(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】プロセス制御データの遠隔アクセスを構成するための方法と装置
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241007BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20241007BHJP
【FI】
G05B23/02 301W
G06Q50/04
(21)【出願番号】P 2022070353
(22)【出願日】2022-04-21
(62)【分割の表示】P 2017200619の分割
【原出願日】2017-10-16
【審査請求日】2022-05-18
(32)【優先日】2016-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーク ジェイ. ニクソン
(72)【発明者】
【氏名】デビッド アール. デニソン
(72)【発明者】
【氏名】ホア ヴァン レイ
(72)【発明者】
【氏名】ケン ジェイ. ビオーター
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アール. ストリンデン
(72)【発明者】
【氏名】マリアナ ディオニシオ
(72)【発明者】
【氏名】キム オーディーン ヴァン ケンプ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ウイリアム ポプロウスキー
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-198365(JP,A)
【文献】特表2016-517603(JP,A)
【文献】特開2011-204238(JP,A)
【文献】特開2011-164958(JP,A)
【文献】特開2008-147892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスプラントのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法であって、
コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、前記プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、前記プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することであって、前記構成データが、前記プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する前記情報が、前記プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む、受信することと、
前記コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、前記タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び前記第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、前記プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することと、
前記コンピューティングデバイスの前記1つ以上のプロセッサによって、前記構成データに基づいて、前記エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することであって、各制御モジュールが、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる、識別することと、
前記コンピューティングデバイスの前記1つ以上のプロセッサによって、複数のエントリを有する利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することであって、該階層リストが少なくとも、エントリ、すなわち、前記第1のレベル識別子を含む第1のレベルのエントリ、前記第2のレベルの識別子を含む第2のレベルのエントリ、及び前記識別された制御モジュールを含む制御モジュールエントリを含む、生成することと、
第2のネットワークを介して前記コンピューティングデバイスから前記遠隔コンピューティングデバイスに、前記階層リストからの複数のエントリを通信することと、
前記コンピューティングデバイスにおいて、前記第2のネットワークを介して前記遠隔コンピューティングデバイスから、前記階層リストからの
1以上のエントリの選択を受信することと、
前記コンピューティングデバイスにおいて、前記第1のネットワークを介して
、プロセス制御環境ネットワーク内で前記プロセス制御システムと前記コンピューティングデバイスとの間に配置されたデータサーバから、前記コンピューティングデバイスに前記データ
サーバから通信されるプロセスデータのリストのポーリング要求を受信することと、
前記ポーリング要求に応答してのみ、前記第1のネットワークを介して前記コンピューティングデバイスから前記データサーバに前記リストを通信することと、
前記コンピューティングデバイスにおいて、前記第1のネットワークを介して前記データサーバから、
前記プロセスデータの前記
1以上のエントリと関連付けられるデータ値を含み、前記リストに基づく、
1以上のデータ値を受信することと、
前記第2のネットワークを介して前記コンピューティングデバイスから前記遠隔コンピューティングデバイスに前記
1以上のエントリと関連付けられる前記データ値を通信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記
1以上のデータ値が、前記データサーバからのプロセスデータ値のデータストリームとして、前記コンピューティングデバイスによって受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プロセスデータ値が、前記プロセス制御システム内の複数のデバイスによって生成され、前記それぞれのプロセスデータ値が生成されるとき、各プロセスデータ値が、リアルタイムで前記データサーバから受信される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記構成データが、前記プロセスプラントを制御するために前記プロセス制御システム内のコントローラによって使用される1つ以上の構成ファイルとして受信され、及び/または、
構成データが、前記コンピューティングデバイスからの要求を伴わずに、前記データサーバから定期的に受信される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記階層リストの前記エントリが、前記複数のエンティティまたは前記複数の制御モジュールと関連付けられるパラメータエントリをさらに含み、及び/または、
前記階層リストが、重要業績評価指標(KPI)、バッチ情報、維持管理情報、効率情報、前記プロセスプラント内の設備もしくは条件に関する知識ベースの情報、意思決定サポート情報、またはスケジュール情報、のうちの1つ以上を含む、前記プロセスプラントと関連付けられる追加的なデータをさらに含み、及び/または、
前記階層リストが、前記プロセス制御システムの全ての前記利用可能なプロセスデータを含む、
1以上の入れ子リストである、
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記
1以上のエントリの前記選択が、前記コンピューティングデバイスのメモリに記憶された所定の閲覧リストの
選択である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
プロセスデータをプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスに提供するための命令を記憶するコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体であって、該命令が前記
遠隔コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、前記
遠隔コンピューティングデバイスに、
第1のネットワークを介して、前記プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、前記プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信させ、前記構成データが、前記プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティと関連付けられる前記情報が、少なくとも1つのタグを含み、
第2のネットワークを介して前記遠隔コンピューティングデバイスからクエリを受信させ、前記クエリが、前記エンティティの前記タグと関連付けられる1つ以上の検索パラメータを含み、
1つ以上のエンティティと関連付けられる前記1つ以上の検索パラメータ及び前記タグに基づいて、前記1つ以上のエンティティを識別させ、
前記識別された1つ以上のエンティティと関連付けられるエントリを含むエントリのリストを生成させ、
前記第2のネットワークを介して前記リストを前記遠隔コンピューティングデバイスに通信させ、
前記遠隔コンピューティングデバイスから前記第2のネットワークを介して、前記リストからの
1以上のエントリの選択を受信させ、
前記第1のネットワークを介して
、プロセス制御環境ネットワーク内で前記プロセス制御システムとコンピューティングデバイスとの間に配置されたデータサーバから受信されるデータのリストのポーリング要求を受信させ、
前記受信した前記
1以上のエントリの選択に基づいて、受信された前記データのリストを生成させ、
前記ポーリング要求に応答してのみ、前記第1のネットワークを介して前記リストを前記データサーバに通信させ、
前記データサーバから前記第1のネットワークを介して、
前記プロセスデータの前記
1以上のエントリと関連付けられるデータ値を含み、受信したデータの前記リストに基づく、
1以上のデータ値を受信させ、
前記第2のネットワークを介して、前記
1以上のエントリと関連付けられる前記データ値を前記遠隔コンピューティングデバイスに通信させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項8】
前記
1以上のデータ値が、前記データサーバから、プロセスデータ値のデータストリームとして受信される、請求項
7に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項9】
前記プロセスデータ値が、前記プロセス制御システム内の複数のデバイスによって生成され、前記それぞれのプロセスデータ値が生成されるとき、各プロセスデータ値が、リアルタイムで前記データサーバから受信される、請求項
8に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項10】
(i)前記構成データが、前記プロセスプラントを制御するために前記プロセス制御システム内のコントローラによって使用される1つ以上の構成ファイルとして受信され、
(ii)前記構成データが、前記プロセスプラント内の複数のデバイスの階層情報を含み、
(iii)前記構成データが、複数の別々の通信を介して受信され、
前記複数の別々の通信のうちの少なくとも一部が、前記複数のエンティティと関連付けられる新しいまたは変更された情報のみを含み、及び/または、
前記構成データが、前記プロセス制御システム内のエンティティと関連付けられる複数のプロセスパラメータと関連付けられる情報を含む、
請求項
7から
9のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項11】
前記
1以上のエントリの前記選択が、前記コンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体に記憶された所定の閲覧リストの
選択である、請求項
7から
10のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項12】
前記コンピュータシステムに、
前記選択された
1以上のエントリと関連付けられる1つ以上の追加的なエンティティを識別させ、
前記追加的なエンティティと関連付けられる追加的なデータ値を通信させる命令をさらに記憶し、
前記受信した
1以上のデータ値が、前記追加的なエンティティと関連付けられる前記追加的なデータ値をさらに含む、請求項
7から
11のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項13】
前記1つ以上のエンティティのうちの少なくとも1つまたは前記1つ以上の追加的なエンティティのうちの少なくとも1つが、プロセスプラントの領域であり、前記領域が、前記プロセス制御システムによって制御される複数の設備ユニットを含む、請求項
12に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項14】
前記1つ以上の追加的なエンティティが、(i)前記プロセス制御システム内のプロセスコントローラによって実装される制御モジュールであり、及び/または(ii)前記選択された
1以上のエンティティと関連付けられる前記構成データに基づいて識別される、請求項
12に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項15】
前記クエリが、プロセスデータ値と関連付けられる1つ以上の追加的な検索パラメータを含み、前記1つ以上の追加的な検索パラメータが、時間フレーム、アラームのレベル、前記プロセスプラント内の条件の種類、または前記プロセスプラント内の環境パラメータのレベルのうちの少なくとも1つを示す、請求項
7から
14のいずれか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【請求項16】
プロセスプラントのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法であって、
コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、前記プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、前記プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することであって、前記構成データが、前記プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する前記情報が、前記プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む、受信することと、
前記コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、前記タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び前記第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、前記プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することと、
前記コンピューティングデバイスの前記1つ以上のプロセッサによって、前記構成データに基づいて、前記エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することであって、各制御モジュールが、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる、識別することと、
前記コンピューティングデバイスの前記1つ以上のプロセッサによって、利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することと、
前記利用可能なプロセスデータの階層リストから、監視リストまたはアラームリストに含むためのデフォルトの一組の情報を選択することであって、前記デフォルトの一組の情報が、前記構成データの特徴に従って判定される、選択することと、を含む、方法。
【請求項17】
監視リストまたはアラームリストに含むために、前記利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することが、
(i)監視リストに含むために、前記利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、前記構成データの前記特徴が、前記構成データの概要表示モジュールを備え、
(ii)監視リストに含むために、前記利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、前記構成データの前記特徴が、前記プロセスプラントの領域、ユニット、またはセルを含み、前記デフォルトの一組の情報が、前記
領域、ユニット、またはセル内に全てのモジュールを備え、及び/または、
(iii)アラームリストに含むために、前記利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、前記構成データの前記特徴が、オペレーターステーションのアラーム構成を含み、前記デフォルトの一組の情報が、前記オペレーターステーションのアラーム構成と関連付けられる一組のアラームを含む、
請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記デフォルトの一組の情報が、アラーム優先度、アラーム機能、及び/またはアラーム通知設定を含む、一組の予め定義されたフィルタ基準をさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
前記コンピューティングデバイスにおいて、前記第1のネットワークを介して前記プロセス制御システム内の前記1つ以上のコンポーネントから、前記プロセス制御システムの少なくとも一部の更新された構成を記載する更新された構成データを受信することであって、前記更新された構成データが、前記プロセス制御システム内の前記複数のエンティティと関連付けられる更新された情報を含む、受信することと、
監視リストまたはアラームリストに含むために、前記利用可能なプロセスデータの階層リストから更新されたデフォルトの一組の情報を選択することであって、前記更新されたデフォルトの一組の情報が、前記更新された構成データの特徴に従って判定される、選択することと、をさらに含む、請求項
16から
18のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、プロセス制御環境のモバイル監視に関し、特に、複数のモバイルデバイスに関するプロセス制御システムのカスタマイズ可能なリアルタイムの認識を提供するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
分散制御システム(DCS)は、化学、石油化学、精製、医薬、食品及び飲料、電力、セメント、水及び廃水、油及びガス、パルプ及び紙、ならびに鉄鋼を含む様々なプロセス産業において使用され、また、単一の場所または遠隔位置で動作するバッチ、フェドバッチ、及び連続プロセスを制御するために使用される。プロセスプラントには、典型的に、アナログバス、デジタルバス、もしくはアナログ/デジタル複合バスを介して、または無線通信リンクもしくはネットワークを介して1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結された1つ以上のプロセスコントローラが含まれる。集合的に、様々なデバイスは、プロセス、安全シャットダウンシステム、火災及びガス検知システズ、機械健全性監視システム、維持管理システム、意思決定サポート、ならびに他のシステムを制御するために、監視機能、制御機能、及び収集機能を遂行する。
【0003】
フィールドデバイスは、例えば、弁、弁位置決め具、切替器、伝送器(例えば、温度、圧力、液位、及び流量センサ)であってもよく、プロセス環境内に位置付けられ、一般に、弁の開け閉めまたはプロセスパラメータの測定等の物理的機能またはプロセス制御機能を遂行して、プロセスプラントまたはシステム内で実行される1つ以上のプロセスを制御する。広く公知のフィールドバスプロトコルに準拠したフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイスは、制御計算、アラーム機能、及び一般にコントローラ内に実装される他の制御機能も遂行し得る。典型的にプラント環境内にも位置付けられるプロセスコントローラは、フィールドデバイスによって行われるプロセス測定及び/またはフィールドデバイスに関係する他の情報を示す信号を受信し、例えば、プロセス制御の意思決定を下し、受信した情報に基づいて制御信号を生成し、フィールドデバイス内で遂行されている制御モジュールまたはブロックと協調する異なる制御モジュール(HART(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、及びFOUNDATION(登録商標)フィールドバスフィールドデバイス等)を実行するコントローラアプリケーションを実行する。コントローラ内の制御モジュールは、通信ラインまたはリンク越しに制御信号をフィールドデバイスに送り、それによってプロセスプラントまたはシステムの少なくとも一部分の動作を制御する。
【0004】
フィールドデバイス及びコントローラからの情報は、通常、データハイウェイ越しに1つ以上の他のハードウェアデバイス(典型的には、苛酷なプラント環境から離隔した制御室または他の位置に配設されたオペレーターワークステーション、パーソナルコンピュータもしくはコンピューティングデバイス、データヒストリアン、レポート生成器、中央集中型データベース、または他の中央集中型運営管理コンピューティングデバイス等)に供される。これらのハードウェアデバイスの各々は、典型的には、プロセスプラントにわたって、またはプロセスプラントの一部分にわたって中央集中化される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、プロセスを制御すること及び/またはプロセスプラントを運転することに関して、オペレーターが機能(プロセス制御ルーチンの設定を変更すること、コントローラもしくはフィールドデバイス内の制御モジュールの動作を修正すること、プロセスの現在の状況を閲覧すること、フィールドデバイス及びコントローラによって生成されたアラームを閲覧すること、人員を訓練するためもしくはプロセス制御ソフトウェアを試験する目的でプロセスの動作をシミュレートすること、構成データベースを維持及び
更新すること等)を遂行することを可能にし得るアプリケーションを実行する。ハードウェアデバイス、コントローラ、及びフィールドデバイスによって利用されるデータハイウェイとしては、有線通信経路、無線通信経路、または有線通信経路及び無線通信経路の組み合わせが挙げられ得る。
【0005】
一例として、Emerson Process Managementによって販売されるDeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内の様々な場所に位置付けられた異なるデバイスの内部に記憶されるか、またはそれらによって実行される複数のアプリケーションを含む。1つ以上のワークステーションまたはコンピューティングデバイス内に存在する構成アプリケーションは、ユーザーが、プロセス制御モジュールを作成または変更し、これらのプロセス制御モジュールを、データハイウェイを介して専用分散コントローラにダウンロードすることを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックから構成され、これらの機能ブロックは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルにおけるオブジェクトであり、制御スキーム内でそれに対する入力に基づいて機能を遂行し、制御スキーム内の他の機能ブロックに出力を提供する。構成アプリケーションはまた、オペレーターに対してデータを表示するために閲覧アプリケーションによって使用されるオペレーターインターフェースを構成エンジニアが作成または変更することを可能にし得、オペレーターがプロセス制御ルーチン内で設定(設定値等)を変更することを可能にし得る。各専用コントローラ、及び一部の場合には1つ以上のフィールドデバイスは、それらに割り当てられ、ダウンロードされた制御モジュールを実行するそれぞれのコントローラアプリケーションを記憶かつ実行し、実際のプロセス制御機能を実装する。1つ以上のオペレーターワークステーション上で(またはオペレーターワークステーション及びデータハイウェイと通信可能に接続する1つ以上の遠隔コンピューティングデバイス上で)実行され得る閲覧アプリケーションは、コントローラアプリケーションからデータハイウェイを介してデータを受信し、このデータを、ユーザーインターフェースを使用してプロセス制御システムの設計者、オペレーター、またはユーザーに表示し、オペレーターの画面、エンジニアの画面、及び技術者の画面等の、複数の異なる画面のいずれかを提供し得る。データヒストリアンアプリケーションは、典型的には、データハイウェイ越しに提供されるデータの一部または全部を収集し、また記憶するデータヒストリアンデバイスの内部に記憶され、それによって実行される一方で、構成データベースアプリケーションは、データハイウェイに取り付けられたさらなるコンピュータ内で実行され、現在のプロセス制御ルーチン構成及びそれに関連付けられたデータを記憶し得る。代替として、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーション内に位置付けられ得る。
【0006】
多くの分散プロセス制御システムにおいて、プロセスプラント内の各フィールドデバイスには、一意的なデバイスタグが割り当てられる。一意的なデバイスタグは、対応するフィールドデバイスを参照するための簡単な方法を提供する。デバイスタグは、制御モジュール内の機能ブロックに対する入力または出力のソースまたはデスティネーションをそれぞれ指定するために、プロセス制御システムの構成中に使用され得る。各信号タイプは、該信号タイプと関連付けられる特定のフォーマットまたは一組の情報を有し、特定のデバイスのデバイスタグは、デバイスタグが機能ブロックの入力または出力と関連付けられるとき、機能ブロックが信号と関連付けられたフォーマット及び情報を知るように、該デバイスタグと関連付けられる特定の信号タイプを有し得る。フィールドデバイスが該フィールドデバイスと関連付けられる複数の信号を有する(例えば、弁が、圧力及び温度の両方を測定し、伝送し得る)場合において、デバイス信号タグは、フィールドデバイスの各信号と関連付けられ得る。
【0007】
様々な理由から、プロセス制御システムのデータへのアクセスは、従来、プロセスプラント施設上にある間のみ、ならびに/またはオペレーターワークステーション、コントロ
ーラ、データヒストリアン、及び他の設備を連結するデータハイウェイに接続されたデバイスを使用している間のみ利用することができた。セキュリティは、プロセス制御システムに関する特定の懸念であり、したがって、プロセス制御システムオペレーターは、一般に、プロセス制御システムを外部のネットワーク環境(例えば、インターネット)から物理的に分離して、外部の行為者がプロセス制御システムに障害を生じさせる、製品の品質もしくは存続能力に影響を及ぼす、または機密情報にアクセスする、もしくはそれを盗難する機会を制限もしくは防止する。
【0008】
最近では、いくつかのモバイルソリューションが現れてきたが、これらは、プロセスプラントを構成するプロセスネットワーク及びデータハイウェイに直接連結されていないときでも、ユーザーが、スマートフォン等のモバイルデバイスを介してプロセス制御システムからいくつかの情報を閲覧することを可能にする。これらのソリューションは、データヒストリアン等の単一のデータソースの監視を可能にし、よって、利用可能なデータは、データヒストリアンに記憶されているデータ(すなわち、プロセスプラント内の総データのうちの小さいサブセット)に限定される。追加として、このようなシステムを介して利用することができるデータでさえも、(データがデータヒストリアンに記憶される頻度のため)リアルタイムで利用することができない。さらに、データが利用可能になるまでの遅れ、及び利用可能なデータの限定されたサブセットのため、一般に、現在提供されているモバイルシステムを介してアラームを利用することができず、アラームのような機能をいくつかのモバイルシステム上で利用できるようになり得る程度まで、アラームは、プロセス制御システムを「ネイティブ」としない(すなわち、アラームは、モバイルシステムの上部の層として提供され、また、実施するために、高価で時間のかかるエンジニアリングを必要とする)か、またはアラームを評価し、トラブルシューティングするために必要なリアルタイムの履歴データが不足する。
【発明の概要】
【0009】
本明細書に記載されるようなシステム及び方法の一部の態様は、プロセスプラントのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスへの安全かつ適時のプロセスデータの通信に関する。本システム及び方法は、データサーバからプロセスデータを受信するモバイルサーバを介した、プロセス制御システム内の任意のプロセスデータへのリアルタイムの安全なアクセスを可能にし得、その結果、データ値がプロセス制御システム内のコントローラによって生成または受信されるときに、プロセス制御システムからリアルタイムでプロセスデータを得る。
【0010】
実施形態では、プラントプロセスのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法は、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することを含む。構成データは、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する情報は、プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む。本方法はまた、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することも含む。追加として、本方法は、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、構成データに基づいて、エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することを含む。各制御モジュールは、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる。本方法は、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することであって、該階層リストが少なくとも、エントリ、すなわち、第1のレベル識別子を含む第1のレベルのエントリ、第2のレベルの識別子を含む第2のレベルのエントリ、
及び識別された制御モジュールを含む制御モジュールエントリを含む、生成することを含む。加えて、本方法は、第2のネットワークを介してコンピューティングデバイスから遠隔コンピューティングデバイスに、階層リストからの複数のエントリを通信することと、コンピューティングデバイスにおいて、第2のネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスから、階層リストからの一組のエントリの選択を受信することと、を含む。さらに、本方法は、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介してデータサーバから、一組のエントリと関連付けられるデータ値を含む一組のデータ値を受信することと、第2のネットワークを介してコンピューティングデバイスから遠隔コンピューティングデバイスに一組のエントリと関連付けられるデータ値を通信することと、を含む。
【0011】
他の実施形態では、コンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体は、プロセスデータをプロセス制御システムから遠隔コンピューティングシステムに提供するための命令を記憶する。コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、命令は、コンピューティングデバイスに、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信させる。構成データは、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、該情報は、各エンティティと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む。本命令はまた、プロセッサに、第2のネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスからクエリを受信させ、クエリが、エンティティのタグと関連付けられる1つ以上の検索パラメータを含み、1つ以上のエンティティと関連付けられる1つ以上の検索パラメータ及びタグに基づいて、1つ以上のエンティティを識別させる。さらに、本命令は、プロセッサに、識別された1つ以上のエンティティと関連付けられるエントリを含むエントリのリストを生成させ、第2のネットワークを介してリストを遠隔コンピューティングデバイスに通信させ、遠隔コンピューティングデバイスから第2のネットワークを介して、リストからの一組のエントリの選択を受信させる。本命令はまた、プロセッサに、データサーバから第1のネットワークを介して、一組のエントリと関連付けられるデータ値を含む一組のデータ値を受信させ、第2のネットワークを介して、一組のエントリと関連付けられるデータ値を遠隔コンピューティングデバイスに通信させる。
【0012】
さらに別の実施態様では、プラントプロセスのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法は、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することを含む。構成データは、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する情報は、プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む。本方法はまた、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することも含む。さらに、本方法は、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、構成データに基づいて、エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することを含み、各制御モジュールは、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる。本方法は、最後に、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することと、利用可能なプロセスデータの階層リストから、監視リストまたはアラームリストに含むためのデフォルトの一組の情報を選択することであって、デフォルトの一組の情報が、構成データの特徴に従って判定される、選択することと、を含む。
