特許 7566736 娯楽システムのためのシステム及び方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-10-04

(45)【発行日】2024-10-15

(54)【発明の名称】娯楽システムのためのシステム及び方法

(51)【国際特許分類】

   A63G 31/02 20060101AFI20241007BHJP

   A63J 1/00 20060101ALI20241007BHJP

【ＦＩ】

A63G31/02

A63J1/00

【請求項の数】 17

(21)【出願番号】P 2021525783

(86)(22)【出願日】2019-10-29

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2022-01-18

(86)【国際出願番号】 US2019058579

(87)【国際公開番号】W WO2020101885

(87)【国際公開日】2020-05-22

【審査請求日】2022-10-12

(31)【優先権主張番号】16/192,456

(32)【優先日】2018-11-15

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】511077292

【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー

(74)【代理人】

【識別番号】100094569

【弁理士】

【氏名又は名称】田中 伸一郎

(74)【代理人】

【識別番号】100103610

【弁理士】

【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦

(74)【代理人】

【識別番号】100109070

【弁理士】

【氏名又は名称】須田 洋之

(74)【代理人】

【識別番号】100067013

【弁理士】

【氏名又は名称】大塚 文昭

(74)【代理人】

【識別番号】100086771

【弁理士】

【氏名又は名称】西島 孝喜

(74)【代理人】

【氏名又は名称】上杉 浩

(74)【代理人】

【識別番号】100120525

【弁理士】

【氏名又は名称】近藤 直樹

(74)【代理人】

【識別番号】100139712

【弁理士】

【氏名又は名称】那須 威夫

(74)【代理人】

【識別番号】100210239

【弁理士】

【氏名又は名称】富永 真太郎

(72)【発明者】

【氏名】セルフ グレゴリー

(72)【発明者】

【氏名】ウォーカー ケネス

【審査官】白形 優依

(56)【参考文献】

【文献】米国特許第０４８６４６６６（ＵＳ，Ａ）

【文献】実開昭６３－１９０４５５（ＪＰ，Ｕ）

【文献】特開平０５－０８６７３９（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平０４－０３８３３３（ＪＰ，Ａ）

【文献】特表２０１８－５１０７３６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開昭６２－０１３６６６（ＪＰ，Ａ）

【文献】国際公開第２０１２／０２３８７８（ＷＯ，Ａ１）

【文献】特開平１０－０３７３０６（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ６３Ｇ １／００ － ３３／００

Ａ６３Ｊ １／００ － ９９／００

Ａ６３Ｋ １／００ － ９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

娯楽システムであって、
液体域内に配置されたシリンダと、
前記シリンダ内に配置されて前記シリンダ内で移動するように構成された娯楽プラットフォームと、
前記シリンダの側面の開口部を介して前記シリンダ内で前記娯楽プラットフォームを移動させるために、前記娯楽プラットフォームの第１の側における前記シリンダの内部に対して流体の除去及び流体の供給を行うように構成されたポンプシステムと、
前記ポンプシステムから前記娯楽プラットフォームの前記第１の側における前記シリンダの前記内部に延びる第１の導管と、
を備え、
前記開口部は、前記第１の導管であり、
前記ポンプシステムは、前記娯楽プラットフォームの前記第１の側における前記シリンダから流体を除去し、該流体を前記シリンダの外部の位置に向けて前記流体を貯蔵するように構成され、
前記シリンダは、前記シリンダの前記側面の前記開口部の上方に配置されたアクセスパネルを含み、
前記アクセスパネルは、少なくとも１人のパフォーマ、少なくとも１つの物体又はこれらの両方が、前記シリンダの下部の外部の、該シリンダの該下部から延びる通路から、前記シリンダの前記内部に進入するためのアクセスを可能にするように構成される、
ことを特徴とする娯楽システム。

【請求項2】

前記シリンダは、１又は２以上のトラックを含み、前記娯楽プラットフォームは、前記１又は２以上のトラックに係合して前記シリンダ内における前記娯楽プラットフォームの移動を導くように構成される、
請求項１に記載の娯楽システム。

【請求項3】

前記ポンプシステムから前記シリンダの前記内部に延びる第２の導管を備え、該第２の導管は、前記娯楽プラットフォームが前記シリンダの前記下部に位置する時に前記第１の側とは反対側の前記娯楽プラットフォームの第２の側に配置される、
請求項１に記載の娯楽システム。

【請求項4】

前記ポンプシステムから前記液体域の主要体積に延びる第３の導管を備える、
請求項３に記載の娯楽システム。

【請求項5】

液体を貯蔵するように構成されたリザーバと、
前記ポンプシステムから前記リザーバに延びる第４の導管と、
を備える、請求項４に記載の娯楽システム。

【請求項6】

前記シリンダに結合された第１の端部と、前記液体域の外部に配置された第２の端部とを含む通路を備える、
請求項１に記載の娯楽システム。

【請求項7】

娯楽システムであって、
液体域と、
上部及び下部を含み、前記液体域内に配置されたシリンダと、
前記シリンダの内部に配置されて、前記シリンダ内の前記下部における第１の位置と前記上部における第２の位置との間で軸方向に移動するように構成された娯楽プラットフォームと、
ポンプシステムと、
前記ポンプシステムと前記下部における前記シリンダの前記内部とを流体的に結合する第１の導管と、
を備え、前記ポンプシステムは、前記シリンダの側面の前記第１の導管である開口部を介して前記娯楽プラットフォームを前記第１の位置と前記第２の位置との間で移動させるために、前記下部における前記シリンダの前記内部に対する前記液体の流れの供給及び除去を選択的に行うように構成され、
前記シリンダは、前記シリンダの前記側面の前記開口部の上方に配置された、前記シリンダの外部から前記シリンダの内部にアクセス可能なアクセスパネルを含み、
前記娯楽システムは、
前記液体を貯蔵するように構成された、前記シリンダの外部のリザーバと、
前記ポンプシステムと前記リザーバとを流体的に結合する第２の導管と、
をさらに備え、前記ポンプシステムは、前記下部における前記シリンダの前記内部から前記液体を除去し、該液体を前記リザーバに向けて該液体を貯蔵するように構成され、前記ポンプシステムは、前記娯楽プラットフォームが前記シリンダの前記下部における前記第１の位置に配置され維持されている時に、前記娯楽プラットフォームの上方の前記液体を全て除去するように構成される、
ことを特徴とする娯楽システム。

【請求項8】

前記ポンプシステムは、前記液体域から前記下部における前記シリンダの前記内部に前記液体の前記流れを供給するように構成される、
請求項７に記載の娯楽システム。

【請求項9】

前記ポンプシステムは、前記リザーバから前記下部における前記シリンダの前記内部に前記液体の前記流れを供給するように構成される、
請求項７に記載の娯楽システム。

【請求項10】

前記娯楽プラットフォームは、前記娯楽プラットフォームの外周の周囲に配置されたスカートを含み、該スカートは、前記シリンダに係合して該シリンダ内で前記娯楽プラットフォームを安定させるように構成される、
請求項７に記載の娯楽システム。

【請求項11】

前記シリンダの前記内部に配置されたセンサを備え、該センサは、前記シリンダの前記内部における前記液体の存在を検出するように構成される、
請求項７に記載の娯楽システム。

【請求項12】

前記シリンダは、前記下部に配置されたアクセスパネルとロック機構とを含み、該ロック機構は、前記センサによって検出された前記液体の前記存在に応答して前記アクセスパネルを閉鎖位置にロックするように構成される、
請求項１１に記載の娯楽システム。

