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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13357 20060101AFI20241007BHJP
【FI】
G02F1/13357
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021080435
(22)【出願日】2021-05-11
(65)【公開番号】P2022174556
(43)【公開日】2022-11-24
【審査請求日】2023-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 天風
【審査官】岩村 貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-016724(JP,A)
【文献】特許第5621015(JP,B1)
【文献】特開2013-206595(JP,A)
【文献】特開2004-227923(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0336551(US,A1)
【文献】国際公開第2012/020669(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13357
G02F 1/1368
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1透明基板と、走査線と、前記走査線と交差する信号線と、前記走査線及び前記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、を備えた第1基板と、
第2透明基板と、前記画素電極と対向する共通電極と、を備えた第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に保持され、筋状のポリマー及び液晶分子を含む液晶層と、
第1方向に並んだ複数の発光素子と、
主面と、複数の前記発光素子と対向する第1側面と、前記第1側面と交差する第2側面と、前記第1側面と交差し前記第2側面と対向する第3側面と、を備えた第3透明基板と、
前記主面に配置され、前記第3透明基板の屈折率より低い屈折率を有する透明層と、を備え、
前記第3透明基板は、前記透明層を挟んで、前記第1透明基板又は前記第2透明基板に接着され、
前記透明層は、前記第1方向に並び前記第1方向と交差する第2方向に延出した複数の帯部を備え、
前記帯部は、前記発光素子側の第1端部と、前記第1端部の反対側の第2端部と、を備え、
前記第2端部の幅は、前記第1端部の幅より小さく、
前記帯部は、第1帯部と、前記第1帯部と前記第2側面との間に位置する第2帯部と、前記第1帯部と前記第3側面との間に位置する第3帯部と、を含み、
前記第2帯部の前記第2端部の幅は、前記第1帯部の前記第2端部の幅より小さく、
前記第3帯部の前記第2端部の幅は、前記第1帯部の前記第2端部の幅より小さい、表示装置。
【請求項2】
前記第1帯部は、前記第3透明基板の前記第1方向の幅の中心に位置し、
前記第2帯部の前記第2端部の幅は、前記第3帯部の前記第2端部の幅と同等である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記帯部は、前記第2帯部より前記第2側面側に位置する第4帯部と、前記第3帯部より前記第3側面側に位置する第5帯部と、を含み、
前記第4帯部の前記第2端部の幅は、前記第2帯部の前記第2端部の幅より小さく、
前記第5帯部の前記第2端部の幅は、前記第3帯部の前記第2端部の幅より小さい、請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1帯部は、前記第3透明基板の前記第1方向の幅の中心に位置し、
前記第2帯部の前記第2端部の幅は、前記第3帯部の前記第2端部の幅と同等であり、
前記第4帯部の前記第2端部の幅は、前記第5帯部の前記第2端部の幅と同等である、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
複数の前記帯部は、前記第3透明基板の前記第1方向の幅の中心より前記第2側面側に位置するほど前記第2端部の幅が小さくなるとともに、前記中心より前記第3側面側に位置するほど前記第2端部の幅が小さくなる、請求項1乃至4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記帯部は、さらに、前記第1端部及び前記第2端部に繋がる第1エッジ及び第2エッジを備え、
前記第1エッジ及び前記第2エッジの各々は、前記第1端部と前記第2端部との間において、前記第1方向及び前記第2方向とは異なる方向に延出している、請求項1乃至5の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1帯部の前記第1エッジ、及び、前記第2帯部の前記第1エッジは、互いに異なる方向に延出し、
前記第1帯部の前記第2エッジ、及び、前記第2帯部の前記第2エッジは、互いに異なる方向に延出している、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