【0013】
本明細書に記載される方法、装置、及びシステムの特徴及び利点は、以下の発明を実施
するための形態及び添付の図面を参照して最良に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本記載によるプロセス制御環境の例のブロック図である。
【
図1B】プロセス制御環境のプロセスの例を図示する流れ図である。
【
図1C】
図1Bのプロセスの例内の個別のユニットのブロック図である。
【
図1D】
図1Cのユニットにおける個別のプロセス制御エンティティを図示する図である。
【
図1E】
図1Bのプロセスの例における別のプロセス制御エンティティを通した、製品のフローを図示するブロック図である。
【
図1F】本記載に従って表示され得る2つの表示グラフィックスの例を描写する図である。
【
図1G】本記載に従って表示され得る監視リストの例を描写する図である。
【
図1H】
図1Gの監視リスト上の特定の項目に関連するデータを示す表示の例を描写する図である。
【
図1I】本記載に従って表示されるアラームリストの例を描写する図である。
【
図1J】
図1Iのアラームリストの特定のアラームについて生成され得る表示を描写する図である。
【
図1K】デバイスを横長方向に回転させたときに示され得る、
図1Hにおける情報の代替の表示を描写する図である。
【
図1L】本記載に従うプロセス制御環境におけるモバイル情報配布のためのシステムの構造全体を図示するブロック図を描写する図である。
【
図2A】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータリスト構成方法の例の流れ図である。
【
図2B】プロセスプラントのプロセス制御システムにおける構成データ検索方法の例の流れ図である。
【
図2C】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータサブスクリプション方法の流れ図である。
【
図2D】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータサブスクリプション通信シーケンスの例のシーケンス線図である。
【
図2E】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータサーバ通信方法の例の流れ図である。
【
図2F】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータサーバ通信シーケンスの例のシーケンス線図である。
【
図2G】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるモバイルサーバ通信方法の例の流れ図である。
【
図2H】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるモバイルサーバ通信シーケンスの例のシーケンス線図である。
【
図2I】プロセスプラントのプロセス制御システムにおける閲覧リストサブスクリプションシーケンスの例のシーケンス線図である。
【
図2J】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるデータサーバの例のブロック図である。
【
図2K】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるモバイルサーバの例のブロック図である。
【
図2L】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるモバイルサーバ内部通信アーキテクチャの例のブロック図である。
【
図2M】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるアラーム通知方法の例の流れ図である。
【
図2N】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるアラーム伝送シーケンスの例のシーケンス線図である。
【
図2O】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるアラーム通知アーキテクチャの例のブロック図である。
【
図2P】プロセスプラントのプロセス制御システムにおけるアラーム応答方法の例の流れ図である。
【
図2Q】本明細書に記載されるシステム及び方法に従うウェブクライアントの実現形態の例のブロック図である。
【
図3A】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するGUI生成シーケンスの例の信号線図である。
【
図3B】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するリストの中のリストGUIの表現の例の図である。
【
図3C】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するリストの中のリストGUIの表現の例の図である。
【
図3D】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIの表現の例の図である。
【
図3E】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リスト項目GUIの表現の例の図である。
【
図3F】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リスト項目GUIの表現の例の図である。
【
図3G】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するアラームリストGUIの表現の例の図である。
【
図3H】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するアラーム項目GUIの表現の例の図である。
【
図3I】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIを介した組み合わせ監視リスト項目のプロセスにおける工程の表現の例の図である。
【
図3J】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIを介した組み合わせ監視リスト項目のプロセスにおける工程の表現の例の図である。
【
図3K】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIを介した組み合わせ監視リスト項目のプロセスにおける工程の表現の例の図である。
【
図3L】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIを介した組み合わせ監視リスト項目のプロセスにおける工程の表現の例の図である。
【
図3M】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する監視リストGUIを介した組み合わせ監視リスト項目のプロセスにおける工程の表現の例の図である。
【
図3N】モバイルコンピューティングデバイスによって実装されるリスト構成方法の例の流れ図である。
【
図3P】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する選択インターフェースの表現の例の図である。
【
図3Q】モバイルコンピューティングデバイス上で実行する検索インターフェースの表現の例の図である。
【
図3R】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するフィルタインターフェースの表現の例の図である。
【
図3S】モバイルコンピューティングデバイスによって実装されるユーザーアクセス構成方法の例の流れ図である。
【
図3T】モバイルコンピューティングデバイス上で実行するユーザーアクセスインターフェースの表現の例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記のように、公知の分散プロセス制御システムは、プロセス制御システムと関連付けられるオペレーター、維持管理人員、及び他の人が、オペレーターワークステーションから離隔したときに、及び/またはプロセスプラントの物理的な位置から離隔したときに、状況認識を維持する能力が不足している。その結果、プラント人員は、物理的に存在しな
い限り、プロセス制御システム及びプロセスプラントの動作を観察することができない。プロセスプラントは、典型的に、複数のシフトによって動作するので、プロセスプラントの観察値及び動作は、しばしば、毎日複数回引き渡される。特定のシフトに関するプラント人員は、次のシフトに関する人々にメモを残し得るので、これらのシフトの変更は、プロセス及び設備の動作及び管理に不連続性をもたらし、これは、製品品質、プラント効率、維持管理、環境安全、規制遵守、及びプロセスプラント管理の他の態様に悪影響を及ぼす可能性がある。本明細書に記載されるモバイル情報配布のためのシステム、デバイス、及び方法の実現形態は、そのようなシフトの変更によってもたらされる不連続性の多くを緩和することができ、プラント人員の増加した状況認識を提供することができ、また、以下の開示の全体を通して明らかになる追加的な利点をもたらすことができる。
【0016】
図1Aは、必ずしもプロセスプラント施設に位置付けられず、プロセスプラントと関連付けられるデータへのアクセスを有する、複数のモバイルデバイス14をサポートするためのモバイルサービスインフラストラクチャ12を含む、プロセスプラントネットワーク10の例を図示する。本明細書で下に詳細に記載されるように、モバイルサービスインフラストラクチャ12は、プロセス制御プラントネットワーク10内で利用可能なプロセスプラントデータのいずれかのモバイルデバイス14へのリアルタイムの通信を容易にする一方で、プロセスプラントネットワーク10のセキュリティを維持する。モバイルデバイス14の各々は、ユーザーがグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)18を介してプロセスプラントデータと相互に作用することを可能にするために、他の要素の中でも、モバイルデバイス14によって実行可能アプリケーション16を含む。
【0017】
一般に、プラント人員は、1つ以上のアプリケーション20を利用して、プロセスプラント10及びプロセスプラント10内に実装される分散制御システム22の動作を監督または制御する。閲覧または監視アプリケーション20は、一般に、プロセスグラフィックスをワークステーション30及び32等のワークステーションのオペレーター及び維持管理技術者、及び/または他のユーザーの各々にグラフィカルに描写するために様々な異なる表示を使用する、ユーザーインターフェースアプリケーションを含む。
【0018】
図1Aのプロセスプラント環境はまた、グラフィカル構成システム34も含む。グラフィカル構成システム34は、一般に、プロセスプラントの制御のための、グラフィカル表示を含む制御及び監視スキームの作成を容易にする。グラフィカル構成システム34は、例えば、構成エディタ35を含み得、該構成エディタは、モジュールを制御し、モジュールテンプレート、グラフィカル表示及びテンプレート、ならびに制御システムの他の態様を制御するために使用することができ、ライブラリに記憶され、また、その後に、制御モジュールのインスタンスをコントローラにダウンロードすることによって、または例えばプラント10の動作中にオペレーター及び維持管理人員に提示されるユーザー表示内のグラフィカル表示のインスタンスを実行することによって、プロセスプラントの制御において実際に実行されるインスタンスまたは使用方法を作成するために使用することができる。当然ながら、グラフィックス構成システム34、構成エディタ35、ならびに様々な制御モジュール、テンプレート、及びグラフィカル表示の各々は、有形のコンピュータ読み取り可能なメモリまたは媒体に記憶し、1つ以上のプロセッサ上で実行して本明細書に記載される機能を遂行してもよい。
【0019】
典型的であるように、
図1Aに図示される分散プロセス制御システム22は、1つ以上のコントローラ40を有し、その各々は、例えばフィールドバスインターフェース、プロフィバスインターフェース、HARTインターフェース、標準的な4~20maインターフェース等であり得る入力/出力(I/O)デバイスまたはカード48を介して、1つ以上のフィールドデバイス44及び46(スマートデバイスであり得る)に接続される。コントローラ40はまた、例えばイーサネットリンクであり得るデータハイウェイ54を介
して、1つ以上のホストまたはオペレーターワークステーション30~32にも連結される。プロセスデータデータベース58は、データハイウェイ54に接続され得、プラント10内のコントローラ、フィールドデバイス、及び任意の他のデバイスと関連付けられるプロセス変数、プロセスパラメータ、状況、及び他のデータを収集し、記憶するように動作する。プロセスプラント10の動作中に、プロセスデータデータベース58は、データハイウェイ54を介して、コントローラ40及び、間接的にフィールドデバイス44~46からプロセスデータを受信し得る。
【0020】
構成データベース60は、コントローラ40及びフィールドデバイス44、46内にダウンロードされ、記憶されると、プラント10内の分散制御システム22の現在の構成を記憶する。構成データベース60は、分散制御システム22の1つまたは複数の制御戦略、デバイス44、46の構成パラメータ、デバイス44、46のプロセス制御機能への割り当て、及びプロセスプラント10に関する他の構成データを定義するプロセス制御機能を記憶する。構成データベース60は、グラフィカルオブジェクトまたはユーザー表示、ならびに本明細書でより詳細に説明されるようなこれらのオブジェクトまたは表示と関連付けられる構成データを追加的に記憶して、プロセスプラント10内の要素の様々なグラフィカル表現を提供し得る。記憶されたグラフィカルオブジェクトの一部は、プロセス制御機能(例えば、特定のPIDループのために開発されるプロセスグラフィック)に対応し得、他のグラフィカルオブジェクトは、デバイス固有(例えば、圧力センサに対応するグラフィック)であり得る。
【0021】
データヒストリアン62(別のデータベース)は、オペレーターによって行われるイベント、アラーム、コメント、及びアクションの過程を記憶する。イベント、アラーム、及びコメントは、個別のデバイス(例えば、弁、伝送機)、通信リンク(例えば、有線フィールドバス部分、WirelessHART通信リンク)またはプロセス制御機能(例えば、所望の温度設定値を維持するためのPI制御ループ)に関係し得る。さらに、知識リポジトリ64は、プロセスプラント10を監督するときにオペレーター及び維持管理技術者が有用であると分かり得る参照、オペレーターログブックエントリ、ヘルプトピック、またはこれらの及び他の文書へのリンクを記憶する。さらに、ユーザーデータベース66は、オペレーター及び維持管理技術者等のユーザーに関する情報を記憶する。各ユーザーについて、ユーザーデータベース66は、例えば、ユーザーの組織的役割、ユーザーの制御範囲、ユーザーが関連付けられるプロセスプラント10内の領域、作業チームの関連付け、セキュリティ情報、システム特権、シフト情報等を記憶し得る。
【0022】
データベース58~66の各々は、データを記憶するための任意の所望の種類のメモリ及び任意の所望のもしくは公知のソフトウェア、ハードウェア、もしくはファームウェアを有する、任意の所望の種類のデータ記憶装置または収集ユニットであり得る。当然ながら、データベース58~66は、別々の物理デバイス内に存在する必要はない。したがって、一部の実施形態において、データベース58~66のうちの一部は、共有データプロセッサ及びメモリに実装され得る。一般に、より多いまたはより少ないデータベースを利用して、
図1Aのシステムの例においてデータベース58~66によって集合的に記憶され、管理されるデータを記憶することも可能である。
【0023】
コントローラ40、I/Oカード48、及びフィールドデバイス44、46は、典型的に、あるときには過酷なプラント環境内において下方に位置付けられ、その全体を通して分散されるが、オペレーターワークステーション30及び32ならびにデータベース58~66は、通常、コントローラ、維持管理、及び様々な他のプラント人員によって容易に評価することができる制御室または他のあまり過酷でない環境内に位置付けられる。しかしながら、一部の場合では、データハイウェイ54に連結されるハンドヘルドデバイスは、これらの機能を実装するために使用されてもよく、これらのハンドヘルドデバイスは、
典型的に、プラント内の様々な場所に持ち込まれる。このようなハンドヘルドデバイス、ならびに一部の事例ではオペレーターワークステーション及び他の表示デバイスは、無線通信接続を介してDCS22に接続され得る。ハンドヘルドデバイスは、モバイルデバイスが必ずしもプロセスプラント施設に存在するわけではなく、データハイウェイ54に(有線または無線手段を介して)直接連結する必要がないという点で、モバイルデバイス14と区別される。
【0024】
公知のように、例として、Emerson Process Managementによって販売されるDeltaV(商標)コントローラであり得る、コントローラ40の各々は、任意の数の異なる、独立して実行される制御モジュールまたはブロック70を使用する制御戦略を実装するコントローラアプリケーションを記憶し、実行する。制御モジュール70の各々は、一般に機能ブロックと呼ばれるものから構成することができ、各機能ブロックは、制御ルーチン全体の一部またはサブルーチンであり、他の機能ブロックと共に動作して(リンクと呼ばれる通信を介して)、プロセスプラント10内でプロセス制御ループを実装する。広く公知のように、オブジェクト指向プログラミングプロトコルにおけるオブジェクトであり得る機能ブロックは、典型的には、入力機能(伝送器、センサ、または他のプロセスパラメータ測定デバイスに関連付けられているもの等)、制御機能(PID、ファジー論理等の制御を遂行する制御ルーチンと関連付けられているもの等)、または何らかのデバイス(弁等)の動作を制御する出力機能のうちの1つを遂行して、プロセスプラント10内で何らかの物理的機能を遂行する。当然ながら、モデル予測コントローラ(MPC)、最適化器等の、ハイブリッド及び他の種類の複雑な機能ブロックが存在する。フィールドバスプロトコル及びDeltaVシステムプロトコルは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルで設計され、実装される制御モジュール及び機能ブロックを使用するが、制御モジュールは、例えばシーケンシャル機能ブロック、ラダー論理等を含む任意の所望の制御プログラミングスキームを使用して設計することができ、また、機能ブロックまたは任意の他の特定のプログラミング技術を使用して設計し、実装することに限定されない。コントローラ40の各々はまた、Emerson Process Managementによって販売されるアプリケーションのAMS(登録商標)スイートをサポートし得、また、予測知能を使用して、機械設備、電気システム、プロセス設備、器具、非スマート及びスマートフィールドデバイス44、46等を含む生産資産の利用可能性及び性能を改善し得る。
【0025】
記載されているように、DCS22は、制御室内のワークステーション(複数可)30、32に通信可能に連結される1つ以上のコントローラ40を含む。コントローラ40は、ワークステーション30、32を介して実装されるプロセス制御戦略を実行することによって、プロセス領域内のフィールドデバイス44、46の制御を自動化する。プロセス戦略の例は、圧力センサフィールドデバイスを使用して圧力を測定することと、圧力測定に基づいてコマンドを弁位置決め具に自動的に送信してフロー弁の開け閉めを行うこととを伴う。I/Oカード48は、フィールドデバイス44、46から受信した情報を、コントローラ40と互換のフォーマットに変換し、また、コントローラ40からの情報をフィールドデバイス44、46と互換のフォーマットに変換する。
【0026】
I/Oカード48を通して、コントローラ40は、コントローラ40にダウンロードされた制御モジュール70に従って、フィールドデバイス44、46と通信し得る。制御モジュール70は、構成システム34を使用してプログラムされる。構成システム34において、エンジニアは、例えば1つ以上の機能ブロックをインスタンス化することによって、制御モジュール70を作成することができる。例えば、構成エンジニアは、AI機能ブロックをインスタンス化して、フィールドデバイス44、46のうちの1つからアナログ入力を受信し得、AI機能ブロックは、フィールドデバイス44、46のアナログ出力と関連付けられる様々な値(例えば、信号値、アラーム上限及び下限、信号状況等)を受信
し得る。AI機能ブロックは、対応する信号を別の機能ブロック(例えば、比例-積分-微分(PID)制御機能ブロック、カスタム機能ブロック、表示モジュール等)に出力し得る。ひとたびAI機能ブロックがインスタンス化されると、機能ブロックをフィールドデバイス44、46と関連付けられる一意的なデバイスタグと関連付けることは、機能ブロックを、ひとたびコントローラ40にダウンロードされると、適切なI/Oカード48と協働させて、正しいフィールドデバイス44、46からの情報を処理する。
【0027】
図1Aに図示されるプラントネットワーク10では、コントローラ40に接続されるフィールドデバイス44、46は、標準的な4~20maデバイスであり得、プロセッサ及びメモリを含む、HART(登録商標)、プロフィバス、またはFOUNDATION(登録商標)フィールドバスフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイスであり得、または任意の他の所望の種類のデバイスであり得る。フィールドバスフィールドデバイス(
図1Aにおいて参照番号46とラベル付けされる)等のこれらのデバイスのうちの一部は、コントローラ40に実装される制御戦略と関連付けられる、またはデータ収集、トレンディング、アラーミング、較正等のプロセスプラント内の他のアクションを遂行する、機能ブロック等のモジュールまたはサブモジュールを記憶し、実行し得る。フィールドバスフィールドデバイス46のうちの2つの異なるものに配されるとして
図1Aに図示される機能ブロック72は、広く公知のように、コントローラ40内での制御モジュール70の実行と共に実行して、プロセス制御を実装し得る。当然ながら、フィールドデバイス44、46は、センサ、弁、伝送器、位置決め具等の任意の種類のデバイスであってもよく、I/Oデバイス48は、HART、フィールドバス、プロフィバス等の任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに準拠する任意の種類のI/Oデバイスでもあってもよい。
【0028】
図1Aを続けて参照すると、ワークステーション30及び32は、プラント10内の人員によって遂行される様々な異なる機能のために使用される様々なアプリケーションを含み得る。ワークステーション30及び32の各々は、様々なアプリケーション、プログラム、データ構造等を記憶するメモリ80と、メモリ80に記憶されるアプリケーションのいずれかを実行するために使用され得るプロセッサ82とを含む。
図1Aに図示される例において、ワークステーション30はまた、表示及び閲覧アプリケーション20に加えて、例えば制御モジュール作成アプリケーション、オペレーターインターフェースアプリケーション、他のデータ構造も含み得る1つ以上のプロセスコントローラ構成アプリケーション84も含み、これらは、任意の許可された構成エンジニアによってアクセスして、制御モジュール70及び72等の制御ルーチンまたはモジュールを作成し、プラント10の様々なコントローラ40及びデバイス46にダウンロードすることができる。構成アプリケーション84はまた、構成エディタ35を有する表示またはグラフィカル構成システム34も含み、これは、制御モジュール70を作成するために使用され得る。
【0029】
大まかに言って、閲覧アプリケーション20は、オペレーターが、プロセスプラント10の特定の領域の動作に関する特定の情報を提供するように構成される表示モジュールを閲覧すること、及び表示モジュール上の情報に従って、プロセスプラント10の動作を制御することを可能にする。表示モジュールは、ワークステーション30、32上にレンダリングされ、コントローラ40及びフィールドデバイス44、46から受信されるリアルタイムのプロセスデータを組み込む。本明細書で使用する場合、「リアルタイムの」データ通信は、追加的な非自明の遅延を伴うことなく、処理、ルーティング、及び伝送のための通常の遅延を伴う電子通信ネットワークを通したデータの電子通信を指す。一部の実施形態では、データをリアルタイムで通信するときにネットワークの混雑を低減させるために、5秒未満(好ましくは、2秒未満)の自明の遅延が導入され得る。表示モジュールは、任意の種類のインターフェースであってもよく、例えば、オペレーターまたは他の使用が、データ値を操作して(例えば、読み取りまたは書き込みを遂行して)、全体として、
フィールドデバイス44、46、制御モジュール70及び機能ブロック72、ならびにDCS22及びプロセスプラント10の動作を監視または変更することを可能にする。表示モジュールは、ワークステーション30、32のメモリ80に記憶され得、また、構成データベース60にも記憶され得る。
【0030】
制御モジュール70及び、一部の実施形態では、表示モジュールは、構成データベース60内の構成ファイル74の一部であり得る。すなわち、制御モジュール70は、表示モジュールと共に、または表示モジュールとは別に構成ファイル74に記憶され得る。いずれにしても、構成ファイル74は、一般に、変数が各制御ループ、定義された制御戦略等と関連付けられる、デバイス、デバイスタグ、フレンドリー名、データフォーマッティング情報(例えば、スケーリング情報、ユニットの種類等)を含む、DCS22の構成全体を記憶する。上記のように、構成ファイル74はまた、コントローラ40にダウンロードして、構成ファイル74で定義された制御戦略を実装し得る。
【0031】
認識されるように、プロセスプラント10は、制御モジュール70にプログラムされた制御戦略に従って、フィールドデバイス44、46に制御機能を遂行させるために、数百または数千のフィールドデバイス44、46上の伝送器(すなわち、センサ)から出力される、及び/またはそれらのフィールドデバイス44、46に入力される数百、数千、さらには数万もの信号を含み得る。プラント10は、異なる領域に分割され得、その多数の領域は、単一のコントローラ40によって制御され得、その領域の各々は、単一のコントローラもしくは複数のコントローラ40、または何らかの組み合わせによって制御され得る。いずれにしても、プロセスプラント10を構成するフィールドデバイス44、46は、プロセスプラント10にわたって何度も複製され得る(例えば、多数の任意の種類の値、多数のポンプ、多数のヒーター、多数のタンク等が存在し得る)。フィールドデバイス44、46はまた、物理的領域(「プロセス領域」)内の機能群に組み合わせられ得、そのプロセス領域内のフィールドデバイス44、46は、プロセス全体の特定の部分を遂行する。例えば、特定のプロセス領域は、プロセスの他の部分のための蒸気を生成するための設備を有し得る。プロセス領域内には、類似する構成及び機能を共有する設備(「プロセス装置」)の複製された部分または群が存在し得る。一例として、蒸気生成プロセス領域内のプロセスユニットは、ボイラー及びターボ生成器を含み得、プロセス領域は、このプロセスユニットの複数のインスタンスを含み得る。
【0032】
例として、
図1Bは、原油を他の燃料製品に変換するためのプロセスを図示する流れ
図100を描写している。精製プロセスへの入口において、原油ユニット102は、成分を分離し、他のユニットによるさらなる下流の処理のために該成分を分配する。ユニットの各々は、様々な設備(ポンプ、圧縮器、熱交換器、反応器、タンク、分離塔、及び蒸留塔等)、ならびに様々な弁、伝送器、ポンプ等を含み得る。ユニットの多くは、共通の処理設備を含み得る。例えば、ヒーターを、ユニットのうちの異なるもので使用してもよい。
【0033】
原油ユニット102のブロック図を描写する
図1Cを参照すると、原油ユニット102は、様々なフィールドデバイスを含む。
図1Cは、脱塩装置104、燃焼ヒーター106、精留塔108、ポンプ110、及び容器112、114を描写しているが、原油ユニット102はまた、
図1Cに描写されていない他のフィールドデバイス(温度、レベル、及び圧力伝送器、弁等)も含む。フィールドデバイスの各々、デバイスの各群、各プロセスユニット、及び/または各プロセス領域は、プロセスプラント10の動作中にオペレーターに示すために、及びその動作に固有の情報を含むために表示モジュールにおいて使用される、対応する表示グラフィックを有し得る。例えば、燃焼ヒーター106は、
図1Dに描写されるように、限定された一組のパラメータと共に表示モジュール116に示されてもよい。
【0034】
図1Dにおいて、燃焼ヒーター106は、6つのパラメータと共に描写される。パラメータは、当然ながら、設備の様々な部分の各々について、及び一部の場合では、設備の異なる使用について変動するが(例えば、原油ユニット102において使用される燃焼ヒーター106に含まれるパラメータは、ディーゼル水素処理装置において使用される燃焼ヒーターに含まれるパラメータと異なり得る)、表示モジュール116に描写されるパラメータは、燃料ガス中のO2レベル及びNOxレベル(それぞれ、118、120)、出口温度122、プロセス流体流量124、燃料ガス圧力126、及び通風圧力128を含む。
【0035】
別の例として、
図1Bを再度参照すると、原油ユニット102から出力されるディーゼル燃料は、水素添加分解装置103に流れる。ディーゼル水素添加分解装置103のコンポーネントは、
図1Eのブロック
図130に描写され、供給システム132、一組のヒーター及び反応器134、ストリッパ136、ならびにガスプラント138を含む。当然ながら、
図1Eに図示されるコンポーネントの各々は、いくつかの(または多数の)サブコンポーネントで構成されてもよい。例えば、一組のヒーター及び反応器134は、単一の反応器または複数の反応器を含んでもよい。したがって、反応器134に対応する表示グラフィックは、単一の反応器または複数の反応器を含み得、また、
図1Fに描写されるように、反応器が1つ含まれるか、または複数含まれるかに依存して、異なって表示され得る。
図1Fでは、表示グラフィック140は、単一の反応器を描写する一方で、表示グラフィック142は、複数の反応器を描写する。表示グラフィックス140及び142の各々の関連付けられるパラメータも描写されるが、描写されている特定の配設及び設備の使用に依存して異なり得ることを認識されたい。
【0036】
精製所または任意のプロセスプラントの人員は、典型的に、プロセスプラント全体を監視または制御することに対する責任を持たない。代わりに、人員は、異なる「責任の範囲」を有する。上記した精製プロセスの例を参照すると、例えば、特定のオペレーターは、原油ユニット及びいくつかのディーゼル水素処理装置のうちの1つに対して責任を持ち得る。他のオペレーターは、他の一組の同じ設備(例えば、同じプロセス領域内の別の原油ユニット、別のプロセス領域内の原油ユニット等)に対する責任を有し得、一部のオペレーターは、異なる一組の設備(例えば、ナフサ水素処理装置)に対する責任を有し得、さらに他のオペレーターは、より高レベルでプロセスを監視すること(例えば、出力製品の1つ以上の生成プロセス全体または特性を監視すること)に対する責任を有し得る。各オペレーターは、オペレーターの責任の範囲に従って、異なる表示モジュールを閲覧、監視、及び/または操作し得る。類似する責任の範囲を有するオペレーター-例えば、各々が原油ユニットに対する責任を持つ2人のオペレーター-は、同じように見える表示モジュール(それぞれ、各オペレーターが責任を持つ原油ユニットのデータを示す)を閲覧し得る一方で、他のオペレーターは、各々の責任の範囲に対応するパラメータ、デバイス、及びプロセスを監視及び/または操作することを可能にするように適合される(すなわち、設計または構成される)、異なる表示モジュールを閲覧し得る。さらに他の人員(例えば、オペレーターでない)は、プロセスプラントにおける環境動作に対する責任を有し得、また、プロセスプラント内の設備の全てと、またはオペレーターの責任の範囲のうちの1つ以内の設備に対応し得る、もしくは対応し得ない設備のサブセットと関連付けられる環境パラメータ、警報、及びアラームにのみ興味を示し得る。
【0037】
リアルタイムのプロセス変数及びパラメータ、アラーム、警告、警報、構成情報(例えば、構成ファイル74から)、制御モジュール70、表示モジュール、(バッチプロセスの)バッチ情報等を含む、プロセスプラント内のオペレーター及び他の人員がリアルタイムで利用可能なデータ及び表示は、本明細書の全体を通して、集合的に「プロセスレベルデータ」と呼ばれ、コントローラ40によって記憶される、処理される、または通信される全てのデータを含み得る。プロセスレベルデータは、オペレーターに有益であるが、当
然ながら、プロセスの全てまたは一部のリアルタイム条件を必要とし得る、または所望し得る維持管理人員及び他の事業人員にも有益である。
【0038】
本明細書に記載される実施形態では、人員は、モバイルデバイス14を介して、プロセスレベルデータ(及び一部の実施形態では、本明細書の他の場所にさらに記載される追加的なデータ)にアクセスし得る。これは、例えば、以前に発生した特定の問題の監視するために、または単に、シフトの変更中に継続する目的で、ある程度の状況認識を維持するために(すなわち、別のオペレーターのシフトに戻るときに、以前のシフト中に何が起こったのかという認識を有するために)、あるオペレーターが、別のオペレーターが作業していない期間中(例えば、別のシフト中)に、自分の責任の範囲内の設備を監視することを所望するときに有用であり得る。一方で、維持管理人員は、自分がプロセスプラントに戻った時点で対処することが必要になる問題に対して警報が出されることを所望し得る。さらに、プロセスプラント施設の人員(例えば、「オンシフト」のオペレーター)は、プロセスプラントの異常な状況を診断及び/または解決する補助を受信するために、現在施設に存在しない同僚と共同することを望み得、プロセスプラントに物理的に存在しない間にプロセスレベルのデータへのアクセスを有することは、このような協力を容易にし得る。当然ながら、プラント人員がモバイルデバイス14に関するプラントレベルデータの利用可能性から利益を得る、数多くの他の理由がある。
