(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】センサ校正のための車両の位置合わせ
(51)【国際特許分類】
G01M 17/007 20060101AFI20241007BHJP
G01B 11/26 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
G01M17/007 D
G01B11/26 H
(21)【出願番号】P 2020561830
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(86)【国際出願番号】 IB2019053547
(87)【国際公開番号】W WO2019211756
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-03-04
(32)【優先日】2018-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520421444
【氏名又は名称】ビーピージー・セールス・アンド・テクノロジー・インヴェストメンツ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】BPG SALES AND TECHNOLOGY INVESTMENTS, LLC
【住所又は居所原語表記】975 Spaulding Ave., Suite C, Ada, Michigan 49301, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス、ジョン・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリーズ、ライアン・エム
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン、ニコラス・アール
【審査官】川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0325252(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0090356(US,A1)
【文献】特開2004-004108(JP,A)
【文献】米国特許第07864309(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/00- 17/10
G01B 11/00- 11/30
G01S 7/00- 7/42
G01S 13/00- 13/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備されたセンサの校正のためにターゲットを前記車両に位置合わせするためのシステムであって、前記システムが、
ターゲット調整フレームであって、前記ターゲット調整フレームが、床に取り付けられるように構成されたベースフレームと、前記ターゲット調整フレームに移動可能に取り付けられたターゲット取付部とを含み、前記ターゲット取付部がターゲットを支持するように構成され、前記ターゲット調整フレームが、前記ターゲット取付部を前記ベースフレームに対して選択的に移動させるように構成された複数のアクチュエータをさらに含む、ターゲット調整フレームと、
コンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームの前に位置付けされた車両に対して前記ターゲットを位置付けるために、前記アクチュエータを選択的に作動させるように構成され、前記ターゲット取付部が、前記ターゲット調整フレームの前に、垂直に、及び垂直軸を中心として回転可能に位置付けされると、前記アクチュエータにより前記車両の長手方向軸に対して長手方向及び横方向に可動である、コンピュータシステムと
を含み、
前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームに対して前記車両の向きを決定するように構成され、前記車両のセンサに対し前記ターゲットを位置付けるために、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きの前記決定に応じて前記アクチュエータを作動させるように構成され、それにより前記センサが前記ターゲットを使用して校正可能となり、
前記システムが、2つの後方車輪クランプ及び2つの前方車輪クランプであって、前記後方車輪クランプが各々投光器を含むとともに、車両の、前記ターゲット調整フレームから最も遠い対向する車輪組立体に取り付けられるように構成され、前記前方車輪クランプが各々アパーチャプレートを含むとともに、前記車両の、前記ターゲット調整フレームに最も近い前記対向する車輪組立体に取り付けられるように構成される2つの後方車輪クランプ及び2つの前方車輪クランプをさらに含み、
前記投光器が、前記アパーチャプレートのそれぞれの1つに選択的に光を投射するように構成され、各前記アパーチャプレートが、少なくとも1つのアパーチャであって、前記少なくとも1つのアパーチャを通じて前記投射された光が前記ターゲット調整フレームに向けられる少なくとも1つのアパーチャを含み、
前記ターゲット調整フレームが撮像装置の対をさらに含み、各前記撮像装置が、前記アパーチャプレートのそれぞれの1つを通過する投射された光の像を取得するよう動作可能であり、
前記コンピュータシステムが、前記撮像装置により取得された投射された光の前記像に基づき、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定するために動作可能である、システム。
【請求項2】
間を空けて配された撮像装置パネルの対をさらに含み、
前記アパーチャプレートを通過する投射された光が前記撮像装置パネルのそれぞれの1つに投射されて各前記撮像装置パネルに光パターンを形成し、
前記撮像装置が前記光パターンの像を取得するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記撮像装置パネルが光透過性であり、
前記アパーチャプレートを通過する投射された光が前記撮像装置パネルの前面上に向けられ、
前記撮像装置が前記撮像装置パネルの背面から前記光パターンの像を取得するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
撮像装置ハウジングの対をさらに含み、
各前記撮像装置ハウジングが前記撮像装置パネルのうちの1つを含み、各前記撮像装置のうちの1つが前記撮像装置ハウジングのそれぞれの1つの中に取り付けられる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記前方車輪クランプが各々、前記ターゲット調整フレームの間を空けて配された部分に対する前記前方車輪クランプの距離情報を取得するように構成された距離センサをさらに含み、
前記コンピュータシステムが、各前記距離センサからの前記距離情報に少なくとも部分的に基づき、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定するように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ターゲット調整フレームが、前記ベースフレームに移動可能に取り付けられたベース部材と、タワーであって、前記タワーにより支持された前記ターゲット取付部で前記ベース部材に接合されたタワーとを含み、
前記アクチュエータが、前記ベースフレームに対して前記ベース部材を選択的に移動させるように構成されたベース部材アクチュエータと、前記ベース部材に対して前記タワーを選択的に移動させるように構成されたタワーアクチュエータとを含み、
前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きの前記決定に応じて、前記ベース部材アクチュエータ及び前記タワーアクチュエータを作動させるように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ベース部材が、前記ベース部材アクチュエータにより、前記ターゲット調整フレームの前に位置付けされた前記車両の前記長手方向軸に対して長手方向に移動可能であり、
前記タワーが、前記タワーアクチュエータにより垂直軸を中心として回転可能である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記タワーに配置されたターゲット取付部レールをさらに含み、前記アクチュエータが第1ターゲット取付部アクチュエータと第2ターゲット取付部アクチュエータとをさらに含み、前記第1ターゲット取付部アクチュエータが、前記ターゲット取付部を前記ターゲット取付部レールに沿って横方向に移動させるために動作可能であり、前記第2ターゲット取付部アクチュエータが、前記ターゲット取付部の垂直向きを調整するために動作可能である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームに又は前記ターゲット調整フレームに隣接して配置されたコントローラを含み、
前記コントローラが、前記ベース部材アクチュエータ及び前記タワーアクチュエータを選択的に作動させるように構成される、請求項6~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピュータシステムが遠隔計算機をさらに含み、
前記遠隔計算機が、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定するように構成されるとともに、前記アクチュエータを選択的に作動させるために前記コントローラに制御信号を送信する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンピュータシステムが前記遠隔計算機によりアクセス可能なデータベースをさらに含み、前記データベースが、(i)オペレータに指示を提供すること、(ii)センサの校正のためにターゲットを位置付けるための場所に関する情報データ、(iii)車両でのセンサのタイプ及び/又は場所に関する情報データ、並びに(iv)センサで校正ルーチンを実施することのうちの少なくとも1つのためにアクセス可能である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