平面視で、前記画素電極は、隣接する前記帯部に重畳している、請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
さらに、画像を表示する表示部と、前記表示部を囲む非表示部と、を備え、
前記透明層は、さらに、複数の前記帯部を囲む枠部を備え、
平面視で、複数の前記帯部は前記表示部に重畳し、前記枠部は前記非表示部に重畳している、請求項1乃至の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1端部及び前記第2端部は、前記枠部から離間している、請求項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子分散液晶(PDLC;Polymer Dispersed Liquid Crystal)を用いて入射光を散乱する散乱状態と入射光を透過する透過状態とを切り替え可能な表示装置が提案されている。これは、映り込み防止などを目的としたものであり、PDLCに対して部分的に電圧を印加して透過と散乱を切り替える技術である。PDLCを使用した透明な表示装置には、導光板の端部に光源を配置するエッジライト方式が採用されている。しかし、エッジライト方式をPDLC表示装置に用いると、光源から離れるにつれて表示面の輝度が低下するという問題があった。また、表示面の左右辺に近い程、光源から到達する光量が減少するため、表示面の中央と左右とで輝度差が生じるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-107229号公報
【文献】特開2019-174531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態によれば、第1透明基板と、走査線と、前記走査線と交差する信号線と、前記走査線及び前記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、を備えた第1基板と、第2透明基板と、前記画素電極と対向する共通電極と、を備えた第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に保持され、筋状のポリマー及び液晶分子を含む液晶層と、第1方向に並んだ複数の発光素子と、主面と、複数の前記発光素子と対向する第1側面と、前記第1側面と交差する第2側面と、前記第1側面と交差し前記第2側面と対向する第3側面と、を備えた第3透明基板と、前記主面に配置され、前記第3透明基板の屈折率より低い屈折率を有する透明層と、を備え、前記第3透明基板は、前記透明層を挟んで、前記第1透明基板又は前記第2透明基板に接着され、前記透明層は、前記第1方向に並び前記第1方向と交差する第2方向に延出した複数の帯部を備え、前記帯部は、前記発光素子側の第1端部と、前記第1端部の反対側の第2端部と、を備え、前記第2端部の幅は、前記第1端部の幅より小さく、前記帯部は、第1帯部と、前記第1帯部と前記第2側面との間に位置する第2帯部と、前記第1帯部と前記第3側面との間に位置する第3帯部と、を含み、前記第2帯部の前記第2端部の幅は、前記第1帯部の前記第2端部の幅より小さく、前記第3帯部の前記第2端部の幅は、前記第1帯部の前記第2端部の幅より小さい、表示装置が提供される。
【0006】
本実施形態によれば、第1透明基板と、走査線と、前記走査線と交差する信号線と、前記走査線及び前記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、を備えた第1基板と、第2透明基板と、前記画素電極と対向する共通電極と、を備えた第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に保持され、筋状のポリマー及び液晶分子を含む液晶層と、第1方向に並んだ複数の発光素子と、主面と、複数の前記発光素子と対向する第1側面と、前記第1側面と交差する第2側面と、前記第1側面と交差し前記第2側面と対向する第3側面と、を備えた第3透明基板と、前記主面に配置され、前記第3透明基板の屈折率より低い屈折率を有する透明層と、を備え、前記透明層は、前記液晶層と前記第3透明基板との間に位置し、前記透明層は、前記第1方向に並び前記第1方向と交差する第2方向に延出した複数の帯部を備え、前記帯部は、前記発光素子側の第1端部と、前記第1端部の反対側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間の中間部と、を備え、前記第1端部の幅は、前記中間部の幅より大きく、前記第2端部の幅は、前記中間部の幅より大きく、前記帯部は、第1帯部と、前記第1帯部と前記第2側面との間に位置する第2帯部と、前記第1帯部と前記第3側面との間に位置する第3帯部と、を含み、前記第2帯部の前記中間部の幅は、前記第1帯部の前記中間部の幅より小さく、前記第3帯部の前記中間部の幅は、前記第1帯部の前記中間部の幅より小さい、表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態の表示装置の一構成例を示す平面図である。
図2図2は、図1に示した表示パネルの一構成例を示す断面図である。
図3図3は、図1に示した表示装置の主要部を示す分解斜視図である。
図4図4は、図3に示した導光素子の一構成例を示す平面図である。
