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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20241007BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241007BHJP
   H04N 23/695 20230101ALI20241007BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
G03B17/56 B
G03B15/00 S
H04N23/695
H04N5/222 100
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021028710
(22)【出願日】2021-02-25
(65)【公開番号】P2022129861
(43)【公開日】2022-09-06
【審査請求日】2024-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】井手 寛之
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-053678(JP,A)
【文献】特開2012-032636(JP,A)
【文献】国際公開第2011/161882(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0326759(US,A1)
【文献】特開2019-117374(JP,A)
【文献】特開2014-236318(JP,A)
【文献】特開2013-197966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 15/00
H04N 23/695
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部と、
前記固定部に対してパン回転可能であり、開口部を有するパン回転部と、
前記開口部内をチルト方向に移動することにより、前記パン回転部に対してチルト回転可能であるレンズユニットと、を備え、
前記開口部は、前記レンズユニットが前記開口部内をパン方向に移動することにより、前記パン回転部に対してパン回転可能であるように形成され、
前記固定部に対して前記パン回転部がパン回転し、前記パン回転部に対して前記レンズユニットがパン回転することで、前記レンズユニットは、前記固定部に対して少なくとも360度パン回転が可能なことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記固定部は、第1の規制端部を有し、
前記パン回転部は、第2の規制端部を有し、
前記固定部に対する前記パン回転部のパン回転は、前記第1の規制端部と前記第2の規制端部が当接することにより規制されることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記パン回転部に対する前記レンズユニットのパン回転は、前記開口部と前記レンズユニットが当接することにより規制されることを特徴とする、請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記固定部に対する前記パン回転部のパン回転可能な角度は、前記パン回転部に対する前記レンズユニットのパン回転可能な角度よりも大きいことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記レンズユニットと、前記レンズユニットを覆うカバー部材と、を有し、球状であるとともに、前記レンズユニットの光軸周りに回転可能なチルト回転部を、さらに備え、
前記パン回転部は、第3の規制端部を有し、
前記チルト回転部は、周状に形成された溝部と、前記溝部中に形成された第4の規制端部を有し、
前記チルト回転部の前記光軸周りにおける回転は、前記第3の規制端部と前記第4の規制端部が当接することで規制されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記溝部の光軸方向における幅は、前記パン回転部に対して前記レンズユニットがパン回転可能である長さであることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記開口部のパン回転方向における長さは、パン回転軸と前記レンズユニットの光軸がなす角度であるチルト角度が大きいほど、長くなることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パン方向に回転可能な撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、店舗、ホテル、銀行、駅などの様々な場所で監視カメラが使用されている。一般に監視カメラは、天井や壁などに設置されて使用される。監視カメラの一例であるドーム型監視カメラは、透明または半透明で半球形状のドームカバーを有し、ドームカバーの内側に、被写体を撮影するレンズユニットと、レンズユニットの撮影方向を変えるパン回転機構が配置されている。一般的なパン回転機構は、固定部と回転部にそれぞれパン方向への回転を規制する回転規制部材(メカ端)を有している。これにより、レンズユニットは、350度程度回転すると、回転が規制される。
【0003】
