特許 7567516 印刷装置本体及び印刷用カセット

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-10-07

(45)【発行日】2024-10-16

(54)【発明の名称】印刷装置本体及び印刷用カセット

(51)【国際特許分類】

   B41J 33/16 20060101AFI20241008BHJP

   B41J 32/00 20060101ALI20241008BHJP

   B41J 17/32 20060101ALI20241008BHJP

   B41J 3/36 20060101ALI20241008BHJP

   B41J 17/02 20060101ALI20241008BHJP

【ＦＩ】

B41J33/16

B41J32/00 B

B41J17/32 A

B41J3/36 T

B41J17/02

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2021013359

(22)【出願日】2021-01-29

(65)【公開番号】P2022116929

(43)【公開日】2022-08-10

【審査請求日】2023-12-19

(73)【特許権者】

【識別番号】000005267

【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110000578

【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人

(72)【発明者】

【氏名】田上 裕也

(72)【発明者】

【氏名】水谷 浩光

【審査官】牧島 元

(56)【参考文献】

【文献】特開平０６－２２７１０２（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０００－０３７９３８（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０２０－１５８２１０（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２０１７／００５１７９４（ＵＳ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ４１Ｊ ３３／１６

Ｂ４１Ｊ ３２／００

Ｂ４１Ｊ １７／３２

Ｂ４１Ｊ ３／３６

Ｂ４１Ｊ １７／０２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

駆動源と、
前記駆動源に駆動連結された第１駆動軸と、
前記第１駆動軸と同軸上に配置された第２駆動軸と、
前記第１駆動軸から前記第２駆動軸へ駆動力を伝達する第１滑り部材と、
第１印刷用カセット及び第２印刷用カセットが選択的に装着されるカセット装着部と、
を備え、
前記第１印刷用カセットは、
第１インクリボンと、
前記第１インクリボンを巻き取る第１巻取スプールと、
第１伝達部材と、
前記第１伝達部材から前記第１巻取スプールへ駆動力を伝達する第２滑り部材と、
を有し、
前記第２印刷用カセットは、
第２インクリボンと、
前記第２インクリボンを巻き取る第２巻取スプールと、
を有し、
前記第１駆動軸は、前記カセット装着部に装着された前記第１印刷用カセットの前記第１伝達部材と駆動連結され、
前記第２駆動軸は、前記カセット装着部に装着された前記第２印刷用カセットの前記第２巻取スプールと駆動連結されると共に、前記カセット装着部に装着された前記第１印刷用カセットとは駆動連結されない、印刷装置本体。

【請求項2】

印刷用テープを搬送するプラテンローラをさらに備え、
前記第２印刷用カセットは、前記第１駆動軸と駆動連結される第２伝達部材をさらに有し、
前記プラテンローラは、前記カセット装着部に装着された前記第１印刷用カセットの前記第１伝達部材、及び前記カセット装着部に装着された前記第２印刷用カセットの前記第２伝達部材に駆動連結される、請求項１に記載の印刷装置本体。

【請求項3】

前記第１伝達部材及び前記第２伝達部材は、それぞれギアである、請求項２に記載の印刷装置本体。

【請求項4】

インクリボンと、
前記インクリボンを巻き取る巻取スプールと、
伝達部材を含む駆動伝達機構と、
前記伝達部材から前記巻取スプールへ駆動力を伝達する滑り部材と、
を備える、印刷用カセット。

【請求項5】

前記伝達部材は、筒状部を有し、
前記滑り部材は、前記筒状部の外周面に接触する内周面を有するコイルバネである、請求項４に記載の印刷用カセット。

【請求項6】

前記巻取スプールと、前記伝達部材と、前記滑り部材とは、同軸上に配置される、請求項５に記載の印刷用カセット。

【請求項7】

前記滑り部材は、前記伝達部材と前記巻取スプールとの間で前記巻取スプールの軸方向に圧縮された状態で配置される、請求項４又は請求項５に記載の印刷用カセット。

【請求項8】

前記滑り部材は、前記伝達部材と前記巻取スプールとの間で前記巻取スプールの径方向に圧縮された状態で配置される、請求項４又は請求項５に記載の印刷用カセット。

【請求項9】

印刷用テープを搬送するプラテンローラを備えた印刷装置本体に装着可能であり、
前記駆動伝達機構は、前記プラテンローラに駆動連結されるように構成される、請求項４から請求項８のいずれか１項に記載の印刷用カセット。

【請求項10】

駆動源と、前記駆動源に駆動連結された駆動軸とを備えた印刷装置本体に装着可能であり、
前記伝達部材は、前記駆動軸に駆動連結されるように構成される、請求項４から請求項９のいずれか１項に記載の印刷用カセット。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、印刷装置本体及び印刷用カセットに関する。

【背景技術】

【0002】

インクリボンを用いて印刷用テープに印刷を行う印刷装置では、印刷用テープ及びインクリボンを収容したカセットを印刷装置本体に着脱することで、印刷用テープ及びインクリボンの交換及び供給が行われる。

