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特許7566496液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機および当該攪拌機を含む機械
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  • 特許-液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機および当該攪拌機を含む機械 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機および当該攪拌機を含む機械
(51)【国際特許分類】
   A23G 9/12 20060101AFI20241007BHJP
   B01F 27/70 20220101ALI20241007BHJP
   B01F 35/10 20220101ALI20241007BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20241007BHJP
   B01F 35/90 20220101ALI20241007BHJP
   B01F 27/00 20220101ALI20241007BHJP
   A47J 43/06 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
A23G9/12
B01F27/70
B01F35/10
B01F35/71
B01F35/90
B01F27/00
A47J43/06
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020096010
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2021000079
(43)【公開日】2021-01-07
【審査請求日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102019000009762
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518089540
【氏名又は名称】エイエルアイ グループ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ カルピジャーニ
【氏名又は名称原語表記】ALI GROUP S.r.l.CARPIGIANI
【住所又は居所原語表記】Via Gobetti 2/A,20063 CERNUSCO SUL NAVIGLIO (MILANO),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア コッキ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ラッザリーニ
【審査官】手島 理
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第97/038280(WO,A1)
【文献】特開2018-183135(JP,A)
【文献】特開昭64-043154(JP,A)
【文献】特開2017-169567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G
B01F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体または半液体製品を製造するための機械(G)の攪拌機(1)であって、中心軸(A)を中心に回転するようにバッチ冷凍シリンダ(3)内に同軸上に収納された回転体(2)であって、半径方向の周辺位置に前記軸(A)の周りに配置された複数のベーン(5)を備え且つ各々が前記バッチ冷凍シリンダ(3)の円筒形内壁(7)を擦るための少なくとも1つのスクレーパ部材(6)を備えている、回転体(2)を備え、
各スクレーパ部材(6)は、ブレード(10)と、前記ブレード(10)を支持するための支持要素(11)とを備え、
各ブレード(10)は、その一方の側に、前記バッチ冷凍シリンダ(3)の前記円筒形内壁(7)と実質的に接触して配置されるスクレーパ形状(13)と、その反対の側に、当該ブレードを対応する支持要素(11)に結合するための、前記支持要素(11)自体の長手方向の周縁部(15)に沿って配置される結合形状(14)とを有し、
長手方向の溝(16)が前記縁部(15)に沿った切取部であり、前記結合形状(14)がそこに取り外し可能に形状的に適合し、
前記溝(16)に、入口開口部(17)が設けられており、前記入口開口部(17)を通って前記結合形状(14)を前記溝(16)自体に沿って長手方向にスライドさせることができ、それにより、前記結合形状(14)を前記溝(16)に挿入したり、または前記溝(16)から引き出したりでき、
前記溝(16)が、前記入口開口部(17)の長手方向の反対側で閉じられており、
前記溝(16)は、互いに連通した、前記ブレード(10)を収容するように適合された2つの切取部分を有し、