図5図5は、図3に示した表示装置の第2方向に沿った概略的な断面図である。
図6図6は、図4に示した導光素子の他の構成例を示す平面図である。
図7図7は、図4に示した導光素子の他の構成例を示す平面図である。
図8図8は、図4に示した導光素子の他の構成例を示す平面図である。
図9図9は、図3に示した表示装置の他の構成例を示す分解斜視図である。
図10図10は、図9に示した表示装置の第2方向に沿った概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの一構成例を示す平面図である。
一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本明細書において、第1基板SUB1から第2基板SUB2に向かう方向を「上側」(あるいは、単に上)と称し、第2基板SUB2から第1基板SUB1に向かう方向を「下側」(あるいは、単に下)と称する。「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよいし、第1部材から離間していてもよい。また、第3方向Zを示す矢印の先端側に表示装置DSPを観察する観察位置があるものとし、この観察位置から、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面に向かって見ることを平面視という。
【0010】
本実施形態においては、表示装置DSPの一例として、高分子分散型液晶を適用した液晶表示装置について説明する。表示装置DSPは、表示パネルPNLと、ICチップ1と、配線基板2と、を備えている。
【0011】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCと、シールSEと、を備えている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、X-Y平面と平行な平板状に形成されている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、平面視で、重畳している。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、シールSEによって接着されている。液晶層LCは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に保持され、シールSEによって封止されている。図1において、液晶層LC及びシールSEは、異なる斜線で示している。
【0012】
図1において拡大して模式的に示すように、液晶層LCは、ポリマー31と、液晶分子32と、を含む高分子分散型液晶を備えている。一例では、ポリマー31は、液晶性ポリマーである。ポリマー31は、第1方向Xに沿って延出した筋状に形成されている。液晶分子32は、ポリマー31の隙間に分散され、その長軸が第1方向Xに沿うように配向される。ポリマー31及び液晶分子32の各々は、光学異方性あるいは屈折率異方性を有している。ポリマー31の電界に対する応答性は、液晶分子32の電界に対する応答性より低い。
【0013】
一例では、ポリマー31の配向方向は、電界の有無にかかわらずほとんど変化しない。一方、液晶分子32の配向方向は、液晶層LCにしきい値以上の高い電圧が印加された状態では、電界に応じて変化する。液晶層LCに電圧が印加されていない状態では、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに平行であり、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内でほとんど散乱されることなく透過する(透明状態)。液晶層LCに電圧が印加された状態では、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに交差し、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内で散乱される(散乱状態)。
【0014】
表示パネルPNLは、画像を表示する表示部DAと、表示部DAを囲む額縁状の非表示部NDAと、を備えている。シールSEは、非表示部NDAに位置している。表示部DAは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された画素PXを備えている。
【0015】
図1において拡大して示すように、各画素PXは、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC等を備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、走査線Gと交差している。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEの各々は、共通電極CEと対向し、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって液晶層LC(特に、液晶分子32)を駆動している。走査線G、信号線S、スイッチング素子SW、画素電極PEは、第1基板SUB1に備えられている。容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0016】
