(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】外れ値マイクロLEDを駆動する電圧供給振幅変調
(51)【国際特許分類】
H05B 45/44 20200101AFI20241008BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20241008BHJP
【FI】
H05B45/44
H01L33/00 J
(21)【出願番号】P 2023536154
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 US2021061260
(87)【国際公開番号】W WO2022132425
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-08-08
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ロペス ジュリア,アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジー フゥア
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/027107(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0156593(US,A1)
【文献】特表2019-511075(JP,A)
【文献】特開2010-40509(JP,A)
【文献】特表2013-531378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
H05B 47/00
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、当該方法は、
電源が、最小電圧(V
MIN)及び最大電圧(V
MAX)を有する交流電圧(V
LED)を供給するステップであって、V
MINは、複数のマイクロ発光ダイオード(uLED)ドライバを使用してuLEDダイの複数のuLEDを駆動するのに十分である、ステップと、
前記uLEDドライバに結合したコントローラが、前記複数のuLEDのうちのV
MINより大きい順電圧(V
f)を有する1つのuLEDを識別するステップと、
前記コントローラが、前記uLEDのV
fがパルス幅変調(PWM)オン時間のV
LEDよりも小さくなるように、前記uLEDの前記PWMオン時間の立ち上がりエッジの時間を変更するステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記コントローラが、前記立ち上がりエッジの前記時間を変更する前に、前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することをさらに識別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コントローラが、V
fがV
LEDよりも小さい時間量が、前記PWMオン時間よりも短いことを識別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PWMオン時間を短縮し、前記uLEDの前記uLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させるステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コントローラが、同じ周波数を維持しながらV
MAX及びV
MINの大きさを増大させるステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することを識別するステップは、前記uLEDのデューティサイクルに基づいて、前記PWMオン時間の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに対応するそれぞれの時間を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することを識別するステップは、V
LEDがV
MAX又はV
MINに等しい時間を示す参照時間及び周波数を使用して、前記立ち上がりエッジ又は前記立ち下がりエッジの時間のいずれかが、V
LEDがV
f未満となる時間と重複することを識別するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
V
MINよりも大きいV
fを有する前記uLEDダイの前記uLEDの駆動電流が、前記uLEDの平均駆動電流が目標平均電力まで駆動されるように修正される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
システムであって、当該システムは、
最小電圧(V
MIN)及び最大電圧(V
MAX)を有する交流電圧(V
LED)を供給するように構成された電源であって、V
MINは、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのuLEDドライバを使用して前記uLEDダイのuLEDの大部分を駆動するのに十分である、電源と、
前記uLEDドライバに結合したコントローラと、を含み、
該コントローラは、
前記uLEDのうちの順電圧(V
f)がV
MINより大きいuLEDを識別し、前記uLEDのV
fがPWMオン時間のV
LEDよりも小さくなるように、前記uLEDのパルス幅変調(PWM)の立ち上がりエッジの時間を変更するように構成される、
システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記立ち上がりエッジの前記時間を変更する前に、前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することを識別するようにさらに構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラは、V
fがV
LEDよりも小さい時間量が前記PWMオン時間よりも短いことを識別するようにさらに構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記PWMオン時間を短縮し、前記uLEDの前記uLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させるようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記コントローラは、同じ周波数を維持しながらV
MAX及びV
MINの大きさを増大させるようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することを識別することは、前記uLEDのデューティサイクルに基づいて、前記PWMオン時間の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに対応するそれぞれの時間を決定することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複する時間を識別することは、V
LEDがV
MAX又はV
MINに等しい時間を示す参照時間及び周波数を使用して、前記立ち上がりエッジ又は前記立ち下がりエッジの時間のいずれかが、前記V
LEDがV
f未満となる時間と重複することを識別することを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
命令を含むマシン可読媒体であって、前記命令がマシンによって実行されると、該マシンに、
最小電圧(V
MIN)及び最大電圧(V
MAX)を有する交流電圧(V
LED)を供給することであって、V
MINは、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのuLEDドライバを使用して前記uLEDダイのマイクロ発光ダイオード(uLED)の大部分を駆動するのに十分である、ことと、
複数のuLEDのうちの順電圧(V
f)がV
MINより大きいuLEDを識別することと、
前記uLEDのV
fがパルス幅変調(PWM)オン時間のV
LEDよりも小さくなるように、前記uLEDの前記PWMオン時間の立ち上がりエッジの時間を変更することと、を含む動作を実行させる、
マシン可読媒体。
【請求項17】
前記動作は、前記立ち上がりエッジの前記時間を変更する前に、前記uLEDの前記PWMオン時間が、前記V
LEDがV
f未満である時間と重複することを識別することをさらに含む、請求項16に記載のマシン可読媒体。
【請求項18】
前記動作は、V
fがV
LEDよりも小さい時間量が、前記PWMオン時間よりも短いことを識別することをさらに含む、請求項16に記載のマシン可読媒体。
【請求項19】
前記動作は、前記PWMオン時間を短縮することと、前記uLEDの前記uLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させることとをさらに含む、請求項18に記載のマシン可読媒体。
【請求項20】
前記動作は、同じ周波数を維持しながらV
MAX及びV
MINの大きさを増大させることをさらに含む、請求項18に記載のマシン可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本願は、2020年12月15日に出願した米国特許出願第17/123,010号に対する優先権の利益を主張するものであり、この出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、異常に高い順電圧によって生じる暗収差を低減又は除去するように構成された発光機器及び発光機器制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
