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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】ランダムアクセス手順における競合解決
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0836 20240101AFI20241007BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20241007BHJP
【FI】
H04W74/0836
H04W56/00 130
【請求項の数】 42
(21)【出願番号】P 2021564829
(86)(22)【出願日】2019-05-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2019085416
(87)【国際公開番号】W WO2020220375
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン,サムリ
(72)【発明者】
【氏名】ウー,チュンリー
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/064367(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0124822(US,A1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,On 2-step RACH Procedure,3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1904716,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904716.zip>,2019年03月29日
【文献】ZTE, Sanechips,Considerations on 2-Step RACH Procedures,3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1901627,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96/Docs/R1-1901627.zip>,2019年02月16日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,On 2-step RACH Procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1904716,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904716.zip>,2019年03月29日
【文献】ZTE, Sanechips,Considerations on 2-Step RACH Procedures[online],3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1901627,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96/Docs/R1-1901627.zip>,2019年02月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
を備える、装置であって、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に少なくとも、
前記装置から第2の装置に、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記装置の識別子を含むランダムアクセス要求を送信すること、
前記装置において、前記第2の装置から、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、前記制御情報は、前記第2の装置から前記装置へのダウンリンクのためのリソース及び前記装置と前記第2の装置との間の通信のためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示すこと、及び、
前記第2の装置に前記ランダムアクセス要求を送信したことに応答して受信した前記制御情報及び前記装置によって保持されるタイマーが作動していることの判定に基づいて前記ランダムアクセス手順の結果を判定することであって、前記タイマーは、前記装置が、前記装置から前記第2の装置へのアップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されること、
を行わせる、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記ランダムアクセス手順の結果を判定することを、前記装置に、
前記第2の装置から前記装置への前記ダウンリンクに対する第1のリソースを示す制御情報に応答して、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドが前記第1のリソースを使用することによって受信されるかどうかを判定することであって、前記タイミング調整量は、前記装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメントに使用されること、及び、
前記タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答して、前記ランダムアクセス手順が成功であると判定すること、
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記ランダムアクセス手順の結果を判定することを、前記装置に、
前記装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメントに使用される前記タイミング調整量に対する前記タイミングアドバンスコマンドを示す制御情報に応答して、前記ランダムアクセス手順が成功であると判定させること、
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記ランダムアクセス手順が成功であると判定することを、前記装置に、
前記タイミングアドバンスコマンドが前記ランダムアクセス要求への応答であるかどうかを判定すること、及び、
前記タイミングアドバンスコマンドが前記ランダムアクセス要求への応答であると判定することに応答して、前記ランダムアクセス手順が成功であると判定すること、
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイマーが作動していないとの判定にさらに基づいて、前記ランダムアクセス手順の結果を判定させること
をさらに行わせる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答して前記タイマーを開始させること
をさらに行わせる、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイマーが作動しており、かつ前記制御情報が前記アップリンクに対する第2のリソースを示していると判定することに応答して、前記ランダムアクセス手順が成功であると判定させること
をさらに行わせる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記装置の識別子は、前記装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は前記第2の装置と接続状態にある、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は端末デバイスを含み、前記第2の装置はネットワークデバイスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
を備える、装置であって、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に少なくとも、
前記装置において第2の装置から、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第2の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を受信すること、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記第2の装置から前記装置へのダウンリンクのためのリソース及び前記装置と前記第2の装置との間の通信のためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定することであって、前記制御情報は前記装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定に少なくとも基づいて決定され、前記タイマーは、前記装置が、前記第2の装置から前記装置への前記ダウンリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されること、及び、
前記装置から前記第2の装置に、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルにおいて、前記制御情報を送信すること、
を行わせる、装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記制御情報を判定することを、前記装置に、
タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを判定することであって、前記タイミング調整量は、前記第2の装置から前記装置への前記ダウンリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメントに使用されること、
前記装置から前記第2の装置へのアップリンクに対する第1のリソースを使用することによって、前記タイミングアドバンスコマンドを前記装置から前記第2の装置に送信すること、及び、
前記第1のリソースに基づいて前記制御情報を判定すること、
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記制御情報を判定することを、前記装置に、
前記タイミング調整量に対する前記タイミングアドバンスコマンドを判定することであって、前記タイミング調整量は、前記第2の装置から前記装置への前記ダウンリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメントに使用されること、及び、
前記タイミングアドバンスコマンドに基づいて前記制御情報を判定すること、
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイミングアドバンスコマンドが前記ランダムアクセス要求に対する応答であることを前記第2の装置に示させること
をさらに行わせる、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイマーが作動していないとの判定にさらに基づいて前記制御情報を判定させること
をさらに行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記タイミングアドバンスコマンドを送信した後に前記タイマーを開始させること
をさらに行わせる、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記判定に基づいて前記制御情報を判定することを、前記装置に、
前記タイマーが作動していると判定することに応答して、前記ダウンリンクに対する第2のリソースを示すための制御情報を判定させること
