IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ティーヴィーエス モーター カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-組合せ計器 図1
  • 特許-組合せ計器 図2
  • 特許-組合せ計器 図3
  • 特許-組合せ計器 図4
  • 特許-組合せ計器 図5
  • 特許-組合せ計器 図6
  • 特許-組合せ計器 図7
  • 特許-組合せ計器 図8
  • 特許-組合せ計器 図9
  • 特許-組合せ計器 図10
  • 特許-組合せ計器 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-04
(45)【発行日】2024-10-15
(54)【発明の名称】組合せ計器
(51)【国際特許分類】
   G12B 15/06 20060101AFI20241007BHJP
   B60K 35/00 20240101ALI20241007BHJP
   G01D 11/24 20060101ALI20241007BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241007BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20241007BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241007BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALN20241007BHJP
【FI】
G12B15/06
B60K35/00
G01D11/24 B
H05K7/20 B
H05K5/00 A
G09F9/00 304B
G09F9/00 350Z
G02F1/1333
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023038858
(22)【出願日】2023-03-13
(65)【公開番号】P2023134399
(43)【公開日】2023-09-27
【審査請求日】2023-03-14
(31)【優先権主張番号】202241013846
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】521196110
【氏名又は名称】ティーヴィーエス モーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TVS MOTOR COMPANY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シヴァネサセルヴァム,タンガラジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,ナンダハリッシュ
(72)【発明者】
【氏名】エスピー,センティルナサン
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナモハン,ゲッダディ
(72)【発明者】
【氏名】エス エヌ,プラシャンス
【審査官】平野 真樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-069631(JP,A)
【文献】特開2011-132800(JP,A)
【文献】特開2015-059995(JP,A)
【文献】国際公開第2023/042212(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G12B 1/00-17/08
G01D 11/00-13/28
B60K 35/00
H05K 7/20
H05K 5/00
G09F 9/00
G02F 1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組合せ計器(100)であって、
フレーム部材(110)と、
前記フレーム部材(110)に取り付けられ、前記フレーム部材(110)との間に中空空間(112)を画定する、カバー(160)と、
前記フレーム部材(110)に取り付けられかつ前記中空空間(112)内に配置されたベース部材(130)であって、前記カバー(160)によって密閉される、ベース部材(130)と、
を備え、
前記ベース部材(130)が、第1の表面(130f)、および前記第1の表面(130f)に対向する第2の表面(130r)を有し、前記組合せ計器(100)がさらに、 前記中空空間(112)内に配置されかつユーザに面するように前記ベース部材(130)の前記第1の表面(130f)に取り付けられた表示画面(120)と、
前記ベース部材(130)の前記第2の表面(130r)に取り付けられた主制御装置板(140)と、
を備え、
前記カバー(160)が、前記表示画面(120)からの熱を散逸させるように構成された第1の熱シンク(180)と、前記主制御装置板(140)の様々な電子構成要素からの熱を散逸させるように構成された第2の熱シンク(182)および第3の熱シンク(184)とを有する、組合せ計器(100)。
【請求項2】
前記カバー(160)が、前記第1の熱シンク(180)、前記第2の熱シンク(182)および前記第3の熱シンク(184)がエンモールドされているシェル(161)を備える、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項3】
前記第1の熱シンク(180)、前記第2の熱シンク(182)、および前記第3の熱シンク(184)が、前記シェル(161)の後端部において前記中空空間(112)から外方に延在するフィン付き構造を有し、前記フィン付き構造が、熱を大気に散逸させるように構成されている、請求項2に記載の組合せ計器(100)。
【請求項4】
