(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電源ユニットおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/211 20210101AFI20241008BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/367 20210101ALI20241008BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M50/289 101
H01M50/291
H01M50/342 101
H01M50/35 201
H01M50/367
(21)【出願番号】P 2019178228
(22)【出願日】2019-09-30
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000228578
【氏名又は名称】日本ケミコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(74)【代理人】
【識別番号】100206933
【氏名又は名称】沖田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 道広
【審査官】佐宗 千春
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-195745(JP,A)
【文献】特表2018-526774(JP,A)
【文献】特開2009-277646(JP,A)
【文献】特開2008-053019(JP,A)
【文献】国際公開第2018/160012(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2012/0045672(US,A1)
【文献】特開2019-032992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
50/30-50/392
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源ユニットであって、
複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、
前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部と、
を備え、
前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され
、
前記ケースユニットには、ガス通気孔が形成され、前記ガス排出口を囲うように配置された前記立壁部の内側に前記ガス通気孔が配置されていることを特徴とする電源ユニット。
【請求項2】
前記立壁部が前記外装部材に当接する請求項1に記載の電源ユニット。
【請求項3】
前記複数のケースユニットの積層により
前記複数のケースユニットの間に前記収納部が形成されるとともに
、積層された
前記ケースユニットによって前記立壁部を介して前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持されることを特徴とする請求項2に記載の電源ユニット。
【請求項4】
電源ユニットであって、
複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、
前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部と、
を備え、
前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され、
前記立壁部は、第1の立壁部と第2の立壁部とを含み、
前記ケースユニットは、前記蓄電セルの前記電極体を保持する保持部および前記外装部材の一部に接触させる前記第1の立壁部を備える収納面部と、該収納面部の他面側であり、隣接する他のケースユニットの収納面部に備えられる第1の立壁部に対向して立設された前記第2の立壁部を備えており、前記他のケースユニットの前記収納面部と接合する蓋面部とを備え、
前記他のケースユニットの前記収納面部と前記蓋面部との接合により、前記他のケースユニットの前記第1の立壁部と前記第2の立壁部との間に前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持されることを特徴とす
る電源ユニット。
【請求項5】
前記ケースユニットは、前記立壁部に、前記外装部材のガス排出手段の一部を収容する切り欠き部を備えることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかの請求項に記載の電源ユニット。
【請求項6】
前記立壁部に押圧凸部を備えることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかの請求項に記載の電源ユニット。
【請求項7】
前記排出部は、前記蓄電セルの前記ガス排出口に対向する部分に、前記ガス排出口から放出されたガスに接触させる壁部と、前記壁部に接触したガスを外部に流す排出孔とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかの請求項に記載の電源ユニット。
【請求項8】
電源ユニットであって、
複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、
前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部と、
を備え、
前記排出部は、前記蓄電セルの前記ガス排出口に対向する部分に、前記ガス排出口から放出されたガスに接触させる壁部と、前記壁部に接触したガスを外部に流す排出孔とを備え、
前記蓄電セルは、前記収納部に収納された前記外装部材であり、前記排出孔に対向する部分に前記ガスを通過させる通気孔を備えることを特徴とする電源ユニット。