をさらに行わせることによって、行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記第2の装置の識別子は、前記第2の装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記第2の装置は前記装置と接続状態にある、請求項11に記載の装置。
【請求項20】
前記装置はネットワークデバイスを含み、前記第2の装置は端末デバイスを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項21】
方法であって、
装置から第2の装置に、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記装置の識別子を含むランダムアクセス要求を送信することと、
前記装置において前記第2の装置から、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、前記制御情報は、前記第2の装置から前記装置へのダウンリンクのためのリソース及び前記装置と前記第2の装置との間の通信のためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示すことと、
前記第2の装置に前記ランダムアクセス要求を送信したことに応答して受信した前記制御情報及び前記装置によって保持されるタイマーが作動していることの判定に基づいて前記ランダムアクセス手順の結果を判定することであって、前記タイマーは、前記装置が、前記装置から前記第2の装置へのアップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されることと、
を含む、方法。
【請求項22】
方法であって、
装置において、第2の装置から、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第2の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を受信することと、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記第2の装置から前記装置へのダウンリンクのためのリソース及び前記装置と前記第2の装置との間の通信のためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定することであって、前記制御情報は前記装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定に少なくとも基づいて決定され、前記タイマーは、前記装置が、前記第2の装置から前記装置への前記ダウンリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されることと、
前記第2の装置に、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルにおいて、前記制御情報を送信することと、
を含む、方法。
【請求項23】
装置に、少なくとも、請求項21に記載の方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
装置に、少なくとも、請求項22に記載の方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項25】
無線通信のための第1の装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
を備える、第1の装置であって、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第1の装置に少なくとも、
前記第1の装置から第2の装置に、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第1の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を送信すること、
前記第1の装置において、前記第2の装置から、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、前記制御情報は、前記第2の装置と前記第1の装置の間のダウンリンクのための第1のリソース及び前記第1の装置と前記第2の装置との間のアップリンクのためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示すこと、及び、
前記ランダムアクセス手順の結果を、
前記第1の装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかであって、前記タイマーは、前記第1の装置が、前記第1の装置と前記第2の装置の間の前記アップリンクにおける前記第2の装置とタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されていることと、
タイミングアドバンスコマンドが前記第1のリソースを使用して受信されたかどうかであって、前記タイミングアドバンスコマンドは、前記第1の装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおいて前記第1の装置と前記第2の装置とのタイミングアライメントのために使用されるタイミング調整量を示すことと、
基づいて判定すること、
を行わせる、第1の装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第1の装置に、
前記タイミングアドバンスコマンドが受信されたと決定することに応答して、前記第1の装置においてタイマーをスタートさせること、をさらに実行させる、請求項25に記載の第1の装置。
【請求項27】
前記第1の装置の前記識別子は、前記第1の装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む、請求項25に記載の第1の装置。
【請求項28】
前記制御チャネルは、前記第1の装置の前記セル無線ネットワーク一時識別子にアドレス指定された物理ダウンリンク制御チャネルである、請求項27に記載の第1の装置。
【請求項29】
前記第1の装置は前記第2の装置と接続状態にある、請求項25に記載の第1の装置。
【請求項30】
前記第1の装置は端末デバイスを含み、前記第2の装置はネットワークデバイスを含む、請求項25から29のいずれか1項に記載の第1の装置。
【請求項31】
無線通信のための第2の装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
を備える、第2の装置であって、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第2の装置に少なくとも、
前記第2の装置において第1の装置から、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第1の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を受信すること、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記第2の装置から前記第1の装置へのダウンリンクのための第1のリソース及び前記第1の装置から前記第2の装置へのアップリンクのためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定すること、
前記第1の装置から受信した前記ランダムアクセス要求に応答して、前記識別子にアドレス指定された制御チャネル上で、前記第2の装置から前記第1の装置に前記制御情報を送信することであって、前記制御情報は、前記第1の装置に、少なくとも、
前記第1の装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかであって、前記タイマーは、前記第1の装置が、前記第1の装置から前記第2装置へのアップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されることと、
前記第1のリソースを使用してタイミングアドバンスコマンドを受信したかどうかであって、前記タイミングアドバンスコマンドは、前記第1の装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおいて、前記第1の装置と前記第2の装置とのタイミングアライメントのために使用されるタイミング調整量を示すことと、
基づいて、前記ランダムアクセス要求が成功したと判断させるように動作可能である、前記制御情報を送信すること、
を行わせる、第2の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第2の装置に、タイミングアドバンスコマンドを決定すること、をさらに実行させる、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第1の装置に、前記タイミングアドバンスコマンドが前記ランダムアクセス要求に応答するものであることを示すこと、をさらに実行させる、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第2の装置に、前記第2の装置から前記タイミングアドバンスコマンドを受信した後、前記第1の装置に前記タイマーを開始させること、をさらに実行させる、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つのメモリに記憶された命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記第2の装置に、前記タイマーが作動中であると判定することに応答して、前記第2のリンクのための第2のリソースを示す制御情報を決定すること、をさらに実行させる、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項36】
前記第1の装置は、前記第2の装置と接続状態にある、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項37】
前記第2の装置はネットワークデバイスを含み、前記第1の装置は端末デバイスを含む、請求項31に記載の第2の装置。
【請求項38】
前記第1の装置の識別子は、前記第1の装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む、請求項31から37のいずれか1項に記載の第2の装置。
【請求項39】
無線通信のための方法であって、
第1の装置から第2の装置に、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第1の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を送信すること、
前記第1の装置において、前記第2の装置から、前記識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、前記制御情報は、前記第2の装置から前記第1の装置へのダウンリンクのための第1のリソース及び前記第1の装置から前記第2の装置へのアップリンクのためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示すこと、及び、
前記ランダムアクセス手順の結果を、
前記第1の装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかであって、前記タイマーは、前記第1の装置が、前記第1の装置と前記第2の装置の間の前記アップリンクにおける前記第2の装置とタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されていることと、
タイミングアドバンスコマンドが前記第1のリソースを使用して受信されたかどうかであって、前記タイミングアドバンスコマンドは、前記第1の装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおいて前記第1の装置と前記第2の装置とのタイミングアライメントのために使用されるタイミング調整量を示すことと、
