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特許7567251画像データ学習装置、目標類別装置及びセンサ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】画像データ学習装置、目標類別装置及びセンサ装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/90 20060101AFI20241008BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20241008BHJP
   G06T 7/246 20170101ALI20241008BHJP
【FI】
G01S13/90 191
G01S13/90 164
G06N20/00
G06T7/246
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020127211
(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2022024553
(43)【公開日】2022-02-09
【審査請求日】2023-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【弁理士】
【氏名又は名称】伊達 研郎
(74)【代理人】
【識別番号】100184022
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 美保
(72)【発明者】
【氏名】大政 洋平
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 啓
(72)【発明者】
【氏名】古田 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】野上 陽平
【審査官】安井 英己
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-184184(JP,A)
【文献】特開2001-324567(JP,A)
【文献】特開平08-271612(JP,A)
【文献】特開2020-003379(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110781822(CN,A)
【文献】米国特許第05497158(US,A)
【文献】特開平09-152480(JP,A)
【文献】特開平09-080146(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106096506(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109074643(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00- 7/42,
G01S 13/00-13/95,
G06N 20/00,
G06T 7/246
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
観測点に設置されたセンサによって得られた画像データから目標を類別するために学習結果を生成する画像データ学習装置であって、
前記画像データが入力される画像入力部と、
前記目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、
前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを備え、
前記画像入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記画像データが入力され、または、前記アスペクト角入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記アスペクト角が入力され、
前記学習部は、前記距離を示す情報から、前記画像データを所定の縮尺に変換した前記画像データを使用して学習する画像データ学習装置。
【請求項2】
前記角度は、前記目標と前記センサの前記主光線との方位角および前記目標と前記センサの前記主光線との仰角で構成される請求項1に記載の画像データ学習装置。
【請求項3】
前記学習部は、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データと前記目標の種別とを関連付けて学習する請求項1又は請求項2に記載の画像データ学習装置。
【請求項4】
前記目標の種別は、前記目標の名前、前記目標の寸法、前記目標の性能、前記目標の所属国、及び前記目標の所属組織のうち少なくとも一つが含まれた情報である請求項3に記載の画像データ学習装置。
【請求項5】
前記アスペクト角入力部は、前記観測点の位置と、移動体である前記目標の移動方向の情報とから算出された前記アスペクト角が入力される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像データ学習装置。
【請求項6】
前記アスペクト角入力部は、前記観測点の位置と、前記目標を追尾して得られた前記移動方向の情報とから算出された前記アスペクト角が入力される請求項5に記載の画像データ学習装置。
【請求項7】
センサから得られた画像データが入力される画像入力部と、目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを有する画像データ学習装置と、
前記目標が同一でアスペクト角が異なる複数の新たに得た新規画像データが入力される新規画像入力部と、
前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部と、
前記学習部が学習した学習結果に基づいて、複数の前記新規画像データごとに対応する前記目標を類別し、前記目標を類別した結果が全て一致する場合は、前記目標に対応する種別を判定する目標類別部とを備える目標類別装置。
【請求項8】
前記目標類別部は、前記学習部が学習した前記学習結果に基づいて、前記新規画像データを所定の縮尺に変換した前記新規画像データを使用して、前記目標の種別を判定する請求項7に記載の目標類別装置。
【請求項9】
前記目標類別部は、前記新規画像データごとの前記アスペクト角から、類別に使用する前記学習結果の範囲を制限する請求項7又は請求項8に記載の目標類別装置。
【請求項10】
前記目標類別部は、前記学習部が学習して前記アスペクト角ごとに生成した前記学習結果に基づいて、前記目標を類別する請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の目標類別装置。
【請求項11】
