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特許7566662情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241007BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
G06F3/12 323
G06F3/12 310
B41J2/01 401
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021027635
(22)【出願日】2021-02-24
(65)【公開番号】P2022129077
(43)【公開日】2022-09-05
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大谷 亮介
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-019218(JP,A)
【文献】特開2016-163976(JP,A)
【文献】特開平05-330082(JP,A)
【文献】特開2005-035175(JP,A)
【文献】特開2007-301990(JP,A)
【文献】特開2012-040782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J2/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出する複数のノズルが所定方向に並ぶノズル列が複数列配置された記録ヘッドを備え、各ノズル列のノズルを1つずつ含むノズルセットごとに各画素の記録を行う記録装置を制御するための情報処理装置であって、
ノズルから吐出されるインクにより形成される記録ドットの数を示す画素値を保持する複数の画素からなる擬似中間調データを取得する取得手段と、
前記各ノズルセットに含まれる複数のノズルを均等に分割する複数のノズルグループを設定し、前記擬似中間調データの各画素に対して前記複数のノズルグループのうちの1つを各ノズルグループの出現頻度が略均一となるように割り当てる割り当て手段と、
前記擬似中間調データの各画素に対応する前記ノズルセットに含まれる複数のノズルのうち、当該画素に割り当てられた前記ノズルグループが設定された複数のノズルの中から当該画素の画素値に応じた数のノズルを選択回数の偏りが小さくなるように選択し、当該選択したノズルを示す信号を当該画素と対応付けて出力する選択手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数のノズルグループの各ノズルグループが各ノズル列において出現する頻度は、略均一である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記各ノズル列に含まれる複数のノズルのうち、隣接するノズルの間でそれらノズルに設定された前記ノズルグループが異なる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数のノズルグループの各ノズルグループが前記擬似中間調データにおいて出現する頻度は、略均一である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記選択手段は、各ノズルセットに対応する前記擬似中間調データの各画素の画素値を積算カウントしたカウント値に基づき、所定の順番で選択するノズルを決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記選択手段は、各ノズルセットに対応する前記擬似中間調データの各画素の画素値を当該画素に割り当てられた前記ノズルグループごとにカウントしたカウント値に基づき、所定の順番で選択するノズルを決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ノズルグループの数は、各ノズル列に含まれる複数のノズルのうち、略同時にインクの吐出が可能なノズル数に応じて設定される、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
インクを吐出する複数のノズルが所定方向に並ぶノズル列が複数列配置された記録ヘッドを備え、各ノズル列のノズルを1つずつ含むノズルセットごとに各画素の記録を行う記録装置を制御するための情報処理方法であって、
ノズルから吐出されるインクにより形成される記録ドットの数を示す画素値を保持する複数の画素からなる擬似中間調データを取得するステップと、
前記各ノズルセットに含まれる複数のノズルを均等に分割する複数のノズルグループを設定し、前記擬似中間調データの各画素に対して前記複数のノズルグループのうちの1つを各ノズルグループの出現頻度が略均一となるように割り当てるステップと、