基づいて判定すること、
を含む、方法。
【請求項40】
無線通信のための方法であって、
第2の装置において第1の装置から、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び前記第1の装置の識別子を含むランダムアクセス要求を受信すること、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記第2の装置から前記第1の装置へのダウンリンクのための第1のリソース及び前記第1の装置から前記第2の装置へのアップリンクのためのタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定すること、
前記第1の装置から受信した前記ランダムアクセス要求に応答して、前記識別子にアドレス指定された制御チャネル上で、前記第2の装置から前記第1の装置に前記制御情報を送信することであって、前記制御情報は、前記第1の装置に、少なくとも、
前記第1の装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかであって、前記タイマーは、前記第1の装置が、前記第1の装置と前記第2装置との間のアップリンクにおける前記第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成されることと、
前記第1のリソースを使用してタイミングアドバンスコマンドを受信したかどうかであって、前記タイミングアドバンスコマンドは、前記第1の装置から前記第2の装置への前記アップリンクにおいて、前記第1の装置と前記第2の装置とのタイミングアライメントのために使用されるタイミング調整量を示すことと、
基づいて、前記ランダムアクセス要求が成功したと判断させるように動作可能である、前記制御情報を送信すること、
を含む、方法。
【請求項41】
装置に、少なくとも、請求項39に記載の方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
装置に、少なくとも、請求項40に記載の方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般的に、遠距離通信の分野に関し、とりわけ、ランダムアクセス手順における競合解決のための装置、方法、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな無線セルラー通信システムが実装されておりかつ実装中である。通信サービスに対して高まっている要求を満たすために、移動体通信システムが開発されておりかつ開発中である。技術が急速に進歩して、移動体通信システムは、初期の音声中心のサービスを超える高速データ通信サービスを提供することが可能なレベルまで発展している。
【0003】
ランダムアクセス(RA)手順は、端末デバイスが、Evolved NodeB(eNB)または5G gNodeB(gNB)などのネットワークデバイスとの接続を確立するまたは再確立するための手順を指す。競合ベースのランダムアクセス手順は、複数の通信デバイスが、同じまたは同様の時点でRA手順によってネットワークデバイスにアクセスしようと試みることに関心があり得る可能性を助長し得る。アクセスが確立され及び/または確認されると、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスとのアップリンク通信を支援する特定の端末デバイスへのリソースを割り当てることができる。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示の例示の実施形態は、ランダムアクセス手順における競合解決のための解決策を提供する。
【0005】
第1の態様では、装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって、装置に、第2の装置にランダムアクセス要求を送信することであって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を送信すること、第2の装置から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、制御情報は、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す、制御情報を受信すること、及び、制御情報に少なくとも部分的に基づいてランダムアクセス手順の結果を判定すること、を行わせるように構成される。
【0006】
第2の態様では、装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって、装置に、第2の装置からランダムアクセス要求を受信することであって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び第2の装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を受信すること、ランダムアクセス要求に応答して、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定すること、及び、第2の装置に、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信すること、を行わせるように構成される。
【0007】
第3の態様では、方法が提供される。方法は、装置において、第2の装置にランダムアクセス要求を送信することであって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を送信することと、第2の装置から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信することであって、制御情報は、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す、制御情報を受信することと、制御情報に少なくとも部分的に基づいてランダムアクセス手順の結果を判定することと、を含む。
【0008】
第4の態様では、方法が提供される。方法は、装置において、第2の装置からランダムアクセス要求を受信することであって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び第2の装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を受信することと、ランダムアクセス要求に応答して、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定することと、第2の装置に、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信することと、を含む。
【0009】
第5の態様では、装置が提供される。装置は、装置において、第2の装置にランダムアクセス要求を送信するための手段であって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を送信するための手段と、第2の装置から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信するための手段であって、制御情報は、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す、制御情報を受信するための手段と、制御情報に少なくとも部分的に基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段と、を含む。
【0010】
第6の態様では、装置が提供される。装置は、装置において、第2の装置からランダムアクセス要求を受信するための手段であって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び第2の装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を受信するための手段と、ランダムアクセス要求に応答して、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定するための手段と、第2の装置に、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信するための手段と、を含む。
【0011】
第7の態様では、装置に、少なくとも、第3の態様による方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0012】
第8の態様では、装置に、少なくとも、第4の態様による方法を実行させるためのプログラム命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0013】
要約のセクションは、本開示の実施形態の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものでもなく、本開示の範囲を限定するために使用されることも意図されていないことを、理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明を通して容易に理解可能になるであろう。
【0014】
いくつかの例示の実施形態について、ここで、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の実施形態が実施可能である例示の通信ネットワークを示す図である。
図2】A及びBは、例示のランダムアクセス手順を示すフローチャートである。
図3】本開示のいくつかの例示の実施形態によるRA手順における競合解決のためのプロセスを示すフローチャートである。
図4】本開示のいくつかの例示の実施形態によるTAC MAC CEを示す模式図である。
図5】本開示のいくつかの例示の実施形態による方法のフローチャートである。
図6】本開示のいくつかの例示の実施形態による方法のフローチャートである。
図7】本開示の実施形態を実施するのに適しているデバイスの簡略化されたブロック図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による例示のコンピュータ可読媒体のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面全体を通して、同じまたは同様の参照符号は同じまたは同様の要素を表す。
【0017】
本開示の原理について、ここで、いくつかの例示の実施形態を参照して説明する。これらの実施形態が例示のみを目的として説明され、本開示の範囲に関するいずれの限定も示唆することなく当業者が本開示を理解しかつ実施する助けとなることを理解されたい。本明細書に説明される本開示は、後述されるもの以外のさまざまな態様で実施可能である。
【0018】
以下の説明及び特許請求の範囲では、別段定められない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的な用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0019】
本開示において、「1つの実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、及び「例示の実施形態(an example embodiment)」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。また、このような語句は必ずしも同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が一実施形態に関連して説明される時、このことが、当業者の知識の範囲内で、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してこのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことが提起される。
【0020】
