前記外周パンチ部は、前記パウチフィルムの外周部分を加圧し、
前記外周パンチ部は、前記中央パンチ部を囲む第1外周パンチ部と、前記第1外周パンチ部を囲む第2外周パンチ部とを含み、
前記パンチ部の加圧方向と平行な垂直断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記
第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大き
く、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい、パウチケース製造装置。
【請求項2】
前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記
第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大き
く、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい、請求項1に記載のパウチケース製造装置。
【請求項3】
前記第1外周パンチ部の厚さが、前記第2外周パンチ部の厚さより厚い、請求項
1または2に記載のパウチケース製造装置。
【請求項4】
前記パウチフィルムを加圧するように前記パンチ部を駆動させる駆動部をさらに含み、
前記駆動部は、前記中央パンチ部上に位置した中央カム部と、前記
第1外周パンチ部上に位置した
第1外周カム部と、
前記第2外周パンチ部上に位置した第2外周カム部と、前記中央カム部
、前記
第1外周カム部
及び前記第2外周カム部のそれぞれに連結されたカムシャフト部とを含み、
前記中央カム部のカム作動角が、前記
第1外周カム部のカム作動角より大き
く、前記第1外周カム部のカム作動角が、前記第2外周カム部のカム作動角より大きい、請求項1から
3のいずれか一項に記載のパウチケース製造装置。
【請求項5】
電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムを固定する段階と、
固定された前記パウチフィルムをパンチ部で加圧して収納部を形成する段階とを含み、
前記パンチ部は、中央パンチ部と、前記中央パンチ部を囲む外周パンチ部とを含み、
前記収納部を形成する段階で、前記中央パンチ部は、前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、前記外周パンチ部は、前記パウチフィルムの外周部分を加圧し、
前記外周パンチ部は、前記中央パンチ部を囲む第1外周パンチ部と、前記第1外周パンチ部を囲む第2外周パンチ部とを含み、
前記パンチ部の加圧方向と平行な垂直断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記
第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大き
く、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい、パウチケース製造方法。
【請求項6】
前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記
第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大き
く、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい、請求項
5に記載のパウチケース製造方法。
【請求項7】
前記収納部を形成する段階で、先に前記中央パンチ部が前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、次に前記
第1外周パンチ部が前記パウチフィルムの外周部分を加圧
し、次に前記第2外周パンチ部が前記パウチフィルムの外周部分を加圧する、請求項
5または
6に記載のパウチケース製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2020年11月16日付の韓国特許出願第10-2020-0152523号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、パウチケース製造装置およびパウチケース製造方法に関し、より具体的には、ディープドローイング方法を用いたパウチケース製造装置およびパウチケース製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
最近、化石燃料の枯渇によるエネルギー源の価格上昇、環境汚染の関心が増し、環境に優しい代替エネルギー源に対する要求が未来生活のための必須不可欠な要因になっている。このため、原子力、太陽光、風力、潮力などの多様な電力生産技術に関する研究が続いており、このように生産されたエネルギーをさらに効率的に用いるための電力貯蔵装置も大きな関心が注がれている。
【0004】