【請求項9】
複数のケースユニットを積層し、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルをケースユニットの収納部に収納する工程と、
前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成された排出部に前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部
を収容させる工程と、
を含み、
前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され
、
前記立壁部は、第1の立壁部と第2の立壁部とを含み、
前記ケースユニットは、前記蓄電セルの前記電極体を保持する保持部および前記外装部材の一部に接触させる前記第1の立壁部を備える収納面部と、該収納面部の他面側であり、隣接する他のケースユニットの収納面部に備えられる第1の立壁部に対向して立設された前記第2の立壁部を備えており、前記他のケースユニットの前記収納面部と接合する蓋面部とを備え、
前記他のケースユニットの前記収納面部と前記蓋面部との接合により、前記他のケースユニットの前記第1の立壁部と前記第2の立壁部との間に前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持されることを特徴とする電源ユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースユニットに収納された複数の電池セルのガス排出技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッドカーや電気自動車などの車載用の電源として、ラミネートフィルムなどの外装部材で覆われたキャパシタやリチウムイオン電池などの蓄電セルとして、たとえば電池セルが用いられる。このような電池セルは、異常時に発生するガスを外装部材の一部から排出させる手段が採用されている。
車載用の電源では複数個の電池セルを電源ユニットとしてモジュール化するためにケース内に収納されるが、いずれかの電池セルから発生したガスを所定の位置から排出させるとともに、このガスが他の電池セルに影響を与えるのを防止する必要がある。
【0003】
このような電源ユニットのガス排出に関し、組電池が収納された複数のモジュールケースが並べて配置されるとともに、このモジュールケースの外部に形成されたそれぞれのガス排出孔に、等間隔に形成された接続部を有する共通の排出管が組付けられたものがある(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車載用に用いられる電源ユニットには、小型化や軽量化が求められる。さらに、電源ユニットには、異常が発生した電池セルから発生したガスを設定された部分から外部に排出し、他の電池セルに影響を与えないようにする必要がある。このようなガス排出のために、電池セルを収納するケースユニットの外部に排出装置を設けるのでは、電源ユニットが大型化するという課題がある。
また、電池セルが高容量化または高電圧化しているため、異常時に発生するガスの放出量や放出圧力も大きくなっている。そのため、ガス排出経路の容積を十分に確保しつつ、気密性を十分に確保する必要があるという課題がある。
【0006】
斯かる課題について、特許文献1には開示や示唆はなく、特許文献1に開示された構成では斯かる課題を解決することができない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、ガス放出性能を十分に確保しつつ、電源ユニットの小型化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の電源ユニットの一側面は、電源ユニットであって、複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部とを備え、前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され、前記ケースユニットには、ガス通気孔が形成され、前記ガス排出口を囲うように配置された前記立壁部の内側に前記ガス通気孔が配置されている。
【0009】
上記電源ユニットにおいて、前記立壁部が前記外装部材に当接してよい。
上記電源ユニットにおいて、前記複数のケースユニットの積層により前記複数のケースユニットの間に前記収納部が形成されるとともに、積層された前記ケースユニットによって前記立壁部を介して前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持されてよい。
本開示の電源ユニットの一側面は、電源ユニットであって、複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部とを備え、前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され、前記立壁部は、第1の立壁部と第2の立壁部とを含み、前記ケースユニットは、前記蓄電セルの前記電極体を保持する保持部および前記外装部材の一部に接触させる前記第1の立壁部を備える収納面部と、該収納面部の他面側であり、隣接する他のケースユニットの収納面部に備えられる第1の立壁部に対向して立設された前記第2の立壁部を備えており、前記他のケースユニットの前記収納面部と接合する蓋面部とを備え、前記他のケースユニットの前記収納面部と前記蓋面部との接合により、前記他のケースユニットの前記第1の立壁部と前記第2の立壁部との間に前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持される。
上記電源ユニットにおいて、前記立壁部に、前記外装部材のガス排出手段の一部を収容する切り欠き部を備えてよい。
【0010】
上記電源ユニットにおいて、前記立壁部に押圧凸部を備えてよい。
