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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 73/00 20060101AFI20241007BHJP
   D06F 58/10 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
D06F73/00
D06F58/10 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022506020
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 KR2020008754
(87)【国際公開番号】W WO2021020752
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】16/526,660
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2020-0042904
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】シン,ウーサプ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ソンホ
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-503430(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0020419(US,A1)
【文献】特開2002-346296(JP,A)
【文献】実開昭54-069987(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 73/00
D06F 58/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
前面が開口したキャビネット;
前記キャビネットに回転可能に結合して前記前面を開閉するドア;
前記キャビネット内に位置して衣類を収容する第1チャンバー;
前記ドアの一面のうち、前記第1チャンバーに向かう方向に位置するドア内面;
前記第1チャンバーの下側に位置して前記第1チャンバーとは分離された空間を形成する第2チャンバー;
前記第2チャンバー内に備えられ、前記第1チャンバーの空気を循環させる送風ユニット;
前記第2チャンバー内に備えられ、前記循環する空気を除湿して加熱するヒートポンプユニット;
前記第2チャンバー内に備えられ、前記第1チャンバーにスチームを供給するスチームユニット;
前記ドア内面に固定されるベース板;及び
前記ドア又は前記ベース板に回転可能に結合するパネルアセンブリ;とを備えてなり、
前記パネルアセンブリ第1パネルと第2パネルとを備え、
前記第1パネルは、前記第1パネルの一側が前記ドア内面の一側又は前記ベース板の一側に回転可能に結合するものであり
前記第2パネルは、前記第2パネルの一側が前記第1パネルの他側に回転可能に結合し、及び、前記第2パネルの他側が前記ドア内面の他側又は前記ベース板の他側に結合する、衣類処理装置。
【請求項2】
前記第2パネルの一側が前記第1パネルの他側に回転可能に結合することを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記第2パネルの他側が前記ドア内面又は前記ベース板に結合するとき、前記第2パネルの一側は、前記ドア内面又は前記ベース板から離隔されることを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記第1パネル及び前記第2パネルは、前記ドア内面又は前記ベース板と重畳することを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記パネルアセンブリは、
前記第1パネルを前記ドア又は前記ベース板に回転可能に結合させる第1ヒンジ;及び
前記第1パネルと前記第2パネルを回転結合させる第2ヒンジ;を更に備えることを特徴とする、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記ドアに備えられ、前記パネルアセンブリを前記ドアに結合するキャッチアセンブリを更に備え、
前記第2ヒンジは前記パネルアセンブリを前記キャッチアセンブリに結合するヒンジインターロックを備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記第2パネルは、前記第2パネルの他側に備えられ、前記キャッチアセンブリに前記第2パネルを結合する補助インターロックを備えることを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記ヒンジインターロックは、前記キャッチアセンブリに挿入されるヒンジ突出部;を更に備え、
記第2パネルが第1回転方向に回転する場合、前記ヒンジ突出部は前記第1回転方向の逆方向に回転することを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記第1パネル及び前記第2パネルは、互いに対して回転し、かつ、並んで配列されることを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記パネルアセンブリは、前記第1パネル及び前記第2パネルの一面に第1衣類を固定する第1衣類固定部を更に備えることを特徴とする、請求項に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記第1衣類固定部は、
前記第1パネルに備えられ、前記第1衣類を前記第1パネルに固定する少なくとも1つの第1クリップと、
前記第2パネルに備えられ、前記第1衣類を前記第2パネルに固定する少なくとも1つの第2クリップと、を備えることを特徴とする、請求項10に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記第1衣類固定部は、
前記第1パネルに備えられ、前記第1衣類を支持する第1部分ハンガーと、
前記第2パネルに備えられ、前記第1衣類を支持する第2部分ハンガーと、を備える、請求項10に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記第1部分ハンガーと前記第2部分ハンガーの其々は、前記パネルアセンブリに掛けられる前記衣類のサイズによって調節可能な延長部を更に備えることを特徴とする、請求項12に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
前記第1部分ハンガーは、前記第1パネルの他側の上部に回転可能に備えられ、及び
前記第2部分ハンガーは、前記第2パネルの一側の上部に回転可能に備えられる、請求項12に記載の衣類処理装置。
【請求項15】
前記第1クリップは、前記第1パネルの上部に備えられた第1上部クリックを備え、及び
前記第2クリップは、前記第2パネルの上部に備えられた第2上部クリックを備えることを特徴とする、請求項11に記載の衣類処理装置。
【請求項16】
前記第1クリップは、前記第1パネルの下部に備えられた第1下部クリップを備え及び
前記第2クリップは、前記第2パネルの下部に備えられた第2下部クリップを備えることを特徴とする、請求項15に記載の衣類処理装置。
【請求項17】
前記第1下部クリップは、前記第1パネルの一側の下部に備え及び
前記第2下部クリップは、前記第2パネルの他側の下部に備えることを特徴とする、請求項16に記載の衣類処理装置。
【請求項18】
前記第1下部クリップ及び前記第2下部クリップは、バイアス(Biasing)部材を更に備え、前記第1衣類を固定した状態を維持することを特徴とする、請求項17に記載の衣類処理装置。
【請求項19】
前記第1下部クリップ及び前記第2下部クリップは、前記第1衣類と接する面に滑り止めパッドを更に備え、前記第1衣類の滑りを防止することを特徴とする、請求項18に記載の衣類処理装置。
【請求項20】
前記ベース板と前記パネルアッセンブリの間に、第2衣類を固定する第2衣類固定部を更に備えることを特徴とする、請求項に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関する。より具体的には、衣類をスチームに露出させながら衣類に圧縮力(compression)や引張力(tension)を与えて衣類のシワを除去する衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は家庭及びクリーニング屋で衣類を洗濯、乾燥し、衣類についたシワを除去するために開発された装置である。衣類処理装置として分類されるものには、衣類を洗濯する洗濯機、衣類を乾燥する乾燥機、洗濯機能と乾燥機能の両方を有する洗濯/乾燥機、そして衣類をリフレシュ(refresh)するリフレッシャ(refresher)、衣類のシワを除去するスチーマ(steamer)などがある。
【0003】
リフレッシャは衣類を快適かつ清浄に維持するための装置である。リフレッシャは衣類を乾燥し、衣類に香気をつけ、静電気の発生を防止し、衣類についたシワを除去するなどの機能を行う。
【0004】
スチーマは衣類についたシワを除去するために衣類にスチームを供給する装置である。スチームは一般的なアイロンとは異なり、衣類に直接熱を加えず(例えば、衣類に固い物体を接する方式)、対流により衣類に熱を加えることによりシワを除去する。
【0005】
衣類のシワを除去するためには、物理的な力、熱、そしてスチーム(或いは水分)が必要である。韓国登録特許公報第10-1285890号には、ムービング・ハンガー(Moving Hanger)を用いてシワを除去する装置が開示されている。即ち、ムービング・ハンガーという衣類支持部にハンガーを掛けた後、衣類支持部を垂直往復運動させて衣類に振動を加えて埃を除去し、スチーム及び熱を加えてシワを除去する。しかし、これは衣類の自重(self-weight)及び振動を用いた方法であって、衣類の材質によってシワ除去性能が異なり、一般的なスチームや熱板を用いるアイロン(iron)に比べてシワが完全に除去されないという問題がある。
【0006】
米国公開公報US005815961Aには、衣類を膨張式ハンガーにかけた後、ハンガーの内部に蒸気及び加熱空気を注入して服を膨張させてシワを除去する方式が記載されている。しかし、膨張式ハンガーなどのシワ除去のために必要な装置が占める体積が大きすぎるという問題がある。
【0007】
韓国公開特許公報第10-2015-0009718号には、物理的な圧縮力を加えて衣類のシワを除去するために衣類を押圧する押圧板及び衣類を支持して固定する固定板を用いる方式が開示されている。しかし、押圧する構造物のサイズ及び複雑な構造により一回に処理できる衣類の数が制限され、空間上の制約により押圧可能な力に限界があるという問題がある。また、第2衣類のような下衣のシワしか除去できないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本開示は、関連技術の制限及び不利な点に起因する1つまたは複数の問題を実質的に防ぐ衣類処理装置に関する。
【0009】
この開示は、限定した空間において物理的な力を増加させてシワを除去することを解決課題とする。
【0010】
この開示は、既存の下衣のシワのみを除去することではなく、上衣/下衣のシワを除去することを解決課題とする。
【0011】
この開示は、圧縮力だけではなく引張力を加えて、下衣又は上衣のスリーブ部分にアイロンをかけることを解決課題とする。
【0012】
この開示は、単純に物理的な配列形態を変更することにより、衣類に引張力又は圧縮力を加えることを解決課題とする。
【0013】
本発明の追加の利点、目的及び特徴は以下の説明に部分的に記載され、部分的には、以下を検討することにより当業者に明らかになるか、又は本発明の実施から導き出すことができる。本発明の目的及び他の利点は、本明細書の書面による説明及び特許請求の範囲、そして添付の図面において特に記載した構造によって実現及び達成され得る。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この開示は様々な形態の配列を有するパネルアセンブリ140により第1衣類(上衣)及び第2衣類(下衣)に物理的な力(引張力又は圧縮力)を加えた後、加熱空気又はスチームに露出してシワを除去する衣類処理装置を具現する。
【0015】
また、この開示は第1衣類と第2衣類を同時に掛けた後、加熱空気又はスチームに露出してシワを除去する衣類処理装置を具現する。
【0016】
上記課題を解決するために、前面が開口したキャビネット;該キャビネットに回転可能に結合して前面を開閉するドア;該ドアの一面のうち、第1チャンバーに向かう方向に位置するドア内面;キャビネット内に位置して衣類を収容する第1チャンバー;該第1チャンバーの下側に位置して第1チャンバーとは分離された空間を形成する第2チャンバー;該第2チャンバー内に備えられて第1チャンバーの空気を循環させる送風ユニット;第2チャンバー内に備えられて循環する空気を除湿して加熱するヒートポンプユニット;第2チャンバー内に備えられて第1チャンバーにスチームを供給するスチームユニット;ドア内面に固定されるベース板;及びドア又はベース板に回転可能に結合する第1パネル及び第1パネルに回転可能に結合する第2パネルを含み、第1パネル及び第2パネルの回転により第1パネル及び第2パネルの配列を変更可能なパネルアセンブリ;を含む(備える;構成する;構築する;包接する;包含する;含有する)衣類処理装置を提供する。
【0017】
パネルアセンブリは、第1パネル及び第2パネルの間が鋭角である三角形状の第1配列又は第1パネル及び第2パネルが折られて重畳した形態の第2配列に選択的に変更され、第1配列においてパネルアセンブリに掛けられる第1衣類に引張力を加えるか、又は第2配列においてベース板に向かって回転してパネルアセンブリとベース板の間に位置する第2衣類に圧縮力を加えて、シワを除去することができる。
【0018】
パネルアセンブリは、第1配列において第1パネルと第2パネルの間が鋭角でありながらベース板に向かって回転してドア内面に結合する。
【0019】
パネルアセンブリは、第2配列において第2パネルが第1パネルに対して回転して、第1パネルとベース板の間に位置し、第2衣類は第2パネルとベース板の間に位置する。
【0020】
パネルアセンブリはさらに、第1パネルをドア又はベース板に回転可能に結合させる第1ヒンジ;及び第1パネルと第2パネルを回転結合させる第2ヒンジ;を含む。
【0021】
ドアに備えられて、パネルアセンブリをドアに結合するキャッチアセンブリ;をさらに含み、第2ヒンジは第2配列においてパネルアセンブリをキャッチアセンブリに結合するヒンジインターロック;を含む。
【0022】
第2パネルは、第2パネルの両側端のうち、第2ヒンジからもっと遠い側端(side edge)に備えられ、第1配列において第2パネルをキャッチアセンブリに結合する補助インターロック;を含む。
【0023】
ヒンジインターロックは、キャッチアセンブリに挿入されるヒンジ突出部;を含み、パネルアセンブリが第2配列から第1配列に変更するために第2パネルが第1回転方向に回転する場合、ヒンジ突出部は第1回転方向の逆方向に回転して、ヒンジ突出部が第1衣類が掛けられる反対方向に位置する。
【0024】
一方、パネルアセンブリは、第1パネル及び第2パネルが互いに対して回転して平面に開かれた形態の配列である第3配列にさらに変更可能であり、第1配列に変更される前に第3配列において第1衣類をパネルアセンブリに掛けることができる。
【0025】
パネルアセンブリは第3配列において第1衣類を掛けた後、ベース板に支持された第2衣類に向かって回転してベース板を加圧して、第1衣類と第2衣類のシワを同時に除去する。
【0026】
パネルアセンブリは衣類を掛けるハンガーをさらに含む。
【0027】
第1パネルは第1パネルの上部に回転可能に備えられ、ハンガーの一部である第1部分ハンガー;を含み、第2パネルは第2パネルの上部に回転可能に備えられ、ハンガーの残りの部分である第2部分ハンガー;を含む。
【0028】
第1部分ハンガーと第2部分ハンガーはそれぞれパネルアセンブリに掛けられる衣類のサイズによって調節可能な延長部をさらに含む。
【0029】
一方、パネルアセンブリに掛けられる衣類を固定するためのクリップ;をさらに含む。
【0030】
クリップはドアの幅方向に傾いて形成された上端部を含み、第1パネル及び第2パネルの上部に位置する上部クリップを含み、上部クリップはパネルアセンブリに掛けられる衣類の一部を挿入して固定することができる。
【0031】