前記擬似中間調データの各画素に対応する前記ノズルセットに含まれる複数のノズルのうち、当該画素に割り当てられた前記ノズルグループが設定された複数のノズルの中から当該画素の画素値に応じた数のノズルを選択回数の偏りが小さくなるように選択し、当該選択したノズルを示す信号を当該画素と対応付けて出力するステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置を制御するための情報処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像記録装置として、複数のノズルが配列された記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させ、ノズルからインク滴(記録ドット)を吐出することにより、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置が広く用いられている。
【0003】
記録ヘッドに配列された各ノズルには、記録ヘッドの製造プロセスや構成材料等に起因した吐出特性のばらつきがあり、本来均一であるべき画像にスジや濃度むらが生じるという課題がある。このようなノズル毎の吐出特性のばらつきに伴う記録画質の低下を解決する方法として、分割記録法が周知である。この分割記録法では、1つの記録ライン上の印字を複数の異なるノズルから吐出された記録ドットにより分割して形成することで、ノズル毎の吐出特性のばらつきが記録ライン上で平均化され、見た目のスジや濃度むらを軽減することができる。
【0004】
特許文献1には、分割記録法の1つであるシーケンシャルマルチスキャン(以後SMSと称す)を用いた記録方法が開示されている。これによれば、入力画像データにより指定された記録媒体の1つの記録ライン上に形成すべき複数の記録ドットが、記録ヘッドが有する複数のノズルに順番に割り当てられる。そのため特許文献1に記載の方法では、どの様な配列の入力画像データであっても、同一記録ライン上の記録ドットは複数のノズルに略均等に分配することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平5-330082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなSMSを、複数のノズル列を有し、複数の記録ラインに同時に記録ドットを形成可能なフルラインタイプなどの記録ヘッドに適用した場合、同一記録ライン上の記録ドットの形成を複数のノズル列に略均等に分配することができる。しかし、ドット配置が偏った画像データが入力されると、最初に各記録ラインに対して異なるノズル列が割り当てられていても、各ノズル列を順番に割り当てていくうちに、複数の記録ラインに割り当てられたノズル列が偶発的に揃ってしまう場合がある。その結果、特定のノズル列において多数のノズルの吐出タイミングが揃ってしまい、ノズルを駆動するための電源の容量が不足し、ノズルの駆動が不安定になる場合があるという課題がある。
【0007】
そこで本発明は、記録ヘッドが有する複数のノズルを、各ノズルの使用頻度の偏りを抑えながら安定的に駆動させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、インクを吐出する複数のノズルが所定方向に並ぶノズル列が複数列配置された記録ヘッドを備え、各ノズル列のノズルを1つずつ含むノズルセットごとに各画素の記録を行う記録装置を制御するための情報処理装置であって、ノズルから吐出されるインクにより形成される記録ドットの数を示す画素値を保持する複数の画素からなる擬似中間調データを取得する取得手段と、前記各ノズルセットに含まれる複数のノズルを均等に分割する複数のノズルグループを設定し、前記擬似中間調データの各画素に対して前記複数のノズルグループのうちの1つを各ノズルグループの出現頻度が略均一となるように割り当てる割り当て手段と、前記擬似中間調データの各画素に対応する前記ノズルセットに含まれる複数のノズルのうち、当該画素に割り当てられた前記ノズルグループが設定された複数のノズルの中から当該画素の画素値に応じた数のノズルを選択回数の偏りが小さくなるように選択し、当該選択したノズルを示す信号を当該画素と対応付けて出力する選択手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、記録ヘッドが有する複数のノズルを、各ノズルの使用頻度の偏りを抑えながら安定的に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】インクジェットプリンタを模式的に示す図
図2】記録ヘッドを模式的に示すブロック図
図3】記録システムブロック図
図4】本実施形態に係る画像データの処理を示すフローチャート
図5】本実施形態に係るノズル割り当て処理の機能構成を示したブロック図
図6】擬似中間調データの例を示す図
図7】本実施形態に係るノズル分割パターンの例を示す図