【0003】

このようなカセットでは、印刷装置本体の駆動軸と連結された巻取スプールが回転することで、インクリボンが巻取スプールに巻き取られる。インクリボンの巻取トルクが大きすぎると、インクリボンが破断するおそれがあるため、クラッチバネを用いて巻取トルクを調整する構成が知られている（特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【文献】特開２０００－３７９３８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

上述のように印刷装置本体にクラッチバネが設けられた印刷装置では、巻取トルクの上限値が制約される。そのため、インクリボンの剥離に必要な力が大きい印刷用テープ及びインクリボンの組み合わせの場合に、巻取トルクが不足する可能性がある。その結果、インクリボンが巻き取れないおそれがある。

【0006】

本開示の一局面は、巻取トルクの調整が可能な印刷装置本体を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本開示の一態様は、駆動源と、駆動源に駆動連結された第１駆動軸と、第１駆動軸と同軸上に配置された第２駆動軸と、第１駆動軸から第２駆動軸へ駆動力を伝達する第１滑り部材と、第１印刷用カセット及び第２印刷用カセットが選択的に装着されるカセット装着部と、を備える印刷装置本体である。

【0008】

第１印刷用カセットは、第１インクリボンと、第１インクリボンを巻き取る第１巻取スプールと、第１伝達部材と、第１伝達部材から第１巻取スプールへ駆動力を伝達する第２滑り部材と、を有する。第２印刷用カセットは、第２インクリボンと、第２インクリボンを巻き取る第２巻取スプールと、を有する。

【0009】

第１駆動軸は、カセット装着部に装着された第１印刷用カセットの第１伝達部材と駆動連結される。第２駆動軸は、カセット装着部に装着された第２印刷用カセットの第２巻取スプールと駆動連結されると共に、カセット装着部に装着された第１印刷用カセットとは駆動連結されない。

【0010】

このような構成によれば、印刷用カセットの種別に合わせて、印刷装置本体が有する第１滑り部材を用いて巻取スプールを駆動させるか、印刷用カセットが有する第２滑り部材を用いて巻取スプールを駆動させるかを選択できる。そのため、印刷用カセットの種別に合わせて、巻取トルクの調整が可能となる。

【0011】

本開示の別の態様は、インクリボンと、インクリボンを巻き取る巻取スプールと、伝達部材を含む駆動伝達機構と、伝達部材から巻取スプールへ駆動力を伝達する滑り部材と、を備える印刷用カセットである。

【0012】

このような構成によれば、滑り部材の設計によってインクリボンの巻取トルクの大きさを決定することができる。そのため、印刷用カセットの種別に合わせて、巻取トルクの調整が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】図１Ａは、実施形態における印刷装置を示す模式的な斜視図であり、図１Ｂは、図１Ａの印刷装置本体を示す模式的な斜視図である。

【図2】図２Ａ及び図２Ｂは、図１Ｂの印刷装置本体の第１駆動軸及び第２駆動軸の構造を示す模式的な断面図である。

【図3】図３Ａ、図３Ｂ及び図３Ｃは、図１Ａの印刷用カセットの模式的な斜視図である。

【図4】図４は、第１印刷用カセットの模式的な分解斜視図である。

【図5】図５Ａ及び図５Ｂは、図３Ａの印刷用カセットの巻取スプール及び入力ギアの構造を示す模式的な断面図である。

【図6】図６は、図３Ｃの印刷用カセットの第１蓋部を取り外した状態を示す模式的な斜視図である。

【図7】図７は、図３Ａの印刷用カセットにおける印刷用テープ及びインクリボンの経路を説明する模式図である。

【図8】図８Ａは、図３ＣのＶＩＩＩＡ－ＶＩＩＩＡ線での模式的な断面図であり、図８Ｂは、図３ＣのＶＩＩＩＢ－ＶＩＩＩＢ線での模式的な断面図であり、図８Ｃは、図３ＣのＶＩＩＩＣ－ＶＩＩＩＣ線での模式的な断面図であり、図８Ｄは、図３ＣのＶＩＩＩＤ－ＶＩＩＩＤ線での模式的な断面図である。

【図9】図９は、第２印刷用カセットの模式的な分解斜視図である。

【図10】図１０は、図１Ａの印刷装置における出力ギアとプラテンギアとの係合状態を示す模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0014】

［１．第１実施形態］
［１－１．構成］
図１Ａに示す印刷装置１は、印刷装置本体１００と、印刷用カセットの組とを備える。印刷装置１は、印刷用テープ１１Ａに印刷を行う装置である。印刷用カセットの組は、第１印刷用カセット２０１と、第２印刷用カセット２０２とを備える。

【0015】

本実施形態では、出力ギア２１の軸方向を上下方向とし、上下方向と垂直な方向のうちヘッド開口３３Ｂにおいて印刷用テープ１１Ａが搬送される方向を左右方向とし、上下方向と左右方向との双方に垂直な方向を前後方向とする。

【0016】

＜印刷装置本体＞
印刷装置本体１００は、図１Ｂに示すように、カセット装着部１０１と、印刷ヘッド１０２と、プラテンローラ１０３と、プラテンギア１０４と、第１駆動軸１０６と、第２駆動軸１０７と、第１滑り部材１０８と、駆動源１０９と、筐体１１０とを備える。

