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特許7566927マルチキャスト/ブロードキャストセッションのためのアクセスネットワークシグナリングおよびリソース配分
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】マルチキャスト/ブロードキャストセッションのためのアクセスネットワークシグナリングおよびリソース配分
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/40 20180101AFI20241007BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20241007BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20241007BHJP
   H04W 72/04 20230101ALI20241007BHJP
   H04W 92/16 20090101ALI20241007BHJP
【FI】
H04W76/40
H04W4/06
H04W28/06 110
H04W72/04
H04W92/16
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022564257
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2020086630
(87)【国際公開番号】W WO2021109428
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チー, タオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, リーピン
(72)【発明者】
【氏名】ジュー, ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ, クン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0077287(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0207773(US,A1)
【文献】特開2018-078491(JP,A)
【文献】Samsung,Solution for unicast-multicast delivery mode switch,3GPP TSG SA WG2#136AH S2-2000891,フランス,3GPP,2020年01月07日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell, KT,Corrections on UE Context Setup procedure,3GPP TSG RAN WG3 adhoc_R3-AH-1801 R3-180525,フランス,3GPP,2018年01月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
線リソース配分のための方法であって、前記方法は、第1のアクセスネットワークノード(ANN)によって実行され、前記第1のANNは、無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第2のANNと通信し、前記方法は、
MBSセッションに関する第1のリソース配分を実行することであって、前記MBSセッションは、前記第2のANNによってサービス提供される複数のユーザ機器(UE)のセットを標的化する、ことと、
複数のUEの前記セットを複数のUEの第1のサブセットと複数のUEの第2のサブセットとに分割することであって、複数のUEの前記第1のサブセットおよび複数のUEの前記第2のサブセットは、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、それぞれ、エアインターフェースを経由して前記MBSセッションデータを前記第2のANNから受信するためのものであるか、または、複数のUEの前記セットを前記第1のサブセットと前記第2のサブセットとに分割することに関する情報前記第2のANNから受信するためのものである、ことと、
定のシグナリングメッセージフォーマットに従って、1つ以上のシグナリングメッセージを前記第2のANNに伝送することであって、前記1つ以上のシグナリングメッセージのそれぞれは、前記MBSセッションに関する第2のリソース配分および構成の確立、修正、または解放を実行することを前記第2のANNに行わせるための前記MBSセッションに関する識別子備える、ことと、
前記第2のANNから、前記所定のシグナリングメッセージフォーマットに基づく1つ以上の応答メッセージを受信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のANNは、gNB中央ユニット(CU)を備え、前記第2のANNは、gNB分散ユニット(DU)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MBSセッションに関する前記第1のリソース配分を実行することは、前記MBSセッションに関する少なくとも1つの無線ベアラ(RB)を配分することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記MBSセッションに関する前記少なくとも1つのRBを配分することは、種々のサービスの品質(QoS)レベルを有する前記MBSセッションのQoSフローを前記少なくとも1つのRBにマッピングすることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のシグナリングメッセージまたは前記1つ以上の応答メッセージそれぞれは、
コンテキスト設定要求メッセージ、または、
コンテキスト修正要求メッセージ
のうちの1つを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記第2のANNを用いて、複数のMBSセッション配信インスタンスを双方向的に管理することさらに含み、
前記複数のMBSセッション配信インスタンスはPTP配信インスタンスのセットと1つ以上のPTM配信インスタンスを備え、前記PTP配信インスタンスのセットの各PTP配信インスタンスは、複数のUEの前記第1のサブセットのうちの1つ対応し、1つ以上のPTM配信インスタンスのそれぞれは、複数のUEの前記第2のサブセットの少なくとも1つのUE対応する、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のシグナリングメッセージそれぞれは、前記第1のANNと前記第2のANNとの間の制御情報交換の単一のプロシージャコード空間に属する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上のシグナリングメッセージそれぞれは、UE関連付けシグナリングを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のANNは、前記1つ以上のシグナリングメッセージを累積的に処理することにより、前記第2のANNが、特定のPTM配信インスタンスを確立または修正することを可能にするとともに、前記特定のPTM配信インスタンスに属するUEを識別することを可能にする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のシグナリングメッセージそれぞれは、モードインジケータをさらに備え、前記モードインジケータは、標的UEが前記PTPモードまたは前記PTMモードにおいて前記MBSセッションを受信するべきかどうかを示す請求項8に記載の方法。
【請求項11】
複数のUEの前記第1のサブセットおよび複数のUEの前記第2のサブセットは、重複する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
線リソース配分のための方法であって、前記方法は、無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第1のアクセスネットワークノード(ANN)および第2のANNによって実行され、前記方法は、
前記第1のANNが、コアネットワークからマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションのコンテキスト情報を受信することと、
前記第1のANNが、前記MBSセッションに関する少なくとも1つの無線ベアラ(RB)を配分することと、
前記第1のANNが、複数のユーザ機器(UE)のセットを識別することであって、複数のUEの前記セットは、前記MBSセッションによって標的化され、かつ、前記第2のANNによってサービス提供される、ことと、
前記第1のANNまたは前記第2のANNが、複数のUEの前記セットを複数のUEの第1のサブセットと複数のUEの第2のサブセットに分割することであって、複数のUEの前記第1のサブセットおよび複数のUEの前記第2のサブセットは、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、それぞれ、エアインターフェースを経由して、前記MBSセッションを前記第2のANNから受信するためのものである、こと
を含む、方法。
【請求項13】
PHYリソースを除いて、前記1つ以上のPTP配信インスタンスまたは前記1つ以上のPTM配信インスタンスのうちの1つに関する前記リソース配分それぞれは、ダウンリンクデータパケットの処理の順序で、上位層から下位層へのプロトコルスタック層エンティティまたはトンネル、すなわち、
PDCPエンティティと、
F1-Uトンネルと、
RLCエンティティと
のうちの少なくとも1つを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記2つの配信インスタンスは、前記F1-Uトンネルおよび前記F1-Uトンネルよりも上位の他のエンティティを共有し、前記F1-Uトンネルよりも下位の別個のエンティティを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記2つの配信インスタンスは、前記PDCPエンティティおよび前記PDCPエンティティよりも上位の全てのエンティティを共有し、前記PDCPエンティティよりも下位の別個のエンティティを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
1のアクセスネットワークノード(ANN)であって、前記第1のANNは、第2のANNと通信し、前記第1のANNは、コンピュータ命令を記憶するためのメモリと、前記メモリと通信するプロセッサとを備え、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、前記プロセッサは、
MBSセッションに関する第1のリソース配分を実行することであって、前記MBSセッションは、前記第2のANNによってサービス提供される複数のユーザ機器(UE)のセットを標的化する、ことと、
複数のUEの前記セットを複数のUEの第1のサブセットと複数のUEの第2のサブセットとに分割することであって、複数のUEの前記第1のサブセットおよび複数のUEの前記第2のサブセットは、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、それぞれ、エアインターフェースを経由して前記MBSセッションデータを前記第2のANNから受信するためのものであるか、または、複数のUEの前記セットを前記第1のサブセットと前記第2のサブセットとに分割することに関する情報前記第2のANNから受信するためのものである、ことと、
定のシグナリングメッセージフォーマットに従って、1つ以上のシグナリングメッセージを前記第2のANNに伝送することであって、前記1つ以上のシグナリングメッセージのそれぞれは、前記MBSセッションに関する第2のリソース配分および構成の確立、修正、または解放を実行することを前記第2のANNに行わせるための前記MBSセッションに関する識別子備える、ことと、
前記第2のANNから、前記所定のシグナリングメッセージフォーマットに基づく1つ以上の応答メッセージを受信することと
を前記第1のANNに行わせるように構成されている、第1のANN。
【請求項17】
前記第1のANNは、gNB中央ユニット(CU)を備え、前記第2のANNは、gNB分散ユニット(DU)を備える、請求項16に記載の第1のANN。
【請求項18】
デバイスであって、前記デバイスは、コンピュータ命令を記憶するためのメモリと、前記メモリと通信するプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータ命令を実行すると、請求項12に記載の方法を実行するように構成されている、デバイス。
【請求項19】
コンピュータコードが記憶されている非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体であって、前記コンピュータコードは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1に記載の方法を実行することを前記1つ以上のプロセッサに行わせる、非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム媒体
【請求項20】
コンピュータコードが記憶されている非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体であって、前記コンピュータコードは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項12に記載の方法を実行することを前記1つ以上のプロセッサに行わせる、非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム媒体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、無線通信ネットワークにおけるマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションコンテキスト管理およびリソース配分を対象とし、具体的には、ユーザ機器へのMBSセッションデータまたはパケットデータユニット(PDU)のポイントツーポイント(PTP)およびポイントツーマルチポイント(PTM)伝送に関するアクセスネットワークレベルシグナリングおよびリソース配分を対象とする。
【背景技術】
【0002】
無線通信ネットワークにおいて、マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)に関する需要が、常に存在している。そのようなサービスは、初期のテレビのような地上波放送のビデオ放送サービスから、公共安全、車車間・路車間(V2X)、モノのインターネット(IoT)、および他の用途分野へと徐々に拡大している。柔軟かつ動的なリソース配分およびシグナリング機構が、異なる受信条件および要件を有する複数のユーザ機器(UE)へのMBSセッションデータの信頼性のある効率的な配信を達成するために望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、MBSセッションリソース配分、具体的には、コンテキスト管理および配信モード切替に関する方法、システム、およびデバイスに関する。特に、本開示は、無線アクセスネットワークにおいてMBSセッションをサポートするためのアーキテクチャを説明する。そのようなMBSセッションはそれぞれ、アクセスネットワークによって、1つまたはそれを上回るポイントツーポイント(PTPまたはユニキャスト)およびポイントツーマルチポイント(PTMまたはマルチキャスト)配信インスタンスに柔軟かつ動的に配信される。したがって、MBSに参加するUEのサブセットは、PTPのような様式および品質においてMBSセッションを受信するように構成されてもよい。アーキテクチャはさらに、PTPモードとPTMモードとの間のMBSセッションに参加するUEのうちの1つまたはそれを上回るもののアクセスネットワークレベル切替を可能にする。そのような切替は、アプリケーション層の関与を伴わずに動的にもたらされる。PTPおよびPTM配信インスタンスに関するリソース配分および構成は、中央ユニット(CU)と1つまたはそれを上回る分散ユニット(DU)との間でアクセスネットワークにおいて協調的に実施されてもよい。そのような協調的リソース配分および構成は、CUとDUとの間のシグナリングメッセージに関する新規のアーキテクチャを使用してもたらされてもよい。
【0004】
いくつかの例示的実装では、無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第2のANNと通信する第1のアクセスネットワークノード(ANN)によって実施される、無線リソース配分のための方法が、開示される。本方法は、コアネットワークからマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションのコンテキスト情報を受信するステップと、セッションに関する第1のリソース配分を実施するステップと、MBSセッションによって標的化され、第2のANNによってサービス提供される、ユーザ機器(UE)のセットを識別するステップと、それぞれ、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、エアインターフェースを経由して、第2のANNからMBSセッションデータを受信するために、UEのセットをUEの第1のサブセットおよび第2のサブセットに分割する、または第2のANNから分割を受信するステップと、第2のANNに、所定のシグナリングメッセージフォーマットに従って、それぞれ、第2のANNに、MBSセッションに関する第2のリソース配分および構成の確立、修正、または解放を実施させるためのMBSセッションに関する識別子を備える、1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージを伝送するステップと、第2のANNから、所定のシグナリングメッセージフォーマットに基づく1つまたはそれを上回る応答メッセージを受信するステップとを含んでもよい。
【0005】
いくつかの他の実装では、無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第1のアクセスネットワークノード(ANN)および第2のANNによって実施される、無線リソース配分のための方法が、開示される。本方法は、第1のANNによって、コアネットワークからマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションのコンテキスト情報を受信するステップと、第1のANNによって、MBSセッションに関する少なくとも1つの無線ベアラ(RB)を配分するステップと、第1のANNによって、MBSセッションによって標的化され、第2のANNによってサービス提供される、ユーザ機器(UE)のセットを識別するステップと、第1のANNまたは第2のANNによって、それぞれ、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、エアインターフェースを経由して、第2のANNからMBSセッションを受信するために、UEのセットをUEの第1のサブセットおよび第2のサブセットに分割するステップと、第1のANNと第2のANNとの間で、それぞれ、MBSセッションに関する第1のANNおよび第2のANNにおける1つまたはそれを上回るPTPまたはPTM配信インスタンスに関するリソース配分を配分、修正、または解放するためのMBSセッションに関する識別子を備える、1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージを交換するステップとを含んでもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第2のANNと通信する第1のアクセスネットワークノード(ANN)によって実施される無線リソース配分のための方法であって、前記方法は、
コアネットワークからマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションのコンテキスト情報を受信することと、
前記MBSセッションに関する第1のリソース配分を実施することと、
前記MBSセッションによって標的化され、前記第2のANNによってサービス提供されるユーザ機器(UE)のセットを識別することと、
それぞれ、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、エアインターフェースを経由して、前記第2のANNから前記MBSセッションデータを受信するために、前記UEのセットをUEの第1のサブセットおよび第2のサブセットに分割するか、または、前記第2のANNから前記分割を受信することと、
前記第2のANNに、所定のシグナリングメッセージフォーマットに従って、前記第2のANNに、前記MBSセッションに関する第2のリソース配分および構成の確立、修正、または解放を実施させるための前記MBSセッションに関する識別子をそれぞれが備える1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージを伝送することと、
前記第2のANNから、前記所定のシグナリングメッセージフォーマットに基づく1つまたはそれを上回る応答メッセージを受信することと
を含む、方法。
(項目2)
前記MBSセッション識別子は、
前記MBSセッションと関連付けられるセッション識別子、
ソースアドレスを伴うIPマルチキャストアドレス、
ソースアドレスを伴わないIPマルチキャストアドレス、
前記第2のANNへの前記MBSセッションを識別するために前記第1のANNにおいて発生される第1のインターフェース識別子、
前記第1のANNへの前記MBSセッションを識別するために前記第2のANNにおいて発生される第2のインターフェース識別子、
前記MBSセッションに関する一時モバイルグループ識別(TMGI)、または、
前記第1のANNおよび前記第2のANN内または公衆地上モバイルネットワーク(PLMN)内の前記MBSセッションを一意に識別する識別子
のうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1のANNは、gNB中央ユニット(CU)を備え、前記第2のANNは、gNB分散ユニット(DU)を備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記コアネットワークからの前記MBSセッションのコンテキスト情報は、
前記MBSセッションによって標的化されるUEのリスト、
前記MBSセッションに関するMBSエリアのリスト、または、
前記MBSセッションのQoSフローに関するサービスの品質(QoS)情報
のうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記MBSセッションに関する前記第1のリソース配分を実施することは、前記MBSセッションに関する少なくとも1つの無線ベアラ(RB)を配分することを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記MBSセッションに関する前記少なくとも1つのRBを配分することは、種々のサービスの品質(QoS)レベルを有する前記MBSセッションのQoSフローを前記少なくとも1つのRBにマッピングすることを含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージまたは前記1つまたはそれを上回る応答メッセージはそれぞれ、
コンテキスト設定要求、
コンテキスト設定要求応答、
コンテキスト修正要求、
コンテキスト修正要求応答、
コンテキスト修正確認、
コンテキスト解放要求、または、
通知
のうちの1つを備える、項目5に記載の方法。
(項目8)
前記第2のANNを用いて、複数のMBSセッション配信インスタンスを双方向的に管理すること
をさらに含み、
前記複数のMBSセッション配信インスタンスは、前記UEの第1のサブセットのうちの1つにそれぞれが対応するPTP配信インスタンスのセットを備え、1つまたはそれを上回るPTM配信インスタンスは、前記UEの第2のサブセットの少なくとも1つのUEにそれぞれが対応する、
項目5に記載の方法。
(項目9)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれ、前記第1のANNと前記第2のANNとの間の制御情報交換の単一のプロシージャコード空間に属する、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれ、UE関連付けシグナリングを備える、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記第1のANNは、前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージを累積的に処理し、前記第2のANNが、特定のPTM配信インスタンスを確立または修正し、前記特定のPTM配信インスタンスに属するUEを識別することを可能にする、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれさらに、標的UEが前記PTPモードまたは前記PTMモードにおいて前記MBSセッションを受信するべきかどうかを示すモードインジケータを備える、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記MBSセッションに関する第1のUEと関連付けられる初期シグナリングメッセージを伝送し、前記第2のANNに、前記第2のANNにおいて前記MBSセッションに関する初期コンテキストを確立させる、および/または前記第1のUEと関連付けられる配信インスタンスに関して前記第2のANNにおいて初期リソース配分および構成を提供させることと、
任意のUEと関連付けられる後続シグナリングメッセージを伝送し、前記第2のANNに、前記第2のANNにおける前記MBSセッションのコンテキストの修正および/または前記MBSセッションに関する前記第2のANNにおける前記第2のリソース配分および構成の修正を実施させることと
を含む、項目10に記載の方法。
(項目14)
前記第2のANNにおける前記MBSセッションに関する前記初期コンテキストまたは前記修正されたコンテキストは、
前記MBSセッションによって標的化されるUEのリスト、
前記MBSセッションに関するブロードキャスト/マルチキャストエリアのリスト、または、
前記MBSセッションのQoSフローに関するサービスの品質(QoS)情報
のうちの少なくとも1つを備える、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記1つまたはそれを上回る応答メッセージはそれぞれ、前記制御情報交換の単一のプロシージャコード空間に属する、項目10に記載の方法。
(項目16)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれ、MBS関連付けシグナリングのために提供される前記第1のANNと前記第2のANNとの間の制御情報交換の単一のプロシージャコード空間に属する、項目8に記載の方法。
(項目17)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれ、
前記UEの第1のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものが前記PTPモードにおいて前記MBSセッションを受信するための前記リソース配分および構成をもたらすための第1の制御情報、または、
前記UEの第2のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものが前記PTMモードにおいて前記MBSセッションを受信するための前記リソース配分および構成をもたらすための第2の制御情報
のうちの少なくとも1つを備える、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記第1の制御情報は、前記UEの第1のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものが前記PTPモードにおいて前記MBSセッションを受信するために、RB毎の粒度において前記構成のリソース配分をもたらす、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記第1の制御情報は、前記UEの第1のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものが前記PTPモードにおいて前記MBSセッションを受信するために、MBSセッション粒度において前記構成のリソース配分をもたらす、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記第2の制御情報は、前記UEの第2のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものが前記PTMモードにおいて前記MBSセッションを受信するために、MBSセッション粒度において前記構成のリソース配分をもたらす、項目17に記載の方法。
(項目21)
前記1つまたはそれを上回る応答メッセージはそれぞれ、前記制御情報交換の単一のプロシージャコード空間に属する、項目16に記載の方法。