【請求項13】

前記シリンダに結合されて該シリンダの前記上部に配置された固定機構を備え、該固定機構は、前記娯楽プラットフォームに係合して該娯楽プラットフォームを第２の位置の適所に固定するように構成される、
請求項７に記載の娯楽システム。

【請求項14】

液体域内に娯楽プラットフォームを提供する方法であって、
シリンダの側面の開口部を介して前記液体域内に配置された前記シリンダ内に配置された前記娯楽プラットフォームの第１の側における前記シリンダの内部から液体を除去するステップであって、前記開口部は、ポンプシステムから前記娯楽プラットフォームの前記第１の側における前記シリンダの前記内部に延びる第１の導管であり、ステップと、
前記娯楽プラットフォームの第２の側における前記シリンダの前記内部に液体を供給して前記シリンダ内で前記娯楽プラットフォームを持ち上げるステップと、
前記娯楽プラットフォームの前記第２の側における前記シリンダの前記内部から前記液体を除去して前記シリンダ内で前記娯楽プラットフォームを下降させるステップと、
前記娯楽プラットフォームの前記第２の側における前記シリンダの前記内部から除去された前記液体を前記シリンダの外部のリザーバに向けて前記液体を貯蔵するステップと、
前記娯楽プラットフォームの前記第１の側における前記シリンダの前記内部から前記液体を除去した後、前記娯楽プラットフォームが前記シリンダの下部内に配置された時に、少なくとも１人のパフォーマ、少なくとも１つの物体又はこれらの両方が前記シリンダの外部の通路から前記シリンダの前記側面の前記開口部の上方に配置された前記シリンダのアクセスパネルを介して前記シリンダ内の前記娯楽プラットフォームにアクセスするのを可能にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。

【請求項15】

前記娯楽プラットフォームの前記第１の側における前記シリンダの前記内部から除去された前記液体を、前記液体域から独立したリザーバに貯蔵するステップを含む、
請求項１４に記載の方法。

【請求項16】

前記娯楽プラットフォームの前記第２の側における前記シリンダの前記内部に液体を供給するステップは、
前記リザーバから前記娯楽プラットフォームの前記第２の側に液体を供給するステップ、
前記液体域から前記娯楽プラットフォームの前記第２の側に液体を供給するステップ、又は、
これらの両方、
を含む、請求項１５に記載の方法。

【請求項17】

前記娯楽プラットフォームの前記第２の側における前記シリンダの前記内部から前記液体を除去して前記シリンダ内で前記娯楽プラットフォームを下降させた後に、前記液体域に液体を供給して前記液体域の液面を前記シリンダの上部よりも上方に上昇させるステップを含む、
請求項１４に記載の方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、一般に遊園地の娯楽システムに関する。具体的には、本開示の実施形態は、娯楽システムの娯楽プラットフォームに関する。

【背景技術】

【0002】

本節は、以下で説明する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は先行技術を認めるものとしてではなく上記の観点から読むべきものであると理解されたい。

【0003】

遊園地のいくつかの娯楽システムは、パフォーマンス用の舞台として機能できる、又は他の目的で利用できる娯楽プラットフォームを含む。例えば、娯楽プラットフォームは、遊園地の娯楽用乗り物の一部として含めることができる。通常、このような娯楽プラットフォームは娯楽システム内に固定され、又は従来の油圧システムによって動くことができる。しかしながら、固定された娯楽プラットフォームは、娯楽プラットフォーム上のパフォーマンスの側面を制限してしまうことがある。また、従来の油圧システムを使用して娯楽プラットフォームを動かすには娯楽システムの大掛かりなメンテナンスが必要であり、従来の油圧システムは摩耗及び劣化の影響を受けやすく、娯楽システムの動作に関連するコストを高めてきたと考えられる。

【発明の概要】

【課題を解決するための手段】

【0004】

以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、特許請求する実施形態の範囲を限定するものではなく、むしろ特許請求する実施形態の考えられる形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と類似し得る又は異なり得る様々な形態を含むことができる。

【0005】

第１の実施形態では、娯楽システムが、液体域内に配置されたシリンダと、シリンダ内に配置された娯楽プラットフォームと、ポンプシステムとを含む。娯楽プラットフォームは、シリンダ内で移動するように構成される。ポンプシステムは、シリンダ内で娯楽プラットフォームを移動させるために、娯楽プラットフォームの第１の側におけるシリンダの内部に対して流体の除去及び流体の供給を行うように構成される。

【0006】

第２の実施形態では、娯楽システムが、液体域と、液体域内に配置されたシリンダとを含む。シリンダは、上部及び下部を含む。娯楽システムは、シリンダの内部に配置された娯楽プラットフォームも含む。娯楽プラットフォームは、シリンダ内でシリンダの下部における第１の位置とシリンダの上部における第２の位置との間で軸方向に移動するように構成される。さらに、娯楽システムは、ポンプシステムと、ポンプシステム及び下部におけるシリンダの内部に流体的に結合された第１の導管とを含む。ポンプシステムは、娯楽プラットフォームを第１の位置と第２の位置との間で移動させるために、下部におけるシリンダの内部に対して液体の流れの供給及び除去を選択的に行うように構成される。

【0007】

第３の実施形態では、液体域内に娯楽プラットフォームを提供する方法が、液体域内に配置されたシリンダ内に配置された娯楽プラットフォームの第１の側におけるシリンダの内部から液体を除去するステップを含む。方法は、娯楽プラットフォームの第２の側におけるシリンダの内部に液体を供給してシリンダ内で娯楽プラットフォームを持ち上げるステップと、娯楽プラットフォームの第２の側におけるシリンダの内部から液体を除去してシリンダ内で娯楽プラットフォームを下降させるステップとをさらに含む。

【0008】

全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本開示の態様による、娯楽プラットフォームを有する娯楽システムの実施形態の斜視図である。

【図2】本開示の態様による図１の娯楽システムの実施形態の部分的断面側面図である。

【図3】本開示の態様による図１の娯楽システムの実施形態の部分的断面側面図である。

【図4】本開示の態様による図１の娯楽システムの実施形態の部分的断面側面図である。

【図5】本開示の態様による図１の娯楽システムの実施形態の部分的上面図である。

【図6】本開示の態様による図１の娯楽システムの実施形態の部分的断面側面図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下、１又は２以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明するわけではない。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発では、実装によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑かつ時間の掛かるものかもしれないが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。

【0011】

本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「ａ」、「ａｎ」及び「ｔｈｅ」といった冠詞は、これらの要素が１つ又は２つ以上存在することを意味するものとする。「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」及び「有する（ｈａｖｉｎｇ）」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在できることを意味する。また、本開示の「１つの実施形態」又は「ある実施形態」についての言及は、記載する特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるように意図するものではないと理解されたい。

【0012】

本開示の実施形態は、娯楽システムの娯楽プラットフォームのためのシステム及び方法に関する。いくつかの実施形態では、娯楽プラットフォームが、娯楽システムにおけるパフォーマンス用の舞台として機能することができる。他の実施形態では、娯楽システムを娯楽用乗り物又はその一部とすることができ、娯楽用乗り物内の様々な目的で娯楽プラットフォームを使用することができる。以下で詳細に説明するように、娯楽システムは、液体域（ｂｏｄｙ ｏｆ ｌｉｑｕｉｄ）（例えば、水域）と、この流体域内に配置されたシリンダとを含むことができる。娯楽プラットフォームは、シリンダ内に配置することができる。本説明では、開示する技術を、シリンダとその中に配置された相補的形状を有する娯楽プラットフォームとを含むものとして説明するが、本技術を採用する他の実施形態は、中空の直方体と相補的形状を有する対応する娯楽プラットフォームなどの他の非円筒構造とを含むこともできると理解されたい。