「第1」及び「第2」などの用語が本明細書においてさまざまな要素を説明するために使用される場合があるが、これらの要素がこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は1つの要素を別の要素と区別するためだけに使用される。例えば、例示の実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と呼ばれる可能性があり、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ばれる可能性がある。本明細書において使用されるように、「及び/または」という用語は、列挙された用語の1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0021】
本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、例示の実施形態の限定は意図されていない。本明細書において使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別段文脈で明確に指示されない限り、複数形も含むことが意図される。さらに、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」、及び/または「含む(including)」が、本明細書において使用される時、述べられた特徴、要素、及び/またはコンポーネントなどの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、要素、コンポーネント、及び/またはこれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことを理解されるであろう。
【0022】
本出願で使用される際、「回路網(circuitry)」という用語は、
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ回路網及び/またはデジタル回路網のみでの実装など)、
(b)ハードウェア回路及びソフトウェアの組み合わせ、例えば(該当する場合)、
(i)アナログハードウェア回路及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、及び
(ii)(デジタル信号プロセッサ(複数可)を含む)ソフトウェアを有するハードウェアプロセッサ(複数可)、ソフトウェア、及び、携帯電話またはサーバなどの装置にさまざまな機能を実行させるために連携するメモリ(複数可)の任意の部分、及び、
(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、ソフトウェアは動作に必要ではない時は存在しない場合がある、マイクロプロセッサ(複数可)またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部分などのハードウェア回路(複数可)及び/またはプロセッサ(複数可)、の1つもしくは複数、または全てを指す場合がある。
【0023】
「回路網」のこの定義は、あらゆる請求項を含んで本出願におけるこの用語の使用全てに当てはまる。さらなる例として、本出願で使用される際、「回路網」という用語はまた、単に、ハードウェア回路もしくはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部分及びこの(またはこれらの)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの実装を包含する。回路網という用語はまた、例えば、特定の請求要素に適用可能な場合、ベースバンド集積回路、携帯機器用のプロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングもしくはネットワークデバイスにおける同様の集積回路を包含する。
【0024】
本明細書で使用される際、「通信ネットワーク」という用語は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、及び、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)など、任意の適した通信規格に従うネットワークを指す。さらに、通信ネットワークにおける端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来の第5世代(5G)通信プロトコル、及び/または現在知られているまたは将来開発される他の任意のプロトコルを含むがこれらに限定されない、任意の適した世代の通信プロトコルに従って行われてもよい。本開示の実施形態はさまざまな通信システムにおいて適用されてもよい。通信の急速な進展を考えると、当然ながら、本開示が具現化され得る将来型の通信技術及びシステムも出現するであろう。本開示の範囲を前述のシステムのみに限定すると考えられるべきではない。
【0025】
本明細書で使用される際、装置は、端末デバイス、ネットワークデバイス、または任意の他の適したデバイスを含み得る。本明細書で使用される際、「ネットワークデバイス」という用語は、端末デバイスがネットワークにアクセスしかつこのネットワークからサービスを受信する通信ネットワークにおけるノードを指す。ネットワークデバイスは、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、例えば、適用される専門用語及び技術に応じて、ノードB(NodeBまたはNB)、evolved NodeB(eNodeBまたはeNB)、NR NB(gNBとも称される)、リモートラジオユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、中継器、フェムト、ピコなどの低電力ノードなどを指す場合がある。
【0026】
「端末デバイス」という用語は、無線通信が可能であってもよい任意のエンドデバイスを指す。限定ではなく例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ機器(UE)、加入者局(SS)、携帯加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)とも称される場合がある。端末デバイスは、限定はされないが、携帯電話、セルラー電話、スマートフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像取り込み端末デバイス、ゲーム端末機、楽曲ストレージ及び再生機器、車両搭載無線端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、ラップトップ埋め込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線宅内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、腕時計もしくは他のウェアラブル機器、頭部装着型ディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療機器及び医学的応用(例えば、遠隔手術)、産業用デバイス及び産業応用(例えば、産業及び/または自動化処理チェーンの状況で動作するロボット及び/または他の無線デバイス)、家庭用電子機器、ならびに商業及び/または産業無線ネットワークで動作するデバイスなどを含み得る。以下の説明では、「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザ機器」、及び「UE」という用語は、区別なく使用され得る。
【0027】
図1は、本開示の実施形態が実施可能である例示の通信システム100を示す。システム100は、ネットワークデバイス110、及びネットワークデバイス110によってサーブされる端末デバイス120の2つの装置を含む。ネットワークデバイス110のサービスエリアはセル102と呼ばれる。装置(ネットワークデバイス及び端末デバイスの両方)の数が、いずれの限定も示唆することなく例示のみを目的としていることを理解されたい。システム100は、本開示の実施形態を実施するために採用されるネットワークデバイス及び端末デバイスの任意の適した数を含み得る。示されないが、1つまたは複数の端末デバイスがセル102に配置され、かつネットワークデバイス110によってサーブされ得ることを理解されるであろう。
【0028】
通信システム100における通信は、限定はされないが、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、及び第5世代(5G)などのセルラー通信プロトコル、米国電気電子学会(IEEE)802.11などの無線ローカルネットワーク通信プロトコル、ならびに/または、現在知られているまたは将来開発される任意の他のプロトコルを含む、任意の適正な通信プロトコル(複数可)に従って実施されてもよい。また、通信では、限定はされないが、符号分割多重アクセス(CDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、多入力多出力(MIMO)、直交周波数分割多重(OFDM)、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重(CP-OFDM)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)、及び/または現在知られているまたは将来開発される任意の他の技術を含む、任意の適正な無線通信技術を利用し得る。
【0029】
通信システム100では、接続が確立されると、ネットワークデバイス110は端末デバイス120と通信可能であり、端末デバイス120はまた、データ及び制御情報をネットワークデバイス110に通信可能である。ネットワークデバイス110から端末デバイス120へのリンクはダウンリンク(DL)と称され、端末デバイス120からネットワークデバイス110へのリンクはアップリンク(UL)と称される。DLでは、ネットワークデバイス110は送信側(TX)デバイス(または送信機)であり、端末デバイス120は受信側(RX)デバイス(または受信機)である。ULでは、端末デバイス120はTXデバイス(または送信機)であり、ネットワークデバイス110はRXデバイス(または受信機)である。
【0030】
典型的には、ネットワークデバイス110と通信するために、端末デバイス120は、RA手順を開始して、ネットワークデバイス110との接続を確立または再確立してもよい。
【0031】
2段階RA及び4段階RAなど、用いられ得る複数の可能なRA手順がある。RA手順は、複数の端末デバイス間の競合に基づいてもよい。4段階競合ベースRA手順は典型的な手順であり、これは図2Aを参照して以下に簡潔に紹介されている。図2AのRA手順200では、端末デバイスは、ネットワークデバイスへの(「Msg1」と称される場合がある)ランダムアクセスプリアンブルを選択しかつ送信する(210)。ネットワークデバイスはさらにまた、(「Msg2」と称される場合がある)ランダムアクセス応答RARをランダムアクセスプリアンブルに送信する(220)。ランダムアクセス応答を受信すると、端末デバイスは、(「Msg3」と称される場合がある)スケジューリングされた送信をネットワークデバイスに送信する(230)。ネットワークデバイスは、このサーブする端末デバイスにわたる競合に応じて、端末デバイスに(「Msg4」と称される場合がある)競合解決を送信する(240)。
【0032】
迅速なランダムアクセスを実現するために2段階手順を用いることが合意されている。2段階RA競合ベースのRA手順の一例はまた、図2Bを参照して以下に簡潔に紹介されている。図2BのRA手順202では、端末デバイスは、(「MsgA」と称される場合がある)第1のメッセージをネットワークデバイスに送信する(250)。第1のメッセージは、ランダムアクセスプリアンブル(例えば、Msg1)及びアップリンクデータ(例えば、Msg3)を組み合わせる。第1のメッセージに応答して、ネットワークデバイスは、(「MsgB」と称される場合がある)第2のメッセージを端末デバイスに送信する(260)。第2のメッセージは、ランダムアクセス応答(Msg2など)及び競合解決(Msg4など)を組み合わせたものである。