特に、モバイル機器に対する技術開発と需要増加に伴ってエネルギー源としての電池の需要が急激に増加しており、それによって多様な要求に応えられる電池に関する多くの研究が行われている。
【0005】
代表的に、高いエネルギー密度、放電電圧、出力安定性などのメリットを有するリチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池などのようなリチウム二次電池に対する需要が高い。
【0006】
二次電池は、正極、負極、および正極と負極との間に介在する分離膜が積層された構造の電極組立体がどのような構造になっているかによって分類されたりもする。代表的には、長いシート状の正極と負極とを分離膜が介在した状態で巻取った構造のゼリーロール型電極組立体、所定サイズの単位に切り取った複数の正極と負極とを分離膜を介在した状態で順次に積層したスタック型電極組立体などが挙げられる。最近は、前記ゼリーロール型電極組立体およびスタック型電極組立体が有する問題点を解決するために、前記ゼリーロール型とスタック型との混合形態として、所定単位の正極と負極とを分離膜を介在した状態で積層した単位セルを分離フィルム上に位置させた状態で順次に巻取った構造のスタック/フォールディング型電極組立体が開発された。
【0007】
また、二次電池は、ケースの形状により、電極組立体が円筒形のケースに内蔵された円筒形二次電池、電極組立体が角形のケースに内蔵された角形二次電池、および電極組立体がラミネートシートのパウチケースに内蔵されているパウチ型二次電池に分類される。
【0008】
なかでも、高い集積度で積層可能であり、重量あたりのエネルギー密度が高く、安価で変形が容易なパウチ型二次電池が多くの関心を集めている。前記パウチ型二次電池は、電池ケースが樹脂層と金属層とを含むラミネートシートからなる電池セルを意味し、前記電池ケースの内部に電極組立体が内蔵される構造である。
【0009】
図1は、パウチ型二次電池に用いられるパウチケースを示す斜視図である。
【0010】
図1を参照すれば、ラミネートシートのパウチフィルムFに湾入した形態の収納部Sを形成し、このような収納部Sに電極組立体を収納し、電解液を注入した後、密封することによって、パウチ型二次電池を製造することができる。
【0011】
この時、パウチ型二次電池内のデッドスペース(dead space)を低減するために、パウチフィルムFにディープドローイング方式の装置を用いて収納部Sを形成することができる。参照として、平らな金属板材を円筒形や角筒形の製品に成形するには、パンチを用いて素材をダイ空洞部に押し込むディープドローイング方式の加工をしなければならず、この加工法は深いくぼみ状の製品を作製できるという意味からディープドローイングという。ラミネートシートのパウチフィルムに電極組立体収納部を形成するような、深さが薄い製品を加工するのに適用可能である。
【0012】
図2は、従来のディープドローイング方式のパウチケースの製造過程を説明するための断面図である。
【0013】
図2を参照すれば、パウチフィルムFを下部ダイ21とストリッパ22との間に固定させた後、収納部に対応する形状を有するパンチ部30がパウチフィルムFの一面を加圧することができる。このように、下向きに加圧するパンチ部30を用いてパウチフィルムFを所望する深さまで延伸させる方法により、パウチケースの収納部を形成することができる。
【0014】
図3は、従来のディープドローイング方式のパウチケースの製造過程におけるパウチケースの断面を示す模式図である。具体的には、収納部が形成された部分とその外側部分との間の境界を拡大して示した。
【0015】
図2および
図3を参照すれば、従来のパンチ部30がパウチフィルムFを加圧して収納部を形成する時、収納部の境界部分での「巻き角」がパウチフィルムFの効果的な延伸程度を決定するのに重要な要因になる。この時、巻き角は、パンチ部30のコーナー部分によって形成された収納部の境界部分での曲率が形成する弧の角度を意味する。
【0016】
力学的に分析すれば、巻き角の増加に伴って、パンチ部30とパウチフィルムFとの間の摩擦接触が発生する部分(C部分)の上部部分(A部分)および下部部分(B部分)にかかる引張力の差は指数関数的に増加する。
【0017】
従来の場合、単一パンチ部30の加圧で収納部Sが形成されるため、パウチフィルムの巻き角が大きくなり、前記上部部分(A部分)にかかる引張力が過度に大きくなって、パウチフィルムFの引張が前記上部部分(A部分)でのみ発生することがある。このようにパウチフィルムFの延伸が局部的に前記上部部分(A部分)にのみ集中することによって平均延伸率が増加し、この部分の厚さが過度に薄くなって、結果として、パウチフィルムFが破断する恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明が解決しようとする課題は、目的とする深さを有する収納部を形成しながらも、パウチフィルムの外形上の欠陥や破断を誘発しないパウチケース製造装置およびパウチケース製造方法を提供することである。