ターゲット調整フレームと、コンピュータシステムとを用いて、ターゲットをセンサと位置合わせすることにより車両のセンサを校正する方法であって、
前記ターゲット調整フレームが、床に取り付けられるように構成されたベースフレームと、前記ターゲット調整フレームに移動可能に取り付けられたターゲット取付部とを含み、前記ターゲット取付部がターゲットを支持するように構成され、前記ターゲット調整フレームが、前記ターゲット取付部を前記ベースフレームに対して選択的に移動させるように構成された複数のアクチュエータをさらに含み、
前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームの前に位置付けされた車両に対して前記ターゲットを位置付けるために、前記アクチュエータを選択的に作動させるように構成され、前記ターゲット取付部が、前記ターゲット調整フレームの前に、垂直に、及び垂直軸を中心として回転可能に位置付けされると、前記アクチュエータにより前記車両の長手方向軸に対して長手方向及び横方向に可動であり、
前記コンピュータシステムが、前記ターゲット調整フレームに対して前記車両の向きを決定するように構成され、前記車両のセンサに対し前記ターゲットを位置付けるために、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きの前記決定に応じて前記アクチュエータを作動させるように構成され、それにより前記センサが前記ターゲットを使用して校正可能となり、
前記システムが、2つの後方車輪クランプ及び2つの前方車輪クランプであって、前記後方車輪クランプが各々投光器を含むとともに、車両の、前記ターゲット調整フレームから最も遠い対向する車輪組立体に取り付けられるように構成され、前記前方車輪クランプが各々アパーチャプレートを含むとともに、前記車両の、前記ターゲット調整フレームに最も近い前記対向する車輪組立体に取り付けられるように構成される2つの後方車輪クランプ及び2つの前方車輪クランプをさらに含み、
前記投光器が、前記アパーチャプレートのそれぞれの1つに選択的に光を投射するように構成され、各前記アパーチャプレートが、少なくとも1つのアパーチャであって、前記少なくとも1つのアパーチャを通じて前記投射された光が前記ターゲット調整フレームに向けられる少なくとも1つのアパーチャを含み、
前記ターゲット調整フレームが撮像装置の対をさらに含み、各前記撮像装置が、前記アパーチャプレートのそれぞれの1つを通過する投射された光の像を取得するよう動作可能であり、
前記コンピュータシステムが、前記撮像装置により取得された投射された光の前記像に基づき、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定するために動作可能であり、
前記方法が、
前記ターゲット調整フレームの前に車両を位置付けることであって、前記ターゲット調整
フレームが、静止ベースフレームとターゲットを支持するように構成されたターゲット取付部とを含み、前記ターゲット調整フレームが、前記ターゲット取付部の位置を調整するためのアクチュエータを含む、ターゲット調整
フレームの前に車両を位置付けることと、
前記コンピュータシステムを使用して前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の向きを決定することと、
前記コンピュータシステムで前記アクチュエータを作動させることにより、前記車両のセンサに対する前記車両の前記決定された向きに基づき、前記ターゲット取付部を位置付けることと、
校正ルーチンを実施することであって、それにより、前記センサが、前記ターゲットを使用して校正される、校正ルーチンを実施することと
を含む方法。
【請求項13】
前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の向きを前記決定することが、前記車両の振れ補正スラスト角を決定することを含み、
前記ターゲット取付部を前記位置付けることが、前記振れ補正スラスト角に基づき前記ターゲットを位置付けることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記車両の振れ補正スラスト角を前記決定することが、前記車両の第1位置及び前記車両の第2位置での車輪位置合わせを決定することを含み、
前記車両のタイヤ組立体が前記第1位置と前記第2位置との間で180度回転する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の向きを前記決定することが、
前方車輪クランプのアパーチャプレート上のアパーチャを通じて投光器からの光を後方車輪クランプ上に投射することであって、前記後方車輪クランプが、前記車両の、前記ターゲット調整フレームから最も遠い対向する車輪組立体へ取り付けられ、前記前方車輪クランプが、前記車両の、前記ターゲット調整フレームに最も近い前記対向する車輪組立体に取り付けられる、投光器からの光を投射することと、
前記ターゲット調整フレームに配置された撮像装置で前記投光器により前記アパーチャを通じて投射された光の像を取得することと、
前記撮像装置により取得された投射された光の前記像に基づき、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の向きを決定することと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ターゲット調整フレームが、間を空けて配された撮像装置パネルの対を含み、
投光器から光を前記投射することが、各撮像装置パネル上に光パターンを形成するために前記撮像装置パネルのそれぞれの1つへ光を投射することを含み、前記撮像装置が前記光パターンの像を取得するように構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記撮像装置パネルが光透過性であり、
各撮像装置パネル上に形成された前記光パターンの像が前記撮像装置パネルの背面から取得される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記前方車輪クランプが各々、前記ターゲット調整フレームの間を空けて配された部分に対する距離情報を取得するように構成された距離センサをさらに含み、
前記車両の向きを前記決定することが、各距離センサからの前記距離情報に少なくとも部分的に基づき、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記コンピュータシステムが、遠隔計算機であって、前記ターゲット調整フレームに対する前記車両の前記向きを決定するとともに前記アクチュエータを選択的に作動させるために制御信号を送信するように構成される遠隔計算機を含む、請求項12~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記コンピュータシステムが前記遠隔計算機によりアクセス可能なデータベースをさらに含み、
前記データベースが、(i)オペレータに指示を提供すること、(ii)センサの校正のためにターゲットを位置付けるための場所に関する情報データ、(iii)車両でのセンサのタイプ及び/又は場所に関する情報データ、並びに(iv)センサで校正ルーチンを実施することのうちの少なくとも1つのためにアクセス可能である、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/664,323号明細書の優先権を主張するとともに、2019年1月29日に出願された米国仮特許出願第62/798,268号明細書の優先権を主張する。これらの仮特許出願は両方ともそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、車両位置合わせ/校正方法及びシステム、特に、センサの校正のために車両及び車両のセンサを1つ又は複数の校正ターゲットに対して位置合わせするための方法及びシステムを対象とする。
【背景技術】
【0003】
ある環境における物体の範囲、速度、及び角度(仰角又は方位角)を決定するために、レーダ、撮像システム、及び他のセンサ、例えばLIDAR、超音波、及び赤外線(IR)センサを利用することは、多くの自動車安全システム、例えば車両のための先進運転支援システム(ADAS)において重要である。従来のADASシステムは1つ又は複数のセンサを用いる。これらのセンサは、車両の製造中に製造業者により位置合わせ及び/又は校正されることにより、正確なド2あライバ支援機能を提供することができるが、これらのセンサは、例えば、摩滅の効果、又は運転条件を原因とするか衝突などの災難を通じた位置のずれを原因として定期的に再位置合わせ又は再校正を必要とし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、車両を、したがって車両に装備されたセンサを1つ又は複数の校正ターゲットと位置合わせすることにより、車両に装備されたセンサを校正及び/又は位置合わせするための方法及びシステムを提供する。車両に装備されたセンサを1つ又は複数の校正ターゲットに対して位置合わせする際に、ターゲットが、車両の垂直中心面を決定することにより車両に対して位置合わせされる。本明細書において検討される際、車両の垂直中心面が決められると、ターゲットの横方向の中心点が、垂直中心面に対して車両のADASセンサと一致するように位置合わせされ得る。特に、コントローラは、ターゲット調整フレームの駆動運動を制御するために制御信号を発する。このターゲット調整フレームには、ターゲット、例えばターゲットパネルが、車両のADASセンサに位置合わせされるように取り付けられ得る。
【0005】
本発明の態様によると、ターゲットをセンサと位置合わせすることにより車両のセンサを校正するシステム及び方法は、ターゲット調整スタンドの前に車両を公称的に(nominally)位置付けることを含む。ターゲット調整スタンドは、静止ベースフレームとターゲットを支持するように構成されたターゲット取付部とを含む。ターゲット調整スタンドはターゲット取付部の位置を調整するための1つ又は複数のアクチュエータを含む。ターゲット調整スタンドに対する車両の向きはこのときターゲット取付部で決定される。それにより、ターゲットは、例えば車両でのセンサの既知の場所に基づくなどして、ターゲット調整スタンドに対する車両の決定された向きに基づき車両のセンサに対して位置付けられる。センサに対してターゲットを位置付ける際、校正ルーチンが実施され、それによりセンサは、ターゲットを使用して校正される。
