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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】定着装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20241007BHJP
   G03G 15/22 20060101ALI20241007BHJP
   B41J 29/377 20060101ALI20241007BHJP
   B65H 29/22 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
G03G15/20 505
G03G15/22 103C
B41J29/377 103
B65H29/22
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020159775
(22)【出願日】2020-09-24
(65)【公開番号】P2022053136
(43)【公開日】2022-04-05
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 孝規
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-081403(JP,A)
【文献】登録実用新案第3167099(JP,U)
【文献】特開2016-109847(JP,A)
【文献】特開2009-192998(JP,A)
【文献】特開2020-111396(JP,A)
【文献】特開2016-051004(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
G03G 15/22
G03G 21/00
B41J 29/377
B65H 29/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを加熱してトナー像をシートに定着させる定着部と、
シート搬送方向において前記定着部の下流に配置され、第1ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する第1回転体対と、
前記シート搬送方向において前記第1回転体対に隣接するように前記第1回転体対の下流に配置され、第2ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する第2回転体対と、
前記第1回転体対によって搬送されるシートを前記第2回転体対に向けて案内し、前記シート搬送方向における前記第1回転体対と前記第2回転体対との間の搬送路の一部を画定するガイド部と、
前記シート搬送方向において前記第1回転体対よりも下流かつ前記第2回転体対よりも上流の第1位置において、前記搬送路に連通する第1連通部を有する第1ダクトと、
前記シート搬送方向において前記第1位置よりも下流かつ前記第2回転体対よりも上流の第2位置において、前記搬送路に連通する第2連通部を有する第2ダクトと、を備え、
前記第1回転体対及び前記第2回転体対は、前記シート搬送方向に直交する幅方向において、前記搬送路を通過するシートの全幅に亘ってシートに接触可能に構成されており、
前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記搬送路に対して前記ガイド部と同じ側に配置され、
前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記第2連通部を通って前記搬送路に向かい、前記搬送路に沿って前記シート搬送方向とは逆方向に進み、かつ前記搬送路から前記第1連通部に排出される気流を形成するように構成されている、
ことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記幅方向に視て、前記第1回転体対と、前記第2回転体対と、前記ガイド部と、前記第1回転体対及び前記第2回転体対によって挟持されるシートと、によって囲まれる空間に連通する、
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
第1ニップにおいてシートを加熱してトナー像をシートに定着させる定着回転体対を有する定着部と、
シート搬送方向において前記定着回転体対に隣接するように前記定着回転体対の下流に配置され、第2ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する搬送回転体対と、
前記定着回転体対によって搬送されるシートを前記搬送回転体対に向けて案内し、前記シート搬送方向における前記定着回転体対と前記搬送回転体対との間の搬送路の一部を画定するガイド部と、
前記シート搬送方向において前記定着回転体対よりも下流かつ前記搬送回転体対よりも上流の第1位置において、前記搬送路に連通する第1連通部を有する第1ダクトと、