家庭用又は商業用照明等のいくつかの用途では、照明のユーザエクスペリエンスが非常に重要である。自動車照明も、ユーザエクスペリエンスが非常に重要なアプリケーションである。発光ダイオード(LED)の順電圧が電圧供給より高い場合に、LEDは期待通りに動作しない可能性がある。このようなLEDは、点灯しているLEDの中で黒い点又はより暗い点として現れることがある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面は、いくつかの実施形態による、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)から放射される光を変更できる制御システムを含む、機器、システム、又は方法の様々な図を示す。「前」、「後」、「上」、「側」という用語、及び他の方向に関する用語は、機器及びシステム及び他の要素を説明する際の便宜のためにのみ使用しており、いかなる意味でも限定として解釈すべきではない。
【
図1】一例として、マイクロLED(uLED)のマトリックスを含むダイを駆動するためのシステムの一実施形態の論理ブロック図である。
【
図2】一例として、駆動されない及び/又は駆動が不十分なuLEDを含むuLEDダイの一実施形態の斜視図である。
【
図3】一例として、ドライバ回路の電気効率対uLEDの順電圧(V
f)のグラフである。
【
図4】一例として、uLEDのマトリックス及び対応するドライバ回路を含むパッケージの一実施形態の概念的なブロック図である。
【
図5】一例として、uLEDピクセル(uLEDドライバ回路及び対応するuLED)の一実施形態の回路図である。
【
図6】一例として、uLEDの典型的なマトリックスについての、uLEDの順電圧(V
f)対デューティサイクルのグラフである。
【
図7】一例として、uLEDのマトリックスを駆動するために外れ値ピクセルV
fを考慮するシステムの一実施形態の論理回路図である。
【
図8】一例として、変調電圧供給(V
LED)及び対応するuLED応答のグラフである。
【
図9】一例として、一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図10】一例として、外れ値uLED(外れ値は時間の少なくとも一部においてV
f>V
LEDとして規定される)の一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図11】一例として、外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図12】一例として、外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図13】一例として、uLEDのPWMオン期間中にuLED V
f<V
LEDとなるのを保証するように、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図14】一例として、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図15】一例として、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの実施形態の電気パラメータ対時間のグラフである。
【
図16】一例として、uLEDのPWMオン期間を調整するためのシステムの一実施形態のブロック図である。
【
図17】一例として、uLEDマトリックスダイを駆動する方法の一実施形態の図である。
【
図18】例えば
図6~
図17に関して議論したようなシステムサポート機能のチップレベル実装の実施形態をより詳細に示す図である。
【
図19】一例として、uLEDパッケージに含めることができる回路を含むシステムの論理ブロック図である。
【
図20】一例として、1つ又は複数の実施形態を実装するためのマシン(例えば、コンピュータシステム)の一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
uLEDダイ上のマイクロLED(「uLED」として表される場合もある)のアレイ等のコンパクトなピクセル化LEDは、大きなモノリシック領域を含むことができる。uLEDアレイは、ヘッドライト、テールライト、パーキングライト、フォグランプ、又は方向指示灯等の自動車照明に使用することができる。このような用途は、単なる例であり、uLEDアレイの他の多くの用途が可能である。
【0006】
uLEDアレイは、個々のピクセルの輝度を制御するためのドライバ電子機器とハイブリッド化したuLEDのダイを含むことができる。ドライバ電子機器は、例えば、相補型金属酸化物半導体(CMOS)材料又はプロセス、或いは他の半導体製造プロセスを使用して製造することができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、ドライバ電子機器は線形駆動方式を実施することができる。線形駆動方式は、このような制御電子機器、特に大型uLEDアレイ構成にとって実用的な解決策である。ただし、線形駆動方式では、安定したuLED電流供給と許容可能な熱損失との両方を提供する等、ドライバ電子機器への電圧供給を制御するための特別な注意が必要である。全てのピクセルドライバがコンプライアンス電圧を超えて動作することを保証するため、ドライバ電子機器への電圧供給は、通常、アレイ内のuLEDの最も高い順電圧(Vf)よりも高く設定される。
【0008】
モノリシックuLEDチップの利点は、uLED集団の間の順電圧(Vf)の狭い分散(例えば、標準偏差<100ミリボルト)に有利なことである。この順電圧(Vf)の均一性により、供給される電圧とuLEDの順電圧(Vf)との間の電圧差を小さくする等して、熱損失が低減される。残念ながら、順電圧(Vf)が過度に高い(例えば、20%、25%、又はその程度の割合、又はそれらの間の割合がuLEDの平均順電圧(Vf)より高い)、小さいながらも関連性のある外れ値(outlier)uLEDのグループが依然として存在する。
【0009】
十分な電圧供給を提供するための1つの解決策は、外れ値を含む、ダイ上の全てのuLEDに対して最高のVfより大きい(又は等しい)供給電圧を提供することを含む。この解決策を使用すると、外れ値を含む全てのuLEDが適切に駆動される。ただし、ドライバ電子機器の電圧降下が平均して増大するため、熱損失が増大する(実際のケースでは、法外なレベルに達する場合もある)。
【0010】
別の解決策は、外れ値のuLEDを考慮しない。このような外れ値のスキップにより、供給電圧を低く保つことができるため、uLEDの間の順電圧(Vf)のばらつきが狭いというメリットが得られる。この解決策では、1つ又は複数のVfの外れ値を考慮して電圧供給電圧を増大させる解決策と比較して、熱損失が減少する。ただし、このような解決策を使用すると、いくつかの外れ値のuLEDが駆動されない及び/又は駆動が不十分になる(uderdriven)可能性がある。このような駆動されない及び/又は駆動が不十分なuLEDは、uLEDアレイ上に暗いスポットとして現れることがある。いくつかの用途では、特に駆動されない又は駆動が不十分なuLEDが目に見える状態のままである場合に、外れ値の母集団(bigger population)が大きくなると、法外な状態になる可能性がある。
【0011】
実施形態は、対応するuLEDが熱損失に殆ど影響を与えずに点灯できるように、外れ値のuLEDドライバに電圧コンプライアンスを提供する(例えば、単純な)駆動スキームを含むことができる。実施形態によって提供される利点は、線形駆動方式で駆動されるピクセル化マトリックスLEDの以下の課題:(1)マトリックスuLEDの費用効果の高い駆動方式を提供する;(2)ドライバの効率限界を克服する;(3)電圧コンプライアンスの制限を克服する;又は、(4)外れ値により電圧コンプライアンス又は駆動効率が損なわれる場合に、ピクセル集団全体に亘る順電圧の分散に対処する;ことの1つ又は複数に対処することができる。
【0012】
図1は、一例として、uLED制御システム100の一実施形態の図を示す。示されるシステム100は、複数のLEDドライバによって分配された電力をuLED104のマトリックスに供給する電圧供給102を含む。電圧供給102は、一定の直流(DC)電圧V
LED106及び一定の参照電圧V
GND108を供給する。電圧供給102は、電圧供給をV
LED106のDCレベルに固定することができる。この電圧は、負荷ライン応答(uLED104のアレイの負荷)によって動的に変化しない。こうして、V
LED106は、電流ドライバ信号のパルス幅変調(PWM)オン期間中に動的に変化しない。
【0013】
前述したように、VLED106がuLED104のアレイの外れ値ピクセルを考慮するように設定される場合に、uLEDのドライバにおける熱損失は高くなる(法外に高くさえなる)。逆に、VLED106が外れ値uLEDのVfを考慮せずに設定される場合に、外れ値uLEDは駆動されないか、又は駆動が不十分なままになり得る。このような駆動されない又は駆動が不十分なLEDは、uLED104のマトリックス内に暗い点として現れる可能性がある。
【0014】
図2は、一例として、外れ値uLEDのV
fを考慮せずに駆動されるuLED200のアレイの実施形態の図を示す。図から分かるように、いくつかのuLEDは駆動されないか、又は駆動が不十分なままであり、その結果、uLED200のアレイ内に黒いスポット又はより暗いスポット220が生じる。
【0015】
