(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】嵌合方法、及び、ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
B25J13/08 Z
(21)【出願番号】P 2020182096
(22)【出願日】2020-10-30
【審査請求日】2023-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木下 敬文
(72)【発明者】
【氏名】竹内 馨
(72)【発明者】
【氏名】安達 大稀
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-168017(JP,A)
【文献】特開2008-108630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 - 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットを用いて、前記第1対象物を第2対象物に嵌合させる嵌合方法であって、
(a)
前記ロボットの制御部が、前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出
し、前記第1対象物が前記第1位置に達した後に前記第1対象物を前記嵌合方向に沿って更に移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた到達閾値以上となった位置である到達位置を検出するとともに、前記第1位置と前記到達位置の間の範囲であって前記到達位置を含まない範囲を許容位置範囲として設定する工程と、
(b)
前記制御部が、前記
到達位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する工程と、
(c)
前記制御部が、前記第2位置が
前記許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する工程と、
を含む、嵌合方法。
【請求項2】
請求項1に記載の嵌合方法であって、
前記判定方向は、複数の方向を含み、
前記工程(b)は、前記複数の方向のそれぞれにおいて前記第2位置を検出し、
前記工程(c)は、前記複数の方向における前記第2位置の平均位置が前記許容位置範囲内にある場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する、嵌合方法。
【請求項3】
請求項1~
2のいずれか一項に記載の嵌合方法であって、
前記第1位置は、前記第1対象物に掛かる力の大きさが第1閾値を超えた後に、前記第1閾値よりも小さい第2閾値を下回ったときの位置である、嵌合方法。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の嵌合方法であって、更に、
前記工程(
a)において前記第1対象物に掛かった前記力の大きさ又は前記第1対象物の位置の経時的変化を記憶するとともに、前記経時的変化の許容範囲を設定する工程を備え、
前記判定条件は、前記工程(
a)において前記第1対象物に掛かった前記力の大きさ又は前記第1対象物の位置の経時的変化が、前記許容範囲内にある、という条件を含む、嵌合方法。
【請求項5】
第1対象物を第2対象物に嵌合させるロボットシステムであって、
ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて前記第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットと、
前記ロボットを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
(a)前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出
し、前記第1対象物が前記第1位置に達した後に前記第1対象物を前記嵌合方向に沿って更に移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた到達閾値以上となった位置である到達位置を検出するとともに、前記第1位置と前記到達位置の間の範囲であって前記到達位置を含まない範囲を許容位置範囲として設定する処理と、
(b)前記
到達位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する処理と、
(c)前記第2位置が
前記許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する処理と、