前記目標類別部は、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角と一致するものがない、又は、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角からの誤差が予め定められた範囲にないときは、最も近い角度の前記学習結果に基づいて、前記目標を類別する請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の目標類別装置。
【請求項12】
センサから得られた画像データが入力される画像入力部と、目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを有する画像データ学習装置と、
前記目標が同一でアスペクト角が異なる複数の新たに得た新規画像データが入力される新規画像入力部と、
前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部と、
前記学習部が学習した学習結果に基づいて、複数の前記新規画像データごとに対応する前記目標を類別し、前記目標を類別した結果に一致しないものが含まれており、一致するものの数に対して一致しないものの数が少ない場合は、一致するものを類別した結果として、前記目標に対応する種別を判定する目標類別部とを備える目標類別装置。
【請求項13】
観測点に設置されたセンサから得られた画像データが入力される画像入力部と、目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを有し、前記画像入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記画像データが入力され、または、前記アスペクト角入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記アスペクト角が入力され、前記学習部は、前記距離を示す情報から、前記画像データを所定の縮尺に変換した前記画像データを使用して学習する画像データ学習装置と、
新たに得た新規画像データが入力される新規画像入力部と、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部と、前記学習部が学習した学習結果に基づいて、前記新規画像データから前記目標を類別する目標類別部とを有する目標類別装置と、
前記目標を追尾する追尾装置と、
前記新規画像データを前記新規画像入力部へ送るために、前記追尾装置で追尾した前記目標を撮影する前記センサとを備え、
前記追尾装置は、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角を前記新規アスペクト角入力部へ送るために、前記目標を追尾するセンサ装置。
【請求項14】
前記目標類別部が類別する前記画像データは、光学画像データであって、
前記センサは、前記新規画像データである前記光学画像データを前記新規画像入力部へ送るために、前記追尾装置で追尾した前記目標を撮像する撮像素子である請求項13に記載のセンサ装置。
【請求項15】
前記目標類別部が類別する前記画像データは、SAR画像データであって、
前記追尾装置は、前記目標を追尾する追尾レーダであり、前記センサは、前記新規画像データである前記SAR画像データを前記新規画像入力部へ送るために、前記追尾レーダで追尾した前記目標へ送信ビームを送信する合成開口レーダであり、
前記追尾レーダは、新たに得た新規SAR画像データに対応する前記アスペクト角を前記新規アスペクト角入力部へ送るために、前記目標を追尾する請求項13に記載のセンサ装置。
【請求項16】
前記目標類別部が類別する前記画像データは、ISAR画像データであって、
前記追尾装置は、前記目標を追尾する追尾レーダであり、前記センサは、前記新規画像データである前記ISAR画像データを前記新規画像入力部へ送るために、前記追尾レーダで追尾した前記目標へ送信ビームを送信する逆合成開口レーダであり、
前記追尾レーダは、新たに得た新規ISAR画像データに対応する前記アスペクト角を前記新規アスペクト角入力部へ送るために、前記目標を追尾する請求項13に記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像データを学習する画像データ学習装置、これを用いた目標類別装置及びセンサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、目標を類別するために画像データを得るセンサ装置としては、カメラや望遠鏡などの撮像素子を有する撮像装置(例えば、特許文献1参照)や、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)や逆合成開口レーダ(ISAR:Inverse Synthetic Aperture Radar)などのレーダ装置(例えば、特許文献2参照)がある。
【0003】
特許文献1に開示される撮像装置である望遠鏡おいて、衛星を観測する観測装置が、画像から衛星の位置などから衛星の識別する機能が設けられている。この望遠鏡は、移動体の放射光又は反射光の輝度が小さい時間帯においても、移動体を識別することを特徴としている。
【0004】
特許文献2に開示される合成開口レーダや逆合成開口レーダは、レーダエコーから作成されるSAR画像やISAR画像を用いて目標識別を行う処理に利用されている。例えば、ISAR画像であれば、ISARにより捕捉された目標と、予めデータベースに記憶されている目標形状モデルとを模擬、照合する手法、ISAR画像及び目標形状モデルの双方からそれぞれ複数の特徴点を抽出する手法がある。
【0005】
従来、目標類別装置には、ISAR画像から目標の識別を常に精度良く行うために、ISAR画像から目標の全長と構造物の大きさとを抽出し、それらに基づいて目標の識別を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。また、目標類別装置には、識別目標の回転運動による姿勢変化をパラメータとして、識別目標の三次元モデルから疑似ISAR画像を生成するものがある(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
さらに、SAR画像やISAR画像の類別などに使用するために、AI(Artificial Intelligence)などを使った機械学習による学習モデルを作成するものがある(例えば、特許文献2参照)。一方、ISAR画像の類別において、観測諸元パラメータの離散的分布の影響を補い、適合度の高いフィルタを生成して、高精度な種類判定を行うものがある(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-72888号公報
【文献】WO2020-3586
【文献】特開2001-221857号公報