図3は、一例として、効率対外れ値uLEDの数(uLEDアレイ200内の全てのuLEDの%として)のグラフの一実施形態の図を示す。図から分かるように、外れ値とみなされるピクセルの割合が増大すると、ドライバ回路の電気効率が低下する。目標は、電気効率を、例えば、85%、80%、或いはそれ以上又はそれ以下のパーセンテージ、又はそれらの間のパーセンテージに保つことであり得る。電気効率は、出力電力を供給電力で割ったものとして規定される。例えば、外れ値V
fが、uLED104のマトリックス内のLEDの母数に対して20%だけ増大すると、駆動効率は86%(外れ値を考慮しない参照効率)から72%まで低下する。
【0016】
図4は、一例として、uLED104のマトリックスに電気的に結合した電気バックプレーンを含むシステム400の一実施形態の論理ブロック図を示す。電気バックプレーンは、uLEDドライバ444及び電力供給回路を含む。uLEDドライバ444の線形ドライババージョンの更なる詳細は、
図5に関して提供する。電力供給回路には、電源からのV
LED106及び参照電圧V
GND108が含まれる。V
LED106は、電源プレーン442に供給される。V
GND108は、接地プレーン440に提供される。uLEDドライバ444は、電源プレーン442からV
LED106を使用して電力を供給される。uLEDドライバ444は、電気相互接続446を介して、uLED104のマトリックス内の個々のuLED又はLEDのグループの制御を行う。uLEDドライバ444は、uLEDがオンであるかオフであるか、デューティサイクル、又はuLED104の他の電力制御を制御することができる。
【0017】
uLED104のマトリックスは、電気相互接続446を介してuLEDドライバ444に電気的に結合される。uLED104のマトリックスは、他の電気相互接続448を介して接地プレーン440に電気的に結合される。誘電体450が、uLEDドライバ444を接地プレーン440から電気的且つ物理的に分離する。すなわち、誘電体450は、uLEDドライバ444と接地プレーン440との間に(例えば、直接的に)、及び接地プレーン440と電源プレーン442との間に(例えば、直接的に)位置する。
【0018】
図5は、一例として、uLEDドライバ444とuLEDマトリックス104のuLED550とを含むシステム500の一実施形態の論理回路図を示す。uLEDドライバ444は、電気相互接続446上の電気信号554を制御する。uLEDドライバ444は、電気信号554を制御することによって、電流がuLED550に流れるのを禁止又は許可することができる。この制御を使用して、uLEDドライバ444は、個々のuLED550又はuLED550のグループがオンであるかどうか、いつオンになるか、及びuLEDのデューティサイクルを制御することができる。
【0019】
他のuLED駆動方式の限界を克服し、uLED104のマトリックスの電気効率を高めるために、いくつかの改良した駆動方式を提供する。実施形態は、個別にアドレス指定可能なピクセルを含むuLEDダイを考慮する。uLEDダイは、PWMモードで動作する線形ドライバアーキテクチャを含むuLEDドライバ444を含む。制御方式は、少なくとも部分的に、uLEDのパルス幅変調(PWM)制御信号の位相をランダム化することによって、電圧供給102によって駆動される高調波電流及び総二乗平均平方根(RMS)を最小化又は低減するのに役立ち得る。
【0020】
実施形態は、電圧供給102を含むことができ、その出力電圧は、十分な帯域幅応答で負荷(例えば、負荷のコントローラ1660(
図16を参照))によって動的に変調及び制御され得る。実施形態は、uLED104のマトリクスの実行前又は実行中に、外れ値ピクセルを識別することができる(例えば、感知電圧によって、そのように分類できる(
図16を参照))制御スキームを含むことができる。コントローラ1660は、電圧供給102からの電圧を、ドライバのPWM信号のサイクル毎又は数サイクル毎に指定した電圧値まで増大させることができる。より高い電圧は、外れ値のピクセルの順電圧(Vf)の分布の関数として指定することができる。
【0021】
実施形態は、ドライバのPWM信号のサイクル毎又は数サイクル毎に、電圧供給を繰り返し(例えば、所定の間隔等で定期的に)指定した電圧値まで増大させる制御方式を含むことができる。このより高い設定電圧は、外れ値ピクセルの順電圧(Vf)の関数として指定することができる。LEDの順電圧(Vf)は、LEDが点灯している間のLEDの両端の電圧降下である。
【0022】
実施形態は、識別した外れ値ピクセルのランダムPWM位相制御を電源電圧の増大と同期させることができる制御方式を含むことができる。実施形態は、少なくとも供給電圧の上昇によって確立される期間中にコンプライアンス電圧が満たされるように、電源によって供給される電圧の上昇を外れ値ピクセルのPWM信号と同期させる制御方式を含むことができる。実施形態は、外れ値ピクセルの変更可能な設定電流を含む制御方式を提供することができる。
【0023】
温度勾配は、大面積マトリックスアレイにおいて重要な検討事項である。典型的なデューティサイクルマップは、順電圧の変化が高電力密度の領域と低電力密度の領域の間で大幅に変化し、結果としてVfスプレッドが150mVを超える(Vfspread>150mV)ような電力密度分布及び温度分布を表す。製造プロセスによるVfのばらつきが加わると、Vfスプレッドが400mVを超える場合がある。このようなピクセル構成のデューティサイクルの関数として必要な電圧コンプライアンスをプロットすると、デューティサイクルの増大とともにVfが減少することが明らかになる。
【0024】
図6は、一例として、uLEDの順電圧(V
f)対uLED104(例えば、
図1を参照)の典型的なマトリックスのデューティサイクルのグラフ600を示す。図から分かるように、順電圧(V
f)は一般にデューティサイクルとともに減少する。この傾向の理由は、順電圧(V
f)が温度の上昇とともに低下し、デューティサイクルが高くなるほどuLEDが(一般に)熱くなるためである。V
f、温度、及びデューティサイクルの間の関係を利用して、供給電圧を印加し、異なるデューティサイクルでuLEDをより最適に駆動することができる。これらの関係には、例えば、高デューティサイクルで動作するuLEDは温度が高く高温になるため、V
fが低くなる傾向があり、そして低デューティサイクルで動作するuLEDは低温で動作するため、V
fが高くなる傾向がある。
【0025】
いくつかの例示的な負荷ライン660、662、664が
図6に示される。負荷ラインの傾きが急になるほど(負荷ライン660の傾きが負荷ライン662の傾きより大きい等)、電圧コンプライアンス条件を満たさないuLEDの数が多くなることに留意されたい(例えば、V
LED>V
fのとき、負荷ライン660、662、664がV
LEDを表すことに留意されたい)。こうして、これらのピクセルは、設定電流レベル未満で駆動され得る。本明細書で議論する実施形態は、V
LEDによって駆動されない外れ値uLEDの数と、V
LEDが長時間に亘って高過ぎることによる温度の問題との間のバランスをとる。
【0026】
図7は、一例として、uLED104のマトリックスを駆動するために外れ値ピクセルV
fを考慮するシステム700の一実施形態の論理回路図を示す。システム700は
図1のシステム100と同様であり、システム700は、制御コマンド760を電圧供給102に供給する回路を含む。制御コマンド760は、電圧供給102が次の電圧供給期間においてより高い電圧を供給することを示す。制御コマンド760は、uLEDドライバ444に結合したコントローラ1660(
図9を参照)によって発行され得る。電圧供給102によって供給される電圧(V
LED)は、ドライバ444によって生成されるPWM電流の変調信号と同一又は類似の変調信号を確立するための十分に動的な制御帯域幅を含む。
【0027】
図8は、一例として、変調電圧供給(例えば、
図1のV
LED106)及び対応するuLED応答のグラフ800を示す。uLED応答は、期間886のデューティサイクルによって表される。
図8の変調した供給電圧(V
LED106)は、uLEDのコンプライアンス電圧(順電圧(V
f)884)を超える電圧レベル(V
MIN884とV
MAX880と)の間で振動する。こうして、そのようなuLEDは、ドライバ444によってサイクル期間内の任意の場所でトリガされ得るランダムな位相シフトを有するパルス幅変調(PWM)電力信号を期間886に受信する。矢印888はランダムな位相シフトを示す。
【0028】
VMIN884及びVMAX880の例は、uLEDの材料に依存する。InGaNブルーの場合に、VMIN884は約2.5Vであり得、VMAX880は約5Vになり得る。AlInGaPの場合に、VMIN884は約1.5Vであり得、VMAX880は約4Vになり得る。他の材料では、異なるVMIN884及びVMAX880を有し得る。
【0029】
uLEDの順電圧がV
MIN884を超える場合に、異なる状況が発生する。そのようなuLEDは外れ値(outlier)とみなされる。このようなuLEDの場合に、コントローラ1660(
図16を参照して以下に説明する)は、uLEDのオン状態を監視し、uLEDのオン時間が、V
f>V
LEDの時間間隔内に収まらないのを保証するのに役立ち得る。コントローラ1660は、uLEDが、動作に十分な電圧を有し、再びV
LED<V
fになるまで許容される限り多くのオン時間を得ることができるようにする等、ドライバ444への信号のタイミングを変更することができる。
図9~
図15は、V
LED106の変調周期の少なくとも一部においてV
f>V
LEDである実施形態によって扱われるいくつかのシナリオを議論している。変調周期は、V
LED=V
MAX又はV
LED=V
