(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電気コネクタ、電源のハウジング及び電力配分装置
(51)【国際特許分類】
H01R 27/00 20060101AFI20241007BHJP
H01R 13/74 20060101ALI20241007BHJP
【FI】
H01R27/00 A
H01R13/74 J
(21)【出願番号】P 2022508891
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 IN2019050940
(87)【国際公開番号】W WO2021033194
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】201921033210
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】522054363
【氏名又は名称】エナモア テクノロジーズ エルエルピー.
【氏名又は名称原語表記】ENERMORE TECHNOLOGIES LLP.
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【氏名又は名称】新井 全
(74)【代理人】
【識別番号】100121647
【氏名又は名称】野口 和孝
(74)【代理人】
【識別番号】100187377
【氏名又は名称】芳野 理之
(72)【発明者】
【氏名】ベイズ,ドクター. ギリーシュ
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0115705(US,A1)
【文献】実開平04-002487(JP,U)
【文献】登録実用新案第3143630(JP,U)
【文献】特開2008-270050(JP,A)
【文献】特開昭62-123677(JP,A)
【文献】特開2014-44911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/73-13/74
H01R27/00-31/08
H01R25/00-25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタであって、
電気コンタクトを含む、前面に間隔をあけた開口部を有する非導電性ハウジングを含み、
前記電気コンタクトは、
一方の端部にある、対応して間隔をあけ且つ対応した形状の電気プラグの部材を受け取るように構成されたコンタクトクリップと、
他の端部にある、前記非導電性ハウジングを超えて延び、前記コンタクトクリップとは関連なく独立して間隔をあけた、
複数の標準化されたコンタクト部材と、を含み、
前記非導電性ハウジングは、その基部に、電源のハウジングに適合させるためのフランジを有し、
前記フランジ上に配置され、前記非導電性ハウジングを超えて延びる片持ち式スナップロックを更に含み、前記片持ち式スナップロックは、前記電源の前記ハウジング内の対応するノッチ又は窪みに挿入されるように構成され、
前記フランジ上に配置され、前記電源の前記ハウジング内の対応するノッチ又は窪みと適合するように構成された追加の突起を更に含み、前記ノッチ又は窪みは、前記電気コネクタが前記電源の前記対応するハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止するように設けられる共に、非導電性カバーを有し、
非導電性カバーには、隣接する前記電気コンタクト間の絶縁バリアとして機能する突起リブと、前記非導電性ハウジングの内側に適合し、前記非導電性カバーを前記非導電性ハウジングに保持させる手段である一組の片持ちスナップロック及び一組の入口スロットがあり、
前記入口スロットの中を前記コンタクト部材が通過する構成となっている電気コネクタ。
【請求項2】
非導電性ハウジングの前記フランジは、前記前面の前記間隔をあけた開口部の間隔とは関連なく独立している、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記非導電性ハウジングの前記間隔をあけた開口部内に配置される前記コンタクトクリップは、国際電気標準会議(IEC)60320標準規格又は全米電気機器製造業者協会(NEMA)標準規格の電気プラグの前記間隔をあけた部材を受け取るように構成される、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記片持ち式スナップロックは、前記電源の対応するハウジングにスナップフィットするように構成される、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
請求項1に記載の電気コネクタを受け取るように構成される、電源のハウジングであって、
前記電気コネクタの前記コンタクト部材を受け取るように構成され間隔をあけたレセプタクル端子を含む、電源のハウジング。
【請求項6】
前記電気コネクタの前記フランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチ又は窪みを更に含む、請求項5に記載の電源のハウジング。
【請求項7】
前記電気コネクタの前記フランジ上に配置された追加の突起を受け取り、前記電気コネクタが電源の前記ハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止するように構成された追加のノッチ又は窪みを更に含む、請求項5に記載の電源のハウジング。
【請求項8】
非導電性ケージを更に含み、前記非導電性ケージはユーザの指に対する電気的安全バリアとして機能する、請求項5に記載の電源のハウジング。
【請求項9】
電力配分装置であって、
請求項1に記載したような2つ以上の電気コネクタを受け取るように構成された2つ以上の電源ハウジングを有するキャビネットと、一組のレセプタクル端子が上に配置されるボードであって、各組は前記電気コネクタの標準化されたコンタクト部材を受け取るように構成される、ボードと、を含み、
異なる態様で構成された電気コネクタがそれぞれ、前記ボード上に配置された前記一組のレセプタクル端子によって、入替可能に受け取られることができる、という事によって特徴付けられる、電力配分装置。
【請求項10】
ユーザの指に対する電気的安全バリアとして機能する、レセプタクル端子の各組のまわりに配置された非導電性ケージを更に含む、請求項9に記載の電力配分装置。
【請求項11】
前記電源の各ハウジングは、各電気コネクタの前記非導電性ハウジングの前記基部にある各フランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチ又は窪みを含む、請求項9に記載の電力配分装置。
【請求項12】