【0033】
従来、4段階RA手順について、ランダムアクセスプリアンブル送信全てに対するRA無線ネットワーク一時識別子(RNTI)にアドレス指定される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でスケジューリングされるRARを介してアップリンクタイミングアライメントコマンド(TAC)が提供される。RARがRA-RNTIにアドレス指定されたPDCCH上でスケジューリングされるため、RARを伝達するためだけに定められる特別なタイプの媒体アクセス制御プロトコルデータユニット(MAC PDU)を使用することが可能である。競合解決はさらにまた、4段階RA手順におけるMsg4で提供される。接続モードの端末デバイスについて、ULグラント(競合ベースランダムアクセス/CBRA)またはULグラント/DL割り当て(無競合ランダムアクセス/CFRA)のどちらかと関連付けられた競合解決としての役割を果たすcell-RNTI(C-RNTI)でスクランブルされたPDCCH上でスケジューリングされる。
【0034】
2段階RA手順について、第1のメッセージ(すなわち、MsgA)はUEを検出するための信号であり、第2のメッセージ(すなわち、MsgB)はペイロードがあり得るCBRAに対する競合解決のためのものである。第1のメッセージは、少なくとも、4段階RA手順のためのMsg1/Msg3において送信される等価情報を含むことになる。基準として、4段階RA手順に対するトリガ全ては2段階RA手順にも適用可能であるが、タイミングアドバンス及びグラントが第1のメッセージに対してどのように得られ得るのかについてのさらなる解析が必要である。2段階RA手順における競合解決は、第2のメッセージにおいてエコーされる第1のメッセージにおけるUE識別子を含むことによって行われることになる。
【0035】
2段階RA手順について、接続モードUEに対するMsgBは、UEのC-RNTIにアドレス指定されるPDCCH上でスケジューリングされる4段階RAと同様であり得ることが想定される。さらに、接続モードUEが場合によってはULタイミングアライメントの値も必要とするため、(現在のタイミングに対する相対的な調節を示す現在の6ビットのタイミングアドバンスコマンド(TAC) MAC CEとは違って)タイミング調整の絶対値を示す12ビットのTACから成り得る新たなMAC CEが定められることが想定される。
【0036】
しかしながら、接続モードにおける端末デバイスが、ネットワークデバイスに第1のメッセージを送ることによって2段階RA手順を行う時、競合解決がC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHの復号によって成功すると簡単に考えられないが、これは、ネットワークデバイスが、例えば、スケジューリング要求(SR)の失敗後、端末デバイスがRA手順を行っていたことを知らずに端末デバイスを正常にスケジューリングしている(例えば、DLデータ)場合があるからである。さらに、RA手順に対する要件はまた、タイミングアライメントタイマー(TAT)が作動しているかどうか、すなわち、TACが端末デバイスに対して強制的に必要とされるものか否かのシナリオに左右される。対照的に、4段階手順では、端末デバイスは常に、RAR/Msg2からTACを受信することになる。
【0037】
本開示のいくつかの例示の実施形態によると、RA手順における競合解決のための解決策が提案される。該解決策は、ランダムアクセスプリアンブル及び端末デバイスの識別子がMsgAなどのRAメッセージにおいて共に送信されるRA手順に関連している。このようなRA手順の1つの例は2段階RA手順である。任意の他の適したRA手順も適用可能であり得ることを理解されるであろう。該解決策によると、装置は、さらなる装置にランダムアクセス要求を送信し、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び装置の識別子を含む。装置はさらにまた、さらなる装置から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信し、制御情報は、装置とさらなる装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す。次に、装置は、制御情報に少なくとも部分的に基づいて、ランダムアクセス手順の結果を判定する。このように、RA手順及び競合解決の結果は、RA手順に応答しないネットワークデバイスからの他のスケジューリングがある場合でも、正確に判定可能である。
【0038】
本開示のいくつかの例示の実施形態について、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。ここで、本開示の例示の実施形態によるRA手順における競合解決のためのプロセス300を示す図3を参照する。論考の目的で、プロセス300について図1を参照して説明する。プロセス300は、図1に示されるように、端末デバイス120及びネットワークデバイス110を伴ってもよい。プロセス300はネットワークデバイス110にアクセスする端末デバイス120として説明されるが、端末デバイス120及びネットワークデバイス110の役割は入れ替えられる場合があることを理解されたい。本明細書に説明される例示の実施形態が、一方がもう一方にアクセスしようと試みている2つの端末デバイスに適用され得ることも理解されたい。
【0039】
プロセス300では、端末デバイス120はランダムアクセス要求をネットワークデバイス110に送信する(305)。ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び端末デバイス120の識別子を含む。このランダムアクセス手順は上述される2段階RA手順であってもよく、ランダムアクセス要求は、第1のメッセージ、すなわち、MsgAに含まれてもよい。ランダムアクセス要求が送信されると、端末デバイス120は、競合解決のためにPDCCHを監視し、かつネットワークデバイス110からの競合解決を監視するためのタイマーを開始してもよい。論考の目的で、このタイマーは、以降、CRタイマーと称されるものになる。
【0040】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110と接続状態にあってもよく、すなわち、端末デバイス120は接続モードにある。これは、端末デバイス120がネットワークデバイス110への最初のアクセスを完了したことを意味する。端末デバイス120の識別子は、例えば、端末デバイス120のC-RNTIであってもよい。この場合、端末デバイス120は、C-RNTI MAC CEを有するMsgAをネットワークデバイス110に送信してもよい。
【0041】
RA手順は任意の適したやり方でトリガされてもよい。例えば、RA手順は、PDCCH指令によって、MACサブレイヤによって、または無線リソース制御(RRC)サブレイヤによって、ビーム障害回復に対して開始され得る。
【0042】
ネットワークデバイス110は端末デバイス120からランダムアクセス要求を受信する。ネットワークデバイス110が、端末デバイス120に対する競合ベースランダムアクセスが成功であると判定する場合、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120にランダムアクセスが成功であることを知らせるために送信される制御情報を判定する(310)。制御情報は、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示してもよい。
【0043】
制御情報は、リソース指示、例えば、DL割り当てまたはULグラントを含んでもよい。代替的にはまたは追加的に、制御情報は、例えば、アップリンクにおける端末デバイス120とのタイミングアライメントのために使用されるタイミング調整量を示すためのタイミングアドバンスコマンド(TAC)を含んでもよい。TACはまた、DL割り当てによって示されるリソースを使用することによって送信され得る。ネットワークデバイス110による制御情報の判定について、以下に詳述する。
【0044】
さらにまた、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120の識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信する(315)。例えば、制御情報は、端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHにおいて送信されてもよい。ネットワークデバイス110は、他の制御情報及びデータを端末デバイス120にさらに送信し得る。
【0045】
そのように、端末デバイス120は、この識別子にアドレス指定された制御チャネルを監視することによって制御情報を受信してもよい。例えば、端末デバイス120は、このC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHを監視することによって制御情報を受信してもよい。さらにまた、端末デバイス120は、制御情報に少なくとも部分的に基づいてRA手順の結果を判定する(320)。
【0046】
ここで、RA手順の結果をどのように判定するかについて、端末デバイス120の観点から詳細な説明がなされる。アップリンク送信のタイミングアドバンスは必須である。上述されるようなTACを使用して、端末デバイス120にタイミング調整のための相対的または絶対的タイミングアドバンス値を通知する。一方では、タイミングアライメントタイマー(TAT)と称されるタイマーは、端末デバイス120によって保持され得る。TATは、端末デバイス120が現在アップリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメント中(in timing alignment with)であるかどうかを示すために使用される。TATが作動している場合、端末デバイス120は現在アップリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメント中であることを意味する。TATが作動していない場合、TACは強制的に端末デバイス120に対して必要であることを意味する。TACがネットワークデバイス110から受信される時、TATは再開または開始されることになる。
【0047】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120は、制御チャネルで受信される制御情報に基づいてRA手順の結果を判定し得る。端末デバイス120は、TATが作動しているか否かに関わらず、TACがネットワークデバイス110から受信されるかどうかを判定してもよい。TACは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、例えば、TAC MAC CEで、またはスケジューリングコマンドとしてPDCCHで受信されてもよい。
【0048】
1つの例示の実施形態では、端末デバイス120は、制御チャネル、例えば、端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHにおいて受信されたリソース指示に基づいてRA手順の結果を判定してもよい。PDCCH送信がDL割り当てを含む場合、端末デバイス120は、TACがDL割り当てによって示されるDLリソースを使用することによって受信されるかどうかを判定してもよい。TACが受信される場合、端末デバイス120は、RA手順及び競合解決が成功であると判定してもよい。TACが受信されると、端末デバイス120は、さらに、(TATが作動している時)TATを再開してもよい、または(TATが作動していない時)TATを開始してもよい。代替的には、TATが作動している時、端末デバイス120は、TATが再開されることがないように受信したTACを無視してもよい。競合解決が成功であるとみなされるため、端末デバイス120はCRタイマーを停止または中止してもよい。