前記ブレード(10)は2つの部分、すなわち、切取部分によって前記ブレード(10)を前記溝(16)内の適所に保持できるように適合された第1の部分(P1)と、その上にスクレーパ形状(13)を有する第2の部分(P2)と、を有する、攪拌機(1)。
【請求項2】
前記ブレード(10)が、プラスチック材料の単一部品として作られている、請求項1に記載の攪拌機(1)。
【請求項3】
前記ブレード(10)が、弾性のあるプラスチック材料の単一部品として作られている、請求項2に記載の攪拌機(1)。
【請求項4】
前記支持要素(11)が金属で作られている、請求項1からのいずれか1項に記載の攪拌機(1)。
【請求項5】
前記支持要素(11)がステンレス鋼で作られている、請求項4に記載の攪拌機(1)。
【請求項6】
液体または半液体製品を製造するための機械(G)であって、
前記液体または半液体の基本製品を処理し且つ前記液体または半液体の基本製品の容器(C)を規定するように構成されたバッチ冷凍シリンダ(3)と、
前記容器(C)の内部に取り付けられた、請求項1から5のいずれか1項に記載の攪拌機(1)と、
前記バッチ冷凍シリンダ(3)内の前記攪拌機(1)を回転駆動するように構成されたモータ(M)と、
前記バッチ冷凍シリンダ(3)に動作可能に接続され且つ前記バッチ冷凍シリンダ(3)と周囲の大気(E)の間で熱を交換するように構成された熱システム(T)と、
前記バッチ冷凍シリンダ(3)に動作可能に接続され且つ前記バッチ冷凍シリンダ(3)から前記液体または半液体製品を抽出するように構成された分配ユニット(X)と、を備える機械(G)。
【請求項7】
前記モータ(M)および前記熱システム(T)に前記モータ(M)および前記熱システム(T)を駆動するために動作可能に接続されたコンピュータ制御ユニット(U)を含む、請求項6に記載の機械(G)。
【請求項8】
前記コンピュータ制御ユニット(U)に動作可能に接続され且つユーザとの相互作用を可能にするように構成された制御パネル(P)を備える、請求項7に記載の機械(G)。
【請求項9】
前記容器(C)に動作可能に接続され且つ前記液体または半液体の基本製品を前記容器(C)に移送する前に収容するように構成されたさらなる容器(C1)を備える、請求項6から8のいずれか1項に記載の機械(G)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機に関する。
【0002】
より具体的には、非限定的な例として、この明細書では、アイスクリームを製造および分配するための機械が参照される。
【背景技術】
【0003】
この種の機械では、機械の中核を構成する部品は、業界ではバッチ冷凍シリンダとして知られているシリンダである。
【0004】
実際、この部品は金属シリンダの形態であり、金属シリンダは、そこに収容される基本製品を冷却して完成品(アイスクリーム)を製造するために、その側壁の外側(または内側)の周りに配置され且つシリンダ内の温度を下げるように設計された冷却手段を有する。
【0005】
シリンダ内に、機械は動力攪拌機を備えており、動力攪拌機は、基本製品を連続的に混合して、完成したアイスクリームを可能な限り滑らかにするだけでなく、それと同時に、完成したアイスクリームを分配ノズルに向けて前進させる。
【0006】
バッチ冷凍シリンダの内壁は最も高い冷却効果を受けるので、これらの機械が抱える問題の1つは、バッチ冷凍シリンダの内壁に氷の層または凍結した基本製品が形成されることである。
【0007】
これは避けなければならず、それを行うために、攪拌要素は、バッチ冷凍シリンダの内壁をアイスクリーム製品がない状態に保つように形作られなければならない。上記は、アイスクリーム製品を理想的な温度および粘度に保つのに役立ち、アイスクリーム製品は、最終使用のためにシリンダから抽出される場合に、クリーミーで微結晶のない理想的な消費条件にある。
【0008】
実際、アイスクリームに最適なクリーミーなテクスチャを与えるには、バッチ冷凍プロセスで生成される氷の結晶のサイズが小さくなければならない。
【0009】
攪拌要素は通常、2つ以上のベーン(またはプロング)を備えた本体として構成され、2つ以上のベーン(またはプロング)は、回転するときに、バッチ冷凍シリンダの円筒内面に近い円筒面を規定するように配置される。
【0010】
これらのベーンの長さは、バッチ冷凍シリンダの内側の長さとほぼ同じである。
【0011】
さらに、各ベーンには「スクレーパ」と呼ばれる要素が設けられ、スクレーパは、攪拌機が回転している間、バッチ冷凍シリンダの内壁を連続的にこすることによって氷の層の形成を防ぐ。
【0012】
スクレーパは、ベーンに取り付けられた付属物の形態で作られ且つバッチ冷凍シリンダの内面に対して半径方向に移動可能である。
【0013】
スクレーパはバネ要素に取り付けられており、ばね要素はスクレーパを動かしてスクレーパ付属物をバッチ冷凍シリンダの内面に接触したままにする。
【0014】
その接触面で、各スクレーパ付属物は、上述のように氷が形成されるのを防ぐために最大の掻取効果を提供することを意図したブレードの形状を有する。
【0015】
