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  • 特許-カップ麺容器の蓋シール材。 図1
  • 特許-カップ麺容器の蓋シール材。 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】カップ麺容器の蓋シール材。
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/34 20060101AFI20241007BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
B65D81/34 B
B65D77/20 J
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023211184
(22)【出願日】2023-12-14
(62)【分割の表示】P 2023117264の分割
【原出願日】2023-07-19
【審査請求日】2024-02-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715008997
【氏名又は名称】田中 勝美
(72)【発明者】
【氏名】田中勝美
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-037551(JP,A)
【文献】実開昭53-146647(JP,U)
【文献】特開2011-31970(JP,A)
【文献】実開昭59-46868(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/20
B65D 81/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ麺などの容器本体の上部の蓋シール材に少なくとも1か所以上設けた突起部分は、折り曲げることで蓋シール材係止機能が発揮される構造であって、
前記容器本体に係止される前記突起部分は、前記突起部分の山波状の先端部分を前記容器本体のフランジに向かい係るように山折りに折り曲げる第1工程と、前記蓋シール材の外縁周に沿って左方向、又は右方向に少なくとも1ミリメートル以上に長手方向、及び/又は、幅方向に広く形成されたタブ部分を有した左右非対象の前記突起部分であって、前記蓋シール材の一部と、前記突起部分の左、又は右のいずれかのタブ部分は、前記折り曲げられた突起部分及び前記タブ部分を折り曲げる第2工程を経て、2層から3層に折り曲げられた前記突起部分、及びタブ部分から構成される再封止用係止機能が発揮できる態様であって、前記突起部分の第1、第2の折り曲げ工程によって、前記突起部分の係止機能に芯材効果を付与することを可能とした前記容器本体と、前記蓋シール材と、を再封止可能とした蓋シール材の係止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ麺容器の蓋シール材の剥がれを固定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特願2023-117264号の原出願の技術について、カップ麺容器の蓋シール材外縁周に突起部分を設け、カップ麺にお湯を投入した後、この突起部分に両翼タブ部分を設け、容器本体のフランジ部分に平行して折り曲げる第1工程を経て、折り曲げられた両翼タブ部分の両端を谷折りにする第2工程を行うことで、第1工程で折り曲げられた突起部分の先端部分がフランジにかかり、再封止機能が強化されるという技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特願2023-117264号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた、従来のカップ麺容器を封止するための蓋シール材の機能については、容器本体に係止する作用として蓋シール材の突起部分の両翼タブ部分に2段階の折り曲げを蓋シール材に施すことで2層から3層の多重層で突起部分の係止機能に強度が付与され、容器本体のフランジ部分への係止機能の強化が実現できた。これらの技術は、突起部分の先端部分である係止部分の折り曲げ芯材効果をいかに強化するべきかを課題としたものであり、折り曲げる工程に着目した技術としては、別のアプローチの作用効果を求めることが必要であった。原出願の技術に派生する効果的な形状及び、類似性及び、機能性の向上を目的とし、原出願の技術を拡張させることを課題とした場合、先行技術の作用効果を技術として確立する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そして本発明は、上記目的を達成するために、突起部分の形状及び、タブ部分の形状と作用効果について、最小限から最大限の応用及び、現在市場に販売されている既製品と、原出願の技術との融合について思考したところ、両翼タブ部分を片側のみのタブ部分とした場合、左右対称である突起部分の片側にタブ部分を設け第2工程を施しても、第1工程で折り曲げた突起部分の先端部分は開きにくくなることが分かり、再封止機能の強度は、原出願の両翼タブ部分の再封止機能の強度には劣るが、作用効果としては十分にある。そして突起部分の形状を変更した場合、突起部分の中央先端部分の山波状の形状が、若干、幅方向が狭く形成され、両翼タブ部分に向かい緩やかな山波状の突起部分となり、係止機能としてフランジに繋る部分の範囲が広くなることが特徴である。また、突起部分が2つ以上ある場合、それぞれの突起部分同士の間に水かきの如く、両サイドに位置する突起部分に連結するタブ部分が帯状の縁となり、容器本体の外縁周に沿って形成される。これら両サイドに位置する突起部分を帯状の縁のタブ部分とともに、第1工程であるフランジに対しての折り曲げる工程で、幅広な係止機能が発揮できるようになった。また、突起部分の両端を谷折りに折り曲げる第2工程を行うことで両サイドの突起部分が両翼タブ部分同様の作用効果を発揮することができるようになったことが特徴であり、派生技術として確立することが出来た。