MINとなる連続する時間の間の時間である。
【0030】
V
LED>V
fである期間の一部(
図9~
図13では無効化フェーズ(phase)と表示される)の前又は後のいずれかに位相をシフトする選択肢がある場合に、その位相は、無効化フェーズの前、後、又は無効化フェーズの組合せのいずれかにシフトすることができる。uLEDのオン位相を無効化期間の前後に分割することで、補正した位相を1つのPWM期間に亘ってより均一に分布させることができる。この均一な分布により、二乗平均平方根(RMS)及び高調波電流が低くなる。期間を無効化フェーズの前後に分割するような変更は、いつかの図に提供される。
【0031】
図9は、一例として、一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ900を示す。電気パラメータには、V
LED106、補正前のuLEDのPWMオン時間990、及び補正後のuLEDのPWMオン時間992が含まれる。uLEDの無効化フェーズ994には、uLEDの順電圧が供給電圧V
LEDよりも大きい(V
f>V
LED)期間が含まれる。
【0032】
コントローラ1660は、uLEDのVf882、VMAX880、VMIN884、電圧供給102によって提供されるVLED106の周波数、及びuLEDのデューティサイクルを示すデータにアクセスすることができる。コントローラ1660は、このデータを使用して、uLEDを駆動させるコマンドをドライバ444にいつ送信するかを決定することができる。このコマンドにより、ドライバ444がuLEDをオンにすることができる。uLEDのPWMオン時間990が、uLEDの順電圧882が電圧供給VLEDよりも大きい(Vf>VLED)期間(無効化フェーズ994)と重ならないようにコマンドを発行することができる。PWMオン時間992は、無効化フェーズ994と重ならない調整したPWMオン時間を示す。PWMオン時間の調整は、矢印996及び998によって示される。
【0033】
図10は、一例として、外れ値uLED(外れ値は、時間の少なくとも一部に関してV
f>V
LEDとして規定される)の実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1000を示す。
図10のuLEDは、単一サイクル(V
LED=V
MAX又はV
LED=V
MINの間の時間)に亘るV
LED106の上り傾斜又は下り傾斜において、V
f>V
LEDである時間量よりも短い期間に対応するデューティサイクル1010を含む。このような場合に、コントローラ1660は、補正後のPWMオン期間1012が時間V
f=V
LED付近で終了するか、又は時間V
f=V
LED付近で始まるように、uLEDドライバ444にuLEDを駆動させるコマンドを発行することができる。
図11の例では、以下でより詳細に説明するが、コントローラ1660は、時間V
f=V
LED付近で終了するようにPWMオン期間1110を調整している。補正量は、同じ大きさの矢印1014、1016によって示される。コントローラ1660は、V
f>V
LED(無効化フェーズ994)となる時間を決定し、uLEDのデューティサイクルを依然として満足するようにオン時間を調整することができる。
【0034】
図11は、一例として、外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1100を示す。
図1のuLEDは、単一サイクル(V
LED=V
MAX又はV
LED=V
MINの間の時間)に亘るV
LED106の上り傾斜(V
LED対時間の傾きが正である期間)又は下り傾斜(V
LED対時間の傾きが負である期間)において、V
f>V
LEDとなる時間量よりも短い期間に対応するPWMオン期間1110(デューティサイクルに対応する)を含む。このような例では、コントローラ1660は、補正後のPWMオン期間1112が時間V
f=V
LED付近で終了するか、又は時間V
f=V
LED付近で始まるように、uLEDドライバ444にuLEDを駆動させるコマンドを発行することができる。
図11の例では、コントローラ1660は、時間V
f=V
LED付近で開始するようにPWMオン期間1110を調整している。補正量は、同じ大きさの矢印1114、1116によって示される。コントローラ1660は、V
f>V
LEDとなる時間(無効化フェーズ994)を決定し、uLEDのデューティサイクルを依然として満足するようにオン時間を調整することができる。
【0035】
図12は、一例として、外れ値uLEDの一実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1200を示す。
図12の例では、uLEDは、電源オン及び電源オフ(uLEDのPWMオン期間全体)が無効化フェーズ994内に入るようにスケジュールすることができる。そのような例では、コントローラ1660は、PWMオン期間をV
LED<V
fとなる前後の位置に移動するのを選択することができる。
図12の例では、コントローラ1660は、V
LED>V
fの間にPWMオン期間1210の全体が生じるように、uLEDのPWMオン期間1210を時間V
LED<V
fの前に移動させた。これを行うために、コントローラ1660は、例えば、PWMオン期間1210の予想される立ち下がりエッジと、V
LED106=V
f882(破線1218で示す)となるPWMオン期間1210の前の時間との間の差を決定することができる。別の例では、コントローラ1660は、PWMオン期間1210の予想される立ち上がりエッジと、V
LED106=V
f882(破線1220で示す)となるPWMオン期間1210後の時間との間の差を決定することができる。
【0036】
PWMオン期間1210の立ち下がりエッジと、VLED106=Vf882となるPWMオン期間1210の前の時間との間の差が、矢印1214によって示される。この差は、PWMオン期間1210の立ち上がりエッジが始まる(矢印1216で示す)時間を調整するために使用することができる。矢印1216によって示される調整を考慮した補正したPWMオン期間1212は、uLEDのPWMオン期間1212を、Vf<VLED(無効化フェーズ994の外側)の期間内に移動させる。
【0037】
図13は、一例として、uLEDのPWMオン期間中にuLED V
f<V
LEDとなるのを保証するように、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1300を示す。
図13の例では、V
LED106の周波数は、uLEDのPWMオン期間1330、1332の間でV
LEDが複数回(V
MAX880又はV
MIN884のいずれかの複数回に等しい)サイクルするようなものである。このような例では、時間補正は、PWMオン期間1330、1332が無効化フェーズ994と重なる場合にのみ実行される。
【0038】
図13において、V
LED106=V
MAXの発生間の時間は、PWMオン期間1330、1332の間の時間より短い。連続するPWMオン期間1330、1332の間(例えば、連続するPWMオン期間1330、1332の立ち上がりエッジの間)の時間が、V
LED106=V
MAX880の発生間の時間の整数倍ではない場合に、PWMオン期間1330(矢印1338、1340で示す)の調整は、各サイクルで変化する可能性がある。連続するPWMオン期間1330、1332の間の時間が、V
LED106=V
MAX880の発生間の時間の整数倍である場合に、PWMオン期間1330の立ち上がりエッジ時間の調整(矢印1338、1340で示す)は同じに維持され得る。PWMオン期間1330、1332に対して行われた調整は、それぞれPWMオン期間1334、1336として示しており、行った調整は、それぞれ1338、1340と同じ大きさの矢印1342、1344によって示される。
【0039】
図14は、一例として、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1400を示す。
図14の例では、uLEDのPWMオン時間1440は、V
LED106がuLEDのV
f882よりも大きくなる時間量よりも大きい。矢印1444及び1446で示すように、PWMオン時間の調整後であっても、V
LED>V
fの時間量はPWMオン時間よりも少ない。このような状況では、uLED又は1つ又は複数の隣接するuLEDのパラメータ(例えば、駆動電流、PWMオン時間、又は他のパラメータ)を調整して、uLEDのデューティサイクルの減少を補償することが可能であり得る。この問題に対する1つの潜在的な解決策は、例えば、失われたPWMオン時間の量(矢印1448で示す)が画像の外観を目に見えて変えない場合には、何もしないことである。これは、PWMオン時間の減少と外れ値uLEDの数とによってもたらされるuLED強度の減少によっては、許容できる可能性がある。
【0040】
PWMオン時間が失われる問題に対する別の解決策には、VMIN884を増大することが含まれる。この解決策は、生成される熱を増大させ、uLED104のマトリックスの電気効率を低下させて、VLED106がVf882よりも大きくなる時間を増やす。Vf882>VLED106になる時間が減少され、ピクセルのオン時間を増やすことができる。
【0041】
PWMオン時間が失われる問題に対するさらに別の解決策には、デューティサイクルを減少させ、uLEDドライバ444のピーク電流を局所的に増大させることが含まれる(Vf882>VLED106であり、Vf882<VLED106となるPWMオン時間に対応するデューティサイクルを有するuLEDに対してのみ)。この解決策は、同じ目標平均電流を維持できるが、ピーク強度の増大によりVfが増大するだけでなく、固有のuLED電圧降下により効率も低下する。
