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特許7567903訪問支援装置、訪問支援システム、訪問支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】訪問支援装置、訪問支援システム、訪問支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241008BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022508670
(86)(22)【出願日】2020-03-17
(86)【国際出願番号】 JP2020011775
(87)【国際公開番号】W WO2021186569
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-08-31
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 樹輝
(72)【発明者】
【氏名】大谷 美樹
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-231492(JP,A)
【文献】特開2012-141699(JP,A)
【文献】特開2018-112945(JP,A)
【文献】特開2019-144917(JP,A)
【文献】特開2019-049871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の空間内で着席しているユーザが訪問に対して現在対応可能か否かを示す情報である着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記着席中のステータスを前記空間に設置された表示装置に表示させる表示制御部と、
を有し、
前記着席中のステータスは、同一のユーザについて、前記空間を訪れる訪問者に応じて選択される、応対可能というステータスと応対不可というステータスの少なくとも2つが設定され、
前記表示制御部は、前記訪問者からの入力に基づいて特定された前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
訪問支援装置。
【請求項2】
前記空間を訪れた訪問者からの入力に基づいて、前記訪問者の訪問先ユーザを取得する訪問先取得部と、
前記訪問先ユーザに対応付けられて登録された前記着席中のステータスを特定するステータス特定部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記特定された着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項3】
前記空間の入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記訪問者の顔認証に成功した場合、前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
請求項1又は2に記載の訪問支援装置。
【請求項4】
前記空間の入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記登録部は、同一のユーザに対して、訪問者の種類毎に着席中のステータスを登録し、
前記表示制御部は、前記訪問者の顔認証の結果から判別される前記訪問者の種類に応じた前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
請求項1又は2に記載の訪問支援装置。
【請求項5】
前記空間内でユーザが着席する座席位置を特定する座席位置特定部をさらに有し、
前記表示制御部は、さらに、前記座席位置特定部が特定した座席位置を、ユーザを識別する情報とともに示したマップを前記表示装置に表示させる
請求項1乃至のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、座席位置の表示について、着席するユーザのうち所定の条件を満たすユーザだけ表示するよう制御する
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、座席位置の表示について、着席するユーザのうち訪問先ユーザに該当するユーザだけ表示するよう制御する
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、さらに、ユーザを識別する情報とともに、予め記憶された当該ユーザのスケジュールを前記表示装置に表示させる
請求項1乃至のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、さらに、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像を前記表示装置に表示させ、
前記訪問支援装置は、訪問の予約が要求された場合、訪問先ユーザに対応付けられた端末装置に対して訪問についての通知を行う通知部をさらに備える
請求項1乃至のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項10】
前記通知は、訪問者の個人情報を含む
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項11】
前記通知は、訪問者による訪問についての履歴情報を含む
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項12】
前記通知は、訪問者が所定の人物に該当するか否かを示す情報を含む
請求項に記載の訪問支援装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記端末装置から前記通知に対する応答結果を受信した場合、当該応答結果を前記表示装置に表示させる
請求項乃至12のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項14】
前記空間の入口に到着した訪問者の訪問先ユーザを取得する訪問先取得部と、
前記訪問先ユーザに対応付けられて登録された前記着席中のステータスを特定するステータス特定部と、