【0013】

娯楽システムは、液体域及びシリンダの内部体積との間で１又は２以上の導管を介して液体を移動させるポンプを含むこともできる。例えば、このポンプは、シリンダ内の上部又は上部体積及び液体域内の娯楽プラットフォームの上方から液体を除去することができる。娯楽システムは、除去された液体を、シリンダ及び液体域から独立したリザーバに貯えることができる。娯楽システムは、シリンダ内の上部体積及び娯楽プラットフォームの上方から液体が除去されると、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体及び娯楽システムのその他の特徴又は要素がシリンダ内の娯楽プラットフォーム上に移動することをさらに可能にすることができる。

【0014】

娯楽プラットフォーム上にいずれかの所望の設備、パフォーマ、コンポーネント又はその他の要素が配置されると、ポンプは、娯楽プラットフォームをシリンダ内でシリンダの上部又は上部体積に向かって移動又は上昇させるために、娯楽プラットフォームの下方におけるシリンダの下部又は下部体積に液体を供給することができる。ポンプは、リザーバに貯えられた液体を使用してシリンダ内で娯楽プラットフォームを上昇させることができる。娯楽プラットフォームがシリンダの下部又は下部体積からシリンダの上部又は上部体積に移動すると、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、及び娯楽システムのその他の要素を娯楽プラットフォーム上に配置することができる。娯楽プラットフォームが概ねシリンダの上部又はその付近に配置されると、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、及び娯楽システムの他の特徴が液体域の表面付近に見えるようになって、娯楽行為又はその他の動作の実行に進むことができる。このパフォーマンスを、液体域に隣接する又は液体域上の観客席のゲストが見ることができる。

【0015】

その後、ポンプは、シリンダ内で娯楽プラットフォームを下降させてシリンダの下部に戻すために、娯楽プラットフォームの下方におけるシリンダ内の領域又は体積から液体を除去することができる。娯楽プラットフォームの下方の体積から除去された液体は、リザーバに貯えることができる。（単複の）パフォーマ、（単複の）物体及び娯楽システムの他の要素は、シリンダの下部に戻った後に娯楽プラットフォームから除去することができる。また、ポンプは、娯楽プラットフォームの上方のシリンダ内の体積及び／又は液体域をリザーバに貯えられた液体で満たすことができる。例えば、ポンプは、リザーバに貯えられた液体を内部体積シリンダ内及び／又は液体域内に戻すことができる。従って、本明細書で説明する娯楽システムの実施形態は、液体域内に配置されたシリンダ内で移動する娯楽プラットフォームを提供することができる。娯楽プラットフォームは、遊園地のゲストが見るためのパフォーマンス用舞台として機能することができる。

【0016】

図１は、娯楽プラットフォーム１２を有する娯楽システム１０の実施形態の斜視図である。娯楽システム１０及び娯楽プラットフォーム１２は、遊園地又は同様のアトラクション内で様々な目的で使用することができる。例えば、娯楽システム１０は、パフォーマンスエリア（例えば、屋内又は屋外劇場）を含み又はこのようなエリア内に位置することができ、娯楽プラットフォーム１２は、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体（例えば、楽器、花火、アニマトロニクス）、及び他のパフォーマンス要素によるパフォーマンス用の舞台とすることができる。娯楽システム１０は、娯楽用乗り物とすることもできる。例えば、娯楽プラットフォーム１２を遊園地内の娯楽用乗り物の乗り物軌道に沿って配置し、娯楽プラットフォーム１２を使用して娯楽用乗り物体験を強化又は補完することができる。

【0017】

図示のように、娯楽システム１０は、シリンダ１４及び液体域１６を含む。娯楽プラットフォーム１２は概ねシリンダ１４内に（例えば、シリンダ１４の内部体積内に）配置され、シリンダ１４は概ね液体域１６内に配置される。娯楽プラットフォーム１２は、シリンダ１４内で、シリンダ１４の下部体積又は下部１８からシリンダ１４の上部体積又は上部２０に、及びその逆に軸方向に（例えば、シリンダ１４の中心軸又は長手方向軸に沿って）移動することができる。娯楽プラットフォーム１２は、概ね下部１８に配置されている間、シリンダ１４内及びシリンダ１４上に配置された液体２２（例えば、水）中に沈むことができる。例えば、液体２２は、シリンダ１４を覆って液体域１６の表面に概ね連続する液体層を形成することができる。これらの状態では、シリンダ１４は液体域１６中に沈んでいる。娯楽プラットフォーム１２の上方の液体２２（すなわち、シリンダ１４内及びシリンダ１４上の液体２２）を除去すると、（単複の）パフォーマ及び（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２上に移動できるようになる。娯楽プラットフォーム１２は、その上に（単複の）パフォーマ及び（単複の）物体が配置された状態でシリンダ１４の上部２０に移動することができる。図示のように、娯楽プラットフォーム１２はシリンダ１４の上部２０に配置される。娯楽プラットフォーム１２、及び／又は娯楽プラットフォーム１２上に配置された（単複の）パフォーマ及び（単複の）物体が上部２０に配置されている間、観客席３２内のゲスト３４がこれらを観ることができる。図示のように、観客席３２は液体域１６に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、観客席３２を液体域１６上に、液体域１６を覆って、或いは娯楽システム１０内又はその付近の他の位置に配置することができる。また、いくつかの実施形態では、観客席３２及び／又は液体域１６が互いに対して移動することができる。

【0018】

娯楽システム１０は、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２を移動させるために、シリンダ１４及び／又は液体域１６から予め除去された液体２２を使用することができる。例えば、シリンダ１４及び／又は液体域１６から液体２２を除去した時に、液体２２をリザーバ２４に貯えることができる。図示のように、リザーバ２４は、液体２２の一部を含む円筒形タンクである。いくつかの実施形態では、リザーバ２４を、シリンダ１６内及び／又は液体域１６から除去された液体２２を貯える池、地下タンク、或いは液体域１６から独立した別のシステム又は領域とすることができる。シリンダ１４及び／又は液体域１６から除去された液体２２は、娯楽システム１０の１又は２以上の導管２６を通じて移動させてリザーバ２４内に貯えることができる。また、リザーバ２４への及び／又はリザーバ２４からの液体２２の流れは、１又は２以上の導管２６に沿って配置されたポンプ及びバルブによって制御することができる。いくつかの実施形態では、（例えば、シリンダ１６、液体域１６及び／又はリザーバ２４内の）液体２２の静水力（ｈｙｄｒｏｓｔａｔｉｃ ｆｏｒｃｅ）によって、バルブがポンプを最低限しか又は全く使用せずにリザーバ２４に及び／又はリザーバ２４から液体を流すことができる。いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、他の液体及び／又は他の流体を使用してシリンダ１４内で娯楽プラットフォーム１２を移動させることもできる。

