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特許7566920チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体
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  • 特許-チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体 図1
  • 特許-チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/0417 20170101AFI20241007BHJP
   H04B 7/0456 20170101ALI20241007BHJP
【FI】
H04B7/0417 100
H04B7/0456 100
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022548763
(86)(22)【出願日】2021-02-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 CN2021076244
(87)【国際公開番号】W WO2021160122
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-10
(31)【優先権主張番号】202010085292.9
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110152398.0
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 正宣
(72)【発明者】
【氏名】高 秋彬
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲輝▼
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】ZTE,CSI Enhancement for MU-MIMO Support[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #98bis R1-1910283,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98b/Docs/R1-1910283.zip>,2019年10月20日
【文献】ZTE,CSI Enhancement for MU-MIMO Support[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1813913,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813913.zip>,2018年11月16日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on CSI enhancement[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #98 R1-1908065,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908065.zip>,2019年08月30日
【文献】Qualcomm Incorporated,CSI Enhancement for MU-MIMO Support[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1813441,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813441.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/0417
H04B 7/0456
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSを受信、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定され、前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定し、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定すること、
又は、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信し、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は前記空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定され、前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを含むことを特徴とするチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項2】
記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することは、前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいて、複数の有効チャネル情報を確定、前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することを含んでおり、
又は、
前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することは、前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定し、前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することを含むことを特徴とする請求項1に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項3】
記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSを受信することは、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第1のCSI-RSを受信することを含み、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、
前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つであり、又は
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信された前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することは、前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することを含み、ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものであることを特徴とする請求項2に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項4】
記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することは、
前記複数の有効チャネル情報の共分散行列に対して固有値分解を行って、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得することと、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することと、
前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルに適用されるポートに基づいて、前記いずれかのダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報を確定することとを含み、
記いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することは、具体的には、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択することと、
前記所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を正規化および量子化して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することとを含むことを特徴とする請求項2に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項5】
記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSを受信すること、又は前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することの前には、さらに
記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定するためのSRSを前記ネットワーク側に送信することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項6】
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定され、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいて確定され、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定すること
又は、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信し、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は前記空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定され、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信し、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定され、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することを含むことを特徴とするチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項7】
記アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信することは、具体的には、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信することを含み、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、
前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つであり、又は
前記アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することは、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することを含み、ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものであることを特徴とする請求項6に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項8】
記アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信すること、又は前記アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することの前には、さらに、
前記端末から送信されたSRSを受信することと、
前記SRSに基づいて、前記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定することとを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のチャネル状態情報フィードバック方法。
【請求項9】
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSを受信するための受信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される受信ユニットと、前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定ユニットと、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するように、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックするフィードバックユニットとを含んでおり、
又は、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信するための受信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は前記空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される受信ユニットと、前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいてデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定ユニットと、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するように、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックするフィードバックユニットとを含むことを特徴とするチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項10】
前記ポート確定ユニットは、前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいて、複数の有効チャネル情報を確定するためのチャネル確定サブユニットと、前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定サブユニットとを含んでおり、
又は、
前記ポート確定ユニットは、前記ビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定するためのチャネル確定サブユニットと、前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定サブユニットとを含むことを特徴とする請求項9に記載のチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項11】
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSを受信する場合、前記受信ユニットは、具体的には、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第1のCSI-RSを受信するためのものであり、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、
前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つであり、又は、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信する場合、前記受信ユニットは、具体的には、前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信するためのものであり、ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものであることを特徴とする請求項10に記載のチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項12】
前記ポート確定サブユニットは、
前記複数の有効チャネル情報の共分散行列に対して固有値分解を行って、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得することと、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することと、