また、クリップはパネルアセンブリに掛けられる衣類の一部を固定するために上部クリップの下部に位置し、第1パネル及び第2パネルの両側端のうち、他側端に位置し、第1パネル及び第2パネルは両側端のうち、一側端で互いに回転可能に結合し、他側端は一側端の反対方向に位置する、下部クリップをさらに含む。
【0032】
下部クリップは下部クリップの開き状態を維持するための突出形態のバンプアウトロック部を含む。
【0033】
下部クリップは下部クリップが衣類を固定した状態を維持するためのバイアス(Biasing)部材をさらに含む。バイアス部材はバネからなる。
【0034】
下部クリップは衣類と接する面に衣類の滑りを防止するための滑り止めパッドをさらに含む。滑り止めパッドの材質はゴムである。
【0035】
一方、第1衣類や第2衣類の端部に引張力を加える引張クリップ(tension clip)をさらに含む。シャツのような第1衣類の場合、第1衣類のスリーブ部分(sleeve portion)に引張力を加え、ズボンのような第2衣類の場合は、ズボンの腰部分の端部に引張力を加える。
【0036】
一方、ドア又はベース板に回転可能に結合して、パネルアセンブリとベース板の間に位置する補助加圧板;をさらに含み、補助加圧板及びベース板の間に位置する第2衣類のシワを同時に除去することができる。
【0037】
補助加圧板は第2衣類の縫い目が押されることを防止するために、ドアの長手方向に凹状に陥没した補助溝を含む。
【0038】
第1パネルの厚さ方向に貫通する第1開口部;第1パネルと第2パネルが折られて重畳した形態で第1開口部に対応するように第2パネルの厚さ方向に貫通する第2開口部;及び補助加圧板を厚さ方向に貫通する補助開口部;をさらに含み、第1パネルと第2パネルが折られて重畳した形態で第1開口部と第2開口部はパネルアセンブリの中央開口部を形成し、補助開口部も中央開口部に対応する位置に備えられる。これは第1チャンバー内でスチームに露出した場合、第1衣類及び第2衣類にスチームを容易に浸透させるためのものである。
【0039】
パネルアセンブリは第2パネルに回転結合する第3パネルをさらに含み、第2パネルと補助加圧板は並んで配列され、第1パネル、第2パネル、第3パネル及び補助加圧板が台形状の第1配列に配列されて第1衣類に引張力を加える。
【0040】
パネルアセンブリは、第2パネルに回転結合する第3パネル;及び第3パネルに回転結合する第4パネル;をさらに含み、第1パネル、第2パネル、第3パネル及び第4パネルがW形態の配列である第1配列又は第1パネル、第2パネル、第3パネル、第4パネル及びベース板が五角形状である第2配列に選択的に変更されて、パネルアセンブリに掛けられる衣類の幅によって配列を変更して衣類のシワを除去することができる。
【0041】
また、パネルアセンブリはドア又はベース板から着脱可能である。これにより、パネルアセンブリを分離して個々に保管したり第1チャンバー内に保管したりすることができる。
【0042】
一方、第1パネルと第2パネルの長さの和は第1チャンバーの内部幅よりも大きい。これは空間を効率的に使用するために第1パネルと第2パネルが変形されるので可能である。
【0043】
なお、前面が開口したキャビネット;該キャビネットに回転可能に結合して前面を開閉するドア;該ドアの一面のうち、第1チャンバーに向かう方向に位置するドア内面;キャビネット内に位置して衣類を収容する第1チャンバー;該第1チャンバーの下側に位置して第1チャンバーとは分離された空間を形成する第2チャンバー;該第2チャンバー内に備えられて第1チャンバーの空気を循環させる送風ユニット;第2チャンバー内に備えられて循環する空気を除湿して加熱するヒートポンプユニット;第2チャンバー内に備えられて第1チャンバーにスチームを供給するスチームユニット;ドア内面に固定されるベース板;ドア又はベース板に回転可能に結合して、パネルアセンブリとパネルアセンブリの間に位置する補助加圧板;及びドア又はベース板に回転可能に結合する第1パネルを含む複数のパネルを含み、複数のパネルは各パネルの一側端が隣接するパネルの一側端と相接するように配列されて、隣接するパネルに対して回転可能に結合される少なくとも一つ以上のパネルを含むパネルアセンブリ;を含み、パネルアセンブリにおいて複数のパネルの配列は各パネルの回転により選択的に変更可能な衣類処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0044】
この開示によれば、限定した空間において物理的な力を増加させてシワを除去することができる。
【0045】
この開示によれば、既存の下衣のシワのみを除去することとは異なり、上衣/下衣のシワを除去することができる。
【0046】
この開示によれば、圧縮力だけではなく引張力を加えて、下衣又は上衣のスリーブ部分にアイロンをかけることができる。
【0047】
この開示によれば、単純に物理的な配列状態を変更することにより、衣類に引張力又は圧縮力を加えることができる。
【0048】
この開示によれば、消費者の満足度を向上させることができる。
【0049】
本開示の上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明はいずれも例示的かつ説明的であり、特許請求される本発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
添付図面は本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願に組み込まれてその一部を構成する。また添付図面は本発明の実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。図面における簡単な説明は以下の通りである。
図1図1は衣類処理装置の一実施例を示す図である。
図2図2は衣類処理装置の下側に備えられる第2チャンバーに設けられる装置の一例を示す図である。
図3図3(a)はドアに備えられるパネルアセンブリ(bi-fold panel assembly)の一実施例であって、衣類を掛ける前の折り畳み構造(folded configuration)を示す図である。図3(b)は図3(a)に示したパネルアセンブリに第1衣類を掛けた後、張力印加形態の配列(tensioning configuration)を示す図である。
図4図4(a)はドアに備えられたパネルアセンブリの一実施例であって、第2衣類を加圧する前にパネルアセンブリが開いていることを示す図である。図4(b)は図4(a)に示したパネルアセンブリが第2衣類を加圧するために回転してドア上のベース板と結合したことを示す図である。
図5図5(a)及び図5(b)はそれぞれの衣類処理装置の一実施例であって、ドアとパネルアセンブリが結合した(閉じた)状態、及び衣類を掛ける前にパネルアセンブリが実質的に同じ平面形態で開いた配列(open、substantially coplanar configuration)を示す図である。図5(c)及び図5(d)はパネルアセンブリの他の実施例を示す図である。
図6図6(a)は図5(c)及び図5(d)に示したクリップの後面を示す図である。図6(b)は図5(d)のパネルアセンブリに備えられたクリップが開いていることを示す図である。図6(c)は図5(b)の開き状態で見られるクリップのいずれかを詳しく示した図である。図6(d)は滑り止めパッドを詳しく示すために、クリップの一部分の後面を示した図である。
図7図7(a)及び図7(b)は図5(a)及び図5(b)に示したパネルアセンブリに衣類を掛けた後、引張力を加えることを示す図である。
図8図8(a)及び図8(b)は図1に示した衣類処理装置のドアにおいて、パネルアセンブリの一実施例を別に分離してパネルの間のヒンジ連結部分を詳しく示した図である。
図9図9図1に示した衣類処理装置において、可変ハンガー(adjustable clothes hanger)の一実施例を別に示した図である。
図10図10(a)ないし図10(d)は衣類処理装置の一実施例に備えられるドアとパネルアセンブリを時系列的に衣類を掛けて引張力を加える各段階で示した図である。
図11図11(a)及び図11(b)は図1の衣類処理装置においてパネルアセンブリとパネルアセンブリが閉じられ、ドアに結合したことを示す斜視図及び平面図である。
図12図12(a)及び図12(b)は図1の衣類処理装置において引張力を加える状態のパネルアセンブリとドアを示す斜視図及び平面図である。
図13図13(a)ないし図13(d)は図1に示した衣類処理装置において、衣類をパネルアセンブリにかける前にパネルと同じ高さに位置し、パネルアセンブリに衣類を掛けるために回転して開かれたことを示す斜視図及び平面図である。
図14図14(a)及び図14(b)はパネルの外面と同じ高さに位置して、衣類に引張力を加えるために衣類を固定するクリップを備えている閉じ状態のパネルアセンブリを示す図である。
図15図15(a)及び図15(b)は衣類を固定するための一部クリップのバイアス特徴(biasing features)を示すために、図1の衣類処理装置のドアに備えられたパネルアセンブリを拡大した断面図である。
図16図16はパネルアセンブリとベース板の間に第2衣類(下衣)を加圧するための補助加圧板をさらに含む衣類処理装置を示す図である。
図17図17(a)及び図17(b)は補助加圧板がさらに存在する場合のパネルアセンブリと補助加圧板を用いた一例を示す図である。
図18図18(a)ないし図18(c)は複数のパネルを含むパネルアセンブリ(panel assembly)の色々な実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、添付図面を参考しながら、この開示の好ましい実施例について詳しく説明する。後述する装置の構成や制御方法はこの開示の実施例を説明するためのものであり、この開示の権利範囲を限定するものではない。また明細書の全般において、同一の参照番号は同じ構成要素を表す。
【0052】
この明細書で使用する特定の用語はただ説明の便宜のためのものであり、例示する実施例を限定するものではない。例えば、「同じ」及び「同一である」などの表現は、全く同じ状態だけではなく、公差或いは同じ機能が得られる程度の差が存在する状態も含む。
【0053】
この明細書において、「シワ」とは、衣類の着用後或いは洗濯や乾燥後についたリンクル(Wrinkles)を意味し、最初からデザインや機能のためについたプリーツ(pleat)ではなく、使用によって服地についたり洗濯や乾燥時に意図せずについたりしたシワを意味する。よって、アイロンなどにより除去する必要があるものである。
【0054】
図1はこの開示の様々な実施例による衣類処理装置1000の一例を示す。図1に示す衣類処理装置1000内の下方に備えられる第2チャンバー(機械室)14には、加熱空気及びスチームを発生する装置が含まれる。
【0055】
図1に示す衣類処理装置1000はキャビネット10の前面を開閉するためのドア20が備えられたキャビネット10を備え、キャビネット10はキャビネット10の前面が開口された処理チャンバー(第1チャンバー)12を形成する。
【0056】
キャビネット10の内部は隔壁板11により上側と下側に分かれ、第1チャンバー12はキャビネット10内の上側に形成される。一方、隔壁板は第1チャンバーの底面11を意味し、衣類処理装置1000は、前面が開口したキャビネット10、キャビネット10内に備えられて衣類が収容される第1チャンバー12、第1チャンバー12の下部に分離して形成される第2チャンバー14、及びキャビネット10に回転可能に結合して前面を開閉するドア20を含む。第1チャンバーは隔壁板なしにプラスチック射出成型により形成される。上衣のような第1衣類や下衣のような第2衣類は第1チャンバー12に収容される。そして、第2チャンバー14内に位置する加熱空気及びスチームを発生する装置で発生した加熱空気及び/又はスチームを第1チャンバー12に排出することができる。
【0057】
衣類は第1チャンバー12に収容され、第1チャンバー12内に流入した加熱空気及び/又はスチームに露出される間に引張力や圧縮力を受ける。よって、第1チャンバー12に収容された衣類は脱臭、リフレシュ、殺菌及び衣類シワの除去が行われる。衣類処理装置1000の一例によれば、ハンガー支持棒13が第1チャンバー12の上部に配置されて、ハンガーに掛けられた衣類を支持する。第1チャンバー12において、ハンガー支持棒13の運動は駆動部(図示せず)、例えば、モータにより具現される。ハンガー支持棒13の運動には衣類が加熱空気及び/又はスチームに露出される間に衣類を振る振動運動、上下運動及び左右運動があり、これらにより衣類のシワ除去を助けることができる。
【0058】
第2チャンバー14内で生成された加熱空気とスチームの流路を形成し、加熱空気及び/又はスチームを第1チャンバー12に送るために、空気供給ポートとスチーム排出ポートが第1チャンバーの底面11に備えられる。一部の実施例においては、空気供給ポートとスチーム排出ポートが異なるパネル、例えば、第1チャンバーの底面11の後方に備えられて、第1チャンバーの底面11と一つの滑らかな表面で形成される別の排出パネルを備えてもよい。又は衣類が収容される空間を形成する第1チャンバー14の底面と第1チャンバー14の後面が結合する領域が滑らかな表面をなしながら傾いて形成されてもよいが、結合する領域に空気供給ポートとスチーム排出ポートを備えることができる。また、第1チャンバー14の底面においては、第1チャンバー14の空気を循環させるために吸入する空気吸入ポートが、空気供給ポートよりもキャビネットの前面に近く位置する。
【0059】
一部の実施例において、ヒートポンプユニット60は冷媒との熱交換により凝縮器で空気を加熱して、送風ユニット52を介して第1チャンバー12に加熱された空気を供給する。一方、ヒートポンプサイクルを逆に使用すると、ヒートポンプは第1チャンバー12に冷却されて調和された空気を供給することができる。一部の実施例において、第1チャンバー12に供給された加熱空気や冷却空気は、ハンガー支持棒13に支持されたハンガーに掛けられた衣類やその他の繊維製品の処理にも使用される。
【0060】
水を貯蔵するためのタンクモジュール70は第2チャンバー14の前方に設けられる。また、タンクモジュール70はスチームユニット58(図2を参照)に水を供給するための給水タンク72、及び第1チャンバー12で発生した凝縮水を集水して貯蔵するための排水タンク74を含む。一部の実施例においては、タンクモジュールフレーム71が第1チャンバーの底面11に連通する吸気ダクト(Inlet duct)56の前に設けられる(図2を参照)。タンク設置空間73はタンクモジュールフレーム71とドア20の間に形成される。タンクモジュールフレーム71は外部と第2チャンバー14の内部を分離することができる。タンク支持棒75はタンク設置空間73に含まれてタンク支持部79と干渉を起こすこともあり、給水タンク72と排水タンク74が誤ってタンク設置空間73から分離されることを防止することができる。ドア20の開閉時、給水タンク72と排水タンク74はタンク支持棒75によりタンク設置空間73から分離されることを防止できる。好ましくは、給水タンク72と排水タンク74はユーザにより引き出される。
【0061】
タンク支持棒75は、図1に示すように、給水タンク72及び排水タンク74の前面の下部に滑らかに連結されるように、タンクモジュールフレーム71の前面に備えられる。この時、給水タンク72の前面及び排水タンク74の前面の一部がタンク支持棒75上に載置され、タンク支持棒75により支持される。一方、タンク支持棒75はタンクモジュールフレーム71の前面が曲がって突出した形態であってもよい。この場合、給水タンク72と排水タンク74は突出した形態のタンク支持棒75と結合して支持される。
【0062】
いずれの場合にも、給水タンク72と排水タンク74はタンクモジュールフレーム71から各々着脱可能に備えられる。一方、給水タンク72と排水タンク74が一体になって同時に着脱されてもよい。即ち、タンクモジュール70が同時に着脱されることができる。
【0063】
図1には給水タンク72と排水タンク74の背面が角張った形状で示されているが、各背面の上側がラウンド形状に形成されてもよい。それに対応するタンクモジュールフレーム71の上部もラウンド形状に形成されることができる。給水タンク72と排水タンク74のそれぞれの前面の上部に取っ手部78を含み、ユーザが取っ手部78を引っ張ると、給水タンク72及び排水タンク74は給水タンク72の前面の下端又は排水タンク74の前面の下端を回転中心として回転して着脱することができる。つまり、タンク支持棒75と結合するか又は支持されるところを基準として回転して、給水タンク72や排水タンク74を着脱することができる。給水タンク72や排水タンク74を着脱する時に干渉を最小化するために、給水タンク72の背面の上側又は排水タンクの背面の上側7201、7401(図16を参照)はラウンド形状に形成される。