を実行する、ロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロボットを用いて第1対象物を第2対象物に嵌合させる嵌合方法、及び、ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロボットを用いて2つの対象物の嵌合作業を行い、作業後に対象物が正しく嵌合されているかを検査する嵌合検査方法が開示されている。嵌合の対象物は、メスコネクターとオスコネクターである。この従来技術では、2つのコネクターの嵌合後に、嵌合解除可能な力より小さな引っ張り力でコネクターを解除方向に引き,そのときの力に応じて嵌合状態の良否を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、解除方向に対象物を移動させる際の力に応じて嵌合の良否を判定しているので、対象物同士が固着してしまっているような不良とするべき嵌合であっても、良好と誤判定してしまう可能性があるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の形態によれば、ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットを用いて、前記第1対象物を第2対象物に嵌合させる嵌合方法が提供される。この嵌合方法は、(a)前記ロボットの制御部が、前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出し、前記第1対象物が前記第1位置に達した後に前記第1対象物を前記嵌合方向に沿って更に移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた到達閾値以上となった位置である到達位置を検出するとともに、前記第1位置と前記到達位置の間の範囲であって前記到達位置を含まない範囲を許容位置範囲として設定する工程と、(b)前記制御部が、前記到達位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する工程と、(c)前記制御部が、前記第2位置が前記許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する工程と、を含む。
【0006】
本開示の第2の形態によれば、第1対象物を第2対象物に嵌合させるロボットシステムが提供される。このロボットシステムは、ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて前記第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットと、前記ロボットを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、(a)前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出し、前記第1対象物が前記第1位置に達した後に前記第1対象物を前記嵌合方向に沿って更に移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた到達閾値以上となった位置である到達位置を検出するとともに、前記第1位置と前記到達位置の間の範囲であって前記到達位置を含まない範囲を許容位置範囲として設定する処理と、(b)前記到達位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する処理と、(c)前記第2位置が前記許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する処理と、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態におけるロボットシステムの構成例の説明図。
【
図3】第1実施形態で使用する対象物を示す説明図。
【
図4】実施形態における嵌合処理の手順を示すフローチャート。
【
図5】第1実施形態におけるステップS10の処理手順を示すフローチャート。
【
図6】第1実施形態の嵌合動作における力の経時的変化を示すタイミングチャート。
【
図7】第1実施形態における嵌合と判定の動作を示す説明図。
【
図9】第2実施形態で使用する対象物を示す説明図。
【
図10】第2実施形態におけるステップS10の処理手順を示すフローチャート。
【
図11】第2実施形態における嵌合と判定の動作を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態
図1は、一実施形態におけるロボットシステムの一例を示す説明図である。このロボットシステムは、第1ワークWK11を把持するロボット100と、ロボット100を制御する制御装置200と、情報処理装置300と、第2ワークWK12を載置する架台400とを備える。情報処理装置300は、例えばパーソナルコンピューターである。