【0039】
一般的に言って、企図された実施形態は、モバイルデバイス14のユーザーが閲覧リストを構成することを可能にすることによって、モバイルデバイス14を介したプラントレベルデータへのアクセスを容易にする。閲覧リストは、例として、これらに限定されないが、監視リスト、アラームリスト、バッチリスト、計算リスト、システム診断リスト、デバイス警報リスト、重要業績評価指標(KPI)リスト、意志決定サポートリスト、及び「リスト」概念の他の派生物等のリストを含み得る。
図1Gは、ディーゼル水素処理装置103(「DHT1」とラベル付けされる)の監視リスト144の例を描写する。ディーゼル水素処理装置「DHT1」の監視リストは、モバイルデバイス14のユーザーによってカスタムかされ得る様々な項目146を含み、リスト144内のその項目の順序もまた、(後に記載されるように)ユーザーによってカスタマイズされ得る。
【0040】
リスト144から、ユーザーは、監視リスト項目の1つを選択して、その項目に関する他の情報を取り出し、閲覧し得、該項目は、
図1Hの画面148に描写されるように、タグ、モジュール名、フレンドリー名、情報ソース経路、及び監視リストから選択される項目に依存し得る他の情報等の、履歴値及び他の関連付けられるパラメータを含む。例えば、制御ループの場合では、項目は、プロセス値と関連付けられるアラーム及び/または異常条件に加えて、プロセス変数自体、その設定値、出力、及びスケールを含むことができる。本明細書において下に記載されるように、表示される情報の大部分、それが表示される方式は、ユーザーによってカスタマイズ可能である。
【0041】
ユーザーが-例えばワークステーション30、32から-プロセスプラントにおいて行うことができるのと同様に、ユーザーは、表示されたデータから関連するデータに迅速にナビゲートし得る。アラームをタップすることによって、例えば、ユーザーは、
図1Iに示されるようにアラームリスト150に、及び/またはアラーム画面152(
図1Jを参照されたい)にナビゲートすることができ、そこから、ユーザーは、アラーム名、説明、アラームの日時、応答時間、機能的分類、アラームをトリガーしたプロセス値と関連付けられる傾向、推奨される修正アクション等のアラームの詳細を閲覧し得る。これは、ワークステーション30、32のオペレーターが、関連付けられるデータをクリックしてそれを見ることによって、アラームと相互に作用し得る。
【0042】
本システムはまた、注意を注ぐ必要がある重要な意思決定のリストもユーザーに提供し
得る。これらのリストは、動作、計画、維持管理、資産管理等を対象とすることができる。意思決定の優先度は、急速な変更を反映することができ、前もって条件を容易に指定できない(一般的に、非構造化及び半構造化意思決定問題と呼ばれる)。意思決定サポートシステムは、完全にコンピュータ化するか、人力とするか、または両方の組み合わせとすることができる。
【0043】
追加的な情報は、実施形態では、
図1Kに描写されるようにモバイルデバイス14を横長方向に回転させることによって利用できるようにされ得、情報は、タッチジェスチャーを使用してズームイン/アウトを行うことによって、より詳細にまたは大まかにナビゲートされ、閲覧され得る。
【0044】
さらなる特徴は、インフラストラクチャ及びシステムの実現形態を参照して詳細に記載される。
【0045】
システムアーキテクチャ
ここで
図1Lに目を転じると、ブロック図は、プロセス制御環境におけるモバイル情報配布のためのアーキテクチャ全体152を図示する。アーキテクチャは、一般に、プラント/プロセスレベル154、データサービスレベル156、及び集合的に4~6つの異なるネットワークを含むモバイルサービスレベル158の3つのレベルに分けられる。プラント/プロセスレベル154は、コントローラ40をフィールドデバイス44、46に連結するフィールドネットワーク(図示せず)と、プロセス制御プラント10内にあるコントローラ40をワークステーション30、32、データベース58~66、及び他のコンポーネントに連結する制御ネットワーク(
図1Aにおいて、データハイウェイ54として描写される)とを含む。プラント/プロセスレベル154は、任意追加的に、制御ネットワーク54を他の事業レベルアプリケーションに連結し得る仲介ネットワーク160を含み得る。プラント/プロセスレベル154は、ネットワーク162によってデータサービスレベル156に連結される。データサービスレベル156は、ネットワーク164によってモバイルサービスレベル158に連結される。モバイルサービスレベル158は、インターネット及び/またはモバイル電話通信/データネットワーク等の、1つ以上の他のネットワークを含む。層154、156、158の各々、及び実際には、ネットワークの各々は、他のセキュリティ対策に加えて、ハードウェア及び/またはソフトウェアファイアウォールによって他から分離され得る。階層型アーキテクチャは、様々なネットワーク54、160、162、164等の間の隔離を可能にする。
【0046】
プラント/プロセスレベル154において、通信機インターフェース170は、コントローラ40と、一方の側のプロセスプラント10と、もう一方の側のデータサービスレベル156との間のインターフェースを提供する。
図1Lには単一の通信機インターフェース170が単一のコントローラ40と(したがって、単一のプロセスプラント10と)通信するように描写されているが、通信機インターフェース170は、単一のプロセスプラントを制御する多数のコントローラ40と通信してもよく、プロセスプラント10の様々な領域が別々のコントローラ40によって制御される。また、実施形態において、複数のプロセス制御システム10が、複数の通信機インターフェース170によって、データサービスレベル156及びモバイルサービスレベル158に連結され得ることも企図される。特定の実施態様では、通信機インターフェース170は、各プロセス制御システム10に連結され、一群の通信機インターフェース170は、データサービスレベル156に連結される。また、複数の制御システムが、異なる場所に(例えば、異なる化学プラントに)物理的に位置付けられ得ることも想定される。
【0047】
通信機インターフェース170は、インターフェース全体をデータサービスレベル156及びモバイルサービスレベル158にそれぞれ提供する、より大きいポータル171の
一部であり得る。ポータル171は、ユーザー情報、デバイス及びシステム情報、ならびにソフトウェア/ハードウェアライセンスの構成を容易にすること等の機能を含み得る。
【0048】
また、プラント/プロセスレベル154で、ファイルインターフェース172は、構成ファイル74をデータサービスレベル156へトランスポートするように機能する。一部の実施形態では、ファイルインターフェース172は、プロセスプラント10を構成するために使用され、グラフィカル構成システム34、構成エディタ35等を含むワークステーション30、32のうちの専用の1つの一部である。他の実施形態では、ファイルインターフェース172は、通信機インターフェース170の一部であり得る。いずれにしても、ファイルインターフェース172は、データサービスレベル156に連結され、プロセスプラントの構成データをデータサービスレベル156にトランスポートする。
【0049】
データサービスレベル156において、データサーバ174は、集合的に通信インターフェース170及びファイルインターフェース172からデータを受信し、受信したデータをモバイルサービスレベル158に通信する、いくつかの異なるデータサービス176を含む。プラント/プロセスレベル154から受信され、モバイルサービスレベル158に通信されるデータの中には、アラーム、プロセスパラメータ、診断、履歴データ、及び構成データがある。様々なデータサービス176はまた、ファイルインターフェース172から受信した構成ファイル74にインデックスを付けるようにも機能し得る。インデクシング動作は、詳細な検索能力をサポートするために、モジュールパラメータ及びモジュール階層等の特定の情報にインデックスを付けることを含み得、これは、ユーザーが、プロセスプラント10のパラメータ名、デバイスタグ、アラーム、または他のデータを検索することを可能にし得る。
【0050】
モバイルサーバ178は、モバイルサービスレベル158の中心である。モバイルサーバ178は、モバイルデバイス14への接続をサポートし、モバイルデバイス14がサブスクライブされる様々なリスト(例えば、アラームリスト、監視リスト等)の構成をサポートし、検索能力を提供し、また、モバイル通知を管理する。モバイルサーバ178はまた、データサービス176から様々なデータに対するサブスクリプションを作成し、維持する責任も持つ。モバイルサーバ178は、様々な無線データ技術のうちのいずれかを通じてモバイルデバイス14に連結され、該無線データ技術は、その一部または全てがインターネット180を使用し得る、これに限定されないが、LTEサービスを含む、現在または将来に利用可能な様々なデータサービスのうちのいずれかを使用するWi-Fi(すなわち、IEEE802.11プロトコルスイートのプロトコル)及び/またはモバイル(「セルラ」)インフラストラクチャを含み得る。
【0051】
モバイルデバイス14は、Googleによって開発されたAndroidモバイルオペレーティングシステムを動作させるモバイルデバイス、Appleによって開発されたiOSオペレーティングシステムを動作させるモバイルデバイス、または現在公知の、もしくは将来に開発される任意の他のオペレーティングシステムを動作させるモバイルデバイスを含み得る。Android及び/またはiOSモバイルオペレーティングシステムを動作させるモバイルデバイス14の場合、通知は、このようなサービスの使用に精通した当業者に容易に理解されるように、AppleまたはGoogle通知サービス182を介してモバイルデバイス14に供給され得る。モバイルサーバ178は、システムレベル及び/またはユーザーレベルでの通知サービスの構成を容易にする。
【0052】
モバイル情報配布の構成に関して、モバイルサーバ178は、モバイルデバイス14に固有であるモバイルデバイスインターフェースを介していくつかの構成サービスを提供する。モバイルサーバ178はまた、ウェブページを介した(すなわち、ウェブブラウザを使用した)構成オプションも提供する。後で下に記載されるように、様々なアラームリス
ト及び監視リストは、検索(すなわち、構成ファイル74のインデックスが付けられたデータを検索して)及び/またはフィルタを使用して、また、システム階層情報、機能的分類、アラーム優先度、アラームカテゴリ等を利用して構成され得る。システムの構成に関する追加的な詳細は、この記載の後の節に提供される。
【0053】
モバイルサービスレベル158の構成データの利用可能性は、システムがデータに対してのみでなく、データ間の関係に対するアクセスも有するので、特に豊かな環境をエンドユーザーに提供するように機能し得る。例として、アラームの状況(例えば、作動)またはパラメータ値(例えば、正常、高、低等)のみを有する代わりに、モバイルサーバ178は、構成ファイル74からの構成データにより、データとデータ型との間の文脈関係へのアクセスを有する。したがって、システムは、特定の作動アラームが、パラメータ値が「高」であることの結果であり、次に、パラメータ値が特定の限度を超えているので、パラメータ状況が「高」であると判定することができる。この豊かな文脈情報をモバイルサーバ178が利用できる結果として、ユーザーインターフェースは、データを文脈の中に提示するように動作可能であり、-アラームは、例えば、リアルタイムのデータ及び履歴と共に描写され得るか、またはプロセス変数は、現在設定値及び履歴設定値、ならびに任意追加的に、関連するモジュール関係と共に描写され得、これは、ユーザーが、プロセス制御デバイス間、機能ブロック間等の関係に基づいて、一方のデータからもう一方の関連するデータにナビゲートすることを可能にする。
【0054】
プロセスデータの構成及び通信
【0055】
本明細書の他の場所でより完全に記載されるように、プロセスプラントと関連付けられるプロセスデータを遠隔コンピューティングデバイスに提供するためのシステム及び方法が開示される。プロセスデータは、通信機インターフェース170を介したコントローラ40からのデータ、プロセスデータベース58からのデータ、またはプロセスプラントネットワーク10を介して通信されるデータを含み得る。一部の実施形態では、プロセスデータは、データヒストリアン62、知識リポジトリ64に記憶されたデータ、または専門サーバ186から受信したデータ等の、プロセスプラントに関する追加的なデータを含み得るか、または該追加的なデータの追加によって強化され得る。追加的なデータは、プロセスプラントの過去の動作の履歴データ、プラントの過去もしくは現在の動作と関連付けられる要約データ、プロセスプラントに対して動作する、またはスケジュールされるバッチと関連付けられるバッチデータ、プラントの動作と関連付けられるスケジューリングデータ、プロセスプラントと関連付けられる維持管理データ、プロセスプラントの効率または収益性に関するビジネスデータ、またはプロセスプラントの動作と関連付けられる他の情報を含み得る。プロセスデータ(及び該当する場合は、追加的なデータ)は、DCS22等のプロセスプラントの一部または全体のプロセス制御システムの制御動作において、コンポーネントによって生成される情報によって生成され得るか、または該情報から導出され得る。
【0056】
プロセスデータ(及び任意の追加的なデータ)は、データサーバ174及びモバイルサーバ178を通して遠隔コンピューティングデバイスに提供される。データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介してデータを取得し、遠隔アクセスネットワーク164を介してモバイルサーバ178と通信するために、データサービス176を実装し得る。これらのネットワーク162及び164は、既存のファイアウォール166によって分離され得、それによって、既存のネットワークアーキテクチャを使用した安全な通信を可能にする。さらにネットワーク通信を安全にし、プロセス制御システムを無許可のアクセスから保護するために、データサーバ174は、特に好ましい実施形態では、モバイルサーバ178から、要求されたデータリストのみを受け入れ得る。このような好ましい実施形態では、データサーバ174は、このようなリストのポーリング要求をモバイル
サーバ178に伝送し得る。ポーリング要求に応答して、モバイルサーバ178は、要求されたデータのリストをデータサーバ174に伝送し得る。さらなる実施形態では、データサーバ178は、要求されたデータリストのみをモバイルサーバ178から受け入れるように構成され得、このようなリストは、ポーリング要求に応答してのみ受け入れられ得る。例えば、データサーバ174は、各ポーリング要求のモバイルサーバ178への伝送に続く所定の期間中にのみ、要求されたデータリストを公知のモバイルサーバ178から受け入れるように構成され得る。モバイルサーバ178は、同様に、データ要求リストのみを、データサーバ174からポーリング要求を受信することに応答してのみ、データサーバ174に伝送するように構成される。
【0057】
要求されたデータの受信したリストに基づいて、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介してプロセス制御システムからプロセスデータを取得し得る。これは、特定のコントローラ40またはフィールドデバイス46、48と関連付けられるプロセスデータ等の、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントからのデータストリームを要求すること、またはサブスクライブすることを含み得る。一部の実施形態では、データサーバ174によって取得される、またはモバイルサーバ178に通信されるプロセスデータは、プロセス制御システムからのL1データのみを含み得る。本明細書で使用する場合、「L1データ」は、プロセスプラントの動作を制御する際に、プロセス制御システムのワークステーション30、32(例えば、表示グラフィックス及びプロセスエンティティの視覚化)、コントローラ40、またはフィールドデバイス44~46によって生成もしくは使用される、またはその中のプロセスデータを指す。他の実施形態では、追加的なデータが含まれ得る。追加的なデータが、要求されたデータリストにおいて要求される場合、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク10を通して、追加的なコンポーネントからデータをさらに取得し得る。このような追加的なデータは、例として、限定されないが、重要業績評価指標(KPI)、バッチ情報、維持管理情報、効率情報、プロセスプラント内の設備もしくは条件に関する知識ベースの情報、意思決定サポート情報、またはスケジュール情報、のうちの1つ以上を含み得る。したがって、データサーバ174は、プロセス制御システムから複数のデータ値を取得する。データ値は、オペレーターワークステーション30、32において使用され得るグラフィック表示要素を含む、プロセス制御システムによって生成される、またはその中に維持されるセンサ出力値、プロセスフロー速度、材料入力もしくは出力値、設備動作状態値、導出値もしくは推定値、制御モジュールパラメータ値、または任意の他のデータの種類の値等の、特定のプロセスパラメータ値を含み得る。データ値がプロセス制御システムから取得されると、データサーバ174は、次に、モバイルサーバ178に送信するためにリストに示される要求されたデータに対応する、受信したデータ値のいずれかを識別または選択し得る。データサーバ174は、次に、遠隔アクセスネットワーク164を介して、識別されたデータ値をモバイルサーバ178に通信する。好ましい実施形態では、要求されたプロセスデータ値が利用可能になるとき(すなわち、プロセスデータ値が、通常の通信遅延のみを伴って、プロセス制御システム内で生成されるとき)、データサーバ174は、リアルタイムで該要求されたプロセスデータ値を実質的に受信し、モバイルサーバ178に送信する。したがって、データサーバ174は、プロセス制御システム内のエンティティから複数のデータストリームを受信し得、1つ以上のデータストリームをモバイルサーバ178にさらに伝送して、リアルタイムのデータサブスクリプションを確立し得る。
【0058】
モバイルサーバ178が、要求されたデータ値をデータサーバ174から受信すると、モバイルサーバ178は、1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスをさらに識別して、一組以上のデータ値を受信する。モバイルサーバ178は、次に、モバイルネットワークを介して一組のデータ値をそれぞれの遠隔コンピューティングデバイスに通信し、これは、遠隔アクセスネットワーク164、インターネット180、またはモバイルサーバ178と遠隔コンピューティングデバイスとの間の通信を容易にする他のネットワークを含
み得る。一部の実施形態では、モバイルネットワークの少なくとも一部は、プロセス制御システムまたはプロセスプラント(例えば、インターネット180)と関連付けられない外部ネットワークであり得る。特に好ましい実施形態では、モバイルサーバ178は、データ値がデータサーバ174から受信されると、実質的にリアルタイムで一組のデータ値を遠隔コンピューティングデバイスに通信する。したがって、遠隔コンピューティングデバイスは、プロセス制御システムからプロセスデータ値のデータストリームを受信し得る。遠隔コンピューティングデバイスは、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ等の着用可能なコンピューティングデバイス、または他の高度モバイルコンピューティングデバイス等の、上記のモバイルデバイス14であり得る。遠隔コンピューティングデバイスはまた、プロセスプラントから遠隔に位置付けられ、ウェブクライアント198(例えば、その中で動作するウェブブラウザまたはアプリケーション)を介してモバイルサーバ178と通信する、ノートブック、ネットブック、デスクトップ、または類似するコンピュータであってもよい。いずれの事例においても、遠隔コンピューティングデバイスは、モバイルネットワークを介してモバイルサーバ178と通信して、プロセス制御システムからプロセスデータ値を取得する。特に好ましい実施形態では、遠隔アクセスデバイスは、モバイルサーバ178からプロセスデータを受信するのみであり、他の場合ではプロセス制御ネットワークと通信していない。したがって、そのような実施形態では、遠隔アクセスデバイスは、モバイルサーバ178及びデータサーバ174を通して本明細書に記載される限定的な方法を除いて、プロセス制御ネットワーク10またはプロセス制御システムにアクセスすることができない。
【0059】
このような構成は、リモートコンピューティングデバイスのアクセスを、モバイルサーバ178を介して、要求されたデータを受信することに限定することによって、プロセス制御システムのセキュリティを強化し、モバイルサーバ178自体は、データサーバ174からデータを受信するのみである。未許可のユーザーによるプロセス制御システムのコントローラ40または他のコンポーネントの遠隔アクセス(及び特に遠隔制御)が、深刻で潜在的に致命的な危険を提示するので、これらの追加的なセーフガードは、プロセス制御システムにおいて重要である。未許可のユーザーがプロセスプラントの設備の制御を取得した場合は、プロセスプラントへの多大な損害及び損傷が発生し得る。制御を伴わない場合であっても、未許可のユーザーは、プロセスプラントの動作に関する非公開情報(企業秘密を含み得る)を利用して、プラントオペレーターの商業的な損失を生じさせ得る。従来のプロセスプラントでは、これらの課題は、ワークステーション30、32への物理的なアクセスを制限すること、及び他の機密設備等の物理的セキュリティ対策によって、部分的に対処される。しかしながら、遠隔アクセスに関しては、その物理的な境界を超えてプロセスプラントを安全にする新しい手段が必要である。セキュリティは、遠隔位置からプロセスデータへのアクセスを制限または除去することによって達成することができるが、このような制限は、プラントに関する情報が、プラントの適切な動作を確実するためにアクセスを必要とするプロセスプラントの人員に到達することを妨げることになる。
【0060】
同時に両方の課題に対処するために、本明細書に記載されるシステム及び方法は、遠隔コンピューティングデバイスが、データサーバ174と通信するモバイルサーバ178を介してプロセスデータにアクセスすること可能にする。データを取得するために、遠隔コンピューティングデバイスは、モバイルサーバ178からデータリストと関連付けられるデータ値を要求する。モバイルサーバ178は、次に、ポーリング要求に応答して、要求されたデータの1つ以上のリストをデータサーバ174に送信する。一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、複数の遠隔アクセスデバイスから受信されるデータリストから、要求されたデータの複合リストを生成し得る。データ値がデータサーバ174から受信されると、モバイルサーバ178は、次に、データリストに基づいて、どの遠隔コンピューティングデバイスが、受信したデータ値に対応する要求されたデータを有するかを判定し得る。いずれにしても、モバイルサーバ178は、データサーバ174から受信され
るデータ値を識別し、モバイルネットワークを介して適切なデータ値を1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信する。各遠隔コンピューティングデバイスに通信する適切なデータ値を識別するために、モバイルサーバ178は、各遠隔コンピューティングデバイスと関連付けられるデータリストを使用する。
【0061】
データリストは、遠隔コンピューティングデバイスから受信され得るか、または遠隔コンピューティングデバイスから受信されるデータリストインジケータによって識別され得る。例えば、遠隔コンピューティングデバイスは、遠隔コンピューティングデバイスは、所定のデータリストのインジケータをモバイルサーバ178に送信することによって、モバイルサーバ178のメモリに記憶された所定のデータリストと関連付けられるデータ値を要求し得る。このような要求は、特定の条件下で遠隔コンピューティングデバイスによって自動的に生成され得るか、または要求は、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーの活動に応じて生成され得る。示されたデータリストは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーによって以前に確立されたデータリストであり得るか、または複数の遠隔アクセスデバイスユーザーに利用可能な共有データリストであり得る。データリストは、プロセス制御システムにおいて監視するプロセスパラメータを示す監視リスト、遠隔コンピューティングデバイス(全てではないが、ワークステーション上で利用可能なオペレーター画面を有する、特定の実施形態に対応する)に表示するデータ画面と関連付けられる閲覧リスト、監視するアラームを示すアラームリスト、または遠隔コンピューティングデバイスで受信する他の種類のデータであり得る。各リストは、プロセス制御システム(または追加的なデータと関連付けられる追加的なデータソース)内に、データソースを識別する複数のエントリを含み得る。エントリは、センサ、弁、制御モジュール、機能ブロック、コントローラ、設備ユニット、プロセスユニット、または領域等の、プロセスプラントと関連付けられるプロセスもしくは追加的なデータを生成または提供するプロセス制御システム内のエンティティと関連付けられ得る。エントリは、同様に、プロセス制御システムによるプロセスプラントの動作、またはプロセスプラント内の状況と関連付けられるプロセスパラメータと関連付けられ得る。エントリは、一部のパラメータまたはエンティティが高レベルパラメータまたはエンティティと関連付けられるデータのサブセットであり得るように、階層的に関連し得る。例えば、プロセスプラントの領域は、いくつかのプロセスユニットを含み得、その各々は、1つ以上の設備ユニットをさらに含み得、各設備ユニットは、1つ以上の制御モジュールとさらに関連付けられる。制御モジュールは、複数のプロセスパラメータとさらに関連付けら得る。したがって、データリストは、高レベルエンティティのデータを要求すること等によって、直接的または間接的に受信される参照データであり得る。
【0062】
特に好ましい実施形態では、データリストは、現場のオペレーターに利用可能な同じ構成データに基づき得る。特に、データリストは、プロセス制御システムからの構成ファイル74に基づいて生成され得る。このような構成ファイル74は、コントローラ40、構成データベース60、またはファイルインターフェース172から受信され得る。構成ファイル74は、プロセス制御システムを動作させる際にワークステーション30、32のコントローラ40によって使用されるプロセス制御システムの構成に関する情報を含み得る。特定の例として、構成ファイルは、Emerson Process Managementによって販売されるDeltaV(商標)制御システムで使用されるFHX構成ファイルであり得る。構成データは、プロセスプラント内のエンティティまたはパラメータと関連付けられる複数のエントリを含み得る。各エントリは、エンティティまたはパラメータに関する複数の情報項目を含み得、情報項目は、構成データ内でタグによって説明され得る。このようなタグは、エンティティもしくはパラメータ、それと関連付けられるデータ値の特徴、及び他の類似する情報を識別し得る。タグは、高レベルエンティティ等の、プロセス制御システム内の他のエンティティとの関連付けをさらに示し得る。一部の実施形態では、エントリは、領域タグ(例えば、PLANT_AREA NAME=”A
REA_A”)、プロセスユニットタグ(例えば、PROCESS_CELL NAME=”PROCESSCELL1”)、設備タグ(例えば、BATCH_EQUIPMENT_UNIT NAME=”UNIT1”)、制御モジュールタグ(例えば、モジュールTAG=”MODULE1”)、モジュールブロックタグ(例えば、MODULE_BLOCK NAME=”MODULE1”)等の、プロセス制御システム内の異なるレベルについて別々のタグを含み得る。したがって、モジュールは、モジュールをプロセスプラント領域及び設備ユニット、ならびにモジュールと関連付けるタグを有し得る。さらなる実施形態では、タグは、エンティティまたはパラメータを高レベルエンティティと関連付ける経路を含み得る。これらのタグから、プロセス制御システムの完全なシステムアーキテクチャが判定され得る。したがって、遠隔コンピューティングデバイスは、構成データに基づいて、プロセス制御システム内の任意のプロセスデータを要求し得る。
【0063】
一部の実施形態では、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク156を介してプロセス制御システムから構成データを取得し得、構成データは、1つ以上の構成ファイル74を含み得る。データサーバ174は、次に、遠隔アクセスネットワーク164を介して、構成データをモバイルサーバ178に送信し得る。構成データは、モバイルサーバ178からの要求を伴うことなく、定期的に送られ得る。モバイルサーバ178は、次に、遠隔コンピューティングデバイスへの通信、それによる検索のために、構成データをモバイルサーバ178のメモリ内に遠隔に記憶し得る。構成データは、モバイルサーバ178から遠隔コンピューティングデバイスにさらに送信され得、または遠隔コンピューティングデバイスは、遠隔コンピューティングデバイスからモバイルサーバ178に送信されるクエリパラメータに基づいて、構成データを検索し得る。遠隔コンピューティングデバイスまたはモバイルサーバ178は、次に、構成データに基づいて、データリストを生成し得る。プロセス制御システムと関連付けられる完全な構成データ(またはその一部)がモバイルサーバ178に送信される実施形態では、遠隔コンピューティングデバイスの完全に許可されたユーザーは、あたかもユーザーがプロセスプラント内のワークステーション30、32を動作させているかのように完全にプロセス制御システム内の任意の情報(またはその一部)にアクセスし得る。しかしながら、上記したように、好ましい実施形態では、ユーザーは、それでも、プロセス制御システムの動作を制御するのではなく、そこからデータを取得することのみが可能であり得る。それにもかかわらず、遠隔コンピューティングデバイスからオンザフライでプロセスデータを検索し、ユーザー表示を構成するための完全なアクセスは、遠隔ユーザーが同じデータ及び表示にアクセスして、プロセスプラントにおいて現場でアクセスできることを可能にすることによって、プロセスプラントの動作を強化する。追加として、ワークステーション30、32の場合と同様に、利用可能なデータ関係(構成ファイル74から判定され得る)は、モバイルデバイス上に表示される情報の内容を駆動する。すなわち、示される特定のパラメータ、値、状況、及びアラーム、ならびにそうしたパラメータ、値、状況、及びアラームの提示はどちらも、任意追加的に、プロセス制御システムの論理及び構成によって部分的に、ならびに任意追加的に、システムの状況(例えば、アラーム状態、ユニット状態等)によって部分的に判定される。ユーザー信用証明の確認を介した(例えば、証明書、ログイン等を介して)またはデバイスのホワイトリスティングを介した許可は、当然ながら、プロセスプラントによって生成される、またはそれと関連する総データの一部分へのユーザーアクセスを制限するために使用され得る。それでも、遠隔コンピューティングデバイスを介して各ユーザーが利用可能なデータは、プロセスプラント内のワークステーション30、32からユーザーが利用可能になるデータと同じであり得る。
【0064】
プロセスプラント内の条件のアラーム及び他の通知は、この点で特に興味深い。プロセス制御システム内の任意のアラームは、単にデータリストに含むことによって選択され得る。追加として、プロセス制御システム内の任意のプロセスパラメータは、同様に、データリストに含むことによって監視され得る。一部の実施形態では、遠隔コンピューティン
グデバイスのユーザーは、プロセス制御システムの任意のプロセスデータと関連付けられる通知またはアラーム基準をデータリストに含むことによって、または別の場合であればこのような基準をモバイルサーバ178に通信することによって、該基準を設定し得る。モバイルサーバ178は、次に、示されたプロセスデータを監視し、対応する基準が満たされたときに、任意の要求された通知またはアラームを遠隔コンピューティングデバイスに送信し得る。要求されたプロセスデータ値が利用可能になるとき、データサーバ174が実質的にリアルタイムで該要求されたプロセスデータ値をモバイルサーバ178に送信するので、モバイルサーバ178は、要求された通知またはアラームを実質的にリアルタイムで遠隔コンピューティングデバイスに送信することができる。プロセスプラント内の条件は、プロセスプラントオペレーターの至急の対応が必要であり得るので、これは、特に重要である。例えば、危険アラームの条件は、数分以内に修正して、損害または損傷、ならびに多大なプラントのダウンタイムをもたらし得るシステムの故障を回避することが必要であり得る。本明細書に記載されるシステム及び方法は、要約データの周期的な更新ではなく、パレメータレベルのデータを処理するために利用可能であり、そのアクセスを提供する既存のネットワークインフラストラクチャを利用することによって、遠隔ユーザーへのリアルタイムのアラーム及び通知の提示を容易にする。さらなる実施形態では、モバイルサーバ178は、通知サービスを利用して、通知またはアラームを遠隔コンピューティングデバイスにプッシュし得る。このような通知サービスは、主要なオペレーティングシステムの生産者またはセルラネットワークオペレーターと関連付けられるもの等の、サードパーティのサービスを含み得る。このような通知サービスは、ユーザーが遠隔コンピューティングデバイス上の関連するアプリケーションまたはプログラムと現在相互に作用しているかどうかにかかわらず、遠隔コンピューティングデバイスに、通知またはアラームを受信し、ユーザーに提示させ得る。
【0065】
ここに記載されるシステム及び方法のこれらの特徴は、モバイルデバイス上で閲覧することができる任意のデータを、サードパーティのソフトウェアによってアクセスされる仲介の記憶位置に記憶しておかなければならない従来技術のサードパーティのシステムとは対照的であり、該システム及び方法はどちらも、モバイルデバイスのユーザーが利用可能な情報の量を制限し(例えば、ユーザーが、記憶されているデータ、または仲介のアプリケーションにおいて再作成されるアラームのみにしかアクセスできない)、また、サンプリング速度が非常に遅く、データ遅延をもたらすので、DCS(例えばワークステーション30、32)上に示されるデータと、モバイルデバイス上に示されるデータとの間に違いをもたらす。追加として、従来技術のサードパーティのシステムとは対照的に、ここに記載されているシステム及び方法は、ユーザーが、提示されているものに従ってシステムのデータをナビゲートすること(例えば、アラームを選択して、アラームの発生をもたらしたリアルタイムプロセス変数及び/または履歴プロセス変数、状況等を見ること、またはアラームを選択して、DCSにおいて利用可能な関連情報(制限等)、モジュールの関係(例えば、階層)等を閲覧すること)ができるので、従来技術のシステムにおいて利用できず、かつ達成できないデータの内容のレベルを提供する。