(項目22)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージのうちの少なくとも1つは、前記第1のANNと前記第2のANNとの間の制御情報交換の第1のプロシージャコード空間に属し、
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージのうちの少なくとも1つは、前記第1のプロシージャコード空間と異なる前記第1のANNと前記第2のANNとの間の制御情報交換の第2のプロシージャコード空間に属する、
項目8に記載の方法。
(項目23)
前記第1のプロシージャコード空間に属するシグナリングメッセージは、UE関連付けシグナリングを備え、
前記第2のプロシージャコード空間に属するシグナリングメッセージは、MBS関連付けシグナリングである、
項目22に記載の方法。
(項目24)
前記1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージはそれぞれ、前記第1のプロシージャコード空間または前記第2のプロシージャコード空間のいずれかを指し示すインジケータを備える、項目22に記載の方法。
(項目25)
前記第1のプロシージャコード空間に属する各シグナリングメッセージは、前記PTPモードにおいて前記MBSセッションを受信するために、前記UEの第1のサブセットのうちの1つに関する前記第2のANNにおけるリソース配分および構成をもたらすために使用され、
前記第2のプロシージャコード空間に属する各シグナリングメッセージは、前記PTMモードにおいて前記MBSセッションを受信するために、前記UEの第2のサブセットのうちの1つまたはそれを上回るものに関する前記第2のANNにおけるリソース配分および構成をもたらすために使用される、
項目22に記載の方法。
(項目26)
前記第1のプロシージャコード空間または前記第2のプロシージャコード空間に属する各シグナリングメッセージは、RB毎の粒度において前記リソース配分をもたらす、項目22に記載の方法。
(項目27)
前記第1のプロシージャコード空間または前記第2のプロシージャコード空間に属する各シグナリングメッセージは、MBSセッション粒度において前記構成のリソース配分をもたらす、項目22に記載の方法。
(項目28)
前記1つまたはそれを上回る応答メッセージはそれぞれ、前記制御情報交換の第1または第2のプロシージャコード空間に属する、項目22に記載の方法。
(項目29)
前記UEの第1のセットおよび前記UEの第2のセットは、重複する、項目1に記載の方法。
(項目30)
無線通信ネットワークのアクセスネットワークにおいて第1のアクセスネットワークノード(ANN)および第2のANNによって実施される無線リソース配分のための方法であって、前記方法は、
前記第1のANNによって、コアネットワークからマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)セッションのコンテキスト情報を受信することと、
前記第1のANNによって、前記MBSセッションに関する少なくとも1つの無線ベアラ(RB)を配分することと、
前記第1のANNによって、前記MBSセッションによって標的化され、前記第2のANNによってサービス提供されるユーザ機器(UE)のセットを識別することと、
前記第1のANNまたは前記第2のANNによって、それぞれ、ポイントツーポイント(PTP)モードおよびポイントツーマルチポイント(PTM)モードにおいて、エアインターフェースを経由して、前記第2のANNから前記MBSセッションを受信するために、前記UEのセットをUEの第1のサブセットおよび第2のサブセットに分割することと、
前記第1のANNと前記第2のANNとの間で、前記MBSセッションに関する前記第1のANNおよび前記第2のANNにおける1つまたはそれを上回るPTPまたはPTM配信インスタンスに関するリソース配分を配分、修正、または解放するための前記MBSセッションに関する識別子をそれぞれが備える1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージを交換することと
を含む、方法。
(項目31)
前記PHYリソースを除いて、前記1つまたはそれを上回るPTPまたはPTM配信インスタンスのうちの1つに関する前記リソース配分は、それぞれが、ダウンリンクデータパケットの処理の順序で、上位層から下位層へのプロトコルスタック層エンティティまたはトンネル、すなわち、
SDAPエンティティと、
PDCPエンティティと、
F1-Uトンネルと、
RLCエンティティと、
MACエンティティと
のうちの少なくとも1つを備える、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記2つの配信インスタンスは、前記SDAPエンティティ、前記PDCPエンティティ、前記F1-Uトンネル、および前記RLCエンティティを共有する、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記2つの配信インスタンスは、前記F1-Uトンネルおよび前記F1-Uトンネルよりも上位の他のエンティティを共有し、前記F1-Uトンネルよりも下位の別個のエンティティを備える、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記2つの配信インスタンスは、前記PDCPエンティティおよび前記PDCPエンティティよりも上位の全てのエンティティを共有し、前記PDCPエンティティよりも下位の別個のエンティティを備える、項目31に記載の方法。
(項目35)
前記2つの配信インスタンスは、前記SDAPエンティティを共有し、前記SDAPエンティティよりも下位の別個のエンティティを備える、項目31に記載の方法。
(項目36)
前記2つの配信インスタンスは、別個のSDAPエンティティと、PDCPエンティティと、F1-Uトンネルと、RLCエンティティとを備える、項目31に記載の方法。
(項目37)
プロセッサと、メモリとを備える1つまたはそれを上回るネットワークノードであって、前記プロセッサは、前記メモリからコンピュータコードを読み取り、項目1-36のいずれか1項に記載の方法を実装するように構成される、1つまたはそれを上回るネットワークノード。
(項目38)
コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読媒体は、命令を備え、前記命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、項目1-36のいずれか1項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、例示的無線通信ネットワークアーキテクチャを示す。
【0007】
図2図2は、中央無線アクセスネットワークノード(ANN)および分散無線アクセスネットワークノードにおける制御プレーンおよびユーザプレーンの例示的プロトコルスタックを示す。
【0008】
図3図3は、ポイントツーポイント(PTP)およびポイントツーマルチポイント(PTM)配信モードにおいてMBSを異なるセルによってサービス提供されるUEのグループに配信するための異なる層およびネットワークエンティティを通した例示的リソース配分およびデータ経路を示す。
【0009】
図4図4は、サービングセル内の種々のUE間の配信モードおよび配信インスタンスの例示的サービングセル構成および属性を示す。
【0010】
図5図5は、中央ユニットANNおよび分散ユニットANNによってMBSコンテキストおよびリソース配分を管理するための例示的シグナリングフローを示す。
【0011】
図6図6は、PDCP PDUをCUからDUに伝送するための例示的データトンネル構成を示す。
【0012】
図7図7は、PDCP PDUをCUからDUに伝送するための別の例示的データトンネル構成を示す。
【0013】
図8図8は、PDCP PDUをCUからDUに伝送および再伝送し、UEのPDCPステータス報告をDUからCUに伝送するための別の例示的データトンネル構成を示す。
【0014】
図9図9は、PDCP PDUをCUからDUに伝送および再伝送し、UEのPDCPステータス報告をDUからCUに伝送するための別の例示的データトンネル構成を示す。
【0015】
図10図10は、PDCP PDUをCUからDUに伝送および再伝送し、UEのPDCPステータス報告をDUからCUに伝送するための別の例示的データトンネル構成を示す。
【0016】
図11図11は、配信インスタンスに関するユーザプレーンアーキテクチャに関する例示的オプションを示す。
【0017】
図12図12は、配信インスタンスに関するユーザプレーンアーキテクチャに関する他の例示的オプションを示す。
【0018】
図13図13は、配信インスタンスに関するユーザプレーンアーキテクチャに関するさらにいくつかの他の例示的オプションを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
詳細な説明
以下の説明および図面は、本開示の種々の原理が実行され得る、いくつかの例示的様式を示す、本開示のある例証的実装を詳細に記載する。しかしながら、例証される実施例は、本開示の多くの可能性として考えられる実施形態を網羅しない。本開示の他の物体、利点、および新規の特徴が、図面と併せて考慮されるとき、以下の詳細な説明に記載されるであろう。
緒言
【0020】
マルチキャストブロードキャストサービス(MBS)が、無線システムにおいてある程度提供されている。そのような実施例のうちの1つは、4G無線通信システムにおける進化したマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(eMBMS)技術アーキテクチャを含む。しかしながら、eMBMS技術の種々の限界は、従来的なテレビのような地上波ビデオ放送用途から、限定ではないが、公共安全、車車間・路車間(V2X)、モノのインターネット(IoT)、および同等物を含む用途シナリオへのセルラーブロードキャストサービスの拡大を制限している。特に、従来的なeMBMSブロードキャストネットワークアーキテクチャは、本質的に、準静的ビデオサービス配布のために設計された。例えば、エアインターフェースを経由するLTE eMBMSの配信は、UEからのいかなるフィードバックにも依拠しない、またはUEからの非常に限定されたフィードバックに依拠する。したがって、ネットワークは、ユーザの受信関心度およびMBSの受信品質を非常に限定された範囲までしか理解することができない。結果として、そのようなネットワークアーキテクチャは、柔軟かつ動的なリソース配分およびMBSのスケジューリングを提供することが可能ではなく、それによって、エアインターフェースリソースの非効率的な使用につながる。
【0021】
単一セルポイントツーマルチポイント(SC-PTM)技術が、エアインターフェーススケジューリングの柔軟性をある程度まで改良するために導入された。しかしながら、SC-PTM技術は、本質的に、SC-PTM技術の以前のネットワークアーキテクチャの同一の基礎に依拠し、単に、単一セルにおける独立したスケジューリングに基づくエアインターフェースデータベアリング機構を追加する。例えば、従来的なeMBMSにおいて物理マルチキャストチャネルを使用する代わりに、SC-PTM技術は、代わりに、ユニキャストデータとより一貫するPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)を使用する。そのような改良にもかかわらず、SC-PTM技術は、それにもかかわらず、例えば、ブロードキャストエリア構成の準静的特性に関連する問題をアーキテクチャレベルで解決することができない。さらに、ネットワーク側技術としてのSC-PTMは、既存の3GPP(登録商標)フレームワークにおける柔軟かつ強力なエアインターフェースと適正に協調されない。したがって、通信リソースの効率的な利用を達成し、サービス信頼性および継続性を確実にすることが、困難であり得る。
【0022】
特に、その受信品質がダウングレードまたは改良されたとき、MBSセッションデータを受信するUEが、ポイントツーマルチポイント配信モードからポイントツーポイント配信モードに(逆もまた同様である)切り替わる必要性が、存在し得る。上記に説明されるeMBMS等の現在のLTEマルチキャストブロードキャスト技術に基づいて、そのようなUEが、アプリケーション層を通してユニキャストとブロードキャストとの間で切り替わることのみが可能である。結果として、長い切替遅延および潜在的なサービス中断が、生じ得る。そのような遅延および中断は、公共安全用途のためのMCPTT(ミッションクリティカルプッシュツートーク)等の時間依存のマルチキャストブロードキャストサービスにおいて許容不可能であり得る。
【0023】
下記の種々の実装は、無線アクセスネットワークにおいてMBSセッションをサポートするためのアーキテクチャを説明する。そのようなMBSセッションはそれぞれ、アクセスネットワークによって、1つまたはそれを上回るポイントツーポイント(PTPまたはユニキャスト)およびポイントツーマルチポイント(PTMまたはマルチキャスト)配信インスタンスとともに柔軟かつ動的に配信される。したがって、MBSに参加するUEのサブセットは、PTP様式においてMBSセッションデータを受信するように構成されてもよい。アーキテクチャはさらに、PTPモードとPTMモードとの間のMBSセッションに参加するUEのうちの1つまたはそれを上回るもののアクセスネットワークレベル切替を可能にする。そのような切替は、アプリケーション層の関与を伴わずに動的にもたらされる。PTPおよびPTM配信インスタンスに関するリソース配分および構成は、中央ユニット(CU)と1つまたはそれを上回る分散ユニット(DU)との間でアクセスネットワークにおいて協調的に実施されてもよい。そのような協調的リソース配分および構成は、CUとDUとの間のシグナリングメッセージに関する新規のアーキテクチャを使用してもたらされてもよい。
無線通信ネットワークアーキテクチャ
【0024】
図1は、ユーザ機器(UE)と、キャリアネットワークとを含む、例示的無線通信ネットワーク100を図示する。例えば、キャリアネットワークはさらに、無線アクセスネットワーク140と、コアネットワーク110とを含んでもよい。無線アクセスネットワークは、限定ではないが、gNB、eNodeB、NodeB、または他のタイプの基地局を含み得る、1つまたはそれを上回る種々のタイプの無線基地局または無線アクセスネットワークノード(ANN)120および121を含んでもよい。アクセスネットワーク140は、コアネットワーク110にバックホールされる。例えば、無線ANN120はさらに、中央ユニット(CU)122および少なくとも1つの分散ユニット(DU)124および126の形態における複数の別個のANNを含んでもよい。CU122は、種々のF1インターフェースを介してDU1 124およびDU2 126と接続される。例えば、F1インターフェースはさらに、それぞれ、制御プレーンデータおよびユーザプレーンデータを搬送するために使用される、F1-Cインターフェースと、F1-Uインターフェースとを含んでもよい。UEは、エアインターフェースを経由してANN 120を介してキャリアネットワークに接続されてもよい。UEは、少なくとも1つのセルによってサービス提供されてもよい。図1の実施例では、UE1、UE2、およびUE3は、DU1のセル1 130によってサービス提供される一方、UE4およびUE5は、DU1のセル2 132によってサービス提供される。UEは、モバイルネットワークデバイスおよび固定ネットワークデバイスの両方を含んでもよい。例えば、UEは、限定ではないが、モバイル電話、ラップトップコンピュータ、タブレット、携帯情報端末、ウェアラブルデバイス、分散遠隔センサデバイス、車両オンボード通信機器、路側通信機器、およびデスクトップコンピュータを含んでもよい。図1および下記に説明される種々の実装は、5Gセルラー無線ネットワークの文脈において提供されるが、本明細書に説明される基礎原理は、限定ではないが、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、およびWiMaxネットワークを含む、他のタイプの無線アクセスネットワークに適用可能である。
【0025】
図2は、CU122とDU124との間のF1インターフェースの例示的プロトコルスタック実装200を図示する。CUおよびDUの制御プレーンは、F1-Cインターフェースによって接続される。CUおよびDUのユーザプレーンは、F1-Uインターフェースによって接続される。F1-Uインターフェースは、IPレベルデータ伝送に関してUDP/IPにさらに依拠する、GTP-Uプロトコルに基づく。
【0026】
特に、無線アクセスネットワークノードの機能は、CUとDUとの間で分割されてもよい。CUは、RRC(無線リソース制御)、SDAP(サービスデータ適合プロトコル)、およびPDCP(パケットデータ収束プロトコル)プロトコルをホストする。DUは、RLC(無線リンク制御)、MAC(媒体アクセス制御)、およびPHY(物理)層をホストする。ネットワークの下位層を伴うDUは、自律的に、またはCUによる制御下でリソースを配分することに関与してもよい。いくつかの実施形態では、CUは、複数のDUと関連付けられてもよく、それを制御する。
【0027】
いくつかの実施形態では、CUは、gNB中央ユニット(gNB-CU)であり、DUは、gNB分散ユニット(gNB-DU)である。
【0028】
CUとDUとの間のシグナリングプロトコルは、F1アプリケーションプロトコル(F1AP)と称される。対応するシグナリングは、2つのカテゴリ、すなわち、非UE関連付けおよびUE関連付けに分割されてもよい。そのようなシグナリングは、CUおよびDU相互作用をサポートするために使用される、種々のプロシージャとして実装されてもよい。例えば、コンテキスト設定プロシージャは、UEに関するDRB構成を含むUEコンテキストを確立するために使用される、UE関連付けプロシージャを表してもよい。別の実施例に関して、gNB-CU構成更新プロシージャおよびgNB-DU構成更新プロシージャは、F1インターフェースを経由してCUおよびDUが適切に相互運用するために必要とされるアプリケーションレベル構成データを更新するために使用される、非UE関連付けプロシージャである。特に、これらのF1APプロシージャは、独立して、または組み合わせてのいずれかで、柔軟な様式で呼び出されてもよい。これらのプロシージャはそれぞれ、応答メッセージをトリガする場合とそうではない場合がある、少なくとも1つのシグナリングメッセージと関連付けられてもよい。
【0029】
ユーザプレーンでは、F1-Uリンクは、図2に示されるように、例えば、UDPにわたるGPRSトンネリングプロトコル(GTP-U)に基づいて実装されてもよく、PDCPプロトコルデータユニット(PDU)の単位でユーザデータを搬送するために使用されてもよい。データは、CUからDUに(ダウンリンク)、またはDUからCUに(アップリンク)伝送されてもよい。CUが、複数のDUに接続され、それを制御するとき、CUから複数のDUへのダウンリンクデータ通信は、例えば、GTP-Uプロトコルに基づいてもよく、IPマルチキャストまたはIPポイントツーポイントトンネルにおいて搬送されてもよい。CUからのIPマルチキャストに参加するDUに関して、例えば、IPマルチキャストアドレスおよびトンネル識別子(例えば、トンネルエンドポイント識別子(TEID))を含む、IPマルチキャストトンネルを識別するための情報が、F1-Cインターフェースを介してCUからDUに提供されてもよい。CUからDUへのIPポイントツーポイント通信に関して、宛先IPアドレスおよびトンネル識別子が、CUがデータをDUに伝送するために、F1-Cリンクを介して、再び、DUによってCUに提供されてもよい。CUとDUとの間のデータトンネルは、双方向的であってもよい。言い換えると、単一のトンネルが、ダウンリンクおよびアップリンクの両方のデータ伝送をサポートしてもよい。
PTPおよびPTMモードにおけるMBSのアクセスネットワークレベル実装
【0030】
無線通信ネットワークは、マルチキャスト/ブロードキャストサービス(MBS)を少なくとも1つのUEに提供するように構成されてもよい。MBSセッションを確立するために、コアネットワークは、セッション管理関連コンテンツをアクセスネットワークに送信し、セッション管理関連コンテンツは、以下等のMBSに関するコンテキストを含む。
【0031】
・MBSセッションのQoSフローに対応するサービスの品質(QoS)情報。例えば、MBSセッションのQoSフローはそれぞれ、異なるQoSパラメータと関連付けられてもよい。対応するQoSパラメータを伴う各データフローは、QoSフローと称され得る。
【0032】
・MBSセッションが、マルチキャストセッションである場合、マルチキャストセッションと関連付けられる(またはマルチキャストセッションによって標的化される)UEのUEリスト。例えば、UEリストは、マルチキャストサービスを申請し、それを受信することを可能にされる、アクセスネットワークと関連付けられるUEのセットの識別子を含んでもよい。随意に、マルチキャストエリアリストが、必要とされる場合、含まれてもよい。マルチキャストエリアリストは、マルチキャストエリアインデックスのリストの形態において、またはセルのリストの形態において提供されてもよい。各マルチキャストエリアインデックスはさらに、セルリストにマッピングされてもよい。
【0033】
・MBSセッションが、ブロードキャストセッションである場合、ブロードキャストエリアリスト。例えば、ブロードキャストエリアリストは、ブロードキャストエリアインデックスのリストの形態において、またはセルのリストの形態において提供されてもよい。各ブロードキャストエリアインデックスはさらに、セルリストにマッピングされてもよい。マッピング関係は、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間の相互作用によって実装されてもよい、またはこれは、無線アクセスネットワークによって自律的に決定されてもよい。
【0034】
コアネットワークからMBSセッションコンテキスト情報を受信した後、アクセスネットワークはさらに、アクセスネットワークからUEへのMBSセッションデータの伝送または配信を実装し、必要とされる場合、UEから種々のステータス報告を受信するために、種々の通信リソースを配分する。そのようなMBSセッションデータの伝送は、無線ベアラのQoS粒度において実施されてもよい。対応して、種々の通信リソースは、無線ベアラ毎に配分されてもよい。本開示では、マルチキャスト/ブロードキャスト無線ベアラ(MRB)という用語は、MBSセッションをサービス提供する無線ベアラを表すために使用される。MRBは、代替として、無線ベアラ(RB)と称され得る。各MRBは、その独自のQoSパラメータと関連付けられる。
【0035】
MBSコンテキスト情報に基づいて、アクセスネットワークは、所定の、または動的に構成可能な基準に従って、QoSフローパラメータのあるセットを伴うMBSのQoSフローのそれぞれを、QoSフローのQoS要件を満たすQoSパラメータを有する対応するMRBにマッピングする。いくつかの実装では、複数のQoSが、1つのMRBにマッピングされてもよい。アクセスネットワークはさらに、エアインターフェースを介してマルチキャスト/ブロードキャストサービスセッションに参加するUEのそれぞれへの種々のMRBのUE特有配信モードを決定してもよい。そのような配信モードは、例えば、PTP配信モードまたはPTM配信モードを含んでもよい。
【0036】
PTP配信モードでは、MRBにマッピングされるMBSセッションのQoSフローは、特定のUEに関して配分される通信リソースを使用して、アクセスネットワークから特定のUEに伝送される。PTP配信モードにおけるUEは、したがって、ユニキャスト方式でMBSを受信するために独立したリソース配分を使用する。PTM配信モードでは、MRBにマッピングされるMBSのデータフローは、PTM UEグループに配分され、それによって共有される通信リソースを使用して、アクセスネットワークからUEのグループ(PTM UEグループと称される)に伝送される。いくつかの実装では、MBSセッションデータを受信するUEのセットは、それぞれ、PTPモードにおいてMBSセッションを受信するUEのサブセットと、PTMモードにおいてMBSセッションを受信するUEのサブセットとに分割される。PTMモードにおいてMBSセッションを受信するUEのサブセットは、複数のPTM UEグループにさらに分割されてもよい。PTM UEグループはそれぞれ、他のPTMグループとは別個の通信リソースを配分されてもよい。
【0037】
いくつかの実装では、1つの具体的UEが、PTPモードにおいてMBSセッションデータを受信し、動的にPTMモードに切り替えられてもよい、または逆もまた同様である。いくつかの実装では、1つの具体的UEが、PTPモードおよびPTMモードの両方においてMBSセッションデータを受信してもよい。
【0038】
MBSセッションのサービスデータは、いくつかの実装では、MBSセッションデータと称され、代替として、他の実装では、MBSセッションパケットデータユニット(PDU)と称される。
PTPおよびPTM配信インスタンス
【0039】
上記の説明の文脈では、MBSセッションに関するアクセスネットワークにおける通信リソース配分は、集合的に、配信インスタンスと称される、種々の配分インスタンスと見なされ得る。配信インスタンスはそれぞれ、特定のUEへのPTP伝送(PTP配信インスタンスと称される)またはUEのPTMグループへのPTM伝送(PTM配信インスタンスと称される)のいずれかに関する通信リソースのセットに対応する。図1のアクセスネットワークにおける例示的PTPまたはPTM配信インスタンスが、図3に図示される。特に、5つ(5)の異なる配信インスタンスが、二重破線311、313、315、および317によって区切られる、301、303、305、307、および309として示され、さらなる詳細が、下記に与えられる。
【0040】
そのような実装は、MBSセッションを、様々な受信品質要件および受信チャネル条件を伴うUEをサポートするために配分される対応する通信リソースを伴う並列配信インスタンスに分岐させる。MBSセッションデータは、ポイントツーポイントまたはユニキャストのような品質特性を伴うUEのうちのいくつかに提供されてもよい。
【0041】
UE毎の配信モードの決定は、無線通信ネットワークから取得され得るUE情報に基づいて、アクセスネットワークによって行われてもよい。下記にさらに詳細に説明されるであろうように、そのような決定は、アクセスネットワークのCUまたはDUのいずれかによって行われてもよい。種々のPTPまたはPTM配信インスタンスに関する対応するリソース配分は、DUおよび/またはCUによって実施されてもよい。リソースのうちのいくつか、特に、CUからDUにMBSデータフローを伝送または再伝送するためのユーザプレーンダウンリンクデータトンネルまたはDUからCUにUE報告を伝送するためのアップリンクデータトンネルは、下記にさらに詳細に説明されるであろうように、いくつかの状況では、種々の様式で、異なる配信インスタンス間で共有されてもよい。
【0042】
図1および2の例示的アクセスネットワークに示されるようなCUとDUとの間の機能的分割の文脈では、種々のPTPおよびPTM配信インスタンスをサポートするための通信リソース配分は、CUおよびDUの種々のエアインターフェースプロトコルスタックにおいて配分されるリソース、およびCUとDUとの間のF1-Uリソースを含んでもよい。
【0043】
要約すると、無線アクセスネットワークにおけるMBSセッションに関する配信インスタンスは、MBSセッションデータを配信するためのリソースセットおよび関連付けられる構成に対応する。そのようなリソースは、例えば、SDAP(サービスデータ適合プロトコル)エンティティ、PDCP(パケットデータ収束プロトコル)エンティティ、F1-Uインスタンス、無線リンク制御(RLC)エンティティ、およびMAC/PHYリソースを含んでもよい。いくつかの例示的実装では、上記に説明されるPTPまたはPTM配信インスタンスは、以下の特性のうちの1つまたはそれを上回るものと関連付けられてもよい。
【0044】
・配信インスタンスに関する識別(ID)。あるMBSセッションに関して、配信インスタンスIDは、PLMN(公衆地上モバイルネットワーク)内で、またはCU内で、またはDU内で、またはセル内で一意であってもよい。配信インスタンスIDは、配信インスタンスおよびその関連付けられる特性を一意に識別してもよい。
【0045】
・PTP配信モードまたはPTM配信モードのいずれかを含む、配信モード。再び、PTP配信モードを使用する配信インスタンスは、PTP配信インスタンスと称され得る一方、PTM配信モードを使用する配信インスタンスは、PTM配信インスタンスと称され得る。特定のUEの識別子が、PTP配信インスタンスを識別するために使用され得る。PTM配信インスタンスに関するインスタンス識別子は、以下であり得る。
【0046】
〇PTM配信インスタンスが、MBSセッションに関するセルにおける唯一のPTM配信インスタンスであるとき、セルのセル識別子、
【0047】
〇セルが、MBSセッションに関する複数のPTM配信インスタンスと関連付けられるとき、セルにおけるPTM配信インスタンスのPTM配信インスタンスインデックスを伴うセルのセル識別子、または、
【0048】