前記入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記訪問先取得部は、
前記訪問者の顔認証に成功した場合、会議の開催日時及び会議の参加者の定義を含む予め記憶された会議情報に基づき前記訪問者と同一日時の会議に参加する参加者を特定し、
前記特定した参加者を前記訪問先ユーザとして取得し、
前記表示制御部は、前記訪問先ユーザについての特定された前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
請求項1に記載の訪問支援装置。
【請求項15】
前記空間内の撮影画像である第2の撮影画像を取得する第2の画像取得部を有し、
前記座席位置特定部は、
前記第2の撮影画像の中から、予め記憶されたユーザの顔画像を検索し、
当該顔画像が検索された位置に基づいて当該ユーザの座席位置を特定する
請求項乃至のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項16】
前記空間内での設置位置が予め定められている端末装置のカメラにより撮影された当該端末装置のユーザの撮影画像である第3の撮影画像を取得する第3の画像取得部と、
前記第3の撮影画像に基づいて前記端末装置を利用するユーザの顔認証を行うよう制御する第2の認証制御部とを有し、
前記座席位置特定部は、前記端末装置を利用するユーザの顔認証に成功している場合、当該端末装置の設置位置を当該ユーザの座席位置として特定する
請求項乃至のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
【請求項17】
所定の空間に設置された情報処理装置と、
前記空間内のユーザに対する訪問を支援する訪問支援装置と、
を備え、
前記訪問支援装置は、
前記空間内で着席しているユーザが訪問に対して現在対応可能か否かを示す情報である着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記着席中のステータスを前記情報処理装置に表示させる表示制御部と、
を有し、
前記着席中のステータスは、同一のユーザについて、前記空間を訪れる訪問者に応じて選択される、応対可能というステータスと応対不可というステータスの少なくとも2つが設定され、
前記表示制御部は、前記訪問者からの入力に基づいて特定された前記着席中のステータスを前記情報処理装置に表示させる
訪問支援システム。
【請求項18】
前記訪問支援装置は、
前記空間を訪れた訪問者からの入力に基づいて、前記訪問者の訪問先ユーザを取得する訪問先取得部と、
前記訪問先ユーザに対応付けられて登録された前記着席中のステータスを特定するステータス特定部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記特定された着席中のステータスを前記情報処理装置に表示させる
請求項17に記載の訪問支援システム。
【請求項19】
所定の空間内で着席しているユーザが訪問に対して現在対応可能か否かを示す情報である着席中のステータスをユーザ毎に登録し、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記着席中のステータスを前記空間に設置された表示装置に表示させ
前記着席中のステータスは、同一のユーザについて、前記空間を訪れる訪問者に応じて選択される、応対可能というステータスと応対不可というステータスの少なくとも2つが設定され、
前記表示では、前記訪問者からの入力に基づいて特定された前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
訪問支援方法。
【請求項20】
所定の空間内で着席しているユーザが訪問に対して現在対応可能か否かを示す情報である着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録ステップと、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記着席中のステータスを前記空間に設置された表示装置に表示させる表示制御ステップと、
をコンピュータに実行させ
前記着席中のステータスは、同一のユーザについて、前記空間を訪れる訪問者に応じて選択される、応対可能というステータスと応対不可というステータスの少なくとも2つが設定され、
前記表示制御ステップでは、前記訪問者からの入力に基づいて特定された前記着席中のステータスを前記表示装置に表示させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、訪問支援装置、訪問支援システム、訪問支援方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス内などにおいて、従業員などの人物が在席しているか否かを管理する技術が知られている。例えば、特許文献1は、ユーザの在席状況をその座席位置まで移動することなく確認することができるシステムを開示している。このシステムでは、ユーザ端末のカメラからの入力画像に基づいてユーザの顔を検出し、ユーザが在席しているか否かが判定される。そして、この判定結果である在席情報がサーバに記憶される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-101566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術によれば、訪問先のユーザの在席状況を事前に確認することができる。しかしながら、訪問先のユーザが在席していたとしても、そのユーザは、取り込み中などにより訪問者の応対が困難な場合があるという問題点がある。この場合、訪問者は、訪問先のユーザに会うことができたとしても、そのユーザに十分な応対をしてもらえず、訪問先のユーザは、訪問により煩わされることとなる。すなわち、快適な訪問を実現できない。
【0005】
本開示はこのような問題点を解決するためになされたものであり、快適な訪問の実現を支援することができる訪問支援装置、訪問支援システム、訪問支援方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる訪問支援装置は、
