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特許7566538画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム、及び印刷システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム、及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20241007BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241007BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
B41J29/38 201
B41J29/38 203
H04N1/00 127A
G06F3/12 304
G06F3/12 371
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020150538
(22)【出願日】2020-09-08
(65)【公開番号】P2022045054
(43)【公開日】2022-03-18
【審査請求日】2023-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】角谷 直哉
(72)【発明者】
【氏名】石川 亮
【審査官】加藤 昌伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-140643(JP,A)
【文献】特開2020-095480(JP,A)
【文献】特開2013-073358(JP,A)
【文献】特開2016-063354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00 - 29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサーバに格納されたファイルを印刷する画像形成装置であって、
ユーザの指示によって送信されたファイルであって印刷されていないファイルを一時的に保持する保持手段と、
前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記画像形成装置のログイン時に入力されたユーザ認証情報に対応するファイルが示された第1のリスト、及び前記保持手段に保持されたファイルが示された第2のリストを含む印刷指示画面の表示を制御する表示制御手段と、
前記印刷指示画面においてユーザに選択されたファイルを印刷する印刷手段とを備え、
前記第1のリストは、前記複数のサーバからそれぞれ送信された複数のファイルリストであって前記複数のサーバそれぞれに格納された前記ユーザ認証情報に対応するファイルが示された複数のファイルリストが合成されたリストであり、
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、複数回印刷されたファイルが上位に表示されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1のリストを生成するリスト生成手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1のリストを生成する情報処理装置から前記第1のリストを取得することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1のリストにおけるファイルの表示順は、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルの優先度を示す優先度設定に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、更新日時が最新のファイルが上位に表示されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、所定のファイル形式のファイルが上位に表示されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、所定のフォルダに格納されていたファイルが上位に表示されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、所定の名称のファイルが上位に表示されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、一度だけ印刷されたファイルが下位に表示されることを特徴とする請求項4乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
複数のサーバに格納されたファイルを印刷する画像形成装置の制御方法であって、
ユーザの指示によって送信されたファイルであって印刷されていないファイルを一時的に保持する保持ステップと、
前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記画像形成装置のログイン時に入力されたユーザ認証情報に対応するファイルが示された第1のリスト、及び前記保持ステップで保持されたファイルが示された第2のリストを含む印刷指示画面の表示を制御する表示制御ステップと、
前記印刷指示画面においてユーザに選択されたファイルを印刷する印刷ステップとを有し、