【0017】

（カセット装着部）
カセット装着部１０１は、第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２が選択的に装着される凹部である。カセット装着部１０１は、印刷用カセットの位置決め機能を有する。カセット装着部１０１は、筐体１１０に設けられている。

【0018】

（印刷ヘッド）
印刷ヘッド１０２は、カセット装着部１０１の内部に配置されている。印刷ヘッド１０２は、個別に発熱が制御される複数の発熱素子を有する。

【0019】

（プラテンローラ）
プラテンローラ１０３は、カセット装着部１０１の内部において、印刷ヘッド１０２と対向するように印刷ヘッド１０２の近傍に配置されている。プラテンローラ１０３は、印刷ヘッド１０２に対し、近づく方向又は離れる方向に揺動可能である。プラテンローラ１０３の回転軸心Ｌ１は、上下方向と平行である。

【0020】

（プラテンギア）
プラテンギア１０４は、プラテンローラ１０３に連結されている。プラテンギア１０４の回転軸心Ｌ２は、プラテンローラ１０３の回転軸心Ｌ１と同一線上に配置されている。プラテンギア１０４は、プラテンローラ１０３と共に揺動可能である。

【0021】

（第１駆動軸）
第１駆動軸１０６は、印刷用カセットの第１巻取スプール１６と入力ギア２２とに挿入される。第１駆動軸１０６は、第１巻取スプール１６と入力ギア２２とを回転させる駆動力を第１印刷用カセット２０１に入力する。

【0022】

第１駆動軸１０６は、駆動源１０９に駆動連結されると共に、カセット装着部１０１の内部に配置されている。第１駆動軸１０６の回転軸心Ｌ３は、上下方向と平行である。第１駆動軸１０６は、駆動源１０９によって回転軸心Ｌ３を中心に回転する。

【0023】

図２Ａに示すように、第１駆動軸１０６は、支持軸１０６Ａと、第１スリーブ１０６Ｂと、第１歯１０６Ｃと、ギア１０６Ｄと、壁部１０６Ｅとを有する。支持軸１０６Ａは、筐体１１０に取り付けられている。

【0024】

第１スリーブ１０６Ｂは、支持軸１０６Ａに挿通されている。第１歯１０６Ｃは、第１スリーブ１０６Ｂの上端部における外周面に設けられ、入力ギア２２に係合する。ギア１０６Ｄは、第１スリーブ１０６Ｂの下端部に連結され、他のギアを介して駆動源１０９と駆動連結されている。

【0025】

壁部１０６Ｅは、ギア１０６Ｄの上端に連結された円筒状の部位である。壁部１０６Ｅは、第１スリーブ１０６Ｂの下端部と、第１滑り部材１０８と、第２駆動軸１０７の第２スリーブ１０７Ａの下端部とを、第１スリーブ１０６Ｂの径方向に囲っている。

【0026】

（第２駆動軸）
第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６と同軸上に配置されている。第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６と共に、第１巻取スプール１６又は第２巻取スプール１８に挿入される。

【0027】

第２駆動軸１０７は、中空部に第１駆動軸１０６が挿通された筒状の部材である。第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６のうち、カセット装着部１０１に突出した部分（つまり、印刷用カセットに挿入される部分）の下端部を径方向外側から覆っている。換言すれば、第１駆動軸１０６の上端部は、第２駆動軸１０７によって覆われていない。

【0028】

第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６に対して相対的に回転可能に配置されている。つまり、第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６に対して固定されておらず、第１駆動軸１０６とは異なる回転速度で軸回転可能である。

【0029】

第２駆動軸１０７は、第２スリーブ１０７Ａと、第２歯１０７Ｂと、鍔部１０７Ｃとを有する。第２スリーブ１０７Ａは、第１駆動軸１０６に挿通されている。第２歯１０７Ｂは、第２スリーブ１０７Ａの外周面に設けられ、第２印刷用カセット２０２の第２巻取スプール１８に係合する。鍔部１０７Ｃは、第２スリーブ１０７Ａから径方向外側に突出している。

【0030】

（第１滑り部材）
第１滑り部材１０８は、第１駆動軸１０６から第２駆動軸１０７へ駆動力を伝達する。具体的には、第１滑り部材１０８は、第１駆動軸１０６の径方向において、第１駆動軸１０６と第２駆動軸１０７との間に配置されている。

【0031】

第１滑り部材１０８は、第２駆動軸１０７の外周面に巻回されたコイルバネである。具体的には、第１滑り部材１０８は、第１駆動軸１０６の壁部１０６Ｅと第２駆動軸１０７の第２スリーブ１０７Ａとの間に配置されている。

【0032】

第１滑り部材１０８は、第２スリーブ１０７Ａの外周面に接触する内周面と、壁部１０６Ｅに固定された固定部とを有する。第１滑り部材１０８は、第１駆動軸１０６と第２駆動軸１０７との間で、第１駆動軸１０６の径方向に圧縮された状態で配置されている。

【0033】

第１滑り部材１０８は、第２駆動軸１０７に滑り接触することで、第１駆動軸１０６の駆動力の一部を第２駆動軸１０７に伝達する。第２駆動軸１０７は、第１駆動軸１０６に伝達された駆動力（つまりトルク）よりも小さい駆動力によって回転する。