前記シェル(161)が、前記フレーム部材(110)と前記カバー(160)との間の空間内に蓄積したガスを排出するための息抜き穴(162)と、前記組合せ計器(100)を外部構成要素に電気的にかつ通信可能に接続するためのソケットを受け入れるように構成されたポート開口部(164)と、を備える、請求項2に記載の組合せ計器(100)。
【請求項5】
前記シェル(161)が、前記組合せ計器(100)の入力ポートにアクセスするためのアクセスドア(166)を備え、前記組合せ計器(100)内への塵および水の侵入を防止するために、第1のパッキン(190)が前記アクセスドア(166)の周辺部に沿って設けられている、請求項2に記載の組合せ計器(100)。
【請求項6】
前記カバー(160)が、前記組合せ計器(100)を外部構造に取り付けるための複数の取付け点(168)を備え、かつ、前記組合せ計器(100)内への塵および水の侵入を防止するために前記フレーム部材(110)と前記カバー(160)との間の中間面に第2のパッキン(192)を備える、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項7】
前記フレーム部材(110)が、前記フレーム部材(110)の周辺部に沿って前記カバー(160)に向かって突出する第1のタング(113)を備え、前記カバー(160)が、前記第1のタング(113)を受け入れるように構成された第1の溝(163)と、前記第1の溝(163)に隣接した第2のタング(167)と、を備え、前記フレーム部材(110)が、前記第2のタング(167)を受け入れるように構成された第2の溝(117)を備える、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項8】
前記ユーザに面するように前記中空空間(112)内に配置されかつ前記表示画面(120)を覆って前記表示画面(120)を外部環境から保護するカバーレンズ(115)を備え、前記カバーレンズ(115)が透明である、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項9】
前記ベース部材(130)の前記第2の表面(130r)に取り付けられかつ前記ベース部材(130)と前記主制御装置板(140)との間に挟まれたディスプレープロセッサ(122)と、前記ベース部材(130)の前記第2の表面(130r)に取り付けられたNFC能力を有する2次制御装置板(150)と、を備える、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項10】
前記ベース部材(130)上での前記主制御装置板(140)および前記2次制御装置板(150)の案内された取付けのために構成された複数のクリップ(194)と、前記主制御装置板(140)、前記ディスプレープロセッサ(122)、および前記2次制御装置板(150)を接続するワイヤの案内された引き回しのために前記主制御装置板(140)に取り付けられた1つまたは複数のワイヤガイド(142)と、を備える、請求項9に記載の組合せ計器(100)。
【請求項11】
周辺光センサおよびブルートゥース(登録商標)モジュールのうちの1つまたは複数が、前記2次制御装置板(150)に取り付けられる、請求項9に記載の組合せ計器(100)。
【請求項12】
前記組合せ計器(100)に無線能力を与えるために前記表示画面(120)の後面(120r)に取り付けられた1つまたは複数のアンテナ(124)を備え、前記ベース部材(130)が、前記1つまたは複数のアンテナ(124)と重なる1つまたは複数の切欠き(132)を有する、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【請求項13】
前記1つまたは複数のアンテナ(124)が、4GアンテナおよびWi-Fiアンテナのうちの少なくとも一方を含む、請求項12に記載の組合せ計器(100)。
【請求項14】
前記組合せ計器が設置されたデバイス/車両でのキーレス認証のための顔認識、前記ユーザの覚醒度の監視、および前記ユーザのジェスチャの識別のうちの少なくとも1つを実行するために前記ユーザに面するように前記ベース部材(130)に取り付けられたカメラ(134)を備え、前記カメラ(134)が、暗視用に構成されたIRセンサを備える、請求項1に記載の組合せ計器(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、組合せ計器に関し、詳細には、組合せ計器の構成要素の組立てに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デバイスまたは車両についての関連情報をオペレータ/ユーザに表示するために、組合せ計器が使用される。組合せ計器は、車両において使用される場合、総移動距離、車速、機関回転速度、燃料液面高さ、電池充電レベル、燃料効率、車両上のランプの稼働状況、タイヤ空気圧、などのような情報を表示する。組合せ計器はまた、電池パック、インバータユニット、風力タービンのような発電デバイス、水力発電機、または太陽光パネルのアレイ、などのようなデバイスにおいて使用され得る。組合せ計器はまた、動作中に情報がユーザに表示されることを必要とするローンムーバ、動力ドリル、真空掃除機、などのような動力ツールにおいて使用され得る。組合せ計器はまた、ユーザがデバイス/車両とやり取りするためのインターフェイスを提供する。組合せ計器に関連付けられた物理ボタンを通じて、組合せ計器のタッチスクリーンを介して、音声コマンドにより、またはジェスチャにより、ユーザによって命令が入力され得る。ユーザはまた、組合せ計器の表示部を通じて、受信された命令に従ってデバイス/車両によって行われた行動を通知され得る。
【0003】