【0019】
しかし、本発明の実施例が解決しようとする課題は上述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張可能である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一実施例によるパウチケース製造装置は、電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムを固定する固定部と、前記パウチフィルムに収納部を形成するように前記パウチフィルムを加圧するパンチ部とを含む。前記パンチ部は、中央パンチ部と、前記中央パンチ部を囲む外周パンチ部とを含み、前記中央パンチ部は、前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、前記外周パンチ部は、前記パウチフィルムの外周部分を加圧する。前記パンチ部の加圧方向と平行な垂直断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0021】
前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0022】
前記外周パンチ部は、複数で構成され、前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、複数の前記外周パンチ部は、前記中央パンチ部から外側に順次に位置することができる。
【0023】
前記外周パンチ部は、前記中央パンチ部を囲む第1外周パンチ部と、前記第1外周パンチ部を囲む第2外周パンチ部とを含むことができる。
【0024】
前記パンチ部の加圧方向と平行な垂直断面上で、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0025】
前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、前記第1外周パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記第2外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0026】
前記第1外周パンチ部の厚さが、前記第2外周パンチ部の厚さより厚い。
【0027】
前記パウチケース製造装置は、前記パウチフィルムを加圧するように前記パンチ部を駆動させる駆動部をさらに含むことができる。前記駆動部は、前記中央パンチ部上に位置した中央カム部と、前記外周パンチ部上に位置した外周カム部と、前記中央カム部と前記外周カム部それぞれに連結されたカムシャフト部とを含むことができ、前記中央カム部のカム作動角が、前記外周カム部のカム作動角より大きい。
【0028】
本発明の一実施例によるパウチケース製造方法は、電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムを固定する段階と、固定された前記パウチフィルムをパンチ部で加圧して収納部を形成する段階とを含む。前記パンチ部は、中央パンチ部と、前記中央パンチ部を囲む外周パンチ部とを含む。前記収納部を形成する段階で、前記中央パンチ部は、前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、前記外周パンチ部は、前記パウチフィルムの外周部分を加圧する。前記パンチ部の加圧方向と平行な垂直断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0029】
前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、前記中央パンチ部のコーナーの曲率半径が、前記外周パンチ部のコーナーの曲率半径より大きい。
【0030】
前記収納部を形成する段階で、先に前記中央パンチ部が前記パウチフィルムの中央部分を加圧し、次に前記外周パンチ部が前記パウチフィルムの外周部分を加圧することができる。
【0031】
前記外周パンチ部は、複数で構成され、前記パンチ部の加圧方向と垂直な水平断面上で、複数の前記外周パンチ部は、前記中央パンチ部から外側に順次に位置することができる。
【0032】
前記収納部を形成する段階で、複数の前記外周パンチ部のうち、前記中央パンチ部と近く位置した外周パンチ部が、前記中央パンチ部から遠く位置した外周パンチ部より先に前記パウチフィルムを加圧することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の実施例によれば、複数のパンチ部の組み合わせからなる同軸型パンチ部を設け、パンチ部の曲率半径を調整することによって、前記パンチ部が収納部を形成する過程で、パウチフィルムの延伸が広い領域で比較的均一な形態になる。
【0034】