図1には、3次元空間の直交座標系を規定する3つの軸X,Y,Zが描かれている。X軸とY軸は水平方向の軸であり、Z軸は鉛直方向の軸である。
【0009】
架台400には、第2ワークWK12を保持するホルダー410が固定されている。ロボット100は、第1ワークWK11を把持して第2ワークWK12に嵌合させる嵌合動作を実行する。嵌合動作については更に後述する。架台400の支柱には、第2ワークWK12の画像を撮影可能なカメラ420が設置されている。カメラ420で撮影された画像は、第2ワークWK12の位置や形状を認識するために使用可能である。なお、カメラ420は、他の場所に設置されていてもよく、ロボット100に設置されていてもよい。また、カメラ420を省略してもよい。
【0010】
ロボット100は、基台110と、アーム120と、を備えている。アーム120は、6つの関節で順次接続されている。アーム120の先端部であるアームエンド122には、力検出部140と、エンドエフェクター150が装着されている。
図1の例では、エンドエフェクター150は、第1ワークWK11を把持するグリッパーである。本開示では、アーム120とエンドエフェクター150を併せた機構を「可動部」と呼ぶ。
【0011】
アーム120は、6つの関節J1~J6で順次接続されている。これらの関節J1~J6のうち、3つの関節J2,J3,J5は曲げ関節であり、他の3つの関節J1,J4,J6はねじり関節である。本実施形態では6軸ロボットを例示しているが、1個以上の関節を有する任意のアーム機構を有するロボットを用いることが可能である。また、本実施形態のロボット100は、垂直多関節ロボットであるが、水平多関節ロボットを使用してもよい。また、本開示は、ロボット以外の装置にも適用可能である。
【0012】
力検出部140は、ロボット100の可動部に掛かる外力を計測する6軸の力覚センサーである。力検出部140は、固有の座標系であるセンサー座標系において互いに直交する3つの検出軸を有し、各検出軸に平行な力の大きさと、各検出軸回りのトルク(力のモーメント)の大きさとを検出する。各検出軸に平行な力を「並進力」と呼ぶ。また、各検出軸回りのトルクを「回転力」と呼ぶ。本開示において、「力」という用語は、並進力と回転力の両方を含む意味で使用される。また、本開示において、ロボット100の可動部に掛かる力は、第1ワークWK11に掛かる力と同義語である。
【0013】
力検出部140は、6軸の力を検出するセンサーである必要はなく、より少ない方向の力を検出するセンサーを使用してもよい。また、力検出部140をアーム120の先端に設ける代わりに、アーム120のいずれか1つ以上の関節に力検出部としての力センサーを設けても良い。なお、「力検出部」は、力を検出する機能を有していればよい。すなわち、「力検出部」は、力覚センサーのように直接的に力を検出する装置でもよく、或いは、IMU(Inertial Measurement Unit,慣性計測装置)や、アーム120のアクチュエーターの電流値から力を検出する装置のように、間接的に力を求める装置でもよい。また、「力検出部」は、ロボット100に外付けされてもよく、ロボット100に内蔵されていてもよい。
【0014】
図2は、情報処理装置300の機能を示すブロック図である。情報処理装置300は、プロセッサー310と、メモリー320と、インターフェイス回路330と、インターフェイス回路330に接続された入力デバイス340及び表示部350と、を有している。インターフェイス回路330には、更に、カメラ420と制御装置200が接続されている。
【0015】
プロセッサー310は、ワークの嵌合動作とその良否の判定処理を実行する嵌合判定部312として機能する。嵌合判定部312の機能は、メモリー320に格納されたコンピュータープログラムをプロセッサー310が実行することによって実現される。但し、嵌合判定部312の機能の一部又は全部をハードウェア回路で実現してもよい。
【0016】
メモリー320には、過去の検査履歴を示す検査履歴データHDと、動作プログラムRPが格納されている。検査履歴とは、嵌合動作と良否判定の履歴を意味する。検査履歴データHDの例については後述する。動作プログラムRPは、ロボット100を動作させる複数の命令で構成されている。動作プログラムRPは、例えば、ロボット100を用いて第1ワークWK11を把持し、第1ワークWK11を第2ワークWK12に嵌合する作業を実行する動作を制御するものとして構成される。
【0017】
本開示において、嵌合の対象となる2つのワークを、「第1対象物」及び「第2対象物」とも呼ぶ。第1実施形態では、第1ワークWK11が「第1対象物」に相当し、第2ワークWK12が「第2対象物」に相当する。また、制御装置200と情報処理装置300が「制御部」に相当する。
【0018】
