(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】衣服
(51)【国際特許分類】
A41D 13/002 20060101AFI20241007BHJP
【FI】
A41D13/002 105
(21)【出願番号】P 2021046225
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2023-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】391009372
【氏名又は名称】ミドリ安全株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鬼塚 達治
(72)【発明者】
【氏名】松本 和也
【審査官】嘉村 泰光
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-070502(JP,A)
【文献】登録実用新案第3102054(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/002
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マチ部が設けられた身頃と、
前記身頃に設けられて
互いに係合・解放が自在であると共に、前記マチ部を挟む位置に配置された第1係合部材及び第2係合部材を有する係合部材と、
前記マチ部に形成されて送風手段が着脱自在に装着される取付孔と、
前記マチ部に設けられ、前記取付孔の周縁部を補強する可撓性を有する補強部材と、を備え、
前記
第1係合部材と前記第2係合部材が係合し
たとき、
前記身頃が閉じて、前記身頃の内側に前記マチ部が収納される
ことを特徴とする衣服。
【請求項2】
請求項1に記載された衣服において、
前記係合部材は、線ファスナーである
ことを特徴とする衣服。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された衣服において、
前記マチ部は、所定の幅を有する帯形状を呈し、前記取付孔が形成された位置から長手方向の両端部に向かって、次第に幅が狭く設定されている
ことを特徴とする衣服。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された衣服において、
前記係合部材が係合して生じる前記身頃の合わせ目は、前記取付孔の中心に重なる
ことを特徴とする衣服。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された衣服において、
前記マチ部は、前記身頃よりも柔軟性を有する生地によって形成され
ている
ことを特徴とする衣服。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された衣服において、
前記身頃は、少なくとも一部が伸縮可能な伸縮素材によって形成されている
ことを特徴とする衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、衣服内に外気を送り込んで着用者の身体を冷却する送風手段を着脱自在に装着するため、後身頃を貫通する取付孔が形成された衣服が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-111844号公報
【文献】特許第6216958号公報
【文献】特開2020-79452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の衣服において、取付孔が後身頃に形成されたものでは、取付孔が常に露出している。そのため、送風手段を装着しなければマチ部を貫通する取付孔が生じた状態となり、送風手段を装着しない一般的な服として使用することができなかった。また、衣服とは別体の閉塞部材を用いて取付孔を閉鎖するものでは、閉塞部材を紛失したり、衣服に取り付けた閉塞部材が目立って違和感を与えたりする問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、着脱自在に送風手段を装着可能であって、送風手段を装着しないときには一般的な服として使用可能な衣服を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の衣服は、マチ部が設けられた身頃と、前記身頃に設けられて互いに係合・解放が自在であると共に、前記マチ部を挟む位置に配置された第1係合部材及び第2係合部材を有する係合部材と、前記マチ部に形成されて送風手段が着脱自在に装着される取付孔と、前記マチ部に設けられ、前記取付孔の周縁部を補強する可撓性を有する補強部材と、を備え、前記第1係合部材と前記第2係合部材が係合したとき、前記身頃が閉じて、前記身頃の内側に前記マチ部が収納される構成とした。
【発明の効果】
【0007】
これにより、本発明では、着脱自在に送風手段を装着可能であって、送風手段を装着しないときには一般的な服として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施例1の衣服において線ファスナーを閉めた状態での背面図である。