前記シート搬送方向において前記第1位置よりも下流かつ前記搬送回転体対よりも上流の第2位置において、前記搬送路に連通する第2連通部を有する第2ダクトと、を備え、
前記定着回転体対及び前記搬送回転体対は、前記シート搬送方向に直交する幅方向において、前記搬送路を通過するシートの全幅に亘ってシートに接触可能に構成されており、
前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記搬送路に対して前記ガイド部と同じ側に配置され、
前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記第2連通部を通って前記搬送路に向かい、前記搬送路に沿って前記シート搬送方向とは逆方向に進み、かつ前記搬送路から前記第1連通部に排出される気流を形成するように構成されている、
ことを特徴とする定着装置。
【請求項4】
前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記幅方向に視て、前記定着回転体対と、前記搬送回転体対と、前記ガイド部と、前記定着回転体対及び前記搬送回転体対によって挟持されるシートと、によって囲まれる空間に連通する、
ことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
【請求項5】
前記定着部は、シートを加熱するためのヒータを有し、
前記ガイド部、前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記第1ニップ及び前記第2ニップを通る直線に対して、前記ヒータとは反対側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項6】
前記気流が形成されるように送風するファンを備える、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項7】
前記搬送路に連続し、前記第2ニップによって前記シート搬送方向における下流に搬送されるシートが通過する下流搬送路を備え、
前記第2ダクトは、前記シート搬送方向において前記第2ニップよりも下流の第3位置にて前記下流搬送路に連通する第3連通部を有し、
前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記気流と、前記第3連通部を通って前記下流搬送路に向かう他の気流と、を形成するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項8】
前記下流搬送路が機外に繋がる排出口を備え、
前記他の気流は、前記排出口から機外に排出される、
ことを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
【請求項9】
前記第1連通部は、前記搬送路に連通し、前記幅方向において前記搬送路の中心線に対して一方側に配置される第1開口部と、前記第1位置において前記搬送路に連通し、前記中心線に対して他方側に配置される第2開口部と、を有し、
前記第2連通部は、前記搬送路に連通し、前記幅方向において前記中心線に対して一方側に配置される第3開口部と、前記第2位置において前記搬送路に連通し、前記中心線に対して他方側に配置される第4開口部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項10】
前記第1連通部は、前記搬送路に連通し、前記搬送路においてシートが通過可能なシート通過領域の前記幅方向における全幅に亘って前記幅方向に配列される複数の開口部を有し、
前記第2ダクトは、前記搬送路に連通し、前記シート通過領域の前記幅方向における全幅に亘って前記幅方向に配列される複数の開口部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項11】
シートにトナー像を形成する画像形成部と、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートにトナー像を定着させる定着装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、シートにトナー像を転写し、転写されたトナー像に熱及び圧力を付与することで、シートに該トナー像を定着させる電子写真方式の画像形成装置が知られている。シートは、水分を含入しており、トナー像の定着時に加熱されることで、シートから水蒸気が放出される。この水蒸気が搬送ガイドの表面に結露すると、搬送されるシートが結露した水分を吸って、ジャムや画像不良の原因となることがある。
【0003】