前記電源の各ハウジングは、各電気コネクタの前記非導電性ハウジングの各フランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチ又は窪みを含み、前記フランジは、前記電気コネクタの前記前面上の前記間隔をあけた開口部の間隔とは関連なく独立している、請求項9に記載の電力配分装置。
【請求項13】
前記電源の各ハウジングは、請求項4に記載したような前記フランジ上に配置された対応する追加の突起を受け取るように構成され形作られた追加のノッチ又は窪みを更に含み、各電気コネクタが前記ハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止する、請求項9に記載の電力配分装置。
【請求項14】
前記ボードは、ユーザが、前記電源の前記ハウジング内に受け取られる前記電気コネクタを、あるタイプの電気プラグを受け取るある電気コネクタから、他のタイプの電気プラグを受け取る別の電気コネクタに入れ替えられるように構成される、請求項9に記載の電力配分装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は電力配分装置に関し、特に、電力配分装置内部の電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
電気器具コネクタは、国際電気標準会議(「IEC」)(例えば、IEC-60320コネクタ)及び全米電気機器製造業者協会(「NEMA」)(例えば、NEMA標準レセプタクル)によって規定される標準規格の下で利用可能である。従来、これらのコネクタは、非導電性のハウジング及び一組の電流伝達金属コンタクトを含んでいる。様々な標準規格では、端子距離及びキャビネット入口の切欠き/開口部の寸法が異なっているので、特定のキャビネットで入替可能にそれらを使用することはできない。ハウジング及びコンタクトも、種類ごとに別々の構成になっている。更に、これらのコネクタを接続又は切断するためには、機器キャビネットを分解することが必要である。このことは、機器のコネクタを外部から容易に交換するにあたり、本質的な制約となっている。
【0003】
電力配分装置(以後はPDUと呼ぶ)は、キャビネット、電力入力部、電力出力部(コンセント)の配列、並びに様々な種類の発光体、センサ、ヒューズ又は回路遮断器、監視、測定モジュール、及び通信モジュールなどの補助デイバスから構成されるデバイスである。
【0004】
PDUは、電源から電力を受け取り、必要に応じて他の電気機器に電力を分配する。通常、PDUは、様々な国際的な標準規格の電気器具コンセント及び電源ソケットを含む。より一般的な種類は、IEC-60320コンセントであり、これは、PDUキャビネットに取り付けられる、ネジ取付け式か又はスナップ取付け式タイプのものである。C-13、C-19、C-21などの、異なるバージョンがある。コンセントの別の一般的な種類は、NEMA標準規格によるものである。これらの電気器具コンセントの外側境界は様々であり、従って、キャビネット上の入口の切欠き/開口部は異なっている。PDUキャビネット上の各入口の切欠き/開口部は、一般的に、特定のバージョンのコンセントにのみ対応することができる。同じ従来のPDUは、他のバージョンに対応することはできず、これが制約になっている。
【0005】
従って、異なる標準規格に準拠するソケットの動的構成を可能にする、PDUの構造及び設計が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
関連する参照文献:
【文献】2013年1月27日付けの米国特許第8,882,536号明細書「Chatsworth」
【文献】2019年4月18日付けの米国特許出願公開第2019115705号明細書「Schneider」
【文献】2013年11月6日付けの米国特許第9627828B2号明細書「Servertech」
【文献】2018年11月2日付けの米国特許出願公開第20190140410号明細書「Vertiv」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
典型的なPDUのカバープレート上の開口部は寸法が様々なので、より多くの種類のレセプタクル/コネクタの収容が制限され、特に、異なる寸法のレセプタクル/コネクタの収容が制限される。従って、2つより多くの入替可能なレセプタクル/コネクタタイプを有する入替可能なコネクタアセンブリが必要である。
【0008】
典型的なラックPDUは、コンセントタイプが、そのようなラックPDUのコンセントモジュールの表面カバー上に設けられたC19タイプのコンセント開口部に適合するように構成されるように、上記コンセントタイプ毎に別々のコンセントアダプタを必要とする。上記のコンセントアダプタの欠点は、それがポカヨケではなく、即ち、誤り防止機能付きではなく、従って、それは、コンセント開口部に間違った態様で挿入され損傷を引き起こす可能性があることである。コンセントアダプタを使用しないコネクタアセンブリが必要である。従って、コンセントアダプタの必要性を完全になくす入替可能なコネクタアセンブリが必要である。
【0009】
PCBによって受け取られることになるコンセントタイプ毎に個別のメスコンセントボード端子のグループ/組が開示されてきた。従って、コネクタ毎のメスコンセントボード端子のそのような複数のグループ/組を使用しないコネクタアセンブリが必要である。
【0010】
ハウジングに結合される複数のバンクも開示されてきた。しかしながら、必要に応じてバンク全体を交換又は入れ替える必要があり、これには、コンセントモジュールの表面カバーの交換も必要である。従って、コンセントを交換又は入れ替えるためにアセンブリを分解する必要のない、コネクタアセンブリが必要である。
【0011】
単一のレセプタクルを、タブを用いることによりC13レセプタクルとして動作可能になるように制限することができる、又はカバーを用いることによりC19レセプタクルとして動作可能になるように制限することができる、装置も利用可能である。
【0012】
一態様では、本開示は、2つより多くの入替可能なレセプタクル/コネクタタイプを有する入替可能な電気コネクタアセンブリを提供する。
【0013】
別の態様では、本開示は、対応する受け取り側の標準化された切欠き/開口部及び対応するレセプタクル端子に関して、間違った向きでコネクタが挿入されるのを防止するための、誤り排除機能を提供する。
【0014】
更に別の態様では、本開示は、標準化されたレセプタクル端子の組と嵌合することができるコンタクト部材を有する標準化されたコネクタを使用する、入替可能な電気コネクタアセンブリを提供する。
【0015】
更なる態様では、本開示は、分配ユニット(電源)キャビネットの表面カバーを変更又は交換する必要なしに現場での交換及び可換性を可能にする、入替可能な電気コネクタアセンブリを提供する。
【0016】