【0006】
特定の実施形態において、ターゲット調整フレームのベースフレームは床に取り付けられるように構成され、ターゲット調整フレームはベースフレームに移動可能に取り付けられたベース部材とベース部材へ接合されたタワーとを含む。ターゲット取付部はタワーにより支持される。ターゲット調整フレームは、ベースフレームに対してベース部材を選択的に移動させるように構成されたベース部材アクチュエータと、ベース部材に対してタワーを選択的に移動させるように構成されたタワーアクチュエータとをさらに含む。コンピュータシステムが、ターゲット調整フレームの前に位置付けられた車両に対して、特に車両のセンサに対してターゲットを位置付けるために、ベース部材アクチュエータ及びタワーアクチュエータを選択的に作動させるように動作可能である。コンピュータシステムは、ターゲット調整フレームに対して車両の向きを決定するように、及びターゲット調整フレームに対する車両の向きの決定に応じてベース部材アクチュエータ及びタワーアクチュエータを作動させるように構成される。特定の実施形態において、ターゲット調整スタンドはタワーへ取り付けられた水平レールを含み、ターゲット取付部は水平レールに移動可能に取り付けられ、アクチュエータは、ターゲット取付部を水平レールに沿って水平に移動させるように構成される。このような実施形態において、水平レールは、アクチュエータによる上向き及び下向き移動のためにタワーに取り付けられる。タワーは、タワーアクチュエータを介してタワーの長手方向軸を中心として回転可能であり得る。なおさらに、例えばハウジング内に含まれている、対向する撮像装置の対を支持するための支持体がベース部材に固定され得、それにより、ベース部材の移動が、支持体及び撮像装置を、例えば回転により、対応して移動させる。
【0007】
なおさらに、システムは2つの後方車輪クランプ及び2つの前方車輪クランプを用いることができる。後方車輪クランプは各々投光器を含むとともに、車両の、ターゲット調整フレームから最も遠い対向する車輪組立体に取り付けられるように構成される。前方車輪クランプは各々アパーチャプレートを含むとともに、車両の、ターゲット調整フレームに最も近い対向する車輪組立体に取り付けられるように構成される。投光器はアパーチャプレートのそれぞれの1つで選択的に光を投射するように動作可能である。各アパーチャプレートは少なくとも1つのアパーチャを含む。このアパーチャを通じて、投射された光はターゲット調整フレームに向けられる。ターゲット調整フレームは撮像装置の対をさらに含む。各撮像装置はアパーチャプレートのそれぞれの1つを通過する投射された光の像を取得するように動作可能である。計算システムは、撮像装置により取得された投射された光の画像に基づき、ターゲット調整フレームに対して車両の向きを決定するように動作可能である。
【0008】
本発明の特定の態様によると、間を空けて配された撮像装置パネルの対が、ターゲット調整フレームに提供され、アパーチャプレートを通過した投射された光は、光パターンを撮像装置パネルに形成するために撮像装置パネルのそれぞれの1つに投射され、撮像装置は光パターンの像を取得するように構成される。撮像装置パネルは光透過性であってもよい。光パターンがパネルの前面に形成され、撮像装置が撮像装置パネルの背面からの光パターンの像を取得するように配置される。撮像装置パネルは、撮像装置を含む撮像装置ハウジングと一体化されてもよい。撮像装置ハウジングはターゲット調整フレームのアクチュエータを介して動くように構成された可動の支持体へ取り付けられる。
【0009】
前方車輪クランプは各々、撮像装置パネルなど、ターゲット調整フレームの間を空けて配された部分に対する前方車輪クランプの距離情報を取得するように構成された距離センサをさらに含んでもよい。コンピュータシステムは、距離センサからの距離情報に少なくとも部分的に基づきターゲット調整フレームに対する車両の向きを決定する。
【0010】
本発明による代替的実施形態において、非接触車輪位置合わせセンサが非接触車輪位置合わせセンサに対する車両の位置を決定するために使用され、コンピュータシステムは、決定された位置に少なくとも部分的に基づきターゲット調整フレームに対する車両の向きを決定するように動作可能である。
【0011】
コンピュータシステムは、ターゲット調整フレームに又はターゲット調整フレームに隣接して配置されたコントローラを含んでもよい。コントローラはターゲット調整フレームのアクチュエータを選択的に作動するように構成される。コンピュータシステムは、遠隔計算機であって、ターゲット調整スタンドに対して車両の向きを決定するように、及びアクチュエータを、例えばインターネット接続を介して選択的に作動するために制御信号をコントローラに送信するように構成された遠隔計算機をさらに含んでもよい。
【0012】
コンピュータシステム、例えば遠隔計算機は、車両のセンサに対するターゲットの位置合わせを実施するため、及び校正ルーチンを実施するために、1つ又は複数のデータベースとインターフェイスで接続し得る。データベースは、車両の製造及びモデルに関する情報、及び、例えば、車両でのセンサの場所、センサを校正するために使用するターゲットのタイプに関する詳細、及びセンサを校正するための校正プログラムルーチンを含む、そのような車両に装備されたADASセンサの詳細及びセンサを校正するためのプロセスに関するデータベースを含み得る。データベースは校正ルーチン、例えばOEM校正ルーチンをさらに含み得る。コンピュータシステムは、車両からの情報を取得する、及び/又は校正ルーチンを実施するために、車両のECUとインターフェイスで接続する計算機、例えばオペレータ計算機をさらに含み得る。
【0013】
本発明は、車両のセンサに対して校正ターゲットを正確に位置付ける、及び例えば、OEM規格に従ってセンサを校正するためのシステム及び方法を提供する。センサの正確な位置付け及び校正は、したがって、センサの性能の最適化に役立ち、ひいてはセンサがそのADAS機能を果たすことを可能にする。本発明のこれらの及び他の目的、利点、目的及び特徴は、図面と併せて以下の明細書を再検討すると明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明による車両ターゲット位置合わせシステムの斜視図である。
【
図2】本発明による車輪搭載位置合わせ工具が固定された
図1の車両の側面斜視図である。
【
図3】
図2の車輪搭載レーザ工具クランプの斜視図である。
【
図3A】車輪組立体から除去された状態で示されている、
図3の車輪クランプの拡大斜視図である。
【
図4】
図2の車輪搭載アパーチャプレート工具クランプの斜視図である。
【
図4A】車輪組立体から除去された状態で示されている、
図4の車輪クランプの拡大斜視図である。
【
図5】
図1のターゲット調整フレーム又はスタンドの正面斜視図である。
【
図6】
図1のターゲット調整フレーム又はスタンドの背面斜視図である。
【
図7】
図1のターゲット調整フレームの位置合わせハウジングの斜視図であり、位置合わせハウジングの中に配置された撮像装置を示す。
【
図8】
図7の位置合わせハウジングの撮像装置パネルの内部の図である。
【
図9】撮像装置の校正のための
図7の位置合わせハウジングの内部の斜視図である。
【
図10】本発明による車両ターゲット位置合わせシステムの運用の例示的なフローチャートを示す。
【
図11】本発明による車両ターゲット位置合わせシステムの遠隔プロセス運用の概略図である。
【
図12】調整可能な床ターゲット組立体を備えた
図1の車両ターゲット位置合わせシステムの斜視図であり、車両がターゲット調整フレームに対して逆の向きにある状態を示す。
【
図13】車両に対する床マットの位置付けのための調製可能な床フレームワークを開示している、
図12のシステム及び向きの拡大斜視図である。
【
図14】
図12の車両ターゲット位置合わせシステム及び向きの俯瞰図である。
【
図15】本発明の実施形態によりターゲット調整フレームと共に使用され得る非接触位置合わせシステムの斜視図である。
【
図16】本発明のさらなる態様による代替的車両ターゲット位置合わせシステムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明はここで添付の図を参照して説明される。以下の書面による説明において数字が付された要素は、図において同様の数字が付された要素に対応する。
【0016】
図1は、本発明による例示的な車両ターゲット位置合わせ及びセンサ校正システム20を示す。概して、車両22がターゲット調整フレーム又はスタンド24の前に公称的に位置付けられる又は置かれると、システム20は、1つ又は複数のターゲット、例えばターゲット調整フレーム24へ取り付けられたターゲット又はターゲットパネル26、又は床マット28上のターゲット、又は他のターゲットを車両22に対し位置合わせするように、特に、車両22の1つ又は複数のADASセンサ30に対してターゲットを位置合わせするように構成される。センサ30は、したがって、車間距離制御装置(「ACC」)のためのレーダセンサ、撮像システム、例えば車線逸脱警報(「LDW」)のためのカメラセンサ及び車両の周りに配置された他のADASカメラセンサ、並びに他のセンサ、例えば前向きカメラなど車両内部に取り付けられたセンサ又は外部に取り付けられたセンサを含む、ADASシステムのLIDAR、超音波、及び赤外線(「IR」)センサであってもよい。スタンド24上に支持されているターゲットは、グリッド、パターン、三面体など、そのようなセンサの校正のために構築される。ターゲットを車両のセンサと位置合わせする際、校正ルーチンが実施される。これにより、ターゲットを使用してセンサが校正又は位置合わせされる。
【0017】
以下で詳細に検討されるとおり、車両センサ30に対してターゲットを位置合わせするために、一実施形態において、車輪クランプが車両22の車輪組立体32へ取り付けられる。車輪クランプは後方クランプ又は投光器クランプ34a、34bの対と前方クランプ又はアパーチャプレートクランプ36a、36bの対とを含む。投光器クランプ34a、34bから投射された光は、それぞれのアパーチャプレートクランプ36a、36bを通過し、ターゲット調整フレーム24に置かれたハウジング40a、40b内の撮像装置又はカメラ38(