【0066】
例示的な実施形態を以下に記載して、上記のシステム及び方法の特定の態様に関する追加的な情報を提供する。特定の態様を図示するために特定の実施形態が詳細に記載されるが、本出願の範囲内で、他の構成またはプロセスが企図される。追加的な、より少ない、または代替のコンポーネントもしくは活動は、他の実施形態に含まれ得る。
【0067】
データリストの構成
【0068】
上記したように、遠隔コンピューティングデバイスは、データサーバ174からのプロセスデータまたは追加的なデータを要求するデータリストに基づいて、プロセス制御システムからデータを受信する。一部の実施形態では、これは、データリストを生成または選
択することを含み得る。さらなる実施形態では、これは、プロセスデータを検索してデータリストとして監視することを含み得る。いずれの場合においても、データリストにおけるエントリは、プロセス制御システムから受信される構成データに基づいて選択され得る。限定された所定の種類のプロセスデータを遠隔コンピューティングデバイスに提供する他の技術とは異なり、以下に記載される方法は、プロセス制御システムの任意のL1データへの完全なアクセスを可能にする。追加として、プロセス制御システムによってすでに使用されている構成データもデータリストを生成するために使用されるので、システムの設定及び構成が単純化される。したがって、本明細書に記載されるシステム及び方法は、プロセスデータへのより大きいアクセスを容易にする一方で、必要とする初期構成及び継続的な維持管理がより少ない。
【0069】
図2Aは、遠隔コンピューティングデバイスに通信されるプロセスデータを示すデータリストを取得するためにプロセス制御システムからの構成データを使用する、データリスト構成方法200の例を図示する。データリスト構成方法200は、データサーバ174もしくはモバイルサーバ178のいずれかによって実装され得るか、またはデータサーバ174及びモバイルサーバ178の両方が、方法200の一部を実装し得る。方法200は、ブロック201から始まり、そこで、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、プロセス制御システムから構成データを受信する。構成データは、プロセス制御システムまたはプロセスプラント(またはその一部)内の複数のエンティティまたはパラメータを示す。一部の実施形態では、構成データは、構成データベースまたはファイルインターフェース172からの1つ以上の構成ファイル74として受信され得る。構成ファイルは、プロセス制御システム内のエンティティ及びパラメータの説明を含み得、該説明は、プロセスプラントの動作を制御するためにプロセス制御システムによって使用される情報を含み得る。構成データは、L1データを含む、プロセス制御システム内の様々なレベルのエンティティ、パラメータ、または他のデータの指示を含み得る。特に好ましい実施形態では、構成データは、プロセス制御システムまたはその一部内の全てのL1データの全てのデータレベルの完全な階層を構築するのに十分な情報を含み得る。例えば、構成ファイル74は、モジュール内の機能ブロックと関連付けられるプロセスパラメータ等の、プロセス制御システム内の全てのパラメータのエントリを含み得る。このような構成ファイル74におけるエントリは、パラメータを、制御モジュール、設備、または領域等の、プロセス制御システム内の高レベルエンティティと関連付けるインジケータをさらに含み得る。追加として、または代替的として、構成ファイル74は、高レベルエンティティの追加的なエントリをさらに含み得、追加的なエントリは、エンティティ及び関連するエンティティまたはパラメータのインジケータを含み得る(例えば、設備エンティティのエントリは、設備エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールエンティティのインジケータを含み得、制御モジュールエンティティのエントリは、制御モジュールエンティティと関連付けられる他の制御モジュール、機能ブロック、またはパラメータのインジケータを含み得る)。
【0070】
ブロック202で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、構成データに基づいて、プロセス制御システム(またはその一部)内の複数のレベルを識別する。レベルは、領域、プロセスユニット、設備、制御モジュール、モジュールブロック、またはパラメータのうちのいずれかまたは全てと関連付けられ得る。エンティティまたはパラメータは、高レベルエンティティ内で関連付けられ得、高レベルエンティティは、より低レベルのエンティティまたはパラメータと関連付けられ得る。したがって、プロセス制御システム(またはその一部)の構成は、エンティティ及びパラメータの階層として記載され得る。レベルの識別情報は、構成データ内のエンティティ及びパラメータのレベルと関連付けられるタグを識別することを含み得る。例えば、エンティティまたはパラメータに対応する構成データ内の各エントリは、より高レベルのエンティティとの関連付けを示す1つ以上のタグを含み得る。このようなタグは、レベルによって分けられ得る(例えば、領域
タグ、設備タグ、制御モジュールタグ)か、またはプロセス制御システム階層内の経路を指定する(例えば、1つのタグ値内の関連付けられる高レベルエンティティを指定する)1つのタグに組み合わせられ得る。ブロック203で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、構成データにおけるレベルと関連付けられる複数の制御モジュールをさらに識別し得る。制御モジュールは、他のレベルを識別するために使用される方式に類似する方式で識別され得、該方式は、プロセス制御データ内の制御モジュールタグを識別することを含み得る。制御モジュールを識別することは、制御モジュールと関連付けられる機能ブロックまたはパラメータを識別することをさらに含み得る。一部の実施形態では、レベル及び制御モジュールの識別情報は、組み合わせられ得る。
【0071】
各エンティティまたはパラメータは、プロセス制御システム(またはその一部)の構成を表す順序付けされた階層内に配置され得る。各エンティティまたはパラメータは、プロセス制御システム(またはその一部)の構成を表す順序付けされた階層内に配置され得る。階層リストは、構成データにおいて識別される複数のレベル及び制御モジュールと関連付けられるエンティティ及びパラメータの値を使用して生成される。プロセス制御システム(またはその一部)の構成は、入れ子集合の集合体として説明され得、各組は、低レベルエンティティまたはパラメータに対応する要素を含み、その要素の一部は、それでも、低レベルエンティティまたはパラメータを含むサブセットであり得る。一部の実施形態では、組またはサブセットは、重複し得、すなわち、要素は、複数の組によって同じレベルに含まれ得る。他の実施形態では、組及びサブセットは、重なり得ず、すなわち、各要素は、各レベルにおいて最大で一組に帰属する。各組は、同じフィールド内に共通の値を有する階層リスト内のエントリのサブリストまたは群として識別され得る。したがって、階層リストは、関連するプロセス制御システム(またはその一部)内の全てのL1データのエントリを含み得、より高いレベルのエンティティと関連付けられる各異なる組またはサブセットを表すロールアップカテゴリを可能にするような方式で構成され得る。したがって、エンティティは、閲覧リスト、監視リスト、アラームリスト等のユーザーによる選択の、またはそれらの生成のロールアップカテゴリとみなされ得る。
【0072】
一部の実施形態では、1つ以上の階層リストは、プロセスプラントネットワーク10において使用される表示オブジェクトに従って生成される。すなわち、プロセスプラントネットワーク10、及び特にコントローラ(複数可)40及び/またはワークステーション(複数可)30もしくは32、ならびに/または構成データベース60は、対応するメモリデバイスに記憶される、情報がプロセスプラントネットワーク10のオペレーターに表示される様式を管理する複数の表示オブジェクトを有し得る。特に、各表示オブジェクトは、フィールドデバイス44、46等の複数のプロセスプラントエンティティの描写、及び/またはそれに対応する情報を含む。例えば、概要表示は、プロセスプラントの部門において危険であると判定されたデータ及び/またはパラメータの全てを含み得る。表示オブジェクトは、L1データの一部及び/または構成ファイル74の一部である。したがって、一部の実施形態では、方法200は、構成ファイル74から1つ以上の監視リストを作成すること、及び特に、表示オブジェクトデータに従って1つ以上の監視リストを作成することを含み得る。デフォルトの監視リストは、特定の表示オブジェクトと関連付けられるパラメータ/データの全てを含むように作成され得る。一組のデフォルト監視リストは、対応する表示オブジェクトと関連付けられるパラメータ/データを各々が含むように作成され得る。当然ながら、デフォルト監視リストは、本明細書に記載されるように編集可能であり得る。さらなる実施形態では、監視リストは、関連付けられる表示オブジェクトの構成が構成ファイル74において更新されたときに自動的に更新され、さらなる実施形態では、各監視リストに追加されるように利用可能なデータ/パラメータは、更新された構成ファイル74に従って更新される。
【0073】
追加として、ユーザーは、プロセスプラント10の領域、ユニット、またはセルを選択
し得、監視リストは、モジュールのユニット、領域、またはセル内の一部もしくは全てを含むように作成され得、または危険アラームが構成されるモジュールを含み得る。
【0074】
アラームリストはまた、個別のオペレーターステーションのアラーム構成に一致するように自動的に作成され得、よって、オペレーターは、プラント及び/または自分のワークステーション30、32に物理的に存在していないとき、それでも、オペレーターが自分の作業場の責任に対して重要であるとして構成したアラームを監視し得る。構成ファイル74において指定されるように、アラーム優先度、機能、及び通知設定を含む、アラームフィルタ基準はまた、モバイルアプリケーションにおいて監視するための選択に利用可能なアラームリストを自動的に作成するために使用される。結果として、モバイルデバイスのユーザーは、監視するアラームの所定のリストを選択し得る、所定のリストを編集し得る、監視するアラームの新しいリストを作成し得る、等である。
【0075】
当然ながら監視リストのいずれかにおいて閲覧または監視され得るバッチデータに関して、アラームリスト及び監視リストは、特定のバッチ、特定のレシピ、特定の一組のバッチ設備等に従って各々が自動的に構成され得る。
【0076】
ブロック205で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、階層リストに関する情報を別のコンピューティングデバイスに通信し得る。このような情報は、定期的に、または階層リスト内の変更(例えば、新しいエンティティまたはパラメータの追加、既存のエントリの削除等)の発生に応じて通信され得る。このような情報は、同様に、要約形態で、または変更された情報のみの指示として通信され得る。他のコンピューティングデバイスは、遠隔コンピューティングデバイスであってもよく、またはモバイルサーバ178であってもよい。階層リストがデータサーバ174によって生成されたときに、データサーバ174は、階層リストに関する情報をモバイルサーバ178に通信し得る。一部の実施形態では、データサーバ174は、変更が起こったときに、階層リスト内の変更されたエントリのみを通信し得る。さらなる実施形態では、データサーバ175は、精度を検査するために、完全な階層リストを定期的に通信し得、完全なリストは、低い頻度で(例えば、毎日、毎週、毎月)通信され得る。モバイルサーバ178によって階層リストが生成されたときに、モバイルサーバ178は、階層リストに関する情報を1つ以上の遠隔コンピューティングデバイス(例えば、モバイルデバイス14)に通信し得る。一部の実施形態では、情報は、階層リスト内のエントリの限定されたリストを含み得る。例えば、限定されたリストは、ユーザーまたは遠隔コンピューティングデバイスがアクセスを許可されたエントリを含み得る。別の例として、限定されたリストは、高レベルエントリ(例えば、領域またはプロセスユニットと関連付けられるエントリ)のみを含み得る。さらに別の例として、限定されたリストは、特定の種類のデータ(例えば、設備の動作状態、温度、弁の故障、危険アラーム等)に応答する等して、遠隔コンピューティングデバイスから要求またはクエリの検索パラメータと関連付けられるエントリのみを含み得る。さらに別の例として、限定されたリストは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーによって以前に選択されたエンティティ等のエンティティと関連付けられるエントリのみを含み得る。
【0077】
ブロック206で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、他のコンピューティングデバイスから1つ以上のエントリの選択を受信し得る。選択は、他のコンピューティングデバイスによって要求される階層リスト内の一組のエントリを示し得る。例えば、遠隔コンピューティングデバイスは、特定のパラメータを選択するモバイルサーバ178またはプロセスデータを受信するエンティティに指示を送信し得る。この例を続けると、モバイルサーバ178は、選択されたパラメータまたはエンティティの指示をデータサーバ174にさらに送信し得る。一部の実施形態では、選択は、データサーバ174またはモバイルサーバ178のメモリに記憶された所定の一組のエントリ(例えば、所定の
閲覧リストまたは監視リスト)のインジケータとして受信され得る。例えば、所定の閲覧リストと関連付けられる識別子は、モバイルサーバ178によって受信され得、データリストは、要求される複数のエントリを含み得る。
【0078】
ブロック208で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、選択されたエントリに対応するデータ値を他のコンピューティングデバイスに通信し得る。これは、プロセスデータ値をデータサーバ174からモバイルサーバ178に通信すること、またはプロセスデータ値をモバイルサーバ178から遠隔コンピューティングデバイスに通信することを含み得る。一部の実施形態では、これは、プロセスデータ値がデータサーバ174またはモバイルサーバ178によって受信されるとき、実質的にリアルタイムでプロセスデータ値の1つ以上のストリームを送信することを含み得る。したがって、遠隔コンピューティングデバイスは、プロセス制御システム内のエンティティまたはパラメータと関連付けられる1つ以上のデータストリームにサブスクライブし得る。一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、追加データまたは履歴プロセスデータ(例えば、過去1時間、1日等に、選択されたエントリと関連付けられたプロセスデータ)をさらに通信し得る。このようなデータは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーに文脈を提供し得、また、本明細書の他の場所で検討されるように提示され得る。プロセスデータ値の通信は、本明細書の他の場所でさらに詳細に記載されている。
【0079】
図2Bは、遠隔コンピューティングデバイスに通信されるプロセスデータを示すデータリストを生成するためにプロセス制御システムからの構成データを検索するための、構成データ検索方法210の例を図示する。データリスト構成方法210は、データサーバ174もしくはモバイルサーバ178のいずれかによって実装され得るか、またはデータサーバ174及びモバイルサーバ178の両方が、方法210の一部を実装し得る。しかしながら、好ましい実施形態では、方法210は、データサーバ174から構成データを受信し、遠隔コンピューティングデバイスからクエリを受信するモバイルサーバ178によって実装される。そのような実施形態では、モバイルサーバは、さらに、データサーバ174からプロセスデータ値を受信し、データリストに基づいて、プロセスデータ値を遠隔コンピューティングデバイスに送信する。
【0080】
方法210は、ブロック211から始まり、そこで、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、ブロック201に関して上記したように、プロセス制御システムから構成データを受信する。ブロック212で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、プロセスデータを要求する別のコンピューティングデバイスからクエリを受信し、クエリは、プロセスデータと関連付けられる1つ以上の検索パラメータを示す。クエリは、ユーザーが検索用語を直接入力すること、または共通のクエリパラメータ(例えば、現在のアラーム、実行バッチ、プラント動作の過去1日のプロセスデータ等)を選択すること等によって、検索パラメータのユーザー選択に応答して、他のコンピューティングデバイスによって生成され得る。検索パラメータは、プロセス制御システム内の特定のエンティティまたはプロセスパラメータを指定し得、その各々は、例えば、ユーザーフレンドリなタグ名または一意の識別子番号によって識別され得る。代替として、検索パラメータは、レベル、プロセス機能、設備ユニットの種類、アラームの種類、制御モジュールの種類、センサ示度の種類等の、エンティティの種類またはクラスを示し得る。エンティティまたはプロセスパラメータを識別することの他に、クエリパラメータは、他の情報を指定し得る。例えば、クエリパラメータは、プロセスデータ値の特定の値(または値の範囲)、履歴または要約データの時間フレーム(例えば、平均)、プロセス制御システム内で生成されたプロセスデータを識別するための他の情報、またはプロセスプラントと関連付けられるが、プロセス制御システム内で生成されていない追加的な非プロセスデータを指定し得る。
【0081】
ブロック213で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、受信したクエリの検索パラメータに基づいて、プロセス制御システムと関連付けられる1つ以上のエンティティまたはプロセスパラメータを識別する。上記のように、構成データは、プロセス制御システム内のエンティティまたはパラメータに関する情報を含むタグを含み得る。タグ値は、クエリに応答するプロセスデータまたはパラメータ、すなわち、クエリパラメータに一致していることを識別するために使用され得る。例えば、検索パラメータの一部は、特定の領域、設備ユニット、アラーム状況、またはデータ型(例えば、「温度」、「圧力」等)を示す値等の構成データ内のエンティティまたはパラメータのタグと関連付けられる値を示し得る。
【0082】
ブロック214で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、検索パラメータに基づいて、エントリのリストを生成する。エントリのリストは、識別されたエンティティまたはパラメータを示す複数のエントリを含み得る。一部の実施形態では、リストは、識別されたエンティティまたはパラメータと関連付けられるエントリを含む所定のリスト(例えば、共有された閲覧リスト)を示すエントリをさらに含み得る。さらなる実施形態では、リストは、識別されたエンティティまたはパラメータと関連付けられるが、検索パラメータに別々に一致しない、関連するエントリを含み得る。例えば、一致するエンティティまたはパラメータと関連付けられる各高レベルエンティティがリストに含まれ得る。関連するエントリは、検索パラメータに直接一致しないので、関連するエントリは、それらがクエリに直接応答しないものとして識別するために、リストにおいてマークされ得るか、または別々のリストに含まれ得る。これらの関連するエントリは、次に、識別されたエンティティまたはパラメータとは別にユーザーに提示され得るか、または関連するエントリは、グラフィカルユーザーインターフェースにおいてグラフィカルもしくはスタイル的な指示によって示され得る。リストを生成することは、ユーザーまたは遠隔コンピューティングデバイスが取得を許可される、識別されたエンティティまたはパラメータのサブセットを判定することを含み得る。このような許可は、ユーザーのユーザーIDまたは遠隔コンピューティングデバイスのデバイスIDに基づいて判定され得る。
【0083】
ブロック215で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、生成されたリストを要求元コンピューティングデバイス(例えば、遠隔コンピューティングデバイス)に通信する。一部の実施形態では、これは、エントリに関する部分的な情報のみを、続いて、ユーザーによるさらなる要求に応じて、追加的な情報を要求元コンピューティングデバイスに送ることを含み得る。モバイルサーバ178からリストを受信することに応じて、遠隔コンピューティングデバイスは、リスト情報の少なくとも一部分をユーザーに提示し得る。これは、エントリのリストを提示することを含み得、該リストは、最も関連する、またはより頻繁に選択されたエントリを表示上のより顕著な位置に提供するように構成または順序付けされ得る。ユーザーが(例えば、エントリを閲覧リストに加えるために、新しい監視リストを形成するために、等)エントリの一組の1つ以上を選択したときに、遠隔コンピューティングデバイスは、一組のエントリの選択をモバイルサーバ178に返信し得る。一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、データサーバ174からのポーリング要求に応答して、選択された一組のエントリの指示をデータサーバに通信し得る。
【0084】
ブロック216で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、リストから一組の1つ以上のエントリの選択を受信する。本明細書で検討される他のデータリストの選択に類似して、選択は、エントリの一組のインジケータとして受信され得るか、または所定のリストの1つ以上のインジケータとして受信され得る。選択を受信することに応答して、ブロック217で、データサーバ174またはモバイルサーバ178は、プロセス制御システムからデータ値を取得し、選択されたエントリと関連付けられるデータ値を遠隔コンピューティングデバイスに通信する。本明細書の他の場所で検討されるように、モバ
イルサーバ178は、データサーバ174からのポーリング要求に応答して、要求されたプロセスデータの指示をデータサーバ174に送信することによって、プロセス制御システムからプロセスデータまたは追加的なデータを要求し得る。データサーバ174は、プロセス制御システムから複数のデータ値を取得し、要求されたデータ値をモバイルサーバ178に通信する。モバイルサーバ178は、次に、選択されたエントリと関連付けられる要求されたデータ値をモバイルコンピューティングデバイスに通信する。したがって、遠隔コンピューティングデバイスは、上記のように、データを識別し、要求するためにクエリを使用して、プロセス制御システム内のエンティティまたはパラメータと関連付けられる1つ以上のデータストリームにサブスクライブし得る。一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、追加データまたは履歴プロセスデータ(例えば、過去1時間、1日等に、選択されたエントリと関連付けられたプロセスデータ)をさらに通信し得る。このようなデータは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーに文脈を提供し得、また、本明細書の他の場所で検討されるように提示され得る。
【0085】
プロセスデータのサブスクリプション
【0086】
遠隔コンピューティングデバイスを安全にサブスクライブして、プロセス制御システムのセキュリティの保護を損なうことなく、データストリームを処理し、追加的なデータを取得するために、以下のシステム及び方法が使用され得る。上記したように、遠隔コンピューティングデバイスは、モバイルサーバ178からデータ値を取得し得、次に、データサーバ174からデータ値を取得することができる。データサーバ174は、通信機インターフェース170を介してコントローラ40から、プロセスデータベース58、データヒストリアン62、知識リポジトリ64から、または専門サーバ186から等、プロセスコントロールシステムからデータ値を取得する。好ましい実施形態では、データサーバ174は、ポーリング要求をモバイルサーバ178に送信し、モバイルサーバ178は、ポーリング要求に応答してのみ、要求されたデータのリストをデータサーバ174に送信する。このような要求されたデータのリストは、追加または削除するためのデータサブスクリプション等の、変更されたデータ要求のみを含み得る(すなわち、以前に要求されていない新しいデータのインジケータ、または以前に要求されたがそれ以上要求されていないデータのインジケータ)。上記のように、プロセスデータサブスクリプションは、必要に応じて構成され得るので、本明細書に記載されるサブスクリプション方法は、プロセス制御システムからL1データへのアクセスを提供する。追加として、プロセスデータは、悪意のあるまたは他の無許可のアクセスからプロセスプラントを保護するために、プロセス制御システム内のある場所のセキュリティ保護を徐々に損なうことなく、実質的にリアルタイムで遠隔コンピューティングデバイスに通信され得る。さらに、モバイルサーバ178は、実際に要求されたデータだけを取得し得、それによって、プロセス及び記憶要件を低減させる一方で、それでもあらゆるL1データへのアクセスを提供する。プロセスプラントが動作している間に必要に応じてデータサブスクリプションを確立することによって、初期の設定及び後のシステム再構成が低減される。したがって、本明細書に記載されるシステム及び方法は、プロセスデータへのより広範囲でタイムリーなアクセスを容易にする一方で、必要とする初期構成及び継続的な維持管理がより少ない。
【0087】
図2Cは、遠隔コンピューティングデバイスにおいてプロセスデータを選択し、取得するためのデータサブスクリプション方法220の例を図示する。データサブスクリプション方法220は、1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスのデータサブスクリプションを確立する、編集する、調整する、または終了するために、繰り返して実装され得、データサブスクリプション方法220は、本明細書に記載される他の方法の1つ以上と共に実装され得る。
【0088】
ブロック221で、データサーバ174は、プロセス制御システム内のエンティティか
ら構成ファイル74または他の構成データを受信する。構成ファイル74は、本明細書の他の場所に記載されるように、プロセス制御システムに関する構成データを含み得、また、ファイルインターフェース172または構成データベース60から受信され得る。ブロック222で、データサーバ174は、構成ファイル74と関連付けられるデータをモバイルサーバ178に通信し得、これは、構成ファイル74、その中に含まれる構成データの一部分、またはデータサーバ174によってそこから導出される構成データを送信することを含み得る。ブロック223で、モバイルサーバ178は、構成データへのアクセスを1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに提供し得る。遠隔コンピューティングデバイスへのアクセスを提供することは、利用可能なデータのリストを送信すること、または構成データを検索するためのインターフェースを確立することを含み得る。本明細書の他の場所で検討されるように、モバイルサーバ178は、ユーザーが許可される構成データの一部分へのアクセスを提供すること等によって、一部の場合では、完全よりも少ない構成データへのアクセスを提供し得る。
【0089】
ブロック224で、モバイルサーバ178は、モバイルネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスから1つ以上の閲覧リストインジケータを受信し、これは、遠隔コンピューティングデバイスによってプロセス制御システムから要求されるプロセスデータ(及び任意の追加的なデータ)を示す。一部の実施形態では、遠隔コンピューティングデバイスに対するユーザーログインイベントは、デフォルトの閲覧リストリストインジケータを遠隔コンピューティングデバイスからモバイルサーバ178に自動的に送信させ得る。このようなデフォルトの画面リストインジケータは、モバイルサーバ178によって、ユーザーによって最後に要求されたものと同じデータの要求であると解釈され得る。1つ以上の画面リストインジケータを受信することに応じて、モバイルサーバ178は、要求されたデータのリストを判定または生成し得る。このような要求されたデータのリストは、複数の遠隔コンピューティングデバイスによって要求される全てのデータの複合リストであり得、これは、冗長なエントリを取り除くことによってさらに圧縮され得る。モバイルサーバ178は、任意の遠隔コンピューティングデバイスから、新しいインジケータが受信される度に、遠隔コンピューティングデバイスが以前の要求を終了するインジケータを含む、このような要求されたデータの複合リストを更新し得る。適切な遠隔コンピューティングデバイスへのデータ値の後の伝送を容易にするために、モバイルサーバ178は、要求されたデータを特定の遠隔コンピューティングデバイスと関連付ける1つ以上のリストをさらに維持し得る。一部の実施形態では、この関連付けデータは、要求されたデータの複合リストに含まれ得る。さらなる実施形態では、モバイルサーバ178は、要求された変更のリストを追加的に生成し得、これは、以前のデータ要求がデータサーバ174に送信された後に遠隔コンピューティングデバイスから受信される、要求されたプロセスデータ(または追加的なデータ)に対する変更を示すエントリのみを含み得る。要求されたデータの完全なリストではなく、このような要求された変更のリストを伝送することによって、モバイルサーバ178は、データサーバ174と効率的に通信し得る。
【0090】
ブロック225で、データサーバ174は、ポーリング要求を遠隔アクセスネットワーク164を介してモバイルサーバ178に伝送し、遠隔コンピューティングデバイスによって要求されるデータに関する情報を要求する。ポーリング要求は、一部のプロセスデータ値の更新よりも遅い間隔で定期的に送信され得、それによって、遠隔アクセスネットワーク164を介して伝送される総データを低減させる。ポーリング要求を受信することに応答して、次に、ブロック226で、モバイルサーバ178は、要求されたデータのリストを遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174に伝送する。上で述べたように、一部の実施形態では、要求されたデータのリストは、複合リストであり得、さらに、要求された変更のリストであり得る。さらなる実施形態では、データサーバ174は、モバイルサーバ178からのみ、かつ各ポーリング要求に続く所定の間隔の間にだけ、要求されたデータのリストを受け入れるように構成され得る。さらなる実施形態では、
データサーバ174は、モバイルサーバ178からのみ、かつ各ポーリング要求に続く所定の間隔の間にだけ、要求されたデータのリストを受け入れるように構成され得る。遵守していない要求は、データサーバ174によって無視され得る。代替の実施形態では、データサーバ174は、任意のときにモバイルサーバ178から、要求されたデータのリスト(特に、変更された要求のリスト)を受け入れ得る。このような実施形態は、データ値がデータサーバ174からモバイルサーバ178に伝送される前の遅延が低減されるので、有利であり得る。
【0091】
ブロック227で、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介してプロセス制御システムからプロセスデータのストリームを受信する。プロセスデータは、通信機インターフェース170を介してコントローラ40から、プロセスデータベース58から、のうちの1つ以上を含む、プロセス制御システム内の1つ以上のデータソースから受信され得、またはプロセスプラントネットワーク10を介して通信され得る。一部の実施形態では、データサーバ174は、データソースから特定のデータの要求を通信することによって、1つ以上のデータソースにサブスクライブし得る。このような要求されるサブスクリプションは、モバイルサーバ178からの要求されたデータのリストに基づいてさらに生成され得る。さらなる実施形態では、データサーバ174は、データヒストリアン62、知識リポジトリ64、または専門サーバ186から、モバイルサーバ178によって要求される追加的なデータをさらに取得し得る。
【0092】
ブロック228で、データサーバ174は、モバイルサーバ178にさらに伝送される、受信したデータ内のデータ値を識別する。データサーバ174は、モバイルサーバ178から、要求されたデータのリストにおいて要求されたデータに対応するデータストリーム内のプロセスデータ値を識別し得る。ブロック229で、データサーバ174は、次に、遠隔アクセスネットワーク164を介して、識別されたデータ値をモバイルサーバ178に伝送する。遠隔アクセスネットワーク164上のネットワークトラフィックを低減させるために、データサーバ174は、要求されたプロセスデータと関連付けられる更新または変更されたデータ値を伝送のみし得る。例えば、未変更のデータ値は、伝送され得ないか、または未変更値のインジケータとしてのみ伝送され得る。代替の実施形態では、データ値がプロセス制御システムから受信されるとき、データサーバ174は、リアルタイムで該データ値を伝送し得、またはデータサーバ174は、間隔を置いて群でデータ値を伝送し得る。リアルタイムで伝送されるときに、データ値は、データサーバ174からモバイルサーバ178にデータストリームとして伝送され得る。間隔を置いて伝送されるとき、データサーバ174は、一定期間または変動する間隔であり得る間隔中の様々な時点でプロセス制御システムから受信されるデータ値を群にし得る。例えば、データサーバ174は、定期的な伝送の前に必要な量のデータ(例えば、5MB)がプロセス制御システムから受信されない限り、一定期間で(例えば、毎秒)データ値をモバイルサーバ178に伝送し得る。
【0093】