図3は、第1実施形態で使用する第1ワークWK11と第2ワークWK12を示す説明図である。2つのワークWK11,WK12は、主として樹脂で形成されており、いわゆるスナップフィットにより嵌合する物体である。第1ワークWK11はいわゆるオスコネクターであり、本体BD11と、本体BD11の外周に設けられた複数の係合突起FT11と、複数のリード線LD11とを有している。本体BD11の外面には複数の接点が設けられているが、
図3では図示を省略している。第2ワークWK12はいわゆるメスコネクターであり、本体BD12と、本体BD12の内部に形成された凹部DP12とを有している。凹部DP12の内面には複数の接点が設けられているが、
図3では図示を省略している。凹部DP12には、第1ワークWK11の複数の係合突起FT11と係合する複数の係合凹部FT22が設けられている。凹部DP12の開口部OP12は、第1ワークWK11の複数の係合突起FT11が凹部DP12に
進入する際に抵抗となるように、係合突起FT11の幅よりも小さな開口幅を有する。なお、これらのワークWK11,WK12の形状は一例であり、他の任意の形状を有する対象物を使用できる。
【0019】
第1ワークWK11の本体BD11の先端部には、ロボット100のTCP(ツールセンターポイント)が設定されている。ロボット100のアーム120の位置は、このTCPの位置として検出され、また、TCPの位置を用いてアーム120が制御される。TCPは、第1ワークWK11以外の位置に設定してもよい。この場合にも、エンドエフェクター150で第1ワークWK11を把持した状態では、TCPの位置変化と、第1ワークWK11の位置変化とが同じなので、TCPの位置を第1ワークWK11の位置と見なして、後述する嵌合の良否判定を行うことができる。
【0020】
図4は、実施形態における嵌合処理の手順を示すフローチャートである。ステップS10では、嵌合判定部312が、嵌合動作及び嵌合良否の判定を実行する。このステップS10の詳細手順については後述する。ステップS20では、嵌合が良好であった場合には処理を終了し、嵌合が不良であった場合にはステップS30に進む。ステップS30では、嵌合判定部312がロボット100を制御して、第1ワークWK11を第2ワークWK12から取り外して廃棄する。この際、第2ワークWK12も廃棄してもよい。ステップS40では、嵌合判定部312が、ロボット100を嵌合作業の作業原点に復帰させる。ステップS50では、嵌合判定部312が、ロボット100に別の第1ワークWK11を把持させる。この後、ステップS10に戻り、嵌合動作及び嵌合良否の判定を再度実行する。
図4の処理を繰り返し実行することによって、第1ワークWK11と第2ワークWK12の嵌合作業を順次実行してゆくことができる。
【0021】
図5は、第1実施形態におけるステップS10の処理手順を示すフローチャートであり、
図6は、嵌合動作においてロボット100の可動部に掛かる力の経時的変化を示すタイミングチャート、
図7は、嵌合と判定の動作を示す説明図である。本開示において、ロボット100の可動部に掛かる力は、第1ワークWK11に掛かる力と同義語である。
【0022】
ステップS110では、第1ワークWK11を嵌合方向Dfに移動させて、第2ワークWK12に嵌合させる。この動作は、ステップS120において嵌合が完了したと判定されるまで継続される。
図6に示すように、第1ワークWK11を第2ワークWK12に向けて挿入してゆくと、第1ワークWK11に掛かる力Ftの大きさが一時的に増大して時刻t0で第1閾値F11を超え、その後に力Ftが減少して、時刻t1では第1閾値F11よりも小さい第2閾値F12以下に低下する。その後、第1ワークWK11を更に挿入してゆき、力Ftの大きさが到達閾値Feに達すると、ステップS110における嵌合が完了したものと判断される。なお、閾値F11,F12,Feは予め設定されている。
【0023】
図7に示すように、時刻t1において力Ftの大きさが第2閾値F12を下回ったときのロボット100のTCPの位置P11は、第1ワークWK11の「第1位置P11」として、ロボット100の制御装置200から嵌合判定部312に通知される。この第1位置P11は、2つのワークWK11,WK12が嵌合したと判断される位置である。また、時刻t2において、力Ftの大きさが到達閾値Fe以上となった位置Peは、第1ワークWK11の「到達位置Pe」として、ロボット100の制御装置200から嵌合判定部312に通知される。第1ワークWK11が到達位置Peに達すると、嵌合が完了したものと判断される。
図5のステップS130では、嵌合判定部312が、第1位置P11と到達位置Peを記憶する。
【0024】
ステップS140では、嵌合判定部312が、