前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルに適用されるポートに基づいて、前記いずれかのダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報を確定することとに用いられ、
記いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することは、具体的には、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択することと、
前記所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を正規化および量子化して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することとを含むことを特徴とする請求項10に記載のチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項13】
記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定するためのSRSを前記ネットワーク側に送信するためのSRS送信ユニットを更に含むことを特徴とする請求項9乃至請求項12のいずれか一項に記載のチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項14】
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信するための送信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される送信ユニットと、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信するためのポート受信ユニットであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいて確定されるポート受信ユニットと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するためのプリコーディングユニットとを含んでおり、
又は、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信するための送信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される送信ユニットと、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信するためのポート受信ユニットであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末がビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されるポート受信ユニットと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するためのプリコーディングユニットとを含むことを特徴とするチャネル状態情報フィードバック装置。
【請求項15】
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信する場合、前記送信ユニットは、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信するためのものであり、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、
前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つであり、又は、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、前記送信ユニットは、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信するためのものであり、
ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものであることを特徴とする請求項14に記載のチャネル状態情報フィードバック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[相互参照]
本願は、2020年02月10日に提出された、出願番号が2020100852929であり、発明の名称が「チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体」である中国特許出願、及び2021年02月03日に提出された、出願番号が2021101523980であり、発明の名称が「チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
[技術分野]
【0002】
本出願は、無線通信の技術分野に関し、特に、チャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
5G NR(5 Generation New RAT)システムでは、チャネル状態情報(Channel State Information、CSI)フィードバックは、高性能プリコーディングを実現するための重要なテクノロジーである。
【0004】
現在、Rel-16拡張ポート選択コードブックの場合、端末は、各PMI(PrecodingMatrixIndicator、プリコーディング行列指示子)サブバンドに対してSVD(Singular Value Decomposition、特異値分解)計算を行う必要があり、端末の計算の複雑さは高いである。そして、端末は、ダウンリンク遅延情報を計算して、ダウンリンク遅延情報をネットワーク側に報告する必要があるため、大きなフィードバックオーバーヘッドをもたらす。
【0005】
チャネル状態情報フィードバックを行う場合、端末の高い計算量とフィードバックオーバーヘッドにより、システムパフォーマンスの向上が制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施形態は、従来のチャネル状態情報フィードバックの時、端末の高い計算量とフィードバックオーバーヘッドによりシステムパフォーマンスが制限されるという問題を解決するためのチャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本出願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供し、当該方法は、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、
前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することと、
前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを含む。
【0008】
好ましくは、前記した、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することは、具体的には、
前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定することと、
前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することとを含む。
【0009】
好ましくは、前記した、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することは、具体的には、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第1のCSI-RSを受信することを含み、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0010】
好ましくは、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0011】
好ましくは、前記した、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定することは、具体的には、
少なくとも2L個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
少なくともM-1個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、M-1個の周波数領域基底ベクトル、及び少なくともM-1個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のうち、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2L+M-1個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも(2L-1)(<M-1)個の第2の有効チャネル情報を、前記有効チャネル情報とすることとを含む。
【0012】
好ましくは、前記した、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のうち、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を確定することは、具体的には、
少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する各第1の有効チャネル情報と、M-1個の周波数領域基底ベクトルにおける各周波数領域基底ベクトルとのアダマール積をそれぞれ計算して、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を得ることを含む。
【0013】
好ましくは、前記した、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することは、具体的には、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することを含み、
ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0014】
好ましくは、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、
少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、前記第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1であり、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数1】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数2】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数3】
ビット指示情報を含み、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数4】
ビットを含む。
【0015】
好ましくは、前記した、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定することは、具体的には、
少なくとも2LM’個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSに基づいて、少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを確定することと、
少なくとも2LM’個の第2のビームのうち、前記第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定された少なくとも2L個の第2のビームに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を、前記有効チャネル情報とすることとを含む。
【0016】
好ましくは、前記した、前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することは、具体的には、
前記複数の有効チャネル情報の共分散行列に対して固有値分解を行って、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得することと、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することと、
前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルに適用されるポートに基づいて、前記いずれかのダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報を確定することとを含む。
【0017】
好ましくは、前記した、いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択し、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することは、具体的には、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択することと、
前記所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を正規化および量子化して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することとを含む。
【0018】
好ましくは、前記した、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することの前には、さらに、
前記ネットワーク側がSRSに基づいて前記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定するように、前記ネットワーク側に前記SRSを送信することを含む。
【0019】
第2の態様では、本出願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供し、当該方法は、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、
前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信することであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されることと、
前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを含む。
【0020】
好ましくは、前記した、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することは、具体的には、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信すること含み、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0021】
好ましくは、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0022】
好ましくは、前記した、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することは、具体的には、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することを含み、
ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0023】
好ましくは、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、
少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、前記第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1であり、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数5】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数6】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数7】
ビット指示情報を含み、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数8】
ビットを含む。
【0024】
好ましくは、前記ビームフォーミングに使用されるビームは、空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに対してクロネッカー積の計算を行うことによって得られる。