【0019】

娯楽システム１０は、シリンダ１４及び液体域１６から液体２２の一部を除去した後に、リザーバ２４に貯えられた液体２２をシリンダ１４の下部１８の娯楽プラットフォーム１２の下方の領域に供給して、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２のシリンダ１４の上部２０に向かう動きを引き起こすことができる。具体的には、液体２２がシリンダ１４の下部１８内に給送されると、加えられた液体２２が娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で上向きに強制する。いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、娯楽プラットフォーム１２とシリンダ１４との間に配置されて、液体２２がシリンダ１４の下部１８内に給送された時にシリンダ１４と娯楽プラットフォーム１２との間の液体２２の流れを阻止するシールを含むことができる。娯楽プラットフォーム１２は、娯楽プラットフォーム１２の外周の周囲に配置されたスカート３６を含むこともできる。スカート３６は、娯楽プラットフォーム１２の本体の外周から概ね軸方向に延びてシリンダ１４の内部に接触し、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で静止及び／又は移動している時に娯楽プラットフォーム１２が概ねシリンダ１４内の高さに留まることを可能にすることができる。

【0020】

娯楽プラットフォーム１２は、シリンダ１４内で上部２０から下部１８に向かって移動することもできる。例えば、娯楽プラットフォーム１２は、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２上に配置された状態で上部２０から下部１８に向かって移動することができる。以下でさらに詳細に説明するように、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体は、シリンダ１４の下部１８に配置された時点で娯楽プラットフォーム１２から退出することができる。その後、娯楽システム１０は、シリンダ１４及び液体域１６をリザーバ２４からの液体２２で満たすことができる。娯楽システム１０は、リザーバ２４からシリンダ１４の上部２０にこれらの間の導管などを介して直接液体を供給することも、或いは液体域１６を介してシリンダ１４の上部２０に液体２２を供給することもできる。いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、後述するシリンダ１４を越えた概ね連続する高さに液体２２が来るまでシリンダ１４及び液体域１６を満たすことができる。

【0021】

いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体がシリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２上に対して進入及び／又は退出することを可能にする、入口３０とシリンダ１４のアクセスパネル３８との間に延びる通路２８を含むことができる。例えば、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体は、入口３０を介して通路２８に進入することができる。入口３０は、液体域１６に概ね隣接して液体域１６よりも概ね高い高さに配置し、液体域１６に隣接して液体域１６から独立した室内に配置し、或いは他の位置に配置することができる。理解できるように、通路２８は、パフォーマ及び設備が通過できるような構造及びサイズを有することができるとともに、液体２２が通路２８内に流れ込むのを阻止するような設計及び構成を有することができる。娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４の下部１８に配置され、娯楽プラットフォーム１２の上方の領域から液体２２が除去されると、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体は、アクセスパネル３８を介して娯楽プラットフォーム１２上又はプラットフォーム１２内に進入することができる。アクセスパネル３８はシリンダ１４の一部とすることも、及び／又はシリンダ１４に結合することもできる。（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体は、娯楽プラットフォーム１２から退出し、アクセスパネル３８を介して通路２８に進入することもできる。さらに、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体は、入口３０又はその他の手段を介して通路２８から退出することもできる。

【0022】

図２は、図１の娯楽システム１０の実施形態の部分的断面側面図である。図示の実施形態では、娯楽システム１０が、シリンダ１４の下部１８内に位置する娯楽プラットフォーム１２を含む。液体２２は、娯楽プラットフォーム１２及びシリンダ１４を覆って連続する液体表面４８を形成する。例えば、液体域１６を見ているゲストには連続する液体表面４８が見え、娯楽プラットフォーム１２及び／又はシリンダ１４はゲストの視界から隠れることができる。従って、ゲストは、最初は液体域１６内の娯楽プラットフォーム１２及び娯楽システム１０の他の特徴の存在に気付かないことができる。

【0023】

図示のように、娯楽プラットフォーム１２は、拡張部４０と、パフォーマ、設備又は他の要素を配置できる表面である表面４２とを含む。拡張部４０は、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４（すなわち、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の概ね下方の領域）に配置される。拡張部４０は、表面４２の反対側に表面４２から離れて、第１の側４４におけるシリンダ１４の内部体積内に延びるように広がることができる。例えば、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４の最下部に位置する時には、娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４におけるシリンダ１４と娯楽プラットフォーム１２との間に間隙又は空洞４５が形成される。図示のように、拡張部４０は、間隙又は空洞４５内に、間隙又は空洞４５に隣接して、及び／又は間隙又は空洞４５を通じて広がって、シリンダ１４及び液体域２２を含む構造の底面４６に接触する。娯楽システム１０は、表面４２に隣接して配置された、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７（すなわち、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の概ね上方の領域）を含むこともできる。図示のように、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４及び第２の側４７は、いずれも液体２２で満たされる。娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で移動すると、第１の側４４及び／又は第２の側４７に配置されたシリンダ１４のそれぞれの内部体積が増加及び／又は減少する。

【0024】

娯楽システム１０は、１又は２以上の導管２６及び／又はバルブを介してシリンダ１４、液体域１６、リザーバ２４、又はこれらの組み合わせに対する液体２２の除去及び液体２２の供給を行うように構成されたポンプ５０（例えば、ポンプシステム）を含むことができる。図示のように、ポンプ５０は第１の導管５２に結合される。第１の導管５２は、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４及び液体域２２を含む構造の底面４６の付近に又はこれに隣接して位置する時に、ポンプ５０から娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７のシリンダ１４に延びる。第１の導管５２は第１のバルブ５４を含み、シリンダ１４からポンプ５０に、及びこの逆に液体２２を流すように構成される。例えば、第１のバルブ５４は、シリンダ１４の下部１８に配置された娯楽プラットフォーム１２上に（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が移動する前に開いて、ポンプ５０が娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７から第１の導管５２を介して液体２２を除去することを可能にすることができる。この結果、液体２２は、シリンダ１４内から第１の導管５２に沿ってポンプ５０に向かって流れることができる。いくつかの実施形態では、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が（例えば、アクセスパネル３８及び通路２８を介して）娯楽プラットフォーム１２から退出した後に、第１の導管５２が娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７のシリンダ１４内に液体２２を戻すことができる。

【0025】

図示のように、ポンプ５０は第２の導管５６にも結合される。第２の導管５６は、ポンプ５０から液体域１６の主要体積（ｍａｉｎ ｖｏｌｕｍｅ）５９に延びる。主要体積５９は、概ね液体域１６内のシリンダ１４の周囲に配置される。第２の導管５６は第２のバルブ５８を含み、液体域１６の主要体積５９からポンプ５０に向けて、及びこの逆に液体２２を流すように構成される。例えば、第２のバルブ５８は、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２上に移動する前に開いて、ポンプ５０が液体域１６の主要体積５９から第２の導管５６を介して液体２２を除去することを可能にすることができる。この結果、液体２２は、液体域１６内から第２の導管５６に沿ってポンプ５０に向かって流れることができる。いくつかの実施形態では、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２から退出した後に、第２の導管５６が液体域１６の主要体積５９内に液体２２を戻すことができる。

【0026】

図示のように、ポンプ５０は第３の導管６０にも結合される。第３の導管６０は、ポンプ５０からリザーバ２４に延びる。上述したように、リザーバ２４は液体域１６から独立して配置されるが、他の実施形態では液体域１６に関連する他の位置に配置することもできる。第３の導管６０は第３のバルブ６２を含み、ポンプ５０からリザーバ２４に、及びこの逆に液体２２を流すように構成される。例えば、第２のバルブ６２は、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２上に移動する前に開いて、ポンプ５０がシリンダ１４及び液体域１６から第３の導管６０を介してリザーバ２４に液体２２を移動させることを可能にすることができる。この結果、液体２２は、液面がシリンダ１４の頂部未満又はこれと同等になるまで、シリンダ１４及び液体域１６内からポンプ５０を通じてリザーバ２４に流れることができる。いくつかの実施形態では、リザーバ２４内の液体２２を液体域１６及び／又はシリンダ１４内に戻すべき時に、第３の導管６０が液体２２をポンプ５０に戻すことができる。