図8】本実施形態に係るノズル割り当て処理のフローチャート
図9】本実施形態に係るノズル割り当て処理結果を示す図
図10】本実施形態に係るノズル分割パターンの例を示す図
図11】擬似中間調データの例を示す図
図12】本実施形態に係るノズル割り当て処理結果を示す図
図13】本実施形態に係るノズル割り当て処理の機能構成を示すブロック図
図14】本実施形態に係るノズル割り当て処理のフローチャート
図15】本実施形態に係るノズル割り当て処理結果を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態は本発明を必ずしも限定するものではない。また、各実施形態において説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)を模式的に示す図である。図1に示すように、プリンタ100は、プリンタの構造材をなすフレーム上に記録ヘッド101~104を備える。記録ヘッド101~104はそれぞれ、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の複数の異なる色のインクを吐出する。また記録ヘッド101~104は、複数のノズルを記録用紙106の幅に対応した範囲に所定方向に沿って配列したノズル列を有したもので、いわゆるフルラインタイプのものである。本実施形態では、記録ヘッド101~104のそれぞれが有するノズル列のノズル配置の解像度は600dpiとする。
【0013】
記録媒体としての記録用紙106は、搬送ローラ105(および他の不図示のローラ)がモータ(不図示)の駆動力によって回転することにより、図中矢印方向に搬送される。
【0014】
このような、搬送される記録用紙に対して各記録ヘッドからのインク吐出動作を繰り返すことにより、例えば、一頁分の画像を記録することができる。
【0015】
また、図2に示すように、記録ヘッド101~104はそれぞれ、インク滴を吐出する複数のノズルを所定の方向(Y方向)に均等に配置されたノズル列を、搬送方向(X方向)に複数列有する。図中矢印で示す方向に相対的に移動する記録用紙106に対してインクを吐出し、記録用紙106における記録ライン107上の記録ドットを複数のノズル列L1~L8のノズルで分担して形成する。
【0016】
記録ヘッド101~104が有するノズル列L1~L8には各ノズルに対してヒータ等の吐出エネルギー発生手段が設けられ、これらのヒータはノズル列毎に共通する電源によって駆動される。
【0017】
記録ヘッド101~104のうちの1つで記録されるある記録ライン107について着目すると、記録ライン107上の記録ドットは、ノズル列L1~L8のいずれかのノズルの吐出又は非吐出によって形成されることが可能である。また、ノズル列L1~L8は複数のノズルグループに分割して扱われる。本実施形態では、ノズル列L1~L4をノズルグループ0、ノズル列L5~L8をノズルグループ1とする。
【0018】
<システム構成>
図3は、図1に示したプリンタとホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)200を有して構成される記録システムを示すブロック図である。
【0019】
本実施形態における情報処理装置としてのホストPC200は、主に以下の要素を有して構成される。CPU201は、記憶部であるHDD203やRAM202に保持されているプログラムに従った処理を実行する。RAM202は、揮発性の記憶部であり、プログラムやデータを一時的に保持する。HDD203は、不揮発性の記憶部であり、同じくプログラムやデータを保持する。データ転送I/F(インターフェース)204はプリンタ100との間におけるデータの送受信を制御する。このデータ送受信の接続方式としては、USB、IEEE1394、LAN等を用いることができる。キーボード・マウスI/F205は、キーボードやマウス等のHID(Human Interface Device)を制御するI/Fであり、ユーザは、このI/Fを介して入力を行うことができる。ディスプレイI/F206は、ディスプレイ(不図示)における表示を制御する。
【0020】
一方、プリンタ100は、主に以下の要素を有して構成される。CPU211は、ROM213やRAM212に保持されているプログラムに従った処理を実行する。RAM212は、揮発性の記憶部であり、プログラムやデータを一時的に保持する。ROM213は不揮発性の記憶部であり、プログラムやデータを保持することができる。
【0021】
データ転送I/F214はPC200との間におけるデータの送受信を制御する。ヘッドコントローラ215は、図2に示した記録ヘッドのそれぞれのラインヘッドに対して記録データを供給するとともに、記録ヘッドの吐出動作を制御する。具体的には、ヘッドコントローラ215は、RAM212の所定のアドレスから制御パラメータと記録データを読み込む。そして、CPU211が、制御パラメータと記録データをRAM212の所定のアドレスに書き込むことにより、ヘッドコントローラ215によって処理が起動され、記録ヘッドからのインク吐出が行われる。
