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特許7566530電源ユニット、人力駆動車用の電気コンポーネント、および、釣り具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電源ユニット、人力駆動車用の電気コンポーネント、および、釣り具
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20241007BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241007BHJP
   B62M 6/50 20100101ALI20241007BHJP
   B62M 6/90 20100101ALI20241007BHJP
   A01K 89/017 20060101ALI20241007BHJP
   B62J 45/411 20200101ALN20241007BHJP
【FI】
H02J1/00 309B
H02J7/00 Y
H02J1/00 304H
H02J1/00 309L
B62M6/50
B62M6/90
A01K89/017
B62J45/411
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2020136524
(22)【出願日】2020-08-12
(65)【公開番号】P2022032599
(43)【公開日】2022-02-25
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】本田 将大
(72)【発明者】
【氏名】竹下 裕章
(72)【発明者】
【氏名】土澤 康弘
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-143234(JP,A)
【文献】特開平04-183224(JP,A)
【文献】特開2011-174827(JP,A)
【文献】特開2018-177186(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0056432(US,A1)
【文献】特開2013-110848(JP,A)
【文献】特開2012-130188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00-1/16
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
H01M 10/42-10/48
B62M 1/00-29/02
A01K 89/00-89/08
B62J 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源ユニットであって、
電源と、
前記電源に電気的に接続され、前記電源から供給される電力を外部に出力するように構成される第1出力部と、
前記電源から前記第1出力部に供給される前記電力に関する情報を取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出するように構成される第1検出部と、を備える、電源ユニット。
【請求項2】
前記電源は、直流電源を含む、請求項1に記載の電源ユニット。
【請求項3】
前記直流電源は、バッテリを含む、請求項2に記載の電源ユニット。
【請求項4】
収容空間を有するハウジングをさらに含み、
前記電源、前記第1取得部、および、前記第1検出部は、前記収容空間に収容され、
前記第1出力部の少なくとも一部は、前記ハウジングから露出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項5】
前記第1取得部は、電流を検出するように構成される第1電流検出回路と、電圧を検出するように構成される第1電圧検出回路と、の少なくとも1つを含み、
前記第1取得部によって取得される前記情報は、前記第1電流検出回路によって検出される電流の第1電流値、および、前記第1電圧検出回路によって検出される電圧の第1電圧値、の少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項6】
前記第1検出部は、予め定める第1瞬断条件が満たされる場合、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出し、
前記予め定める第1瞬断条件は、第1条件および第2条件の少なくとも1つを含み、
前記第1条件は、前記第1電流値が予め定める第1電流閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第1期間以下であり、
前記第2条件は、前記第1電圧値が予め定める第1電圧閾値以上の状態が継続される期間が予め定める第2期間以下である、請求項5に記載の電源ユニット。
【請求項7】
前記第1出力部に接続される電子機器から、予め定める情報が入力される第1入力部をさらに含み、
前記予め定める第1瞬断条件は、第3条件をさらに含み、
前記第3条件は、予め定める手順において前記第1入力部に前記予め定める情報が入力される、請求項6に記載の電源ユニット。
【請求項8】
前記電源ユニットは、前記電子機器と別体であり、
前記第1出力部は、前記電子機器と着脱可能に接続される、請求項7に記載の電源ユニット。
【請求項9】
前記第1検出部は、前記第1電流値の減少量、および、前記第1電圧値の増加量の少なくとも1つに応じて、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する、請求項5から7のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項10】
前記電源ユニットは、前記第1出力部に接続される電子機器と別体であり、
前記第1出力部は、前記電子機器と着脱可能に接続される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項11】
前記第1検出部が、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第2出力部をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項12】
前記第1検出部が、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第1記憶部をさらに備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の電源ユニット。
【請求項13】
人力駆動車用の電気コンポーネントであって、
電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第2入力部と、
前記第2入力部に入力される前記電力に関する情報を取得する第2取得部と、
前記第2取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第2入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される第2検出部と、を備える、電気コンポーネント。
【請求項14】
前記第2取得部は、電流を検出するように構成される第2電流検出回路と、電圧を検出するように構成される第2電圧検出回路と、の少なくとも1つを含み、
前記第2取得部によって取得される前記情報は、前記第2電流検出回路によって検出される電流の第2電流値、および、前記第2電圧検出回路によって検出される電圧の第2電圧値、の少なくとも1つを含む、請求項13に記載の電気コンポーネント。
【請求項15】
前記第2検出部は、予め定める第2瞬断条件が満たされる場合、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出し、
前記予め定める第2瞬断条件は、第4条件および第5条件の少なくとも1つを含み、
前記第4条件は、前記第2電流値が予め定める第2電流閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第3期間以下であり、
前記第5条件は、前記第2電圧値が予め定める第2電圧閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第4期間以下である、請求項14に記載の電気コンポーネント。
【請求項16】
前記第2検出部は、前記第2電流値の減少量、および、前記第2電圧値の減少量の少なくとも1つに応じて、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する、請求項14または15に記載の電気コンポーネント。
【請求項17】
前記第2検出部に電力を供給可能に構成される第1補助電源をさらに備える、請求項13から16のいずれか一項に記載の電気コンポーネント。
【請求項18】
前記第2検出部が、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第3出力部をさらに備える、請求項13から17のいずれか一項に記載の電気コンポーネント。
【請求項19】
前記第2検出部が、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第2記憶部をさらに備える、請求項13から18のいずれか一項に記載の電気コンポーネント。
【請求項20】
人力駆動車用の電気コンポーネントであって、
電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第3入力部と、
時間を計るタイマおよび予め定める第1周期毎にカウントするように構成されるカウンタの少なくとも1つと、
前記タイマおよび前記カウンタに電力を供給可能に構成される第2補助電源と、
第3検出部と、を備え、
前記第3検出部は、
電力が供給されている場合、前記タイマおよび前記カウンタの前記少なくとも1つを制御して、前記予め定める第1周期よりも長い予め定める第2周期ごとに前記タイマおよび前記カウンタの少なくとも1つを初期状態に戻し、
電力が供給されていない場合、前記タイマおよび前記カウンタの前記少なくとも1つの制御を停止し、
電力が供給されていない状態から、電力が供給されると、前記タイマが計る前記時間および前記カウンタのカウント値の少なくとも1つに応じて、前記第3入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される、電気コンポーネント。
【請求項21】
前記第3検出部が、前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第4出力部をさらに備える、請求項20に記載の電気コンポーネント。
【請求項22】
前記第3検出部が、前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第3記憶部をさらに備える、請求項20または21に記載の電気コンポーネント。
【請求項23】
電力の供給が開始されると起動して、予め定める第1処理を実行するように構成される制御部をさらに備え、
前記制御部は、電力の供給が開始されて起動しても、前記第3検出部によって前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断が検出される場合、前記予め定める第1処理を実行しない、請求項20から22のいずれか一項に記載の電気コンポーネント。
【請求項24】
人力駆動車の推進力を付与するように構成されるモータをさらに含む、請求項13から23のいずれか一項に記載の電気コンポーネント。
【請求項25】
釣り具であって、
電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第4入力部と、
前記第4入力部に入力される前記電力に関する情報を取得する第4取得部と、
前記第4取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第4入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される第4検出部と、を備える、釣り具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源ユニット、人力駆動車用の電気コンポーネント、および、釣り具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、バッテリユニットおよび電子機器を開示する。特許文献1のバッテリユニットは、電子機器に電力を供給する。特許文献1は、バッテリユニットから電力が供給される人力駆動車用の電気コンポーネントを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-230665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の1つは、電源ユニット、人力駆動車用の電気コンポーネント、および、釣り具の利便性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従う電源ユニットは、電源ユニットであって、電源と、前記電源に電気的に接続され、前記電源から供給される電力を外部に出力するように構成される第1出力部と、前記電源から前記第1出力部に供給される前記電力に関する情報を取得する第1取得部と、前記第1取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出するように構成される第1検出部と、を備える。
第1側面の電源ユニットによれば、第1検出部によって第1出力部から出力される電力の瞬断を検出できるため、電力の供給経路において電源ユニットよりも下流の電力の瞬断を検出できる。このため、電源ユニットの利便性を向上利用できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面の電源ユニットにおいて、前記電源は、直流電源を含む。
第2側面の電源ユニットによれば、直流電源を含む電源ユニットにおいて、第1出力部から出力される電力の瞬断を検出できる。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面の電源ユニットにおいて、前記直流電源は、バッテリを含む。
第3側面の電源ユニットによれば、バッテリを含む電源ユニットにおいて、第1出力部から出力される電力の瞬断を検出できる。
【0008】
