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特許7567789樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法
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  • 特許-樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C03C 25/47 20180101AFI20241008BHJP
   C03C 25/1065 20180101ALI20241008BHJP
   C03C 25/285 20180101ALI20241008BHJP
   C03C 25/326 20180101ALI20241008BHJP
   C08L 55/00 20060101ALI20241008BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20241008BHJP
   C08K 7/00 20060101ALI20241008BHJP
   C08F 290/06 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
C03C25/47
C03C25/1065
C03C25/285
C03C25/326
C08L55/00
C08K3/22
C08K7/00
C08F290/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021528146
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(86)【国際出願番号】 JP2020022889
(87)【国際公開番号】W WO2020255830
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2019112622
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100174399
【弁理士】
【氏名又は名称】寺澤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】浜窪 勝史
(72)【発明者】
【氏名】徳田 千明
(72)【発明者】
【氏名】岩口 矩章
【審査官】三村 潤一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-511770(JP,A)
【文献】特開2015-205802(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0321265(US,A1)
【文献】特開平08-217495(JP,A)
【文献】特開2015-089865(JP,A)
【文献】国際公開第2017/065274(WO,A1)
【文献】特開2006-161030(JP,A)
【文献】特開2008-024735(JP,A)
【文献】SHIUE, J. et al.,Effects of silica nanoparticle addition to the secondary coating of dual-coated optical fibers,Acta Materialia,2006年03月30日,Volume 54
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 25/00 - 25/70
C08F 283/01
C08F 290/00 - 290/14
C08F 299/00 - 299/08
G02B 6/00 - 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア及びクラッドを含むガラスファイバと、
前記ガラスファイバに接して前記ガラスファイバを被覆するプライマリ樹脂層と、
前記プライマリ樹脂層を被覆するセカンダリ樹脂層と、を備え、
前記セカンダリ樹脂層が、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、疎水性の酸化ジルコニウムと、を含む樹脂組成物の硬化物からなり、前記酸化ジルコニウムの含有量が、前記樹脂組成物の総量を基準として5質量%以上60質量%以下である、光ファイバ。
【請求項2】
前記酸化ジルコニウムの平均一次粒径が、100nm以下である、請求項1に記載の光ファイバ
【請求項3】
前記酸化ジルコニウムが、正方晶酸化ジルコニウムを含む、請求項1又は請求項2に記載の光ファイバ
【請求項4】
コア及びクラッドを含むガラスファイバと、
前記ガラスファイバに接して前記ガラスファイバを被覆するプライマリ樹脂層と、
前記プライマリ樹脂層を被覆するセカンダリ樹脂層と、を備え、
前記セカンダリ樹脂層は、疎水性の酸化ジルコニウムを含み、
前記酸化ジルコニウムの含有量が、前記セカンダリ樹脂層の総量を基準として質量%以上60質量%以下である、光ファイバ。
【請求項5】
コア及びクラッドを含むガラスファイバの外周に、プライマリ樹脂層用の樹脂組成物及びセカンダリ樹脂層用の樹脂組成物を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後に紫外線を照射することにより前記樹脂組成物を硬化させて、プライマリ樹脂層及びセカンダリ樹脂層を形成する硬化工程と、
を含み、
前記セカンダリ樹脂層が、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、疎水性の酸化ジルコニウムと、を含む樹脂組成物の硬化物からなり、前記酸化ジルコニウムの含有量が、前記樹脂組成物の総量を基準として5質量%以上60質量%以下である、光ファイバの製造方法。