【0022】
画像処理アクセラレータ216は、CPU211よりも高速に画像処理を実行可能なハードウェアである。具体的には、画像処理アクセラレータ216は、RAM212の所定のアドレスから画像処理に必要なパラメータとデータを読み込む。そして、CPU211が上記パラメータとデータをRAM212の上記所定のアドレスに書き込むことにより、画像処理アクセラレータ216が起動され、上記データに対し所定の画像処理が行われる。なお、画像処理アクセラレータ216は必須な要素ではく、プリンタの仕様などに応じて、CPU211による処理のみで画像処理を実行してもよい。
【0023】
<情報処理装置が実行する処理>
図4は、本実施形態における画像データの処理を説明するためフローチャートである。本実施形態の処理は、ホストPC200に備えられたCPU201がプログラムに従って実行する。
【0024】
まずS400において、ホストPC200のCPU201は、RAM202より入力画像データを読み込む。入力画像データは、sRGB等の規格化された色空間を表現するための、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の8bit輝度データである。
【0025】
S401において、CPU201は、読み込んだ入力画像データに対し色補正を実行し、8bit輝度データである入力画像データをプリンタ固有の色空間に対応するRGB12bit輝度データに変換する。信号値を変換する方法は、予めHDD203などの記憶装置に格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の公知の方法を採用することが出来る。
【0026】
S402において、CPU201は、データ変換後のRGB12bit輝度データをプリンタ100のインク色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)それぞれの16bit階調データ(濃度データ)に分解する。この段階で、16bitの画像が4チャンネル分(4色分)生成される。インク色分解処理においても、色補正処理と同様、予めROMなどに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照することが出来る。
【0027】
S403において、CPU201は、CMYK16bit階調データに対して量子化処理を行う。量子化処理された多次色データは、例えば4値に量子化する場合、各画素の画素値は3ドット記録(3)、2ドット記録(2)、1ドット記録(1)又は非記録(0)を意味する2bitデータとなる。
【0028】
S404において、CPU201は、量子化された画像データの各画素の画素値が示す数の記録ドットを形成するノズルを、複数のノズル列の同一記録ライン上に並んだ複数のノズルからなるノズルセットの中から選択するノズル割当処理を行う。ノズルセットは各ノズル列のノズルを1つずつ含み、ノズルセットの数は各ノズル列に含まれるノズル数と同数である。画像データの各画素は複数のノズルセットのいずれか1つに対応付けられており、各画素の記録ドットは各画素に対応付けられたノズルセットに含まれるノズルにより形成される。S404のノズル割当処理の詳細な説明は、図8を用いて後述する。
【0029】
S405において、CPU201は、ノズル割当処理を行った各画素に対応するノズルセットごとに、各ノズルについてインクの吐出、非吐出を表す2値データをノズル数分含む記録ドットデータをプリンタ100のRAM212に出力する。本実施形態では、各ノズルセットが8つのノズルを含むので、1画素あたり8bitの記録ドットデータとなる。以上で本実施形態における画像データ処理が終了する。
【0030】
なお、図4の各ステップで示したそれぞれの工程は、本実施形態のインクジェット記録システムにおいて処理されるが、どの工程までをホストPC200が行い、どの工程以降をプリンタ100が行うか、という明確な切り分けは特に定められるものではない。例えば、量子化までをホストPC200が行う場合は、量子化済みのデータをプリンタ100に転送すればよい。また、プリンタ100の性能によっては、多値のRGB画像データを直接受け取って、S401~S405の全ての工程を行うことも可能である。尚、本実施形態においては、画像処理を行う情報処理装置をホストPC200としたが、プリンタ100とホストPC200を含む記録システムが以上の処理を分担して行う場合は、記録システムを情報処理装置とする。
【0031】
<情報処理装置の機能構成>