本開示の第1から第3側面のいずれか1つに従う第4側面の電源ユニットにおいて、収容空間を有するハウジングをさらに含み、前記電源、前記第1取得部、および、前記第1検出部は、前記収容空間に収容され、前記第1出力部の少なくとも一部は、前記ハウジングから露出する。
第4側面の電源ユニットによれば、第1出力部の少なくとも一部がハウジングから露出するため、電源ユニットの外部に電力を出力しやすい。
【0009】
本開示の第1から第4側面のいずれか1つに従う第5側面の電源ユニットにおいて、前記第1取得部は、電流を検出するように構成される第1電流検出回路と、電圧を検出する
ように構成される第1電圧検出回路と、の少なくとも1つを含み、前記第1取得部によって取得される前記情報は、前記第1電流検出回路によって検出される電流の第1電流値、および、前記第1電圧検出回路によって検出される電圧の第1電圧値、の少なくとも1つを含む。
第5側面の電源ユニットによれば、第1電流検出回路によって検出される電流の第1電流値、および、第1電圧検出回路によって検出される電圧の第1電圧値の少なくとも1つに応じて、好適に第1出力部から出力される電力の瞬断を検出できる。
【0010】
本開示の第5側面に従う第6側面の電源ユニットにおいて、前記第1検出部は、予め定める第1瞬断条件が満たされる場合、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出し、前記予め定める第1瞬断条件は、第1条件および第2条件の少なくとも1つを含み、前記第1条件は、前記第1電流値が予め定める第1電流閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第1期間以下であり、前記第2条件は、前記第1電圧値が予め定める第1電圧閾値以上の状態が継続される期間が予め定める第2期間以下である。
第6側面の電源ユニットによれば、第1条件および第2条件の少なくとも1つに応じて、第1出力部から出力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0011】
本開示の第6側面に従う第7側面の電源ユニットにおいて、前記第1出力部に接続される電子機器から、予め定める情報が入力される第1入力部をさらに含み、前記予め定める第1瞬断条件は、第3条件をさらに含み、前記第3条件は、予め定める手順において前記第1入力部に前記予め定める情報が入力される。
第7側面の電源ユニットによれば、第3条件に応じて、第1出力部から出力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0012】
本開示の第5から第7側面のいずれか1つに従う第8側面の電源ユニットにおいて、前記第1検出部は、前記第1電流値の減少量、および、前記第1電圧値の増加量の少なくとも1つに応じて、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する。
第8側面の電源ユニットによれば、第1電流値の減少量および第1電圧値の増加量の少なくとも1つに応じて、第1出力部から出力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0013】
本開示の第1から第8側面のいずれか1つに従う第9側面の電源ユニットにおいて、前記第1検出部が、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第2出力部をさらに備える。
第9側面の電源ユニットによれば、第2出力部から電力の瞬断に関する情報を出力できる。
【0014】
本開示の第1から第9側面のいずれか1つに従う第10側面の電源ユニットにおいて、前記第1検出部が、前記第1出力部から出力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第1記憶部をさらに備える。
第10側面の電源ユニットによれば、電力の瞬断に関する情報を第1記憶部に記憶できる。
【0015】
本開示の第11側面に従う電気コンポーネントは、人力駆動車用の電気コンポーネントであって、電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第2入力部と、前記第2入力部に入力される前記電力に関する情報を取得する第2取得部と、前記第2取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第2入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される第2検出部と、を備える。
第11側面の電気コンポーネントによれば、第2入力部に入力される電力の瞬断を第2検出部によって検出できる。このため、人力駆動車用の電気コンポーネントの利便性を向上利用できる。
【0016】
本開示の第11側面に従う第12側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2取得部は、電流を検出するように構成される第2電流検出回路と、電圧を検出するように構成される第2電圧検出回路と、の少なくとも1つを含み、前記第2取得部によって取得される前記情報は、前記第2電流検出回路によって検出される電流の第2電流値、および、前記第2電圧検出回路によって検出される電圧の第2電圧値、の少なくとも1つを含む。
第12側面の電気コンポーネントによれば、第2電流検出回路によって検出される電流の第2電流値、および、第2電圧検出回路によって検出される電圧の第2電圧値、の少なくとも1つに応じて、第2入力部に入力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0017】
本開示の第12側面に従う第13側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2検出部は、予め定める第2瞬断条件が満たされる場合、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出し、前記予め定める第2瞬断条件は、第4条件および第5条件の少なくとも1つを含み、前記第4条件は、前記第2電流値が予め定める第2電流閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第3期間以下であり、前記第5条件は、前記第2電圧値が予め定める第2電圧閾値以下の状態が継続される期間が予め定める第4期間以下である。
第13側面の電気コンポーネントによれば、第4条件および第5条件の少なくとも1つに応じて、第2入力部に入力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0018】
本開示の第12または第13側面に従う第14側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2検出部は、前記第2電流値の減少量、および、前記第2電圧値の減少量の少なくとも1つに応じて、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する。
第14側面の電気コンポーネントによれば、第2電流値の減少量および第2電圧値の減少量の少なくとも1つに応じて、第2入力部に入力される電力の瞬断を好適に検出できる。
【0019】
本開示の第11から第14側面のいずれか1つに従う第15側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2検出部に電力を供給可能に構成される第1補助電源をさらに備える。
第15側面の電気コンポーネントによれば、第2入力部に入力される電力の瞬断が発生しても、第2検出部に第1補助電源から電力を供給できるので、第2検出部が第2入力部に入力される電力の瞬断を検出できる。
【0020】
本開示の第11から第15側面のいずれか1つに従う第16側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2検出部が、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第3出力部をさらに備える。
第16側面の電気コンポーネントによれば、第3出力部から電力の瞬断に関する情報を出力できる。
【0021】
本開示の第11から第16側面のいずれか1つに従う第17側面の電気コンポーネントにおいて、前記第2検出部が、前記第2入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第2記憶部をさらに備える。
第17側面の電気コンポーネントによれば、電力の瞬断に関する情報を第2記憶部に記憶できる。
【0022】
本開示の第18側面に従う電気コンポーネントは、人力駆動車用の電気コンポーネントであって、電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第3入力部と、時間を計るタイマおよび予め定める第1周期毎にカウントするように構成されるカウンタの少なくとも1つと、前記タイマおよび前記カウンタに電力を供給可能に構成される第2補助電源と、第3検出部と、を備え、前記第3検出部は、電力が供給されている場合、前記タイマおよび前記カウンタの前記少なくとも1つを制御して、前記予め定める第1周期
よりも長い予め定める第2周期ごとに前記タイマおよび前記カウンタの少なくとも1つを初期状態に戻し、電力が供給されていない場合、前記タイマおよび前記カウンタの前記少なくとも1つの制御を停止し、電力が供給されていない状態から、電力が供給されると、前記タイマが計る前記時間および前記カウンタのカウント値の少なくとも1つに応じて、前記第3入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される。
第18側面の電気コンポーネントによれば、タイマが計る時間およびカウンタのカウント値の少なくとも1つに応じて、第3入力部に入力される電力の瞬断を検出できる。
【0023】
本開示の第18側面に従う第19側面の電気コンポーネントにおいて、前記第3検出部が、前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を出力する第4出力部をさらに備える。
第19側面の電気コンポーネントによれば、電力の瞬断に関する情報を第4出力部から出力できる。
【0024】
本開示の第18または第19側面に従う第20側面の電気コンポーネントにおいて、前記第3検出部が、前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断を検出する場合、前記電力の瞬断に関する情報を記憶する第3記憶部をさらに備える。
第20側面の電気コンポーネントによれば、電力の瞬断に関する情報を第3記憶部に記憶できる。
【0025】
本開示の第18から第20側面のいずれか1つに従う第21側面の電気コンポーネントにおいて、電力の供給が開始されると起動して、予め定める第1処理を実行するように構成される制御部をさらに備え、前記制御部は、電力の供給が開始されて起動しても、前記第3検出部によって前記第3入力部に入力される前記電力の瞬断が検出される場合、前記予め定める第1処理を実行しない。
第21側面の電気コンポーネントによれば、第3検出部によって第3入力部に入力される電力の瞬断が検出される場合、制御部は、電力の供給が開始されて起動しても予め定める第1処理を実行しないため、電力の瞬断に適した制御を行える。
【0026】
本開示の第11から第21側面のいずれか1つに従う第22側面の電気コンポーネントにおいて、人力駆動車の推進力を付与するように構成されるモータをさらに含む。
第22側面の電気コンポーネントによれば、モータを含む電気コンポーネントの第3入力部に入力される電力の瞬断を検出できる。
【0027】
本開示の第23側面に従う釣り具は、釣り具であって、電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第4入力部と、前記第4入力部に入力される前記電力に関する情報を取得する第4取得部と、前記第4取得部によって取得される前記情報に応じて、前記第4入力部に入力される電力の瞬断を検出するように構成される第4検出部と、を備える。
第23側面の釣り具によれば、第4入力部に入力される電力の瞬断を第4検出部によって検出できる。このため、釣り具の利便性を向上利用できる。
【発明の効果】
【0028】
本開示の電源ユニット、人力駆動車用の電気コンポーネント、および、釣り具の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1実施形態の電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントの電気的な構成を示すブロック図。
図2図1の電源ユニットの第1検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図3図1の電源ユニットの第1出力部から出力される電力の第1電流値について、瞬断が発生する場合の変化の一例を示すグラフ。
図4図1の電気コンポーネントの第2検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図5図1の電気コンポーネントの第2入力部に入力される電力の第2電流値について、瞬断が発生する場合の変化の一例を示すグラフ。
図6図1の電気コンポーネントの第2制御部によって実行され、電気コンポーネ ントを制御する処理のフローチャート。
図7第2実施形態の電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントの電 気的な構成を示すブロック図。
図8図7の電源ユニットの第1検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図9図7の電源ユニットの第1出力部から出力される電力の第1電圧値について、瞬断が発生する場合の変化の一例を示すグラフ。
図10図7の電気コンポーネントの第2検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図11図7の電気コンポーネントの第2入力部に入力される電力の第2電圧値について、瞬断が発生する場合の変化の一例を示すグラフ。
図12】第3実施形態の電気コンポーネントの第2検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図13】第4実施形態の電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントの電気的な構成を示すブロック図。
