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特許7566760乱視矯正のための減感回転角位置合わせを有する光学デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】乱視矯正のための減感回転角位置合わせを有する光学デバイス
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/04 20060101AFI20241007BHJP
【FI】
G02C7/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021548576
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 IB2020051133
(87)【国際公開番号】W WO2020170077
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】16/278,815
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ミンハン
【審査官】吉川 陽吾
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-015541(JP,A)
【文献】国際公開第2008/062503(WO,A1)
【文献】特許第5536289(JP,B1)
【文献】特表2009-544059(JP,A)
【文献】米国特許第06113236(US,A)
【文献】特表2014-515503(JP,A)
【文献】特開平08-304745(JP,A)
【文献】特表2009-521726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズの設計方法であって、
円環面と、前記円環面の反対側の球面とを有する本体であって、眼瞼安定化設計構造を備える本体を備える、コンタクトレンズを設計することであって、前記眼瞼安定化設計構造の厚さは、方位方向に沿って同じ半径位置にある、最大及び最小沈下値点間の前側沈下差として定義され、前側沈下差は0より大きく200μm未満の厚さを有する、設計することと、
前記球面を、レンズ球面度数を呈するように構成することと、
前記円環面を、前記コンタクトレンズの円柱方向がモデル化された装着者の眼の円柱度数方向と位置合わせしている場合において、乱視による前記装着者の前記眼の円柱度数を部分的に矯正して完全に矯正しないレンズ円柱度数を呈するように構成することと、
前記コンタクトレンズの前記円柱方向が前記装着者の前記眼の前記円柱度数方向に対して0度から30度であるときに、前記コンタクトレンズの最小円前記装着者の前記眼の網膜上にあるように、前記レンズ球面度数構成することと、
前記コンタクトレンズを、その前記円柱方向が前記装着者の前記眼の前記円柱度数方向に対して20度から30度であるときに、前記装着者の前記眼の前記円柱度数を完全に矯正するレンズ円柱度数を呈する場合よりもより良好な視力性能を有するように、シミュレーションによって設計することと、を含む、
コンタクトレンズの設計方法
【請求項2】
前記円環面が、前記装着者の前記眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、請求項1に記載のコンタクトレンズの設計方法
【請求項3】
前記球面が、前記装着者の前記眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、請求項1に記載のコンタクトレンズの設計方法
【請求項4】
コンタクトレンズの設計方法であって、
円環面と、前記円環面の反対側の球面とを有する本体を備える、コンタクトレンズを設計することであって、前記本体が、眼瞼安定化設計構造を更に備え、前記眼瞼安定化設計構造の厚さは、方位方向に沿って同じ半径位置にある、最大及び最小沈下値点間の前側沈下差として定義され、前側沈下差は0より大きく200μm未満の厚さを有する、設計することと、
前記球面、レンズ球面度数を呈するように構成することと、
前記円環面を、前記コンタクトレンズの円柱方向がモデル化された装着者の眼の円柱度数方向と位置合わせしている場合において、少なくとも前記装着者の前記眼の乱視の方向及び実質的に完全な円柱矯正をもたらす目標円柱度数に基づいてレンズ円柱度数を呈するように構成することと、
前記レンズ円柱度数が、前記目標円柱度数よりも小さく、
前記コンタクトレンズの前記円柱方向が前記装着者の前記眼の前記円柱度数方向に対して0度から30度であるときに、前記コンタクトレンズの最小円前記装着者の前記眼の網膜上にあるように、前記レンズ球面度数構成することと、
前記コンタクトレンズは、その前記円柱方向が前記装着者の前記眼の前記円柱度数方向に対して20度から30度であるときに、前記装着者の前記眼の円柱度数を完全に矯正するレンズ円柱度数を呈する場合よりもより良好な視力性能を有するように、シミュレーションによって設計される、コンタクトレンズの設計方法
【請求項5】
前記円環面が、前記装着者の前記眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、請求項4に記載のコンタクトレンズの設計方法
【請求項6】