第1基板SUB1は、第1方向Xに沿って延出した縁部E11及びE14と、第2方向Yに沿って延出した縁部E12及びE13とを有している。第2基板SUB2は、第1方向Xに沿って延出した縁部E21及びE24と、第2方向Yに沿って延出した縁部E22及びE23とを有している。図1に示した例では、平面視で、縁部E12及びE22、縁部E13及びE23、及び、縁部E14及びE24は、それぞれ重畳しているが、重畳していなくてもよい。縁部E21は、平面視で、縁部E11と表示部DAとの間に位置している。第1基板SUB1は、縁部E11と縁部E21との間に延出部Exを有している。
【0017】
ICチップ1及び配線基板2は、それぞれ延出部Exに接続されている。ICチップ1は、例えば、画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバなどを内蔵している。配線基板2は、折り曲げ可能なフレキシブルプリント回路基板である。なお、ICチップ1は、配線基板2に接続されていてもよい。ICチップ1及び配線基板2は、表示パネルPNLからの信号を読み出す場合もあるが、主として表示パネルPNLに信号を供給する信号源として機能する。
【0018】
図2は、図1に示した表示パネルPNLの一構成例を示す断面図である。
第1基板SUB1は、透明基板(第1透明基板)10と、絶縁膜11及び12と、容量電極13と、スイッチング素子SWと、画素電極PEと、配向膜AL1と、を備えている。第1基板SUB1は、さらに、図1に示した走査線G及び信号線Sを備えている。
【0019】
透明基板10は、主面(下面)10Aと、主面10Aの反対側の主面(上面)10Bと、を備えている。スイッチング素子SWは、主面10Bに配置されている。絶縁膜11は、スイッチング素子SWを覆っている。容量電極13は、絶縁膜11及び12の間に位置している。画素電極PEは、絶縁膜12の上において、画素PX毎に配置されている。画素電極PEは、容量電極13の開口部OPを介してスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、絶縁膜12を挟んで、容量電極13と重畳し、画素PXの容量CSを形成している。配向膜AL1は、画素電極PEを覆っている。
【0020】
第2基板SUB2は、透明基板(第2透明基板)20と、遮光層BMと、共通電極CEと、配向膜AL2と、を備えている。
【0021】
透明基板20は、主面(下面)20Aと、主面20Aの反対側の主面(上面)20Bと、を備えている。透明基板20の主面20Aは、透明基板10の主面10Bと向かい合っている。遮光層BM及び共通電極CEは、主面20Aに配置されている。遮光層BMは、例えば、スイッチング素子SWの直上、及び、図示しない走査線G及び信号線Sの直上にそれぞれ位置している。共通電極CEは、複数の画素PXに亘って配置され、遮光層BMを直接覆っている。共通電極CEは、画素電極PEと対向している。共通電極CEは、容量電極13と電気的に接続されており、容量電極13とは同電位である。配向膜AL2は、共通電極CEを覆っている。液晶層LCは、主面10Bと主面20Aとの間に位置し、配向膜AL1及びAL2に接している。
【0022】
透明基板10及び20は、ガラス基板やプラスチック基板などの絶縁基板である。主面10A及び10B、主面20A及び20Bは、X-Y平面とほぼ平行な面である。絶縁膜11は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アクリル樹脂などの透明な絶縁材料によって形成されている。一例では、絶縁膜11は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜を含んでいる。絶縁膜12は、シリコン窒化物などの無機絶縁膜である。容量電極13、画素電極PE、及び、共通電極CEは、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。遮光層BMは、例えば、共通電極CEよりも低抵抗な導電層である。一例では、遮光層BMは、モリブデン、アルミニウム、タングステン、チタン、銀などの不透明な金属材料によって形成されている。配向膜AL1及びAL2は、X-Y平面に略平行な配向規制力を有する水平配向膜である。一例では、配向膜AL1及びAL2は、第1方向Xに沿って配向処理されている。なお、配向処理とは、ラビング処理であってもよいし、光配向処理であってもよい。
【0023】
図3は、図1に示した表示装置DSPの主要部を示す分解斜視図である。
表示装置DSPは、表示パネルPNLの他に、複数の発光素子LDと、導光素子LGと、を備えている。第1基板SUB1、第2基板SUB2、及び、導光素子LGは、この順に第3方向Zに沿って並んでいる。
【0024】
複数の発光素子LDは、第1方向Xに間隔をおいて並んでいる。複数の発光素子LDは、配線基板Fに接続されている。発光素子LDは、例えば、発光ダイオードである。発光素子LDは、詳述しないが、赤発光部、緑発光部、及び、青発光部を備えている。発光素子LDから出射される光は、第2方向Yを示す矢印の向きに沿って進行する。
【0025】
導光素子LGは、透明基板(第3透明基板)30と、透明層40と、を備えている。