図14図13の電気コンポーネントの第2検出部によって実行され、電力の瞬断を検出する処理のフローチャート。
図15】釣り具の電気的な構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<第1実施形態>
図1から図7を参照して、第1実施形態について説明する。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、ハンドバイク、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するイーバイク(E-bike)を含む。イーバイクは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車を、電動アシスト自転車として説明する。
【0031】
電源ユニット10は、電源12と、第1出力部14と、第1取得部16と、第1検出部18と、を備える。第1出力部14は、電源12に電気的に接続され、電源12から供給される電力を外部に出力するように構成される。第1取得部16は、電源12から第1出力部14に供給される電力に関する情報を取得する。第1検出部18は、第1取得部16によって取得される情報に応じて、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出するように構成される。好ましくは、電源ユニット10は、電源12に接続される第1グランド部19を含む。第1出力部14は、電源12の陽極に電気的に接続される。第1グランド部19は、電源12の負極に電気的に接続される。
【0032】
好ましくは、電源12は、直流電源12を含む。好ましくは、直流電源12は、バッテ
リ12Aを含む。好ましくは、バッテリ12Aは、複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、充電池を含む。電源12は、充電池に代えてまたは加えて、太陽電池およびダイナモの少なくとも1つを含んでいてもよい。電源ユニット10は、電源12の電力を電子機器40に供給可能に構成される。第1出力部14は、電子機器40に電力を供給するように構成される。第1出力部14は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。第1グランド部19は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。第1実施形態では、電子機器40は、人力駆動車用の電気コンポーネント50を含む。電源ユニット10は、電気コンポーネント50に電力を出力するように構成される。
【0033】
好ましくは、電源ユニット10は、第1制御部20をさらに含む。第1制御部20は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。第1制御部20は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第1制御部20は、例えば、電源12から電気コンポーネント50への電力の供給を制御する。第1制御部20は、例えば、電源12と第1出力部14との間に設けられる切替部を制御する。切替部は、例えば、スイッチング回路を含む。
【0034】
好ましくは、電源ユニット10は、第1通信部22をさらに含む。第1通信部22は、電気コンポーネント50と通信可能に構成される。第1通信部22は、有線通信および無線通信の少なくとも1つによって、電気コンポーネント50と通信可能に接続されるように構成される。第1通信部22は、通信用電気回路を含む。好ましくは、電源ユニット10は、第1入力部24をさらに含む。第1通信部22と、第1入力部24とは、電気配線によって電気的に接続される。
【0035】
第1通信部22が有線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第1入力部24は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。第1通信部22が無線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第1入力部24は、アンテナを含む。好ましくは、電源ユニット10は、第2出力部26をさらに含む。第1通信部22と、第2出力部26とは、電気配線によって電気的に接続される。第1通信部22が有線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第2出力部26は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。
【0036】
第1通信部22が無線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第2出力部26は、アンテナを含む。第1通信部22が有線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第1通信部22は、例えば、電力線通信(PLC;power line communication)、CAN(Controller Area Network)、または、U
ART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)などによって、電気コンポー
ネント50と通信可能に構成される。第1通信部22が無線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、例えば、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信(RFID; Radio Frequency IDentification)、または、ANT+(登録商標)などによって、電気コンポーネント50と通信可能に構成される。第1入力部24の少なくとも一部および第2出力部26の少なくとも一部は、単一部材として、一体に構成されていてもよい。
【0037】
好ましくは、電源ユニット10は、第1装置28を含む。第1装置28は、電源ユニット10の制御装置を構成する。好ましくは、第1装置28は、第1検出部18、第1制御部20、および、第1通信部22を含んで構成される。好ましくは、第1装置28は、第
1検出部18、第1制御部20、および、第1通信部22として機能するマイクロコンピュータを含んで構成される。第1装置28には、第1電圧変換部32から電力が供給される。
【0038】
好ましくは、電源ユニット10は、リアルタイムクロック29Aおよびカウンタ29Bの少なくとも1つを含む。リアルタイムクロック29Aおよびカウンタ29Bの少なくとも1つは、例えば、第1装置28に設けられる。カウンタ29Bは、第1検出部18に含まれるマイクロコンピュータまたは第1制御部20に含まれるマイクロコンピュータに含まれていてもよい。
【0039】
好ましくは、電源ユニット10は、第1記憶部30をさらに含む。好ましくは、第1装置28は、第1記憶部30を含んで構成される。第1記憶部30には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。第1記憶部30は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリ
の少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random access memory)を含む。
【0040】
好ましくは、電源ユニット10は、第1電圧変換部32をさらに含む。第1電圧変換部32は、電源12と電気的に接続される。第1電圧変換部32は、第1装置28と電気的に接続される。第1電圧変換部32は、電源12から出力される電力の電圧を変換して第1装置28に供給する。第1電圧変換部32は、例えば、電源12から供給される電力の電圧を予め定める第1電圧に変換する。第1電圧変換部32は、例えば、リニアレギュレータおよびDC-DCコンバータの少なくとも1つを含む。リニアレギュレータは、例えばLDO(Low Drop Out)を含む。電源12の電圧は、例えば25V以上、60V以下の範囲である。予め定める第1電圧は、第1装置28に適切な電圧である。予め定める電圧は、例えば、0.5V以上、10V以下の範囲である。
【0041】
好ましくは、電源ユニット10は、収容空間34Aを有するハウジング34をさらに含む。電源12、第1取得部16、および、第1検出部18は、収容空間34Aに収容され、第1出力部14の少なくとも一部は、ハウジング34から露出する。好ましくは、第2出力部26の少なくとも一部は、ハウジング34から露出する。好ましくは、第1入力部24の少なくとも一部は、ハウジング34から露出する。好ましくは、第1装置28および第1電圧変換部32は、収容空間34Aに収容される。好ましくは、第1グランド部19の少なくとも一部は、ハウジング34から露出する。
【0042】
好ましくは、電源ユニット10は、電源スイッチ38をさらに含む。電源スイッチ38は、電源12から第1出力部14に電力を供給する第1状態と、電源12から第1出力部14に電力を供給しない第2状態と、をユーザが切替可能に構成される。好ましくは、電源スイッチ38の少なくとも一部は、ハウジング34から露出する。ユーザは、電源スイッチ38を、例えば指によって操作して、電源12から第1出力部14への電力供給状態を第1状態と第2状態との間において切り替えできる。
【0043】
好ましくは、第1取得部16は、電流を検出するように構成される第1電流検出回路36と、電圧を検出するように構成される第1電圧検出回路と、の少なくとも1つを含む。第1取得部16によって取得される情報は、第1電流検出回路36によって検出される電流の第1電流値A1、および、第1電圧検出回路によって検出される電圧の第1電圧値V1、の少なくとも1つを含む。第1実施形態では、第1取得部16は、電流を検出するように構成される第1電流検出回路36を含む。第1実施形態では、第1取得部16によっ
て取得される情報は、第1電流検出回路36によって検出される電流の第1電流値A1を含む。
【0044】
第1電流検出回路36は、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出可能な部分に電気的に接続される。好ましくは、第1電流検出回路36は、第1電圧変換部32に電気的に接続される。好ましくは、第1電流検出回路36は、第1電圧変換部32から出力される電流の第1電流値A1を検出する。第1電流検出回路36は、第1電圧変換部32と共通の回路基板に設けられてもよい。第1電流検出回路36は、第1検出部18に電気的に接続される。第1電流検出回路36によって検出される第1電流値A1に関する情報は、第1検出部18に与えられる。第1電流検出回路36は、例えば、シャント抵抗とオペアンプを含み、オペアンプの出力が第1検出部18に入力される。第1電流検出回路36は、抵抗によって第1電流値A1を検出するように構成されてもよく、磁場によって第1電流値A1を検出するように構成されていてもよい。第1電流検出回路36は、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出可能であれば、電源ユニット10のいずれの部分に設けられてもよい。例えば、第1電流検出回路36は、第1電圧変換部32に供給される電流を検出してもよい。例えば、第1電流検出回路36は、電源12と第1出力部14とを接続する電気配線のうちの、電源12から第1電圧変換部32への分岐部分よりも第1出力部14側の電流を検出してもよい。例えば、第1電流検出回路36は、電源12と第1出力部14とを接続する電気配線のうちの、電源12から第1電圧変換部32への分岐部分よりも電源12側の電流を検出してもよい。
【0045】
好ましくは、第1検出部18は、予め定める第1瞬断条件が満たされる場合、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する。予め定める第1瞬断条件は、第1条件および第2条件の少なくとも1つを含む。第1条件は、第1電流値A1が予め定める第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が予め定める第1期間TA以下である。第2条件は、第1電圧値V1が予め定める第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が予め定める第2期間TB以下である。第1期間TAは、第2期間TBと、等しくてもよく、異なっていてもよい。第1出力部14から出力される電力の瞬断を好適に検出可能な期間が、第1期間TAおよび第2期間TBとして設定される。瞬断は、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の電力の遮断状態である。第1期間TAは、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の期間である。第2期間TBは、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の期間である。
【0046】
第1実施形態では、予め定める第1瞬断条件は、第1条件を含む。第1検出部18は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPUまたはMPUを含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。第1検出部18は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第1検出部18と第1制御部20とは、共通の演算処理装置を含んで構成されてよい。第1検出部18と第1制御部20とは、共通のマイクロコンピュータを含んで構成されてよい。
【0047】
好ましくは、第2出力部26は、第1検出部18が、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を出力する。第2出力部26から出力される電力の瞬断に関する情報を、例えば、表示装置に表示させることによって、ユーザは電力の瞬断の発生を知ることができる。好ましくは、第1記憶部30は、第1検出部18が、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を記憶する。第1記憶部30に記憶される電力の瞬断に関する情報を読み出すことによって、例えば、ユーザ、ディーラ、および、製造者などは、電力の瞬断の発生を知ることができる。