これによって、パウチフィルムの局部的な延伸を予防して、平均延伸率を低減することが可能で、パウチフィルムのクラックのような外形上の欠陥やパウチフィルムの破断を防止することができる。
【0035】
本発明の効果は以上に言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】パウチ型二次電池に用いられるパウチケースを示す斜視図である。
【
図2】従来のディープドローイング方式のパウチケースの製造過程を説明するための断面図である。
【
図3】従来のディープドローイング方式のパウチケースの製造過程におけるパウチケースの断面を示す模式図である。
【
図4】本発明の一実施例によるパウチケース製造装置の垂直断面を示す断面図である。
【
図5】
図4の「I」部分を拡大して示す部分図である。
【
図6】
図4の切断線J-J’に相当する断面を示す断面図である。
【
図7】本発明の一実施例によるパウチケース製造装置によって製造されたパウチケースの断面を示す模式図である。
【
図8】本発明の一実施例による駆動部を示す斜視図である。
【
図9】
図9a~
図9dは、
図8の駆動部に含まれている中央カム部および第1~第3カム部それぞれに対するyz平面上の断面を示す断面図である。
【
図10】本発明の一実施例によるパウチケース製造方法を説明するための断面図である。
【
図11】本発明の一実施例によるパウチケース製造方法を説明するための断面図である。
【
図12】本発明の一実施例によるパウチケース製造方法を説明するための断面図である。
【
図13】本発明の一実施例によるパウチケース製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付した図面を参照して、本発明の様々な実施例について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0038】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0039】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示のものに限定されない。図面において様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0040】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるとする時、これは、他の部分の「直上に」ある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上に」あるとする時には、中間に他の部分がないことを意味する。さらに、基準となる部分の「上に」あるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に向かって「上に」位置することを意味するのではない。
【0041】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0042】
さらに、明細書全体において、「平面図」と記載する時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面図」と記載する時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0043】
図4は、本発明の一実施例によるパウチケース製造装置の垂直断面を示す断面図である。
図5は、
図4の「I」部分を拡大して示す部分図である。
図6は、
図4の切断線J-J’に沿った断面を示す断面図である。
【0044】
図4~
図6を参照すれば、本発明の一実施例によるパウチケース製造装置は、電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムFを固定する固定部200と、パウチフィルムFに収納部を形成するようにパウチフィルムFを加圧するパンチ部300とを含む。パンチ部300は、中央パンチ部310と、中央パンチ部310を囲む外周パンチ部320とを含む。中央パンチ部310と外周パンチ部320は、同軸をなすパンチであって、中央パンチ部310は、パウチフィルムFの中央部分を加圧し、外周パンチ部320は、パウチフィルムFの外周部分を加圧する。
【0045】
まず、本実施例による固定部200は、下部ダイ210と、ストリッパ220とを含むことができる。下部ダイ210は、パウチフィルムFの外周辺を支えながら、収納部(S、
図1参照)に対応する形状の空間が設けられた構造物であり、ストリッパ220は、下部ダイ210上でパウチフィルムFを固定させる構造物である。つまり、パウチフィルムFの外周辺は、下部ダイ210とストリッパ220との間に位置したまま固定される。
【0046】
パンチ部300は、固定されたパウチフィルムFのうち収納部が形成される部分を加圧するディープドローイング方式でパウチフィルムFに収納部を形成することができる。このようなパンチ部300は、単一パンチ部ではなく、中央パンチ部310と外周パンチ部320とが同軸をなす複数のパンチを含む。