【請求項6】
前記酸化ジルコニウムの平均一次粒径が、100nm以下である、請求項5に記載の光ファイバの製造方法
【請求項7】
前記酸化ジルコニウムが、正方晶酸化ジルコニウムを含む、請求項5又は請求項6に記載の光ファイバの製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法に関する。
本出願は、2019年6月18日出願の日本出願第2019-112622号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、光ファイバは、光伝送体であるガラスファイバを保護するための被覆樹脂層を有している。光ファイバは、光ファイバに側圧が付与された際に発生する微小な曲げにより誘起される伝送損失の増加を小さくするために、側圧特性に優れることが求められている。
【0003】
被覆樹脂層は、オリゴマー、モノマー、光重合開始剤等を含有する紫外線硬化型樹脂組成物を用いて形成することができる。例えば、特許文献1では、合成石英を原料とするフィラーを含有する紫外線硬化型樹脂組成物を用いて樹脂層を形成することで、光ファイバの側圧特性を改善することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-219550号公報
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様に係る樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、疎水性の酸化ジルコニウムと、を含む樹脂組成物であり、酸化ジルコニウムの含有量が、樹脂組成物の総量を基準として0.5質量%以上65質量%以下である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本実施形態に係る光ファイバの一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本開示が解決しようとする課題]
被覆樹脂層は、一般にプライマリ樹脂層及びセカンダリ樹脂層を備えている。セカンダリ樹脂層を形成する樹脂組成物には、ヤング率を高めることで光ファイバの側圧特性を向上することが求められる。しかしながら、フィラーを含有する樹脂組成物の場合、フィラーが沈降して樹脂組成物の保存安定性が低下することがある。
【0008】
本開示は、保存安定性に優れると共に、側圧特性に優れる光ファイバを作製できる樹脂組成物、及び、側圧特性に優れる光ファイバを提供することを目的とする。
【0009】
[本開示の効果]
本開示によれば、保存安定性に優れると共に、側圧特性に優れる光ファイバを作製できる樹脂組成物、及び、側圧特性に優れる光ファイバを提供することができる。
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の一態様に係る樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、疎水性の酸化ジルコニウムと、を含む樹脂組成物であり、酸化ジルコニウムの含有量が、樹脂組成物の総量を基準として0.5質量%以上65質量%以下である。
【0011】
酸化ジルコニウムは、樹脂層のヤング率を高めることができると共に、樹脂組成物が硬化する際の反応熱を逃がし、樹脂層における硬化時の応力を低減することができる。酸化ジルコニウムを特定の範囲で含有することで、樹脂組成物の保存安定性に優れ、平滑な樹脂層を形成することができる。また、本実施形態に係る樹脂組成物を光ファイバ被覆用の紫外線硬化型樹脂組成物として用いることで、側圧特性に優れる光ファイバを作製することができる。
【0012】
ヤング率の高い樹脂層を形成する観点から、酸化ジルコニウムの平均一次粒径は、100nm以下であってよい。
【0013】
ヤング率の高い樹脂層を形成し易いことから、上記酸化ジルコニウムは、正方晶酸化ジルコニウムを含んでよい。
【0014】
本開示の一態様に係る光ファイバのセカンダリ被覆材料は、上記樹脂組成物を含む。本実施形態に係る樹脂組成物をセカンダリ樹脂層に用いることで、側圧特性に優れる被覆樹脂層を形成することができる。
【0015】
本開示の一態様に係る光ファイバは、コア及びクラッドを含むガラスファイバと、ガラスファイバに接して該ガラスファイバを被覆するプライマリ樹脂層と、プライマリ樹脂層を被覆するセカンダリ樹脂層とを備え、セカンダリ樹脂層が、上記樹脂組成物の硬化物からなる。セカンダリ樹脂層における酸化ジルコニウム含有量は、セカンダリ樹脂層の総量を基準として0.5質量%以上65質量%以下である。本実施形態に係る樹脂組成物をセカンダリ樹脂層に適用することで、光ファイバの側圧特性を向上することができる。
【0016】
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、コア及びクラッドから構成されるガラスファイバの外周に、上記樹脂組成物を塗布する塗布工程と、塗布工程の後に紫外線を照射することにより樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む。これにより、側圧特性に優れる光ファイバを作製することができる。
【0017】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る樹脂組成物及び光ファイバの具体例を、必要により図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されず、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
<樹脂組成物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、疎水性の酸化ジルコニウムとを含む。