ブロック230で、モバイルサーバ178は、同様に、受信したデータ値のサブセットを識別し、モバイルネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスに伝送する。モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスによって示される閲覧リストのエントリに基づいて、サブセットを選択し得る。代替の実施形態では、データ値のサブセットがデータサーバ174から受信されるとき、モバイルサーバ178は、リアルタイムで該データ値のサブセットを伝送し得、またはモバイルサーバ178は、間隔を置いて群でデータ値を伝送し得る。例えば、データ値は、モバイル電話通信ネットワークを介した伝送数を低減させるために、定期的に(例えば、毎秒)群にされ、伝送され得る。さらなる実施形態では、モバイルサーバ178は、リアルタイムでデータ値を通信し得るが、サードパーティのネットワーク(例えば、モバイル電話通信ネットワーク)が、定期的な伝送スケジュールで、群でデータ値を通信し得る。しかしながら、ブロック231で、ひ
とたびモバイルコンピューティングデバイスによって受信されると、サブセットのデータ値の少なくとも一部がユーザーに提示される。このような提示は、データ値の一部に基づく通知、チャート、アイコンまたは他の要約の提示として、提示を含むことができる。
【0094】
図2Dは、プロセス制御システム(特に、ファイルインターフェース172及び通信機インターフェース170)と、データサーバ174と、モバイルサーバ178と、遠隔コンピューティングデバイス(特に、モバイルデバイス14)との間の通信を示す、データサブスクリプションの通信シーケンスの例を図示する。接続は、シーケンスの顕著な特徴をよりよく図示するために直接であるように示されているが、介在するコンポーネントが含まれ得ることを理解されたい。例えば、コントローラ40は、ファイルインターフェース172を介してデータサーバ174に構成データを通信し得、また、通信機インターフェース170を介してデータサーバ174にプロセスデータをさらに通信し得る。コントローラ40からデータサーバ174に通信されるように明細書の全体を通して様々に記載されるが、少なくとも一部の実施形態では、構成データ74は、構成データベース60に記憶され、ファイルインターフェース172を介して構成データベース60からデータサーバ174に通信されることを理解されたい。すなわち、ファイルインターフェース172は、構成データベース60(またはコントローラ40から)から構成データ74を取り出し、構成データ74をデータサーバ174に通信し得る。いずれにしても、通信機インターフェース170、ファイルインターフェース172、及びデータサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介して通信する。データサーバ174及びモバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介して通信する。モバイルサーバ178及びモバイルデバイス14は、モバイルネットワークを介して通信し、該モバイルネットワークは、プロセスプラントの遠隔ネットワーク(例えば、遠隔アクセスネットワーク164の一部)、通知サービス196、またはインターネット180を含み得る。シーケンスの例は、明確にするために、ファイルインターフェース172、データサーバ174、モバイルサーバ178、及びモバイルデバイス14の各々のうちの1つを図示するのみであるが、さらなる実施形態は、これらのコンポーネントの複数のいずれかまたは全てを含み得る。
【0095】
例示的な通信シーケンスは、ファイルインターフェース172からデータサーバ174への構成ファイル74の通信(線232)から始まる。構成ファイル74を受信することに応じて、データサーバ174は、構成ファイル74に含まれる一部の情報であり得る構成データを判定し、モバイルサーバ178に送信する(線233)。モバイルサーバ178は、次に、構成データまたはその一部をモバイルデバイス14に提供する(線234)。データ要求がユーザーから受信されるか、またはモバイルデバイス14において判定されたとき、モバイルデバイス14は、閲覧リストインジケータをモバイルサーバ178に送信する(線235)。図示される実施形態では。モバイルサーバ178は、閲覧リストインジケータを受信し、データサーバ174からのポーリング要求を待機する。ある時間間隔の後に、データサーバ174は、ポーリング要求をモバイルサーバ178に送信する(線236)。ポーリング要求を受信することに応答して、モバイルサーバは、要求されたデータリストまたはその指示をデータサーバ174に送信する(線237)。図示されるように、ポーリング要求は、定期的にまたは間隔を置いてデータサーバ174によって送信され得(線236)、送信の各々に応じて、要求されたデータリスト、またはそれに対する更新がモバイルサーバ178によって返され得る。
【0096】
データサーバ174は、様々な時点で通信機インターフェース170からコントローラ40と関連付けられるプロセスデータを受信し(線238)、1つ以上の期間によって定期的であり得るか、または非定期的(例えば、一時的)であり得る。線238で図示されるように、一部の実施形態では、プロセスデータは、特定のデータ要求を伴わなくても受信得る。プロセスデータが、データサーバ174において受信されたとき、データサーバ
174は、受信したプロセスデータ値が、要求されたデータリスト内の任意の要求されたデータに対応するかどうかを判定し得る。このような要求されたデータが識別されたとき、データサーバ174は、要求されたデータをモバイルサーバ178に送信する(線239)。要求されたデータを受信することに応じて、モバイルサーバ178は、モバイルデバイス14によって要求された閲覧リストデータに対応するデータ値を選択し得る。モバイルサーバ178は、次に、要求された閲覧リストデータをモバイルデバイス14に送信する(線240)。通信インターフェース170からデータサーバ174に(線238)、データサーバ174からデータサーバ178に(線239)、及びモバイルサーバ178からモバイルデバイス14に(線240)プロセスデータ値を通信するこのシーケンスは、モバイルデバイス14がデータサブスクリプションを終了するまで、プロセスプラントの動作中に繰り返され得る。データサブスクリプションは、終了のインジケータまたは任意のプロセスデータを要求していない新しい閲覧リストインジケータを通信することによって終了され得る。
【0097】
図2Eは、データサーバ174からモバイルサーバ178にプロセスデータを提供するためのデータサーバ通信方法250の例を図示する。データサーバ通信方法250(またはその一部)は、データサーバ174によって繰り返し実装されて、プロセス制御システムからモバイルサーバ178にデータストリームを提供し得、またはプロセスデータ値を提供し得、方法250は、本明細書に記載される他の方法の1つ以上と共に実装され得る。方法250は、プロセスデータを受信し、通信するように記載されるが、データサーバ174はまた、一部の実施形態では、プロセスプラントに関する追加的なデータを取得し、モバイルサーバ178に伝送もし得る。
【0098】
方法250は、プロセスデータを受信し、通信するように記載されるが、データサーバ174はまた、一部の実施形態では、プロセスプラントに関連する追加的なデータを取得し、モバイルサーバ178に伝送もし得る。この構成データは、本明細書の他の場所で検討されるように、コントローラ40、ファイルインターフェース172、または構成データベース60から1つ以上の構成ファイル74として受信され得る。構成データを受信した後に、ブロック252で、データサーバ174は、モバイルサーバ178に構成データをさらに通信し得る。構成データを通信するために、データサーバ174は、変更または更新された構成データのサブセットを判定し得、またはモバイルデバイス178に送信する構成データのサブセットを決定し得る。さらなる実施形態において、データサーバ174は、プロセス制御システムから受信される構成データから要約または階層リスト情報を導出すること等によって、構成情報を生成して、モバイルサーバ178に送信し得る。
【0099】
ブロック253で、データサーバ174は、遠隔アクセスネットワーク164を介してモバイルサーバ178にポーリング要求を伝送する。ポーリング要求は、要求されたデータリストをデータサーバ174に通信することによって、モバイルサーバ178が応答するように指示し得る。ポーリング要求に応答して、モバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介して、要求されたデータのリストをデータサーバ174に送信し得る。要求されたデータのリストは、モバイルサーバ178がデータを要求しているプロセス制御システムからのエンティティまたはパラメータを示す、複数の要求されたデータパラメータを含み得る。一部の実施形態では、リストは、プロセス制御システムと関連付けられる追加的なデータの指示をさらに含み得る。さらなる実施形態では、リストは、新しい、修正された、変更された、取り消された、または更新された、要求されたデータパラメータのエントリのみを含み得る。
【0100】
ブロック254で、データサーバ174は、遠隔アクセスネットワーク164を介してモバイルサーバ178から、要求されたデータのリストを受信する。データサーバ174は、次に、要求されたデータのリストと関連付けられるプロセスデータ値を取得し得、デ
ータサーバ174は(適用可能な場合)、要求されたデータのリスト内に示される場合に、追加的なデータをさらに取得し得る。一部の実施形態では、データサーバ174は、次に、1つ以上のコントローラ40または通信機インターフェース170からプロセスデータを受信するようにサブスクライブし得る。ブロック255で、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介して複数のプロセスデータ値を受信し、プロセスデータ値は、プロセスプラント内の複数のエンティティと関連付けられる。プロセスデータ値は、プロセス制御システム内で生成または使用される制御値、測定値、または他のパラメータ値を含み得る。好ましい実施形態では、プロセスデータ値が生成または更新されるとき、プロセスデータ値は、リアルタイムでプロセス制御システムから1つ以上のデータストリームとして受信され得る。
【0101】
データサーバ174が、プロセスデータ値を受信するとき、ブロック256で、データサーバ174は、次に、要求されたデータの受信したリストの要求されたデータパラメータに対応するプロセスデータ値のサブセットを識別して、モバイルサーバ178に伝送する。プロセスデータ値のサブセットを識別することは、変更もしくは更新したプロセスデータ値を識別することを含み得、またはプロセスデータ値は、モバイルサーバ178によって新しく要求されるプロセスデータと関連付けられる。同様に、一部の実施形態では、識別されたサブセットは、更新されたが、未変更のプロセスデータ値のインジケータを含み得る。したがって、プロセスデータ値のサブセットは、モバイルサーバ178への効率的な通信のために識別され得る。ひとたびプロセスデータ値のサブセットが識別されると、ブロック257で、データサーバ174は、プロセスデータ値のサブセットをモバイルサーバ178に通信する。好ましい実施形態では、プロセスデータ値がデータサーバ174によって受信されるとき、プロセスデータ値のサブセットの識別及び通信は、リアルタイムで遂行され得る。したがって、データサーバ174は、ストリーミングプロセスデータサブスクリプションをモバイルサーバに提供し得る。
【0102】
図2Fは、プロセス制御システム(特に、ファイルインターフェース172及び通信機インターフェース170)と、データサーバ174と、モバイルサーバ178と、遠隔コンピューティングデバイス(特に、モバイルデバイス14)との間の通信を示す、データサーバ通信シーケンスの例を図示する。データサーバ通信の例は、特に、データサーバ174を伴う通信に重点を置いている。接続は、シーケンスの顕著な特徴をよりよく図示するために直接であるように示されているが、介在するコンポーネントが含まれ得ることを理解されたい。例えば、コントローラ40は、ファイルインターフェース172を介してデータサーバ174に構成データを通信し得、また、通信機インターフェース170を介してデータサーバ174にプロセスデータをさらに通信し得る。コントローラ40及びデータサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介して通信する。データサーバ174及びモバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介して通信する。モバイルサーバ178及びモバイルデバイス14は、モバイルネットワークを介して通信し、該モバイルネットワークは、プロセスプラントの遠隔ネットワーク(例えば、遠隔アクセスネットワーク164の一部)、通知サービス196、またはインターネット180を含み得る。シーケンスの例は、明確にするために、ファイルインターフェース172、通信機インターフェース170、データサーバ174、モバイルサーバ178、及びモバイルデバイス14の各々のうちの1つのみを図示するであるが、さらなる実施形態は、これらのコンポーネントの複数のいずれかまたは全てを含み得る。
【0103】
例示的な通信シーケンスは、データサーバ174からファイルインターフェース172への構成データ要求の通信(線258)から始まる。ファイルインターフェース172は、構成データベース60から構成データを取得し得る。構成データ要求に応答して、ファイルインターフェース172は、構成データをデータサーバ174に送信し(線259)、これは、構成ファイル74としてまたは別様に送信され得る。データサーバ174は、
構成データを受信し、次に、該構成データ処理して、モバイルサーバ178に通信するさらなる構成データ(例えば、受信した構成データのサブセット、構成データに基づく一組のリスト等)を判定し得る。データサーバ174は、構成データまたはそれと関連付けられる情報をモバイルサーバ178に送信する(線260)。その後のある時点で、データサーバ174は、ポーリング要求をモバイルサーバ178に伝送する(線261)。ポーリング要求に応答して、モバイルサーバ178は、要求されたデータリストを生成し、データサーバ174に通信する(線262)。要求されたデータリストは、本明細書の他の場所で検討されるように、遠隔コンピューティングデバイスによって要求されるプロセス制御システムから要求されるプロセスデータを示すエントリを含み得る。
【0104】
要求されたデータリストに基づいて、データサーバ174は、一部の実施形態では、プロセスデータ要求を通信機インターフェース170に送信し得る(線263)。通信機インターフェース170は、プロセス制御システム内の1つ以上のコントローラ40から、プロセスデータを取得し得る。実施形態がプロセスデータ要求を伴うかどうかにかかわらず、データサーバ174は、通信機インターフェース170からプロセスデータを受信する(線264)。プロセスデータを受信することに応じて、データサーバ174は、モバイルサーバ174に通信するための、要求されたデータリストと関連付けられるプロセスデータを選択する(線265)。プロセスデータを選択することは、一部の実施形態では、プロセスデータ値の1つ以上の組またはサブセットを識別することを含み得、該プロセスデータ値は、更新または変更されたプロセスデータ値を含むものとして識別され得る。データサーバ174は、次に、選択されたプロセスデータをモバイルサーバ178に通信する(線266)。モバイルサーバ178は、次に、本明細書の他の場所に記載されるように、選択されたプロセスデータ(またはそのサブセット)をモバイルデバイス14にさらに通信し得る。
【0105】
図2Gは、プロセスデータを選択し、取得し、1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信するためのモバイルサーバ通信方法270の例を図示する。モバイルサーバ通信方法270(またはその一部)は、モバイルサーバ178によって繰り返し実装されて、プロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにデータストリームを提供し得、またはプロセスデータ値を提供し、方法270は、本明細書に記載される他の方法の1つ以上と共に実装され得る。方法270は、プロセスデータを受信し、通信するように記載されるが、モバイルサーバ178は、一部の実施形態では、プロセスプラントに関する追加的なデータを取得し、遠隔コンピューティングデバイスに伝送もし得る。
【0106】
ブロック271で、モバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174からプロセス制御システムと関連付けられる構成データを受信する。構成データは、1つ以上の構成ファイル74、このようなファイルと関連付けられる情報、またはプロセス制御システム内で利用可能なプロセスデータを記載する他の情報を含み得る。一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスによる検索の速度を向上させるために、プロセス制御システム(またはその一部)の構成の表現をモバイルサーバ178のメモリ内に記憶し得る。データサーバ174は、次に、構成データに更新または変更のみを提供し得、モバイルサーバ178は、それを使用して、プロセス制御システムの構成の記憶された表現を修正し得る。一部の実施形態では、ブロック272で、モバイルサーバ178は、モバイルネットワークを介して構成データの一部または全部を1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信し得る。例えば、モバイルサーバ178は、本明細書の他の場所に記載されるように、利用可能なプロセスデータのリストの要求に応答して、またはユーザークエリに応答して、エンティティ、パラメータ、または関連する情報のリストを提供し得る。
【0107】
ブロック273で、モバイルサーバ178は、モバイルネットワークを介して少なくと
も1つの遠隔コンピューティングデバイスから閲覧リストの指示を受信する。指示は、プロセス制御システム内の領域、処理ユニット、またはプロセスパラメータを指定することによって等の、データソースまたはパラメータによって閲覧リスト内のプロセスデータを指定し得る。指示は、代替として、モバイルサーバ178のメモリに記憶された所定の閲覧リストを指定し得、該閲覧リストは、プロセス制御システム内のエンティティまたはパラメータと関連付けられるエントリを含み得る。モバイルサーバ178は、複数の遠隔コンピューティングデバイスから複数のこのような閲覧リストを受信し得、その場合、一部の実施形態では、モバイルサーバ178は、要求されたデータの複合リストをさらに生成し得る。モバイルサーバ178は、要求されたプロセスデータにおける変更の指示のみを含む、要求された変更のリストをさらに生成し得る。モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスから閲覧リストの指示を受信することを継続し得、また、データサーバ174からポーリング要求が受信されるまでリストを更新し得る。
【0108】
ブロック274で、モバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174からポーリング要求を受信する。ポーリング要求を受信することに応答して、ブロック275で、モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスから受信した閲覧リストの1つ以上の指示に基づいて、要求されたデータのリストを判定する。モバイルサーバは、所定のリストの指示に基づいて、遠隔コンピューティングデバイスによって要求されたプロセスデータを識別し得る。いくつかの実施形態において、モバイルサーバ178は、複数の遠隔コンピューティングデバイスから、要求されたデータの複合リストをさらに生成し得る。モバイルサーバ178は、要求されたプロセスデータにおける変更の指示のみを含む、要求された変更のリストをさらに生成し得る。さらに他の実施形態では、モバイルサーバ178は、文脈に基づいて、要求されたデータに関連するが、遠隔コンピューティングデバイスによって明示的に要求されていない、関連するプロセスデータを識別し得る。要求されたプロセスデータのリストは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーによって要求されそうなプロセスデータをさらに取得するために、このような関連するプロセスデータの指示を含み得る。ブロック276で、モバイルサーバ178は、次に、遠隔アクセスネットワーク164を介して、要求されたプロセスデータの判定されたリストをデータサーバ174に伝送する。要求されたプロセスデータの伝送されたリストは、前述のリストまたは本明細書に記載されるような他の類似するリストのいずれかであり得る。
【0109】
ブロック277で、モバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174から複数のプロセスデータ値を受信する。プロセスデータ値は、プロセス制御システム内のエンティティによって生成され、プロセス制御ネットワーク162を介してデータサーバ174に通信されるデータを含み得る。一部の実施形態では、複数のプロセスデータ値は、複数の遠隔コンピューティングデバイスによって要求されるデータを含み得る。したがって、モバイルサーバ178は、ブロック278で、特定の閲覧リストと関連付けられるデータに対応する受信した複数のプロセスデータ値から、一組のプロセスデータ値を識別する。モバイルサーバ178は、各々が遠隔コンピューティングデバイスによって示される閲覧リストと関連付けられる、複数のこのような一組のプロセスデータ値を識別し得る。各一組のプロセスデータ値は、遠隔コンピューティングデバイスから受信される閲覧リストの指示に基づいて、遠隔コンピューティングデバイスによって直接的または間接的に要求されるデータ値を含む。ひとたび一組のプロセスデータ値が識別されると、ブロック279で、モバイルサーバ178は、モバイルネットワークを介して一組のプロセスデータ値を、対応する1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信する。これは、通知サービス196を介して通信することを含み得、遠隔コンピューティングデバイスに通知をプッシュするように構成され得る。
【0110】
図2Hは、プロセス制御システム(特に、ファイルインターフェース172及び通信機
インターフェース170)と、データサーバ174と、モバイルサーバ178と、遠隔コンピューティングデバイス(特に、モバイルデバイス14)との間の通信を示す、モバイルサーバ通信シーケンスの例を図示する。モバイルサーバ通信の例は、特にモバイルサーバ178を伴う通信に重点を置いている。接続は、シーケンスの顕著な特徴をよりよく図示するために直接であるように示されているが、介在するコンポーネントが含まれ得ることを理解されたい。例えば、ファイルインターフェース172は、構成データをデータサーバ174に通信し得、通信機インターフェース170は、プロセスデータをデータサーバ174にさらに通信することができる。コントローラ40及びデータサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介して通信する。データサーバ174及びモバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介して通信する。モバイルサーバ178及びモバイルデバイス14は、モバイルネットワークを介して通信し、該モバイルネットワークは、プロセスプラントの遠隔ネットワーク(例えば、遠隔アクセスネットワーク164の一部)、通知サービス196、またはインターネット180を含み得る。シーケンスの例は、明確にするために、ファイルインターフェース172、通信機インターフェース170、データサーバ174、モバイルサーバ178、及びモバイルデバイス14の各々のうちの1つを図示するのみであるが、さらなる実施形態は、これらのコンポーネントの複数のいずれかまたは全てを含み得る。
【0111】
例示的な通信シーケンスは、データサーバ174からモバイルサーバ178への構成データの通信から始まる(線280)。いくつかの実施形態において、モバイルサーバ178は、構成データ(またはその一部)をモバイルデバイス14にさらに通信し得る(線281)。モバイルデバイス14は、次に、閲覧リスト指示をモバイルサーバ178に通信し(線282)、該閲覧リスト指示は、プロセス制御システム内のエンティティもしくはパラメータと関連付けられるエントリを含み得るか、またはモバイルサーバ178において記憶された所定のリストを示し得る。モバイルサーバ178は、次に、データサーバ174からのポーリング要求を待機し得る。モバイルサーバ178は、データサーバ174からポーリング要求を受信し(線283)、該ポーリング要求は、データサーバ174から定期的に伝送され得る。ポーリング要求に応答して、モバイルサーバ178は、モバイルデバイス14から受信される閲覧リスト指示に少なくとも部分的に基づいて、要求されたデータのリストを判定する(線284)。一部の実施形態では、要求されたデータのリストを判定することは、閲覧リストエントリを決定すること、複数の遠隔コンピューティングデバイスの閲覧リストエントリを組み合わせること、及び要求する変更または更新された閲覧リストエントリを決定することを含み得る。要求されたデータのリストが判定されたとき、モバイルサーバ178は、要求されたデータのリストをデータサーバ174に送信する(線285)。
【0112】
データサーバ174は、通信機インターフェース170からプロセスデータを受信する(線286)。受信したプロセスデータの少なくとも一部は、次に、要求されたデータのリストに基づいて、データサーバ174からモバイルサーバ178に伝送される(線287)。データサーバ174からプロセスデータを受信することに応じて、モバイルサーバ178は、閲覧リストのエンティティまたはパラメータと関連付けられるプロセスデータ値を含む、閲覧リストデータを判定する(線288)。閲覧リストデータを判定することは、1つ以上のモバイルデバイス14と関連付けられる各閲覧リストについて、受信したプロセスデータから一組の閲覧リストデータ値を選択することを含み得る。モバイルサーバ178は、次に、閲覧リストデータをモバイルデバイス14に伝送する(線289)。
【0113】
図2Iは、モバイルデバイス14及び/またはモバイルサーバ178によって実装される様々なモジュール間の通信を示す、閲覧リストサブスクリプションシーケンスの例を図示する。
図2Kを一時的に参照すると、例示的な一実施形態では、モバイルサーバ178は、監視リストモジュール371、モバイルデータサービスモジュール372、アプリケ
ーションプログラムインターフェース(API)373、ランタイムキャッシュ374、及びユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375を実装し得る。代替の実施形態において、監視リストモジュール371及びモバイルデータサービスモジュール372は、モバイルデバイス14上で動作し得る一方で、ランタイムキャッシュ374及びユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375は、モバイルサーバ178上で動作し得、API373は、モバイルデバイス14及びモバイルサーバ178の両方の間に分けられ得る。閲覧リストサブスクリプションシーケンスは、閲覧リストの選択、閲覧リストと関連付けられるデータストリームに対するサブスクリプション、及びデータストリームからの接続解除を示す。
【0114】
閲覧リストの選択は、モバイルデバイス14のユーザーがモバイルデバイス14で閲覧リストを選択することから始まる。選択の指示は、モバイルデバイス14によって監視リストモジュール371に通信され得る。(線290)。閲覧リスト選択の指示は、閲覧リストと関連付けられるデータを完全に指定し得ないので、閲覧リストモジュール371は、閲覧リスト選択の指示をモバイルデータサービス372に通信し(線291)、閲覧リスト選択の指示をAPI373にさらに通信する(線293)。API373は、次に、選択された閲覧リストの定義を記憶するデータベースにアクセスし、閲覧リストと関連付けられるデータを指定する閲覧リスト定義を読み取る(線293)。閲覧リスト定義は、次に、モバイルデータサービスモジュール372に返信され(線294)、閲覧リスト定義を監視リストモジュール371に通信する(線295)。監視リストモジュール371は、閲覧リスト定義をモバイルデバイス14またはモバイルデバイス14の別のモジュールに提供して、ユーザーが選択した監視リスト296を生成し得る。ユーザーが選択した監視リスト296は、ユーザーに表示され得るか、または後で使用するために値が記憶され得る。
【0115】
対応するデータストリームへのサブスクリプションは、閲覧リストの選択に応答して、APIがサブスクリプション要求をユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375に通信することから始まる(線297)。ユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375は、閲覧リスト選択に基づいて、サブスクリプションをプロセス制御システムからのプロセスデータ値に追加する(線298)。サブスクリプションを追加することは、本明細書の他の場所に記載されるように、データサーバ174からプロセスデータ値を要求すること含み得る。ひとたびサブスクリプションが追加されると、ユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375は、サブスクリプションの確認をAPI373に通信し(線299)、ユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375は、プロセス制御システムからランタイムキャッシュ374にランタイム値を通信し始める(線300)。ランタイム値は、本明細書の他の場所に記載されるように、プロセス制御システム内のエンティティまたはパラメータと関連付けられるプロセスデータ値であり得る。
【0116】
閲覧リストサブスクリプションシーケンスの例において、監視リストモジュール371は、ランタイム値を定期的(例えば、毎秒)または一時的に(例えば、ユーザーが、特定のデータを閲覧するオプションを選択したとき)に更新する。ランタイム値を取得するために、監視リストモジュール371は、現在値の要求をモバイルデータサービスモジュール372に送信し(線301)、ランタイムキャッシュ374にさらに通信される(線303)。現在値の要求がランタイムキャッシュ374において受信されるとき、閲覧リストの要求されたランタイム値が収集され(線304)、API373に通信される(線305)。API373は、次に、閲覧リストのランタイム値をモバイルサービスモジュール372に通信し(線306)、ランタイム値を監視リストモジュール371に通信する(線307)。このシーケンスは、新しいランタイム値が要求される度に繰り返され得る。
【0117】
データストリームからの接続解除は、監視リストモジュール371からモバイルデータサービスモジュール372に更新停止要求が送信されたときに発生し(線308)、該要求は、API373(線309)にさらに通信される。API373は、更新停止要求をユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375に通信する(線310)。更新停止要求を受信することに応じて、ユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375は、閲覧リストのランタイム値(すなわち、プロセスデータ値)を取得することを停止し得る。ユーザー閲覧リストサブスクリプションモジュール375はまた、更新停止確認メッセージをAPI373に送信し(線311)、更新停止確認メッセージをモバイルデータサービスモジュール372に通信(線312)し、更新停止確認メッセージを監視リストモジュール371にさらに通信する(線313)。
【0118】
図2Jは、プロセス制御システムにおけるデータサーバ174の例を図示する。データサーバ174は、遠隔アクセスネットワーク164を介してサーバ178に通信可能に接続される。追加として、データサーバ174は、プロセス制御ネットワーク162を介してプロセス制御システム内の複数のコンポーネントに通信可能に接続される。プロセス制御ネットワーク162は、データサーバ174を、コントローラ40、コントローラ40と関連付けられる通信機インターフェース170、構成データベース60、データサーバ174に構成データを提供するファイルインターフェース172、及びプロセスプラントと関連付けられる過去のプロセスデータを記憶するデータヒストリアン62に接続する。
【0119】
データサーバ174は、通信を容易にするためにデータサービス176を含み、これは、複数の専門モジュールまたはルーチンを含み得る。データサービス176は、データスキャナ314、構成モジュール315、及びデータモジュール316を含み得る。構成モジュール315は、構成データベース60またはファイルインターフェース172と通信して、構成ファイル74等のプロセス制御システムに関する構成データを取得し得る。データモジュール316は、データヒストリアン62、コントローラ40、または通信機インターフェース170からデータ値を要求し、取得し得る。データモジュール316はまた、本明細書の他の場所で検討される方法に従って、モバイルサーバ178に通信するための、受信したデータ値も選択し得る。データスキャナ314は、プロセス制御ネットワーク162を介してコントローラ40または通信機インターフェース170からストリーミングプロセスデータ値を受動的に受信し得る。一部の実施形態では、データスキャナ314は、プロセス制御ネットワーク162を通して通信されている全てのプロセスデータをスキャンし得、該プロセスデータの一部は、次に、モバイルサーバ178に通信するために識別され得る。追加的な、代替的な、またはより少ない要素が、データサーバ174の他の実施形態に含まれ得る。
【0120】
図2Kは、プロセス制御システムにおけるモバイルサーバ178の例を図示する。モバイルサーバ178は、モバイルデバイス14またはウェブクライアント198と通信可能に接続されて、L1データを含み得るプロセスデータを遠隔ユーザーに提供する。アプリケーションAPI317は、データリスト(例えば、アラームリスト、監視リスト等)の通信、及びモバイルサーバ178と遠隔コンピューティングデバイス(すなわち、モバイルデバイス14またはウェブクライアント198)との間の関連するデータ値を扱う。追加として、モバイルサーバ178は、通知サービス196を介してモバイルデバイス14に通知を通信する通知モジュール327を含み得、これは、GoogleまたはAppleの通知サービス等のサードパーティの通知サービス182を通して通知をさらに送信し得る。アプリケーションAPI317は、ユーザー認証及び個人化をさらに扱い得、その目的のために、アプリケーションAPI317は、認証サーバ318、ならびにモバイルサーバ178の様々な内部コンポーネントとさらに通信し得る。認証及び個人化に関連する内部コンポーネントは、構成データベース321及びユーザーカスタマイゼーションモ