従来、トナー像をシートに定着させる定着ユニットと、シート搬送方向において定着ユニットの下流に配置される第1搬送ローラ対と、を備えた画像形成装置が提案されている。この画像形成装置には、第1搬送ローラ対を囲むように配置された冷却ダクトと、両面搬送路の入口に配置された排気ダクトと、が設けられている。冷却ダクトを通過した空気は、第1搬送ローラ対及び搬送路を通って、排気ダクトへ排出される。第1搬送ローラ対は、シートの幅方向において並設される2つのローラ対から構成されているため、冷却ダクトから搬送路に進入した空気は、2つのローラ対の間を通過することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-90170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置は、上述したように第1搬送ローラ対が2つのローラ対から構成されているため、幅方向において、シートはこれら2つのローラ対に接触する領域と、2つのローラ対に接触しない領域を持つこととなる。具体的には、幅方向において、シートの中央部は第1搬送ローラ対の2つのローラ対には接触しない。シートは、ローラ対に接触することで急冷されるため、ローラ対に接触する領域と接触しない領域との間で定着画像の光沢ムラが発生してしまう。近年、結露による画像不良や、光沢ムラを低減し、高品位な成果物を提供することが求められている。
【0006】
そこで、本発明は、高品位な成果物を提供可能な定着装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、定着装置において、シートを加熱してトナー像をシートに定着させる定着部と、シート搬送方向において前記定着部の下流に配置され、第1ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する第1回転体対と、前記シート搬送方向において前記第1回転体対に隣接するように前記第1回転体対の下流に配置され、第2ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する第2回転体対と、前記第1回転体対によって搬送されるシートを前記第2回転体対に向けて案内し、前記シート搬送方向における前記第1回転体対と前記第2回転体対との間の搬送路の一部を画定するガイド部と、前記シート搬送方向において前記第1回転体対よりも下流かつ前記第2回転体対よりも上流の第1位置において、前記搬送路に連通する第1連通部を有する第1ダクトと、前記シート搬送方向において前記第1位置よりも下流かつ前記第2回転体対よりも上流の第2位置において、前記搬送路に連通する第2連通部を有する第2ダクトと、を備え、前記第1回転体対及び前記第2回転体対は、前記シート搬送方向に直交する幅方向において、前記搬送路を通過するシートの全幅に亘ってシートに接触可能に構成されており、前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記搬送路に対して前記ガイド部と同じ側に配置され、前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記第2連通部を通って前記搬送路に向かい、前記搬送路に沿って前記シート搬送方向とは逆方向に進み、かつ前記搬送路から前記第1連通部に排出される気流を形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、定着装置において、第1ニップにおいてシートを加熱してトナー像をシートに定着させる定着回転体対を有する定着部と、シート搬送方向において前記定着回転体対に隣接するように前記定着回転体対の下流に配置され、第2ニップにおいてシートを前記シート搬送方向に搬送する搬送回転体対と、前記定着回転体対によって搬送されるシートを前記搬送回転体対に向けて案内し、前記シート搬送方向における前記定着回転体対と前記搬送回転体対との間の搬送路の一部を画定するガイド部と、前記シート搬送方向において前記定着回転体対よりも下流かつ前記搬送回転体対よりも上流の第1位置において、前記搬送路に連通する第1連通部を有する第1ダクトと、前記シート搬送方向において前記第1位置よりも下流かつ前記搬送回転体対よりも上流の第2位置において、前記搬送路に連通する第2連通部を有する第2ダクトと、を備え、前記定着回転体対及び前記搬送回転体対は、前記シート搬送方向に直交する幅方向において、前記搬送路を通過するシートの全幅に亘ってシートに接触可能に構成されており、前記第1連通部及び前記第2連通部は、前記搬送路に対して前記ガイド部と同じ側に配置され、前記第1ダクト及び前記第2ダクトは、前記第2連通部を通って前記搬送路に向かい、前記搬送路に沿って前記シート搬送方向とは逆方向に進み、かつ前記搬送路から前記第1連通部に排出される気流を形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、高品位な成果物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態に係るプリンタを示す全体概略図。
図2】(a)は定着ユニットに到達する前の未定着のトナー像及びシートを示す模式図、(b)は定着ユニットを通過中のシートの様子を示す模式図。(c)は、定着ユニットを通過した直後のシートの状態を示す模式図、(d)は水分が放出されている状態のシートの様子を示す模式図。