前記球面が、前記装着者の前記眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、請求項4に記載のコンタクトレンズの設計方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンタクトレンズを含む装着型レンズ、強膜レンズ、RGPレンズ、インレー及びアンレーを含む移植可能なレンズ、並びに光学部品を備える任意の他のタイプのデバイスなどの眼科用デバイス、より具体的には、眼科用デバイス、及び乱視矯正のための減感回転角位置合わせを有する眼科用デバイスを設計するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乱視は、眼が網膜上で光を対称的に合焦させず、患者の網膜像の質、したがってそれらの知覚される視力質を著しく劣化させる屈折異常のタイプである。症状は、乱視の程度に依存し得る。像の非対称のぼやけに加えて、より程度の高い乱視は、斜視、眼精疲労、疲労、又は更には頭痛などの症状を引き起こし得る。眼における乱視は、角膜及び水晶体の両方の光軸に対する非対称から生じる場合がある。現在、乱視を矯正するために、円柱度数を有するコンタクトレンズが用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その性質上、乱視の矯正は、非回転対称の光学素子を必要とする。特に、眼の乱視が矯正されることができる程度は、とりわけ、眼の収差の方位配向と矯正レンズの配向との間の角度位置合わせの関数である。
【0004】
したがって、改善が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、従来の「円環」製品と比較して、眼の収差の方位配向と矯正レンズの配向との間の角度位置合わせに対して感受性が低い眼用レンズ及び方法に関する。一例として、眼用レンズ及び方法は、眼上のその角度位置に対して乱視矯正コンタクトレンズの性能を減感させる属性を備えることができる。
【0006】
眼用レンズは、円環面と、円環面の反対側の球面とを有する本体を備えることができ、本体は、200μm未満の厚さ(例えば、200μm未満の厚さ差)を有する眼瞼安定化設計構造を備え、球面は、レンズ球面度数を呈するように構成され、円環面は、乱視による眼の円柱度数を完全に矯正しないレンズ円柱度数を呈するように構成され、レンズ球面度数は、眼用レンズの最小円が目標位置合わせ角度で装着者の眼の網膜上にあるか又は網膜に隣接するように構成されている。
【0007】
眼用レンズは、円環面と、円環面の反対側の球面とを有する本体を備えることができ、球面は、レンズ球面度数を呈するように構成され、円環面は、少なくとも装着者の眼の乱視の方向及び実質的に完全な円柱矯正をもたらす目標円柱度数に基づいてレンズ円柱度数を呈するように構成され、レンズ円柱度数は、目標円柱度数よりも小さく、レンズ球面度数は、眼用レンズの最小円が目標位置合わせ角度で装着者の眼の網膜上にあるか又は網膜に隣接するように構成されている。
【0008】
眼用レンズは、円環面と、円環面の反対側の球面とを有する本体を備えることができ、球面は、レンズ球面度数を呈するように構成され、円環面は、乱視による眼の円柱度数を完全に矯正しないレンズ円柱度数を呈するように構成され、レンズ球面度数は、眼用レンズの最小円が装着者の眼の網膜上にあるか又は網膜に隣接するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の上述及びその他の特徴と利点は、添付図面に例証されるような、本開示の好ましい実施形態の以下のより詳しい記載から明白となるであろう。
図1】システム全体が一定量の乱視を有するときに望ましい画像化位置である最小円を示す例示的な眼及び光線図の概略図である。
図2A】本開示の態様にかかる、従来の円環レンズと角度減感設計を有するレンズとのJND変動の比較のプロットである。
図2B】本開示の態様にかかる、従来の円環レンズと角度減感設計を有するレンズとのJND変動の比較のプロットである。
図2C】本開示の態様にかかる、従来の円環レンズと角度減感設計を有するレンズとのJND変動の比較のプロットである。
図3A】Rx=-3D及びcyl=-1.25Dを有する患者についての3つのレンズ(従来の円環レンズ、本開示の新たな例示的な円環レンズ、及び従来の球面レンズ)の眼上視性能のプロットである。
図3B】Rx=-3D及びcyl=-1.25Dを有する患者についての3つのレンズ(従来の円環レンズ、本開示の新たな例示的な円環レンズ、及び従来の球面レンズ)の眼上視性能のプロットである。
図3C】Rx=-3D及びcyl=-1.25Dを有する患者についての3つのレンズ(従来の円環レンズ、本開示の新たな例示的な円環レンズ、及び従来の球面レンズ)の眼上視性能のプロットである。
図4A】球面度数範囲(-12~+8D)にわたってそれぞれ円環経線(a)及び非円環/球面経線(b)の双方に沿った円環眼の球面収差(SPHA)のプロットを示している。図示のように、円環経線(4A)に沿って、-1、-2及び-3円柱度数の患者について複数のSPHAがプロットされた。
図4B】球面度数範囲(-12~+8D)にわたってそれぞれ円環経線(a)及び非円環/球面経線(b)の双方に沿った円環眼の球面収差(SPHA)のプロットを示している。図示のように、円環経線(4A)に沿って、-1、-2及び-3円柱度数の患者について複数のSPHAがプロットされた。
図5】最良適合球を差し引いた後の前面沈下プロファイルを示している。矢印は、ESD領域を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
導入:
円環ソフトコンタクトレンズなどの眼用デバイスは、乱視の方向に沿った円柱矯正を含む背面を備えることができる。レンズの円柱方向が眼の円柱度数方向と位置合わせしている場合、効率的な波面収差矯正が達成され、患者は望ましい網膜像質を経験し得る。しかしながら、患者の眼では、例えば瞬きなどの要因により、レンズの回転及び偏心が頻繁に生じる。レンズ回転位置ずれは、相当量の残留円柱度数を導入することがある。以下の式に示すように、残留円柱度数は、位置ずれ角度のSIN関数に比例する。例えば、30度の角度位置ずれを伴うと、残留円柱度数は、元の眼の円柱度数に等しいため、それを矯正する必要はない場合がある。
R=2Csin(θ)