【
図3】実施例1の衣服において線ファスナーを開いた状態での背面図である。
【
図4】線ファスナーを閉めたときの衣服の内側を示す図である。
【
図5】線ファスナーを開いたときの衣服の内側を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の衣服を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。なお、以下の説明では、衣服10を着用する着用者を基準として「上下」「左右」「前後」等の用語を用いる。
【0010】
実施例1の衣服10は、着用者が上半身に着る上着(ジャンパー)である。衣服10は、
図1及び
図2に示すように、着用者の胴体の前側(胸部及び腹部)を覆う前面部20と、着用者の胴体の後側(背中)を覆う背面部30と、着用者の腕を覆う一対の袖11、11と、襟12と、裾13と、を有している。
【0011】
なお、実施例1では、袖11は着用者の腕を全て覆う長袖であるが、半袖や七分袖、五分袖等であってもよいし、袖11を設けないベストタイプであってもよい。さらに、袖11は、胴衣に対して着脱自在であってもよい。また、襟12は、スタンドタイプであってもよいし、襟12を設けなくてもよい。さらに、裾13は、衣服10を着用者に密着させ、衣服10内の空気が漏れることを防止するため、伸縮性を有するゴムや、ドローコード等を設けてもよい。なお、ゴム等を設ける以外にも、裾13にシャーリングやギャザーを形成することで、裾13と着用者との間に生じる隙間を抑えてもよい。
【0012】
前面部20は、
図1に示すように、身幅方向の中央部から左右に分かれる左前身頃21及び右前身頃22と、左前身頃21と右前身頃22の間を開閉自在に係止する線ファスナー23と、を備えている。なお、左前身頃21及び右前身頃22は、綿や化繊等で織られた布や不織布等からなる生地によって形成されている。左前身頃21や右前身頃22を形成する生地は、伸縮性や難燃性等の任意の性質を有していてもよい。また、左前身頃21及び右前身頃22には、それぞれ胸ポケット24及び腰ポケット25が設けられている。
【0013】
胸ポケット24は、着用者の胸に対向する位置に設けられたポケットである。胸ポケット24は、ここでは、左前身頃21及び右前身頃22の表面にそれぞれポケット布を縫い付けることで形成されている。また、各胸ポケット24には、フラップ24aが設けられている。
【0014】
腰ポケット25は、着用者の腰(脇腹)に対向する位置に設けられたポケットである。腰ポケット25は、ここでは、左前身頃21及び右前身頃22にそれぞれ切込みを形成すると共に、袋状のポケット袋25a(
図4及び
図5参照)の開口縁部を切込みの内側に縫い付けることで形成されている。
【0015】
なお、前面部20には、胸ポケット24や腰ポケット25以外にも、任意の位置にポケットを設けてもよいし、必ずしもポケットを設けなくてもよい。また、前面部20には、無線機のコード等を通すための貫通孔等を形成してもよい。
【0016】
さらに、ここでは、ポケット袋25aの周縁部を左前身頃21及び右前身頃22にそれぞれ縫い付けることで、
図4及び
図5に示すように、左前身頃21及び右前身頃22の内側に、内ポケット26が形成されている。内ポケット26には、後述する送風機やヒートプレートの電源となるバッテリー等を収納可能である。
【0017】
背面部30は、
図2に示すように、ヨーク部31と、後身頃32と、を有している。後身頃32には、
図3に示すように、一対のマチ部33、33と、一対の線ファスナー34、34(係合部材)が設けられている。
【0018】
ヨーク部31及び後身頃32は、綿や化繊等で織られた布や不織布等からなる生地によって形成されている。なお、ヨーク部31及び後身頃32を形成する生地は、伸縮性や難燃性等の任意の性質を有していてもよい。
【0019】
また、後身頃32の内側には、
図4及び
図5に示すように、通電することで発熱するヒートプレート(不図示)を着脱自在に保持する面ファスナーFが設けられている。なお、面ファスナーFの取付位置は任意に決めることができる。
【0020】
マチ部33は、身幅方向に所定の幅Wを有し、身丈方向に延びる帯状の生地によって形成され、両側部が後身頃32に縫着されている。また、実施例1のマチ部33は、下端部が衣服10の裾13に縫着され、上端部がヨーク部31と後身頃32との合わせ目に縫着されている。マチ部33を形成する生地は、綿や化繊等で織られた布や不織布等からなり、伸縮性や難燃性等の任意の性質を有していてもよい。さらに、マチ部33を形成する生地は、後身頃32を形成する生地よりも高い柔軟性を有している。
【0021】
また、マチ部33には、図示しない送風機(送風手段)が着脱自在に装着される取付孔35が形成されている。取付孔35は、マチ部33を貫通する円形の貫通孔である。さらに、マチ部33には、取付孔35の周縁部を補強する補強部材35aが設けられている。補強部材35aは、合成樹脂等で形成された可撓性を有する板部材である。補強部材35aは、マチ部33に直接縫着されてもよいし、マチ部33とは異なる別の布で覆い、当該別の布をマチ部33に縫着することにより、補強部材35aをマチ部33に取り付けてもよい。さらにここでは、取付孔35の開口縁に沿ってパイピングテープ35bが設けられている。