〇MBSセッションに関するDU内またはF1インターフェース内のPTM配信インスタンスを一意に識別するPTM配信インスタンスID。いくつかの実施形態では、逆に、セルにおいて一意であるPTM配信インスタンスのインスタンスIDを前提として、セルの識別が、導出されることができる。
【0049】
・各配信インスタンスは、MBSセッションの1つまたはそれを上回るMRBと関連付けられてもよい。例えば、配信インスタンスは、MBSセッションのMRBの全てと関連付けられてもよい。別の実施例に関して、配信インスタンスは、MBSセッションのMRBのサブセットと関連付けられてもよい。
【0050】
・配信インスタンスと関連付けられるMRB毎に、CUとDUとの間でMRBデータ(例えば、PDCP PDUまたはPDCPプロトコルデータユニット)を伝送するために使用される少なくとも1つの第1のF1-Uデータトンネルが、存在する。そのような第1のF1-Uデータトンネルは、同一のMRBに関する複数の配信インスタンスによって共有されてもよい。いくつかの実装では、同一のDUと関連付けられる全ての配信インスタンスは、特定のMRBに関する同一の第1のF1-Uデータトンネルを共有してもよい。いくつかの他の実装では、各配信インスタンスは、特定のMRBに関する独立した第1のF1-Uデータトンネルを配分されてもよい。さらにいくつかの他の実装では、いくつかの配信インスタンスは、独立した第1のF1-Uデータトンネルを使用してもよく、他の配信インスタンスは、特定のMRBに関する配信インスタンスの1つまたはそれを上回るグループにおいて第1のF1-Uデータトンネルを共有してもよい。例えば、特定のMRBに関して、各PTP配信インスタンスは、独立した第1のF1-Uデータトンネルを使用してもよい一方、他のPTM配信インスタンスは、第1のF1-Uデータトンネルを共有してもよい。いくつかの実装では、より高い優先度が、リソース配分において、PTM配信インスタンスよりも独立した第1のF1-Uデータトンネルを提供されるべきPTP配信インスタンスに与えられてもよい。
【0051】
・PTPまたはPTM配信インスタンスのいずれかにおけるMRBは、特定のUE(PTP配信インスタンスに関する標的UEまたはPTM配信インスタンスのPTM UEグループの特定のUEのいずれか)へのMRBデータのUE特有再伝送のために、CUからDUにMRBのPDCP PDUを伝送するために、第2のF1-Uデータトンネルと関連付けられてもよい。同様に、特定のMRBが、特定のMRBのUE特有PDCP PDU再伝送のために、PTM UEグループにおけるUEのうちの1つに対してそれぞれ、複数の第2のF1-Uトンネルと関連付けられてもよい。
【0052】
・データ伝送のための上記の第1のF1-Uデータトンネルおよび特定のPTP配信インスタンスにおける特定のMRBに関する再伝送のための上記の第2のF1-Uデータトンネルは、そのような共有データトンネルが、特定のPTP配信インスタンスのために排他的に使用され、他の配信インスタンスとさらに共有されないとき、共有されてもよい。
【0053】
・PTP配信インスタンスまたはPTM配信インスタンスのいずれかにおける特定のMRBの再伝送のための上記の第2のF1-Uデータトンネルはさらに、双方向データトンネル(CUとDUとの間のダウンリンクおよびアップリンクの両方のデータ伝送に関する)または一方向データトンネル(CUからDUへのみ)のいずれかとして使用されてもよい。そのような双方向データトンネルはさらに、そのようなデータトンネルと関連付けられる特定のUEに関して、および特定のMRBに関して、DUからCUにUE報告を伝送するために使用されてもよい。そのようなUE報告は、特定のMRBに関するPDCPステータス報告であってもよい。
【0054】
・配信インスタンスと関連付けられるMRB毎に、RLCエンティティと関連付けられるMAC/PHYリソースを介してUEにMRBデータを伝送するために配分される、少なくとも1つのRLCエンティティが、存在する。PTP配信インスタンスに関して、そのようなRLCは、特定のUEへのMRBデータの伝送に対応する。PTM配信インスタンスに関して、そのようなRLCエンティティは、PTM UEグループにおける全てのUEに共通である。PTM配信インスタンスに関して、対応するRLC PDUは、PTM UEグループにおける全てのUEにサービス提供する。
【0055】
・PTP配信インスタンスにおける特定のMRBと関連付けられるRLCエンティティはさらに、再伝送が必要とされるとき、PTP配信インスタンスを伴う特定のUEへのMRBデータの再伝送に関与してもよい。言い換えると、いかなる複製されたRLCエンティティも、PTP配信インスタンスにおけるMRBの再伝送のために必要とされない場合がある。代替として、別個のRLCエンティティが、それにもかかわらず、特定のUEへのMRBの再伝送のために、PTP配信インスタンスにおけるMRBのために配分されてもよい。
【0056】
・PTM配信インスタンスにおける特定のMRBに関して、PTM UEグループの特定のUEに関する別個のUE特有RLCエンティティが、特定のUEへのMRBデータのUE特有再伝送およびMRBと関連付けられるUE特有PDCPステータス報告のアップリンクのために配分されてもよい。
【0057】
・異なる配信インスタンスが、ある伝送リソースおよび構成を共有してもよい。例えば、上記に説明されるように、MBSセッションのMRBに関して、MRBに関するF1-Uリソースは、異なる配信インスタンス間で同一のCU/DUインターフェースにおいて共有されてもよい。
【0058】
・各PTPまたはPTM配信インスタンスは、MAC/PHY構成セットに対応する。構成セットに従って、UEまたは複数のUEは、MAC/PHY構成セットに対応する時間および周波数ドメインに従って、MBS配信インスタンスの受信を完了することができる。
MAC/PHY構成セットはさらに、以下を含んでもよい。
・本PTM配信インスタンスに対応するDRX情報。
・PTM配信インスタンスの無線ネットワーク一時識別子(RNTI)。
・PTM伝送がスケジューリングされるサブフレームまたはスロットを示すためのPTM配信インスタンスに対応する時間ドメインスケジューリング情報。
【0059】
・PTM配信インスタンスに対応する周波数ドメインリソース配分情報。
【0060】
・本PTM配信インスタンスに対応するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)構成およびPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)構成。
【0061】
・PTM配信インスタンスに対応するBWP(帯域幅部分)情報。
【0062】
MBSセッションを受信することに参加するUEに関して、UEは、PTP配信インスタンスまたはPTM配信インスタンスのいずれかの少なくとも1つの配信インスタンスのリソース配分を使用して、MBSセッションデータを受信する。いくつかの実施形態では、UEは、PTP配信インスタンスおよびPTMインスタンスの両方を使用して、あるMBSセッションのMRBを受信することを可能にされてもよい。いくつかの例示的実装では、UEは、PTP配信インスタンスにおけるMBSセッションのMRBデータの全てまたは一部を受信し、また、PTM様式で他のUEにMRBデータを同様に配信する別個のPTM配信インスタンスにおける全てのMRBデータを受信してもよい。したがって、UEは、対応するリソースの異なるセットを使用して、PTP配信インスタンスおよびPTM配信インスタンスの両方からMRBのうちの少なくとも1つを受信してもよい。そのような冗長性は、いくつかの状況では、パッケージ損失およびUEへのMRBの失敗した配信を低減させる。
MBSセッションにおける配信インスタンスに関するユーザプレーンリソースアーキテクチャ
【0063】
UEに関する1つのモードから別のものへの配信モード切替および同一のMBSセッションと関連付けられるUEのグループに関する異なる配信モードを可能にするために、ユーザプレーンアーキテクチャの5つ(5)のオプションが、図11-12に示されるように与えられる。UEモード切替に関する少なくとも2つのシナリオが、考慮される。
【0064】
・1つの具体的UEに関する1つのモードから別のものへの配信モード切替、例えば、PTMモードにおいてMBSセッションデータを受信するUE1が、不良な接続を被り得る。結果として、UE1は、次いで、受信品質を改良するために、PTPモードにおいてMBSセッションデータを受信するように再構成されてもよい。または逆もまた同様に、UEはまた、例えば、より良好なスペクトル効率を達成するために、PTPモードからPTMモードに切り替わるように再構成されることができる。
【0065】
・異なる配信モードが、異なるUEに対して共存してもよい。例えば、MBSセッションに着目するUEのグループが、同一のCUまたはDUと関連付けられ得る。接続ステータスは、異なり得、またはUEは、異なるDUまたは物理セルに属し得、したがって、異なるUEに対して1つを上回る配信インスタンス、例えば、1つのセルおけるUE1に関するPTP配信および別のセルにおけるUE2およびUE3に関するPTM配信が、存在することができる。同一のMBSセッションに関する配信インスタンスが、同一のセルにおいて共存してもよい。
【0066】
言い換えると、図11-13に示されるように、対応する配信インスタンスの一部としてのRLCエンティティ1および2は、同一のUE、または異なるシナリオにおいて異なるUEと関連付けられてもよい。図11-13では、対応する配信インスタンスを含む、RLCエンティティ1および2は、同一のUEに、または異なる時点で異なるUEにサービス提供してもよい。配信インスタンスのアーキテクチャオプションは、両方のシナリオに適用されることができる。
【0067】
同一のUEまたは異なるUEに関して、異なる配信モード、すなわち、PTP、PTM、または両方においてUEへのMBSセッションと関連付けられるQoSフローの配信を可能にするために、図11-12に示されるようなユーザプレーン(UP)アーキテクチャの観点からのいくつかの異なるオプションが、存在する。配信インスタンスに関するプロトコルスタックは、SDAP、PDCP、RLC、MAC、およびPHYプロトコルまたは層を備える。上記のシナリオに関して、異なるユーザプレーンアーキテクチャオプションは、モード切替または配信モード共存のためのアンカ層として異なるプロトコル層を利用し、全てのオプションにおいて、異なるRLCエンティティが、同一のUEに対して、または同時に異なるUEに対してのいずれかで、異なる配信モードのために使用される。アンカ層における、およびその上方の上記のプロトコル層は、配信インスタンスによって共有される。下記の説明は、1つの配信モードから別のものへの1つの具体的UEに関するモード切替に焦点を当てる。基礎原理はまた、異なる受信モードにおける異なるUEまたはPTMモードを伴う異なるサブグループにおけるUEを伴う事例に適用可能である。異なるサブグループにおけるUEは、異なるセルにおいてMBSセッションデータを受信するか、または同一のセルにおいてであるが、異なる配信構成、例えば、異なる物理層構成においてMBSセッションデータを受信するかのいずれかである。
【0068】
・オプション0(図11)。1つの具体的MRBに関して、2つの異なる配信インスタンスが、同一のSDAP、PDCPエンティティ、F1-Uインスタンス、およびRLCエンティティを共有する。アンカ層は、RLCである。RLCにおける、および上方のプロトコル層(物理層を除く、図11に示される全ての層)は、配信インスタンスによって共有される。コアネットワークからのQoSフローまたはデータフローは、共有SDAPエンティティ1に提出され、QoSフローの一部または全ては、MRBにマッピングされ(可能性として考えられる他のMRBは描写されない)、対応するPDCP PDUは、CU/DU分割シナリオの場合、F1-Uトンネル1に提出され、PDCP PDUは、異なるUEにサービス提供する共有RLCエンティティに提出される。いくつかの実装では、2つの配信インスタンスはさらに、MACエンティティを共有し、同一のMAC PDUは、物理リソースの2つの異なるセットにおいて別個にスケジューリングされる。
【0069】
・オプション1(図12)。1つの具体的MRBに関して、2つの異なる配信インスタンスが、同一のSDAPおよびPDCPエンティティ、また、同一のF1トンネルインスタンスを共有するが、異なるRLCエンティティを共有する。アンカ層は、DU側におけるF1-Uである。F-Uにおける、および上方のプロトコルスタック層は、配信インスタンスによって共有される。コアネットワークからのQoSフローまたはデータフローは、共有SDAPエンティティ1に提出され、QoSフローの一部または全ては、MRBにマッピングされ(可能性として考えられる他のMRBは描写されない)、対応するPDCP PDUは、CU/DU分割シナリオの場合、F1-Uトンネル1に提出され、PDCP PDUは、異なるUEにサービス提供する異なるRLCエンティティに提出される、またはUEが両方のモードにおいてMBSセッションデータを受信する場合、複製され、1つを上回るRLCエンティティに提出される。
【0070】
・オプション2(図12)。1つの具体的MRBに関して、2つの異なる配信インスタンスが、同一のSDAPおよびPDCPエンティティを共有するが、異なるF1トンネルiおよびRLCエンティティを共有する。アンカ層は、したがって、PDCP層である。PDCP層における、および上方のプロトコルスタック層は、配信インスタンスによって共有される。コアネットワークからのQoSフローまたはデータフローは、共有SDAPエンティティ1に提出され、QoSフローの一部または全ては、MRBにマッピングされ(可能性として考えられる他のMRBは描写されない)、対応するPDCP PDUは、CU/DU分割シナリオの場合、異なるF1-Uインスタンス、例えば、トンネル1およびトンネル2に提出され、PDCP PDUは、それぞれ、異なるRLCエンティティに提出される。
【0071】
・オプション3(図13)。2つの異なる配信インスタンスが、同一のSDAPエンティティを共有するが、異なるPDCPエンティティ、F1トンネルインスタンス、およびRLCエンティティを共有する。アンカ層は、SDAP層である。SDAP層における、および上方のプロトコルスタック層は、配信インスタンスによって共有される。コアネットワークからのQoSフローまたはデータフローは、共有SDAPエンティティ1に提出され、QoSフローは、MRBの1つのセットにマッピングされる一方、同一のQoSフローは、同一または異なるマッピングルールを用いてMRBの別のセットにマッピングされる。MRBデータは、次いで、異なるPDCPエンティティによって、別個のシーケンス処理動作を用いて対処される。その結果、上方の異なるPDCPエンティティからのPDCP PDUは、異なるF1トンネルにおいてDUに送信され、異なるRLCエンティティに提出される。
【0072】
・オプション4(図13)。2つの異なる配信インスタンスが、別個のSDAPエンティティ、PDCPエンティティ、F1トンネルインスタンス、およびRLCエンティティを共有する。アンカ層は、N3-U(SDAPの上方)である。そのような場合では、配信インスタンスは、相互から独立する。MBSセッションのQoSフローの同一のセットは、異なるSDAPエンティティ、PDCPエンティティ、F1-Uトンネル、およびRLCエンティティを含む、Uuプロトコル層の2つの異なるセットによって対処される。
【0073】
本開示の次の節では、オプション1およびオプション2に関するさらなる詳細が、与えられる。
MBSセッションにおける配信インスタンスにおけるユーザプレーンリソース構成およびMBSデータフロー パート2
【0074】
図3は、MBSセッションを伝送するためのCUおよびDUを含むアクセスネットワークにおける例示的データリソース構成およびデータ経路を図示する。MBSセッションは、CUの制御下で複数のDUによって配信され得るが、下記の開示は、1つのDUのみを考慮する。基礎原理は、他のDUに適用される。実施例として、図4に図示されるように、特定のDU-UE構成が、仮定される。特に、DUは、図4のセル1、セル2、およびセル3を含む、複数のセルと関連付けられる。本DUに関して、下記に列挙されるように、種々のPTPまたはPTM配信インスタンスに関するリソース配分と関連付けられるPTPまたはPTM配信モードのいずれかを使用して、MBSを受信するDUのサービングセルにおいて分散される、複数のUEが、存在する。
【0075】
・セル1-UE1、PTP配信インスタンス1、
【0076】
・セル1-UE2およびUE3、PTP配信インスタンス1、
【0077】
・セル2-UE4およびUE5、PTP配信インスタンス2、
【0078】
・セル3-UE6、UE7、およびUE8、PTP配信インスタンス3、
【0079】
・セル3-UE9およびUE10、PTP配信インスタンス4。
【0080】
そのようなDU-UE構成はさらに、図3に380として示される。図3では、5つ(5)の配信インスタンスに関するCU-DUシステムにおけるリソース配分が、二重破線311、313、315、および317によって区切られ、対応する配信インスタンスが、301(PTP1)、303(PTM1)、305(PTM2)、307(PTM3)、および309(PTM4)によって示される。図3のリソース配分およびデータ経路は、CU-DUシステムにおけるネットワークプロトコルスタックの上位層から下位層を通してUEにレイアウトされ、これは、CU310と、CUとDUとの間のF1-Uデータトンネル320と、DU330と、UE380とを含む。当業者は、図3が、単に、本開示の種々の実施形態の説明に関連するいくつかのリソース配分およびデータ経路を含むことを理解する。
【0081】
CU310は、MBSセッションの種々のQoSフローに関するMRBを配分する。本特定のMBSセッションに関して、実施例として、MBSセッションのQoSフローが、PDCP PDUの4つのセットに対応する、CU310のPDCP層におけるRB1、RB2、RB3、およびRB4と標識化される4つのMRBにマッピングされると仮定される。
【0082】
RB1-RB4と関連付けられるこれらのPDCP PDUは、データトンネル320を使用して、F1-Uインターフェースを介してDUに伝送される。複数の共有または非共有データトンネルが、上記に説明されるように、F1-Uデータトンネル320内に含まれてもよい。これらのデータトンネルは、ダウンリンク、アップリンク、または双方向性であってもよい。F1-Uデータトンネル構成および共有についてのさらなる詳細が、具体的実装が下記に説明されるときに提供される。
【0083】
DU330は、F1-Uデータトンネルからデータを受信し、データは、次いで、RLCエンティティ(RLC SDU332)に提出される。332の各RLC SDUは、MRBに対応し、PTPまたはPTM配信インスタンス301、303、305、307、および309のうちの1つと関連付けられる。RLC SDUは、次いで、RLCエンティティ350に提出される。各RLCエンティティは、MRBに対応し、PTPまたはPTM配信インスタンス301、303、305、307、および309のうちの1つと関連付けられる。
【0084】
配信インスタンスはそれぞれ、UE(PTP配信インスタンスに関する)または複数のUE(PTM配信インスタンスに関する)に1つまたはそれを上回るMRBのデータ(MRBの全てまたはMRBのサブセット)を配信することに関与してもよい。特定の配信インスタンスによって伝送されている各MRBは、RLCエンティティと関連付けられる。例えば、図3の352によって示されるように、PTP配信インスタンス301(PTP1)は、セル1においてUE1に全ての4つのMRBを配信することに関与し、次いで、4つのMRBに対応する4つのRLCエンティティを配分される。別の実施例に関して、PTM1の配信インスタンスを共有する少なくともセル1によってサービス提供されるUE2およびUE3もまた、354によって示されるように、PTM1の配信インスタンスのために配分される4つのRLCエンティティを使用して、4つのMRBの全てを受信する必要があり得る。PTM2の配信インスタンスを共有する少なくともセル2によってサービス提供されるUE4およびUE5は、2つのRB、すなわち、RB1およびRB2を受信することのみが可能であり得る。例えば、RB3およびRB4は、PTM2の配信インスタンスに関して設定されることができない。配信インスタンスPTM2は、したがって、356によって示されるように、2つの対応するRLCエンティティのみを配分される。同様に、PTM3の配信インスタンスを共有するセル3によってサービス提供されるUE6、UE7、およびUE8は、2つのRB、すなわち、RB2およびRB3のデータを受信することのみが必要であり得る。PTM3の配信インスタンスは、したがって、358に示されるように、2つの対応するRLCエンティティを配分される。最後に、配信インスタンスPTM4を共有する少なくともセル3によってサービス提供されるUE9およびUE10は、3つのRB、すなわち、RB1、RB2、およびRB3のデータを受信することのみが必要であり得る。PTM4の配信インスタンスは、したがって、359によって示されるように、3つの対応するRLCエンティティを配分されてもよい。
【0085】
構成されるとき、PTMインスタンスにおける特定のUEに関する特定のMRBの再伝送に関して、特定のMRBの伝送のために配分される元のRLCエンティティは、PTM UEグループにおける少なくとも1つの他のUEと共有されるため、付加的RLCエンティティが、特定のUEおよび特定のMRBのためにPTMインスタンスにおいて配分されてもよい。例えば、図3に示されるように、PTM配信インスタンスPTM2は、UE5に関するRB1およびRB2の両方のための再伝送に関するリソース配分を必要とし得る。したがって、元のRLCエンティティ356は、他のUEによって共有されるため、付加的RLCエンティティ357が、RB1およびRB2のそのようなUE特有再伝送のために配分される必要があり得る。
【0086】
PTP配信インスタンスにおけるUEに関する特定のMRBの再伝送に関して、そのようなPTP配信インスタンスにおける元のRLCエンティティは、他のUEと共有されないため、元のRLCエンティティが、使用されてもよく、いかなる付加的RLCエンティティも、そのような再伝送のために配分される必要がない場合がある。しかしながら、いくつかの代替実装では、付加的RLCエンティティが、それにもかかわらず、そのような再伝送のために配分されてもよい。例えば、図3に示されるように、PTP配信インスタンスPTP1は、UE1に関するRB1、RB2、およびRB3に関して再伝送を必要とし得る。元のRLCエンティティ352は、他のUEと共有されない(すなわち、PTPインスタンスのRLCリソースは、他のインスタンスと共有されない)ため、それらは、いかなる付加的RLCエンティティも配分することなく、再伝送のために使用されてもよい。代替として、付加的RLCエンティティ353が、それにもかかわらず、UE1へのそのようなPTP再伝送のために配分されてもよい。
【0087】
PTPまたはPTM配信インスタンスのいずれかに関して、図3のPTP1配信インスタンスに関する336およびPTM2配信インスタンスに関する337によって示されるような再伝送PDCP PDUに対応するRLC SDUは、再伝送のためのものである。PTP1配信インスタンスに関して、いかなる付加的RLCエンティティ(353等)も配分されない場合では、付加的再伝送RLC SDU336は、点状経路指定線339によって示されるように、元のRLCエンティティに提出されるであろう。
【0088】
図3の370によってさらに示されるように、各配信インスタンス301、303、305、307、および309はまた、UEへのエアインターフェースを介したMBSデータの伝送のために、MACエンティティおよび物理層機能の対応するセットと関連付けられる。
【0089】
上記の例示的リソース構成は、F1-Cインターフェースを介してCUとDUとの間で通信されるシグナリング情報および対応する応答によって制御されるように、CUおよびDUによって配分されてもよい。図3は、単に、そのようなリソース配分および構成の例示的スナップショットを表す。そのようなリソース配分および構成は、そのようなシグナリング相互作用の制御下で、任意の時点で動的に確立、修正、および解放されてもよい。例えば、特定のUEが、PTMおよびPTP配信モードの間で切り替えられ得る。リソース配分および構成は、そのような切替を反映するように動的に修正されてもよい。そのような切替およびリソース再配分は、アプリケーション層からの関与を伴わずに、アクセスネットワークレベルにおいて遂行されることができ、したがって、遅延およびサービス中断を殆ど伴わずにもたらされることができる。
【0090】
シグナリングプロシージャ、そのようなシグナリングおよび応答の情報コンテンツの設計、メッセージングフォーマット、およびCUとDUとの間の構成タスクの分配に関する種々の例示的実装が、下記により詳細にさらに説明される。
リソース配分、修正、および解放、およびUE配信モード切替のためのCUと、DUと、UEとの間のシグナリングプロシージャ
【0091】
図5は、MBSセッションコンテキスト管理、UEへのMBSセッションの伝送をサポートするための上記に説明される種々の配信インスタンスに関するCUおよびDUにおけるリソース配分/修正/解放、およびPTM配信モードとPTP配信モードとの間のUEの配信モード切替をもたらすためのCUと、DUと、UEとの間の例示的シグナリングメッセージフローおよびプロシージャを図示する。
【0092】
いくつかの実装では、CUは、上記に説明されるように、コアネットワークからMBSセッションコンテキスト情報を受信する。CUは、次いで、MBSセッションにおけるQoSフローとMRBとの間のマッピング等の初期リソース配分を行う。図5のステップ0に示されるように、CUはさらに、MBSセッションコンテキスト情報および標的化UEの情報に基づいて、MBSセッションによって標的化されるUE毎の配信モードに関連する決定を行う(後で説明されるように、そのような決定は、代替として、CUの代わりにDUによって行われてもよい)。例えば、CUは、標的化UE毎の配信モードを決定してもよい。いくつかの実装では、標的化UEのサブセットが、PTP配信モードに帰属してもよい一方、標的化UEの別のサブセットが、PTM配信モードに帰属してもよい。いくつかの他の実装では、全ての標的化UEが、PTP配信モードに帰属してもよい。さらにいくつかの他の実装では、全てのUEが、PTMモードに帰属してもよい。標的化UEのうちのいくつかは、PTP配信モードおよびPTM配信モードの両方に帰属してもよい。いくつかの他の実装では、配信モードのそのような決定は、全体としてUE毎にではなく、各UE内のMRB粒度に基づいて、CUまたはDUによって行われてもよい。ステップ1は、したがって、CUとDUとの間のMBSコンテキストの同期を達成する。
【0093】
ステップ1において、図5に示されるように、CUは、MBSコンテキスト情報をDUに伝送するために、DUへのMBSコンテキスト設定メッセージを開始する。本メッセージはさらに、DUが、自律的に、またはCUと共同で、種々の配信インスタンスに関するリソース配分および構成を実施することを可能にするために、他の情報を搬送してもよい。例えば、CUは、本メッセージとともに、DUの少なくとも1つのUEまたはサービングセルに関する初期配信モード決定を伝送してもよい。したがって、ステップ1のシグナリングメッセージにおいて搬送される情報は、例えば、以下を含んでもよい。
【0094】
・MBSセッションに関してCUによって配分されたMRB毎のQoSパラメータおよび各MRBにマッピングされたQoSフローのQoSパラメータおよび識別等のQoS情報。
【0095】
・PTP配信モードまたはPTM配信モードであり得る、UE、またはMBSデータを受信するためのサービングセルまたは配信インスタンスに関する配信モード。
【0096】
・IPマルチキャストが使用されるとき、CUからDUにMRBに関するPDCP PDUをトランスポートするためのF1-U関連情報。そのような情報は、例えば、トンネルに関するソースアドレスおよびGTP-TEIDの有無を問わないIPマルチキャストアドレスを含んでもよい。
【0097】
ステップ2において、DUは、ステップ1のCUから受信された情報に基づいて、種々のリソース配分および構成を実施し、CUに応答メッセージを返信する。応答メッセージは、種々の配信インスタンスに関する許容されたMRBに関する正常に配分された下位層リソースに関する構成情報を含有してもよい。メッセージはまた、作成に失敗したMRBに関するMRBリストおよび対応する失敗の理由を含有してもよい。
【0098】
ステップ3において、CUは、ステップ2におけるDUからの応答メッセージから下位レベル構成を受信し、UEに関するMBS無線リソース構成を発生させ、そのようなMBS無線リソース構成をUEに伝送する。さらに、ステップ3において、または別個のステップにおいて、CUは、UEに関するMBS受信ステータス報告/フィードバック構成を発生させてもよく、報告/フィードバック構成をUEに送信する。ステップ3におけるメッセージは、ブロードキャストまたは専用シグナリングを介して送信されてもよい。したがって、CUは、限定ではないが、フィードバックの形態、コンテンツ、タイミング、およびトリガ条件を含む、UEがMBSセッション受信のフィードバックを提供するべき方法を動的に構成してもよい。
【0099】