【0034】

なお、第１滑り部材１０８は、図２Ｂに示すように、第１駆動軸１０６と第２駆動軸１０７との間で、第１駆動軸１０６の軸方向に圧縮された状態で配置されてもよい。図２Ｂでは、第１滑り部材１０８は、第１駆動軸１０６の軸方向において、第１駆動軸１０６のギア１０６Ｄと第２駆動軸１０７の鍔部１０７Ｃとの間に配置されている。

【0035】

図２Ｂの第１滑り部材１０８は、圧縮力に起因する摩擦力によって第１駆動軸１０６の回転を第２駆動軸１０７に伝達する。なお、図２Ｂの第１滑り部材１０８では、コイルバネに変えて板バネを使用することもできる。

【0036】

（駆動源）
図１Ｂに示す駆動源１０９は、第１駆動軸１０６を回転駆動させる。駆動源１０９としては、例えばモータとギアとを組み合わせた機構が使用できる。

【0037】

＜印刷用カセット＞
第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２は、それぞれ、印刷用テープ及びインクリボンを格納している。第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２は、それぞれ、印刷装置本体１００に着脱可能である。

【0038】

第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２は、互いに異なる特性（例えば、幅、厚み、材質、色等）の印刷用テープ及びインクリボンを有する。第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２が選択的に印刷装置本体１００に装着されることで、印刷装置１が使用する印刷用テープ及びインクリボンの種類を変更できる。

【0039】

＜第１印刷用カセット＞
第１印刷用カセット２０１は、図３Ａ，３Ｂ，３Ｃに示すように、印刷用テープ１１Ａの少なくとも一部及び第１インクリボン１４Ａの少なくとも一部が収容されるケース３５を備える。

【0040】

第１印刷用カセット２０１の外形（つまり、ケース３５の形状）は、上下方向に平行な辺と、前後方向に平行な辺と、左右方向に平行な辺とを有する直方体状である。ケース３５は、下方に向かってカセット装着部１０１へ装着可能である。

【0041】

第１印刷用カセット２０１は、図４に示すように、第１ロール１１と、第１供給スプール１２と、スペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂと、第２ロール１４と、第２供給スプール１５と、第１巻取スプール１６と、クラッチバネホルダ１７と、第１駆動伝達機構２０とを備える。

【0042】

（第１ロール）
第１ロール１１は、印刷が行われる印刷用テープ１１Ａを第１供給スプール１２に巻回したものである。印刷用テープ１１Ａの表面には、印刷装置本体１００の印刷ヘッド１０２及び第１インクリボン１４Ａによって印刷が行われる。

【0043】

第１ロール１１の上下方向の外側には、第１ロール１１を挟むように２つのスペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂが配置されている。スペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂは、第１ロール１１と第１蓋部３１との間と、第１ロール１１とギアケース部３２との間とに配置されている。

【0044】

（第１供給スプール）
第１供給スプール１２は、上下方向と平行な回転軸心Ｌ４周りに回転可能である。第１供給スプール１２は、印刷装置本体１００のプラテンローラ１０３による印刷用テープ１１Ａの搬送に伴って回転することで、印刷用テープ１１Ａを印刷ヘッド１０２に供給する。第１供給スプール１２の回転軸心Ｌ４は、第１ロール１１の巻回軸心と一致する。

【0045】

（第２ロール）
第２ロール１４は、印刷用テープ１１Ａの印刷に用いられる第１インクリボン１４Ａを第２供給スプール１５に巻回したものである。

【0046】

第１インクリボン１４Ａは、ヘッド開口３３Ｂにおいて、印刷用テープ１１Ａと重ね合わされ、印刷ヘッド１０２による印刷に供される。印刷に使用された第１インクリボン１４Ａは、第１巻取スプール１６に巻き取られる。

【0047】

第２ロール１４には、クラッチバネホルダ１７に保持されたクラッチバネ（図示省略）によって回転抵抗が付される。第２ロール１４の少なくとも一部は、上下方向において、第１ロール１１と重なる位置に配置されている。

【0048】

（第２供給スプール）
第２供給スプール１５は、回転軸心Ｌ５周りに回転可能である。第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５は、上下方向と平行である。第２供給スプール１５は、第１インクリボン１４Ａの第１巻取スプール１６による巻き取りに伴って回転することで、第１インクリボン１４Ａを印刷ヘッド１０２に供給する。

【0049】

（第１巻取スプール）
第１巻取スプール１６は、回転軸心Ｌ６周りに回転可能である。第１巻取スプール１６の回転軸心Ｌ６は、第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５と平行である。

【0050】

第１巻取スプール１６の中空部には、第１駆動軸１０６及び第２駆動軸１０７が挿通される。第１巻取スプール１６は、入力ギア２２を介して第１駆動軸１０６から伝達される駆動力によって回転され、第１インクリボン１４Ａを巻き取る。

【0051】

（第１駆動伝達機構）
第１駆動伝達機構２０は、第１印刷用カセット２０１が印刷装置本体１００に装着された際に、第１駆動軸１０６から伝達される駆動源１０９の駆動力をプラテンローラ１０３に伝達する。