【0022】
そして、マチ部33の幅W(身幅方向の寸法、
図5参照)は、少なくとも取付孔35の直径よりも大きい最大幅を有し、取付孔35が形成された中間部から長手方向の両端部である上下端部に向かって、次第に狭くなるように設定されている。実施例1の衣服10では、マチ部33の両側部を円弧状とし、いわゆる舟形形状としている。
【0023】
線ファスナー34は、第1エレメント列34a(第1係合部材)と、第2エレメント列34b(第2係合部材)と、スライダー34cと、を有している。線ファスナー34は、スライダー34cを上下動させることで、第1エレメント列34aと第2エレメント列34bが係合又は解放する。なお、スライダー34cは、ここでは、上方に移動することで第1エレメント列34aと第2エレメント列34bとを噛み合わせて係合し、下方に移動することで第1エレメント列34aと第2エレメント列34bの噛み合わせを解除して解放するが、逆であってもよい。
【0024】
そして、第1エレメント列34aと第2エレメント列34bとは、
図3に示すように、マチ部33を挟む位置に配置され、衣服10の外側に臨む状態で後身頃32に設けられている。これにより、スライダー34cを引き上げて第1エレメント列34aと第2エレメント列34bとを噛み合わせ、線ファスナー34を閉めると、後身頃32が合わせられ、後身頃32の内側にマチ部33が収納される。
【0025】
なお、線ファスナー34は、マチ部33の下端部から上端部までの間、つまり、衣服10の裾13からヨーク部31までの間に延在されている。これにより、線ファスナー34を開くと、マチ部33の全面が露出する。
【0026】
さらに、線ファスナー34を閉めることで生じる後身頃32の合わせ目αは、
図2に示すように、取付孔35の中心Oに重なる。
【0027】
以下、
図2~
図7に基づいて、実施例1の衣服10の作用を説明する。
【0028】
実施例1の衣服10は、取付孔35に送風機を装着して着用する場合、まず、後身頃32に設けた線ファスナー34のスライダー34cを引き下げ、第1エレメント列34aと第2エレメント列34bを解放して線ファスナー34を開く。これにより、
図3及び
図7に示すように、後身頃32が開き、マチ部33及び取付孔35が露出する。そして、露出した取付孔35に送風機を装着する。
【0029】
続いて、衣服10を着用し、前面部20の線ファスナー23を閉めたら、送風機を駆動して外気を衣服10の内部に送り込む。これにより、衣服10内に流れ込んだ外気によって、マチ部33が衣服10の外側に向かって押圧される。このため、マチ部33と共に送風機が衣服10の外側へと押し出され、送風機の吸込口を後身頃32よりも突出させることができる。よって、吸込口が確保でき、送風機は外気を十分に吸い込むことができる。
【0030】
また、実施例1の衣服10は、マチ部33が露出することで、後身頃32が身幅方向に拡大する。このため、後身頃32を衣服10の外側に向けて十分に膨らませることができる。この結果、送風機と着用者の間に十分な間隔を開けることができ、背面部30と着用者との間に外気を円滑に流すことができる。
【0031】
一方、取付孔35に送風機を装着しないで実施例1の衣服10を着用する場合では、まず、後身頃32に設けた線ファスナー34のスライダー34cを引き上げ、第1エレメント列34aと第2エレメント列34bを噛み合わせて線ファスナー34を閉める。
【0032】
これにより、
図2及び
図6に示すように、後身頃32が閉じて、後身頃32の内側にマチ部33が収納される。このため、取付孔35が衣服10の外側から見えなくなり、取付孔35が形成されていない一般的な上着として衣服10を着用することができる。また、線ファスナー34を閉めたことで後身頃32の身幅方向への広がりを抑制でき、後身頃32の膨らみを抑えて、衣服10の外観の美観を担保することができる。
【0033】
さらに、線ファスナー34が閉まっていることで取付孔35を閉鎖でき、取付孔35から衣服10内の空気が漏れ出ることを防止できる。そのため、例えばヒートプレートを用いて衣服10内を加温した際、温めた空気が衣服10の外に流れ出てしまうことがなく、快適に着用することができる。
【0034】
しかも、実施例1の衣服10では、線ファスナー34を後身頃32に設けたため、衣服10とは別の部材を用いることなく取付孔35を閉鎖することができる。このため、取付孔35を閉鎖するための部材が紛失する等の問題も生じ得ない。
【0035】
このように、実施例1の衣服10では、着脱自在に送風機を装着可能であって、送風機を装着しないときには一般的な上着として使用することができる。
【0036】
また、実施例1の衣服10では、後身頃32を閉じ合わせる係合部材が、第1エレメント列34aと第2エレメント列34bを有する線ファスナー34である。これにより、後身頃32に生じる合わせ目αを連続して係合することができ、送風機を装着しないで着用するときの空気の漏れを抑制すると共に、外観の美観を向上させることができる。