一態様では、本開示は、適用可能な複数の標準規格にまたがるコンタクト部材を有する電気コネクタを提供し、このコネクタは、標準化された切欠き/開口部を有するキャビネット上に取り付けることができ、且つ、共通のレセプタクル端子への挿入により、キャビネットの内部に電気的に接続することができ、また、安全性及び信頼性を維持しながら、現場での及び外部での、様々な標準規格のコネクタ同士の可換性及び容易な交換を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
電気コネクタは、電気コンタクトを含む、前面の間隔をあけた開口部を有する非導電性ハウジングを含む。上記の電気コンタクトは、その一方の端部に、電気プラグと対応する間隔をあけ対応する形状をした部材を受け取るように構成されたコンタクトクリップと、他方の端部に、上記のコンタクトクリップとは関連なく独立してに間隔をあけた、非導電性ハウジングを超えて延びる標準化されたコンタクト部材と、を備える。上記の非導電性ハウジングは、その基部に、電源のハウジングに適合させるためのフランジを有する。
【0018】
上記の電気コネクタでは、非導電性ハウジングの上記フランジは、前面の間隔をあけた開口部の間隔とは関連なく独立している。
【0019】
上記の電気コネクタでは、非導電性ハウジングの間隔をあけた開口部内に配置されるコンタクトクリップは、国際電気標準会議(IEC)60320標準規格又は全米電気機器製造業者協会(NEMA)標準規格の電気プラグの間隔をあけた部材を受け取るように構成される。
【0020】
上記の電気コネクタでは、片持ち式スナップロックが、フランジ上に配置され、非導電性ハウジングを超えて延び、この片持ち式スナップロックは、電源のハウジング内の対応するノッチ又は窪みに挿入されるように構成される。
【0021】
上記の電気コネクタでは、追加の突起がフランジ上に配置され、電源のハウジング内の対応するノッチ又は窪みと適合するように構成され、このノッチ又は窪みは、電気コネクタが電源の対応するハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止するように設けられる。
【0022】
上記の電気コネクタでは、片持ち式スナップロックは、電源の対応するハウジングにスナップフィットするように構成される。
【0023】
電源のハウジングは、上記で開示した電気コネクタを受け取るように構成される。上記のハウジングは、電気コネクタのコンタクト部材を受け取るように構成され間隔をあけたレセプタクル端子から構成される。
【0024】
電源の上記ハウジングは、電気コネクタのフランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチ又は窪みを更に含む。
【0025】
電源の上記ハウジングは更に、電気コネクタのフランジ上に配置された追加の突起を受け取るように構成された追加のノッチ又は窪みを含み、電気コネクタが上記ハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止する。
【0026】
電源の上記ハウジングは更に、レセプタクル端子のまわりに配置され、且つ電源コードを形成するように一緒に型成形された、非導電性ケージを含み、上記ケージはユーザの指に対する電気的安全バリアとして機能する。
【0027】
上述したような2つ以上の電気コネクタを受け取るように構成された2つ以上の電源ハウジングを有するキャビネットを含む電力配分装置(PDU)、及び一組のレセプタクル端子が上に配置されるプリント回路基板(PCB)、各組は、上記の電気コネクタの標準化されたコンタクト部材を受け取るように構成される。上記PDUは、異なる態様で構成された電気コネクタがそれぞれ、PDUの上記PCB上に配置された上記一組のレセプタクル端子によって、入替可能に受け取られることができる、という事によって特徴付けられる。
【0028】
上記の電力配分装置は更に、レセプタクル端子の各組のまわりに配置された非導電性ケージを含み、これは、ユーザの指に対する電気的安全バリアとして機能する。
【0029】
上記の電力配分装置では、電源の各ハウジングは、上述のような各電気コネクタの各フランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチ又は窪みから構成される。
【0030】
上記の電力配分装置では、電源の各ハウジングは、上述したようなフランジ上に配置された対応する追加の突起を受け取るように構成され形作られた追加のノッチ又は窪みを更に含み、各電気コネクタが上記ハウジングに間違った態様で挿入されるのを防止する。
【0031】
上記の電力配分装置では、ボードは、ユーザが、電源のハウジング内に受け取られる電気コネクタを、あるタイプの電気プラグを受け取るある電気コネクタから、他のタイプの電気プラグを受け取る別の電気コネクタに入れ替えられるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】C-13タイプの非導電性ハウジング10、ロックタイプのプラグコネクタに使用可能な両側のノッチ10A/10B、共通のフランジ20、突起20A、及び共通の片持ち式スナップロック30を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ1のアセンブリの斜視図である。
【
図2】C-19タイプの非導電性ハウジング40、ロックタイプのプラグコネクタに使用可能な両側のノッチ40A/40B、共通のフランジ20、突起20A、及び共通の片持ち式スナップロック30を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ2のアセンブリの斜視図である。
【
図3】C-21タイプの非導電性ハウジング50、ロックタイプのプラグコネクタに使用可能な両側のノッチ50A/50B、共通のフランジ20、突起20A、及び共通の片持ち式スナップロック30を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ3のアセンブリの斜視図である。
【
図4】共通のフランジ20、突起20A、及び一組の共通の片持ち式スナップロック30を有するストレートブレード5-20Rタイプの非導電性ハウジング60を含む、NEMAの入替可能コネクタ4のアセンブリの斜視図である。
【
図5】共通のフランジ20、突起20A、及び一組の共通の片持ち式スナップロック30を有するNEMAストレートブレード5-15Rタイプの非導電性ハウジング70の入替可能コネクタ5のアセンブリの斜視図である。
【
図6】ツイストロック5-15Rタイプの非導電性ハウジング80、共通のフランジ20を有する非導電性カバー89、突起20A、及び共通の片持ち式スナップロック30を含む、NEMAの入替可能コネクタ6のアセンブリの斜視図である。
【
図7】C-13タイプの非導電性ハウジング10、共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト16、17、及び18を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ1のアセンブリの分解斜視図である。