【0042】
図15は、一例として、uLEDオン時間を変更する前後の外れ値uLEDの実施形態の電気パラメータ対時間のグラフ1500を示す。
図15において、V
MAX880及びV
MIN884は、
図14のものと比較して増大している。これにより、無効化フェーズ994とPWMオン時間1442(補償後)との間に重なりを生じさせることなく、PWMオン時間1440を適応できるように、uLEDの無効化フェーズ994を減少させることができる。
【0043】
図16は、一例として、uLED550のPWMオン時間を調整するためのシステム1600の一実施形態のブロック図を示す。システム1600は、メモリ1662に結合したコントローラ1660を含む。コントローラ1660はさらに、それぞれのuLED550を駆動する制御uLEDドライバ444に結合される。メモリ1662は、示されるように、(各uLED550について)uLED識別(ID)(例えば、uLED104のマトリックスにおけるuLED550の行及び列、又はuLED550の他の固有の識別子)を含む。メモリ1662は、uLED IDに対応するuLED550のデューティサイクルをさらに含む。メモリ1662は、V
MIN884、V
MAX880、及びV
LED106の周波数をさらに含むことができる。メモリ1662は、V
LED106がいつuLED550のV
f882になるかを決定するためにコントローラ1660によって使用され得る参照時間をさらに含むことができる。こうして、コントローラ1660は、メモリ1662内のデータに基づいて、可能な限り多くのuLED550デューティサイクルに亘ってV
LED>V
fとなるようにuLED550を動作させるためのコマンドをいつドライバ444に送信するかを決定することができる。
【0044】
VLED106を変調する実施形態は、約100mVの典型的な分散値の場合に、わずか数百mVの変調範囲でドライバ444の効率を80%をはるかに上回るまで回復することができる。電圧供給102によって引き出される総ピーク電流は、提案した制御方式によって設定される変調振幅の関数として僅かに増大するだけである。従って、相互接続に関連するRMS損失は大幅に悪化するとは予想されない。
【0045】
図17は、一例として、uLEDマトリックスダイを駆動するための方法1700の一実施形態の図を示す。方法1700は、少なくとも部分的に、電圧供給102、uLED104のマトリックス、コントローラ1660、ドライバ444、他の構成要素、又はそれらの組合せによって実行することができる。示されるように、方法1700は、動作1702において、電源が、最小電圧(V
MIN)及び最大電圧(V
MAX)を有する交流電圧(V
LED)を供給するステップであって、V
MINは、複数のマイクロ発光ダイオード(uLED)ドライバを使用してuLEDダイの複数のマイクロ発光ダイオード(uLED)を駆動するのに十分である、ステップと;動作1704において、uLEDドライバに結合したコントローラが、複数のuLEDのうちのV
MINより大きい順電圧(Vf)を有するuLEDを識別するステップと;動作1706において、コントローラが、uLEDのV
fがPWMオン時間のV
LEDよりも小さくなるように、uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間の立ち上がりエッジの時間を変更するステップと;を含む。
【0046】
方法1700は、コントローラが、立ち上がりエッジの時間を変更する前に、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することをさらに識別するステップをさらに含むことができる。方法1700は、コントローラが、VfがVLEDよりも小さい時間量がPWMオン時間よりも短いことを識別するステップをさらに含むことができる。方法1700は、PWMオン時間を短縮するステップと、uLEDのuLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大するステップとをさらに含むことができる。方法1700は、コントローラが、同じ周波数を維持しながら、VMAX及びVMINの大きさを増大させるステップをさらに含むことができる。
【0047】
方法1700においてさらに、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することを識別するステップは、uLEDのデューティサイクルに基づいてPWMオン時間の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに対応するそれぞれの時間を決定するステップを含むことができる。方法1700においてさらに、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複する時間を特定するステップは、VLEDがVMAX又はVMINに等しい時間を示す参照時間及び周波数を使用して、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの時間の一方が、VLEDがVf未満となる時間と重複することを識別するステップを含むことができる。方法1700においてさらに、VMINより大きいVfを有するuLEDダイのuLEDの駆動電流が、uLEDの平均駆動電流が目標平均電力まで駆動されるように修正されるステップを含むことができる。
【0048】
以下に、uLED104のマトリックスに関するいくつかの詳細と、いくつかの例に続くいくつかの応用上の検討事項を示す。
【0049】
図18は、例えば
図6~
図17に関して議論したような、機能をサポートするシステム1800のチップレベル実装の実施形態をより詳細に示す。システム1800は、
図6~
図17に関して議論し及び本明細書の他の場所で議論するような手順及び回路の振幅及びデューティサイクルのピクセル又はグループピクセルレベル制御を実装することができるコマンド及び制御モジュール1816(コントローラと呼ばれることもあり、
図16のコントローラ1660と同様又は同じであり得る)を含む。いくつかの実施形態では、システム1800は、uLED1820のマトリックスに供給することができる、生成又は処理した画像を保持するためのフレームバッファ1810をさらに含む。他のモジュールは、(例えば、集積回路間(I
2C)シリアルバス)等のデジタル制御インターフェイス又はシリアル周辺機器インターフェイス(SPI)(1814)を含むことができ、それらは制御データ、命令、又は応答データを送信するように構成される。
【0050】
動作中に、システム1800は、SPIインターフェイス1814を介して到着する車両又は他のソースから画像又は他のデータを受け取ることができる。連続する画像又はビデオデータは、画像フレームバッファ1810に格納することができる。画像データを利用できない場合に、待機画像バッファ1811に保持される1つ又は複数の待機画像は、画像フレームバッファ1810に向かうように指示され得る。そのような待機画像は、例えば、法的に許容される車両のロービームヘッドランプの放射パターンと一致する空間パターン及び強度、或いは建築照明又はディスプレイのデフォルトの光放射パターンを含むことができる。
【0051】
動作中に、画像内のピクセルは、画像に基づくLEDピクセルの強度及び空間変調を用いて、アクティブ状態の対応するLEDピクセルの応答を規定するために使用される。データレートの問題を軽減するために、いくつかの実施形態では、ピクセルのグループ(例えば、5×5ブロック)を単一のブロックとして制御することができる。いくつかの実施形態では、高速且つ高データレートの動作がサポートされ、連続する画像からのピクセル値を、30Hz~100Hzの間のレート(典型的には60Hz)で画像シーケンス内の連続フレームとしてロードすることができる。PWMを使用して、画像フレームバッファ1810に保持される画像に少なくとも部分的に依存するパターン及び強度で光を放出するように各ピクセルを制御することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、システム1800は、Vddピン及びVssピンを介してロジック電力を受け取ることができる。アクティブマトリックスは、複数のVLEDピン及びVCathodeピンによってLEDアレイ制御のための電力を受け取る。SPI1814は、単一マスターによるマスター/スレーブアーキテクチャを使用して全二重モード通信を提供することができる。マスター装置は、読み取り及び書き込みのためのフレームを開始する。複数のスレーブ装置は、個別のスレーブ選択(SS)ラインによる選択を通じてサポートされる。入力ピンは、マスター出力スレーブ入力(MOSI)、マスター入力スレーブ出力(MISO)、チップ選択(SC)、及びクロック(CLK)を含むことができ、これらは全てSPIインターフェイス1814に接続される。SPIインターフェイス1814は、アドレス生成器、フレームバッファ、待機フレームバッファに接続される。ピクセルは、(例えば、フレームバッファへの入力前、又はパルス幅変調又はパワーゲーティングを介したフレームバッファからの出力後のパワーゲーティングによって、)コマンド及び制御モジュールによってパラメータを設定し、信号又は電力を変更することができる。SPIインターフェイス1814は、アドレス生成モジュール1818に接続することができ、アドレス生成モジュール1818は、行及びアドレス情報をアクティブマトリックス1820に提供する。アドレス生成モジュール1818は、次にフレームバッファアドレスをフレームバッファ1810に提供することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、コマンド及び制御モジュール1816は、シリアルバス1812を介して外部から制御することができる。7ビットアドレス指定等のクロック(SCL)ピン及びデータ(SDA)ピンをサポートすることができる。コマンド及び制御モジュール1816は、デジタル/アナログ変換器(DAC)及び2つのアナログ/デジタル変換器(ADC)を含むことができる。DAC及びADCはそれぞれ、接続したアクティブマトリックスのVbiasを設定し、最大Vfを決定するのに役立ち、システム温度を決定するために使用される。また、アクティブマトリックス1820のパルス幅変調発振(PWMOSC)周波数を設定するための発振器(OSC)も接続される。一実施形態では、診断、校正、又はテストの目的のためにアクティブマトリックス内の個々のピクセル又はピクセルブロックのアドレスを可能にするバイパスラインも存在する。アクティブマトリックス1820は、データライン、バイパスライン、PWMOSCライン、Vbiasライン、及びVfラインが供給される個々のピクセルをアドレス指定するために使用される行及び列選択によってさらにサポートされ得る。