慣例的に、組合せ計器の表示ユニットは、ユーザに情報を示すための小さなLCD表示部を利用してきた。表示技術の進歩とともに、タッチスクリーン能力を有する、より明るく、かつ、より大きな表示部が、組合せ計器に用いられ得る。より大きく、かつ、より明るい表示部は、ユーザにとってより便利であり、かつ、より審美的にユーザの興味をそそる。しかし、より大きな表示部は、より多くの電力を引出し、かつ、より多くの熱を発生させる。LED表示部の場合、発生した熱は、使用されるLEDの損傷を防止し、かつ、その長寿を確実にするために、組合せ計器の外部に散逸されなければならない。LEDの数および画面のピーク輝度が増大するにつれて、より多くの熱が組合せ計器外に散逸される必要がある。さらに、表示部は、ユーザにとってタッチするのに不快感を抱くものであってはならない。したがって、表示部を規定の温度限界内に維持することが理想的である。熱はまた、プロセッサおよび通信モジュールを含む、組合せ計器の他の構成要素によって発生する。これらの構成要素において発生した熱は、組合せ計器の内側に蓄積して、組合せ計器の全体的な温度を上昇させ得る。したがって、組合せ計器の様々な構成要素/モジュールと筐体との間の熱捕捉ゾーン(heat entrapment zone)を排除し、かつ、これらのゾーンから熱を効率的に散逸させることが、理想的である。
【0004】
一般に、組合せ計器の構成要素は、トップカバーとボトムカバーとによって形成された筐体内に収容される。トップカバーおよびボトムカバーは、固定具を使用して互いに固定されるか、または互いに恒久的に接着され得る。より大きな表示部は、好ましくはより大きなサイズの複数の固定具を必要とすることになる。複数の固定具の使用は、組合せ計器の審美的な魅力を減少させるであろう。複数の固定具の使用はまた、組合せ計器の構成要素の組立てのための総費用および時間を増大させるであろう。しかし、固定具の使用は、点検を必要としている場合に組合せ計器の内部構成要素にアクセスすることを可能にする。トップカバーおよびボトムカバーが互いに恒久的に固着されている場合、そのことが組合せ計器の内部構成要素へのアクセスを妨げ、構成要素の点検または交換を事実上不可能にするであろう。ソフトウェアの更新は、一般に無線(OTA)で行われ、したがって、組合せ計器が開かれることを必要としない。しかし、組合せ計器を較正するには、内部構成要素にアクセスする必要があり、これは、組合せ計器が開かれることを必要とする。これは、トップカバーおよびボトムカバーが互いに固定具で固定されている場合でも、面倒なことである。さらに、組合せ計器の密閉構造は、内部でのガスの捕捉につながり、長期的には故障を引き起こし得る。
【0005】
車両の安全の側面を考慮すると、車両の運転中にユーザの覚醒度を検出しかつ追跡することが望ましい。これらの安全機能は、着用物にセンサを取り付けることにより、例えばオートバイのユーザのヘルメットに追跡センサを取り付けることにより、着用物に組み込まれ得る。しかし、これは、別個のハードウェアおよび取付け設備が着用物に設けられる必要があるので、面倒で一貫性のない作業である。また、着用物の型式は、ブランドによって異なる可能性があり、また、ユーザは、費用制約により、または不便さにより、それらの使用を避ける可能性がある。したがって、ユーザの覚醒度の検出および追跡を組合せ計器に組み込むことが、有利である。
【0006】
現代の自動車/デバイスでは、キーフォブの使用を減らすことも望ましい。キーフォブは、改ざんを受けやすく、間違った場所に置かれる/失われるか、または充電切れになる。現在、キーレスエントリモジュールは、組合せ計器以外の場所に配置されて空間を占有するが、これは、空間の利用可能性が限られている自動車/デバイスでは問題になる。
【0007】
さらに、組合せ計器の感度を向上させ、かつ、モノのインターネット(IoT)能力を組合せ計器に組み込んで、これらの分野における現在の技術的進歩を活用することが、望ましい。これらの特徴を組合せ計器に組み込むことは、別個のテレマティックスユニットを提供することよりも安価でありかつより簡便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、少なくとも上述の問題に対処する組合せ計器が、当技術分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの態様では、本発明は、組合せ計器を対象とする。組合せ計器は、フレーム部材、およびフレーム部材に取り付けられるカバーを含む。フレーム部材およびカバーは、それらの間に中空空間を画定する。ベース部材が、フレーム部材に取り付けられ、かつ、カバーによって囲まれる中空空間内に配置される。ベース部材は、第1の表面、および、第1の表面に対向する第2の表面を有する。ベース要素の第2の表面は、カバーに面する。表示画面が、ユーザに面するように中空空間内に配置される。表示画面は、ベース部材の第1の表面に取り付けられる。主制御装置板が、ベース部材の第2の表面に取り付けられる。カバーは、第1の熱シンク、第2の熱シンク、および第3の熱シンクを含む。第1の熱シンクは、表示画面からの熱を散逸させるように適合される。第2の熱シンクおよび第3の熱シンクは、主制御装置板の様々な電子構成要素からの熱を散逸させるように適合される。
【0010】
一実施形態では、カバーは、第1の熱シンク、第2の熱シンク、および第3の熱シンクがシェル内にエンモールド(enmould)されるように、シェルを含む。
【0011】
別の実施形態では、第1の熱シンク、第2の熱シンク、および第3の熱シンクは、シェルの後部から中空空間の外方に延在するフィン付き構造を有する。フィン付き構造は、熱を大気に散逸させるように適合される。
【0012】
一実施形態では、シェルは、フレーム部材とカバーとの間の空間内に蓄積したガスを排出するのに適している息抜き穴を備える。別の実施形態では、シェルは、組合せ計器を外部構成要素に電気的にかつ通信可能に接続するためのソケットを受け入れるように適合されたポート開口部を備える。
【0013】
なおも別の実施形態では、シェルは、組合せ計器の入力ポートへのアクセスを許可するように適合されたアクセスドアを含む。一実施形態では、組合せ計器内への塵および水の侵入を防ぐために、アクセスドアの周囲に沿って第1のパッキンが設けられる。