【0052】

第１駆動伝達機構２０は、出力ギア２１と、入力ギア２２（第１伝達部材の一例）と、アイドルギア２３と、第２滑り部材２４（図５Ａ参照）とを有する。第１ロール１１、第１駆動伝達機構２０、及び第１巻取スプール１６は、上下方向において、第１ロール１１、第１駆動伝達機構２０、及び第１巻取スプール１６の順に並んで配置されている。

【0053】

（出力ギア）
出力ギア２１は、印刷用テープ１１Ａの搬送に供される駆動力を外部に出力するための外歯ギアである。具体的には、出力ギア２１は、印刷装置本体１００のプラテンギア１０４に外部からの駆動力を伝達する。つまり、第１駆動伝達機構２０は、プラテンローラ１０３に駆動連結されるように構成されている。

【0054】

出力ギア２１の回転軸心Ｌ７は、第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５と平行である。出力ギア２１の少なくとも一部は、ヘッド開口３３Ｂと連通する空間（つまりケース３５の外部）に露出している。

【0055】

（入力ギア）
入力ギア２２は、アイドルギア２３を介して出力ギア２１と間接的に係合し、駆動力を出力ギア２１に伝達する。入力ギア２２は、外歯ギア２２Ａと、外歯ギア２２Ａの一方の側面に固定されると共に、内周面にスプライン歯を有する円筒状の内歯ギア２２Ｂ（筒状部の一例）とを有する。

【0056】

内歯ギア２２Ｂは、第１駆動軸１０６に駆動連結されるように構成されている。外歯ギア２２Ａは、内歯ギア２２Ｂに入力された駆動源１０９の駆動力によって内歯ギア２２Ｂと一体回転する。

【0057】

入力ギア２２の回転軸心Ｌ８（つまり、外歯ギア２２Ａの回転軸心、及び内歯ギア２２Ｂの回転軸心）は、第１巻取スプール１６の回転軸心Ｌ６と同一線上に配置されている。入力ギア２２の少なくとも一部は、上下方向において、第１ロール１１と重なる位置に配置されている。

【0058】

内歯ギア２２Ｂの一部（具体的には下端部）は、第１巻取スプール１６の中空部に挿入されている。つまり、第１巻取スプール１６の一部は、内歯ギア２２Ｂの径方向において内歯ギア２２Ｂと重なっている。

【0059】

（アイドルギア）
アイドルギア２３は、入力ギア２２と出力ギア２１とに駆動連結され（つまり係合し）、入力ギア２２に入力された駆動力を出力ギア２１に伝達する。

【0060】

アイドルギア２３は、入力ギア２２に係合した上流ギア２３Ａと、出力ギア２１に係合した下流ギア２３Ｂとが同軸上に並んで配置された段ギアである。下流ギア２３Ｂは、上流ギア２３Ａよりも径が小さい。また、下流ギア２３Ｂは、上下方向において、上流ギア２３Ａよりも第１ロール１１に近い位置（つまり上方）に配置されている。

【0061】

アイドルギア２３は、入力ギア２２に入力された駆動力の回転速度を減速して出力ギア２１に伝達する。つまり、第１駆動伝達機構２０は、入力ギア２２の回転速度を出力ギア２１の回転速度で除した伝達比を減速比とする減速機構を含んでいる。

【0062】

（第２滑り部材）
図５Ａに示す第２滑り部材２４は、入力ギア２２から第１巻取スプール１６へ駆動力を伝達する。具体的には、第２滑り部材２４は、入力ギア２２の径方向において、内歯ギア２２Ｂと第１巻取スプール１６との間に配置されている。

【0063】

第２滑り部材２４は、内歯ギア２２Ｂの外周面に巻回されたコイルバネである。第２滑り部材２４は、入力ギア２２の外周面に接触する内周面と、第１巻取スプール１６に固定された固定部とを有する。

【0064】

第２滑り部材２４は、入力ギア２２と第１巻取スプール１６との間で、第１巻取スプール１６の径方向に圧縮された状態で配置されている。また、第１巻取スプール１６と、入力ギア２２と、第２滑り部材２４とは、同軸上に配置されている。

【0065】

第２滑り部材２４は、内歯ギア２２Ｂに滑り接触することで、入力ギア２２に伝達された駆動力の一部を第１巻取スプール１６に伝達する。第１巻取スプール１６は、第１駆動軸１０６によって入力ギア２２に伝達された駆動力（つまりトルク）よりも小さい駆動力によって回転する。

【0066】

なお、図５Ｂに示すように、第２滑り部材２４は、入力ギア２２と第１巻取スプール１６との間で、第１巻取スプール１６の軸方向に圧縮された状態で配置されてもよい。図５Ｂでは、第２滑り部材２４は、第１巻取スプール１６の軸方向において、外歯ギア２２Ａと第１巻取スプール１６との間に配置されている。

【0067】

図５Ｂの第２滑り部材２４は、圧縮力に起因する摩擦力によって入力ギア２２の回転を第１巻取スプール１６に伝達する。なお、図５Ｂの第２滑り部材２４では、コイルバネに変えて板バネを使用することもできる。