【発明の効果】
【0006】
上述したように本発明の容器本体と、蓋シール材と、を、再封止可能な技術において、第1工程で折り曲げられた突起部分に、左右いずれかのタブ部分及び、両翼タブ部分及び、2つ以上の突起部分と、これらに連結したタブ部分である帯状の縁と、を、折り曲げる第2工程を施すことで、上述係止された突起部分の中央先端部分及び、両翼、又は、左右のいずれかのタブ部分に折り曲げ作用を加えることができ、突起部分の係止機能が2層及び3層からなる折り曲げ効果に強固定され、概フランジ部分に係止する機能となった。
以上の事から、原出願の発明した機能と同様の効果があり、これまでの機能に派生する形状にすることで原出願の発明の補足する技術として再封止の機能向上を実現できたことが本発明の効果である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態で蓋シール材と突起部分を示すA平面図。
図2】同実施形態で蓋シール材と突起部分の使用状況を示すA平面図。
図3】同実施形態で蓋シール材と突起部分の使用状況を示すA平面図。
図4】同実施形態で蓋シール材と突起部分を示すB平面図。
図5】同実施形態でフランジに架かる突起部分の使用状況を示す側面図。
図6】同実施形態でフランジに架かる突起部分の使用状況を示す側面図。
図7】同実施形態でフランジに架かる突起部分の使用状況を示す側面図。
図8】同実施形態でフランジに架かる突起部分の使用状況を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1図8に基づいて説明する。
【0009】
図1から図3において、1は蓋シール材を示しており、aは表面を示してある。2は突起部分、3は突起部分を折り曲げる折筋、4は突起部分2を山折りに折り曲げる第1工程を示しており、折り曲げられた突起部分2の片側を谷折りに折り曲げる第2工程の片側タブ部分を示しており、折り曲げられた突起部分2の先端部分は図3に示す片側タブ部分4の折り曲げ部分により係止機能が強化される態様を表している。
また、図1から図3においてAの表記があるが、突起部分に形成される片側タブは左右いずれも形成可能であることを示すため、図1から図3はAの表記とし、左右対称に反対側に位置する片側タブを示す図4はBの表記としてある。
【0010】
図5から図8において、5は容器本体、6は容器本体の上部縁に設けられたフランジ部分を示しており、図5から図8は突起部分2の係止機能を側面からの動的作用効果で表している。 図に示すように突起部分2は蓋シール材1に設けられた係止片であり、突起部分2の先端部分から適宜中央部分を山折りに折り曲げ3、フランジ部分6に係るようにする。 また、折り曲げられた突起部分2は左右いずれの片側タブ部分4を谷折りに折り曲げることで突起部分2の先端部分が広がらないように固定され、フランジ部分6に嵌合する機能が付与され、再封止機能が強化されることを表している
【実施例1】
【0011】
以下、上記蓋シール材1の効果的な機能について1実施例として説明する。
図1から図8までの再封止機能技術は、原出願の発明から派生する技術であり、蓋シール材の再封止機能の向上を目的としたものである。本発明において突起部分の機能を折り曲げ可能な形状にするために折シロ部分を確保することが重要な部分であり発明の特徴である。これらの発明の技術は、既製カップ麺容器及び菓子類等、また、その他の容器及び蓋シール材に使用できる技術であり、既存の形状でも実現可能な技術ではあるが、既存の形状に少なくとも1ミリメートル以上の外縁周に沿った長手方向の長尺、及び/又は、幅方向の幅を幅広、又は幅狭に形成することで、折り曲げる作用効果は飛躍的に向上することが可能となった技術である。
これらの発明した技術は、蓋シール材の形状変更のみで実現可能なことから製造コスト面でも寄与できるものであると信じており、公知されている蓋止及び、再封止のアイデア等の中でも蓋抑えの道具などを一切必要とせず誰でもできる簡単な作業で蓋止めが出来るという1実施例である。
【産業上の利用可能性】
【0012】
カップ麺の製造及び、再封止可能な容器の製造技術の実現と、新たな機能性での差別化を可能としたことで販促に貢献するものであり、特にカップ麺などの食品製造においてコストパフォーマンスが高く市場価値が十分に見込まれることで関連した業態に利用できる。
【符号の説明】
【0013】
1 蓋シール材
2 突起部分
3 折り曲げ部分(折筋)
4 両翼/片側タブ部分
5 容器本体
6 フランジ部分
a 表面
【要約】
【課題】カップ麺の容器と蓋シールの再封止機能を向上する課題があった。
【解決手段】本発明は、蓋シール材の突起部分と、突起部分にタブ部分を設けて2段階に折り曲げることで構成される係止機能であり、突起部分の先端部分が、凹又は凸のいずれの形状でも係止可能としている技術であり、突起部分を折り曲げる第1工程と、第1工程の効果をより強化するためにタブ部分を折り曲げる第2工程を設けたことにより、突起部分の先端部分である係止片が容器本体のフランジ部分に固定されるように構成された再封止機能であり課題を解決するものである。

【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8