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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/519 20210101AFI20241008BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20241008BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20241008BHJP
【FI】
H01M50/519
H01M50/284
H01M50/583
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020190952
(22)【出願日】2020-11-17
(65)【公開番号】P2022080022
(43)【公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 修哉
(72)【発明者】
【氏名】中山 治
(72)【発明者】
【氏名】森田 光俊
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-026285(JP,A)
【文献】特開2019-057498(JP,A)
【文献】特開2019-033090(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0135970(US,A1)
【文献】特開2016-211851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に長い複数の蓄電素子の前側および後側に取り付けられる配線モジュールであって、
前記複数の蓄電素子の電極端子に接続されるバスバーと、
電線と、
前記バスバーと前記電線の一端とを接続する回路基板と、を備え、
前記回路基板には、導電路が配索され、
前記導電路は、前記バスバー側に接続されるバスバー側ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記バスバー側ランドと前記電線ランドの間に設けられるヒューズ部と、を備え
前記電線の一部は、前後方向に延びて配索されている、配線モジュール。
【請求項2】
前記バスバーと、前記回路基板と、前記電線と、を保持するプロテクタを備え、
前記プロテクタは、前記電線を係止する電線係止部を備えている、請求項1に記載の配線モジュール。
【請求項3】
前記電線係止部は、1つの前記電線ランドにつき2つ設けられ、前記電線ランドの両側に配されている、請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項4】
複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、
前記複数の蓄電素子の電極端子に接続されるバスバーと、
電線と、
前記バスバーと前記電線の一端とを接続する回路基板と、を備え、
前記回路基板には、導電路が配索され、
前記導電路は、前記バスバー側に接続されるバスバー側ランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記バスバー側ランドと前記電線ランドの間に設けられるヒューズ部と、を備え
前記バスバーと、前記回路基板と、前記電線と、を保持するプロテクタを備え、
前記プロテクタは、前記電線を係止する電線係止部を備え、
前記電線係止部は、1つの前記電線ランドにつき2つ設けられ、前記電線ランドの両側に配されている、配線モジュール。
【請求項5】
前記回路基板は、被係止部を有し、
前記プロテクタは、前記被係止部と係止する基板係止部を備えている、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項6】
前記電線の他端が接続されるコネクタを備え、
前記コネクタは、前記プロテクタに保持されている、請求項2から請求項のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項7】
前記ヒューズ部は、チップヒューズを有し、
前記チップヒューズと前記導電路との接続部分は、絶縁樹脂に覆われている、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項8】
前記回路基板は、フレキシブルプリント基板であり、
前記ヒューズ部は、パターンヒューズで構成されている、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項9】
少なくとも1つの前記回路基板には、前記バスバー側ランド、前記電線ランド、および前記ヒューズ部が複数設けられている、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【請求項10】