【文献】特開2004-93166号公報
【文献】特開2012-127920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に開示されるような従来の機械学習は、類別するために使用する学習結果の範囲を制限する学習モデルが検討されていないという課題があった。
【0009】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、類別するために使用する学習結果の範囲を制限できるように、学習結果を生成する画像データ学習装置、これを用いた目標類別装置及びセンサ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る画像データ学習装置は、観測点に設置されたセンサによって得られた画像データから目標を類別するために学習結果を生成する画像データ学習装置であって、前記画像データが入力される画像入力部と、前記目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを備え、前記画像入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記画像データが入力され、または、前記アスペクト角入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記アスペクト角が入力され、前記学習部は、前記距離を示す情報から、前記画像データを所定の縮尺に変換した前記画像データを使用して学習するものである。
【0011】
本開示に係る目標類別装置は、センサから得られた画像データが入力される画像入力部と、目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを有する画像データ学習装置と、前記目標が同一でアスペクト角が異なる複数の新たに得た新規画像データが入力される新規画像入力部と、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部と、前記学習部が学習した学習結果に基づいて、複数の前記新規画像データごとに対応する前記目標を類別し、前記目標を類別した結果が全て一致する場合は、前記目標に対応する種別を判定する目標類別部とを備えるものである。
【0012】
本開示に係るセンサ装置は、観測点に設置されたセンサから得られた画像データが入力される画像入力部と、目標に対する前記センサの主光線の角度であるアスペクト角が入力されるアスペクト角入力部と、前記アスペクト角入力部に入力された前記アスペクト角に対応する前記画像データから前記目標を類別するように学習する学習部とを有し、前記画像入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記画像データが入力され、または、前記アスペクト角入力部は、前記観測点から前記目標までの距離を示す情報と関連付けられた前記アスペクト角が入力され、前記学習部は、前記距離を示す情報から、前記画像データを所定の縮尺に変換した前記画像データを使用して学習する画像データ学習装置と、新たに得た新規画像データが入力される新規画像入力部と、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部と、前記学習部が学習した学習結果に基づいて、前記新規画像データから前記目標を類別する目標類別部とを有する目標類別装置と、前記目標を追尾する追尾装置と、前記新規画像データを前記新規画像入力部へ送るために、前記追尾装置で追尾した前記目標を撮影する前記センサとを備え、前記追尾装置は、前記新規画像データに対応する前記アスペクト角を前記新規アスペクト角入力部へ送るために、前記目標を追尾するものである。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、特定のアスペクト角で得られた画像データであっても、類別が可能な学習結果を得ることができる画像データ学習装置、これを用いた目標類別装置及びセンサ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置の機能ブロック図である。
図2】実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置の動作(ISAR画像データ学習方法)を説明するフローチャートである。
図3】実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置に入力されるISAR画像データ(実施の形態1に係る目標類別装置に入力される新規のISAR画像データ)を取得するための実施の形態1に係るレーダ装置、その走査範囲、目標を示す例示図である。
図4】実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置、目標類別装置、レーダ装置の機能ブロック図である。
図5】実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置及び目標類別装置の動作(目標類別方法)を説明するフローチャートである。
図6】実施の形態1に係る画像データ学習装置の機能ブロック図である。
図7】実施の形態1に係る画像データ学習装置の動作(画像データ学習方法)を説明するフローチャートである。
図8】実施の形態1に係る画像データ学習装置、目標類別装置、センサ装置の機能ブロック図である。
図9】実施の形態1に係る画像データ学習装置及び目標類別装置の動作(目標類別方法)を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願におけるセンサ装置は、カメラや望遠鏡などの撮像素子を有する撮像装置、SARやISARなどのレーダ装置が好適である。なお、SARは、前述の通り、Synthetic Aperture Radarの略であり、合成開口レーダのことである。ISARは、前述の通り、Inverse Synthetic Aperture Radarの略であり、逆合成開口レーダのことである。
【0016】
本願では、図1から図5を用いて、センサ装置の好適な例として、ISARを用いたレーダ装置を説明する。これにより、画像データ学習装置は、ISAR画像データ学習装置である場合を説明することになる。すなわち、画像データがISAR画像データの場合である。次いで、図6から図9を用いて、画像データ学習装置及びセンサ装置の一般的な説明を行う。また、図示は省略するが、センサ装置の好適な他の例としては、SARを用いたレーダ装置である場合(画像データ学習装置がSAR画像データ学習装置となる)や、撮像素子を用いた撮像装置(カメラ、望遠鏡など)である場合(画像データ学習装置が光学画像データ学習装置となる)が考えられる。
【0017】
実施の形態1.