そのような解決策の1つの欠点は、摩耗したブレードを新しいものと交換することが、特に骨の折れる時間のかかる作業であることである。
【0016】
別の欠点は、ブレードがその掻取効果を失うと、スクレーパ付属物全体を交換する必要がある、または最良の場合には、可能であれば、ブレードを研ぐ必要があるという意味において、構成要素のコストである。
【0017】
さらに別の欠点は、今後数か月の間に機械を何に使用する必要があるかに応じて、異なる厚さおよび特性のブレードを使用する必要が時にはあり得ることである。この場合も、ブレードの取り外しは簡単な作業ではない。
【発明の概要】
【0018】
本発明は、従来技術の上記の欠点を克服するために液体または半液体製品を製造するための機械を提供することを目的とする。
【0019】
より具体的には、本発明の目的は、液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機を提供することであり、それにより、スクレーパ部材の有効性、性能および耐久性を大幅に高めるようにスクレーパに作用することが可能である。
【0020】
本発明の別の目的は、スクレーパブレードを迅速且つ容易に交換して機械の異なる使用要件に適合させることができる、液体または半液体製品を製造するための機械の攪拌機を提供することである。
【0021】
これらの目的は、添付の特許請求の範囲で特徴付けられるような本発明による攪拌機によって完全に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の革新的な特徴および本発明が提供する利点は、添付の図面を参照して、単に例として提供される、本発明の好ましい非限定的な実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
図1】液体または半液体製品を製造するための機械のバッチ冷凍シリンダの内側に取り付けられた、本発明の攪拌機の実施形態を例示する。
図2】本発明の攪拌機の斜視図である。
図3】第1の実施形態による攪拌機の詳細の斜視図である。
図4】攪拌機のさらなる実施形態の詳細の斜視図を示す。
図5】攪拌機のさらなる実施形態の詳細の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照すると、数字1は、全体として、液体または半液体製品を製造するための機械G、特にアイスクリームを製造および分配するための機械Gの攪拌機を示す(攪拌機1および機械Gの両方が本発明の対象である)。
【0024】
攪拌機1は、(図2に示される)回転体2を含み、回転体2は、機械Gのバッチ冷凍シリンダ3に同軸に収容されてその中心軸Aの周りを回転する。
【0025】
コイル4によって既知の方法で冷却されるバッチ冷凍シリンダ3の機能は、冷却される製品を受け取り、攪拌機1の連続回転によって、それを処理して消費できる製品を製造し、その内部にそのような製品を保管することである。攪拌機1の回転方向は、図2において1rで表される。
【0026】
攪拌機1は、複数のベーン5を備えており、複数のベーン5は前述の軸Aの周りに半径方向の周辺位置に配置され且つ各々がバッチ冷凍シリンダ3の円筒形の内壁7をこするための少なくとも1つのスクレーパ部材6を備える。
【0027】
より具体的には、一実施形態では、攪拌機1は、軸Aの周りに互いに120°の間隔で配置された一組の3つのベーン5を含む。
【0028】
これらのベーン5は、互いに対向して配置された2つの支持スターホイール8の間に取り付けられ、その一方から、回転シャフト9が機械GのモータMに結合される場合に、回転シャフト9が延びる。
【0029】
図3に示されように、各スクレーパ部材6は、ブレード10と、ブレード10を支持するための支持要素11とを備える。
【0030】
支持要素11は、金属、好ましくはステンレス鋼でできている。
【0031】
また、好ましくは、ブレード10は、プラスチック材料の単一部品として作られる。これにより、ブレード10を簡単な成形工程により安価に製造することができる。
【0032】
支持要素11は、好ましくはベーンから取り外すことができるように、当該ベーン5に結合される。この目的のために、支持要素11には、ベーン5の円筒形ソケットに挿入されるように構成された一対の円筒形付属物12が設けられており、一対の円筒形付属物12は、好ましくは介在弾性手段を、例えば、当該付属物12の外面の周りに配置された螺旋状のばね(図示せず)を有する。
【0033】
ばねの作用により、より効果的な擦り作用のために、バッチ冷凍シリンダ3の円筒形の内面7に対してブレード10を弾性的に押しつけることを可能にする。この作用は、ブレードが適切に弾性のある可撓性プラスチック材料で作られている場合、ブレード10に固有の特定の弾性作用によって強化または置換することができる。
【0034】
各ブレード10は、その一方の側に、バッチ冷凍シリンダ3の円筒形の内壁7と実質的に接触して配置されるスクレーパ形状(profile)13と、その反対の側に、当該ブレードを対応する支持要素11に接続するための、支持要素11自体の長手方向の周縁部15に沿って配置される結合形状14とを有する。