車両に搭載されて用いられる車両用の配線モジュールであって、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の配線モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車等に用いられる高圧のバッテリーパックは、通常、多数のバッテリが積層され、配線モジュールによって直列あるいは並列に電気接続されている。このような配線モジュールとして、従来、特開2019-23996号公報(下記特許文献1)に記載のバッテリ接続モジュールが知られている。特許文献1に記載のバッテリ接続モジュールは、バスバーと、バスバーに接続されるフレキシブル回路基板と、を備えて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-23996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の構成では、フレキシブル回路基板は、バッテリの積層方向にのびる本体と、本体の中央部に設けられる中空帯と呼ばれる孔と、本体から凸状をなして延在するL字型可撓性アームと、を備えている。フレキシブル回路基板は、一般に、定尺と呼ばれる方形の基板を打ち抜くことで個片に形成されるが、上記のような孔や凹凸を有する長大なフレキシブル回路基板は、定尺1枚当たりの取り数が少なく、製造コストが増大するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の配線モジュールは、複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、前記複数の蓄電素子の電極端子に接続されるバスバーと、電線と、前記バスバーと前記電線の一端とを接続する回路基板と、を備え、前記回路基板には、導電路が配索され、前記導電路は、前記バスバーに接続されるバスバーランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記バスバーランドと前記電線ランドの間に設けられるヒューズ部と、を備えている、配線モジュールである。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、製造コストの削減が可能な配線モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態1にかかる蓄電モジュールが搭載された車両を示す模式図である。
図2図2は、蓄電モジュールの斜視図である。
図3図3は、蓄電モジュールの正面図である。
図4図4は、蓄電素子の斜視図である。
図5図5は、回路基板を示す蓄電モジュールの拡大正面図である。
図6図6は、絶縁被覆を有する第2電線被係止部を示す蓄電モジュールの拡大正面図である。
図7図7は、図3のA-A断面図である。
図8図8は、図3のB-B断面図である。
図9図9は、図5のC-C断面図である。
図10図10は、図5のD-D断面図である。
図11図11は、図5のE-E断面図である。
図12図12は、図5のF-F断面図である。
図13図13は、図5のG-G断面図である。
図14図14は、定尺から打ち抜かれる回路基板を示す模式図である。
図15図15は、定尺から打ち抜かれるT字状回路基板を示す模式図である。
図16図16は、実施形態2にかかる回路基板を示す蓄電モジュールの拡大正面図である。
図17図17は、実施形態3にかかる回路基板を示す蓄電モジュールの拡大正面図である。
図18図18は、実施形態4にかかる回路基板を示す蓄電モジュールの拡大正面図である。
図19図19は、図18のH-H断面図である。
図20図20は、実施形態5にかかる蓄電モジュールの斜視図である。
図21図21は、回路基板を示す蓄電モジュールの拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
【0009】
(1)本開示の配線モジュールは、複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、前記複数の蓄電素子の電極端子に接続されるバスバーと、電線と、前記バスバーと前記電線の一端とを接続する回路基板と、を備え、前記回路基板には、導電路が配索され、前記導電路は、前記バスバーに接続されるバスバーランドと、前記電線に接続される電線ランドと、前記バスバーランドと前記電線ランドの間に設けられるヒューズ部と、を備えている。
【0010】
このような構成によると、配線モジュールには回路基板に加えて電線が設けられるため、電線が設けられない場合に比べて、回路基板の使用量を低減したり、回路基板の形状を最適化したりすることができる。したがって、配線モジュールの製造コストを削減することができる。
【0011】
(2)前記バスバーと、前記回路基板と、前記電線と、を保持するプロテクタを備え、前記プロテクタは、前記電線を係止する電線係止部を備えていることが好ましい。
【0012】
このような構成によると、電線をプロテクタに係止することができる。
【0013】
(3)前記電線係止部は、1つの前記電線ランドにつき2つ設けられ、前記電線ランドの両側に配されていることが好ましい。
【0014】
このような構成によると、電線と電線ランドとを電気的に接続することが容易になる。
【0015】
(4)前記回路基板は、被係止部を有し、前記プロテクタは、前記被係止部と係止する基板係止部を備えていることが好ましい。
【0016】
このような構成によると、回路基板をプロテクタに係止することができる。
【0017】
(5)前記電線の他端が接続されるコネクタを備え、前記コネクタは、前記プロテクタに保持されていることが好ましい。