【
図8】コンタクトクリップ16B、17B、及び18B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト16、17、及び18の斜視図である。
【
図9】C-19タイプの非導電性ハウジング40、共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト46、47、及び48を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ2のアセンブリの分解斜視図である。
【
図10】コンタクトクリップ46B、47B、及び48B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト46、47、及び48の斜視図である。
【
図11】C-21タイプの非導電性ハウジング50、共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト56、57、及び58を含む、IEC-60320の入替可能コネクタ3のアセンブリの分解斜視図である。
【
図12】コンタクトクリップ56B、57B、及び58B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト56、57、及び58の斜視図である。
【
図13】ストレートブレード5-20Rタイプの非導電性ハウジング60、共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、一組の共通の片持ち式スナップロック30、一組のコンタクト66、67、及び68、非導電性カバー69、突起リブ69A及び69B、一組の片持ち式スナップロック69C、並びに一組の入口スロット69Dを含む、NEMAの入替可能コネクタ4のアセンブリの分解斜視図である。
【
図14】コンタクトクリップ66B、67B、及び68B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト66、67、及び68の部分斜視図である。
【
図15】共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、及び一組の共通の片持ち式スナップロック30を有するストレートブレード5-15Rタイプの非導電性ハウジング70、一組のコンタクト76、77、及び78、非導電性カバー69、突起リブ69A及び69B、一組の片持ち式スナップロック69C、一組の入口スロット69Dを含む、NEMAの入替可能コネクタ5のアセンブリの分解斜視図である。
【
図16】コンタクトクリップ76B、77B、及び78B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト76、77、及び78の部分斜視図である。
【
図17】ツイストロック5-15Rタイプの非導電性ハウジング80、共通のフランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、及び共通の片持ち式スナップロック30を有する非導電性カバー89、一組のコンタクト86、87、及び88、バリア89A、非導電性カバー89上の一組の片持ち式スナップロック89C、一組の入口スロット89D、ネジ85及びネジ穴89Bを含む、NEMAの入替可能コネクタ6のアセンブリの分解斜視図である。
【
図18】コンタクトクリップ86B、87B、及び88B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aをそれぞれ含む一組のコンタクト86、87、及び88の分解斜視図である。
【
図19】型成形された非導電性ハウジング90、非導電性ハウジング40を含むコネクタ2、共通のフランジ20、及び共通の片持ち式スナップロック30、標準化された切欠き/開口部を有するシュラウド90Aを含む型成形されたコネクタコードを備えた、本開示の実施形態の斜視図である。
【
図20】型成形されたコネクタコードを備えた本開示の実施形態の部分斜視図であり、型成形された非導電性ハウジング90、レセプタクル端子91、標準化された切欠き/開口部95、シュラウド90A、ノッチ95A及び95B、及び非導電性安全ケージ96を示す。
【
図21】型成形されたコネクタコードを備えた本開示の実施形態の分解斜視図であり、型成形された非導電性ハウジング90、レセプタクル端子91、標準化された切欠き/開口部95、シュラウド90A、ノッチ95A及び95B、共通の片持ち式スナップロック30、共通のフランジ20、交換可能なコネクタ1、2、及び3の共通のコンタクト部材17A、非導電性安全ケージ96、及び電源100を示す。
【
図22】
図1、2、3、4、5、及び6に示すような交換可能なコネクタ1、2、3、4、5、及び6、底部パネル110、前面パネル115、エンドカバー120、標準化された切欠き/開口部95、ノッチ95A及び95B、ライトパイプ155、及び電源用の入口開口部を有する別のエンドカバー120Aを備えた電力配分装置(PDU)のアセンブリを備えた、本開示の実施形態の斜視図である。
【
図23】
図1、2、3、4、5、及び6に示すような入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6、底部パネル110、前面パネル115、エンドカバー120、電源用の入口開口部を有するエンドカバー120A、標準化された切欠き/開口部95、ライトパイプ155、プリント回路基板(PCB)ボード170、レセプタクル端子91、及び非導電性安全ケージ96を備えたPDUのアセンブリの分解斜視図である。
【
図24】PCB170、円形開口部181、レセプタクル端子91、及び非導電性安全ケージ96の部分斜視図である。
【
図25】PCB170、入口スロット171、円形開口部181、及びレセプタクル端子91の部分斜視図である。
【
図26】レセプタクル端子91の部分斜視図であり、91Aはメスのレセプタクル端子のフォークアームであり、91Bはレセプタクル端子の先端である。
【
図27】
図24に示すような円形開口部181を介してPCBに取り付けられる非導電性安全ケージ96の斜視図である。
【
図28】内側から見たキャビネットの前面パネル115の斜視図であり、エンドカバー120、共通のコンタクト部材16A、17A、及び18A、標準化された切欠き/開口部95、並びに入替可能コネクタ1、2、及び3を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで、本開示について添付の図面を参照しながら説明する。図面では、同じ数字は同じ部品を示すために使用される。しかしながら、図面は、開示内容を説明するだけであり、決して開示内容を制限するものではない。