ステップ4において、UEは、MBSセッションデータを受信するために、CUからのMBS無線リソース構成に従って、そのプロトコルスタックを構成する。UEはさらに、種々の受信およびチャネルパラメータを監視し、CUから受信されたステップ3のステータス報告/フィードバック構成において規定される形態、コンテンツ、タイミング、およびトリガ条件に基づいて、ステータス報告またはフィードバックをCUに提供する。例えば、ステータス報告またはフィードバックは、周期的に伝送される、または所定のイベントによってトリガされる、または両方であってもよい。
【0100】
ステップ4の代替または追加のいくつかの他の実装では、UEからのフィードバックは、最初に、ステップ4a/1に示されるように、DUに送信されてもよく、次いで、ステップ4a/2に示されるように、DUは、ステップ4a/1におけるDUへのUE提供報告またはフィードバックに基づいて、通知メッセージを発生させ、CUに送信する。
【0101】
ステップ5において、CUは、DUまたはUEからのステータス報告、またはフィードバック、または通知に基づいて、MBSコンテキスト情報を修正し、MBSコンテキスト修正または解放メッセージを使用して、修正されたMBSコンテキスト情報および他の関連情報をDUに伝送し、種々の配信インスタンスのリソース配分の修正または解放をもたらす、および/または1つまたはそれを上回るUEの配信モード切替をもたらす。
【0102】
ステップ6において、DUは、MBSコンテキスト修正または解放応答を返信する。メッセージは、正常に修正されたMRBに関する更新されたMRB構成、および修正に失敗したMRBに関するMRBリスト、および種々の配信インスタンスの他の情報および他の関連する構成情報を含有してもよい。続けて、CUはさらに、ステップ3と同様に、任意の修正された無線リソース配分情報をUEに送信してもよい。
上記に説明されるコンテキスト解放は、以下の様式で実装されてもよい。
・DUが、MBSコンテキスト解放要求を開始してもよい(DU開始)。
・CUが、MBSコンテキスト解放要求を開始してもよい(CU開始)。
【0103】
図5のメッセージフロー内に含まれない他のメッセージもまた、CUとDUとの間で種々の他の情報を通信し、種々の配信インスタンスに関するリソースの配分および構成を支援するために使用されてもよい。これらのメッセージは、限定ではないが、以下等の通知メッセージを含んでもよい。
【0104】
・要求されるQoSが満たされ得ないことをあるUEに知らせるための通知メッセージ。
【0105】
・UEがある条件を満たすことができないことをDUに知らせ、CUにさらに通知するようにDUをトリガする、UEからDUへの通知メッセージ。本通知は、例えば、上記のステップ4a/2において送信される情報内に含まれ得る。
【0106】
図5に示される例示的プロシージャは、CU-DU相互作用を通したCUおよびDUにおける配信インスタンスに関する初期リソース配分および構成を達成するための機構だけではなく、また、1つまたはそれを上回るUEに関する配信モード切替を達成するためのUEフィードバック機構を提供する。特に、図5は、CUまたはDUが、モード切替決定を開始し、配信インスタンスおよび対応するリソース配分の対応する修正を実施し、MBSセッションをUEに伝送するためのより良好な配信モードに切り替わり得るように、UEが受信ステータス報告またはフィードバックをCUに動的に提供するための機構を提供する。そのような切替および修正は、動的に、かつリアルタイムUEフィードバックに基づいて実現されてもよい。
【0107】
さらに、MBSコンテキスト管理およびモード切替決定は、アクセスネットワークレベルにおいて始まり、完了されるため、UEに関するPTPとPTMとの間の配信モード切替によって導入される遅延は、より多数の上位層およびより多くのネットワーク要素の関与を必要とするアプリケーションレベルにおいて開始されるモード切替と比較して、最小限にされる。
CUとDUとの間のシグナリング情報交換
【0108】
図5のシグナリングプロシージャにおける種々のステップにおいて上記に説明されるメッセージはそれぞれ、1つのシグナリングメッセージとして実装されるものとして示されるが、これらのステップにおいて含有される情報は、複数のシグナリングメッセージを介して伝送されてもよい。これらのステップのシーケンスは、CUおよびDUが、種々の配信インスタンスに関するリソース配分および構成の確立、修正、および解放を実施することを可能にするために必要とされるMBSコンテキストおよび他の情報の双方向通信を達成するために、柔軟な様式で配列されてもよい。これらのステップは、必要に応じて、その全体として繰り返される、または部分的に繰り返されてもよい。
【0109】
これらのメッセージはそれぞれ、MBSセッションをUEに伝送するための配信インスタンスのリソース配分および構成をもたらすために、CU、DU、およびUE間で双方向的に通信される1つまたはそれを上回る情報アイテムを含有してもよい。そのような情報アイテムは、リソース配分および構成における種々の目的のために、およびCUまたはDUからの種々のアクションおよび応答をトリガするために通信されてもよい。下記の開示は、図3の例示的構成スナップショットに図示されるような種々の配信インスタンスに関する動的に再構成可能なリソース配分を達成するためのこれらの情報アイテムおよびDUおよび/またはCUによる対応するアクションおよび応答をより詳細に説明する。
【0110】
CUがコアネットワークからMBSコンテキストを受信し、MBSセッションのQoSフローをMRBにマッピングし、MBSセッションに参加するUEに関する配信モードを決定した後、種々の情報アイテムが、CUからDUに交換されてもよい(後で説明されるように、そのような決定は、代替として、CUの代わりにDUによって行われてもよい)。CUからDUに送信されるメッセージは、以下のデータアイテムのうちのいずれか1つを含んでもよい。
【0111】
・動作インジケータ(例えば、設定動作、修正動作、解放動作)。
【0112】
・MBSセッション識別子(さらなる詳細が下記に提供される)。
【0113】
・例えば、MRBのRB IDを含む、MBSセッションに対応するMRB情報。RB IDは、CUとDUとの間のMRBを一意に識別するために使用され得る識別子に対応する。各RB IDは、RB IDインデックス空間からのインデックスによって表されてもよい。MRBは、UEがUEと関連付けられる他のMBSセッションまたはPDUセッションとRB IDインデックス空間を共有する場合に、MRBに関する一意のRB IDと同一のMRBに関するUEによって使用されるRB IDとの間のマッピングを提供するために、特定のUEに関する第2のRB IDとさらに関連付けられてもよい。第2のRB IDは、DUによってCUに返されるMRBに対応するRLCベアラ構成におけるサービス提供される無線ベアラとして使用されるであろう。
【0114】
・MRBに対応するQoSパラメータ。
【0115】
・MRBにマッピングされるQoSフローのQoSパラメータまたはプロファイル。
【0116】
・UEのMBS能力。
【0117】
・MBSセッションに関連する要求されるUE能力。
【0118】
・1つまたはそれを上回る配信インスタンスにおけるMRBに対応するF1-Uトンネル情報。いくつかの特定のシナリオでは、ソースアドレスおよびTEIDの有無を問わないIPマルチキャストアドレスが、DUがIPマルチキャストに参加し、MRBに関するPDCP PDUを取得するために含まれてもよい。そのようなIPマルチキャストデータトンネルは、1つまたはそれを上回る配信インスタンスの間で共有されてもよい、または特定のMRBに関する特定の配信インスタンスに関して排他的であってもよい。
【0119】
・MRBに関するPDCP PDUが、IPポイントツーポイント伝送においてCUからDUに伝送され、CUからのいかなるF1-Uトンネル情報も、MRBに関して含まれないとき、DUは、MRBに関するダウンリンクF1-Uトンネルに関する宛先情報として、IPアドレスおよびTEIDを含むIPポイントツーポイントトランスポート情報で応答してもよい。F1-Uトンネルは、1つまたはそれを上回る配信インスタンスの間で共有されてもよい、または特定のMRBインスタンスに関する特定の配信インスタンスに関して排他的であってもよい。
【0120】
・特定のUEの特定のMRBのPDCP層ステータス報告をDUからCUに伝送するためのアップリンクトンネル情報。
【0121】
・特定のUEに関するPDCP再伝送有効化インジケーション(随意に、MRBに基づく、またはMBSセッションに基づく)。DUは、再伝送に関するRLCベアラを確立し、構成情報をCUに返す。
【0122】
・配信インスタンスに関するDU応答における失敗したMRBのリストおよび失敗の理由。
【0123】
・DU応答におけるMAC/PHY構成を含む配信インスタンスに対応する構成情報。
【0124】
・肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクのいずれかのPTP配信インスタンスに関するRLCモード。
【0125】
・RLC構成および論理チャネルID(LCID)の形態における、DUが配信インスタンスに関するMRBに関するRLCエンティティを確立した後のDUからの応答としてのRLCベアラ構成。PTM配信インスタンスにおけるMRBに関して、RLCベアラは、特定のUEがUEと関連付けられる他のMBSセッションまたはPDUセッションとLCID空間を共有するかどうかに応じて、応答メッセージにおいてDUからCUに返され得るUE特有の第2のLCIDと関連付けられてもよい。
【0126】
・UEに関する配信モードインジケータ(MBSセッションに基づく、またはMRBに基づく)。
【0127】
・PTPまたはPTMインジケーションを伴うUEに関するUE IDまたはUE IDリスト。
【0128】
・PTPまたはPTMモードを示すDUからの応答を伴うUE IDまたはUE IDリスト。
【0129】
・随意に、UE IDリストを伴うセルIDまたはセルIDリスト。
【0130】
・随意に、UE IDリストを伴うセルIDおよび配信インスタンスID。
【0131】
・セルID情報を伴うUE IDリスト。
上記のMBSセッション識別子は、MBSセッションを識別するために使用されてもよく、以下の形態のうちの少なくとも1つにおいて提供されてもよい。
【0132】
・セッションID:あるUEに関するPDUセッションを含む複数のセッション間でMBSセッションを一意に規定する、UEに関するセッション管理プロシージャにおけるMBSセッションIDであって、セッションIDは、SDAP構成内に含まれてもよい。
【0133】
・TMGI(一時モバイルグループ識別)。
【0134】
・ソースアドレスを伴うIPマルチキャストアドレス。
【0135】
・ソースアドレスを伴わないIPマルチキャストアドレス。
・以下等のCU-DUインターフェース内のMBSセッションを一意に識別するインターフェースMBS ID。
【0136】
〇gNB-CU MBS F1AP ID:gNB-CU MBS F1AP IDは、gNB-CU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0137】
〇gNB-DU MBS F1AP ID:gNB-DU MBS F1AP IDは、gNB-DU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0138】
・CU内またはDU内またはF1インターフェース内のMBSセッションを一意に識別し得る識別子またはインデックス。
上記のUE ID(単独で、またはUE IDリストにおいていずれかで)は、UEを識別するために使用されてもよく、以下の形態のうちの少なくとも1つにおいて提供されてもよい。
・gNB-CU UE F1AP ID、
・gNB-DU UE F1AP ID、
・C-RNTI、
・RAN UE ID、
・CU内またはDU内またはF1インターフェース内のUEを一意に識別し得る識別子またはインデックス。
CU-DU相互作用
【0139】
本節は、CUとDUとの間の種々の例示的相互作用を説明する。一般に、CUからDUに送信されるシグナリングメッセージ内に含まれる情報アイテムは、DUにおける構成アクションをトリガする、および/またはDUからの応答をトリガしてもよい。いくつかの構成決定は、CUによって行われてもよい。いくつかの構成決定は、DUによって行われてもよい。いくつかの構成決定は、CUまたはDUによって、またはCUおよびDUによって共同でのいずれかで行われてもよい。
【0140】
いくつかの実装では、MBSセッションのUEグループにおけるUE毎の配信モードの決定は、図5に関連して上記に説明されるように、CUによって決定されてもよい。
【0141】
しかしながら、いくつかの他の代替実装では、そのような決定は、DU次第であってもよい。例えば、CUは、CUからDUへのシグナリングメッセージを介してUE IDリストを提供してもよい。DUは、次いで、UE接続ステータスのような情報を、リソース利用率またはUE能力に対するUE能力/MBSセッション要件のようなDUにおける他の情報とともに使用し、UE毎の配信モードを決定し、そのような決定を応答シグナリングメッセージを介してCUに返してもよい。言い換えると、図5のシグナリングプロシージャにおけるステップは、ステップ1とステップ2との間にDUによって実施されてもよく、ステップ4a/2と5との間の「配信モードを決定する」と標識化されるステップは、ステップ4a/2とステップ5との間にDUによって実施されてもよい。PTPモードと関連付けられるUEに関して、DUは、PTP UEに対応するPTP配信インスタンスに関する許容されたMRBのためのリソースを配分し、それらの構成情報を返してもよい。DUは、PTM配信モードと関連付けられるUEに関するPTM配信インスタンスに関するサービングセルを決定する。DUはさらに、PTM UEに関する決定されたサービングセルにおけるPTM配信インスタンスの数を決定し、これらのPTM配信インスタンスへのリソース配分を実施し、セル情報およびPTM配信インスタンス情報(PTM配信インスタンスインデックスまたはID等)を含むリソース構成を返す。DUはさらに、PTM配信インスタンスのそれぞれにおけるUEに関するUE IDを返してもよい。いくつかの実装では、1つのMBSセッションに関して、1つのPTMインスタンスのみが、1つの特定のセルに対して配分される。そのような場合では、PTM配信インスタンスIDは、セルIDであってもよい。
【0142】
いくつかの他の実装では、UE毎の配信モードがCUによって決定されると仮定して、MBSセッションに関するDUのサービングセルにおける配信インスタンス分配の決定が、(限定ではないが)以下の代替を使用して、CUによって、DUによって、またはCUおよびDUによって共同でのいずれかで行われてもよい。
【0143】
・一実装では、CUは、PTP配信インスタンスの数(PTP配信モードにおけるUEの数)およびPTM配信インスタンスの数、およびDUの各サービングセル内に存在するPTP配信インスタンスの数およびPTM配信インスタンスの数を含む、全てのものを決定してもよい。そのような実装では、CUは、種々のシグナリングメッセージを介して、PTP配信インスタンスに関するUEリスト、各セルにおけるPTMインスタンスについての情報をDUに送信してもよい。DUは、応答して、許容されたMRBに関する対応するリソースを配分し、上記に説明される種々の構成をCUに返してもよい。随意に、CUによって送信される情報は、UEリスト全体を含んでもよい。
【0144】
・別の実装では、CUは、単に、UE IDまたはUE IDリストおよびこれらのUEに関する配信モードのインジケーションを送信してもよい。応答して、DUは、PTP UEに対応するPTP配信インスタンスに関する許容されたMRBのためのリソースを配分し、それらの構成情報を返してもよい。DUは、PTM配信モードと関連付けられるUEに関するPTM配信インスタンスに関するサービングセルを決定する。DUはさらに、PTM UEに関する決定されたサービングセルにおけるPTM配信インスタンスの数を決定し、これらのPTM配信インスタンスへのリソース配分を実施し、セル情報およびPTM配信インスタンス情報(PTM配信インスタンスインデックスまたはID等)を含むリソース構成を返す。DUはさらに、PTM配信インスタンスのそれぞれにおけるUEに関するUE IDを返してもよい。いくつかの実装では、1つのMBSセッションに関して、1つのPTMインスタンスのみが、1つの特定のセルに対して配分される。そのような場合では、PTM配信インスタンスIDは、セルIDであってもよい。
【0145】
・別の実装では、PTM配信モードに関して、CUは、PTMサービングセルを規定するための情報を送信してもよい。応答して、DUは、サービングセルにおけるPTM配信インスタンスの数を決定し、これらのPTM配信インスタンスへのリソース配分を実施し、PTM配信インスタンス情報(PTM配信インスタンスIDを含む)に関するリソース構成を返してもよい。DUはさらに、CUがDUへのそのメッセージ内にUE IDリストを含む場合、PTM配信インスタンスと関連付けられるUEに関するUE IDリストを返す。いくつかの実装では、1つのMBSセッションに関して、1つのPTMインスタンスのみが、1つの特定のセルに対して配分される。そのような場合では、PTM配信インスタンスIDは、セルIDであってもよい。
【0146】
・別の実装では、PTM配信モードに関して、CUは、PTMサービングセル、また、その中のPTM配信インスタンスを規定するための情報を送信してもよい。応答して、DUは、これらのPTM配信インスタンスへのリソース配分を実施し、PTM配信インスタンス情報(PTM配信インスタンスIDを含む)に関するリソース構成を返してもよい。随意に、CUはさらに、PTM配信インスタンス毎にDUへのそのメッセージ内にUE IDリストを含んでもよい。
【0147】
上記の実施形態では、DUによって返される構成情報は、(限定ではないが)配信インスタンス毎の許容されたMRBに関するRLCベアラ情報、配信インスタンス毎のMAC/物理情報、CUがPDCP PDUをDUに伝送するためのトンネル情報、および同等物のうちの少なくとも1つを含んでもよい。MRBに関するRLCベアラ構成情報は、一意のRLC LCIDおよび第1の一意のRB ID(MBSセッションに関してCUとDUとの間で一意)を含んでもよい。一意のLCIDは、PTM配信インスタンスのUEグループに対して共通であり、対応する論理チャネルから発生されるMAC PDUのサブヘッダ内に含まれる。さらに、RLCベアラ構成情報は、特定のUEに関して、特定のUEがUEと関連付けられる他のMBSセッションまたはPDUセッションとLCID空間を共有する場合、RLCベアラの第2のLCIDを含んでもよい。さらに、RLC構成情報は、特定のUEに関して、特定のUEがUEと関連付けられる他のMBSセッションまたはPDUセッションと無線ベアラ空間を共有する場合、CUによって提供される第2のRB IDを含んでもよい。
【0148】
いくつかの実装では、CUからDUに送信されるシグナリングメッセージ内の情報アイテムは、配信インスタンスに基づくか、またはMRBに基づくかのいずれかの、すなわち、MBSセッションの配信インスタンスに対して、または規定されたMRBリストに対してのみ再伝送を可能にするための特定のUEに関する再伝送有効化インジケータを含んでもよい。応答して、DUは、再伝送に関するリソースを配分してもよい。例えば、DUは、特定のUEがPTM配信インスタンスに属する場合、特定のUEおよび対応するMRBに関する付加的RLCベアラを配分してもよい。DUはさらに、そのようなMRB毎に、および特定のUEに関して、CUとDUとの間のダウンリンクトンネルを確立してもよい。DUはさらに、1つまたはそれを上回るメッセージにおいて、付加的RLCベアラ(例えば、付加的LCID)に関する構成、ダウンリンク再伝送トンネル情報(例えば、IPアドレスおよびTEID)をCUに返してもよい。
【0149】
いくつかの実装では、CUからDUに送信されるシグナリングメッセージ内の情報アイテムは、UE特有アップリンクトンネル情報(例えば、MRB毎に基づく)を含んでもよい。応答して、DUは、必要とされるとき、そのようなアップリンクトンネル情報に基づいて、UEステータス報告をCUに送信する。
【0150】
本節で上記に含まれないCUとDUとの間の他の情報交換、アクション、および応答は、本開示内の他の節および詳細な実施形態に明示的または暗示的に説明される。
【0151】
いくつかの実施形態では、CUからDUに、またはDUからCUに送信されるシグナリングメッセージ内の情報アイテムはさらに、他の配信インスタンスによって共有されない配信インスタンスと関連付けられるRBの全てまたはリストのリソース配分におけるリソースを解放することを含む。例えば、PTP配信インスタンスに関して、UEに関する具体的RBに関する再伝送のための関連するRLCベアラ構成および可能性として考えられるF1-Uリソースは、解放される一方、他の配信インスタンス間で共有されるRBに関するF1-Uトンネルは、解放されない。PTM配信インスタンスに関して、具体的UEに関する具体的RBに関する再伝送のための関連するRLCベアラ構成および可能性として考えられるF1-Uリソースは、解放される一方、他の配信インスタンス間で共有されるRBに関するF1-Uトンネルは、解放されない。関連付けられるMRBのサブセットのみの代わりに、配信インスタンス全体が、解放される場合、PTM配信インスタンスに関する関連するMAC/PHYリソースも、同様に解放される。いくつかの実装では、そのような解放インジケーションは、他のUEによって共有されないUEと関連付けられるRBの全てまたはリストのリソース配分におけるリソースを解放することによって示され、したがって、DUおよびF1-UトンネルにおけるMBSセッションと関連付けられるRBに関するUE特有リソースは、解放される。いくつかの実装では、そのような解放は、UEコンテキスト解放要求(DU開始)およびUEコンテキスト解放要求(DU開始)を含む、UE関連付けシグナリングによってトリガされる。いくつかの実装では、そのような解放インジケーションは、他のセルによって共有されないセルまたはセルリストと関連付けられるRBの全てまたはリストのリソース配分におけるリソースを解放することによって示される。その結果、関連付けられるRLCベアラおよびMRBと関連付けられるF1-Uトンネルを含む、セル内のPTM配信のために配分されるリソースが、解放される。関連付けられるMRBのサブセットのみの代わりに、全てのMRBが、解放される場合、セル内のPTM配信インスタンスに関する関連するMAC/PHYリソースも、同様に解放される。
シグナリングメッセージアーキテクチャ
【0152】
CUと、DUと、UEとの間で伝達される上記の種々の情報アイテムは、ある所定のメッセージングフォーマットおよび1つまたはそれを上回る所定のメッセージカテゴリに従って、1つまたはそれを上回るシグナリングメッセージとして編成およびグループ化されてもよい。例えば、F1インターフェースを介したCUとDUとの間の要求および応答メッセージは、限定ではないが、以下のカテゴリを含んでもよい。
・コンテキスト設定要求(CUからDU):MBSセッションコンテキストを設定し、リソースを配分するようにDUをトリガするためのもの。
【0153】
・コンテキスト設定要求応答(DUからCU):DUが1つまたはそれを上回る配信インスタンス、RLCベアラ構成(例えば、RLC構成、LCID)、MAC/PHY構成情報、配信インスタンス情報、ダウンリンクPDCP PDUトンネル情報、および同等物に関する許容されたMRB情報および拒絶されたMRB情報で応答するためのもの。
・コンテキスト修正要求(CUからDU):MBSセッションコンテキストおよびリソース配分を修正するようにDUをトリガするためのもの。
【0154】
・コンテキスト修正要求応答(DUからCU):DUがコンテキスト設定要求応答に類似する情報で応答するためのもの。
【0155】
・コンテキスト修正要求(DUからCU):DUがコンテキスト修正を開始することを可能にするためのもの。
【0156】
・コンテキスト修正確認(CUからDU):DUからのコンテキスト修正要求への応答。
【0157】
・コンテキスト解放動作(CU開始):あるMBSセッションまたはある配信インスタンス(特定のUEに関するPTP配信インスタンスまたはUEのグループに標的化されるPTM配信インスタンスを含む)に関するリソース配分の解放のためのもの。
【0158】
・コンテキスト解放動作(DU開始):DUがあるMBSセッションまたはある配信インスタンス(特定のUEに関するPTP配信インスタンスまたはUEのグループに標的化されるPTM配信インスタンスを含む)に関するリソース配分の解放を開始することを可能にするためのもの。
【0159】
・通知(DUからCU):DUが特定の配信インスタンスに関するMRBに関してQoS関連通知をCUに伝送し、すでに確立されたGBR(保証ビットレート)MRBのQoSがこれ以上満たされ得ないこと、またはこれが再び満たされ得ることをCUに知らせるためのもの。
【0160】
メッセージのこれらのカテゴリは、種々のレベルで構築されてもよく、例えば、特定の配信インスタンスに関する、またはMBSセッションに関する1つまたはそれを上回るUEのリソース配分および構成を標的とするために伝送されてもよい。
【0161】
いくつかの実装では、上記のメッセージは、UE関連付けシグナリングメッセージ(またはUE毎またはUE特有シグナリング)として構築されてもよい。特に、CUからDUに通信される各UE関連付けメッセージは、特定のUEに関連するMBSセッション設定/修正/解放、リソース配分および構成をもたらすために、上記に説明されるコンテキスト情報および他の情報アイテムとともに特定のUEにダイレクトされる。DUは、対応して、UE関連付け応答をCUに提供する。そのようなタイプのシグナリングは、CUとDUとの間の既存のUE関連付けシグナリングメッセージスキームの拡張に基づいてもよい。MBSグループにおける全てのUEにMBSセッションデータを配信するためのリソースの確立、修正、および解放は、MBS UEグループにおけるUEのそれぞれを標的とするUE関連付けシグナリングメッセージを累積的に通信および処理することによって達成されてもよい。
【0162】
代替として、上記のメッセージは、UE関連付けシグナリングメッセージではなく、MBS関連付けシグナリングメッセージ(またはMBS毎またはMBS特有シグナリング)として構築されてもよい。特に、CUからDUに通信される各MBS関連付けメッセージは、これがMBS UEグループにおける少なくとも1つのUEに関するリソース配分および構成をもたらすための情報を含有していても、特定のUEにダイレクトされない場合がある。MBS関連付けメッセージは、MBSセッションにダイレクトされ、したがって、UEの情報アイテムの集合を含有する。そのようなMBS関連付けメッセージングを実装するために、UE関連付けプロシージャコード空間のものとは別個の特定のプロシージャコード空間が、MBS関連付けである上記のメッセージの種々のカテゴリを表すために確保されてもよい。シグナリングメッセージは、MBS関連付けシグナリングメッセージカテゴリに関連するメッセージカテゴリを指し示すプロシージャコードフィールドを含有する、<メッセージタイプ>情報要素を搬送してもよい。
したがって、シグナリングアーキテクチャの観点から、CU-DUメッセージングフォーマットは、以下の例示的様式のうちの1つにおいて設計されてもよい。
【0163】
・シグナリングメッセージフォーマット実施形態1:CU-DUシグナリングの間でのみ異なるカテゴリのUE関連付けシグナリングメッセージのためのフォーマットを提供する。
【0164】
・シグナリングメッセージフォーマット実施形態2:CU-DUシグナリングの間でのみ異なるカテゴリのMBS関連付けシグナリングメッセージを提供する。
【0165】
・シグナリングメッセージフォーマット実施形態3:別個のプロシージャコード空間を使用して、CU-DUの間のUE関連付けおよびMBS関連付けの両方のシグナリングメッセージのためのフォーマットを提供する。いくつかの例示的実装では、特定のUEに関するPTP配信インスタンスに関連する上記の要求および応答の種々のカテゴリは、UE関連付けシグナリングメッセージフォーマットを使用して搬送されてもよい一方、特定のPTM配信インスタンスに関連する上記の要求および応答の種々のカテゴリは、MBS関連付けシグナリングメッセージフォーマットを使用して搬送されてもよい。
【0166】
UE関連付けシグナリングフォーマットの例示的特性が、下記に説明される。MBSセッションコンテキストに対するCUとDUとの間の相互作用の間、F1インターフェース上でMBSセッションコンテキスト管理または動作を実施するために、上記の種々のカテゴリのUE関連付けシグナリングメッセージは、常時、単一のUEを標的とする。言い換えると、CUおよびDUは、UE毎のシグナリングユニットを使用する。
【0167】
特定のUE関連付けシグナリングメッセージは、上記に説明される関連する情報アイテムのうちのいずれかを搬送してもよい。例えば、UE関連付けシグナリングメッセージは、以下の情報アイテムのうちのいずれかのうちの1つまたはそれを上回るものを含み得る、MBSセッションIDによって識別されるMBSセッションコンテキスト情報、MRB情報等の情報アイテムを搬送してもよい。
・MBSセッションID。
・MBSセッションに対応するMRB。MRB毎に、
〇UEに特有のMRB識別子(RBID)および可能性として考えられる第2のRB ID。
〇各MRBのQoSパラメータ。
【0168】