【0014】
さらなる実施形態では、カバーは、カバーの外面に配置された複数の取付け点を含む。取付け点は、組合せ計器を外部構造上に取り付けるように適合される。
【0015】
別の実施形態では、フレーム部材は、フレーム部材の周囲に沿って、カバーに向かって突出する第1のタングを含む。同時に、カバーは、第1のタングを受け入れるように構成された第1の溝を備える。一代替実施形態では、カバーは、第1の溝に隣接して配置されかつフレーム部材に向かって突出する第2のタングを含む。同時に、フレーム部材は、第2のタングを受け入れるように構成された第2の溝を備える。
【0016】
さらなる実施形態では、フレーム部材とカバーとの間の中間面に第2のパッキンが設けられる。第2のパッキンは、組合せ計器内への塵および水の侵入を防ぐように適合される。
【0017】
別の実施形態では、組合せ計器は、ユーザに面するように中空空間内に配置されたカバーレンズを含む。カバーレンズは、表示画面を外部環境から保護するために、表示画面を覆うように適合される。カバーレンズは、透明である。
【0018】
なおも別の実施形態では、ディスプレープロセッサが、ベース部材と主制御装置板との間に挟まれるようにベース部材の第2の表面に取り付けられる。
【0019】
さらに別の実施形態では、NFC能力を有する2次制御装置板が、ベース部材の第2の表面に取り付けられる。
【0020】
さらなる実施形態では、複数のクリップが組合せ計器内に設けられ、このクリップは、ベース部材への主制御装置板および2次制御装置板の案内された取付けに適している。別の実施形態では、1つまたは複数のワイヤガイドが主制御装置板に取り付けられ、このワイヤガイドは、主制御装置板、ディスプレープロセッサ、および2次制御装置板を接続するワイヤの案内された引き回しに適している。
【0021】
一実施形態では、周辺光センサが、2次制御装置板に取り付けられる。一代替実施形態では、ブルートゥース(登録商標)モジュールが、2次制御装置板に取り付けられる。
【0022】
さらなる実施形態では、1つまたは複数のアンテナが、表示画面の後面に取り付けられる。アンテナは、組合せ計器に無線通信能力を与えるように適合される。一実施形態では、ベース部材は、1つまたは複数のアンテナと重なる1つまたは複数の切欠きを有する。1つまたは複数の切欠きは、ベース部材の背面にアンテナを露出させるように適合される。一実施形態では、1つまたは複数のアンテナは、4GアンテナおよびWi-Fiアンテナのうちの少なくとも一方を含む。
【0023】
さらなる実施形態では、組合せ計器は、ユーザに面するようにベース部材に取り付けられたカメラを含む。カメラは、組合せ計器が設置されたデバイスまたは車両でのキーレス認証のための顔認識、ユーザの覚醒度の監視、およびユーザのジェスチャの識別のうちの少なくとも1つを実行するのに適している。一代替実施形態では、カメラは、暗視用に構成されたIRセンサを備える。
【0024】
本発明の実施形態を参照するが、その例は、添付の図に示され得る。それらの図は、説明に役立つものであることを意図されたものであって、限定することを意図されものではない。本発明は一般に、それらの実施形態との関連で説明されるが、本発明の範囲をそれらの特定の実施形態に限定するように意図されていないことが、理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態による例示的な組合せ計器の分解組立図である。
図2】本発明の一実施形態による組合せ計器の横断面図である。
図3】本発明の一実施形態による図1に示された領域Aの拡大図である。
図4】本発明の一実施形態によるカバーを含まない組合せ計器の後面斜視図である。
図5】本発明の一実施形態による図3に示された組合せ計器の分解組立斜視図である。
図6】本発明の一実施形態によるカバーを含まない組合せ計器の後面斜視図である。
図7】本発明の一実施形態による組合せ計器のカバーの後面斜視図である。
図8】本発明の一実施形態による図6に示されたカバーの構成要素の分解組立斜視図である。
図9】本発明の一実施形態による組合せ計器の構成要素の前面斜視図である。
図10】本発明の一実施形態による図8に示された組合せ計器の構成要素の分解組立斜視図である。
図11】本発明の一実施形態による組合せ計器の1つまたは複数のワイヤガイドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
下文に記載される以下の本発明のさらなる説明から、本発明の様々な特徴および実施形態が認識可能になるであろう。本発明は一般に、組合せ計器に関し、詳細には、組合せ計器の構成要素の組立てに関する。次の例示的な実施形態において説明される組合せ計器は、2輪車、3輪車、および4輪車を含む自動車において使用され得る。組合せ計器はまた、動力ツール、および、インバータ、電池パック、などのような他の電子デバイスにおいて使用され得る。さらに、本発明における開示は、本発明の範囲から逸脱することなしに本発明に適応することができる任意の自動車または任意のデバイスに適用され得ることが意図されている。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による例示的な組合せ計器100の分解組立図を示す。組合せ計器100は、フレーム部材110、およびカバー160を含む。フレーム部材110は、固体材料で作られた周辺部110b(図5に示される)によって取り囲まれた開口110a(図5に示される)を含む。カバー160は、シェル161(図7に示される)、およびシェル161の内側の空洞(図示せず)を含む。一実施形態では、組合せ計器100は、ベース部材130、カメラ134、主制御装置板140、2次制御装置板150、1つまたは複数のワイヤガイド142、および熱パッド170を含む。カバー160は、熱シンク180、182、184、ポート開口部164、およびキャップ162aを含む。