【0025】
好ましくは、前記した、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することの前には、さらに、
前記端末から送信されたSRSを受信することと、
前記SRSに基づいて、前記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定することを含む。
【0026】
第3の態様では、本出願の実施形態は、チャネル状態情報フィードバック装置を提供し、当該装置は、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信するための受信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される受信ユニットと、
前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定ユニットと、
前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するように、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックするフィードバックユニットとを含む。
【0027】
第4の態様では、本出願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック装置を提供し、当該装置は、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信するための送信ユニットであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される送信ユニットと、
前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信するためのポート受信ユニットであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されるポート受信ユニットと、
前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するためのプリコーディングユニットとを含む。
【0028】
第5の態様、本出願の実施形態は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサで実行可能なプログラムとを含む端末を提供し、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、
ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、
前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することと、
前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとが実現される。
【0029】
第6の態様では、本出願の実施形態は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサで実行可能なプログラムとを含むネットワーク側を提供し、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、
前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信することであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されることと、
前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとが実現される。
【0030】
第7の態様では、本出願の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、第1の態様又は第2の態様に係る方法のステップが実現される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0031】
本出願の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法、装置、端末、ネットワーク側及び記憶媒体は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度情報及び遅延情報のレシプロシティを適用することにより、端末はビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することができ、ダウンリンクチャネルの遅延情報を追加で計算する必要がないため、端末の計算の複雑さが軽減され、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減され、システムパフォーマンスをさらに向上させることができる。
【0032】
本出願の実施形態又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下に説明する図面は、本出願のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を要しない前提で、これらの図面に基づいてその他の図面を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は本出願の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。
図2図2は本出願の他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。
図3図3は本出願のさらに他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。
図4図4は本出願の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック装置の構造の概略図である。
図5図5は本出願の他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック装置の構造の概略図である。
図6図6は本出願の実施形態に係る端末の構造の概略図である。
図7図7は本出願の実施形態に係るネットワーク側の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本出願の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、本出願の実施形態の図面を参照しながら、本出願の実施形態における技術案を明確かつ完全に説明する。勿論、説明する実施形態は、すべての実施形態ではなく、本出願の実施形態の一部の実施形態に過ぎない。当業者が本出願における実施形態に基づいて創造的な労働をしない前提で得られたすべての他の実施形態は、本出願の保護範囲に含まれる。
【0035】
移動体通信サービスの需要の発展と変化に伴い、新しい無線通信システム5G NR(5 Generation New RAT)が登場した。Rel-16では、拡張Type IIポート選択コードブックが定義され、Rank=1~4をサポートでき、
【数9】
を介してポート選択を実現し、Rel-16 Type IIコードブックと同じ方法を使用してポート間の線形結合を実現する。それぞれのCSI-RS(Channel State Information Reference Signal、チャネル状態情報参照信号)ポートはいずれもビームフォーミングされており,そのフォーミングビームは、アップリンク/ダウンリンクチャネル角度情報のレシプロシティによって確定できる。ポート選択コードブックの
【数10】
は次のように表される。
【数11】
【0036】
ここで、XはCSI-RSポートの数であり、その値はRel-16拡張Type IIコードブックでサポートされているアンテナ構成と同じである。パラメータL∈{2,4}は設定可能である。各ポート選択ブロックは次のように表される。
【数12】
【0037】
ここで、
【数13】
は長さが
【数14】
であるベクトルを表し、i番目の要素は1であり、残りの要素は0である。パラメータmはL個の連続するポートを選択するために使用され、その値は
【数15】
であり、広帯域フィードバックを使用する。
パラメータd∈{1,2,3,4}は設定可能であり、且つ条件d≦Lを満たし、各L個のビームのサンプリング間隔を調整するために使用され、フィードバックオーバーヘッドに影響する。ここでは、x/2個のポートをx/2dグループに分割することと同等であり、これによってmを指示するフィードバックオーバーヘッドが削減される。同時に、dの選択には、同様の方向のビームを選択して線形結合に用いることを避けることを検討する必要がある。
【0038】
選択されたL個のポートについて、Rel-16のType IIコードブック構造を使用して、ポート選択コードブックを計算して得られる。Rank=1を例とすると、Rel-16のType IIコードブック構造は次のように記述できる。
【数16】
【0039】
【数17】
はX×Nのプリコーディング行列であり、ここで、NはPMI(Precoding Matrix Indicator、プリコーディング行列指示子)サブバンドの数を表す。
【数18】
は周波数領域組み合わせ係数を圧縮するための周波数領域基底ベクトルを表し、M個のDFT(Discrete Fourier Transform)ベクトルで構成され、
【数19】

【数20】
を使用してN個のPMIサブバンド係数を圧縮した後の線形結合係数を表す。
【0040】
現在、Rel-16拡張ポート選択コードブックに対して、端末は各PMIサブバンドに対してSVD計算を行う必要があり、端末の計算の複雑さは高くなる。さらに、端末はダウンリンク遅延情報を計算し、ダウンリンク遅延情報をネットワーク側に報告する必要がるため、フィードバックオーバーヘッドが大きくなる。これに対して、本出願の実施形態は上記問題を解決ためのチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。
【0041】
図1は本出願の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。図1に示すように、当該方法の実行本体は端末にすることができ、当該方法は、ステップ110~ステップ130を含む。
【0042】
ステップ110:ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される。
【0043】
具体的には、ネットワーク側は、アップリンクチャネルを事前に推定して取得しており、端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、端末はアップリンクチャネルの情報を知ることができる。
【0044】
ここで、ネットワーク側が端末にビームフォーミングされたCSI-RSのみを送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。ネットワーク側が、端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信すると共に、端末に周波数領域基底ベクトル指示情報を送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトルのみに基づいて確定されるか、アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。周波数領域基底ベクトル指示情報は、ビームフォーミングに使用されるビームの確定に用いられていない周波数領域基底ベクトルを指示するためのものである。周波数領域基底ベクトル指示情報はRRC(Radio Resource Control)、MAC-CE(Media Access Control-Control element)、及びDCI(Downlink Control Information)シグナリングのいずれかを使用して端末に送信することができる。
【0045】
更に、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報、又はアップリンクチャネルの角度情報及び遅延情報に基づいて確定される。角度情報は空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、遅延情報は周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0046】
それに対応して、ネットワーク側は、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報を事前に推定して取得しており、端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、端末はアップリンクチャネルの角度情報と遅延情報を知ることができる。
【0047】
ここで、ネットワーク側が端末にビームフォーミングされたCSI-RSのみを送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報と遅延情報に基づいて確定される。ネットワーク側が、端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信すると共に、端末に周波数領域基底ベクトル指示情報を送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報のみに基づいて確定されるか、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報に基づいて確定される。周波数領域基底ベクトル指示情報は、ビームフォーミングに使用されるビームの確定に用いられていない周波数領域基底ベクトルを指示するためのものである。
【0048】
ただし、アップリンクチャネルの角度情報を確定するための空間領域基底ベクトルは固有ベクトル、DFT、DCT(Discrete Cosine Transform)、多項式係数又はKLT(Karhunen-Loeve Transform)等として表すことができ、アップリンクチャネルの遅延情報を確定するための周波数領域基底ベクトルはDFT、DCT又は多項式係数等として表すことができる。空間領域基底ベクトルの具体的な数、及び周波数領域基底ベクトルの具体的な数は、ネットワーク側及び端末によって事前に合意され得るか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。本出願の実施形態は、これを特に限定しない。
ステップ120:ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定する。
【0049】
具体的には、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティにより、つまり、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報は等しいことにより、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルは同じ空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに対応する。ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信した後、端末は、ダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報を計算する必要がなく、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を直接使用して、ダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報を確定するための空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルを取得することができ、さらに、データ転送用のポートを選択して、ポート指示情報、及びポート指示情報で指示された各ポートに対応するポート組み合わせ係数を生成することができる。
【0050】
ステップ130:ポート指示情報とポート組み合わせ係数をネットワーク側にフィードバックすることで、ネットワーク側は、ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定する。
【0051】
本出願の実施形態に係る方法は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティを適用することで、端末は、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することができ、ダウンリンクチャネルの遅延情報を追加で計算する必要がないため、端末の計算の複雑さが軽減され、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減され、システムパフォーマンスをさらに向上させることができる。
【0052】