【0027】

図示のように、ポンプ５０は第４の導管６４にも結合される。第４の導管６４は、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４の下部１８内に配置された時に、ポンプ５０から娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４のシリンダ１４に延びる。第４の導管６４は第４のバルブ６６を含み、シリンダ１４からポンプ５０に、及びこの逆に液体２２を流すように構成される。例えば、第４のバルブ６６は、（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体が娯楽プラットフォーム１２上に移動した後に開いて、ポンプ５０が第４の導管６４を介して娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４のシリンダ１４内に液体２２を供給することを可能にすることができる。このようにして、娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４のシリンダ１４内に給送された液体２２は、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で下部１８から上部２０に向けて軸方向上向きに強制する。

【0028】

いくつかの実施形態では、第４の導管６４が、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４から液体２２を除去するために、ポンプ５０に向けて液体２２を戻すことができる。第１の側４４から液体２２を除去すると、娯楽プラットフォーム１２は、シリンダ１４内で上部２０から下部１８に向かって下降することができる。例えば、第４のバルブ６６は、娯楽プラットフォーム１２上での（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体によるパフォーマンス後に開いて、ポンプ５０が第１の側４４から液体２２を除去して娯楽プラットフォーム１２を下部１８に向かって下降させることを可能にすることができる。

【0029】

いくつかの実施形態では、娯楽システム１０のポンプ５０が、いくつかの導管に沿って液体を移動させるように構成されたさらなるポンプを含むことができる。例えば、娯楽システム１０は、第１の導管５２に結合されて第１の導管５２に沿って液体２２を移動させるように構成された第１のポンプ、第２の導管５６に結合されて第２の導管５６に沿って液体２２を移動させるように構成された第２のポンプ、第３の導管６０に結合されて第３の導管６０に沿って液体２２を移動させるように構成された第３のポンプ、第４の導管６４に結合されて第４の導管６４に沿って液体２２を移動させるように構成された第４のポンプ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、第１のポンプ、第２のポンプ、第３のポンプ及び／又は第４のポンプがそれぞれポンプ５０に結合することができる。いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、これよりも多くの又は少ないポンプ、導管及びバルブを含むことができる。例えば、第１の導管５２及び第４の導管６４を、ポンプ５０とは別の単一のポンプに結合することができる。また、娯楽システム１０のポンプ、導管及びバルブは、それぞれ複数の方向に及び／又は複数の位置に液体２２を流すこともできる。例えば、ポンプ５０は、第１の事例では第１の導管５２及び第１のバルブ５４を通じてポンプ５０に向けて、第２の事例では第１の導管５２及び第１のバルブ５４を通じてシリンダ１４に向けて液体２２を流すことができる。実際に、この娯楽システム１０のための技術と共に使用できるポンプ、バルブ及び導管の可能な組み合わせ及び構成は数多く存在する。

【0030】

娯楽システム１０は、ユーザによる娯楽システム１０の（単複の）特定の部分及び／又は動作の制御を可能にできる、及び／又は娯楽システム１０の（単複の）特定の部分及び／又は動作を自動で制御できるコントローラ７０をさらに含むことができる。例えば、コントローラ７０は、ポンプ５０、第１の導管５２、第２の導管５６、第３の導管６０、第４の導管６４又はこれらの組み合わせを通じて液体２２の流れを制御するように娯楽システム１０のコンポーネントの動作を調整することができる。例えば、コントローラ７０は、バルブ（例えば、第１のバルブ５４、第２のバルブ５８、第３のバルブ６２及び第４のバルブ６６）の位置を制御して、ポンプ５０及び導管（例えば、第１の導管５２、第２の導管５６、第３の導管６０及び第４の導管６４）を通じた流れを制御することができる。コントローラ７０は、各導管を通じた液体２２のそれぞれの流量を制御するようにバルブの動作を調整することもできる。

【0031】

コントローラ７０は、プロセッサ７２、メモリ７４、ユーザインターフェイス７６、又はこれらの組み合わせを含むことができる。プロセッサ７２は、複数のマイクロプロセッサ、１又は２以上の「汎用」マイクロプロセッサ、１又は２以上の専用マイクロプロセッサ、１又は２以上の特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、及び／又は１又は２以上の縮小命令セット（ＲＩＳＣ）プロセッサ、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。メモリ７４は、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）などの揮発性メモリ、及び／又はＲＯＭ、ハードドライブ、メモリカード及びメモリスティック（例えば、ＵＳＢスティック）などの不揮発性メモリなどを含むことができる。メモリ７４は、プロセッサ７２が実行できる、娯楽システム１０を制御するのに適したコンピュータプログラム又は命令を含んで記憶することができる。メモリ７４は、プロセッサ７２が実行できる、娯楽システム１０の動作パラメータなどの様々な値を検出して制御動作を行うのに適したコンピュータプログラム又は命令をさらに含んで記憶することができる。ユーザインターフェイス７６は、娯楽システム１０のユーザ（例えば、オペレータ又は技術者）が娯楽システム１０の特定の機能又はパラメータを制御することを可能にすることができる。このような機能又はパラメータは、導管に沿った特定のバルブのそれぞれの位置、導管及び／又はポンプ５０を通じた液体２２の流量、及び液体２２の流れ又は娯楽システム１０の一般的動作に関連する娯楽システム１０のその他の態様を含むことができる。

【0032】

図示のように、コントローラ７０は、有線接続７８（例えば、イーサネット、ユニバーサルシリアスバス（ＵＳＢ）、ＣＡＮバス、ＩＳＯバスなど）を介してポンプ５０に通信可能に結合する。いくつかの実施形態では、コントローラ７０が、無線接続（例えば、無線インターネット（ＷＩＦＩ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈなど）を介してポンプ５０に通信可能に結合することができる。コントローラ７０は、ポンプ５０の動作を制御するために、有線接続７８及び／又は無線接続を介してポンプ５０に信号を出力し、ポンプ５０から信号（例えば、制御信号、フィードバック信号など）を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ７０が、特定の機能を制御するために、有線接続及び／又は無線接続を介してバルブ（例えば、第１のバルブ５４、第２のバルブ５８、第３のバルブ６２及び第４のバルブ６６）及び／又は娯楽システム１０の他のコンポーネントに通信可能に結合することもできる。

【0033】

上記で図示し言及したように、シリンダ１４は、アクセスパネル３８を介して通路２８に結合される。アクセスパネル３８は、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方がシリンダ１４の内部体積に対して入退場できるように開閉することができる。図示の実施形態では、アクセスパネル３８が、通路２８とシリンダ１４内に配置された液体２２との間の液密シールを維持するように閉鎖位置にある。