【0054】
当業者には理解されるように、いくつかの実施形態では、説明する回路及びアクティブマトリックス1820(uLED104のマトリックスと同様又は同じ)は、パッケージ化することができ、オプションで半導体LEDによる光生成及び電力供給を制御するために接続されたサブマウント又はプリント回路を含むことができる。特定の実施形態では、プリント回路基板は、電気ビア、ヒートシンク、接地面、電気トレース、及びフリップチップ又は他の実装システムを含むこともできる。サブマウント又はプリント回路基板は、セラミック、シリコン、アルミニウム等の任意の適切な材料で形成され得る。サブマウント材料が導電性である場合に、基板材料の上に絶縁層が形成され、その絶縁層の上に金属電極パターンが形成される。サブマウントは機械的サポートとして機能し、LEDの電極と電源との間に電気的インターフェイスを提供し、またヒートシンクも提供する。
【0055】
いくつかの実施形態では、アクティブマトリックス1820は、様々なタイプ、サイズ、及びレイアウトの発光素子から形成することができる。一実施形態では、個別にアドレス指定可能な発光ダイオード(LED)の1次元又は2次元マトリックスアレイを使用することができる。一般に、N及びMがそれぞれ2~1,000の間であるN×Mアレイを使用することができる。個々のLED構造は、正方形、長方形、六角形、多角形、円形、弓形、又は他の表面形状を有することができる。LEDアセンブリ又は構造のアレイは、幾何学的に直線的な行及び列、千鳥状の行又は列、曲線、或いは半ランダム又はランダムなレイアウトで配置することができる。LEDアセンブリには、個別にアドレス指定可能なピクセルアレイもサポートされるため、複数のLEDを含めることができる。いくつかの実施形態では、LEDへの導電線の放射状又は他の非長方形のグリッド配置を使用することができる。他の実施形態では、LEDへの導電線の湾曲、曲がり、蛇行、及び/又は他の適切な非直線配置を使用することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、マイクロLED(μLED又はuLED)のアレイを使用することができる。uLEDは、横寸法が100μm×100μm未満の高密度ピクセルをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、直径又は幅が約50μm以下の寸法を有するuLEDを使用することができる。このようなuLEDは、赤、青、緑の波長を含むuLEDを近接して整列させることによって、カラーディスプレイの製造に使用することができる。他の実施形態では、uLEDは、モノリシック窒化ガリウム(GaN)又は他の半導体基板上に規定することができ、セグメント化、部分的、又は完全に分割された半導体基板上に形成することができ、又は個別に形成するか、又はuLEDのグループとして組み立てたパネルとすることができる。いくつかの実施形態では、アクティブマトリックス1120は、センチメートルスケール以上の面積の基板上に位置付けされた少数のuLEDを含むことができる。いくつかの実施形態では、アクティブマトリックス1120は、センチメートルスケール以下の面積の基板上に一緒に位置付けされた数百、数千、又は数百万のLEDを備えたuLEDピクセルアレイをサポートすることができる。いくつかの実施形態では、uLEDSは、30ミクロン~500ミクロンの間のサイズのLEDを含むことができる。いくつかの実施形態では、発光ピクセルアレイ内の発光ピクセルのそれぞれは、疎なLEDアレイを形成するために、少なくとも1ミリメートル離して位置付けされ得る。他の実施形態では、発光ピクセルの疎なLEDアレイは、1ミリメートル未満の間隔で位置付けすることができ、30ミクロン~500ミクロンの範囲の距離だけ離間することができる。LEDは固体基板又はフレキシブル基板に埋め込むことができ、これは少なくとも部分的に透明にすることができる。例えば、発光ピクセルアレイは、ガラス、セラミック、又はポリマー材料に少なくとも部分的に埋め込んでもよい。
【0057】
本明細書で議論するような発光マトリックス・ピクセルアレイは、配光(light distribution:光分布)のきめの細かい強度、空間的、及び時間的制御から恩恵を受けるアプリケーションをサポートすることができる。これには、ピクセルブロック又は個々のピクセルから放射される光の正確な空間パターニングが含まれる場合があるが、これに限定されない。用途に応じて、放出される光は、スペクトル的に異なり、時間の経過とともに適応し、及び/又は環境に応答する場合がある。発光ピクセルアレイは、様々な強度、空間的、又は時間的パターンで予めプログラムした配光を提供することができる。放出される光は、受信したセンサデータに少なくとも部分的に基づくことができ、光無線通信に使用することができる。関連する光学系は、ピクセル、ピクセルブロック、又はデバイスレベルで異なる場合がある。例示的な発光ピクセルアレイは、関連する共通の光学系を備えた共通に制御される高輝度ピクセルの中央ブロックを有するデバイスを含むことができるが、エッジピクセルは個別の光学系を有することができる。発光ピクセルアレイでサポートされる一般的な用途には、ビデオ照明、自動車のヘッドライト、建築及びエリア照明、街路照明、情報ディスプレイ等がある。
【0058】
発光マトリックス・ピクセルアレイは、視覚表示を改善するため、又は照明コストを削減するために、建物又は領域を選択的且つ適応的に照明するために使用され得る。さらに、発光ピクセルアレイを使用して、装飾的な動き又はビデオ効果のためにメディアファサード(facades)を投影することもできる。追跡センサ及び/又はカメラと連携して、歩行者の周囲のエリアを選択的に照明することが可能になり得る。スペクトル的に異なるピクセルを使用して、照明の色温度を調整するだけでなく、波長固有の園芸照明をサポートすることもできる。
【0059】
街路照明は、発光ピクセルアレイの使用から恩恵を受け得る用途である。単一の発光アレイを使用して、様々なタイプの街路灯を模倣することができ、例えば、選択したピクセルを適切にアクティブ化又は非アクティブ化することで、タイプIの線形街路灯とタイプIVの半円形街路灯とを切り替えることができる。さらに、環境条件又は使用時間に応じて光ビーム強度又は配光を調整することで、街路照明コストを削減することもできる。例えば、歩行者がいない場合に、光の強度と配光面積を減少させることができる。発光ピクセルアレイのピクセルがスペクトル的に異なる場合に、光の色温度は、それぞれの昼光、夕暮れ、又は夜の条件に従って調整され得る。
【0060】
発光アレイは、直接ディスプレイ又は投影ディスプレイを必要とする用途をサポートするのにも適している。例えば、警告、緊急、又は情報標識は全て、発光アレイを使用して表示又は投影することができる。これにより、例えば、色の変化又は点滅する出口標識を投影することができる。発光アレイが多数のピクセルで構成される場合に、テキスト又は数値情報を表示することができる。方向矢印又は同様のインジケータも提供することができる。
【0061】
車両ヘッドランプは、多数のピクセル及び高いデータリフレッシュレートを必要とする発光アレイ用途である。道路の選択したセクションのみをアクティブに照らす自動車用ヘッドライトを使用すると、対向車のドライバの眩しさ(glare)又はちらつき(dazzling)に関連する問題を軽減することができる。赤外線カメラをセンサとして使用し、発光ピクセルアレイは、道路を照らすために必要なピクセルのみをアクティブにする一方、歩行者又は対向車のドライバを眩ませる可能性のあるピクセルを非アクティブにする。さらに、ドライバの環境意識を向上させるために、道路外の歩行者、動物、又は標識を選択的に照明することもできる。発光ピクセルアレイのピクセルがスペクトル的に異なる場合に、光の色温度は、それぞれの昼光、夕暮れ、又は夜の条件に応じて調整され得る。いくつかのピクセルは、光無線車両間通信に使用される場合がある。
【0062】
LED光モジュールは、マトリックスLEDを、単独で、或いはレンズ又は反射器を含む一次又は二次光学系と組み合わせて含むことができる。全体的なデータ管理要件を減らすために、照明モジュールは、オン/オフ機能又は比較的少数の光強度レベル間の切り替えに制限することができる。光強度の完全なピクセルレベルの制御は必ずしもサポートされるわけではない。
【0063】