図7)により受信される。以下でより詳細に検討されるとおり、コンピュータシステム、例えばシステム20のプログラム可能な論理コントローラ(PLC)として構成され得るコントローラ42はこのとき、例えば撮像装置38により受信された投光器クランプ34a、34bから投射された光に基づき、車両22の向きに関連するデータを得たときに、センサ30に対してターゲットを調整するように構成される。ターゲットが車両22のセンサと位置合わせされているとき、例えばOEM規格に従ってセンサの校正が実施され得る。特定の実施形態において、コンピュータシステムは、システム20のオペレータに指示を提供するため、且つターゲット調整フレーム24の移動を処理及び制御するために、例えばインターネット接続を通じて、コントローラ42とインターフェイスで接続する遠隔計算機を含む。以下の議論は車両ターゲット位置合わせシステム20の図示の実施形態の構造及び運用に関する詳細を提供する。本明細書で使用する際、センサの校正に対する言及はセンサの位置合わせを網羅する。
【0018】
投光器クランプ34a、34b及びアパーチャプレートクランプ36a、36が最初に
図2~4を参照して検討される。図示されているとおり、左側投光器クランプ34aは車両22の後方車輪組立体32へ取り付けられ、左側アパーチャプレートクランプ36aは前方車輪組立体32へ取り付けられる。詳細には図示されていないが、右側クランプ34b、36bは左側クランプ34a、36aと実質的に同様であるがミラー配置構成であることが理解されるべきである。それらの類似性を原因として、右側クランプの詳細の全ては本明細書において検討されない。さらに、左側及び右側というのは、投光器クランプ34a、34bによりフレーム24で光が投射される向きに対してターゲット調整フレーム24に関して言及される。
図10~12を参照して下記で検討されるとおり、車両22は、代替的に、他の車両センサの校正のためにシステム20に対して方向づけられてもよく、それにより、クランプ34、36は異なる車輪組立体へ取り付けられることになる。すなわち、投光器クランプ34aは乗員側前方車輪組立体32へ取り付けられ、投光器クランプ34bはドライバ側前方車輪組立体32へ取り付けられることになる。
【0019】
図示の実施形態において、クランプ34a、36aは従来の車輪クランプから修正されている。クランプ34a、36aは、爪47が取り付けられた拡張可能で格納可能な突出アーム46を有する複数の調整可能なアーム44を含む。爪47は車輪組立体32の車輪54の車輪フランジ48に係合するように構成される。同様に提供されるのは、車輪組立体32のタイヤと係合する任意選択の保持アーム50である。使用の際、爪47は車輪フランジ48の周りに、およそ120度の間隔を空けて配置されてもよい。突出アーム46は、クランプを車輪組立体32の車輪54の車輪フランジ48に動かないように固定するために、例えば図示された回転可能なハンドル52により引き込まれる。このように取り付けられると、クランプ34a、36aは車輪54により画定された平面と同一平面にあるとともに車輪54上に中心がある。車輪54は車両のハブへ取り付けられている。車両のハブは、クランプ34a、36aが車輪54の回転軸を中心として取り付けられるように、回転軸を確立している。クランプ34a、36aは、中央ハブ56をさらに含む。中央ハブ56は、車輪54へ取り付けられると、車輪54上に中心があるとともに、車輪54の回転軸と位置合わせされる。
【0020】
投光器クランプ34は、
図2及び3に示された投光器クランプ34aを参照すると、投射組立体60を含むように修正される。投射組立体60は、ポスト又はシャフト62、シャフト62へ同軸に取り付けられた軸受組立体又は取付部64、シャフト62に対して直角に配置されるとともに重力を介してシャフト62上で回転可能であるように軸受取付具64と接続された軸受ブロック65、図示の実施形態において軸受ブロック65に付けられたレーザ66として構成された投光器、及び、同様に軸受ブロック65に取り付けられた投光器コントローラ組立体68を含む。シャフト62はハブ56に挿入されることにより、車輪54により画定された平面に直交して延在する。重力によって、軸受取付具64が自然に回転して垂直の向きとなるように、軸受取付具64は今度はシャフト62上で枢動する。
【0021】
図2~4から理解されるとおり、レーザ66は、十字模様71で互いに対して直角に方向付けられた光平面70a、70bの対(
図3A、7及び8を参照)を投射するように構成される。シャフト62が車両22が載っている表面に平行である場合、光平面70aは車両22が載っている表面と同一平面にあることになり、光平面70bは当該表面に直角となる。
【0022】
投光器コントローラ組立体68は、コントローラ、例えばマイクロプロセッサと、レーザ66の選択的操作のためのソフトウェアとを含むとともに、
図3に示されるとおり、ハウジング内に含まれる、内部バッテリ及びコントローラ42との、例えばWi-Fi、Bluetooth、又は他の無線通信フォーマットを介した無線通信のためのトランスミッタ/レシーバを含む。
図3において同様に示されているとおり、組立体68には、投光器組立体60を選択的に電源オン及びオフするための制御スイッチ72が設けられる。
【0023】
アパーチャプレートクランプ36は、
図2及び4に示されたアパーチャプレートクランプ36を参照すると、アパーチャ組立体76を含むよう修正される。アパーチャ組立体76は、ポスト又はシャフト78、シャフト78に同軸に取り付けられた軸受組立体又は取付具80、軸受ブロック81であって、シャフト78に対して直角に配置されるとともに重力によってシャフト78上で回転可能となるように、軸受取付具80と接続された軸受ブロック81、軸受ブロック81に取り付けられたアパーチャプレート82、軸受ブロック81に取り付けられたコントローラ組立体84、及び距離センサ86を含む。シャフト78はハブ56に挿入されることより車輪54により画定された平面に直交するように延在する。重力によって軸受取付具80が自然に回転して垂直の向きになるように、軸受取付具80は同様にシャフト78上で枢動する。
【0024】
アパーチャプレート82は、平行な対向するアパーチャの対を含むように構成される。図示の実施形態において、これらのアパーチャの対は、垂直に方向付けられた長尺状のアパーチャ88a、88bの対と水平に方向付けられた長尺状のアパーチャ90a、90bの対とを含む(
図4Aを参照)。長尺状のアパーチャの対は、互いに対して直角に方向付けられるとともに、図示の実施形態においては四角形である中央アパーチャ92を中心として配置される。車両22が載っている表面にシャフト78が平行であった場合は、アパーチャ90a、90bはその表面に平行に位置合わせされることになり、アパーチャ88a、88bはその表面に直角に位置合わせされることになる。
【0025】
図示の実施形態において、以下でより詳細に検討されるとおり、距離センサ86は、ターゲット調整フレーム24の特徴部までの距離を決定するために使用される飛行時間(「ToF」)センサとして構成される。コントローラ組立体84は
図4に示されるとおり、ハウジング内に含まれるコントローラ、例えばマイクロプロセッサ、センサ86の選択的運用のためのソフトウェアを含むとともに、内部バッテリと、トランスミッタ/レシーバであって、コントローラ42との、例えばWi-Fi、Bluetooth、又は他の無線通信フォーマットによる、無線通信のためのトランスミッタ/レシーバとを含む。
図4において同様に示されているとおり、組立体84には、アパーチャ組立体76を選択的に電源オン及びオフするための制御スイッチ94が設けられていてもよい。距離センサ86はToFセンサとして開示されているが、レーザ距離センサ又は他の従来の距離センサなど、代替的距離センサも用いられ得ることが理解されるべきである。
【0026】
ここで
図5及び6を参照すると、予め指摘されたとおり、ターゲット調整フレーム24はターゲット26を移動可能に支持するとともに、位置合わせハウジング40a、40bとコントローラ42とを含む。ターゲット調整フレーム24は、車輪98とレバーストップ100とを有するベースフレーム96を含む。図示の実施形態におけるベースフレーム96は様々なクロス部材を備えた略長方形であり、車輪98はフレーム96に取り付けられている。レバーストップ100は、車輪98が床表面にもはや接触しないようにベースフレーム96を持ち上げるとともに水平にするために、下げられるように構成され、それによりターゲット調整フレーム24が静止し水平となったままとなり得る。
【0027】
ターゲット調整フレーム24は、アクチュエータ104を介してX軸に沿って前方及び後方に移動可能なベース部材102をさらに含む。ベース部材102はベースフレーム96のレール106において摺動移動するために取り付けられる。X軸はこのとき、
図1の向きにある場合、車両22に対する長手方向の移動のためにレール106に平行である。タワー組立体108及び撮像装置ハウジング支持体110は、軸受(図示せず)を介してベース部材102へ回転可能に取り付けられる。撮像装置ハウジング40a、40bは支持体110の対向する端部で互いから遠位に支持されている。取付具をベース部材102に枢動可能又は回転可能に取り付けることにより、タワー組立体108及び撮像装置ハウジング支持体110がアクチュエータ112により垂直軸又はZ軸を中心として同時に回転すること、及びベース部材102の移動を介してアクチュエータ104により長手方向に並進又は移動されることが可能となる。撮像装置ハウジング40a、40bが支持体110に取り付けられていることを原因として、アクチュエータ112を介した支持体110の回転は今度はハウジング40a、40bを垂直軸を中心として回転させる。さらに、図示の実施形態において、撮像装置ハウジング40a、40bは回転Z軸から等距離のところに置かれる。
【0028】
タワー組立体108は同様に、垂直に方向付けられたレール116を備えた垂直に方向付けられたタワー114として構成された直立したフレーム部材を含む。ターゲット支持組立体118がレール116に取り付けられることにより、組立体118は垂直軸又はZ軸において上下に移動可能であり、組立体118はアクチュエータ120により移動可能である。ターゲット支持組立体118は垂直移動のためにレール116に取り付けられ、ターゲット取付部124が今度は水平レール122に取り付けられる。ターゲット取付部124はターゲット26を保持するように構成されるとともに、アクチュエータ126によりレール122に沿って水平に移動可能であり得る。