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態による組合せ計器の横断面図を示す。カバー160は、中空空間112を画定するようにフレーム部材110に取り付けられている。一実施形態では、シェル161(図7に示される)は、フレーム部材110の開口110aおよびカバー160の空洞が一緒に中空空間112を形成するように、フレーム部材110の周辺部110bに取り付けられる。表示画面120(図5に示される)が、中空空間112内に配置され、また、表示画面120は、ユーザ/オペレータに面するように位置決めされる。表示画面120は、ユーザに情報を示すために、中空空間112の外側に面する。表示画面120は、液晶表示装置(LCD)、発光ダイオード(LED)技術、または当技術分野において知られている任意の他の技術のうちの1つに基づき得る。一実施形態では、表示画面120は、赤外線対応表示パネルを有する。別の実施形態では、表示画面120は、表示される情報の読みやすさのために、防眩フィルムが貼り付けられる。なおも別の実施形態では、表示画面120は、表示画面120の曇りを防止するために、曇り止めコーティングを有する。
【0029】
一実施形態では、組合せ計器100は、中空空間112内に配置されかつユーザに面する、カバーレンズ115(図5に示される)を含む。カバーレンズ115は、カバー160に対向してフレーム部材110に取り付けられる。カバーレンズ115は、表示画面120を外部環境から保護するために、中空空間112の外側から表示画面120を覆う。フレーム部材110、カバー160、およびカバーレンズ115は、表示画面120を含む組合せ計器100の構成要素のための保護筐体を一緒に形成する。一実施形態では、カバーレンズ115は、表示画面120上の情報がユーザに容易に見えるように、伝導性の繊維またはガラスのような透過性硬質材料で作られる。別の実施形態では、カバーレンズ115は、表示される情報の可読性をあらゆる環境条件下で維持するために、防眩フィルムおよび/または曇り止めコーティングを備え得る。カバー160とカバーレンズ115との間の中間面は、中間面における間隙を通じた組合せ計器100内への塵および水の侵入を防ぐために、パッキン(図示せず)で裏打ちされる。一実施形態では、カバーレンズ115を受け入れるために、フレーム部材110の内周に沿って座部(図示せず)が設けられる。さらなる実施形態では、カバーレンズ115は、超高結合(VHB)テープ114(図5に示される)を用いて表示画面120の表面上にしっかりと固着される。
【0030】
フレーム部材110の開口110aは、表示画面120の形状に整合するように作られる。さらに、カバーレンズ115の形状は、フレーム部材110の開口に整合するように作られる。示された実施形態では、表示画面120は、矩形の形状(図4に示される)を有する。しかし、表示画面120は、円形および楕円形を含む任意の形状のものであってよい。
【0031】
カバー160のシェル161は、組合せ計器100を外部構成要素に電気的にかつ通信可能に接続するためのソケットを受け入れるように適合されたポート開口部164(図1に示される)を含む。ポート開口部164は、プラグを受け入れるための受けとして働く。プラグは、組合せ計器100に動力を与えるための電気を供給するために、組合せ計器100の中空空間112の内側に設けられたピンに接続される。プラグおよび関連するケーブルもまた、組合せ計器100内および組合せ計器100外に様々なデータ信号を送信するように適合される。外部データが、組合せ計器100によって受信されて処理され、信号が、特定の機能を実行するための命令として車両/デバイスの構成要素に分配される。一実施形態では、シェル161は、突出部164a(図8に示される)を含み、この突出部164aは、ポート開口部164を包囲するように、中空空間112とは反対の方向に、外向きに延在する。突出部164aは、ポート開口部164とともに空洞を画定し、ポート開口部164は、その空洞の端に位置する。突出部164aはさらに、空洞内にプラグを受け入れる。これは、組合せ計器100のピンへのプラグのより良好な嵌合を保証し、かつ、ポート開口部164の縁部を通じた塵および水の侵入を最小限に抑える。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態による図1に示された領域Aの拡大図を示し、かつ、フレーム部材110とカバー160との間の中間面を示す。一実施形態では、第1のタング113が、フレーム部材110の周辺部110bに沿って設けられる。第1のタング113は、カバー160に向かって突出する。第1のタング113は、周辺部110bに沿ってフレーム部材110の開口を一周する。同時に、第1の溝163が、第1のタング113に対応してカバー160の周辺部に設けられる。第1の溝163は、カバー160の周辺部に沿ってカバー160の空洞を一周する。第1の溝163は、第1のタング113を受け入れるように適合される。第1のタング113を第1の溝163と結合させることにより、フレーム部材110は、カバー160に取り付けられる。別の実施形態では、第2のタング167が、カバー160の周辺部において第1の溝163に隣接して設けられ、この第2のタング167は、カバー160の周辺部に沿ってカバー160の空洞を一周する。第2のタング167は、フレーム部材110に向かって突出する。同時に、第2の溝117が、フレーム部材110の周辺部に沿って第1のタング113に隣接して設けられる。第2の溝117は、第2のタング167を受け入れることによりフレーム部材110とカバー160との組立てを確実にするように適合される。
【0033】