透明基板30は、ガラス基板やプラスチック基板などの絶縁基板であり、屈折率n1を有している。一例では、透明基板30は、複数の基板を貼り合わせたものではなく、単一基板である。透明基板30は、主面(下面)30Aと、主面30Aの反対側の主面(上面)30Bと、第1側面SS1と、第2側面SS2と、第3側面SS3と、第4側面SS4と、を備えている。主面30A及び30Bは、X-Y平面とほぼ平行な面である。主面30Aは、透明基板20の主面20Bと対向している。第1側面SS1は、複数の発光素子LDと対向している。第1側面SS1及び第4側面SS4は、第1方向Xに延出している。第2側面SS2及び第3側面SS3は、第2方向Yに延出している。第1側面SS1及び第4側面SS4は、互いに対向している。第2側面SS2及び第3側面SS3は、互いに対向している。第2側面SS2及び第3側面SS3は、第1側面SS1と交差している。透明基板30は、後述するように、透明層40を挟んで透明基板20に接着される。なお、図3に示した例では、第1側面SS1は、第2基板SUB2の縁部E21の直上に位置しているが、延出部Exの直上に位置していてもよいし、縁部E11よりもさらに外側に位置していてもよい。
【0026】
透明層40は、主面30Aに配置されている。透明層40は、透明基板30の屈折率n1より低い屈折率n2を有している。透明層40は、第1方向Xに間隔をおいて並んだ複数の帯部41を備えている。帯部41の各々は、第2方向Yに沿って延出している。隣接する帯部41の間では、主面30Aが露出している。また、透明層40は、複数の帯部41を囲む枠部42を備えている。なお、透明層40の詳細な形状については後述する。
【0027】
透明基板30は、例えば、ガラスや、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)などの有機材料によって形成されている。透明層40は、例えば、シロキサン系樹脂や、フッ素系樹脂などの有機材料によって形成されている。また、透明基板30の屈折率n1は約1.5程度であり、透明層40の屈折率n2は1.0~1.4程度である。
【0028】
図4は、図3に示した導光素子LGの一構成例を示す平面図である。
透明層40は、上述したように、複数の帯部41と、複数の帯部41を囲む枠部42と、を備えている。
【0029】
それぞれの帯部41は、発光素子LD側の第1端部411と、第1端部411の反対側の第2端部412と、第1エッジ413と、第2エッジ414と、を備えている。
【0030】
第1端部411及び第2端部412は、枠部42から離間している。第1端部411及び第2端部412は、それぞれ第1幅W1及び第2幅W2を有している。なお、本明細書での幅とは、第1方向Xに沿った長さに相当する。第2端部412の第2幅W2は、第1端部411の第1幅W1より小さい。一例では、第1幅W1が1つの発光素子LDの幅WLより小さく、1つの発光素子LDは、第1方向Xに並んだ複数の帯部41に跨って配置されている。また、図4に示す第1幅W1は、1つの画素電極PEの幅WP(あるいは、第1方向Xに並んだ画素電極PEのピッチ)と同等以下である。なお、図示した例では、第1端部411及び第2端部412は、枠部42から離間しているが、第1端部411及び第2端部412の少なくとも一方が枠部42と繋がっていてもよい。
【0031】
帯部41は、複数の第1帯部41Aと、第1帯部41Aより第2側面SS2側に位置する複数の第2帯部41Bと、第1帯部41Aより第3側面SS3側に位置する複数の第3帯部41Cと、第2帯部41Bより第2側面SS2側に位置する複数の第4帯部41Dと、第3帯部41Cより第3側面SS3側に位置する複数の第5帯部41Eと、を含んでいる。
【0032】
第2帯部41Bの第2端部412の第2幅W2は、第1帯部41Aの第2端部412の第2幅W2より小さい。第3帯部41Cの第2端部412の第2幅W2は、第1帯部41Aの第2端部412の第2幅W2より小さい。第4帯部41Dの第2端部412の第2幅W2は、第2帯部41Bの第2端部412の第2幅W2より小さい。第5帯部41Eの第2端部412の第2幅W2は、第3帯部41Cの第2端部412の第2幅W2より小さい。第1帯部41A、第2帯部41B、第3帯部41C、第4帯部41D、第5帯部41Eのそれぞれの第1端部411の第1幅W1は同一である。
【0033】
1本の第1帯部41Aは、透明基板30の第1方向Xの幅の中心Oに位置している。第2帯部41Bの第2端部412の第2幅W2は、第3帯部41Cの第2端部412の第2幅W2と同等である。第4帯部41Dの第2端部412の第2幅W2は、第5帯部41Eの第2端部412の第2幅W2と同等である。また、例えば、第2帯部41Bの本数と第3帯部41Cの本数とは互いに等しく、第4帯部41Dの本数と第5帯部41Eの本数とは互いに等しい。例えば、帯部41のパターンは、中心Oに対して線対称となるように形成されている。つまり、第2帯部41Bと第3帯部41Cとは同一形状であり、第4帯部41Dと第5帯部41Eとは同一形状である。なお、第1帯部41A、第2帯部41B、第3帯部41C、第4帯部41D、第5帯部41Eのそれぞれの本数は、限定されず、単数であってもよいし2本以上であってもよい。
【0034】
