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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電子機器およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/63 20230101AFI20241007BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20241007BHJP
   G03B 19/07 20210101ALI20241007BHJP
   H04N 23/45 20230101ALI20241007BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20241007BHJP
   H04N 23/667 20230101ALI20241007BHJP
【FI】
H04N23/63 300
G03B17/18
G03B19/07
H04N23/45
H04N23/55
H04N23/667
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020125164
(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公開番号】P2022021541
(43)【公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】小川 誠司
(72)【発明者】
【氏名】田島 潤子
(72)【発明者】
【氏名】高崎 景子
【審査官】吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-043325(JP,A)
【文献】特開2015-122677(JP,A)
【文献】特開2018-180384(JP,A)
【文献】特開2014-059615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/63
G03B 17/18
G03B 19/07
H04N 23/45
H04N 23/55
H04N 23/667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面に第1のレンズと前記第1のレンズと画角の異なる第2のレンズとを有する電子機器であって、
前記第1のレンズを介して撮影した撮像画像を表示部に表示するか、前記第2のレンズを介して撮影した撮像画像を前記表示部に表示するかを少なくとも切り替え可能な切替手段と、
少なくとも、前記切替手段によるレンズの切り替えが可能な第1の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影が可能であるが前記第2のレンズを介した撮影ができない第2の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影も前記第2のレンズを介した撮影も可能な第3の撮影モードのいずれかを選択可能であり、
前記第1の撮影モードの時に、前記第1のレンズが選択されている場合には、前記第1の撮影モードを示す第1のアイテム、前記第2の撮影モードを示す第2のアイテム、前記第3の撮影モードを示す第3のアイテムを表示し、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第2のアイテムを前記第3のアイテムとは識別可能な表示形態で表示にするように制御する制御手段とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1の撮影モードの時にも、前記第1のレンズが選択されている場合にも、前記第2のレンズが選択されている場合にも、前記第1のアイテムが選択されていることを示すように表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第3のアイテムを、前記第1のレンズが選択されていた時よりも目立つ表示形態で表示するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第3のアイテムを、前記第2のアイテムよりも目立つ表示形態で表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第2のレンズが選択される前よりも、前記第2のアイテムを目立たない表示形態で表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の撮影モードをカメラの起動時に選択するように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第1のアイテム、前記第2のアイテム、前記第3のアイテムの表示されている領域へのスクロール指示を受け付けるスクロール指示手段と、
前記スクロール指示を受け付けたことに応じて、選択中の撮影モードに対応するアイテムの隣の位置のアイテムを選択する選択手段とをさらに有し、
前記制御手段は、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記選択手段は、選択中の撮影モードに対応するアイテムの隣の位置にあるアイテムが前記第2のアイテムである場合には、前記スクロール指示に応じて前記第2の撮影モードを選択しないように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
第1の面に第1のレンズと前記第1のレンズと画角の異なる第2のレンズとを有する電子機器の制御方法であって、
前記第1のレンズを介して撮影した撮像画像を表示部に表示するか、前記第2のレンズを介して撮影した撮像画像を前記表示部に表示するかを少なくとも切り替え可能な切替ステップと、
少なくとも、前記切替ステップにおけるレンズの切り替えが可能な第1の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影が可能であるが前記第2のレンズを介した撮影ができない第2の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影も前記第2のレンズを介した撮影も可能な第3の撮影モードのいずれかを選択可能であり、
前記第1の撮影モードの時に、前記第1のレンズが選択されている場合には、前記第1の撮影モードを示す第1のアイテム、前記第2の撮影モードを示す第2のアイテム、前記第3の撮影モードを示す第3のアイテムを表示し、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第2のアイテムを前記第3のアイテムとは識別可能な表示形態で表示にするように制御する制御ステップとを有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1乃至7のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1乃至7のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器およびその制御方法に関し、特に複数のレンズを介して撮影を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の画角の異なる複数のレンズを用いた撮影が可能な電子機器がある。特許文献1には、複数の撮影モードを選択可能であり、選択した撮影モードに応じてレンズを含む撮影の制御を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-222471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の方法では、ユーザが使用するレンズや画角を先に選択した場合には、ユーザがどの撮影モードを選択するべきなのか分かりにくい。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み、複数のレンズから撮影に使用するレンズを選択した後にユーザが撮影モードを選択しやすくすることが可能な電子機器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、第1の面に第1のレンズと前記第1のレンズと画角の異なる第2のレンズとを有する電子機器であって、前記第1のレンズを介して撮影した撮像画像を表示部に表示するか、前記第2のレンズを介して撮影した撮像画像を前記表示部に表示するかを少なくとも切り替え可能な切替手段と、少なくとも、前記切替手段によるレンズの切り替えが可能な第1の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影が可能であるが前記第2のレンズを介した撮影ができない第2の撮影モード、前記第1のレンズを介した撮影も前記第2のレンズを介した撮影も可能な第3の撮影モードのいずれかを選択可能であり、前記第1の撮影モードの時に、前記第1のレンズが選択されている場合には、前記第1の撮影モードを示す第1のアイテム、前記第2の撮影モードを示す第2のアイテム、前記第3の撮影モードを示す第3のアイテムを表示し、前記第1の撮影モードの時に、前記第2のレンズが選択されると、前記第2のアイテムを前記第3のアイテムとは識別可能な表示形態で表示にするように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮影者自身が被写体となる場合に画角を操作性良く設定可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の構成を適用可能な装置の一例としてのスマートフォンの外観図
図2】本実施形態の構成を適用可能な装置の一例としてのスマートフォンの構成例を示すブロック図
図3】本実施形態におけるスマートフォン100の各レンズユニットについて説明するための図