図7の右端に示すように第1ワークWK11を解除方向Drに移動させ、ステップS150では、第1ワークWK11に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達したときのTCPの位置P12を検出する。解除方向Drは、嵌合方向Dfとは逆向きの方向である。このときの力の基準値は、第1ワークWK11を第2ワークWK12から解除するのに必要な力よりも弱い力に予め設定されている。このときの位置P12は、第1ワークWK11の「第2位置P12」として嵌合判定部312によって記憶される。第1実施形態において、解除方向Drは、嵌合の良否の判定のために使用される「判定方向」に相当する。
【0025】
ステップS160では、嵌合判定部312が、第2位置P12が第1位置P11に応じて設定される許容位置範囲内にあるか否かを判定する。第1実施形態において、第2位置P12の許容位置範囲は、第1位置P11と到達位置Peの間の範囲として設定される。
図7の例において、3つの位置P11,Pe,P12のZ座標値のみを比較したときに、次の(1)式が成立する場合には、第2位置P12が許容位置範囲に入っているものと判定され、嵌合状態が良好であるものと判定される。
Pe<P12≦P11 …(1)
一方、(1)式が成立しない場合には、第2位置P12が許容位置範囲に入っていないものと判定され、嵌合状態が不良であるものと判定される。なお、第2位置P12が許容位置範囲内にあるか否かの判定は、位置P11,Pe,P12の絶対座標値を用いて行ってもよく、相対座標値を用いて行ってもよい。上記(1)式から理解できるように、許容位置範囲の両端の位置Pe,P11は一致していないので、許容位置範囲は、1つの位置のみでなく、複数の位置を含む範囲として設定される。
【0026】
なお、ステップS140~S160における嵌合の判定において、解除方向Dr以外の方向を判定方向として用いてもよい。この場合にも、判定方向は嵌合方向Dfと異なる方向に設定される。また、複数の判定方向に関して嵌合の判定を実行してもよい。複数の判定方向を使用するときには、複数の判定方向のうちの少なくとも1つの方向において第2位置P12がその許容位置範囲内にある場合に、2つのワークの嵌合状態が良好と判定することが好ましい。こうすれば、嵌合状態の良否の判定をより正確に行うことができる。
【0027】
嵌合状態が良好か否かの判定条件は、以下の2つの条件を含むものとしてもよい。
<第1条件>
第2位置P12が、第1位置P11に応じて設定される許容位置範囲内にあること。
<第2条件>
ステップS110,S120における嵌合動作において、第1ワークWK11に掛かった力の大きさ、又は、第1ワークWK11の位置の経時的変化が、予め設定された許容範囲内にあること。
この場合に、第1条件と第2条件が両方成立した場合に、嵌合状態が良好であると判定され、第1条件と第2条件の少なくとも一方が成立しない場合に、嵌合状態が不良であると判定される。このように、第1条件と第2条件の両方が成立したときに嵌合状態が良好と判定すれば、嵌合の良否を誤判定する可能性を更に低減できる。
【0028】
図8は、第1ワークWK11に掛かる力Ftの経時的変化の許容範囲を示す説明図である。実線で示す力Ftの経時的変化は、
図6に示したものと同じである。嵌合判定部312は、嵌合動作時において第1ワークWK11に掛かった力Ftの大きさの経時的変化を記憶するとともに、その経時的変化の許容範囲を設定する。
図8において、力Ftの経時的変化の許容範囲を示す上限曲線Fuと下限曲線Fdとが設定されている。これらの曲線Fu,Fdの間に力Ftの経時的変化が入っている場合に、上記第2条件が成立するものと判定される。なお、第1ワークWK11の力Ftの大きさの代わりに、第1ワークWK11の位置、すなわち、TCPの位置の経時的変化を用いてもよい。力の経時的変化又はTCPの位置の経時的変化、及び、その許容範囲は、検査履歴データHDとしてメモリー320に保存されている。
【0029】
なお、第1ワークWK11に掛かる力Ft又は第1ワークWK11の位置の経時的変化の許容範囲は、嵌合が良好と判定された時の経時的変化と、嵌合が不良と判定された時の経時的変化の少なくとも一方に基づいて設定することが可能であり、それらの両方に基づいて設定されることが好ましい。このような経時的変化の許容範囲は、機械学習で逐次的に学習して最適化するようにしてもよい。
【0030】
以上のように、第1実施形態では、2つのワークWK11,WK12の嵌合後に、嵌合方向Dfとは逆の解除方向Drに向けて第1ワークWK11を移動させたときの第2位置P12が、第1位置P11に応じて設定される許容位置範囲内にあること、という第1条件を含む判定条件が成立する場合に、嵌合状態が良好と判定する。従って、嵌合の良否を誤判定する可能性を低減できる。
【0031】
B.第2実施形態