【0068】

第１印刷用カセット２０１が印刷装置本体１００に装着された状態では、第１駆動軸１０６が第１巻取スプール１６と入力ギア２２とに同時に挿通され、入力ギア２２のみに係合する。第１巻取スプール１６は、第１駆動軸１０６及び第２駆動軸１０７の双方と駆動連結されないが、第２滑り部材２４によって入力ギア２２と共に回転される。

【0069】

（ケース）
図４に示すケース３５は、第１蓋部３１と、ギアケース部３２と、インクリボンケース部３３と、第２蓋部３４とを有する。

【0070】

第１蓋部３１は、第１印刷用カセット２０１の上端部を構成している。ギアケース部３２は、第１蓋部３１の下方に配置され、第１蓋部３１と上下方向に連結されている。インクリボンケース部３３は、ギアケース部３２の下方に配置され、ギアケース部３２と上下方向に連結されている。

【0071】

つまり、インクリボンケース部３３は、ギアケース部３２と上下方向に重ねて配置されている。第２蓋部３４は、第１印刷用カセット２０１の下端部を構成している。第２蓋部３４は、インクリボンケース部３３と上下方向に連結されている。

【0072】

第１蓋部３１とギアケース部３２とは、第１ロール１１を収容する第１収容部４１を構成している。つまり、第１ロール１１は、第１蓋部３１とギアケース部３２とで囲まれた空間に配置されている。

【0073】

第２蓋部３４とインクリボンケース部３３とは、第２ロール１４、第２供給スプール１５、及び第１巻取スプール１６を収容する第２収容部４２を構成している。つまり、第２ロール１４、第２供給スプール１５、及び第１巻取スプール１６は、第２蓋部３４とインクリボンケース部３３とで囲まれた空間に配置されている。

【0074】

ギアケース部３２とインクリボンケース部３３とは、出力ギア２１の一部、入力ギア２２、及びアイドルギア２３を収容する第３収容部４３を構成している。つまり、出力ギア２１の一部、入力ギア２２、及びアイドルギア２３は、ギアケース部３２とインクリボンケース部３３とで囲まれた空間に配置されている。第３収容部４３は、上下方向において第１収容部４１と第２収容部４２との間に配置されている。

【0075】

ギアケース部３２は、第１側壁３２Ａと、カバー部３２Ｂと、第１ガイド３２Ｃとを有する。第１側壁３２Ａは、ケース３５の上下方向と平行な外側面を構成する。

【0076】

カバー部３２Ｂは、上下方向と垂直な表面を有する部位である。カバー部３２Ｂは、第１側壁３２Ａの下端部と連続して設けられ、ギアケース部３２の右前方の角部に配置されている。

【0077】

第１ガイド３２Ｃは、図６に示すように、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａが巻き掛けられる部位である。第１ガイド３２Ｃは、第１ロール１１の周方向に沿って離れて配置された複数の板状のリブを有する。複数のリブは、第１ロール１１の径方向に突出しており、下方に向かうほど突出量（つまり板幅）が大きくなっている。

【0078】

図４に示すインクリボンケース部３３は、第２側壁３３Ａと、ヘッド開口３３Ｂと、排出口３３Ｃと、第２ガイド３３Ｄとを有する。第２側壁３３Ａは、ケース３５の上下方向と平行な外側面を構成する。

【0079】

ヘッド開口３３Ｂは、第２側壁３３Ａの一部を切り欠いた部位で構成されている。ヘッド開口３３Ｂは、第１印刷用カセット２０１が印刷装置本体１００に装着された状態で、内部に印刷ヘッド１０２が配置される空間である。

【0080】

ヘッド開口３３Ｂにおいて、印刷ヘッド１０２による印刷用テープ１１Ａの印刷が行われる。ヘッド開口３３Ｂは、印刷ヘッド１０２が下方から挿入可能なように、第１印刷用カセット２０１の下方に開口している。ヘッド開口３３Ｂは、カバー部３２Ｂよりも下方に配置される。出力ギア２１は、その全体が上下方向においてカバー部３２Ｂと重なっている。

【0081】

図７に示すように、ヘッド開口３３Ｂにおいて、印刷用テープ１１Ａ及び第１インクリボン１４Ａが左右方向に架け渡される。印刷用テープ１１Ａは、ヘッド開口３３Ｂにおいてケース３５の外部に露出すると共に、第１インクリボン１４Ａと重ね合わされる。

【0082】

印刷用テープ１１Ａは、印刷ヘッド１０２とプラテンローラ１０３とに挟まれた状態で印刷ヘッド１０２によって印刷される。印刷後の印刷用テープ１１Ａは、排出口３３Ｃから印刷装置１の外部に排出される。

【0083】

第２ガイド３３Ｄは、第１ガイド３２Ｃと同様に、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａが巻き掛けられる部位である。第２ガイド３３Ｄは、第２ロール１４の周方向に沿って離れて配置された複数の板状のリブを有する。複数のリブは、第２ロール１４の径方向に突出しており、下方に向かうほど突出量（つまり板幅）が小さくなる。