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる表示制御部と、
を有する。
【0007】
本開示の第2の態様にかかる訪問支援システムは、
所定の空間の入口に設置された情報処理装置と、
前記空間内のユーザに対する訪問を支援する訪問支援装置と、
を備え、
前記訪問支援装置は、
前記空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記情報処理装置に表示させる表示制御部と、
を有する。
【0008】
本開示の第3の態様にかかる訪問支援方法では、
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録し、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる。
【0009】
本開示の第4の態様にかかるプログラムは、
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録ステップと、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる表示制御ステップと、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、快適な訪問の実現を支援することができる訪問支援装置、訪問支援システム、訪問支援方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1にかかる訪問支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態1にかかる訪問支援方法の流れを示すフローチャートである。
図3】実施の形態2にかかる訪問支援システムの構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態2にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態2にかかる認証装置による顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図6】実施の形態2にかかる認証装置による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図7】実施の形態2にかかる入口端末の構成を示すブロック図である。
図8】実施の形態2にかかる訪問支援装置の構成を示すブロック図である。
図9】表示制御部の制御により入口端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図10】訪問先ユーザが利用する端末装置における通知の表示例を示す図である。
図11】訪問を許可する応答が得られた場合の表示例を示す。
図12】訪問を拒否する応答が得られた場合の表示例を示す。
図13】フロアを撮影するカメラの撮影画像を用いて座席位置を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
図14】実施の形態2にかかる訪問支援システムの処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
図15】実施の形態3にかかる訪問支援システムの処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
図16】変形例にかかる訪問支援システムの処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
図17】実施の形態4にかかる訪問支援装置の構成を示すブロック図である。
図18】実施の形態4にかかる訪問支援システムの処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。
図19】実施の形態5にかかる訪問支援システムの構成を示すブロック図である。
図20】実施の形態5にかかる訪問支援装置の構成を示すブロック図である。
図21】端末装置のカメラの撮影画像を用いて座席位置を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。また、フローチャート又はシーケンスチャートなどにより本開示に示される処理の実行順序は、一例に過ぎず、技術的な矛盾が生じない限り実行順序を適宜入れ替えることが可能である。また、各実施の形態の特徴についても、技術的な矛盾が生じない限り組み合わせることができる。
【0013】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる訪問支援装置1の構成の一例を示すブロック図である。訪問支援装置1は、所定の空間内のユーザに対する訪問を支援する装置である。ここで、本開示において、空間とは、所定の領域を有する空間であればよく、例えば、建物内のフロア全体であってもよいし、部屋であってもよい。空間内にはユーザが利用するための座席が存在する。座席には、例えば、それぞれデスクが設けられており、ユーザは例えば業務を行なうために座席を利用する。なお、ユーザごとに利用すべき席が決められていてもよいし、ユーザごとに利用すべき席が決められていなくてもよい。すなわち、ユーザが好きな座席を選択できてもよい。
【0014】
図1に示すように、訪問支援装置1は、登録部2と表示制御部3とを有する。
【0015】
登録部2は、所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する。例えば、登録部2は、ユーザからの入力に基づいて、当該ユーザの識別情報と当該ユーザのステータスとを対応付けて、記憶装置に記憶する。ユーザからの入力は、訪問支援装置1への入力であってもよいし、他の装置への入力であってもよい。他の装置へステータスの入力があった場合、訪問支援装置1は、この他の装置から、入力されたステータスを取得する。なお、上述した記憶装置は、例えば訪問支援装置1が備えるものであるが、他の装置が備えるものであってもよい。ここで、ステータスとは、上述の通り、着席中のステータスである。具体的には、例えば、「応対可能」、「応対不可」、「取り込み中」、「応対中」、「休憩中」などといった、着席中のユーザが訪問に対して現在応対可能であるか否かについての目安となるステータスである。