【0049】
TACは、データユニット、例えば、MACプロトコルデータユニット(PDU)に含まれてもよい。例として、DL割り当てに基づいて、端末デバイス120はPDSCHにおいてMAC PDUを復号し得る。復号されたMAC PDUがタイミング調整のための絶対的タイミング値を有するTAC MAC CEを含む場合、端末デバイス120は、RA手順が成功であると判定し得る。端末デバイス120はまた、CRタイマーを停止または中止してもよい。
【0050】
図4を参照すると、図4は、本開示のいくつかの例示の実施形態によるTAC MAC CE401を示す模式図400を示す。図4に示されるように、TAC MAC CE401は12ビットを占有し、これは、TAC MAC CE401がタイミング調整のための絶対的タイミングアドバンス値を示すことを意味する。図4に示されるTAC MAC CEがいずれの限定もない一例であることを理解されたい。
【0051】
別の例示の実施形態では、端末デバイス120は、端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHにおいて受信されたタイミング情報に基づいてRA手順の結果を判定し得る。例えば、TACがスケジューリングコマンドとしてPDCCHによって直接伝えられる、またはPDCCHによって伝えられたスケジューリングコマンドがTACを示す場合、端末デバイス120はRA手順が成功であると判定し得る。
【0052】
このような実施形態では、RA手順及び競合解決の結果は簡易なやり方で判定可能であり、これは2段階RA手順にとって有用である。
【0053】
TACが基準として端末デバイス120によって使用される上記の実施形態について、TACがRA手順なしでネットワークデバイス110によって送信または示され得るケースがある場合、端末デバイス120は、TACがRA手順に対する応答であるかどうかをさらに判定してもよい。端末デバイス120が、TACがRA手順に対する応答であると判定する場合、端末デバイス120はRA手順が成功であると判定し得る。
【0054】
例として、TAC MAC CEは、TAC MAC CEがRA手順に応答して送信されることを示すコマンド指示を含んでもよい。代替的には、このようなコマンド指示はTAC MAC CEに含まれない場合があるが、代わりにTAC MAC CEに関連して送信されてもよい。このように、RA手順の結果に対する誤判定は回避可能である。
【0055】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120は、端末デバイス120によって保持されるTATの作動状態、及び端末デバイス120の識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報に基づいて、RA手順の結果を判定してもよい。端末デバイス120は、TATが作動しているか否かを判定し得る。
【0056】
TATが作動していない場合、これは、TACが端末デバイス120に強制的に必要であることを意味し、TACの受信またはタイミングアドバンスの別の指示は、競合解決のための基準として使用されてもよい。TATが作動しておらずTACが受信される場合、端末デバイス120は、RA手順が成功であると判定し得る。TACは、上述されるように、TAC MAC CEの形態でPDSCHで受信されてもよい、またはスケジューリングコマンドとしてPDCCHで受信されてもよい。
【0057】
例として、端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHで受信されたDL割り当てに基づいて、端末デバイス120はPDSCHにおいてMAC PDUを復号してもよい。復号されたMAC PDUがタイミング調整のための絶対的タイミング値を有するTAC MAC CEを含む場合、端末デバイス120は、RA手順が成功であると判定し得る。端末デバイス120はまた、CRタイマーを停止または中止してもよい。
【0058】
端末デバイス120がTACを受信するまたは判定するやり方は、TACが端末デバイス120によって保持されるTATの作動状態に関わらず基準として使用される上記の実施形態と同様である。従って、この点に関する詳細はここでは繰り返されない。
【0059】
TACがRA手順なしでネットワークデバイス110によって送信または示され得るケースがある場合、端末デバイス120は、TACがRA手順に対する応答であるかどうかをさらに判定し得ることを理解されたい。端末デバイス120が、TACがRA手順に対する応答であると判定する場合、端末デバイス120はRA手順が成功であると判定し得る。
【0060】
TATが作動している場合、これは、端末デバイス120がアップリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメント中であり、TACが端末デバイス120に対して強制的に必要ではないことを意味する。従って、TATが作動しており、制御チャネルで受信される制御情報がアップリンクリソースを示す場合、端末デバイス120はRA手順が成功であると判定し得る。例えば、TATが作動しているケースでは、端末デバイス120によって受信されるPDCCHがULグラントを含む場合、端末デバイス120はRA手順が成功であると判定し得る。
【0061】
種々の例示の実施形態に関して上述される態様が組み合わせ可能であることを理解されたい。例えば、TATが作動している場合、TACが受信または示されるかどうかの判定は、アップリンクリソース指示(例えば、ULグラント)に加えて競合解決に対する基準として使用されてもよい。
【0062】
TACが競合解決に対する基準として使用される例示の実施形態について、TAC、とりわけ、TAC MAC CEの受信時に、TATは開始または再開されてもよい。いくつかの例示の実施形態では、TACはまた、TATが作動してる場合無視されてもよい。
【0063】
RA手順の結果をどのように判定するかについての端末デバイス120側での詳細な説明がなされる。ここで図3に戻ると、ランダムアクセス要求を受信した後、ネットワークデバイス110は、同様に端末デバイス120に送信される制御情報を判定し得る(310)。
【0064】
端末デバイス120によって保持されるTATと同様であるタイマーは、ネットワークデバイス110によって保持され得る。このようなタイマーを使用して、端末デバイス120が現在アップリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメント中であるかどうかを示す。ネットワークデバイス110が、サービングセル102における端末デバイスのそれぞれに対する複数のこのようなタイマーを保持し得ることを理解されたい。
【0065】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120に対するタイマーの作動状態に関わらず、TACを端末デバイス120に送信し得る。例えば、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120に対するTACを判定し得る。ネットワークデバイス110は、PDSCH上でTAC MAC CEを送信し、かつPDSCHが端末デバイス120によって検出かつ復号され得るように端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHにおけるDL割り当てを含む場合がある。代替的にはまたは追加的に、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120がPDSCHの復号なしで直接PDCCHでTACを受信し得るように、スケジューリングコマンドとして端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHにおいてTACを送信し得る。
【0066】
いくつかの例示の実施形態では、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120に対して保持されるタイマーにさらに基づいて、端末デバイス120に送信される制御情報を判定し得る。端末デバイス120に対するタイマーが作動していない場合、ネットワークデバイス110は、上述されるように、端末デバイス120に対するTACを判定し、かつPDCCHまたはPDSCHのTACを端末デバイス120に送信してもよい。
【0067】
端末デバイス120に対するタイマーが作動している場合、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120に対するアップリンクリソースを判定し、かつ判定されたアップリンクリソースに対する指示を送信し得る。例えば、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120のC-RNTIにアドレス指定されたPDCCHのULグラントを送信してもよい。
【0068】
種々の例示の実施形態に関して上述される態様が組み合わせ可能であることを理解されたい。例えば、端末デバイス120に対するタイマーが作動している場合、ネットワークデバイス110は、さらに、端末デバイス120に対するTACを判定し、かつ判定されたTACを端末デバイス120に送信してもよい。
【0069】
端末デバイス120がネットワークデバイス110にアクセスする予定であるシナリオにおいて、上記の例示の実施形態について説明する。本開示の実施形態は、2つの端末デバイスまたは2つのネットワークデバイスを伴い、一方が他方にアクセスする予定であるシナリオに適用され得る。
【0070】
本開示による例示の実施形態について、より詳細に、図5図6を参照して説明する。
【0071】
図5は、本開示のいくつかの例示の実施形態による例示の方法500のフローチャートを示す。方法500は、装置、例えば、図1に示されるような端末デバイス120において実施可能である。論考の目的で、方法500について図1を参照して説明する。
【0072】
ブロック510では、端末デバイス120はランダムアクセス要求をネットワークデバイス110に送信し、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び端末デバイス120の識別子を含む。ブロック520では、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信し、制御情報は、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す。ブロック530では、端末デバイス120は、制御情報に少なくとも部分的に基づいてランダムアクセス手順の結果を判定する。
【0073】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、ネットワークデバイス110から端末デバイス120への第1のリンクに対する第1のリソースを示す制御情報に応答して、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドが第1のリソースを使用することによって受信されるかどうかを判定することであって、タイミング調整量は端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメントに使用される、判定すること、及び、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定することを含む。
【0074】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメントに使用されるタイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを示す制御情報に応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定することを含む。