前記第1のリストは、前記複数のサーバからそれぞれ送信された複数のファイルリストであって前記複数のサーバそれぞれに格納された前記ユーザ認証情報に対応するファイルが示された複数のファイルリストが合成されたリストであり、
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、複数回印刷されたファイルが上位に表示されることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項11】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置の各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
ファイルを格納する複数のサーバと通信を行う情報処理装置と、前記複数のサーバに格納されたファイルを印刷する画像形成装置とを備える印刷システムであって、
前記情報処理装置は、
前記画像形成装置のログイン時に入力されたユーザ認証情報を取得するユーザ認証情報取得手段と、
記ユーザ認証情報に対応するファイルが示されたファイルリストの取得要求を前記複数のサーバへそれぞれ送信する取得要求送信手段と、
前記複数のサーバから取得した複数のファイルリストを合成した第1のリストを生成するリスト生成手段と、
前記第1のリストを送信する送信手段とを備え、
前記画像形成装置は、
前記ユーザ認証情報を送信するユーザ認証情報送信手段と、
ユーザの指示によって送信されたファイルであって印刷されていないファイルを一時的に保持する保持手段と、
前記情報処理装置から受信した第1のリスト及び前記保持手段に保持されたファイルが示された第2のリストを含む印刷指示画面の表示を制御する表示制御手段と、
前記印刷指示画面においてユーザに選択されたファイルを印刷する印刷手段とを備え
前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、複数回印刷されたファイルが上位に表示されることを特徴とする印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム、及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
操作パネルを備える画像形成装置が知られている。画像形成装置は、ユーザが当該操作パネルに入力した指示に従って印刷処理を実行する(例えば、特許文献1参照)。操作パネルには、画像形成装置の記憶デバイスに一時的に保持(以下、「留め置き」という。)された複数のファイルが示されたファイルリストや、画像形成装置と通信可能なクラウドストレージに格納された複数のファイルが示されたファイルリストが表示される。ユーザは、操作パネルに表示されたファイルリストの中から印刷対象となるファイルを選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-159123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来では、画像形成装置の記憶デバイスやクラウドストレージといった保存場所毎にファイルリストを表示する画面(以下、「ファイルリスト画面」という。)が異なる。このため、ユーザは、操作パネルの画面を所望のファイルの保存場所のファイルリスト画面に切り替える必要があり、手間が掛かる。特に、画像形成装置が複数のクラウドストレージと通信可能な構成において、ユーザは、複数のクラウドストレージのファイルリスト画面の中から所望のファイルリスト画面を選択する手間が増えてしまう。このため、従来では、ユーザは印刷対象となるファイルを容易に見つけることができない。
【0005】
本発明の目的は、ユーザが印刷対象となるファイルを見つけ易くすることができる画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム、及び印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、複数のサーバに格納されたファイルを印刷する画像形成装置であって、ユーザの指示によって送信されたファイルであって印刷されていないファイルを一時的に保持する保持手段と、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記画像形成装置のログイン時に入力されたユーザ認証情報に対応するファイルが示された第1のリスト、及び前記保持手段に保持されたファイルが示された第2のリストを含む印刷指示画面の表示を制御する表示制御手段と、前記印刷指示画面においてユーザに選択されたファイルを印刷する印刷手段とを備え、前記第1のリストは、前記複数のサーバからそれぞれ送信された複数のファイルリストであって前記複数のサーバそれぞれに格納された前記ユーザ認証情報に対応するファイルが示された複数のファイルリストが合成されたリストであり、前記第1のリストでは、前記複数のサーバの何れかに格納されたファイルであって前記ユーザ認証情報に対応するファイルのうち、複数回印刷されたファイルが上位に表示されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが印刷対象となるファイルを見つけ易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置としての複合機を含む印刷システムの構成を概略的に示すブロック図である。
図2図1の複合機及び印刷管理装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