【0029】
ターゲット調整フレーム24は、クランプ34、36が使用されていないときに投光器クランプ34及びアパーチャプレートクランプ36の対を車両のそれぞれの側にとどめておくためのホルダ128a、128bをさらに含む。特に、ホルダ128a、128bは、例えば使用と使用との間にクランプ34、36のバッテリを再充電するためのバッテリ充電ステーションを含む。
【0030】
アクチュエータ104、112、120及び126は、例えば制御線により、コントローラ42と動作可能に接続される。これにより、コントローラ42は、ターゲット調整フレーム24のアクチュエータの関連するコンポーネントを移動させるために、それらのアクチュエータを選択的に起動することができる。ターゲット調整フレーム24の様々なコンポーネントの移動のために、様々な構造又はタイプのアクチュエータがアクチュエータ104、112、120及び126のために使用され得ることが理解されるべきである。図示の実施形態において、アクチュエータ104、112、120及び126は電動線形アクチュエータとして構築される。しかしながら、代替的に、アクチュエータは、ギア付トラック、調整ねじ、油圧式又は空気圧式ピストンアクチュエータなどとして構築されてもよい。なおターゲット調整フレーム及びアクチュエータの代替的配置構成も、さらに本発明の範囲内でのターゲットの位置付けのために用いられ得ることが理解されるべきである。例えば、ベース部材102はベースフレーム96に対して横移動するように構成されてもよく、及び/又は、タワー108はベース部材102に対して横移動するように構成されてもよい。
【0031】
撮像装置ハウジング40a、40bの詳細がここで
図7~9を参照して検討される。各撮像装置ハウジング40a及び40bは実質的に同様であるため、一方のみのハウジング40が
図7~9に示され本明細書において検討される。
図7から理解されるとおり、デジタル撮像装置又はカメラ38がハウジング40の後方壁132に取り付けられる。このカメラ38はCMOSデバイスなどを含む。ハウジング40は、前面136と背面138とを有する光透過性又は半透明の前方パネル又は画像パネル134をさらに含む。カメラ38は背面138に向けられている。以下でより詳細に検討されるとおり、投光器クランプ34からレーザ66により投射された光平面70a、70bは、アパーチャプレートクランプ36のアパーチャプレート82のアパーチャ88a、88b、90a、90b及び92を通過し、パネル134の前面136上に投射する。このとき、パネル134の背面138上の、カメラ38によって視認可能な投射された光パターン73をカメラ38は撮像する(
図8)。カメラ38は今度は画像に関する信号をコントローラ42に送信する。
【0032】
ハウジング40は側部140と可動蓋142とをさらに含む。パネル134は支持体110を中心として下向きに枢動するように構成される。パネル134はまた校正パネル又はグリッド144に接続される。これにより、パネル134が外向きに回転すると、校正パネル144は、パネル134が以前に配置されていた固定された直立位置において配置される(
図9を参照)。校正パネル144は、例えば垂直及び水平な向き並びに幾何学的間隔に対して、カメラ38を校正するために使用され得る。以下でより詳細に検討されるとおり、この校正パネル144は次いで、投光器クランプ34からパネル134に投射される光の向きを決定する際に使用される。投光器クランプ34は今度は、ターゲット調整フレーム24に対する車両22の向きを決定する際に使用される。これによりターゲット調整フレーム24に取り付けられたターゲット26は、車両22でのセンサ30の校正のために方向付けられ得る。
【0033】
車両ターゲット位置合わせシステム20の例示的な使用及び運用の説明は
図10を参照して理解され得る。
図10は、プロセス146であって、車両22の1つ又は複数のセンサ30が校正/位置合わせされるように、ターゲット取付部124により保持されたターゲット、例えばターゲット26又は別の若しくは追加的なターゲットを、車両22に対して、特に車両22のセンサ30に対して位置合わせするための様々なステップを含むプロセス146を示す。
【0034】
初期車両セットアップステップ148において、車両22は、例えばタイヤ圧が公称であること及び車両が空であることを確実にすることにより準備され得る。ステップ148は情報をオペレータコンピュータデバイス166(
図11)に供給又は入力することをさらに含んでもよい。情報の供給又は入力は、情報を例えばオペレータによりデスクトップ、ラップトップ又はタブレットに入力するか、車両22のコンピュータ、例えば車両22の電子制御ユニット(ECU)から直接取得することにより行われる。そのような情報は、車両22の詳細、例えばその製造、モデルに関する情報、及び/又は車両22のセンサシステムに関する他の情報を含んでもよく、及び/又は、車両22のセンサ30に関する特定の情報、車両22の軸距寸法、又はセンサ30の校正/位置合わせを実施するための他の関連する情報を含んでもよい。なおさらに、オペレータコンピュータデバイス166は、所与の車両センサ30の校正のためにターゲット取付部124にどのターゲットを取り付けるかについてオペレータに指示を提供し得る。
【0035】
本明細書において検討されるように際、オペレータには、オペレータインターフェイス、例えばグラフィカルユーザインターフェイス(「GUI」)が設けられたオペレータ計算機166を介してADAS校正プロセス146を実施するための一連の指示が提供される。指示はフローチャートに基づいてもよく、車両に関するオペレータからの情報、例えば製造、モデル、VIN及び/又は車両の装置に関する詳細、例えばタイヤ及び車輪サイズ、センサオプションを含む車両オプションのタイプを要請するとともに、ADASセンサの校正のためのシステム及び車両セットアップに関する情報をオペレータへ提供する。提供された指示はまた、装置をどのように取り付けるとともに位置付けるかの情報をオペレータに与えることができるとともに、ターゲット調整フレーム24に対する調整を提供し得る。
【0036】
ステップ150で、車両22及びターゲット調整フレーム24は、車両22がフレーム24に向かって前方に向いている
図1において示されているものか、車両22がフレーム24に対して後方に向けられている
図10において示されているものかのいずれかなど、車両22がフレーム24に対して略長手方向に方向付けられるように、互いに対して公称的に位置付けられる。この公称の位置はまた、例えば車両22に対するターゲットフレーム24の粗い位置合わせを取得するために巻き尺又は他の計測デバイスを使用することにより、又は床表面に予め準備された印により、車両22をフレーム24に対して粗い位置合わせ距離のところで位置付けることを含み得る。特定の態様において、これは、ターゲット調整フレーム24に車両22の最も近いアクスルに対してターゲット調整フレーム24を公称的に位置付けることを含み得る。このステップはまた、車両22の前方車輪を真っ直ぐな運転位置に方向付けることを含む。なおさらに、以下でも言及されるとおり、公称の距離を確立するために、アパーチャ車輪クランプ36a、36bの距離センサ86が使用されてもよい。
【0037】
ステップ152で、投光器クランプ34a、34bは、ターゲット調整フレーム24から車両22の最も遠い車輪組立体32に取り付けられ、アパーチャプレートクランプ36a、36bは、ターゲット調整フレーム24に最も近い車輪組立体32に取り付けられる。したがって、
図1の向きにおいて、投光器クランプ34a、34bは後方車両22の車輪組立体32に取り付けられ、
図12~14の向きにおいて、投光器クランプ34a、34bは前方車輪組立体32に取り付けられ、アパーチャプレートクランプ36a、36bは各場合において他方の車輪組立体に取り付けられる。
【0038】
ステップ154で、車両22の両側にあるアパーチャプレートクランプ36a、36bのToFセンサ86が、例えばコントローラ42からの信号により、又は例えば、スイッチ94により組立体76を手動で起動するオペレータにより、起動される。センサ86は、アパーチャプレートクランプ36a、36bの各々と撮像装置ハウジング40a、40bのそれぞれのパネル134との間の距離に関する信号を発生及び取得するためのものである。両側についての距離情報は次いで、それぞれのコントローラ組立体84によって送られる、例えばコントローラ42へ戻される。
【0039】
ステップ156で、ステップ154の取得された距離情報に基づき、コントローラ42は、ハウジング40a、40bを車両22の長手方向の向きに対して直角にするために、支持体110を回転させることにより撮像装置ハウジング40a、40bの回転向きを必要に応じて調整するように、アクチュエータ112を起動させるように動作可能である。コントローラ42は、車両22の長手方向の向きに対するタワー組立体108の長手方向位置を、校正を行っている車両22のセンサ30のために特定された特定の距離に調整するように、アクチュエータ104を起動するように追加的に動作可能である。この距離は、例えばターゲットへの前方アクスル距離に基づくことを含む校正のためのOEM手順などにより、特定され得る。したがって、アパーチャプレートクランプ36a、36bの各々は、そのそれぞれの関連する撮像装置ハウジング40a、40bから所定の等距離にあることにより、問題となっている特定の車両センサ30をターゲットに位置合わせする。距離センサ86により得られた距離測定値は、支持体110及びタワー組立体108の調整中に、望ましい位置が閉鎖ループ方式で達成されるまで連続的に得られ得ることが理解されるべきである。さらに、望ましい位置への調整時に、距離センサ86は停止されてもよい。
【0040】
ステップ158で、例えばコントローラ42からの信号により、又は例えばスイッチ72により投射組立体60を手動で起動するオペレータにより、投光器クランプ34a、34bのレーザ66が起動される。各レーザ66は、それぞれのアパーチャプレートクランプ36a、36bのアパーチャプレート82に向けられた、光平面70a、70bの十字形状パターンを生じる。そのように位置合わせされると、水平光平面70aは垂直アパーチャ88a、88bを通過して光の点すなわちドットA1及びA2を各パネル134上に形成する。同様に、垂直光平面70bは水平アパーチャ90a、90bを通過して光の点又はドットB1及びB2を各パネル134上に形成する。さらに、各レーザ66の交差する光平面70a、70bの一部はそれぞれのアパーチャプレート82の中央アパーチャ92を通過して十字模様71を形成する。したがって、ドットA1、A2及びB1、B2、並びに十字模様71は、パネル134上に光パターン73を形成し、この光パターン73は面138上にカメラ38により視認可能である(