【0034】
以下の説明及び請求項で使用される用語及び単語は、書誌的意味に限定されず、単に、開示内容の明確で一貫した理解を可能にするために、発明者によって使用されるに過ぎない。本明細書に記載される説明は、例示的な実施形態及び実施例のみを表す。便宜上のためにのみ、説明は限られた数の代表的な図面の例に焦点を当てている。しかしながら、図面及び/又は図解及び/又は添付の請求項は、決して本開示の範囲を限定するものではない。本明細書に具体的に記載されるもの以外の、本開示の図面/図解の修正形態及び/又は変更形態が、当業者によって実現可能であり、そのような修正形態及び変更形態は、本開示の全体的な範囲の中に含まれるものとみなされるべきであることを理解されたい。
【0035】
要素が「第1の」及び「第2の」を用いて参照される場合、その要素はそれによって限定されないことを、理解されたい。「第1の」、「第2の」などの用語は、その要素を他の要素から区別する目的のみのために使用されることがあり、それらの要素の順序又は重要性を限定しない場合がある。場合によっては、第1の要素は、本明細書に記載される特許請求の範囲から逸脱することなく、第2の要素と呼ばれることがある。同様に、第2の要素も第1の要素と呼ばれることがある。
【0036】
本明細書で使用される用語は、本開示を限定するのではなく、例示的な実施形態を説明するためにのみ使用される。この場合、単数形は、文脈上そうではないと解釈されない限り、複数形を含む。
【0037】
通常、ネジ取付け式又はスナップ取付け式の非導電性ハウジング及びそれぞれのコネクタタイプ用の3つの電流伝達コンタクトの組を備えた、IEC60320標準規格並びにNEMA及び他の類似の適用可能な標準規格のレセプタクル/コネクタは、タイプ毎及び標準規格毎に異なる固有の向きを有する背面接続部材を有する。
【0038】
本明細書に開示するコネクタ及びレセプタクルは、任意のコネクタタイプ/標準規格の接続性の汎用性を促進する。これらは、共通のレセプタクル端子とかみ合わせることができるコンタクト部材を有する。機器の前面パネル、キャビネット/パネル若しくはPCBの前面、前面サブアセンブリ若しくは接続されたコネクタコード、又は任意の他の部品を変更することなく、複数の標準規格にまたがる任意のコネクタタイプの接続性の汎用性が促進される。これらのコネクタは、安全性及び信頼性を維持しながら、PDUのキャビネット/パネルを開けたり又は分解したり、或いはコネクタコードを外す必要なしに、外部から取り付け又は取り出すことができる。
【0039】
本開示の一態様では、入替可能な電気コネクタは、非導電性ハウジング、電気コンタクト、及びフランジを含む。非導電性ハウジングは、その前面に間隔をあけた開口部を有し、開口部は、電気プラグに対応して間隔をあけた部材を受け取るように構成されている。電気コンタクトは、間隔をあけた開口部内に配置され、電気プラグの間隔をあけた部材の対応部分を受け取るように構成された、コンタクトクリップと、非導電性ハウジングを超えて延び、間隔をあけた開口部内に受け取られることになる電気プラグの間隔をあけた部材の間隔とは関連なく独立して間隔をあけた、コンタクト部材と、を含む。フランジは、非導電性ハウジングの輪郭を示し、対応する形状の標準化されたレセプタクル内に受け取られるように構成される、所定の形状を有する。一実施形態では、標準化されたレセプタクルは、標準化された切欠き/開口部として形成されることがある。
【0040】
一態様では、電気コネクタは、非導電性ハウジング、電気コンタクト、及びフランジを含む。非導電性ハウジングは、その前面に間隔をあけた開口部を有し、開口部は、電気プラグの対応する間隔をあけた部材を受け取るように構成されている。電気コンタクトは、間隔をあけた開口部内に配置され、電気プラグの間隔をあけた部材の対応部分を受け取るように構成された、コンタクトクリップと、非導電性ハウジングを超えて延び、間隔をあけた開口部内に受け取られることになる電気プラグの間隔をあけた部材の間隔とは関連なく独立して間隔をあけた、コンタクト部材と、を含む。フランジは、非導電性ハウジングの輪郭を示し、対応する形状の標準化されたレセプタクル内に挿入されるように構成される、所定の形状を有する。一実施形態では、標準化されたレセプタクルは、標準化された切欠き/開口部として形成されることがある。
【0041】
別の態様では、電気コネクタは、非導電性ハウジング、電気コンタクト、及びフランジを含む。一実施形態では、非導電性ハウジングは、例えばロックに使用することができる、少なくとも1つの側面上の、間隔をあけたノッチを有する。
【0042】
一実施形態では、フランジの所定の形状は、非導電性ハウジングの形状及び間隔をあけた開口部の間隔とは関連なく独立している。。一実施形態では、非導電性ハウジングの間隔をあけた開口部は、国際電気標準会議(IEC)60320標準規格又は全米電気機器製造業者協会(NEMA)標準規格の電気プラグを受け取るように構成される。一実施形態では、電気コネクタは、フランジ上に配置され、非導電性ハウジングを超えて延びる片持ち式スナップロックを更に含み、この片持ち式スナップロックは、標準化されたレセプタクル内の対応する標準化された切欠き/開口部に挿入されるように構成される。一実施形態では、突起が、フランジの背面上の少なくとも1つの側面に追加的に設けられ、標準化されたレセプタクルの入口切欠き/開口部内の対応するノッチ又は窪みと適合するように配置される。標準化されたレセプタクル内のノッチ又は窪みは、入替可能な電気コネクタが標準化されたレセプタクルに間違った態様で挿入されるのを防止するように構成され配置される。言い換えると、この突起は、入替可能コネクタが入口切欠き/開口部に間違って取り付けられないようにする確実な手段として機能するように設けられる。
【0043】
一実施形態では、片持ち式スナップロックは、標準化されたレセプタクル内の対応する入口切欠き/開口部にスナップフィットするように構成される。一実施形態では、非導電性カバーは、コンタクトクリップとコンタクト部材との間の電気コンタクトの部分上に配置され、電気コンタクトを互いに電気的に絶縁するように構成される。
【0044】
別の態様では、標準化されたレセプタクルは、本明細書に記載する入替可能コネクタを受け取るように構成され、入替可能コネクタのコンタクト部材を受け取るように構成され間隔をあけたレセプタクル端子を含む。一実施形態では、標準化されたレセプタクルは更に、入替可能コネクタのフランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られた同一のノッチを含む。一実施形態では、この同一のノッチ又は窪みは、電気コネクタに受け取られることになる電気プラグのタイプとは関連なく独立して形作られ配置される。一実施形態では、別のノッチが、入替可能コネクタのフランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るためのノッチと直角の他の側面上に、標準化されたレセプタクルの切欠き/開口部内に設けられる。このノッチは、入替可能コネクタが標準化されたレセプタクルに間違って取り付けられないようにする確実な手段として機能する。一実施形態では、非導電性カバーが、レセプタクル端子のまわりに配置され、レセプタクル端子を互いに電気的に絶縁するように構成される。