【0018】
このような構成によると、コネクタによって複数の蓄電素子の電気信号を外部に取り出すことができる。
【0019】
(6)前記ヒューズ部は、チップヒューズを有し、前記チップヒューズと前記導電路との接続部分は、絶縁樹脂に覆われていることが好ましい。
【0020】
このような構成によると、回路基板上に結露による水滴等が形成されるような環境下でも、導電路の短絡を抑制できる。
【0021】
(7)前記回路基板は、フレキシブルプリント基板であり、前記ヒューズ部は、パターンヒューズで構成されていることが好ましい。
【0022】
このような構成によると、フレキシブルプリント基板の製造過程においてヒューズ部を構成できる。
【0023】
(8)少なくとも1つの前記回路基板には、前記バスバーランド、前記電線ランド、および前記ヒューズ部が複数設けられていることが好ましい。
【0024】
このような構成によると、配線モジュールに用いる回路基板の数を減らすことができるため、配線モジュールの組み付けの作業性を向上できる。
【0025】
(9)上記の配線モジュールは、前後方向に長い前記複数の蓄電素子の前側および後側に取り付けられる配線モジュールであって、前後方向にのびて配索される前記電線を備えていてもよい。
【0026】
このような構成によると、配線モジュールは前後方向にのびて配索される電線を備えているため、配線モジュールの製造コストを削減できる。
【0027】
(10)上記の配線モジュールは、車両に搭載されて用いられる車両用の配線モジュールである。
【0028】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0029】
<実施形態1>
本開示の実施形態1について、図1から図15を参照しつつ説明する。本実施形態の配線モジュール20を備えた蓄電モジュール10は、例えば、図1に示すように、車両1に搭載される蓄電パック2に適用される。蓄電パック2は、電気自動車またはハイブリッド自動車等の車両1に搭載されて、車両1の駆動源として用いられる。以下の説明においては、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略する場合がある。
【0030】
図1に示すように、車両1の中央付近には蓄電パック2が配設されている。車両1の前部にはPCU3(Power Control Unit)が配設されている。蓄電パック2とPCU3とは、ワイヤーハーネス4によって接続されている。蓄電パック2とワイヤーハーネス4とは図示しないコネクタによって接続されている。蓄電パック2は複数の蓄電素子11を備えた蓄電モジュール10を有する。蓄電モジュール10(および配線モジュール20)は、任意の向きで搭載可能であるが、以下では、図1図14、および図15を除き、矢線Zの示す方向を上方、矢線Xの示す方向を前方、矢線Yの示す方向を左方として説明する。
【0031】
蓄電モジュール10は、図2に示すように、左右方向に並べられた複数の蓄電素子11と、複数の蓄電素子11の前側および後側に取り付けられる配線モジュール20と、を備える。蓄電素子11は、図4に示すように、前後方向に長く、左右方向に扁平な形状をなしている。蓄電素子11の内部には、蓄電要素(図示せず)が収容されている。蓄電素子11の前後方向の両側には、一対の電極端子12が配置され、互いに反対方向を向くようにして突出している。一対の電極端子12は、板状をなし、互いに反対の極性を有している。
【0032】
[配線モジュール]
図3に示すように、本実施形態の配線モジュール20は、電極端子12に接続されるバスバー30と、電線40と、バスバー30と電線40の一端43とを接続する回路基板50と、バスバー30と電線40と回路基板50とを保持するプロテクタ70と、を備えている。図2に示すように、配線モジュール20は、複数の蓄電素子11の前側および後側に取り付けられる。以下では、複数の蓄電素子11の前側に配される配線モジュール20の構成について詳細に説明し、複数の蓄電素子11の後側に配される配線モジュール20の構成については重複する説明を省略する。
【0033】
[プロテクタ]
図2に示すように、本実施形態の配線モジュール20には、複数の蓄電素子11の前側と後側に配される2つのプロテクタ70が設けられている。プロテクタ70は、絶縁性の合成樹脂からなり、板状をなしている。図3に示すように、プロテクタ70の上下方向の中央部には、左右方向に並列して、電極受け部71が設けられている。電極受け部71は、前後方向に貫通形成され、上下に長い矩形状をなしている。プロテクタ70の上側には、バスバー30を保持する溝部72が設けられている。プロテクタ70の下側には、図9に示すように、バスバー30のバスバー側接続部32の先端を受け入れる位置決め孔73が設けられている。
【0034】
図2および図3に示すように、プロテクタ70の上側における左右方向中央位置には、前方に突出してコネクタ保持部74が設けられている。コネクタ保持部74は、後述するコネクタ75を保持する部材であって、複数の蓄電素子11の前側に配されるプロテクタ70にのみ設けられている。図7に示すように、コネクタ保持部74は、上下方向に撓み変形可能な一対の弾性片76と、弾性片76に設けられるコネクタ係止部76Aと、を備えている。図8に示すように、コネクタ保持部74は、さらにコネクタ75を装着するためのコネクタ装着凹部77を有している。