図9は、第2実施形態で使用する2つのワークWK21,WK22を示す説明図であり、第2ワークWK22に第1ワークWK21が嵌合している状態を示している。第1ワークWK21は、外径D21の円柱状の外形を有する。ロボット100のTCPは、第1ワークWK21の底面の中央に設定されている。第2ワークWK22は、2つの円筒状の凹部HL21,HL22を有する。第1の凹部HL21は第1ワークWK21を収容するために形成されており、第1の凹部HL21の内径DH21は、第1ワークWK21の外径D21よりも大きな値に設定されている。第2の凹部HL22は、他の目的のために形成されており、第2の凹部HL22の内径DH22は、第1の凹部HL21の内径DH21よりも大きく設定されている。但し、第2の凹部HL22は省略してもよい。なお、第2実施形態では、2つのワークWK21,WK22の嵌合は、スナップフィットではなく、嵌合時に大きな抵抗は生じない。
【0032】
第2実施形態におけるロボットシステムの構成は、
図1及び
図2に示したものと同じである。また、嵌合処理の全体手順は、
図3に示したものと同じである。第2実施形態における嵌合の良否の判定は、第1ワークWK21が、第2ワークWK22の第1の凹部HL21に挿入されているか否かを判定する処理である。
【0033】
図10は、第2実施形態における
図4のステップS10の処理手順を示すフローチャートであり、
図11は、第2実施形態における嵌合と判定の動作を示す説明図である。
図10のステップS210~S260は、第1実施形態の
図5のステップS110~S160にほぼ対応している。但し、第2実施形態において、嵌合の判定のために第1ワークWK21を移動させる方向である判定方向は、第1実施形態における判定方向である解除方向Drとは異なる方向に設定される。
【0034】
ステップS210では、第1ワークWK21を嵌合方向に移動させて、第2ワークWK22に嵌合させる。この動作は、ステップS220において嵌合が完了したと判定されるまで継続される。
図11では明示していないが、嵌合方向は-Z方向、すなわち、鉛直下向き方向である。第2実施形態では、第1ワークWK21に掛かる力が予め定められた閾値以上となったときに嵌合が完了したもの判断される。
図11に示すように、このときのロボット100のTCPの位置P21は、第1ワークWK21の「第1位置P21」として、ロボット100の制御装置200から嵌合判定部312に通知される。
図10のステップS230では、嵌合判定部312が、第1位置P21を記憶する。
【0035】
ステップS240では、嵌合判定部312が、
図11に示すように第1ワークWK21を判定方向Djに移動させ、ステップS250では、第1ワークWK21に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達したときのTCPの位置P22を検出する。判定方向Djは、嵌合方向Dfとは異なる任意の方向として設定可能である。第2実施形態では、判定方向Djは、水平方向である+X方向である。このときの力の基準値は、第1ワークWK21が第2ワークWK22の第1の凹部HL21の内面に接したときに受ける力として予め設定されている。このときの位置P22は、第1ワークWK21の「第2位置P22」として嵌合判定部312によって記憶される。
【0036】
ステップS260では、嵌合判定部312が、第2位置P22が第1位置P21に応じて設定される許容位置範囲内にあるか否かを判定する。第2実施形態において、第2位置P22の許容位置範囲は、第1位置P21の座標値と第2位置P22の座標値との差分の絶対値|P22-P21|が、ゼロより大きく、かつ、第1の凹部HL21の内径DH21と第1ワークWK21の外径D21との差分(DH21-D21)未満となる範囲として設定される。例えば、位置P21,P22のX座標値のみを比較したときに、次の(2)式が成立する場合には、第2位置P22が許容位置範囲に入っているものと判定され、嵌合状態が良好であるものと判定される。
0<|P22-P21|<(DH21-D21) …(2)
ここで、DH21,D21の値としては、第1ワークWK21と第2ワークWK22の設計値が使用される。
【0037】
上記(2)式が成立しない場合には、第2位置P22が許容位置範囲に入っていないものと判定され、嵌合状態が不良であるものと判定される。なお、第2位置P22が許容位置範囲内にあるか否かの判定は、位置P21,P22の絶対座標値を用いて行ってもよく、相対座標値を用いて行ってもよい。
【0038】
ワークWK21,WK22にはある程度の変形が発生するので、第2位置P22の許容位置範囲を決定する際には、ワークWK21,WK22の変形によるズレすなわちオフセットを考慮してもよい。具体的には、上記(2)式の右辺の項(DH21-D21)に、オフセットの成分を追加してもよい。この場合に、上記(2)式は以下の(3)式に拡張できる。
0<|P22-P21|<(DH21-D21+α) …(3)
ここで、αは0以上の予め定められた値である。
この(3)式で与えられる第2位置P22の許容位置範囲も、第1位置P21に応じて設定された範囲に相当する。