図3】定着ユニット及び排出反転部を示す断面図。
図4】送風ダクト及び排気ダクトを示す斜視図。
図5】定着ユニット及び排出反転部における空気の流れを示す断面図。
図6】第2の実施の形態に係る、定着ユニット及び排出反転部における空気の流れを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施の形態>
〔全体構成〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。画像形成装置としてのプリンタ100は、電子写真方式のフルカラーレーザビームプリンタである。プリンタ100は、図1に示すように、プリンタ本体115と、プリンタ本体115の上部に設置される読取装置120と、を有している。
【0012】
プリンタ本体115は、シートSに画像を形成する画像形成ユニット71と、給送部72と、定着ユニット3と、排出反転部73と、両面搬送部74と、を有している。画像形成部としての画像形成ユニット71は、4つのドラムユニット11Y,11M,11C,11Kと、4つの現像ユニット10Y,10M,10C,10Kと、トナー貯蔵部TY,TM,TC,TKと、スキャナユニット12と、を有している。各ドラムユニット及び各現像ユニットは、プリンタ本体115に対して着脱可能に設けられている。4つのドラムユニット11Y,11M,11C,11K及び4つの現像ユニット10Y,10M,10C,10Kは、形成する画像の色が異なること以外は同じ構成である。そのため、ドラムユニット11Y及び現像ユニット10Yの構成及び画像形成プロセスのみを説明し、他のドラムユニット及び現像ユニットの説明は省略する。
【0013】
ドラムユニット11Yは、感光ドラム110と、不図示の帯電手段と、不図示のクリーニング手段と、を有している。感光ドラム110は、アルミシリンダの外周に有機光導電層を塗布して構成され、不図示の駆動モータによって回転する。クリーニング手段は、感光ドラム110から転写され切らなかったトナーをクリーニングする。
【0014】
また、画像形成ユニット71には、駆動ローラ13a及び二次転写対向ローラ13b等に巻き掛けられた中間転写ベルト13が設けられ、中間転写ベルト13の内側には、一次転写ローラ14Y,14M,14C,14Kが設けられている。また、中間転写ベルト13を挟むように、二次転写対向ローラ13bに対向して二次転写ローラ24が設けられており、中間転写ベルト13及び二次転写ローラ24は、搬送されるシートSに画像を転写する画像形成部としての転写ニップN1を形成している。
【0015】
給送部72は、プリンタ本体115の下部に設けられ、シートSを支持するカセット21と、カセット21に支持されたシートSを給送するピックアップローラ17と、を有している。また、給送部72は、ピックアップローラ17によって給送されたシートSを1枚ずつに分離する分離ローラ対18を有している。定着ユニット3は、中空状に形成される定着ローラ3a及び加圧ローラ3bを有しており、定着ローラ3aの内部には、ヒータ26(図3参照)とヒータの温度を測定する温度センサが内蔵されている。
【0016】
ここで、プリンタ本体115に設けられる各搬送路及びシートを搬送するための構成要素について説明する。プリンタ本体115は、給送搬送路R1と、給送搬送路R1のシート搬送方向における下流端である分岐点BP1において分岐する排出搬送路R2及び反転搬送路R3と、反転搬送路R3が合流点BP2において合流する両面搬送路R4と、を有する。両面搬送路R4は、転写ニップN1によって第1面に画像が形成されたシートを転写ニップN1に向けて再び案内し、合流点BP3において給送搬送路R1に合流する。
【0017】
排出搬送路R2には、シートSを排出トレイ5に排出する排出ローラ対44が設けられており、両面搬送路R4には、正逆転可能に構成され、シートSをスイッチバックして反転搬送可能な反転ローラ対45が設けられている。また、反転搬送路R3には、搬送ローラ対43が設けられ、両面搬送路R4には、搬送ローラ対46,47,48が設けられている。給送搬送路R1の合流点BP3の近傍には、レジストレーションローラ対(以下、レジローラ対とする)23が設けられている。
【0018】
次に、このように構成されたプリンタ100の画像形成動作について説明する。不図示のパソコンや読取装置120によって読取られた画像データがスキャナユニット12に入力されると、スキャナユニット12から、画像データに対応したレーザ光がドラムユニット11Yの感光ドラム110上に照射される。なお、読取装置120によって読取られた画像データは、制御装置6に送られて保存される。
【0019】
この時、感光ドラム110は、帯電ローラにより表面が予め所定の極性・電位に一様に帯電されており、スキャナユニット12からレーザ光が照射されることによって表面に静電潜像が形成される。感光ドラム110に形成された静電潜像は、トナー貯蔵部TYからトナーが供給された現像ユニット10Yにより現像され、感光ドラム110上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0020】