以下、実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置、これを用いた目標類別装置及びレーダ装置(実施の形態1に係る目標類別装置、実施の形態1に係るレーダ装置)について、図1から図5を用いて説明する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示し、それらについての詳細な説明は省略する。
【0018】
図3において、観測対象である目標1は、例えば、船舶や航空機などの移動体である。目標1の機体は、線状構造であるものが好ましい。つまり、目標1に対して相対的な観測点が変わったときに、目標1の形状が変わるようなものが好ましい。なお、線状構造であれば、側方から観察した場合と、前方又は後方から観察した場合は、形状が異なることは容易に理解できる。また、観測点自体が移動してもよいし、目標1が移動してもよい。本願では、複数の種別の目標1が存在することを前提にして学習するものである。よって、学習の量が進むにつれ、後述する新規のISAR画像データ撮影が未知の目標1のものの場合も、類似する種別の有無の判定や、類似のものがないという判定もすることができる。
【0019】
図1及び図3において、ISAR画像データ学習装置2は、観測点に設置された逆合成開口レーダ12によって得られたISAR画像データから対応する目標1を類別して目標1に対応する種別を判定するときに、目標1に対する逆合成開口レーダ12の送信ビームの角度であるアスペクト角から、類別するために使用する学習結果の範囲を制限できるように、学習結果を生成する(実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置)。なお、アスペクト角は、目標1の機体が線状構造である場合、目標1の線状構造に対する逆合成開口レーダ12の送信ビームの角度であるといえる。また、アスペクト角は、観測点からISAR12の送信ビーム方向と、観測点のISAR12に対して相対的な目標1の移動方向とが成す角度ともいえる。いずれの場合でも、アスペクト角は、方位角及び仰角で構成されているものである。方位角方向の角度を固定(又は値なしに)して、アスペクト角が仰角だけの情報としてもよいし、仰角方向の角度を固定(又は値なしに)して、アスペクト角が方位角だけの情報としてもよい。
【0020】
図1及び図3において、ISAR画像入力部3は、目標1ごとにISAR画像データが入力されるものである。アスペクト角入力部4は、ISAR画像入力部3に入力されたISAR画像データごとのアスペクト角が入力されるものである。ISAR画像データ及びアスペクト角は、それぞれシミュレーションで得た模擬データでもよい。学習部5は、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角に対応するISAR画像データと、目標1の種別とを関連付けて学習するものである。目標1の種別の情報は、ISAR画像データに付与しておけばよい。また、学習部5は、アスペクト角ごと学習結果に生成してもよい。
【0021】
目標1の種別としては、目標1の機種名、機体の寸法、機体の性能、機体の所属国・所属組織の少なくとも一つが含まれた情報であればよい。また、同じ目標1の種別であっても、ISAR画像データを取得したアスペクト角が異なれば、ISAR画像データに表される目標1の形状が異なる。目標1が前述の線状構造であれば、これが顕著である。すなわち、ISAR画像入力部3に入力されるISAR画像データは、同じ目標1であっても、アスペクト角入力部4に入力されるアスペクト角が異なる場合があるということになる。ISAR画像データは、実際にISAR12で取得したものでなく模擬用のデータであってもよい。アスペクト角は、実際に追尾レーダ11(後述)で取得したものでなく模擬用のデータであってもよい。なお、目標1は線状構造が好適としたが、目標1は、アスペクト角が異なると、ISAR画像データに表される目標1の形状が異なるものと定義してもよい。また、同じ目標1でも、ISAR画像データに表される目標1の形状が異なるようになるアスペクト角のものを選抜して学習するとしてもよい。
【0022】