【0034】

いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、シリンダ１４の下部１８内における液体２２の存在を検出するように構成されたセンサ８０を含むことができる。センサ８０は、液体２２の存在を検出するように構成されたカメラ又は別のタイプのセンサを含むことができる。娯楽システム１０は、アクセスパネル３８を閉鎖位置にロックできるロック機構８２を含むこともできる。例えば、ロック機構８２は、シリンダ１４の下部１８内における液体２２の検出に基づいてアクセスパネル３８を閉鎖位置にロックすることができる。センサ８０がシリンダ１４内における液体２２の存在を検出した場合、ロック機構８２は、これに応答してアクセスパネル３８をロックすることができ、いくつかの実施形態では、シリンダ１４の下部１８から液体２２が除去されるまでアクセスパネル３８がロック機構８２を介してロック位置に留まることができる。このようにして、下部１８に液体２２が配置されている間に（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方がアクセスパネル３８を介してシリンダ１４に進入するのを防ぐことができる。また、液体２２をシリンダ１４内に収容し、アクセスパネル３８を介して通路２８に流入しないようにすることもできる。

【0035】

センサ８０及び／又はロック機構８２は、コントローラ７０及び／又は娯楽システム１０の別のコントローラに通信可能に結合することができる。例えば、センサ８０は、コントローラ７０及び／又は別のコントローラに、シリンダ１４内における液体２２の存在を示す（単複の）信号（例えば、フィードバック信号）を出力することができる。これに応答して、コントローラ７０及び／又は他のコントローラは、アクセスパネル３８を閉鎖位置にロックさせる（単複の）信号（例えば、制御信号）を自動的にロック機構８２に出力することができる。コントローラ７０は、シリンダ１４内における液体２２の存在を示す通知（例えば、アラート、メッセージなど）をコントローラ７０のユーザインターフェイス７６に表示又は出力することもできる。いくつかの実施形態では、コントローラ７０が液体２２の存在を示す通知を表示又は出力し、娯楽システム１０のユーザ（例えば、オペレータ）がこの通知を受け取ってユーザインターフェイス７６と相互作用して、ロック機構８２にアクセスパネル３８をロックさせる信号をコントローラ７０がロック機構８２に出力するように仕向けることができる。このような場合、コントローラ７０は、ロック機構８２にアクセスパネル３８を閉鎖位置にロックさせる信号を自動的にロック機構８２に出力しないことができる。

【0036】

図３は、図１の娯楽システム１０の実施形態の部分的断面側面図である。図示の実施形態には、シリンダ１４の下部１８内に配置された娯楽システム１０の娯楽プラットフォーム１２を示す。図示の実施形態では、ポンプ５０が第１の導管５２及び第１のバルブ５４を介してシリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７から液体２２を除去し終えている。ポンプ５０は、液体域１６の液面をシリンダ１４の頂面又は軸端６８未満に低下させるために、第２の導管５６及び第２のバルブ５８を介して液体域１６の主要体積５９内の液体２２の一部も除去し終えている。図示のように、シリンダ１４内の液体は、概ね娯楽プラットフォーム１２未満の高さ８３にある。いくつかの実施形態では、高さ８３を、娯楽プラットフォーム１２と概ね同じ高さとすることができる。液体２２の一部は、主要体積５９内に配置されたまま残っている。シリンダ１４内及び主要体積５９内から除去された液体２２は、ポンプ５０、第３の導管６０及び第３のバルブ６２を介してリザーバ２４に給送することができる。

【0037】

図示の実施形態では、センサ８０が、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４の下部１８に配置された時に娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７に液体２２が存在しないことを検出することができる。センサ８０は、娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７における液体２２の不在を示すセンサ信号をコントローラ７０に出力することができる。コントローラ７０は、このセンサ信号を受け取ったことに応答して、（例えば、ロック機構８２がロック構成にあった場合に）ロック機構８２にアクセスパネル３８をロック解除させる制御信号をロック機構８２に出力することができる。ロック機構８２、この制御信号を受け取ったことに応答して、アクセスパネル３８をロック解除及び／又は開放することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ（例えば、パフォーマ又はアシスタント）がアクセスパネル３８を開放することができる。（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの組み合わせは、アクセスパネル３８が開放された後に、通路２８及びアクセスパネル２８を介してシリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２上に進入することができる。いくつかの実施形態では、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方がシリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２上に進入した後に再びアクセスパネル３８を閉鎖することができる。

【0038】

図示の実施形態では、液体域１６を見ているゲストに、概ねシリンダ１４の周囲に配置された液体２２が見えることができる。ゲストの視界からは、シリンダ１４の内部体積が液体域１６内の空所のように見えることができる。実際には、ゲストに娯楽システム１０の内容又は要素の予備知識を与えずに、シリンダ１４及び液体域１６内の空所から何が予想されるかを分からないようにすることができる。従って、娯楽システム１０は、ゲストのための刺激的かつサスペンスに満ちた娯楽会場を提供することができる。

【0039】

図４は、図１の娯楽システム１０の実施形態の部分的断面側面図である。図示の実施形態には、シリンダ１４の上部２０内に配置された娯楽システム１０の娯楽プラットフォーム１２を示す。図示の実施形態では、ポンプ５０が、第４の導管６４及び第４のバルブ６６を介してシリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４に液体２２を供給し終えている。具体的に言えば、ポンプ５０は、リザーバ２４から第３の導管６０及び第３のバルブ６２を介して液体２２を移動させ、第４の導管６４及び第４のバルブ６６を介して第１の側４４に液体２２を供給し終えている。従って、図４のリザーバ２４内の液体２２の高さは、図３のリザーバ２４内の液体２２の高さに比べて低い。いくつかの実施形態では、第１の側４４に供給される液体２２を液体域１６から直接、及び／又は別のソースから供給することができる。また、液体域１６の主要体積５９には液体２２が配置されたままである。図示のように、娯楽プラットフォーム１２の表面４２は、シリンダ１４の頂面６８と概ね同じ高さにある。いくつかの実施形態では、表面４２が、娯楽プラットフォーム１２シリンダ１４から突出するようにシリンダ１４の頂面６８よりも軸方向に高く延びることができる。

【0040】

娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４に液体２２を供給することにより、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４の下部１８から上部２０に上向きに駆動することができる。上述したように、娯楽プラットフォーム１２はスカート３６を含む。スカート３６は、娯楽プラットフォーム１２の縁部又は外周から延びることができる。娯楽プラットフォーム１２が下部１８から上部２０に向かって及びこの逆に移動すると、スカート３６は、シリンダ１４の内壁８４に係合することによってシリンダ１４内で娯楽プラットフォーム１２を安定させることができる（例えば、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方が娯楽プラットフォーム１２上に配置されている間に娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で滑らかに移動することを可能にすることができる）。

【0041】

（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方は、シリンダ１４の上部２０に配置されている間に娯楽プラットフォーム１２の表面４２上に位置することができる。（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方は、表面４２上に存在している間にパフォーマンスを行って楽しませ、これを観客席のゲストが見ることができる。従って、娯楽システム１０は、娯楽プラットフォーム１２が上部２０に配置されている間にパフォーマンスを容易にし、ゲストはパフォーマンスを楽しむことができる。

【0042】

いくつかの実施形態では、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、又はこれらの両方が、パフォーマンス中に表面４２を動き回ることができる。（例えば、パフォーマンス中に）上部２０に配置されている間に娯楽プラットフォーム１２を固定及び／又は安定化するために、（単複の）固定機構８６が娯楽プラットフォーム１２を適所に係合させ及び／又は固定することができる。（単複の）固定機構８６は、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４に対して動かないように娯楽プラットフォーム１２を固定することができる。例えば、（単複の）固定機構８６は、娯楽プラットフォーム１２のスカート３６、（単複の）固定機構８６及び／又はシリンダ１４間の接触及び／又は係合を可能にして娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で安定させるようにシリンダ１４内に延びることができる。このようにして、娯楽プラットフォーム１２は、（例えば、パフォーマンス中に）シリンダ１４の上部２０に位置する時に、高さ、回転静止状態、又はこれらの両方を維持することができる。また、いくつかの実施形態では、娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４のシリンダ１４から意図せず液体２２が除去された場合でも、（単複の）固定機構８６が、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４の上部２０の軸方向の適所に留めることを可能にすることができる。（単複の）固定機構８６は、娯楽プラットフォーム１２、（単複の）固定機構８６及び／又はシリンダ１４間の係合（例えば、剛体係合）を可能にするように構成された、キャリパー、ロックバー、グリップ、くさび、ピストン、リンク機構、スプライン、歯車、又は他のいずれかの好適な要素を含むことができる。