【0016】
表示制御部3は、ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された上述のステータスを、前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる。ユーザを識別する情報としては、ユーザを識別するための任意の情報を用いることができる。例えば、ユーザの名前であってもよいし、ユーザIDであってもよいし、ユーザの顔の画像であってもよい。
【0017】
図2は、実施の形態1にかかる訪問支援方法の流れを示すフローチャートである。
ステップS10において、登録部2は、所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する。次に、ステップS11において、表示制御部3は、ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録されたステータスを、空間の入口に設置された表示装置に表示させる。
【0018】
このように、訪問支援装置1によれば、ユーザの着席中のステータスが登録され、登録されたステータスが、入口に設置された表示装置に表示される。このため、訪問者は、表示されたステータスを確認することにより、訪問先ユーザが訪問に対して現在応対可能であるか否かの目安を得ることができる。したがって、訪問先ユーザにとって応対が難しいタイミングで、訪問者と訪問先ユーザが面会することを抑制することができる。換言すると、訪問先ユーザにとって好ましいタイミングで、訪問者と訪問先ユーザが面会することが可能になる。したがって、本実施の形態によれば、快適な訪問の実現を支援することができる。なお、本開示において、訪問者とは、特定のユーザと会うために来訪した人物をいう。訪問先ユーザとは、訪問相手のユーザである。すなわち、訪問先ユーザとは、訪問者が会いたい人物である。訪問先ユーザの人数は複数であってもよい。
【0019】
なお、訪問支援装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、訪問支援方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムをメモリへ読み込み、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、プロセッサは、登録部2及び表示制御部3の機能を実現する。
【0020】
または、登録部2及び表示制御部3は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0021】
また、訪問支援装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、訪問支援装置1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0022】
以下、実施の形態1をより具体的にした実施の形態について説明する。
<実施の形態2>
図3は、実施の形態2にかかる訪問支援システム10の構成を示すブロック図である。訪問支援システム10は、訪問支援装置100、認証装置200、入口端末300、端末装置400、及びカメラ500を備える。訪問支援装置100、認証装置200、入口端末300、端末装置400、及びカメラ500のそれぞれは、有線又は無線のネットワーク600を介して通信可能に接続されている。
【0023】
訪問支援装置100は、図1に示した訪問支援装置1に相当し、所定の空間内のユーザに対する訪問を支援する装置である。すなわち、訪問支援装置1は、訪問者40が空間内の訪問先ユーザ41を訪問することを支援する装置である。なお、本実施の形態では一例として、所定の空間が、建物内におけるフロア42であるとする。訪問支援装置100は、ユーザのステータスが記されたフロアマップの生成、訪問についての通知などを行なう。訪問支援装置100は、例えば、コンピュータにより実現されるサーバ装置である。訪問支援装置100の詳細については、後述する。
【0024】
認証装置200は、顔情報DB(DataBase)210を備え、顔認証処理を行なう装置である。顔情報DB210は、ユーザID211と当該ユーザの顔特徴情報212とを対応付けて記憶する。本実施の形態では、複数のユーザの顔特徴情報212が予め認証装置200に登録されているものとする。ここで、これらのユーザには、訪問先ユーザ41と訪問者40とが含まれる。顔情報DB210は、例えば、認証装置200が備えるメモリなどの記憶装置により実現される。顔情報DB210は、記憶部ともいう。認証装置200は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報212と照合を行い、照合結果を要求元へ返信する。
【0025】
入口端末300は、所定の空間の入口に設置された情報処理装置である。本実施の形態では、フロア42の入口に設置されている。入口端末300は、カメラ310及び表示部320を含む。カメラ310は、入口に設置された撮影装置の一例であり、フロア42の入口に来た訪問者40の顔を撮影するよう設置されている。表示部320は、空間の入口に設置された表示装置の一例であり、具体的には、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどのプラットパネルディスプレイである。本実施の形態では、表示部320は、タッチパネルとして構成され、ユーザからの入力を受付ける入力装置としても機能する。
【0026】
なお、本実施の形態では、一例として、入口端末300は、カメラ310及び表示部320を含むが、カメラ310若しくは表示部320のいずれか一方、又はその両方が入口端末300とは別の装置として存在してもよい。
【0027】