図4】本実施形態におけるスマートフォン100の各レンズユニットについて説明するための図
図5】本実施形態における撮影制御処理を示すフローチャート
図6】本実施形態におけるインカメラの撮影制御処理を示すフローチャート
図7】撮影制御処理における表示の一例を示す図
図8】本実施形態における撮影モード選択処理を示すフローチャート
図9】本実施形態におけるインカメラの撮影モード選択処理を示すフローチャート
図10】撮影モード選択処理における表示の一例を示す図
図11】撮影モード選択処理における表示の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0010】
図1(a)、(b)は本発明の電子機器の一例としてのスマートフォン100の外観図である。図1(a)はスマートフォン100の表示面と反対側の背面を示し、図1(b)はスマートフォン100の表示面側を示している。
【0011】
表示部28は画像や各種情報を表示する表示部であり、表示部28上へのタッチ操作を検知可能なタッチパネル70aを有する。上キー61は、音量の増加の指示や撮影指示が可能なボタンである。下キー60は、音量の減少の指示や電源スイッチ72との同時押で表示部28に表示されている画像の記録の指示が可能なボタンである。電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替えるための押しボタンである。スマートフォン100の表示部28のない側である第1面(背面)には3つのレンズユニットが配置されており、表示部28のある側である第2面(正面)には2つのカメラが配置されている。それぞれ焦点の長さが異なるため撮影可能な画角の大きさが異なる。ユーザは第1面にあるレンズと、第2面にあるレンズとを切り替えることで、表示部28側に立ち、スマートフォン100を持っている自分を入れて撮影をするか否かを変更することができる。また、第2面のレンズを使うことで、撮影されている画像を表示部28で確認をしながら撮影を行うことができる。
【0012】
図2(a)は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【0013】
デジタルカメラ100はレンズユニット201~205があり、レンズユニット201、202は第2面、レンズユニット203、204、205は第1面に配置されている。レンズ103a~eは各レンズユニットに含まれるレンズを示す。各レンズユニットには複数枚のレンズを含むものもあるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。
【0014】
レンズユニット201は標準カメラ、レンズユニット202は広角レンズであり、レンズユニット202のレンズを使用するとレンズユニット201のレンズを使用したときよりも画角の広い画像を撮影可能となる。レンズユニット203は標準レンズ、レンズユニット204は広角レンズ、レンズユニット205は超広角レンズであり、レンズユニット204は203よりも、205は204よりも画角の広い画像を撮影可能となる。もしくは、第1面にあるレンズが標準レンズ、広角レンズ、望遠レンズの場合には、以下の構成となる。
【0015】
レンズユニット201は標準レンズ、レンズユニット202は広角レンズであり、レンズユニット202のレンズを使用するとレンズユニット201のレンズを使用したときよりも画角の広い画像を撮影可能となる。レンズユニット203は望遠レンズ、レンズユニット204は標準レンズ、レンズユニット205は広角レンズであり、レンズユニット204は203よりも、205は204よりも画角の広い画像を撮影可能となる。
【0016】
以下の構成は、第1面にあるレンズの種類によらずに以下のようになる。
【0017】
シャッター101a~eは絞り機能を備えるシャッターである。撮像部22a~eは光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
【0018】
撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。撮像素子20は、一般的にCCDやCMOS等が用いられる撮像素子であり、レンズユニット201~205を通して撮像素子20上に結像された被写体像を光電変換して電気信号として出力する。
【0019】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0020】
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0021】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源スイッチ72は長押し(2秒や3秒といった所定時間以上継続して押下)するとスマートフォン100電源のONとOFFとを切り替えることが可能である。また所定時間未満である短い期間の押下によって、表示部28の表示を非表示の状態と表示の状態とを切り替えることができる。
【0022】
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0023】
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像、ダウンロードした音楽、映像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0024】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
【0025】
姿勢検知部55は重力方向に対するスマートフォン100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、スマートフォン100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像なのかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録することが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。
【0026】
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0027】
モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
【0028】
システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。また、システム制御部はメモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御も行い、RAMが用いられる。
【0029】
不揮発性メモリ56は、システム制御部50によって電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0030】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0031】
操作部70には、タッチ操作を検出可能なタッチパネル70aや、マナーモードに切り替えるためのスイッチが含まれる。さらに、上キー61、下キー60、電源スイッチ72も操作部70に含まれる。
【0032】
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器13は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示(ライブビュー表示)を行える。
【0033】
次に、図3(a)、(b)、図4(a)、(b)には、スマートフォン100の各レンズユニットの撮影画角、焦点距離、表示倍率について説明をするための図を示す。図3(a)、(b)は、第1面であるアウトカメラが超広角、広角、標準を有しており、第2面であるインカメラが広角、標準を有している場合について説明をしている。
【0034】
図3(a)には、第1面のレンズユニット(アウトカメラ)と第2面のレンズユニット(インカメラ)のそれぞれのレンズユニットに含まれるレンズを示す。第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205である超広角レンズは焦点距離10mm、撮影画角130度である。また、レンズユニット204である広角レンズは焦点距離20mm、撮影画角80度、レンズユニット203である標準レンズは焦点距離30mm、撮影画角60度となっている。第2面のレンズユニットでは、レンズユニット202である広角レンズは焦点距離15mm、撮影画角110度、レンズユニット201である標準レンズは焦点距離25mm、撮影画角70度である。
【0035】
第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205において撮影画角130度を撮影し、指示された撮影画角が130度より小さく80度より大きい場合には、電子ズームで撮影画角を狭める。撮影画角80度に達すると、レンズユニット204のレンズでの撮影に切り替わる。さらに、レンズユニット204において撮影画角80度を撮影し、指示された撮影画角が80度より小さく60度より大きい場合には、電子ズームを用いて撮影画角を狭める。指示された撮影画角が60度に達するとレンズユニット203のレンズでの撮影に切り替わる。撮影画角の指示方法については後述するが、レンズ切替をすることによりユーザは撮像画像の画角を変更することができる。このように、ユーザから画角を変更する指示がされると、電子ズームを用いつつ、隣のレンズユニットが撮影可能な撮影画角へ画角の変更の指示がされたタイミングで撮影を行うレンズユニットを切り替える。同様に、第2面の場合にも、レンズユニット202において撮影画角110度を撮影し、指示された撮影画角が110度より小さく70度より大きくなると、電子ズームで撮影画角を狭める。指示された画角での撮像画像(指示された画角に応じたレンズを介した撮像画像)が表示部28に表示される。指示された撮影画角が70度に達すると、レンズユニット201のレンズでの撮影に切り替わる。なお、本実施形態では各レンズが単焦点であるものでなくても、レンズ位置が移動可能であり光学ズームができる構成でもよい。