【0075】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順が成功であると判定することは、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であるかどうかを判定すること、及び、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定することを含む。
【0076】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、端末デバイス120によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定することであって、タイマーは、端末デバイス120が、端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおけるネットワークデバイス110とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成される、ランダムアクセス手順の結果を判定することを含む。
【0077】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、タイマーが作動していないとの判定にさらに基づく。
【0078】
いくつかの例示の実施形態では、方法500は、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答してタイマーを開始することをさらに含む。
【0079】
いくつかの例示の実施形態では、判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定することは、タイマーが作動しており、かつ制御情報が第2のリンクに対する第2のリソースを示していると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定することを含む。
【0080】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120の識別子は、端末デバイス120のセル無線ネットワーク一時識別子を含む。
【0081】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120はネットワークデバイス110と接続状態にある。
【0082】
図6は、本開示のいくつかの例示の実施形態による例示の方法600のフローチャートを示す。方法600は、装置、例えば、図1に示されるようなネットワークデバイス110において実施可能である。論考の目的で、方法600について図1を参照して説明する。
【0083】
ブロック610では、ネットワークデバイス110は端末デバイス120からランダムアクセス要求を受信し、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び端末デバイス120の識別子を含む。ブロック620では、ランダムアクセス要求に応答して、ネットワークデバイス110は、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定する。ブロック630では、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120に、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信する。
【0084】
いくつかの例示の実施形態では、制御情報を判定することは、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを判定することであって、タイミング調整量は端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおける端末デバイス120とのタイミングアライメントに使用される、タイミングアドバンスコマンドを判定すること、ネットワークデバイス110から端末デバイス120への第1のリンクに対する第1のリソースを使用することによって、タイミングアドバンスコマンドを端末デバイス120に送信すること、及び、第1のリソースに基づいて制御情報を判定すること、を含む。
【0085】
いくつかの例示の実施形態において、制御情報を判定することは、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを判定することであって、タイミング調整量は、端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおける端末デバイス120とのタイミングアライメントに使用される、タイミングアドバンスコマンドを判定すること、及び、タイミングアドバンスコマンドに基づいて制御情報を判定することを含む。
【0086】
いくつかの例示の実施形態では、方法600は、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であることを端末デバイス120に示すことをさらに含む。
【0087】
いくつかの例示の実施形態では、制御情報を判定することは、ネットワークデバイス110によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定に基づいて制御情報を判定することであって、タイマーは、ネットワークデバイス110が、端末デバイス120からネットワークデバイス110への第2のリンクにおける端末デバイス120とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成される、制御情報を判定することを含む。
【0088】
いくつかの例示の実施形態では、方法600は、タイマーが作動していないとの判定にさらに基づいて制御情報を判定することをさらに含む。
【0089】
いくつかの例示の実施形態では、方法600は、タイミングアドバンスコマンドを送信した後にタイマーを開始することをさらに含む。
【0090】
いくつかの例示の実施形態では、判定に基づいて制御情報を判定することは、タイマーが作動していると判定することに応答して、第2のリンクに対する第2のリソースを示すための制御情報を判定することをさらに含む。
【0091】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120の識別子は端末デバイス120のセル無線ネットワーク一時識別子を含む。
【0092】
いくつかの例示の実施形態では、端末デバイス120はネットワークデバイス110と接続状態にある。
【0093】
いくつかの例示の実施形態では、方法500を実行することが可能な装置(例えば、端末デバイス120)は、方法500の各ステップを行うための手段を含んでもよい。該手段は任意の適した形態で実装され得る。例えば、手段は回路またはソフトウェアモジュールで実装され得る。
【0094】
いくつかの例示の実施形態では、装置は、装置において、第2の装置にランダムアクセス要求を送信するための手段であって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を送信するための手段と、第2の装置から、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を受信するための手段であって、制御情報は、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す、制御情報を受信するための手段と、制御情報に少なくとも部分的に基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段と、を含む。
【0095】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、第2の装置から装置への第1のリンクに対する第1のリソースを示す制御情報に応答して、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドが第1のリソースを使用することによって受信されるかどうかを判定するための手段であって、タイミング調整量は装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメントに使用される、判定するための手段、及び、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0096】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメントに使用されるタイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを示す制御情報に応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0097】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段は、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であるかどうかを判定するための手段、及び、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0098】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段であって、タイマーは、装置が、装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成される、判定するための手段を含む。
【0099】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、タイマーが作動していないとの判定にさらに基づく。
【0100】
いくつかの例示の実施形態では、装置は、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答してタイマーを開始するための手段をさらに含む。
【0101】
いくつかの例示の実施形態では、判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、タイマーが作動しており、かつ制御情報が第2のリンクに対する第2のリソースを示していると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0102】
いくつかの例示の実施形態では、装置の識別子は、装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む。
【0103】
いくつかの例示の実施形態では、装置は第2の装置と接続状態にある。
【0104】
いくつかの例示の実施形態では、装置は端末デバイスを含み、第2の装置はネットワークデバイスを含む。
【0105】
いくつかの例示の実施形態では、方法600を実行することが可能な装置(例えば、ネットワークデバイス110)は、方法600の各ステップを行うための手段を含み得る。手段は任意の適した形態で実装され得る。例えば、手段は回路網またはソフトウェアモジュールで実装され得る。
【0106】
いくつかの例示の実施形態では、装置は、装置において、第2の装置からランダムアクセス要求を受信するための手段であって、ランダムアクセス要求は、ランダムアクセス手順に対する、ランダムアクセスプリアンブル及び第2の装置の識別子を含む、ランダムアクセス要求を受信するための手段と、ランダムアクセス要求に応答して、装置と第2の装置との間の通信のためのリソース及びタイミング情報のうちの少なくとも1つを示す制御情報を判定するための手段と、第2の装置に、識別子にアドレス指定された制御チャネルに関する制御情報を送信するための手段と、を含む。