【0045】
別の態様では、電力配分装置は、電気プラグを受け取るように構成された入替可能コネクタを受け取るようにそれぞれ構成された複数の標準化された開口部を含むハウジングと、標準化されたレセプタクル端子の組が上に配置されるボードと、を含む。標準化されたレセプタクル端子の各組は、標準化された開口部に対応し、電気コネクタのコンタクト部材を受け取るように構成される。標準化されたレセプタクル端子の各組内のレセプタクル端子は、電気コネクタで受け取られる電気プラグの部材の間隔とは関連なく独立して間隔があいている。一実施形態では、電力配分装置は更に、標準化されたレセプタクル端子の各組のまわりに配置され、レセプタクル端子を互いに電気的に絶縁するように構成される非導電性カバーを含む。一実施形態では、標準化された開口部のそれぞれは、入替可能コネクタのフランジ上に配置された片持ち式スナップロックを受け取るように構成され形作られたノッチを含む。一実施形態では、入替可能コネクタに受け取られることになる電気プラグのタイプとは関連なく独立して形作られ配置されるノッチを含む。一実施形態では、標準化されたレセプタクル端子の各組は、対応する入替可能コネクタが、国際電気標準会議(IEC)60320標準規格又は全米電気機器製造業者協会(NEMA)標準規格に準拠する電気プラグを受け取ることができるように構成される。一実施形態では、ボードは、ボードが電力を受け取りながら、ユーザが、標準化された開口部内に受け取られる入替可能コネクタを、第1のタイプの電気プラグを受け取る第1の入替可能コネクタから、第1の電気プラグとは異なる第2のタイプの電気プラグを受け取る第2の入替可能コネクタに変更できるように構成される。
【0046】
本明細書で使用される場合、「標準化された」という用語は、「標準化された」部品の相対的な間隔、形状、並びに他の物理的及び構造的な特徴が確定されている状態を指す。本開示の文脈では、「標準化された」という句は、必ずしも認められた標準規格への準拠を意味するものではなく、本明細書で開示される様々な要素内の均一性を可能にする任意の標準規格への準拠を意味することに、留意しなければならない。従って、特にそうではないと明記されない限り、又は文脈によって明らかでない限り、本明細書で使用される「標準化された」又は「標準規格」という用語は、何らかの認められた標準規格を指すものではない。
【0047】
本明細書で開示される電気コネクタ、レセプタクル、電力分配などの様々な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0048】
図面を参照すると、
図1に示すようなIEC-60320の入替可能コネクタ1は、
図7に示すように、C-13タイプの非導電性ハウジング10、フランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト16、17、及び18から構成される。
図8に示すように、一組のコンタクト16、17、及び18は、コンタクトクリップ16B、17B、及び18B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aからそれぞれ構成される。
【0049】
同様に、
図2に示すようなIEC-60320の入替可能コネクタ2は、
図9に示すように、C-19タイプの非導電性ハウジング40、フランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト46、47、及び48から構成される。
図10に示すように、一組のコンタクト46、47、及び48は、コンタクトクリップ46B、47B、及び48B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aからそれぞれ構成される。
【0050】
同様に、
図3に示すようなIEC-60320の入替可能コネクタ3は、
図11に示すように、C-21タイプの非導電性ハウジング50、フランジ20、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、共通の片持ち式スナップロック30、並びに一組のコンタクト56、57、及び58から構成される。
図12に示すように、一組のコンタクト56、57、及び58は、コンタクトクリップ56B、57B、及び58B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aからそれぞれ構成される。
【0051】
図4に示すようなNEMAの入替可能コネクタ4は、
図13に示すように、フランジ20を有するストレートブレード5-20Rタイプの非導電性ハウジング60、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、一組の共通の片持ち式スナップロック30、一組のコンタクト66、67、及び68、並びに非導電性カバー69から構成される。
図14に示すように、コンタクトクリップ66B、67B、及び68B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aを含む一組のコンタクト66、67、及び68。非導電性カバー69上には突起リブ69A及び69Bがあり、これらの突起リブは、隣接するコンタクト間の絶縁バリアとして機能すると同時に、組み立て中に非導電性カバーを間違って取り付けないようにする確実な手段としても機能する。非導電性カバー69上には一組の片持ち式スナップロック69Cがあり、これは、非導電性ハウジング70の内側に適合し、非導電性カバー69を非導電性ハウジング60に確実に保持する手段として機能する。非導電性カバー69はまた、一組の入口スロット69Dも備えており、このスロットの中を共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aが通過する。非導電性カバー69は、組み立て後のコンタクト66、67、及び68の軸方向の動きを阻止する。
【0052】
同様に、
図5に示すようなNEMAの入替可能コネクタ5は、
図15に示すように、フランジ20を有するストレートブレード5-15Rタイプの非導電性ハウジング70、フランジ20の背面の1つの側面にある突起20A、一組の共通の片持ち式スナップロック30、一組のコンタクト76、77、及び78、並びに非導電性カバー69から構成される。