同様にして、ドラムユニット11M,11C,11Kの各感光ドラムにもスキャナユニット12からレーザ光が照射された後、現像ユニット10M,10C,10Kによってマゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。各感光ドラム上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ14Y,14M,14C,14Kにより中間転写ベルト13に転写され、駆動ローラ13aによって回転する中間転写ベルト13により転写ニップN1まで搬送される。なお、各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト13上に一次転写された上流のトナー像に重ね合わせるタイミングで行われる。また、トナー像の転写後に感光ドラム110に残ったトナーは、クリーニングブレードによって回収される。
【0021】
この画像形成プロセスに並行して、給送部72のカセット21に収容されたシートSは、ピックアップローラ17により送り出され、分離ローラ対18により1枚ずつに分離される。そして、シートSは、レジローラ対23により斜行が補正され、転写ニップN1での画像の転写タイミングに合わせて所定の搬送タイミングで搬送される。
【0022】
そして、シートSには、二次転写ローラ24に印加された二次転写バイアスによって、転写ニップN1において中間転写ベルト13上のフルカラーのトナー像が転写される。トナー像が転写されたシートSは、定着ユニット3の定着ローラ3a及び加圧ローラ3bによって所定の熱及び圧力が付与されて、トナーが溶融固着(定着)される。定着ユニット3を通過したシートSは、搬送ローラ対42によって排出搬送路R2に搬送され、排出ローラ対44によって排出トレイ5に排出される。
【0023】
シートの両面に画像を形成する両面印刷ジョブが入力された際には、第1面に画像を形成され定着ユニット3を通過したシートSは、不図示の案内部材によって反転搬送路R3に案内される。搬送ローラ対43によって反転ローラ対45にシートが搬送されると、反転ローラ対45は、まずシートSを機外に排出する方向に搬送する。そして、シートSの後端が合流点BP2を通過すると、反転ローラ対45は逆転し、反転ローラ対45によって反転されたシートSは、両面搬送路R4を搬送される。
【0024】
シートSは、搬送ローラ対46,47,48によって搬送されて合流点BP3において給送搬送路R1に合流する。給送搬送路R1に合流したシートSは、レジローラ対23によって斜行が補正された後、第1面と同様に第2面に画像が形成され、排出トレイ5に排出される。
【0025】
[シート内部の水分の移動]
次に、シート内部の水分の移動について説明する。図2(a)は、定着ユニット3に到達する前の未定着のトナー像S11及びシートSを示す模式図である。図2(a)に示すように、シートSは、トナー像S11が転写された画像面SAと、画像面SAとは反対側の非画像面SBと、を有している。定着ユニット3に到達する前のシートSの内部には、画像面SA側及び非画像面SB側の両方で水分S12が均一に分散している。
【0026】
図2(b)は、定着ユニット3を通過中のシートSの様子を示す模式図である。図2(b)に示すように、画像面SAは、ヒータ26を内蔵する定着ローラ3aに対向し、非画像面SBは、加圧ローラ3bに対向している。定着ローラ3a及び加圧ローラ3bは、定着回転体対としての定着ローラ対30を構成している。
【0027】
シートSは、定着ローラ3a及び加圧ローラ3bによって形成される第1ニップとしての定着ニップN2において、加熱及び加圧され、トナー像S11が定着される。この時、シートSの内部の水分S12は、定着ローラ3aから加えられた熱により、画像面SA側から非画像面SB側に移動する。非画像面SB側に移動した水分S12は、加圧ローラ3bによって、シートSの外への放出を阻害されるため、シートSの非画像面SB側に留まる。すなわち、シートS内において、水分S12は、非画像面SB側に偏って分散することになる。
【0028】
図2(c)は、定着ユニット3を通過した直後のシートSの状態を示す模式図である。シートSは、画像面SA側よりも、非画像面SB側に多くの水分S12を含有している。そして、図2(d)に示すように、シートSは、定着ニップN2(図2(b)参照)を通過することにより、内部の水分S12が空気中に放出される。この時、シートS内部の水分量の偏りによって、画像面SA側よりも、非画像面SB側の方が多く水分S12が空気中に放出される。
【0029】
[定着ユニット及び排出反転部の構成]
