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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/473 20060101AFI20241008BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241008BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20241008BHJP
   B60R 16/02 20060101ALN20241008BHJP
【FI】
H01L23/46 Z
H05K7/20 M
G06F1/20 A
G06F1/20 D
B60R16/02 610D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021054249
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022151263
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2023-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】片山 正章
(72)【発明者】
【氏名】岸本 直之
(72)【発明者】
【氏名】床桜 大輔
(72)【発明者】
【氏名】富永 聡
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0124585(US,A1)
【文献】特開2014-82363(JP,A)
【文献】特開2008-227150(JP,A)
【文献】特開2009-44015(JP,A)
【文献】特開2018-63968(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110767959(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
G06F 1/20
H01L 23/473
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象における第1の冷却対象部を冷却する冷媒が流れる第1の冷却路と、
前記第1の冷却対象部との間で伝熱可能な前記冷却対象における第2の冷却対象部を冷却する冷媒が流れる第2の冷却路と、
前記第1の冷却路及び前記第2の冷却路をそれぞれ流れる冷媒の流量を調整する流量調整機構と、
前記流量調整機構を制御する制御装置と、
を備え、
前記第1の冷却路の冷却性能及び圧損が、前記第2の冷却路の冷却性能及び圧損よりも高くなるように構成された冷却装置であって、
前記制御装置は、前記第2の冷却対象部の温度が高いほど前記第1の冷却路を流れる冷媒の流量が前記第2の冷却路を流れる冷媒の流量よりも多くなるように、前記第2の冷却対象部の温度が低いほど前記第1の冷却路を流れる冷媒の流量が前記第2の冷却路を流れる冷媒の流量よりも少なくなるように、前記流量調整機構を制御することを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
前記第1の冷却路及び前記第2の冷却路には、共通の流路から分岐した2つの流路からそれぞれ冷媒が供給され、
前記流量調整機構は、前記2つの流路のうちの前記第1の冷却路に接続された流路に設けられた流量調整バルブであり、
前記制御装置は、前記第2の冷却対象部の温度が高いほど前記流量調整バルブの開度を大きくし、前記第2の冷却対象部の温度が低いほど前記流量調整バルブの開度を小さくするように、前記流量調整バルブの開度を制御することを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記冷却対象は、回転電機を制御するパワーコントロールユニットに設けられたパワーカードモジュールであり、
前記パワーカードモジュールは、半導体素子を含むモジュール本体部と、前記モジュール本体部から伝達された熱を放熱するフィン部とを有しており、
前記第1の冷却対象部は前記フィン部であり、前記第2の冷却対象部は前記モジュール本体部であることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に搭載された電気機器を冷却する冷媒が循環される冷却通路と、冷却通路に設けられ、冷却通路内で冷媒を循環するための循環手段と、冷却通路に設けられ、冷媒を貯留するための貯留手段と、冷媒を走行風にて冷却する放熱器と、を備えた冷却装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-213583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、冷却対象を冷却する冷媒が流れる冷却路が2系統ある場合には、各冷却路で冷却効率と圧損とが異なることがある。