【0048】
人力駆動車用の電気コンポーネント50は、第2入力部52と、第2取得部54と、第
2検出部56と、を備える。第2入力部52は、電源ユニット10から供給される電力を入力するように構成される。第2取得部54は、第2入力部52に入力される電力に関する情報を取得する。第2検出部56は、第2取得部54によって取得される情報に応じて、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出するように構成される。第2入力部52は、第1出力部14と、直接または電気接続部材C1を介して着脱可能に接続される。電気接続部材C1は、例えば、電源ユニット10のホルダ装置、および、電気ケーブルの少なくとも1つを含む。電源ユニット10のホルダ装置は、例えば、人力駆動車の車体に設けられ、電源ユニット10を車体に保持するように構成される。
【0049】
好ましくは、電気コンポーネント50は、人力駆動車の推進力を付与するように構成されるモータ58をさらに含む。モータ58は、1または複数の電気モータを含む。電気モータは、例えば、ブラシレスモータである。モータ58は、ペダルから後輪までの人力駆動力の動力伝達経路、および、前輪の少なくとも1つに回転力を伝達するように構成される。ペダルから後輪までの人力駆動力の動力伝達経路には、後輪も含まれる。例えば、モータ58は、人力駆動車のフレームに設けられ、クランク軸に結合されるフロントスプロケットに回転を伝達するように構成される。モータ58は、ハウジング60に設けられる。ハウジング60は、フレームに設けられる。ハウジング60は、例えばフレームに着脱可能に取り付けられる。モータ58およびモータ58が設けられるハウジング60を含んで、電気コンポーネント50が構成される。モータ58とクランク軸との間の動力伝達経路には、好ましくは、クランク軸を人力駆動車が前進する方向に回転させた場合にクランクの回転力のモータ58への伝達を抑制するワンウェイクラッチが設けられる。後輪および前輪の少なくとも1つにモータ58を設ける場合、モータ58は、ハブに設けられて、ハブと共にハブモータを構成してもよい。
【0050】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2制御部62をさらに含む。第2制御部62は、例えば、モータ58への電力の供給を制御する。第2制御部62は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。第2制御部62は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。
【0051】
第2検出部56は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。第2検出部56は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第2検出部56と第2制御部62とは、共通の演算処理装置を含んで構成されてよい。第2検出部56と第2制御部62とは、共通のマイクロコンピュータを含んで構成されてよい。
【0052】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2通信部64をさらに含む。第2通信部64は、電源ユニット10と通信可能に構成される。第2通信部64は、有線通信および無線通信の少なくとも1つによって、電源ユニット10と通信可能に接続されるように構成される。好ましくは、電気コンポーネント50は、第3入力部66をさらに含む。第2通信部64と、第3入力部66とは、電気配線によって電気的に接続される。第2通信部64が有線通信によって電源ユニット10と通信可能に接続される場合、第3入力部66は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。好ましくは、第3入力部66は、第2出力部26と有線接続される。第3入力部66が、第2出力部26と有線接続される場合、第3入力部66と、第2出力部26とは、直接または電気接続部材C2を介して着脱可能に接続される。電気接続部材C2は、例えば、電源ユニット10のホルダ装置、および、電気ケーブルの少なくとも1つを含む。
【0053】
第2通信部64が無線通信によって電源ユニット10と通信可能に接続される場合、第3入力部66は、アンテナを含む。好ましくは、電気コンポーネント50は、第3出力部68をさらに含む。第2通信部64と、第3出力部68とは、電気配線によって電気的に接続される。第2通信部64が有線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接
続される場合、第3出力部68は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。好ましくは、第3出力部68は、第1入力部24と有線接続される。第3出力部68が、第1入力部24と有線接続される場合、第3出力部68と、第1入力部24とは、直接または電気接続部材C3を介して着脱可能に接続される。電気接続部材C3は、例えば、電源ユニット10のホルダ装置、および、電気ケーブルの少なくとも1つを含む。
【0054】
第2通信部64が無線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第3出力部68は、アンテナを含む。第1通信部22が有線通信によって電気コンポーネント50と通信可能に接続される場合、第2通信部64は、例えば、電力線通信(PLC)、CAN、または、UARTなどによって、電源ユニット10と通信可能に構成される。第1通信部22が無線通信によって電源ユニット10と通信可能に接続される場合、例えば、Bluetooth、赤外線通信(RFID)、または、ANT+などによって、電源ユニット10と通信可能に構成される。第3入力部66の少なくとも一部および第3出力部68の少なくとも一部は、単一部材として、一体に構成されていてもよい。
【0055】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2グランド部57を含む。第2グランド部57は、コネクタ、電気端子、および、電気配線の少なくとも1つを含む。好ましくは、第2グランド部57は、第1グランド部19と有線接続される。第1グランド部19は、第2グランド部57と、直接または電気接続部材C4を介して着脱可能に接続される。電気接続部材C4は、例えば、電源ユニット10のホルダ装置、および、電気ケーブルの少なくとも1つを含む。
【0056】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2装置70を含む。第2装置70は、電気コンポーネント50の制御装置を構成する。好ましくは、第2装置70は、第2制御部62および第2通信部64を含んで構成される。好ましくは、第2装置70は、第2制御部62および第2通信部64として機能するマイクロコンピュータを含んで構成される。第2装置70には、第2電圧変換部74から電力が供給される。
【0057】
好ましくは、電気コンポーネント50は、リアルタイムクロック71Aおよびカウンタ71Bの少なくとも1つを含む。リアルタイムクロック71Aおよびカウンタ71Bの少なくとも1つは、例えば、第2装置70に設けられる。カウンタ71Bは、第2検出部56に含まれるマイクロコンピュータまたは第2制御部62に含まれるマイクロコンピュータに含まれていてもよい。
【0058】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2記憶部72をさらに含む。好ましくは、第2装置70は、第2記憶部72を含んで構成される。第2記憶部72には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。第2記憶部72は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。
【0059】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第2電圧変換部74をさらに含む。第2電圧変換部74は、第3入力部66と電気的に接続される。第2電圧変換部74は、第2装置70と電気的に接続される。第2電圧変換部74は、第3入力部66を介して電源ユニット10の電源12から出力される電力の電圧を変換して第2装置70に供給する。第2電圧変換部74は、例えば、第3入力部66に入力される電力の電圧を予め定める第2電圧に変換する。第2電圧変換部74は、例えば、リニアレギュレータおよびDC-DCコンバータの少なくとも1つを含む。リニアレギュレータは、例えばLDOを含む。予め定める第2電圧は、第2装置70に適切な電圧である。予め定める第2電圧は、例えば、0.5V以上、10V以下の範囲である。
【0060】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第3装置76およびインバータ78をさらに備える。第3装置76は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPUまたはMPUを含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。第3装置76は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、第3装置76は、第4記憶部を含んで構成される。第4記憶部には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。第4記憶部は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。好ましくは、第3装置76は、モータ制御部76Aを含む。モータ制御部76Aは、インバータ78を制御することによって、モータ58を駆動させたり、停止させたりする。インバータ78は、第2入力部52に電気的に接続される。モータ制御部76Aと第2制御部62とは、共通の演算処理装置を含んで構成されてよい。第2記憶部72と、第4記憶部とは、共通の不揮発性メモリおよび共通の揮発性メモリを含んで構成されてもよい。モータ制御部76Aと第2制御部62とは、共通のマイクロコンピュータを含んで構成されてよい。
【0061】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第1補助電源80をさらに備える。好ましくは、第1補助電源80は、第2検出部56に電力を供給可能に構成される。第1補助電源80は、例えば、キャパシタを含む。第1補助電源80は、バッテリ素子を含んでもよい。好ましくは、第1補助電源80は、電源ユニット10から供給される電力によって充電されるように構成される。第1補助電源80は、例えば、第2入力部52に電気的に接続される。第1補助電源80は、電源ユニット10から電気コンポーネント50への電力の供給が停止する場合、または、電源ユニット10からの第2検出部56への電力の供給が停止する場合、第2検出部56に電力を供給可能に構成される。第1補助電源80の容量は、瞬電が発生した場合に、第2検出部56が動作を停止しないように設定される。電源ユニット10から電気コンポーネント50への電力の供給が停止する場合、または、電源ユニット10からの第2検出部56への電力の供給が停止する場合は、電気コンポーネント50から第2検出部56に供給される電力の瞬断が発生する場合を含む。
【0062】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第3電圧変換部82をさらに含む。第3電圧変換部82は、第1補助電源80と電気的に接続される。第3電圧変換部82は、第1補助電源80から出力される電力の電圧を変換して第2装置70に供給する。第3電圧変換部82は、例えば、第1補助電源80の電力の電圧を予め定める第2電圧に変換する。第3電圧変換部82は、例えばリニアレギュレータおよびDC-DCコンバータの少なくとも1つを含む。リニアレギュレータは、例えばLDOを含む。第1補助電源80は、第2電圧変換部74を介して充電されてもよく、第3電圧変換部82を介して充電されてもよい。
【0063】
好ましくは、電気コンポーネント50は、人力駆動力センサ84をさらに含む。人力駆動力センサ84は、人力駆動力に関する情報を検出するように構成される。人力駆動力センサ84は、例えば、トルクセンサを含む。トルクセンサは、人力駆動力によってクランクに与えられるトルクに応じた信号を出力するように構成される。トルクセンサは、歪センサ、磁歪センサ、または、圧力センサなどを含む。歪センサは、歪ゲージを含む。トルクセンサは、人力駆動力の動力伝達経路、または、動力伝達経路に含まれる部材の近傍に含まれる部材に設けられる。動力伝達経路に含まれる部材は、例えば、クランク軸、クランク軸とフロントスプロケットとの間において人力駆動力を伝達する部材、クランクアーム、または、ペダルである。
【0064】
トルクセンサは、無線通信装置または電気ケーブルを介して、第2装置70に接続される。人力駆動力センサ84は、人力駆動力に関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、例えば、ペダルに与えられる圧力を検出するセンサ、または、チェーンの張力を検出するセンサなどを含んでいてもよい。人力駆動力センサ84がペダルに与えら
れる圧力を検出するセンサ、または、チェーンの張力を検出するセンサを含む場合、好ましくは、人力駆動力センサ84は、電気コンポーネント50とは別体に構成されて、人力駆動車に設けられる。
【0065】
好ましくは、電気コンポーネント50は、クランク回転センサ86をさらに含む。クランク回転センサ86は、クランク軸の回転速度に関する情報を検出するように構成される。クランク回転センサ86は、例えば、ハウジング60に設けられる。クランク回転センサ86は、例えば、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石が、クランク軸、クランク軸に連動して回転する部材、または、クランク軸からフロントスプロケットまでの間の動力伝達経路に設けられる。クランク軸に連動して回転する部材は、モータ58の出力軸を含んでもよい。クランク回転センサ86は、クランク軸の回転速度に応じた信号を出力する。磁石は、クランク軸からフロントスプロケットまでの人力駆動力の動力伝達経路において、クランク軸と一体に回転する部材に設けられてもよい。例えば、磁石は、クランク軸とフロントスプロケットとの間にワンウェイクラッチが設けられない場合、フロントスプロケットに設けられてもよい。