【0035】
[電線係止部]
図3に示すように、プロテクタ70の左右方向中央位置よりやや左方(図示右方)には、上下方向にのびる配索凹部78が設けられている。配索凹部78は複数の蓄電素子11側に凹んで形成されており(図2参照)、電線40を複数本まとめて上下方向に配索することができるようになっている。配索凹部78の下方には、電線40を1本ずつ係止するための電線係止部79が左右方向に並列して設けられている。図5に示すように、電線係止部79は、後述する回路基板50の1つの電線ランド59につき2つ設けられ、電線ランド59の左右方向における両側に配されるようになっている。電線ランド59の両側に位置する電線係止部79のうち、一方は第1電線係止部80とされ、他方は第2電線係止部81とされている。図12に示すように、第1電線係止部80は、上下方向に対向して配される一対の係止爪80Aを有している。図13に示すように、第2電線係止部81は、左右方向(図示紙面垂直方向)に貫通形成された挿通孔81Aを有している。
【0036】
図3に示すように、電線係止部79の下方には、電線40の配索に供される配索用係止部82が左右方向に並列して設けられている。配索用係止部82は、第1電線係止部80と同様の形状を有している。図5に示すように、第1電線係止部80と第2電線係止部81との中間位置の上方には、前方に突出する基板係止部83が設けられている。図11に示すように、基板係止部83は、突起状をなして形成され、先端の傘部83Aの外径が基端側の軸部83Bよりも大きくなっている。
【0037】
[バスバー]
バスバー30は、板状の形状をなし、導電性の金属板を加工することにより形成されている。図3に示すように、バスバー30は、板厚方向が左右方向となるように、プロテクタ70の上側に設けられた溝部72に保持される。バスバー30の中央部分は、電極端子12が接続されるバスバー本体部31となっている。バスバー30の下部にはバスバー側接続部32が設けられている。図9に示すように、バスバー側接続部32は、回路基板50の接続孔53に挿通され、バスバーランド58に半田付けされる(詳細後述)。接続孔53に挿通されたバスバー側接続部32の先端は位置決め孔73に受け入れられ、バスバー30はプロテクタ70に対して位置決めされる。
【0038】
図2に示すように、配線モジュール20を複数の蓄電素子11の前側および後側に取り付ける際、電極端子12は、プロテクタ70の電極受け部71に挿通され、バスバー本体部31に当接するように適宜折り曲げられた後、レーザー溶接により電極端子12とバスバー本体部31とが接続される。
【0039】
[回路基板、係止孔]
図5に示すように、回路基板50は、方形状をなす本体部51と、本体部51から下方に凸状をなして設けられる凸部52と、を有している。本体部51には、バスバー30のバスバー側接続部32が挿通される接続孔53と、プロテクタ70の基板係止部83が挿通される係止孔54と、が形成されている。ここで、係止孔54の内壁は、被係止部の一例である。すなわち、係止孔54の内壁と基板係止部83が係止し、回路基板50がプロテクタ70に組み付けられるようになっている。接続孔53は本体部51の外縁に近い位置に配され、係止孔54は本体部51の中央部に配されている。本実施形態の回路基板50は、バスバー30と同数設けられている。
【0040】
[導電路]
本実施形態の回路基板50は可撓性を有するフレキシブルプリント基板とされており、図9に示すように、ベースフィルム55と、ベースフィルム55の表面に配索された導電路56と、導電路56を被覆するカバーレイフィルム57と、を備えている。ベースフィルム55及びカバーレイフィルム57は、絶縁性と柔軟性を有するポリイミド等の合成樹脂からなる。導電路56は、銅や銅合金等の金属箔により構成されている。図5に示すように、導電路56は、バスバー30に接続されるバスバーランド58と、電線40に接続される電線ランド59と、バスバーランド58と電線ランド59の間に設けられるヒューズ部60と、を備えている。
【0041】
[バスバーランド、電線ランド]
図5および図9に示すように、バスバーランド58は、接続孔53の周囲に形成され、導電路56の一端に配されている。バスバーランド58は、接続孔53に挿通されたバスバー30のバスバー側接続部32と半田S1により電気的に接続されるようになっている。図5に示すように、電線ランド59は、凸部52の中央部に形成され、導電路56の他端に配されている。電線ランド59は、凸部52を左右方向に横切るように配される電線40の芯線41と半田S2により電気的に接続されるようになっている。
【0042】
[ヒューズ部、チップヒューズ、絶縁樹脂]
図5に示すように、導電路56において、バスバーランド58から電線ランド59に至る途中の部分には、ヒューズ部60が設けられている。図10に示すように、本実施形態のヒューズ部60は、チップヒューズ61を有しており、チップヒューズ61と導電路56とは半田S3により接続されている。詳細には、チップヒューズ61の一対の電極62のうち一方がバスバーランド58側の導電路56Aに接続され、他方が電線ランド59側の導電路56Bに接続されている(図5参照)。チップヒューズ61と導電路56との接続部分は、絶縁樹脂63に覆われている。ここで、チップヒューズ61と導電路56との接続部分とは、少なくともチップヒューズ61全体と、半田S3と、チップヒューズ61の電極62に接続される導電路56の端部であって、カバーレイフィルム57に覆われていない部分と、を含むものとする。