【0019】
(酸化ジルコニウム)
本実施形態に係る酸化ジルコニウム(ジルコニア)は、その表面が疎水処理されている疎水性のジルコニア粒子である。本実施形態に係る疎水処理とは、酸化ジルコニウムの表面に疎水性の基が導入されていることをいう。疎水処理される前の酸化ジルコニウムは、通常、表面に水酸基を有しており、親水性である。疎水性の基が導入された酸化ジルコニウムは、樹脂組成物中の分散性に優れている。疎水性の基は、(メタ)アクリロイル基等の反応性基、又は、炭化水素基等の非反応性基であってもよい。酸化ジルコニウムが反応性基を有する場合、ヤング率が高い樹脂層を形成し易くなる。
【0020】
本実施形態に係るジルコニア粒子は、分散媒に分散されている。分散媒に分散されたジルコニア粒子を用いることで、樹脂組成物中にジルコニア粒子を均一に分散でき、樹脂組成物の保存安定性を向上することができる。分散媒としては、樹脂組成物の硬化を阻害しなければ、特に限定されない。分散媒は、反応性であっても、非反応性であってもよい。
【0021】
反応性の分散媒として、(メタ)アクリロイル化合物、エポキシ化合物等のモノマーを用いてもよい。(メタ)アクリロイル化合物としては、例えば、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、及びグリセリンジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物が挙げられる。分散媒として、後述するモノマーで例示する(メタ)アクリロイル化合物を用いてもよい。
【0022】
非反応性の分散媒として、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒、メタノール(MeOH)等のアルコール系溶媒、又は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等のエステル系溶媒を用いてもよい。非反応性の分散媒の場合、ベース樹脂と分散媒に分散されたジルコニア粒子とを混合した後、分散媒の一部を除去して樹脂組成物を調製してもよい。非反応性の分散媒に分散されたジルコニア粒子は、反応性の分散媒に分散されたジルコニア粒子に比べて、樹脂組成物の硬化収縮を低減し易くなる。
【0023】
分散媒に分散されたジルコニア粒子は、樹脂組成物の硬化後も樹脂層中に分散した状態で存在する。反応性の分散媒を使用した場合、ジルコニア粒子は樹脂組成物に分散媒ごと混合され、分散状態が維持されたまま樹脂層中に取り込まれる。非反応性の分散媒を使用した場合、分散媒は少なくともその一部が樹脂組成物から揮発して無くなるが、ジルコニア粒子は分散状態のまま樹脂組成物中に残り、硬化後の樹脂層にも分散した状態で存在する。樹脂層中に存在するジルコニア粒子は、電子顕微鏡で観察した場合に、一次粒子が分散した状態で観察される。
【0024】
ジルコニア粒子の結晶構造は、正方晶又は立方晶であってよい。樹脂層のヤング率を高くする観点から、ジルコニア粒子は、正方晶ジルコニアを含んでよい。
【0025】
樹脂層のヤング率を高くする観点から、ジルコニア粒子の平均一次粒径は、0.5nm以上100nm以下が好ましく、1nm以上80nm以下がより好ましく、1.5nm以上70nm以下が更に好ましい。平均一次粒径は、例えば、電子顕微鏡写真の画像解析、光散乱法等によって測定することができる。ジルコニア粒子の一次粒子が分散された分散媒は、一次粒子の粒径が小さい場合は目視で透明に見える。一次粒子の粒径が比較的大きい(40nm以上)場合は、一次粒子が分散された分散媒は白濁して見えるが沈降物は観察されない。
【0026】
樹脂組成物における酸化ジルコニウム(ジルコニア粒子)の含有量は、樹脂組成物の総量を基準として0.5質量%以上65質量%以下であり、1質量%以上60質量%以下、5質量%以上55質量%以下、又は10質量%以上50質量%以下であってもよい。酸化ジルコニウムの含有量が0.5質量%以上であると、側圧特性に優れる樹脂層を形成し易くなる。酸化ジルコニウムの含有量が65質量%以下であると、樹脂組成物の保存安定性に優れ、強靱な樹脂層を形成し易くなる。
【0027】
(ベース樹脂)
本実施形態に係るベース樹脂は、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含有する。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。(メタ)アクリル酸についても同様である。
【0028】
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られるオリゴマーを用いることができる。
【0029】
ポリオール化合物としては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びビスフェノールA・エチレンオキサイド付加ジオールが挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナートが挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及びトリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0030】
ウレタン(メタ)アクリレートを合成する際の触媒として、一般に有機スズ化合物が使用される。有機スズ化合物としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸2-エチルヘキシル)、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸イソオクチル)、及びジブチルスズオキシドが挙げられる。易入手性又は触媒性能の点から、触媒としてジブチルスズジラウレート又はジブチルスズジアセテートを使用することが好ましい。