上記実施形態に基づいて、ステップ120は具体的には、ステップ121~ステップ122を含む。
ステップ121:ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定する。
【0053】
具体的には、端末は、ビームフォーミングされたCSI-RSを受信した後、ビームフォーミングされたCSI-RSに基づいて、対応するポートの有効チャネル情報を推定することができる。これに基づいて、端末は、さらに周波数領域基底ベクトル指示情報に含まれる周波数領域基底ベクトルに基づいて、推定された有効チャネル情報と組み合わせて、各空間領域基底ベクトルと各周波数領域基底ベクトルに基づいて生成されたビームを使用して転送する場合の、対応する有効チャネル情報を取得することができる。ここで、有効チャネル情報の数は空間領域基底ベクトルの数と周波数領域基底ベクトルの数の積以上である。
【0054】
ステップ122:複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定する。
【0055】
具体的には、複数の有効チャネル情報を取得した後、端末は、複数の有効チャネル情報に基づいて、それらからデータ転送用の有効チャネル情報を選択し、選択した有効チャネル情報に対応して使用されるポートに基づいて、ポート指示情報とポート組み合わせ係数を生成し、ネットワーク側に報告して、ネットワーク側はダウンリンクプリコーディングの計算を行う。ここで、端末によって選択されるポートの数は、ネットワーク側によって設定され得るか、端末によって報告され得るか、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得る。
【0056】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ110は具体的には、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第1のCSI-RSを受信することを含み、ここで、第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0057】
具体的には、ネットワーク側は、ダウンリンクシグナリング又はCSI-RSのリソースオーバーヘッドを確保するために、端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信する方法により、周波数領域基底ベクトルを端末に暗黙的に送信することができる。
【0058】
第1のCSI-RSは、ネットワーク側が周波数領域基底ベクトルを暗黙的に送信する場合のCSI-RSであり、第1のビームは、第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用されるビームである。すべての第1のCSI-RSに対応するビームは、アップリンクチャネルの角度情報を確定するためのすべての空間領域基底ベクトル、及びアップリンクチャネルの遅延情報を確定するためのすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて計算して得られる必要がある。従って、端末側では、各第1のCSI-RSだけで、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルを取得することができる。
【0059】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信する場合、空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数である。第1のビームの数は2L+M-1以上であり、ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0060】
ここで、L及びMはいずれもコードブックパラメータであり、L及びMはシグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得るか、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得る。M個の周波数領域基底ベクトルの中には、すべて1である周波数領域基底ベクトルである第1の周波数領域基底ベクトルが1つ存在する。
【0061】
少なくとも2L+M-1個の第1のビームのうち、少なくとも2L個の第1のビームは、2L個の空間領域基底ベクトルのそれぞれと第1の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。第1の周波数領域基底ベクトルはすべて1であるため、上記少なくとも2L個の第1のビームは、それぞれ2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定されたものとして記され得る。
【0062】
少なくともM-1個の第1のビームは、所定空間領域基底ベクトルのそれぞれとM-1個の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。ここで、M-1個の周波数領域基底ベクトルは、M個の周波数領域基底ベクトルのうち、第1の周波数領域基底ベクトル以外の他の各周波数領域基底ベクトルである。所定空間領域基底ベクトルは、2L個の空間領域基底ベクトルの中から事前に選択された1つの空間領域基底ベクトルであり、所定空間領域基底ベクトルは、ネットワーク側と端末によって事前設定されて合意されるか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。本出願の実施形態は、これを特に限定しない。
【0063】
本出願の実施形態に係る方法では、2L+M-1個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSにより、周波数領域基底ベクトルの転送を暗黙的に実現し、端末の計算の複雑さを軽減すると共に、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドが節約される。
【0064】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信する場合、ステップ121は、具体的には、ステップ1211~ステップ1214を含む。
【0065】
ステップ1211:少なくとも2L個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報を確定する。
【0066】
ステップ1212:少なくともM-1個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、M-1個の周波数領域基底ベクトル、及び少なくともM-1個の第1の有効チャネル情報を確定する。
【0067】
具体的には、いずれかの第1のCSI-RSに基づいて、当該第1のCSI-RSに対応する有効チャネル情報を取得することができる。容易に区別するために、ここで、CSI-RSに基づいて直接に確定された有効チャネル情報を第1の有効チャネル情報として記する。第1の有効チャネル情報の数は端末が受信した第1のCSI-RSの数と一致しているため、第1の有効チャネル情報の数は少なくとも2L-M-1である。
【0068】
ステップ1213:少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のうち、2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を確定する。
【0069】
具体的には、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報の中には、2L-1個の第1の有効チャネル情報が存在し、その対応するCSI-RSは所定ビームフォーミングされたCSI-RSである。ここで、所定ビームフォーミングされたCSI-RSは、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得るか、ダウンリンクシグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。
【0070】
上記2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報のそれぞれとM-1個の周波数領域基底ベクトルとのアダマール積を計算することにより、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を得る。ここで、第1の有効チャネル情報と周波数領域基底ベクトルに基づいて得られた有効チャネル情報を第2の有効チャネル情報として記する。
【0071】
ステップ1214:少なくとも2L+M-1個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を、有効チャネル情報とする。
【0072】
具体的には、CSI-RSに基づいて直接に確定された少なくとも2L+M-1個の第1の有効チャネル情報と、第1の有効チャネル情報と周波数領域基底ベクトルに基づいて得られた少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報とを、有効チャネル情報とする。
【0073】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ1213は、具体的には、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する各第1の有効チャネル情報と、M-1個の周波数領域基底ベクトルにおける各周波数領域基底ベクトルとのアダマール積をそれぞれ計算して、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を得ることを含む。
【0074】
具体的には、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応するいずれかの第1の有効チャネル情報と、M-1個の周波数領域基底ベクトルのうちのいずれかの周波数領域基底ベクトルに対して、両者のアダマール積を計算し、両者のアダマール積を両者の対応する第2の有効チャネル情報とする。少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する各第1の有効チャネル情報と、M-1個の周波数領域基底ベクトルにおける各周波数領域基底ベクトルをペアで組み合わせると、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を取得することができる。
【0075】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側が端末に対して設定したコードブックパラメータは、L=2,M=4であると仮定される。端末は1本のアンテナを使用してアップリンク信号を送信し、N本のアンテナはダウンリンク信号を受信し、ダウンリンクで1層のデータを転送する。ネットワーク側には二重偏波2次元平面アンテナアレイが配置され、アンテナアレイは2N個の送信アンテナポートとしてマッピングし、ここで、NとNは、それぞれ水平方向と垂直方向のアンテナポートの数を表し、PMIサブバンドの数はNであり、各サブバンドのサイズは1PRBである。ネットワーク側は端末に1層のデータを送信する。
【0076】
ネットワーク側は2L+M-1=7個のポートを介して端末にビームフォーミングされた後の第1のCSI-RSを送信し、ここで、先頭の2L個のポートのビームは2L個の異なる空間領域基底ベクトルと第1の周波数領域基底ベクトル(即ち、すべて1で長さがNである周波数領域基底ベクトル)のクロネッカー積の計算によって計算される。
つまり、k番目のポートビームは
【数21】
であり、ここで、
【数22】
はl番目の空間領域基底ベクトルを表す。端末によって推定されたl番目のポートの有効チャネルは次のとおりであり、
【数23】
ここで、
【数24】
はn番目のサブバンドのチャネルを表す。
【0077】
ネットワーク側と端末によって事前に定義された残りのM-1個のポートビームは、1番目のポートに使用される空間領域基底ベクトル
【数25】
と、ネットワーク側で選された1番目の周波数領域基底ベクトル以外M-1個の周波数領域基底ベクトルの、クロネッカー積の計算によって取得されると仮定され、つまり、k番目のポートビームは
【数26】
であり、
【数27】
はm番目の周波数領域基底ベクトルを表す。端末によって推定されたk番目のポートの有効チャネルは次のとおりであり、
【数28】
ここで、kはm番目の周波数領域基底ベクトルの、N個の基底ベクトルでの対応するインデックスを表す。
【0078】
従って、
【数29】
に基づいて、ネットワーク側で使用されるm番目の周波数領域基底ベクトルを確定することができる。
【0079】
同様に、端末は、ネットワーク側で使用される少なくともM-1個の周波数領域基底ベクトルを確定することができる。
【0080】
最後に、端末は、
【数30】
及び確定されたM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、
【数31】
を介してにより残りの(2L-1)(M-1)=9個の有効チャネル情報を計算し、K=2LM=16個の有効チャネル情報を取得でき、
【数32】
として記する。
【0081】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ110は、具体的には、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することを含み、ここで、第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0082】
具体的には、ネットワーク側は、端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、周波数領域基底ベクトルを端末に明示的に送信することもできる。
【0083】
第2のCSI-RSは、ネットワーク側が周波数領域基底ベクトルを明示的に送信する場合のCSI-RSであり、第2のビームは第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用されるビームである。アップリンクチャネルの遅延情報を確定するための周波数領域基底ベクトルは2つの部分に分割され、その一部は、すべての空間領域基底ベクトルと連携して、第2のCSI-RSに対応する第2のビームを確定し、ビームフォーミングにより端末に暗黙的に送信され、他の部分は周波数領域基底ベクトル指示情報を構成し、端末に明示的に送信される。従って、端末では、各第2のCSI-RSにより、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部を取得することができ、周波数領域基底ベクトル指示情報により、別の部分の周波数領域基底ベクトルを取得することができ、これによって、すべての空間領域基底ベクトル及びすべての周波数領域基底ベクトルを取得することができる。
【0084】
ただし、周波数領域基底ベクトルを分割する時、第2のビームを確定するための周波数領域基底ベクトルは、1つであってもよく、複数であってもよく、その数は、ネットワーク側と端末によって事前設定されて合意されるか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。
【0085】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1である。
【0086】
ここで、L、M及びM’はいずれもコードブックパラメータであり、L、M及びM’はシグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得るか、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得る。M個の周波数領域基底ベクトルは、M’個の周波数領域基底ベクトル及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルという2つの部分に分けられる。
【0087】
少なくとも2LM’個の第2のビームは、2L個の空間領域基底ベクトルのそれぞれとM’個の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。M’個の周波数領域基底ベクトルには、すべてが1である第1の周波数領域基底ベクトルが1つあるため、上記少なくとも2LM’個の第2のビームには、それぞれ2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定されるものとして記され得る第1のビームが少なくとも2L個存在する。
【0088】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数33】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、又は、周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数34】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数35】