【0084】

図８Ａ，８Ｂ，８Ｃ，８Ｄに示すように、第１ガイド３２Ｃ及び第２ガイド３３Ｄは、第１ロール１１を構成する印刷用テープ１１Ａを第１収容部４１から第２収容部４２に送る通路を構成している。

【0085】

具体的には、図８Ａに示すように、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａは、螺旋を描くように第１ガイド３２Ｃに第１ロール１１の径方向外側から当接しながら第１収容部４１内で下後方に向かって搬送される。印刷用テープ１１Ａは、さらに図８Ｂに示すように、第３収容部４３を上下方向に跨ぎつつ、左下方に向かって搬送される。

【0086】

第２収容部４２に到達した印刷用テープ１１Ａは、図８Ｃに示すように、第２ガイド３３Ｄに径方向外側から当接しながら下前方に向かって搬送される。第１印刷用カセット２０１の下端部に到達した印刷用テープ１１Ａは、図８Ｄに示すように、ヘッド開口３３Ｂを通過して排出口３３Ｃから右方に排出される。

【0087】

＜第２印刷用カセット＞
図９に示す第２印刷用カセット２０２は、第１インクリボン１４Ａとは巻取に必要なトルクが異なる第２インクリボン１４Ｂを格納している点と、第１巻取スプール１６及び第１駆動伝達機構２０に変えて、第２巻取スプール１８及び第２駆動伝達機構２５を備える点とを除いて、第１印刷用カセット２０１と同一の構成を有する。

【0088】

そのため、第２印刷用カセット２０２の構成のうち、第１印刷用カセット２０１と同一の構成については、説明を省略する。

【0089】

（第２インクリボン）
第２インクリボン１４Ｂは、第２巻取スプール１８への巻取に必要なトルクが第１インクリボン１４Ａとは異なる。

【0090】

第２インクリボン１４Ｂの巻取に必要なトルクが第１インクリボン１４Ａの巻取に必要なトルクと異なるパターンとしては、第２インクリボン１４Ｂの種類（サイズ、材質等）が第１インクリボン１４Ａの種類と異なる場合、第２印刷用カセット２０２の印刷用テープ１１Ａの種類が第１印刷用カセット２０１の印刷用テープ１１Ａの種類と異なる場合、及びインクリボンと印刷用テープとの双方の種類が異なる場合がある。

【0091】

印刷用テープの種類が異なる場合は、インクリボンの種類が同じであっても印刷後における印刷用テープからインクリボンを剥離するために必要な力の大きさが変化するため、インクリボンの巻取に必要なトルクも変化する。

【0092】

（第２巻取スプール）
第２巻取スプール１８は、第１巻取スプール１６に内歯ギアを設けたものである。具体的には、第２巻取スプール１８は、円筒状であり、内周面１８Ａで規定される中空部を有する。第２巻取スプール１８の内周面１８Ａにはスプライン歯１８Ｂが設けられている。

【0093】

スプライン歯１８Ｂには、印刷装置本体１００の第２駆動軸１０７が駆動連結される。第２巻取スプール１８は、第２駆動軸１０７によって回転され、第２インクリボン１４Ｂを巻き取る。

【0094】

（第２駆動伝達機構）
第２駆動伝達機構２５は、第２印刷用カセット２０２が印刷装置本体１００に装着された際に、第１駆動軸１０６から伝達される駆動源１０９の駆動力をプラテンローラ１０３に伝達する。

【0095】

第２駆動伝達機構２５は、出力ギア２１と、入力ギア２２（第２伝達部材の一例）と、アイドルギア２３とを有する。出力ギア２１、入力ギア２２、及びアイドルギア２３は、第１駆動伝達機構２０と同じものである。つまり、第２駆動伝達機構２５は、第１駆動伝達機構２０から第２滑り部材２４を除いたものである。

【0096】

第２駆動伝達機構２５の入力ギア２２の内歯ギア２２Ｂは、第１駆動軸１０６と駆動連結される。第２印刷用カセット２０２が印刷装置本体１００に装着された状態では、第１駆動軸１０６が第２巻取スプール１８と入力ギア２２とに同時に挿通され、入力ギア２２のみに係合する。第２巻取スプール１８は、第２駆動軸１０７と駆動連結され、第１滑り部材１０８を介して入力ギア２２と共に回転される。

【0097】

＜印刷装置本体によるテープ搬送及び印刷＞
第１印刷用カセット２０１又は第２印刷用カセット２０２が印刷装置本体１００に装着された状態で、印刷ヘッド１０２は、ヘッド開口３３Ｂにおいて、印刷用テープ１１Ａ及び第１インクリボン１４Ａ（又は第２インクリボン１４Ｂ）と前後方向に重なる位置に配置される。

【0098】

印刷用テープ１１Ａは、プラテンローラ１０３によってヘッド開口３３Ｂに搬送されると共に、プラテンローラ１０３によってインクリボンを介して発熱素子が発熱した印刷ヘッド１０２に押し付けられる。これにより、インクリボンの表面に配置されたインクの一部が印刷用テープ１１Ａに転写され、印刷用テープ１１Ａに文字、記号等が印刷される。