上記電源ユニットにおいて、前記排出部は、前記蓄電セルの前記ガス排出口に対向する部分に、前記ガス排出口から放出されたガスに接触させる壁部と、前記壁部に接触したガスを外部に流す排出孔とを備えてよい。
本開示の電源ユニットの一側面は、電源ユニットであって、複数のケースユニットが積層されて、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルを収納する収納部と、前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成されており、前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部が収容されて前記ガス排出口から流出したガスを前記電源ユニットの外部に排出する排出部と、を備え、前記排出部は、前記蓄電セルの前記ガス排出口に対向する部分に、前記ガス排出口から放出されたガスに接触させる壁部と、前記壁部に接触したガスを外部に流す排出孔とを備え、前記蓄電セルは、前記収納部に収納された前記外装部材であり、前記排出孔に対向する部分に前記ガスを通過させる通気孔を備えてよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本開示の電源ユニットの製造方法の一側面は、複数のケースユニットを積層し、電極体を含む蓄電要素を覆う外装部材の一部にガス排出口を有する蓄電セルをケースユニットの収納部に収納する工程と、前記収納部内にこの収納部の一部を区分するように形成された排出部に前記ガス排出口を含む前記外装部材の一部を収容させる工程とを含み、前記ケースユニットに形成された立壁部が前記外装部材の前記ガス排出口を囲うように配置され、当該立壁部が前記外装部材の一部を収容することで前記排出部をケースユニットの積層方向に構成し、前記排出部の構成部が前記積層方向に連通され、前記立壁部は、第1の立壁部と第2の立壁部とを含み、前記ケースユニットは、前記蓄電セルの前記電極体を保持する保持部および前記外装部材の一部に接触させる前記第1の立壁部を備える収納面部と、該収納面部の他面側であり、隣接する他のケースユニットの収納面部に備えられる第1の立壁部に対向して立設された前記第2の立壁部を備えており、前記他のケースユニットの前記収納面部と接合する蓋面部とを備え、前記他のケースユニットの前記収納面部と前記蓋面部との接合により、前記他のケースユニットの前記第1の立壁部と前記第2の立壁部との間に前記ガス排出口の周囲の前記外装部材が挟持される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 積層されたケースユニットの収納部の一部にガスの排出部を形成し、この排出部内に電池セルのガス排出口が形成された外装部材の一部を収容することで、電源ユニットが大型化するのを防止できる。
(2) ケースユニットの一面に立設した第1の立壁部と、このケースユニットに積層される他のケースユニットに形成された第2の立壁部とを接合して外装部材を挟持させることで、排出部の密閉性が確保できる。
(3) 立壁部の一部に切り欠き部を設けることで、外装部材のガス排出口を閉塞させず、排出部側へのガス排出経路を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施の形態に係る電源ユニットの外観構成例を示す図である。
【
図2】セルホルダー毎に表した電源ユニットの組立図である。
【
図4】Aはセルホルダーの収納面部の構成例を示す図であり、Bは、セルホルダーの蓋面部の構成例を示す図である。
【
図5】電池セルを収納したセルホルダーの正面図である。
【
図8】Aは電池セルが正常状態のときのセルホルダーの積層断面図であり、Bは電池セルが異常状態のときの状態例におけるセルホルダーの積層断面図である。
【
図9】Aは正常時のガス排口を表す
図5のC-C線断面図であり、Bは異常時のガス排出口を表す断面図である。
【
図10】第2の実施の形態に係るセルホルダーの排出部を示す断面図である。
【
図11】電源ユニットの排出部の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔第1の実施形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る電源ユニットの外観構成例を示している。
図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されない。
この電源ユニット2は、複数の電池セル6を収納する収納部4を備えた電源装置の一例であり、たとえば電池セル6毎または複数の電池セル6を並列もしくは直列に接続して電源を供給する手段である。収納部4は、たとえば電池セル6を収納する複数のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nが積層されている。セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、それぞれ1つずつの電池セル6が収納されている。このセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nは、本発明のケースユニットの一例であり、電源ユニット2の収納部4の構成部品であるとともに、電池セル6を保持する機能部品である。さらに電源ユニット2には、収納部4の内部に電池セル6から放出されたガスを収集し、電源ユニット2の外部に排出させる排出部8が形成されている。
【0015】
電源ユニット2には、積層したセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの少なくとも終端面側を覆うカバーケース10を備える。このカバーケース10は、たとえば積層された終端のセルホルダー4-Nの一面を覆うことで、収納部4の外装カバーとして機能する。
なお、電源ユニット2は、セルホルダー4-1の外周端面側にもカバーケースを設置してもよい。