図3図1の複合機及び印刷管理装置のソフトウェア構成を概略的に示すブロック図である。
図4図1の印刷システムにおいて複合機がユーザによるログイン要求を受け付けてから印刷処理を実行するまでの一連の流れを説明するためのシーケンス図である。
図5図4のステップS401のログイン処理の手順を示すフローチャートである。
図6図4のステップS410の印刷候補ファイルリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。
図7図2(b)の印刷管理装置の操作パネルに表示される設定画面の一例を示す図である。
図8図2(a)の複合機の操作パネルに表示される留め置き印刷機能画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。なお、本実施の形態では、画像形成装置としての複合機(デジタル複合機/MFP(Multi Function Peripheral))に本発明を適用した場合について説明するが、本発明は複合機に限られない。例えば、留め置き印刷を行うSFP(Single Function Peripheral)等の印刷装置に本発明を適用しても良い。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置としての複合機101を含む印刷システム100の構成を概略的に示すブロック図である。図1において、印刷システム100は、複合機101、サーバとしてのクラウドストレージ102a~クラウドストレージ102c、PC103、及び情報処理装置としての印刷管理装置104を備える。なお、本実施の形態では、一例として、印刷システム100が画像形成装置、PC、情報処理装置を1台ずつ備える構成について説明するが、この構成に限られない。例えば、印刷システム100が画像形成装置、PC、印刷管理装置をそれぞれ複数台備える構成であっても良い。また、本実施の形態では、一例として、3台のサーバを備える構成について説明するが、この構成に限られず、印刷システム100はサーバを少なくとも2台備えていれば良い。
【0011】
印刷システム100において、複合機101は、PC103及び印刷管理装置104とネットワーク105を介して通信可能である。また、印刷システム100において、PC103及び印刷管理装置104は、ネットワーク105及び外部ネットワーク106を介して、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cと通信可能である。
【0012】
複合機101は、コピー機能、スキャン機能、通信機能等を備える。また、複合機101は、留め置き印刷を行う。留め置き印刷では、複合機101は、印刷管理装置104等から受信したファイルの印刷を即座に行わずに当該ファイルを一時的に保持し、複合機101にログインしたユーザによる実行指示に従って、上記保持していたファイルを印刷する。
【0013】
クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cは、ユーザがPC103を操作して作成した「pptx」、「doc」、「pdf」、「zip」等の拡張子を持つファイルを格納する。印刷管理装置104は、複合機101による印刷処理のサポートを行う。例えば、印刷管理装置104は、印刷管理装置104に登録されたサーバであるクラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納された複数のファイルが示される印刷候補ファイルリストを生成する。印刷管理装置104は、当該印刷候補ファイルリストを複合機101へ送信する。
【0014】
図2は、図1の複合機101及び印刷管理装置104のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図2(a)は、複合機101のハードウェア構成を示す。図2(a)において、複合機101は、制御部200、プリンタ210、スキャナ211、及び操作パネル212を備える。制御部200は、プリンタ210、スキャナ211、及び操作パネル212とそれぞれ接続されている。また、制御部200は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、ネットワークI/F制御部205、スキャナI/F制御部206、プリンタI/F制御部207、及びパネル制御部208を備える。CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、ネットワークI/F制御部205、スキャナI/F制御部206、プリンタI/F制御部207、及びパネル制御部208は、バス209を介して互いに接続されている。
【0015】
CPU201は、複合機101のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ROM202は、リードオンリーメモリであり、複合機101のブートプログラムや固定パラメータ等を格納する。RAM203は、ランダムアクセスメモリであり、CPU201が複合機101の動作を制御する際にプログラムや中間データ等を一時的に格納するための一時格納領域として使用される。HDD204は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。CPU201は、ROM202に記憶されているブートプログラムを実行し、HDD204に格納されているプログラムをRAM203に展開し、展開したプログラムを実行することにより、複合機101の動作を制御する。
【0016】