【0036】
図3(b)には、レンズユニットが光学ズーム可能である場合の第1面でのレンズユニットの切り替えについて説明する図を示す。第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205において撮影画角130度を撮影し、指示された撮影画角が130度より小さくなるとまずはレンズの位置を移動させることで光学ズームを行う。そして指示された撮影画角が95度に達すると、電子ズームで撮影画角を狭めていき、撮影画角80度に達すると、レンズユニット204のレンズでの撮影に切り替わる。さらに、指示された撮影画角が80度より小さくなると、光学ズームを用いて撮影画角を変更し、指示された撮影画角が70度より小さくなると電子ズームを行う。指示された撮影画角が60度に達すると、レンズユニット203を用いて撮影を行う。指示された撮影画角が60度より小さくなると、レンズユニット203を用いて電子ズームを行う。第2面であるインカメラのレンズは単焦点のレンズだけを用い、第1面であるアウトカメラのレンズは光学ズームが可能な構成にしてもよい。また、図3(a)の場合にも図3(b)の場合にも、撮影を行うレンズユニットを切り替えるタイミングは、必ずしも撮影画角を小さくするときと、大きくするときとで一致していなくてもよい。撮影を行うレンズユニットを切り替えるタイミングは、撮影モードや撮影の状況に応じて撮影画像への影響が小さくなるように変えてもよい。
【0037】
図4(a)、(b)は、第1面であるアウトカメラが広角、標準、望遠を有しており、第2面であるインカメラが広角、標準を有している場合について説明をしている。
【0038】
図4(a)には、第1面のレンズユニット(アウトカメラ)と第2面のレンズユニット(インカメラ)のそれぞれのレンズユニットに含まれるレンズを示す。第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205である広角レンズは焦点距離15mm、撮影画角110度である。また、レンズユニット204である標準レンズは焦点距離20mm、撮影画角80度、レンズユニット203である望遠レンズは焦点距離80mm、撮影画角20度となっている。第2面のレンズユニットでは、レンズユニット202である広角レンズは焦点距離20mm、撮影画角110度、レンズユニット201である標準レンズは焦点距離30mm、撮影画角70度である。
【0039】
第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205において撮影画角110度を撮影し、指示された撮影画角が110度より小さく80度より大きい場合には、電子ズームで撮影画角を狭める。撮影画角80度に達すると、レンズユニット204のレンズでの撮影に切り替わる。さらに、レンズユニット204において撮影画角80度を撮影し、指示された撮影画角が80度より小さく30度より大きい場合には、電子ズームを用いて撮影画角を狭める。ただし、望遠レンズに切り替えるタイミングは必ずしも指示された撮影画角が30度になったときでなくてもよい。指示された撮影画角が30度に達するとレンズユニット203のレンズでの撮影に切り替わる。撮影画角の指示方法については後述する。このように、ユーザから画角を変更する指示がされると、電子ズームを用いつつ、隣のレンズユニットが撮影可能な撮影画角へ指示がされたタイミングで撮影を行うレンズユニットを切り替える。同様に、第2面の場合にも、レンズユニット202において撮影画角110度を撮影し、指示された撮影画角が110度より小さく70度より大きくなると、電子ズームで撮影画角を狭める。指示された撮影画角が70度に達すると、レンズユニット201のレンズでの撮影に切り替わる。なお、本実施形態では各レンズが単焦点であるものでなくても、レンズ位置が移動可能であり光学ズームができる構成でもよい。
【0040】
図4(b)には、レンズユニットが光学ズーム可能である場合の第1面でのレンズユニットの切り替えについて説明する図を示す。第1面のレンズユニットでは、レンズユニット205において撮影画角130度を撮影し、指示された撮影画角が130度より小さくなるとまずはレンズの位置を移動させることで光学ズームを行う。そして指示された撮影画角が110度に達すると、電子ズームで撮影画角を狭めていき、撮影画角80度に達すると、レンズユニット204のレンズでの撮影に切り替わる。さらに、指示された撮影画角が80度より小さくなると、光学ズームを用いて撮影画角を変更し、指示された撮影画角が70度より小さくなると電子ズームを行う。指示された撮影画角が60度に達すると、レンズユニット203を用いて撮影を行う。指示された撮影画角が60度より小さくなると、レンズユニット203を用いて電子ズームを行う。第2面であるインカメラのレンズは単焦点のレンズだけを用い、第1面であるアウトカメラのレンズは光学ズームが可能な構成にしてもよい。また、図4(a)の場合にも図4(b)の場合にも、撮影を行うレンズユニットを切り替えるタイミングは、必ずしも撮影画角を小さくするときと、大きくするときとで一致していなくてもよい。撮影を行うレンズユニットを切り替えるタイミングは、撮影モードや撮影の状況に応じて撮影画像への影響が小さくなるように変えてもよい。
【0041】
次に、本実施形態における撮影制御処理について図5図6のフローチャートを用いて説明をする。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。なお、この処理は、スマートフォン100に電源が入ると開始する。図5、6の撮影制御処理では、第1面であるアウトカメラが広角、標準、望遠を有しており、第2面であるインカメラが広角、標準を有している場合を前提としている。つまり、図4に示したレンズユニットがスマートフォンに配置されているものとして説明をするが、これに限定されるものではない。
【0042】
S501では、システム制御部50は、カメラ機能を起動する指示がされたか否かを判定する。カメラ機能は表示部28に表示されているカメラのアイテムをタッチすることで起動の指示が可能である。カメラ機能を起動する指示がされたと判定した場合は、S502へ進み、そうでない場合は、S503へ進む。
【0043】
S502では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち標準レンズ、すなわちレンズユニット204のカメラを起動する。つまり、カメラ機能を起動するとアウトカメラが起動する。後述するように第2面にあるカメラ、すなわちインカメラはアウトカメラの起動後の切り替えが可能である。
【0044】
S503では、システム制御部50は、その他の処理を行う。その他の処理とは例えば、レンズユニット201~205を介して取得された画像の再生や、インターネットの閲覧、画像の編集等である。
【0045】
S504では、システム制御部50は、レンズユニット204を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0046】
S505では、システム制御部50は、標準レンズ(レンズユニット204)で撮影可能な設定を表示する。図7(a)~(k)は、図5、6に示す撮影制御処理における表示の一例を示している。図7(a)は、アウトカメラを起動した際の表示部28の表示例を示している。アイテム704は絞り値を変更するためのアイテム、アイテム705は美肌効果を変更するためのアイテムである。アウトカメラの標準レンズでは、人物を含めて撮影をする際に顔が大きく映る可能性があるので、美肌効果があるとよい。また、図7(a)に示すアイテム702は撮影指示をするためのアイテムであり、アイテム703はインカメラでの撮影へと切り替えるためのアイテムである。アイテム700、708~710はそれぞれ撮影モードを切り替えるためのアイテムである。カメラの起動時にはアイテム700の示す写真モードが選択されているが、ユーザが直前にカメラを起動していた時の撮影モードを選択した状態で起動をしてもよい。アイテム708は動画モードを示しており、動画の撮影が可能となる。アイテム709は、ポートレートモードを示しており、主被写体に対して背景の被写体をぼかした状態での撮影が可能となる。アイテム710はタイムラプスモードを示している。タイムラプスモードでは、2秒や5秒といった所定時間ごとに撮影を行い連続して画像を再生する。
【0047】
S506では、システム制御部50は、撮影倍率を1.0倍(1倍)として表示部28に表示する。図7(a)に示すように、アイテム701は現在の撮影の倍率を示しており、起動時には1.0倍と表示される。つまり、図4(a)に示す標準レンズを使用した撮影で撮影画角80度である場合に撮影倍率が1.0倍と表示される。つまり、標準レンズで電子ズームを行っていないときの画角を1.0倍と表示することで、ユーザは現在表示されている画角を基準として画角を小さくしたり、大きくしたり変更することができると認識できる。
【0048】
S507では、システム制御部50は、広角レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。広角レンズへの切り替え指示がされたと判定された場合は、S508へ進む。そうでない場合は、S512へ進み、システム制御部50は、望遠レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。S512において望遠レンズへ切り替える指示がされたと判定した場合は、S513へ進み、そうでない場合は、S521へ進む。広角レンズへの切り替え指示は、表示部28に表示されるアイテム701へのタッチ操作によって行うことができる。例えばアイテム701を短い時間タッチするタップ操作を1回行うと、レンズユニット205の広角レンズを起動し、さらにもう一度タップ操作を行うとレンズユニット203の望遠レンズを起動する。