【0016】
セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nおよびカバーケース10には、それぞれ単一または複数のガス通気孔12を備えている。電源ユニット2では、たとえばセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nおよびカバーケース10に形成されたガス通気孔12が連通することでガスを排出する排出部8が構成される。
【0017】
そのほかセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、それぞれ両側に、電池セル6の端子部14-1A、14-2A、14-3A、・・・14-NA、14-1B、14-2B、14-3B・・・14-NBが配置されている。収納部4には、たとえば全ての電池セル6の同極を同方向に収納してもよく、または交互に極性を変えて収納してもよい。
【0018】
<セルホルダーの配置構成>
図2は、電源ユニットの組立構成例を示している。
セルホルダー4-1、4-2、4-3、4-4・・・には、たとえば一面側に電池セル6を収納する収納面部16を備えており、電池セル6の上面側を外部に露出させた状態で収納エリア内に収容している。また収納面部16には、たとえば収納エリアの端部側の一部にガス排出部18が形成されている。このガス排出部18は、収納部4の排出部8の構成部の一例であって、一部にガス通気孔12を備える。またガス排出部18は、電池セル6に形成されたガス排出口20に合せて形成され、またはガス排出口20の位置に合わせて電池セル6が収納面部16に配置される。また電池セル6は、ガス排出口20の周縁部分であって、ガス排出部18のガス通気孔12と連通する位置にガス通気孔22を備えている。このガス通気孔22は、ガス排出部18のガス通気孔12を通過した排気ガスを通過させる通気経路の一例である。
【0019】
電源ユニット2は、前後方向に対向して配置された各セルホルダー4-1、4-2、4-3、4-4・・・を積層していくことで、それぞれの収納面部16内に収納部を形成するとともに、ガス排出部18を連通させて排出部8が形成される。
【0020】
<電池セル6の構成例>
図3は、電池セルの構成例を示している。
電池セル6は、たとえば
図3に示すように、蓄電体24をラミネートフィルム(外装部材26)で覆うとともに、その端部を接合して熱溶着させたパウチ電池の一例であって、たとえばリチウムイオン電池などが含まれる。この蓄電体24には、たとえば正極および負極の電極板やセパレータを介して積層もしくは巻回して成形したものなどが含まれる。また蓄電体24には、それぞれの電極と接続する端子部14-A、14-Bが設置されており、被覆された外装部材26から導出されている。また電池セル6は、たとえば外装部材26の接合部分の一部に溶着の強度を低下させて形成したガス排出口20を含む弁機能部28を備える。この弁機能部28は、たとえば電池セル6の異常時に蓄電体24からガスが発生したときに、蓄電体24からガス排出口20側に向けて溶着の剥離や破断が生じ易い脆弱部となっている。これにより電池セル6では、異常が発生した場合、発生したガスが蓄電体24から弁機能部28側に流れていき、ガス排出口20またはその周辺部分から放出される。
【0021】
<セルホルダーの構成について>
図4は、セルホルダーの構成例を示している。
セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nは、たとえば
図4のAに示すように、一面側に前記電池セル6を収納する収納面部16を備えるとともに、反対側の面に他のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16に積層される蓋面部30を備える。
収納面部16には、たとえば少なくとも電池セル6の蓄電体24を載置する載置面部32、この載置面部32の周囲に形成され電池セル6の外装部材26の外縁周囲部分を載置させる載置部33や載置面部32の一端側に立設されたリブ34を備える。載置面部32は、電池セル6の底面側を載置するとともに、周面を包囲する収納壁42により電池セル6を内部に収納する収納部4の一部を構成する。
リブ34は、本発明の第1の立壁部の一例であり、載置面部32の一部を区分するように矩形もしくは円形状に形成されている。リブ34で区分された領域は、少なくとも電池セル6のガス排出口20およびガス通気孔22が配置される排気エリア36を構成する。この排気エリア36は、本発明の排出部8の一例である。この排気エリア36の内部には、たとえば1または複数のガス通気孔12、ガス排出口20と対向する部分に配置される遮断面部40を有する。この遮断面部40は、電池セル6のガス排出口20で排出されたガスに接触させ、ガス排出口20から図示しない隣接するセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-N側に向けて直接排出されないようにする機能部品の一例である。
【0022】
リブ34には、上面側から所定の深さの切り欠き部38を備える。この切り欠き部38は、変形した弁機能部28を収容する収容部の一例である。すなわち、弁機能部28は、たとえば蓄電体24で発生したガスにより膨張するなどの変形が生じる。このとき弁機能部28は、一部または全部が切り欠き部38内に収容され、その内部を通じてガスをガス排出口20側に流す。
そのほか、収納面部16には、たとえば収納壁42の一部が分断され、電池セル6の端子部14-A、14-Bをセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの外部に導出する導出部44を備える。
【0023】
セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの蓋面部30は、接合する他のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16と接合して、収納部4を形成する構成部品の一例であり、たとえば