ビット指示情報を含み、又は、周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数36】
ビットを含む。
【0089】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、ステップ121は、具体的には、
少なくとも2LM’個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSに基づいて、少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報を確定することと、周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを確定することと、少なくとも2LM’個の第2のビームのうち、第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定された少なくとも2L個の第2のビームに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を確定することと、少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を、有効チャネル情報とすることとを含む。
【0090】
具体的には、いずれかの第2のCSI-RSに基づいて、当該第2のCSI-RSに対応する有効チャネル情報を取得することができ、容易に区別するために、ここで、CSI-RSに基づいて直接に確定された有効チャネル情報を第1の有効チャネル情報として記する。第1の有効チャネル情報の数は端末が受信した第2のCSI-RSの数と一致しているため、第1の有効チャネル情報の数は少なくとも2LM’個である。
【0091】
少なくとも2LM’個の第2のビームには、少なくとも2L個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及びすべて1である第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。少なくとも2LM’個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSから、第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定された少なくとも2L個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSを取得することができ、さらに、第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定された少なくとも2L個の第2のビームに対応する第1の有効チャネル情報を確定し、上記少なくとも2L個の第2のビームに対応する第1の有効チャネル情報のそれぞれとM-M’個の周波数領域基底ベクトルとのアダマール積を計算し、これにより、少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を取得する。ここで、第1の有効チャネル情報と残りの周波数領域基底ベクトルに基づいて得られた有効チャネル情報を第2の有効チャネル情報と記する。
【0092】
CSI-RSに基づいて直接に確定された少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報と、第1の有効チャネル情報と残りの周波数領域基底ベクトルに基づいて得られた少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報とを、有効チャネル情報とする。
【0093】
ただし、M’=1である場合、少なくとも2L個の第2のビームは、少なくとも2L個の空間領域基底ベクトル及びすべて1である第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。少なくとも2L個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSに基づいて、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報を確定した後、ここでの少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のそれぞれと、周波数領域基底ベクトル指示情報に含まれるM-1個の周波数領域基底ベクトルとのアダマール積を直接計算することにより、少なくとも2L(M-1)個の第2の有効チャネル情報が得られる。
【0094】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側が端末に対して設定したコードブックパラメータがL=2,M=4,α=2であると仮定される。PMIサブバンドの数はN=13である。ネットワーク側は端末に1層のデータを送信し、
ネットワーク側は、2L=4個のポートを介して、ビームフォーミングされた第2のCSI-RSを送信し、ここで、先頭の前L=2個のポートは、第1の偏波方向上のアンテナを使用して第2のCSI-RSを送信し、各ポートで使用されるビームは
【数37】
であり、最後尾のL=2個のポートは、第2の偏波方向上のアンテナを使用して第2のCSI-RSを送信し、各ポートで使用されるビームは
【数38】
である。
【0095】
ネットワーク側は、残りのM-1個の周波数領域基底ベクトルを指示するための、
【数39】
を送信する。または、ネットワーク側は、αM個の連続する周波数領域基底ベクトルの始点Minitを指示するための
【数40】
、及び残りのM-1個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数41】
を送信する。
【0096】
端末は、ネットワーク側から送信された周波数領域基底ベクトル指示情報に従って、ネットワーク側によって選択された残りのM-1個の周波数領域基底ベクトルを確定する。端末は、さらに受信した2L個のポートでビームフォーミングされた第2のCSI-RSに従って、各ポートの有効チャネルが
【数42】
であると推定される。ここで、2L個のポートはネットワーク側と端末の事前定義に従って確定することができる。p偏波方向のl番目のポートにより推定された有効チャネルは次のように示す。
【数43】
【0097】
ここで、
【数44】
はp偏波方向のn番目のサブバンドのチャネルを表す。更に、ネットワーク側から送信された、M-1個の周波数領域基底ベクトルを含む周波数領域基底ベクトル指示情報に従って、2L(M-1)個の有効チャネル情報を計算することができる。位相回転後のm番目の周波数領域基底ベクトルのインデックスがkであることを採用すると、p偏波方向の、依然としてl番目の空間基底ベクトル
【数45】
とm番目の周波数領域基底ベクトル
【数46】
を採用して生成されるビームは
【数47】
であり、このビームが転送に使用される場合、対応する有効チャネルは以下の通りであり、
【数48】
同様に、2L(M-1)個の有効チャネル情報を計算することができ、合計L=2LM個の有効チャネル情報は
【数49】
として記する。
【0098】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側によって端末に設定されたコードブックパラメータがL=2、M=4、M’=2、α=2、X=16であると仮定される。PMIサブバンドの数はN=13である。ネットワーク側は、端末に1層のデータを送信する。
【0099】
ネットワーク側は、2LM’=9個のポートを介して、ビームフォーミングされた後の第2のCSI-RSを送信する。
【0100】
ネットワーク側は、残りのM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数50】
を送信する。又は、ネットワーク側は、αM個の連続する周波数領域基底ベクトルの始点Minitを確定するための
【数51】
、及び残りのM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数52】
を送信する。
【0101】
端末は、まず受信した8個のポートの第2のCSI-RS従って各ポートの有効チャネル情報を推定し、次にネットワーク側と端末との事前定義に従って2L個のポートを確定し、例えば1番目の周波数領域基底ベクトルを使用した第1~4個のポートを確定する。
【0102】
端末は、事前定義された2L個のポートの第2のCSI-RSによって推定された有効チャネルに従って、M-M’個の周波数領域基底ベクトルと組み合わて、2L(M-M’)個の有効チャネル情報を計算することができる。
【0103】
例えば、l番目のポートの有効チャネルは
【数53】
である。
【0104】
端末によって推定されたk∈{0,1,・・・,2L(M-M’)-1}番目のポートの有効チャネルは下記の通りである。
【数54】
【0105】
ここで、kはM-M’個の周波数領域基底ベクトルのうちm番目の周波数領域基底ベクトルの、N個の基底ベクトルでの対応するインデックスを表す。同様に、端末は2L(M-M’)個の有効チャネルを計算することができる。さらに受信した2LM’個のポートの第2のCSI-RSによって推定されたチャネルに従って、K=2LM=16個の有効チャネル情報を得ることができ、
【数55】
と記する。
【0106】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側によって端末に設定されたコードブックパラメータがL=2,M=4、ポート数がX=16であり、対応するインデックスが0,1、…,15であり、第1の偏波方向に対応するポートインデックスが0~7であり、第2の偏波方向に対応するポートインデックスが8~15であると仮定する。ネットワーク側は端末に1層のデータを送信する。
【0107】
端末は、ネットワーク側と端末との事前定義に従って、2L=4個のポートのうちの第1のポートに対するインデックスが0であると、インデックスが0~3であるポートはM個の連続するポートとされ、インデックスが0+M=4,0+X/2=8,4+X/2=13であるポートはそれぞれ2L個の残りの2L-1個のポートとされる。
【0108】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ122は、具体的には、ステップ1221~ステップ1223を含む。
【0109】
ステップ1221:複数の有効チャネル情報の共分散行列に対して固有値分解を行って、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得する。
【0110】
複数の有効なチャネル情報が次の形で表されていると仮定する。
【数56】
【0111】
ここで、
【数57】
はp偏波方向上のk番目のビームの転送時の対応する有効チャネル情報であり、p偏波方向上のk番目のビームは、l番目の空間領域基底ベクトル
【数58】
及びm番目の周波数領域基底ベクトル
【数59】
を使用して生成されたビームである。Nは端末のダウンリンク信号受信アンテナの数であり、K=2LMである。
【0112】
共分散行列
【数60】
に対して固有値分解を行うことにより、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得することができる。例えば、ダウンリンク輸送層の数が1である場合、最大固有値に対応する固有ベクトル
【数61】
をダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルとし、ダウンリンク輸送層の数が2である場合、最大固有値に対応する固有ベクトル
【数62】
を1番目の層に対応する固有ベクトルとし、第2の最大固有値に対応する固有ベクトル
【数63】
を2番目の層に対応する固有ベクトルとする。
【0113】
ステップ1222:いずれかのダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、当該ダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得する。
【0114】
ここで、所定ポート数Kは、事前設定された各ダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート数である。いずれかのダウンリンク輸送層に対して、当該ダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルから、最大K個の振幅が最大となる非ゼロ要素を選択し、上記の最大K個の振幅が最大となる非ゼロ要素を当該ダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数とする。
【0115】
ステップ1223:当該ダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルに適用されるポートに基づいて、当該ダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報を確定する。
【0116】
ここで、いずれかのダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報はbitmap又は組み合わせ係数
【数64】
を介してネットワーク側に報告することができる。
【0117】
例えば、ダウンリンク輸送層の数が1、コードブックパラメータがL=2,M=2,K=4である場合、ポート指示情報が指示するポートに対応する有効チャネルは
【数65】
であり、ポート指示情報は表1に示すようにbitmap指示を使用する。
【0118】
【表1】
【0119】
表1では、1は選択されたポートを表し、ダウンリンクプリコーディングの計算に用いられ、0は選択されていないポートを表す。
【0120】
更に例えば、ダウンリンク輸送層の数が2、コードブックパラメータがL=2,M=2,K=4である場合、1番目の層ポート指示情報によって指示されるポートに対応する有効チャネルは
【数66】
であり、2番目の層ポート指示情報によって指示されるポートに対応する有効チャネルは
【数67】
であり、1番目の層及び2番目の層のポート指示情報はそれぞれ表2と表3に示すようにbitmap指示を使用する。
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】
表2、表3では、1は、選択されたポートを表し、ダウンリンクプリコーディングの計算に使用され、0は選択されていないポートを表す。
【0124】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ1222は具体的には、いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択し、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を正規化および量子化して、当該ダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することを含む。
【0125】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ110の前には、更に、ネットワーク側にSRSを送信することで、ネットワーク側がSRSに基づいて、アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルとを確定することを含む。
【0126】
具体的には、端末は、ネットワーク側にSRS(Sounding Reference Signal、測定用参照信号)を送信する。ネットワーク側は、端末から送信されたSRSを受信した後、SRSに基づいてアップリンクチャネルを推定し、アップリンクチャネルに基づいて、対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定し、これに基づいて、空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて、ビームフォーミングに使用されるビームを確定することができる。
更に、SRSに基づいてアップリンクチャネル
【数68】
を推定し、次に
【数69】
を使用してアップリンクチャネルの角度及び遅延情報を計算することができる。ここで、角度情報及び遅延情報は、それぞれ空間領域の圧縮基底ベクトルのセット、及び周波数領域基底ベクトルのセットを使用して
【数70】
に対して逆フーリエ変換を実行することによって取得できる。つまり、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報は、空間領域基底ベクトルのセット及び周波数領域基底ベクトルのセットにより取得することができる。
【0127】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、図2は本出願の他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。図2所示に示すように、当該方法の実行本体はネットワーク側であり、例えば基地局であり、当該方法は、ステップ210~ステップ230を含む。