一実施形態では、フレーム部材110とカバー160とが接合される接合点、即ち第1のタング113と第1の溝163とが噛み合う場所および/または第2のタング167と第2の溝117とが噛み合う場所に、ビニル接着剤が塗布される。これは、フレーム部材110とカバー160との間の強力で恒久的な結合を確実にする。ビニル接着剤はまた、接合点を密閉し、組合せ計器100内への塵および水の侵入を防止する。別の実施形態では、第2のパッキン192(図3に示される)が、フレーム部材110とカバー160とが接合される接合点を裏打ちして接合点を水密にするために使用される。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態によるカバー160を含まない組合せ計器100の後面斜視図を示す。図5は、図4に示されたカバー160を含まない組合せ計器の分解組立図を示す。組合せ計器100は、ベース部材130を含む。ベース部材130は、中空空間112内に配置され、かつ、フレーム部材110に取り付けられる。一実施形態では、ベース部材130は、フレーム部材110の開口110a内に配置され、かつ、溶接によりフレーム部材110上に固着される。別の実施形態では、ベース部材130は、固定具を利用してフレーム部材110に取り付けられる。別の実施形態では、ベース部材130は、アルミニウム板である。ベース部材130は、第1の表面130f、および第1の表面130fに対向する第2の表面130rを有する。表示画面120は、第1の表面130fに固着される。一実施形態ではディスプレープロセッサ122が、ベース部材130の第2の表面130rに取り付けられる。ディスプレープロセッサ122は、表示画面120を制御するように構成される。
【0035】
図6は、本発明の一実施形態によるカバー160を含まない組合せ計器100の後面斜視図を示す。組合せ計器100は、中空空間112内に配置されかつベース部材130の第2の表面130rに取り付けられた主制御装置板140を含む。一実施形態では、主制御装置板は、ディスプレープロセッサを制御し、かつ、車両CANバスにインターフェイスを提供する。別の実施形態では、主制御装置板140は、組合せ計器100の他の全ての構成要素を制御するように構成される。別の実施形態では、ディスプレープロセッサ122は、ベース部材130と主制御装置板140との間に挟まれる。さらなる実施形態では、組合せ計器100は、ベース部材130の第2の表面130rに取り付けられた2次制御装置板150を含む。一実施形態では、2次制御装置板150は、組合せ計器に近距離無線通信(NFC)能力を与えるために、2次制御装置板150上にNFCチップセットを受け入れるように適合される。別の実施形態では、2次制御装置板150は、主制御装置板140の下方に配置される。2次制御装置板150はまた、ディスプレープロセッサ122と少なくとも部分的に重なる。なおも別の実施形態では、2次制御装置板150は、組合せ計器100の表示画面120の輝度およびテーマを制御するために、周辺光を検出しかつこのデータを主制御装置板140に伝達するための周辺光センサを備える。次いで、主制御装置板140は、データを処理し、ディスプレープロセッサ122に表示画面120の輝度を上げるまたは下げるように指示することができる。別の実施形態では、2次制御装置板150は、ブルートゥース(登録商標)モジュールを備える。さらなる実施形態では、主制御装置板140および2次制御装置板150は、固定具を利用してベース部材130に固着される。
【0036】
組合せ計器100は、組合せ計器100に無線通信能力を与えるための1つまたは複数のアンテナ124を含む。一実施形態では、1つまたは複数のアンテナ124は、表示画面120の後面120rに固着される。別の実施形態では、1つまたは複数のアンテナ124は、少なくとも1つの4Gアンテナを含む。なおも別の実施形態では、1つまたは複数のアンテナ124は、少なくとも1つのWi-Fiアンテナを含む。示された実施形態では、組合せ計器100は、組合せ計器100の左側および右側のどちらかに4Gアンテナの対と、4Gアンテナの対の下方に配置されたWi-Fiアンテナとを含む。作り付けのアンテナ124は、組合せ計器100がOTAソフトウェアの更新およびモノのインターネット(IoT)能力のためにインターネットに接続することを可能にする。一実施形態では、ベース部材130は、1つまたは複数のアンテナ124に重なる1つまたは複数の切欠き132を備える。切欠き132は、信号の受信を強化するために、1つまたは複数のアンテナ124を中空空間112に露出させる。これは、最小限のデータ損失でのより高速かつ、より効率的な通信を可能にする。さらに、アンテナ124は、フレーム部材110および/またはカバー160上に設けられたアンテナ線に接続され得る。アンテナ線は大気にさらされているので、感度はさらに高められ得る。
【0037】
一実施形態では、組合せ計器100は、カメラ134を含む。カメラ134は、ベース部材130に取り付けられ、かつ、ユーザに面する。一実施形態では、カメラ134は、ベース部材130の第1の表面130fに固着される。別の実施形態では、カメラ134は、カメラモジュールが第2の表面130rからカバー160に向かって突出し、また、カメラレンズが第1の表面130fからユーザに面するように、ベース部材130に設けられた切欠き内に配置される。これは、組合せ計器100の内側の効率的な空間管理を可能にする。一実施形態では、カメラ134は、車両内へのキーレスエントリのための顔認識、または車両/デバイスを運転するためのキーレス認証を行うように適合される。別の実施形態では、カメラ134は、車両/デバイスを運転している間、ユーザの覚醒度を監視するように適合される。このデータは、高度運転手アシストシステムを補助するために利用され、ユーザ安全性を高める。さらに別の実施形態では、カメラ134は、ユーザが車両/デバイスとやり取りすることを可能にするために、ユーザのジェスチャを認識するように適合される。さらなる実施形態では、カメラ134は、赤外線(IR)センサを含む。IRセンサは、カメラが顔認識を行うこと、ユーザの覚醒度を監視すること、および低光量状況においてジェスチャを認識することを可能にする。
【0038】