【0064】
ドア20は、ドア20を閉める時、ドア20の後面又はドア20において第1チャンバー12に向かう方向に位置するドアパネル22、ドア20とドアパネル22をキャビネット10にヒンジ方式で連結するための少なくとも一つのヒンジユニット24、ドアパネル22に備えられてキャビネット10の縁部と密着して(tight contact)ドア20とキャビネット10の間にシーリングを形成するためのドアガスケット26、及びドア20の閉鎖時、第1チャンバー12で生成される凝縮水を第1チャンバーの底面11にガイドするためにドアパネル22に備えられるドア張り82、84を含む。一部の実施例において、ドア20は第1チャンバー12とタンク設置空間73を同時に開閉可能な構造を有している。他の実施例においては、複数のドアがキャビネット10に設けられて、別々のドアが第1チャンバー12とタンク設置空間73を開閉することができる。ドア張り82、84はドア20を閉める時に第1チャンバー12に対向するように設けられ、上部線形部82と下部線形部84を含む。ドア張りはドア張りの表面で発生した凝縮水を隔壁板11の一部に形成された排水グリルに導く。ドアガスケット26はドアパネル22を取り囲むようにドアパネル26に取り付けられる。ドア20とキャビネット10の間のシーリングはドアガスケット26により行われる。またドアガスケット26は個々に第1チャンバー12とタンク設置空間73をシーリングすることができる。
【0065】
ここで、ドア20の後面とは、ドア20の閉鎖時、第1チャンバー12に向かうドアの内面をいう。
【0066】
ユーザがドア20を閉める時、給水タンク72の前面と排水タンク74の前面はドアパネル22に対向し、ユーザがドア20を開放する時は、給水タンク72の前面と排水タンク74の前面が外部に露出される。また、給水タンク72及び排水タンク74が夫々の前面にウィンドウを備えて、給水タンク72及び排水タンク74の内部に貯蔵された水の水位をすぐ確認することができる。
【0067】
図2を参照すると、第2チャンバー14の内部には、第1チャンバー12の空気を循環させる送風ユニット52、第1チャンバー12にスチームを供給するスチームユニット58、第1チャンバー12の空気を除湿して加熱するヒートポンプユニット60、及び送風ユニット52、スチームユニット58及びヒートポンプユニット60を制御する制御部(図示せず)が設けられる。第2チャンバー14の内部に備えられる送風ファン54は、第1チャンバー12の空気を強制吸入して第2チャンバー14内に備えられたヒートポンプユニット60に移動させる。スチームユニット58は熱を発生して給水タンク72から供給された水をスチームに変換した後、第1チャンバー12に送る。第2チャンバー14に備えられるヒートポンプユニット60は圧縮機、凝縮器(第2熱交換器)、蒸発器(第1熱交換器)及び膨張バルブを含み、第1チャンバー12に加熱空気や冷却空気を生成して排出する。
【0068】
図1及び図2を参照すると、送風ユニット52は送風ファン54及び吸気ダクト56を含む。吸気ダクト56は送風ファン54の前方に備えられ、吸気ダクト56の前方にはタンクモジュールフレーム71が備えられる。従って、タンクモジュールフレーム71はタンク設置空間73と第2チャンバー14を分離することができる。タンクモジュールフレーム71に備えられる給水タンク72と排水タンク74は、キャビネット10の両側面のうち、一側面に近く位置する。例えば、給水タンク72はタンクモジュールフレーム71においてキャビネット10の右側面がキャビネットの左側面より近く位置し、逆に排水タンク74はキャビネット10の左側面がキャビネット10の右側面より近く位置する。
【0069】
スチームユニット58も給水タンク72の位置関係と同様に、第2チャンバー14内において、キャビネット10の右側面がキャビネット10の左側面より近く位置する。これにより、給水タンク72の後方にスチームユニット58が配置されて、給水タンク72からスチームユニット58に水が移動させる連結流路を単純化することができる。
【0070】
仮に給水タンク72がキャビネット10の右側面よりキャビネット10の左側面の方に近く位置すると、それに対応してスチームユニットの位置もキャビネット10の右側面よりキャビネット10の左側面の方に近く位置することができる。
【0071】
また吸気ダクト56は第1チャンバーの底面11に連通して第1チャンバー12の空気を吸入する吸気ダクト入口561を含み、吸気ダクト入口561の部分は傾いた流路を形成する。これにより、第1チャンバー12及びドア20に生じた凝縮水が第1チャンバーの底面11が連通する吸気ダクト入口561を経て、傾いた流路を沿って吸気ダクト内の下部に備えられる水だめ(sump)(図示せず)に移動することができる。
【0072】
送風ファン54の前方には吸気ダクト56が位置し、送風ファン54の後方にはスチームユニット58及びヒートポンプユニット60が配置される。ヒートポンプユニット60はサポーター65により支持される。サポーター65は第2チャンバーの底部を形成する支持ベース15の上に設けられる。従って、サポーター65は支持ベースとヒートポンプユニット60の間に所定の離隔距離を形成し、サポーター65の内部空間にスチームユニット58の設置空間を提供する。
【0073】
ヒートポンプユニット60はさらに、第1熱交換器及び第2熱交換器を内部に有するハウジング61、ハウジングで除湿されて加熱された空気を第1チャンバー12に排出するために第1チャンバー12に備えられる空気供給ポートに連通する空気排出口611を含む。サポーター65の外側には冷媒を循環させるための圧縮機(図示せず)及び膨張バルブ(図示せず)が備えられる。
【0074】
この開示の様々な実施例による衣類処理装置1000は多機能性シワ除去モジュール100を含む。ドア20が閉じられている場合、衣類或いはその他の繊維製品を加熱空気、スチーム及び/又は除湿冷却された空気に露出させながら、シワ除去モジュール100が有する機能を具現するための様々な形態の配列のうち、1つの配列では、シワ除去モジュール100は衣類或いはその他の繊維製品を加圧する。及び/又は、他の機能を具現するための他の形態の配列では、衣類或いはその他の繊維製品に引張力或いはストレッチングが加えられる。また、シワ除去モジュール100は衣類或いはその他の繊維製品に形成されたシワを除去するために第1チャンバー12の内部に備えられる。図1を参照すると、シワ除去モジュール100はドア20の後面、即ち、ドアパネル22に設けられるので、ドアが閉じられている場合、シワ除去モジュール100は第1チャンバー12の内部に位置する。シワ除去モジュール100は、ドア20の後面又はドア張り82、84に沿ってドアの長手方向に設けられて衣類を支持するベース板110、及びベース板110又はドア20に対して回転可能に結合するためにドア20又はベース板110に一つの以上のヒンジで連結されるパネルアセンブリ140を含む。
【0075】
ベース板110の一部はドア20から離隔してもよい。第2チャンバー14において、第1チャンバー12に流入した蒸気によってドア20の後面上に形成された凝縮水が、ドア張り82、84に沿ってベース板110とドア20の間に形成された間隙を介して下部線形部84に移動することができる。ベース板110の少なくとも一部はドア張り82、84から離隔してドア張り82、84の水分が衣類に接触することを防止する。一実施例において、ベース板110は弾性を有する板状又は分割板状(segmented plate)に形成される。ベース板110は、ドア20に固定された固定ベース部112、及び固定ベース部112から延びて、固定ベース部112よりドア20からもっと離隔する弾性ベース部115、116を含む。一実施例において、固定ベース部112はドアの高さ方向に延びる。固定ベース部112をドア20に結合するために、ベース板110は固定ベース部112の上部及び下部で固定ベース部112を結合させる締結部113をさらに含む。図4(a)で後述する加圧段階では、衣類又はその他の繊維製品を支持するために、弾性ベース部115、116は弾性力を有するフレキシブル(flexible)でかつ変形可能な表面を含む。弾性ベース部115、116は固定ベース部112からヒンジユニット24が位置する方向(例えば、固定ベース部を基準として左側)に延びる第1弾性ベース部115及び固定ベース部112から第1弾性ベース部が延びる方向の逆方向(例えば、固定ベース部を基準として右側)に延びる第2弾性ベース部116を含む。一実施例において、弾性ベース部115、116は衣類が加圧される間、弾性ベース部115、116と衣類が均一に接するように弾性的に衣類を支持する。弾性ベース部115、116は固定ベース部112から左側に延びる第1弾性ベース部115及び固定ベース部112から右側に延びる第2弾性ベース部116を含む。第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116に外力が加えられた場合、第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116はドア20の方向に弾性変形する。一方、第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116に加えられた外力がなくなると、第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116は元の状態又は位置に戻ることができる。
【0076】
パネルアセンブリ140は、一つの以上の第1ヒンジ272(図4(a)を参照)により結合する近位側端(proximal side edge)に沿ってドア20の後面に回転可能に結合する第1パネル(前方パネル)202、及び第1パネル202の両側端のうち、第1ヒンジ272と結合しない遠位側端(distal side edge)に沿って第1パネル202に一つの以上の第2ヒンジ232、242(図8(a)を参照)により回転可能に結合する第2パネル(後方パネル)204を含む。他の実施例においては、第2パネル204が一つの以上の第1ヒンジ272により第1ヒンジと結合する近位側端に沿ってドア20の後面に回転可能に結合し、第1パネル202は第2パネル204の遠位側端に沿って一つの以上の第2ヒンジ232、242により回転可能に結合する。第1パネル202及び第2パネル204のうちの1つとドア20の間の回転可能な結合(pivotal connection)と両パネルの間の回転可能な結合により、パネルアセンブリ140が様々なシワ除去機能を行うための様々な形態への再配列が可能である。一例として、第1パネル202及び第2パネル204は互いに対して回転して衣類を加圧する実質的に互いに並んで重なった形態で配列されることができる。しかし、他の形態では、第1パネル202及び第2パネル204が回転して衣類やその他の繊維製品を掛止するために適切な同一平面の形態で配列されることもできる。さらに他の状態では、第1パネル202及び第2パネル204が互いに回転してベース板110と共に実質的に三角形状の配列を形成できるが、この明細書において三角形状とは、ドア20が開放し、第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面の形態に開かれた配列において、衣類及びその他の繊維製品を掛止した後の“引張力が印加された形態の配列”を意味する。
【0077】
この明細書において、近位側端(proximal side edge)とは、左側端及び右側端のうち、任意の締結部材又は連結部材によりドア20やベース板110又はドア20やベース板110に連結させるための以前パネルに回転可能に結合する一側に位置する端部を意味し、遠位側端(distal side edge)とは、締結又は連結部材と連結されない他側に位置する端部を意味する。例えば、第1パネル202の近位側端は第1ヒンジ272が結合する端部を意味し、第1パネル202の遠位側端は第1ヒンジ272が結合しない端部、即ち、近位側端に並んで配列されるが、第1ヒンジ272に対して近位側端よりも遠く位置する端部を意味する。第1パネル202に回転可能に連結される第2パネル204の近位側端は、第1パネル202の遠位側端に回転可能に結合される端部又は第1パネル202に回転可能に結合されるためのヒンジが備えられる端部を意味し、第2パネル204の遠位側端は、両側端のうち、近位側端ではない端部を意味する。もし第2パネル204に連結される第3パネル206がさらに備えられれば、第3パネル206の近位側端はドア20やベース板110に連結させるための以前パネルである第2パネル204に回転可能に結合する端部を意味し、第3パネル206の両側端のうち、残りの一端が第3パネル206の遠位側端になる。
【0078】
第1パネル202及び第2パネル204のうちのいずれか又は両パネルは実質的に補助加圧板160と平行し、実質的に補助加圧板160を形成する上部及び下部連結板142と平行し、上部及び下部連結板142と補助加圧板160の間には中央開口部145が形成される。上部及び下部連結板142は弾性材質からなり、荷重が印加される場合、荷重によって変形する。さらに他の実施例においては、第1パネル202と第2パネル204がほぼ変形しない強性材料からなる反面、ベース板110は弾性材質からなる。又は上述したように、荷重が印加された場合に変形される複数の弾性ベース部115、116からなる。パネルアセンブリ140の両パネル202、204が折り畳まれて重なった形態の配列において、ベース板110に対して回転して衣類を加圧する場合、パネルアセンブリ140において第2パネル204の補助加圧板160はベース板110によって掛けられた衣類或いはその他の繊維製品に対して圧縮力を加える加圧面になる。
【0079】
上述したように、パネルアセンブリ140のさらに他の実施例においては、パネルアセンブリ140を構成する少なくとも一部の板と部材はパネルアセンブリ140の全体長さと幅を可変できる伸縮(telescoping)部材及び/又はスライド可能な延長部を備えるように設計してサイズによって調節することができる。フレキシブルな材料からなる別途のシート(sheet)がベース板110に設けられて、ベース板110とパネルアセンブリ140の間に備えられる。フレキシブルな材料で形成されたシートは、パネルアセンブリ140をベース板110に対して回転して衣類を加圧する場合、ベース板110により支持される衣類及びその他の繊維製品をより均一に加圧する。パネルアセンブリ140に備えられる一つの以上の第2ヒンジ232、242はヒンジインターロック(interlock)を含む。また折り畳まれて重なった形態の配列を有するパネルアセンブリ140がベース板110を加圧するために、ドア20に備えられるキャッチアセンブリ248と結合するように第2ヒンジ232、242から突出したヒンジ突出部2701を含む。
【0080】
パネルアセンブリ140を含むシワ除去モジュール100については図3ないし図15に詳しく説明する。図3(a)はドア20に回転可能に結合して折り畳まれて重なった形態で配列(第2配列)されたパネルアセンブリ140の一実施例を示す。パネルアセンブリ140の第1パネル202と第2パネル204(図3(a)では部分的に遮られており、第1パネル202とドア20の間に位置する)が互いに重畳した形態であり、パネルアセンブリ140がベース板110に当接して回転し、第2パネル204がベース板110に当接している。図3(b)は図3(a)に示した実施例において、一部が三角形状の配列(第1配列)である“引張力が印加される形態の配列”を示している。第1パネル202が回転して第2パネル204と鋭角をなしており、第1パネル202と第2パネル204に衣類、例えば、第1衣類205がパネルアセンブリ140に掛止されたことを示している。たとえ、第1衣類205が第1パネル202及び第2パネル204に掛けられたことを示しているが、その他の衣類又は繊維製品、例えば、ギャケット、セーター、胴衣、ドレスなども第1チャンバー12で引張力及び/又は圧縮力を加え、加熱空気、スチーム又は冷却されて除湿された空気に露出させるために、ベース板110上又はパネルアセンブリ140上に掛けることができる。
【0081】
この明細書では、上衣を第1衣類205、例えば、シャツと称し、下衣を第2衣類105、例えば、ズボンと称する。しかし、これらに限られず、第1衣類205はシャツ、Yシャツ、袖なしシャツなどの様々な上衣を含み、第2衣類105はスカート、レギンス、半ズボン、ズボンなどの様々な下衣を含む。
【0082】