【0128】
ステップ210:アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される。
【0129】
具体的には、ネットワーク側は、アップリンクチャネルを事前に推定して取得しており、端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、端末はアップリンクチャネルの情報を知ることができる。
【0130】
ここで、ネットワーク側が端末にビームフォーミングされたCSI-RSのみを送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。ネットワーク側が、端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信すると共に、端末に周波数領域基底ベクトル指示情報を送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトルのみに基づいて確定されるか、アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。周波数領域基底ベクトル指示情報は、ビームフォーミングに使用されるビームの確定に用いられていない周波数領域基底ベクトルを指示するためのものである。周波数領域基底ベクトル指示情報はRRC(Radio Resource Control)、MAC-CE(Media Access Control-Control element)及びDCI(Downlink Control Information)シグナリングのいずれかを使用して端末に送信することができる。
【0131】
更に、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報、又はアップリンクチャネルの角度情報及び遅延情報に基づいて確定される。角度情報は空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、遅延情報は周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0132】
それに対応して、ネットワーク側は、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報を事前に推定して取得しており、端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、端末はアップリンクチャネルの角度情報と遅延情報を知ることができる。
【0133】
ここで、ネットワーク側が端末にビームフォーミングされたCSI-RSのみを送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報と遅延情報に基づいて確定される。ネットワーク側が、端末にビームフォーミングされたCSI-RSを送信すると共に、端末に周波数領域基底ベクトル指示情報を送信すると、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報のみに基づいて確定されるか、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報に基づいて確定される。周波数領域基底ベクトル指示情報は、ビームフォーミングに使用されるビームの確定に用いられていない周波数領域基底ベクトルを指示するためのものである。
【0134】
ただし、アップリンクチャネルの角度情報を確定するための空間領域基底ベクトルは固有ベクトル、DFT、DCT、多項式係数又はKLT等として表すことができ、アップリンクチャネルの遅延情報を確定するための周波数領域基底ベクトルはDFT、DCT又は多項式係数等として表すことができる。空間領域基底ベクトルの具体的な数、及び周波数領域基底ベクトルの具体的な数は、ネットワーク側及び端末によって事前に合意され得るか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。本出願の実施形態は、これを特に限定しない。
【0135】
ステップ220:端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信し、ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、端末がビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されたものである。
【0136】
具体的には、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティにより、つまり、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報は等しいことにより、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルは同じ空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに対応する。端末は、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信した後、ダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報を計算する必要がなく、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を直接使用して、ダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報を確定するための空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルを取得することができ、さらにデータ転送用のポートを選択して、ポート指示情報、及びポート指示情報で指示された各ポートに対応するポート組み合わせ係数を生成することができる。すぐに、端末はポート指示情報とポート組み合わせ係数をネットワーク側にフィードバックし、ネットワーク側は端末からフィードバックされたポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信する。
【0137】
ステップ230:ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定する。
【0138】
本出願の実施形態に係る方法は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティを適用することで、端末は、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することができ、ダウンリンクチャネルの遅延情報を追加で計算する必要がないため、端末の計算の複雑さが軽減され、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減され、システムパフォーマンスをさらに向上させることができる。
【0139】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ210は具体的には、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信することを含み、ここで、第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0140】
具体的には、ネットワーク側は、ダウンリンクシグナリング又はCSI-RSのリソースオーバーヘッドを確保するために、端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信する方法により、周波数領域基底ベクトルを端末に暗黙的に送信することができる。
【0141】
第1のCSI-RSは、ネットワーク側が周波数領域基底ベクトルを暗黙的に送信する場合のCSI-RSであり、第1のビームは、第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用されるビームである。すべての第1のCSI-RSに対応するビームは、アップリンクチャネルの角度情報を確定するためのすべての空間領域基底ベクトル、及びアップリンクチャネルの遅延情報を確定するためのすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて計算して得られる必要がある。従って、ネットワーク側では、端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信するだけで、端末はすべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルを取得することができる。
【0142】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信する場合、空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数である。第1のビームの数は2L+M-1以上であり、ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0143】
ここで、L及びMはいずれもコードブックパラメータであり、L及びMはシグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得るか、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得る。M個の周波数領域基底ベクトルの中には、すべて1である周波数領域基底ベクトルである第1の周波数領域基底ベクトルが存在する。
【0144】
少なくとも2L+M-1個の第1のビームのうち、少なくとも2L個の第1のビームは、2L個の空間領域基底ベクトルのそれぞれと第1の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。第1の周波数領域基底ベクトルはすべて1であるため、上記少なくとも2L個の第1のビームは、それぞれ2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定されたものとして記され得る。
【0145】
少なくともM-1個の第1のビームは、所定空間領域基底ベクトルのそれぞれとM-1個の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。ここで、M-1個の周波数領域基底ベクトルは、M個の周波数領域基底ベクトルのうち、第1の周波数領域基底ベクトル以外の他の各周波数領域基底ベクトルである。所定空間領域基底ベクトルは、2L個の空間領域基底ベクトルの中から事前に選択された1つの空間領域基底ベクトルであり、所定空間領域基底ベクトルは、ネットワーク側と端末によって事前設定されて合意されるか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。本出願の実施形態は、これを特に限定しない。
【0146】
本出願の実施形態に係る方法では、2L+M-1個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSにより、周波数領域基底ベクトルの転送を暗黙的に実現し、端末の計算の複雑さを軽減すると共に、ダウンリンクシグナリングのオーバーヘッドが節約される。
【0147】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ210は、具体的には、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することを含み、ここで、第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0148】
具体的には、ネットワーク側は、端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する方法で、周波数領域基底ベクトルを端末に明示的に送信することもできる。
【0149】
第2のCSI-RSは、ネットワーク側が周波数領域基底ベクトルを明示的に送信する場合のCSI-RSであり、第2のビームは第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用されるビームである。アップリンクチャネルの遅延情報を確定するための周波数領域基底ベクトルは2つの部分に分割され、その一部は、すべての空間領域基底ベクトルと連携して、第2のCSI-RSに対応する第2のビームを確定し、ビームフォーミングにより端末に暗黙的に送信され、他の部分は周波数領域基底ベクトル指示情報を構成し、端末に明示的に送信される。従って、ネットワーク側では、端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することにより、端末は、各第2のCSI-RSにより、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部を取得することができ、周波数領域基底ベクトル指示情報により、別の部分の周波数領域基底ベクトルを取得することができ、これによって、すべての空間領域基底ベクトル及びすべての周波数領域基底ベクトルを取得することができる。
【0150】
ただし、周波数領域基底ベクトルを分割する時、第2のビームを確定するための周波数領域基底ベクトルは、1つであってもよく、複数であってもよく、その数は、ネットワーク側と端末によって事前設定されて合意されるか、シグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得る。
【0151】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1である。
【0152】
ここで、L,M及びM’はいずれもコードブックパラメータであり、L,M及びM’はシグナリングを介してネットワーク側によって端末に対して設定され得るか、ネットワーク側と端末によって事前に合意され得る。少なくともM個の周波数領域基底ベクトルは、M’個の周波数領域基底ベクトル及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルという2つの部分に分けられる。
【0153】
少なくとも2LM’個の第2のビームは、2L個の空間領域基底ベクトルのそれぞれとM’個の周波数領域基底ベクトルとに対してクロネッカー積の計算を行うことよって得られる。M’個の周波数領域基底ベクトルには、すべてが1である第1の周波数領域基底ベクトルが1つあるため、上記少なくとも2LM’個の第2のビームには、それぞれ2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定されるものとして記され得る第1のビームが少なくとも2L個存在する。
【0154】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ネットワーク側は端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する場合、周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数71】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、又は、周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数72】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数73】
ビット指示情報を含み、又は、周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数74】
ビットを含む。
【0155】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ210では、ビームフォーミングに使用されるビームは、空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに対してクロネッカー積の計算を行うことによって得られる。
【0156】
具体的には、いずれかの空間領域基底ベクトル及びいずれかの周波数領域基底ベクトルについて、両者のクロネッカー積を当該空間領域基底ベクトル及び当該周波数領域基底ベクトルに対応するビームとすることができる。
【0157】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ステップ210の前には、さらに、端末から送信されたSRSを受信し、SRSに基づいてアップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定することを含む。
【0158】