動作中に、画像内のピクセルは、画像に基づくLEDピクセルの強度及び空間変調を用いて、ピクセルモジュール内の対応するLEDピクセルの応答を規定するために使用される。データレートの問題を軽減するために、いくつかの実施形態では、ピクセルのグループ(例えば、5×5ブロック)を単一のブロックとして制御することができる。高速及び高データレートの動作をサポートしており、連続する画像のピクセル値を30Hz~100Hz(典型的に、60Hz)のレートで画像シーケンス内の連続フレームとしてロードすることができる。パルス幅変調モジュールと連携して、ピクセルモジュール内の各ピクセルは、画像フレームバッファに保持される画像に少なくとも部分的に依存するパターン及び強度で光を放射するように動作することができる。
【0064】
前述の実施形態では、適切な照明ロジック、制御モジュール、及び/又はPWMモジュールを使用して、LEDピクセル毎に適切なランプ時間及びパルス幅を設定することによって、uLEDの強度を個別に制御及び調整することができる。外れ値ピクセル電圧管理により、LEDピクセルを活性化し、信頼性の高いパターン化した照明を提供することができる。電圧供給102の電圧管理を提供できる制御システム1900が
図19に示される。
図19から分かるように、マトリックスマイクロLEDアレイ1920(uLED104のマトリックスと同様又は同じ)は、アクティブに光を放射し個別に制御される数千~数百万のマイクロLEDピクセルの1つ又は複数のアレイを含むことができる。画像を表示するパターン又は順序で光を放射するには、アレイ上の異なる位置にあるマイクロLEDピクセルの電流レベルが、特定の画像に従って個別に調整される。これには、特定の周波数でピクセルをオン又はオフにするPWMが関与する場合がある。PWM動作中に、ピクセルを流れる平均DC電流は、電流振幅とPWMデューティサイクルとの積であり、PWMデューティサイクルは、導通時間と周期又はサイクル時間との比である。
【0065】
図19は、一例として、uLEDパッケージに含めることができる回路を含むシステム1900の論理ブロック図を示す。システム1900の効率的な使用を促進する処理モジュールを
図19に示す。システム1900は、
図6~
図18に関して議論したような手順及び回路の振幅及びデューティサイクルのピクセル又はグループピクセルレベル制御を実装できる制御モジュール1916(制御モジュール1816と同様又は同じ)を含む。いくつかの実施形態では、システム1900は、画像を生成、処理、又は送信するための画像処理モジュール1904と、(制御データ及び/又は命令を送信するように構成された)集積回路間(I
2C)、シリアル周辺機器インターフェイス(SPI)、コントローラエリアネットワーク(CAN)、ユニバーサル非同期受信機送信機(UART)等のデジタル制御インターフェイス1913とをさらに含む。デジタル制御インターフェイス1913及び制御モジュール1916は、システムマイクロコントローラと、外部装置から制御入力を受信するように構成された任意のタイプの有線又は無線モジュールとを含み得る。一例として、無線モジュールは、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、Z-wave、メッシュ、WiFi、近距離無線通信(NFC)を含むことができ、及び/又はピアツーピアモジュールを使用することができる。マイクロコントローラは、LED照明システムに埋め込まれ、LEDシステム内の有線又は無線モジュール又は他のモジュールから入力を受け取り、それに基づいて制御信号を他のモジュールに提供するように構成又は構成可能な任意のタイプの専用コンピュータ又はプロセッサであってよい。マイクロコントローラ又は他の適切な制御モジュール1816によって実装されるアルゴリズムは、専用プロセッサによって実行される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアで実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、及び半導体メモリデバイスが含まれる。メモリはマイクロコントローラの一部として組み込まれることもあれば、プリント回路又は電子基板上又は外の別の場所に実装されることもある。非一時的とは、動けない(移動できない)ことを意味するものではない。
【0066】
本明細書で使用するモジュールという用語は、1つ又は複数の電子基板にはんだ付けされ得る個々の回路基板上に配置された電気及び/又は電子部品を指し得る。ただし、モジュールという用語は、同様の機能を提供するが、同じ領域又は異なる領域の1つ又は複数の回路基板に個別にはんだ付けされる電気コンポーネント及び/又は電子コンポーネントを指す場合もある。
【0067】
制御モジュール1916は、画像処理モジュール1904と、I2C等のデジタル制御インターフェイス1913とをさらに含むことができる。理解されるように、いくつかの実施形態では、画像処理計算は、制御モジュール1916によって変調画像を直接生成することによって実行され得る。あるいはまた、標準の画像ファイルを処理又は変換して、画像に一致する変調を提供することもできる。主にPWMデューティサイクル値を含む画像データは、画像処理モジュール1904内の全てのピクセルに対して処理され得る。振幅が固定値又はめったに変更されない値であるため、振幅関連コマンドは、I2C等のより単純なデジタルインターフェイスを介して個別に与えることができる。制御モジュール1916は、デジタルデータを解釈し、このデジタルデータは、PWM発生器1910によってピクセルのためのPWM信号を生成するために使用され、デジタルアナログコンバータ(DAC)ブロック1912によって必要な電流源振幅を取得するための制御信号を生成するために使用され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、
図19のアクティブマトリックス1920は、m個の共通アノードLEDを含むm個のピクセルを含むことができる。例示的な一実施形態では、ピクセルユニットは、単一のLED、LED1、及び3つの相互コンダクタンスデバイス(例えば、MOSFET)スイッチM1~M3を含み、電圧供給V1(V
LEDと呼ばれることもある)によって供給される。M3はNチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であり、そのゲートは振幅制御信号に結合され、必要な電流源振幅を生成する。PチャネルMOSFET M1は、LED1と並列であり、NチャネルMOSFET M2とトーテムポール(totem pole)ペアを形成する。M1及びM2トランジスタのペアのゲートは、互いに接続され、PWM信号に結合される。従って、PWMがHigh(ハイ)の場合に、M1はオフになり、M2はオンになる。M3ゲートに結合した振幅制御信号によって決定される値で、LED1、M2、及びM3を通って電流が流れる。PWMがLow(ロー)の場合に、M1はオンになり、M2はオフになる。その結果、M3の電流源が遮断され、LEDはM1を介して急速に放電される。
【0069】
図20は、一例として、1つ又は複数の実施形態を実装するためのマシン2000(例えば、コンピュータシステム)の一実施形態のブロック図を示す。マシン2000は、uLEDダイの駆動が不十分又は駆動されないuLEDを管理するための技術を実装することができる。コントローラ1660、電圧供給102、又はその構成要素は、マシン2000の構成要素のうちの1つ又は複数を含むことができる。コントローラ1660、電圧供給102、又はその構成要素のうちの1つ又は複数は、マシン2000の構成要素を使用して、少なくとも部分的に実装され得る。マシン2000の一例(コンピュータの形態)は、処理ユニット2002、メモリ2003、リムーバブルストレージ2010、及び非リムーバブルストレージ2012を含むことができる。マシン2000として例示し説明するが、コンピュータ装置は、異なる実施形態では異なる形態であってもよい。例えば、コンピュータ装置は、代わりに、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、又は
図20に関して図示及び説明したのと同じ又は類似の要素を含む他のコンピュータ装置であってもよい。スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ等の装置は、一般的にモバイル装置と総称される。さらに、様々なデータ記憶要素がマシン2000の一部として示されるが、記憶装置は、インターネット等のネットワークを介してアクセス可能なクラウドベースの記憶装置であってもよく、又は代わりに、クラウドベースの記憶装置を含んでもよい。
【0070】
メモリ2003は、揮発性メモリ2014及び不揮発性メモリ2008を含むことができる。マシン2000は、揮発性メモリ2014及び不揮発性メモリ2008、リムーバブルストレージ2010及び非リムーバブルストレージ2012等の様々なコンピュータ可読媒体を含むコンピューティング環境を含む、又はそのコンピューティング環境にアクセスすることができる。コンピュータ記憶装置には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)及び電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、又は本明細書で説明する機能を実行するためのコンピュータ可読命令を保存できる他の磁気記憶装置が含まれる。
【0071】