【0043】
ヒューズ部60が設けられることにより、蓄電モジュール10が接続される外部回路に不具合が生じて、導電路56同士が短絡し過電流が発生した場合であっても、蓄電素子11から導電路56に過電流が流れることを制限することができる。また、絶縁樹脂63がチップヒューズ61と導電路56との接続部分を覆っているため、結露により水滴等が回路基板50上に生じた場合であっても、導電路56の短絡を抑制することができる。
【0044】
[電線、電線の一端、電線の他端]
図12に示すように、電線40は、芯線41と、芯線41を覆う絶縁被覆42と、を有している。図3に示すように、プロテクタ70の下側に配される電線40の端部は、電線40の一端43とされている。電線40の一端43と反対側の端部は、電線40の他端47とされ、コネクタ75に接続されている。図5に示すように、電線40の一端43は、回路基板50の電線ランド59に接続されている。電線40の一端43において、電線ランド59と接続される芯線41の両側には、プロテクタ70の電線係止部79により係止される電線被係止部44が設けられている。電線被係止部44のうち電線40の他端47側(すなわちコネクタ75側)に配されるものは第1電線被係止部45とされ、もう一方は第2電線被係止部46とされている。図12に示すように、第1電線被係止部45は、第1電線係止部80の係止爪80Aにより係止される。第1電線被係止部45は絶縁被覆42を有しているため、係止爪80Aにより第1電線被係止部45の芯線41が傷つけられることが抑制される。これにより、コネクタ75とバスバーランド58との電気的接続が損なわれないようにされている。
【0045】
第2電線被係止部46は、図13に示すように、芯線41のみから構成することができ、第2電線係止部81の挿通孔81Aに挿通されることで係止される。芯線41が複数の素線からなる場合には、第2電線被係止部46の芯線41を半田等でコーティングしておくことが好ましい。これにより、素線がばらけて広がることがないため、第2電線被係止部46を第2電線係止部81に係止しやすくなる。また、図6に示すように、第2電線被係止部46が絶縁被覆42を有する構成としても、同様の効果が得られる。
【0046】
図3に示すように、電線40は、配索凹部78や配索用係止部82によりプロテクタ70の所定位置に配索されるようになっている。これにより、電線40の一端43と回路基板50との接続が、他の電線40によって阻害されにくくなる。
【0047】
図2および図3に示すように、コネクタ75から引き出された電線40の一部は、複数の蓄電素子11の上面において後方へと配索されており、上記と同様に、複数の蓄電素子11の後側に配された回路基板50に接続されている。このように、本実施形態では、長い電線40を前後方向に配索することで、複数の蓄電素子11の前後に取り付けられる配線モジュール20を構成しているため、例えば、電線を用いないで回路基板により同様の配線モジュールを構成する場合と比べて、配線モジュール20の製造コストを削減することができる。
【0048】
[コネクタ]
コネクタ75は、絶縁性の合成樹脂製であって、図2に示すように、ブロック状をなしている。図8に示すように、コネクタ75は、コネクタ装着凹部77に装着されており、左右方向に移動しないようになっている。図7に示すように、コネクタ75は、上方からコネクタ係止部76Aにより係止されることにより、プロテクタ70に保持されている。コネクタ75の内部には、図示しない雌端子が収容されるようになっている。図3に示すように、雌端子に接続された電線40はコネクタ75の左側から引き出されている。雄端子を有する相手側コネクタ(図示せず)は、コネクタ75の右方から嵌合されるようになっている。相手側コネクタは、図示しない電線を介して外部のECU(Electronic Control Unit)等に接続されている。ECUは、マイクロコンピュータ、素子等が搭載されたものであって、各蓄電素子11の電圧、電流、温度等の検知や、各蓄電素子11の充放電制御コントロール等を行うための機能を備えた周知の構成のものである。
【0049】
[回路基板の取り数]
本実施形態では、図5に示すように、バスバーランド58と、ヒューズ部60と、電線ランド59と、を形成するために必要最小限の寸法で回路基板50が形成されている。また、図3に示すように、プロテクタ70上に配索され、コネクタ75と回路基板50とを接続する導体として安価な電線40が用いられている。このような構成によれば、バスバー30の電気的な接続およびヒューズ部60の形成を回路基板50により良好に行いつつ、配線モジュール20における回路基板50の使用量を低減することができる。また、このような構成では回路基板50はコンパクトで凹凸の少ない形状となるため、図14に示すように、定尺SSに対してロスを減らして多くの回路基板50(概形のみ示す)を形成することができる。すなわち、定尺SS1枚あたりの回路基板50の取り数を増やすことができる。したがって、配線モジュール20の製造コストを削減することが可能となる。