そして、冷却対象の温度状態によらず、各冷却路を流れる冷媒の流量を一律にして冷却を行うと、冷却性能と圧損とを両立できないおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、冷却性能と圧損とを両立することができる冷却装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る冷却装置は、冷却対象における第1の冷却対象部を冷却する冷媒が流れる第1の冷却路と、前記第1の冷却対象部との間で伝熱可能な前記冷却対象における第2の冷却対象部を冷却する冷媒が流れる第2の冷却路と、前記第1の冷却路及び前記第2の冷却路をそれぞれ流れる冷媒の流量を調整する流量調整機構と、前記流量調整機構を制御する制御装置と、を備え、前記第1の冷却路の冷却性能及び圧損が、前記第2の冷却路の冷却性能及び圧損よりも高くなるように構成された冷却装置であって、前記制御装置は、前記第2の冷却対象部の温度が高いほど前記第1の冷却路を流れる冷媒の流量が前記第2の冷却路を流れる冷媒の流量よりも多くなるように、前記第2の冷却対象部の温度が低いほど前記第1の冷却路を流れる冷媒の流量が前記第2の冷却路を流れる冷媒の流量よりも少なくなるように、前記流量調整機構を制御することを特徴とするものである。
【0007】
これにより、第2の冷却対象部の温度に基づいて、制御装置が流量調整機構を制御し、第1の冷却路を流れる冷媒の流量と、第2の冷却路を流れる冷媒の流量との流量バランスを調整して、冷却性能と圧損とを両立することができる。
【0008】
また、上記において、前記第1の冷却路及び前記第2の冷却路には、共通の流路から分岐した2つの流路からそれぞれ冷媒が供給され、前記流量調整機構は、前記2つの流路のうちの前記第1の冷却路に接続された流路に設けられた流量調整バルブであり、前記制御装置は、前記第2の冷却対象部の温度が高いほど前記流量調整バルブの開度を大きくし、前記第2の冷却対象部の温度が低いほど前記流量調整バルブの開度を小さくするように、前記流量調整バルブの開度を制御するようにしてもよい。
【0009】
これにより、第2の冷却対象部の温度に基づいて、制御装置が流量調整バルブの開度を制御し、第1の冷却路を流れる冷媒の流量と、第2の冷却路を流れる冷媒の流量との分配比(流量バランス)を調整して、最適な冷却性能と圧損との両立を図ることができる。
【0010】
また、上記において、前記冷却対象は、回転電機を制御するパワーコントロールユニットに設けられたパワーカードモジュールであり、前記パワーカードモジュールは、半導体素子を含むモジュール本体部と、前記モジュール本体部から伝達された熱を放熱するフィン部とを有しており、前記第1の冷却対象部は前記フィン部であり、前記第2の冷却対象部は前記モジュール本体部であってもよい。
【0011】
これにより、モジュール本体部(半導体素子)の温度に基づいて、冷却性能と圧損との両立を図りつつ、パワーカードモジュールの冷却を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る冷却装置は、第2の冷却対象部の温度に基づいて、制御装置が流量調整機構を制御し、第1の冷却路を流れる冷媒の流量と、第2の冷却路を流れる冷媒の流量との流量バランスを調整して、冷却性能と圧損とを両立することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係る冷却装置の構成を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る冷却装置が備える冷却回路のPCU付近の概略構成を示した図である。
図3図3は、冷却装置が備える冷却回路における圧損と冷却性能との関係を示した図である。
図4図4は、素子温度と流量調整バルブの開度との関係を示した図である。
図5図5は、素子温度と、フィン部冷却路及び本体部冷却路を流れる冷媒の流量バランスとの関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る冷却装置の実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。実施形態に係る冷却装置は、例えば、駆動輪を駆動させる動力源として内燃機関とモータとを備えるハイブリッド車両や、前記動力源としてモータを備える電気自動車などの電動車両に適用することができる。
【0015】
図1は、実施形態に係る冷却装置1の構成を示す模式図である。図2は、実施形態に係る冷却装置1が備える冷却回路のPCU4付近の概略構成を示した図である。
【0016】
図1に示すように、実施形態に係る冷却装置1は、冷却対象であるPCU(Power Control Unit)4を冷却する液状の絶縁性を有する冷媒が循環する冷却回路を備えている。なお、冷媒としては、例えば、LLC(Long Life Coolant)を用いることができる。
【0017】
冷却装置1は、電動ポンプ2、リザーブタンク3、PCU4、ラジエータ5、ECU(Electronic Control Unit)6、及び、流量調整バルブ7を備えている。冷却装置1においては、電動ポンプ2、リザーブタンク3、PCU4、ラジエータ5、及び、流量調整バルブ7が、それぞれが配管によって連結されて冷却回路を構成している。そして、ECU6によって電動ポンプ2を制御して、電動ポンプ2を作動させることにより、冷却回路内で冷媒が循環する。なお、図1中の実線で示した矢印は、冷却回路で冷媒が流れる流路を示しており、電動ポンプ2からリザーブタンク3への流路R1、リザーブタンク3からPCU4への流路R2,R3,R4、PCU4内のフィン部冷却路41と本体部冷却路42、PCU4からラジエータ5への流路R5,R6,R7、及び、ラジエータ5から電動ポンプ2への流路R8が形成されている。