図8)。ターゲット調整フレーム24に対する車両22の向きを決定するために、例えば代替的投光器及び/又は異なるアパーチャプレートにより生じ得る代替的光パターンが用いられ得ることが理解されるべきである。
【0041】
ステップ160で、撮像装置ハウジング40a、40bの各々のカメラ38はそれぞれのパネル134の背面138の像を取得して、光平面70a、70bがアパーチャプレート82を通過する際にレーザ66によりパネル134上に形成される光パターンの画像を取得する。カメラ38により撮られた画像はコントローラ42に送信され、コントローラ42はこのとき、車両の現在の位置に対する、ターゲット取付部124及び関連するターゲット26のための適切な向きを画定することができる。例えば、コントローラ42は、それぞれの光パターン73を介してターゲット調整フレーム24に対する車両22の垂直中心面の位置を決定することができる。コントローラ42は、第1に、撮像されたドットを特定するために基準として十字模様71を使用するなどして、ドットA1、A2及び/又はB1、B2を特定し得る。コントローラ42は次いで、校正パネル144を介して確立されたカメラ38の所定の既知の校正に基づきパネル134の各々上のドットA1、A2及び/又はB1、B2の相対的位置を決め得る。例えば、コントローラ42は、Z軸に対するハウジング40a、40bの既知の間隔及びパネル134上に形成されたドットA1、A2の相対的位置の決定に基づき、車両22の中心線位置を決定し得る。
【0042】
特に、様々な車両位置合わせパラメータが光パターン73を介して決定され得る。例えば、回転半径は、ドットB1、B2及び、アパーチャ90a、90bの、シャフト78により画定された軸を中心とした互いに対する既知の対称的間隔を介して決定され得る。シャフト78はクランプ36が取り付けられた関連する車輪組立体32の軸と位置合わせされており、したがって、床から車両22の前方車輪組立体32の軸までの垂直半径方向距離の決定を可能にする。車両22の両側からの回転半径値は、一緒に取得され得るとともに平均化され得る。リアトー(rear toe)値がまた、水平アパーチャ90a、90bを通過する垂直レーザ平面70bを介したドットA1、A2に対するドットB1、B2から取得されてもよく、単回の測定の場合は後方車輪組立体32の振れについて補正されない。加えて、車両中心線値は、車両22の各側の垂直アパーチャ88a、88bを通過するレーザ平面70aにより形成されたドットA1、A2を介して取得され得る。
【0043】
ステップ162で、ステップ160の得られた車両位置又は中心平面情報に基づき、コントローラ42は、ターゲット取付部124の横方向の向きを、したがってターゲット取付部124に取り付けられたターゲット26の横方向の向きを、車両22に対して望ましい横方向位置に、特に特定の車両22のセンサ30に対して望ましい横方向位置に、調整するために、アクチュエータ126を起動するように動作可能である。例えば、車両22に位置付けられたセンサ30は車両中心線からオフセットされていてもよい。システム20はこのことを、例えば上で検討されたプロセスステップ148で取得された情報により、車両製造、モデル及び装備されたセンサに基づき、考慮に入れている。これにより、ターゲット26はセンサ30に対して、例えばOEM校正手順により特定された特定の位置に位置付けられ得る。したがって、システム20はこのとき、ターゲット26を車両のXYZ軸に対して位置合わせできるのみならず、車両に取り付けられたセンサに対しても位置合わせすることができる。
【0044】
上記に加えて、ターゲット取付部124の垂直高さは、アクチュエータ120を介して、例えばOEM校正手順により特定された車両22の所与のセンサ30について、所定の高さになるように位置付けられる。この高さは、例えば、ターゲット調整フレーム24及び車両22が位置付けられている床表面より上の垂直高さに基づき得る。代替的に、車両22のシャーシ高さ又はフェンダ高さは、ターゲット26を方向付ける際にさらに支援するように決定され得る。例えば、シャーシ又はフェンダ高さは、センサに取り付けられた車両の絶対的高さ、ピッチ及びヨーが、例えばLDW又はACCセンサにより決定され得るように、例えば車両22を中心とした複数の場所で決定され得る。車両22のシャーシ又はフェンダ高さを決定するための任意の従来の方法が使用されてもよい。例えば、1つ又は複数の水平にされたレーザは、車両22に、例えばフェンダ又はシャーシに磁気によって取り付けられたターゲットに狙いを定め得る。代替的に、取り付けられたターゲットを用いず、代わりに、投射された光を車両自体の一部に反射させる非接触システムが使用されてもよい。
【0045】
最後に、ステップ164で、例えばOEM校正手順に従って車両22のセンサ30の校正が実施され得る。これは、例えば、オペレータ計算機166が、OEM校正ルーチンを起動するために、車両22の1つ又は複数のECUへ信号を伝えることを含み得る。所与の車両センサ30の校正のために必要とされる特定のターゲットはしたがって、校正要件に従ってセンサ30に対して適切に位置付けられている。
【0046】
プロセス146の態様は、例えば順序が、変更及び/又は組み合わされてもよく、それでも依然として、本発明によるセンサ30の校正/位置合わせは可能であることが理解されるべきである。例えば、ステップ148及び150、又はその態様は組み合わされ得る。なおさらに、様々なステップの同時の作動が生じ得る。これは、述べたとおり、公称の距離を決定するための距離センサ86の使用を含む。この場合、車輪クランプ34、36は車輪組立体32に取り付けられることになり、それにより、少なくともステップ150及び152は組み合わされ得る。
【0047】
さらに、ステップ160及び162に関して、車両センサの校正中に車両22のスラスト角を説明することが望ましいか又は必要とされる状況において、追加的な手順及び加工が実施され得る。特に、
図1の向きに関して、車両22がターゲット調整フレーム24に向かって前方に向いている状態で、非操舵後方車輪の後方アクスルスラスト角が検討の対象とされ得る。そのようにするために、上で検討されたのと同様のやり方において、カメラ38は、光平面70a、70bがアパーチャプレート82を通過する際に、レーザ66によりパネル134の背面138に形成された光パターンの初期画像を撮り、画像データはコントローラ42に送信される。続いて、車両22は、車輪組立体32が180度回転するように前方又は後方のいずれかに移動させられる。車両22が移動した後で、カメラ38は、光平面70a、70bがアパーチャプレート82を通過する際にレーザ66によりパネル134の背面138に形成された光パターンの追加的な画像を撮り、画像データは同様にコントローラ42に送信される。車両22の振れ補正スラスト角は、A1、A2に対する車輪32の振れに基づいた車両22の両側のカメラ38の各々のための、第1及び第2の画像の間の、垂直に配置されたドットB1、B2の向きに基づき、コントローラ42により決定され得るとともに説明され得る。
【0048】
したがって、車両が移動した後で、車両22の左側及び右側の各々から垂直アパーチャ88a、88bを通過する水平レーザ平面70aを介して第2車両中心線値が取得される。第2位置合わせ測定値は追加的に、水平アパーチャ90a、90bを通過する垂直レーザ平面70bを介して第2リアトー値を決定することを含む。この第2リアトー値は後方車輪組立体の振れについて補正されない。第1及び第2車両中心線値に基づき、振れ補正位置合わせ値は決定される。この振れ補正位置合わせ値は、後方振れ補正リアトー及びスラスト角を含む。
【0049】
位置合わせ値の取得時、車輪組立体32がそれらの元の回転に対して反対側に180度回転するように、車両22は、元の始動校正位置に転がり込むか又は後退する。カメラ38はこの場合も光パターンの画像を撮る。コントローラ42は、したがって、ドットB1、B2がパネル134上の元の画像と同じ位置に戻っていることを確認することが可能である。代替的に、車両22は初期位置にあってもよく、次いで、例えば車輪組立体32を180度回転させるために、校正位置へと転がり込んでもよい。車両22スラスト角補正決定は初期及び校正位置において撮られる画像に基づきなされる。スラスト角の決定時、決定されたスラスト角は、ターゲット調整フレーム24のアクチュエータの1つ又は複数を起動するコントローラ42を介してターゲット26が位置付けられた特定の位置を補正するために、コントローラ42により使用され得る。例えば、タワー組立体109のヨーは後方スラスト角を補正するように調整され得る。車両22がターゲットフレーム80と適切に位置合わせされ、後方スラスト角がそのようにして決定されると、校正及び位置合わせ手順が実施され得る。
【0050】
車両22は、オペレータが当該車両を押すことにより前方及び後方に、又は後方及び前方に、転がることができる。代替的に、ターゲット調整フレーム24には、前方車輪組立体の両側に位置する従来のクレードルローラと係合したアームを有する台車が設けられてもよい。このようなアームは、例えばタイヤサイズに基づき、車両を必要とされる距離移動させるために、拡張可能で伸縮自在である。
【0051】
位置合わせ及び校正システム20は外部データ、情報又は信号とは無関係に動作するように構成されてもよい。その場合、実施形態のコンピュータシステムは、様々な製造、モデル及び装備されたセンサでの作動のためにプログラムされ得るコントローラ42を含むとともに、オペレータコンピュータデバイス166を含み得る。このような独立型の構成において、
図11に示されるとおり、オペレータコンピュータデバイス166は、例えば、車両22の車載診断(OBD)ポートを介してインターフェイスで接続され得る車両22の1つ又は複数のECU168を介して、車両22とインターフェイスで接続し得るとともに、オペレータに指示を段階的に提供するためにコントローラ42とインターフェイスで接続し得る。代替的に、オペレータコンピュータデバイス166は、オペレータにより入力された車両22に関する情報、例えば製造、モデル、車両識別番号(VIN)及び/又は装備されたセンサに関する情報を受信することができる。デバイス166はそのような情報をコントローラ42に伝える。