【0011】
したがって、本開示の態様にかかる回転減感光学設計は、より良好なレンズ矯正だけでなく、レンズの快適性を改善するための潜在的な機械的自由度も提供する。現在、レンズ配向安定性は、例えば、眼瞼安定化設計(ESD)構造(例えば、バラスト)又は高度安定化設計(ASD)によって制御される。典型的には、より良好なレンズ回転安定性レンズは、より大きな厚さ差(レンズ周辺領域における方位角に沿ったTD)が必要とされる(例えば、330-390μm)ことを意味する。TD又はESD厚さは、方位方向に沿って同じ半径位置にある、最大及び最小沈下値点間の前側沈下差として定義されることができる。より大きなTD構造は、レンズの快適性能を低下させることがある。本開示によれば、減感光学素子では、より良好なレンズ回転許容差が許容され、したがって、TDは、更に低減されることができる(例えば、200~300μm又は200μm未満のESD厚さ)。TDが低減されると、改善された快適性を有するレンズが達成されることができる。
【0012】
光学レンズ設計、視覚シミュレーション及びその適用:
図1は、減感回転角レンズ設計の基本理論を示している。円柱度数を有する眼用システムでは、乱視波面収差による光伝播経路に沿った2つの線焦点が存在する。望ましい視覚的矯正性能を達成するために、システム内の全ての円柱度数を完全に矯正することができる。しかしながら、円柱度数が部分的にのみ矯正される(例えば、完全に矯正されない)場合、極小/最小円が患者の網膜の表面上にあるか又はそれに隣接するように球面度数を調節することができ、それによって所望の又は目標の視覚的性能を達成/維持することができる。
【0013】
視覚的変動はまた、図2A~2Bに示されるように、視覚的性能指標として丁度可知差異(JND)を使用した従来の円環レンズと比較される。明らかに、レンズ回転位置ずれに応答して、球面レンズのJND変動は存在しない。しかしながら、図示されるように、本開示に従って設計されたレンズは、少なくともその角度減感光学設計により、従来の円環レンズと比較してより良好な安定性を有する。
【0014】
図3A~3Bは、従来の円環レンズからのレンズの回転位置ずれに応じた視力変化と、本開示の態様にかかる回転減感光学素子を有する円環レンズ設計と、従来の等価球面レンズとの比較を示している。図示されるように、x軸はレンズ回転位置ずれ角度であり、y軸は患者の視力(-10Log(MAR))である。視力は、遠位置、中間(1D)位置及び近(2D)位置において、モデル化されたRx=-3D及びCyl=-1.25D患者を用いてシミュレートされた。回転位置ずれを伴わずに、本開示の例示的なレンズは、従来の円環レンズよりも3文字だけ悪いが、~1ラインだけ球面レンズよりも良好に実施された。しかしながら、回転位置ずれを伴うと、本開示に従って設計されたレンズの利益は、従来の円環レンズよりも良好に機能する。従来の円環レンズと比較すると、本開示に従って設計されたレンズは、位置ずれ角度が~20度よりも大きくなると、より良好なVA性能を有する。更に、本開示の例示的なレンズは、レンズの厚さを低減し、快適性を改善しながら、この性能を達成する。一例として、本開示にかかるレンズは、200μm未満の厚さを有するESD構造を備えることができる。一例として、図5は、最良適合球を差し引いた後の前面沈下プロファイルを示している。矢印は、例示的なESD領域を示している。
【0015】
角度許容差は、ソフトコンタクトレンズによって部分的に矯正されるか又は矯正されない円環の量に応じて調整可能であることを知ることも重要である。典型的には、レンズによって処理された円環度数が少ないと、レンズは、より良好な角度位置ずれ許容差を示す。しかしながら、同時に、レンズは、より多くのピーク性能(任意の回転位置ずれを伴わない視覚的矯正性能)を失う。
【0016】
ESDによるレンズの位置ずれを管理することもまた、トレードオフを有し得る。例えば、ESDが少ないほど(例えば、ESDに起因するレンズ厚さ)、配向変化に起因するレンズの位置ずれの可能性が高くなる。したがって、本開示の態様にかかるレンズは、より薄いESD構造及び/又は低減された全体厚さ差を使用して、乱視矯正を伴う設計自由度を提供することができる。本開示のレンズは、円柱矯正の配向及び乱視の方向に基づいて最適化されることができる。一例として、レンズは、正確な円柱位置合わせのために構成されてもよく、又は乱視の方向に平行な軸に対する位置合わせ/位置ずれ角度に基づいて構成されてもよい。位置合わせ角度は、例えば、0から30度、10から30度、又は20から30度とすることができる。他の範囲又は端点が使用されてもよい。レンズが構成される位置合わせ角度は、例えば、少なくとも20度であってもよい。最適化のための他の閾値角度が使用されてもよい。
【0017】
レンズは、極小/最小円が患者の網膜の表面上にあるか又はそれに隣接するように、円柱度数における完全な矯正未満及び球面度数に対する調節を使用して調整されることができ、それによって所望の又は目標の視覚的性能を達成/維持することができる。レンズは、波面収差を最小化するために、又は任意の所与の位置合わせ/位置ずれ角度における球面収差を最小化するために、円柱度数における完全な矯正未満及び球面度数に対する調節を使用して調整されることができる。図では、図4は、球面度数範囲(-12~+8D)にわたってそれぞれ円環経線(a)及び非円環/球面経線(b)の双方に沿った円環眼の球面収差(SPHA)を示している。円環経線に沿って、-1、-2及び-3円柱度数の患者について複数のSPHAがプロットされた。そのような情報を使用すると、屈折力は、乱視の方向に平行な軸に対して所与の位置合わせ角度で球面収差を最小化するように構成されることができる。
【0018】
〔実施の態様〕
(1) 眼用レンズであって、
円環面と、前記円環面の反対側の球面とを有する本体であって、200μm未満の厚さを有する眼瞼安定化設計構造を備える本体を備え、