図1(A)は、観測点から目標1までの距離の情報は、学習部5が学習する対象にしていないISAR画像データ学習装置2を示している。一方、図1(B)は、観測点から目標1までの距離の情報は、学習部5が学習する対象にしているISAR画像データ学習装置2を示している。学習部5で学習させる距離の情報の入力は、図1(B)に示すように、ISAR画像入力部3経由でも、アスペクト角入力部4経由でもよい。つまり、ISAR画像入力部3は、観測点から目標1までの距離の情報と関連付けられたISAR画像データが入力されるものとしてもよい。また、アスペクト角入力部4は、観測点から目標1までの距離の情報と関連付けられたアスペクト角が入力されるものとしてもよい。観測点から目標1までの距離の情報があれば、学習部5は、距離の情報から、ISAR画像データを所定の縮尺で学習することが可能である。
【0023】
次に、アスペクト角入力部4は、観測点の位置と、移動体である目標1の移動方向の情報とから算出されたアスペクト角が入力されるものであってもよい。さらに、図3に示すように、アスペクト角入力部4は、観測点の位置と、追尾レーダ11によって目標1を追尾して得られた移動方向の情報とから算出されたアスペクト角が入力されるものであってもよい。図3において、観測点には、レーダ装置10(追尾レーダ11、ISAR12)が接地されている。観測点が移動してもよい。つまり、レーダ装置10は、船舶や航空機などの移動体に搭載されたものであってもよい。走査範囲13(撮影範囲13)は、観測点を中心としたレーダ装置10(追尾レーダ11、ISAR12)が走査可能な範囲を点線で仮想的に示したものである。レーダ装置10は、方位角方向に360度の走査ができるものを例示している。
【0024】
図3では、目標1が船舶であるものを例示している。図3(A)は目標1を側方から観察した場合であり、図3(B)は目標1後方から観察した場合である。目標1が船舶(通常の線状構造を有する者)であるため、図3(A)と図3(B)のそれぞれの状況によって得られたISAR画像データは、同じ目標1であっても形状が異なることは容易に理解できる。また、図3の観測点(レーダ装置10)は、それ自体が移動する船舶を想定しているが、観測点は固定点でもよい。なお、図3では、説明の簡略化のために、仰角方向の角度を0°、すなわち仰角を0°に固定して、アスペクト角が方位角だけの情報として仮想的に平面の情報で図示している。ここで、仰角とは、水平から起き上がっている角度を指している。一方、鉛直方向からの倒れている角度は、入射角と呼ばれる。仰角と入射角との関係は、仰角=90°-入射角となる。したがって、アスペクト角は、方位角及び入射角で構成されているともいえる。
【0025】
次に、図2を用いて実施の形態1に係るISAR画像データ学習装置の動作(実施の形態1に係るISAR画像データ学習方法)を説明する。図2において、ステップ1は、ISAR画像入力部3に、目標1ごとにISAR画像データが入力される処理ステップである。ステップ2は、アスペクト角入力部4に、ISAR画像入力部3に入力されたISAR画像データごとのアスペクト角が入力される処理ステップである。ステップ1及びステップ2は、処理の順序は問わない。同時でもよい。ステップ3は、ISAR画像データとアスペクト角とに基づいて、学習部5に類別(判定)の根拠となる、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角に対応するISAR画像データと、目標1の種別とを関連付けて学習させる処理ステップである。目標1の種別の情報は、ステップ1を行う際に、ISAR画像データに付与しておけばよい。
【0026】
図4において、目標類別装置6は、図1及び図4に示すISAR画像データ学習装置2の学習結果(学習モデル)を用いたものである(実施の形態1に係る目標類別装置)。新規ISAR画像入力部7は、新たに得たISAR画像データが入力されるものである。新規アスペクト角入力部8は、新規ISAR画像入力部7に入力された新たに得たISAR画像データごとのアスペクト角が入力されるものである。ここでいう新規のISAR画像データ(新たに得たISAR画像データ)、新規のアスペクト角(新たに得たアスペクト角)は、後述するレーダ装置10(実施の形態1に係るレーダ装置)で取得すればよい。
【0027】
図4において、目標類別部9は、学習部5が学習した学習結果に基づいて、新たに得たISAR画像データに対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定するものである。また、学習部5が、観測点から目標1までの距離の情報も学習している場合、目標類別部9は、学習部5が学習した学習結果に基づいて、新たに得たISAR画像データを所定の縮尺に変換してから、対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定するようにしてもよい。