ジュール322を含み得る。構成データベース321は、ユーザーモジュール333から情報をさらに受信し得、これは、データ接続334を介して管理ポータル(expo)サーバ179の構成ユニット330から受信される構成及び個人化データを処理し得る。
【0121】
許可及び個人化コンポーネントに加えて、アプリケーションAPI317は、検索データベース319、ロギングデータベース320、及びメモリキャッシュ323と通信し得る。検索データベースは、本明細書の他の場所で検討されるように、検索モジュール332から構成データを受信して、L1データまたは要約データのレベルにおいてプロセス制御システム内の利用可能なプロセスデータを検索することを容易にし得る。検索モジュール332は、データ接続334を介してexpoサーバ179の構成ファイル処理ユニット331から構成データを受信し得る。ロギングデータベース320は、オフライン分析のための使用状況メトリックを記憶し得る。メモリキャッシュ323は、アプリケーションでAPI317及びストリーム処理ユニット325と通信して、通知を容易にし、記憶されたリスト324を管理する。
【0122】
ストリーム処理ユニット325は、ランタイムスキャナ326を介して、データ接続334を介してプロセス制御システムからプロセスデータ値を受信する。ランタイムスキャナ326は、データ接続334を介してプロセス制御システム内のポータル171の通信機インターフェース170からプロセスデータ値をさらに取得する。ランタイムスキャナ326は、構成データベース321からの構成データに基づいて、プロセスデータ値を識別し得る。プロセスデータ値を受信すると、ストリーム処理ユニット325は、受信したデータ値を評価して、遠隔コンピューティングデバイスによって要求されるパラメータ、エンティティ、アラーム、または通知と関連付けられる要求されたデータ値を識別する。ユーザーカスタマイゼーションモジュール322及び構成データベース321は、遠隔コンピューティングデバイスに通信されるデータに関する情報を提供し得、該情報は、メモリキャッシュ323に追加され得る。ストリーム処理ユニット325が、通知が送信されるべきであると判定したとき、通知情報が、通知サービス196を介してモバイルデバイス14にプッシュされる通知モジュール327に送信され得る。
【0123】
expoサーバ179は、プロセス制御システムのユーザー、デバイス、ライセンス、及びシステムレベル情報に関する情報を記憶する、expoデータベース328を含み得る。これは、構成ファイル74、ならびにプロセスデータにアクセスするユーザー許可に関する情報を含み得る。expoデータベース328は、プロセス制御システム内で動作するexpo構成器ユニット329によって構成され得る。expoデータベース328は、次に、構成及び許可データを、構成ユニット330を介してユーザーモジュール333に、及び構成ファイル処理ユニット331を介して、データ接続334を介して検索モジュールに提供する。追加的な、代替的な、またはより少ない要素が、モバイルサーバ178の他の実施形態に含まれ得る。例えば、データサーバ174は、モバイルサーバ178とexpoサーバ179及び通信機インターフェース170の両方との間に含まれ得る。
【0124】
図2Lは、モバイルサーバ178内のモバイルサーバ内部通信アーキテクチャの例を図示する。アーキテクチャの例は、モバイルサーバ178内の論理接続の代替の画面を提示する。モバイルサーバ178は、モバイルサービス339及びexpoサーバ338を含み得、これらは、モバイルサービス339内のサーバ側スキャナ335とexpoサーバ338内のクライアント側スキャナ336との間で、Windows Communication Foundation(WFC)フレームワーク(Microsoft Corp.によって開発)等の、非同期通信APIを介して通信する。expoサーバ338内で、サーバ側スキャナ335は、expo通信機337と通信して、expoデータベース328からの構成を扱う。モバイルサービス339内で、クライアント側スキャナ
336は、受信したデータを監視リスト項目ユニット324に通信し、これは、モバイルサービス190にさらに通信する。モバイルサービス190は、モバイルデバイス14との通信をさらに管理する。
【0125】
通知及びアラーム
【0126】
他のプロセスデータに加えて、本明細書に記載されるシステム及び方法は、プロセスプラントと関連付けられるアラームを遠隔コンピューティングデバイスのユーザーに通信するために使用され得る。アラームは、しばしば時間依存であり、また、緊急であり得るので、本明細書のシステム及び方法のリアルタイムデータ通信態様は、アラームの特定の値である。アラームは、プロセス制御システムによって生成されるL1データとして含まれ得、また、データサーバ174を介してモバイルサーバ178に通信されるプロセス制御データ値に含まれ得る。例えば、アラームは、構成データにおいて定義されるパラメータであり得、また、制御モジュール等のエンティティと関連付けられるプロセスデータに含まれ得る。このようなアラームは、プロセスパラメータであり得、また、プロセスパラメータデータ値としてアラーム状況を有し得、これは、所定の一組のアラーム状況から選択され得る(例えば、抑制、動作不能、肯定応答、作動否定応答、作動肯定応答、及び不作動否定応答)。アラーム状態は、プロセスプラントの一部分内の処理された材料の状態、プロセスプラントの一部分内の環境条件、またはプロセスプラント内のデバイス(例えば、フィールドデバイス44~46または設備ユニット)の状況等の、プロセス制御システム内の他のパラメータに基づき得、またはプロセスプラント内の条件を示し得る。一部の実施形態では、アラームと関連付けられる条件は、条件自体が(例えば、プロセスプラント内の物理的制約のため)プロセス内で直接測定されない場合等の条件と関連付けられるプロセスの入力または出力に基づいて監視され得る。
【0127】
他のプロセスデータと同様に、アラームは、遠隔コンピューティングデバイスのユーザーによって選択されるアラームリストの一部として監視するために、またはサブスクリプションのために選択され得る。したがって、モバイルサーバ178は、データサーバ174から伝送されるプロセスデータ値の一部としてアラーム状況を受信し得る。モバイルサーバ178は、アラーム状況をさらに処理して、ユーザーに警報を出すべきかどうかを判定し得る。代替として、アラームは、プロセス制御システムからの関連付けられるプロセスデータ値に基づいて、モバイルサーバ178によって実装され得る。例えば、アラームは、複数のアラーム状況の各々と関連付けられる1つ以上のパラメータの値範囲を指定し得る。モバイルサーバ178は、次に、関連付けられるパラメータ値がデータサーバ174から受信されたとき、関連付けられる1つ以上のパラメータにサブスクライブし、アラーム状況を判定し得る。どのように生成されたかにかかわらず、アラームを監視して、いつユーザーに警報を出すべきかを判定し得る。アラーム状況が伝送の1つ以上の基準を満たしたとき、モバイルサーバ178は、ユーザーに提示するために、通知または警報を対応する遠隔コンピューティングデバイスに通信し得る。このような警報または通知は、他のプロセスデータ値のようにモバイルネットワークを通して通信され得、または警報もしくは通知は、通知サービス196を介して伝送され得る(GoogleまたはAppleの通知サービス等の、サードパーティの通知サービス182等の他のサービスとさらにインターフェースし得る)。したがって、本明細書に記載されるアラーム及び通知方法ならびに装置は、本明細書の他の場所に記載される他の方法によって、またはそれと共に実装され得る。
【0128】
図2Mは、プロセス制御システムを監視し、遠隔コンピューティングデバイスにアラームを提供するためのアラーム通知方法340の例を図示する。アラーム通知方法340は、モバイルサーバ178によって実装されて、アラームと関連付けられる通知または他の警報を識別し、伝送し得る。ブロック341で、モバイルサーバ178は、1つ以上の遠
隔コンピューティングデバイスについて、プロセス制御システム内のアラームに対するサブスクリプションを確立する。本明細書の他の場所で検討されるように、このようなサブスクリプションは、データリスト(例えば、アラームリスト、またはプロセスデータエントリとしてアラームを含む他のリスト)の選択、及びポーリング要求に応答して送信され得るモバイルサーバ178からデータサーバ174へのアラームを含むプロセスデータの要求に応答して確立され得る。ブロック342で、モバイルサーバ178は、遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174からプロセスデータを受信する。このようなプロセスデータは、複数のプロセスデータ値を含み得、これは、プロセス制御システム内で生成されるとき、リアルタイムで伝送されるプロセスデータ値の1つ以上のストリームとして受信され得る。
【0129】
プロセスデータを受信することに応じて、モバイルサーバ178は、ブロック343において受信したプロセスデータのアラームデータ値を識別する。アラームデータ値は、プロセスプラント内の監視条件と関連付けられるアラーム状況であり得る。代替的に、アラームデータ値は、アラーム状況と関連付けられる別のプロセスデータ値であり得る。識別されたアラームデータ値に基づいて、モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスに通信する、アラーム状況と関連付けられる通知を判定し得る。
【0130】
ブロック344で、モバイルサーバ178は、アラームデータ値の通知を1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信する。通知は、アラーム状況を含み得、または代替の通知であり得る。一部の実施形態では、通知は、アラームと関連付けられる条件に対処することに関する推奨事項、条件に対処する時間、または条件に関するメモ等の、アラームに関連する追加的な情報をさらに含み得る。このような追加的なデータは、データサーバ174を介してデータヒストリアン62または知識リポジトリ64から取得され得るか、または追加的なデータは、モバイルサーバ178によって企業ヒストリアン188から取得され得る。データサーバ178は、本明細書の他の場所で検討されるように、遠隔コンピューティングデバイスと関連付けられる閲覧データリストに基づいて、通知(任意の追加的なデータを含む)を1つ以上の遠隔コンピューティングデバイスに通信し得る。通知を通信することは、通知を、インターネット180またはローカルネットワーク等のモバイルネットワークを通して送信することを含み得る。ローカルネットワークは、例えば、Wi-Fiアクセスポイント12aによって遠隔アクセスネットワーク164を介して、通知をモバイルデバイス14に送信するために使用され得る。一部の実施形態では、通知は、通知サービス196を介して遠隔コンピューティングデバイスに通信され得る。通知サービス196は、プロセスデータと関連付けられるアプリケーション(例えば、モバイルサーバ178からプロセスデータを受信することができる特殊目的の監視アプリケーションまたはウェブブラウザ)が、通知が通信された時点で、遠隔コンピューティングデバイス上で動作しているかどうかにかかわらず、通知を遠隔コンピューティングデバイスにプッシュし得る。したがって、ユーザーは、ユーザーがプロセスデータを閲覧していないときであっても、アラームの警報を出され得る。通知を受信することに応じて、ブロック345で、遠隔コンピューティングデバイスは、通知に対応する警報をユーザーに提示する。
【0131】
図2Nは、モバイルサーバ178からモバイルデバイス14への警報または通知の通信を示すアラーム伝送シーケンスの例を図示する。例示的な一実施形態では、モバイルサーバ178は、ランタイム通知サービス326、通知フィルタ325、及びアプリケーションAPI317を実装し得る。モバイルデバイス14への伝送のために、通知がモバイルサーバ178によって識別されたとき、通知は、モバイルサーバ178のランタイム通知サービス326によって生成され得、またはそこに通信され得る。代替として、ランタイム通知サービス326は、モバイルサーバ14に送信する通知を識別し得る。いずれの場合でも、ランタイム通知サービス326は、通知フィルタ325に通知を送信し、これは
、通知がどのようにモバイルデバイス14に伝送されるのかをさらに判定し得る。通知フィルタ325は、次に、さらなる伝送のために、通知をアプリケーションAPI317に送信する。
【0132】
アプリケーションAPI317は、通知サービス196と通信し得(例えば、Microsoft Corp.によって開発されたAzure Notification Hub)、これは、GoogleまたはAppleの通知サービス等のサードパーティの通知サービス182を介して、通知チャネル346を介して通知をモバイルデバイス14にさらに伝送するように構成され得る。通知を受信することに応じて、アプリケーションAPI317は、通知を通知サービス196に送信する。通知サービス196は、サードパーティの通知サービス182を選択し、通知を、選択されたサードパーティの通知サービス182に送信する。サードパーティの通知サービス182は、通知を受信し、それを通知チャネル346に送信し、該通知チャネルは、通知をモバイルデバイス14に通信する。モバイルデバイス14は、次に、通知をユーザーに提示し得る。一部の実施形態では、モバイルデバイス14は、保留中の通知を読み取るための要求を受信し得、これは、ユーザーによる通知の選択を含み得る。このような要求に応答して、モバイルデバイス14は、通知と共に含まれる、またはモバイルサーバ178から別に受信される、追加的な情報を提供し得る。さらなる実施形態では、モバイルデバイス14は、ユーザーから要求を受信することに応答して、通知と関連付けられるプロセスデータを取得するためのプロセスデータアプリケーションを実装し得る。
【0133】
図2Oは、アラームと関連付けられる通知のモバイルデバイス14への通信を示す、アラーム通知アーキテクチャの例を図示する。アーキテクチャの例は、モバイルデバイス14とモバイルサーバ178との間でデータを通信する際に関与する主コンポーネントを示す。モバイルサーバ178は、通知(例えば、アラームと関連付けられる警報)をモバイルデバイス14に送信する通知モジュール327を含むが、通知モジュール327は、モバイルデバイス14から返される通信を受信しない。通知モジュール327は、モバイルサーバ178によって受信されるプロセスデータに基づいて、モバイルデバイス14に送信される通知を受信するか、またはこのような通知を判定する。通知を識別することに応じて、通知モジュール327は、インターネット180を介して通知を通知サービス196に送信し得る。通知サービス196は、次に、通知を、Apple Inc.によるiCloud等のクラウドベースのサービスであり得るサードパーティの通知サービス182に送信し得る。サードパーティの通知サービス182は、次に、ユーザーに提示するために、通知をモバイルデバイス14にプッシュし得る。
【0134】
モバイルサーバ178のアプリケーションAPI317は、データの送信及び受信の両方を行う。上記したように、アプリケーションAPI317は、構成データ及び要求されたプロセスデータ値をインターネット180等のモバイルネットワークを介してモバイルデバイス14に送信し得る。アプリケーションAPI317はまた、モバイルネットワークを介してモバイルデバイス14から、クエリ、構成データの要求、またはプロセスデータの選択(例えば、監視リスト、アラームリスト等)等の通信を受信する。したがって、アプリケーションAPI317は、通常の通信のために、モバイルデバイス14とモバイルサーバ178との間にインターフェースを提供し得る一方で、通知モジュール327は、特に時間依存の情報(例えば、アラームと関連付けられる警報)の通知をプッシュする。モバイルデバイス14は、データを受信及び送信するために、ならびにGUIを介してデータをユーザーに提示するために、様々なソフトウェアアプリケーション、モジュール、またはルーチンを実装し得る。例えば、モバイルデバイス14は、モバイルネットワークを介した通信を扱うために、(及び一部の実施形態では、通知を受信するために)モバイル及びデータサービスを含み得る。モバイル及びデータサービスは、モバイルデバイス14のローカルメモリに記憶し、そこから取り出し得、ならびに画面モデルにおけるポピ
ュレーションのためのデータを提供する。画面モデルは、プロセスプラントに関する使用可能な情報をユーザーに提示するために、ユーザーによって選択または作成される画面を、モバイルサーバ178またはローカルメモリから受信されるプロセスデータ値と組み合わせ得る。画面モデルは、本明細書の他の場所に記載されるように、記憶するために、またはモバイルサーバ178に通信するために、データをモバイル及びデータサービスにさらに通信して、プロセス制御システムからの構成データまたはプロセスデータの要求を示し得る。
【0135】
図2Pは、プロセス制御システム内のアラームに関する通知及び追加的なデータを、モバイルデバイス14等の遠隔コンピューティングデバイスに提供するためのアラーム応答方法350の例を図示する。方法350は、モバイルサーバ178によって実装されて、アラームと関連付けられる通知または他の警報を識別し、伝送し、このようなアラームと関連付けられるさらなる情報の要求を受信し、そして、アラームと関連付けられる追加的なデータを提供し得る。ブロック351で、モバイルサーバ178は、本明細書の他の場所に記載されるように、遠隔アクセスネットワーク164を介してデータサーバ174から複数のプロセスデータ値を受信し得る。モバイルサーバ174からプロセスデータを受信することに応じて、モバイルサーバ178は、プロセス制御システム内のアラームと関連付けられるデータを識別し得る。アラームを識別することは、データサーバ174から受信される複数のプロセスデータ値のアラーム状況を識別することを含み得、またはアラームを識別することは、モバイルサーバ178の複数のプロセスデータ値内のパラメータ値からアラーム状況を判定することを含み得る。モバイルサーバ178は、次に、遠隔コンピューティングデバイスに伝送する通知を生成または選択し得、該通知は、アラーム状況を含み得る。
【0136】
ブロック352で、モバイルサーバ178は、識別されたアラームと関連付けられる通知を遠隔コンピューティングデバイスに通信する。通知は、サードパーティの通知サービス182を介したモバイルデバイス14へのさらなる通信のために、モバイルサーバ178の通知モジュール327を介して通知サービス196に通信され得る。通知の受信に続いて、遠隔コンピューティングデバイスは、ユーザーに通知を提示し得、また、通知に関する追加的なデータのユーザー要求を受信し得る。追加的なデータの要求は、アラームと関連付けられるプロセスプラント内のアラームまたは状況と関連付けられる特定のデータを指定し得る。例えば、ユーザーは、通知の表現を選択することによって、利用可能な関連する情報のリストからさらに詳細な情報を選択し得る。代替として、追加的なデータの要求は、単に追加的なデータを要求し得、該データは、プロセス制御システム内で利用可能であり、また、アラームと関連付けられる状況と関連付けられる。
【0137】
ブロック353で、モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスから、状況と関連付けられる追加的なデータの要求を受信する。このような追加的なデータの要求は、モバイルネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスからモバイルサーバ178に受信され、また、モバイルサーバ178のアプリケーションAPI317によって受信され得る。例えば、モバイルデバイス14は、追加的なデータの要求を含むメッセージを、インターネット180を介してモバイルサーバ178のアプリケーションAPI317に送信し得る。モバイルサーバ178が追加的なデータの要求を受信した後に、ブロック354で、モバイルサーバ178は、遠隔コンピューティングデバイスに送信される状況と関連付けられる追加的なデータを識別し得る。モバイルサーバ178は、要求に含まれる追加的なデータを指定する指示から、追加的なデータを識別し得る。追加として、または代替として、モバイルサーバ178は、領域、プロセスユニット、設備ユニット、制御モジュール、アラームと関連付けられるパラメータ(またはアラームの入力パラメータ)を識別すること等によって、データサーバ174から以前に受信した構成データに基づいて、追加的なデータを識別し得る。例えば、アラームを起動させたパラメータ値
と関連付けられる設備ユニットに関するプロセスデータは、要求に関連する追加的なデータとして識別され得る。さらなる実施形態では、モバイルサーバ178は、状況と関連付けられる推奨事項もしくはメモ、または状況と関連付けられるプロセス制御システム内のエンティティ等の、プロセスプラントの状況に関連し得るアラームまたは設備に関するデータを識別し得る。モバイルサーバ178において利用可能である場合、識別された追加的なデータは、遠隔コンピューティングデバイスに送信され得る。識別された追加的なデータの一部または全部がモバイルサーバ178で利用可能でない場合、モバイルサーバ178は、追加的なデータを取得し得る。追加的なデータを取得することは、データサーバ174から追加的なデータと関連付けられるプロセスデータ値を要求することを含み得る。追加的なデータ値を取得することは、データヒストリアン62または知識リポジトリ64から追加的なデータ値を取得することをさらに含み得る。ひとたびモバイルサーバ178が識別された追加的なデータを有すると、モバイルサーバ178は、モバイルネットワークを介して、識別された追加的なデータを遠隔コンピューティングデバイスに通信し得る。これは、追加的なデータ値を含む1つ以上のメッセージを、インターネット180を介してアプリケーションAPI327からモバイルデバイス14に送信することを含み得る。遠隔コンピューティングデバイスは、次に、ユーザーに追加的なデータ値を提示し得、または後の提示のために、追加的なデータ値を記憶し得る。
【0138】
ウェブブラウザの実現形態
【0139】
本明細書の開示は、一般に、モバイルデバイス14として遠隔コンピューティングデバイスを例示するが、他の遠隔コンピューティングデバイス(例えば、ウェブブラウザまたはアプリケーション等のウェブクライアント198)は、開示されるシステム及び方法を使用して、インターネット180または他の安全でないネットワークを介してプロセスデータにアクセスし得ることを理解されたい。一部の実施形態では、このような遠隔コンピューティングデバイスはまた、1つ以上の安全なネットワークを介してモバイルサーバ178とも通信し得る。それにもかかわらず、本明細書に記載されるプロセスは、さらなるセキュリティ対策として使用され得る。安全でないネットワークを介してモバイルサーバ178に接続されるモバイルデバイスまたは固定コンピュータ上で動作し得るウェブクライアントの実現形態の例は、
図2Qに図示される。
【0140】
図2Qは、ウェブクライアント198において、モバイルサーバ178からプロセスデータを受信するためのウェブクライアントの実現形態の例を図示する。例示的な図は、ウェブクライアント198及びモバイルサーバ178のコンポーネント間の通信を図示する。モバイルサーバ178は、上記したように、遠隔コンピューティングデバイスとの通信を制御するために、モバイルサービス190を含み得る。ウェブクライアントの実現形態では、モバイルサービス190は、モバイルサーバ178内のアプリケーションAPI317と通信し得る。アプリケーションAPI317は、アプリケーションAPI317の1つ以上のアプリケーションサービス356によって、モバイルサービス190から情報を送信及び受信し得る。アプリケーションAPI317は、次に、画面コントローラ357、ウェブサービス358、またはWebSockets359を使用し得る。画面コントローラ357及びウェブサービス358は、データをウェブクライアント198に提供し得る一方で、WebSockets359は、ウェブクライアント359への/からのデータの送信及び受信の両方を行い得る。画面コントローラ357は、ウェブクライアント198のGUIによって示される画面(例えば、HTMLページ、CSSファイル、またはJavaScript)の輪郭を定義する静的ファイルを伝送し得る。ウェブサービス358は、プロセスデータ値を、静的ファイルと共に使用されるウェブクライアント198に伝送し得る。ウェブサービス348は、表現的状態転送(REST)ウェブサービスであり得、また、JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)を使用して効率的にデータ値を伝送し得る。WebSockets359はまた、JSONを、モバイ
ルサーバ178とウェブクライアント198との間の通信のためにも使用し得る。図示されていないが、アプリケーションAPI317は、インターネット180または他の通信ネットワークを介してウェブクライアント198と通信し得る。
【0141】
ウェブクライアントは、データクライアントユニット360を含み得、データサービスモジュール361を介してモバイルサーバ178と通信する。データサービスモジュール361は、モバイルサーバ178の画面コントローラ357、ウェブサービス358、またはWebSockets359から、静的ファイル、データ値、及び任意の他のデータを受信し得る。データサービスモジュール361はまた、データをWebSockets359にも通信し得る。データサービス361は、データクライアントユニット360内で通信して、データを生成するか、または遠隔コンピューティングデバイスのGUIに提供し得る。ユーザーにデータを提示するために、データクライアントユニット360は、ユーザーからの指令を含む指令366に基づいて、コンポーネント364をテンプレート365と結合し得る。クラス362及びインターフェース363は、モバイルサーバ178によって提供されるデータを受信するデータサービス361とユーザーインターフェースのコンポーネント364との間の通信に使用され得る。図示するウェブクライアントの実現形態は、例示的なものに過ぎず、追加的な、代替的な、またはより少ない要素が、ウェブクライアントの実現形態の他の実施形態に含まれ得る。
【0142】
GUIの生成
【0143】
上記のように、モバイルコンピューティングデバイス上で実行するアプリケーションは、ユーザーがプロセス制御システムのプロセスデータ及びアラームを遠隔に閲覧することを可能にするために使用される。特に、アプリケーションは、プロセス制御システムによって生成されるプロセスデータ及び/またはアラームを表現する様々なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提示するように構成される。
図3Aは、モバイルサーバ178と、モバイルコンピューティングデバイス14と、モバイルコンピューティングデバイス14上で実行するアプリケーション16と、モバイルコンピューティングデバイス14の表示上に提示されるGUI18との間の相互作用を詳述する信号図を図示する。一般的に言って、アプリケーション16及びモバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルコンピューティングデバイス14の1つ以上のAPIを介して相互に作用して、GUI18を生成し、表示する。モバイルコンピューティングデバイス14のAPIに加えて、モバイルサーバ178はまた、モバイルサーバ178とモバイルコンピューティングデバイス14との間の通信を制御し、ならびにプロセス制御システムによって生成されるプロセスデータ及び/またはアラームへのアクセスを制御するために、1つ以上のAPIも含み得る。
【0144】
一態様では、信号図に図示されるプロセスは、ユーザーがGUI18と相互に作用して、アプリケーション16にログイン(602)するときに始まる。一般に公知であるように、ログインプロセスは、ユーザーがユーザー名及びパスワードを提供することを含む。1つの実施形態では、アプリケーション16は、モバイルコンピューティングデバイス14上で実行するブラウザアプリケーションである。この実施形態では、ユーザーは、本明細書に記載される機能を容易にするウェブポータルにログインし得る。別の実施形態では、アプリケーション16は、プロセス制御システムとのインターフェースに専用のアプリケーションである。この実施形態では、ログインプロセスは、ユーザーが専用のアプリケーションを起動するときに発生し得る。アプリケーション16は、モバイルサーバ178のAPIに従って、ログイン情報を受信し、認証要求を生成する。認証要求は、ユーザーの識別の指示及び/またはモバイルコンピューティングデバイス14の識別の指示を含み得る。次に、アプリケーション16は、通信ネットワークを介したモバイルサーバ178への伝送(606)のために、認証要求をモバイルコンピューティングデバイス14に転
送する(604)。図示されるプロセスでは、モバイルサーバ178は、認証要求を処理し、ユーザーがプロセス制御システムによって生成されるプロセスデータ及び/またはアラームにアクセスすることを許可する(608)。一実施形態では、アクセスは、ユーザーに対応するユーザープロファイルにおいて特に許される、一組のプロセスデータ及び/またはアラームに限定される。一部の実施形態では、ユーザーは、複数の異なるプロセス制御システムからのプロセスデータ及び/またはアラームへのアクセスを許可され得る。アクセスを付与した後に、モバイルサーバ178は、ユーザーが成功裏に認証された旨の肯定応答をモバイルコンピューティングデバイス14に伝送する(610)。モバイルコンピューティングデバイス14は、次に、ユーザーが成功裏に認証されたことをアプリケーション16に通知する(612)。
【0145】
ユーザーが、プロセス制御システムによって生成されるプロセスデータ及び/またはアラームへのアクセスを認証された後に、ユーザーは、GUI18と相互に作用して、プロセスデータ及び/またはアラームの閲覧リストを選択する(614)。閲覧リストは、アラームリスト、監視リスト、バッチリスト、またはリストの中のリスト(すなわち、アラームリスト、監視リスト、バッチリスト、及び/または他のリストの中のリスト)であり得る。例えば、アプリケーション16にログインすることに応じて、アプリケーション16は、ユーザーがアクセスを有する複数の閲覧リストを提示するインターフェースを生成し得る。この例では、選択は、複数の閲覧リストから特定の閲覧リストを示すGUI18によるクリック、タップ、または他のユーザー相互作用であり得る。当然ながら、GUI18は、音声コマンド及び/またはジェスチャーの使用を含む、他の公知のユーザーインターフェース技術を通して選択を検出するように構成され得る。次に、アプリケーション16は、選択された閲覧リストに対応するデータの要求を生成する。一態様では、アプリケーション16は、モバイルサーバ178のAPIに従って、閲覧リストの指示を含むようにデータの要求をフォーマットする。アプリケーション16は、次に、通信ネットワークを介してモバイルサーバ178に伝送する(618)ために、データの要求をモバイルコンピューティングデバイス14に転送する(616)。
【0146】
本明細書の他の場所に記載される態様によれば、モバイルサーバ178がデータの要求を受信するとき、モバイルサーバ178は、閲覧リストデータベース(図示せず)にクエリを行って、示される閲覧リストに含まれる複数のパラメータを判定する。一実施形態では、モバイルサーバ178はまた、示される閲覧リスト内の各項目と関連付けられる複数のパラメータも判定する。例えば、示される閲覧リストがアラームリストである場合、モバイルサーバ178は、アラームリスト内の各アラーム項目と関連付けられる複数のパラメータを判定する。別の例として、示される閲覧リストがリストの中のリストである場合、モバイルサーバ178は、リストの中のリスト内の各リストと関連付けられる複数のパラメータ(及びその中の項目と関連付けられる複数のパラメータ)を判定する。
【0147】
複数のパラメータは、ランタイムパラメータ及び非ランタイムパラメータの2つの一般的な分類に分けられる。ランタイムパラメータは、現在の動作状態を示す、フィールドデバイス44及び/または制御モジュール70によって生成されるパラメータを含む。この目的のために、ランタイムパラメータは、フィールドデバイス44及び/または制御モジュール70の状況で、「リアルタイム」または現在の画面を表し得る。一例として、ランタイムパラメータは、プロセス値、制限値、出力値、またはアラーム記録を含み得る。一方で、非ランタイムパラメータは、フィールドデバイス44及び/または制御モジュール70の一般に静的な特性を表す傾向がある。一例として、非ランタイムパラメータは、フィールドデバイスまたは制御モジュールの名前、フィールドデバイスまたは制御モジュールのタグ、項目の役割、ランタイムパラメータと関連付けられるユニット、等を含み得る。非ランタイムパラメータは、一般に静的であるが、非ランタイムパラメータは、それでも、その時々に応じて(例えば、新しいフィールドデバイスがプロセス制御システムに追
加されたとき)変化し得ることを認識されたい。
【0148】
ランタイム及び非ランタイムパラメータのこれらの異なる特徴に基づいて、モバイルサーバ178は、要求を処理して、ランタイムパラメータ及び非ランタイムパラメータに対して異なってデータを取り出す。この目的のために、モバイルサーバ178は、構成データ(例えば、FHXファイル)にクエリを行って(622)、非ランタイムパラメータを取り出す。モバイルサーバ178は、次に、取り出した非ランタイムパラメータをモバイルコンピューティングデバイス14に伝送する(626)。これとは逆に、ランタイムパラメータの場合、モバイルサーバ178は、モバイルコンピューティングデバイス14を、パラメータを含むデータのストリームにサブスクライブし得る(620)。一実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスをデータのストリームにサブスクライブするために、モバイルサーバ178は、
図2Cに図示されるデータサブスクリプション方法220の工程に従う。データのストリームは、一部の実施形態では、階層的に構成され得るので、データのストリームはまた、いくつかの非ランタイムパラメータ(例えば、制御モジュールまたはフィールドデバイスの名前またはタグ)への参照も含み得ることを認識されたい。別の例として、一部の閲覧リストは、パラメータの履歴傾向のグラフィカル表現を含み得る。この例では、データのストリームは、パラメータの複数の履歴値(例えば、過去12時間にわたる毎分に対応する値)を含み得る。ランタイムパラメータとは異なり、これらの履歴値は、モバイルサーバ178と相互接続されるデータヒストリアン(図示せず)から取り出される。モバイルコンピューティングデバイス14がデータのストリームにサブスクライブされた後に、モバイルサーバ178は、データのストリームをモバイルコンピューティングデバイス14に定期的に伝送し得る(628)。一部の実施形態では、データのストリームは、実際には、複数の異なるプロセス制御システムからの複数の異なるデータのストリームを含むデータの集約したストリームであり得る。