図5は本実施形態にかかるノズル割当処理のための情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。図5において、擬似中間調データ取得部510は、擬似中間調データにおける着目画素(x、y)の記録ドット数を表す画素値Ixyを出力する。ここで、xは記録媒体の搬送方向に対応するアドレスを表し、yは記録ヘッドのノズル配列方向に対応するアドレスを表す。図6は、擬似中間調データの一例であり、各画素に2bit(0~3ドット)の記録ドット数が保持されている。
【0032】
図5に戻り、ドットカウンタ520は、擬似中間調データをX方向に走査し、積算カウンタCntCum(y)でアドレスyごとに各画素の画素値Ixy(記録ドット数)を積算カウントする。なお、積算カウンタCntCum(y)は、2bit(4レベル)のカウンタであり、カウント値として“0”、“1”、“2”、“3”のカウント値を保持することができ、最大レベル“3”からさらにカウントアップすると“0”に戻るものとする。
【0033】
図中530は、ノズルの分割パターン記憶部であり、分割パターン記憶部530に記憶された分割パターンの信号値Gxyは、着目画素(x、y)におけるノズルグループの割り当てを表している。図7(a)に示す分割パターン710は、本実施形態における分割パターンの一例であり、“0”、“1”で示される2つのグループ(ノズルグループ0、ノズルグループ1)が配置されている。
【0034】
分割パターン710は、各ノズルグループの出現頻度が、X方向の各行およびY方向の各列において同一となるように配置される。さらに、Y方向については、同一ノズルグループが割り当てられた画素が隣接しないように配置されるのが望ましい。なお、分割パターン710は図7(b)に示すように擬似中間調データ全体に対してタイル状に繰り返し配置され、全ての画素にノズルグループが対応するように設定される。また、各方向において、各ノズルグループの出現頻度は完全に同一でなくても、略均一になるように配置されていればよい。
【0035】
図5に戻り、ノズル選択部540は、ドットカウンタ520及び分割パターン記憶部530からの出力に基づいて、各ノズルセットにおけるインクを吐出させるノズルを選択する。そしてノズル選択部540は、メモリ551のノズルメモリ1~8のアドレスから、選択したノズルに対応するアドレスを決定する。メモリ551は、記録ヘッド101~104のそれぞれの各ノズルセットに含まれるノズルからの吐出又は非吐出を画素毎にノズルセットの数(各ノズル列に含まれるノズル数)分記憶する1bitラインメモリである。ノズルメモリ1~8のそれぞれが、ノズル列L1~L8のノズルの吐出“1”又は非吐出“0”を記憶する。
【0036】
メモリ551は、分割パターン記憶部530に記憶されたノズルグループの分割パターンに応じて2つのグループに分別される。図7の分割パターン710における“0”に対応する画素では、画素値Ixyが1以上であるときノズルメモリ1~4のいずれかのアドレスが選択される。一方、分割パターン710における“1”に対応する画素では、画素値Ixyが1以上であるときノズルメモリ5~8のいずれかのアドレスが選択される。すなわち、ドットカウンタ520の積算カウンタCntCum(y)の4レベルと、分割パターン710の2レベルとに基づいて、8レベルのノズルメモリのアドレスを決定する。
【0037】
メモリコントローラ550は、ノズル選択部540で決定されたメモリ551内のノズルメモリ1~8のいずれか1つのメモリに“1”をセットし、又はノズルメモリ1~8の全てに“0”をセット(初期化)する。さらに、メモリコントローラ550は、メモリ551に格納されたデータを読み出して出力する。
【0038】
出力部560は、ノズルメモリ1~8にセットされた信号からなる出力データを出力する。出力データは、記録ヘッド101~104のそれぞれの各ノズル列における各ノズルの吐出又は非吐出を示す8bitデータである。
【0039】
以上の構成により、擬似中間調データの各画素の記録ドットを形成するためにインクを吐出させるノズルを選択し、選択されたノズルに対応するノズルメモリMem(n,y)(n=1~8)を決定する。以下にその詳細フローを説明する。
【0040】
図8は、実施形態1における擬似中間調データに対するノズル割当て処理手順を示すフローチャートである。
【0041】
S801では、取得した擬似中間調データの画素アドレスにかかるパラメータx、yを初期化する。
【0042】
S802では、X方向(搬送方向)の積算カウンタCntCum(y)を初期化する(CntCum(y)=0)。
【0043】
S803では、メモリコントローラ550はメモリ550のノズルメモリ1~8を初期化し、全てのメモリに“0”をセットする。
【0044】
S804では、擬似中間調データ取得部510は、擬似中間調データの画素アドレス(x、y)の画素値Ixyを取得する。
【0045】
S805では、ノズル選択部540は、画素値Ixyが0より大きいか否かを判定する。Ixyが0の場合、S811へ進み、Ixyが0より大きい場合、S806へ進む。