【0035】
ここで説明した本発明の文脈において、上記および以下において、「長手方向」という用語は、2つの支持スターホイール8の間のそれぞれのベーン5の主延長方向における向きを示すために使用される。
【0036】
長手方向の溝16は、縁部15に沿った切取部(undercut)であり、結合形状14は、そこに取り外し可能に形状的に適合するもの(shape-fitted)である。
【0037】
言い換えると、支持要素11は、結合形状14が取り外し可能な態様で形状的に適合する長手方向の切取(undercut)溝16が設けられた縁部15を有する。
【0038】
より具体的には、横方向に見て、溝16はZ字形状を有し、使用中の攪拌機1の回転中に結合形状14が、したがってブレード10が溝16から横方向に外れるのを防止する段を形成する。
【0039】
あるいは、横方向に見て、溝16は、やはり、結合形状14が、したがってブレード10が、使用中の攪拌機1の回転中に溝16から横方向に外れることを防止する目的で、鳩尾型(dovetail)を有する。
【0040】
同時に、溝16には、(側部)入口開口部17が設けられており、入口開口部17を介して、結合形状14を溝16自体に沿って長手方向にスライドさせて、溝16に挿入したり、溝16から引き出したりすることができる。
【0041】
したがって、ブレード10とその支持要素11との間の係合解除可能な結合により、ブレード10をスライドさせて出入りさせることが可能になり、ブレードを迅速且つ容易に交換することができる。
【0042】
図5に詳細に示されるように、溝16は、入口開口部17の反対側の長手方向端部で閉じられており、結合形状14が、したがってブレード10が、使用中の攪拌機1の回転中に溝16から滑り出るのを防ぐ。
【0043】
攪拌機1は一方向(1rと表示)にのみ回転し、この方向に回転するとブレードは溝16の閉じた端部に押し付けられるため、溝16を一端のみで閉じることは上記の目的に十分である。
【0044】
溝16は、互いに連通した、ブレード10を収容するように適合された2つの切取部分を有する。
【0045】
同様に、ブレード10は2つの部分を有する。すなわち、切取部によってブレードを溝16内の適所に保持できるように適合された第1の部分P1と、その上にスクレーパ形状13を有する第2の部分P2である。
【0046】
図3に明確に示されるように、部分P1は、部分P2の長さL2よりも長い長さL1にわたって延びる(好ましくは、部分P1は、部分P2の2倍の長さである)。
【0047】
一方、第1の部分P1に関して、(長さL1に直交する)厚さH1は、L1の50%未満(好ましくは1/3未満)である。
【0048】
図4に示される代替実施形態では、部分P1は、図3の実施形態において部分P1が有する形状よりも、よりコンパクトで、より細長くない形状を有する。
【0049】
より具体的には、図4から推測できるように、この実施形態の部分P1は、部分P2の長さL4と実質的に等しい長さL3にわたって延びる(好ましくは、部分P1は、部分P2の長さL4の80%から120%の間の長さL3にわたって延びる)。
【0050】
再び部分P1を参照すると、(部分P1の長さL3に対して直角の)厚さH2は、長さL3よりも大きい(好ましくは長さL3の150%よりも大きい)。
【0051】
また、好ましくは、ブレード10はプラスチック材料で作られる。
【0052】
さらにより好ましくは、ブレード10は、アセタール樹脂としても知られるポリオキシメチレン、またはPVDFとしても知られるポリフッ化ビニリデンで作られる。
【0053】
有利には、そのようにして、ブレード10は摩耗しやすく、一方、ブレード10によって擦られる容器(バッチ冷凍シリンダ3)の内壁は摩耗から保護される。
【0054】
本発明の1つの利点は、ブレード10が摩耗すると、その支持要素11から容易に取り外して、新しいブレード10と交換できることである。
【0055】
また、本発明に従って規定されて図1でGと表示されているのは、液体または半液体製品を製造するための機械、特にアイスクリームを製造および分配するための機械Gである。
【0056】
機械Gは、液体または半液体の基本製品のための容器Cを含む。
【0057】
第1の実施形態では、容器Cは、機械Gの内部に作られた少なくとも1つのタンクを含む。
【0058】
好ましい実施形態では、容器Cは、バッチ冷凍シリンダ3によって規定される。
【0059】
図1に示すさらなる実施形態では、機械Gは、バッチ冷凍シリンダ3に動作可能に接続され且つ液体または半液体の基本製品を容器Cに移す前に保持するように構成されたさらなる容器C1を備える。
【0060】
好ましくは、液体または半液体の基本製品は、以下の製品の少なくとも1つを可変比率で含む。すなわち、乳、砂糖、卵、植物性脂肪、植物性油、香料、増粘剤、安定剤および乳化剤である。
【0061】
好ましくは、バッチ冷凍シリンダ3は、その形状が円筒形であり、バッチ冷凍シリンダ3の空間を定めるように構成された円筒形の内壁7を含む。
【0062】