ネットワークI/F制御部205は、ネットワーク105とのデータの送受信を制御する。スキャナI/F制御部206は、スキャナ211による原稿の読み取り処理を制御する。プリンタI/F制御部207は、プリンタ210による印刷処理等を制御する。パネル制御部208は、タッチパネル式の操作パネル212を制御する。例えば、パネル制御部208は、操作パネル212に各種情報を表示させ、また、ユーザが操作パネル212に入力した指示、例えば、スキャンや印刷の実行指示を操作パネル212から取得する。
【0017】
図2(b)は、印刷管理装置104のハードウェア構成を示す。図2(b)において、印刷管理装置104は、制御部213及び操作パネル220を備える。制御部213は、操作パネル220と接続されている。また、制御部213は、CPU214、ROM215、RAM216、HDD217、ネットワークI/F制御部218、及びパネル制御部219を備える。CPU214、ROM215、RAM216、HDD217、ネットワークI/F制御部218、及びパネル制御部219は、バス221を介して互いに接続されている。
【0018】
CPU214は、印刷管理装置104のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ROM215は、リードオンリーメモリであり、印刷管理装置104のブートプログラムや固定パラメータ等を格納する。RAM216は、ランダムアクセスメモリであり、CPU214が印刷管理装置104の動作を制御する際にプログラムや中間データ等を一時的に格納するための一時格納領域として使用される。HDD217は、ハードディスクドライブであり、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。CPU214は、ROM215に記憶されているブートプログラムを実行し、HDD217に格納されているプログラムをRAM216に展開し、展開したプログラムを実行することにより、印刷管理装置104の動作を制御する。ネットワークI/F制御部218は、ネットワーク105とのデータの送受信を制御する。パネル制御部219は、タッチパネル式の操作パネル220を制御する。例えば、パネル制御部219は、操作パネル220に各種情報を表示させ、また、ユーザが操作パネル220に入力した指示を操作パネル220から取得する。
【0019】
図3は、図1の複合機101及び印刷管理装置104のソフトウェア構成を概略的に示すブロック図である。図3(a)は、複合機101のソフトウェア構成を示す。図3(a)において、複合機101は、ネットワークドライバ301、ネットワーク制御モジュール302、通信制御モジュール303、暗号化処理モジュール304、印刷読取処理モジュール305、デバイス制御モジュール306、及びUI制御モジュール307を備える。これらのモジュールの処理は、CPU201がRAM203に展開されたプログラムを実行することによって実現される。
【0020】
ネットワークドライバ301は、ネットワークI/F制御部205を制御し、ネットワーク105を介して外部装置とデータの送受信を行う。ネットワーク制御モジュール302は、TCP/IP等のネットワーク通信プロトコルにおけるトランスポート層以下の通信を制御してデータの送受信を行う。通信制御モジュール303は、複合機101が対応する複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。例えば、複合機101が対応するTLS等の暗号化通信は、通信制御モジュール303によって実行される。
【0021】
暗号化処理モジュール304は、データの暗号化や復号化、電子署名の生成や検証、ハッシュ値生成等の各種暗号処理を実行するためのモジュールである。例えば、通信制御モジュール303によって実行されるTLS等の暗号化通信処理において、暗号化処理モジュール304が暗号化処理を実行する。
【0022】
印刷読取処理モジュール305は、プリンタ210による印刷処理や、スキャナ211による原稿の読み取り処理等を実行するためのモジュールである。デバイス制御モジュール306は、複合機101の制御コマンドや制御データを生成して、複合機101を統括的に制御するためのモジュールである。UI制御モジュール307は、操作パネル212及びパネル制御部208を制御するためのモジュールである。
【0023】
図3(b)は、印刷管理装置104のソフトウェア構成を示す。図3(b)において、印刷管理装置104は、ネットワークドライバ308、ネットワーク制御モジュール309、通信制御モジュール310、暗号化処理モジュール311、印刷読取処理モジュール312、デバイス制御モジュール313、及びUI制御モジュール314を備える。これらのモジュールの処理は、CPU214がRAM216に展開されたプログラムを実行することによって実現される。
【0024】
ネットワークドライバ308は、ネットワークI/F制御部218を制御し、ネットワーク105を介して外部装置とデータの送受信を行う。ネットワーク制御モジュール309は、TCP/IP等のネットワーク通信プロトコルにおけるトランスポート層以下の通信を制御してデータの送受信を行う。通信制御モジュール310は、印刷管理装置104が対応する複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。例えば、印刷管理装置104が対応するTLS等の暗号化通信は、通信制御モジュール310によって実行される。
【0025】