【0066】
クランク回転センサ86は、クランク軸の回転速度に関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、磁気センサに代えて光学センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、またはトルクセンサなどを含んでいてもよい。クランク回転センサ86は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、第2装置70に接続される。クランク回転センサ86は、人力駆動車のフレームに設けられてもよい。クランク回転センサ86がフレームに設けられる場合、好ましくは、クランク回転センサ86は、電気コンポーネント50とは別体に構成されて、人力駆動車に設けられる。
【0067】
第2制御部62は、モータ58を制御するように構成される。好ましくは、第2制御部62は、人力駆動車に入力される人力駆動力およびクランク軸の回転速度の少なくとも1つに応じてモータ58を制御するように構成される。人力駆動力は、トルクで表されてもよく、仕事率で表されてもよい。人力駆動力が仕事率によって表される場合、人力駆動力は、人力駆動力センサ84によって検出されたトルクとクランク回転センサ86によって検出されたクランク軸の回転速度とを乗算することによって得られる。
【0068】
好ましくは、ハウジング60は、収容空間60Aを有する。第2取得部54、および、第2検出部56は、収容空間60Aに収容される。第2入力部52の少なくとも一部は、ハウジング60から露出する。好ましくは、第3出力部68の少なくとも一部は、ハウジング60から露出する。好ましくは、第3入力部66の少なくとも一部は、ハウジング60から露出する。好ましくは、第2装置70、第2電圧変換部74、第3装置76、インバータ78、第1補助電源80、および、第3電圧変換部82は、収容空間60Aに収容される。
【0069】
好ましくは、電気コンポーネント50は、他のコンポーネント200と電気的に接続するためのコネクタ90をさらに含む。好ましくは、コネクタ90の少なくとも一部は、ハウジング60から露出する。コネクタ90は、第2装置70と電気的に接続される。電気コンポーネント50は、コネクタ90を介して、他のコンポーネント200に電源ユニット10の電力を供給するように構成される。第2装置70からコネクタ90に電力が供給されてもよく、第2電圧変換部74からコネクタ90に電力が供給されてもよく、第2入力部52からコネクタ90に電力が供給されてもよい。好ましくは、第2装置70は、コネクタ90を介して、他のコンポーネント200と通信可能に接続される。他のコンポーネント200は、例えば、表示装置、電動変速機、サイクルコンピュータ、電動ブレーキ装置、電動アジャスタブルシートポスト、電動サスペンション、および、ランプの少なく
とも1つを含む。
【0070】
好ましくは、第2取得部54は、電流を検出するように構成される第2電流検出回路88と、電圧を検出するように構成される第2電圧検出回路と、の少なくとも1つを含む。第2取得部54によって取得される情報は、第2電流検出回路88によって検出される電流の第2電流値A2、および、第2電圧検出回路によって検出される電圧の第2電圧値V2、の少なくとも1つを含む。第1実施形態では、第2取得部54は、電流を検出するように構成される第2電流検出回路88を含む。第1実施形態では、第2取得部54によって取得される情報は、第2電流検出回路88によって検出される電流の第2電流値A2を含む。
【0071】
第2電流検出回路88は、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出可能な部分に電気的に接続される。好ましくは、第2電流検出回路88は、第2電圧変換部74に電気的に接続される。好ましくは、第2電流検出回路88は、第2電圧変換部74から出力される電流の第2電流値A2を検出する。第2電流検出回路88は、第2電圧変換部74と共通の回路基板に設けられてもよい。第2電流検出回路88は、例えば、シャント抵抗とオペアンプを含み、オペアンプの出力が第2検出部56に入力される。第2電流検出回路88は、抵抗によって第2電流値A2を検出するように構成されてもよく、磁場によって第2電流値A2を検出するように構成されていてもよい。第2電流検出回路88は、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出可能であれば、いずれの部分に設けられてもよい。例えば、第2電流検出回路88は、第2電圧変換部74に供給される電流を検出してもよい。例えば、第2電流検出回路88は、第2入力部52とインバータ78とを接続する電気配線のうちの、第2入力部52から第2電圧変換部74への分岐部分よりも第2入力部52側の電流を検出してもよい。例えば、第2電流検出回路88は、第2入力部52とインバータ78とを接続する電気配線のうちの、第2入力部52から第2電圧変換部74への分岐部分よりもインバータ78側の電流を検出してもよい。
【0072】
好ましくは、第2検出部56は、予め定める第2瞬断条件が満たされる場合、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する。予め定める第2瞬断条件は、第4条件および第5条件の少なくとも1つを含む。第4条件は、第2電流値A2が予め定める第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が予め定める第3期間TC以下である。第5条件は、第2電圧値V2が予め定める第2電圧閾値VY以下の状態が継続される期間T4が予め定める第4期間TD以下である。好ましくは、第2検出部56は、第2電流値A2の減少量、および、第2電圧値V2の減少量の少なくとも1つに応じて、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する。第3期間TCは、第4期間TDと、等しくてもよく、異なっていてもよい。第2入力部52に入力される電力の瞬断を好適に検出可能な期間が、第3期間TCおよび第4期間TDとして設定される。第3期間TCは、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下が設定される。第4期間TDは、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の期間である。
【0073】
第1実施形態では、予め定める第2瞬断条件は、第4条件を含む。第1実施形態では、第2検出部56は、第2電流値A2の減少量に応じて、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する。第検出部56は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPUまたはMPUを含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。第2検出部56は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第2検出部56と第2制御部62とは、共通の演算処理装置を含んで構成されてよい。第2検出部56と第2制御部62とは、共通のマイクロコンピュータを含んで構成されてよい。
【0074】
好ましくは、第3出力部68は、第2検出部56が、第2入力部52に入力される電力
の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を出力する。第3出力部68から出力される電力の瞬断に関する情報を、例えば、表示装置に表示させることによって、ユーザは電力の瞬断の発生を知ることができる。好ましくは、第2記憶部72は、第2検出部56が、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を記憶する。第2記憶部72に記憶される電力の瞬断に関する情報を読み出すことによって、例えば、ユーザ、ディーラ、および、製造者などは、電力の瞬断の発生を知ることができる。
【0075】
図2を参照して、第1検出部18が第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第1検出部18は、第1検出部18に電力が供給されると、処理を開始して図2に示すフローチャートのステップS11に移行する。第1検出部18は、図2のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。好ましくは、電源12と第1電圧変換部32との間に、電源スイッチ38に連動する電気スイッチが設けられる。この場合、第1電圧変換部32は、電気スイッチを介して電源12に接続される。第1実施形態では、電源スイッチ38が操作されると、第1電圧変換部32が電気スイッチを介して電源12に接続され、電源12から第1電圧変換部32に電力が供給されて、第1検出部18に電力が供給される。好ましくは、図2のフローチャートにおいてセットされる各種フラグは、第1記憶部30に記憶される。
【0076】
第1検出部18は、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下か否かを判定する。第1検出部18は、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下ではない場合、ステップS12に移行する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、処理を終了する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、ステップS13に移行する。
【0077】
第1検出部18は、ステップS13において、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が第1期間TA以下か否かを判定する。具体的には、第1検出部18は、ステップS18において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS19において取得された基準時刻からの経過時間が第1期間TA以下の場合、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が第1期間TA以下であると判定する。第1検出部18は、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が第1期間TA以下ではない場合、ステップS14に移行する。第1検出部18は、ステップS14において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0078】
第1検出部18は、ステップS13において、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が第1期間TA以下の場合、ステップS15に移行する。第1検出部18は、ステップS15において、瞬断検知フラグをセットし、ステップS16に移行する。第1実施形態では、第1検出部18が瞬断を検出すると、第1記憶部30に瞬断検知フラグがセットされる。第1検出部18は、ステップS16において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0079】
第1検出部18は、ステップS11において、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の場合、ステップS17に移行する。第1検出部18は、ステップS17において、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、処理を終了する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、ステップS18に移行する。第1装置28は、ステップS18において、瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS19に移行する。第1検出部18は、ステップS19において基準時刻を取得し、処理を終了する。基準時刻
は、リアルタイムクロック29Aから取得される。
【0080】
第1検出部18は、ステップS19において、カウンタ29Bにカウントを開始させ、ステップS13においてカウンタ29Bのカウント値を取得してもよい。この場合、ステップS8において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS13において取得されたカウント値が第1期間TA以下の場合、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下の状態が継続される期間T1が第1期間TA以下であると判定する。
【0081】
図3は、瞬断が発生する場合の第1電流値A1の変化の一例を示す。時刻t11は、電力の瞬断の発生によって第1電流値A1が低下を開始した時刻を示す。時刻t12は、第1電流値A1が第1電流閾値AX以下になった時刻を示す。時刻t13は、第1電流値A1が第1電流閾値AXよりも大きくなった時刻を示す。第1検出部18は、時刻t12から時刻t13までの期間T1が第1期間TA以下の場合、電力の瞬断を検出する。具体的には、第1検出部18は、図2のフローチャートにおいて、時刻t12の後の最初の制御周期において、ステップS18において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS19において基準時刻を取得する。第1検出部18は、ステップS18において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS19において基準時刻を取得した次の制御周期から、時刻t13に達するまではステップS11およびステップS17の処理を実行する。第1検出部18は、時刻t1の後の最初の制御周期において、ステップS11、ステップS12、ステップS14、ステップS13、ステップS15、および、ステップS16の処理を実行する。
【0082】