【0049】
S508では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち広角レンズ、すなわちレンズユニット205のカメラを起動する。
【0050】
S509では、システム制御部50は、レンズユニット205を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0051】
S510では、システム制御部50は、広角レンズ(レンズユニット205)で撮影可能な設定を表示する。図7(b)は、アウトカメラのうち広角レンズを起動した際の表示部28の表示例を示している。アイテム704は絞り値を変更するためのアイテム、アイテム706は歪みを補正する処理を実行するためのアイテムである。アウトカメラの広角レンズでは、撮影画像の歪みが目立つ場合があるので歪みを補正する画像処理をすることで歪みを目立ちにくくすることができる。その他、図7(a)の時と同じアイテムも表示される。
【0052】
S511では、システム制御部50は、撮影倍率を0.5倍(1倍未満)として表示部28に表示する。図7(b)に示すように、アイテム707は現在の撮影の倍率を示しており、表示倍率が標準レンズよりも小さい、すなわち撮影画角が広くなっていることがわかる。つまり、図4(a)に示す広角レンズを使用した撮影で撮影画角110度である場合に撮影倍率が0.5倍と表示される。つまり、広角レンズで電子ズームを行っていないときの画角を0.5倍と表示することで、ユーザは現在表示されている画角が標準よりも大きくなっていることを認識することができる。
【0053】
S513では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち望遠レンズ、すなわちレンズユニット203のカメラを起動する。
【0054】
S514では、システム制御部50は、レンズユニット203を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0055】
S515では、システム制御部50は、望遠レンズ(レンズユニット203)で撮影可能な設定を表示する。図7(c)は、アウトカメラのうち望遠レンズを起動した際の表示部28の表示例を示している。アイテム704は絞り値を変更するためのアイテムである。アウトカメラの望遠レンズでは、その他の撮影倍率の際に表示されていたアイテム705や706は表示されない。その他、図7(a)の時と同じアイテムも表示される。
【0056】
S516では、システム制御部50は、撮影倍率を2.0倍として表示部28に表示する。図7(c)に示すように、アイテム708は現在の撮影の倍率を示しており、表示倍率が標準レンズよりも大きい、すなわち撮影画角が狭くなっていることがわかる。つまり、図4(a)に示す望遠レンズを使用した撮影で撮影画角30度である場合に撮影倍率が2.0倍と表示される。つまり、広角レンズで電子ズームを行っていないときの画角を2.0倍と表示することで、ユーザは現在表示されている画角が標準よりも小さくなっていることを認識することができる。
【0057】
アウトカメラを用いた撮影では、標準レンズや広角レンズを用いて人物を被写体にしたり、風景を撮影したりすることが多い。また、望遠レンズを用いて、遠くの被写体を撮影する。また、第2面のインカメラよりも多い、3つのレンズがあり、撮影可能な画角の範囲も大きい。よって、1.0倍と表示されたときは、基準的な撮影倍率、すなわち広角側でも望遠側でもないレンズが使用されていると認識することができ、現在の使用中のレンズよりも広角または望遠の画角の撮影が可能なレンズがあると認識することができる。つまり、レンズが3つ以上ある状態で撮影倍率が1.0倍と表示されていると、ユーザが1.0倍未満もしくは1.0倍よりも大きな倍率へと変更可能であることを認識しやすくなる。
【0058】
S517では、システム制御部50は、標準レンズへの切り替え指示がされたか否かを判定する。アイテム708へのタッチ操作で広角レンズから標準レンズへの切り替えが可能である。なお、アイテム701、707、708へのタッチは順番にトグルして撮影倍率が選択される。つまり、撮影倍率1.0倍、0.5倍、2.0倍の順番でトグルするが、この順番はこの限りではなく、また、アイテム701、707、708を常にライブビュー画像と共に表示し、ユーザがいずれかを選択可能にしてもよい。標準レンズへの切り替え指示がされたと判定した場合は、S502へ進み、そうでない場合は、S518へ進む。
【0059】
S518では、システム制御部50は、撮影倍率の変更操作がされたか否かを判定する。撮影倍率の変更は、アイテム701を長押しすることで、図7(d)に示すアイテム711が表示され、アイテム711のバー上へのタッチムーブで撮影倍率の変更が可能となる。アイテム711は設定可能な撮影倍率を示しており、タッチ位置を移動することで、ユーザがライブビュー画面を見ながら撮影倍率を設定することができる。アイテム711は、ユーザからのタッチが離されると非表示となる。撮影倍率の変更操作がされたと判定された場合は、S519へ進み、そうでない場合は、S521へ進む。
【0060】
S519では、システム制御部50は、アイテム711へのタッチ操作によって指示された撮影倍率を取得し、S520において対応するレンズが、望遠レンズか、標準レンズか、広角レンズかを判定する。例えば、アイテム711へのタッチ操作で倍率1.0倍よりも大きく2.0倍よりも小さい倍率が指示されたら標準レンズを選択する。倍率1.0倍未満が選択されたら広角レンズ、2.0倍以上が選択されたら望遠レンズを選択する。標準レンズを選択すると判定された場合は、S502へ進み、広角レンズを選択すると判定された場合は、S508へ進み、望遠レンズを選択すると判定された場合は、S513へ進む。
【0061】
S521では、システム制御部50は、撮影指示がされたか否かを判定する。撮影指示はアイテム702へのタッチ操作で行うことができる。撮影指示がされたと判定した場合は、S522へ進み、そうでない場合は、S523へ進む。
【0062】
S522では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影した画像を記録媒体200へ記録する。
【0063】
S523では、システム制御部50は、インカメラへの切り替え指示がされたか、すなわち第2面のカメラへの切り替え指示がされたか否かを判定する。インカメラへの切り替え指示は、アイテム703へのタッチ操作によって行うことができる。インカメラへの切り替え指示がされたと判定した場合は、図6に示すインカメラでの撮影制御処理へ進み、そうでない場合は、S524へ進む。
【0064】
S524では、システム制御部50は、カメラ機能を終了するか否かを判定する。カメラ機能は電源ボタン72の押下や表示部28を上方向にスクロールする操作、ライブビュー画像をつまむようなピンチ操作によって終了する指示を行うことができる。カメラ機能を終了する指示がされたと判定した場合は、図5の処理を終了し、そうでない場合は、S525へ進む。
【0065】
S525では、システム制御部50は、現在使用しているレンズが、標準レンズであるか否かを判定する。標準レンズである場合はS507へ進み、そうでない場合はS517へ進む。
【0066】
次に図6を用いて本実施形態におけるインカメラでの撮影制御処理について説明をする。この処理は、図5のS523においてYesと判定されると開始される。
【0067】
S601では、システム制御部50は、第2面にあるアウトカメラのうち広角レンズ、すなわちレンズユニット202のカメラを起動する。つまり、インカメラを起動が指示されると広角が側のカメラを最初に起動する。このようにインカメラを起動する指示がされた場合には、広角側のレンズを起動することで、広角側で撮影をしたいユーザはわざわざ標準レンズから広角側の画角に変更する操作をしなくて済む。また、広角端での起動となるので、これ以上は光学的な要件で広角にできない範囲をユーザが認識することができる。広角端、すなわち撮影可能な最大画角をインカメラの起動時に認識することができるので、ユーザはどのような範囲まで撮影可能なのか、撮影範囲を狭くするべきかを検討しやすい。
【0068】
S602では、システム制御部50は、レンズユニット201を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0069】
S603では、システム制御部50は、広角レンズ(レンズユニット202)で撮影可能な設定を表示する。図7(e)は、インカメラを起動した際の表示部28の表示例を示している。アイテム704は絞り値を変更するためのアイテム、アイテム705は美肌効果を変更するためのアイテムである。インカメラの広角レンズでは、人物を含めて撮影をする際に顔が大きく映る可能性があるので、美肌効果があるとよい。インカメラの起動時にはアイテム700の示す写真モードが選択されているが、ユーザが直前にカメラを起動していた時の撮影モードを選択した状態で起動をしてもよい。
【0070】
S604では、システム制御部50は、撮影倍率を1.0倍として表示部28に表示する。図7(e)に示すように、アイテム712は現在の撮影の倍率を示しており、起動時には1.0倍と表示される。つまり、図4(b)に示す広角レンズを使用した撮影で撮影画角110度である場合に撮影倍率が1.0倍と表示される。つまり、広角レンズで電子ズームを行っていないときの画角を1.0倍と表示することで、ユーザは現在表示されている画角を基準として画角を変更するとさらに大きくなると認識できる。
【0071】