【0046】
S806では、分割パターン記憶部530から対応する画素アドレス(x、y)の信号値Gxyを取得する。
【0047】
S807では、ノズル選択部540は、積算カウンタCntCumの4レベル(“1”~“4”)のカウント値、及び、2レベル(“0”,“1”)の分割パターンの信号値Gxyに基づいて、記録ドットの形成に用いるノズルを選択する。そしてノズル選択部540は、ノズルにインクに記録ドットを形成させることを示す値“1”を格納すべき選択したノズルに対応するノズルメモリのアドレスnを下記式にて決定する。
n=CntCum(y)+Gxy×4+1 (式1)
【0048】
S808では、メモリコントローラ550は、ノズルに記録ドットを形成させることを示す“1”を格納すべきノズルメモリのアドレスnのノズルメモリMem(n、y)に“1”をセットする。
【0049】
S809では、積算カウンタCntCum(y)をカウントアップする。
CntCum(y)=(CntCum(y)+1)%4 (式2)
ここで%は剰余演算子であり、余りを取得する演算である。これにより、2bit(4レベル)のカウント値を取得する。
【0050】
S810では、Ixyから1を減じ、その値を新しいIxyとしてS805に戻る。
【0051】
S805でIxyが0であってS811に進むと、S811では、擬似中間調データのアドレスxにおける記録ヘッドのノズル配列方向(Y方向)の画素に対するノズル割当が終了したか否かを判定する。アドレスxにおけるY方向の画素に対するノズル割当が終了している場合、S812に進み、終了していなければS813に進む。
【0052】
S812では、出力部560が擬似中間調データのアドレスxを持つ画素について、それら画素の記録ドットを形成するために選択されたノズルを示す信号をメモリ550から読み出して出力する。
【0053】
S813では、画素アドレスをY方向に1画素進め(x、y+1)、S804からの処理を繰り返する。
【0054】
S814で、擬似中間調データの全画素についてノズル割当が終了したかを判定し、終了していれば一連のノズル割当処理を終了し、終了していなければS815に移行する。
【0055】
S815では、アドレスxを1つ進め、アドレスyを初期化して(x=x+1、y=0)、S803に戻る。
【0056】
図9は、図6に示す擬似中間調データに対して以上の処理によりノズル割当を行った結果を示している。図中の各セル(x、y)の8bitの数値は、擬似中間調データの各画素(x、y)に対応する各ノズルメモリ1~8のそれぞれに対する出力値(記録“1”、非記録“0”)を示している。図に示す通り、各セルには、擬似中間調データの各画素の画素値Ixy(記録ドット数)に応じた数のノズルメモリに“1”がセットされている。Ixyが0の場合は全てのノズルメモリに“0”がセットされる。Ixyが1,2,3の場合は8つのノズルメモリのうち、それぞれ1つ、2つ、3つのノズルメモリに“1”がセットされ、他のノズルメモリには“0”がセットされる。
【0057】
なお、ノズルに記録ドットを形成させることを示す“1”を格納すべきノズルメモリのアドレスnは、式1で規定したように、積算カウンタCntCum(y)の4レベルのカウント値及び、2レベルの分割パターンの信号値Gxyに基づいて決定されている。同一のノズルグループに属すX方向に隣接する画素(x+1、y)と画素(x、y)とにおいては、画素(x+1、y)に最初に割り当てるノズルのアドレスは、画素(x、y)の最後に割り当てたノズルのアドレスの次のアドレスとなる。例えば、図9に示す例では、画素(0、0)の記憶ドット(1ドット)が割り当てられるノズルメモリのアドレスnは“1”であり、画素(1、0)の記憶ドット(2ドット)が割り当てられるノズルメモリのアドレスnは“2”と“3”である。さらに画素(2、0)の記憶ドット(2ドット)が割り当てられるノズルメモリのアドレスnは“4”と“1”である。なお、ノズルグループが“0”の場合、アドレスnは“4”を超えると“1”に戻り、ノズルグループが“1”の場合、アドレスnは“8”を超えると“5”に戻る。
【0058】
本実施形態では、2レベルの分割パターンにおけるノズルグループが、X方向の各行およびY方向の各列において、各ノズルグループの出現頻度が同一(1/2ずつ)となるように配置されている。異なるノズルグループ(本実施形態ではノズルメモリ群1~4とノズルメモリ群5~8)に割り当てられた記録ドットは略同時に吐出されることはない。そのため本実施形態では、各ノズル列で略同時に駆動するノズル数を最大でも各ノズル列が含む全ノズルの1/2に抑制することができ、かつ、各ノズルの選択回数又は使用頻度の偏りを抑制することができる。
【0059】
またX方向については、非記録データは含まずに、順次記録ドットが出現する毎にカウントを行う積算カウンタCntCum(y)によってノズルメモリのアドレスが4レベルで変更される。そのため、少なくとも4つ以上のノズル列のノズルに分割して記録することができる。