図4を参照して、第2検出部56が第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第2検出部56は、第2検出部56に電力が供給されると、処理を開始して図4に示すフローチャートのステップS21に移行する。第2検出部56は、図4のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS21からの処理を繰り返す。第2入力部52に電力が供給されると、第2電圧変換部74に電力が供給されて、第2検出部56に電力が供給される。好ましくは、図4のフローチャートにおいてセットされる各種フラグは、第2記憶部72に記憶される。
【0083】
第2検出部56は、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下か否かを判定する。第2検出部56は、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下ではない場合、ステップS22に移行する第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、処理を終了する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、ステップS23に移行する。
【0084】
第2検出部56は、ステップS23において、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が第3期間TC以下か否かを判定する。具体的には、第2検出部56は、ステップS28において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS29において取得された基準時刻からの経過時間が第3期間TC以下の場合、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が第3期間TC以下であると判定する。第2検出部56は、リアルタイムクロック71Aの時刻に応じて、基準時刻からの経過時間を判定する。第2検出部56は、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が第3期間TC以下ではない場合、ステップS24に移行する。第2検出部56は、ステップS24において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0085】
第2検出部56は、ステップS23において、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が第3期間TC以下の場合、ステップS25に移行する。第
2検出部56は、ステップS25において、瞬断検知フラグをセットし、ステップS26に移行する。第1実施形態では、第2検出部56が瞬断を検出すると、第2記憶部72に瞬断検知フラグがセットされる。第2検出部56は、ステップS26において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0086】
第2検出部56は、ステップS21において、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の場合、ステップS27に移行する。第2検出部56は、ステップS27において、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、処理を終了する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、ステップS28に移行する。第2検出部56は、ステップS28において、瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS29に移行する。第2検出部56は、ステップS29において基準時刻を取得し、処理を終了する。基準時刻は、リアルタイムクロック71Aから取得される。
【0087】
第2検出部56は、ステップS29において、カウンタ71Bにカウントを開始させ、ステップS2においてカウンタ71Bのカウント値を取得してもよい。この場合、ステップS28において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS2において取得されたカウント値が第3期間TC以下の場合、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下の状態が継続される期間T3が第3期間TC以下であると判定する。
【0088】
図5は、瞬断が発生する場合の第2電流値A2の変化の一例を示す。時刻t21は、電力の瞬断の発生によって第2電流値A2が低下を開始した時刻を示す。時刻t22は、第2電流値A2が第2電流閾値AY以下になった時刻を示す。時刻t23は、第2電流値A2が第2電流閾値AYよりも大きくなった時刻を示す。第2検出部56は、時刻t22から時刻t23までの期間T3が第3期間TC以下の場合、電力の瞬断を検出する。具体的には、第2検出部56は、図4のフローチャートにおいて、時刻t22の後の最初の制御周期において、ステップS28において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS29において基準時刻を取得する。第2装置70は、ステップS28において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS29において基準時刻を取得した次の制御周期から、時刻t23に達するまではステップS21およびステップS27の処理を実行する。第2検出部56は、時刻t2の後の最初の制御周期において、ステップS21、ステップS22、ステップS24、ステップS23、ステップS25、および、ステップS26の処理を実行する。
【0089】
好ましくは、第2制御部62は、電力の供給が開始されると起動して、予め定める第1処理を実行するように構成される。第2制御部62は、電力の供給が開始されて起動しても、第2検出部56によって第2入力部52に入力される電力の瞬断が検出される場合、予め定める第1処理を実行しない。予め定める第1処理は、例えば、ユーザの意思に応じて電気コンポーネント50が起動する場合に好適な処理、かつ、電力の瞬断が発生した後に電気コンポーネント50が起動する場合には不要な処理を含む。予め定める第1処理は、例えば、センサの調整処理を含む。センサは、例えば、人力駆動力センサ84に含まれるトルクセンサを含む。例えば、第2装置70は、予め定める第1処理において、トルクセンサの検出値を補正する。
【0090】
図6を参照して、電力の供給が開始される場合における第2制御部62の処理について説明する。第2制御部62は、第2制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図6に示すフローチャートのステップS31に移行する。第2制御部62は、図6のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS31からの処理を繰り返す。
【0091】
第2制御部62は、ステップS31において、電力の供給が開始されたかを判定する。第2制御部62は、例えば、停止状態から電力が供給されて起動すると、電力の供給が開始されたと判定する。第2制御部62は、電力が継続して供給されている場合、処理を終了する。第2制御部62は、電力の供給が開始された場合、ステップS33に移行する。
【0092】
第2制御部62は、ステップS33において、電力の瞬断が発生したか否かを判定する。第2制御部62は、例えば、第2検出部56が図4の処理を実行し、瞬断検知フラグがセットされている場合、電力の瞬断が発生したと判定してもよい。第2制御部62は、例えば、第1検出部18が図2の処理を実行し、瞬断検知フラグがセットされている場合、電力の瞬断が発生したと判定してもよい。第2制御部62は、第1検出部18において瞬断検知フラグがセットされている場合、電源ユニット10の第2出力部26から電力の瞬断に関する情報が入力されることによって、電力の瞬断が発生したと判定してもよい。第2制御部62は、電力の瞬断が発生したと判定する場合、処理を終了する。第2制御部62は、電力の瞬断が発生していない場合、ステップS34に移行する。第2制御部62は、ステップS34において、予め定める第1処理を実行し、処理を終了する。
【0093】
第2制御部62は、電力の供給が開始されて起動し、かつ、第2検出部56によって第2入力部52に入力される電力の瞬断が検出される場合、予め定める第2処理を実行するようにしてもよい。第2制御部62は、電力の供給が開始されて起動し、かつ、第2検出部56によって第2入力部52に入力される電力の瞬断が検出されない場合、予め定める第2処理を実行しないようにしてもよい。予め定める第2処理は、例えば、表示装置に電力の瞬断が発生したことを表示させる処理、および、第2記憶部72に電力の瞬断の検出に関する情報を記憶させる処理の少なくとも1つを含む。
【0094】
<第2実施形態>
図7から図11を参照して、第2実施形態の電源ユニット10および電気コンポーネント50について説明する。第2実施形態の電源ユニット10は、第1取得部16が第1電流検出回路36に代えて第1電圧検出回路92を含む点以外は第1実施形態の電源ユニット10と同様の構成を含む。このため、第2実施形態の電源ユニット10のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第2実施形態の電気コンポーネント50は、第2取得部54が第2電流検出回路88に代えて第2電圧検出回路94を含む点以外は第1実施形態の電気コンポーネント50と同様である。このため、第2実施形態の電気コンポーネント50のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0095】
第2実施形態の電源ユニット10の第1取得部16は、電圧を検出するように構成される第1電圧検出回路92を含む。第2実施形態では、第1取得部16によって取得される情報は、第1電圧検出回路92によって検出される電圧の第1電圧値V1を含む。第1電圧検出回路92は、第1電圧変換部32を含む。
【0096】
第1電圧検出回路92は、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出可能な部分に電気的に接続される。好ましくは、第1電圧検出回路92は、電源12と第1出力部14とを接続する配線に電気的に接続される。第2実施形態において、第1電圧検出回路92によって検出される電圧の第1電圧値V1は、第1電圧変換部32が出力する電圧の電圧値である。第1電圧検出回路92は、第1電圧変換部32とは別に設けられてもよく、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出可能であれば、電源ユニット10のいずれの部分に設けられてもよい。例えば、第1電圧検出回路92は、電源12と第1出力部14とを接続する電気配線のうちの、電源12から第1電圧変換部32への分岐部分よりも第1出力部14側の電圧を検出してもよい。例えば、第1電圧検出回路92は、電源1
2と第1出力部14とを接続する電気配線のうちの、電源12から第1電圧変換部32への分岐部分よりも電源12側の電圧を検出してもよい。
【0097】
第2実施形態において、第1検出部18は、第2条件を含む予め定める第1条件が満たされる場合、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する。第2実施形態の電気コンポーネント50の第2取得部54は、電圧を検出するように構成される第2電圧検出回路94を含む。第2実施形態では、第2取得部54によって取得される情報は、第2電圧検出回路94によって検出される電圧の第2電圧値V2を含む。
【0098】
第2電圧検出回路94は、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出可能な部分に電気的に接続される。好ましくは、第2電圧検出回路94は、第2入力部52と第2装置70を接続する配線に電気的に接続される。第2実施形態において、第2電圧検出回路94によって検出される電圧の第2電圧値V2は、第2電圧変換部74が出力する電圧の電圧値である。第2電圧検出回路94は、第2電圧変換部74とは別に設けられてもよく、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出可能であれば、電気コンポーネント50のいずれの部分に設けられてもよい。例えば、第2電圧検出回路94は、第2入力部52とインバータ78とを接続する電気配線のうちの、第2入力部52から第2電圧変換部74への分岐部分よりも第2入力部52側の電圧を検出してもよい。例えば、第2電圧検出回路94は、第2入力部52とインバータ78とを接続する電気配線のうちの、第2入力部52から第2電圧変換部74への分岐部分よりもインバータ78側の電圧を検出してもよい。第2実施形態において、第2検出部56は、第5条件を含む予め定める第2瞬断条件が満たされる場合、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する。
【0099】
図8を参照して、第1検出部18が第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第1検出部18は、第1装置28に電力が供給されると、処理を開始して図8に示すフローチャートのステップS41に移行する。第1検出部18は、図8のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS41からの処理を繰り返す。好ましくは、電源12と第1電圧変換部32との間に、電源スイッチ38に連動する電気スイッチが設けられる。この場合、第1電圧変換部32は、電気スイッチを介して電源12に接続される。第実施形態では、電源スイッチ38が操作されると、第1電圧変換部32が電気スイッチを介して電源12に接続され、電源12から第1電圧変換部32に電力が供給されて、第1検出部18に電力が供給される。好ましくは、図8のフローチャートにおいてセットされる各種フラグは、第1記憶部30に記憶される。
【0100】
第1検出部18は、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上か否かを判定する。第1検出部18は、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上ではない場合、ステップS42に移行する第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、処理を終了する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、ステップS43に移行する。