S605では、システム制御部50は、標準レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。標準レンズへの切り替え指示がされたと判定された場合は、S607へ進む。そうでない場合は、S610へ進む。標準レンズへの切り替え指示は、表示部28に表示されるアイテム712へのタッチ操作によって行うことができる。例えばアイテム712を短い時間タッチするタップ操作を1回行うと、レンズユニット201の標準レンズを起動する。
【0072】
S606では、システム制御部50は、第2面にあるインカメラのうち標準レンズ、すなわちレンズユニット201のカメラを起動する。
【0073】
S607では、システム制御部50は、レンズユニット201を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0074】
S608では、システム制御部50は、標準レンズ(レンズユニット201)で撮影可能な設定を表示する。図7(f)は、インカメラのうち標準レンズを起動した際の表示部28の表示例を示している。アイテム704は絞り値を変更するためのアイテム、アイテム705は美肌効果を変更するためのアイテムである。その他、図7(a)の時と同じアイテムも表示される。
【0075】
S609では、システム制御部50は、撮影倍率を2.0倍として表示部28に表示する。図7(f)に示すように、アイテム713は現在の撮影の倍率を示しており、表示倍率が1.0倍よりも大きく、すなわち撮影画角が狭くなっていることがわかる。つまり、図4(a)に示す標準レンズを使用した撮影で撮影画角70度である場合に撮影倍率が2.0倍と表示される。つまり、標準レンズで電子ズームを行っていないときの画角を2.0倍と表示することで、ユーザは現在表示されている画角をより大きくできることを認識することができる。標準レンズであっても撮影倍率を1.0倍と表示すると、現在の画角を電子ズームにより1.0倍より大きい倍率に変更し画角を狭くできることは認識できるが、現在より画角を大きくできるか否かは直感的に分かりにくい。つまり、撮影倍率1.0倍と表示されている場合に、電子ズームを用いて画角を狭めるのが可能なことは分かるが、現在使用中のレンズよりも広角な画角を撮影可能なレンズがあるか否かは分かりにくい。しかしながら、標準レンズと広角レンズがあるときに、標準レンズの使用時に2.0倍(1.0倍よりも大きい倍率)と表示すると、ユーザは現在の画角はある画角から2.0倍に拡大した状態の画角であると認識できる。そして、拡大していない状態の画角へと変更できること、すなわちより広い画角での撮影ができると認識できる。一方で、標準レンズと広角レンズがあるときに、広角レンズの使用時に1.0倍と表示すると、ユーザは少なくとも電子ズームを用いて1.0倍よりも大きな撮影倍率への変更が可能なことが分かる。よって、現在の撮影画角は変更可能な画角の範囲のうち、広い方の画角での撮影ができていることを認識できる。
【0076】
S610では、システム制御部50は、ライブビュー画像より撮影中の顔の大きさと、顔の数を検出する。
【0077】
S611では、システム制御部50は、S610で取得した顔の合計の面積(大きさ)が所定未満であるか、もしくは顔の数が1つであるかのいずれかを満たすのか、いずれも満たさないのかを判定する。いずれかを満たすと判定した場合は、S606へ進み、そうでない場合は、S613へ進む。ライブビュー画像全体における顔が映っている領域の面積が、例えばライブビュー画像全体の5分の1や8分の1といった所定の大きさ(面積)よりも小さければ、広角で撮影を行わなくても十分にカメラと被写体が離れていている可能性が高い。よって、この場合には標準のカメラで撮影をした方がユーザの顔を大きく撮影することができる。一方で、ユーザの顔が十分に離れていなければ、標準レンズでの撮影を行うと、スマートフォンを持っている手が映らないように画角を調整した結果、十分に顔より高い位置からの撮影が難しくなる。結果的にユーザの顔が大きくみえるような撮影画像になってしまうことがある。ユーザはカメラと被写体の距離が十分に離れていれば、標準レンズで撮影し、そうでなければ広角レンズで撮影をする可能性が高い。S611のように顔の大きさを判定し、顔の面積が小さければ自動的に標準レンズでの撮影をすることで、ユーザがレンズを切り替えなくても適切な画角での撮影ができる可能性が高くなる。
【0078】
また、顔が1つの場合には、被写体がライブビュー画像に対して比較的小さくなるので、標準レンズで撮影をしても顔が大きくなってしまう可能性が低いので、標準レンズへと自動的に切り替えたほうがユーザの手番が少なくなる。
【0079】
S612では、システム制御部50は、広角レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。広角レンズへの切り替え指示がされたと判定された場合は、S601へ進む。そうでない場合は、S613へ進む。広角レンズへの切り替え指示は、表示部28に表示されるアイテム713へのタッチ操作によって行うことができる。例えばアイテム713を短い時間タッチするタップ操作を1回行うと、レンズユニット202の広角レンズを起動する。
【0080】
S613では、システム制御部50は、撮影指示がされたか否かを判定する。撮影指示はアイテム702へのタッチ操作で行うことができる。撮影指示がされたと判定した場合は、S614へ進み、そうでない場合は、S615へ進む。
【0081】
S614では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影した画像を記録媒体200へ記録する。
【0082】
S615では、システム制御部50は、撮影倍率の変更操作がされたか否かを判定する。撮影倍率の変更は、アイテム712を長押しすることで、図7(d)のアイテム711のような撮影倍率を変更するためのアイテムが表示され、アイテムのバー上へのタッチムーブで撮影倍率の変更が可能となる。撮影倍率の変更操作がされたと判定された場合は、S616へ進み、そうでない場合は、S618へ進む。
【0083】
S616では、システム制御部50は、S615で表示したアイテムへのタッチ操作によって指示された撮影倍率を取得し、S617において対応するレンズが、標準レンズか、広角レンズかを判定する。例えば、S615で表示したアイテムへのタッチ操作で倍率2.0倍以上の大きい倍率が指示されたら標準レンズを選択する。倍率2.0倍より小さい倍率が選択されたら広角レンズを選択する。標準レンズを選択すると判定された場合は、S606へ進み、広角レンズを選択すると判定された場合は、S601へ進む。
【0084】
S618では、システム制御部50は、スマートフォン100を使って通話機能の起動が指示されたか否かを判定する。通話機能の起動はカメラ機能の起動中の指示が可能としてもよいし、カメラ機能が起動していなくても指示可能としてもよい。通話機能の起動が指示されたと判定した場合は、S606へ進み、そうでない場合は、S619へ進む。
【0085】
S619では、システム制御部50は、アウトカメラへの切り替え指示がされたか、すなわち第1面のカメラへの切り替え指示がされたか否かを判定する。アウトカメラへの切り替え指示は、アイテム703へのタッチ操作によって行うことができる。アウトカメラへの切り替え指示がされたと判定した場合は、図5のS502へ進み、そうでない場合は、S620へ進む。
【0086】
S620では、システム制御部50は、カメラ機能を終了するか否かを判定する。カメラ機能は電源ボタン72の押下や表示部28を上方向にスクロールする操作、ライブビュー画像をつまむようなピンチ操作によって終了する指示を行うことができる。カメラ機能を終了する指示がされたと判定した場合は、図5の処理を終了し、そうでない場合は、S621へ進む。
【0087】
S621では、システム制御部50は、現在使用しているレンズが、標準レンズであるか否かを判定する。標準レンズである場合はS612へ進み、そうでない場合はS605へ進む。
【0088】
上述した実施形態では、撮影倍率を変更するためのアイテムを数字で示すことを説明したが、本実施形態はこれに限らずいかに説明するような表示でもよい。図7(g)~(k)は撮影倍率を変更するためのアイテムの一例を示している。上述の実施形態では、アイテム701や712などを長押しすると撮影倍率を変更するためのアイテム711が表示されることを説明したが、ユーザからの表示指示がなくてもライブビュー画像と共に常に表示するようにしてもよい。図7(g)はアウトカメラを起動した際の撮影倍率を変更するためのアイテム714を示している。アイテム714のうち線714aは広角端714c、望遠端714bの真ん中の位置であることを示している。線714aと重なっている指示アイテム714dは移動可能であり、指示アイテム714dを移動することで撮影倍率が変更可能である。なお、実際に広角端714cを選択した際の画角と望遠端714bを選択したときの画角の範囲の実際の中央の画角が撮影倍率1.0倍ではなくてもよい。図7(h)はアウトカメラを起動した際の撮影倍率を変更するためのアイテム715を示している。アイテム715のうちアイテム715aは標準レンズを起動していることを示している。アイテム715aは太い枠で囲まれており、現在標準レンズ、かつ電子ズームを行っていない画角での撮影が行われていることを示す。なお、アイテム715上でタッチ位置を移動することで撮影倍率を変更可能である。アイテム715bを選択すると望遠レンズ、アイテム715cを選択すると広角レンズが起動し、アイテム間のバー上の位置を選択すると電子ズームを行った撮影倍率へと変更可能である。図7(i)はアウトカメラの撮影倍率を望遠側に変更した際のアイテム714の表示形態を示している。指示アイテム714dを望遠側に移動することで撮影倍率を変更することができる。図7(j)はインカメラを起動した際の撮影倍率を変更するためのアイテム716を示す。指示アイテム716aは撮影倍率を変更するためのアイテムであり、アイテム716上でタッチ位置を変更すると撮影倍率を変更することができる。また、アイテム716bは望遠端を示しており、指示アイテム716aをアイテム716bまで移動すると撮影倍率を大きくすることができる。ユーザはインカメラを起動したときに、指示アイテム716aが広角側の端にあるので現在のライブビュー画像が最も広角であると認識することができる。図7(k)は、インカメラを起動した際の撮影倍率を変更するためのアイテム717を示す。アイテム717aは広角レンズ、アイテム717bは標準レンズを起動した際の撮影倍率に対応しており、アイテム717上をタッチすることで撮影倍率を変更可能である。インカメラを起動したときに、アイテム717aが選択されているのでユーザは現在の撮影倍率が広角側であることを認識することができる。