【0047】
一方、外周パンチ部320は、単数や複数で構成される。外周パンチ部320の個数に特別な制限はない。
図4~
図6には、外周パンチ部320が複数で構成されて、第1外周パンチ部320aと、第2外周パンチ部320bと、第3外周パンチ部320cとを含むことを示した。つまり、外周パンチ部320は、中央パンチ部310を囲む第1外周パンチ部320aと、第1外周パンチ部320aを囲む第2外周パンチ部320bと、第2外周パンチ部320bを囲む第3外周パンチ部320cとを含むことができる。
【0048】
外周パンチ部320が複数で構成される場合、パンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面上で、複数の外周パンチ部は、中央パンチ部310から外側に順次に位置することができる。パンチ部300の加圧方向に対しては、中央パンチ部310と外周パンチ部320それぞれがパウチフィルムFと対面することができる。ここで、パンチ部300の加圧方向は、
図4に示されているように、パンチ部300がパウチフィルムFに向かう方向を意味する。したがって、前記水平断面は、加圧前のパウチフィルムFの一面と平行な面であってもよい。
【0049】
この時、
図4および
図5に示されているように、パンチ部300の加圧方向と平行な垂直断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a、R
b、R
cより大きい。前記垂直断面は、加圧前のパウチフィルムFの一面と垂直な面であってもよい。また、前記曲率半径は、各パンチ部の垂直断面上で、コーナー部分が形成する円弧の半径を意味する。曲率半径が大きいというのは、各パンチ部の垂直断面上で、コーナー部分が緩やかな曲率を有することを意味する。
【0050】
具体的には、パンチ部300の加圧方向と平行な垂直断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R0は、第1外周パンチ部320aのコーナーの曲率半径Raより大きく、第1外周パンチ部320aのコーナーの曲率半径Raは、第2外周パンチ部320bのコーナーの曲率半径Rbより大きく、第2外周パンチ部320bのコーナーの曲率半径Rbは、第3外周パンチ部320cのコーナーの曲率半径Rcより大きい。つまり、言い換えれば、中央パンチ部310から外側方向へいくほど、垂直断面上で、パンチ部のコーナーの曲率半径が小さくなり、コーナー部分が急な曲率を形成することができる。
【0051】
図6は、
図4の切断線J-J’に沿った断面を示す断面図である。つまり、
図6は、本実施例によるパンチ部300をパンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面に沿った断面である。
【0052】
図4および
図6を参照すれば、上述のように、中央パンチ部310を囲む外周パンチ部320の様子を確認することができる。この時、パンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0’が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a’、R
b’、R
c’より大きい。前記水平断面は、上述のように、加圧前のパウチフィルムFの一面と平行な面であってもよい。また、前記曲率半径は、各パンチ部の水平断面上で、コーナー部分が形成する円弧の半径を意味する。曲率半径が大きいということは、各パンチ部の水平断面上で、コーナー部分が緩やかな曲率を有することを意味する。
【0053】
具体的には、パンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R0’は、第1外周パンチ部320aのコーナーの曲率半径Ra’より大きく、第1外周パンチ部320aのコーナーの曲率半径Ra’は、第2外周パンチ部320bのコーナーの曲率半径Rb’より大きく、第2外周パンチ部320bのコーナーの曲率半径Rb’は、第3外周パンチ部320cのコーナーの曲率半径Rc’より大きい。つまり、言い換えれば、中央パンチ部310から外側方向へいくほど、水平断面上で、パンチ部のコーナーの曲率半径が小さくなり、コーナー部分が急な曲率を形成することができる。
【0054】
つまり、
図4~
図6を併せて参照すれば、本発明の一実施例によるパンチ部300は、垂直断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a、R
b、R
cより大きい。また、本発明の他の実施例によるパンチ部300は、垂直断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a、R
b、R
cより大きく、同時に水平断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0’が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a’、R