【0028】
目標類別部9は、処理の高速化を図るため、新たに得たISAR画像データごとのアスペクト角から、類別に使用する学習結果の範囲を制限してもよい。なお、学習部5がアスペクト角ごと学習結果に生成している場合、目標類別部9は、学習部5が学習してアスペクト角ごとに生成した学習結果に基づいて、目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定することができる。
【0029】
学習部5の学習が進むと、目標類別部9は、新たに得たISAR画像データごとのアスペクト角が、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角と一致するものがない、又は、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角からの誤差が予め定められた範囲にないときは、最も近い角度の学習結果に基づいて、目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定することが可能となる。
【0030】
また、新規ISAR画像入力部7は、目標1が同一でアスペクト角が異なる複数の新たに得たISAR画像データが入力されるようにしてもよい。この場合、目標類別部9は、学習部5が学習した学習結果に基づいて、複数の新たに得たISAR画像データごとに対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定することができるので、判定の精度が上がる。もちろん、目標類別部9は、複数の新たに得たISAR画像データごとに対応する目標1を類別した結果が全て一致する場合、目標1に対応する種別を判定してもよい。また、目標類別部9は、複数の新たに得たISAR画像データごとに対応する目標1を類別した結果に一致しないものが含まれており、一致するものの数に対して一致しないものの数が少ない場合は、一致するものを類別した結果として、目標1に対応する種別を判定するようにしてもよい。
【0031】
同じく、図4において、目標類別装置6(ISAR画像データ学習装置2及び目標類別装置6)を有するレーダ装置10は、次の構成を有している。追尾レーダ11は、前述のものと同じレーダで、目標1を追尾するものである。前記逆合成開口レーダ12(ISAR12)は、前述のものと同じレーダで、新たに得たISAR画像データを新規ISAR画像入力部7へ送るために、追尾レーダ11で追尾した目標1へ送信ビームを送信するものである。詳しくは、追尾レーダ11は、新たに得たISAR画像データごとのアスペクト角を新規アスペクト角入力部へ送るために、目標1を追尾するものである。
【0032】
レーダ装置10で、新規のISAR画像データと新規のアスペクト角を取得する場合のレーダ装置10、走査範囲13、目標1を示す例示図は、図3と同じである。図3において、目標1は移動体である船舶が、図3(A)から図3(B)と移動している場合を例示している。このように、図3(A)から図3(B)と移動している場合は、前述のように、新規ISAR画像入力部7が、目標1が同一でアスペクト角が異なる複数の新たに得たISAR画像データが入力されるようになる。よって、目標類別部9は、学習部5が学習した学習結果に基づいて、複数の新たに得たISAR画像データごとに対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定することができるので、判定の精度が上がる。
【0033】
最後に、図5を用いて実施の形態1に係る主に目標類別装置の動作(実施の形態1に係る目標類類別方法)を説明する。図5において、ステップ11は、新規ISAR画像入力部7へ新たに得たISAR画像データが入力される処理ステップである。ステップ12は、新規アスペクト角入力部8へ新たに得たISAR画像データが入力される処理ステップである。ステップ11及びステップ12は、処理の順序は問わない。同時でもよい。ここでいう新規のISAR画像データ(新たに得たISAR画像データ)、新規のアスペクト角(新たに得たアスペクト角)は、レーダ装置10(実施の形態1に係るレーダ装置)で取得すればよい。
【0034】