図16に示すように、一組のコンタクト76、77、及び78は、コンタクトクリップ76B、77B、及び78B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aから構成される。非導電性カバー69上には突起リブ69A及び69Bがあり、これらの突起リブは、隣接するコンタクト間の絶縁バリアとして機能すると同時に、組み立て中に非導電性カバー69を間違って取り付けないようにする確実な手段としても機能する。非導電性カバー69上には一組の片持ち式スナップロック69Cがあり、これは、非導電性ハウジング70の内側に適合し、カバー69を非導電性ハウジングに確実に保持する手段として機能する。非導電性カバー69はまた、一組の入口スロット69Dも備えており、このスロットの中を共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aが通過する。非導電性カバーは、組み立て後のこれらのコンタクトの軸方向の動きを阻止する。
【0053】
図6に示すようなNEMAの入替可能コネクタ6は、
図17に示すように、ツイストロック5-15Rタイプの非導電性ハウジング80、フランジ20及び共通の片持ち式スナップロック30を有する非導電性カバー89、一組のコンタクト86、87、及び88から構成される。
図18に示すように、一組のコンタクト86、87、及び88は、コンタクトクリップ86B、87B、及び88B、並びに共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aから構成される。隣接する金属コンタクト間の絶縁体として機能すると同時に、組み立て中に非導電性カバー89を間違って取り付けないようにする確実な手段としても機能する、バリア89Aがある。非導電性カバー89上には一組のスナップロック89Cがあり、これは、非導電性ハウジング80の内側に適合し、カバー89を非導電性ハウジングに確実に保持する手段として機能する。非導電性カバー89はまた、一組の入口スロット89Dも備えており、このスロットの中を共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aが通過する。ネジ85は、非導電性カバー89をネジ穴89Bを介して非導電性ハウジング80に固定し、組み立て後のコンタクト86、87、及び88の軸方向の動きを阻止する。突起20Aが、フランジ20の背面の少なくとも1つの側面に沿って設けられ、これは、入替可能コネクタが標準化されたレセプタクルに間違って取り付けられないようにする確実な手段として機能する。
【0054】
図19は、本開示の好ましい実施形態の1つであり、型成形された非導電性ハウジング90を備えた型成形されたコネクタコードが、レセプタクル端子91を保持している。レセプタクル端子91は、
図26に示すようなフォークアーム91A及び先端91Bから構成されるメスのレセプタクル端子であり、これらは、内側からケーブルに取り付けられ、次いで型成形されたコネクタコードに挿入型成形され、コネクタコードの他方の端部は電源100に接続される。
【0055】
本開示では、シュラウド90Aは、非導電性ハウジング90の延長部分である。シュラウド90Aは、
図20に示すように標準化された切欠き/開口部95を有する。共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aを有する入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6が、標準化された切欠き/開口部95を介してレセプタクル端子91のフォークアーム91Aに結合される。
図19に示すような入替可能コネクタ2は、
図1、2、3、4、5、及び6にそれぞれ記載するような他の入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6と入れ替えることができる、というのも、これらの入替可能コネクタは全て、共通のフランジ20、共通の片持ち式スナップロック30を有し、共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aを使用しているからである。
【0056】
コネクタの間違った取り付けの防止を実現するために、入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6は、
図7、9、11、13、15、及び17に示すフランジ20の背面の少なくとも1つの側面に沿って設けられる突起20Aを有する。シュラウド又はハウジング90上の標準化された切欠き/開口部95は、共通の片持ち式スナップロック30を入れるために設けられるノッチ/窪み95Aを有する。ノッチ/窪み95Bが、標準化されたレセプタクルの切欠き/開口部の他の側面上に設けられる。入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6は、突起20Aが
図20に示すノッチ/窪み95Bに挿入された場合にのみ、標準化された切欠き/開口部95を介してレセプタクル端子91と結合することができる。
【0057】
更に、既存のコネクタアセンブリは、コネクタが現場で適合、交換、又は入れ替えられている最中に電力供給がオンのままである場合に、ユーザを保護する安全機能を含んでいない。非導電性安全ケージ96が、型成形されたコネクタコードの非導電性ハウジング90に収められ又は含まれ、これは、レセプタクル端子91を取り囲み、ユーザの指のための電気的安全バリアとして機能する。
【0058】
図22は、本開示の別の好ましい実施形態であり、電力配分装置(PDU)キャビネットは、底部パネル110、前面パネル115、一方の側にあるエンドカバー120、及び電源100に接続されるケーブル入口用の開口部からなる反対側にある別のエンドカバー120Aから形成される。
【0059】
前面パネル115は、ある所定の距離をあけて配置された標準化された切欠き/開口部95を備えており、この切欠き/開口部を介して、入替可能コネクタが結合される。ライトパイプ155は、キャビネットの前面パネル115を貫通する穴開口部に挿入される。一実施形態では、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)が、ライトパイプの代わりに穴開口部に挿入されることがある。そのような実施形態では、ライトパイプ又はLEDは、特定の標準化された切欠き/開口部に対応するレセプタクル端子が電力を受け取っているかどうかという表示を提供する。入替可能コネクタは、
図1、2、及び3に示すようなIEC-60320標準規格の1~3、又は、
図4、5、及び6に示すようなNEMA準拠のストレートブレード入替可能コネクタ4、5、及び6、又は他の適用可能な標準規格のものであり得る。
【0060】
図23、24、及び25に示すようなプリント回路基板(PCB)170、レセプタクル端子91、及び非導電性安全ケージ96は、前面パネル115の内部に配置され、次いで、底部パネル110に取り付けられる。次いで、PDUキャビネットは、しっかりと取り付けられるように、様々な位置でネジ留めされる。入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6は、共通のコンタクト部材16A、17A、18Aが