〇MRBにマッピングされるQoSフローに関するQoSパラメータ。
〇MRB再伝送のためのUEに関するダウンリンクF1-Uトンネル情報および可能性として考えられる第2のダウンリンクF1-Uトンネル。
【0169】
・PTP、PTM、または両方等の標的化UEに関する配信モード。
【0170】
・特定の配信特性に応じた特定のMRBに関する付加的トンネル(例えば、UEからのPDCPステータス報告に関するUE特有アップリンクトンネルおよび/またはPDCP PDU再伝送に関するUE特有ダウンリンクトンネル)に関するF1-Uトンネル情報。
【0171】
・UEに関するRLCベアラ構成情報。
【0172】
そのようなUE関連付けシグナリングメッセージは、CUとDUとの間で通信され、CUおよびDUによって集合的に使用され、MBSセッションコンテキスト情報を同期させる。言い換えると、CUとDUとの間の情報アイテムの交換は、種々の時間における複数のシグナリング相互作用に累積的に基づいてもよい。
【0173】
例えば、DUが、初めてDUを標的とするUE関連付けMBSセッションコンテキスト管理および動作要求を受信する場合、これは、受信されたコンテキスト情報に基づいて、MBSセッションに関する対応するコンテキストを作成する。後続の第2のUE関連付けシグナリングメッセージでは、例えば、第2のUE関連付けシグナリングメッセージが、同一のMBSセッションであるが、異なる第2のUEを標的とする場合、および第2のシグナリングメッセージが、同一のMBSに関するMBSコンテキスト動作を含む場合、DUは、必要とされる場合、メッセージに基づいて、MBSセッションコンテキストを更新する。具体的には、UE1を標的とするUE関連付けシグナリングメッセージ1は、初期MBSセッションコンテキストを搬送する。後の時間に、UE2を標的とするUE関連付けシグナリングメッセージ2が、UE関連付けメッセージ1におけるものと同一のMBSセッションに関するMRB QoSパラメータおよび対応するQoSフロー情報を搬送する場合、DUは、UE関連付けメッセージ2に従って、UE関連付けメッセージ1のコンテンツに基づいて以前に確立された既存のMBSセッションコンテキストを更新する。例えば、DUは、適切な配信モード情報および同一のPTMグループにおける他のUEとの関連付け(UEがPTMモードである場合)を伴うUE2を含めるようにそのMBS UEリストを更新してもよい。随意に、後続メッセージ2が、MBSセッションに関する構成情報を搬送しない場合、DUは、前回正常に作成または修正された現在のMBSセッションコンテキストコンテンツまたは構成を維持する。例えば、DUが、UE1を標的とするUE関連付けシグナリングメッセージ内のMRB情報に基づいて、MBSコンテキストを作成した後、MRB QoSパラメータ等のそのコンテキストの一部が、更新される必要がない場合、UE2を標的とする後続のUE関連付けシグナリングは、対応するMRB QoSパラメータを搬送する場合とそうではない場合がある。そのような様式では、本実装は、シグナリングトランスポートおよび処理オーバーヘッドを節約する。
【0174】
MBSセッションを標的とする任意のUE関連付けシグナリングメッセージが、MBSセッションコンテキストおよび構成に対して動作することができ、これは、限定ではないが、以下の情報またはそれらの組み合わせを含む。
【0175】
・その解放および追加を含むMRB属性。
【0176】
・MRBにマッピングされたQoSフローの追加および除去である、MRBに対応するQoSパラメータの修正。
【0177】
・PDCP SN長、再順序付けタイマ、暗号および完全性保護構成等のPDCP構成の修正。
【0178】
いくつかのシナリオでは、UE関連付けシグナリングの結果としての上記の動作は、DUと関連付けられるMBSセッションの全ての配信インスタンスに対して適用可能である。例えば、MBSセッションの配信インスタンスでは、UE関連付けシグナリングメッセージは、MBSセッションのMRBに対応するF1-Uトンネル情報を更新し、MBSセッションの複数の配信インスタンスにおける対応するMRBが、同一のF1-Uトンネルを共有する場合、トンネル情報の更新は、本F1-Uトンネルを共有する全ての他の伝送インスタンスに適用される。
【0179】
特定のUEを標的とする任意のUE関連付けシグナリングが、MBSセッションにおける特定のUEと関連付けられる配信インスタンスの種々の側面に対して動作することができ、これは、限定ではないが、以下の情報またはそれらの組み合わせを含む。
【0180】
・配信インスタンスID。
【0181】
・MRBに関する配信インスタンスと関連付けられるF1-Uトンネル。
【0182】
・関連付けられるRLCベアラの構成および配信インスタンスに対応する制御情報。
【0183】
・配信セル識別またはセル内の特定のPTM配信インスタンスを含む、UEと関連付けられる特定のPTM配信インスタンスに関するMAC/PHY構成セット。
【0184】
MBSセッションを標的とするMBS関連付けシグナリングメッセージに関して、特定のMBS関連付けシグナリングメッセージは、上記に説明される関連する情報アイテムのうちのいずれかを搬送してもよい。例えば、MBS関連付けシグナリングメッセージは、以下の情報アイテムのうちのいずれかのうちの1つまたはそれを上回るものを含み得る、MBSセッションIDによって識別されるMBSセッションコンテキスト情報、MRB情報等の情報アイテムを搬送してもよい。
【0185】
・MBSセッションID。
・MBSセッションに対応するMRB。MRB毎に、
【0186】
〇MRB識別子(RBID)。
【0187】
〇各MRBのQoSパラメータ。
【0188】
〇MRBにマッピングされるQoSフローに関するQoSパラメータ。
【0189】
〇ダウンリンクF1-Uトンネル情報。
【0190】
・PTP、PTM、または両方等の標的化UEに関する配信モード。
【0191】
・特定の配信特性に応じた特定のMRBに関する付加的トンネル(例えば、UEからのPDCPステータス報告に関するUE特有アップリンクトンネルおよび/またはPDCP PDU再伝送に関するUE特有ダウンリンクトンネル)に関するF1-Uトンネル情報。
【0192】
・配信インスタンスに関するRLCベアラ構成情報。
・配信セル識別またはセル内の特定のPTM配信インスタンスを含む、特定のPTM配信インスタンスに関するMAC/PHY構成セット。
【0193】
そのようなMBS関連付けシグナリングメッセージは、CUとDUとの間で通信され、CUおよびDUによって集合的に使用され、MBSセッションコンテキスト情報を同期させる。言い換えると、CUとDUとの間の情報アイテムの交換は、種々の時間における複数のシグナリング相互作用に累積的に基づいてもよい。
【0194】
DUが、初めてMBSセッションコンテキスト管理および動作要求を受信するとき、これは、MBSセッションに関する対応するコンテキストを作成する。後続のMBS関連付けシグナリングメッセージでは、例えば、後続のMBS関連付けシグナリングメッセージが、同一のMBSセッションを標的とする場合、DUは、後続のMBS関連付けシメッセージに基づいて、MBSセッションコンテキストを更新する。いくつかのシナリオでは、MBS関連付けシグナリングメッセージは、MBSセッションコンテキストに対する部分的作成または更新をトリガするだけであってもよい。
【0195】
CUによるMBS関連付けシグナリングメッセージは、MBSセッションに基づいて、配信インスタンスに基づいて、またはMRBに基づいてのいずれかで、コンテキスト同期および/またはリソース配分および構成を実施するようにDUに命令してもよい。MBS関連付けシグナリングメッセージは、MRB、UE、およびMRB、UEを伴う配信インスタンスの種々のリストおよびテーブル、またはリストまたはテーブルによって規定される配信インスタンス特有情報を含んでもよい。
【0196】
下記の開示はさらに、種々の配信インスタンスに関する双方向的リソース配分および構成を達成する際のCUとDUとの間のシグナリングメッセージフォーマット実施形態1-3メッセージングアーキテクチャの詳細な説明を提供する。
実施形態1
【0197】
UE特有シグナリング(代替として、UE関連付けシグナリングと称される)のみを使用する第1の実施形態では、CUは、いくつかのUEがPTPモードにおいてMBSを受信する(グループ1 UE)一方、いくつかのUEがPTMモードにおいてMBSを受信する(グループ2 UE)決定を行ってもよい(後で説明されるように、そのような決定は、代替として、CUの代わりにDUによって行われてもよい)。CUは、UEコンテキスト設定またはUEコンテキスト修正メッセージ等のUE関連付けF1シグナリングを使用し、対応するリソースを配分する、または修正する、または解放するようにDUに要求し、関連する構成をDUに返信する。本実施形態では、MBSセッションコンテキスト管理は、常時、UE毎に基づいて実施される。CUが、複数のUEに対してMBSセッションコンテキスト管理を実施する必要がある場合、複数のUE関連付けシグナリングメッセージが、伝送され、リソース配分および構成をもたらすために組み合わせられる。
【0198】
CUから開始されるMBSセッションコンテキスト設定または修正に関するUE関連付けシグナリングは、応答メッセージにおいてDUによって返され得る情報アイテムとともに、少なくとも下記の情報アイテムを含有する。UE関連付けシグナリングは、具体的UEに標的化されるため、シグナリング内の動作の一部は、したがって、そのUEにのみ特有である。
1.UE ID、MBSセッションID、MRB QoSパラメータ、およびQoSフローの関連付けられるQoSパラメータを含む、配信モード(PTP/PTM)から独立した情報。
【0199】
・ユーザインターフェースID:gNB-CU UE F1AP ID、gNB-DU UE F1AP ID、およびMBSセッションIDまたはMBSセッションIDリスト。
【0200】
〇DU応答:gNB-CU UE F1AP ID、gNB-DU UE F1AP ID、MBSセッションIDまたはMBSセッションIDリスト。
【0201】
・MBSセッションのうちの1つにサービス提供するMRBに関するRB IDリストであって、RB IDは、MBSに関するMRBのインデックスであり、随意に、各MRBのRB ID(RBID1)は、MBSに関するRB IDおよびUEによって使用されるRB IDが、UEと関連付けられるMBSセッションおよびPDUセッション間で共有されるRB ID空間を使用する場合、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられる。
【0202】
〇DU応答:RBID1またはRBID2であり得る対応するサービス提供されたRB IDを含む、各MRBに対応する第1のRLCベアラ構成情報。
【0203】
・具体的MRBに関して、そのQoSパラメータおよびMRBにマッピングされるQoSフローのQoSパラメータ。
【0204】
・具体的MRBに関して、そのダウンリンクマルチキャストアドレス(ソースアドレスの有無を問わない)および対応するGTP-TEID(GPRSトンネリングプロトコルトンネルエンドポイント識別子)。ダウンリンクトンネル情報が、MRBに関してDUによって配分される場合、
〇DU応答:DUによって許容される各MRBに対応する第1のダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEID)。
・UEに関するUE能力。
・MBSセッションのUE能力要件。
【0205】
2.CUは、UEに関する配信モードの決定を行い、DUに送信される情報内に配信モードインジケーションを含める。別の実装では、CUは、MBSセッションコンテキストのみをDUに送信し、DUは、UEに関する配信モードの決定を行い、配信モードによる構成を返す。
【0206】
3.PTPモード要求に関連するメッセージ。CU/DU相互作用情報は、PTP配信モードインジケータ(CUが配信モードを決定し、インジケータをDUに送信する場合)、RLCエンティティモード、サービス提供されたRB IDを含むRLCベアラ構成を含む。CU-DUメッセージは、PTPモードにおいてMBSセッションの全てのMRBをUEに配信するようにDUに命令する、またはPTPモードにおいてMBSセッションのあるMRBまたはMRBリストを配信するようにDUに命令する。CUおよびDUメッセージおよびDU応答はさらに、以下を含有する。
【0207】
・肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであり得る、MRBに対応するRLCモード。
【0208】
・MBSセッションの各MRBに対応するアップリンクトンネル情報。
【0209】
・MBSセッションのMRBまたはMRBリストに関する再伝送(PDCP再伝送等)を有効化またはアクティブ化するためのインジケータ。
【0210】
〇DU応答:対応する第2のダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む、DL-TNL2)。
【0211】
〇DU応答:少なくとも上記のRLCベアラ構成を含有する、DU-CU RRC情報。
【0212】
CUから要求を受信することに応じて、DUは、要求毎にリソースを配分または修正しようとする。DUは、次いで、応答情報をCUに送信し、各RBが正常に作成されているかどうかのフィードバックを与える。さらに、正常に作成されたMRB毎に、DUは、特定のRBに関する構成を作成し、構成をCUに返信する。対応する動作に失敗したMRBに関して、DU応答はさらに、動作要求に対して失敗したMRBのMRBリストおよび対応する原因を含む。
【0213】
4.PTMモード要求に関連するメッセージ。CU/DU相互作用情報は、PTM配信モードインジケータを含む(CUが配信モードを決定し、インジケータをDUに送信する場合)。そうでなければ、DUは、UEへのモード、PTM配信セル、PTM配信インスタンスID、第1のRLCベアラ構成、第2のRLCベアラ構成を決定する。CU/DUメッセージに関するいくつかのソリューションが、存在する(PTM配信セルは、MBSセッションがその中で配信されるセルであり、特に、PTM配信インスタンスに関する)。
・CUメッセージは、PTM配信セルを規定せず、配信インスタンスIDを規定しない。PTM配信モードを伴うUEリストを含むMBSセッションコンテキストのみ、
〇DU応答:PTM配信セルまたはセルリスト、随意に、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUEリスト。
【0214】
・CUメッセージが指定したPTM配信セル。
【0215】
・CUメッセージは、PTM配信セルを規定し、伝送セルにおいてPTM配信インスタンスIDを規定しない。
【0216】
〇DU応答:随意に、DUは、伝送セルにおいてPTM配信インスタンスIDを返す。
【0217】
・CUメッセージは、PTM配信セルを規定し、CUは、伝送セルにおいてPTM配信インスタンスIDを規定する。
【0218】
応答メッセージにおけるDUは、PTM配信セルまたはセル内の配信インスタンスに対応するMAC/PHY構成を含有する。
MBSセッションのPTM配信セルまたはPTM配信インスタンスにおける許容されたMRB毎に、
【0219】
・DU応答:関連付けられる論理チャネル識別LCID1をさらに含む、MRBに対応する第1のRLCベアラの構成情報。いくつかのシナリオでは、論理チャネル識別は、LCID1と、LCID2とを含んでもよい。
【0220】
・CUメッセージはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報を含有する。
【0221】
・CUメッセージはさらに、肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであり得る、MRBに対応するRLCエンティティのモードを示す。
【0222】
・CUメッセージはさらに、MRBに関する再伝送(PDCP再伝送等)を有効化またはアクティブ化してもよい。
【0223】
〇DU応答:特定のUEに関する対応する第2のダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるTEIDを含む、DL-TNL2)。本トンネルは、特定のUEに関するPDCP再伝送またはUE PDCPステータス報告のために使用されてもよい。
【0224】
〇DU応答:特定のUEに関する第2のRLCベアラ構成およびその論理チャネル識別LCID3であり、PDCP SRを送信するために使用される、一次経路に対応するLCID3をマーキングする。
【0225】
〇DU応答:MBSセッションに対応するPTM配信インスタンスに対応する動作が失敗したMRBのリストおよび対応する理由。
【0226】
ここで、DUの下のUEに関する例示的配信インスタンス構成に関して図4を参照する。DUは、少なくとも3つのセルと関連付けられ、MBSセッションコンテキストにおけるUE1-UE10と関連付けられる。CUまたはDUは、MBSに関するUE配信モードの決定を行う。CUが、決定を行う場合、CUは、UEと関連付けられる配信モードをDUに送信し、DUが、決定を行う場合、CUは、MBSセッションコンテキストのみをDUに送信し、DUに決定を行わせ、DUは、配分されたリソース構成を返信する。いくつかの実装では、CUは、配信モードを伴わないUE情報のみを提供する。その結果、DUは、例えば、UEおよび利用可能な無線リソースの接続ステータス、およびまた、UEに関するUE能力、およびまた、MBSセッションのUE能力要件を考慮して、UEに関する配信モードを決定する。DUからの応答情報において、DUは、伝送セル情報および可能性として伝送セルにおける配信インスタンスID、およびMAC/PHY構成セットを含む対応するスケジューリング情報を提供する。CUとDUとの間の相互作用に基づいて、図4に示されるような相互作用の結果が、存在する。
・セル1-UE1、PTP
・セル1-UE2およびUE3、PTM
・セル2-UE4およびUE5、PTM
・セル3-UE6、UE7、およびUE8、PTM
・セル3-UE9およびUE10、PTM
【0227】
各セルが、PTPモードまたはPTMモードのいずれかの複数の配信インスタンスをサポートし得ることが明白である。いくつかの実施形態では、1つのみの配信インスタンスが、1つのセルに対して可能にされる。
【0228】
いくつかの実施形態では、PTP配信モード、異なるセルにおけるPTP配信モード、および同一のセルにおけるPTM配信モード下の各配信は全て、異なる配信インスタンスにマッピングされる。MRB毎に、DU側上で少なくとも1つのRLCエンティティが、配分される。
【0229】
CUとDUとの間のメッセージ相互作用およびメッセージ内で搬送される情報アイテムは、下記にさらに説明され、いくつかのグループにおいて編成される。
MBSセッション関連コンテンツ
【0230】
CUは、UE関連付けシグナリングを使用して、DUへのあるMBSセッションまたはMBSセッションリストに関するコンテキスト管理動作を開始し、動作は、MBSコンテキストの追加または修正であってもよい、またはメッセージは、MBSセッション関連コンテキストおよびその動作を含有する。メッセージは、gNB-CU UE F1AP IDまたは随意に、gNB-DU UE F1AP IDによって識別される。MBSセッションは、1つのMBSまたはMBSのカテゴリに対応してもよく、MBSは、複数のMBSセッションと関連付けられてもよい。MBSセッションは、MBSセッションIDによって識別される。
MBSセッションIDは、MBSセッションを識別するために使用されてもよく、以下のIDまたはそれらの組み合わせのうちの1つであってもよい。
【0231】
・セッションID:MBSセッションは、あるUEのセッション管理機構におけるセッションIDに対応し、セッションIDは、UEの複数のセッションのうちのMBSセッションを一意に規定し、セッションIDは、SDAP構成内に含まれてもよい。
【0232】
・TMGI(一時モバイルグループ識別)。
【0233】
・IPマルチキャストアドレス(ソースアドレスの有無を問わない)。
【0234】
・gNB-CU MBS F1AP ID:gNB-CU MBS F1AP IDは、gNB-CU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0235】
・gNB-DU MBS F1AP ID:gNB-DU MBS F1AP IDは、gNB-DU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0236】
・CUまたはDUまたはF1インターフェースにおけるMBSセッションを一意に識別し得る識別子またはインデックス。MBSセッションは、1つのサービスまたはサービスのカテゴリに対応してもよい一方、MBSは、複数のMBSセッションと関連付けられてもよい。
【0237】
対応するDU応答メッセージにおいて、メッセージは、gNB-CU UE F1AP IDおよびgNB-DU UE F1AP IDを使用し、関連付けられるF1論理接続を識別し、応答メッセージはまた、MBSセッションIDを含有する。
【0238】
同一のコンテキスト管理動作において、メッセージはさらに、MBSにサービス提供するMRBを含有するMRBリスト、MRBリストにおける各MRBに対応する第1のRB ID (RBID1)を含み、RBID1は、MBSにサービス提供する全てのMRBのインデックスであり、MBSセッションIDおよびRBID1に基づいて、MRBは、DU範囲またはCU範囲内で、またはF1インターフェース上で一意に識別されることができる。
【0239】
いくつかのシナリオでは、MRBはさらに、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられ、DU応答メッセージ内の配信インスタンスに関する第1のRLCベアラ構成におけるサービス提供された無線ベアラは、UEに関するCUにおける第2のRB ID(RBID2)として構成される。RLCベアラに基づいてUEによって受信されるサービスデータは、RBID2によって識別されたPDCPエンティティに配信される。
【0240】
動作はさらに、各MRBのQoSパラメータと、MRBのQoSフローにマッピングされたQoSパラメータとを含む。
F1-Uトンネルリソース
【0241】
いくつかの実装では、DUは、あるMBSセッションのあるMRBに関してCUからPTPまたはPTM配信要求を受信する。
【0242】
いくつかの実施形態では、CUは、MBSセッションを粒度として使用し、PTPモードにおいてUEにMBSセッションデータを配信するようにDUに要求し、すなわち、CUは、PTPモードにおいてMBSセッションの全てのMRBのサービスデータを配信するようにDUに要求する。しかし、いくつかの他の実施形態では、例えば、エアインターフェースリソースが、限定される、または不足しているとき、PTP配信モードにおいてMBSセッションの全てのMRBデータの代わりに、具体的MRBのデータのみを含めることが、より望ましい。本シナリオでは、CUは、PTPモードにおいてMBSセッションの具体的MRBまたはMRBリストを配信するようにDUに要求する。
【0243】
いくつかの実施形態では、DUは、MBSセッションに関してPTM配信モードを使用するために、CUから要求を受信する。例えば、PTM配信モードに関して、MBSデータは、MBSセッションの粒度に基づいて配信される。
上記に説明されるような特定の要求に関して、配信モードにかかわらず、特定のMRBに関して、DUが、CUからのMBSセッションに関するMRB配信要求を許容する場合、
【0244】
・いくつかの実施形態では、図6図4の配信インスタンスのうちのいくつかの間の特定のMRBに関するダウンリンクトンネル共有を図示するため)に示されるように、CUは、IPマルチキャスト610を使用し、トンネルのIP層においてMRBデータをDUに伝送する。CUによって送信される情報は、MRBに関するIPマルチキャストダウンリンクトンネル情報、すなわち、第1のIPマルチキャストタイプダウンリンクトンネル情報を含有する。DUは、次いで、関連付けられる配信インスタンスのうちのいずれかが、MRBを許容する場合、IPマルチキャストグループに参加し、MBSを受信する。トンネル1は、IPマルチキャスト610に基づくIP層の上にある。そのトンネル情報は、IPマルチキャストアドレスと、随意に、ソースアドレスと、GTP-TEIDとを含む。本シナリオでは、トンネル1は、複数の配信インスタンス、例えば、UE1に関するPTP配信インスタンス(図6の602)、UE6、UE7、およびUE8に関するPTM配信インスタンス(図6の604)、およびUE9およびUE10に関するPTM配信インスタンス(図6の606)によって共有される。MRBデータは、トンネル1を使用してCUからDUに配信され、次いで、DUは、MRBデータを複数のRLCエンティティ(RLCエンティティ1、2、および3)に提出し、対応する配信インスタンスにサービス提供する。図6は、1つのMRBに関するデータ配信実施例を示すが、同一の原理が、他のMRBに適用される。
【0245】
・いくつかの実施形態では、図6に示されるように、CUは、IPポイントツーポイント伝送612を使用し、MRBデータをDUに伝送する。MRBのF1-Uトンネル情報は、DUによって提供される。DU側上でMBSセッションに関するMRBを許容するいかなる以前の配信インスタンスも、存在しない、またはDUにおいてMBSセッションのそのようなMRBが設定されることが初めてである場合、DUは、第1のダウンリンクトンネルである対応するF1-Uインターフェースリソースを配分し、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む対応する第1のダウンリンクトンネル情報をCUに返す。いったんMRBデータがトンネル1からDUによって受信されると、DUが、上記に言及されるものと同一の様式で残りのデータ配信タスクを取り扱うことにさらに留意されたい。本シナリオでは、トンネル1は、複数の配信インスタンス、例えば、UE1に関するPTP配信インスタンス(図6の602)、UE6、UE7、およびUE8に関するPTM配信インスタンス(図6の604)、およびUE9およびUE10に関するPTM配信インスタンス(図6の606)によって共有される。MRBデータは、トンネル1を使用してCUからDUに配信され、次いで、DUは、MRBデータを複数のRLCエンティティ(RLCエンティティ1、2、および3)に提出し、対応する配信インスタンスにサービス提供する。図6は、1つのMRBに関するデータ配信実施例を示すが、同一の原理が、他のMRBに適用される。
【0246】
・いくつかの実施形態では、DUが、MBSセッションに対応するMRBを含む配信インスタンス(PTPまたはPTMのいずれかの配信インスタンスを含む)を以前に有していた場合、同一のMBSセッションに関する同一のMRBは、F1-Uダウンリンクトンネルを共有し、DUは、MBSセッションのMRBのために確立されたF1-Uインターフェース、すなわち、第1のDLトンネル上でダウンリンクトンネル情報を返す。例えば、図6では、複数の配信インスタンス(UE1に関するPTP伝送、UE6、UE7、およびUE8に関するPTM伝送、およびUE9およびUE10に関する別のPTM配信インスタンス)は、同一のMRBに関する同一のF1-Uトンネル1を共有する。MRBに対応するPDCPエンティティからのPDCP PDUは、トンネルを通して通過した後、複数の配信インスタンスに対応するRLCエンティティに提出される。
【0247】
・いくつかの実施形態では、MRBは、独立したF1-Uダウンリンクトンネルを使用し、すなわち、MBSセッションのあるMRBに関して、対応するF1インターフェース上に、異なる配信インスタンスに基づいて、複数の独立したF1-Uトンネルが、存在する。したがって、MBSセッションコンテキスト管理要求に基づいて、DUは、異なる配信インスタンスの下の同一のMRBに関する独立したトンネル情報を返す。本シナリオ下で作成されるトンネルは、各配信インスタンスの下の第1のダウンリンクトンネルと称される。例えば、図7図4の配信インスタンスのうちのいくつかに関する独立したダウンリンクデータトンネルの使用を図示するため)では、複数の配信インスタンス(図7に702と標識化されるUE1に関するPTP配信インスタンス、図7に704と標識化されるUE6、UE7、およびUE8に関するPTM配信インスタンス、および図7に706と標識化されるUE9およびUE10に関する別のPTM配信インスタンス)が、独立したF1-Uトンネル、すなわち、トンネル2、トンネル3、およびトンネル4を使用する。この時点で、MRBに対応するPDCPエンティティからのPDCP PDUが個別のトンネルを通してDUに伝送された後、これは、複数の配信インスタンスに対応するRLCエンティティ、例えば、RLCエンティティ1、RLCエンティティ2、およびRLCエンティティ3に提出される。
【0248】
以下の節は、PTP関連要求を取り扱うためのCU DU相互作用を説明する。
PTP配信モードおよびRLCベアラ構成に関連する要求取扱
【0249】
CUメッセージは、これがAM、双方向UM、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであるかどうかにかかわらず、MRBに対応するRLCモードを搬送する。対応するMRBがPTPモードにおいて伝送する要求を許容した後、DUは、MRBに対応するRLCエンティティの構成を確立または修正し、論理チャネル等の対応するMACリソースを配分し、応答メッセージにおいて対応するRLCベアラ構成を返す。RLCベアラ構成は、セルグループ構成内に含まれ、さらに、CUに送信されるべきDU-CU RRC情報内に含まれる。