図4のBに示すように、リブ34の背面側に同様の面積の排気エリア36を形成するリブ46が形成されている。このリブ46は、本発明の第2の立壁部の一例であり、積層される他のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16のリブ34と対向する位置であり、このリブ34と接合する高さに形成されている。
そのほか蓋面部30には、たとえば他のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの載置部33と接合する接合部43や、収納面部16の導出部44と対向する位置に、一部を切り欠いて形成された導出部48を備える。この導出部48は、電池セル6の端子部14-A、14-Bの一面を覆い、または接触する。
【0024】
<電池セルが収納された状態について>
図5、
図6、
図7は、電池セルを収納したセルホルダーの構成例を示している。
セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16は、たとえば
図5に示すように電池セル6の外装部材26と同等の面積で形成されている。また電池セル6は、外装部材26の接合部分の一部がリブ34の頂面上に載置されており、ガス排出口20やガス通気孔22および弁機能部28がリブ34で区分けされた排気エリア36上を覆うように配置される。
電池セル6は、たとえば
図6に示すように外装部材26で覆われた蓄電体24が載置面部32上に載置されるとともに、蓄電体24の周囲にある外装部材26の接合部分が収納面部16の周面部分に形成された載置部33やリブ34に載置されている。このとき電池セル6の弁機能部28は、たとえばその一部または全部がリブ34に形成された切り欠き部38上に配置されており、外装部材26の内部で発生したガスの圧力に対し、切り欠き部38内に向けて変形可能となっている。
リブ34で包囲された排気エリア36には、ガス排出口20と対向面側に遮断面部40を備えており、ガス排出口20や弁機能部28から排気エリア36内に流入したガスが蓋面部30側に直接排出させない構成となっている。
【0025】
またガス通気孔12は、たとえば
図7に示すように、電池セル6の接合部分に形成されたガス通気孔22が対向して配置されており、ガス排出口20から排気エリア36内に放出されたガスがガス通気孔12、22を通じて排出される。
そのほか、セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの蓋面部30は、たとえば収納面部16の載置面部32と同等の面積で形成されるほか、載置面部32を挟んでリブ34と反対方向にリブ46が立設されている。このリブ46の高さL2は、たとえばリブ34の高さL1と同等またはそれよりも長く(L1≦L2)なるように形成されている。このようにリブ34、46の長さを設定することで、セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの接合したときにリブ34、46の頂面部同士が所定の接触圧力を付加することができる。
【0026】
<セルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)を積層した状態について>
ここでは、電源ユニット2の一部として、セルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)を抽出して説明する。電源ユニット2には、たとえば
図8のAに示すように、各セルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)が積層されると、収納面部16の載置部33と蓋面部30の接合部43とが接合すると、これらの間に電池セル6毎の収納部4が形成される。さらに電源ユニット2の排出部8は、対向するリブ34、46の接合によりそれぞれの排気エリア36が連通することで形成される。
なお、排出部8は、たとえば電池セル6の配置方向により、全ての排気エリア36のガス通気孔12と電池セル6のガス排出口20が直線上で連通する場合のほか、排気エリア36内でセルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)毎にガス排出口20の配置位置が異なっている場合も含まれる。
さらに、電源ユニット2の排出部8は、セルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)の積層により対向するリブ34、46が接合することで、リブ34の頂面上に載置された外装部材26の接合面の一部を挟持する。これにより、電池セル6は、たとえばリブ34、46で挟持された部分が所定の圧力で押圧されて、外装部材26で覆われた蓄電体24と排気エリア36内に配置された部分が遮断される。また排出部8は、各排気エリア36は、リブ34、46の接合により収納部4に対する密閉性が確保できる。
【0027】
また収納部4では、たとえば
図8のBに示すように一部の電池セル6Xに異常が発生し、蓄電体24を覆った外装部材26の内部にガスが発生している。このとき外装部材26は、一方のセルホルダーの収納面部16と、対向するセルホルダーの蓋面部30との間に形成される容積に応じて膨張状態となる。電池セル6が収納される領域の容積は、たとえばリブ34の高さL1とリブ46の高さL2とが接合する高さに応じて設定される。
リブ34、46が接合した排気エリア36では、電池セル6の弁機能部28を通じて流入し、ガス排出口20から排出されたガスがガス通気孔12、22を通じて隣接する排気エリア36を通過して、電源ユニット2の外部に排出される。
【0028】
リブ34、46の接合面に挟持された外装部材26は、たとえば