第1エッジ413及び第2エッジ414は、第1端部411及び第2端部412に繋がっている。第1エッジ413及び第2エッジ414は、第1端部411と第2端部412との間において、第1方向X及び第2方向Yとは異なる方向に延出している。また、第1帯部41A、第2帯部41B、及び、第4帯部41Dのそれぞれの第1エッジ413は、互いに異なる方向に延出している。第1帯部41A、第3帯部41C、及び、第5帯部41Eのそれぞれの第2エッジ414は、互いに異なる方向に延出している。ここでは、第1エッジ413及び第2エッジ414は、いずれも直線状に延出しているが、曲線状に形成されていてもよい。第1幅W1及び第2幅W2は、第1エッジ413と第2エッジ414との間隔に相当する。帯部41は、第1端部411から第2端部412に向かうにしたがって、一定の割合で、あるいは、任意の割合で徐々に減少する幅を有している。
【0035】
画素電極PEは、平面視で、隣接する2つの帯部41に重畳している。画素電極PEは、隣り合う帯部41の間隙GPにも重畳している。後述するが、帯部41に重畳する領域は発光素子LDからの光がほとんど入射しない非透過領域に相当し、間隙GPに重畳する領域は発光素子LDからの光が入射可能な透過領域に相当する。
【0036】
画素電極PEは、第1側面SS1側に位置する程、帯部41と重畳する面積が大きく、第4側面SS4側に位置する程、帯部41と重畳する面積が小さい。換言すると、画素電極PEは、第1側面SS1側に位置する程、透過領域と重畳する面積が小さく、第4側面SS4側に位置する程、透過領域と重畳する面積が大きい。
【0037】
また、画素電極PEは、中心Oより第2側面SS2側に位置するほど帯部41と重畳する面積が段階的に小さくなるとともに、中心Oより第3側面SS3側に位置するほど帯部41と重畳する面積が段階的に小さくなる。換言すると、画素電極PEは、中心Oより第2側面SS2側に位置するほど透過領域と重畳する面積が段階的に大きくなるとともに、中心Oより第3側面SS3側に位置するほど透過領域と重畳する面積が段階的に大きくなる。
【0038】
図3に示した表示パネルPNL及び導光素子LGが重畳した際には、平面視で、複数の帯部41は表示部DAに重畳し、枠部42は非表示部NDAに重畳している。枠部42の外形は、透明基板30の外形より内側に位置している。また、枠部42より内側が表示部DAに相当する。
【0039】
図5は、図3に示した表示装置DSPの第2方向Yに沿った概略的な断面図である。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを図示している。また、上述したスイッチング素子SW、絶縁膜11及び12、容量電極13などの層を総称して構成層50とする。
図5に示す構成例は、導光素子LGの透明基板30が透明接着層ADによって第2基板SUB2の透明基板20に接着された例に相当する。帯部41を含む透明層40は、主面30Aに接している。透明接着層ADは、主面20Bのほぼ全面に接し、また、透明層40を覆うとともに、透明層40が欠落した領域では主面30Aに接している。透明層40は、液晶層LCと透明基板30との間に位置している。
【0040】
透明基板10及び20と、透明接着層ADとの各々の屈折率は、透明基板30の屈折率n1と同等であり、透明層40の屈折率n2より高い。なお、ここでの「同等」とは、屈折率差がゼロの場合に限らず、屈折率差が0.03以下の場合を含む。
【0041】
透明基板10は厚さT1を有し、透明基板20は厚さT2を有し、透明基板30は厚さT3を有している。なお、本明細書での厚さとは、第3方向Zに沿った長さに相当する。図示した例では、厚さT1は厚さT2と同等であり、厚さT3は厚さT1及びT2より厚い。なお、厚さT3は、厚さT1及びT2と同等であってもよい。一例では、厚さT3は、200μm~2000μmである。透明層40の厚さT4は、250nm以上、800nm以下であることが望ましく、400nm以上、550nm以下であることがより望ましい。透明接着層ADの厚さT5は、4μm~4000μmである。
【0042】
次に、発光素子LDからの出射光について説明する。
発光素子LDは、第1側面SS1に向けて光L1を出射する。発光素子LDと第1側面SS1との間に空気層が存在するため、発光素子LDから出射された光L1は、第1側面SS1で屈折し、透明基板30に入射する。透明基板30に入射した光L1のうち、透明基板30から透明層40に向かって進行する光は、透明基板30と透明層40との界面で反射される。また、透明基板30に入射した光L1のうち、主面30Bに向かって進行する光は、透明基板30と空気層との界面で反射される。このように、光L1は、第1側面SS1の近傍(あるいは、透明層40が存在する領域)では、繰り返し反射されながら透明基板30の内部を進行する。
【0043】
進行する光L1のうち、透明層40が存在しない領域、つまり、透明基板30と透明接着層ADとが接する領域に向かって進行する光は、透明基板30を透過し、透明接着層ADを介して透明基板20を透過する。つまり、発光素子LDに近接した領域においては、発光素子LDからの光L1の表示パネルPNLへの入射が抑制される一方で、発光素子LDから離間した領域においては、光L1の表示パネルPNLへの入射が促進される。なお、発光素子LDに近接した領域においては、光L1が表示パネルPNLに全く入射しないわけではなく、図4に示したように、隣接する帯部41の間隙GPから光L1が表示パネルPNLに入射する。
【0044】