【0039】
なお、ステップS240~S260における嵌合の判定は、複数の判定方向に関して実行してもよい。例えば、判定方向Djを-X方向とした場合についても嵌合の良否判定を行ってもよく、+X方向や-X方向以外の他の判定方向についても嵌合の良否判定を行ってもよい。第2実施形態では、判定方向Djは、嵌合方向に直交する方向に設定することが好ましいが、ワークの形状によっては、嵌合方向に直交する方向や嵌合方向と逆の解除方向以外の方向を判定方向Djとして設定することも可能である。また、2番目以降の判定方向に関して嵌合の判定を実行する場合には、第1位置P21の座標は、嵌合の完了時に決定されていた第1位置P21の座標をそのまま使用し、第2位置P22の座標だけを変更することが好ましい。複数の判定方向を使用して嵌合の良否判定を行えば、より正確に判定を行うことが可能である。
【0040】
複数の判定方向を使用するときには、以下のいずれかの判定方法を採用可能である。
<判定方法1>
少なくとも1つの判定方向において第2位置P22がその許容位置範囲内にある場合に、嵌合状態が良好と判定する。
<判定方法2>
複数の判定方向のすべてにおいて第2位置P22がその許容位置範囲内にある場合に、嵌合状態が良好と判定する。
<判定方法3>
複数の判定方向における第2位置P22の平均位置がその許容位置範囲内にある場合に、嵌合状態が良好と判定する。
【0041】
上記判定方法1又は判定方法2を使用する場合には、上記(3)式を使用して許容位置範囲内にあるか否かを判定できる。一方、判定方法3を使用する場合には、次式を使用して許容位置範囲内にあるか否かを判定できる。
0<|P22ave-P21|<(DH21-D21+α)/2 …(4)
ここで、P22aveは、複数の判定方向に沿って第2ワークWK21を移動させたときの第2位置P22の平均位置座標であり、P21は、嵌合の完了時に決定されていた第1位置P21の座標である。右辺の(DH21-D21+α)/2は、一つの判定方向における第1ワークWK21の移動で期待される移動量の上限を示している。
【0042】
第2実施形態における嵌合の良否判定では、上記判定方法3を使用することができる。例えば、嵌合直後の状態が
図11の右図のような状態にある場合には、第2位置P22が第1位置P21から変わらないので上記(3)式や(4)式が成立せず、嵌合状態が不良であると判定されてしまう可能性がある。そこで、この場合には最終的な判定を保留して、判定方向Djを逆方向に変えて嵌合の良否判定を再度行うことが好ましい。2回目の良否判定において、第2位置P22が第1位置P21から変化して上記(4)式が成立した場合には、嵌合が良好と判定される。一方、2回目の良否判定においても第2位置P22が第1位置P21から変わらない場合や、第2位置P22が過度に大きく変わってしまった場合には、上記(4)式が成立しないので、嵌合状態が不良と判定される。実際の適用では、ワークの形状や判定条件の式を考慮して、上述した判定方法1~3のいずれを採用するかを予め決定しておくことが好ましい。
【0043】
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、以下の第1条件と第2条件の両方が成立したときに、嵌合が良好であると判定してもよい。
<第1条件>
第2位置P22が、第1位置P21に応じて設定される許容位置範囲内にあること。
<第2条件>
ステップS210,S220における嵌合動作において、第1ワークWK21に掛かった力の大きさ、又は、第1ワークWK21の位置の経時的変化が、予め設定された許容範囲内にあること。
【0044】
以上のように、第2実施形態においても、2つのワークWK21,WK22の嵌合後に、嵌合方向Dfとは異なる判定方向Djに向けて第1ワークWK21を移動させたときの第2位置P22が、第1位置P21に応じて設定される許容位置範囲内にあること、という第1条件を含む判定条件が成立する場合に、嵌合状態が良好と判定する。従って、嵌合の良否を誤判定する可能性を低減できる。
【0045】
・他の実施形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0046】
(1)本開示の第1の形態によれば、ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットを用いて、前記第1対象物を第2対象物に嵌合させる嵌合方法が提供される。この嵌合方法は、(a)前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出する工程と、(b)前記第1位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する工程と、(c)前記第2位置が、前記第1位置に応じて設定される許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する工程と、を含む。