【0031】
ウレタン(メタ)アクリレート合成時に炭素数5以下の低級アルコールを使用してもよい。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、3-メチル-2-ブタノール、及び2,2-ジメチル-1-プロパノールが挙げられる。
【0032】
樹脂層ヤング率を高める観点から、オリゴマーは、エポキシ(メタ)アクリレートを更に含んでよい。エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジル基を2以上有するエポキシ樹脂に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて得られるオリゴマーを用いることができる。
【0033】
モノマーとしては、重合性基を1つ有する単官能モノマー、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーを用いることができる。モノマーは、2種以上を混合して用いてもよい。
【0034】
単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、3-フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、4-tert-ブチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有モノマー;N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-アクリロイルピペリジン、N-メタクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、3-(3-ピリジン)プロピル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート等の複素環含有(メタ)アクリレート;マレイミド、N-シクロへキシルマレイミド、N-フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド等のアミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;N-(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-8-オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマーが挙げられる。
【0035】
多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14-テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16-ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,20-エイコサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、3-エチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びカプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレートが挙げられる。
【0036】
光重合開始剤としては、公知のラジカル光重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる。光重合開始剤として、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Omnirad 184、IGM Resins社製)、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン(Omnirad 907、IGM Resins社製)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Omnirad TPO、IGM Resins社製)、及びビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(Omnirad 819、IGM Resins社製)が挙げられる。
【0037】
樹脂組成物は、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、増感剤等を更に含有してもよい。
【0038】
シランカップリング剤としては、樹脂組成物の硬化の妨げにならなければ、特に限定されない。シランカップリング剤として、例えば、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシ-エトキシ)シラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)-エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド、γ-トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、及びγ-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが挙げられる。
【0039】
本実施形態に係る樹脂組成物は、光ファイバのセカンダリ被覆材料として好適に用いることができる。本実施形態に係る樹脂組成物をセカンダリ樹脂層に用いることで、側圧特性に優れる被覆樹脂層を形成することができる。
【0040】
<光ファイバ>