図3(a)及び図3(b)に示した一例の場合、第1パネル202は第1パネル202の上部212に備えられる第1部分ハンガー220を含み、第2パネル204は第2パネル204の上部214に備えられる第2部分ハンガー222を含む。他の実施例においては、第1パネル202は第2部分ハンガーを含み、第2パネル204は第1部分ハンガー22を含むが、これらは様々な折り畳みや開きの状態によって異なる。例えば、さらに他の実施例の場合、図3(a)及び図3(b)とは異なり、パネルアセンブリ140がドア20の左側ではなく、ドア20の右側に近位側端に沿って回動可能に取り付けられた第1パネル202と第1パネル2020の遠位側端に沿って回動可能に取り付けられる第2パネル204が設けられる。他の実施例においては、パネルアセンブリ140がドア20に備えられたベース板110に当接して回転する場合、第2パネル204が第1パネル202とドア20の間に位置するように第1パネル202の後面に沿って折り畳まれて重なって回転する。
【0083】
第1パネル202は第1パネル202の一側端、例えば、第1パネル202の近位側端に沿って取り付けられる上部クリップ252、254を含み、第2パネル204は第2パネル202の一側端、例えば、第2パネル204の遠位側端に沿って取り付けられるクリップ256、258を含む。クリップは第1パネル及び第2パネルの隣接する装着面に沿って掛けられる衣類又はその他の繊維製品を固定し、第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して回転して引張力を加える状態になった時、衣類及びその他の繊維製品をつかむ時に使用できる。衣類又はその他の繊維製品の一部を固定するために使用されるクリップは、衣類の固定に使用される他の方式の構成、例えば、磁石板、フック&ループ(hook-and-loop)方式の締結具、フック&パイル(hook-and-pile)方式の締結具やその他のタッチ式締結具(touch fasteners)などに取り替えることができる。この明細書の全般において、“クリップ”とは、様々に開示されたシワ除去モジュール100の実施例による引張及び加圧段階で衣類又はその他の繊維製品を一時的に固定する構成要素を意味し、上述した方式の構成やその他の構造方式を含む。他の実施例としては、図5(c)、図5(d)及び6(b)に示したように、第1パネル202は第1パネル202の側端に沿って備えられる更なるクリップ、例えば、クリップ253、254及び255を含み、第2パネル204は第2パネル204の側端に沿って取り付けられる更なるクリップ、例えば、クリップ257、258及び259を含む。第1パネル202及び第2パネル204の側端に沿って備えられるクリップは、第1パネル202及び第2パネル204において衣類が掛けられる各装着面が互いに離れる方向に回転することにより、第1パネル202及び第2パネル204に固定された衣類に引張力を加えることができる。第1パネル202が第2パネル204に対して回転することにより、引張力が実質的に水平方向でかつ逆方向に加えられることもできる。
【0084】
第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して回転することにより衣類に引張力が印加される形態の配列になり、衣類の一部に引張力が加えられる間に衣類の一部をつかんで固定するために、パネルアセンブリ140は複数の引張クリップ262、264を備える。第2パネル204とベース板110の間に掛けられた衣類は、パネルアセンブリ140がベース板110を押して圧縮力(compression force)を受けながら、引張クリップ262、264により引張力を受ける。図3(a)及び図3(b)に示したように、引張クリップ262、264はドア20の下部に提供されることもでき、逆にドア20、パネルアセンブリ140又はキャビネット10内部の他の位置に備えられることもできる。例えば、図3(b)は、第1パネル202及び第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態の配列(第3配列)から、第1パネル202及び第2パネル204の装着面に第1衣類205を掛け、第1衣類205の右スリーブを第1衣類205の左側に、第1衣類205の左スリーブを第1衣類205の右側に交差させた後、引張クリップ262、264で両スリーブの端部をそれぞれ固定した後、第1パネル202及び第2パネル204を回転して引張力が印加される形態の配列(第1配列)にパネルアセンブリ140が変形したことを示している。この時、上部クリップ252、256は各スリーブが逆の側面に容易に交差するように、第2ヒンジ232、242から離れる方向に下向きに傾いた形態である。他の実施例の場合、引張クリップ262、264に連結された基底部(図示せず)にコイルバネを含み、コイルバネに連結される延長ケーブルを用いる延長ケーブル巻き戻し方式の引張クリップである。これにより、ドア20、パネルアセンブリ140又はキャビネット10内部の他の位置に基底部を固定させた後、ケーブル巻き戻し方式の引張クリップを用いて衣類の一部に印加される引張力の方向を転換することができる。図3(b)に示した実施例のように、ケーブル巻き戻し方式の引張クリップ262、264の基底部(図示せず)は、それぞれ第2パネル204の遠位側端の下部及び第1パネル202の近位側端の下部方向に沿って位置する。図3(b)のような形態の配列において、それぞれの引張クリップ262、264は引張クリップが固定するスリーブの方向と実質的に並ぶ方向に引張力を印加することができる。
【0085】
この明細書において第1配列、第2配列及び第3配列はパネルアセンブリ140に含まれる第1パネル202及び第2パネル204の形態によって区分される。即ち、第1配列は第1パネル202と第2パネル204の間の角が鋭角であって、三角形状の配列である。これは第1衣類205に引張力を加えてシワを除去するか、又は第1衣類205に引張力を加えながら同時に第2衣類105に圧縮力を加えるために使用される配列を意味する。第2配列は第1パネル202及び第2パネル204が折り畳まれるか又は平行に重なった形態で配列されたことをいう。第2配列を有するパネルアセンブリ140は第2衣類105をベース板110に掛けた後、圧縮力を加えてシワを除去するために使用される配列である。第3配列は第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態の配列をいう。これは引張力を加える前に第1衣類205をパネルアセンブリ140に掛けるための配列である。従って、この場合、第1パネル202と第2パネル204は一つの平面のように滑らかに連続した平面を形成する。第3配列は第1配列と第2配列の中間段階でパネルアセンブリ140に衣類を掛けるための配列である。この明細書では、特に言及しない限り、第1配列、第2配列及び第3配列のうちのいずれかを言及せず、単純に配列形態を記載しても、それに対応する配列のうちのいずれかに該当する。
【0086】
第1衣類205の側面及びこの側面に位置するスリーブが互いに連結されるところの直下(人体のわきに対応するところ)で第1衣類205を固定する上部クリップ252、256は傾いた形態で設けられる。例えば、上端部2521、2561は第2ヒンジ232、242から離れる方向に下向きに傾いた形態であり(水平線に対して約30°ないし60°の角度)、これにより第1衣類205にシワがつくことを防止しながら、各スリーブを反対側に交差させることを助けることができる。また、図3(b)に示したように、第1パネル202と第2パネルが互いに回転して第1パネル202及び第2パネル204の間の角が約60°をなして、引張力を加える形態の配列(第1配列)になった場合は、各スリーブの交差により第1衣類の残りの部分と共に、第1衣類205の各スリーブに引張力を加えることができる。さらに他のパネルアセンブリ140の引張力印加機能を具現するための実施例では、第1パネル202と第2パネル204がなす角である60°を含めて、他の角度になるように回転させることを含むが、この角度はドア20の幅、第1チャンバー12の前面に位置する開口部の幅、またパネルアセンブリ140に掛けられる衣類のサイズによって変化する。
【0087】
図4(a)は第1パネル202及び第2パネル204が折り畳まれて重なった形態で配列され(第2配列)、ベース板110から離れる方向に回転したパネルアセンブリ140と、第2衣類105がベース板110上に掛けられているドア20を示している。図4(b)は第1パネル202及び第2パネル204が折り畳まれて重なった形態で配列され、ベース板110に向かって回転して第2衣類105を加圧することを示している。シワ除去のために、パネルアセンブリ140を用いて加圧するために他の衣類や繊維製品、例えば、第2衣類、スカーフ、枕カバー、シート、繊維の装飾パネル、底マットなどをベース板110に掛止し、ベース板110とパネルアセンブリ140を含むドア20でキャビネット10を閉じて第1チャンバー12内に位置させた後、加熱空気、スチーム又は除湿されて冷却された空気に露出させる。
【0088】
図4(a)及び図4(b)に示したパネルアセンブリ140の一実施例において、パネルアセンブリ140とベース板110の間に位置する第2衣類105のような衣類を加圧するために、パネルアセンブリ140はベース板110に接するように回転する。パネルアセンブリ140は回転可能にドア20に連結されるか、又は第1パネル202の近位側端に沿って備えられた一つの以上の第1ヒンジ272によりベース板110の側面に回動可能に連結される。他の実施例においては、パネルアセンブリ140の第2パネル204が第2パネル204の近位側端に沿って備えられた一つ以上の第1ヒンジによりドア20に回転可能に連結されるか、又はベース板110の側面に直接連結され、第1パネル202は第2パネル204の遠位側端に沿って備えられた一つの以上の第2ヒンジ232、242により第2パネル204に回転可能に連結される。この場合、第1パネル202又は第2パネル204が、図4(a)及び図4(b)に示したように、ドア20の左側に回転可能に連結されず、ドア20の右側に回転可能に連結される。この実施例においては、パネルアセンブリ140の折り畳まれて重なった形態の配列から第1パネル202が第2パネル204に対して平面に開かれた形態の配列に変わるために回転して、第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に滑らかに開かれた形態の配列になることができる。上述したいずれの実施例でも、パネルアセンブリ140が第1パネル202と第2パネル204が折り畳まれて互いに対向して重なり、第2パネル204とベース板110の間で第2衣類105のような衣類を加圧する加圧段階の間に第2パネル204の加圧面がベース板110に近接するように回転することができる。第2パネル204の加圧面とは、第1パネルと第2パネルが折り畳まれた形態で配列された場合、第2衣類105と接して第2衣類105を加圧する面を意味し、第1パネル202と第2パネルが実質的に同一平面に開かれた形態で配列された場合は、第2パネル204から第1チャンバー12に向かう面を意味する。即ち、ベース板110に向かう面の逆方向に位置する面を意味する。
【0089】
図4(a)及び図4(b)に示したように、衣類掛け120はドア20のドアパネル22上に位置するベース板110上で加圧される衣類又はその他の繊維製品を掛けるために備えられる。衣類掛け120は様々な類型の衣類、例えば、第2衣類以外にスカーフ、マフラー、枕カバー及び底マットなども掛けられるように様々な形状を有する。第2衣類105はスリーブの先端と同様に、第2衣類の裾部を固く固定するために構成された衣類掛け120に掛けられることができる。一実施例において、引張クリップ262、264はドアパネル22の下部に位置し、衣類掛け120により固定された第2衣類の裾部の反対部分、例えば、腰バンド部分の一部を固定する。引張クリップ262、264は重さを加重するか、又は一つの以上のバイアス部材により連結されるが、これはパネルアセンブリ140とベース板110の間で第2衣類が加圧され、第1チャンバー12の内部で加熱空気、スチーム及び/又は除湿されて冷却された空気に露出させて第2衣類のシワを除去する間に第2衣類の裏側の縫い目(inseam)と実質的に平行な方向に引張力を印加するためのものである。図4(a)に示す実施例において、下部に位置するケーブル巻き戻し方式の引張クリップ262、264の基底部(図示せず)はベース板110の下部に位置するが、これにより引張クリップ262、264が第2衣類105に実質的に垂直方向の力を印加することができる。図3(b)に示したように、第1衣類のスリーブに引張力を加える実施例の場合、下部に位置するケーブルの巻き戻し方式の引張クリップ262、264の基底部はドア20又はパネルアセンブリ140の側面に位置するが、これにより引張クリップ262、264により加えられる引張力の方向が下部側面の方向に転換することができる。
【0090】
パネルアセンブリ140の第2パネル204とベース板110の間で第2衣類105を加圧するために、パネルアセンブリ140は回転により加圧位置に回転して移動する。一部の実施例において、パネルアセンブリ140により提供される弾性力により第2衣類105はベース板110に均一に密着する。他の実施例の場合、ベース板110は一つのフレキシブルでかつ変形可能な板で形成される。また他の実施例の場合は、上述したように、複数の板や分割板の組み立てにより形成される。第2衣類105をベース板110に固定する時、第2衣類105の裾部(hem)が位置するベース板110の一部に溝が形成される。よって、第2衣類105が加圧される間、ベース板110と第2衣類105の縫い目の間の干渉を避けることができ、ベース板110と第2衣類105の間の接触面積を最大化することができる。第2衣類105を加圧する間にベース板110がパネルアセンブリ140により加圧される場合、ベース板110は締結部113(図1を参照)の付近で所定の角度だけ回転するか又はねじれる。よって、パネルアセンブリ140の第2パネル204はベース板110と均一に接することができる。一実施例の場合、第2衣類105がベース板110とパネルアセンブリ140の第2パネル204の間に位置した状態で、パネルアセンブリ140がドアのヒンジユニットが位置する左側から右側に回転する場合、第1弾性ベース部115が先に加圧され、第2弾性ベース部116が加圧される。一実施例において、弾性ベース部115、116は所定の角度だけ締結部113付近を中心として左側に弾性変形される。従って、第2衣類に加えられる圧力は第2衣類の全体に分散されて均一に適用される。
【0091】
一実施例において、パネルアセンブリ140は第1衣類205に対して引張力を加え、第2衣類105に対しては圧縮力を加える。例えば、ドア20を開放した後、実質的に同一平面に開かれた形態で配列(第3配列)されるように回転した後、第1パネル202及び第2パネル204に第1衣類205を掛けた後、再度図4(a)及び図4(b)に示すように、折り畳まれて重なった形態で配列するために、第1パネル202及び第2パネル204を互いに対して回転させることができる。第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して回転して第1衣類205に引張力を加える時、第1衣類の側面を固定するクリップは各クリップの前方と後方の間に固定された第1衣類205がある程度動くことを許容するので、第1パネル202及び第2パネル204が完全に折り畳まれて重なった形態の配列(第2配列)になっていても、第1衣類205に多すぎる引張力が加えられることを避けることができる。第1衣類205を第1パネル202及び第2パネル204の装着面に沿って掛止した後、両パネルが完全に折り畳まれて重なった形態の配列(第2配列)を有するために、第2ヒンジ232、242を中心として第1パネル202及び第2パネル204が回転する場合、パネルアセンブリ140は第1衣類205に引張力を加えながら同時に第2衣類105に圧縮力を加えるためにベース板110に向かって回転する。
【0092】