【0050】
一方で、本実施形態で使用される電線40を廃止して、同様の配線モジュールを製造する場合を仮定すると、図15に示すように、T字状回路基板50T(概形のみ示す)を形成する必要がある。なお、ここでは簡単のため、複数の蓄電素子11の前側に配される回路基板のみについて考える。T字状回路基板50Tを定尺SSから形成する場合、定尺SSに対するロスが多くなり、定尺SS1枚あたりのT字状回路基板50Tの取り数が非常に少なくなってしまう。よって、配線モジュールの製造コストが増大する。
【0051】
本実施形態は以上のような構成であって、以下に配線モジュール20の組み付けの一例を示す。
まず、ヒューズ部60が予め設けられた回路基板50をプロテクタ70に組み付ける。基板係止部83の傘部83Aを回路基板50の係止孔54に挿通し、回路基板50が軸部83Bで軸支された状態とする(図11参照)。凸部52を電線係止部79の間に配し、接続孔53を位置決め孔73と合わせることで、回路基板50をプロテクタ70の所定位置に配置する(図5参照)。回路基板50として、可撓性を有するフレキシブルプリント基板を採用しているため、回路基板50のプロテクタ70への組み付けを容易に行うことができる。
【0052】
バスバー30をプロテクタ70に組み付ける。バスバー30の上部を溝部72に挿入しつつ(図3参照)、バスバー接続部32を回路基板50の接続孔53に挿通し、プロテクタ70の位置決め孔73に挿入する(図9参照)。次いで、バスバー接続部32とバスバーランド58との半田付けがされる。
【0053】
次に、電線40が接続されたコネクタ75をプロテクタ70のコネクタ保持部74に取り付ける。コネクタ75の左側部分をコネクタ保持部74に対して前方から後方へと押し付けると、弾性片76が撓み、コネクタ75がコネクタ装着凹部77に収容され、コネクタ係止部76Aによりコネクタ75が上方から係止される(図7および図8参照)。そして、電線40をプロテクタ70の所定位置に配索する(図3参照)。最後に、電線係止部79に電線40の電線被係止部44を係止し、芯線41をバスバーランド58に半田付けすることで、配線モジュール20の組み付けが完了する(図5参照)。
【0054】
なお、電線40をプロテクタ70上に配索する工程および電線40をバスバーランド58に半田付けする工程に関しては、プロテクタ70を複数の蓄電素子11の前後に取り付けて電極端子12とバスバー30とを接続した後で、行うことも考えられる。例えば、蓄電素子11が非常に長い場合等には、完全に組み付けられた配線モジュール20の取り回しがよくないことがあるからである。
【0055】
[実施形態1の作用効果]
実施形態1によれば、以下の作用、効果を奏する。
実施形態1にかかる配線モジュール20は、複数の蓄電素子11に取り付けられる配線モジュール20であって、複数の蓄電素子11の電極端子12に接続されるバスバー30と、電線40と、バスバー30と電線40の一端43とを接続する回路基板50と、を備え、回路基板50には、導電路56が配索され、導電路56は、バスバー30に接続されるバスバーランド58と、電線40に接続される電線ランド59と、バスバーランド58と電線ランド59の間に設けられるヒューズ部60と、を備えている。
【0056】
上記の構成によれば、配線モジュール20には回路基板50に加えて電線40が設けられるため、電線40が設けられない場合に比べて、回路基板50の使用量を低減したり、回路基板50の形状を最適化したりすることができる。したがって、配線モジュール20の製造コストを削減することができる。
【0057】
実施形態1では、バスバー30と、回路基板50と、電線40と、を保持するプロテクタ70を備え、プロテクタ70は、電線40を係止する電線係止部79を備えている。
【0058】
上記の構成によれば、電線40をプロテクタ70に係止することができる。
【0059】
実施形態1では、電線係止部79は、1つの電線ランド59につき2つ設けられ、電線ランド59の両側に配されている。
【0060】
上記の構成によれば、電線40と電線ランド59とを電気的に接続することが容易になる。
【0061】
実施形態1では、回路基板50は、係止孔54を有し、プロテクタ70は、係止孔54の内壁と係止する基板係止部83を備えている。
【0062】
上記の構成によれば、回路基板50をプロテクタ70に係止することができる。
【0063】
実施形態1では、電線40の他端47が接続されるコネクタ75を備え、コネクタ75は、プロテクタ70に保持されている。
【0064】
上記の構成によれば、コネクタ75によって複数の蓄電素子11の電気信号を外部に取り出すことができる。
【0065】
実施形態1では、ヒューズ部60は、チップヒューズ61を有し、チップヒューズ61と導電路56との接続部分は、絶縁樹脂63に覆われている。
【0066】
上記の構成によれば、回路基板50上に結露による水滴等が形成されるような環境下でも、導電路56の短絡を抑制できる。
【0067】
実施形態1にかかる配線モジュール20は、前後方向に長い複数の蓄電素子11の前側および後側に取り付けられる配線モジュール20であって、前後方向にのびて配索される電線40を備えている。
【0068】
上記の構成によれば、配線モジュール20は前後方向にのびて配索される電線40を備えているため、配線モジュール20の製造コストを削減できる。