【0101】
第1検出部18は、ステップS43において、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が第2期間TB以下か否かを判定する。具体的には、第1検出部18は、ステップS48において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS49において取得された基準時刻からの経過時間が第2期間TB以下の場合、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が第2期間TB以下であると判定する。第1装置28は、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が第2期間TB以下ではない場合、ステップS44に移行する。第1検出部18は、ステップS44において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0102】
第1検出部18は、ステップS43において、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が第2期間TB以下の場合、ステップS45に移行する。第1検出部18は、ステップS45において、瞬断検知フラグをセットし、ステップS46に移行する。第2実施形態では、第1検出部18が瞬断を検出すると、瞬断検知フラグを第1記憶部30に記憶させる。第1検出部18は、ステップS46において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0103】
第1検出部18は、ステップS41において、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の場合、ステップS47に移行する。第1検出部18は、ステップS47において、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、処理を終了する。第1検出部18は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、ステップS48に移行する。第1検出部18は、ステップS48において、瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS49に移行する。第1検出部18は、ステップS49において基準時刻を取得し、処理を終了する。基準時刻は、リアルタイムクロック29Aから取得される。
【0104】
第1検出部18は、ステップS49において、カウンタ29Bにカウントを開始させ、ステップS4においてカウンタ29Bのカウント値を取得してもよい。この場合、ステップS4において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS4において取得されたカウント値が第2期間TB以下の場合、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上の状態が継続される期間T2が第2期間TB以下であると判定する。
【0105】
図9は、瞬断が発生する場合の第1電圧値V1の変化の一例を示す。時刻t31は、電力の瞬断の発生によって第1電圧値V1が上昇を開始した時刻を示す。時刻t32は、第1電圧値V1が第1電圧閾値VX以上になった時刻を示す。時刻t33は、第1電圧値V1が第1電圧閾値VXよりも小さくなった時刻を示す。第1検出部18は、時刻t32から時刻t33までの期間T2が第2期間TB以下の場合、電力の瞬断を検出する。具体的には、第1検出部18は、図のフローチャートにおいて、時刻t2の後の最初の制御周期において、ステップS48において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS49において基準時刻を取得する。第1検出部18は、ステップS48において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS49において基準時刻を取得した次の制御周期から、時刻t33に達するまではステップS41およびステップS47の処理を実行する。第1検出部18は、時刻t3の後の最初の制御周期において、ステップS41、ステップS42、ステップS44、ステップS43、ステップS45、および、ステップS46の処理を実行する。
【0106】
図10を参照して、第2検出部56が第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第2検出部56は、第2検出部56に電力が供給されると、処理を開始して図10に示すフローチャートのステップS51に移行する。第2検出部56は、図10のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS51からの処理を繰り返す。第2入力部52に電力が供給されると、第2電圧変換部74に電力が供給されて、第2検出部56に電力が供給される。好ましくは、図10のフローチャートにおいてセットされる各種フラグは、第2記憶部72に記憶される。
【0107】
第2検出部56は、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下か否かを判定する。第2検出部56は、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下ではない場合、ステップS52に移行する第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、処理を終了する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、ステップS53に移行する。
【0108】
第2検出部56は、ステップS53において、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下の状態が継続される期間T4が第4期間TD以下か否かを判定する。具体的には、第2検出部56は、ステップS58において瞬断検知判定中フラグがセットされた後、ステップS59において取得された基準時刻からの経過時間が第4期間TD以下の場合、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下の状態が継続される期間T4が第4期間TD以下であると判定する。第2検出部56は、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下の状態が継続される期間T4が第4期間TD以下ではない場合、ステップS54に移行する。第2検出部56は、ステップS54において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0109】
第2検出部56は、ステップS53において、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下の状態が継続される期間T4が第4期間TD以下の場合、ステップS55に移行する。第2検出部56は、ステップS55において、瞬断検知フラグをセットし、ステップS56に移行する。第2実施形態では、第2検出部56が瞬断を検出すると、瞬断検知フラグを第2記憶部72に記憶させる。第2検出部56は、ステップS56において、瞬断検知判定中フラグをクリアし、処理を終了する。
【0110】
第2検出部56は、ステップS51において、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下の場合、ステップS57に移行する。第2検出部56は、ステップS57において、瞬断検知判定中フラグがセットされているか否かを判定する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされている場合、処理を終了する。第2検出部56は、瞬断検知判定中フラグがセットされていない場合、ステップS58に移行する。第2検出部56は、ステップS58において、瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS59に移行する。第2検出部56は、ステップS59において基準時刻を取得し、処理を終了する。基準時刻は、リアルタイムクロック71Aから取得される。
【0111】
図11は、瞬断が発生する場合の第2電圧値V2の変化の一例を示す。時刻t41は、電力の瞬断の発生によって第2電圧値V2が低下を開始した時刻を示す。時刻t42は、第2電圧値V2が第2電圧閾値VY以下になった時刻を示す。時刻t43は、第2電圧値V2が第2電圧閾値VYよりも大きくなった時刻を示す。第2検出部56は、時刻t42から時刻t43までの期間T4が第4期間TD以下の場合、電力の瞬断を検出する。具体的には、第2検出部56は、図10のフローチャートにおいて、時刻t42の後の最初の制御周期において、ステップS58において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS59において基準時刻を取得する。第2検出部56は、ステップS58において瞬断検知判定中フラグをセットし、ステップS59において基準時刻を取得した次の制御周期から、時刻t43に達するまではステップS51およびステップS57の処理を実行する。第2検出部56は、時刻t43の後の最初の制御周期において、ステップS51、ステップS52、ステップS54、ステップS53、ステップS55、および、ステップS56の処理を実行する。
【0112】
<第3実施形態>
図12を参照して、第3実施形態の電源ユニット10について説明する。第3実施形態の電源ユニット10は、電力の瞬断の検出に関する構成以外は第1実施形態および第2実施形態の電源ユニット10と同様である。このため、第3実施形態の電源ユニット10のうちの、第1実施形態および第2実施形態と共通する構成については、第1実施形態および第2実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0113】
第3実施形態では、第1入力部24は、第1出力部14に接続される電子機器40から、予め定める情報が入力される。予め定める第1瞬断条件は、第3条件をさらに含み、第3条件は、予め定める手順において第1入力部24に予め定める情報が入力される。電子機器40は、第1実施形態の電気コンポーネント50を含んでいてもよく、第2実施形態の電気コンポーネント50を含んでいてもよい。電子機器40は、電気コンポーネント50以外の機器であってもよい。電子機器40は、電気コンポーネント50に代えてまたは加えて、コンポーネント200を含んでいてもよい。好ましくは、電子機器40と電源ユニット10とは、電子機器40と電源ユニット10とが互いに通信不能な状態から互いに通信可能な状態になると、電子機器40および電源ユニット10の一方が予め定める第1信号を電子機器40および電源ユニット10の他方に送信する。電子機器40および電源ユニット10の他方は、予め定める第1信号を受信すると、電子機器40および電源ユニット10の一方に予め定める第2信号を送信する。予め定める情報は、予め定める第1信号および予め定める第2信号のうちの電子機器40から送信される信号を含む。電子機器40および電源ユニット10の一方は、予め定める第1信号を電子機器40および電源ユニット10の他方に、予め定める周期で定期的に送信する。予め定める第1信号および予め定める第2信号の一方は、第1入力部24から出力され、予め定める第1信号および予め定める第2信号の他方は、第2出力部26に入力される。第1通信部22は、予め定める第1信号または予め定める第2信号を受信することによって、予め定める情報を受信する。
【0114】
好ましくは、電子機器40は、第1状態から第2状態への変更に関する第1情報を電源ユニット10に出力可能に構成される。電子機器40は、例えば、ユーザの電子機器40へ操作状態に応じて、第1状態と第2状態とを切り替える。電子機器40は、ユーザが電子機器40を操作している場合、第1状態において動作する。電子機器40は、第1状態において、ユーザが電子機器40を操作しない状態が、予め定める時間以上継続すると、第1状態から第2状態に切り替わる。電子機器40は、例えば、第2状態において、ユーザが電子機器40を操作すると、第2状態から第1状態に切り替わる。電子機器40は、第1状態から第2状態への変更に関する第1情報を出力する。第1通信部22は、第2出力部26を介して、第1情報を受信するように構成される。好ましくは、第2状態は、第1状態よりも電力の消費量の少ない状態である。電子機器40が電気コンポーネント50を含む場合、第1状態は、モータ58を駆動可能なモードである。第2状態は、例えば、スリープモードである。好ましくは、予め定める手順は、第1情報が入力されずに予め定める情報が入力される手順を含む。
【0115】
図12を参照して、第1検出部18が第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第1検出部18は、第1検出部18に電力が供給されると、処理を開始して図12に示すフローチャートのステップS61に移行する。第1検出部18は、図12のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS61からの処理を繰り返す。第3実施形態では、第1実施形態と同様に、電源スイッチ38が操作されると、第1検出部18に電力が供給される。
【0116】
第1検出部18は、ステップS61において、電子機器40から予め定める情報が入力されるか否かを判定する。第1検出部18は、ステップS61において、第1通信部22が、予め定める情報を受信するか否かを判定することによって、電子機器40から予め定める情報が入力されるか否かを判定する。第1検出部18は、電子機器40から予め定める情報が入力されない場合、処理を終了する。第1検出部18は、電子機器40から予め定める情報が入力される場合、ステップS62に移行する。第1検出部18は、ステップS62において、電子機器40から第1情報が入力済みか否かを判定する。第1検出部18は、ステップS62において、第1通信部22が第1情報を受信済みか否かを判定することによって、電子機器40から第1情報が入力済みか否かを判定する。第1検出部18は、電子機器40から第1情報が入力済みの場合、処理を終了する。第1検出部18は、電子機器40から第1情報が入力済みではない場合、ステップS63に移行する。