【0250】
CUメッセージはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報を搬送する。具体的には、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDである。アップリンクトンネル情報は、アップリンクトンネルを確立するためにDUによって使用されてもよい。いくつかのシナリオでは、本アップリンクトンネルは、MRBデータ受信に関連するUEによって発生される対応するPDCPステータス報告(PDCP SR)を伝送するために使用される。これは、図8に示される。
【0251】
より詳細には、図8は、データトンネル1およびデータトンネル2を伴う、配信インスタンス802および804における特定のMRBに関するトンネル構成を示す。配信インスタンス804は、PTP配信インスタンスであってもよい一方、配信インスタンス802は、PTPまたはPTM配信インスタンスのいずれかであり得る。図8に示されるように、トンネル1は、配信インスタンス802および804におけるMRBに関するRLCエンティティへのMRBのPDCP PDUの通常のダウンリンク伝送のために配信インスタンス802および804によって共有される一方、トンネル2は、CUへのアップリンクPDCP SR810伝送のために確立される。
PTP再伝送要求の取扱
CUが、MRBに関するPDCP再伝送を有効化またはアクティブ化する場合、F1-Uダウンリンクトンネルが共有される方法に関する異なるシナリオが、存在してもよい。
【0252】
・いくつかの実施形態では、CUは、IPマルチキャストを使用し、MRBデータをDUに伝送する。再び図8を参照する。図8はさらに、PDCP SRを伝送するためにアップリンクトンネルと共有される、PTP配信インスタンス804に関する再伝送のためにトンネル2を使用することを示す。トンネル1に関する情報は、CUによって提供される一方、トンネル2情報は、DUによって提出される。MRBデータ伝送に関して、異なる配信インスタンスに関する初期データ伝送は、トンネル1を共有し、PTP配信インスタンス804に関するMRBデータ再伝送は、トンネル2を使用する。PTP配信インスタンス804に関して、初期データおよび再伝送されたデータは両方とも、PTP配信インスタンス804に対応するRLCエンティティ2に提出される。
【0253】
・いくつかの実施形態では、CUは、ポイントツーポイントを使用し、MRBデータをDUに伝送する。図8を参照すると、トンネル1およびトンネル2情報の両方が、DUによって提供される。本シナリオでは、MRBデータ伝送に関して、異なる配信インスタンスに関する初期データ伝送は、トンネル1を共有する。PTP配信インスタンス804に関して、MRBデータ再伝送は、トンネル2を使用する。初期データおよび再伝送されたデータは両方とも、RLCエンティティ2である、PTP配信インスタンスに対応する同一のRLCエンティティに配信される。
【0254】
・いくつかの実施形態では、異なる配信インスタンスにおける同一のMRBは、独立したトンネルを使用する。図9(特定のMRBに対して独立したデータトンネルを使用する配信インスタンス902および904を示す)を参照すると、UE1に関するPTP配信インスタンス904は、トンネル2を使用する一方、他のUEに関する配信インスタンスは、トンネル1を使用する。UE1に関するPTP配信インスタンス904に関して、MRBデータ初期伝送および再伝送は、トンネル2である、同一のトンネルを使用する。本シナリオでは、トンネル2は、双方向性であってもよい。これは、MRBデータ初期伝送および再伝送のためのダウンリンクとして使用されることができる。これは、加えて、MRBに対応するPDCP SRの伝送のためのアップリンクとして使用されることができる。
DUの取扱がいくつかのMRBの作成を拒絶する
【0255】
UEに関するPTP配信モードを規定するCUメッセージに関して、DUは、1つまたはそれを上回るMRBの作成または修正を拒絶し得る。この場合では、DUは、作成または修正に失敗したMRBを含むMRBリストおよび失敗理由を返す。
【0256】
以下の節は、PTM関連要求を取り扱うためのCU DU相互作用を説明する。
PTM関連要求-セル関連情報および下位層構成情報
【0257】
各PTM配信インスタンスは、常時、具体的伝送セルに対応する。異なる実装に応じて、MBSセッションを受信するUEが、接続状態である場合、UEと関連付けられるセルに関するコンテキストは、CU側およびDU側の両方に存在する。PTM配信インスタンスに関する伝送セル情報は、CUまたはDUによって提供されてもよい。加えて、あるMBSセッションが、複数の配信インスタンスに基づいて、あるセルにおいて伝送されることを可能にされる場合、これらの配信インスタンスが一意に識別されるために、セル識別およびセル内の一意の識別を組み合わせることが、必要とされる。代替として、F1インターフェース上に、MBSセッションに関して、配信インスタンスおよびその対応するセルを一意に識別し得る識別子が、存在する。配信インスタンス識別子は、CUまたはDUによって提供されてもよい。以下の開示では、配信インスタンス識別子に関する上記の異なる可能性が、詳細に開示される。加えて、各PTM配信インスタンスは、MAC/PHY構成セットに対応する。構成セットに基づいて、UEは、物理層に対応する時間-周波数ドメインにおけるMBS配信インスタンスの受信を完了することができる。
【0258】
いくつかの実装では、CUは、配信モードを伴わないUE情報のみを提供する。その結果、DUは、例えば、UEおよび利用可能な無線リソースの接続ステータス、およびまた、UEに関するUE能力、およびまた、MBSセッションのUE能力要件を考慮して、UEに関する配信モードを決定する。DUからの応答情報において、DUは、伝送セル情報および可能性として伝送セルにおける配信インスタンスID、およびMAC/PHY構成セットを含む対応するスケジューリング情報を提供する。
【0259】
いくつかの実装では、CUは、対応する配信モードとともに、UE情報を提供し、CUは、UEのMBSに関するPTM伝送に関するセル情報を規定しない一方、DUは、対応する応答メッセージにおいてPTM伝送のセルまたはセルリストを含める。随意に、DUはさらに、応答メッセージにおいて、伝送セルに対応するPTM配信インスタンスIDと、対応するセルまたは対応するセル内の対応するPTM配信インスタンスに対応するスケジューリング情報とを含める。
【0260】
CUは、PTM伝送における伝送セルを規定してもよい。随意に、CUはさらに、伝送セルにおけるPTM配信インスタンスIDを規定する。
【0261】
いくつかのシナリオでは、CUは、PTM伝送に関するセル情報を規定し、DUは、随意に、対応する応答メッセージにおいて対応する伝送セルのPTM配信インスタンスIDと、対応するセルまたは対応するセル内の対応するPTM配信インスタンスに対応するスケジューリング情報とを含有する。
【0262】
CUがさらに、PTM伝送に関するセル情報および対応するセルにおけるPTM配信インスタンスIDを規定する場合、DUは、対応する応答メッセージにおいて、対応するセルまたは対応するセル内の対応するPTM配信インスタンスに対応するスケジューリング情報を含める。
【0263】
上記のスケジューリング情報は、PTM配信インスタンスに対応するMAC/PHY構成を含み、また、以下の情報または以下の情報の組み合わせを含んでもよい。
・本PTM配信インスタンスに対応するDRX情報。
・PTM配信インスタンスの無線ネットワーク一時識別子(RNTI)。
・PTM伝送がスケジューリングされるサブフレームまたはスロットを示すためのPTM配信インスタンスに対応する時間ドメインスケジューリング情報。
・PTM配信インスタンスに対応する周波数ドメインリソース配分情報。
【0264】
・本PTM配信インスタンスに対応するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)構成およびPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)構成。
【0265】
・PTM配信インスタンスに対応するBWP(帯域幅部分)情報。
PTM関連要求、RLCベアラ構成
【0266】
DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、CUまたはDUによって規定された配信インスタンスが、存在しない場合、PDCP SN等のCUメッセージからの情報に基づいて、DUは、対応するRLCベアラを確立する。そうでなければ、PTM配信インスタンスが、すでにDUに存在する場合、DUは、UEをPTM配信インスタンスと関連付け、既存の配信インスタンスに対応する構成に従って、対応する第1のRLCベアラ構成をCUに送信する。
【0267】
いくつかの実施形態では、DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、DUは、応答メッセージにおいて、MRBに対応する論理チャネルIDを含む、MBSセッションに関する各MRBに対応するRLCベアラ構成情報を含める必要がある。
【0268】
別の実施形態では、DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、第1のRLCベアラ構成内に、DUは、第1の論理チャネルID1(LCID1)および関連付けられる第2の論理チャネルID2(LCID2)をさらに含む、MBSセッションにおける各MRBに対応するRLCベアラ構成情報を含む。その中で、LCID1は、実際には、実際のPTM配信においてDUによって発生されるMAC PDU内に含まれ、対応するMRBサービスデータを含むMAC PDUのサブヘッダ内の論理チャネル情報に対応する一方、LCID2は、LCID1にマッピングされる。UEがMAC PDUを受信した後、UEは、さらなる処理のために、MAC PDUサブヘッダ内のLCID1とマーキングされたデータをLCID2によって識別された論理チャネルに提出する。
PTM関連要求-PDCP SRおよび再伝送の取扱
【0269】
図10(特定のMRBに対するPTMインスタンス1002に関するトンネル構成を示す)を参照すると、いくつかのシナリオでは、ネットワークは、双方向トンネルを使用して、特定のUEに関するPTM配信インスタンス1001においてMRBに関するPDCP SRおよび/またはMRBに関するPDCPデータ再伝送を有効化する必要がある。UEは、PTM配信インスタンス1002内の2つの独立したRLCエンティティ、すなわち、トンネル1と関連付けられ、PTMモードにおいて初期MRBデータ伝送を実施するためのRLCエンティティ1と、トンネル2と関連付けられ、PTPモードにおいてMRBデータの再伝送、およびアップリンクにおけるMRBに対応するPDCP SRの伝送を実施するためのRLCエンティティ2(図10に1004と標識化される)とを伴って構成される。この場合のトンネル2は、双方向性である。
【0270】
CUメッセージはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報、具体的には、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを搬送する。CUが、MRBに関するPDCP再伝送を有効化またはアクティブ化する場合、DUは、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む、第2のダウンリンクトンネル情報を返す。ここでは、F1インターフェース上のDUは、MRBに対応する2つのトンネルに関する情報を含有する。第1のトンネル(トンネル1)は、MRBに対応する初期伝送データを伝送するために使用されてもよく、第2のトンネル(トンネル2)は、MRBおよびアップリンクPDCP SRに対応する再伝送データを伝送するために使用される。
【0271】
CUメッセージはさらに、これが肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであるかどうかにかかわらず、MRBに対応するRLCエンティティのモードを示す。DUがPTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容した後、DUは、MRBに対応するRLCベアラを作成または修正し、論理チャネル等の対応するMACリソースを配分し、応答メッセージにおいて対応する第2のRLCベアラ構成を返す。RLCベアラ構成は、セルグループ構成内に含まれ、さらに、CUに送信されるべきDU-CU RRC情報内に含まれる。
DUの取扱がいくつかのMRBの作成を拒絶する
【0272】
UEに関するPTM配信モードを規定するCUメッセージに関して、DUは、1つまたはそれを上回るMRBの作成または修正を拒絶し得る。この場合では、DUは、設定または修正に失敗したMRBを含むMRBリストおよび失敗要因を返す。
PTPおよびPTMの両方を使用する二重モードの取扱
【0273】
いくつかの実施形態では、特定のUEに関して、CUは、PTPおよびPTM配信モードの両方を要求してもよい。DUは、対応するリソースを配分し、したがって、UEは、同時にPTPおよびPTMモードにおいてMRBデータを受信することが可能であり得る。
実施形態2
【0274】
本実施形態では、CUは、いくつかのUEがPTPモードにおいてMBSを受信する(グループ1 UE)一方、いくつかのUEがPTMモードにおいてMBSを受信する(グループ2 UE)決定を行う。CUは、MBSコンテキスト設定またはMBSコンテキスト修正メッセージ等のMBS関連付けF1シグナリングを使用し、決定をDUに送信し、対応するリソースおよび関連する構成を配分または修正するようにDUに要求する。一方、DU側上では、配信モード情報(具体的UEに関するPTP、または具体的UEまたはセルまたはセル内のインスタンスに関するPTM)を含むCU開始MBS関連付けメッセージを受信することに応じて、DUは、リソースを配分し、対応する構成を作成する。各MRBが正常に作成されるかどうかに基づいて、DUは、F1-UおよびRLCベアラ構成等のMRB構成情報、およびMBSセッションに対応する配信インスタンスに関するエアインターフェースリソース配分を含む、フィードバックメッセージを送信する。本実施形態では、MBSセッションコンテキスト管理は、常時、MBS毎に基づいて実施される。本新しい機構は、本開示のMBS関連付けシグナリングの導入によってサポートされる。
【0275】
いくつかの実装では、DUは、いくつかのUEがPTPモードにおいてMBSを受信する(グループ1 UE)一方、いくつかのUEがPTMモードにおいてMBSを受信する(グループ2 UE)決定を行う。一方、DU側上では、CU開始MBS関連付けメッセージを受信することに応じて、DUは、リソースを配分し、対応する構成を作成する。各MRBが正常に作成されるかどうかに基づいて、DUは、F1-UおよびRLCベアラ構成等のMRB構成情報、およびMBSセッションに対応する配信インスタンスに関するエアインターフェースリソース配分を含む、フィードバックメッセージを送信する。本実施形態では、MBSセッションコンテキスト管理は、常時、MBS毎に基づいて実施される。
【0276】
MBSセッション毎に、対応するF1インターフェース上に、CUとDUとの間のコンテキスト管理のために使用される、1つのF1論理接続が、存在してもよい。いくつかのシナリオでは、全てのMBSセッションに関して、MBSセッションのリストのコンテキストを管理するために使用され得る、F1インターフェース上の統一シグナリングが、存在する。
【0277】
CUとDUとの間のMBS関連付けメッセージ相互作用およびメッセージ内で搬送される情報アイテムは、下記にさらに説明され、いくつかのグループにおいて編成される。
配信モードから独立する基本情報は、インターフェースID、MBSセッションID、MRB QoSパラメータおよび関連付けられるQoSフローパラメータを含む
【0278】
・gNB-CU MBS F1AP ID、gNB-DU MBS F1AP ID:MBSセッションIDまたはセッションIDリスト。
【0279】
〇DU応答:gNB-CU UE F1AP ID、gNB-DU UE F1AP ID、MBSセッションIDまたはセッションIDリスト
【0280】
・配信モード記述。これは、対応するUE IDリスト、およびPTMモードを使用する全てのUEに関するUE IDリスト、またはPTMモードを使用するセルリストまたは対応するセルリスト内のインスタンスリストとともに、MBSセッション全体、またはPTPモードを使用する本MBSセッションに関するMRBリスト内のMRBを含んでもよい。
【0281】
・UE IDは、以下の識別子またはそれらの組み合わせ、すなわち、gNB-CU UE F1AP ID、gNB-DU UE F1AP ID、C-RNTI、またはCUまたはDUまたはF1インターフェースにおけるUEを一意に識別し得る任意の他の識別子またはインデックスのうちの1つであってもよい。
【0282】
・MBSセッションのうちの1つにサービス提供するMRBに関するMRB IDリストであって、各MRBに対応する第1のRB ID(RBID1)は、MBSに関する全てのMRBのインデックスであり、随意に、CUは、MBSセッションを受信する全てのUEを含有するUE IDリストを提供し、随意に、UE毎に、各MRBのRB ID(RBID1)は、MBSに関するRB IDおよびUEによって使用されるRB IDが、独立した名前空間を使用する場合、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられる。
【0283】
〇DU応答:上記に言及されるUE毎に、RBID1またはRBID2であり得る対応するサービス提供されたRB IDを含む、MBSセッションの各MRBに対応する第1のRLCベアラ構成情報。
【0284】
・具体的MRBに関して、そのQoSパラメータおよびMRBにマッピングされるQoSフローのQoSパラメータ。
【0285】
・具体的MRBに関して、そのダウンリンクIPマルチキャストアドレス(およびそのソースアドレス)および対応するGTP-TEID。トンネルのIP層においてポイントツーポイント配信を使用するMRBデータの伝送の場合では、
〇DU応答:DUによって許容される各MRBに対応する第1のダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEID)。MRBに関する複数の配信インスタンスが、存在する場合、各配信インスタンスの許容されたMRBリストは、同一ではない場合がある。
【0286】
・UEに関するUE能力。
【0287】
・MBSセッションのUE能力要件。
PTPモード要求に関連するメッセージ。DU CU相互作用情報は、PTP配信モードインジケータ、RLCエンティティモード、サービス提供されたRB IDを含むRLCベアラ構成を含む。
【0288】
・CUによって決定されるようなPTPモードを使用するUEに関して、CUは、PTPモードにおいてMBSセッションの全てのMRBを受信するようにUEに命令する、またはUEは、PTPモードにおいてMRBリストにおけるあるMRBまたは複数のMRBを受信する。
【0289】
・CUはさらに、肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであり得る、MRBに対応するRLCエンティティモードを示す。
【0290】
・CUはさらに、上記に言及される(IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む)各MRBに対応するアップリンクトンネル情報を含有してもよい。
【0291】
・CUはさらに、上記に言及されるMRB毎に再伝送(PDCP再伝送等)を有効化またはアクティブ化してもよい。
【0292】
〇DU応答:対応する第2のダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む、DL-TNL2)。
【0293】
〇DU応答:少なくとも上記のRLCベアラ構成を含有する、DU-CU RRC情報。
【0294】
〇DU応答:動作要求に失敗したMRBのMRBリストおよび対応する理由。
PTPモード要求に関連するメッセージ
【0295】
CU DU相互作用情報は、PTM配信モードインジケータ、PTM配信セル、PTM配信インスタンスID、第1のRLCベアラ構成および対応するRLCエンティティ構成、第2のRLCベアラ構成および対応するRLCエンティティ構成を含む。
【0296】
要求メッセージにおいて、CUは、MBSセッションデータをトランスポートするためにPTMモードを使用することを規定する。DU応答メッセージにおいて、PTM配信インスタンスリストが、存在し、リスト内の各配信インスタンスはさらに、UE IDリストと関連付けられてもよい。CUおよびDU相互作用の間の情報交換は、下記に列挙される。
【0297】
・CU要求メッセージは、UE IDリストを含み、リストは、PTM配信モードを使用するUEを含有する。
【0298】
〇DU応答:随意のPTM配信セルまたはセルリスト、随意に、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリスト。
【0299】
・CU要求メッセージは、PTM配信モードに対応するセルリストを含み、セルリスト内の各セルはさらに、UE IDリストと関連付けられてもよい。
【0300】
〇DU応答:随意のPTM配信セルまたはセルリスト、随意に、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスリスト、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリスト。
【0301】
・UEに関するUE能力。
【0302】
・MBSセッションのUE能力要件。
【0303】
・CU要求メッセージは、PTM配信モードに対応するセルリストと、PTM配信インスタンスリストとを含み、セルリスト内の各セルはさらに、UE IDリストと関連付けられてもよく、配信インスタンスリスト内の各配信インスタンスはさらに、UE IDリストと関連付けられてもよい。
【0304】
〇DU応答:随意のPTM配信セルまたはセルリスト、随意に、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリスト。
【0305】
DU応答メッセージは、PTM配信セルまたはセル内の配信インスタンスに対応するMAC/PHY構成を含む。
MBSセッションのPTM配信セルまたはPTM配信インスタンスにおけるMRB毎に、またはCU要求において許容されるMRB毎に、
【0306】
〇DU応答:関連付けられる論理チャネル識別LCID1をさらに含む、MRBに対応する第1のRLCベアラの構成情報。いくつかのシナリオでは、論理チャネル識別は、LCID1と、LCID2とを含んでもよい。
【0307】
・CUはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報を含有する。
【0308】
・CUはさらに、肯定応答モード(AM)、双方向非肯定応答モード(UM)、一方向UMアップリンク、または一方向UMダウンリンクであり得る、MRBに対応するRLCエンティティのモードを示す。
【0309】
・CUはさらに、MRBに関する再伝送(PDCP再伝送等)を有効化またはアクティブ化してもよい。
【0310】
〇DU応答:対応するダウンリンクトンネル情報(IPアドレスおよび関連付けられるTEIDを含む、DL-TNL2)。
【0311】
〇DU応答:第2のRLCベアラ構成およびその論理チャネル識別LCID3であり、PDCP SRを送信するために使用される、一次経路に対応するLCID3をマーキングする。
【0312】
〇DU応答:MBSセッションに対応するPTM配信インスタンスに対応する動作が失敗したMRBのリストおよび対応する要因。
概して適用可能なID
MBSセッションは、1つのMBSまたはMBSのカテゴリに対応してもよい。MBSセッションIDは、MBSセッションを識別するために使用されてもよく、以下のIDまたはそれらの組み合わせのうちの1つであってもよい。
【0313】
・セッションID:MBSセッションは、あるUEのセッション管理機構におけるセッションIDに対応し、UEの複数のセッションのうちのMBSセッションを一意に規定し、セッションIDは、SDAP構成内に含まれてもよい。
【0314】
・TMGI(一時モバイルグループ識別)。
【0315】
・IPマルチキャストアドレス(ソースアドレスの有無を問わない)。
【0316】
・gNB-CU MBS F1AP ID:gNB-CU MBS F1AP IDは、gNB-CU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0317】
・gNB-DU MBS F1AP ID:gNB-DU MBS F1AP IDは、gNB-DU内のF1インターフェースにわたるMBS関連付けを一意に識別する。
【0318】
・CUまたはDUまたはF1インターフェースにおけるMBSセッションを一意に識別し得る識別子またはインデックス。
【0319】
対応するDU応答メッセージにおいて、メッセージは、gNB-CU MBS F1AP IDおよび随意に、gNB-DU MBS F1AP IDを使用し、関連付けられるF1論理リンクを識別し、応答メッセージはまた、MBSセッションIDを含有する。
総則-適用可能なUE IDリスト
【0320】
CU要求メッセージはさらに、CUが、MBSセッションUEグループ内のどのUEがどの配信モードであるかを決定する場合、配信モードに関する記述を含有する。
【0321】
CUはさらに、要求メッセージにおいて、MBSセッションのPTP配信モードまたはMBSセッションにおけるMRBリスト、対応するUE IDリスト、およびMBSセッションに対応するUEリストのPTM配信モードを含む、以下の配信モード記述を含める。例えば、図4では、UE1は、PTP配信モードを使用し、UE2-UE10は、PTM配信モードを使用する。
上記のUE IDは、UEを識別するために使用されてもよく、以下のIDまたはそれらの組み合わせのうちの1つであってもよい。
・gNB-CU UE F1AP ID
・gNB-DU UE F1AP ID
・C-RNTI
【0322】
・CUまたはDUまたはF1インターフェースにおけるUEを一意に識別し得る識別子またはインデックス。
総則-MRB ID情報
【0323】
同一のコンテキスト管理動作において、メッセージはさらに、MBSにサービス提供するMRBを含有するMRBリスト、MRBリストにおける各MRBに対応する第1のRB ID(RBID1)を含み、RBID1は、MBSにサービス提供する全てのMRBのインデックスである。MBSセッションIDおよびRBID1に基づいて、MRBは、DU範囲またはCU範囲内で、またはF1インターフェース上で一意に識別されることができる。
【0324】
いくつかのシナリオでは、MRBはさらに、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられ、第1のRLCベアラ構成におけるサービス提供された無線ベアラは、第2のRB ID(RBID2)に設定される。RLCベアラに基づいてUEによって受信されたサービスデータは、処理のためにRBID2によって識別されたPDCPエンティティに配信される。
【0325】
動作はさらに、各MRBのQoSパラメータと、MRBのQoSフローにマッピングされたQoSパラメータとを含む。
総則-F1-U
【0326】
いくつかの実装では、DUは、あるMBSセッションのあるMRBに関してCUからPTPまたはPTM伝送要求を受信する。
【0327】
いくつかの実施形態では、CUは、MBSセッションを粒度として使用し、PTPモードにおいてUEにMBSセッションデータを伝送するようにDUに要求し、すなわち、CUは、PTPモードにおいてMBSセッションの全てのMRBのサービスデータを伝送するようにDUに要求する。いくつかの実施形態では、例えば、エアインターフェースリソースが、限定される、または不足しているとき、PTP配信モードにおいてMBSセッションの全てのMRBデータの代わりに、具体的MRBのデータのみを含めることが、より望ましい。CUは、PTPモードにおいてMBSセッションの具体的MRBまたはMRBリストを伝送するようにDUに要求する。
【0328】
いくつかの実施形態では、DUは、MBSセッションに関してPTM配信モードを標的とする要求をCUから受信する。例えば、PTM配信モード下で、MBSデータは、MBSセッションの粒度に基づいて伝送される。
上記に説明されるような特定の要求に関して、配信モードにかかわらず、特定のMRBに関して、DUが、CUからのMBSセッションに関するMRB伝送要求を許容する場合、
【0329】
・いくつかの実施形態では、図6(ダウンリンクトンネル共有)に示されるように、CUは、IPマルチキャスト610を使用し、トンネル1を使用してMRBデータをDUに伝送する。CUメッセージは、MRBに関するIPマルチキャストダウンリンクトンネル情報、すなわち、第1のダウンリンクトンネル情報を含有する。トンネル情報は、IPマルチキャストアドレスと、随意に、ソースアドレスと、GTP-TEIDとを含む。DUは、次いで、IPマルチキャストグループに参加し、MBSを受信する。トンネル1は、IPマルチキャスト610に基づくIP層の上にある。