【0052】
このような独立型の構成に代わるものとして、
図11はまた、システム20のための遠隔インターフェイス構成の例示的実施形態を開示する。このシステム20は、遠隔計算機又はシステム170、例えばサーバ及び、インターネット174を介してアクセスされ得る1つ又は複数の遠隔データベース172とインターフェイスで接続するように構成される。したがって、コンピュータシステムは遠隔計算機170をさらに含む。例えば、例えば工場で用いられた元の校正シーケンスに基づくか代替的校正シーケンスに基づき、予め準備されたプログラム及び方法論に従って1つ又は複数のADASセンサを校正するために、車両22の1つ又は複数のエンジン制御装置(「ECU」)を通じて校正シーケンスを実行するために、インターネットを介してアクセスされたデータベース172を組み込む遠隔計算機170が使用されてもよい。このような構成において、コントローラ42は特定の製造、モデル及び装備されたセンサのためのセットアップパラメータに関連するプログラムを含む必要はなく、コントローラ42は、距離センサ86又はカメラ38からデータ解析を実施する必要もない。むしろ、オペレータはオペレータコンピュータデバイス166を車両22のECU168に接続することができる。コンピュータデバイス166はこのとき得られた車両固有の情報を計算システム170に送信し、又は代替的に、オペレータは、計算システム170へ送信するために車両22に接続すること無しに、情報をオペレータコンピュータデバイス166に直接入力することができる。そのような情報は、例えば製造、モデル、車両識別番号(VIN)及び/又は装備されたセンサに関する情報であり得る。計算システム170はこのとき、データベース172において定められたとおりにセンサを校正するために必要とされる特定の手順及び計算システム170により実施される特定の処理に基づき、オペレータに必要な指示を提供することができる。制御信号は次いでコントローラ42に送信される。例えば、計算システム170はオペレータに、ターゲット調整フレーム24から車両22を置くための、車輪クランプ34、36の設備に関する公称の位置に関する指示を提供し得る。
【0053】
計算システム170は、位置合わせ手順を実施するためにさらに制御信号を送り得る。例えば、計算システム170は、ターゲット取付部124を校正されることになる特定のセンサ30の望ましい垂直高さに位置付けるために、アクチュエータ120を起動するようにコントローラ42に制御信号を送り得る。計算システム170はまた、コントローラ42に制御信号を送ることができる。コントローラ42は距離センサ86を選択的に無線で起動する。距離センサ86から取得された情報は、今度は計算システム170に戻される。計算システム170は次いで、距離情報を処理し得るとともに、上で検討されたものと同様のやり方でヨー及び長手方向位置合わせのためにアクチュエータ104及び112を起動するために、さらなる制御信号をコントローラ42に送り得る。当該位置合わせステップを確認すると、計算システム170は次いでレーザ66を起動するためにコントローラ42に制御信号を送信することができる。コントローラ42は今度は、カメラ38により検出されたパネル134上に形成された光パターンの画像に基づき画像データ信号を計算システム170に送信する。計算システム170は順番に画像データ信号を処理して横位置合わせを決定し、ターゲット取付部124により保持されたターゲットの所定の横方向位置付けを達成するためにアクチュエータ126を起動するように制御信号をコントローラ42に送る。
【0054】
データベース172は従って、例えば、所与の車両及びセンサ、ターゲットがこのようなセンサ及び車両に対して位置付けられることになっている場所のために、並びに、センサ校正ルーチンを実施又は起動するために使用される特定のターゲットに関する情報を含む、校正プロセスを実施するための情報を含み得る。そのような情報は、OEMプロセス及び手順又は代替的プロセス及び手順に従い得る。
【0055】
いずれの実施形態においても、距離センサ86及び/又は投光器66を選択的にオン及びオフにするために、例えばオペレータ計算機166によりオペレータにプロンプトを提供するシステム20と比較した場合に、例えば距離センサ86及び/又は投光器66を自動的に起動することに関して、システム20による様々なレベルの自律的運転が用いられ得る。これは他のステップ及び手順にも同様に当てはまる。
【0056】
ここで
図12~14を参照すると、システム20は、ターゲット調整フレーム24と一体化した調整可能な床ターゲット組立体180を追加的に含み得る。床ターゲット組立体180は車両22を中心として調整可能に位置付け可能なマット28を含む。マット28は、マット28上に直接配置された様々なターゲット184を含むことができ、例えば車両22を中心として配置された車両22の外部に取り付けられたカメラ、例えばバンパー及びサイドミラーに取り付けられた従来のサラウンドビューシステムのために使用されたカメラとして構成されたセンサの校正のために使用されてもよい。図示の実施形態において、床ターゲット組立体180のマット28は取付場所又は表示186を追加的に含む。この取付場所又は表示186は、マット28に配置され得るターゲット、例えば、車両22での後方レーダセンサの校正のためのポストに取り付けられた三面体として構成されたターゲット188の設置のためのものである。
【0057】
図示の実施形態において、床ターゲット組立体180は、撮像装置ハウジング支持体110に固定可能なアーム190の対を含む。アーム190は車両22に向かって外向きに延在するとともに、横レール192に接続され横レール192を支持する。可動レール194がレール192と摺動係合して配置される。レール194は、
図13に示されるとおり、ターゲット取付部124が下がった位置にあるときのターゲット取付部124との選択的接続のためにブラケット196を含む。マット28は、今度は例えば締結具又はペグを介してレール194に接続される。図示の実施形態において、マット28は、使用されていないときに巻かれることができるように、可撓性材料で構築され、車両22を囲むとともに開口部198を有し、車両22は開口部198で床に支持される。マット28は単一の一体化された片で構築されても、一緒に固定される個別のセグメントとして構築されてもよい。
【0058】
したがって、ターゲット取付部24を位置合わせするための上で検討されたプロセスは、例えばマット28の既知の寸法及びマット28上でのターゲット180の場所に基づき、車両22に配置されたセンサの校正のために車両22の周りにマット28を位置付けるために使用されてもよい。例えば、車両22は、当初はターゲットフレーム24に対して公称的に位置付けられ、車輪クランプ34、36は車両22に取り付けられ、プロセス146は、車両22上の所与のセンサの校正のために必要に応じて、アーム190及びレール194を位置付けるために用いられ、この位置付けは、例えばアクチュエータ104及び112による支持体110の長手方向及び回転移動を介して、及び、レール122に沿ってターゲット取付部124を移動させるアクチュエータ126により車両22の長手方向の向きに対して横方向に行われる。ターゲット取付部124の移動は今度はレール194をレール192に沿って摺動させる。マット28は次いでレール194に固定され得るとともに車両22の周りで延ばされ得る。代替的に、マット28は、望ましい向きになるように床に沿って引かれることにより移動されてもよい。マット28が望ましい向きになるように位置付けられると、マット28はまた、車両22の両側に配置された当該マット28の側部が互いに平行になることが確実になるように、例えばオペレータにより確認され得る。例えば、
図13から理解されるとおり、レーザ187はレール192及び/又はレール194に取り付けられてもよく、レーザ187はレール192及び/又はレール194に対して直角である。レーザ187はマット28の真っ直ぐのエッジと位置合わせするように構成されてもよい。それにより、オペレータは、マット28がターゲット調整フレーム24に対して適切に直角であることを必要に応じて確認及び調整するためにレーザ187を起動し得る。
【0059】
述べたとおり、マット28はまた、ターゲット、例えばターゲット188の位置付けのためのロケータ186を含み得る。ロケータ186は、ターゲット188の配置のための正しい位置的な場所(positional location)を指示するためのマット28における切欠き又はマット28上の印刷された印の形のレセプタクルを含み得る。なおさらに、ロケータ186は、例えば、ターゲット188が接続され得るペグ又は溝など固定具の形の埋め込まれたレセプタクルを含んでもよい。なおさらに、マット28の代わりに、又はマット28に加えて、ターゲット組立体は剛性アーム189(
図14)を備えてもよい。アーム189は、可動のレール、例えばレール194とターゲット、例えばターゲット188との間に延在する。したがって、位置合わせ及び校正システム20は、車両22を中心として代替的ターゲットを位置付けるために使用されてもよい。
【0060】
組立体180と比較した代替的床ターゲット組立体が本発明の範囲内で用いられてもよい。例えば、摺動レール、例えば摺動レール194が、例えば異なった大きさのマットを収容するために、その長さを増大させるために入れ子式端部と共に提供されてもよい。なおさらに、摺動レールが、ターゲット取付部124及びアクチュエータ126への接続による以外の代替的なやり方で横移動するように構成されてもよい。例えば、アクチュエータは、代替的に支持体110から延在するアーム190に取り付けられ得る。
【0061】
図12~14は、非前向きセンサの校正に関連してシステム20が使用されてもよく、それにより、車両、例えば車両22がターゲット調整フレーム24に対して後方に方向付けられ得ることを追加的に説明している。このような向きにおいて、投光器車輪クランプ34a、34bは車両22の前方車輪組立体32に取り付けられ、アパーチャプレート車輪クランプ36a、36bは後方車輪に取り付けられ、投光器66はターゲット調整フレーム24上の撮像装置ハウジング40a、40bに向かって投射するように方向付けられる。この向きは、後方カメラ、後方レーダなどとして構成されたADASセンサの校正のために使用されてもよい。