b’、R
c’より大きい。
【0055】
以下、本実施例によるパンチ部300が従来のパンチ部30と比較して有しているメリットを、
図7などと共に説明する。
図7は、本発明の一実施例によるパウチケース製造装置によって製造されたパウチケースの断面を示す模式図である。
【0056】
まず、
図3を再び参照すれば、上述のように、従来のパンチ部30は、単一パンチ部で構成されて、パウチフィルムFを目的とする深さまで一度に加圧して収納部Sを形成する。したがって、大きい巻き角を形成し、上部部分(A部分)にかかる引張力が過度に大きくなって、パウチフィルムFの局部的な延伸および破断が発生することがある。
【0057】
これに対し、
図4~
図6を参照すれば、本実施例によるパンチ部300は、同軸をなす複数のパンチつまり、中央パンチ部310と、外周パンチ部320とを含む。さらに、外周パンチ部320も、複数で構成される。このように同軸をなす複数のパンチが順次にパウチフィルムFを加圧するため、目的とする深さまで漸進的に収納部Sを形成することができる。つまり、一度に加圧して収納部Sを形成するのではなく、収納部Sが形成される境界部分まで漸進的に収納部Sの面積を広げていく方式で収納部Sを形成することができる。ここで、前記境界部分は、パウチフィルムFのうち、収納部Sが形成された部分とそうでない部分との間の境界を意味する。
【0058】
一方、本実施例によるパンチ部300は、最外側にある外周パンチ部(
図4などでは320cを意味)から中央パンチ部310へいくほど、垂直断面上で、コーナーの曲率半径が大きくなる構造を有する。このような構造において、中央パンチ部310の加圧が先に行われ、後に外周パンチ部320の加圧が行われる。外周パンチ部320が複数の場合、中央パンチ部310と近い外周パンチ部から順次に加圧が行われる。この時、中央パンチ部310と外周パンチ部320のコーナーが同一の曲率半径を有する構造が比較例として比較できる。すべて同一の曲率半径を有する場合、中央パンチ部310と外周パンチ部320それぞれの加圧が行われるたびに、パウチフィルムFが一定の深さまで一度に延伸される。この場合、巻き角が大きくて特定部分にのみ延伸が過度に集中する恐れがあり、クラックや破断などの可能性が高まることは当然である。これに対し、本実施例のように、パンチ部それぞれのコーナーの曲率半径が中心部へいくほど大きく設定されれば、パンチ部のコーナーに対応するパウチフィルムF部分が漸進的に延伸される効果を実現することができる。一定の深さまで一度に延伸されるのではないので、特定部分のみの局部的延伸ではない、全体的に均一な形態の延伸が行われる。クラックや破断などの発生の可能性を大きく低減できる。
【0059】
また、クラックや破断が最も多く起こりうる収納部Sの境界部分を形成するにあたり、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cのように複数の外周パンチ部を構成すれば、収納部Sの境界部分と隣接したパウチフィルムFの延伸がより漸進的に行われる。つまり、相対的に曲率半径が大きい第1外周パンチ部320aが一次的に収納部Sの境界部分でのパウチフィルムFを若干加圧し、次に曲率半径が次第に小さくなる第2外周パンチ部320bと第3外周パンチ部320cが順次に収納部Sの境界部分でのパウチフィルムFを加圧することができる。このような方式により、目的とする深さまで収納部を形成しながらも、同時に均一な延伸を誘導することができる。
【0060】
図7と共に再び説明すれば、収納部Sの境界部分でパウチフィルムFが漸進的に延伸される様子を確認することができる。つまり、パウチフィルムFの延伸過程での巻き角を縮小させることによって、パンチ部300とパウチフィルムFとの間の摩擦接触が発生する部分(C’部分)の上部部分(A’部分)および下部部分(B’部分)にかかる引張力の差を縮小することができる。パウチフィルムFの延伸が上部部分(A’部分)および下部部分(B’部分)のすべてにおいて均等に起こるため、平均延伸率が減少し、局部的に過度な延伸が集中して発生するのを防止することができる。
【0061】
一方、
図6のように、水平断面上で、コーナーの曲率半径が中心部から外側方向へいくほど小さくなるように構成することも類似の効果を実現することができる。収納部(S、
図1参照)の角部分を形成するにあたり、パウチフィルムFの漸進的な延伸を誘導可能なため、同様に均一な形態の延伸が行われて、クラックや破断などの発生の可能性を大きく低減できる。
【0062】
一方、
図5を再び参照すれば、第1外周パンチ部320aの厚さT
aが、第2外周パンチ部320bの厚さT
bより厚い。また、第2外周パンチ部320bの厚さT
bが、第3外周パンチ部320cの厚さT