図26に示すようなPCB上のレセプタクル端子91のフォークアーム91Aと結合され、電気接続が確立されるように、内側に押し込まれることによって、標準化された切欠き/開口部95を介して結合される。
【0061】
本開示の実施形態は、ポカヨケ機能、即ち誤り防止機能も含む。コネクタ1、2、3、4、5、及び6を、標準化された切欠き/開口部95に間違った態様で挿入することはできない。前面パネル115上に設けられる標準化された切欠き/開口部95は、1つの側面上にのみ設けられたノッチ/窪み95Bを有する。入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6は、突起20Aが
図22に示すノッチ/窪み95Bに挿入された場合にのみ、標準化された切欠き/開口部95を介してレセプタクル端子91と結合されることになる。
【0062】
本開示では、PCBは入口スロット171を有し、この入口スロット171を介してレセプタクル端子先端91BはPCBボードに挿入及び固定され、またPCBは、
図24及び
図25に示すように、非導電性安全ケージ96をPCBに取り付けるための円形開口部181を有する。PCB上のレセプタクル端子91及び非導電性安全ケージ96の位置は、それぞれ入口スロット171及び円形開口部181によって決まる。PCB170全体に渡って、スロット171及び円形開口部181の均一のパターンがあり、このパターンではレセプタクル端子91及び非導電性安全ケージ96はそれぞれ固定され、また、前面パネル115上には標準化された切欠き/開口部95の均一のパターンがある。標準化された切欠き/開口部95及びレセプタクル端子91並びに非導電性安全ケージ96の相対的な位置は、入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6の任意のものの共通のコンタクト部材16A、17A、及び18Aが、前述の標準化された切欠き/開口部95の任意のものに収容されることができるような位置になっている。
【0063】
従って、異なる標準規格及びタイプのコネクタに対応するためにPCB170上に追加のレセプタクル端子91は必要ない。また、単一のレセプタクルを、タブを用いることによりC13レセプタクルとして動作可能に限定することも、又はカバーを用いることによりC19レセプタクルとして動作可能に限定することも必要もなく、本開示は、様々な標準規格及びタイプにまたがる互換性を可能にする。
【0064】
従って、上記のコネクタは、標準化された入口切欠き/開口部を有する機器キャビネットと共に使用することができ、又は、標準化されたレセプタクルを有する型成形されたコネクタコードと共に使用するためのコネクタとして取り付けることができる。上記で開示したコネクタは、上記で開示したような機器キャビネット、及び/又は上記で開示したような型成形されたコネクタコードと賢明に組み合わされて、相乗してはたらく。
【0065】
従来のPDUの別の制約は、キャビネット入口の切欠き/開口部の中に結合されるシュラウド/リップ及びカラーを有する電気器具コンセントを使用することであり、キャビネットとのコンセントの取り付けは、シュラウド/リップ部分で行われる。コンセントは、PDU表面からキャビネットの内側に延び、これを貫通する。その結果、キャビネットの奥行きは、内部にコンセントを収容するために、より大きくなる。
【0066】
この制約は、入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6から構成される本開示の実施形態において対処される。これらのコネクタは、キャビネット上の標準化された切欠き/開口部95を介して結合され、その結果、IEC60320標準規格又は任意の他の適用可能な標準規格のNEMAの入替可能コネクタ1、2、3、4、5、及び6の非導電性ハウジングが、前面パネル115より前にあることになる。従って、入替可能コネクタと、適用可能な標準規格に準拠したそれぞれのプラグコネクタコードとのかみ合わせ部分は、PDUキャビネットの外面から離れて延び、これは、キャビネットの奥行きがコンパクトになるという利点をもたらす。
【0067】
本開示の利点
本開示の利点は、コネクタ/レセプタクルが外部から交換でき、従って、それらを現場で実施できることである。
【0068】
本開示の別の利点は、適用可能な複数の標準規格にまたがるコネクタ/レセプタクルの共通のフランジが、コネクタ/レセプタクルの現場での入れ替えを可能にすることである。
【0069】
本開示の別の利点は、適用可能な複数の標準規格にまたがるコネクタ/レセプタクルのコンタクトのコンタクト部材の共通の構成が存在することであり、これは、適用可能な複数の標準規格にまたがって、既存のパネル又はPDU上のコネクタの入替可能性を可能にする。コンタクトは、PCB又はバスバーアセンブリ又はワイヤ上の共通のレセプタクル端子と結合することができる。
【0070】
本開示の別の利点は、コンセントを交換又は入れ替えるために、アセンブリ又はキャビネット又はサブアセンブリを分解する必要がないことである。
【0071】
本開示の別の利点は、切欠き/開口部を必要に応じて機器キャビネット又はパネルマウント上に適切に配置することにより、コネクタを直線的に又はまとまった態様で方向付けることが容易になることである。
【0072】
本開示の別の利点は、レセプタクル/コネクタ上に外側リップがなく、これによりスペースが節約されることである。
【実施例】
【0073】
本開示の別の実施形態では、IEC60320標準規格並びにNEMA及び他の類似の適用可能な標準規格のレセプタクル/コネクタは、PCB又はワイヤ上の共通のコンタクト部材の直接半田付けによって、電気的に接続することができ、コンタクト部材は、全ての適用可能な標準規格に渡って共通である。
【0074】
本開示の別の実施形態では、直線的な態様又はまとまった態様又は他の態様でコネクタを容易に方向付けるために、標準化された切欠き/開口部は、必要に応じて、キャビネット/パネルの機器前面又はPCB上に配置されることがある。
【0075】
本開示の別の実施形態では、PCBアセンブリは、PDUのキャビネットの底部パネルに配置され、次いで前面パネルが、底部パネルに取り付けられ、しっかりと取り付けられるように様々な位置で固定される。
【0076】
本開示の別の実施形態では、レセプタクル端子先端は、入口スロットを介して挿入され、PCBに固定される。
【0077】
更に別の実施形態では、開示される本発明に準拠する入替可能コネクタを、PCBを使用せずに、バスバーの組に電気的に接続することができる。対応する入口スロットが、所定の標準化された間隔に従って、バスバーの組の上に構成される。