暗号化処理モジュール311は、データの暗号化や復号化、電子署名の生成や検証、ハッシュ値生成等の各種暗号処理を実行するためのモジュールである。例えば、通信制御モジュール310によって実行されるTLS等の暗号化通信処理において、暗号化処理モジュール311が暗号化処理を実行する。
【0026】
印刷読取処理モジュール312は、複合機101のプリンタ210による印刷処理や、スキャナ211による原稿の読み取り処理等の実行を補助するためのモジュールである。デバイス制御モジュール313は、印刷管理装置104の制御コマンドや制御データを生成して、印刷管理装置104を統括的に制御するためのモジュールである。UI制御モジュール314は、操作パネル220及びパネル制御部219を制御するためのモジュールである。
【0027】
図4は、図1の印刷システム100において複合機101がユーザによるログイン要求を受け付けてから印刷処理を実行するまでの一連の流れを説明するためのシーケンス図である。図4において、複合機101が実行する各処理は、複合機101のCPU201がRAM203に展開されたプログラムを実行することによって実現される。また、図4において、印刷管理装置104が実行する各処理は、印刷管理装置104のCPU214がRAM216に展開されたプログラムを実行することによって実現される。
【0028】
図4において、まず、複合機101のCPU201は、図5のログイン処理を実行する(ステップS401)。
【0029】
図5は、図4のステップS401のログイン処理の手順を示すフローチャートである。
【0030】
図5において、CPU201は、操作パネル212にログイン画面(不図示)を表示させる(ステップS501)。CPU201は、ユーザがユーザID及びパスワードを含むユーザ認証情報をログイン画面に入力したことを検知すると(ステップS502)、このユーザ認証情報を用いてユーザ認証を開始する(ステップS503)。次いで、CPU201は、ユーザ認証を成功したか否かを判別する(ステップS504)。ユーザ認証では、例えば、CPU201は、予め登録された複数の登録情報と、ログイン画面に入力されたユーザ認証情報とを照合する。登録情報は、ユーザID及びパスワードを含み、HDD204等に予め格納されている。ログイン画面に入力されたユーザ認証情報が上記複数の登録情報の何れかと対応、例えば、一致する場合、CPU201は、ユーザ認証を成功したと判別する。一方、ログイン画面に入力されたユーザ認証情報が上記複数の登録情報の何れとも対応しない場合、CPU201は、ユーザ認証を失敗したと判別する。
【0031】
ステップS504の判別の結果、ユーザ認証を失敗した場合、CPU201は、この旨を示すエラー画面を操作パネル212に表示し、ログイン処理はステップS502に戻る。ステップS504の判別の結果、ユーザ認証を成功した場合、CPU201は、ユーザ認証情報を入力したユーザが複合機101へログインすることを許可する(ステップS505)。これにより、上記ユーザは、複合機101の各種機能を利用可能となり、例えば、複合機101に保持されているファイルの印刷の開始を複合機101に指示可能となる。次いで、CPU201は、ステップS502にてユーザが入力したユーザ認証情報をRAM203に保持し(ステップS506)、ログイン処理は終了する。
【0032】
図4に戻り、CPU201は、ログイン処理を終了すると、RAM203に保持されたユーザ認証情報を印刷管理装置104へ送信する(ステップS402)(ユーザ認証情報送信手段)。
【0033】
印刷管理装置104のCPU214は、複合機101のログイン時に入力されたユーザ認証情報を複合機101から取得する(ステップS403)(ユーザ認証情報取得手段)。次いで、CPU214は、当該印刷管理装置104に登録されたサーバであるクラウドストレージ102aへ、ユーザ認証情報に対応するユーザのファイルリストの取得要求を送信する(ステップS404)(取得要求送信手段)。このファイルリストは、クラウドストレージ102aに格納された複数のファイルのうちユーザ認証情報に対応するユーザによって作成されたファイル(以下、「ユーザ認証情報対応ファイル」という。)の名称、ファイル形式、更新日時等を含む。また、CPU214は、印刷管理装置104に登録されたサーバであるクラウドストレージ102b、クラウドストレージ102cへも、ユーザ認証情報に対応するユーザのファイルリストの取得要求を送信する(ステップS406、S408)。クラウドストレージ102aは、印刷管理装置104から受信した上記ファイルリストの取得要求の応答を行う(ステップS405)。具体的に、クラウドストレージ102aは、当該取得要求に対応するファイルリストを印刷管理装置104へ送信する。クラウドストレージ102b、クラウドストレージ102cも同様に、印刷管理装置104から受信した上記ファイルリストの取得要求の応答を行う(ステップS407、S409)。
【0034】
印刷管理装置104のCPU214は、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cからそれぞれ受信したファイルリストに基づいて、図6の印刷候補ファイルリスト生成処理を実行する(ステップS410)。
【0035】