表示パネルPNLに入射した光L1は、透明状態の画素を透過し、散乱状態の画素で散乱される。表示装置DSPは、主面30B側から観察可能であるとともに、主面30A側からも観察可能である。また、表示装置DSPは、いわゆる透明ディスプレイであり、主面30B側から観察した場合であっても、主面30A側から観察した場合であっても、表示装置DSPを介して、表示装置DSPの背景を観察可能である。
【0045】
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態によって得ることができる効果について説明する。
発光素子LDから出射された光L1は、表示装置DSPを構成する部材によって吸収・散乱され、発光素子LDから離間するにしたがって光量が減少する。そのため、発光素子LDから離間するにしたがって表示面の輝度が低下する恐れがある。また、表示面の第2側面SS2及び第3側面SS3に近い程、発光素子LDから到達する光量が減少するため、表示面の中心と左右とで輝度差が生じる恐れがある。すなわち、中心Oには、左右の発光素子LDからも光が到達するが、第2側面SS2より左側及び第3側面SS3より右側には発光素子LDが存在しないため、中心Oよりも到達する光量が少ない。特に、表示パネルPNLの大型化に伴って、発光素子LDの第1方向Xの幅が大きくなるほど、第1方向Xにおける輝度差が生じ易い。
【0046】
本実施形態によれば、透明層40が存在する領域においては、第1側面SS1から入射した光L1が透明基板30の内部で全反射されながら導光されるため、表示パネルPNLへの入射が抑制される。一方で、透明層40が存在しない領域においては、表示パネルPNLへの光L1の入射が促進される。図4に示したように、画素電極PEは、第1側面SS1側に位置する程、帯部41と重畳する面積が大きく、第4側面SS4側に位置する程、帯部41と重畳する面積が小さい。つまり、表示部DAにおいて、第2方向Yに並んだ画素電極PEの各々と透明層40との重畳面積は、光L1の輝度が第2方向Yに沿って低下するのに合わせて最適化されている。したがって、第2方向Yにおいて、一画素電極PEあたりの照明光量を均一化することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、画素電極PEは、中心Oより第2側面SS2側に位置するほど帯部41と重畳する面積が段階的に小さくなるとともに、中心Oより第3側面SS3側に位置するほど帯部41と重畳する面積が段階的に小さくなる。つまり、表示部DAにおいて、第1方向Xに並んだ画素電極PEの各々と透明層40との重畳面積は、光L1の輝度が第1方向Xに沿って低下するのに合わせて最適化されている。したがって、第1方向Xにおいて、一画素電極PEあたりの照明光量を均一化することができる。
以上より、表示部DAの第1方向X及び第2方向Yに沿った面内の輝度を均一化することができる。これにより、照明光のムラに起因した表示品位の低下を抑制することができる。
【0048】
なお、図5に示した例では、透明基板30の主面30Bは空気に接しているが、透明層40と同等の屈折率を有する他の透明層が主面30Bの全面に配置されてもよい。透明基板10の主面10Aは空気に接しているが、透明基板30と同様の他の透明基板が主面10Aに接着されていてもよい。
【0049】
図6は、図4に示した導光素子LGの他の構成例を示す平面図である。図6に示す構成例は、図4に示した構成例と比較して、第4帯部41D及び第5帯部41Eが形成されていない点で相違している。
すなわち、図4に示した帯部41は、第2端部412の第2幅W2が中心Oから第2側面SS2にかけて3段階に変化していたのに対して、図6に示す帯部41は、第2端部412の第2幅W2が中心Oから第2側面SS2にかけて2段階に変化している。同様に、図4に示した帯部41は、第2端部412の第2幅W2が中心Oから第3側面SS3にかけて3段階に変化していたのに対して、図6に示す帯部41は、第2端部412の第2幅W2が中心Oから第3側面SS3にかけて2段階に変化している。
このような構成例においても、上記したのと同様の効果を得ることができる。
【0050】
図7は、図4に示した導光素子LGの他の構成例を示す平面図である。図7に示す構成例は、図4に示した構成例と比較して、第2端部412の第2幅W2が相違している。
複数の帯部41は、中心Oより第2側面SS2側に位置するほど第2端部412の第2幅W2が小さくなるとともに、中心Oより第3側面SS3側に位置するほど第2端部412の第2幅W2が小さくなる。
このような構成例においても、上記したのと同様の効果を得ることができる。
【0051】
図8は、図4に示した導光素子LGの他の構成例を示す平面図である。図8に示す構成例は、図4に示した構成例と比較して、帯部41の幅が、第1端部411と第2端部412との間の中間部415で低減されている点で相違している。
第1端部411の第1幅W1は、中間部415の幅W415より大きく、第2端部412の第2幅W2は、中間部415の幅W415より大きい。帯部41の幅は、第1端部411から中間部415にかけて減少する。また、帯部41の幅は、第2端部412から中間部415にかけて減少する。例えば、1つの帯部41について、第1幅W1と第2幅W2とは互いに等しい。
【0052】