一方、特許文献1に開示された撮像装置のパン回転機構は、移動可能な回転規制部材(可動メカストッパー)が使用されており、レンズユニットが360度以上、パン回転可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許6064458号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に開示されたパン回転機構は、固定部と回転部とは別に、移動可能な回転規制部材が必要であるため、部品点数の増加になっていた。部品点数の増加は、撮像装置本体の大型化、組み立ての複雑化につながってしまうおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、部品点数を増加させることなく、少なくとも360°パン回転が可能なパン回転機構を備える撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、撮像装置は、固定部と、前記固定部に対してパン回転可能であり、開口部を有するパン回転部と、前記開口部内をチルト方向に移動することにより、前記パン回転部に対してチルト回転可能であるレンズユニットと、を備え、前記開口部は、前記レンズユニットが前記開口部内をパン方向に移動することにより、前記パン回転部に対してパン回転可能であるように形成され、前記固定部に対して前記パン回転部がパン回転し、前記パン回転部に対して前記レンズユニットがパン回転することで、前記レンズユニットは、前記固定部に対して少なくとも360度パン回転が可能なことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、部品点数を増やすことなく、少なくとも360°パン回転が可能なパン回転機構を備える撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例における監視カメラの斜視図
図2】本発明の実施例における監視カメラの断面図
図3】本発明の実施例における監視カメラのカメラユニットの分解図
図4】本発明の実施例における監視カメラのパン回転部の斜視図
図5】本発明の実施例における監視カメラのホルダートップの斜視図
図6】本発明の実施例における監視カメラのチルト回転部の斜視図
図7】本発明の実施例における監視カメラのパン回転部の断面図
図8】本発明の実施例における監視カメラのパン回転部の正面図と上面図
図9】本発明の実施例における監視カメラの開口部の模式図
図10】本発明の実施例におけるパン回転部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図1~10に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態における監視カメラ100の斜視図であり、カメラユニット120から上カバーユニット110を取り外した状態を示している。図2は、本実施形態における監視カメラ100の断面図である。図3は、本実施形態におけるカメラユニット120の分解斜視図である。
【0011】
監視カメラ100は、ドーム型の監視カメラである。監視カメラ100は、上カバーユニット110およびカメラユニット120からなる。
【0012】
上カバーユニット110は、図1に示すように、ドームカバー111と上カバー112からなる。ドームカバー111は、透明または半透明のプラスチック製のカバー部材である。ドームカバー111は、半球形状である。ドームカバー111は、図示しないネジなどによって、上カバー112に固定される。
【0013】
カメラユニット120は、図1に示すように、固定部130と、パン回転部140と、チルト回転部160と、からなる。固定部130は、下カバー131とホルダーメイン133と図示しないメイン基板などからなる。下カバー131の底面部には、天井や壁などの設置場所に固定するための図示しない取付構造が備えられている。上カバー112と下カバー131は、監視カメラ100の筺体を構成する。上カバー112と下カバー131は、例えばアルミダイカスト製である。
【0014】
ホルダーメイン133は、下カバー131にビス134によって固定される。下カバー131とホルダーメイン133は、パン回転部140をパン回転可能に支持する。パン回転部140は、チルト回転部160を回転可能に支持する。
【0015】
パン回転部140は、固定部130に対して、パン回転可能であり、図2および図3に示すように、ホルダートップ141とホルダーボトム151などからなる。ホルダートップ141にはフランジ部が設けられる。ウエーブワッシャー155は、ホルダーメイン133の開口部とホルダートップ141のフランジ部の間に配置され、ホルダートップ141を下ケース131側へ付勢する。パン回転部140は、ウエーブワッシャー155の付勢力によって、下ケース131側へ付勢されている。また、パン回転部140は、ユーザの操作によって、パン方向に回転する。
【0016】
チルト回転部160は、パン回転部140に対して、チルト回転可能であり、図6に示すように、レンズユニット180、ホルダーフロント161、ホルダーリア171などから構成される。レンズユニット180は、レンズ鏡筒181、レンズホルダー182、センサー183、センサー基板184などから構成される。ホルダーフロント161は、チルト回転部160を構成する前カバーである。ホルダーフロント161には、円形の凸部162と球体部163が設けられる。ホルダーリア171は、チルト回転部160を構成する後カバーである。ホルダーリア171には、球体部172が設けられる。また、チルト回転部160は、ウエーブワッシャー155の付勢力による回転トルクより大きい回転トルクを加えることで、回転方向を変えることができる。なお、チルト回転部160は、ユーザの操作によって、チルト回転可能である。