【0149】
追加として、態様によれば、アプリケーション16は、選択された閲覧リストに対応するテンプレートデータベース(図示せず)内のテンプレート(例えば、画面モデル)を取り出す(624)。閲覧リストのパラメータ値が示されるGUI18上の位置を含むテンプレートが表示される。一例として、テンプレートがタイトルバーを含む場合、テンプレートは、選択された閲覧リストのフレンドリー名パラメータのタイトルバー上の位置を示し得る。1つのシナリオでは、テンプレートは、特定の種類の閲覧リストのデフォルトテンプレートである。別のシナリオでは、選択された閲覧リストのテンプレートは、カスタマイズされたテンプレートであり得る。例えば、ユーザーは、選択された閲覧リストに対応するGUI18が様々なパラメータの視覚化を含むかどうかをカスタマイズすることができる。この目的のために、ユーザーは、どのパラメータ(例えば、プロセス値、設定値、限度等)がGUI18上に提示されるグラフに表示されるか、グラフがスケールを含むかどうか、グラフが線チャートを含むか、もしくは棒グラフを含むか、さらにはグラフがGUI18上に表示されるかどうかをカスタマイズすることができ得る。
【0150】
モバイルコンピューティングデバイス14が、取り出した非ランタイムパラメータ、及びランタイムパラメータを含むデータのストリームを受信した後に、モバイルコンピューティングデバイス14は、受信したデータをアプリケーション16に提供する。アプリケーション16は、次に、取り出したテンプレートを、モバイルコンピューティングデバイス14によって提供されるデータでポピュレートする(632)。この目的のために、テンプレートに含まれるパラメータ及びモバイルコンピューティングデバイス14によって提供されるパラメータは、互いに対応し得る(例えば、どちらのパラメータも同じ名前を有する)。次に、アプリケーション16は、モバイルコンピューティングデバイス14に、ポピュレートされたテンプレートをGUI18上に表示させる(634)一組の命令を生成する。一態様では、一組の命令は、モバイルコンピューティングデバイスのAPIに従ってフォーマットされる。例えば、モバイルコンピューティングデバイス14のオペレ
ーティングシステムは、モバイルコンピューティングデバイス14の表示上にGUIを提示することに関連する複数のAPIを含み得る。
【0151】
一態様では、上で説明したように、モバイルサーバ178は、選択された閲覧リスト内の各項目と関連付けられるパラメータをモバイルコンピューティングデバイス14に伝送し得る。しかしながら、選択された閲覧リストのテンプレートは、その中の各項目と関連付けられる各パラメータの場所を含み得ない。したがって、テンプレートに含まれないパラメータは、GUI18上に表示されない。すなわち、ユーザーは、GUI18と相互と作用して、選択された閲覧リスト内の項目に対応する別の閲覧リストを閲覧することができ得る。他の閲覧リストに対応するテンプレートがポピュレートされ得る速度を改善するために、アプリケーション16は、モバイルコンピューティングデバイスによって提供されるデータをキャッシュし得る。その結果、他の閲覧リストに対応するテンプレートは、モバイルコンピューティングデバイス14とモバイルサーバ178との間のさらなる通信を伴わずにポピュレートされ得る。
【0152】
さらに、上記のように、モバイルコンピューティングデバイス14がデータのストリームにサブスクライブされるときに、モバイルサーバ178は、データをモバイルコンピューティングデバイス14に定期的に伝送する(636)。モバイルコンピューティングデバイス14は、次に、受信したデータをアプリケーション16に提供する(638)。一部のシナリオでは、データのストリームは、GUI18上に表示される閲覧リストに含まれるパラメータの1つ以上の、更新されたデータ値を含み得る。したがって、アプリケーション16は、テンプレートを更新して(640)、データのストリームに含まれる更新されたデータ値を含む。次に、アプリケーション16は、モバイルコンピューティングデバイス14に、更新されたテンプレートをGUI18に表示させる(642)一組の命令を生成する。
【0153】
ある時点で、ユーザーは、アプリケーション16がGUI18をそれ以上提示しないように、GUI18から離れてナビゲートし得、及び/またはモバイルコンピューティングデバイス14と相互に作用し得る。1つのシナリオでは、ユーザーは、アプリケーション16からログアウトしている。したがって、アプリケーション16は、ログアウトイベントを検出し、アンサブスクライブメッセージを生成する。アプリケーション16は、次に、アンサブスクライブメッセージを、モバイルサーバ178に伝送するために、モバイルコンピューティングデバイス14に転送する。それに応じて、モバイルサーバ178は、データのストリームからモバイルコンピューティングデバイス14をアンサブスクライブする。別のシナリオでは、ユーザーは、新しい閲覧リストを選択して、GUI18上に表示し得る。したがって、アプリケーション16は、新しい閲覧リストを選択し得る。アプリケーション16は、次に、現在の閲覧リストのアンサブスクライブメッセージ、さらには新しい閲覧リストに対応するデータを受信する要求を生成する。次に、アプリケーション16は、アンサブスクライブメッセージ及びデータを受信する要求を、モバイルサーバ178に伝送するために、モバイルコンピューティングデバイス14に転送する。それに応じて、モバイルサーバ178は、モバイルコンピューティングデバイス14をアンサブスクライブし、データのストリームを、新しい閲覧リストに対応するパラメータを反映するように修正する。
【0154】
ここで
図3B~3Hに目を転じると、異なる閲覧リストの種類に対応するGUIの例が図示され、
図3B及び3Cは、リストの中のリストの閲覧リストに対応するGUIを図示し、
図3Dは、監視リストの閲覧リストに対応するGUIを図示し、
図3E及び3Fは、監視リスト項目の閲覧リストに対応するGUIを図示し、
図3Gは、アラームリストの閲覧リストに対応するGUIを図示し、
図3Hは、アラーム項目の閲覧リストに対応するGUIを図示する。図示されるGUIの各々は、モバイルコンピューティングデバイス14
上で実行するアプリケーション16内のGUI18によって提示され得る。上記のように、様々なGUI要素の配置は、特定の閲覧リストに対応するテンプレート(例えば、画面モデル)によって管理される。テンプレートは、複数のパラメータ値が表示されるGUI18上の位置を含み得る。テンプレートをポピュレートするために、アプリケーション16は、一般に、信号
図600に記載されるプロセスに従うように構成され得る。特に、
図3B~3Hに図示されるインターフェースは、信号
図600の工程614においてユーザーがそれぞれの閲覧リストを選択することに応答して、GUI18によって提示され得る。追加として、
図3B~3Hに図示されるインターフェースは、アプリケーション16がそれぞれの閲覧リストのそれぞれのテンプレートをポピュレートし、一組の命令をモバイルコンピューティングデバイス14に送信して、信号
図600の工程632及び634でそれぞれGUI18上にインターフェースを提示することに応答して提示され得る。
【0155】
特に
図3B及び3Cを参照すると、GUI18は、リストの中のリストの閲覧リストインターフェース644及び646のリストをそれぞれ提示している。インターフェース644及び646は、リストの中のリスト内の個別のリストの視覚表現を表示するための表示領域を含む。インターフェース644に図示される例では、個別のリストは、DHT領域アラームリスト、DHT1監視リスト、ユーティリティアラームリスト、DHT2監視リスト、及び安全アラームリストである。リストの視覚表現の各々は、リストの要約を含み得る。特に、リストが監視リストである場合、要約は、監視リスト内のいくつかの監視リスト項目、及び異常状態を有するいくつかのそうした監視リスト項目を含み得る。一方で、リストがアラームリストである場合、要約は、アラームリスト内のいくつかの作動否定応答アラーム、アラームリスト内のいくつかの不作動否定応答アラーム、及びアラームリスト内のいくつかの抑制アラームを含み得る。リストの中のリスト内のリストの視覚表現はまた、リストのフレンドリー名(例えば、DHT領域アラーム)、リストによって監視されるモジュールのタグ(例えば、FIC350112)、及び/またはモジュールの特定のアラーム(例えば、HI_HI)も含み得る。さらに、監視リスト内のリストの視覚表現は、リストの種類(例えば、監視リスト対アラームリスト)及びリストの状況を示すアイコンを含む。特に、アラームリストの場合、状況インジケータは、アラームリスト内の最高優先度の否定応答アラームまたは抑制アラームに対応し、監視リストの場合、状況インジケータは、監視リストが監視リスト項目を異常状態に含むかどうかに対応する。
【0156】
インターフェース644及び646はまた、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーがGUI18上に表示する情報のタブを選択することを可能にする、タブ選択インターフェースも含む。インターフェース644及び646上に図示されるように、タブ選択インターフェースは、情報の監視リストタブ、情報のアラームリストタブ、または情報の全リストタブに対応する選択要素を含む。インターフェース644または646上には描写されないが、タブ選択インターフェースはまた、情報のバッチリストタブも含み得る。タブ選択インターフェースの選択要素を選択することは、フィルタを表示領域内に表示されるリストに適用する(またはフィルタを削除する)。例えば、監視リスト選択要素が選択された場合、監視リストのみが表示領域に表示される。インターフェース644上に図示されるシナリオでは、監視リスト選択要素が選択された場合、表示領域がフィルタリングされて、DHT1監視リスト及びDHT2監視リストのみを含む。
【0157】
追加として、インターフェース644及び646は、リストの中のリストのリスト内に含まれる特定の項目の検索を可能にする、検索インターフェースを含む。検索インターフェースは、検索用語を示すユーザー入力を受信するように構成され得る。例えば、ユーザー入力は、仮想キーボードまたは物理キーボードを介して入力されるテキスト、モバイルコンピューティングデバイスのマイクロホンによって捕捉される発話、または検索用語を示すユーザー入力を受信するための他の公知の技術であり得る。検索の結果は、インターフェース644及び646の表示領域内に表示される。態様によれば、検索は、モバイル
サーバ178からモバイルコンピューティングデバイス14によって受信される一組のキャッシュされたデータに対して遂行され得る。その結果、検索はモバイルサーバ178と通信することなくアプリケーション16によって行われ得、検索を完了するために必要とされる時間を低減させる。
【0158】
さらに、インターフェース644及び646は、共有リストトグル要素を含む。この目的のために、リストの中のリスト内の各リストは、個人リスト(例えば、ユーザーが単独でリストを修正または構成し得るリスト)、または共有リスト(例えば、複数のユーザーがリストを修正または構成し得るリスト)として分類され得る。インターフェース646上に図示されるように、共有リストトグル要素が作動中であるとき、表示領域は、個人リストの中のリスト及び共有リストの中のリストの両方を含む。これとは逆に、インターフェース644上に図示されるように、共有リストトグルが非作動中であるとき、表示領域は、個人リストの中のリストのみを含む。
【0159】
ここで
図3Dを特に参照すると、GUI18は、監視リスト閲覧リストインターフェース648を提示している。1つのシナリオでは、インターフェース648は、GUI18がインターフェース644または646の1つを提示しているときにユーザーがDHT1監視リストを選択することに応答して提示される。インターフェース648は、監視リスト内の個別の監視リスト項目の視覚表現を表示するための表示領域を含む。インターフェース648上に図示される例において、個別の監視リスト項目は、サワーナフサFCC、炉出口温度、フラッシュドラム圧力、ストリップリボイラー温度、ストリップ底部レベル、及び主ACN状況である。監視リスト項目の視覚表現の各々は、監視リスト項目のフレンドリー名(例えば、サワーナフサFCC)、監視リスト項目によって監視されるモジュールのタグ(例えば、FIC350112)、及び/または監視リスト項目によって監視されるモジュールの階層位置(例えば、・・・1/COMM/PRI/OLINTEG)を含み得る。追加として、視覚表現は、監視リスト項目の主な役割のパラメータ値(例えば、89.2)、ならびにそのユニット(例えば、bpd)を含み得る。例えば、炉出口温度のリスト項目の主な役割は、炉の温度に対応するプロセス値を監視することである。別の例として、主ACN状況の監視リスト項目の主な役割は、主ACNの状況を監視することである。
【0160】
さらに、監視リスト項目の視覚表現はまた、監視リスト項目の主な役割に対応するパラメータ値の傾向(例えば、過去20分の値)を描写するチャートも含み得る。態様によれば、チャートは、チャートに重ね合わされる、設定値または他の基準点を含み得る。監視リスト項目の視覚表現はまた、監視リスト項目の状況を示す状況領域も含み得る。例えば、インターフェース648上に図示されるシナリオでは、サワーナフサFCCの監視リスト項目は、異常状況を有する。したがって、サワーナフサFCCの監視リスト項目の状況領域は、異常状況のインジケータ(例えば、感嘆符)を含む。これとは逆に、炉出口温度の監視リスト項目は、通常の状況を有する。したがって、図示されるインターフェース646上で、炉出口温度の監視リスト項目の状況領域は、空白である。
【0161】
追加として、インターフェース648は、監視リスト内に含まれる特定の項目の検索を可能にする検索インターフェースを含む。検索インターフェースは、検索用語を示すユーザー入力を受信するように構成され得る。例えば、ユーザー入力は、仮想キーボードまたは物理キーボードを介して入力されるテキスト、モバイルコンピューティングデバイスのマイクロホンによって捕捉される発話、または検索用語を示すユーザー入力を受信するための他の公知の技術であり得る。検索の結果は、インターフェース648の表示領域内に表示される。態様によれば、検索は、モバイルサーバ178からモバイルコンピューティングデバイス14によって受信される一組のキャッシュされたデータに対して遂行され得る。その結果、検索はモバイルサーバ178と通信することなくアプリケーション16に
よって行われ得、検索を完了するために必要とされる時間を低減させる。
【0162】
特に
図3E及び3Fを参照すると、GUI18は、監視リスト項目閲覧リストインターフェース650及び652をそれぞれ提示している。インターフェース650及び652は、監視リスト項目によって監視される1つ以上のパラメータの現在パラメータ値の視覚表現を表示するための現在パラメータ値表示領域を含む。インターフェース650及び652は、監視リスト項目によって監視される1つ以上のパラメータの現在パラメータ値の視覚表現を表示するための現在パラメータ値表示領域を含む。インターフェース650及び652上に図示されるように、現在パラメータ表示領域は、プロセス値(89.2)、設定値(50)、及び出力値(0.0)に対応するパラメータ値を含む。当然ながら、他のインターフェースは、追加的な、より少ない、または代替のパラメータ値を含み得る。インターフェース650及び652はまた、監視リスト項目によって監視される1つ以上のパラメータの履歴値のグラフィカルな描写を表示するための履歴パラメータ値表示領域も含む。インターフェース650及び652上に図示されるように、グラフィカルな描写は、プロセス値、設定値、及び出力値の各々の履歴値を示すグラフを含む。
【0163】
一態様では、監視リスト項目インターフェース650及び652は、異なるテンプレートに対応する。特に、インターフェース650は、横画面モードテンプレートに対応し、インターフェース652は、縦画面モードテンプレートに対応する。したがって、アプリケーション16は、モバイルコンピューティングデバイス14の方向を検出するように構成される。モバイルコンピューティングデバイス14が縦画面モード方向にあるとき、アプリケーション16は、縦画面モードテンプレートをポピュレートして、GUI18上にインターフェース650を提示する。同様に、モバイルコンピューティングデバイス14が横画面モード方向にあるとき、アプリケーション16は、横画面モードテンプレートをポピュレートして、GUI18上にインターフェース652を提示する。インターフェース650及び652によって図示されるように、横画面モードテンプレートは、縦画面モードテンプレートよりも大きい履歴パラメータ値表示領域、及びそれよりも小さい現在パラメータ値表示領域を含む。
【0164】
追加として、インターフェース650上に提示される縦画面モードテンプレートは、識別表示領域及び条件状況表示領域を含む。インターフェース650上に図示されるように、識別表示領域は、監視リスト項目の名前(例えば、サワーナフサFCC)、監視リスト項目の説明(例えば、「FCCからのディーゼル水素処理装置ユニット1の流入口フロー」)、タグ(例えば、F1350112)、ならびにフィールドデバイス44及び/または制御モジュール70の階層位置を示す経路(例えば、MySystemSiteName:DHT_AREA/DHT1/)の指示を含む。インターフェース650上に図示されるように、条件状況表示領域は、監視リスト項目の1つ以上の条件の指示(例えば、「PV悪」及び「異常モード」)を含む。
【0165】
図3Gに目を転じると、GUI18は、アラームリスト閲覧リストインターフェース654を提示している。1つのシナリオでは、インターフェース654は、GUI18がインターフェース644または646の1つを提示するときにユーザーがDHT領域アラームのアラームリストを選択することに応答して提示される。インターフェース654は、アラームリスト内の個別のアラーム項目の視覚表現を表示するための表示領域を含む。インターフェース654上に図示される例において、個別のアラーム項目は、高_高 サワーナフサFCCアラーム、高 炉出口温度アラーム、高 フラッシュドラム圧力アラーム、バイパスサワーナフサFCCアラーム、及びインターロックDHT1 XFRポンプアラームである。アラーム項目の視覚表現の各々は、アラーム項目のフレンドリー名(例えば、サワーナフサFCC)、監視リスト項目によって監視されるモジュールのタグ(例えば、FIC350112)、及びアラーム項目に対応するモジュールの特定のアラーム(
例えば、高_高)を含み得る。追加として、表示領域は、アラームリスト内のアラーム項目の状況アイコン(例えば、赤色の円)を含み得る。状況アイコンは、アラーム項目の優先度及び/または状態に対応し得る。
【0166】
インターフェース654はまた、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーがGUI18上に表示する情報のタブを選択することを可能にする、タブ選択インターフェースも含む。インターフェース654上に図示されるように、タブ選択インターフェースは、情報の通知アラームタブ及び情報の抑制アラームタブに対応する選択要素を含む。タブ選択インターフェースの選択要素を選択することは、フィルタを表示領域内に表示されるリストに適用する(またはフィルタを削除する)。例えば、通知アラーム選択要素が選択された場合、通知アラームのみが表示領域内に表示される。この例では、アラーム項目の視覚表現は、アラーム項目が通知されてからの時間の量を含む。一方で、抑制アラーム選択要素が選択された場合、抑制アラームのみが表示領域内に表示される。したがって、アラーム項目の視覚表現は、アラーム項目が抑制されてからの時間の量を含む。
【0167】
追加として、インターフェース654は、アラームリスト内に含まれる特定のアラーム項目の検索を可能にする、検索インターフェースを含む。検索インターフェースは、検索用語を示すユーザー入力を受信するように構成され得る。例えば、ユーザー入力は、仮想キーボードまたは物理キーボードを介して入力されるテキスト、モバイルコンピューティングデバイスのマイクロホンによって捕捉される発話、または検索用語を示すユーザー入力を受信するための他の公知の技術であり得る。検索の結果は、インターフェース654の表示領域内に表示される。態様によれば、検索は、モバイルサーバ178からモバイルコンピューティングデバイス14によって受信される一組のキャッシュされたデータに対して遂行され得る。その結果、検索はモバイルサーバ178と通信することなくアプリケーション16によって行われ得、検索を完了するために必要とされる時間を低減させる。
【0168】
図3Hを参照すると、GUI18は、アラーム項目閲覧リストインターフェース656を提示している。1つのシナリオでは、インターフェース656は、GUI18がインターフェース654の1つを提示しているときにユーザーがサワーナフサFCC 高_高アラームを選択することに応答して提示される。インターフェース656は、アラーム項目を識別する情報を表示するための識別表示領域を含む。インターフェース656上に図示されるように、識別表示領域は、アラーム項目の名前(例えば、サワーナフサFCC)、アラーム項目に対応するモジュール(例えば、FIC350112)、アラーム項目の説明(例えば、DHT供給速度が極めて高い)、及びアラーム項目に対応するモジュールの機能的分類を含み得る。識別表示領域は、アラーム項目の優先度及び/または状態を示す状況アイコン(例えば、赤色の円)を含み得る。
【0169】
インターフェース656上に図示されるように、インターフェース656は、アラームタイマー表示領域を含む。アラームタイマー表示領域は、アラーム項目に対応するアラームタイマーを表示する。アラーム項目が通知アラームであるとき、アラームタイマー表示領域は、アラーム項目が通知された時間、及びアラームが通知されてからの時間を示す。アラーム項目が、抑制アラームであるとき、アラームタイマー表示領域は、アラーム項目が抑制された時間、及びアラームが抑制されてからの時間を示す。
【0170】
追加として、インターフェース656はまた、応答表示領域も含む。応答表示領域は、不活動の結果の指示(例えば、「経済性-重大:$100k~$500kの潜在的損失」)、及びアラーム項目に応答するための推奨される活動(例えば、「L1-UT11・・・からの指示値を照合する」)を含む。アラーム項目が通知アラームであるとき、応答表示領域は、アラーム項目に応答するまでの時間(例えば、15分未満)、及びアラームが通知された時間と応答した時間との差(例えば、13分24秒)を含む。アラーム項目が
抑制アラームであるとき、応答表示領域は、アラーム項目が抑制された理由(例えば、チャタリングまたは一瞬の挙動)、及びアラームが抑制されていた時間の総量(例えば、11時間16分36秒)を表すタイマーを含む。
【0171】
インターフェース656はまた、アラーム項目に対応するパラメータの履歴値のグラフィカルな描写を表示するための、履歴パラメータ値表示領域も含む。グラフィカルな描写は、アラーム項目によって監視されるパラメータの識別(例えば、FIC350112/PV)を含む。態様によれば、グラフィカルな描写はまた、アラーム項目をトリガーした制限に対応するアラーム限界線も含む。
【0172】
モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーは、インターフェース644~656をカスタマイズし得ることを認識されたい。例えば、ユーザーは、グラフィカルな描写またはチャートをズームまたはリスケールすること、項目がリスト内に表示される順序を再配置すること、及び/または一組の表示パラメータを修正することが可能であり得る。インターフェース648上に含まれる監視リスト等の、監視リストの1つの特定のカスタマイゼーションは、監視リストを再構成して、複合監視リスト項目を作成するための能力を含み、これは、1つ以上の監視リスト項目のパラメータ値の複合グラフィカル表現を含む。このカスタマイゼーションは、
図3I~3Mに図示される一連の監視リスト閲覧リストインターフェース658~666を通してそれぞれ示される。一連のインターフェース658~666は、モバイルコンピューティングデバイス14上で実行するアプリケーション16内で生成される。
【0173】
複合監視リスト項目プロセスは、
図3Iに図示されるインターフェース658から始まり、該図は、ユーザーがインターフェース658の編集ボタンを選択しているところを描写する。それに応じて、
図3Jのインターフェース660上に図示されるように、アプリケーション16は、監視リスト編集インターフェースをGUI18上に提示する。態様によれば、各監視リスト項目について、監視リスト編集インターフェースは、ユーザーが、対応する現在パラメータ値の位置及び履歴値の対応するグラフィカルな描写を別々に編集することを可能にする。インターフェース660上に図示されるように、各監視リスト項目は、現在パラメータ値の位置に対応する上部スライダ要素、及び履歴値のグラフィカルな描写に対応する下部スライダ要素を含む。
図3Jに図示されるシナリオは、ディーゼル製品温度の監視リスト項目の履歴値のグラフィカルな描写に対応するスライダ要素をドラッグし始めているユーザーを描写する。スライダ要素のドラッグは、
図3Kに図示されるように、インターフェース662に関して描写されるシナリオにおいて終了する。特に、インターフェース662は、監視リストの底部までスライダ要素をドラッグしているユーザーを描写する。インターフェース662上に図示されるように、スライダ要素をドラッグすることは、監視リスト内のディーゼル製品温度の監視リスト項目の現在パラメータ値の位置及び履歴値の場所のグラフィカルな描写を分離する。
【0174】
図3Lのインターフェース664上に描写されるように、組み合わせプロセスは、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーが、灯油製品温度の監視リスト項目の履歴値のグラフィカルな描写に対応するスライダを監視リストの底部までドラッグするときに継続する。インターフェース662上に図示されるように、スライダ要素をドラッグすることは、監視リスト内の灯油製品温度の監視リスト項目の現在パラメータ値の位置及び履歴値の場所のグラフィカルな描写を分離する。ディーゼル製品温度及び灯油製品温度の監視リスト項目の履歴値のグラフィカルな描写を組み合わせることを確認するために、ユーザーは、インターフェース664の「完了」要素を選択する。インターフェース666上に図示される
図3Mのように、アプリケーション16は、次に、ディーゼル製品温度及び灯油製品温度の監視リスト項目の履歴値のグラフィカルな描写を単一のグラフィカルな描写に組み合わせる。したがって、2つの監視リスト項目を組み合わせることを含む、閲
覧リストに対する任意のカスタマイゼーションは、それに応じて閲覧リストに対応するテンプレートを修正することを認識されたい。その結果、閲覧リストに対する任意のカスタマイゼーションは、モバイルコンピューティングデバイス14に記憶され、アプリケーション16によって後で容易にアクセスすることができる。
【0175】
別の例として、多くのユーザーは、ワークステーション30または32において生成されるインターフェース上でプロセス値を閲覧することが習慣になってしまっている場合がある。一般的に言って、これらのインターフェースは、モバイルコンピューティングデバイスを考慮して設計されなかった。その結果、モバイルコンピューティングデバイス14及びワークステーション30または32によって生成されるインターフェースは、いくつかの態様において異なり得る。これは、アプリケーション16を使用することに対するユーザーの混乱または理解の不足をもたらし得る。したがって、閲覧リストは、ワークステーション30または32において生成される画面に近い閲覧リストテンプレートを使用するために、閲覧モードトグル要素を含み得る。一実施形態では、この閲覧リストテンプレートは、
図1Fに図示されるもの等の、L1表示モジュールを起源とするデータに基づいて生成される。
【0176】
リストの構成
【0177】
図3Nは、モバイルコンピューティングデバイス14等のモバイルコンピューティングデバイスを実行するアプリケーション16等のアプリケーションを介して、プロセスデータ項目のリストを構成するためのリスト構成方法368の例を図示する。リスト構成方法368は、モバイルサーバ178と通信する複数のモバイルコンピューティングデバイスに実装され得る。リスト構成方法368は、本明細書に記載される他の方法の1つ以上と共に実装され得る。
【0178】
方法368は、ブロック370から始まり、そこで、モバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーがプロセスデータ項目のリストを構成している旨の指示を受信する。1つの実施形態では、アプリケーション16は、ユーザーが、ユーザーと関連付けられる1つ以上のリストを構成することを可能にする、リスト構成インターフェースを含む。リスト構成インターフェースは、例えば、ユーザーが監視リストインターフェース348またはアラームリストインターフェース354上の編集ボタンを選択することに応答して、モバイルコンピューティングデバイス14によって提示され得る。したがって、ユーザーがプロセスデータ項目のリストを構成している旨の指示は、リスト構成インターフェースを提示するための指示であり得る。
【0179】
ブロック372で、モバイルコンピューティングデバイス14は、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストにアクセスする。上記のように、プロセスデータ項目の階層リストは、プロセスプラントの領域を示す第1の階層レベル、プロセスプラントの領域内のプロセスユニットを示す第2の階層レベル、プロセスユニット内のモジュールを示す第3の階層レベル、及び/または複数のプロセス制御システムから特定のプロセス制御システムを示す第4の階層レベルを含み得る。1つのシナリオでは、モバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルコンピューティングデバイス14に記憶された利用可能なプロセスデータ項目の階層リストのローカルコピーにアクセスする。別のシナリオでは、モバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルサーバ178が、利用可能なデータ項目の階層リスト、またはクエリもしくは検索用語に応答してその一部分を取り出し、モバイルコンピューティングデバイス14に送信する要求をモバイルサーバ178に伝送する。このシナリオでは、モバイルコンピューティングデバイス14の要求はまた、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーに対応するユーザー資格情報も含み得る。ユーザー資格情報に基づいて、モバイルサーバ178は、1つ以上のプロセス制御システム
について全ての利用可能なプロセスデータ項目の階層リストをフィルタリグして、アクセスの許可を有する利用可能なプロセスデータ項目のみを含む。
【0180】
態様によれば、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストは、リストに対応する一組の既存の選択を含み得る。この目的のために、リストは、以前に作成され、モバイルサーバ178と相互接続されるリストデータベースに記憶されたものであり得る。したがって、一組の既存の選択は、リストが現在監視されるように構成される1つ以上のプロセスデータ項目の選択を含む。一組の既存の選択を受信するために、モバイルコンピューティングデバイス14は、リストの指示をモバイルサーバ178に伝送する。それに応じて、モバイルサーバ178は、リストデータベースのリストにアクセスし、一組の既存の選択をモバイルコンピューティングデバイス14に送信する。リストが共有リストである実施形態では、既存の選択の一部分は、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザー以外のユーザーによって選択され得ることを認識されたい。当然ながら、ユーザーが新しいリストを構成している場合、リストに対応するいかなる既存の選択も存在しない。
【0181】
ブロック374で、モバイルコンピューティングデバイスは、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストからプロセスデータ項目を選択するための選択インターフェースを提示する。
図3Pを同時に参照すると、インターフェース382は、モバイルコンピューティングデバイス14によって提示される選択インターフェースの例である。選択インターフェースを提示するために、アプリケーション16は、選択インターフェースが、既存の選択がリスト内に含まれることを示すように、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストを既存の選択でプレポピュレートする。インターフェース382上に図示されるシナリオでは、監視リストは、O2制御、ストリームフロー、ガスフロー等に対応する監視リスト項目でプレポピュレートされる。選択インターフェースはまた、ユーザーが、項目をリストの新しい位置にドラッグすること等によって、リスト内の項目の順序を動的に再配置することも可能にする。一実施形態において、選択インターフェースに表示される項目の1つ以上は、現在のプロセス値及び/または従来のプロセス値の傾向の視覚化を含む。
【0182】
態様によれば、選択インターフェースはまた、検索用語に基づいて利用可能なプロセスデータ項目の階層リストをフィルタリングするための検索インターフェースも含み得る。インターフェース382に図示されるように、検索インターフェースは、検索用語を受信するように構成される検索ボックスを含み得る。
図3Qを同時に参照すると、インターフェース384は、検索結果を表示する検索インターフェースの例である。インターフェース384は、インターフェース382上に提示される検索ボックスに「原油塔温度」と入力するユーザーに提示される。選択インターフェース382上に図示されるリストが監視リストであるので、検索結果は、検索用語に一致するモジュール(この場合では、原油塔プロセスユニットに位置付けられ、温度パラメータを含むモジュール)を含む。1つの実施形態では、検索結果インターフェース384からモジュールを選択することは、ユーザーが、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストに含まれるモジュールパラメータ(例えば、プロセス値、設定値、または出力値)に対応する監視リスト項目を選択することを可能にする。リストがアラームリストである実施形態では、検索結果インターフェース384は、ユーザーが、モジュールと関連付けられるアラームを選択することを可能にする。いずれにしても、モジュールと関連付けられるプロセスデータ項目を選択することは、一組のプロセスデータ項目の選択にプロセスデータを含む。