一実施形態では、組合せ計器100は、ベース部材130への主制御装置板140および2次制御装置板150の案内された取付けのための複数のクリップ194を含む。複数のクリップ194は、ベース部材130に取り付けられる。複数のクリップ194の提供は、ベース部材130上に主制御装置板140および2次制御装置板150を配置するのを助けることにより、組立ての容易さを向上させる。複数のクリップ194はまた、車両/デバイスの運転中に主制御装置板140および2次制御装置板150を所定の位置に保持することにより、構成要素間の相対運動を防止し、構成要素間の電気接触を確実にする。
【0039】
組合せ計器100は、1つまたは複数のワイヤガイド142を含む。一実施形態では、1つまたは複数のワイヤガイド142は、固定具を利用して主制御装置板140に取り付けられる。別の実施形態では、1つまたは複数のワイヤガイド142は、主制御装置板140に取り付けられ、主制御装置板140は、共通の固定具を利用してベース部材130に取り付けられる。さらに別の実施形態では、1つまたは複数のワイヤガイド142は、主制御装置板140、ディスプレープロセッサ122、および2次制御装置板150を接続するワイヤの案内された引き回しを行う。
【0040】
図4を再度参照すると、組合せ計器100は、組合せ計器100の構成要素を主制御装置板140および/またはディスプレープロセッサ122に接続するための複数のケーブルを含む。一実施形態では、この目的のために使用される複数のケーブルは、フレキシブルプリント回路(FPC)ケーブルである。一実施形態では、第1のFPCケーブル125が、表示画面120を主制御装置板140およびディスプレープロセッサ122に接続するために使用される。別の実施形態では、第2のFPCケーブル127が、タッチスクリーン120を主制御装置板140およびディスプレープロセッサ122に接続するために使用される。さらに別の実施形態では、第3のFPCケーブル129が、表示画面120のバックライトを主制御装置板140およびディスプレープロセッサ122に接続するために使用される。
【0041】
図7は、本発明の一実施形態による組合せ計器100のカバー160の後面斜視図を示す。図8は、図7に示された構成要素の分解組立図を示す。図7および8を参照すると、カバー160は、第1の熱シンク180、第2の熱シンク182、および第3の熱シンク184を含む。一実施形態では、第1の熱シンク180は、表示画面120からの熱を散逸させるように適合される。第2の熱シンク182および第3の熱シンク184は、主制御装置板140の様々な電子構成要素からの熱を散逸させるように適合される。中空空間112の内側に配置された熱シンク180、182、184の平坦な表面は、表示画面120、および主制御装置板140の発熱する電子構成要素と接触している。組合せ計器100における最大の熱は、表示画面120および主制御装置板140において発生する。これら2つの構成要素のための専用の熱シンク180、182、184を設けることにより、熱を組合せ計器100から効果的に伝達することができ、優れた熱的性能を確保することができる。一実施形態では、第1の熱シンク180、第2の熱シンク182、および第3の熱シンク184は、カバー160の一体部品を形成するように、シェル161とエンモールドされる。
【0042】
別の実施形態では、第1の熱シンク180、第2の熱シンク182、および第3の熱シンク184は、シェル161の後部から中空空間112の外方に延在するフィン付き構造を有する。フィン付き構造は、組合せ計器100の外部の環境に露出される。フィン付き構造は、熱シンク180、182および184により組合せ計器100の構成要素から吸収された熱を大気に散逸させるように適合される。さらに別の実施形態では、組合せ計器が高温環境内に配置される場合は特に、組合せ計器の構成要素の急速冷却を達成するために、組合せ計器100の外部に露出した熱シンク180、182および184の後面が、例えば液冷システムといった冷却システムに結合される。
【0043】
さらなる実施形態では、息抜き穴162が、シェル161に設けられる。息抜き穴162は、組合せ計器100の内部と連絡し、かつ、中空空間112内に蓄積したガスを排出するように適合される。息抜き穴162は、組合せ計器100内での捕捉されたガスの蓄積を防止することにより運用寿命を増大させる。一実施形態では、キャップ162a(図1に示される)が、息抜き穴162を閉鎖するために設けられる。キャップ162aは、組合せ計器100内への塵および水の侵入を防止する。キャップ162aは、樹脂、シリコーン、またはゴム材料で作られ得る。さらに、キャップ162aは、ガスが中空空間112から漏出するための微小な貫通孔を含み得る。
【0044】
さらなる実施形態では、組合せ計器100は、シェル161に設けられたアクセスドア166を含む。一実施形態では、アクセスドア166は、組合せ計器100の入力ポートにアクセスするために開かれ得る。入力ポートは、USBタイプのものであってよい。別の実施形態では、アクセスドア166を通じて入力ポートにアクセスすることにより、組合せ計器100のソフトウェアを更新またはデバッグすることができ、また、組合せ計器100を較正することができる。さらに別の実施形態では、組合せ計器100内への塵および水の侵入を防止するために、第1のパッキン190またはOリングが、アクセスドア166の周辺部に沿って設けられる。さらなる実施形態では、カバー160は、組合せ計器100を外部構造に取り付けるための複数の取付け点168を含む。一実施形態では、取付け点168は、中空空間112とは反対の方向に、シェル161から外方に突出する。取付け点168は、組合せ計器100を外部構造に固定するために使用され得る。一実施形態では、外部構造は、車両のハンドルバーまたはダッシュボードである。別の実施形態では、外部構造は、デバイスまたは動力ツールに設けられた取付けベイである。
【0045】