【0117】
第1検出部18は、ステップS63において、瞬断検知フラグがセットされているか否かを判定する。瞬断検知フラグは、例えば、第1実施形態の図2のステップS15、第1実施形態の図4のステップS25、第2実施形態の図8のステップS45、および、図10のステップS55においてセットされるフラグである。第1検出部18は、瞬断検知フラグがセットされていない場合、処理を終了する。第1検出部18は、瞬断検知フラグがセットされている場合、ステップS64に移行する。第1検出部18は、ステップS64において、電力の瞬断を検出し、処理を終了する。
【0118】
第3実施形態の電源ユニット10では、図12のステップS64において、電力の瞬断が検出される。第1検出部18は、図12のステップS64において電力の瞬断を検出した場合にのみ、第1検出部18は、図6のステップS33において、電力の瞬断が発生したと判定する。
【0119】
<第4実施形態>
図13および図14を参照して、第4実施形態の電気コンポーネント50について説明する。第4実施形態の電気コンポーネント50は、電力の瞬断を検出する構成を除いては1実施形態から第3実施形態の電気コンポーネント50と同様である。このため、第4実施形態の電源ユニット10のうちの第1実施形態から第3実施形態と共通する構成については、第1実施形態から第3実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0120】
本実施形態の電気コンポーネント50は、第3入力部96と、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つと、第2補助電源98と、第3検出部99と、を備える。第3入力部96は、電源ユニット10から供給される電力を入力するように構成される。タイマ97Aは、時間を計るように構成される。カウンタ97Bは、予め定める第1周期毎にカウントするように構成される。第2補助電源98は、タイマ97Aおよびカウンタ97Bに電力を供給可能に構成される。第3検出部99は、電力が供給されている場合、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つを制御して、予め定める第1周期よりも長い予め定める第2周期ごとにタイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つを初期状態に戻し、電力が供給されていない場合、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つの制御を停止する。第3検出部99は、電力が供給されていない状態から、電力が供給されると、タイマ97Aが計る時間およびカウンタ97Bのカウント値の少なくとも1つに応じて、第3入力部96に入力される電力の瞬断を検出するように構成される。好ましくは、第2周期は、瞬断が発生する時間よりも短い。第3入力部96は、第2入力部52と同様に構成される。
【0121】
好ましくは、第2補助電源98は、第3検出部99に電力を供給可能に構成される。第2補助電源98は、例えば、キャパシタを含む。第2補助電源98は、バッテリ素子を含んでもよい。好ましくは、第2補助電源98は、電源ユニット10から供給される電力によって充電されるように構成される。第2補助電源98は、例えば、第3入力部96に電気的に接続される。第2補助電源98は、第2電圧変換部74を介して充電されてもよい。第2補助電源98は、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つに電力を供給する。第2補助電源98は、第3電圧変換部82と同様な電圧変換部を介して、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つに電力を供給してもよい。第2補助電源98の容量は、瞬電が発生した場合に、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つが動作を停止しないように設定される。
【0122】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第4出力部100をさらに備える。第4出力部100は、第3検出部99が、第3入力部66に入力される電力の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を出力する。好ましくは、第4出力部100は、第3出力部68と同様に構成される。
【0123】
好ましくは、電気コンポーネント50は、第3記憶部102をさらに備える。第3記憶部102は、第3検出部99が、第3入力部96に入力される電力の瞬断を検出する場合、電力の瞬断に関する情報を記憶する。好ましくは、第3記憶部102は、第2記憶部72と同様に構成される。
【0124】
好ましくは、電気コンポーネント50は、制御部104をさらに備える。制御部104は、電力の供給が開始されると起動して、予め定める第1処理を実行するように構成される。制御部104は、電力の供給が開始されて起動しても、第3検出部99によって第3入力部96に入力される電力の瞬断が検出される場合、予め定める第1処理を実行しない。好ましくは、制御部104は、第2制御部62と同様に構成される。
【0125】
第3検出部99は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。第3検出部99は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第3検出部99制御部104とは、共通の演算処理装置を含んで構成されてよい。第3検出部99と制御部104とは、共通のマイクロコンピュータを含んで構成されてよい。第2装置70は、制御部104、第2記憶部72、および、第2通信部64を含む。好ましくは、第2装置70は、第3検出部99をさらに含む。第2装置70は、タイマ97Aおよびカウンタ97Bの少なくとも1つを含んでいてもよい。好ましくは、第2装置70は、制御部104および第2通信部64として機能するマイクロコンピュータを含んで構成される。
【0126】
図14を参照して、第3検出部99が第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出する処理について説明する。第3検出部99は、第3検出部99に電力が供給されると、処理を開始して図14に示すフローチャートのステップS71に移行する。第3検出部99は、図14のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS71からの処理を繰り返す。
【0127】
第3検出部99は、ステップS71において、起動処理中か否かを判定する。第2装置70は、起動処理が終了している場合、処理を終了する。第3検出部99は、起動処理中の場合、ステップS72に移行する。第3検出部99は、電力の供給が停止されている状態から、電力が供給されると起動処理を実行する。第3検出部99は、ステップS72において、タイマ97Aが計る時間およびカウンタ97Bのカウント値の少なくとも1つを取得し、ステップS73に移行する。
【0128】
第3検出部99は、ステップS73において、取得したタイマ97Aが計る時間、および、カウンタ97Bのカウント値の少なくとも1つが短時間か否かを判定する。第3検出部99は、例えば、タイマ97Aが計る時間が予め定める時間以下の場合、短時間であると判定する。予め定める時間は、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の期間である。第3検出部99は、例えば、カウンタ97Bのカウントが予め定めるカウント値以下の場合、短時間であると判定する。予め定めるカウント値は、例えば、0.5ミリ秒以上かつ300ミリ秒以下の期間に対応する。第3検出部99は、タイマ97Aが計る時間、および、カウンタ97Bのカウント値に対応する時間の少なくとも1つが短時間ではない場合、処理を終了する。第3検出部99は、タイマ97Aが計る時間、および、カウンタ97Bのカウント値に対応する時間の少なくとも1つが短時間である場合、ステップS74に移行する。第3検出部99は、ステップS74において、瞬断を検出し、処理を終了する。
【0129】
<変形例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントは、相互に矛盾しなければ、例えば、第1から第実施形態を組み合わせて構成されてもよく、以下に示される各実施形態の変形例が組み合わされてもよい。本開示に従う電源ユニットおよび人力駆動車用の電気コンポーネントは、相互に矛盾しなければ、少なくとも1つの実施形態と、他の少なくとも1つの実施形態とを組み合わせて構成されてもよく、少なくとも1つの実施形態と、他の少なくとも1つの実施形態の変形例とを組み合わせて構成されてもよい。以下の変形例において、第1から第の実施形態と共通する部分については、第1から第の実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0130】
・第1検出部18は、第1電流値A1の減少量、および、第1電圧値V1の増加量の少なくとも1つに応じて、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出するようにしてもよい。例えば、第1検出部18は、第1電流値A1が予め定める減少量以上減少し、かつ、予め定める時間内に予め定める増加量以上増加しない場合、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出してもよい。例えば、第1検出部18は、第1電圧値V1が予め定める増加量以上増加し、かつ、予め定める時間内に予め定める減少量以上減少しない場合、第1出力部14から出力される電力の瞬断を検出してもよい。
【0131】
・第2検出部56は、第2電流値A2の減少量、および、第2電圧値V2の減少量の少なくとも1つに応じて、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出するようにしてもよい。例えば、第2検出部56は、第2電流値A2が予め定める減少量以上減少し、かつ、予め定める時間内に予め定める増加量以上増加しない場合、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出してもよい。例えば、第1検出部18は、第1電圧値V1が予め定める減少量以上減少し、かつ、予め定める時間内に予め定める増加量以上増加しない場合、第2入力部52に入力される電力の瞬断を検出してもよい。
【0132】
・電源ユニット10が第1取得部16および第1検出部18を備える場合、電気コンポーネント50は、第2取得部54および第2検出部56を備えていなくてもよい。
【0133】
・電気コンポーネント50が第2取得部54および第2検出部56を備える場合、電源ユニット10は第1取得部16および第1検出部18を備えていなくてもよい。
【0134】
・電源ユニット10の第1取得部16が第1電流検出回路36を備え、電気コンポーネント50の第2取得部54が第2電圧検出回路94を備えるようにしてもよい。
【0135】
・電源ユニット10の第1取得部16が第1電圧検出回路92を備え、電気コンポーネント50の第2取得部54が第2電流検出回路88を備えるようにしてもよい。
【0136】
・第2出力部26と第3入力部66とが電力線通信によって接続される場合、第1取得部16は、電源12から第2出力部26に供給される電力に関する情報を取得し、第1検出部18は、第1取得部16によって取得される情報に応じて、第2出力部26から出力される電力の瞬断を検出するように構成されてもよい。この場合、第2出力部26は、「電源に電気的に接続され、電源から供給される電力を外部に出力するように構成される第1出力部」に対応する。
【0137】
・第2出力部26と第3入力部66とが電力線通信によって接続される場合、第2取得部54は、第3入力部66に入力される電力に関する情報を取得し、第2検出部56は、第2取得部54によって取得される情報に応じて、第3入力部66に入力される電力の瞬断を検出するように構成されてもよい。この場合、第3入力部66は、「電源ユニットから供給される電力を入力するように構成される第2入力部」に対応する。
【0138】
・本開示は、釣り具120に適用することもできる。図15の釣り具120は、電源ユ
ニット10から供給される電力を入力するように構成される第4入力部122と、第4入力部122に入力される電力に関する情報を取得する第4取得部124と、第4取得部124によって取得される情報に応じて、第4入力部122に入力される電力の瞬断を検出するように構成される第4検出部126と、を備える。釣り具120は、モータ58が駆動する対象とモータ58の制御プログラム以外に関しては、電気コンポーネント50と同様の構成を有する。釣り具120は、例えば、電動リールを含む。釣り具120のモータ58は、例えば、スプールに連結され、釣り糸の巻き取りを制御する。第4入力部122は、第2入力部52と同様に構成される。第4取得部124は、第2取得部54と同様に構成される。第4検出部126は、第2検出部56と同様の構成を有する。
【0139】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0140】
10…電源ユニット、12…電源、12A…バッテリ、14…第1出力部、16…第1取得部、18…第1検出部、24…第1入力部、26…第2出力部、30…第1記憶部、34…ハウジング、34A…収容空間、36…第1電流検出回路、40…電子機器、50…電気コンポーネント、52…第2入力部、54…第2取得部、56…第2検出部、58…モータ、62…第2制御部、66,96…第3入力部、68…第3出力部、72…第2記憶部、80…第1補助電源、88…第2電流検出回路、92…第1電圧検出回路、94…第2電圧検出回路、97A…タイマ、97B…カウンタ、98…第2補助電源、99…第3検出部、100…第4出力部、102…第3記憶部、104…制御部、120…釣り
具、122…第4入力部、124…第4取得部、126…第4検出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15