【0330】
・いくつかの実施形態では、図6(ダウンリンクトンネル共有)に示されるように、CUは、IPポイントツーポイント伝送612を使用し、MRBデータをDUに伝送する。MRBのF1-Uトンネル情報は、DUによって提供される。DU側上でMBSセッションに関するMRBのいかなる以前の配信インスタンスも、存在しない場合、DUは、第1のダウンリンクトンネルである対応するF1-Uインターフェースリソースを配分し、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む対応する第1のダウンリンクトンネル情報をCUに返す。
【0331】
・いくつかの実施形態では、DUが、MBSセッションに対応するMRBに関する配信インスタンス(PTPまたはPTM配信インスタンスを含む)を以前に有していた場合、同一のMBSセッションに関する同一のMRBは、F1-Uダウンリンクトンネルを共有し、DUは、MBSセッションのMRBのために確立されたF1-Uインターフェース、すなわち、第1のダウンリンクトンネル上でダウンリンクトンネル情報を返す。例えば、図6では、複数の配信インスタンス(UE1に関するPTP伝送、UE6、UE7、およびUE8に関するPTM伝送、およびUE9およびUE10に関する別のPTM配信インスタンス)は、同一のMRBに関する同一のF1-Uトンネル1を共有する。MRBに対応するPDCPエンティティによって発生されたPDCP PDUは、トンネルを通して通過した後、RLCエンティティ(RLCエンティティ1、2、および3)に提出され、さらに、対応する配信インスタンスに配信される。
【0332】
・いくつかの実施形態では、MRBは、独立したF1-Uダウンリンクトンネルを使用し、すなわち、MBSセッションのあるMRBに関して、対応するF1インターフェース上に、異なる配信インスタンスに基づいて、複数の独立したF1-Uトンネルが、存在する。したがって、要求に基づいて、DUは、第1のダウンリンクトンネルである、MRBに関する独立したトンネル情報を返す。例えば、図7(独立したダウンリンクデータトンネル)では、複数の配信インスタンス(UE1に関するPTP伝送、UE6、UE7、およびUE8に関するPTM伝送、およびUE9およびUE10に関する別のPTM配信インスタンス)が、独立したF1-Uトンネル、すなわち、トンネル2、トンネル3、およびトンネル4を使用する。MRBに対応するPDCPエンティティによって発生されたPDCP PDUは、各トンネルを通して通過した後、RLCエンティティ(RLCエンティティ1、2、および3)に提出され、さらに、対応する配信インスタンスに配信される。
PTP要求およびRLCベアラ構成に関連するメッセージ
CUメッセージは、PTPモードにおいてMBSセッションを受信するようにUEに命令する、またはUEは、PTPモードにおいてMBSセッションのあるMRBまたはMRBリストを受信する。本UEおよびDUによって許容されるMRBに関して、
【0333】
CUメッセージはさらに、AMまたはUMであり得る、MRBに対応するRLCエンティティモードを示す。DUが、PTPモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、DUは、MRBに対応するRLCエンティティを作成または修正し、論理チャネル等の対応するMACリソースを配分し、応答メッセージにおいて対応する第2のRLCベアラ構成を返す。RLCベアラ構成は、セルグループ構成内に含まれ、さらに、CUに送信されるべきDU-CU RRC情報内に含まれる。
【0334】
CUメッセージはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報を命令する。具体的には、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDである。いくつかのシナリオでは、F1-Uトンネルは、MRBデータ受信に関連するUEによって発生される対応するPDCPステータス報告(PDCP SR)を伝送するために使用される。図8および9に示されるように、UE1に関して、MRBのPDCPステータス報告810および910は、トンネル2を通して、ネットワーク側、すなわち、CUにおけるPDCPエンティティに伝送される。
CUが、MRBに関するPDCP再伝送を有効化またはアクティブ化する場合、F1-Uダウンリンクトンネルが共有される方法に関する異なるシナリオが、存在してもよい。
【0335】
・いくつかの実施形態では、CUは、マルチキャストを使用し、MRBデータをDUに伝送する。図8を参照すると、トンネル1情報は、CUによって提供される一方、トンネル2情報は、DUによって提供される。MRBデータ伝送に関して、異なる配信インスタンスに関する初期データ伝送は、トンネル1を共有する。
【0336】
・いくつかの実施形態では、CUは、ポイントツーポイントを使用し、MRBデータをDUに伝送する。図8を参照すると、トンネル1およびトンネル2情報の両方が、DUによって提供される。MRBデータ伝送に関して、異なる配信インスタンスに関する初期データ伝送は、トンネル1を共有する。UEに関して、MRBデータ再伝送は、トンネル2を使用する。初期データおよび再伝送されたデータは両方とも、UE1に関するPTP配信インスタンスに対応するRLCエンティティ2に配信される。
【0337】
・いくつかの実施形態では、異なる配信インスタンスにおける同一のMRBは、独立したトンネルを使用する。図9(配信インスタンス902および904に関する独立したトンネル)を参照すると、他のUEに関する配信インスタンスは、RLCエンティティ1と関連付けられるトンネル1を使用する一方、UE1に関するPTP配信インスタンスは、RLCエンティティ2と関連付けられるトンネル2を使用する。UE2に関して、MRBデータ初期伝送および再伝送は、トンネル2を共有する。本シナリオでは、トンネル2は、これがまた、MRBに対応するPDCP SRの伝送のためのアップリンクトンネルとして使用されることができるため、双方向性である。
DUの取扱がいくつかのMRBの作成を拒絶する
【0338】
UEに関するPTP配信モードを規定するCUメッセージに関して、DUは、1つまたはそれを上回るMRBの作成または修正を拒絶し得る。この場合では、DUは、作成または修正に失敗したMRBを含むMRBリストおよび失敗要因を返す。
【0339】
CUメッセージはさらに、上記に言及される各MRBに対応するアップリンクトンネル情報を含有してもよい。
PTM関連要求
【0340】
本実施形態は、MBS毎のシグナリングに基づくため、実施形態1との主要な差異は、MBS毎のシグナリングが、具体的UEまたは暗示的にUEの群に対して動作または構成を示すための任意のUE情報を搬送する場合とそうではない場合があることである。
【0341】
各PTM配信インスタンスは、常時、具体的伝送セルに対応する。異なる実装に応じて、MBSセッションを受信するUEが、接続状態である場合、UEと関連付けられるセルに関するコンテキストは、CU側およびDU側の両方に存在する。伝送セル情報は、CUまたはDUによって提供されてもよい。すなわち、CUは、PTPモードを使用するUEを含有するUEリストのみを提供してもよく、DUは、UE接続ステータスまたは他の情報に従って、PTM伝送に対応するセルまたはセルリストを決定し、さらに、各セルにおける配信インスタンスIDを決定する。
【0342】
例えば、一実施形態では、あるMBSセッションが、複数の配信インスタンスに基づいて、あるセルにおいて伝送されることを可能にされる。さらに、これらの配信インスタンスは、セル識別子およびセルにおける一意の識別子と組み合わせて配信インスタンスを一意に規定する、またはDUにおける一意の配信インスタンスIDによって特徴付けられる必要があり得る。例えば、一実施形態では、UE6、UE7、およびUE8は、セル3における第1の配信インスタンスに対応してもよく、UE9およびUE10は、セル3における第2の配信インスタンスに対応してもよい。
【0343】
CUはさらに、要求メッセージにおいて以下の受信モード記述を含み、PTMモードにおいてMBSセッションのサービスデータを伝送することを示す。DU応答メッセージは、複数の可能性に関するPTM配信インスタンスのリストを含有し、各配信インスタンスはさらに、UE IDのリストと関連付けられてもよい。
【0344】
一シナリオでは、PTM伝送要求において、CUは、PTM配信モードと関連付けられるUE IDリストを含み、CUは、UEのMBSに関するPTM伝送に関して、対応するセルにおけるセル情報または配信インスタンスIDを規定しない。要求を受信することに応じて、DUは、各UEが接続される各セルおよび各セルにおけるUEの接続ステータスに基づいて、PTM伝送が行われるべきDUにおけるセルおよびセルと配信インスタンスIDとのマッピング等の対応するスケジューリング結果を発生させる。スケジューリング結果に基づいて、DUは、応答メッセージにおいて、随意のPTM配信セルまたはセルリスト、または代替として、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリストを含める。加えて、DUはまた、セルまたは配信インスタンスに対応するスケジューリング情報を提供する。
【0345】
一シナリオでは、PTM伝送要求において、CUは、PTM配信モードと関連付けられるセルリストを含み、セルリスト内の各セルは、UE IDリストと関連付けられてもよい。CUは、セルにおけるPTM伝送を指定する。随意に、CUは、PTM伝送と関連付けられるUE IDリストを提供する。要求を受信することに応じて、UE IDリストに基づいて、DUは、PTM伝送要求をサポートするために、セルと関連付けられる複数の配信インスタンスを配分する。スケジューリング結果に基づいて、DUは、応答メッセージにおいて、随意のPTM配信セルまたはセルリスト、または代替として、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリストを含める。加えて、DUはまた、セルまたは配信インスタンスに対応するスケジューリング情報を提供する。
【0346】
一シナリオでは、PTM伝送要求において、CUは、PTM配信モードと関連付けられるセルリストと、セルリスト内の各セルと関連付けられる配信インスタンスIDリストとを含み、各配信インスタンスはさらに、UE IDリストと関連付けられてもよい。すなわち、CUは、PTM伝送と関連付けられるセルおよび配信インスタンスIDを規定する。要求を受信することに応じて、UEの接続ステータスに基づいて、DUは、各セルにおける各配信インスタンスと関連付けられるスケジューリングパラメータを発生させる。スケジューリング結果に基づいて、DUは、応答メッセージにおいて、随意のPTM配信セルまたはセルリスト、または代替として、PTM配信セルに対応するPTM配信インスタンスID、および随意に、配信インスタンスに対応するUE IDリストを含める。加えて、DUはまた、セルまたは配信インスタンスに対応するスケジューリング情報を提供する。
【0347】
上記のスケジューリング情報は、PTM配信インスタンスに対応するMAC/PHY構成を含み、また、以下の情報または以下の情報の組み合わせを含んでもよい。
・本PTM配信インスタンスに対応するDRX情報。
・PTM配信インスタンスの無線ネットワーク一時識別子(RNTI)。
・PTM伝送がスケジューリングされるサブフレームまたはスロットを示すためのPTM配信インスタンスに対応する時間ドメインスケジューリング情報。
・PTM配信インスタンスに対応する周波数ドメインリソース配分情報。
【0348】
・本PTM配信インスタンスに対応するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)構成およびPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)構成。
【0349】
・PTM配信インスタンスに対応するBWP(帯域幅部分)情報。
PTM関連要求、RLCベアラ構成
【0350】
配信インスタンス毎に、DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容し、CUまたはDUによって規定された配信インスタンスが、存在しない場合、PDCP SN等のCUメッセージからの情報に基づいて、DUは、対応するRLCエンティティを作成する。そうでなければ、PTM配信インスタンスが、すでにDUに存在する場合、DUは、既存の配信インスタンスに対応する構成に従って、対応する第1のRLCベアラ構成をCUに送信する。
【0351】
いくつかの実施形態では、DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、DUは、応答メッセージにおいて、MRBに対応する論理チャネルIDを含む、MBSセッションに関する各MRBに対応するRLCベアラ構成情報を含める必要がある。
いくつかの実施形態では、配信インスタンスと関連付けられるUE毎に、
【0352】
・DUが、PTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容する場合、第1のRLCベアラ構成内に、DUは、第1の論理チャネルID1(LCID1)および関連付けられる第2の論理チャネルID2(LCID2)をさらに含む、MBSセッションにおける各MRBに対応するRLCベアラ構成情報を含める。その中で、LCID1は、実際のPTM配信においてDUによって発生されるMAC PDU内に含まれ、MRBサービスデータに対応するMAC PDUのサブヘッダ内の論理チャネル情報に対応する。UEがMAC PDUを受信した後、UEは、さらなる処理のために、MAC PDUのサブヘッダ内のLCID1とマーキングされたデータをLCID2によって識別された論理チャネルに提出する。
【0353】
・いくつかのシナリオでは、ネットワークは、双方向トンネルを使用して、UEに関するPTM伝送においてMRBに関するPDCPデータ再伝送を有効化する。UEは、2つの独立したRLCエンティティ、すなわち、PTMモードにおいて初期MRBデータ伝送を実施するためのRLCエンティティ1と、MRBデータの再伝送、およびMRBに対応するPDCP SRの伝送を実施するためのUE特有RLCエンティティ2とに依拠する。
【0354】
・CUメッセージはさらに、MRBに対応するアップリンクトンネル情報、具体的には、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを示す。いくつかの実施形態では、F1-Uトンネルは、MRBデータを受信するとき、UEによって発生される対応するPDCP SRを伝送するために使用される。図10に示されるように、トンネル2は、PDCP SRのアップリンク伝送のために使用される。
【0355】
・CUが、MRBに関するPDCP再伝送を有効化またはアクティブ化する場合、DUは、IPアドレスおよび関連付けられるGTP-TEIDを含む、第2のダウンリンクトンネル情報を返す。ここでは、F1インターフェース上に、MRBに対応する2つのトンネルが、存在する。第1のダウンリンクトンネルは、MRBに対応する初期伝送データを伝送するために使用されてもよく、第2のダウンリンクトンネルは、MRBおよびアップリンクPDCP SRに対応する再伝送データを伝送するために使用されてもよい。
【0356】
・CUはさらに、これがAMまたはUMであるかどうかにかかわらず、MRBに対応するRLCエンティティのモードを示す。DUがPTMモードにおいて対応するMRB伝送要求を許容した後、DUは、MRBに対応するRLCエンティティを作成または修正し、論理チャネル等の対応するMACリソースを配分し、応答メッセージにおいて対応する第2のRLCベアラ構成を返す。RLCベアラ構成は、セルグループ構成内に含まれ、さらに、CUに送信されるべきDU-CU RRC情報内に含まれる。
DUの取扱がいくつかのMRBの作成を拒絶する
【0357】
PTM配信モードを規定するCUメッセージに関して、DUは、PTM配信インスタンスまたはPTM配信インスタンスリストを作成する。配信インスタンス毎に、DUは、リソースまたは他の理由に起因して、1つまたはそれを上回るMRBの作成または修正を拒絶し得る。この場合では、DUは、作成または修正に失敗したMRBを含むMRBリストおよび失敗理由を返す。
PTPおよびPTMの両方を使用する二重モードの取扱
【0358】
いくつかの実施形態では、特定のUEに関して、CUは、PTPおよびPTM配信モードの両方を要求してもよい。DUは、対応するリソースを配分し、したがって、UEは、同時にPTPおよびPTMモードにおいてMRBデータを受信することが可能であり得る。
実施形態2の実施例
【0359】
MBSセッションに関するUE配信モードの例示的CU決定に関して図4を参照する。CU決定に基づいて、UE1は、PTP配信モードを使用し、UE2-UE5は、PTM配信モードを使用する。いくつかのシナリオでは、CUはさらに、UE2およびUE3等のいくつかのUEがDUの下の1つのセルにおいてPTM配信モードを使用し、UE4およびUE5がDUの下の別のセルにおいてPTM配信モードを使用することを決定する。具体的シグナリングは、対応するUE IDリストを搬送する場合とそうではない場合がある。いくつかのシナリオでは、DUは、CUとの相互作用に基づいて、セルにおいて複数のPTM配信インスタンスを実装してもよい。
【0360】
いくつかのシナリオでは、CUは、PTM配信インスタンスが存在するセルを決定しないが、PTMまたはPTMモードを使用して受信するようにあるUEに命令する。この時点で、DUは、発生させるべきPTM配信インスタンスの数および関連するセルを決定する。いくつかのシナリオでは、DUは、セルにおいて複数のPTM配信インスタンスを発生させてもよい。
【0361】
加えて、MBSに対応する対応するPDCPのために発生されたPDCP PDUは、共有トンネルを通してDUに配信されることができる、または独立したトンネルを通してDUに配信されることができる。
【0362】
以下は、上記のシナリオを別個に説明する。UE毎の構成は、構成が異なる時点で異なるF1シグナリングにおいて提示され得るため、同時に同一のF1シグナリングにおいて提示されない場合がある。
【0363】
CUから決定を受信した後、DUは、UE毎のMBS受信スケジューリングを行い、各配信インスタンスに対応するベアラに関するリソースを配分する。リソース配分の失敗の場合では、DUは、失敗理由を伴うフィードバックをCUに送信する。
【0364】
CUによって送信されるコンテキスト設定または修正要求メッセージにおいて、gNB-CU MBS-AP IDが、F1インターフェースにわたるCU側上のMBSセッションを一意に識別するために使用される。これらのシグナリングメッセージはさらに、DUにMBS識別を知らせるために、IPマルチキャストアドレス等のMBSに対応するMBSセッションIDまたはMBS IDを搬送してもよい。
【0365】
加えて、シグナリングはさらに、MBSにサービス提供するMRBまたはMRBリストに対応するQoSパラメータを搬送する。各MRBは、RB IDによって識別される。シグナリングはさらに、MRBにマッピングされたQoSフローパリストと、QoSフロー識別子(QFI)を含む、その対応するQoSフローレベルQoSパラメータとを含む。
【0366】
CUは、シグナリングメッセージにおいて、PTPモードにおいて具体的MRBまたはMBS全体を受信するように具体的UEまたはUEリストに命令してもよい。MBS全体は、これと関連付けられる全ての対応するMRBを示す。UEリストは、F1インターフェース上のUEのgNB-CU UE F1AP IDまたはgNB-DU UE F1AP IDによって識別されてもよい。
【0367】
シグナリングはさらに、AMまたはUMモードであり得る、具体的UEに関する具体的MRBに対応するRLCエンティティモードを搬送してもよい。例えば、MBSのMRBに対応するQoS要件が、遅延に敏感ではないが、高い信頼性を要求する場合、対応するRLCエンティティは、AMモードにおいて構成されてもよい。一方、QoS要件が、遅延に敏感である場合、対応するRLCエンティティは、UMモードにおいて構成されてもよい。図8および9を参照すると、いくつかのシナリオでは、UE1に関して、トンネル2として示されるアップリンクトンネルが、アップリンクデータ、例えば、MRBデータ受信に関連するUE1によって発生されるPDCPステータス報告等のフィードバック情報をトランスポートするために確立される必要がある。この場合では、シグナリングはさらに、UE1に関する具体的MRBに対応するユーザプレーンアップリンクトンネルアドレスを搬送してもよい。
【0368】
CU要求を受信した後、DUが、対応するリソースを配分することができる場合、返される応答メッセージにおいて、DUは、上記の要求におけるUEの具体的MRBに関するダウンリンクトンネル情報を返す。図8を参照すると、トンネル2は、ここでは正常に確立され、PTPモードにおいてUEに伝送されるベアラに対応するサービスデータを伝送するために使用されることができ、また、具体的UEに関するPDCP PDU再伝送データを伝送するために使用されることができる。
【0369】
いくつかのシナリオでは、CUは、MBSに対応するMRBに対応するPDCP PDUを伝送するためのIPマルチキャストアドレスを搬送する。IPマルチキャストアドレスを受信した後、DUは、マルチキャストグループに参加し、マルチキャストサービスデータを受信する。図6および7を参照すると、RLCエンティティ1、RLCエンティティ2、およびRLCエンティティ3は、同一のMRBと関連付けられ、トンネル1を共有し、サービスデータは、RLCエンティティ1、RLCエンティティ2、およびRLCエンティティ3に同時に提出される。
【0370】
いくつかのシナリオでは、DUは、上記の要求への応答としてMBSに関するダウンリンクトンネル情報を返信し、したがって、CUからDUへのダウンリンクトンネルが、作成されてもよい。MBSのMRBに対応するPDCP PDUは、ダウンリンクトンネルを通してDUに送信され、MRBと関連付けられる全てのRLCエンティティに同時に提出される。
【0371】
特定のPTM配信インスタンスを作成するために、CUからDUに送信されるシグナリングにおける情報によって区別される、少なくとも2つのソリューションが、存在する。第1のソリューションでは、シグナリングは、MBSがスケジューリングされるセルを含有するセルリストを含有する。第2のソリューションでは、シグナリングは、PTMモードを使用するように割り当てられるUEを含有するUE IDリストを含有する。各ソリューションが、下記に詳細に説明される。
【0372】
第1のソリューションでは、CU決定プロセスの間、CUは、PTPまたはPTMであるかのUEに関する配信モードを決定するだけではない。CUはさらに、PTM伝送が行われるDUの下のセルを決定する。したがって、CU-DUシグナリングは、PTM伝送を命令するためのセルリストを搬送する。DU側上では、セルリストにおけるセル毎に、DUは、MBSに関する対応するPTMリソースを配分する、またはQoSフローの一部を拒否し、さらに、対応するMRBの作成を拒否する。したがって、DU応答メッセージは、セル毎に基づくMBSに関するMRB作成結果を含有する。いくつかのMRBが作成に失敗した場合では、メッセージは、失敗したMRBおよび対応する失敗理由を返す。
【0373】
随意に、シグナリングが、PTMモードを使用するUEのリストを搬送する場合、DUからの応答メッセージは、UE毎の第1の論理チャネルID(LCID1)を搬送してもよく、LCIDは、UEがステータス報告を送信するための一次経路である、論理チャネルを識別する。加えて、DUはさらに、MBSのMRBを受信するためにUEによって使用されるLCIDである、第2の論理チャネルID(LCID2)を搬送してもよい。例えば、LCID1は、LCID2と関連付けられ、UEがMAC PDUを受信した後、UEは、さらなる処理のために、LCID1とマーキングされたデータをLCID2によって識別された論理チャネルに提出する。
【0374】
第2のソリューションでは、CU決定プロセスの間、決定は、関連するセルに関する情報を含まず、各UEおよびその配信モードのみを含んでもよい。例えば、UE2-PTM、UE3-PTM、UE4-PTM、UE5-PTMである。DU側上では、DUは、各UEが接続されるセルを調べ、次いで、対応するセルにおけるUEの接続ステータスおよびセルにおける利用可能なリソースに基づいて、DUは、適切なPTMスケジューリングパラメータを柔軟に選定する。例えば、DUは、セル1上で、UE2およびUE3がMBSデータを受信するために1つのPTMインスタンスを使用し、セル2上で、UE4およびUE5がMBSデータを受信するために別のPTMインスタンスを使用することを決定する。DUはさらに、PTMインスタンス毎のMAC/PHY構成を決定し、応答メッセージにおいて構成をCUに返信する。いくつかのシナリオでは、セルにおける複数のUEが、同一のMBSを受信する。DUは、これらのUEにサービス提供するために、複数のPTMインスタンスを作成することを決定してもよい。DUはさらに、PTMインスタンス毎のMAC/PHY構成を決定し、応答メッセージにおいて構成をCUに返信する。この場合の構成情報は、リストフォーマットにおいてであってもよい。
【0375】
MBSのQoS要件を満たすために、CU-DUシグナリングにおいて、各MRBに対応するQoSパラメータおよびMRBに対応するQoSフローのQoSパラメータが、存在し、したがって、DUは、QoSパラメータに基づいて、適切なリソースを配分してもよい。
【0376】
あるMRBに関して、MRBデータは、F1-Uトンネルを通してCUからDUに分配される。CUがMRBデータを分配する方法に応じて、MRBデータを渡すための2つの実装が、存在する。
【0377】
第1の場合では、CUは、IPマルチキャストを使用し、MRBデータをDUに分配する。CU-DUシグナリングは、IPマルチキャストアドレスおよびTEIDを搬送する。DUは、次いで、マルチキャストグループに参加し、トンネルからMRBデータを受信してもよい。
【0378】
第2の場合では、CUは、ポイントツーポイントプロトコルを使用し、MRBデータをDUに分配する。受信されたシグナリングメッセージにおいて、MBS IDおよびその対応するMRB IDまたは本情報を反映し得る他の情報に基づいて、DUは、既存のトンネルを再使用することが可能であり得る。MRBに関するいかなる既存のトンネルも、存在しない場合、DUは、ダウンリンクIPアドレスおよび対応するTEIDを配分し、応答メッセージにおいてこれらのダウンリンクトンネル関連情報をCUに送信するであろう。こうすることによって、MBSセッションにおける特定のMRBに関して、単一のトンネルが、異なるRLCエンティティによって共有されてもよく、PDCP層においてPDUデータを複製するいかなる必要性も、存在しない。
実施形態3
【0379】
本実施形態では、特定のUEに関するPTP配信インスタンスに関連する上記の要求および応答の種々のカテゴリは、UE関連付けシグナリングメッセージフォーマットを使用して搬送されてもよい一方、特定のPTM配信インスタンスに関連する上記の要求および応答の種々のカテゴリは、MBS関連付けシグナリングメッセージフォーマットを使用して搬送されてもよい。
【0380】
CUが、いくつかのUEがPTPモードにおいてMBSを受信する(グループ1 UE)一方、いくつかのUEがPTMモードにおいてMBSを受信する(グループ2 UE)場合、以下である。グループ1 UEに関して、CUは、UEコンテキスト設定またはUEコンテキスト修正シグナリング等のUE毎のF1シグナリング(またはUE関連付けシグナリング)を使用する。グループ2 UEに関して、CUは、MBSコンテキスト設定またはMBSコンテキスト修正シグナリング等のMBS毎のF1シグナリング(またはMBS関連付けシグナリング)を使用する。いずれの場合も、CUは、対応するF1シグナリングを使用し、決定をDUに送信し、対応するリソースを配分するようにDUに要求する。MBS関連付けシグナリングは、1つのUEまたは複数のUEまたは1つのセルまたは複数のセルに適用されてもよい。
【0381】
CUから要求を受信することに応じて、DUは、要求毎にリソースを配分しようとする。DUは、次いで、応答情報をCUに送信し、各MRBが正常に作成されているかどうかのフィードバックを与える。さらに、正常に作成されたMRB毎に、DUは、特定のMRBに関する構成を作成し、構成をCUに返信する。
【0382】
図5を参照すると、シグナリングメッセージは、概して、MBSコンテキスト設定またはMBSコンテキスト修正と称され、それらはさらに、UE毎のF1メッセージおよびMBS毎のF1メッセージである、2つの種類の動作に分類されてもよい。上記のシグナリングにおいて含有されるコンテンツが、下記に別個に説明される。
【0383】
PTP受信モードを使用するグループ1 UEに関して、CUは、UEコンテキスト設定またはUEコンテキスト修正シグナリング等のUE毎のF1シグナリングを使用する。本開示は、現在のUE毎のシグナリングを拡張し、CUから開始されるシグナリングメッセージにおいてパラメータのうちの少なくとも1つを含有する。
【0384】
・gNB-CU UE F1AP ID。
【0385】
・gNB-DU UE F1AP ID(随意)。
【0386】
・MBSセッションID。
【0387】
・MBSにサービス提供する無線ベアラを含有し、随意に、無線ベアラID UEが、MRBリスト内の各MRBと関連付けられるUE側データ処理の間に使用する、MRB IDリスト。