【0099】

プラテンローラ１０３は、印刷後の印刷用テープ１１Ａを印刷用カセット内から外部に向けて搬送する。プラテンローラ１０３は、出力ギア２１と係合されたプラテンギア１０４によって回転する。プラテンローラ１０３及びプラテンギア１０４は、印刷用カセットと離れた位置と、図１０に示すプラテンギア１０４が出力ギア２１に係合した位置との間で揺動可能である。

【0100】

第１印刷用カセット２０１がカセット装着部１０１に装着された状態では、第１駆動軸１０６が入力ギア２２と駆動連結されると共に、第２駆動軸１０７は、第１印刷用カセット２０１（具体的には第１駆動伝達機構２０）とは駆動連結されない。

【0101】

第２印刷用カセット２０２がカセット装着部１０１に装着された状態では、第１駆動軸１０６が入力ギア２２と駆動連結されると共に、第２駆動軸１０７が第２巻取スプール１８と駆動連結される。

【0102】

また、第１駆動軸１０６が印刷用カセットに挿入された状態で、プラテンローラ１０３及びプラテンギア１０４が印刷用カセットのヘッド開口３３Ｂに向けて揺動することで、プラテンギア１０４が出力ギア２１に係合する。

【0103】

印刷用カセットが装着された状態で第１駆動軸１０６により入力ギア２２が回転されることで出力ギア２１が回転される。さらに、出力ギア２１の回転によりプラテンギア１０４が回転し、プラテンギア１０４の回転によりプラテンローラ１０３が回転する。

【0104】

つまり、プラテンローラ１０３は、カセット装着部１０１に装着された第１印刷用カセット２０１の入力ギア２２、及びカセット装着部１０１に装着された第２印刷用カセット２０２の入力ギア２２に駆動連結される。

【0105】

また、第１印刷用カセット２０１では、第１駆動軸１０６から入力ギア２２及び第２滑り部材２４を介して伝達される駆動力により、第１巻取スプール１６が回転される。第２印刷用カセット２０２では、第１駆動軸１０６から第１滑り部材１０８及び第２駆動軸１０７を介して伝達される駆動力により、第２巻取スプール１８が回転される。

【0106】

［１－２．効果］
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
（１ａ）印刷用カセットの種別に合わせて、印刷装置本体１００が有する第１滑り部材１０８を用いて巻取スプールを駆動させるか、印刷用カセットが有する第２滑り部材２４を用いて巻取スプールを駆動させるかを選択できる。そのため、印刷用カセットの種別に合わせて、巻取トルクの調整が可能となる。

【0107】

（１ｂ）第２滑り部材２４の設計によってインクリボンの巻取トルクの大きさを決定することができる。そのため、印刷用カセットの種別に合わせて、巻取トルクの調整が可能となる。

【0108】

（１ｃ）プラテンローラ１０３が第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２の入力ギア２２と駆動連結されることで、第１駆動軸１０６による駆動力の入力によってプラテンローラ１０３と、巻取スプール１６，１８とを同時に回転させることができる。

【0109】

（１ｄ）第１印刷用カセット２０１において、第１巻取スプール１６と、入力ギア２２と、第２滑り部材２４とが同軸上に配置されることで、第１印刷用カセット２０１の前後方向及び左右方向の寸法を第２印刷用カセット２０２と同等とすることができる。

【0110】

（１ｅ）第１印刷用カセット２０１及び第２印刷用カセット２０２それぞれにおいて入力ギア２２に第１駆動軸１０６が駆動連結することで、巻取スプール１６，１８と上下方向にずれて配置された駆動伝達機構に駆動力を入力することができる。

【0111】

［２．他の実施形態］
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。

【0112】

（２ａ）上記実施形態の印刷装置において、第２滑り部材は、駆動伝達機構のうち、入力ギア以外から巻取スプールに駆動力を伝達してもよい。つまり、巻取スプールに駆動力を伝達する伝達部材は入力ギアに限定されない。

【0113】

（２ｂ）上記実施形態の印刷装置において、駆動伝達機構は、ギア以外の回転体（例えばローラ又はベルト）を有してもよい。したがって、巻取スプールに駆動力を伝達する伝達部材は、ギアに限定されない。

【0114】

（２ｃ）上記実施形態における１つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を１つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

【符号の説明】

【0115】

１…印刷装置、１１…第１ロール、１１Ａ…印刷用テープ、１４…第２ロール、
１４Ａ，１４Ｂ…インクリボン、１５…第２供給スプール、１６…第１巻取スプール、
１８…第２巻取スプール、１８Ａ…内周面、１８Ｂ…スプライン歯、
２０…第１駆動伝達機構、２１…出力ギア、２２…入力ギア、２２Ａ…外歯ギア、
２２Ｂ…内歯ギア、２３…アイドルギア、２４…第２滑り部材、
２５…第２駆動伝達機構、３３Ｂ…ヘッド開口、３３Ｃ…排出口、３５…ケース、
１００…印刷装置本体、１０１…カセット装着部、１０２…印刷ヘッド、
１０３…プラテンローラ、１０４…プラテンギア、１０６…第１駆動軸、
１０７…第２駆動軸、１０８…第１滑り部材、１０９…駆動源、１１０…筐体、
２０１…第１印刷用カセット、２０２…第２印刷用カセット。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】