図5(a)はドア20に備えられたパネルアセンブリ140を使用しない場合、折り畳まれた形態で配列(第2配列)されてベース板110に当接して回転することを示している。図(b)は図(a)に示したパネルアセンブリ140が開かれた形態で配列されて、即ち、第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態で配列(第3配列)されて、第1衣類205を掛けるように準備された形態で配列された一実施例を示している。図(c)は第1パネル202と第2パネル204が折り畳まれて重なった形態で配列されたパネルアセンブリ140がドアから分離された一実施例を示している。また、図(a)の図示よりも多い、第1パネル202の近位側端に沿って備えられたクリップ252、253、254、255を示している。図(d)は図(c)に示したパネルアセンブリ140が第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に滑らかに配列(第3配列)されたことを示しており、また第2パネル204の遠位側端に沿って配列されたクリップ256、257、258及び259を示している。一実施例において、衣類やその他の繊維製品の様々なサイズを収容するために、図(d)の矢印で示したように、第1パネル202と第2パネル204のサイズを調節することができる。第1パネル202と第2パネル204は複数の伸縮部材(telescoping member)を含み、各パネルが異なる高さと幅に拡張及び縮小可能に互いに連結されて嵌合される。他の実施例において、パネルアセンブリ140は第1パネル202と第2パネル204の側面にそれぞれ平行に重なって備えられた後、必要時、キャビネット10とドア20で許容される限度内で長さ又は幅を調節できるスライド可能な延長部を含む。さらに他の実施例においては、パネルアセンブリ140はドア20及び/又はベース板110から分離可能に設けられ、パネルアセンブリ140のみ又はパネルアセンブリ140に掛けられた衣類と共に未使用時はドア20及び/又はベース板110から分離後、キャビネット10のハンガー支持棒13に掛けることができる。
【0093】
一実施例において、第1パネル202に位置する上部クリップ252は第1パネル202の近位側端に沿って備えられ、第1衣類の左側面(第1衣類が掛けられる第1パネル202の側面に対向する場合)と左側面に位置するスリーブが互いに連結されるところで第1衣類を固定するために位置する。同様に、第2パネル204に位置する上部クリップ256は第2パネルの遠位側端に沿って備えられ、第1衣類の右側面と右側面に位置するスリーブが互いに連結されるところで第1衣類を固定するために位置する。一実施例において、上部クリップ252、256は固定サイズを有し、クリップの前方と後方の間には間隙があって、クリップにより支持される第1衣類のところを間隙に差し挟むことができる。他の実施例において、それぞれの上部クリップ252、256はバネのようなバイアス部材(biasing member)を含み、上部クリップ252、256の前方をバイアス部材の一方向のみに作用する力を克服して、それぞれ第1パネル202及び第2パネル204から引き出すことができ、これにより、第1衣類の左側面と左側スリーブが連結されるところ、又は第1衣類の右側面と右側スリーブが連結されるところに備えられる上部クリップ252と第1パネル202の間又は他の上部クリップ256と第2パネル204の間に衣類の一部を位置させた後、引き出されたクリップで再度該当部分にある衣類を固定することができる。パネルアセンブリ140が折り畳まれた形態の配列(第2配列)になっている場合、上部クリップ252が第1パネル201の前面より突出しないように、第1パネル202は固定サイズの上部クリップ252を収容するための陥没部(recess)を含む。同様に、第2パネル204も上部クリップ256を収容するための陥没部を含む。第1パネル202及び第2パネル204上の上部クリップ252、256の陥没した状態は、第1パネル202及び第2パネル204の側面からみて同じ高さのパネル面を維持して第2衣類のような衣類に圧縮力を加えるために、第1パネル202及び第2パネル204が折り畳まれて重なった形態に配列されて回転することを保障する。
【0094】
図6(a)は図5(c)及び図5(d)に示した上部クリップ252、256のようなクリップの後面を示しており、クリップの傾いた方向に沿って形成された補強リブ251を示している。下部クリップ253、254、255、257、258及び259もそれぞれの下部クリップを強化し、それぞれの下部クリップが第1パネル202及び第2パネル204上で掛けられた衣類との接触を改善するために、図6(a)の上部クリップ252、256の後面に沿って延びる補強リブ251のような補強リブを含む。
【0095】
図6(b)は第1衣類205を掛けるためにパネルアセンブリ140が開かれた形態の配列において下部クリップ253、254、255、257、258及び259を含むことを示している。図5(c)、図5(d)及び図6(b)に示したように、第1パネル202は一つの以上の下部クリップ253、254及び255をさらに含み、第2パネル204は下部クリップ257、258及び259をさらに含む。下部クリップ253、254、255、257、258及び259はヒンジ及びバネが取り付けられて第1衣類(又は他の衣類又は繊維製品)の側面部と結合して第1衣類を固定するためにヒンジ結合され、バネが取り付けられ、シワ除去を補助するために第1衣類に引張力を加えるためにパネルを互いに対して回転させる時、第1衣類を正しい位置に固定することができる。下部クリップ253、254及び255は第1衣類の左側下端で第1衣類を固定するように配置される。第1衣類をドアの幅方向及びドアの長手方向の全てに支持するために、下部クリップ253は第1衣類の左スリーブと第1衣類の胴部の左側部が連結されるところの下側に位置して第1衣類を固定し、他の下部クリップ254は下部クリップ253の下側に位置して第1衣類を固定し、さらに他の下部クリップ255は第1衣類の左側下端で第1衣類を固定する。同様に、下部クリップ257、258及び259は第1衣類の右側下端で第1衣類を正しい位置に固定することができる。第1衣類を水平方向及び垂直方向の全てに支持するために、下部クリップ257は第1衣類の右スリーブと第1衣類の右側部が連結されるところの下側に位置して第1衣類を固定し、他の下部クリップ258は下部クリップ257の直下に位置して第1衣類を固定し、さらに他の下部クリップ259は第1衣類の右側下端で第1衣類を固定する。下部クリップ253、254、255、257、258及び259はバネのようなバイアス部材を含み、一部の下部クリップ254、258の前方部はバイアス部材の偏向した力を克服して、それぞれ第1パネル202及び第2パネル204から引き出すことができ、下部クリップ253、254、255と第1パネル202の間、また下部クリップ256、257、258と第2パネル202の間に衣類の両側面が挿入されることができ、引き出されたクリップを解除する時は該当部分にある衣類を固定することができる。
【0096】
図6(c)に示したように、それぞれのクリップ253、254、255、257、258及び259はクリップの前方部238がクリップの後方部236に対して開き状態を一時的に維持するバンプアウトロック部(bump-out locking feature)237を含む。バンプアウトロック部237は突出形態であり、ユーザが小さい力を加えてバンプアウトロック部237を乗り越えると(又は無力化すると)、前方部238と後方部236の間に固定された衣類の一部をクリップの固定状態を解除するか又は閉じることができる。つまり、バンプアウトロック部を基準としてバンプアウトロック部を乗り越えると、バネの力がクリップを閉鎖する(第1衣類を固定する)方向に作用しても、バンプアウトロック部237によりクリップの前方部238を回転して開き状態を維持することができる。一方、前方部238に力を加えてバンプアウトロック部237を乗り越えると、バネのようなバイアス部材により前方部がクリップ253、254、255、257、258及び259を閉鎖する方向に回転する。また、図6(d)に示したように、パネルアセンブリ140が図3(b)に示したように引張力が印加される形態の配列のために回転する場合、それぞれのクリップ252、253、254、255、256、257、258及び259は第1衣類がクリップから抜けるか又は間違って整列されることを防止するために、一つの以上の滑り止めパッド231、233を含む。滑り止めパッド231、233はゴム材質や他のグリピング(gripping)材質からなる。
【0097】
図7(a)には第1パネル202の第1部分ハンガー220と第2パネル204の第2部分ハンガー222に掛けられた第1衣類205と、第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態で配列(第3配列)されたパネルアセンブリ140がドア20に備えられたことが示されている。図7(b)には第1衣類が掛けられた第1パネル202及び第2パネル204がパネルの側面から離れる方向に互いに対して回転して実質的に三角形状の配列(第1配列)になって引張力が印加される形態の配列が示されている。第1パネル202及び第2パネル204が図7(a)の実質的に同一平面に開かれた形態の配列から図7(b)の三角形状の引張力が印加される形態の配列のために互いに対して回転する時、図7(b)の矢印は第1パネル202の近位側端に備えられたクリップ252、254及び第2パネル204の遠位側端に備えられたクリップ252、254により第1衣類205に加えられる引張力が実質的に水平方向に加えられることを示す。
【0098】
図8(a)はパネルアセンブリ140において、第1パネル202及び第2パネル204を回転結合する第2ヒンジ232、242を分離して第1パネル202及び第2パネル204が分離された一実施例を示している。図8(b)は第1パネル202の遠位側端213及び第2パネル204の近位側端215に沿って第2ヒンジ232、242により第1パネル202が第2パネル204に回動可能に結合した一実施例を示している。第2ヒンジ242は長手方向に沿って中間位置にヒンジインターロック270を含む。第1パネル202及び第2パネル204は図8(a)及び図8(b)に示したように、両パネルを貫通して形成される中央開口部145を含む。これは引張力を加える間に第1パネル202及び第2パネル204の装着面に沿って掛止された衣類又はその他の繊維製品に加熱空気、スチーム又は除湿されて冷却された空気が到達するようにするものであり、圧縮力を加える間にはパネルアセンブリ140とベース板110の間に位置する衣類に圧縮力を加えながら、キャビネット10のドア20とベース板110に掛けられた衣類に加熱空気、スチーム又は除湿されて冷却された空気が到達するようにする。
【0099】
図10は角度及び長さが調節可能なハンガーの半分、例えば、第1部分ハンガー220又は第2部分ハンガー222を示している。部分ハンガー220、222はそれぞれ対応する第1パネル202及び第2パネル204の上部212、214(図3(a)及び3(b)を参照)にハンガーヒンジピン221を用いて回転可能に結合される。部分ハンガー220、222は第1衣類とハンガーの間の滑りを防止するためにハンガーパッド223を含む。ハンガーパッド223はゴム材である。一例として、それぞれの部分ハンガー220、222はパネルアセンブリ140に掛けられる服の互いに異なる肩のプロファイル(profile)及び形状を収容するために、ハンガーの角度及び長さを調節できる。図9に示したように、部分ハンガー220、222はハンガーヒンジピン221を中心として矢印のように回転できれば、ハンガーパッド223と共に矢印方向に延びる延長部(図示せず)を含む。他の例として、それぞれの部分ハンガー220、222は着脱式に形成され、異なる類型、模様、織物又はサイズの衣類を収容するために、異なる形態、異なるサイズ又は異なるハンガー腕の角度を有するハンガーに代替することができる。
【0100】
図10(a)、図10(b)、図10(c)及び図10(d)はドア20に回転可能に備えられたパネルアセンブリ140とベース板110を含むシワ除去モジュール100を備えたドア20の一例を示す。また、第1衣類205を第1パネル202及び第2パネル204の一面に掛止する段階、第1衣類205が掛けられる第1パネル202の一面が第2パネル202から離れる方向に第2パネル204に対して第1パネル202を回転させる段階、及び第1衣類205が第1チャンバー12内で処理されるように引張力が印加される形態で配列されたパネルアセンブリ140をキャビネット内に入れてドアを閉める段階を時系列的に示している。
【0101】
図10(a)ないし図10(d)に示した第1衣類に引張力を印加するための時系列的段階において、パネルアセンブリ140の第1パネル202及び第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態の配列であり、部分ハンガー220、222は第1パネル202及び第2パネル204のそれぞれに備えられた陥没部から前方に向かって回転し、第1衣類205は部分ハンガー220、222に掛けられてボタンをかけることができる。複数のクリップ252、253、254、255、256、257、258、259、262及び264は、第1衣類の側面及びスリーブを固定し、第1パネル202及び第2パネル204は両パネルの間が約60°又は上述した他の角度を有するように互いに対して回転することができる。第1衣類205がパネルアセンブリ140上に掛止された後、第1パネル202が第2パネル204に対して回転する段階では、実質的にドアの幅方向に、交差して傾いたスリーブの方向に第1衣類に引張力を加える。これは、引張力は第1パネル202と第2パネル204を結合する第2ヒンジ232、242の半径サイズより大きいためである。第1パネル202及び第2パネル204が第1衣類205が掛けられたパネルの側面から離れる方向に互いに対して回転することにより、第2ヒンジ232、242の半径は第1パネル202及び第2パネル204の外側端の間の距離を増加させる。第1パネルの幅、第2パネルの幅及び第1パネル202及び第2パネル204がなす角度の補角(supplementary angle)による第2ヒンジの弧長さの和は、第1衣類の肩幅(或いはスリーブを除いた残りの幅)より大きいためである。複数のクリップ252、253、254、255、256、257、258、259、262及び264は第1衣類に引張力を加える時系列的段階において、第1衣類をパネルアセンブリ140に固定させて望ましくないシワが付くことを防止する。
【0102】
図11(a)及び図11(b)はパネルアセンブリ140がドア20により閉鎖され、延長ラッチのようなロック装置により結合された状態のドア20及びパネルアセンブリ140の斜視図及び拡大断面図である。図12(a)及び図12(b)は引張力が印加された形態の配列でのパネルアセンブリの斜視図及び拡大平面図である。図11(a)及び図11(b)に示すように、第1パネル202及び第2パネル204は第1衣類のシワ除去に使用されないときは、例えば、パネルアセンブリ140が第2パネル204とベース板110の間に位置する第2衣類105の加圧に使用される場合は、並んで重畳した形態の配列を維持できる。ヒンジインターロック270は延長ラッチの特徴(extension latch feature)を含むが、これはパネルアセンブリ140を用いて第1衣類に引張力を加えない場合や、図4(a)及び図4(b)に示したように、第2衣類105を加圧する場合には、ドア20上のキャッチアセンブリ248と結合するヒンジ突出部2701でヒンジ突出部2701とキャッチアセンブリ248が結合してパネルアセンブリ140がベース板110に対して折り畳まれた形態の配列を維持することができる。
【0103】
図11(a)に示したように、第2パネル204は第1パネル202に対して回転して第1パネル202に対して並んで重なった形態の配列(第2配列)から、第1パネル202と第2パネル204が実質的に同一平面に開かれた形態の配列(第3配列)に変形することができる。この実施例において、第1パネル202及び第2パネル204は、第1パネル202及び第2パネル204の装着面に沿って衣類又はその他の繊維製品を掛止するために、実質的に同一平面に開かれた形態の配列(第3配列)で中心ヒンジ232、242を中心として互いに対して回転することができる。衣類又はその他の繊維製品の掛止後、第1パネル202及び第2パネル204は装着面から離れる方向に互いに対して回転して、図12(a)に示したように、衣類に引張力が加えられる形態に変形されることができる。第2パネル204の遠位側端に位置する補助インターロック246は、図12(b)に示したように、衣類に引張力が印加される形態の配列に変形されるために第1パネル202と第2パネル204が回転する場合、キャッチアセンブリ248と結合するための延長ラッチのようなロック装置を含む。パネルアセンブリ140に第1衣類205やその他の衣類或いはその他の繊維製品を掛けた後、加熱空気、スチーム及び/又は除湿れて冷却された空気に露出させてシワを除去するために第1チャンバー12内に位置させる場合、図12に示したように、補助インターロック246とキャッチアセンブリ248の結合により第1パネル202と第2パネル204が実質的に三角形に引張力が印加される形態の配列を維持することができる。第2パネル204が第1パネル202に対して同一平面に開かれた形態の配列から、図12(b)に示した両パネルが約60°の鋭角になって引張力が印加される形態の配列に第1回転方向に回転することにより、ヒンジインターロック270は第1回転とは逆の方向に回転することができる。従って、ヒンジインターロック270のヒンジ突出部2701は第1パネル202の装着面と第2パネル205の装着面に掛けられる衣類と接しないので、干渉が起こらない。