図6は、図4のステップS410の印刷候補ファイルリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。図6の印刷候補ファイルリスト生成処理では、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたファイルの優先度を示す印刷対象優先度設定がHDD217に既に格納されていることとする。本実施の形態では、後述する図8の留め置き印刷機能画面801の推定印刷データリスト803において、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたファイルの名称が、印刷対象優先度設定における優先度が高い順に表示される。
【0036】
図6において、CPU214は、受信したファイルリストが複数であるか否かを判別する(ステップS601)。ステップS601では、例えば、上述したようにクラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cからそれぞれファイルリストを受信した場合、CPU214は、受信したファイルリストが複数であると判別する。一方、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cの何れか1つのみからファイルリストを受信した場合、CPU214は、受信したファイルリストが複数でないと判別する。
【0037】
ステップS601の判別の結果、受信したファイルリストが複数でない場合、印刷候補ファイルリスト生成処理は、後述するステップS603に進む。ステップS601の判別の結果、受信したファイルリストが複数である場合、CPU214は、受信した複数のファイルリスト(格納ファイルリスト)を合成する(ステップS602)。次いで、CPU214は、印刷対象優先度設定をHDD217から取得する(ステップS603)。本実施の形態では、印刷システム100の管理者等が操作パネル220に表示された図7(a)の設定画面701に印刷対象優先度設定を設定可能であり、この印刷対象優先度設定がHDD217に格納されている。なお、設定画面701は、操作パネル220以外に表示されても良く、例えば、印刷管理装置104がネットワーク105経由で提供するリモートUIとしてPC103に表示される構成でも良い。
【0038】
設定画面701において、有効化ボタン702a~702fの何れかが選択状態でOKボタン703が押下されると、選択状態の有効化ボタンに対応する条件709が後述する推定印刷データリスト803におけるファイルの表示順を決めるための条件として設定される。
【0039】
例えば、有効化ボタン702aに対応する条件709が設定された場合、更新日時が最新のユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。有効化ボタン702bに対応する条件709が設定された場合、設定ボタン704を選択して設定されたファイル形式のユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。例えば、管理者は、設定ボタン704を選択して、「pptx」、「doc」、「pdf」等の印刷可能なファイル形式を設定する。
【0040】
有効化ボタン702cに対応する条件709が設定された場合、設定ボタン705を選択して設定されたクラウドストレージ内のフォルダに格納されたユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。有効化ボタン702dに対応する条件709が設定された場合、設定ボタン706を選択して設定された名称のユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。有効化ボタン702eに対応する条件709が設定された場合、複数回印刷したユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。有効化ボタン702fに対応する条件709が設定された場合、一度だけ印刷したユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において上位に表示される。なお、未選択状態の有効化ボタンに対応する条件709の優先度は最下位に設定される。例えば、有効化ボタン702fが未選択状態である場合、一度だけ印刷したユーザ認証情報対応ファイルが、後述する推定印刷データリスト803において下位に表示される。
【0041】
また、設定画面701では、選択状態の有効化ボタンに対応する条件709の優先度710が表示され、この優先度を変更可能である。例えば、有効化ボタン702bが押下されて有効化ボタン702bが選択状態に切り替わると、図7(b)に示すように、有効化ボタン702bに対応する領域の色が反転してアクティブ状態となる。続けて、例えば、「優先度を上げる」ボタン707が押下されると、図7(c)に示すように、有効化ボタン702bに対応する条件709の優先度710が1段階上がる。一方、「優先度を下げる」ボタン708が押下されると、有効化ボタン702bに対応する条件709の優先度710が1段階下がる。このように設定画面701にて設定された設定値は、OKボタン703が押下された際に、印刷対象優先度設定としてHDD217に格納される。
【0042】
本実施の形態では、ユーザが印刷対象として選択する可能性(以下、「印刷所望度」という。)が比較的高いファイルの優先度710は、他のファイルの優先度710より高めに設定される。印刷所望度が比較的高いファイルは、例えば、更新日時が最新のユーザ認証情報対応ファイル、予め設定された所定のファイル形式のユーザ認証情報対応ファイル、予め設定されたクラウドストレージ内の所定のフォルダに格納されたユーザ認証情報対応ファイル、予め設定された名称のユーザ認証情報対応ファイル、複数回印刷したユーザ認証情報対応ファイルである。また、印刷所望度が比較的低いファイルの優先度710は、他のファイルの優先度710より低めに設定される。印刷所望度が比較的低いファイルは、例えば、一度だけ印刷したユーザ認証情報対応ファイルである。