【0069】
<実施形態2>
本開示の実施形態2について、図16を参照しつつ説明する。実施形態2の構成は、ヒューズ部160を除いて、実施形態1の構成と同一とされている。以下、実施形態1と同一の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同一の構成、作用効果については説明を省略する。
【0070】
図16に示すように、実施形態2にかかる回路基板150は、ヒューズ部160を備えている。ヒューズ部160は、導電路56を細く形成することによって設けられるパターンヒューズ161で構成されている。回路基板150は、膜厚の薄いフレキシブルプリント基板とされている。これにより、パターンヒューズ161に過電流が流れた際に生じた熱が逃げにくくなり、パターンヒューズ161が溶断する。したがって、導電路56に過電流が流れることを制限することができる。
【0071】
実施形態1においては、ヒューズ部60を構成するためにチップヒューズ6を導電路56の端部に接続する工程が必要であった。しかし、本実施形態では、通常のフレキシブル基板の製造工程において、導電路56を形成する際にパターンヒューズ161(ヒューズ部160)を構成することができ、効率的に回路基板150を製造することができる。
【0072】
[実施形態2の作用効果]
実施形態2によれば、以下の作用、効果を奏する。
実施形態2では、回路基板150は、フレキシブルプリント基板であり、ヒューズ部160は、パターンヒューズ161で構成されている。
【0073】
上記の構成によれば、フレキシブルプリント基板の製造過程においてヒューズ部160を構成できる。
【0074】
<実施形態3>
本開示の実施形態3について、図17を参照しつつ説明する。実施形態3の構成は、回路基板250が含まれる点を除いて、実施形態1の構成と同一とされている。以下、実施形態1と同一の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同一の構成、作用効果については説明を省略する。
【0075】
図17に示すように、実施形態3にかかる配線モジュール220は、回路基板250を備えている。回路基板250は、実施形態1にかかる2つの回路基板50(図5参照)が連なった構成を有している。すなわち、回路基板250は、接続孔53、バスバーランド58、電線ランド59、およびヒューズ部60を2つずつ有し、2つのバスバー30および2本の電線40と接続されている。ここでは、特に回路基板50が2つつながって構成される回路基板250について説明したが、配線モジュール220の各部材の配置や大きさ、製造コスト等に応じて、回路基板50が3つ以上つながって構成される回路基板を採用することもできる。
【0076】
[実施形態3の作用効果]
実施形態3によれば、以下の作用、効果を奏する。
実施形態3では、少なくとも1つの回路基板250には、バスバーランド58、電線ランド59、およびヒューズ部60が複数設けられている。
【0077】
上記の構成によれば、配線モジュール220に用いる回路基板250の数を減らすことができるため、配線モジュール220の組み付けの作業性を向上できる。
【0078】
<実施形態4>
本開示の実施形態4について、図18および図19を参照しつつ説明する。実施形態4の構成は、回路基板350および基板係止部383を除いて、実施形態1の構成と同一とされている。以下、実施形態1と同一の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同一の構成、作用効果については説明を省略する。
【0079】
実施形態4にかかる回路基板350は、硬質プリント基板とされている。図18に示すように、回路基板350は、基板係止部383によってプロテクタ70に保持されている。図19に示すように、基板係止部383は、左右方向に弾性変形可能な一対の基板係止片383Aと、基板係止爪383Bと、を備えて構成されている。このように構成すると、回路基板350の係止孔54を基板係止部383に押し付けることで、基板係止片383Aが撓み変形し、係止孔54に挿通され、基板係止爪383Bによって回路基板350を係止することができる。
【0080】
硬質プリント基板は、フレキシブルプリント基板よりも安価に製造できる。また、硬質プリント基板は、フレキシブルプリント基板に比べて硬く、安定した形状を有するため、取り扱いやすいという利点がある。
【0081】
<実施形態5>
本開示の実施形態5について、図20および図21を参照しつつ説明する。以下、実施形態1と同等の部材には実施形態1で用いた符号を付し、実施形態1と同等の構成、作用効果については説明を省略する。
【0082】
実施形態5にかかる蓄電モジュール410は、図20に示すように、一列に並べられた複数の蓄電素子411と、複数の蓄電素子411の上面に取り付けられる配線モジュール420と、を備えている。蓄電素子411は、内部に蓄電要素(図示せず)が収容された扁平な直方体状をなしている。蓄電素子411の上面の右端および左端には、一対の電極端子(図示せず)が設けられている。配線モジュール420は、板状をなすバスバー30と、電線40と、回路基板450と、プロテクタ470と、を備えている。
【0083】