【0043】

（単複の）固定機構８６は、パフォーマンス及び／又は別のイベント（例えば、予めプログラムされたシーケンス、ユーザインターフェイス７６に提供されたユーザ入力、トリガーイベントなど）の後に娯楽プラットフォーム１２を係合解除及び／又は解放して、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４の上部２０から下部１８に向かって移動できるようにすることができる。いくつかの実施形態では、（単複の）固定機構８６をコントローラ７０に通信可能に結合し、コントローラ７０によって制御することができる。例えば、コントローラ７０は、予めプログラムされたシーケンス、ユーザ入力、トリガーイベント、別の制御動作、又はこれらの組み合わせに従って娯楽プラットフォーム１２の固定及び解放を行うように、（単複の）固定機構８６と娯楽プラットフォーム１２との係合及び係合解除を自動的に制御することができる。いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で安定させ及び／又は固定するための（単複の）他の特徴を含むこともできる。

【0044】

いくつかの実施形態では、娯楽プラットフォーム１２が上部２０に上昇し及び／又は上部２０の適所に保持されている時に娯楽プラットフォーム１２の支持を補助又は支援するために、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４を液体２２で満たすことができる。このような実施形態では、センサ８０がシリンダ１４内における液体２２の存在を検出し、シリンダ１４内における液体２２の存在を示す（単複の）信号をコントローラ７０及び／又は別のコントローラに出力することができる。これに応答して、コントローラ７０及び／又は他のコントローラは、ロック機構８２にアクセスパネル３８をロックさせてアクセスパネル３８の開放を防ぐ（単複の）信号を自動的にロック機構８２に出力することができる。いくつかの実施形態では、娯楽プラットフォーム１２が上部２０に配置されている間に第１の側４４から液体２２が除去された場合、コントローラ７０は、ロック機構８２にアクセスパネル３８をロックさせる（単複の）信号をロック機構８２に出力することができる。

【0045】

図５は、図１の娯楽システム１０の実施形態の部分的上面図である。娯楽システム１０は、液体域１６内に配置されたシリンダ１４と、シリンダ１４内に配置された娯楽プラットフォーム１２とを含む。図示のように、シリンダ１４は、娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７（例えば、娯楽プラットフォーム１２の上方）に配置された液体を含まない。また、図示の実施形態では、シリンダ１４が、シリンダ１４の内壁８４からシリンダ１４の中心軸に対して半径方向内向きに延びるトラック９０を含む。また、娯楽プラットフォーム１２は、娯楽プラットフォーム１２の外周９４に形成されたトラックガイド９２を含む。各トラック９０は、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で動いている間及び／又は娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で固定されている間にそれぞれのトラックガイド９２に係合して娯楽プラットフォーム１２を安定させるように構成される。具体的に言えば、トラック９０とトラックガイド９２との間の係合は、娯楽プラットフォーム１２がシリンダ１４内で実質的に高さ及び／又は回転静止状態を維持することを可能にすることができる。例えば、トラック９０及びトラックガイド９２は、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で安定させ又は安定化を支援するように、スカート３６に加えて又はスカート３６の代わりに娯楽システム１０に含めることができる。

【0046】

図示のように、シリンダ１４のトラック９０は、シリンダ１４の内壁８４から娯楽プラットフォームのトラックガイド９２内に延びる。いくつかの実施形態では、これに加えて、又はこれとは別に、娯楽プラットフォーム１２が、シリンダ１４のトラックガイド内に延びるトラックを含むこともできる。また、図示の実施形態は８つのトラック９０及び８つのトラックガイド９２を含むが、他の実施形態は、これよりも多くの又は少ないトラック９０（例えば、１つのトラック９０、２つのトラック９０、３つのトラック９０、４つのトラック９０、５つのトラック９０、６つのトラック９０、７つのトラック９０、９つのトラック９０など）、及びこれよりも多くの又は少ないトラックガイド９２（例えば、１つのトラックガイド９２、２つのトラックガイド９２、３つのトラックガイド９２、４つのトラックガイド９２、５つのトラックガイド９２、６つのトラックガイド９２、７つのトラックガイド９２、９つのトラックガイド９２など）を含むことができる。さらに、娯楽システム１０のいくつかの実施形態は、娯楽プラットフォーム１２をシリンダ１４内で安定させ又は安定化を支援するように、トラック９０、トラックガイド９２及びスカート３６に加えて又はこれらの代わりに他のコンポーネントを含むこともできる。

【0047】

図６は、図１の娯楽システム１０の実施形態の部分的断面側面図である。図示のように、娯楽システム１０は、概ねシリンダ１４（例えば、第１のシリンダ）の周囲に又はシリンダ１４から半径方向外向きに配置された第２のシリンダ１００を含み、シリンダ１４と第２のシリンダ１００との間には間隙１０２（例えば、環状間隙）が形成される。娯楽システム１０は、娯楽プラットフォーム１２が液体域１６内に浮かんでいるように見せるために、及び／又は観客席から娯楽プラットフォーム１２を見ているゲストの視界から娯楽システム１０の娯楽プラットフォーム１２及び／又はシリンダ１４をさらに隠し、曖昧にし、又はカモフラージュするために、液体域１６から第２のシリンダ１００を越えて間隙１０２内に液体２２を流すように構成することができる。

【0048】

例えば、図示のように、娯楽システム１０は、シリンダ１４の上部２０に配置された娯楽プラットフォーム１２を含む。液体２２が第２のシリンダ１００を越えて間隙１０２に流れ込んでいる間、観客席に配置されたゲストの視点からは、液体２２が娯楽プラットフォーム１２上に流れ込んでいるように見えることができる。第２のシリンダ１００を越えて間隙１０２内に至る液体２２の動きは、観客席に配置されたゲストの視界から娯楽プラットフォーム１２を隠し又はカモフラージュすることもできる。従って、図６の娯楽システム１０の実施形態は、ゲストに強化された娯楽体験を提供することができる。例えば、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体及び／又は他のパフォーマンスの様子は、液体域１６上に浮かんでいるように見えることができる。

【0049】

娯楽システム１０は、間隙１０２へ及び／又は間隙１０２から液体２２を循環及び／又は移動させるために第５の導管１１０及び第５のバルブ１１２を含むことができる。図示のように、第５の導管１１０にはポンプ５０が結合される。第５の導管１１０は、ポンプ５０から第２のシリンダ１００を通じてシリンダ１４と第２のシリンダ１００との間の間隙１０２内に延びる。第５の導管１１０及び第５のバルブ１１２は、間隙１０２からポンプ５０に、及びこの逆に液体２２を流すように構成される。例えば、第５のバルブ１１２は、娯楽プラットフォーム１２上の（単複の）パフォーマ及び／又は（単複の）物体によるパフォーマンスの前、最中及び後に開いて、ポンプ５０が間隙１０２から液体２２を除去することを可能にすることができる。この結果、液体２２は、間隙１０２内から第５の導管１１０に沿ってポンプ５０に向かって流れることができる。いくつかの実施形態では、第５の導管１１０が間隙１０２内に液体２２を戻して間隙１０２を満たすことができる。