具体的には、ネットワーク側は、端末から送信されたSRSを受信した後、SRSに基づいてアップリンクチャネルを推定し、アップリンクチャネルに基づいて、対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定し、これに基づいて、空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに基づいて、ビームフォーミングに使用されるビームを確定することができる。
【0159】
更に、SRSに基づいてアップリンクチャネル
【数75】
を推定し、次に
【数76】
を使用してアップリンクチャネルの角度及び遅延情報を計算することができる。ここで、角度情報及び遅延情報は、それぞれ空間領域圧縮基底ベクトルのセット、及び周波数領域基底ベクトルのセットを使用して
【数77】
に対して逆フーリエ変換を実行することによって取得できる。
つまり、アップリンクチャネルの角度情報と遅延情報は、空間領域基底ベクトルのセット及び周波数領域基底ベクトルのセットにより取得することができる。
【0160】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、図3は本出願のさらに他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法の概略フローチャートである。図3に示すように、端末は1本のアンテナを使用してアップリンク信号を送信し、N本のアンテナはダウンリンク信号を受信し、ダウンリンクで1層のデータを転送すると仮定される。ネットワーク側には二重偏波の2次元平面アンテナアレイが配置され、アンテナアレイは2N個の送信アンテナポートとしてマッピングし、ここで、NとNは、それぞれ水平方向と垂直方向のアンテナポートの数を表し、PMIサブバンドの数はNであり、各サブバンドのサイズは1PRBである。
【0161】
チャネル状態情報フィードバック方法は、ステップ301~ステップ306を含む。
【0162】
ステップ301:端末はネットワーク側にSRSを送信する。ここで、SRSのくし構造は4である。
【0163】
ステップ302:ネットワーク側はアップリンクチャネルを推定し、アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルを計算する。
【0164】
ネットワーク側は、SRSを取得した後、SRSに基づいて、アップリンクにSRSを含むサブキャリア上のチャネル
【数78】
を推定し、
【数79】
とし、ぞれぞれ対応するキャリア上の第1の偏波方向及び第2の偏波方向のチャネルを表し、次にトラバース方法で、
【数80】
により、
個の電力値を計算し、
【数81】
は、SRSを含む各サブキャリアの、2つの偏波方向上でのチャネル平均値を表し、
【数82】
はi番目の空間領域基底ベクトルを表す。
ネットワーク側は2L個の、電力が最も高く且つ直交する空間領域基底ベクトルを選択し、2つの偏波方向に同じ空間領域基底ベクトルを選択させると、ネットワーク側が2L個の空間領域基底ベクトルを選択して構成される行列は
【数83】
である。
【0165】
【数84】
n番目のサブバンドチャネル
について、
【数85】
はn番目のサブバンドのうち、j番目の、SRSを含むサブキャリアのチャネルを表する。SRSのくし構造が4であると仮定すると、各PRBにおける3つのサブキャリアはSRSを含む。当該サブバンドの組み合わせ係数は
【数86】
として計算することができ、同様に、N個のサブバンドの組み合わせ係数を取得することができ、すべてのサブバンド組み合わせ係数は
【数87】
として表すことができる。
【0166】
ネットワーク側は、トラバース方法を使用して、
【数88】
により、各サブバンド係数の圧縮後の電力を計算し、ここで、
【数89】
はj番目の周波数領域基底ベクトルを使用して
【数90】
における各サブバンド組み合わせ係数を圧縮することを表す。
候補のN個の周波数領域圧縮基底ベクトルから、各サブバンド係数を圧縮した後の最大電力に対応する周波数領域基底ベクトルをM個選択し、選択したM個の周波数領域基底ベクトルに対応するインデックスを昇順で並べ替える。
【0167】
各周波数領域基底ベクトルに対応する最小インデックスが0でない場合、位相回転法により、最小インデックスに対応する周波数領域基底ベクトルに対して位相回転を行うことにより、当該周波数領域基底ベクトルに対応するインデックスは常に0であるようになる。他の周波数領域基底ベクトルはいずれも同じ位相回転も行い、つまり、他の周波数領域基底ベクトルに対応するインデックスは、位相回転前の対応するインデックス値から位相回転前の周波数領域基底ベクトルの最小インデックス値を引いたものになる。例えば、各周波数領域基底ベクトルによって構成される行列は
【数91】
であり、位相回転前にM個の周波数領域基底ベクトルに対応するインデックスはそれぞれk,..,k,...,kM-1であり、ここで、kは各周波数領域基底ベクトルのうち対応する最小インデックスである。位相回転行列は次のようにする。
【数92】
【0168】
位相回転後の各周波数領域基底ベクトルは
【数93】
であり、この時、M個の周波数領域基底ベクトルのインデックスはk,..,k-k,...,kM-1-kである。ただし、上記のインデックス0に対応する周波数領域基底ベクトルは、要素がすべて1で長さがNであるベクトルである。
【0169】
ステップ303:ネットワーク側は、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信する。
【0170】
ネットワーク側は
【数94】
により、K=2LM個の候補ビームを計算することができ、ここで、
【数95】
はSRSにより、アップリンクチャネルの遅延情報を確定するためのM個の周波数領域基底ベクトルを得ることができる。
【0171】
ネットワーク側は2L個のポートを介して、ビームフォーミングされたCSI-RSを送信することができ、ここで、先頭のL個のポートは第1の偏波方向上のアンテナを使用してCSI-RSを送信し、各ポートで使用されるビームは
【数96】
であり、最後尾のL個のポートは、第2の偏波方向上のアンテナを使用してCSI-RSを送信し、各ポートで使用されるビームは
【数97】
である。ここで、
【数98】
はM個の周波数領域基底ベクトルにおける第1の周波数領域基底ベクトルである。
【0172】
なお、ネットワーク側は、第1の周波数領域基底ベクトル以外のM-1個の周波数領域基底ベクトルを含む周波数領域基底ベクトル指示情報を構築し、周波数領域基底ベクトル指示情報をも端末に送信する。
【0173】
ステップ304:端末は有効チャネル情報を計算し、各ダウンリンク輸送層のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定する。
【0174】
端末は2L個のポートでビームフォーミングされたCSI-RSを受信し、各ポートの有効チャネルが
【数99】
であると推定することができる。p偏波方向のl番目のポートにより推定された有効チャネルは次のように表す。
【数100】
【0175】
ここで、
【数101】
はp偏波方向のn番目のサブバンドのチャネルを表す。更に、ネットワーク側から送信された、M-1個の周波数領域基底ベクトルを含む周波数領域基底ベクトル指示情報に従って、2L(M-1)個の有効チャネル情報を計算することができる。位相回転後のm番目の周波数領域基底ベクトルのインデックスがkであることを採用すると、p偏波方向の、
依然としてl番目の空間基底ベクトル
【数102】
とm番目の周波数領域基底ベクトル
【数103】
を採用して生成されるビームは
【数104】
であり、
当該ビームが転送に使用される場合、対応する有効チャネルは以下の通りであり、
【数105】
同様に、2L(M-1)個の有効チャネル情報を計算することができ、合計K=2LM個の有効チャネル情報は、
【数106】
として記することができる。
【0176】
共分散行列
【数107】
に対して固有値分解を行うことにより、最大固有値に対応する固有ベクトル
【数108】
を取得することができ、次に、
【数109】
における各要素を大きさに従ってソートした後、K個の振幅が最大な要素をポート組み合わせ係数とし、K個のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルで使用されるポートを当該層データのダウンリンク転送のプリコーディングの計算に用いる。
【0177】
ステップ305:端末はポート指示情報とポート組み合わせ係数を報告する。
【0178】
Bitmap又は組み合わせ係数
【数110】
により、選択されたポート指示情報、及びポート組み合わせ係数をネットワーク側に報告する。
【0179】
ステップ306:ネットワーク側は、ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、各ダウンリンク輸送層のダウンリンク転送のプリコーディングを計算する。
【0180】
ネットワーク側は端末から報告されたポート指示情報とポート組み合わせ係数
【数111】
を受信した後、次のようにダウンリンク転送データのプリコーディングを計算する。
【数112】
【0181】
ここで、
【数113】
は端末が偏波方向上で選択したk番目のビームを表し、
【数114】
である。
【数115】
はポート指示情報に基づいて確定される。
【0182】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、図4は本出願の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック装置の構造の概略図である。図4に示すように、チャネル状態情報フィードバック装置は、受信ユニット410、ポート確定ユニット420及びフィードバックユニット430を含み、
ここで、受信ユニット410は、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信するためのものであり、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される。
【0183】
ポート確定ユニット420は、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのものである。
【0184】
フィードバックユニット430は、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するように、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックするためのものである。
【0185】
本出願の実施形態に係る装置は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティを適用することで、端末は、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することができ、ダウンリンクチャネルの遅延情報を追加で計算する必要がないため、端末の計算の複雑さが軽減され、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減され、システムパフォーマンスをさらに向上させることができる。
【0186】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ポート確定ユニット420は、
前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、複数の有効チャネル情報を確定するためのチャネル確定サブユニットと、
前記複数の有効チャネル情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定するためのポート確定サブユニットとを含む。
【0187】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、受信ユニット410は、具体的には、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第1のCSI-RSを受信するためのものであり、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0188】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0189】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、チャネル確定サブユニットは、具体的には、
少なくとも2L個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
少なくともM-1個の第1のビームによってビームフォーミングされた第1のCSI-RSに基づいて、M-1個の周波数領域基底ベクトル、及び少なくともM-1個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のうち、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2L+M-1個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を、前記有効チャネル情報とすることとに用いられる。
【0190】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記した、少なくとも2L個の第1の有効チャネル情報のうち、少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を確定することは、具体的には、
少なくとも2L-1個の所定ビームフォーミングされたCSI-RSに対応する各第1の有効チャネル情報と、M-1個の周波数領域基底ベクトルにおける各周波数領域基底ベクトルとのアダマール積をそれぞれ計算して、少なくとも(2L-1)(M-1)個の第2の有効チャネル情報を得ることを含む。
【0191】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、受信ユニット410は、具体的には、
前記ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信するためのものであり、
ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0192】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、
少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、前記第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1であり、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数116】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数117】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数118】
ビット指示情報を含み、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数119】
ビットを含む。
【0193】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、チャネル確定サブユニットは、具体的に、
少なくとも2LM’個の第2のビームによってビームフォーミングされた第2のCSI-RSに基づいて、少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報を確定することと、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを確定することと、
少なくとも2LM’個の第2のビームのうち、前記第1の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定された少なくとも2L個の第2のビームに対応する第1の有効チャネル情報、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて、少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を確定することと、
少なくとも2LM’個の第1の有効チャネル情報及び少なくとも2L(M-M’)個の第2の有効チャネル情報を、前記有効チャネル情報とすることとに用いられる。
【0194】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、ポート確定サブユニットは、具体的には、
前記複数の有効チャネル情報の共分散行列に対して固有値分解を行って、ダウンリンク輸送層の数の最大固有値に対応する固有ベクトルを取得することと、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することと、