【0018】
PCU4には、PCUケース40内にパワーカード400などが配置されて構成されており、例えば、車両に搭載されたバッテリーの電力によって駆動されてモータの動作を制御する。
【0019】
パワーカード400は、実施形態に係る冷却装置1の冷却対象であるパワーカードモジュール401が平面状に複数配置されて構成されている。パワーカードモジュール401は、モジュール本体部403とフィン部404とを有している。モジュール本体部403は、伝熱部材405a、半導体素子402、スペーサ406、伝熱部材405aが積層されており、それぞれ隣接する部材同士が、はんだ407a,407b,407cによって接合されている。なお、伝熱部材405a,405b及びスペーサ406の材質としては、例えば、銅を用いることができる。フィン部404は、複数の突起を有する放熱部材によって構成されており、モジュール本体部403の伝熱部材405aと接合部材408を介して接合されている。フィン部404は、はんだ407aと伝熱部材405aと接合部材408とを介して半導体素子402から伝達された熱を放熱する機能を有している。
【0020】
本実施形態において、フィン部404はパワーカードモジュール401における第1の冷却対象部であり、モジュール本体部403はパワーカードモジュール401における第2の冷却対象部である。そして、PCUケース40の内部には、パワーカードモジュール401の高さ方向で、フィン部404が配置された第1の冷却路であるフィン部冷却路41と、モジュール本体部403が配置された第2の冷却路である本体部冷却路42とが形成されている。フィン部冷却路41では、冷媒がフィン部404に直接かかるように流れて、フィン部404の冷却、ひいては半導体素子402の冷却が行われる。また、本体部冷却路42では、冷媒がモジュール本体部403に直接かかるように流れて、モジュール本体部403の冷却、ひいては半導体素子402の冷却が行われる。
【0021】
冷却装置1が備える冷却回路においては、リザーブタンク3からPCU4に向かって冷媒が流れる流路R2が、PCU4よりも上流側で2つの流路R3,R4に分岐している。そして、流路R3はフィン部冷却路41の上流側と連結されており、流路R4は本体部冷却路42の上流側と連結されている。また、フィン部冷却路41の下流側は流路R5と連結されており、本体部冷却路42の下流側は流路R6と連結されている。そして、2つの流路R5,R6は、ラジエータ5と連結された流路R7に合流しており、フィン部冷却路41でフィン部404を冷却した冷媒と、本体部冷却路42でモジュール本体部403を冷却した冷媒とが混合されて流路R7を流れてラジエータ5に送られる。そして、ラジエータ5にて冷媒と外気との間で、冷媒から外気に熱が移動する熱交換を行うことによって冷却された冷媒は、流路R8を流れて電動ポンプ2に送られる。
【0022】
ECU6には、様々なセンサのデータが入力される。例えば、PCU4には、半導体素子402が耐熱温度に達していないかを直接監視できる部位、または、間接的に推測できる部位に、温度センサ410が設置されており、温度センサ410から半導体素子402の温度のデータがECU6に入力される。
【0023】
冷却装置1が備える冷却回路において、流路R2から分岐した2つの流路R3,R4のうちの流路R4に、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量を調整する流量調整バルブ7が設けられている。本体部冷却路42を流れる冷媒の流量は、流量調整機構である流量調整バルブ7の開度を連続的または段階的に変化させて調整され、流量調整バルブ7の開度が大きくなるほど本体部冷却路42を流れる冷媒の流量が大きくなる。また、このように、流量調整バルブ7によって本体部冷却路42を流れる冷媒の流量を調整することによって、共通の流路R2から流路R3,R4に分岐して、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量と、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量との分配比(流量バランス)が調整可能である。なお、流量調整バルブ7の開度変更操作は、例えば、ECU6によって制御されたアクチュエータなどの駆動機構を用いて行う。
【0024】
また、流量調整バルブ7を設ける位置としては、流路R2から分岐した2つの流路R3,R4のうちの流路R4に限定されるものではなく、例えば、流路R7に合流する2つの流路R5,R6のうちの流路R6に流量調整バルブ7を設けてもよい。
【0025】
図3は、冷却装置1が備える冷却回路における圧損と冷却性能との関係を示した図である。なお、図3中、一点鎖線は本体部冷却路42の冷却性能を示したグラフであり、二点鎖線はフィン部冷却路41の冷却性能を示したグラフであり、実線は本体部冷却路42の冷却性能とフィン部冷却路41の冷却性能とを合わせた合計の冷却性能である。
【0026】