【0089】
以上、説明した実施形態によれば、ユーザはインカメラでの撮影をする際に操作数を増やすことなく広角での画角での撮影を行うことができる。
【0090】
なお、S618では、通話が開始したら、標準レンズへ切り替えることを説明したが、以下の場合にもインカメラの起動時に標準レンズを切り替えてもよい。例えば、撮影画像から人物の背景のシーンを判別し、背景が淡色の壁であったり、部屋の中であったりした場合には人物を大きく撮影したい可能性が高いので、標準レンズに切り替える。一方で、建物や風景があると判別した場合には、風景や建物を含めて撮影を行いたい可能性が高いので、広角レンズを起動する。
【0091】
次に、本実施形態における撮影モード選択処理について図8図9のフローチャートを用いて説明をする。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。なお、この処理は、スマートフォン100に電源が入ると開始する。図8、9の撮影モード選択処理では、第1面であるアウトカメラが超広角、広角、標準を有しており、第2面であるインカメラが広角、標準を有している場合を前提としている。つまり、図3に示したレンズユニットがスマートフォンに配置されているものとして説明をするが、これに限定されるものではない。図5、6を用いて説明をした撮影制御処理では、カメラ機能における撮影倍率の変更について説明をしたが、以下のフローチャートではカメラ機能における撮影モードの変更について撮影倍率の変更の制御と共に説明をする。図5,6と図8,9の実施形態はそれぞれ組み合わせて実施をしてもよい。
【0092】
S801では、システム制御部50は、カメラ機能を起動する指示がされたか否かを判定する。カメラ機能は表示部28に表示されているカメラのアイテムをタッチすることで起動の指示が可能である。カメラ機能を起動する指示がされたと判定した場合は、S802へ進み、そうでない場合は、S803へ進む。
【0093】
S802では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち標準レンズ、すなわちレンズユニット203のカメラを起動する。つまり、カメラ機能を起動するとアウトカメラが起動する。後述するように第2面にあるカメラ、すなわちインカメラはアウトカメラの起動後の切り替えが可能である。
【0094】
S803では、システム制御部50は、その他の処理を行う。その他の処理とは例えば、レンズユニット201~205を介して取得された画像の再生や、インターネットの閲覧、画像の編集等である。
【0095】
S804では、システム制御部50は、レンズユニット203を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0096】
S805では、システム制御部50は、表示部28に選択可能な撮影モードの候補を表示する。撮影モードの候補とは、写真モード、夜景モード、自動判定モード、ポートレートモード、パノラマモード、動画モード、タイムラプスモード、マニュアルモードである。図10(a)~(e)、図11(a)~(d)は図8,9におけるフローチャートで説明する表示の一例を示している。図10(a)はアウトカメラを起動した際に表示部28に表示される撮影画面の一例である。アイテム群1016は、撮影モードに対応するアイテム1004~1011を含み、このうち一部のアイテムが表示部28に表示される。図10(a)では、アイテム1004~1006、1009と、1007と1010の一部が表示される。アイテム1004は写真モード、アイテム1005は動画モード、アイテム1006はパノラマモード、アイテム1007はポートレートモード、アイテム1008はマニュアルモード(Mモード)、アイテム1009は夜景モードを示す。さらに、アイテム1010はタイムラプスモード、アイテム1011は自動判定モード(AIモード)を示す。図10(a)~(d)、図11(b)では実際には表示されない撮影モードに対応するアイテムも説明のために表示している。カメラ機能の起動時には撮影モードとして写真モードが選択されており、対応するアイテム1004は選択されていることを示すマーク1014と接した状態で表示される。マーク1014の直下に表示されているアイテムに対応する撮影モードが選択中の撮影モードである。マーク1014は表示部28の短手方向の中央に表示されており、選択する撮影モードが変更されても位置は変わらない。よって、アイテム群1016をスクロールして選択する撮影モードを変更するとアイテム群1016のうち表示部28に表示される撮影モードが変わる。アイテム1001は現在の撮影倍率である1.0倍を示しており、その他の撮影倍率を示すアイテム1002(0.5倍)、アイテム1003(0.3倍)よりも太い線で囲まれている。このように表示形態を変えることでどの撮影倍率が選択されているのかをユーザが認識できる。アイテム1013を選択すると第2面にあるインカメラとのレンズの切り替えが可能である。アイテム1012は撮影指示をするためのアイテムである。
【0097】
S806では、システム制御部50は、広角レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。広角レンズへの切り替え指示がされたと判定された場合は、S807へ進む。そうでない場合は、S811へ進み、システム制御部50は、超広角レンズへ切り替える指示がされたか否かを判定する。S811において超広角レンズへ切り替える指示がされたと判定した場合は、S812へ進み、そうでない場合は、S815へ進む。広角レンズへの切り替え指示は、表示部28に表示されるアイテム1002へのタッチ操作によって行うことができる。また、超広角レンズへの切り替え指示は表示部28に表示されるアイテム1003へのタッチ操作によって行うことができる。
【0098】
S807では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち広角レンズ、すなわちレンズユニット204のカメラを起動する。
【0099】
S808では、システム制御部50は、レンズユニット204を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0100】
S809では、システム制御部50は、現在の撮影モードが写真モードであるか否かを判定する。写真モードであると判定した場合は、S810へ進み、そうでないばあいは、S824へ進む。
【0101】
S810では、システム制御部50は、広角カメラでの撮影に適している撮影モードと強調表示し、適していない撮影モードをグレーアウト表示する。図10(b)は、写真モードで広角レンズに切り替えられた場合の表示部28の表示例を示している。図10(b)に示すように夜景モードを示すアイテム1009aと、動画モードを示すアイテム1005aとが他のアイテム(1006、1010等)とは識別可能に表示されている。例えば、識別可能に表示するとは、アイテムを目立つ色で塗ったり、他のアイテムよりも大きく表示したり、アイテムを微小に揺れた状態で表示したりすることを示す。また、ポートレートモードを示すアイテム1007aはグレーアウトして表示し、広角レンズを選択したときには、ポートレートモードでの撮影を行わないことを示している。アイテム1007aの表示形態はグレーアウトでなくてもよく、アイテム自体を薄く表示したり、小さく表示したりしてもよい。なお、アイテム1007aを非表示にしてもよい。つまり、写真モードにおいて広角レンズを選択された場合には、ユーザが広角レンズを使用した撮影を行いたいという意思が強い可能性が高い。よって、広角レンズを使用した撮影が向いている撮影モードを分かりやすくユーザに示すことでユーザが素早く撮影モードの切り替えを行うことができる。また、広角レンズを使用した撮影ができない撮影モードをグレーアウトして表示することで、ユーザがグレーアウトしている撮影モードを選択すると広角レンズを使用した画角での撮影ができなくなることを認識できる。広角レンズでは動画モードであれば、広い範囲の時系列の変化を記録できる。また、広角レンズでは夜景モードであれば、複数の建物を含めたり、大きな建物を含めて撮影を行うことができる。広角レンズに適した撮影モードは上記の限りではない。
【0102】
S812では、システム制御部50は、第1面にあるアウトカメラのうち超広角レンズ、すなわちレンズユニット205のカメラを起動する。
【0103】
S813では、システム制御部50は、レンズユニット205を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0104】
S814では、システム制御部50は、現在の撮影モードが写真モードであるか否かを判定する。写真モードであると判定した場合は、S815へ進み、そうでないばあいは、S824へ進む。
【0105】