【0037】
また、実施例1の衣服10では、マチ部33が、身幅方向に所定の幅Wを有し、身丈方向に延びる帯形状を呈している(
図5参照)。そして、マチ部33は、取付孔35が形成された中間部から長手方向の両端部(上下端部)に向かって、次第に幅Wが狭くなっている。
【0038】
これにより、マチ部33の面積が不要に大きくなることがなく、送風機によって衣服10内に外気を送り込んだ際、背面部30の膨らみ過ぎを抑えることができる。このため、外気によって膨らんだ背面部30が着用者の周囲物品(例えば、什器や家屋の内装品等)に接触することを防止できる。
【0039】
また、実施例1の衣服10では、線ファスナー34を閉じることで生じる後身頃32の合わせ目αが、取付孔35の中心Oに重なる(
図2参照)。このため、取付孔35に送風機を装着したとき、送風機の吸込口を覆う後身頃32の幅を左右均等とすることができ、吸込口が後身頃32で覆われにくくできる。これにより、吸込口を適切に確保し、十分な外気を衣服10内に送り込むことができる。
【0040】
さらに、実施例1の衣服10では、マチ部33は、後身頃32よりも柔軟性を有する生地によって形成されている。また、マチ部33には、取付孔35の周縁部を補強する補強部材35aが設けられている。これにより、線ファスナー34を閉じてマチ部33を後身頃32の内側に収納した際、マチ部33が着用者に接触しても不快感を与えにくく、邪魔になることがない。また、補強部材35aを設けたことで、送風機を装着したときのマチ部33の撓みを抑制し、送風機を適切な位置に保持することができる。
【0041】
なお、ここでは、補強部材35aが可撓性を有しているため、
図4に示すように、マチ部33の収納時に補強部材35aが変形する。このため、補強部材35aはマチ部33の変形を阻害せず、線ファスナー34を円滑に閉めることができる。
【0042】
以上、本発明の衣服10を実施例1に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0043】
例えば、後身頃32の一部(例えば脇部分)を、後身頃32の他の部分やマチ部33等よりも伸縮性を有する伸縮素材で形成してもよい。これにより、衣服10内に外気を送り込んだときの後身頃32の膨張を抑制し、背面部30の膨らみ過ぎを防止できる。また、外気を送り込んでいない状態でも、後身頃32を着用者の身体に沿わせることができ、衣服10の外観の美観を向上することができる。
【0044】
また、実施例1の衣服10では、後身頃32を閉じ合わせる係合部材として、線ファスナー34を用いる例を示したが、これに限らない。マチ部33を挟む位置に配置され、互いに係合・解放が自在である第1係合部材と第2係合部材を有していれば良い。そのため、係合部材は、例えば面ファスナーや、スナップボタン、マグネットボタン、カギホック等であってもよい。
【0045】
また、実施例1の衣服10では、マチ部33を身丈方向に延びる帯形状とする例を示したが、これに限らない。例えば、少なくとも取付孔35を形成可能な幅Wを有し、身幅方向に長く延びる帯形状のマチ部33であってもよい。さらに、マチ部33は、帯形状でなくてもよく、取付孔35が形成されていれば、任意の形状に設定することができる。
【0046】
さらに、実施例1では、マチ部33の下端部が衣服10の裾13に縫着され、マチ部33の上端部がヨーク部31と後身頃32との合わせ目に縫着されている。また、線ファスナー34は、マチ部33の下端部から上端部の間に設けられ、マチ部33の全面を露出させることが可能である。しかしながら、これに限らず、マチ部33の身丈方向の長さや、線ファスナー34の長さは任意に設定することができる。これにより、線ファスナー34を開いたときのマチ部33の露出面積を調整することができ、外気を送り込んだときの背面部30の膨らみを制御することができる。
【0047】
実施例1の衣服10は、着用者が上半身に着る上着である例を示したが、これに限らない。衣服10は、着用者が下半身に履くズボンや、上着とズボンが一体となったツナギ服であってもよい。また、マチ部33及び係合部材(線ファスナー34)は、後身頃32に限らず、前身頃等任意の位置に設けることができる。
【0048】
実施例1の衣服10では、線ファスナー34を閉じることで生じる後身頃32の合わせ目αが、取付孔35の中心Oに重なる例を示したが、これに限らない。合わせ目αは、取付孔35の中心Oに対してずれた位置に設定されていてもよく、任意の位置に設けることが可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 衣服
20 前面部
21 左前身頃
22 右前身頃
23 線ファスナー
30 背面部
31 ヨーク部
32 後身頃
33 マチ部
34 線ファスナー(係合部材)
34a 第1エレメント列(第1係合部材)
34b 第2エレメント列(第2係合部材)
34c スライダー
35 取付孔
35a 補強部材