マシン2000は、入力2006、出力2004、及び通信接続2016を含むコンピューティング環境を含む、又はコンピューティング環境へのアクセスを有し得る。出力2004は、入力装置としても機能し得るタッチスクリーン等の表示装置を含み得る。入力2006は、1つ又は複数のタッチスクリーン、タッチパッド、マウス、キーボード、カメラ、1つ又は複数の装置固有のボタン、マシン2000内に統合される又は有線もしくは無線のデータ接続を介してマシン2000に結合される1つ又は複数のセンサ、及び他の入力装置を含み得る。コンピュータは、通信接続を使用して、クラウドベースのサーバ及びストレージを含むデータベースサーバ等の1つ又は複数のリモートコンピュータに接続するネットワーク環境で動作することができる。リモートコンピュータには、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス又は他の一般的なネットワークノード等を含めることができる。通信接続には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ、電気電子学会(IEEE)802.11(Wi-Fi)、Bluetooth、又は他のネットワークが含まれる場合がある。
【0072】
コンピュータ可読記憶装置に格納されたコンピュータ可読命令は、マシン2000の処理ユニット2002(処理回路と呼ばれることもある)によって実行可能である。ハードドライブ、CD-ROM、及びRAMは、記憶装置等の非一時的なコンピュータ可読媒体を含む物品のいくつかの例である。例えば、コンピュータプログラム2018を使用して、処理ユニット2002に本明細書で説明した1つ又は複数の方法又はアルゴリズムを実行させることができる。
【0073】
本明細書に開示する機器及び関連する方法をさらに説明するために、非限定的な例のリストを以下に提供する。以下の非限定的な例のそれぞれは、単独で存在することができ、又は他の例のいずれか1つ又は複数と任意の順列又は組合せで組み合わせることができる。
【0074】
例1では、方法は、電源が、最小電圧(VMIN)及び最大電圧(VMAX)を有する交流電圧(VLED)を供給するステップであって、VMINは、複数のマイクロ発光ダイオード(uLED)ドライバを使用してuLEDダイの複数のマイクロ発光ダイオード(uLED)を駆動するのに十分である、ステップと;uLEDドライバに結合したコントローラが、複数のuLEDのうちのVMINより大きい順電圧(Vf)を有するuLEDを識別するステップと;コントローラが、uLEDのVfがパルス幅変調(PWM)オン時間のVLEDよりも小さくなるように、uLEDのPWMオン時間の立ち上がりエッジの時間を変更するステップと;を含む。
【0075】
例2では、例1は、コントローラが、立ち上がりエッジの時間を変更する前に、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することをさらに識別するステップをさらに含むことができる。
【0076】
例3では、例1~2のうちの少なくとも1つは、コントローラが、VfがVLEDよりも小さい時間量が、PWMオン時間よりも短いことを識別するステップをさらに含むことができる。
【0077】
例4では、例3は、PWMオン時間を短縮し、uLEDのuLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させるステップをさらに含むことができる。
【0078】
例5では、例3~4のうちの少なくとも1つは、コントローラが、同じ周波数を維持しながら、VMAX及びVMINの大きさを増大させるステップをさらに含むことができる。
【0079】
例6では、例1~例5のうちの少なくとも1つは、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することを識別するステップが、uLEDのデューティサイクルに基づいて、PWMオン時間の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに対応するそれぞれの時間を決定するステップをさらに含むことができる。
【0080】
例7では、例6は、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することを識別するステップが、VLEDがVMAX又はVMINに等しい時間を示す参照時間及び周波数を使用して、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのいずれかの時間が、VLEDがVf未満となる時間と重複することを識別するステップをさらに含むことができる。
【0081】
例8では、例1~例7のうちの少なくとも1つは、VMINよりも大きいVfを有するuLEDダイのuLEDの駆動電流が、uLEDの平均駆動電流が目標平均電力まで駆動されるように修正されるステップをさらに含むことができる。
【0082】
例9は、システムを含み、このシステムは、最小電圧(VMIN)及び最大電圧(VMAX)を有する交流電圧(VLED)を供給するように構成された電源であって、VMINは、マイクロ発光ダイオード(uLED)ダイのuLEDドライバを使用してuLEDダイのマイクロ発光ダイオード(uLED)の大部分を駆動するのに十分である、電源と;uLEDドライバに結合したコントローラと;を含み、コントローラは、(複数の)uLEDのうちの順電圧(Vf)がVMINより大きいuLEDを識別し、uLEDのVfがPWMオン時間のVLEDよりも小さくなるように、uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間の立ち上がりエッジの時間を変更するように構成される。
【0083】
例10では、例9は、コントローラが、立ち上がりエッジの時間を変更する前に、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することを識別するようにさらに構成されることをさらに含むことができる。
【0084】
例11では、例9~10の少なくとも1つは、コントローラが、VfがVLED未満である時間量がPWMオン時間よりも短いことを識別するようにさらに構成されることをさらに含むことができる。
【0085】
例12では、例11は、コントローラが、PWMオン時間を短縮し、uLEDのuLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させるようにさらに構成されることをさらに含むことができる。
【0086】
例13では、例11~12の少なくとも1つは、コントローラが、同じ周波数を維持しながらVMAX及びVMINの大きさを増大させるようにさらに構成されることをさらに含むことができる。
【0087】
例14では、例9~例13のうちの少なくとも1つは、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することを識別することが、uLEDのデューティサイクルに基づいて、PWMオン時間の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに対応するそれぞれの時間を決定することをさらに含むことができる。
【0088】
例15では、例14は、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複する時間を識別することが、VLEDがVMAX又はVMINに等しい時間を示す参照時間及び周波数を使用して、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの時間のいずれかが、VLEDがVf未満となる時間と重複することを識別することをさらに含むことができる。
【0089】
例16は、命令を含むマシン可読媒体を含み、命令がマシンによって実行されると、マシンに、最小電圧(VMIN)及び最大電圧(VMAX)を有する交流電圧(VLED)を供給することであって、VMINは、マイクロ発光ダイオード(uLED)のuLEDドライバを使用してuLEDダイのマイクロ発光ダイオード(uLED)の大部分を駆動するのに十分である、ことと;複数のuLEDのうちの順電圧(Vf)がVMINより大きいuLEDを識別することと;uLEDのVfがPWMオン時間のVLEDよりも小さくなるように、uLEDのパルス幅変調(PWM)オン時間の立ち上がりエッジの時間を変更することと;を含む動作を実行させる。
【0090】
例17では、例16は、動作が、立ち上がりエッジの時間を変更する前に、uLEDのPWMオン時間が、VLEDがVf未満である時間と重複することをさらに識別することをさらに含むことができる。
【0091】
例18では、例16~17の少なくとも1つは、動作が、VfがVLEDよりも小さい時間量が、PWMオン時間よりも短いことを識別することをさらに含むことができる。
【0092】
例19では、例18は、PWMオン時間を短縮することと、uLEDのuLEDドライバにおけるピクセルドライバのピーク電流を増大させることをさらに含む動作をさらに含むことができる。
【0093】
例20では、例18~19のうちの少なくとも1つは、同じ周波数を維持しながらVMAX及びVMINの大きさを増大させることをさらに含む動作をさらに含むことができる。
【0094】
本開示の主題の例示的な実施形態を本明細書に示し説明してきたが、そのような実施形態が単なる一例として提供されたものであることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、開示した主題から逸脱することなく、本明細書に提供する資料を読んで理解すれば、数多くの変形、変更、及び置換を想起するであろう。本明細書に記載の開示した主題の実施形態に対する様々な代替案が、主題の様々な実施形態を実施する際に使用し得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は、開示した主題の範囲を規定し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造、及びそれらの均等物がこれらによってカバーされることが意図される。