次に、定着ユニット3及び排出反転部73の構成について詳しく説明する。図3に示すように、定着ユニット3及び排出反転部73は、定着装置500を構成する。定着ユニット3は、定着ローラ対30と、定着ローラ対30の定着ローラ3aに内蔵されるヒータ26と、を有する。また、定着ユニット3は、シート搬送方向CDにおいて定着ユニット3の下流に配置され、第1ニップとしてのニップN3においてシートをシート搬送方向CDに搬送する定着後ローラ対41を有している。定着ローラ対30及びヒータ26は、定着部36を構成している。
【0030】
定着後ローラ対41は、駆動ローラ41aと、駆動ローラ41aに従動回転する従動ローラ41bと、を有しており、これら駆動ローラ41a及び従動ローラ41bは、シート搬送方向CDに直交する幅方向(図5参照)において、一様に延びている。言い換えれば、第1回転体対としての定着後ローラ対41は、幅方向Wにおいて、搬送路としての給送搬送路R1を通過するシートSの全幅に亘ってシートSに接触可能に構成されている。
【0031】
排出反転部73は、搬送ローラ対42,43と、排出ローラ対44と、反転ローラ対45(図1参照)と、送風ダクトG1と、排気ダクトG2と、を有している。第2回転体対及び搬送回転体対としての搬送ローラ対42は、シート搬送方向CDにおいて定着後ローラ対41に隣接するように定着後ローラ対41の下流に配置され、第2ニップとしてのニップN4においてシートSをシート搬送方向CDに搬送する。シート搬送方向CDにおいて、定着後ローラ対41と搬送ローラ対42との間には、他のローラは設けられていない。
【0032】
搬送ローラ対42は、駆動ローラ42aと、駆動ローラ42aに従動回転する従動ローラ42bと、を有しており、これら駆動ローラ42a及び従動ローラ42bは、幅方向(図5参照)において、一様に延びている。言い換えれば、搬送ローラ対42は、幅方向Wにおいて、給送搬送路R1を通過するシートSの全幅に亘ってシートSに接触可能に構成されている。
【0033】
シート搬送方向CDにおける定着後ローラ対41と搬送ローラ対42との間において、給送搬送路R1は、送風ダクトG1に設けられた第1ガイド61と、排気ダクトG2に設けられ、第1ガイド61に対向する第2ガイド62と、によって画定されている。すなわち、ガイド部としての第2ガイド62は、シート搬送方向CDにおける定着後ローラ対41と搬送ローラ対42との間の給送搬送路R1の一部を画定している。送風ダクトG1及び排気ダクトG2は、給送搬送路R1に対して第2ガイド62と同じ側に配置されている。また、第2ガイド62、送風ダクトG1及び排気ダクトG2は、ニップN3,N4を通る直線L2に対して、ヒータ26とは反対側に配置されている。
【0034】
第1ダクトとしての排気ダクトG2は、図3及び図4に示すように、シート搬送方向CDにおいて定着後ローラ対41よりも下流かつ搬送ローラ対42の上流の第1位置において、給送搬送路R1に連通する連通部54を有している。また、排気ダクトG2は、連通部54に接続される複数の開口部53を有している。複数の開口部53は、給送搬送路R1においてシートSが通過可能なシート通過領域ARの幅方向Wにおける全幅に亘って幅方向Wに配列されている。より詳しくは、複数の開口部53は、幅方向Wにおいて給送搬送路R1の中心線L1に対して一方側に配置される第1開口部53aと、中心線L1に対して他方側に配置される第2開口部53bと、を有している。
【0035】
第2ダクトとしての送風ダクトG1は、シート搬送方向CDにおいて第1位置よりも下流かつ搬送ローラ対42の上流の第2位置において、給送搬送路R1に連通する複数の開口部52を有している。複数の開口部52は、シート通過領域ARの幅方向Wにおける全幅に亘って幅方向Wに配列されている。より詳しくは、複数の開口部52は、幅方向Wにおいて給送搬送路R1の中心線L1に対して一方側に配置される第3開口部52aと、中心線L1に対して他方側に配置される第4開口部52bと、を有している。
【0036】
更に、送風ダクトG1は、シート搬送方向CDにおいて搬送ローラ対42(駆動ローラ42a)よりも下流かつ搬送ローラ対43の上流の第3位置において、反転搬送路R3に連通する複数の開口部55を有している。複数の開口部55は、シート通過領域ARの幅方向Wにおける全幅に亘って幅方向Wに配列されている。より詳しくは、複数の開口部55は、幅方向Wにおいて給送搬送路R1(反転搬送路R3)の中心線L1に対して一方側に配置される第5開口部55aと、中心線L1に対して他方側に配置される第6開口部55bと、を有している。反転搬送路R3の中心線は、給送搬送路R1の中心線L1に一致する。
【0037】
複数の開口部53は、定着後ローラ対41の駆動ローラ41aの近傍において、第2ガイド62に形成された孔である。第2ガイド62には、シートSとの摺動抵抗を低減させるために、複数のリブが形成されている。複数の開口部52は、搬送ローラ対42と第2ガイド62との間のギャップである。複数の開口部55は、搬送ローラ対42の駆動ローラ42aの近傍において、反転搬送路R3の一部を画定するガイド部材63に形成された孔である。ガイド部材63には、シートSとの摺動抵抗を低減させるために、複数のリブが形成されている。
【0038】
[定着ユニット及び排出反転部における空気の流れ]