前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数に対応する有効チャネルに適用されるポートに基づいて、前記いずれかのダウンリンク輸送層の、データ転送用のポート指示情報を確定することとに用いられる。
【0195】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記した、いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することは、具体的には、
いずれかのダウンリンク輸送層に対応する前記固有ベクトルのうち、所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を選択することと、
前記所定ポート数以下の、振幅が最大となる非ゼロ要素を正規化および量子化して、前記いずれかのダウンリンク輸送層のポート組み合わせ係数を取得することとを含む。
【0196】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、当該装置は、
前記ネットワーク側がSRSに基づいて前記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定するように、前記ネットワーク側に前記SRSを送信するためのSRS送信ユニットを更に含む。
【0197】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、図5は本出願の他の実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック装置の構造の概略図である。図5に示すように、チャネル状態情報フィードバック装置は、送信ユニット510、ポート受信ユニット520及びプリコーディングユニット530を含み、
ここで、送信ユニット510は、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信するためのものであり、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定される。
【0198】
ポート受信ユニット520は、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信するためのものであり、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定される。
【0199】
プリコーディングユニット530は、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定するためのものである。
【0200】
本出願の実施形態に係る装置は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報のレシプロシティを適用することで、端末は、ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することができ、ダウンリンクチャネルの遅延情報を追加で計算する必要がないため、端末の計算の複雑さが軽減され、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減され、システムパフォーマンスをさらに向上させることができる。
【0201】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、送信ユニット510は、具体的には、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第1のCSI-RSを送信するためのものであり、
ここで、前記第1のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第1のビームは、すべての空間領域基底ベクトルとすべての周波数領域基底ベクトルに基づいて確定される。
【0202】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第1のビームの数は2L+M-1以上であり、
ここで、少なくとも2L個の第1のビームは2L個の空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、少なくともM-1個の第1のビームは所定空間領域基底ベクトルとM-1個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記所定空間領域基底ベクトルは2L個の空間領域基底ベクトルのうちの1つである。
【0203】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、送信ユニット510は、具体的には、
アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされた第2のCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信するためのものであり、
ここで、前記第2のCSI-RSに対するビームフォーミングに使用される第2のビームは、すべての空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルの一部に基づいて確定され、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は周波数領域基底ベクトルの別の部分を指示するためのものである。
【0204】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記空間領域基底ベクトルの数は2Lであり、前記周波数領域基底ベクトルの数はMであり、L及びMはいずれも正整数であり、
前記第2のビームの数は2LM’以上であり、ここで、M’はM未満の正整数であり、
少なくとも2LM’個の第2のビームは2L個の空間領域基底ベクトル及び任意のM’個の周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記任意のM’個の周波数領域基底ベクトルには第1の周波数領域基底ベクトルが含まれ、前記第1の周波数領域基底ベクトルの要素はすべて1であり、
前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数120】
ビット指示情報を含み、ここで、NはPMIサブバンドの数であり、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、M-M’個の周波数領域基底ベクトルの始点を指示するための
【数121】
ビット、及びM-M’個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数122】
ビット指示情報を含み、
又は、前記周波数領域基底ベクトル指示情報は、連続するM個の周波数領域基底ベクトルを指示するための
【数123】
ビットを含む。
【0205】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、前記ビームフォーミングに使用されるビームは、空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルに対してクロネッカー積の計算を行うことによって得られる。
【0206】
上記のいずれかの実施形態に基づいて、当該装置は、
前記端末から送信されたSRSを受信することと、
前記SRSに基づいて、前記アップリンクチャネルに対応する空間領域基底ベクトル及び周波数領域基底ベクトルを確定することとに用いられるSRS受信ユニットを更に含む。
【0207】
図6は本出願の実施形態に係る端末のエンティティ構造の概略図である。図6に示すように、当該端末は、プロセッサ(processor)601、通信インターフェース(Communications Interface)602、メモリ(memory)603及び通信パス604を含み、ここで、プロセッサ601、通信インターフェース602、メモリ603は通信パス604を介して互いに通信する。プロセッサ601は、メモリ603に格納されプロセッサ601で実行可能なコンピュータプログラムを呼び出して、以下のステップを実行することができる。即ち、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを実行することができる。
【0208】
ただし、本実施形態に係る端は、上記方法実施形態におけるすべての方法のステップを実行することができ、同じ技術的効果を達成することができる。ここでは、この実施形態における、方法の実施形態と同じ部分および同じ技術的効果は繰り返されない。
【0209】
また、上記のメモリ630内の論理命令は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよく、独立した製品として販売されたり、使用されたりする時、1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本出願の実施形態の技術案案は、その本質、または先行技術に寄与する部分または当該技術案の一部が、ソフトウェア製品の形態で具体化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又は端末など)に本出願の各実施形態の前記方法のステップのすべて又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前記記憶媒体は、USBディスク、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0210】
図7は、本出願の実施形態に係るネットワーク側のエンティティ構造の概略図である。図7に示すように、当該ネットワーク側は、プロセッサ(processor)701、通信インターフェース(Communications Interface)702、メモリ(memory)703及び通信パス704を含んでもよい。ここで、プロセッサ701、通信インターフェース702、メモリ703は通信パス704を介して互いに通信する。プロセッサ701は、メモリ703に格納されプロセッサ701で実行可能なコンピュータプログラムを呼び出して、以下のステップを実行することができる。即ち、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信することであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されることと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを実行することができる。
【0211】
ただし、本実施形態に係るネットワーク側は、上記方法実施形態におけるすべての方法のステップを実行することができ、同じ技術的効果を達成することができる。ここでは、この実施形態における、方法の実施形態と同じ部分および同じ技術的効果は繰り返されない。
【0212】
また、上記メモリ703内の論理命令は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよく、独立した製品として販売されたり、使用されたりする時、1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本出願の実施形態の技術案は、その本質、または先行技術に寄与する部分または当該技術案の一部が、ソフトウェア製品の形態で具体化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器など)に本出願の各実施形態の前記方法のステップのすべて又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前記記憶媒体は、USBディスク、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0213】
本出願の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記各実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法が実現される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。当該方法は、例えば、ネットワーク側からアンテナポートを介して送信されたビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を受信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームはアップリンクチャネルの角度情報、又はアップリンクチャネルの角度情報及び遅延情報に基づいて確定され、前記角度情報は空間領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記遅延情報は周波数領域基底ベクトルに基づいて確定されることと、前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて、データ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を確定することと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数を前記ネットワーク側にフィードバックすることで、前記ネットワーク側が前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを含む。
【0214】
本出願の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記各実施形態に係るチャネル状態情報フィードバック方法が実現される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。当該方法は、例えば、アンテナポートを介して端末にビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報を送信することであって、ここで、ビームフォーミングに使用されるビームは空間領域基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルと周波数領域基底ベクトルに基づいて確定され、前記空間領域基底ベクトルと前記周波数領域基底ベクトルはアップリンクチャネルに基づいて確定されることと、前記端末からフィードバックされたデータ転送用のポート指示情報とポート組み合わせ係数を受信することであって、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数は、前記端末が前記ビームフォーミングされたCSI-RS、又はビームフォーミングされたCSI-RSと周波数領域基底ベクトル指示情報に基づいて確定されることと、前記ポート指示情報とポート組み合わせ係数に基づいて、ダウンリンク転送データのプリコーディングを確定することとを含む。
【0215】
上記の装置の実施形態は、単なる例示的なものであり、ここでは分離した構成部品として説明したユニットは、物理的に分離されているものでもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、ユニットとして示した部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの場所に位置していてもよく、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。本実施形態の技術案の目的は、実際のニーズに応じて、ここでのモジュールの一部またはその全部を選択することにより達成することができる。当業者であれば、創造的な労働を要しない前提で、本出願の技術案を理解して実施することができる。
【0216】
上記の実施形態の説明から当業者にとって明らかなように、各実施形態は、必要となる共通のハードウェアプラットフォームとソフトウェアを組み合わせることにより実現されてもよいし、ハードウェアにより実現されてもよいことが理解できる。このような理解に基づいて、上記の技術案は、その本質、又は従来技術に寄与する部分が、ソフトウェア製品の形態で具現化されることができる。当該コンピュータソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置など)に各実施形態または実施形態のいくつかの部分に記載された方法を実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0217】
最後に、上記実施形態は、本出願の技術案を説明するためのものに過ぎず、限定するためのものではない。上記の実施形態を参照して本出願を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として上記の各実施形態に記載された技術案を変更し、又はその一部の技術的特徴を等価的に置き換えることができ、これらの変更又は置き換えが、対応する技術案の本質を本出願の各実施形態の技術案の趣旨及び範囲から逸脱させるものではないと理解できるはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7