ステップ13は、新規ISAR画像入力部7及び新規アスペクト角入力部8から学習部5へ新規のISAR画像データ(新たに得たISAR画像データ)と新規のアスペクト角(新たに得たアスペクト角)とを入力させて学習モデルを使用する処理ステップである。ステップ14は、学習部5が学習した学習結果(学習モデル)に基づいて、新たに得たISAR画像データに対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定するものである処理ステップである。その他の実施の形態1に係る目標類類別方法は、前述の実施の形態1に係る主に目標類別装置の動作と同じため、説明を省略する。
【0035】
これまでは、センサ装置10の好適な例として、ISAR12を用いたレーダ装置10であり、画像データ学習装置2がISAR画像データ学習装置2である場合、すなわち、画像データがISAR画像データの場合を説明してきた。しかし、実施の形態1に係る画像データ学習装置(画像データ学習装置2)は、観測点に設置されたセンサ12によって得られた画像データから対応する目標1を類別して目標1に対応する種別を判定するときに、目標1に対するセンサ12の主光線の角度であるアスペクト角から、類別するために使用する学習結果の範囲を制限できるように、学習結果を生成するものであればよい。これらを図6から図9を用いて説明する。なお、図6図7図1図2にそれぞれ対応し、図8図9図4図5にそれぞれ対応する。
【0036】
図6に示すように、画像入力部3は、目標1ごとに画像データが入力されるものといえる。アスペクト角入力部4は、画像データごとの前記アスペクト角が入力されるものといえる。ゆえに、学習部5は、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角に対応する画像データと、目標1の種別とを関連付けて学習するものといえる。なお、図6(A)は、観測点から目標1までの距離の情報は、学習部5が学習する対象にしていない画像データ学習装置2を示している。一方、図6(B)は、観測点から目標1までの距離の情報は、学習部5が学習する対象にしている画像データ学習装置2を示している。学習部5で学習させる距離の情報の入力は、図6(B)に示すように、画像入力部3経由でも、アスペクト角入力部4経由でもよい。
【0037】
次に、図7を用いて実施の形態1に係る画像データ学習装置の動作(実施の形態1に係る画像データ学習方法)を説明する。図7において、ステップ1は、画像入力部3に、目標1ごとに画像データが入力される処理ステップである。ステップ2は、アスペクト角入力部4に、画像入力部3に入力された画像データごとのアスペクト角が入力される処理ステップである。ステップ1及びステップ2は、処理の順序は問わない。同時でもよい。ステップ3は、画像データとアスペクト角とに基づいて、学習部5に類別(判定)の根拠となる、アスペクト角入力部4に入力されたアスペクト角に対応する画像データと、目標1の種別とを関連付けて学習させる処理ステップである。目標1の種別の情報は、ステップ1を行う際に、画像データに付与しておけばよい。
【0038】
図8に示すように、実施の形態1に係る画像データ学習装置(画像データ学習装置2)の学習結果を用いた目標類別装置(目標類別装置6)は、新たに得た画像データが入力される新規画像入力部7と、新たに得た画像データごとのアスペクト角が入力される新規アスペクト角入力部8と、学習部5が学習した学習結果に基づいて、新たに得た画像データに対応する目標1を類別して、目標1に対応する種別を判定する目標類別部9とを備えているといえる。
【0039】
次に、図9を用いて実施の形態1に係る主に目標類別装置の動作(実施の形態1に係る目標類類別方法)を説明する。図9において、ステップ11は、新規画像入力部7へ新たに得た画像データが入力される処理ステップである。ステップ12は、新規アスペクト角入力部8へ新たに得た画像データが入力される処理ステップである。ステップ11及びステップ12は、処理の順序は問わない。同時でもよい。ここでいう新規の画像データ(新たに得た画像データ)、新規のアスペクト角(新たに得たアスペクト角)は、センサ装置10(実施の形態1に係るセンサ装置)で取得すればよい。
【0040】
図8に示すように、実施の形態1に係る目標類別装置(目標類別装置6)を有するセンサ装置(センサ装置10)は、目標1を追尾する追尾装置11と、新たに得た画像データを新規画像入力部7へ送るために、追尾装置11で追尾した目標1を撮影するセンサ12とを備えている。そして、追尾装置11は、新たに得た画像データごとのアスペクト角を新規アスペクト角入力部8へ送るために、目標1を追尾することを特徴としている。