S815では、システム制御部50は、超広角カメラでの撮影に適している撮影モードと強調表示し、適していない撮影モードをグレーアウト表示する。図10(c)は、写真モードで超広角レンズに切り替えられた場合の表示部28の表示例を示している。図10(c)に示すように夜景モードを示すアイテム1009aと、歪み補正モードを示すアイテム1015とが他のアイテム(1005、1010等)とは識別可能に表示されている。また、ポートレートモードを示すアイテム1007aと、パノラマモードを示すアイテム1006aはグレーアウトして表示し、超広角レンズを選択したときには、ポートレートモード、パノラマモードでの撮影を行わないことを示している。つまり、写真モードにおいて超広角レンズを選択された場合には、ユーザが超広角レンズを使用した撮影を行いたいという意思が強い可能性が高い。よって、広角レンズを使用した撮影が向いている撮影モードを分かりやすくユーザに示すことでユーザが素早く撮影モードの切り替えを行うことができる。また、超広角レンズを使用した撮影ができない撮影モードをグレーアウトして表示することで、ユーザがグレーアウトしている撮影モードを選択すると広角レンズを使用した画角での撮影ができなくなることを認識できる。超広角レンズを使用した撮影では画像の端付近に歪みが生じる可能性があるため、歪み補正モードでの撮影が可能である。よって、超広角レンズを使用した際には、ユーザが歪み補正モードでの撮影が可能であり、かつ推奨していることを認識しやすくするとよい。また、パノラマモードでは画像の端付近に歪みが生じることから画像の合成ができなくなる可能性があるため、撮影を行わない。S816では、システム制御部50は、現在のレンズは標準レンズであるか否かを判定する。現在使用中のレンズが標準レンズであると判定した場合は、S824へ進み、全ての撮影モードが選択可能な場合の撮影モードを切り替える処理を行う。S816でNoの場合には、一部の撮影モードが選択できない場合の撮影モードの切り替え処理を行うS817へ進む。
【0106】
S817では、システム制御部50は、ユーザが撮影モードを示すアイテム群1016をスクロールする指示をしたか否かを判定する。撮影モードを示すアイテム群1016をスクロールする指示をしたと判定した場合は、S818へ進み、そうでない場合は、S819へ進む。
【0107】
S818では、システム制御部50は、スクロール方向にある撮影モードのうち、現在選択中の撮影モードに最も近い位置にある選択可能な撮影モードに変更する。図11(a)は広角レンズが選択されている場合の撮影モードの選択について説明するための図である。図11(a)の2図に示すように現在選択中の撮影モードが動画モードであれば、距離Lを表示部28の短手方向に沿ったかつ左方向にスクロールすると、アイテム1005から見て右方向にあり選択可能であるアイテム1006(パノラマモード)を選択する。図11(a)の1図に示すように、現在選択中の撮影モードが写真モードであれば、距離L以下であるLsを左方向にスクロールしたことに応じて、アイテム1005が選択される。アイテム1005は動画モードに対応している。広角レンズでの撮影が推奨される撮影モードである動画モードには通常よりも少しのスクロール量で切り替えられる。3図に示すように、パノラマモードが選択されている場合に、左方向にスクロール指示をすると通常は隣接するポートレートモードが選択されるはずだが、ポートレートモードに切り替わってしまうと、広角レンズでの撮影ができなくなる。よって、左方向に距離Lのスクロールがされても、グレーアウトしているポートレートモードを示すアイテム1007を選択しない(スキップする)。そして、アイテム1006からみて左方向の最も近い位置にある選択可能な撮影モードであるマニュアルモードを示すアイテム1008を選択する。
【0108】
S819では、システム制御部50は、撮影モードを示すアイテムのいずれかへのタッチ選択がされたか否かを判定する。つまり、アイテム1004~1011へタッチをし、タッチ一度移動せずに、0.5秒や0.2秒といった短い時間である所定時間以内にタッチを離す操作(タップ操作)がされたか否かを判定する。タッチ選択がされたと判定した場合には、選択中のレンズでの撮影ができない場合にも、撮影モードを切り替えるので、S820に進み、タッチされた撮影モードを選択する。図11(a)の5図は、ユーザがポートレートモードに対応するアイテム1007へのタップ操作を行っている様子を示している。広角レンズの選択中はポートレートモードでの撮影ができないが、アイテム1007をタップすれば、6図のようにアイテム1007が選択された状態、すなわちポートレートモードへの切り替えが可能となる。図11(b)はポートレートモードが選択された後の表示部28の表示例を示している。図11(b)に示すように、アイテム1001の示す撮影倍率は1.0倍であり、標準レンズへと切り替えられたことが分かる。
【0109】
S821では、システム制御部50は、S819の操作によって選択された撮影モードは標準レンズでのみ撮影可能な撮影モードか否かを判定する。すなわち、ポートレートモードのように広角レンズ、超広角レンズでは撮影できない撮影モードであるか否かを判定する。YesであればS802へ進み、標準レンズへと切り替える処理を行う。S821がNoであれば、S822に進む。
【0110】
S822では、システム制御部50は、S819の操作によって選択された撮影モードは広角での撮影が可能であるか否かを判定する。すなわち、パノラマモードのように、標準レンズと広角レンズでは撮影可能だが、超広角レンズでのみ撮影ができない撮影モードか否かを判定する。超広角レンズでの撮影ができない撮影モードだからといって、標準レンズには切り替えてしまうと画角の変化が大きくなる、そこで、広角レンズでの撮影が可能であるかを判定し、広角レンズでの撮影が可能であれば、S807に進み広角レンズへと切り替える。これにより画角の変化が大きくなることを防ぎつつ、ユーザの選択した撮影モードでの撮影が可能となる。S822がNoである場合には、S823へ進む。
【0111】
S823では、システム制御部50は、選択された撮影モードで選択可能なレンズが分かるように表示する。図10(d)では、パノラマモードが選択された場合の表示例であり、超広角レンズを示すアイテム1003aがグレーアウトして表示されており、広角レンズを示すアイテム1002、標準レンズを示すアイテム1001はグレーアウトされずに表示されている。これにより、ユーザは超広角レンズをパノラマモードでは選択できないことを認識できる。
【0112】
S824では、システム制御部50は、S817と同様の処理を行う。
【0113】
S825では、システム制御部50は、スクロール指示がある度に選択中の撮影モードに対応するアイテムから見て、スクロール方向に応じた1つ隣にあるアイテムを選択する。S818では、スクロール操作がされたときに選択可能な撮影モードを選択し、選択可能でない撮影モードを選択せずにスキップしたが、S825では、スクロールが距離Lされるたびに1つ隣の撮影モードを選択する。図11(a)は、距離Lをスクロールした場合の撮影モードの切り替わりについて説明するための図である。1図から4図までユーザが左方向に距離Lをスクロールするたびに、マーク1014の直下にくる撮影モードに対応するアイテムが1つずつ右側に切り替わる。また、マーク1014の表示部28における表示位置は変わらないので、表示部範囲に表示されるアイテムが1図のときは、タイムラプスモードからポートレードモードまでであったが、4図のときには、動画モードからマニュアルモードに変化する。
【0114】
S824~S827の処理は、選択中のレンズが標準レンズである場合、もしくは、写真モード以外でレンズが広角または超広角に切り替えられた場合の処理である。つまり、標準レンズであればどの撮影モードも選択可能であるので、特定の撮影モードを選択しにくくする必要がない。また、起動時の標準レンズからユーザがレンズを広角レンズや超広角レンズに切り替えていないということは、ユーザが撮影モードを選択した後で、レンズを選択しようとしている可能性も高い。よって、全ての撮影モードを並列な関係で表示し(一部の撮影モードを強調表示したりグレーアウトしない)、さらに一部の撮影モードを選択しにくくしない。これにより、撮影モードを選択した後でレンズを選択したいユーザが操作性良く、撮影モードとレンズの選択をすることができる。
【0115】
S828では、システム制御部50は、撮影指示がされたか否かを判定する。撮影指示はアイテム1012へのタッチ操作で行うことができる。撮影指示がされたと判定した場合は、S829へ進み、そうでない場合は、S830へ進む。
【0116】
S829では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影した画像を記録媒体200へ記録する。
【0117】
S830では、システム制御部50は、インカメラへの切り替え指示がされたか否かを判定する。インカメラ、すなわち第2面への切り替え指示は、アイテム1013へのタッチ操作によって行うことができる。S830がYesの場合は、図9のインカメラの撮影モード選択処理に進み、そうでない場合は、S831へ進む。
【0118】
S831では、システム制御部50は、カメラ機能を終了するか否かを判定する。カメラ機能は電源ボタン72の押下や表示部28を上方向にスクロールする操作、ライブビュー画像をつまむようなピンチ操作によって終了する指示を行うことができる。カメラ機能を終了する指示がされたと判定した場合は、図8の処理を終了し、そうでない場合は、S832へ進む。
【0119】
S832では、システム制御部50は、アウトカメラを標準レンズに切り替える指示がされたか否かを判定する。標準レンズに切り替える指示はアイテム1001へのタッチ操作によって行うことができる。S832がYesの場合は、S802へ進み、そうでない場合は、S833へ進む。
【0120】
S833では、システム制御部50は、現在選択されているレンズが標準レンズであるか否かを判定する。標準レンズであると判定された場合は、S806へ進み、そうでない場合は、S817へ進む。
【0121】
次に、本実施形態におけるインカメラの撮影モード選択処理に図9のフローチャートを用いて説明をする。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。なお、この処理は、図8のS830においてYesと判定されると開始する。