図9および10を参照すると、熱パッド170が、表示画面120および主制御装置板140を含む組合せ計器100の発熱する構成要素と熱シンク180、182および184との間の中間面に設けられる。熱パッド170は、組合せ計器100の発熱する構成要素と熱シンク180、182および184との間に存在し得る任意の間隙を埋める。適切な接触領域を設けることにより、組合せ計器100の発熱する構成要素から熱シンク180、182および184へ、熱パッド170を通じて熱が散逸される。したがって、熱パッド170は、熱シンク180、182および184に熱を伝達する媒体として働き、次いでこの熱は、大気へ散逸され得る。一実施形態では、組合せ計器100の発熱する構成要素の表面と熱パッド170の表面とを、また、熱シンク180、182および184の表面と熱パッド170の表面とを互いに結合するために、熱接着剤が使用される。熱グルー(thermal glue)は、外部応力下および構成要素の熱変形下において構成要素を所定の位置に保持して、効果的な伝熱を常に保証する。さらに別の実施形態では、熱パッド170は使用されず、代わりに、組合せ計器100の発熱する構成要素の表面と熱シンク180、182および184の表面との間の中間面は、熱グルーを使用して互いに直接結合される。
【0046】
図11は、本発明の一実施形態による組合せ計器100の1つまたは複数のワイヤガイド142の斜視図を示す。一実施形態では、1つまたは複数のワイヤガイド142は、本体構造1421、取付け穴1424、およびガイド構造1426を含む。取付け穴1424は、本体構造1421に形成され、ガイド構造1426は、本体構造1421上に埋め込まれる。取付け穴1424は、ワイヤガイド142を主制御装置板140に取り付けるための固定具を受け入れるように適合される。ガイド構造1426は、主制御装置板140および2次制御装置板150の構成要素ならびにディスプレープロセッサ122からのワイヤを受け入れるように適合され、また、ワイヤを引き回すのに適している。一実施形態では、ガイド構造1426は、ガイド構造1426が引き回すように適合されたワイヤの形状に合うように形成される。示された実施形態では、ガイド構造1426は、円形ワイヤを受け入れるように適合された円形の断面形状を有する。ガイド構造1426は、2つの可撓性アームをさらに有し、これらの可撓性アームは、ワイヤを受け入れるために離れ、そしてワイヤを所定の位置にロックするために元の位置に戻る。アームは、ワイヤをガイド構造1426から取り外す必要があるときには、再度離れる。さらなる実施形態では、各ワイヤガイド142は、その位置および用途に応じて様々な数の取付け穴1424およびガイド構造1426を有し得る。
【0047】
上述のように、組合せ計器の特許請求される構成は、従来技術に存在する問題に対する以下の解決策を可能にするので、当技術分野においてよくあるもの、慣例的なもの、またはよく知られたものではない。有利には、本発明は、組合せ計器、および組合せ計器内の構成要素の配置を提供する。表示画面および主制御装置板のような発熱に大いに寄与する構成要素のための専用の熱シンクを設けることは、より良好な放熱、および、組合せ計器の強化された温度管理を可能にする。息抜き穴は、組合せ計器内でのガスの蓄積を防止し、それにより、早期故障の可能性を減らす。アクセスドアの使用は、組合せ計器を分解することなしに、組合せ計器のソフトウェアの較正、更新、およびデバッグを促進する。この分解の不必要性はまた、フレーム部材とカバーとの間に強固な接合部が作られることにより防水性および防塵性が高められ得ることを意味する。フレーム部材とカバーとを結合するための固定具の使用は、本発明において排除された。代わりに、フレーム部材およびカバーは、タングと溝の接合部、およびグルーを使用して接合された。これは、組合せ計器を審美的に魅力的なものにし、かつ、防水および防塵にする。組合せ計器はまた、ユーザ覚醒度の検出のような強化された安全機能、および、カメラシステムを介したキーレスエントリ/運転のためのバイオメトリック照合のような強化されたセキュリティ機能を提供する。さらに、敏感なアンテナならびにWi-Fi機能、ブルートゥース(登録商標)機能、およびNFC機能の提供を通じて、IoT機能もまた組合せ計器において可能とされる。
【0048】
本発明はいくつかの実施形態に関して説明されたが、以下の特許請求の範囲において定められる本発明の範囲から逸脱することなしに様々な変更および修正がなされ得ることが、当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0049】
100 組合せ計器
110 フレーム部材
110a フレーム部材の開口
110b フレーム部材の周辺部
112 中空空間
113 第1のタング
114 超高結合(VHB)テープ
115 カバーレンズ
117 第2の溝
120 表示画面
120r 表示画面の後面
122 ディスプレープロセッサ
124 1つまたは複数のアンテナ
125 第1のFPCケーブル
127 第2のFPCケーブル
129 第3のFPCケーブル
130 ベース部材
130f ベース部材の第1の表面
130r ベース部材の第2の表面
132 ベース部材における1つまたは複数の切欠き
134 カメラ
140 主制御装置板
142 1つまたは複数のワイヤガイド
1421 1つまたは複数のワイヤガイドの本体構造
1424 1つまたは複数のワイヤガイドの取付け穴
1426 1つまたは複数のワイヤガイドのガイド構造
150 2次制御装置板
160 カバー
161 カバーのシェル
162 息抜き穴
162a 息抜き穴のためのキャップ
163 第1の溝
164 ポート開口部
164a ポート開口部の周りのシェルにおける突出部
166 アクセスドア
167 第2のタング
168 取付け点
170 熱パッド
180 第1の熱シンク
182 第2の熱シンク
184 第3の熱シンク
190 第1のパッキン
192 第2のパッキン
194 複数のクリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11