前記球面が、レンズ球面度数を呈するように構成され、
前記円環面が、乱視による眼の円柱度数を完全に矯正しないレンズ円柱度数を呈するように構成され、
前記眼用レンズの最小円が目標位置合わせ角度で装着者の眼の網膜上にあるか又は前記網膜に隣接するように、前記レンズ球面度数が構成されている、眼用レンズ。
(2) 前記円環面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(3) 前記球面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(4) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて0から30度である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(5) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて10から30度である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
【0019】
(6) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて20から30度である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(7) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて少なくとも20度である、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(8) 眼用レンズであって、
円環面と、前記円環面の反対側の球面とを有する本体を備え、
前記球面が、レンズ球面度数を呈するように構成され、
前記円環面が、少なくとも装着者の眼の乱視の方向及び実質的に完全な円柱矯正をもたらす目標円柱度数に基づいてレンズ円柱度数を呈するように構成され、
前記レンズ円柱度数が、前記目標円柱度数よりも小さく、
前記眼用レンズの最小円が目標位置合わせ角度で前記装着者の前記眼の網膜上にあるか又は前記網膜に隣接するように、前記レンズ球面度数が構成されている、眼用レンズ。
(9) 前記円環面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
(10) 前記球面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
【0020】
(11) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の前記方向に平行な軸から測定されて0から30度である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
(12) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の前記方向に平行な軸から測定されて10から30度である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
(13) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の前記方向に平行な軸から測定されて20から30度である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
(14) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の前記方向に平行な軸から測定されて少なくとも20度である、実施態様8に記載の眼用レンズ。
(15) 前記本体が、200μm未満の厚さを有する眼瞼安定化設計構造を更に備える、実施態様8に記載の眼用レンズ。
【0021】
(16) 眼用レンズであって、
円環面と、前記円環面の反対側の球面とを有する本体を備え、
前記球面が、レンズ球面度数を呈するように構成され、
前記円環面が、乱視による眼の円柱度数を完全に矯正しないレンズ円柱度数を呈するように構成され、
前記眼用レンズの最小円が目標位置合わせ角度で装着者の眼の網膜上にあるか又は前記網膜に隣接するように、前記レンズ球面度数が構成されている、眼用レンズ。
(17) 前記円環面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(18) 前記球面が、装着者の眼に配置されるように構成された前記本体の背面である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(19) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて0から30度である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(20) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて10から30度である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
【0022】
(21) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて20から30度である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(22) 前記目標位置合わせ角度が、前記乱視の方向に平行な軸から測定されて少なくとも20度である、実施態様16に記載の眼用レンズ。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5