【0104】
図13(a)、13(b)、13(c)及び13(d)は図1の衣類処理装置1000のドア20に備えられたパネルアセンブリ140の一例を示す斜視図及び拡大断面図である。第1パネル202及び第2パネル204に衣類を掛ける前と衣類を掛けるために外側に回転して開かれた形態の配列を示している。図13(a)に示すように、第1部分ハンガー220と第2部分ハンガー222のサイズは、理想的なサイズとこの理想的なサイズに該当するサイズを有する第1衣類205のための最適の固定位置によって予め設定される。
【0105】
それぞれの部分ハンガー220、222は未使用時、第1パネル202と第2パネル204の表面に形成されて、部分ハンガー220、222の形状に対応する陥没部207に収容される。図13(a)ないし図13(d)に示したように、部分ハンガー220、222は第1パネル202と第2パネル204の上にそれぞれ備えられ、回転により各パネルから抜け出され、第1衣類を部分ハンガー220、222に掛けることができる。それぞれの部分ハンガー220、222及びヒンジ構造の厚さは、パネルアセンブリ140の望ましい総厚さ及び第1チャンバー12内で処理される間、第1衣類を支持して第1衣類に引張力を加えるための強度の特性を考慮して決定される。
【0106】
図14(a)は第1パネル202、第2パネル204、及び第1パネル202と第2パネル204の外側面と同じ高さを有し、引張力を印加するために衣類を固定する上部クリップ252、256の一例を示す。図14(b)は第1パネル202と第2パネル204が折り畳まれて重なった形態の配列であるパネルアセンブリ140において、上部クリップ252、256を拡大して示している。図14(a)及び図14(b)に示したように、第1パネル202と第2パネル204は上部クリップ252、256を収容する陥没部(図示せず)をそれぞれ含み、陥没部に上部クリップ252、256を収容しており、陥没部の形態は上部クリップ252、256の外形に対応して形成され、第1パネル202と第2パネル204の外側面或いは第1衣類が取り付けられる装着面の高さは上部クリップ252、256が備えられても所定の高さ以下に形成される。よって、第1パネル202と第2パネル204の加圧面は所定の高さ以下であり、第2衣類を押圧する面は突出部のない平面状に備えられる。従って、第2衣類を加圧する第2パネル204の加圧面は上部クリップに関係なく、第1配列の状態で第2衣類を加圧できる平面状に備えられる。
【0107】
図15(a)及び15(b)は第2パネル204が第1パネル202に対して折り畳まれて重なった形態の配列において、図1の衣類処理装置のドア20に当接するパネルアセンブリの一部を拡大した断面図である。図15(a)はドア20に備えられたベース板に掛けられた衣類に圧力を加えるために、第2パネル204の加圧面と同じ高さで閉じられた位置にバイアスされたクリップ257、258、又はパネルアセンブリ140を使用しない時、第1パネル202の装着面と同じ高さで閉じられた位置にバイアスされたクリップ254、255を示している。図15(b)はクリップ254、258がバイアスされた一実施例を拡大して示している。
【0108】
パネルアセンブリ140及びベース板110の幅は、キャビネット10と第1チャンバー12内部の幅と関係がある。パネルアセンブリはドア20がキャビネット10を開放する時、両パネルがヒンジ272、232、242を中心として回転してドア20に対して延びて実質的に同一平面に開かれた形態の配列(第3配列)になる時、第1パネル202及び第2パネル204に第1チャンバー12の幅より大きい衣類を掛けることができる。衣類が第1パネル202及び第2パネル204に掛止された後、図3(b)、図7(b)、図10(c)、図10(d)及び図12に示すように、両パネルが互いに対して回転してドア20及びベース板110と実質的に三角形状に配列されて引張力が印加される形態の配列(第1配列)になる。引張力が印加される形態の配列の場合、パネルアセンブリ140が三角形状の配列になり、各側面はキャビネットの前方に備えられた開口部のサイズより小さく、サイズの差は、衣類がパネルアセンブリ140に掛けられて引張力が印加される形態の配列を維持したまま、ドア20を閉める場合、パネルアセンブリ140とキャビネット10の間の間隙の程度である。
【0109】
図10(d)に示したように、角形形状に折られて引張力が印加される形態の配列を有するパネルアセンブリ140を備えるドア20を閉めてパネルアセンブリ140に掛けられた衣類を第1チャンバー12内で加熱空気、スチーム及び/又は除湿されて冷却された空気に露出させることができる。第1パネル202と第2パネル204の間の内角は約60°であり、第1パネル202、第2パネル204及びベース板110は三角形状である。第1パネル202及び第2パネル204の形態はキャッチアセンブリ248と結合する第2パネル204の遠位側端に備えられる補助インターロック246により維持される。
【0110】
シワ除去モジュール100及びパネルアセンブリ140の代替可能な機能を具現する実施例において、図4(a)、図4(b)及び図11に示すように、パネルアセンブリ140は折り曲げられた形態の配列でドアに結合された状態を維持して、パネルアセンブリ140の第2パネル204とベース板110の間に位置する第2衣類のような衣類を加圧するように回転することができる。このような形態の配列を有するシワ除去モジュール100の機能はパネルアセンブリ140とベース板110の間に掛けられる衣類やその他の繊維製品を加圧する。パネルアセンブリ140の第1パネル202と第2パネル204はそれぞれ、第1パネル202と第2パネル204に実質的に平行に備えられる補助加圧板160を含む。補助加圧板160は実質的に平行な上部及び下部連結板142により形成され、上部及び下部連結板142の間には中央開口部145が形成される。
【0111】
図3(a)、図4(a)及び図10(a)は第1衣類205に引張力を加える前に、第1パネル202の後に第2パネル204が重なって配置された折り曲げられた形態の配列(第1配列)を有するパネルアセンブリ140がドア20上に備えられたことを示す。図4(b)、図13(a)及び図13(b)は実質的に同一平面であり、かつ滑らかに開かれて第1衣類205に引張力を加えるように準備された開かれた形態の配列(第3配列)を有するパネルアセンブリ140を示す。図7(a)、図10(b)及び図13(b)はパネルアセンブリ140に引張力を印加する形態の配列に変化する前、パネルアセンブリ140の第1パネル202及び第2パネル204の装着面上に掛けられて少なくとも一部が固定された第1衣類205を示す。図7(b)、図10(c)及び図10(d)は第1パネル202と第2パネル204の装着面が離れる方向に第1パネル202と第2パネル204が互いに対して回転して両パネルが約60°の内角を有するように変わった後、引張力が印加される状態である第1衣類205を示す。
【0112】
図3(b)、図7(a)、図7(b)、図10(b)ないし図10(d)及び図13(b)に示したように、第1パネル202及び第2パネル204が開かれて実質的に同一平面であり、かつ滑らかな形態の配列である時、第1パネル202の第1部分ハンガー220、第2パネル204の第2部分ハンガー222に第1衣類205を掛けることにより、第1衣類205がパネルアセンブリ140に掛けられる。この明細書で使用する“実質的に同一平面であり、かつ滑らかな形態”とは、正常的な製造及び組み立ての公差内で、パネルアセンブリ140の両パネルがほぼ同一平面に配向されて一つのパネルの装着面から他のパネルの同じ方向に位置する装着面まで両パネルを回転可能に連結する第2ヒンジ232、242の外周面に沿って延びて連結された装着面を形成することを意味する。第1衣類205又は他の衣類を部分ハンガー220、222に掛ける間、第1パネル202及び第2パネル204の一定量の動き及び両パネルが中心ヒンジ232、242を中心として回転する同一平面でありかつ滑らかな形態で配列されるパネルにはある程度の偏差が予想され、公差が許容される。また、第1衣類がハンガーから滑ることを防止するために第1衣類のボタンをかけることができる。
【0113】
該当分野における通常の技術者は、一つの以上の衣類処理機能を有するこの明細書に開示されたシワ除去モジュール100のパネルアセンブリ140及びそれに関連するベース板110の様々な実施例及び変形を理解できるであろう。また、開示する方法及び装置は、開示するパネルの特定の状態に制限されないことを理解できるであろう。かえって、その他の衣類又は繊維製品を加圧又は引張することが適合であれば、パネルアセンブリ140の開示された第1パネル202及び第2パネル204以外の追加パネルが含まれることができる。また、ヒンジインターロック270、補助インターロック246及びキャッチアセンブリ248は、図13及び図14に示した実施例とは異なるように構成されることができる。インターロック270、246及びキャッチアセンブリ248はパネルアセンブリ140の両パネルが衣類に引張力又は圧縮力を加える間にドアに結合して上述した様々な形態の配列を維持することができる。
【0114】
図16はパネルアセンブリ140とベース板110の間に第2衣類(下衣)を加圧するための補助加圧板160をさらに含む衣類処理装置の一例を示す。
【0115】
図16に示す衣類処理装置1000の内部の下側に備えられる第2チャンバー(機械室)14には加熱空気及びスチームを発生させる装置が含まれる。
【0116】
図16に示したように、衣類処理装置1000は、前面が開口したキャビネット10、キャビネットに回転可能に結合して前面を開閉するドア20、キャビネット内に位置して衣類を収容する第1チャンバー12、第1チャンバー12の下側に位置して第1チャンバー12とは分離した空間を形成する第2チャンバー14、第2チャンバー14内に備えられて第1チャンバーの空気を循環させる送風ユニット52、第2チャンバー内に備えられて循環する空気を除湿して加熱するヒートポンプユニット60、第2チャンバー14内に備えられて第1チャンバーにスチームを供給するスチームユニット58、ドアに固定されるベース板110、ドア20又はベース板110に回転可能に結合する第1パネル202、及び第1パネル202に回転可能に結合する第2パネル204を含み、第1パネル202及び第2パネル204の回転により第1パネル202及び第2パネル204の配列が変形可能なパネルアセンブリ140、及びドア20又はベース板110に回転可能に結合してパネルアセンブリ140とベース板110の間に位置する補助加圧板160を含む。
【0117】
補助加圧板160は滑らかな表面を有して補助加圧板160及びベース板110の間に位置し、補助加圧板160がベース板110に掛止された第2衣類105を加圧する場合、第2衣類105のシワを除去することができる。
【0118】
従って、パネルアセンブリ140により第1衣類205に引張力を加えると同時に、補助加圧板160を活用して第2パネル204による加圧より安定的に第2衣類105を加圧することができる。
【0119】
キャビネット10の前面を開閉するためのドア20が備えられたキャビネット10を含み、キャビネット10はキャビネット10の前面が開口した処理チャンバー(第1チャンバー)12を形成することができる。
【0120】
衣類処理装置1000は、前面が開口したキャビネット10、キャビネット10内に備えられて衣類が収容される第1チャンバー12、第1チャンバー12の下部に分離して形成される第2チャンバー14、及びキャビネット10に回転可能に結合して前面を開閉するドア20を含む。上衣のような第1衣類や下衣のような第2衣類を第1チャンバー12に掛けることができる。また、第2チャンバー14内に位置する加熱空気及びスチームを発生させる装置で発生した加熱空気及び/又はスチームを第1チャンバー12に排出することができる。
【0121】
衣類は第1チャンバー12に収容され、第1チャンバー12内に流入した加熱空気及び/又はスチームに露出される間に引張力や圧縮力を受ける。従って、第1チャンバー12に収容された衣類は脱臭、リフレシュ、殺菌及び衣類のシワを除去することができる。衣類処理装置1000の一例を見ると、ハンガー支持棒13が第1チャンバー12の上部に配置されて、ハンガーに掛けられた衣類を支持する。第1チャンバー12においてハンガー支持棒13の運動は駆動部(図示せず)、例えば、モータにより具現される。ハンガー支持棒13の運動には、衣類が加熱空気及び/又はスチームに露出される間に衣類を揺らす振動運動、上下運動及び左右運動があり、これらにより衣類のシワ除去を助けることができる。
【0122】
第2チャンバー14の内部で生成された加熱空気とスチームの流路を形成し、加熱空気及び/又はスチームを第1チャンバー12に送るために、空気供給ポート1411とスチーム排出ポート1412が第1チャンバーの底面11に備えられる。一例として、空気供給ポート1411とスチーム排出ポート1412が第1チャンバーの底面11と第1チャンバーの後面が合う領域の表面に備えられる。第1チャンバーの底面11と第1チャンバーの後面が合う領域は一つの滑らかでかつ傾いた表面であり、この傾いた表面に空気供給ポート1411とスチーム排出ポート1412が備えられる。また、第1チャンバー14の底面には第1チャンバー14の空気を循環させるために吸入する空気吸入ポート1413が空気供給ポート1412よりもキャビネットの前面に近く位置する。
【0123】
一部の実施例において、ヒートポンプユニット60は冷媒との熱交換により凝縮器で空気を加熱し、送風ユニット52を介して第1チャンバー12に加熱された空気を供給する。その代わりに、ヒートポンプサイクルを逆に使用すると、ヒートポンプは第1チャンバー12に冷却されて調和した空気を供給することができる。一部の実施例において、第1チャンバー12に供給された加熱空気や冷却空気はハンガー支持棒13に支持されたハンガーに掛けられた衣類やその他の繊維製品を処理するために使用できる。
【0124】
水を貯蔵するためのタンクモジュール70は第2チャンバー14の前方に設けられる。また、タンクモジュール70はスチームユニット58(図2を参照)に水を供給するための給水タンク72と第1チャンバー12で発生した凝縮水を集水して貯蔵するための排水タンク74を含む。一部の実施例においては、タンクモジュールフレーム71が第1チャンバーの底面11に連通する吸気ダクト56(図2を参照)の前に設けられる。タンク設置空間73はタンクモジュールフレーム71とドア20の間に形成される。タンクモジュールフレーム71は外部と第2チャンバー14の内部を分離する。つまり、給水タンク72と排水タンク74が設けられるタンク設置空間72と第2チャンバーを分離することができる。
【0125】
いずれの場合にも、給水タンク72と排水タンク74はタンクモジュールフレーム71においてそれぞれ着脱可能に備えられる。一方、給水タンク72と排水タンク74が一体に結合して同時に着脱するように備えられてもよい。即ち、タンクモジュール70を同時に着脱することができる。
【0126】
図16には給水タンク72と排水タンク74の背面が角張った形状に示されているが、各背面の上側がラウンド形状に形成されることもできる。それに対応するタンクモジュールフレーム71の上部もラウンド形状に形成される。これにより、給水タンク72と排水タンク74が前面の上部にそれぞれ取っ手部78を含み、ユーザが取っ手部78を引っ張る場合、給水タンク72の前面の下端又は排水タンク74の前面の下端を回転中心として回転して着脱することができる。つまり、タンク支持棒75と結合するか又は支持されるところを基準として回転して給水タンク72や排水タンク74を設置或いは分離することができる。給水タンク72や排水タンク74を設置或いは分離する時に干渉を最小化するために、給水タンク72の背面の上側又は排水タンクの背面の上側7201、7401はラウンド形状に形成される。
【0127】