第2帯部41Bの中間部415の幅W415は、第1帯部41Aの中間部415の幅W415より小さい。第3帯部41Cの中間部415の幅W415は、第1帯部41Aの中間部415の幅W415より小さい。第4帯部41Dの中間部415の幅W415は、第2帯部41Bの中間部415の幅W415より小さい。第5帯部41Eの中間部415の幅W415は、第3帯部41Cの中間部415の幅W415より小さい。例えば、第1帯部41A、第2帯部41B、第3帯部41C、第4帯部41D、第5帯部41Eのそれぞれの第1端部411の第1幅W1は同一である。例えば、第1帯部41A、第2帯部41B、第3帯部41C、第4帯部41D、第5帯部41Eのそれぞれの第2端部412の第2幅W2は同一である。
【0053】
1本の第1帯部41Aは、中心Oに位置している。第2帯部41Bの中間部415の幅W415は、第3帯部41Cの中間部415の幅W415と同等である。第4帯部41Dの中間部415の幅W415は、第5帯部41Eの中間部415の幅W415と同等である。また、例えば、第2帯部41Bの本数と第3帯部41Cの本数とは互いに等しく、第4帯部41Dの本数と第5帯部41Eの本数とは互いに等しい。例えば、帯部41のパターンは、中心Oに対して線対称となるように形成されている。つまり、第2帯部41Bと第3帯部41Cとは同一形状であり、第4帯部41Dと第5帯部41Eとは同一形状である。
【0054】
発光素子LDは、第4側面SS4と対向する位置にも配置されている。帯部41の幅を中間部415で低減させることで、導光素子LGの両側面から入光される場合に、より多くの光を表示パネルの中央まで到達させることができる。よって、表示部DAの第2方向Yに沿った面内の輝度を均一化することができる。また、帯部41の単位領域当たりの面積は、中心Oより第2側面SS2側に位置するほど段階的に小さくなるとともに、中心Oより第3側面SS3側に位置するほど段階的に小さくなる。よって、図4に示したのと同様に、表示部DAの第1方向Xに沿った面内の輝度を均一化することができる。
このような構成例においても、上記したのと同様の効果を得ることができる。
【0055】
図9は、図3に示した表示装置DSPの他の構成例を示す分解斜視図である。図9に示す構成例は、図3に示した構成例と比較して、導光素子LGが表示パネルPNLの下方に位置している点で相違している。
導光素子LG、第1基板SUB1、及び、第2基板SUB2は、この順に第3方向Zに沿って並んでいる。
【0056】
透明基板30の主面30Bは、透明基板10の主面10Aと対向している。透明基板30は、後述するように、透明層40を挟んで透明基板10に接着される。図9に示した例では、第1側面SS1は、第1基板SUB1の縁部E11の直下に位置しているが、延出部Exの直下に位置していてもよいし、縁部E11よりもさらに外側に位置していてもよい。
【0057】
透明層40は、主面30Bに配置されている。図3と同様に、透明層40は、第1方向Xに間隔をおいて並んだ複数の帯部41を備えている。帯部41の各々は、第2方向Yに沿って延出している。隣接する帯部41の間では、主面30Bが露出している。また、透明層40は、複数の帯部41を囲む枠部42を備えている。
【0058】
なお、図9に示した例では、透明基板30の主面30Aは空気に接しているが、透明層40と同等の屈折率を有する他の透明層が主面30Aの全面に配置されてもよい。また、透明基板20の主面20Bは空気に接しているが、透明基板30と同様の他の透明基板が主面20Bに接着されていてもよい。
【0059】
図10は、図9に示した表示装置DSPの第2方向Yに沿った概略的な断面図である。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを図示している。
図10に示す構成例は、導光素子LGの透明基板30が透明接着層ADによって第1基板SUB1の透明基板10に接着された例に相当する。帯部41を含む透明層40は、主面30Bに接している。透明接着層ADは、主面10Aのほぼ全面に接し、また、透明層40を覆うとともに、透明層40が欠落した領域では主面30Bに接している。表示パネルPNLの構成については、先に説明した通りである。
このような構成例においても、上記したのと同様の効果を得ることができる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置を得ることができる。
【0061】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
DSP…表示装置、10、20、30…透明基板、
G…走査線、S…信号線、SW…スイッチング素子、PE…画素電極、
SUB1…第1基板、SUB2…第2基板、CE…共通電極、LC…液晶層、
LD…発光素子、30A、30B…主面、
SS1…第1側面、SS2…第2側面、SS3…第3側面、
40…透明層、41…帯部、
411…第1端部、412…第2端部、413…第1エッジ、414…第2エッジ、
W1…第1幅、W2…第2幅、
41A…第1帯部、41B…第2帯部、41C…第3帯部、
41D…第4帯部、41E…第5帯部、
O…中心、415…中間部、W415…幅、
DA…表示部、NDA…非表示部、40…枠部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10