【0017】
また、ホルダートップ141には、図7に示すように、球体支持部144が設けられる。ホルダーボトム151には、図7に示すように、球体支持部153が設けられる。球体支持部153は、球体支持部153は、下カバー131に形成されていてもよい。球体部163および172と球体支持部144は、接している。球体部163および172と球体支持部153は、接している。上述したように、ウェーブワッシャー155は、ホルダートップ141を下カバー131側へ付勢する。チルト回転部160は、ホルダートップ141の球体支持部144とホルダーボトム151の球体支持部153の間で、ウエーブワッシャー155の付勢力によって挟持されている。
【0018】
レンズユニット180は、ドームカバー111により覆われ、監視カメラ100の内部から外界(被写体)を撮影して映像信号を生成する。レンズ鏡筒181は、鏡筒、鏡筒に固定される固定レンズなどから構成される。レンズホルダー182は、レンズ鏡筒181とセンサー基板184を保持する。センサー183は、撮像素子であり、レンズ鏡筒181が結像した像を撮像する。センサー基板184は、センサー183を支持する。レンズユニット180により生成された映像信号は、不図示のケーブルなどにより、不図時のメイン基板に伝送される。メイン基板は圧縮符号化処理を施した映像信号を、例えば、ネットワークを介して外部のカメラ制御装置へ配信する。
【0019】
次に、パンチルトローテーション回転における回転規制構造について説明する。図4は、本実施形態におけるパン回転部140の斜視図である。図5は、本実施形態におけるホルダートップ141の斜視図である。図6は、本実施形態におけるチルト回転部160の斜視図である。図7は、本実施形態におけるパン回転部140の断面図である。
【0020】
固定部130の下カバー131には、メカ端132が形成される。メカ端132は第1の規制端部に相当する。パン回転部140のホルダーボトム151には、メカ端152が形成される。メカ端152は、第2の規制端部に相当する。上述したように、パン回転部140は、固定部130に対して、パン回転する。固定部130に対するパン回転部140のパン回転は、メカ端132とメカ端152が当接することによって規制される。ここでの最大回転角度を第1のパン角度とする。メカ端132とメカ端152の円周方向に厚みを有しているため、第1のパン角度は360度未満となる。本実施例において、第1のパン角度は約350度である。
【0021】
パン回転部140のホルダートップ141は、開口部142を有する。チルト回転部160のホルダーフロント161は、凸部162を有する。上述したように、パン回転部140に対して、チルト回転部160は、チルト回転する。パン回転部140に対して、チルト回転部160が回転する時、凸部162は開口部内142を移動する。また、凸部162は、開口部142の端部によって、回転が規制される。つまり、チルト回転部160の回転範囲は、開口部142によって規定される。
【0022】
図5に示すように、ホルダートップ141の内側には、円柱形状のメカ端143が形成される。メカ端143は、第3の規制端部に相当する。チルト回転部160には、図6に示すように、溝部164が設けられる。溝部164には、メカ端165が設けられる。メカ端165は第4の規制端部に相当する。チルト回転部160が光軸周り(ローテンション方向)に回転する時、チルト回転部160の回転範囲は、メカ端143とメカ端165が当接して、例えば350度に規制される。
【0023】
次に、本発明の特徴部であるパンチルト回転の規制構造についてさらに詳細を説明する。図8は、本実施形態におけるパン回転部140の正面図と上面図である。図9は、本実施形態における開口部142の模式図である。開口部142は、図9に示すように、パン回転部140に対するチルト回転部160のチルト回転を許容する第1の方向の第1の長さXを有する。開口142は、図8に示すように、パン回転部140に対するチルト回転部160のパン回転を許容する第2の方向の第2の長さYを有する。
【0024】
まず、パン回転について説明する。チルト回転部160の凸部162の直径よりも、開口部142の第2方向の第2の長さYのほうがが大きい。パン回転部140に対して、チルト回転部160がパン回転することができるように、開口部142と凸部162の間には、左右それぞれδYの隙間がある。δYの隙間を有することで、パン回転部140に対してチルト回転部160は、第2のパン角度をパン回転できる。つまり、パン回転部140が360度パン回転できるように、第1のパン角度と第2のパン角度を合わせた角度が360度以上になるように構成される。本実施例において、第2のパン角度はおおよそ±5度(全幅で約10度)である。ここでは、第2のパン角度はおおよそ±5度としているが、パン回転部140が約360度パン回転できるように、第1のパン角度に対して、第2のパン角度を調整する。以上より、パン回転部140は、固定部130に対して、約350度パン回転できるため、さらに、チルト回転部160をパン回転部140に対して回転させることで、チルト回転部160は、おおよそ360度パン回転することが可能である。
【0025】