バッチ冷凍シリンダ3は、容器C1からバッチ冷凍シリンダ3に移送された液体または半液体の基本製品を処理して、液体または半液体製品、好ましくはアイスクリーム製品を作るように構成される。
【0063】
一実施形態では、バッチ冷凍シリンダ3は、その長手方向の延長軸が機械Gを支持する表面に平行(水平)な状態で機械Gに取り付けられる。
【0064】
代替の実施形態では、バッチ冷凍シリンダ3は、その長手方向の延長軸が機械Gを支持する表面に対して(好ましくは垂直に)傾いた状態で機械Gに取り付けられる。
【0065】
機械Gはまた、バッチ冷凍シリンダ3の内側に取り付けられた攪拌機1を含む(攪拌機1は、前述のタイプのものである)。
【0066】
有利には、攪拌機1の中心軸Aは、バッチ冷凍シリンダ3の長手方向の延長軸と一致する。
【0067】
また、図1に示すように、機械Gは、バッチ冷凍シリンダ3の内側の攪拌機1を回転駆動するように構成されたモータMを含む。
【0068】
図示されていない伝達機構を介して、モータMは、作動すると、攪拌機1を駆動し、攪拌機1が、中心軸Aの周りを回転するときに、バッチ冷凍シリンダ3内の液体または半液体の基本製品を攪拌して、少なくとも1つのスクレーパ部材6を介して円筒状の内壁7を擦る。
【0069】
好ましい実施形態では、モータMは電気モータであり、好ましくはブラシレスの電気モータである。
【0070】
有利には、ブラシレスモータMを使用することにより、モータMの寸法を制限し、最適な性能条件下で動作することが可能になる。
【0071】
さらに、機械Gは、バッチ冷凍シリンダ3に動作可能に接続された熱システムTを備える。
【0072】
熱システムTは、バッチ冷凍シリンダ3と周囲の大気Eとの間で熱を交換するように構成されている。
【0073】
より具体的には、熱システムTの目的は、バッチ冷凍シリンダ3内の液体または半液体の基本製品と環境を冷却して、抽出された熱を周囲の大気Eに伝達して、最終的な液体または半液体製品を消費可能な状態に維持することである。
【0074】
好ましくは、熱システムTは、バッチ冷凍シリンダ3の周りに巻かれたコイル4を含み、コイル4を通って流れる熱交換器流体を有する。
【0075】
コイル4は、熱システムの第1の熱交換器を構成し、第1の熱交換器は、バッチ冷凍シリンダ3の内部から熱を抽出する。
【0076】
有利には、コイル4を使用することにより、熱交換表面を最適化し、バッチ冷凍シリンダ3内部の環境を冷却するプロセスを最適化することができる。
【0077】
好ましくは、熱システムTは、熱システムTの内部を循環する冷媒液体または冷媒ガスの圧力を制御して熱を周囲の大気Eに伝達するように構成された圧縮機K、膨張弁V、および第2の熱交換器Sを備える。
【0078】
また、図1に示すように、機械Gは、バッチ冷凍シリンダ3に動作可能に接続された分配ユニットXを備える。
【0079】
分配ユニットXは、処理された液体または半液体製品をバッチ冷凍シリンダ3から抽出するように構成される。
【0080】
好ましくは、分配ユニットXは、処理された液体または半液体製品がバッチ冷凍シリンダ3から分配されることを可能にするために、バルブに接続されたレバーを備える(どちらも図示せず)。
【0081】
また、好ましくは、分配ユニットXは、処理された液体または半液体製品を機械Gから排出するように構成されたノズル(図示せず)を備え、それによりユーザが容器に収集できるようにする。
【0082】
好ましくは、機械はまた、モータMおよび熱システムTに動作可能に接続されたコンピュータ制御ユニットUを備える。
【0083】
コンピュータ制御ユニットUは、モータMを駆動して、バッチ冷凍シリンダ3内の攪拌機1の回転速度を調整するように構成される。
【0084】
有利には、攪拌機1の回転速度を変化させることにより、液体または半液体製品の特性、例えば、最終製品のオーバーランおよび粘度を制御することが可能である。
【0085】
コンピュータ制御ユニットUは、コイル4とバッチ冷凍シリンダ3との間の熱交換を制御するために熱システムTを駆動するように構成される。
【0086】
有利には、熱システムの動作を制御することにより、液体または半液体製品の一部が、内部の過度に低い温度のためにバッチ冷凍シリンダ3の内部で凝固するのを防ぐ。
【0087】
機械Gはさらに、コンピュータ制御ユニットUに動作可能に接続された制御パネルPを備える。
【0088】
制御パネルPは、機械Gとユーザとの間の相互作用を可能にするように構成される。
【0089】
好ましくは、制御パネルPは、例えば、バッチ冷凍シリンダ3の内部の温度などの機械の機能パラメータを表示するように構成されたディスプレイを備える。
【0090】
さらにより好ましくは、制御パネルPは、制御パネルがタッチスクリーン技術を使用する場合、ディスプレイ自体に表示されるコマンドキーを含む。
【0091】
コマンドキーは、好ましくは機械Gの少なくとも1つの機能パラメータを設定することにより、ユーザが機械Gと対話できるように構成される。
【0092】
一実施形態では、機械Gは、ユーザが製造される液体または半液体製品に基づいてコマンドキーを介して選択することができる、機械G内に格納された所定のプログラムを使用する。
図1
図2
図3
図4
図5