【0388】
・各MRBのQoSパラメータおよびQoSフローの対応するQoSパラメータ。
【0389】
・MRBに対応するRLCベアラモード(AMまたはUM)。
【0390】
・MRBと関連付けられるUEに関するユーザプレーンアップリンクトンネルアドレス。ユーザプレーンアップリンクトンネルアドレスは、MBSステータス報告を実施するためにUEによって使用される。
【0391】
・マルチキャストサービスにサービス提供するRB毎に、IPマルチキャストが、トランスポートネットワーク層、すなわち、GTP-UプロトコルスタックにおけるUDP/IP層において使用される場合、対応するIPマルチキャストアドレス(ソースアドレスの有無を問わない)および対応するTEID。
【0392】
・CUは、PDCPステータス報告および/またはPDCP PDU再伝送を明示的に有効化する。
【0393】
対応して、本開示は、現在のUE毎のシグナリングを拡張し、DUから開始されるシグナリングメッセージにおいてパラメータのうちの少なくとも1つを含有し、これらのメッセージは、応答メッセージまたは自律的メッセージであってもよい。
【0394】
・gNB-CU UE F1AP ID。
【0395】
・gNB-DU UE F1AP ID。
【0396】
・MBSセッションID。
【0397】
・正常に作成または修正されたMRBに関するMRBリスト。
【0398】
・MRB毎のダウンリンクトンネル情報。
【0399】
・作成または修正に失敗したMRBに関するMRBリスト。
【0400】
・UEに関するセルグループ構成更新であり、これは、DU-CU RRC情報であってもよい。
【0401】
同様に、PTM配信モードを使用するグループ2 UEに関して、CUは、MBSコンテキスト設定またはMBSコンテキスト修正シグナリング等のMBS毎のF1シグナリングを使用する。本開示は、現在のMBS毎のUEシグナリングを拡張し、CUから開始されるシグナリングメッセージにおいてパラメータのうちの少なくとも1つを含有する。
【0402】
・gNB-CU UE F1AP ID。
【0403】
・gNB-DU UE F1AP ID(随意)。
【0404】
・MBSセッションID。
【0405】
・MBSにサービス提供する無線ベアラを含有するMRB IDリスト。
【0406】
・各MRBのQoSパラメータおよびQoSフローの対応するQoSパラメータ。
【0407】
・MBSがスケジューリングされるセルを含有するセルリスト。随意に、セル毎の対応するPTMインスタンスIDリストおよびPTMインスタンス毎のUE IDリスト。
【0408】
・PTM配信モードを使用するUEを含有するUE IDリスト。随意に、RB IDリストおよびRB IDリスト内のMRB毎にUEによって使用されるマッピングRB ID。
【0409】
・ダウンリンクIPマルチキャストアドレス(ソースアドレスを含む場合とそうではない場合がある)およびTEID。
【0410】
UE IDは、CUまたはDU内のF1インターフェース上のUEの論理接続を一意に識別するために使用される、gNB-CU UE F1AP IDまたはgNB-DU UE F1AP IDであってもよい。UE IDはまた、フィードバックリソースに対する判断等のDUの後続スケジューリングに役立つために使用され得る、UEグループインデックスであってもよい。
【0411】
対応して、本開示は、現在のMBS毎のシグナリングを拡張し、DUから開始されるシグナリングメッセージにおいてパラメータのうちの少なくとも1つを含有し、これらのメッセージは、応答メッセージまたは自律的メッセージであってもよい。
【0412】
・gNB-CU UE F1AP ID。
【0413】
・gNB-DU UE F1AP ID。
【0414】
・MBSセッションID。
【0415】
・PTMモードを使用するUE毎に、その関連付けられるセルまたはセルリスト、随意に、セル毎の対応するPTMインスタンスID。
・随意に、セルにおけるPTM配信インスタンス毎のセルリスト。
【0416】
〇MBSにサービス提供するためにDUによって許容されたMRBを含有するMRB IDリスト、DUによって拒絶されたMRBを含有する別のMRBリスト。
【0417】
〇MRB毎の対応するMAC/PHY構成。
【0418】
・随意に、UE毎のフィードバック構成。
【0419】
・随意に、許容されたMRB毎に、ダウンリンクIPアドレスおよびTEIDを含む、その対応するF1-Uトンネル情報。
【0420】
・UE毎のLCID構成。
実施形態3の例示的実装
【0421】
本実施形態では、CUは、MBSグループに関して、いくつかのUEがPTP配信モードを使用し(グループ1 UE)、いくつかのUEがPTM配信モードを使用する(グループ2 UE)ことを決定する。CUは、UEの異なるグループに対して異なるシグナリングタイプを使用し、すなわち、グループ1 UEに対してUE毎のシグナリングを使用し、グループ2 UEに対してMBS毎のシグナリングを使用する。
【0422】
CUは、最初に、UE1がPTPモードにおいてMBSを受信することを決定し、次いで、CUは、対応するUE毎のF1シグナリングを作成し、シグナリングをDUに送信する。具体的プロセスが、下記に説明される。情報要素は、詳細な解説とともに、要求メッセージおよび応答メッセージの両方において列挙される。
gNB-CU UE F1AP ID、随意に、gNB-DU UE F1AP ID
【0423】
CUから開始されるUE毎のコンテキスト設定/修正シグナリングは、gNB-CU UE F1AP IDによって識別される。本IDは、シグナリングがUE毎のタイプであることを示し、PTPモードにおいてMBSを受信するUE1を標的とする。故に、対応するDU応答メッセージは、gNB-CU UE F1AP IDおよびgNB-DU UE F1AP IDを搬送し、gNB-DU UE F1AP IDは、DU内のF1インターフェース上のUEの論理接続を一意に識別するために使用される。
【0424】
いくつかのシナリオでは、MBSにサービス提供するMRBに関して、ネットワーク側上のMRB ID名前空間は、UEの他のPDUセッションに関してUE側上でUEによって使用されるRB ID名前空間から独立する。したがって、MRB IDと組み合わせられるMBSセッションIDは、本MBSに関するMRBを一意に識別するために使用されてもよい。いくつかのシナリオでは、DUは、F1シグナリングからのMBSセッションIDおよびMRB IDの前述の組み合わせを使用し、特定のMRBに関する1つのみのF1-Uトンネルにマッピングされる1つのみのダウンリンクトンネルアドレスを配分し、したがって、CUとDUとの間のトランスポートリソースを節約することができる。
【0425】
いくつかのシナリオでは、MBSにサービス提供するMRBに関して、ネットワーク側上のMRB ID名前空間は、UEの他のPDUセッションに関してUE側上でUEによって使用される同一のRB ID名前空間を共有する。したがって、F1シグナリングは、MBSセッションIDを搬送する必要はなく、MRB ID自体が、本MBSに関するMRBを一意に識別するために使用されてもよい。いくつかの他のシナリオでは、F1シグナリングは、依然として、MBSセッションIDを搬送する必要があり、DUは、F1シグナリングからのMBSセッションIDおよびMRB IDの組み合わせを使用し、一意のF1-Uトンネルにマッピングされる1つのみのダウンリンクトンネルアドレスを配分し、したがって、CUとDUとの間のトランスポートリソースを節約することができる。
MRBを含有するMRBリストが作成または修正される必要がある
【0426】
MRBリストは、MBSにサービス提供するMRBの全てまたはいくつかのみを列挙してもよい。UE配信モード切替を命令するためのF1シグナリングが、サービス毎の粒度に基づく場合、シグナリングは、MBSに関する全てのMRBに適用される。この場合では、シグナリングメッセージは、全てのMRBまたはMBS IDのみを搬送してもよい。
MRBリスト内のMRB毎に、付加的情報が、メッセージにおいて搬送される。
【0427】
・MRB ID。いくつかのシナリオでは、各MRBのMRB ID(RBID1)は、PDUを処理するためにUEによって使用される、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられる。続けて、DUがRLCベアラを構成するとき、DUは、対応するサービス提供された無線ベアラをRBID2に設定する。
【0428】
・MRB毎のQoSパラメータおよび対応するQoSフローレベルQoSパラメータ。DUは、MRBスケジューリングを実施するためにこれらのパラメータを使用する必要がある。
【0429】
・通知制御構成。MRBに対応する通知制御が、アクティブである場合、CUが、UE配信モード切替が必要とされるかどうかをさらに決定することができるように、DUは、UEフィードバックまたは測定報告に基づいて、MRBの伝送および受信要件が満たされているかどうかをCUに通知してもよい。
【0430】
・対応するRLCモード-MBS特性に基づいて、MRBと関連付けられるRLCエンティティは、AMモードまたはUMモードになるように構成される。例えば、対応するMRBに関するQoS要件が、時間遅延に敏感ではないが、高い信頼性を要求する場合、対応するRLCインスタンスは、AMモードに設定されてもよい一方、対応するRBに関するQoS要件が、時間に敏感である場合、対応するRLCインスタンスは、UMモードに設定されてもよい。
【0431】
・UEと関連付けられるMRBに対応するUEユーザプレーンアップリンクトンネルアドレス。RBが、PDCPステータス報告を実施するように構成される場合、CUは、本アップリンクトンネルアドレスを割り当てる必要があり、したがって、UE側上のピアPDCPインスタンスは、フィードバックを提供することができる。この場合では、シグナリングメッセージは、MRBに対応するアップリンクトンネルアドレスを搬送する必要がある。
【0432】
・ダウンリンクトンネル情報(IPマルチキャスト)-MRBが、IPマルチキャストを使用してCUからDUに分配される場合、CUは、MRBに関するその対応するトンネルエンドID(TEID)とともに、IPマルチキャストアドレスを提供する必要があり、F1シグナリングメッセージにおいて情報を追加する。DUは、次いで、IPマルチキャストグループに参加し、ダウンリンクデータを受信することができる。いくつかのシナリオでは、特定のMRBに関して、MBSを受信する複数のUEは、UEの配信モード(PTPまたはPTM)にかかわらず、F1-Uリンク上でダウンリンクトンネルを共有することができる。ダウンリンクトンネルは、同一のIPマルチキャストアドレスおよびTEIDにマッピングされる。他のシナリオでは、PTPモードを使用してMRBを受信するUEおよびPTMモードを使用してMRBを受信するUEは、F1-Uリンク上で独立したダウンリンクトンネルを使用し、ダウンリンクトンネルは、異なるIPマルチキャストアドレスおよびTEIDにマッピングされる。ここで図8を参照する。いくつかのシナリオでは、CUは、明示的にPDCPステータス報告および/またはPDCP PDU再伝送を有効化する、または再伝送機構は、デフォルト設定である。DUは、図8に示されるように、トンネル2である、対応するダウンリンクトンネル情報を返す必要がある。DUはさらに、対応するRLCエンティティ2構成および関連付けられるLCID情報を作成し、LCIDによって識別される論理チャネルは、UE側上のMRBと関連付けられる一次RLCに対応し、本MRBに関するPDCPステータス報告を伝送するための一次経路として使用される。
【0433】
・ダウンリンクトンネル情報(IPポイントツーポイント)-DUが、MRBの作成または修正を許容し、MRBが、ポイントツーポイントプロトコルを使用してCUからDUに分配される場合、DUは、MRBに対応するダウンリンクトンネル情報を返す。いくつかのシナリオでは、CUから送信されるF1シグナリングメッセージにおけるMBS IDおよび対応するMRB IDに基づいて、DUは、特定のMRBにサービス提供するための共有ダウンリンクトンネルを識別することが可能であり、したがって、F1-Uリンク上のリソースを節約する。この場合では、DUは、IPアドレスおよびTEIDを含む、既存のトンネルに関する情報を返してもよい。ここで図8を参照する。いくつかのシナリオでは、CUは、明示的にPDCPステータス報告および/またはPDCP PDU再伝送を有効化する、または再伝送機構は、デフォルト設定である。次いで、DUは、図8に示されるように、2つのユーザプレーンダウンリンクトンネル、すなわち、トンネル1およびトンネル2に関する情報を返してもよい。トンネル1は、MRBデータをトランスポートするために使用され、これは、他のUEによって共有されてもよい。トンネル2は、MRBデータ再伝送のためのものである。同時に、DUは、対応するRLCエンティティ2構成を作成する。RLCエンティティ2は、CUからPDCP PDUを受信し、次いで、PTPモードにおいてUE1にPDUデータを伝送するために使用される。または、これは、PDCP層データ再伝送のために使用されることができる。DUからの応答メッセージは、対応する論理チャネルID(LCID)情報を搬送してもよく、LCIDは、PDCPステータス報告を送信するためのUE側上の一次RLCに対応する、論理チャネルを識別する。共有トンネル1からMRBに対応するPDCP PDUを受信した後、DUは、異なるUEにサービス提供するために、少なくともRLCエンティティ1およびRLCエンティティ2にMRBデータを提出する。いくつかのシナリオでは、DUは、1つのユーザプレーンダウンリンクトンネルに関する情報のみを返し、CUによる初期MRBデータ伝送および可能性として考えられる再伝送が、本同一のトンネルにおいて行われる。
【0434】
DUが、MRBを許容しない場合、DUは、DUは、応答メッセージにおいて作成または修正に失敗したMRBを含有するMRBリストを返すであろう。この場合では、トンネル情報は、適用されない場合がある。
【0435】
CUは、次いで、UE2-UE10がPTMモードにおいてMBSを受信することを決定し、対応するMBS毎のF1シグナリングを作成し、シグナリングをDUに送信し、したがって、DUは、MBSセッションコンテキストを作成し、PTMインスタンスに関する対応するリソースを配分することができる。具体的プロセスが、下記に説明される。情報要素は、要求メッセージおよび応答メッセージの両方において列挙される。
gNB-CU MBS F1AP IDおよびgNB-DU MBS F1AP ID
【0436】
CUシグナリングメッセージは、少なくとも、gNB-CU MBS F1AP IDを搬送し、F1インターフェースにわたるCU内のMBSセッションを一意に識別する。同様に、DUは、F1インターフェースにわたるDU内のMBSセッションを一意に識別するために使用されるように、応答メッセージにおいてgNB-CU MBS F1AP IDおよびgNB-DU MBS F1AP ID情報を返す。
(MBS識別子)
MBS識別子は、以下のうちの1つであってもよい。
【0437】
・TMGI(一時モバイルグループ識別)。
【0438】
・IPマルチキャストアドレス(ソースアドレスの有無を問わない)。
【0439】
・MBS ID。
【0440】
・F1インターフェースにわたるMBSを一意に識別し得る任意の他の識別子またはインデックス。
【0441】
いくつかのシナリオでは、MBSにサービス提供するMRBに関して、ネットワーク側上のMRB ID名前空間は、UEの他のPDUセッションに関してUE側上でUEによって使用されるRB ID名前空間から独立する。したがって、MRB IDと組み合わせられるMBSセッションIDは、本MBSに関するMRBを一意に識別するために使用されてもよい。いくつかのシナリオでは、DUは、F1シグナリングからのMBSセッションIDおよびMRB IDの前述の組み合わせを使用し、特定のMRBに関する1つのみのF1-Uトンネルにマッピングされる1つのみのダウンリンクトンネルアドレスを配分し、したがって、CUとDUとの間のトランスポートリソースを節約することができる。
【0442】
いくつかのシナリオでは、特定のMRBに関して、CUからDUへのMRBデータのトランスポートは、ダウンリンクトンネルを共有する。DUは、共有トンネルからMRBデータを受信し、次いで、データを複数のRLCエンティティに提出する。これらのRLCエンティティは、異なるPTPおよびPTMインスタンスに対応する。
MRBリスト
MRBリストは、作成または修正される必要があるMRBを含有する。リスト内のMRB毎に、付加的情報が、メッセージにおいて搬送される。
【0443】
・MRB ID。いくつかのシナリオでは、各MRBのMRB ID(RBID1)は、PDUを処理するためにUEによって使用される、第2のRB ID(RBID2)と関連付けられる。続けて、DUがRLCベアラを構成するとき、DUは、対応するサービス提供された無線ベアラをRBID2に設定する。
【0444】
・MRB毎のQoSパラメータおよび対応するQoSフローレベルQoSパラメータ。DUは、MRBスケジューリングを実施するためにこれらのパラメータを使用する必要がある。
【0445】
・通知制御構成。MRBに対応する通知制御が、アクティブである場合、CUが、UE配信モード切替が必要とされるかどうかをさらに決定することができるように、DUは、UEフィードバックまたは測定報告に基づいて、MRBの伝送および受信要件が満たされているかどうかをCUに通知してもよい。
【0446】
・対応するRLCエンティティモード(随意)。MBSセッションに関して、デフォルトモードは、UMである。
【0447】
・ダウンリンクトンネル情報(IPマルチキャスト)-MRBが、IPマルチキャストを使用してCUからDUに分配される場合、CUは、MRBに関するその対応するトンネルエンドID(TEID)とともに、IPマルチキャストアドレスを提供する必要があり、F1シグナリングメッセージにおいて情報を追加する。DUが、MRBを許容する場合、DUは、IPマルチキャストグループに参加し、ダウンリンクデータを受信することができる。
セル情報
【0448】
CUがセルリストを搬送するための2つのソリューションが、存在し、各ソリューションは、下記に列挙される。
ソリューションA:
【0449】
F1シグナリングメッセージは、MBSによってスケジューリングされるセルを含有するセルリスト、随意に、各セルの下のPTM配信インスタンスリスト、随意に、対応するUE IDリストを含有する。
【0450】
CU決定プロセスの間、CUは、PTPまたはPTMであるかのUEに関する配信モードを決定するだけではなく、CUはさらに、PTM伝送が行われるDUの下のセルを決定する。随意に、セルの下のPTM配信インスタンスである。例えば、CUは、UE1がセル1においてPTPモードを使用し、UE2およびUE3がセル1においてPTMモードを使用し、UE4およびUE5がセル2においてPTMモードを使用することを決定する。CUシグナリングメッセージは、DUの下のセルリストを搬送する。対応して、メッセージを受信した後、DUは、各セルにおけるMBSに関するPTMリソースを配分する、またはMBSに関するMRBのうちのいくつかまたは全ての作成または修正を拒否する。
【0451】
DU応答メッセージは、セル毎に基づくMBSに関するMRB作成結果を含有する。随意に、DU応答メッセージは、各セルの下の全てのPTM配信インスタンスと、RLCエンティティ構成および対応するMAC/PHY構成を含む、そのPTMリソース配分結果とを搬送する。CUシグナリングメッセージが、UE IDリストを含有する場合、DUは、UE特有RLCエンティティ構成を提供してもよい。CUシグナリングメッセージがさらに、PTM配信インスタンス毎のUE IDリストを含有する場合、随意に、CUメッセージは、MBS(RBID1)の全てのMRBからRBID2へのマッピングを含有し、RBID2は、PDCP PDUを処理するときにUEが使用する無線ベアラIDである。加えて、UEに関するDUによって作成されるRLCベアラ構成において、RLCベアラ構成におけるサービス提供された無線ベアラフィールドが、DUによってRBID2に設定される。
【0452】
いくつかのシナリオでは、CUは、伝送セルにおいてPTM配信インスタンスIDを規定せず、むしろ、DUは、応答メッセージにおいて、PTM配信インスタンス情報および随意に、関連付けられるUEリストを搬送する。図4を参照すると、CUは、UE6-UE10がセル3の下でPTMモードを使用することを決定し、DUはさらに、UE6、UE7、およびUE8がPTM配信インスタンス3(PTM3)を使用し、UE9およびUE10がPTM配信インスタンス4(PTM4)を使用することを決定する。
ソリューションB:
【0453】
F1シグナリングメッセージは、PTMモードを使用するUEを含有するUE IDリストを含有する。
【0454】
CUメッセージは、セル情報を規定せず、UE IDおよびその対応する配信モードのみを含有する。例えば、図4を参照すると、UE2-UE10は全て、MBSを受信するためにPTMモードを使用する。DU側上では、各UEの接続ステータスおよびその能力に基づいて、DUは、UEに関するPTM配信セルを配分する。随意に、PTM配信セルにおけるPTM配信インスタンスである。いくつかの実施形態では、各セルにおける各UEの接続ステータスコンテキストおよび各セルにおける利用可能なリソースに基づいて、DUは、PTMスケジューリングパラメータを柔軟にスケジューリングする。したがって、DUによる決定は、時として、より効率的である。
【0455】
いくつかのシナリオでは、DUは、同一のMBSグループにおけるUEに対してセルにおいて複数のPTM配信インスタンスを実装してもよく、対応するMAC/PHY構成を配分する。DUは、セル毎に基づいてCUに構成を送信し、すなわち、セル毎に、DUは、MAC/PHY構成リストを返す。上記のスケジューリング結果は、DU-CU情報内に含まれ、CUに送信されてもよい。いくつかのシナリオでは、上記の構成は、対応するMRB構成とともに、対応するセルにおいてブロードキャストされ、したがって、情報は、UEに送信されてもよい。
【0456】
例えば、図4を参照すると、DUは、UE2およびUE3がセル1の下で配信インスタンスPTM1を使用し、UE4およびUE5がセル2の下で配信インスタンスPTM2を使用する一方、(UE6、UE7、UE8)および(UE9、UE10)がセル3の下で異なる配信インスタンスPTM3およびPTM4を使用することを決定する。DUはさらに、各PTM配信インスタンスに対応するMAC/PHY構成を選定し、構成情報を応答メッセージに追加し、セル毎またはセル内のPTMインスタンス毎のいずれかでCUに応答メッセージを送信する。
【0457】
UE IDリストに基づいて、次いで、DUは、RLCベアラ構成を含む、UE特有RLCエンティティ構成を提供してもよい。CUシグナリングメッセージがさらに、PTM配信インスタンス毎のUE IDリストを含有する場合、随意に、CUメッセージは、MBS(RBID1)の全てのMRBからRBID2へのマッピングを含有し、RBID2は、PDCP PDUを処理するときにUEが使用する無線ベアラIDである。加えて、UEに関するDUによって作成されるRLCベアラ構成において、RLCベアラ構成におけるサービス提供された無線ベアラフィールドが、DUによってRBID2に設定される。
【0458】
MRBが、IPマルチキャストを使用してCUからDUに分配され、異なるPTPおよびPTM配信インスタンスに関して、MRBトランスポートが、同一のF1-Uダウンリンクトンネルを共有する場合、CUは、MRBに関するその対応するTEIDとともに、IPマルチキャストアドレスを提供する必要があり、F1シグナリングメッセージにおいて情報を追加する。DUは、次いで、IPマルチキャストグループに参加し、ダウンリンクデータを受信することができる。
【0459】
MRBが、ポイントツーポイントプロトコルを使用してCUからDUに分配される場合、DU側上で、F1シグナリングメッセージにおけるMBS IDおよび対応するMRB IDに基づいて、DUは、そのIPアドレスおよびTEID情報を含む、事前確立されたトンネルを再使用してもよい。MBSにおけるあるMRBに関して、異なるセルまたは同一のセルにおける異なるPTM配信インスタンスが、CUとDUとの間の単一のトンネルを共有してもよい。
【0460】
UE IDリスト内のUE IDは、CUまたはDU内のF1インターフェース上のUEの論理接続を一意に識別するために使用される、gNB-CU UE F1AP IDまたはgNB-DU UE F1AP IDであってもよい。UE IDはまた、フィードバックリソースに対する判断等のDUの後続スケジューリングに役立つために使用され得る、UEグループインデックスであってもよい。いくつかのシナリオでは、CUメッセージは、後続のエアインターフェースリソース配分において、UEグループインデックスまたはUEインデックスのみを含有してもよく、DUは、UEインデックスを使用し、UEに関するHARQまたはCSI-RSフィードバックリソースを一意に識別してもよい。
【0461】
いくつかの実施形態では、UE毎のシグナリングメッセージは、UEがMBSグループに参加する必要があることをDUに通知するためにのみ使用されてもよく、MBSグループは、メッセージにおけるMBSセッションID等のサービス情報によって暗示的に識別されてもよい。後続MBS管理は、MBS毎のシグナリング会話を使用することによって達成されてもよい。そのようなMBS管理は、DRB更新と、QoS関連情報更新とを含む。
【0462】
本明細書および請求項全体を通して、用語は、明示的に記載される意味以外に、文脈において示唆または暗示される微妙な意味を有し得る。同様に、本明細書に使用されるような語句「一実施形態/実装では(in one embodiment/implementation)」は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではなく、本明細書に使用されるような語句「別の実施形態/実装では(in another embodiment/implementation)」は、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。例えば、請求される主題が、全体的または部分的に、例示的実施形態の組み合わせを含むことを意図している。
【0463】
一般に、専門用語は、少なくとも部分的に、文脈における使用から理解され得る。例えば、本明細書に使用されるような「および」、「または」、または「および/または」等の用語は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存し得る、種々の意味を含み得る。典型的には、「または」は、A、B、またはC等のリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包括的な意味で使用されるA、B、およびC、およびここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することを意図している。加えて、本明細書に使用されるような用語「1つまたはそれを上回る」は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の意味で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用され得る、または複数形の意味で特徴、構造、または特性の組み合わせを説明するために使用され得る。同様に、「a」、「an」、または「the」等の用語は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の使用を伝える、または複数形の使用を伝えるように理解され得る。加えて、用語「~に基づく」は、必ずしも因子の排他的セットを伝えることを意図しないように理解され得、代わりに、再び、少なくとも部分的に、文脈に応じて、必ずしも明確に説明されない付加的因子の存在を可能にし得る。
【0464】
本明細書全体を通した特徴、利点、または類似する言語の言及は、本ソリューションを用いて実現され得る特徴および利点の全てが、その任意の単一の実装に含まれるべきである、または含まれることを暗示しない。むしろ、特徴および利点に言及する言語は、ある実施形態に関連して説明される具体的特徴、利点、または特性が、本ソリューションの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するように理解される。したがって、本明細書全体を通した特徴および利点、および類似する言語の議論は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態を指し得る。
【0465】
さらに、本ソリューションの説明される特徴、利点、および特性は、1つまたはそれを上回る実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。当業者は、本明細書の説明に照らして、本ソリューションが、特定の実施形態の具体的特徴または利点のうちの1つまたはそれを上回るものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、本ソリューションの全ての実施形態には存在しない場合がある、付加的特徴および利点が、ある実施形態において認識され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13