【0043】
図6に戻り、CPU214は、印刷対象優先度設定が有効であるか否かを判別する(ステップS604)。ステップS604では、例えば、有効化ボタン702a~702fの何れかが選択状態である場合、CPU214は、印刷対象優先度設定が有効であると判別する。一方、有効化ボタン702a~702fの全てが未選択状態である場合、CPU214は、印刷対象優先度設定が無効であると判別する。なお、本実施の形態では、印刷対象優先度設定の有効及び無効の何れかを示す設定値に基づいて、ステップS604の判別が行われても良い。
【0044】
ステップS604の判別の結果、印刷対象優先度設定が無効である場合、印刷候補ファイルリスト生成処理は、後述するステップS606に進む。ステップS604の判別の結果、印刷対象優先度設定が有効である場合、CPU214は、上記印刷対象優先度設定に基づいて、ファイルリストのソート処理を行う(ステップS605)。なお、ステップS605では、上述したステップS601において、受信したファイルリストが複数であると判別された場合には、ステップS602の処理にて合成済みのファイルリストが用いられる。一方、ステップS601において、受信したファイルリストが複数でないと判別された場合には、印刷管理装置104がクラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cの何れか1つから取得したファイルリストが用いられる。以下では、ステップS605にて使用されるファイルリストを「処理対象ファイルリスト」とする。
【0045】
ソート処理では、CPU214は、処理対象ファイルリストに含まれる複数のユーザ認証情報対応ファイルの名称の並び順を印刷対象優先度設定の優先度710が高い順にソートする。次いで、CPU214は、印刷候補ファイルリストを生成する(ステップS606)。例えば、ステップS604の判別の結果、印刷対象優先度設定が有効である場合、CPU214は、処理対象ファイルリストにおける複数のユーザ認証情報対応ファイルの名称を印刷対象優先度設定の優先度710が高い順に並べた印刷候補ファイルリストを生成する。一方、ステップS604の判別の結果、印刷対象優先度設定が無効である場合、CPU214は、例えば、処理対象ファイルリストを印刷候補ファイルリストとしてコピーする。つまり、この場合、印刷候補ファイルリストにおけるユーザ認証情報対応ファイルの名称の並び順は、処理対象ファイルリストにおけるユーザ認証情報対応ファイルの名称の並び順と同じである。次いで、CPU214は、生成した印刷候補ファイルリストをRAM216に保存する。
【0046】
図4に戻り、印刷管理装置104のCPU214は、上記印刷候補ファイルリストを複合機101へ送信する(ステップS411)。
【0047】
複合機101のCPU201は、印刷管理装置104から取得した印刷候補ファイルリストをHDD204に格納する。また、CPU201は、当該印刷候補ファイルリストに基づいて、図8の留め置き印刷機能画面801(印刷指示画面)を操作パネル212に表示する制御を行う(ステップS412)(表示制御手段)。
【0048】
留め置き印刷機能画面801は、ユーザが複合機101に留め置きされたファイルの印刷の実行を指示するための画面であり、受信印刷データリスト802及び推定印刷データリスト803を備える。
【0049】
受信印刷データリスト802には、ユーザの指示によってPC103等から送信され且つHDD204に一時的に保持されている(留め置きされている)ファイルの一覧が表示される。なお、受信印刷データリスト802に表示されるファイルは、ユーザの指示によって留め置きされたファイルであるので、当該ファイルは印刷所望度が極めて高いファイルである。
【0050】
推定印刷データリスト803には、ステップS411にて印刷管理装置104から送信された印刷候補ファイルリストが表示される。推定印刷データリスト803では、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたユーザ認証情報対応ファイルが印刷対象優先度設定の優先度710の高い順に表示されている。推定印刷データリスト803では、優先度710に基づいて、印刷所望度が比較的高い印刷候補ファイルが他のファイルより優先的に表示される。具体的に、更新日時が最新のユーザ認証情報対応ファイル、予め設定された所定のファイル形式のユーザ認証情報対応ファイル、予め設定されたクラウドストレージ内の所定のフォルダに格納されたユーザ認証情報対応ファイル、予め設定された名称のユーザ認証情報対応ファイル、複数回印刷したユーザ認証情報対応ファイル等が他のファイルより上位に表示される。一方、推定印刷データリスト803では、印刷所望度が比較的低い印刷候補ファイル、例えば、一度だけ印刷したユーザ認証情報対応ファイルは、他のファイルより下位に表示される。また、推定印刷データリスト803では、各ユーザ認証情報対応ファイルの保存場所や生成日時等が表示されている。
【0051】
CPU201は、留め置き印刷機能画面801において、例えば、ユーザがクラウドストレージ102aに格納されたファイルに対応するチェックボックスを選択して印刷ボタン804を押下するといった印刷の実行指示を受け付けると(ステップS413)、選択されたチェックボックスに対応する印刷対象ファイルの取得要求をクラウドストレージ102aへ送信する(ステップS414)。