図1は、本実施形態に係る光ファイバの一例を示す概略断面図である。光ファイバ10は、コア11及びクラッド12を含むガラスファイバ13と、ガラスファイバ13の外周に設けられたプライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15を含む被覆樹脂層16とを備えている。
【0041】
クラッド12はコア11を取り囲んでいる。コア11及びクラッド12は石英ガラス等のガラスを主に含み、例えば、コア11にはゲルマニウムを添加した石英ガラスを用いることができ、クラッド12には純石英ガラス、又は、フッ素が添加された石英ガラスを用いることができる。
【0042】
図1において、例えば、ガラスファイバ13の外径(D2)は100μmから125μm程度であり、ガラスファイバ13を構成するコア11の直径(D1)は、7μmから15μm程度である。被覆樹脂層16の厚さは、通常、22μmから70μm程度である。プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、5μmから50μm程度であってもよい。
【0043】
ガラスファイバ13の外径(D2)が125μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが60μm以上70μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、10μmから50μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが35μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが25μmであってよい。光ファイバ10の外径は、245μmから265μm程度であってよい。
【0044】
ガラスファイバ13の外径(D2)が125μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが27μm以上48μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、10μmから38μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが25μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが10μmであってよい。光ファイバ10の外径は、179μmから221μm程度であってよい。
【0045】
ガラスファイバ13の外径(D2)が100μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが22μm以上37μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、5μmから32μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが25μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが10μmであってよい。光ファイバ10の外径は、144μmから174μm程度であってよい。
【0046】
本実施形態に係る樹脂組成物は、セカンダリ樹脂層に適用することができる。セカンダリ樹脂層は、上記ベース樹脂と酸化ジルコニウムを含む樹脂組成物を硬化させて形成することができる。これにより、光ファイバの側圧特性を向上することができる。
【0047】
セカンダリ樹脂層における酸化ジルコニウムの含有量は、セカンダリ樹脂層の総量を基準として0.5質量%以上65質量%以下であり、1質量%以上60質量%以下、5質量%以上55質量%以下、又は10質量%以上50質量%以下であってもよい。
【0048】
本実施形態に係る光ファイバの製造方法は、コア及びクラッドから構成されるガラスファイバの外周に、上記樹脂組成物を塗布する塗布工程と、塗布工程の後に紫外線を照射することにより樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む。
【0049】
セカンダリ樹脂層のヤング率は、23℃で1150MPa以上であることが好ましく、1200MPa以上2700MPa以下がより好ましく、1300MPa以上2600MPa以下が更に好ましい。セカンダリ樹脂層のヤング率が1150MPa以上であると、側圧特性を向上し易く、2700MPa以下であると、セカンダリ樹脂層に適度な靱性を付与できるため、セカンダリ樹脂層に割れ等が発生し難くなる。
【0050】
分散媒に分散された酸化ジルコニウムは、樹脂層の硬化後も樹脂層中に分散した状態で存在する。反応性の分散媒を使用した場合、酸化ジルコニウムは樹脂組成物に分散媒ごと混合され、分散状態が維持されたまま樹脂層中に取り込まれる。非反応性の分散媒を使用した場合、分散媒は少なくともその一部が樹脂組成物から揮発して無くなるが、酸化ジルコニウムは分散状態のまま樹脂組成物中に残り、硬化後の樹脂層にも分散した状態で存在する。樹脂層中に存在する酸化ジルコニウムは、電子顕微鏡で観察した場合に、一次粒子が分散した状態で観察される。
【0051】
プライマリ樹脂層14は、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、モノマー、光重合開始剤及びシランカップリング剤を含む樹脂組成物を硬化させて形成することができる。プライマリ樹脂層用の樹脂組成物は、従来公知の技術を用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート、モノマー、光重合開始剤及びシランカップリング剤としては、上記ベース樹脂で例示した化合物から適宜、選択してもよい。ただし、プライマリ樹脂層を形成する樹脂組成物は、セカンダリ樹脂層を形成するベース樹脂とは異なる組成を有している。
【0052】