この嵌合方法によれば、嵌合方向とは異なる判定方向に向けて第1対象物を移動させたときの第2位置が第1位置から予め定められた許容位置範囲内にあること、を含む判定条件が成立する場合に嵌合状態が良好と判定するので、嵌合の良否を誤判定する可能性を低減できる。
【0047】
(2)上記嵌合方法において、前記工程(a)は、前記第1対象物が前記第1位置に達した後に前記第1対象物を前記嵌合方向に沿って更に移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた到達閾値以上となった位置である到達位置を検出する工程を含み、前記判定方向は、前記嵌合方向と逆の方向である解除方向であり、前記許容位置範囲は、前記第1位置と前記到達位置の間に設定された範囲であるものとしてもよい。
この嵌合方法によれば、第2位置が第1位置と到達位置の間の許容位置範囲内にあるか否かに応じて、嵌合状態が良好か否かを判定できる。
【0048】
(3)上記嵌合方法において、前記判定方向は、複数の方向を含み、前記工程(b)は、前記複数の方向のそれぞれにおいて前記第2位置を検出し、前記工程(c)は、前記複数の方向における前記第2位置の平均位置が前記許容位置範囲内にある場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定するものとしてもよい。
この嵌合方法によれば、複数の方向について判定を行うので、嵌合状態の良否の判定をより正確に行うことができる。
【0049】
(4)上記嵌合方法において、前記第1位置は、前記第1対象物に掛かる力の大きさが第1閾値を超えた後に、前記第1閾値よりも小さい第2閾値を下回ったときの位置であるものとしてもよい。
この嵌合方法によれば、第1対象物と第2対象物がスナップフィットする場合に、第1位置を正しく判定できる。
【0050】
(5)上記嵌合方法は、更に、前記工程(b)において前記第1対象物に掛かった前記力の大きさ又は前記第1対象物の位置の経時的変化を記憶するとともに、前記経時的変化の許容範囲を設定する工程を備え、前記判定条件は、前記工程(b)において前記第1対象物に掛かった前記力の大きさ又は前記第1対象物の位置の経時的変化が、前記許容範囲内にある、という条件を含むものとしてもよい。
この嵌合方法によれば、第2位置が第1位置から予め定められた許容位置範囲内にあること、という第1の条件と、第1対象物に掛かった力の大きさ又はその位置の経時的変化が許容範囲内にある、という第2の条件の両方が成立したときに嵌合状態が良好と判定するので、嵌合の良否を誤判定する可能性を低減できる。
【0051】
(6)本開示の第2の形態によれば、第1対象物を第2対象物に嵌合させるロボットシステムが提供される。このロボットシステムは、ロボットアームと前記ロボットアームに設けられて前記第1対象物を把持するエンドエフェクターとを含む可動部と、前記可動部に加えられた力を検出する力検出部と、を有するロボットと、前記ロボットを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、(a)前記第1対象物を嵌合方向へ移動させて、前記第1対象物と前記第2対象物とが嵌合したと判断された位置である第1位置を検出する処理と、(b)前記第1位置から、前記嵌合方向とは異なる判定方向に向けて前記第1対象物を移動させて、前記第1対象物に掛かる力の大きさが予め定められた基準値に達した位置である第2位置を検出する処理と、(c)前記第2位置が、前記第1位置に応じて設定される許容位置範囲内にあること、という条件を含む予め定められた判定条件が成立する場合に、前記第1対象物と前記第2対象物の嵌合状態が良好と判定する処理と、を実行する。
このロボットシステムによれば、嵌合方向とは異なる判定方向に向けて第1対象物を移動させたときの第2位置が第1位置から予め定められた許容位置範囲内にあること、を含む判定条件が成立する場合に嵌合状態が良好と判定するので、嵌合の良否を誤判定する可能性を低減できる。
【0052】
本開示は、上記以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、ロボットとロボット制御装置とを備えたロボットシステム、ロボット制御装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0053】
100…ロボット、110…基台、120…アーム、122…アームエンド、140…力検出部、150…エンドエフェクター、200…制御装置、300…情報処理装置、310…プロセッサー、312…嵌合判定部、320…メモリー、330…インターフェイス回路、350…表示部、400…架台、410…ホルダー、420…カメラ