【0052】
クラウドストレージ102aは、複合機101から受信した上記印刷対象ファイルの取得要求の応答を行う(ステップS415)。具体的に、クラウドストレージ102aは、当該取得要求に対応するファイルを複合機101へ送信する。複合機101のCPU201は、クラウドストレージ102aからファイルを受信し、受信したファイルの印刷を実行する(ステップS416)。
【0053】
上述した実施の形態によれば、ユーザの指示によって留め置きされているファイルが示される受信印刷データリスト802と推定印刷データリスト803とを含む留め置き印刷機能画面801が操作パネル212に表示される。すなわち、ユーザの指示によって留め置きされているファイルといった印刷所望度が極めて高いファイルが、同一画面上に、他のファイルと区別して表示される。これにより、印刷所望度が極めて高いファイルが他のファイルと混在してユーザが印刷対象となるファイルを見つけ難くなるのを防止することができる。また、推定印刷データリスト803は、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cから取得した複数のファイルリストを合成した印刷候補ファイルリストである。これにより、ユーザが、印刷対象となるファイルを選択する際に、複数のクラウドストレージのファイルリストの表示画面の中から所望のファイルリストの表示画面を選択する手間を無くすことができる。このように、本実施の形態では、印刷所望度が極めて高いファイルが他のファイルと混在してユーザが印刷対象となるファイルを見つけ難くなるのを防止しつつ、所望のファイルリストの表示画面を選択する手間を無くすことができる。その結果、ユーザが印刷対象となるファイルを見つけ易くすることができる。
【0054】
上述した実施の形態では、複合機101は、印刷候補ファイルリストを印刷管理装置104から取得する。これにより、取得した印刷候補ファイルリストに基づいて、推定印刷データリスト803を含む留め置き印刷機能画面801を操作パネル212に容易に表示させることができる。
【0055】
上述した実施の形態では、推定印刷データリスト803におけるファイルの表示順は、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたファイルの優先度を示す印刷対象優先度設定に基づいて決定される。これにより、印刷対象優先度設定に基づいて、ユーザが印刷対象となるファイルを見つけ易くなるように推定印刷データリスト803におけるファイルの表示順を制御することができる。
【0056】
上述した実施の形態では、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたユーザ認証情報対応ファイルのうち、印刷所望度が比較的高い印刷候補ファイルが他のファイルより上位に表示される。印刷所望度が比較的高い印刷候補ファイルは、更新日時が最新のユーザ認証情報対応ファイル、予め設定されたクラウドストレージ内の所定のフォルダに格納されたユーザ認証情報対応ファイル、予め設定された名称のユーザ認証情報対応ファイル、複数回印刷したユーザ認証情報対応ファイルである。これにより、ユーザが印刷対象となるファイルを見つけ易いリスト表示を行うことができる。
【0057】
また、上述した実施の形態では、クラウドストレージ102a~クラウドストレージ102cに格納されたユーザ認証情報対応ファイルのうち、印刷所望度が比較的低い印刷候補ファイルが他のファイルより下位に表示される。印刷所望度が比較的低い印刷候補ファイルは、一度だけ印刷したユーザ認証情報対応ファイルである。これにより、印刷所望度が比較的低い印刷候補ファイルが上位に表示されてユーザが印刷対象となるファイルを見つけ難くなるのを防止することができる。
【0058】
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、複合機101及び印刷管理装置104が別々の装置ではなく、複合機101が印刷管理装置104の機能を備える構成であっても良い。つまり、複合機101が、図4及び図6において印刷管理装置104が実行する各処理を実行して印刷候補ファイルリストを生成し、また、設定画面701が複合機101の操作パネル212に表示される。このような構成においても、上述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0059】
また、上述した実施の形態では、サーバがクラウドストレージである構成について説明したが、サーバの構成はこれに限られない。例えば、サーバは、オンプレミスのファイルサーバであっても良い。
【0060】
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、該システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0061】
101 複合機
102a クラウドストレージ
102b クラウドストレージ
102c クラウドストレージ
104 印刷管理装置
201 CPU
204 HDD
205 ネットワークI/F制御部
208 パネル制御部
210 プリンタ
214 CPU
218 ネットワークI/F制御部
801 留め置き印刷機能画面
802 受信印刷データリスト
803 推定印刷データリスト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8