次に、図5を用いて、定着ユニット3及び排出反転部73を流れる空気の流れについて説明する。シートSが定着後ローラ対41のニップN3と搬送ローラ対42のニップN4で挟持された状態では、幅方向W(図4参照)に視て、定着後ローラ対41と、搬送ローラ対42と、第2ガイド62と、シートSと、によって空間SPが囲まれている。本実施の形態では、定着後ローラ対41及び搬送ローラ対42は、幅方向Wに一様に延び、シートSの全幅に亘ってシートSに接触可能に構成されている。これは、シートSの冷却に偏りが出て光沢ムラが発生してしまうのを抑制するためである。
【0039】
空間SPは、シートSの非画像面SB(図2(d)参照)に面しており、図2(a)~(d)で説明したように、シートSの非画像面SBからは画像面SAよりも多くの水分が放出される。このため、例えば空間SPを囲む第2ガイド62には、結露が発生しやすい状況となってしまうが、空間SPを十分に換気することで、結露を抑制することができる。
【0040】
そこで、本実施の形態では、空間SPに連通する送風ダクトG1及び排気ダクトG2を設けている。具体的には、送風ダクトG1は、給送搬送路R1に対して複数の開口部52によって連通し、排気ダクトG2は、給送搬送路R1に対して連通部54及び複数の開口部53によって連通している。
【0041】
送風ダクトG1は、不図示の送風ファンによって、ダクト内部から複数の開口部52を介して、給送搬送路R1(空間SP)へ空気V1が送風されるように構成されている。言い換えれば、送風ダクトG1は、給送搬送路R1に向けて送風される空気V1が通過するように構成されている。空気V1は、給送搬送路R1(空間SP)内をシート搬送方向CDの上流側から下流側へと流れ、空間SPの内部の空気が連通部54を通って、複数の開口部53へ押し流される。複数の開口部53を通った空気は、不図示の排気ファンによって、排気ダクトG2の内部を通って機外に排出される。言い換えれば、排気ダクトG2は、給送搬送路R1から排出された空気が通過するように構成されている。
【0042】
また、送風ダクトG1の内部から、複数の開口部55を介して、排出搬送路R2へ空気V2が送風されるように構成されている。このため、搬送ローラ対42のニップN4を通過したシートSから放出された水蒸気も、排出搬送路R2を通って、機外へ排出される。よって、シート搬送方向CDにおける定着ユニット3の下流での結露を低減し、結露による画像不良を低減することができる。
【0043】
以上のように、本実施の形態では、特に結露の発生しやすい空間SPに対して、複数の開口部52から空気を送風し、連通部54及び複数の開口部53から排気するように構成している。これにより、空間SPの換気効率が向上し、給送搬送路R1内の湿度を安定させ、結露を低減することができる。また、定着後ローラ対41及び搬送ローラ対42を幅方向Wに一様に長いローラ対によって構成しているので、シートSの冷却度合いに偏りが出にくく、光沢ムラを低減できる。このように、結露に起因する画像不良と、冷却ムラに起因する光沢ムラと、の両方を低減し、高品位な成果物を提供することができる。
【0044】
また、空間SPに対して、空気を送り込むための送風口のみを設ける場合や、空気を排出するための排出口のみを設ける場合、十分な換気効率を得るためには送風ファンや排気ファンを大型化する必要がある。一方で、本実施の形態では、空間SPに対して、複数の開口部52から空気を送風し、連通部54及び複数の開口部53から排気することができるので、送風ファンや排気ファンを小型化することができる。
【0045】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の定着後ローラ対41を省いて構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
[定着ユニット及び排出反転部における空気の流れ]
【0046】
図6を用いて、定着ユニット300及び排出反転部73を流れる空気の流れについて説明する。シートSが定着ローラ対30の定着ニップN2と搬送ローラ対42のニップN4で挟持された状態では、幅方向W(図4参照)に視て、定着ローラ対30と、搬送ローラ対42と、第2ガイド62と、シートSと、によって空間SP2が囲まれている。本実施の形態では、定着ローラ対30及び搬送ローラ対42は、幅方向Wに一様に延び、シートSの全幅に亘ってシートSに接触可能に構成されている。これは、シートSの冷却に偏りが出て光沢ムラが発生してしまうのを抑制するためである。
【0047】
空間SP2は、シートSの非画像面SB(図2(d)参照)に面しており、図2(a)~(d)で説明したように、シートSの非画像面SBからは画像面SAよりも多くの水分が放出される。このため、例えば空間SP2を囲む第2ガイド62には、結露が発生しやすい状況となってしまうが、空間SP2を十分に換気することで、結露を抑制することができる。
【0048】