次に、チルト回転について説明する。レンズユニット180の光軸とパン回転軸が作る角度をチルト角度とすると、チルト回転部160は、第1のチルト角度から第2のチルト角度までチルト回転可能である。本実施例において、第1のチルト角度は0度である。本実施例において、第2のチルト角度は90度である。凸部166は、チルト0度の時の凸部162の位置を示している。凸部167は、チルト45度の時の凸部162の位置を示している。凸部168は、チルト90度の時の凸部162の位置を示している。長さY1は、チルト0度の時の第2方向の第2の長さYを示している。Y2は、チルト45度の時の第2方向の第2の長さYを示している。Y3は、チルト90度の時の第2方向の第2の長さYを示している。
【0026】
パン回転部140に対してチルト回転部160がパン回転した時の凸部162の移動量は、チルト角度が小さい場合よりも、チルト角度が大きい場合の方が大きくなる。チルト0度の時の長さY1よりも、チルト45度の時の長さY2の方が大きい。チルト45度の時の長さY2よりも、チルト90度の時の長さY3の方が大きい。チルト角度が小さい時、δYは小さい。チルト角度が小さい時、δYが小さいため、開口部の第2方向の第2の長さYも、小さくなる。
【0027】
開口部142が大きすぎると、ウエーブワッシャー155の付勢力によって、ホルダートップ141が変形してしまう恐れが大きくなる。ホルダートップ141が変形すると、チルト回転部160の撮影方向を保持する力が低下する。開口部142をできるだけ小さくすることで、ホルダートップ141がウエーブワッシャー155の反力により変形して、監視カメラ100の撮影方向の保持力が低下することを防止している。
【0028】
次に、溝部164とパン回転の関係について、説明する。図10は、本実施形態におけるチルト角度90度の時のパン回転部140の断面図である。溝部164は、パン回転部140に対してチルト回転部160がパン回転できるように、第3の長さZを有する。第3の長さZは、メカ端142の直径に対して大きく、パン回転部140のパン回転を許容する長さを有する。これにより、固定部130に対してチルト回転部160は、360度以上パン回転することが可能である。
【0029】
以上のように、本実施例における監視カメラ100は、固定部130と、固定部130に対してパン回転可能であり、開口部142を有するパン回転部140と、を備える。さらに、監視カメラ100は、開口部142内をチルト方向に移動することにより、パン回転部140に対してチルト回転可能であるレンズユニット180と、を備える。また、開口部142は、レンズユニット180が開口部142内をパン方向に移動することにより、パン回転部140に対してパン回転可能であるように形成されている。また、固定部130に対してパン回転部140がパン回転し、パン回転部140に対してレンズユニット180がパン回転することで、レンズユニット180は、固定部130に対して少なくとも360度パン回転が可能である。これにより、部品点数を増やすことなく、少なくとも360°パン回転が可能なパン回転機構を備える監視カメラ100を提供することができる。
【0030】
また、監視カメラ100の固定部130は、第1の規制端部を有し、パン回転部140は、第2の規制端部を有する。固定部130に対するパン回転部140のパン回転は、第1の規制端部第2の規制端部が当接することにより規制される。これにより、容易な構成で、パン方向への回転を規制できる。
【0031】
また、パン回転部140に対するレンズユニット180のパン回転は、開口部142とレンズユニット180が当接することにより規制される。これにより、容易な構成で、パン方向への回転を規制できる。
【0032】
また、固定部130に対するパン回転部140のパン回転可能な角度は、パン回転部140に対するレンズユニット180のパン回転可能な角度よりも大きい。これにより、開口部142を大きくしすぎることなく、少なくとも360°パン回転が可能なパン回転機構を備える監視カメラ100を提供することができる。
【0033】
また、チルト回転部160は、レンズユニット180と、レンズユニット180を覆うカバー部材と、を有し、球状であるとともに、レンズユニット180の光軸周りに回転可能である。また、パン回転部140は、第3の規制端部を有し、チルト回転部160は、周状に形成された溝部164と、溝部中に形成された第4の規制端部を有する。チルト回転部160の光軸周りにおける回転は、第3の規制端部と第4の規制端部が当接することで規制される。これにより、容易な構成で、ローテーション方向への回転を規制できる。
【0034】
また、溝部164の光軸方向における幅は、パン回転部140に対してレンズユニット180がパン回転可能である長さである。これにより、レンズユニット180のパン回転を可能にしつつ、ローテーション方向への回転規制ができる。
【0035】
また、開口部172のパン回転方向における長さは、パン回転軸とレンズユニット180の光軸がなす角度であるチルト角度が大きいほど、長くなる。これにより、開口部142をできるだけ小さくすることで、ホルダートップ141がウエーブワッシャー155の反力により変形して、監視カメラ100の撮影方向の保持力が低下することを防止している。
【0036】
本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
100 監視カメラ
130 固定部
140 パン回転部
142 開口部
160 チルト回転部
162 凸部
180 レンズユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10