【0122】
S901では、システム制御部50は、インカメラの標準レンズを起動する。つまり、第2面にあるインカメラのうち標準レンズ、すなわちレンズユニット201のカメラを起動する。
【0123】
S902では、システム制御部50は、レンズユニット201を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。
【0124】
S903では、システム制御部50は、表示部28に写真モード、動画モード、ポートレートモードをそれぞれ示すアイテム群1017を表示する。図11(c)は、標準レンズが起動された場合の表示例の一例を示している。インカメラの起動時には、ユーザは自分自身を被写体として撮影を行う可能性が高いので、選択可能な撮影モードの数はアウトカメラの選択時よりも限られている。
【0125】
S904では、システム制御部50は、インカメラのレンズを広角レンズに切り替える指示がされたか否かを判定する。広角レンズへの切り替え指示は、アイテム1019へのタッチ操作によって行うことができる。S904がYesの場合は、S905へ進み、そうでない場合は、S907へ進む。
【0126】
S905では、システム制御部50は、インカメラの広角レンズを起動する。つまり、第2面にあるインカメラのうち、広角レンズ、すなわちレンズユニット202のカメラを起動する。
【0127】
S906では、システム制御部50は、レンズユニット202を介して取得した撮影画像を表示部28に逐次表示する(ライブビュー画像)。図11(d)はインカメラの広角レンズが起動された際の表示部28の表示例を示している。インカメラの場合には、標準レンズと広角レンズとがあり、それぞれの撮影可能な撮影モードが同じである。インカメラの場合には変更可能な画角の範囲がアウトカメラほぼおおきくないので、選択可能な撮影モードも同じである。よって、一分の撮影モードを選択しやすくしたり、選択しにくくする必要がない。
【0128】
S907では、システム制御部50は、インカメラのレンズを標準レンズに切り替える指示がされたか否かを判定する。標準レンズへの切り替え指示は、アイテム1018へのタッチ操作によって行うことができる。S904がYesの場合は、S905へ進み、そうでない場合は、S907へ進む。
【0129】
S908では、システム制御部50は、撮影指示がされたか否かを判定する。撮影指示はアイテム1012へのタッチ操作で行うことができる。撮影指示がされたと判定した場合は、S909へ進み、そうでない場合は、S910へ進む。
【0130】
S909では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影した画像を記録媒体200へ記録する。
【0131】
S910では、システム制御部50は、アウトカメラへの切り替え指示がされたか否かを判定する。アウトカメラ(第1面のレンズ)への切り替え指示はアイテム1013へのタッチ操作によって行うことができる。アウトカメラへの切り替え指示がされたと判定した場合は、S802へ進み、アウトカメラの標準レンズを起動する。S910がNoであれば、S911へ進む。
【0132】
S911では、システム制御部50は、カメラ機能を終了するか否かを判定する。カメラ機能は電源ボタン72の押下や表示部28を上方向にスクロールする操作、ライブビュー画像をつまむようなピンチ操作によって終了する指示を行うことができる。カメラ機能を終了する指示がされたと判定した場合は、図9の処理を終了し、そうでない場合は、S912へ進む。
【0133】
S912~S915の処理は、図8のS824~S827の処理と同様の処理である。ただし、S913またはS915の処理が終了すると、S908へ進む。
【0134】
S916では、システム制御部50は、現在選択されているレンズが標準レンズであるか否かを判定する。標準レンズであると判定された場合は、S904へ進み、そうでない場合は、S907へ進む。
【0135】
以上、説明した実施形態によれば、ユーザが選択中のレンズを用いた際に撮影可能な撮影モードを認識しやすくなる。すなわち、写真モードにおいて選択したレンズに対して推奨、非推奨(選択するとレンズが切り替わる)撮影モードを識別可能に表示するので、ユーザは選択した画角において選択すると良い撮影モードを素早く認識することができる。非推奨の撮影モードでも非表示にしないことで、ユーザが途中で画角よりも撮影モードの特徴での撮影を優先したいと考えた場合に、わざわざレンズを切り替える操作をしなくても素早く選択できるようにしている。
【0136】
上述した実施形態においては、写真モードにおいて選択済みのレンズでの撮影ができない撮影モードへ切り替わった場合には、撮影するレンズ自体を撮影が可能なレンズに切り替えることを説明した。ただし、写真モードにおいてレンズを切り替えたということはユーザが選択した画角での撮影を行いたいという意思が強い可能性が高いので、画角を変えずに選択された撮影モードを選択するようにしてもよい。ただし、広角レンズを使用すると、例えばポートレートモードでは背景がぼける効果がかかりにくくなる可能性があるので、レンズを標準に切り替えないと背景がぼけないことをユーザに通知する。
【0137】
また、カメラ機能においてユーザが画素数を高い値に設定した場合には、広角レンズを用いた撮影が行われ、標準レンズを用いた撮影ができなくなる場合がある。ユーザがカメラ機能のメニュー画面や設定画面において、画素数を所定以上、つまり広角レンズを用いないと撮影ができない画素数以上に設定した場合には以下のようにする。すなわち、アウトカメラのうち広角レンズ、もしくは超広角レンズで撮影可能な撮影モードを強調表示し、広角レンズ、もしくは超広角レンズで撮影できない撮影モードをグレーアウト表示する。また、ユーザがグレーアウト表示された撮影モードをタップ操作で選択しようとした場合には、レンズが切り替わり、さらに画素数が下がることを通知する。ユーザが通知を確認したうえで、撮影モードを切り替えた場合には、画素数を下げ、標準レンズに切り替えて撮影を行う。なお、推奨である一部の撮影モードを強調表示するだけで、非推奨な撮影モードをグレーアウトしなくてもよい。反対に、非推奨な一部の撮影モードをグレーアウトし、推奨な撮影モードを強調表示してもよい。また、新たに選択されたレンズを使用した際に、非推奨または推奨である撮影モードはレンズが選択されたことに応じてその表示形態をグレーアウトまたは強調表示する。
【0138】
また、広角レンズを選択したユーザが標準レンズに切り替えようという意図がないままに、広角レンズでの撮影ができない撮影モードに切り替えたときに、ライブビュー画像の画角が変わるのを防ぐことができる。つまり、撮影モードをユーザが選んでいる途中で、撮影モードの変更に応じてユーザの意図せずライブビュー画像の画角が標準になったり広角に戻ったりすることを防ぎユーザの視認性を向上させることができる。
【0139】
なお、選択された撮影モードを示すためにアイテム1016群のうち、選択されている撮影モードに対応するアイテムの表示形態を変更するようにしてもよい。例えば、アイテムを大きくしたり、文字の色を変えたり、アイテムの色を変更してもよい。選択された撮影モードに対応するアイテム、非推奨とする撮影モードに対応するアイテム、推奨する撮影モードに対応するアイテムはそれぞれ異なる表示形態で表示される。いずれも選択されておらず、かつ、推奨でも非推奨でもない撮影モードとは異なる表示形態で表示される。つまり、レンズが選択されたことに応じて、選択されたレンズでは撮影できない撮影モードとなると、アイテムの表示形態が他の選択されていないアイテムに対して目立たない表示形態に変更される。もしくは、選択されたレンズで推奨される撮影モードとなるとアイテムの表示形態が他の選択されていないアイテムに対して目立つ表示形態に変更される。
【0140】
ユーザがカメラ機能において直前にカメラ機能の起動時の撮影設定を保存しておくか否かを設定可能な場合がある。このとき、ユーザが直前の撮影設定を保存しておくとしていた場合には、ユーザは一度設定をしたものは変更してほしくないという意思が強い可能性が高いので、写真モードで選択されたレンズに基づいて撮影モードの表示を行う。つまり、写真モードで選択されたレンズに対して推奨、非推奨の撮影モードを認識可能にする。一方で、直前の撮影設定を保存しないと設定しているユーザは最新の設定を優先したいという意思が強い可能性が高い。よって、レンズの切り替えが既に行われていたとしても、設定済みのレンズの種類よりも、今選択操作を行った撮影モードでの撮影を優先したい可能性が高いので、レンズに応じて撮影モードの推奨、非推奨を認識可能に表示しないようにする。
【0141】
なお、上述した図3,4を用いて説明をしたアウトカメラとインカメラにおける標準レンズ、広角レンズ、超広角レンズの焦点距離や撮影画角の大きさは一例であり、これに限定されない。また、アウトカメラのレンズが3種類、インカメラのレンズが2種類であることを説明したが、これに限らず3種類や1種類であってもよい。
【0142】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0143】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0144】
また、上述した実施形態においては、本発明をスマートフォンに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、焦点距離の異なる複数のレンズを切り替えながら撮影を行う電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明はデジタルカメラや携帯型の画像ビューワ、ファインダーを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0145】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
図11