cより厚い。つまり、外周パンチ部320が複数で構成される時、中央パンチ部310から遠くなるほど厚さが薄くなる。中央パンチ部310から遠くなるほど、前記垂直断面上または前記水平断面上で、外周パンチ部のコーナーの曲率半径を小さく形成すると同時に、中央パンチ部310から遠くなるほど外周パンチ部の厚さを薄く設定すれば、収納部Sの境界部分に対応するパウチフィルムFの延伸がより細分化して行われる。これは、前記境界部分でのパウチフィルムFの均一な延伸に役立つことができる。
【0063】
図8は、本発明の一実施例による駆動部を示す斜視図である。
【0064】
図4および
図8を参照すれば、本発明の一実施例によるパウチケース製造装置は、パウチフィルムFを加圧するようにパンチ部300を駆動させる駆動部400をさらに含むことができる。
【0065】
具体的には、駆動部400は、中央パンチ部310上に位置した中央カム部410と、外周パンチ部320上に位置した外周カム部420と、中央カム部410と外周カム部420それぞれに連結されたカムシャフト部430とを含むことができる。このような、駆動部400は、パンチ部300上に位置して、パンチ部300をパウチフィルムF方向に押し出すことができる。つまり、カムシャフト部430の回転運動が、中央カム部410と外周カム部420によってパンチ部300の上下運動に切り替えられる。
【0066】
カムシャフト部430は棒状の部材で、中央カム部410と外周カム部420を回転させることができる。
【0067】
外周カム部420は、外周パンチ部320の個数に合わせて構成される。例として、外周パンチ部320が第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cで構成される時、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cそれぞれの上部に第1~第3外周カム部420a、420b、420cが位置することができる。
【0068】
図9a~
図9dは、
図8の駆動部に含まれている中央カム部および第1~第3外周カム部それぞれに対するyz平面上の断面を示す断面図である。
【0069】
図8および
図9a~
図9dを参照すれば、中央カム部410のカム作動角A
0が、外周カム部420のカム作動角A
a、A
b、A
cより大きい。言い換えれば、中央カム部410は、他の第1~第3外周カム部420a、420b、420cに比べて広いカム作動角を形成することができる。前記カム作動角は、各カム部のカムノーズ(cam nose)が形成された領域に相当する角度であって、カム部が回転する時、パンチ部300の上下運動を起こしうる区間の長さに対応する値である。つまり、カム作動角が広いというのは、相応するパンチ部の加圧時間が長いことを意味する。中央カム部410のカム作動角A
0が最も広いため、これに相応する中央パンチ部310が最も長い時間加圧が行われる。
【0070】
一方、第1外周カム部420aのカム作動角Aaは、第2外周カム部420bのカム作動角Abより大きく、第2外周カム部420bのカム作動角Abは、第3外周カム部420cのカム作動角Acより大きい。つまり、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cのうち、第1外周カム部420aに相応する第1外周パンチ部320aが最も長い時間で加圧が行われ、第3外周カム部420cに相応する第3外周パンチ部320cが最も短い時間で加圧が行われる。
【0071】
このような、中央カム部410と第1~第3外周カム部420a、420b、420cの角度を調整することによって、中央パンチ部310が先にパウチフィルムFを加圧し、後に第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cが順次にパウチフィルムFを加圧するものとしてパウチケース製造装置を設定することができる。中央パンチ部310と第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cの駆動の様子は、以下、
図10~
図13を参照して詳しく説明する。
【0072】
以下、本発明の一実施例によるパウチケース製造方法について詳しく説明する。具体的には、先に説明したパウチケース製造装置を用いたパウチケース製造方法である。
【0073】
まず、
図1および
図4を参照すれば、本発明の一実施例によるパウチケース製造方法は、電池セル用ラミネートシートのパウチフィルムFを固定する段階と、固定されたパウチフィルムFをパンチ部300で加圧して収納部Sを形成する段階とを含む。パンチ部300は、中央パンチ部310と、中央パンチ部310を囲む外周パンチ部320とを含む。前記収納部Sを形成する段階で、中央パンチ部310は、パウチフィルムFの中央部分を加圧し、外周パンチ部320は、パウチフィルムFの外周部分を加圧する。
【0074】
この時、
図5に示されているように、パンチ部300の加圧方向と平行な垂直断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a、R