そこで、本実施の形態では、空間SP2に連通する送風ダクトG1及び排気ダクトG2を設けている。具体的には、送風ダクトG1は、給送搬送路R1に対して複数の開口部52によって連通し、排気ダクトG2は、給送搬送路R1に対して連通部54及び複数の開口部53によって連通している。
【0049】
送風ダクトG1は、不図示の送風ファンによって、ダクト内部から複数の開口部52を介して、給送搬送路R1(空間SP2)へ空気V1が送風されるように構成されている。具体的には、送風ファンは、送風ダクトG1の幅方向Wにおける手前側(図4における幅方向W手前側)に配置されており、幅方向Wにおける送風ダクトG1の手前側から奥側に空気V1を送り込む。送風ダクトG1の幅方向Wにおける奥側は閉塞されているため、送風ダクトG1に送り込まれた空気V1は、複数の開口部52から給送搬送路R1に送風される。空気V1は、給送搬送路R1(空間SP2)内をシート搬送方向CDの上流側から下流側へと流れ、空間SP2の内部の空気が連通部54を通って、複数の開口部53へ押し流される。複数の開口部53を通った空気は、不図示の排気ファンによって、排気ダクトG2の内部を通って機外に排出される。排気ファンは、排気ダクトG2の幅方向Wにおける奥側(図4における幅方向W手前側)に配置されており、排気ダクトG2内の空気を幅方向Wにおける手前側から奥側に排出する。
【0050】
また、送風ダクトG1の内部から、複数の開口部55を介して、排出搬送路R2へ空気V2が送風されるように構成されている。このため、搬送ローラ対42のニップN4を通過したシートSから放出された水蒸気も、排出搬送路R2を通って、機外へ排出される。よって、シート搬送方向CDにおける定着ユニット3の下流での結露を低減し、結露による画像不良を低減することができる。以上により、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0051】
<その他の実施形態>
なお、既述のいずれの形態においても、定着ローラ対30は、ヒータ26を内蔵する定着ローラ3aと、加圧ローラ3bと、によって構成されていたが、これに限定されない。例えば、定着ローラ3a及びヒータ26に代えて、円筒状の定着フィルムと、定着フィルムの内方に配置され、定着ニップN2を加熱するヒータと、を適用してもよい。このヒータは、直接的に定着フィルムに接触するものに限らず、鉄合金やアルミ等の熱伝導性が高いシート材を介して定着フィルムに接触してもよい。
【0052】
また、第1の実施の形態では、定着後ローラ対41と搬送ローラ対42との間の搬送路に連通する送風ダクトG1及び排気ダクトG2について説明した。更に、第2の実施の形態では、定着ローラ対30と搬送ローラ対42との間の搬送路に連通する送風ダクトG1及び排気ダクトG2について説明したが、これらに限定されない。すなわち、トナー像を定着後のシートが通過し、シート搬送方向CDにおいて隣接する2つのローラ対の間の搬送路に対して、上述した送風ダクトG1及び排気ダクトG2を設ければよい。
【0053】
また、送風ダクトG1及び排気ダクトG2に形成される複数の開口部の数、形状及び配置については限定されない。例えば、送風ダクトG1に形成され、給送搬送路R1に空気(風)を送り込むための開口部は、1つでも複数でもよい。但し、様々なサイズのシートに対して高品位な画像を形成するためには、シート通過領域ARの全幅に亘って風を送り込めることができる方が好適である。
【0054】
また、既述のいずれの形態においても、送風ダクトG1及び排気ダクトG2によって給送搬送路R1を流れる空気は、シート搬送方向CDにおける下流側から上流側に向けて流れていたが、これに限定されない。例えば、送風ダクトG1をシート搬送方向CDにおいて排気ダクトG2よりも上流に設け、給送搬送路R1内の空気をシート搬送方向CDの上流側から下流側に流れるように構成してもよい。
【0055】
また、既述のいずれの形態においても、送風ダクトG1及び排気ダクトG2は、シートSの非画像面SBに面した空間に連通していたが、これに限定されない。例えば、送風ダクトG1及び排気ダクトG2は、シートSの画像面SAに面した空間に連通してもよい。
【符号の説明】
【0056】
26:ヒータ/30:定着回転体対(定着ローラ対)/36:定着部/41:第1回転体対(定着後ローラ対)/42:第2回転体対、搬送回転体対(搬送ローラ対)/52:複数の開口部/52a:第3開口部/52b:第4開口部/53:複数の開口部/53a:第1開口部/53b:第2開口部/62:ガイド部(第2ガイド)/71:画像形成部(画像形成ユニット)/100:画像形成装置(プリンタ)/500:定着装置/AR:シート通過領域/CD:シート搬送方向/G1:第2ダクト(送風ダクト)/G2:第1ダクト(排気ダクト)/L1:中心線/L2:直線/N2:第1ニップ(定着ニップ)/N3:第1ニップ(ニップ)/N4:第2ニップ(ニップ)/R1:搬送路(給送搬送路)/SP,SP2:空間/W:幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6