【0107】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、第2の装置から装置への第1のリンクに対する第1のリソースを示す制御情報に応答して、タイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドが第1のリソースを使用することによって受信されるかどうかを判定するための手段であって、タイミング調整量は装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメントに使用される、判定するための手段、及び、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0108】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメントに使用されるタイミング調整量に対するタイミングアドバンスコマンドを示す制御情報に応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0109】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段は、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であるかどうかを判定するための手段、及び、タイミングアドバンスコマンドがランダムアクセス要求に対する応答であると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0110】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、装置によって保持されるタイマーが作動しているかどうかの判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段であって、タイマーは、装置が、装置から第2の装置への第2のリンクにおける第2の装置とのタイミングアライメント中であるかどうかを示すように構成される、ランダムアクセス手順の結果を判定するための手段を含む。
【0111】
いくつかの例示の実施形態では、ランダムアクセス手順の結果を判定することは、タイマーが作動していないとの判定にさらに基づく。
【0112】
いくつかの例示の実施形態では、タイミングアドバンスコマンドが受信されると判定することに応答してタイマーを開始するための手段をさらに含む。
【0113】
いくつかの例示の実施形態では、判定にさらに基づいてランダムアクセス手順の結果を判定するための手段は、タイマーが作動しており、かつ制御情報が第2のリンクに対する第2のリソースを示していると判定することに応答して、ランダムアクセス手順が成功であると判定するための手段を含む。
【0114】
いくつかの例示の実施形態では、装置の識別子は、装置のセル無線ネットワーク一時識別子を含む。
【0115】
いくつかの例示の実施形態では、装置は第2の装置と接続状態にある。
【0116】
いくつかの例示の実施形態では、装置は端末デバイスを含み、第2の装置はネットワークデバイスを含む。
【0117】
図7は、本開示の実施形態を実施するのに適しているデバイス700の簡略化されたブロック図である。デバイス700は、通信デバイス、例えば、図1に示されるような端末デバイス120またはネットワークデバイス110を実装するために提供され得る。示されるように、デバイス700は、1つまたは複数のプロセッサ710、プロセッサ710に結合される1つまたは複数のメモリ720、及びプロセッサ710に結合される1つまたは複数の通信モジュール740を含む。
【0118】
通信モジュール740は双方向通信のためのものである。通信モジュール740は通信を容易にするための少なくとも1つのアンテナを有する。通信インターフェースは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0119】
プロセッサ710は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、かつ、非限定的な的な例として、以下、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び、マルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含んでもよい。デバイス700は、時間的に、メインプロセッサを同期するクロックにスレーブする特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有し得る。
【0120】
メモリ720は、1つまたは複数の不揮発性メモリ及び1つまたは複数の揮発性メモリを含んでもよい。不揮発性メモリの例は、読み取り専用メモリ(ROM)724、電気的プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、ならびに、他の磁気ストレージ及び/または光ストレージを含むがこれらに限定されない。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)722、及びパワーダウン期間には持続しない他の揮発性メモリを含むがこれらに限定されない。
【0121】
コンピュータプログラム730は、関連のプロセッサ710によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム730はROM720に記憶されてもよい。プロセッサ710は、プログラム730をRAM720にロードすることによって、任意の適したアクション及び処理を実行してもよい。
【0122】
本開示の実施形態はプログラム730によって実施され得、それによって、デバイス700は、図5図6を参照して論じられるような本開示の任意のプロセスを行ってもよい。本開示の実施形態はまた、ハードウェアによって、またはソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実施されてもよい。
【0123】
いくつかの実施形態では、プログラム730は、デバイス700に(メモリ720などに)、またはデバイス700がアクセス可能である他の記憶装置に含まれ得るコンピュータ可読媒体に有形的に収容されてもよい。デバイス700は、実行のためにコンピュータ可読媒体からRAM722にプログラム730をロードしてもよい。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、及びDVDなどの任意のタイプの有形の不揮発性ストレージを含んでもよい。図8は、CDまたはDVDの形態におけるコンピュータ可読媒体800の一例を示す。コンピュータ可読媒体にはプログラム730が記憶されている。
【0124】
一般的に、本開示のさまざまな実施形態は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよいが、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。本開示の実施形態のさまざまな態様が、ブロック図、フローチャートとして、またはその他の画像表示を使用して示されかつ説明されているが、本明細書に説明されるブロック、装置、システム、技法、または方法が、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊用途の回路もしくはロジック、汎用ハードウェアもしくはコントローラまたは他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの何らかの組み合わせで実装されてもよいことは、理解されたい。
【0125】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体において有形的に記憶される少なくとも1つのコンピュータプログラムを提供する。コンピュータプログラム製品は、ターゲットの実在または仮想のプロセッサ上のデバイスにおいて実行されるプログラムモジュールに含まれるものなどのコンピュータ実行可能命令を含んで、図5図6を参照して上述されるような方法500または600を実行する。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを行うまたは特定の抽象データ型を実施する、ルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、またはデータ構造などを含む。プログラムモジュールの機能性は、さまざまな実施形態において所望されるように、プログラムモジュール間で組み合わせまたは分割され得る。プログラムモジュールに対する機械実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行されてもよい。分散デバイスでは、プログラムモジュールはローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体両方に配置され得る。
【0126】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラム言語の任意の組み合わせで記述されてよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサもしくはコントローラに提供され得ることで、プログラムコードは、プロセッサまたはコントローラによって実行される時、フローチャート及び/またはブロック図で指定される機能/動作が実施されるようにする。プログラムコードは、全てマシン上で、部分的にマシン上で、スタンドアローンソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上でされる場合もあれば、全てリモートマシンまたはサーバ上で実行される場合もある。
【0127】
本開示の文脈では、コンピュータプログラムコードまたは関連のデータは、デバイス、装置、またはプロセッサが上述されるようなさまざまなプロセス及び動作を行うことができるように任意の適したキャリアによって担持され得る。キャリアの例は、信号及びコンピュータ可読媒体などを含む。
【0128】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、限定はされないが、電子、磁気、光、電磁、赤外線、もしくは半導体システム、装置、またはデバイス、あるいは、先述の任意の適した組み合わせを含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続部、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または先述の任意の適した組み合わせを含むことが考えられる。
【0129】
さらに、動作が特定の順番で示されているが、これは、このような動作が示される特定の順番でまたは順次行われる、または所望の結果を実現するために、示される動作全てが行われる必要があるとして理解されるべきではない。ある特定の状況では、マルチタスキング及び並列処理は有利であり得る。同様に、いくつかの具体的な実装の詳細が上記の論述に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定としてではなく、特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるものとする。別個の実施形態の文脈で説明されるある特定の特徴はまた、単一の実施形態における組み合わせで実装されてもよい。反対に、単一の実施形態の文脈で説明されるさまざまな特徴はまた、複数の実施形態で別々にまたは任意の適した部分的組み合わせで実装されてもよい。
【0130】
本開示は、構造的特徴及び/または方法による動作に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定められる本開示が上述される具体的な特徴または動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、上述された具体的な特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する形態の例として開示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8