【0050】

ポンプ５０によって間隙１０２から移動した液体２２は、ポンプ５０によって液体域１６の主要体積５９内に向けられて、主要体積５９内の液体２２を第２のシリンダ１００を越えて間隙１０２内に流し込むことができる。いくつかの実施形態では、ポンプ５０によって間隙１０２から移動した液体２２を、貯蔵のために第３の導管６０及び第３のバルブ６２を介してリザーバ２４の方に向けることができる。さらに、いくつかの実施形態では、リザーバ２４に貯えられた液体２２を、第３の導管６０、第３のバルブ６２、第２の導管５６及び第２のバルブ５８を介して主要体積５９内に戻すことができる。従って、ポンプ５０によって間隙１０２及び／又はリザーバ２４から移動した液体２２は、主要体積５９内に給送されて主要体積５９内の液体２２を上昇させ、第２のシリンダ１００を越えて間隙１０２内に流し込むことができる。

【0051】

いくつかの実施形態では、娯楽システム１０が、間隙１０２内の液体２２の高さ（例えば、シリンダ１４と第２のシリンダ１００との間の液体２２の高さ）を検出するように構成された間隙センサ１１４を含むことができる。間隙センサ１１４は、コントローラ７０及び／又は娯楽システム１０の別のコントローラに通信可能に結合することができる。間隙センサ１１４は、間隙１０２内の液体２２の高さを検出し、液体２２の高さを示す信号をコントローラ７０に出力することができる。これに応答して、コントローラ７０は、第２の導管５６、第３の導管６０、第５の導管１１０又はこれらの組み合わせを通じて間隙１０２内の液体２２の高さを液面閾値未満に維持し、及び／又は第２のシリンダ１００を越える液体２２の流量を維持するようにポンプ５０に１又は２以上の流量を調整させる（単複の）信号をポンプ５０に出力することができる。間隙１０２内の液体２２の閾値高さ及び／又は第２のシリンダ１００を越える液体２２の流量は、コントローラ７０が自動的に決定することも、或いはユーザインターフェイス７６への（単複の）ユーザ入力に基づいて決定することもできる。間隙センサ１１４の実装及び関連するコントローラ７０の機能は、間隙１０２内の液面が望ましくない地点まで上昇せず、及び／又は娯楽プラットフォーム１２上に流れ込まないことを確実にすることができる。実際に、第２のシリンダ１００を含まない実施形態では、シリンダ１４上（例えば、シリンダ１４の頂部）又は液体域１６内の他の箇所に同様の液面センサを配置して、娯楽システム１０の何らかの動作中に液体域１６の液面が所定の閾値を越えて上昇しないことを確実にすることができる。上記で同様に説明したように、液体域１６の液面は、パフォーマンス中又は娯楽システム１０の特定の動作中に液体２２がシリンダ１４を越えて娯楽プラットフォーム１２上に流れ込まないことを確実にするように閾値高さ未満に維持することができる。コントローラ７０は、液面センサの検出に基づいて、液体域１６の液面を所定の閾値未満に維持するように娯楽システム１０（例えば、ポンプ、バルブなど）の動作を制御することができる。

【0052】

また、図６に示す実施形態では、娯楽システム１０が、図２～図４の娯楽システム１０の実施形態と異なるように又は同様に機能することができる。例えば、（例えば、娯楽プラットフォーム１２上のパフォーマンスの前及び／又は後に）娯楽プラットフォーム１２が概ねシリンダ１４の下部１８に配置されている間、娯楽プラットフォーム１２の第２の側４７（例えば、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の上方）は、液体２２がない状態を保つことができる。従って、シリンダ１４内の娯楽プラットフォーム１２の第１の側４４に対する液体２２の供給及び除去は、それぞれ娯楽プラットフォーム１２の上昇及び下降を引き起こすためにのみ行うことができる。

【0053】

開示した実施形態の１つ又は２つ以上は、シリンダに対する液体の追加又は除去に基づいて娯楽システムのシリンダ内で移動できる娯楽システムの娯楽プラットフォームを含む１又は２以上の技術的効果を単独で又は組み合わせて提供することができる。娯楽プラットフォームは、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体、及び／又はその他のパフォーマンス要素によるパフォーマンス用の舞台として機能することができる。娯楽プラットフォーム及びシリンダは、娯楽システムの液体域内に位置することができる。液体域に隣接する及び／又は液体域上の観客席のゲストは、娯楽プラットフォーム及びシリンダが液体域内に沈んで隠れている間、最初は液体域を見ることができる。その後、娯楽プラットフォームがシリンダ内で作動してゲストの視界内に現れることができる。娯楽プラットフォーム上には、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体及び／又はパフォーマンスの他の特徴が配置され、ゲストが見るためのパフォーマンスを行って完了することができる。パフォーマンス及び／又は別のイベント後には、プラットフォームがゲストの視界から消えて再びシリンダ及び液体域内に下がることができる。娯楽システムは、（単複の）パフォーマ、（単複の）物体及び／又はパフォーマンスの他の特徴が娯楽プラットフォーム及びシリンダから退出した後に、再びシリンダ及び液体域を満たすことができる。従って、娯楽システムは、ゲストがパフォーマンスを見るための娯楽的かつ刺激的な会場を提供することができる。本明細書における技術的効果及び技術的課題は例示であって限定ではない。なお、本明細書で説明した実施形態は他の技術的効果を奏することもでき、他の技術的課題を解決することもできる。

【0054】

ほんのいくつかの特徴及び実施形態について図示し説明したが、当業者には、開示した主題の新規教示及び利点から実質的に逸脱することなく多くの修正及び変更（例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率の変化、パラメータの値（例えば、温度、圧力など）、取り付け方法、材料の使用、色、配向など）が浮かぶと考えられる。あらゆるプロセス又は方法ステップの順序又は並びは、別の実施形態に従って変更し又は並び替えることができる。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に含まれる全てのこのような修正及び変更を対象とするように意図されていると理解されたい。さらに、例示的な実施形態を簡潔に説明するために、実際の実装の全ての特徴を説明していないこともある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実装の開発では、数多くの実装固有の決定を行うことができると理解されたい。このような開発努力は複雑かつ時間の掛かるものかもしれないが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては、必要以上の実験を行わない設計、製作及び製造という日常的な取り組みである。

【符号の説明】

【0055】

１０ 娯楽システム
１２ 娯楽プラットフォーム
１４ シリンダ
１６ 液体域
１８ シリンダの下部
２０ シリンダの上部
２２ 液体
２４ リザーバ
２８ 通路
３８ アクセスパネル
４４ 娯楽プラットフォームの第１の側
４６ 底面
４７ 娯楽プラットフォームの第２の側
５０ ポンプ
５２ 第１の導管
５４ 第１のバルブ
５６ 第２の導管
５８ 第２のバルブ
５９ 主要体積
６０ 第３の導管
６２ 第３のバルブ
６４ 第４の導管
６６ 第４のバルブ
６８ シリンダの頂面
７０ コントローラ
７２ プロセッサ
７４ メモリ
７６ ユーザインターフェイス
７８ 有線接続
８０ センサ
８２ ロック機構
８３ 高さ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】