【0060】
さらに、本実施形態では、Y方向については、同一ノズルグループに属する画素が隣接しない分割パターンとすることで、同じノズル列において隣接するノズルが略同一タイミングで駆動することがなくなる。これにより、同一ノズル列の隣接ノズルからの吐出の有無により、吐出インク量(液滴量)並びに吐出速度が変化する「クロストーク」や、隣接ノズルから吐出された複数ドットが乾燥前に合一するビーディングの影響による画質劣化を抑制することができる。
【0061】
このように、本構成によれば、複数のノズルが所定方向に並ぶノズル列が複数列配置された記録ヘッドを備えた記録装置において、各ノズル列において同時吐出するノズル数を抑え、かつ、ノズルの選択回数又は使用頻度の偏りを抑制させることができる。
【0062】
<変形例>
本変形例では、4レベルの分割パターンを用いて、同一ノズル列で同時駆動となるノズル数を最大でも全ノズルの1/4に抑制する分割例を説明する。図10の(a)は、本実施形態における分割パターンの一例であり、“0”、“1”、“2”、“3”で示される4つのノズルグループが配置されている。図7の説明と同様に、分割パターンはX方向の各行およびY方向の各列において、各グループの出現頻度が同一となるように配置される。さらに、Y方向については、同一ノズルグループに属する画素が隣接しないように配置されるのが望ましい。また、ノズル分割パターンは図10(b)に示すように擬似中間調データ全体に対してタイル状に繰り返し配置され、全ての画素にいずれかのノズルグループが対応するように設定される。
【0063】
図10の分割パターンにおける“0”に対応する画素では、ノズルメモリ1,2の一方のアドレスが選択される。分割パターンにおける“1”に対応する画素では、ノズルメモリ3,4の一方のアドレスが選択される。分割パターンにおける“2”に対応する画素では、ノズルメモリ5,6の一方のアドレスか選択される。分割パターンにおける“3”に対応する画素では、ノズルメモリ7,8の一方のアドレスが選択される。
【0064】
また、本変形例におけるドットカウンタ520は、擬似中間調データをX方向に走査し、カウンタCntCum(y)で各画素の画素値Ixy(記録ドット数)を積算カウントする1bit(2レベル)のカウンタである。カウント値が最大レベルを超えると0に戻ってカウントする。これらの構成により、本変形例では、ドットカウンタCntCum(y)の2レベルと、分割パターン1010の4レベルとに基づいて、8レベルのノズルメモリのアドレスを決定することができる。
【0065】
図11は、本変形例で適用可能な擬似中間調データの一例である。なお、本変形例では1つのノズルグループ内で振り分けられるノズル数が2(積算カウンタCntCum(y)のレベル数が2)である。そのため、適用可能な擬似中間調データは、各画素における非記録“0”を除いた画素値Ixy(記録ドット数)が2以下である必要がある。そこで、ここでは非記録“0”を除いた記録ドット数が2レベル(非記録を加えると0~2ドットの3レベル)の記録ドット数が保持されている擬似中間調データを用いて説明する。
【0066】
図12は、図11に示す擬似中間調データに対して以上の処理によりノズル割当を行った結果を示している。図中の各セル(x、y)の数値は、擬似中間データの各画素(x、y)に対応する各ノズルメモリn(n=1~8)に記憶される出力値(記録“1”、非記録“0”)を示している。図に示す通り、擬似中間調データの画素値Ixy(記録ドット数)に応じた数のノズルメモリに“1”がセットされている。Ixyが0の場合は全てのノズルメモリに0がセットされる。Ixyが1、2の場合は8つのノズルメモリのうち、それぞれ1つ、2つのノズルメモリに“1”がセットされ、他のノズルメモリには“0”がセットされる。
【0067】
また、ノズルに記録ドットを形成させることを示す値“1”を格納すべきノズルメモリのアドレスnは、積算カウンタCntCum(y)の2レベルのカウント値及び、4レベルの分割パターンの信号値Gxyに基づいて下式にて決定される。
n=CntCum(y)+Gxy×2+1 (式3)
【0068】
本変形例では、4レベルの分割パターンにおけるノズルグループは、X方向の各行およびY方向の各列において、各ノズルグループの出現頻度が同一(1/4ずつ)となるように配置されている。異なるノズルグループ(本変形例ではノズルメモリ群1、2、ノズルメモリ群3、4、ノズルメモリ群5、6、ノズルメモリ群7、8)に割り当てられたドットは同一タイミングで吐出されることはない。そのため、同一ノズル列で同時駆動となるノズル数を最大でも全ノズルの1/4に抑制することができる。
【0069】