光ファイバを複数本並列し、リボン用樹脂で一体化して光ファイバリボンとする場合があるが、本開示に係る樹脂組成物は、リボン用樹脂として使用することもできる。これにより、光ファイバと同様に光ファイバリボンの側圧特性を向上することができる。
【実施例
【0053】
以下、本開示に係る実施例及び比較例を用いた評価試験の結果を示し、本開示を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0054】
[セカンダリ樹脂層用の樹脂組成物]
(オリゴマー)
オリゴマーとして、分子量1000のポリプロピレングリコール、2,4-トリレンジイソシアネート及びヒドロキシエチルアクリレートを反応させることにより得られたウレタンアクリレート(UA)と、エポキシアクリレート(EA)とを準備した。
【0055】
(モノマー)
モノマーとして、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社の商品名「IBXA」)及びトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA、大阪有機化学工業株式会社の商品名「ビスコート♯310HP」)を準備した。
【0056】
(光重合開始剤)
光重合開始剤として、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドを準備した。
【0057】
(酸化ジルコニウム)
酸化ジルコニウムとして、表1に示す表面状態及び平均一次粒径を有するジルコニア粒子(Zr-1~Zr-4)を含むジルコニアゾルを準備した。疎水性ジルコニア粒子は、主結晶系が正方晶であり、メタクリロイル基を有していた。
【0058】
【表1】
【0059】
(樹脂組成物)
UA40質量部、EA20質量部、IBXA10質量部、TPGDA30質量部、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド0.5質量部、及び1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5質量部を混合して、ベース樹脂を調製した。次いで、表2又は表3に示すジルコニア粒子の含有量となるように、ジルコニアゾルをベース樹脂と混合した後、分散媒であるMEKの大部分を減圧除去して、実施例及び比較例の樹脂組成物をそれぞれ作製した。なお、樹脂組成物の総量と樹脂組成物の硬化物の総量は同じと考えてよい。
【0060】
(樹脂組成物の安定性)
樹脂組成物を45℃で30分間加熱しながら攪拌した後、室温で1時間静置して外観を目視により確認した。
【0061】
(ヤング率)
スピンコータを用いて、樹脂組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に塗布した後、無電極UVランプシステム(ヘレウス製の「VPS600(Dバルブ)」)を用いて、1000±100mJ/cmの条件で硬化させ、PETフィルム上に厚み200±20μmの樹脂層を形成した。樹脂層をPETフィルムから剥がし、樹脂フィルムを得た。樹脂フィルムをJIS K 7127 タイプ5のダンベル形状に打ち抜き、23±2℃、50±10%RHの条件下で、引張試験機を用いて1mm/分の引張速度、標線間25mmの条件で引張り、応力-歪み曲線を得た。2.5%割線によりヤング率を求めた。なお、比較例1の樹脂組成物は、粘度が増粘し、フィルムの作製ができなった。
【0062】
[光ファイバの作製]
(プライマリ樹脂層用の樹脂組成物)
オリゴマーとして、分子量4000のポリプロピレングリコール、イソホロンジイソシアネート、ヒドロキシエチルアクリレート及びメタノールを反応させて得られるウレタンアクリレートを準備した。ウレタンアクリレートを75質量部、ノニルフェノールEO変性アクリレート12質量部、N-ビニルカプロラクタム6質量部、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート2質量部、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド1質量部、及び3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1質量部を混合して、プライマリ樹脂層用の樹脂組成物を作製した。
【0063】
(光ファイバ)
コア及びクラッドから構成される直径125μmのガラスファイバの外周に、プライマリ樹脂層用の樹脂組成物と、実施例又は比較例の樹脂組成物をセカンダリ樹脂層用として塗布し、その後、紫外線を照射させることで樹脂組成物を硬化させ、厚さ35μmのプライマリ樹脂層とその外周に厚さ25μmのセカンダリ樹脂層を形成して光ファイバを作製した。線速は1500m/分とした。
【0064】
(側圧特性)
サンドペーパーで表面を覆った280mm径のボビンに、光ファイバ10を単層状に巻き付けた時の1550nmの波長の光の伝送損失を、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)法により測定した。また、サンドペーパーのない280mm径のボビンに、光ファイバ10を単層状に巻き付けた時の1550nmの波長の光の伝送損失を、OTDR法により測定した。測定した伝送損失の差を求め、伝送損失差が0.6dB/km以下の場合を側圧特性「OK」と、伝送損失差が0.6dB/km超の場合を側圧特性「NG」と判断した。なお、比較例2では、光ファイバをボビンに巻取る時に樹脂層にクラックが生じ、側圧特性が評価できなかった。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【符号の説明】
【0067】
10 光ファイバ
11 コア
12 クラッド
13 ガラスファイバ
14 プライマリ樹脂層
15 セカンダリ樹脂層
16 被覆樹脂層
図1