図9のAに示すように、その一部がリブ34、46に形成された切り欠き部38内に配置されている。このとき外装部材26は、リブ34、46に挟持された部分が対向方向に押圧されて遮断状体となっているのに対し、切り欠き部38内に配置された部分には圧力から開放されている。外装部材26は、たとえば少なくとも切り欠き部38に内に配置される部分およびガス排出口20を含む部分について、外装部材26同士の接合を脆弱化した弁機能部28となっている。これにより外装部材26は、たとえば
図9のBに示すように電池セル6の蓄電体24の異常によりガスが発生すると、蓄電体24側からの負荷される膨張圧力により切り欠き部38内に配置された部分が変形して開弁部Oとなる。そして電池セル6では、たとえば外装部材26の内部において、蓄電体24側から開弁部O側に向けてガスが流動し、ガス排出口20から排気エリア36側にガスが流される。
なお、弁機能部28は、蓄電体24側でガスが発生した場合、開弁部Oのように接合部分の一部が開口する場合に限られず、切り欠き部38内やその周囲において外装部材26の一部が破裂する場合ある。
【0029】
<電源ユニット2の製造処理>
次に、電源ユニット2の製造処理例を説明する。ここに示す製造処理は、電源ユニットの製造方法の一例であり、斯かる処理内容に本発明が限定されない。
電源ユニット2の製造処理では、たとえば以下のような工程が含まれる。
(a)複数のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nに対し、電池セル6を載置する。このとき、電池セル6のガス排出口20をセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nに形成された排気エリア36(
図4A)の形成位置に合せるとともに、ガス通気孔12、22を対向させる。
(b)電池セル6が設置されたセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nを積層して、内部に収納部4および排出部8を形成する。このとき排出部8内には、各電池セル6のガス排出口20およびその周囲部分を含む外装部材26(
図3)が収容される。
(c)さらに、セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16側に立設されたリブ34の頂面上に電池セル6の外装部材26の一部を載置し、隣り合ったセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの対向面側にある蓋面部30に形成されたリブ46と接合させる。これによりリブ34、46が頂面部同士が接合すると、その接合面間に配置された外装部材26を挟持させる。
【0030】
<第1の実施の形態の効果>
斯かる構成によれば、次のいずれかのような効果が期待できる。
(1) 収納部4内の一部にガスの排出部8を形成することで、ガス排出経路による電源ユニット2の大型化を防止できるとともに、電源ユニット2を設置する空間の省スペース化が図れる。
(2) 電池セル6の排出口を含む部分を収納部4内に形成された排出部8内に配置させることで、電池セル6から放出されるガスを直接排出部8側に取り出すことができ、排出部8までの経路の簡略および短縮化により小型化および計量化を図るとともに排気機能の向上が図れる。
(3) セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの両面の対向位置に所定長さのリブ34、46を形成し、積層によりリブ34、46を接合させることで、電池セル6を収納する領域と排気エリア36との遮断性が保持できる。
(4) 接合するリブ34、46の間に外装部材26を挟持させることで、蓄電体24で発生したガスが収納エリア側に放出されるのを防止できる。
(5) リブ34、46の一部に切り欠き部38を形成し、この内部に外装部材26の弁機能部28を配置させることで、弁機能部28を通じて蓄電体24で発生したガスを排気エリア36側に導くことができる。
【0031】
〔第2の実施の形態〕
図10は、第2の実施の形態に係る電源ユニットのセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの構成例を示している。
図10に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されない。また
図10において、
図1、
図6、
図7等と同一部分には同一の符号を付している。
この電源ユニット2は、第1の実施の形態と同様に、積層した複数のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nにおいて、隣り合う収納面部16と蓋面部30との間に電池セル6が配置される収納部が形成される。またセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、収納部を構成する収納面部16と蓋面部30の一部にリブ34、46を立設し、リブ34、46によって区分けされた領域を排気エリア36として利用する。そして、電源ユニット2では、連通した排気エリア36によりガスを排出する排出部8が形成される。
この実施の形態のリブ34、46は、たとえば
図10に示すように、電池セル6の外装部材26の一部が載置される頂面部に凹部50または凸部52が形成されている。この凸部52は、本発明の押圧凸部の一例である。また、凹部50は、この凸部52と嵌合する嵌合部の一例であり、セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの積層によりリブ34、46の接合時に嵌合状態となる。凹部50の開口幅および深さは、凸部52の突出幅および突出長さと同等またはこれに近い大きさであり、嵌合時に密着状態となるように設定されている。
【0032】
積層されたセルホルダー4-(X-1)、4-X、4-(X+1)では、たとえば