【0041】
なお、アスペクト角は、目標1に対するセンサ12の主光線の角度であるとしたが、これまで説明してきたISARや、SARでは、アスペクト角が目標1に対する逆合成開口レーダ12(合成開口レーダ12)の送信ビームの角度であるため、送信ビーム(厳密には送信ビームの中心軸)が主光線に相当するため、矛盾はない。よって、センサ12とした場合、アスペクト角は、目標1の線状構造に対するセンサ12の主光線の角度であるといえる。また、アスペクト角は、観測点に設置されたセンサ12の主光線方向と、観測点に設置されたセンサ12に対して相対的な目標1の移動方向とが成す角度ともいえる。いずれの場合でも、アスペクト角は、方位角及び仰角(入射角)で構成されているものである。方位角方向の角度を固定(又は値なしに)して、アスペクト角が仰角(入射角)だけの情報としてもよいし、仰角(入射角)方向の角度を固定(又は値なしに)して、アスペクト角が方位角だけの情報としてもよい。
【0042】
これまでは、画像データ学習装置2の好適な例として、ISAR画像データ学習装置2の場合を説明した。すなわち、取り扱う画像データがISAR画像データである場合である。同様に、取り扱う画像データがSAR画像データであれば、画像データ学習装置2の好適な例としては、SAR画像データ学習装置2が挙げられる。取り扱う画像データが光学画像データであれば、画像データ学習装置2の好適な例としては、光学画像データ学習装置2が挙げられる。つまり、学習部5に学習させるものを変えることで、目標類別部9が類別する画像データは、前述のISAR画像データだけでなく、SAR画像データ、光学画像データであってもよいということである。これらの場合の説明は省略するが、画像データごとの対応関係を次のように列記しておく。
【0043】
画像入力部3は、取り扱う画像データがSAR画像データの場合、SAR画像入力部3である。画像入力部3は、取り扱う画像データが光学画像データの場合、光学画像入力部3である。新規画像入力部7は、取り扱う新規の画像データが新規のSAR画像データの場合、新規SAR画像入力部7である。新規画像入力部7は、取り扱う新規の画像データが新規の光学画像データの場合、新規光学画像入力部7である。センサ装置10は、取り扱う画像データ(新規の画像データ)がSAR画像データ(新規のSAR画像データ)の場合、レーダ装置10(SAR)である。センサ装置10は、取り扱う画像データ(新規の画像データ)が光学画像データ(新規の光学画像データ)の場合、撮像装置10である。センサ12は、取り扱う画像データ(新規の画像データ)がSAR画像データ(新規のSAR画像データ)の場合、SAR12である。センサ12は、取り扱う画像データ(新規の画像データ)が光学画像データ(新規の光学画像データ)の場合、撮像素子12である。学習部5が学習するISAR画像データ、SAR画像データ、光学画像データ及びアスペクト角は、シミュレーションで得た模擬データでもよい。同じく、目標類別部9が類別する新規のISAR画像データ、SAR画像データ、光学画像データ及びアスペクト角も、シミュレーションで得た模擬データでもよい。この模擬データで目標類別部9に類別させることによって、学習部5や目標類別部9の性能確認を行うことができる。
【0044】
以上のように実施の形態1に係る画像データ学習装置、これを用いた目標類別装置及びセンサ装置は、アスペクト角に対応する画像データと、目標1の種別とを関連付けて学習する、又は、その学習結果を利用するものであることから、画像データに三次元的要素がない場合でも、アスペクト角から目標1の類別をおこなうことができる。
【符号の説明】
【0045】
1 目標1、2 画像データ学習装置(光学画像データ学習装置、SAR画像データ学習装置、ISAR画像データ学習装置)、3 画像入力部(光学画像入力部、SAR画像入力部、ISAR画像入力部)、4 アスペクト角入力部、5 学習部、6 目標類別装置、7 新規画像入力部(新規光学画像入力部、新規SAR画像入力部、新規ISAR画像入力部)、8 新規アスペクト角入力部、9 目標類別部、10 センサ装置(撮像装置、レーダ装置)、11 追尾装置(追尾レーダ)、12 センサ(撮像素子、合成開口レーダ(SAR)、逆合成開口レーダ(ISAR))、13 走査範囲(撮影範囲)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9