ドア20は、ドア20を閉める時、ドア20の後面又はドア20において第1チャンバー12に向かう方向に位置するドアパネル22、ドア20とドアパネル22をキャビネット10にヒンジ方式で連結するための少なくとも一つのヒンジユニット24、ドアパネル22に備えられてキャビネット10の端部と密着してドア20とキャビネット10の間にシーリングを形成するためのドアガスケット26、及びドア20を閉める時、第1チャンバー12で生成される凝縮水を第1チャンバーの底面11に導くためにドアパネル22に備えられるドア張り82、84を含む。一部の実施例において、ドア20は第1チャンバー12とタンク設置空間73を同時に開閉可能な構造である。他の実施例においては、複数のドアがキャビネット10に設けられて、夫々のドアが第1チャンバー12とタンク設置空間73を開閉する。ドア張り82、84はドア20を閉める時、第1チャンバー12に対向して設けられ、上部線形部82と下部線形部84を含む。ドア張りはドア張りの表面で発生した凝縮水を隔壁板11の一部に形成された排水グリルに導く。ドアガスケット26はドアパネル22を取り囲むようにドアパネル26に取り付けられる。ドア20とキャビネット10の間のシーリングはドアガスケット26により行われる。また、ドアガスケット26は個々に第1チャンバー12とタンク設置空間73をシーリングすることもできる。
【0128】
ここで、ドア20の後面とは、ドア20を閉める時、第1チャンバー12に向かうドアの内面をいう。
【0129】
ユーザがドア20を閉める時は給水タンク72の前面と排水タンク74の前面がドアパネル22に対向し、ユーザがドア20を開放する時は給水タンク72の前面と排水タンク74の前面が外部に露出される。また、給水タンク72及び排水タンク74が夫々の前面にウィンドウを含み、給水タンク72及び排水タンク74の内部に貯蔵された水の水位をすぐ確認することができる。
【0130】
図16及び図2を参照すると、送風ユニット52は送風ファン54及び吸気ダクト56を含む。吸気ダクト56は送風ファン54の前方に備えられ、吸気ダクト56の前方にはタンクモジュールフレーム71が備えられる。従って、タンクモジュールフレーム71はタンク設置空間73と第2チャンバー14を分離することができる。タンクモジュールフレーム71に備えられる給水タンク72と排水タンク74はキャビネット10の両側面のうち、一側面に近く位置する。例えば、給水タンク72はタンクモジュールフレーム71においてキャビネット10の右側面がキャビネットの左側面よりも近く位置し、逆に排水タンク74はキャビネット10の左側面がキャビネット10の右側面よりも近く位置する。
【0131】
スチームユニット58も給水タンク72の位置関係と同様に、第2チャンバー14の内部においてキャビネット10の右側面がキャビネット10の左側面よりも近く位置する。これにより、給水タンク72の後方にスチームユニット58を配置して、給水タンク72からスチームユニット58に水が移動する連結流路を単純化することができる。
【0132】
仮に給水タンク72がキャビネット10の右側面よりもキャビネット10の左側面に近く位置すると、それに対応してスチームユニットの位置もキャビネット10の右側面よりもキャビネット10の左側面に近く位置する。
【0133】
また、吸気ダクト56は第1チャンバーの底面11に連通して第1チャンバー12の空気を吸入する吸気ダクト入口561を含み、吸気ダクト入口561の部分は傾いた流路を形成することができる。これにより、第1チャンバー12及びドア20に生じた凝縮水が第1チャンバーの底面11が連通する吸気ダクト入口561を経て、傾いた流路に沿って吸気ダクト内の下部に形成された水だめ(図示せず)に移動することができる。
【0134】
送風ファン54の前方には吸気ダクト56が位置し、送風ファン54の後方にはスチームユニット58及びヒートポンプユニット60が配置される。ヒートポンプユニット60はサポーター65により支持される。サポーター65は第2チャンバーの底部を形成する支持ベース15上に備えられる。従って、サポーター65は支持ベースとヒートポンプユニット60の間に所定の離隔距離を形成して、サポーター65の内部空間にスチームユニット58の設置空間を提供することができる。
【0135】
ヒートポンプユニット60は、第1熱交換器及び第2熱交換器を内部に含むハウジング61、及びハウジングで除湿されて加熱された空気を第1チャンバー12に排出させるために第1チャンバー12に備えられる空気供給ポートに連通する空気排出口611をさらに含む。サポーター65の外側には冷媒を循環させるための圧縮機(図示せず)及び膨張バルブ(図示せず)が位置する。
【0136】
ドア20が閉じられている場合、衣類或いはその他の繊維製品を加熱空気、スチーム及び/又は除湿して冷却された空気に露出させながら、パネルアセンブリ140は上述した配列のうちのいずれかでは衣類或いはその他の繊維製品を加圧する。及び/又は、他の機能を具現するための他の形態の配列では、衣類或いはその他の繊維製品に引張力或いはストレッチングを加えることができる。
【0137】
図16を参照すると、シワ除去モジュール100はドア20の後面、即ち、ドア内面やドアパネル22に設けられるので、ドアが閉じられている場合、シワ除去モジュール100は第1チャンバー12内に位置する。シワ除去モジュール100は、ドア20の後面又はドア張り82、84に沿ってドアの長手方向に設けられて衣類を支持するベース板110、このベース板110、ドア20に対して回転可能に結合させるためにドア20又はベース板110に一つの以上のヒンジで連結されるパネルアセンブリ140、及びベース板110とパネルアセンブリ140の間に位置する補助加圧板160を含む。
【0138】
従って、第1衣類205に引張力を加える三角形状の第1配列に形成された第1パネル202と第2パネル204が補助加圧板160及び/又はベース板110と結合して、補助加圧板160とベース板110の間に位置する第2衣類105を加圧することができる。従って、パネルアセンブリ140は第1配列においてドアと結合する時に補助加圧板160を加圧するので、第2衣類105も同時に加圧することができる。
【0139】
一方、第1パネル202と第2パネル204が折り畳まれて重なった形態である第2配列でも同様に第2衣類105のみを加圧することができる。パネルアセンブリ140の第1パネル202及び補助加圧板160は第1ヒンジ272によりドア20又はベース板110の側面に回転結合する。第2パネル204は第2ヒンジ232、242により第1パネルに回転結合する。
【0140】
第1パネル202は第2衣類105にスチームを浸透させるために第1パネル202を厚さ方向に貫通する第1開口部1451を含み、第2パネル204は第2衣類105にスチームを浸透させるために第2パネル204を厚さ方向に貫通する第2開口部1452を含む。
【0141】
また補助加圧板160は第2衣類にスチームを浸透させるために補助加圧板160を厚さ方向に貫通する補助開口部165を含む。
【0142】
従って、パネルアセンブリ140が第1配列、即ち、三角形状の配列である時、パネルアセンブリ140がドア20と結合しても第1開口部1451、第2開口部1452及び補助開口部165により補助加圧板160とベース板110の間で加圧される第2衣類105にスチームが浸透することができる。
【0143】
パネルアセンブリ140が第2配列、即ち、折り畳まれて重なった形態の配列である時、パネルアセンブリ140がドア20と結合すると、第1開口部1451及び第2開口部1452は中央開口部145を形成し、補助開口部165は中央開口部145に対応する位置に備えられて、中央開口部145及び補助開口部165を介して第2衣類105にスチームが浸透することができる。
【0144】
図17(a)及び図17(b)はそれぞれ補助加圧板160がある場合の第2配列と第1配列を示す。まずドア20には第2衣類を支持するベース板110が結合される。図1と同様に、ベース板110の一部はドア20から離隔する。これにより、第2チャンバー14から第1チャンバー12に流入した蒸気によってドア20の後面に形成された凝縮水がドア張り82、84に沿ってベース板110とドア20の間に形成された間隙を介して下部線形部84に移動する。よって、ベース板110の少なくとも一部はドア張り82、84から離隔してドア張り82、84の水分が衣類と接することを防止することができる。また、ベース板に弾性力を付与して衣類を常に加圧することができる。
【0145】
ベース板110は弾性特性を有する板状又は分割板(segmented plate)の形態で形成される。ベース板110は、ドア20に固定された固定ベース部112、及び固定ベース部112から延びて固定ベース部112よりもドア20からもっと離隔する弾性ベース部115、116を含む。一実施例において、固定ベース部112はドアの高さ方向に沿って延びる。固定ベース部112をドア20に結合するために、ベース板110は固定ベース部112の上部及び下部で固定ベース部112を結合させる締結部113をさらに含む。図4(a)に示した加圧段階で衣類又はその他の繊維製品を支持するために、弾性ベース部115、116は弾性力を有するフレキシブルでかつ変形可能な表面を含む。弾性ベース部115、116は、固定ベース部112からヒンジユニット24が位置する方向(例えば、固定ベース部を基準として左側)に延びる第1弾性ベース部115、及び固定ベース部112から第1弾性ベース部が延びる方向の逆方向(例えば、固定ベース部を基準として右側)に延びる第2弾性ベース部116を含む。一実施例において、弾性ベース部115、116は衣類が加圧される間に弾性ベース部115、116が衣類と均一に接するように弾性力により衣類を支持する。弾性ベース部115、116は固定ベース部112から左側に延びる第1弾性ベース部115及び固定ベース部112から右側に延びる第2弾性ベース部116を含む。第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116に外力が加えられる場合、第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116はドア20方向に弾性変形する。仮に第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116に加えられた外力がなくなると、第1弾性ベース部115及び第2弾性ベース部116は元々の状態又は位置に戻ることができる。
【0146】
補助加圧板160は第2衣類の縫い目が押されることを防止するために、ドア20の長手方向に凹んで陥没した補助溝167をさらに含む。これにより、第2衣類105が加圧されても第2衣類の縫い目が押されず第2衣類を加圧することができる。
【0147】
図17(a)に示すように、第2パネル204の両側端のうち、第2ヒンジ232、242に連結されない一端は補助インターロック246を含む。また補助加圧板160は第2パネルに結合する側面、即ち、第1ヒンジ272から遠く離れたところに位置する側面の部分に補助加圧板160を貫通する補助孔169をさらに含む。図17(b)に示すように、第1配列において補助インターロック246が補助孔169に挿入された後、ドアに備えられるキャッチアセンブリ248に結合して第2配列を維持することができる。従って、第1衣類が位置するB領域とC領域に引張力を、第2衣類が位置するA領域に圧縮力を同時に印加することができる。
【0148】
A領域とは補助加圧板160とベース板110の間にある領域を意味し、B領域とC領域は第2パネル204及び第1パネル202の長さ、また第1パネル202と第2パネル204が鋭角(Θ)をなす時、鋭角(Θ)及び中央ヒンジの半径による弧の長さを合わせた領域である。B領域とC領域の長さの和は第1衣類205の胴部の幅より大きいので、第1衣類205に引張力を加えることができる。
【0149】
図17では補助加圧板160に補助孔169を備え、補助インターロック246が補助孔169に挿入された後、キャッチアセンブリ248に結合する一例を示している。一方、図16に示したように、補助加圧板160に固定部159を備え、補助加圧板160は固定部によりドア20又はベース板110に結合することができる。この時、補助インターロック246は補助加圧板160とは関係なく、ドア20に備えられるキャッチアセンブリ248に結合する。
【0150】
図18は複数のパネルを含むパネルアセンブリ140の色々な実施例を簡略に示している。ここでは、各パネルの配列形態を主として記載するために、各パネルの回転結合のためのヒンジは簡略に示し、インターロック及びキャッチアセンブリは省略する。
【0151】
図18(a)を参照すると、パネルアセンブリ140は第2パネル204に回転結合する第3パネル206をさらに含み、第2パネル204と補助加圧板160は並んで配列され、第1パネル202、第2パネル204、第3パネル206及び補助加圧板160が台形状の第1配列で配列されて第1衣類205に引張力を加える。
【0152】
ドア20又はベース板110の側面に回転結合する第1パネル202、第1パネル202に回転結合する第2パネル204及び第2パネル204に回転結合する第3パネル206が台形状で形成される場合、第1衣類205のスリーブを除いた胴部の幅より長くなるので、第1衣類205に引張力を加えることができる。また補助加圧板160を含むので、パネル202、204、206の配列に関係なく、第2衣類105に圧縮力を加えることができる。第1衣類205のシワを除去するために使用しない場合は、パネルアセンブリ140を分離して外部に貯蔵するか、又は第1チャンバー12の内部に保管することができる。又は第1パネルを除いた残りのパネル、即ち、第2パネル及び第3パネル206のみを分離することができる。一方、パネルアセンブリ140を分離せず、その代わりに第1パネル、第2パネル及び第3パネル206を折り畳にて重なった形態の第2配列に変形して、占有空間を縮少することもできる。
【0153】
図18(b)を参照すると、パネルアセンブリ140は第2パネル204に回転結合する第3パネル206、第3パネル206に回転結合する第4パネル208をさらに含み、第2パネル204と補助加圧板160は並んで配列され、第1パネル202、第2パネル204、第3パネル206及び第4パネル208がアルファベットW字状の配列である第1配列になって、第1衣類205に引張力を加えることができる。
【0154】
ドア20又はベース板110の側面に回転結合する第1パネル202、第1パネル202に回転結合する第2パネル204、第2パネル204に回転結合する第3パネル206、及び第3パネル206に回転結合する第4パネル208がアルファベットW字状の形態を有する場合、第2パネル204と第3パネル206は側面の一部のみが第1衣類に接する。従って、第1衣類は第1パネル202、第4パネル208、第2パネル204及び第3パネルの側面の一部、第1パネル202と第2パネル204を連結するヒンジ、第3パネル206と第4パネル208を連結するヒンジに接する。いずれにしても第1衣類に引張力が印加されれば良いので、第2パネル204及び第3パネル206が衣類に接する必要はない。
【0155】
また、第1パネル202、第2パネル204、第3パネル206及び第4パネル208がアルファベットW字状の形態を有すると、W字状において補助加圧板160から第1パネル202と第2パネル204を連結するヒンジ又は第3パネル206と第4パネル208を連結するヒンジまでの距離であるBと、第1パネル202と第2パネル204を連結するヒンジと第3パネル206と第4パネル208を連結するヒンジの間の距離であるAを調節することができる。即ち、Bが増えると、Aが縮み、Bが縮むと、Aが増えるので、それを利用して第1衣類205の胴部の幅に合わせてパネルアセンブリ140のW字状を調節することができる。
【0156】
しかし、仮に第1衣類205の胴部がW字状でも調節できない場合は、図18(c)のように、第1パネル202、第2パネル204、第3パネル206、第4パネル208及びベース板110が五角形状の第2配列に選択的に変形されて、パネルアセンブリ140に掛けられる第1衣類に引張力を印加することができる。従って、胴部の幅が大きい第1衣類の場合にも、五角形状の第2配列を用いればシワを除去することができる。
【0157】
第1衣類205のシワを除去するために使用しない場合は、パネルアセンブリ140を分離して外部に貯蔵するか、又は第1チャンバー12の内部に保管することができる。又は第1パネル202を除いた残りのパネル、即ち、第2パネル、第3パネル206及び第4パネル208のみを分離することができる。一方、パネルアセンブリ140を分離せず、その代わりに第1パネル、第2パネル、第3パネル206及び第4パネル208を折り重なった形態の第2配列に変形して、占有空間を縮小することもできる。
【0158】
一方、衣類処理装置1000の他の実施例においては、衣類処理装置1000はドア又はベース板に回転可能に結合する第1パネル、及び第1パネルに連結される少なくとも一つ以上のパネルを含み、少なくとも一つ以上のパネルの両側端がそれぞれ引接するパネルと回転可能に結合されるパネルアセンブリ140を含み、パネルアセンブリは第1パネル及び第1パネルに連結される少なくとも一つ以上のパネルの配列が各パネルの回転により選択的に変形されることができる。
【0159】
なお、衣類処理装置1000は個々の状態で同時に又は別々に1つ以上の衣類のシワを除去するように備えられる。