図11に示すように、接合したリブ46の凸部52によりリブ34上に配置された電池セル6の外装部材26が押圧されて変形し、それぞれの凹部50内に挿入される。このとき外装部材26は、嵌合する凸部52と凹部50の形状に沿って変形しており、リブ34、46の接合部分に外装部材26が密着状態となる。
この凹部50および凸部52は、たとえばリブ34、46の頂面上であって、図示しない切り欠き部38を除いた部分の全体またはその一部に形成されてよい。
【0033】
<第2の実施の形態の効果>
斯かる構成によれば、以下のいずれかの効果が得られる。
(1) 上記第1の実施の形態と同様の構成を含むので、電源ユニット2の小型化や軽量化が実現できる。
(2) 外装部材26を挟持するリブ34、46の接合面に形成した凹部50と凸部52を嵌合させることで、排気エリア36で構成される排出部8と、積層されたセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nで構成される収納部4との間の密閉性が確保できる。
そして、排出部8の密閉性が確保されることで、一部の電池セル6に異常が発生した場合でも、排出部8を通じて流されるガスが他の電池セル6に影響を与えることがない。
(3) 凹部50と凸部52の嵌合部分に外装部材26が入り込むことで、セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-N同士の接合性が向上する。
【0034】
〔他の実施の形態〕
以上説明した実施の形態について、その変形例を列挙する。
(1) 上記実施の形態では、全てのリブ34、46の一部に切り欠き部38が形成される場合を示したがこれに限らない。セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、たとえば収納面部16側のリブ34または蓋面部30側のリブ46のいずれか一方に切り欠き部38が形成される場合であってもよい。
斯かる構成によっても、ガスが発生して膨張した外装部材26の一部が、近傍に形成された切り欠き部38に追従して変形可能となることで弁機能部28として機能することができる。
【0035】
(2) 上記実施の形態では、リブ34、46の側面に形成される切り欠き部38が常時開放状態となっている場合を示したがこれに限らない。切り欠き部38には、たとえば内部に変形可能な弁部材が設置されてもよい。この弁部材は、たとえば樹脂などの変形可能な材料で形成されており、電池セル6が通常状態のときは切り欠き部38の開口部分を閉塞し、電池セル6の異常による弁機能部28の膨張変形に追従して切り欠き部38内で押し潰されて切り欠き部38を開状態にする構成である。
斯かる構成によれば、リブ34、46で形成される排気エリア36と収納部4との密閉性を向上させることができる。
【0036】
(3) 上記実施の形態では、リブ34、46に形成される切り欠き部38の開口形状が円形もしくは半円径、またはそれに近い形状であり、開口幅が一定の場合を示したがこれに限らない。切り欠き部38は、たとえば収納部4から排気エリア36に向けて開口幅を異ならせたものや、円形、半円形以外の形状に開口したものであってもよい。
【0037】
(4) 上記実施の形態では、リブ34、46の頂面部分にのみ凹部50と凸部52が形成される場合を示したがこれに限らない。セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、たとえばリブ34、46の頂面部分とともに、収納部4を形成する載置部33および接合部43にも凹部50や凸部52を備えてもよい。
【0038】
(5) 上記実施の形態では、1つのセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの収納面部16側にリブ34を備えるとともに載置面部32側にリブ46を備える場合を示したがこれに限らない。セルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nには、たとえば収納面部16または載置面部32のいずれか一方の面からリブを立設させてもよい。この場合、電源ユニット2では、リブが立設されたセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの面に対し、リブを備えないセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nが積層される。収納部4には、一方のセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nに形成されたリブが隣接するセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの面の一部に接合する。そして、収納部4には、リブとセルホルダー4-1、4-2、4-3、・・・、4-Nの一部の間に電池セルの外装部材26の一部を挟み込まれることで、リブによって形成される排気エリア36内に排出部8が形成される。
【0039】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、電池セルを収納する収納部の内部に排出部を形成し、この排出部に電池セルの排出口を含む外装部材の一部を収容して、電池セルで発生したガスを収納部の外部に排出することで、電源ユニットの小型化や軽量が実現でき、有用である。
【符号の説明】
【0041】
2 電源ユニット
4 収納部
4-1、4-2、4-3、・・・、4-N、4-(X-1)、4-X、4-(X+1) セルホルダー
6 電池セル
8 排出部
10 カバーケース
12、22 ガス通気孔
14-1A、14-1B、14-2A、14-2B、・・・ 端子部
16 収納面部
18 ガス排出部
20 ガス排出口
24 蓄電体
26 外装部材
28 弁機能部
30 蓋面部
32 載置面部
33 載置部
34、46 リブ
36 排気エリア
38 切り欠き部
40 遮断面部
42 収納壁
43 接合部
44 導出部
48 導出部
50 凹部
52 凸部