図20に示すように、プロテクタ470は、1つの配線モジュール420につき1つ設けられ、実施形態1と同様に、コネクタ75を保持するコネクタ保持部74、配索凹部78、電線係止部79、基板係止部83等を備えている。プロテクタ470は、バスバー30を収容するバスバー収容部471を有している。バスバー30の位置決めはバスバー収容部471において行われるため、実施形態1の位置決め孔73はプロテクタ470には設けられていない。
【0084】
図20に示すように、バスバー30は、板状をなし、上下方向を板厚方向としてバスバー収容部471に収容される。バスバー30は、複数の蓄電素子411の上面に配され、前後方向に隣り合う電極端子を接続している。バスバー30のバスバー側接続部32は、バスバー本体部31より上方に突出して設けられている。
【0085】
図21に示すように、回路基板450は、実施形態2の回路基板150と同様に設けられ、パターンヒューズ461で構成されたヒューズ部460を備えている。回路基板450の接続孔53には、下方から上方に向かってバスバー側接続部32が挿通されるようになっている。バスバーランド58とバスバー接続部32、および電線ランド59と電線40は、それぞれ図示しない半田により電気的に接続される。
【0086】
図20に示すように、実施形態5においては、配線モジュール420は複数の蓄電素子411の1つの面に取り付けられる構成とされているが、蓄電モジュール410を構成する蓄電素子411の数が多いため、配線モジュール420が積層方向(前後方向)に長大化している。したがって、電線40と回路基板450とを用いて配線モジュール420を構成することで、配線モジュール420の製造コストを削減できる。
【0087】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、回路基板50,150,250,450はフレキシブルプリント基板であり、回路基板350は硬質プリント基板であったが、これに限られることはなく、種々の回路基板を採用することができる。
(2)上記実施形態では、プロテクタ70,470を備える構成としたが、これに限られることはなく、プロテクタを備えない構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、電線係止部79は第1電線係止部80および第2電線係止部81を有する構成としたが、これに限られることはなく、電線係止部は、第1電線係止部のみを有する構成、あるいは第2電線係止部のみを有する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、基板係止部83,383が係止する被係止部は係止孔54の内壁であったが、これに限られることはなく、例えば、被係止部は回路基板の外縁部であって、爪状をなす基板係止部が回路基板の外縁部と係止する構成としてもよい。
(5)実施形態1,3,4では、チップヒューズ61と導電路56との接続部分は、絶縁樹脂63に覆われている構成としたが、これに限られることはなく、チップヒューズが絶縁樹脂で覆われていない構成としてもよい。
(6)上記実施形態では、回路基板50,150,250,450は基板係止部83に係止され、回路基板350は基板係止部383に係止される構成としたが、これに限られることはなく、回路基板は熱かしめや接着剤等によりプロテクタに保持される構成としてもよい。
(7)上記実施形態では、バスバー側接続部32は接続孔53に挿通され、バスバーランド58に接続される構成としたが、これに限られることはなく、回路基板は接続孔を有しない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1: 車両
2: 蓄電パック
3: PCU
4: ワイヤーハーネス
10,410: 蓄電モジュール
11,411: 蓄電素子
12: 電極端子
20,220,420: 配線モジュール
30: バスバー
31: バスバー本体部
32: バスバー側接続部
40: 電線
41: 芯線
42: 絶縁被覆
43: 電線の一端
44: 電線被係止部
45: 第1電線被係止部
46: 第2電線被係止部
47: 電線の他端
50,150,250,350,450: 回路基板
50T: T字状回路基板
51: 本体部
52: 凸部
53: 接続孔
54: 係止孔
55: ベースフィルム
56: 導電路
57: カバーレイフィルム
58: バスバーランド
59: 電線ランド
60,160,460: ヒューズ部
61: チップヒューズ
62: 電極
63: 絶縁樹脂
70,470: プロテクタ
71: 電極受け部
72: 溝部
73: 位置決め孔
74: コネクタ保持部
75: コネクタ
76: 弾性片
76A: コネクタ係止部
77: コネクタ装着凹部
78: 配索凹部
79: 電線係止部
80: 第1電線係止部
80A: 係止爪
81: 第2電線係止部
81A: 挿通孔
82: 配索用係止部
83,383: 基板係止部
83A: 傘部
83B: 軸部
161,461: パターンヒューズ
383A: 基板係止片
383B: 基板係止爪
471: バスバー収容部
S1,S2,S3: 半田
SS: 定尺
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21