上記説明した通り、第1実施形態及び変形例によれば、積算カウンタCntCum(y)のレベル数N(Nは2以上)と、ノズルグループ数Mとに基づいて、N×Mのノズルからインクを吐出させるノズルを略均一に選択することができる。この際、ノズルグループは、X方向の各行およびY方向の各列において、各ノズルグループの出現頻度が同一(1/Mずつ)となるように配置する。これにより、同一ノズル列で同時駆動となるノズル数を最大でも全ノズルの1/Mに抑制することができる。また、またX方向については、非記録データは含まずに、順次記録ドットが出現する毎に積算カウンタCntCum(y)がNレベルで循環するようにカウントし、ノズルメモリのアドレスがCntCum(y)のNレベルに応じて変更される。これにより、同一記録ライン上の記録ドットを少なくともN個以上のノズル列のノズルに略均一に分割して形成することができる。
【0070】
[第2実施形態]
第1実施形態は、ノズルグループ間で共通のドットカウンタCntCum(y)を用いる構成であった。これに対し第2実施形態では、ノズルグループごとに異なるドットカウンタCntCum(Gxy,y)を用いる例を説明する。図13は、本発明の第2実施形態にかかるノズル割当処理のための機能構成を表すブロック図である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0071】
本実施形態のドットカウンタ1320の積算カウンタCntCumG(Gxy,y)は、擬似中間調データをX方向(搬送方向)に走査し、アドレスyごとに各画素の画素値Ixy(記録ドット数)をノズルグループ(Gxy)ごとに積算カウントする。この積算カウンタCntCumG(Gxy,y)は、2bit(4レベル)のカウンタである。
【0072】
図14は、実施形態2における擬似中間調データに対するノズル割当て処理手順を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の処理手順については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。本実施形態では、図8に示す実施形態1のS802、S807、S809が、後述するS1402、S1407、S1409に変更されている。
【0073】
S1402では、ノズルグループを示す信号値Gxyに応じた数の複数のドットカウンタCntCum(Gxy,y)を全て初期化する(CntCum(Gxy,y)=0)。
【0074】
S1407で、ノズル選択部540は、積算カウンタCntCum(Gxy)の4レベル(0~3)のカウント値、及び、2レベル(0,1)の分割パターンの信号値Gxyに基づいて、記録ドットの形成に用いるノズルを選択する。そしてノズル選択部540は、ノズルに記録ドットを形成させることを示す値“1”を格納すべき選択したノズルに対応するノズルメモリのアドレスnを下記式にて決定する。
n=CntCum(Gxy,y)+Gxy×4+1 (式4)
【0075】
S1409では、ノズルグループを示す信号値Gxyに対応する積算カウンタCntCum(Gxy,y)をカウントアップする。
Cnt(Gxy,y)=(Cnt(Gxy,y)+1)%4 (式5)
ここで%は剰余演算子であり、余りを取得する演算である。これにより、2ビット(4レベル)のカウント値を取得する。
【0076】
図15は、図6に示す擬似中間調データに対して、図7に示すノズル分割パターン及び分割パターンで設定されたノズルグループ(Gxy)ごとの積算カウンタCntCum(Gxy,y)に基づいて、ノズル割当を行った結果を示している。図中の各セル(x、y)の数値は、擬似中間調データの各画素(x、y)に対応する各ノズルメモリn(n=1~8)の出力値(記録“1”、非記録“0”)を示している。図に示す通り、擬似中間調データの画素値Ixy(記録ドット数)に応じた数のノズルメモリに“1”がセットされている。Ixyが0の場合は全てのノズルメモリに0がセットされる。Ixyが1、2、3の場合は8つのノズルメモリのうち、それぞれ1つ、2つ、及び3つのノズルメモリに“1”がセットされ、他のノズルメモリには“0”がセットされる。
【0077】
また、ノズルに記録ドットを形成させることを示す“1”を格納すべきノズルメモリのアドレスnは、ノズルグループ毎に順次割り当てが変更されている。これにより、非記録データは含まずに、記録データのみをノズルグループ毎に複数のノズルに順番に割り当てるので、記録ドット形成するノズルを、ノズルグループ内で均等に選択することができる。これにより、各ノズルの選択回数又は使用頻度の偏りがより小さく均一化されるため、記録ヘッドの寿命を向上させることができる。
【0078】
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0079】
510 疑似中間調データ取得部
520 ドットカウンタ
530 分割パターン記憶部
540 ノズル選択部
550 メモリコントローラ
560 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15