実施形態に係る冷却装置1においては、半導体素子402や伝熱部材405a,405bやスペーサ406などが積層されたモジュール本体部403よりも、複数の突起を有する放熱部材によって構成されたフィン部404のほうが、冷媒と接触し得る面積が広く、冷媒が流れる際の抵抗が大きくなる形状をしている。すなわち、実施形態に係る冷却装置1は、フィン部冷却路41の冷却性能及び圧損が、本体部冷却路42の冷却性能及び圧損よりも高くなるように構成されている。そのため、本体部冷却路42よりもフィン部冷却路41を流れる冷媒の流量が多くなるほど、フィン部冷却路41の冷却性能が高くなり前記合計の冷却性能は高くなるが、フィン部冷却路41の圧損が高くなるため、フィン部冷却路41の圧損と本体部冷却路42の圧損とを合わせた合計の圧損、言い換えれば、冷却回路全体の圧損も高くなる。
【0027】
例えば、図3に示すように、冷却装置1が備える冷却回路において、パワーカードモジュール401を冷却するための所望冷却性能を、フィン部冷却路41の冷却性能だけで満たすように、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量と、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量とを流量調整バルブ7によって調整すると、前記所望冷却性能よりも高い冷却性能、言い換え得れば、過剰な冷却性能を得ることが可能である。なお、この際の前記合計の圧損を圧損PL1とする。
【0028】
一方、図3に示すように、冷却装置1が備える冷却回路において、前記所望冷却性能を、フィン部冷却路41の冷却性能と本体部冷却路42の冷却性能とを合わせた合計の冷却性能で満たすように、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量と、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量とを流量調整バルブ7によって調整した場合には、前記合計の圧損が圧損PL1よりも小さい圧損PL2となり、前記合計の圧損を低減、言い換えれば、冷却回路全体の圧損低減を図ることができる。
【0029】
そのため、実施形態に係る冷却装置1においては、モジュール本体部403の温度、より具体的には半導体素子402の温度(素子温度)に基づいて、ECU6が流量調整バルブ7の開度を制御し、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量と、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量との流量バランス(分配比)を調整して、最適な冷却性能と圧損との両立を図っている。
【0030】
図4は、素子温度と流量調整バルブ7の開度との関係を示した図である。図5は、素子温度と、フィン部冷却路41及び本体部冷却路42を流れる冷媒の流量バランスとの関係を示した図である。
【0031】
実施形態に係る冷却装置1においては、パワーカードモジュール401の熱的厳しさ、例えば、半導体素子402の温度をモニターし、フィン部冷却路41に流す冷媒の流量と、本体部冷却路42に流す冷媒の流量との流量バランス(分配比)を決定し、流量調整バルブ7を作動させる。すなわち、図4に示すように、素子温度が高いほど流量調整バルブ7の開度を小さくして、図5に示すように、素子温度T1において、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量FLf1が、本体部冷却路42を流れる冷媒の流量FLb1よりも多くなるように流量バランス(分配比)を調整する。また、図4に示すように、素子温度が低いほど流量調整バルブ7の開度を大きくして、図5に示すように、素子温度T1よりも低い素子温度T2において、フィン部冷却路41を流れる冷媒の流量FLf2が本体部冷却路42を流れる冷媒の流量FLb2よりも少なくなるように流量バランス(分配比)を調整する。これにより、半導体素子402の温度(素子温度)に基づいて、フィン部冷却路41と本体部冷却路42とへ任意の流量バランス(分配比)で冷媒を流すことができ、最適な冷却性能と圧損とを両立することができる。
【0032】
なお、実施形態に係る冷却装置1においては、半導体素子402の温度(素子温度)を温度センサ410によって測定された実測温度を用いることに限定されない。例えば、実施形態に係る冷却装置1が車両に搭載されている場合には、予め実験などによって計測したマップを使用して、車両の運転状態(PCU4で制御する回転電機の回転数やトルクなど)から半導体素子402の温度(素子温度)を推定した推定温度を用いてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 冷却装置
2 電動ポンプ
3 リザーブタンク
4 PCU
5 ラジエータ
6 ECU
7 流量調整バルブ
40 PCUケース
41 フィン部冷却路
42 本体部冷却路
400 パワーカード
401 パワーカードモジュール
402 半導体素子
403 モジュール本体部
404 フィン部
405a,405b 伝熱部材
406 スペーサ
407a,407b,407c はんだ
408 接合部材
図1
図2
図3
図4
図5