【0183】
別の態様では、選択インターフェースはまた、階層リストの階層レベルに含まれるエントリによって、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストをフィルタリングするためのフィルタインターフェースも含み得る。
図3Rを同時に参照すると、インターフェース386は、利用可能なプロセスデータ項目のフィルタリングした階層リストを表示するフィルタインターフェースの例である。インターフェース386は、ユーザーがインターフェ
ース382上の追加ボタンを選択することに応答して、または代替の選択インターフェースのフィルタボタンを選択することによって提示され得る。インターフェース386上に図示されるように、フィルタインターフェースは、現場階層レベル(例えば、Site1)、領域階層レベル(例えば、ボイラー領域)、プロセスユニットレベル(例えば、空気)、またはモジュール階層レベル(例えば、PIC-11-401)をフィルタリングすることを可能にする。階層レベルに加えて、フィルタインターフェースは、プロセスデータ項目の機能的分類(例えば、製品品質または安全)、優先度(例えば、危険または忠告)、及び/またはクラス(プロセスまたはデバイス)によって、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストをフィルタリングすることを可能にし得る。一実施形態では、利用可能なプロセスデータ項目の階層リストはまた、プロセスデータ項目(例えば、アクセスを有するユーザーの位置に基づくフィルタ、アクセスを有するユーザーの役割、またはアクセスを有するユーザーが作業するシフト)と関連付けられるアクセス権に基づいてもフィルタリングされ得る。図示されるインターフェース386上で、各プロセスデータ項目は、チェックボックスに対応する。リストに含まれるプロセスデータ項目の任意の選択(既存の選択を含む)は、リストがプロセスデータ項目を含むことを示すためのチェックマークを含み得る。ユーザーは、階層レベルにおいてエントリに対応するチェックボックスをチェックすることによって、選択を示すことができる。したがって、チェックされたプロセスデータ項目及び/またはチェックされたエントリから階層的に生じる全てのプロセスデータ項目は、一組のプロセスデータ項目の選択に含まれる。
【0184】
ブロック376で、アプリケーション16は、一組のプロセスデータ項目の、例えば検索インターフェース及び/またはフィルタインターフェースを介して選択されるプロセスデータ項目の選択を受信する。次に、ブロック378で、モバイルコンピューティングデバイス14は、一組のプロセスデータ項目をモバイルサーバ178に伝送する。一実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス14は、各選択が行われるとき、一組のプロセスデータ項目を伝送する。別の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス14は、ユーザーがプロセスデータ項目のリストを構成し終わったことをユーザーが示した(例えば、完了ボタンをクリックした)後に、一組のプロセスデータ項目を伝送する。それに応じて、モバイルサーバ178は、リストデータベースを更新して、モバイルコンピューティングデバイス14によって伝送される一組のプロセスデータ項目に含まれるプロセスデータ項目を含む。
【0185】
ブロック380で、モバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルサーバ178から、一組のプロセスデータ項目と関連付けられる一組のデータ値を受信する。本明細書の他の場所で説明されるように、リストデータベースに記憶されたとしてモバイルサーバ178がリストを更新するとき、モバイルサーバ178は、モバイルコンピューティングデバイス14を、一組のプロセスデータ項目のプロセスデータ項目と関連付けられるプロセス値のデータストリームにサブスクライブする。したがって、モバイルコンピューティングデバイスにおいて受信される一組のデータ値の一部分は、プロセス値のデータストリームの一部として受信される。
【0186】
一シナリオでは、ブロック376において受信される一組のプロセスデータ項目の選択は、ユーザーが一組の既存の選択内に含まれる特定のプロセスデータ項目を選択解除した旨の指示を含む。この目的のために、ユーザーは、フィルタインターフェース386上のボックスのチェックを外し得、及び/または選択インターフェース382上に表示されるプロセスデータ項目に対応する削除ボタンを選択し得る。したがって、モバイルコンピューティングデバイス14がブロック378において選択解除の指示をモバイルサーバ178に伝送することに応答して、モバイルサーバ178は、選択解除されたプロセスデータ項目と関連付けられるデータストリームから、モバイルコンピューティングデバイス14をアンサブスクライブする。その結果、ブロック380においてモバイルサーバ178か
ら受信した一組のデータ値は、選択解除されたプロセスデータ項目と関連付けられるデータ値を含まない。
【0187】
一態様では、選択インターフェースは、コメントインターフェースを含む。コメントインターフェースは、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーが、リスト及び/またはリストを含むプロセスデータ項目に対応するコメントを入力することを可能にする。例えば、コメントインターフェースは、ボイラーが過熱しているとユーザーが考えるリストレベルにおいてコメントを含むことを可能にし得、よって、何故ボイラーが過熱しているとユーザーが考えるのかを特に推論することを示す、ボイラー温度に対応するプロセスデータ項目のプロセスデータ項目レベルにおけるコメントを含むことを可能にし得る。この例では、リストレベルのコメントは、リスト画面を閲覧しながらコメントインターフェースに入力されたものであり、プロセスデータ項目レベルのコメントは、プロセスデータ項目を閲覧しながらコメントインターフェースに入力されたものである。これらのコメントは、リストと関連付けられるので、コメントは、リストを閲覧する任意のユーザーが閲覧することができる(下記のように、ユーザーが適切なアクセス権を有する場合)ことを認識されたい。
【0188】
態様によれば、リストは、他のものがリストと相互に作用する能力を制御する、一組のアクセス権に対応する。例えば、アクセス権は、リストを閲覧する権利、リストを修正する権利、リストを共有する権利、コメントを閲覧する権利等を含み得る。これらのアクセス権は、様々なユーザー間、及びユーザーの中で異なり得る。したがって、リストに含まれるプロセスデータ項目を構成することに加えて、選択インターフェースはまた、リストへのアクセスを構成するためのユーザーアクセスインターフェースも含み得る。
【0189】
図3Sは、モバイルコンピューティングデバイス14等のモバイルコンピューティングデバイスを実行するアプリケーション16等のアプリケーションを介して、アクセス権を構成するためのユーザーアクセス構成方法388の例を図示する。ユーザーアクセス構成388は、モバイルサーバ178と通信する複数のモバイルコンピューティングデバイスに実装され得る。リスト構成方法368は、本明細書に記載される他の方法の1つ以上と共に実装され得る。
【0190】
方法388は、ブロック390から始まり、そこで、モバイルコンピューティングデバイス14は、モバイルサーバ178から一組のユーザー及び対応するアクセス権を受信する。対応するアクセス権は、対応するユーザーに関するリストへのアクセスの種類を示す。したがって、一組のユーザーは、各種類のアクセスを有する一組のユーザー、例えば、閲覧アクセス権を有する一組のユーザー及び/または修正アクセス権を有する一組のユーザーを含み得る。一組のユーザー及び対応するアクセス権を受信するために、モバイルコンピューティングデバイス14は、リストの指示、例えば方法368に関して記載されるように一組の既存の選択を受信するために伝送される指示を伝送し得る。
【0191】
ブロック392で、モバイルコンピューティングデバイス14は、ユーザーアクセスインターフェースをモバイルコンピューティングデバイス14のGUI18上に提示する。ユーザーアクセスインターフェースは、ユーザーがインターフェース382または386上に図示されるユーザーボタンを選択することに応答して提示され得る。
図3Tを同時に参照すると、インターフェース398は、一組のユーザーを表示するユーザーアクセスインターフェースの例である。インターフェース398上に図示されるように、ユーザーアクセスインターフェースは、モバイルコンピューティングデバイス14のユーザーが、個々のユーザー(例えば、ボブまたはジェニー)の、または個人(例えば、DHTオペレーターまたは環境)の群のアクセス権を構成することを可能にする。インターフェース398は、機能的分類群のみを描写するが、ユーザーアクセスインターフェースはまた、群内
のユーザーの位置、群のユーザーが作業するシフト、及び/または群内のユーザーの役割によって配置される群も含み得る。
【0192】
図示されるインターフェース398上で、各ユーザーまたはユーザー群は、チェックボックスに対応する。ユーザーの任意の選択(既存の選択を含む)は、リストがユーザーにアクセス権を提供することを示すためのチェックマークを含み得る。したがって、ユーザーは、特定のユーザーまたは一群のユーザーに対応するチェックボックスをチェックすることによって、アクセス権の選択を示し得る。インターフェース398上に図示されていないが、ユーザーアクセスインターフェースは、ユーザーが、異なる種類のアクセスについて別々にアクセス権を設定することを可能にする。この目的のために、ユーザーアクセスインターフェースは、ユーザーが、構成されている様々なアクセス権の間で切り換えることを可能にするためのアクセス権選択インターフェースを含み得る。1つのシナリオでは、特定のユーザーは、リストを閲覧するアクセス権は有するが、リストを修正するアクセス権は有しない。一態様では、ユーザーアクセスインターフェースは、検索用語に基づいて一組のユーザーをフィルタリングするように構成される検索インターフェースを含む。
【0193】
ブロック396で、モバイルコンピューティングデバイス14は、一組のユーザーアクセス権の選択を受信する。特に、モバイルコンピューティングデバイス14は、ユーザーアクセスインターフェースと相互に作用している間にユーザーが作成した一組のユーザーアクセス権の選択を受信する。
【0194】
ブロック396で、モバイルコンピューティングデバイス14は、一組のユーザーアクセス権をモバイルサーバ178に伝送する。それに応じて、モバイルサーバ178は、一組のユーザーアクセス権に従って、リストデータベースのリストに対応する記録を更新する。その結果、一組のユーザーアクセス権が特定のユーザーの新しいアクセス権を含むとき、モバイルサーバ178は、リストに含まれる一組のプロセスデータ項目と関連付けられる一組のデータ値を特定のユーザーのモバイルコンピューティングデバイスに伝送する。加えて、または代替的に、モバイルサーバ178は、通知を特定のユーザーのモバイルコンピューティングデバイスに伝送して、新しいアクセス権に関してユーザーに通知し得る。1つの実施形態では、アプリケーション16は、ユーザーが、例えばアプリケーション16によってサポートされるSMSメッセージまたはメッセージングサービスを介して、モバイルコンピューティングデバイス14から通知を送信することを可能にする。一態様では、ユーザーアクセスインターフェースは、メモ(テキスト及び/または発話記録)を受信して通知に含むためのインターフェースを含む。その結果、どのように通知が特定のユーザーのモバイルコンピューティングデバイスに伝送されるかにかかわらず、通知は、メモを含む。
【0195】
以下の態様のリストは、本出願によって明確に企図される様々な実施形態を反映する。当業者は、以下の態様が、本明細書に開示される実施形態を限定するものでもなく、また、上記から想像できる実施形態の全てを網羅するものでもないが、代わりに、本質的に例示的なものであることを容易に認識するであろう。
【0196】
1.プロセスプラントのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法であって、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することであって、該構成データが、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する情報が、プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む、受信することと、コンピューティングデバ
イスの1つ以上のプロセッサによって、タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することと、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、構成データに基づいて、エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することであって、各制御モジュールが、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる、識別することと、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することであって、該階層リストが少なくとも、エントリ、すなわち、第1のレベル識別子を含む第1のレベルのエントリ、第2のレベルの識別子を含む第2のレベルのエントリ、及び識別された制御モジュールを含む制御モジュールエントリを含む、生成することと、第2のネットワークを介してコンピューティングデバイスから遠隔コンピューティングデバイスに、階層リストからの複数のエントリを通信することと、コンピューティングデバイスにおいて、第2のネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスから、階層リストからの一組のエントリの選択を受信することと、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介してデータサーバから、一組のエントリと関連付けられるデータ値を含む一組のデータ値を受信することと、第2のネットワークを介してコンピューティングデバイスから遠隔コンピューティングデバイスに一組のエントリと関連付けられるデータ値を通信することと、を含む、方法。
【0197】
2.遠隔コンピューティングデバイスが、モバイルデバイス、すなわち、スマートフォンまたはタブレットコンピュータのうちの1つである、態様1に記載の方法。
【0198】
3.一組のデータ値が、データサーバからのプロセスデータ値のデータストリームとして、コンピューティングデバイスによって受信される、態様1または態様2に記載の方法。
【0199】
4.プロセスデータ値が、プロセス制御システム内の複数のデバイスによって生成され、それぞれのプロセスデータ値が生成されるとき、各プロセスデータ値が、リアルタイムでデータサーバから受信される、態様1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
5.構成データが、プロセスプラントを制御するためにプロセス制御システム内のコントローラによって使用される1つ以上の構成ファイルとして受信される、態様1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
6.各エンティティの少なくとも1つのタグが、第1のレベルの識別子を指定する第1のレベルのタグ、及び第2のレベルの識別子を指定する第2のレベルのタグを含む、態様1~5のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
7.第1のレベルのタグが、プロセスプラントの領域を示す領域識別子を指定し、第2のレベルのタグが、プロセスプラント内のプロセスユニットを示すユニット識別子を指定する、態様6に記載の方法。
【0203】
8.プロセスユニットが、1つ以上の設備ユニットを含む、態様7に記載の方法。
【0204】
9.構成データが、コンピューティングデバイスからの要求を伴わずに、データサーバから定期的に受信される、態様1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
10.複数の制御モジュールが、プロセスプラントの一部を制御するためにプロセス制御システム内のプロセスコントローラによって実装される機能ブロックを含む、態様1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
11.階層リストのエントリが、複数のエンティティまたは複数の制御モジュールと関連付けられるパラメータエントリをさらに含む、態様1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0207】
12.パラメータエントリが、プロセスプラント内の条件の測定値を含む、態様11に記載の方法。
【0208】
13.階層リストが、重要業績評価指標(KPI)、バッチ情報、維持管理情報、効率情報、プロセスプラント内の設備もしくは条件に関する知識ベースの情報、意思決定サポート情報、またはスケジュール情報、のうちの1つ以上を含む、プロセスプラントと関連付けられる追加的なデータをさらに含む、態様1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0209】
14.階層リストが、プロセス制御システムの全ての利用可能なプロセスデータを含む、一組の入れ子リストである、態様1~13のいずれか1つに記載の方法。
【0210】
15.階層リストからの複数のエントリが、遠隔コンピューティングデバイスがアクセスを許可された利用可能なプロセスデータのみを含む、態様1~14のいずれか1つに記載の方法。
【0211】
16.遠隔コンピューティングデバイスがアクセスを許可された利用可能なプロセスデータが、遠隔コンピューティングデバイスと関連付けられるユーザー資格情報に基づく、態様15に記載の方法。
【0212】
17.遠隔コンピューティングデバイスがアクセスを許可された利用可能なプロセスデータが、許可されたデバイスのホワイトリストに記憶されたデータを使用して判定される、態様15に記載の方法。
【0213】
18.受信した一組のエントリの選択に基づいて、コンピューティングデバイスによって、一組のエントリと関連付けられるデータ値を選択することをさらに含む、態様1~17のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
19.階層リストの一組のエントリの選択が、少なくとも1つの第1のレベルのエントリまたは第2のレベルのエントリの選択を含み、一組のエントリと関連付けられるデータ値を選択することが、選択された少なくとも1つの第1のレベルのエントリまたは第2のレベルのエントリと関連付けられる全ての制御モジュールエントリと関連付けられるデータ値を選択することを含む、態様1~18のいずれか1つに記載の方法。
【0215】
20.コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介してデータサーバから、コンピューティングデバイスに通信されるプロセスデータのリストのポーリング要求を受信することと、ポーリング要求に応答してのみ、第1のネットワークを介してコンピューティングデバイスからデータサーバにリストを通信することと、をさらに含み、データサーバから受信した一組のデータ値が、リストに基づく、態様1~19のいずれか1つに記載の方法。
【0216】
21.リストが、複数の遠隔コンピューティングデバイスから受信される一組のエントリの複数の選択からのエントリを含む、態様20に記載の方法。
【0217】
22.一組のエントリの選択が、コンピューティングデバイスのメモリに記憶された所定の閲覧リストの指示である、態様1~21のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
23.遠隔コンピューティングデバイスのユーザーが遠隔コンピューティングデバイスのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)と相互に作用するとき、一組のエントリの選択が、第2のネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスからコンピューティングデバイスに自動的に送信される、態様1~22のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
24.利用可能なプロセス制御データが、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられるアラームを含む、態様1~23のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
25.構成データが、複数の別々の通信を介して受信され、複数の別々の通信の少なくとも一部が、複数のエンティティと関連付けられる新しいまたは変更された情報のみを含む、態様1~24のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
26.第2のネットワークの少なくとも一部が、インターネットの一部を含む、態様1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
27.一組のデータ値が、プロセス制御システムのL1データのみを含む、態様1~26のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
28.プロセスデータをプロセス制御システムから遠隔コンピューティングシステムに提供するための命令を記憶するコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体であって、該命令がコンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、コンピューティングデバイスに、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信させ、該構成データが、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティと関連付けられる該情報が、少なくとも1つのタグを含み、第2のネットワークを介して遠隔コンピューティングデバイスからクエリを受信させ、該クエリが、エンティティのタグと関連付けられる1つ以上の検索パラメータを含み、1つ以上のエンティティと関連付けられる1つ以上の検索パラメータ及びタグに基づいて、1つ以上のエンティティを識別させ、識別された1つ以上のエンティティと関連付けられるエントリを含むエントリのリストを生成させ、第2のネットワークを介してリストを遠隔コンピューティングデバイスに通信させ、遠隔コンピューティングデバイスから第2のネットワークを介して、リストからの一組のエントリの選択を受信させ、データサーバから第1のネットワークを介して、一組のエントリと関連付けられるデータ値を含む一組のデータ値を受信させ、第2のネットワークを介して、一組のエントリと関連付けられるデータ値を遠隔コンピューティングデバイスに通信させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0224】
29.一組のデータ値が、データサーバから、プロセスデータ値のデータストリームとして受信される、態様28に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0225】
30.プロセスデータ値が、プロセス制御システム内の複数のデバイスによって生成され、それぞれのプロセスデータ値が生成されるとき、各プロセスデータ値が、リアルタイムでデータサーバから受信される、態様29に記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0226】
31.構成データが、プロセスプラントを制御するためにプロセス制御システム内のコントローラによって使用される1つ以上の構成ファイルとして受信される、態様28~30のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0227】
32.構成データが、コンピューティングデバイスからの要求を伴わずに、データサーバから定期的に受信される、態様28~31のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0228】
33.受信した一組のエントリの選択に基づいて、コンピュータシステムに、受信した一組のデータ値から一組のエントリと関連付けられるデータ値を選択させる命令をさらに記憶する、態様28~32のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0229】
34.コンピュータシステムに、第1のネットワークを介してデータサーバから受信されるデータのリストのポーリング要求を受信させ、受信した一組のエントリの選択に基づいて、データのリストを生成させ、ポーリング要求に応答してのみ、第1のネットワークを介してリストをデータサーバに通信させる命令をさらに記憶し、データサーバから受信した一組のデータ値が、リストに基づく、態様28~33のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0230】
35.データのリストが、一組のエントリと関連付けられる追加的なエントリに基づいて生成される、態様28~34のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0231】
36.データのリストが、追加的な遠隔コンピューティングデバイスによって要求される追加的なエントリに基づいて生成される、態様28~35のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0232】
37.一組のエントリの選択が、コンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体に記憶された所定の閲覧リストの指示である、態様28~36のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0233】
38.コンピュータシステムに、選択された一組のエントリと関連付けられる1つ以上の追加的なエンティティを識別させ、追加的なエンティティと関連付けられる追加的なデータ値を通信させる命令をさらに記憶し、受信した一組のデータ値が、追加的なエンティティと関連付けられる追加的なデータ値をさらに含む、態様28~37のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0234】
39.1つ以上のエンティティのうちの少なくとも1つまたは1つ以上の追加的なエンティティのうちの少なくとも1つが、プロセスプラントの領域であり、該領域が、プロセス制御システムによって制御される複数の設備ユニットを含む、態様28~38のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0235】
40.1つ以上の追加的なエンティティが、プロセス制御システム内のプロセスコントローラによって実装される制御モジュールである、態様28~39のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0236】
41.1つ以上の追加的なエンティティが、選択された一組のエンティティと関連付けられる構成データに基づいて識別される、態様28~40のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0237】
42.1つ以上のエンティティのうちの少なくとも1つが、プロセスプラントのデバイスを制御するためにプロセス制御システム内で動作する制御モジュールである、態様28
~41のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0238】
43.コンピュータシステムに、識別された1つ以上のエンティティと関連付けられる1つ以上の追加的なエンティティを識別させる命令をさらに記憶し、エントリのリストが、1つ以上の追加的なエンティティをさらに含む、態様28~42のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0239】
43.構成データが、プロセスプラント内の複数のデバイスの階層情報を含む、態様28~42のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0240】
44.クエリが、プロセスデータ値と関連付けられる1つ以上の追加的な検索パラメータを含む、態様28~43のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0241】
45.1つ以上の追加的な検索パラメータが、時間フレーム、アラームのレベル、プロセスプラント内の条件の種類、またはプロセスプラント内の環境パラメータのレベルのうちの少なくとも1つを示す、態様28~44のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0242】
46.1つ以上の検索パラメータが、プロセス制御システム内の少なくとも1つのエンティティと関連付けられるアラームと関連付けられる、態様28~45のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0243】
47.構成データが、複数の別々の通信を介して受信され、複数の別々の通信のうちの少なくとも一部が、複数のエンティティと関連付けられる新しいまたは変更された情報のみを含む、態様28~46のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0244】
48.構成データが、プロセス制御システム内のエンティティと関連付けられる複数のプロセスパラメータと関連付けられる情報を含む、態様28~47のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0245】
49.一組のデータ値が、プロセス制御システムのL1データのみを含む、態様28~48のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な非一時的有形媒体。
【0246】
50.プロセスプラントのプロセス制御システムから遠隔コンピューティングデバイスにプロセスデータを提供する方法であって、コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介して、プロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の構成を記載する構成データを受信することであって、該構成データが、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる情報を含み、各エンティティに関する情報が、プロセス制御システムの階層におけるレベルと関連付けられる少なくとも1つのタグを含む、受信することと、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、タグに基づいて、少なくとも第1のレベルの識別子及び第1のレベルの識別子と関連付けられる複数の第2のレベルの識別子を含む、プロセス制御システム内の複数のレベルを識別することと、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、構成データに基づいて、エンティティと関連付けられる複数の制御モジュールを識別することであって、該各制御モジュールが、第2のレベルの識別子とさらに関連付けられる、識別することと、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、利用可能なプロセスデータの階層リストを生成することと、利用可能なプロセスデータの階層リストから、監視リストまたはアラームリストに含むため
のデフォルトの一組の情報を選択することであって、デフォルトの一組の情報が、構成データの特徴に従って判定される、選択することと、を含む、方法。
【0247】
51.監視リストまたはアラームリストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することが、監視リストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、構成データの特徴が、構成データの概要表示モジュールを備える、態様50に記載の方法。
【0248】
52.監視リストまたはアラームリストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することが、監視リストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、構成データの特徴が、プロセスプラントの領域、ユニット、またはセルを含み、デフォルトの一組の情報が、領域、ユニット、またはセル内に全てのモジュールを備える、態様50または態様51のいずれかに記載の方法。
【0249】
53.監視リストまたはアラームリストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することが、監視リストに含むために、利用可能なプロセスデータの階層リストからデフォルトの一組の情報を選択することを含み、構成データの特徴が、オペレーターステーションのアラーム構成を含み、デフォルトの一組の情報が、オペレーターステーションのアラーム構成と関連付けられる一組のアラームを含む、態様50~52のいずれか1つに記載の方法。
【0250】
54.デフォルトの一組の情報が、アラーム優先度、アラーム機能、及び/またはアラーム通知設定を含む、一組の予め定義されたフィルタ基準をさらに含む、態様53に記載の方法。
【0251】
55.コンピューティングデバイスにおいて、第1のネットワークを介してプロセス制御システム内の1つ以上のコンポーネントから、プロセス制御システムの少なくとも一部の更新された構成を記載する更新された構成データを受信することであって、該更新された構成データが、プロセス制御システム内の複数のエンティティと関連付けられる更新された情報を含む、受信することと、利用可能なプロセスデータの階層リストから、監視リストまたはアラームリストに含むために、更新されたデフォルトの一組の情報を選択することであって、更新されたデフォルトの一組の情報が、更新された構成データの特徴に従って判定される、選択することと、をさらに含む、態様50~54のいずれか1つに記載の方法。