【0062】
図15を参照すると、本発明の別の態様において、車両位置及び車輪位置合わせ情報を決定するために、例えばBurke E.Porter Machinery Co.of Grand Rapids,Michiganにより供給されたADAS校正システムが非接触車輪位置合わせシステム250と共に用いられ得る。そのようなデータは、ターゲット位置をターゲット調整フレーム、例えばフレーム24へと制御するためにコントローラ42又は遠隔計算システム170に供給される。このような実施形態において、ターゲット調整フレーム24は撮像装置ハウジング40a、40bもカメラ38も含む必要はなく、同様に、車輪クランプ34、36は用いられない。
【0063】
非接触車輪位置合わせシステム250はターゲット調整フレームに隣接して位置付けられる。車両260は、校正されることになる特定のセンサに依存してターゲット調整フレームに前向きに面していても、後ろ向きに面していてもよい。
図15に示された実施形態において、非接触車輪位置合わせシステム250は米国特許第7,864,309号明細書、8,107,062号明細書及び8,400,624号明細書に従って構築される。これらの明細書は参照により本明細書に組み込まれる。図示のとおり、非接触車輪位置合わせ(「NCA」)センサ252a、252bの対が車両260のタイヤ及び車輪組立体258の両側に配置される。NCAセンサ252a、252bはタイヤの両側に照明ライン264を投射し、左側266aが示されている。NCAセンサ252a、252bは照明ライン264の反射を受け、これによりシステム250はタイヤ及び車輪組立体258の向きを決定することができる。図示していないが、対応するNCAセンサ252a、252bが、車両260の全ての4つのタイヤ及び車輪組立体258を中心として位置付けられ、それにより、車両位置情報はシステム250により決定され得る。この車両位置情報は、システム250のスタンドにおいて車両260を中心として配置されたセンサNCAセンサ252a、252bの既知の向きに基づき得る。述べたとおり、車輪位置合わせ及び車両位置情報はコントローラ、例えばコントローラ42に、又は遠隔計算機、例えば計算機170に、例えばインターネットを介して提供される。車輪組立体位置合わせ及び車両位置情報に応じて、コントローラ又は遠隔計算機は次いで、それに応じて、車両のセンサに対してターゲットを位置付けるために、様々なアクチュエータ104、112、120及び126を起動するためにコントローラ42に信号を作動的に送り得る。センサ252a、252bに対して代替的NCAセンサが用いられ得ることが理解されるべきである。
【0064】
図示の実施形態において、非接触車輪位置合わせシステム250は、車両260の車輪組立体258の各々に配置されたローラ269を有するスタンドを含む。これにより、車両260が静止したままである一方で、車輪組立体258は位置合わせ及び位置解析中に回転し得る。しかしながら、代替的非接触車輪位置合わせシステムが用いられ得ることが理解されるべきである。代替的非接触車輪位置合わせシステムには、車両が静止したままであり車輪位置合わせ及び車両位置情報が2つの個別の位置で計測されるスタンドを用いるシステムと、車両位置が決められているドライブスルー非接触位置合わせシステムとが含まれる。例えば、車両センサの校正のための車両の前でのターゲットの位置合わせは、車輪位置合わせセンサを通過する車両の移動に基づき車輪位置合わせ及び車両位置を決定するためのシステムを使用して実施され得、このシステムは当該技術分野において既知である。そのようなセンサからの車両向き及び位置合わせ情報に基づき、コントローラは、上で開示されたとおり、ターゲット調整フレームの配置又は位置付けのための場所を決定することができる。例えば、車両は、車両の両側に位置するそのようなセンサに沿って又はそのようなセンサのそばに駆動されることができ、センサフィールド内の止め具のところに来る。これにより、コントローラはターゲットフレームを車両に対して適切な位置に位置付けることができる。そのようなドライブスルーシステムは当該技術分野において既知である。
【0065】
図16を参照すると、リフト321に取り付けられた代替的NCAセンサ550を用いる車両ターゲット位置合わせシステム300が示されている。ターゲット調整フレームは324で全体として示される。ターゲット調整フレーム324は上で検討されたターゲット調整フレーム24と同様のやり方で構成され得る。図示のとおり、ターゲット調整フレーム324は、リフト321に対する長手方向移動のためにレール325に、及びリフト321に配置された車両322に取り付けられる。
図16は追加的に、オペレータ347による使用のための組み合わされたコントローラ及びオペレータ計算機345の包含を示す。使用の際、リフト321が下がった位置にあるときに車両322はリフト321のスタンド349に入れられる。車両322は次いで、初期位置へと位置付けられる。NCAセンサ550は車両322の車輪位置合わせ及びスタンド349での車両322の位置を決定するために使用される。車両322は次いで、例えば車両322を回転させることにより、第2位置又は校正向きへと位置付けられ得る。これにより車輪は180度回る。NCAセンサ550は次いで、車両322の車輪位置合わせ及びスタンド349での車両322の位置を決定するために再び使用される。決定の2つのセットにより、システム300が車両322の振れ補正スラスト角を決定することが可能となり、それによりターゲット調整フレーム324上のターゲットは、校正のための望ましい向きになるように位置付けられ得る。レール325にフレーム324を取り付けることにより、フレーム324が、リフト321と使用されるときに車両322に対してより大きく移動することが可能となることが理解されるべきである。このことはリフト321で車両322の向きが固定されていることから有益であり、したがって、フレーム324は、例えばOEMにより特定された、当該フレーム324のために指定された特定のセンサ及び車両製造及びモデル手順に基づき、必要に応じて位置付けられ得る。リフト321は
図16において上がった位置において示されているが、リフト321は、車両321のセンサの校正のために使用されるときにターゲット調整フレーム324と略同一平面になるように下げられ得ることがさらに理解されるべきである。リフト321は、例えば修理施設において使用されてもよい。それにより、オペレータ347は、NCAセンサ550からの位置合わせ情報に基づき、車両321に追加的な操作、例えば車両321の位置合わせの調整を都合よく実施し得る。
【0066】
したがって、本発明のターゲット位置合わせ及びセンサ校正システムは、NCAセンサ、例えばセンサ252a、252b又は投光器を備えた共同して働く車輪クランプ、例えばクランプ34、36及び撮像装置38を含む代替的な車両向き検出システムを用いてもよい。車両向き検出システムはターゲット調整フレームに対する車両の向きに関する情報を提供する。それにより、ターゲット調整フレームは、ターゲットを車両に対して、特に車両のセンサに対して選択的に位置付ける。
【0067】
システム20は本発明の範囲内で構造及び運用おける変更形態を含み得ることがさらに認められるべきである。例えば、ターゲット取付部124又は代替的に構築されたターゲット取付部は、別の時間に異なるターゲットを保持することが可能であることに加えて、2つ以上のターゲットを同時に保持することができる。なおさらに、ターゲット取付部124は、LEDモニタのようなデジタルディスプレイ又はモニタとして構成されたターゲットを保持することができる。それにより、このようなデジタルモニタは、特定のセンサ校正プロセスのために必要に応じて異なるターゲットパターンを表示するために信号を受信することができる。さらに、ターゲット調整フレームは、任意選択的に又は代替的に、車両のACCレーダを位置合わせするように構成された受動ACCレーダ位置合わせシステムを含み得る。この受動ACCレーダ位置合わせシステムは、例えば、ターゲットスタンド又はフレームに取り付けられたフレネルレンズを有する修正されたヘッドライト位置合わせボックスを含んでもよい。位置合わせボックスは車両のACCセンサの反射要素上に光を投射するように構成される。投射された光は反射して位置合わせボックスに戻る。代替的に構成された車輪クランプデバイスが車輪クランプ34及び36に関して使用されてもよい。例えば、投射組立体60及びアパーチャ組立体76は、車輪組立体へ既知の向きで取り付けるように特別に構築された既知の従来の車輪クランプ、又は他の車輪クランプへと組み込まれてもよい。
【0068】
なおさらに、システム20及び車両22は、図示の実施形態において床、例えば修理施設又は車両の販売特約店の床に配置されているとして図示及び検討されているが、システム20は代替的に、剛性プレート、例えば鋼プレートを用いてもよい。このプレートの上にターゲット調整フレーム24及び車両22が配置されて、位置合わせ及び校正のための平らで水平な表面になる。さらに、
図1に示された実施形態において、ターゲット調整フレーム24は車両22とおよそ同じ幅であると示されている。代替的実施形態において、ターゲット調整フレームは、例えば、フレームが複数の車両にわたって又は複数の車両に対して横断することを可能にするために横レールを介して床へ取り付けられることにより、横方向の拡張された移動をするように構成され得る。例えば、ADAS位置合わせシステムは横方向の拡張された移動を伴う複数のベイを有する修理施設内に配置されてもよく、それによりターゲットが複数の車両の前に選択的に位置付けられることが可能になる。このような構成はまた、設備を通る車両のスループットを支援することができる。ある車両が校正を行っている間に別の車両がADAS構成のための準備を整える。別の代替的実施形態において、ターゲット調整フレームのベースフレームは、ターゲット調整フレームのより大きい長手方向の位置付けを可能にするために長手方向レール上で床に取り付けられ、そのような長手方向レールは車両に対する公称の長手方向調整のために使用される。
【0069】
均等論を含む特許法の原則に従い解釈されるとおり、具体的に説明された実施形態のさらなる変更及び修正が、添付のクレームの範囲によってのみ限定されることを意図された本発明の原理からの逸脱無しに、実施され得る。
【0070】
排他的な性質又は特権が主張されている本発明の実施形態は以下のとおり定義される。