【0160】
この明細書で具現しており、様々に説明した衣類処理装置1000は、第1チャンバー12を定義するキャビネット10、及び第1チャンバー12内にスチームを放出するキャビネット内に含まれるスチームユニット58を含む。
【0161】
衣類処理装置1000は、第1チャンバー12を開閉するドア20及びドア20の後面に位置するシワ除去モジュール100を含む。シワ除去モジュール100はパネルアセンブリ140及びベース板110を含み、パネルアセンブリ140の第2配列では第2衣類105に圧縮力を加え、シワ除去モジュール100の第1配列では第1衣類205に引張力を加える。またシワ除去モジュール100は両方の衣類をキャビネットの第1チャンバー12内で加熱空気及び/又はスチームに露出させながら、両方の衣類のうち、第2衣類105には圧縮力を加えながら同時に第1衣類205には引張力を加える。この明細書で具現しており、広範囲に説明した衣類処理装置1000は、第1チャンバー12を形成するキャビネット10及び第1チャンバー12内にスチームを放出するキャビネット10内に含まれたスチームユニット58を含む。
【0162】
衣類処理装置1000のシワ除去モジュール100は複数のパネルを含み、複数のパネルのうち、第1パネルはドア20に回動可能に支持され、第2パネル204は第1パネル202に回動可能に支持される。一実施例において、シワ除去モジュール100は衣類処理装置1000のドアに近位側端に沿って回動可能に支持される第1パネル202、及び第1パネル202の遠位側端に沿って回動可能に支持される第2パネル204を有するパネルアセンブリ140を含む。
【0163】
パネルアセンブリ140の第1パネル202はキャビネット10のドア20上に固定されたベース板110から遠く位置するパネルであり、パネルアセンブリ140の第2パネル204は第1パネル202及び第2パネル204が折り畳まれて重なった形態で配列されて、回転時に第1パネル202とベース板110の間に位置する第2パネル204である。
【0164】
一部の実施例において、第1パネル202及び第2パネル204はサイズ調節が可能であり、これにより、両パネルに実質的に平行な補助加圧板166がスライド可能に取り付けられた延長部又は伸縮部材が結合されることができる。伸縮部材又はスライド可能な延長部は異なるサイズの衣類を収容するために、パネルアセンブリの全体長さ及び幅を調節する。
【0165】
第1衣類205は第1パネル202及び第2パネル204のそれぞれの一側面又は装着面に沿って支持される。それぞれのパネルは、第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して離れる方向に回転して第1衣類205に引張力を印加できるように、第1衣類205の一部を固定するために一つの以上のクリップを含む。
【0166】
一つの以上のクリップは後方部236に回転可能に連結され、後方部236に向かって復元力を提供するバネが取り付けられた前方部238を含む。一つの以上のクリップは衣類をパネルに掛ける時に前方部238の開き状態を維持するバンプアウトロック部237を含む。ユーザが小さい力を加えて突出したボンプを超えると、バンプアウトロック部237を有するクリップの前方部が解除されて衣類の一部を固定するために後方部に向かって回転してクリップをロックすることができる。衣類を掛けるためのゴムのような材質からなる滑り止めパッドは、クリップの前方部238及び後方部236のうちのいずれか又は両方の内面に取り付けられる。
【0167】
衣類処理装置1000は、ドア20が閉じられている場合、衣類処理装置1000の第1チャンバー12に向かうドア20の内面上に固定されて支持されるベース板110を含む。パネルアセンブリ140はドア20の内面上、又は一実施例においてはベース板110の端部に直接回転可能に支持される。パネルアセンブリ140はベース板110に接して回転し、パネルアセンブリ140とベース板110の間に位置する第2衣類105に圧縮力を加えることができる。
【0168】
ベース板110はドア20上の固定位置で支持され、パネルアセンブリ140はドア20上に回動可能に支持される第1パネル202及び第1パネル202上に回転可能に支持される第2パネル204を含む。第1パネル202は一つの以上のヒンジにより第1パネル202の近位側端に沿ってドア20に支持され、第2パネルは第1パネル202の遠位側端に沿って一つの以上の第2ヒンジ232、242により支持される。
【0169】
一部の実施例において、パネルアセンブリ140はキャビネット10のドア20から分離可能であり、パネルアセンブリ140をキャビネット10の第1チャンバー12内に備えられるハンガー支持棒に掛けることができる。他の実施例においては、第2パネル204のみが第1パネル202から分離される。
【0170】
第1衣類205は第1パネル及び第2パネルの一面又は装着面に沿って両パネルに備えられる部分ハンガー220、222に支持される。第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して離れる方向に回転すると、第1衣類205に引張力が加えられるように第1衣類の一部を固定する少なくとも一つのクリップを含む。
【0171】
第1衣類205を広げた状態に維持する場合、第1衣類205がキャビネット10の幅より広いので衣類処理装置1000の第1チャンバー12に合わない。例えば、衣類処理装置1000のキャビネット10は一対の第2衣類を収容できる程度に広いが、一般的にハンガーに掛けられている時、第1衣類のボタンを掛けたまま広げて配列できる程度に広いことではない。
【0172】
キャビネット10のドア20が開かれている場合、第1パネル202及び第2パネル204がほぼ同一平面の形態の第3配列に変形された状態で第1パネル202及び第2パネル204の一面又は装着面に沿って第1衣類205を掛けることができる。第1パネル202は第1パネル202上に回転可能に支持され、長さ及び角度調節が可能な第1部分ハンガー220を含み、第2パネル204は第2パネル204上に回動可能に支持される、長さ及び角度調節が可能な第2部分ハンガー222を含む。第1衣類205は第1パネル202及び第2パネル204の一面又は装着面に沿って第1部分ハンガー220及び第2部分ハンガー222に掛けられる。第1衣類の場合、第1衣類を第1パネル202及び第2パネル204のそれぞれの第1部分ハンガー220及び第2部分ハンガー222の中央に位置するために、第1衣類の対象中心軸に沿って配置されるボタンを掛けることができる。
【0173】
第1パネル202の近位側端に沿って備えられるクリップは第1衣類の側面を固定し、一つのクリップは第1衣類の左スリーブと第1衣類の胴部の左側面の連結部を固定し、追加側面クリップは左スリーブの下方で第1衣類の下部左側に沿って固定することができる。同様に、第2パネルの遠位側端に沿って備えられるクリップは第1衣類の逆側の部分を固定し、一つのクリップは第1衣類の右スリーブと第1衣類の胴部の右側面の連結部を固定し、追加側面クリップは右スリーブの下方で第1衣類の下部右側に沿って固定することができる。
【0174】
一旦、第1衣類が調節可能な第1部分ハンガー220及び第2部分ハンガー222により第1パネル202及び第2パネル204の一面又は装着面に完全に掛けられ、パネルの両側面に沿ってクリップにより正しい位置に固定されると、第1パネル202及び第2パネル204は一側又は装着面から離れる方向に一つの以上の第2ヒンジ232、242を中心として回転して互いに対して第1パネル202及び第2パネル204の間に所定の内角を有する引張力が印加される形態の配列を有することができる。パネルアセンブリ140の第1パネル202及び第2パネル204が回転して両パネル202、204により形成される内角を有する第2配列である引張力が印加される形態の配列になると、ドア20を閉めて第1パネル202及び第2パネル204の一面又は装着面に沿って掛けられた第1衣類205を第1チャンバー12内に位置することができる。
【0175】
第1パネル202及び第2パネル204を回転結合させる第2ヒンジ232、242の半径も考慮した回転段階において、第1パネル202の近位側端から第2パネルの遠位側端までの距離が増加すると、両パネルに第1衣類を掛止した後、パネルアセンブリ140の第1パネル202及び第2パネル204を回転する段階では結局第1衣類に引張力を印加することができる。
【0176】
パネルアセンブリ140の第1パネル202は一つの以上の第1ヒンジ272により第1パネルの近位側端に沿ってドア20に回転可能に支持され、第1パネル202及び第2パネル204は第1パネル202の遠位側端及び第2パネル204の近位側端に沿って一つの以上の第2ヒンジ232、242により互いに回転可能に連結される。第2パネル204は一つの以上の第2ヒンジ232、242が位置する一端の反対側である、第2パネル204の他端の遠位側端に補助インターロック246を含む。第1パネル202及び第2パネル204の間で形成される内角を有する第1配列、即ち、引張力を印加する形態の配列を有する第1パネル202及び第2パネル204を維持するために、補助インターロック246はドアに備えられるキャッチアセンブリ248に結合する補助突出部2461を含む。
【0177】
一つの以上の第2ヒンジ232、242は使用されないか又はパネルアセンブリ140とベース板110の間に位置する第2衣類105に圧縮力を加える間に、パネルアセンブリ140をベース板110に接した状態で維持するためにキャッチアセンブリ248と結合するヒンジインターロック270を含む。
【0178】
第1パネル202及び第2パネル204上のクリップは第1衣類205の一部を固定するために開放位置から閉鎖位置にバイアスされた一つの以上のバネ装着クリップを含む。クリップが閉鎖位置にある時、クリップは第1パネル202及び第2パネル204の一側に沿って装着面と同一であるか、或いはそれより低い。このように位置すると、ベース板110に掛けられた衣類を加圧するためにパネルアセンブリ140がベース板110に接する時、クリップがパネルアセンブリ140の第2パネル204の滑らかな装着面を干渉しない。クリップはドアの幅方向に傾いて備えられた上端部2521、2561をそれぞれ有する、固定した上部クリップ252、256を含む。固定した上部クリップ252、256は第1衣類のスリーブ部分と第1衣類の胴部の各側面の連結部で第1衣類の一部と結合して固定する。一つの以上のバネ装着クリップは第1衣類のスリーブ部分の下方で第1衣類の側端部分を固定する。
【0179】
衣類のシワを除去する方法では、この開示の様々な実施例を含む衣類処理装置が使用される。ここで、衣類処理装置は、第1チャンバー12を形成するキャビネット10、キャビネット10内に収容されてスチームを第1チャンバー12に供給するように構成されたスチームユニット58、第1チャンバー12を開閉するドア20、ドア20の後面に固定されたベース板110、及びドア20の後面に回転可能に取り付けられたシワ除去モジュール100を含む。シワを除去する方法は、シワ除去モジュール100の第1配列で第1衣類205に引張力を印加する段階、及びシワ除去モジュール100の第2配列で第2衣類に圧縮力を印加する段階を含む。
【0180】
シワ除去モジュール100は、ドア20に回転可能に支持される第1パネル202及び第1パネル202上に回転可能に支持される第2パネル204を含むパネルアセンブリ140を有する。第1パネル202及び第2パネル204はそれぞれ第1衣類205の各部分を固定するために少なくとも一つのクリップを含む。シワを除去する方法は、第1パネル202及び第2パネル204の一側面に沿って第1衣類205を支持する段階を含む。第1衣類205は衣類肩部分と結合される調節可能な左側及び第2部分ハンガーに掛けることにより、第1パネル202及び第2パネル204の一側に沿ってドアの高さ方向に支持される。また、第1衣類205は第1パネル202の近位側端に備えられて第1衣類205の一側面を固定する第1クリップと第2パネル204の遠位側端に備えられて第1衣類の逆側を固定する第2クリップを用いてドアの幅方向に支持できる。
【0181】
第1パネル202及び第2パネル204の一側面に沿って第1衣類205を掛止した後、第1パネル202と第2パネル204を互いに対して一側から離れる方向に回転することにより、第1衣類205に実質的にドアの幅方向に引張力を印加することができる。第1衣類205がスリーブを有する第1衣類である場合、第1衣類のスリーブは第1衣類の左スリーブを第1衣類の右側に交差し、第1衣類の右スリーブを第1衣類の左側に交差して引張力を印加することができる。また、各スリーブの傾斜方向に引張力を印加する引張クリップを用いて、左スリーブと右スリーブの端部をそれぞれ固定することができる。第1パネル202及び第2パネル204が互いに対して回転すると、それぞれのスリーブに引張力を印加する引張クリップは、ケーブル延長部によりクリップにつけられた基底部に内装した内部コイルバネを有するケーブル巻き戻し可能な引張クリップで引張力を加えることができるが、こうすると、衣類処理装置1000のドア20、パネルアセンブリ140又は衣類処理装置1000のキャビネット10内の他の位置に基底部を固定することにより、衣類の一部をクリップで固定した後、印加する引張力の方向を転換することができる。
【0182】
第1衣類205の幅が衣類処理装置1000のキャビネット10の幅よりも広い場合、第1衣類のシワを除去する方法は、キャビネット10のドア20を開放する段階;また第1パネル202及び第2パネル204が実質的に同一平面に開かれるまで、第2パネル204を第1パネル202に対して回転して第1パネル202と第2パネル204を開く段階を含む。同一平面に開かれた状態で第1パネル202及び第2パネル204を配列した後、ユーザは第1衣類205をドアが開かれている間に第1パネル202及び第2パネル204の一側に沿って備えられた各部分ハンガー220、222に掛けることができる。回転可能に連結された2つのパネルを使用すると、単一パネルの幅よりも2倍の幅を有する衣類も掛けることができる。左側及び第2部分ハンガー222に第1衣類205を支持し、第1衣類205の対象中心軸に沿って配列されたボタンをかけた後、第1衣類205の側面部に沿って配列されたクリップで第1衣類205の側面を固定する。
【0183】
第1衣類205がパネルアセンブリ140に掛止された状態で第1パネル202及び第2パネル204は一側から離れる方向に互いに対して回転して、第1パネル202及び第2パネル204の間に鋭角を形成するシワ除去モジュール100の第1配列に変形し、これにより、ドアを閉めた場合、第1パネル202及び第2パネル204の一側面に沿って掛けられた第1衣類205を第1チャンバー12内に入れることができる。
【0184】
2つの衣類のシワを同時に除去する方法に関する一実施例において、第1衣類205はパネルアセンブリ140のパネルに掛止され、第1パネル202と第2パネル204が実質的に平行に重畳するまでパネルアセンブリ140を回転する。従って、第1衣類205に引張力を加えることができる。第2パネル204をベース板110に当接して第2パネル204とベース板110の間で第2衣類105の一部を加圧するために、パネルアセンブリ140をドア20に対して回転することができる。他の方式では、第1パネル202及び第2パネル204がパネルアセンブリ140に掛けられた衣類なしに、折り畳まれて重なった形態で回転することができる。パネルアセンブリ140のヒンジインターロック270はドア上のキャッチアセンブリ248に結合して、第2パネル204とベース板110の間に位置する第2衣類105を加圧するために、パネルアセンブリ140がベース板110を押す状態を維持することができる。折られた形態の配列と第1衣類205に引張力が印加される形態の配列を有するパネルアセンブリ140は、ベース板110とパネルアセンブリ140の第2パネル204の間に位置する第2衣類105に圧縮力を加えることができる。その後、ドアを閉めると、第1衣類205と第2衣類105が第1チャンバー12内に収容され、シワ除去のために加熱空気及び/又はスチームに露出させることができる。
【0185】
本発明の精神及び本質的な特徴から逸脱することなく、本開示が他の特定の形態で具体化され得ることが当業者には明らかであろう。従って、上記の実施形態は例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の合理的な解釈によって決定されるべきであり、本発明の同等の範囲内にある全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
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