b、R
cより大きい。また、
図6に示されているように、パンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面上で、中央パンチ部310のコーナーの曲率半径R
0’が、外周パンチ部320のコーナーの曲率半径R
a’、R
b’、R
c’より大きい。これに関する詳しい説明は、先に説明した内容と重複するので省略する。
【0075】
前記パウチフィルムFを固定する段階で、先に説明したように、パウチフィルムFの外周辺が下部ダイ210とストリッパ220との間に位置したまま固定される。
【0076】
一方、前記収納部Sを形成する段階で、先に中央パンチ部310がパウチフィルムFの中央部分を加圧し、次に外周パンチ部320がパウチフィルムの外周部分を加圧することができる。
【0077】
外周パンチ部320が複数で構成される場合、パンチ部300の加圧方向と垂直な水平断面上で、複数の外周パンチ部320は、中央パンチ部310から外側に順次に位置することができる。この時、前記収納部Sを形成する段階で、複数の外周パンチ部320のうち、中央パンチ部310と近く位置した外周パンチ部が、中央パンチ部310から遠く位置した外周パンチ部より先にパウチフィルムFを加圧することができる。
【0078】
以下、
図10~
図13を参照して、中央パンチ部310と外周パンチ部320の加圧順序について詳しく説明する。
【0079】
図10~
図13は、本発明の一実施例によるパウチケース製造方法を説明するための断面図である。
【0080】
まず、
図10を参照すれば、本実施例によるパンチ部300のうち、中央パンチ部310が最も先に下に向かいながら、固定されているパウチフィルムFを加圧することができる。
【0081】
次に、
図11を参照すれば、中央パンチ部310が下に向かっている状態で、第1外周パンチ部320aが下に向かいながら、パウチフィルムFを加圧することができる。
【0082】
次に、
図12を参照すれば、中央パンチ部310および第1外周パンチ部320aが下に向かっている状態で、第2外周パンチ部320bが下に向かいながら、パウチフィルムFを加圧することができる。
【0083】
次に、
図13を参照すれば、中央パンチ部310、第1外周パンチ部320aおよび第2外周パンチ部320bが下に向かっている状態で、第3外周パンチ部320cが下に向かいながら、パウチフィルムFを加圧することができる。第3外周パンチ部320cが収納部の形成される領域の最外側境界部分を最終的に加圧することによって、パウチケースの製造が完了できる。
【0084】
つまり、
図10~
図13に順次に示されているように、中央パンチ部310、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cが順次に下に向かいながら、パウチフィルムFを加圧することができる。つまり、垂直断面上で、コーナーの曲率半径が最も大きい中央パンチ部310がパウチフィルムFの中央部分を加圧した状態で、垂直断面上で、コーナーの曲率半径が順次に小さくなる第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cが前記中央部分から延伸された部分を徐々に広げていく方式で収納部を形成することができる。一定の深さまで一度に延伸されるのではなく、パウチフィルムFが漸進的に延伸されるものであるので、特定部分のみの局部的延伸ではない、全体的に均一な形態の延伸が行われる。
【0085】
中央パンチ部310、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cが順次に下に向かう方式は、先に
図8および
図9で説明したように、中央パンチ部310および第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cそれぞれの上部に中央カム部410および第1~第3外周カム部420a、420b、420cを配置することによって、行われる。しかしながら、このような中央カム部410および第1~第3外周カム部420a、420b、420cを含む駆動部400による駆動方式は一つの例示に該当し、中央パンチ部310、第1~第3外周パンチ部320a、320b、320cが順次に下に向かうならば、その方法に特別な制限はない。つまり、カム部の位相差方式ではない、NC(Numerical Control)Servo制御などの方法が行われる。
【0086】
本実施例において、前、後、左、右、上、下のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は説明の便宜のために過ぎず、対象になる事物の位置や観測者の位置などにより異なる。
【0087】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0088】
200:固定部
300:パンチ部
310:中央パンチ部
320:外周パンチ部
400:駆動部