端末装置400は、所定の空間内に設けられた座席ごとに設置された、PC(Personal Computer)等の情報処理装置である。本実施の形態では、端末装置400は、フロア42内に設けられた座席ごとに設置されている。なお、図3では、一例として、2台の端末装置400が図示されているが、端末装置400の台数は、3台以上であってもよく、1台であってもよい。本実施の形態では、ユーザごとに利用すべき席は決められておらず、ユーザは任意の端末装置400を利用することができる。端末装置400は、ネットワーク600を介して、訪問支援装置100からの通知を受信し、通知内容を出力する。通知内容の出力は、表示による出力であってもよいし、音声による出力であってもよい。表示による出力である場合、端末装置400は、ディスプレイを備えており、当該ディスプレイに表示する。また、音声による出力である場合、端末装置400は、スピーカを備えており、当該スピーカから音声を出力する。
【0028】
カメラ500は、所定の空間内を撮影するカメラである。より詳細には、カメラ500は、所定の空間内の座席にいるユーザの顔を撮影するよう設置されたカメラである。カメラ500が撮影した画像は、訪問支援装置100に送信される。なお、カメラ500は、複数設定されていてもよい。
【0029】
次に、認証装置200の機能について詳細に説明する。図4は、認証装置200の構成を示すブロック図である。認証装置200は、上述した顔情報DB210と、顔検出部220と、特徴点抽出部230と、登録部240と、認証部250とを備える。
【0030】
顔検出部220は、顔情報を登録するための画像又は顔認証するための画像に含まれる顔領域を検出する。顔検出部220は、公知の画像認識処理により、画像から顔の領域を検出する。
【0031】
特徴点抽出部230は、顔検出部220が検出した顔領域から特徴点を抽出する。なお、特徴点抽出部230は、特徴点についての特徴量を抽出してもよい。また、これらに代えて、他の特徴情報が抽出されてもよい。特徴点抽出部230により、顔認証のための顔の特徴情報(顔情報とも称す)が抽出される。なお、顔認証は公知の技術で実現可能であるため、顔認証のための特徴情報の詳細な説明については省略する。
【0032】
登録部240は、特徴点抽出部230が抽出した特徴情報をユーザIDとともに、顔情報DB210に登録する。登録部240は、特徴情報の登録に際して、ユーザIDを新規に発行する。登録部240は、発行したユーザIDと、顔情報を登録するための画像から抽出した特徴情報とを対応付けて顔情報DB210へ登録する。
【0033】
認証部250は、顔認証するための画像から特徴点抽出部230により抽出された特徴情報と、顔情報DB210に登録された特徴情報との照合を行うことにより、顔認証を行なう。認証部250は、特徴情報が一致したか否かを、認証要求を送信した装置に返信する。特徴情報が一致したか否かは、認証の成否に対応する。
【0034】
図5は、認証装置200による顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。以下、図5を参照しつつ、顔情報登録処理の流れを説明する。
【0035】
まず、ステップS101において、認証装置200は、ユーザの顔が撮影された画像を取得する。例えば、認証装置200は、顔情報登録装置(不図示)からネットワーク600を介して受信した顔情報登録要求に含まれる画像を取得する。なお、顔情報登録装置は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であればよい。
次に、ステップS102において、顔検出部220は、ステップS101で取得した画像に含まれる顔領域を検出する。
【0036】
次に、ステップS103において、特徴点抽出部230は、ステップS102で検出した顔領域から顔の特徴情報を抽出する。
最後に、ステップS104において、登録部240は、ユーザIDを発行し、当該ユーザIDと顔の特徴情報とを対応付けて顔情報DB210に登録する。なお、登録部240は、顔情報登録装置などから、登録対象のユーザの名前などの個人情報を取得し、この個人情報もユーザIDと対応付けて顔情報DB210に登録してもよい。また、登録部240は、顔情報登録要求の送信元の装置に対して、登録結果を返信してもよい。なお、認証装置200は、顔の特徴情報を含む顔情報登録要求を受信してもよく、この場合には、ステップS101からステップS103の処理が省略可能である。
【0037】
図6は、認証装置200による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6を参照しつつ、顔認証処理の流れを説明する。
【0038】
まず、ステップS201において、認証装置200は、ユーザの顔が撮影された画像を取得する。例えば、認証装置200は、入口端末300のカメラ310が撮影した画像を含む顔認証要求を、ネットワーク600を介して訪問支援装置100から受信し、この顔認証要求に含まれる画像を取得する。
【0039】
次に、ステップS202において、顔検出部220は、ステップS201で取得した画像に含まれる顔領域を検出する。
次に、ステップS203において、特徴点抽出部230は、ステップS202で検出した顔領域から顔の特徴情報を抽出する。なお、認証装置200は、顔の特徴情報を含む顔認証要求を受信してもよく、この場合には、ステップS201からステップS203の処理が省略可能である。
【0040】
次に、ステップS204において、認証部250は、認証対象の特徴情報を、顔情報DB210と照合する。認証対象の特徴情報が、登録されているいずれかのユーザの特徴情報と一致した場合(ステップS205でYES)、処理はステップS206へ移行する。いずれのユーザの特徴情報とも一致しない場合(ステップS205でNO)、処理はステップS208へ移行する。
【0041】
ステップS206では、認証部250は、認証対象の特徴情報と特徴情報が一致したユーザのユーザIDを特定する。
そして、ステップS207において、認証部250は、顔認証要求の送信元の装置(例えば、訪問支援装置100)に対し、顔認証に成功した旨を示す認証結果を送信する。具体的には、認証部250は、顔認証に成功した旨と特定したユーザIDとを要求元へ返信する。なお、認証部250は、認証されたユーザの名前などの個人情報を要求元へ返信してもよい。
一方、ステップS208では、認証部250は、顔認証要求の送信元の装置(例えば、訪問支援装置100)に対し、顔認証に失敗した旨を示す認証結果を送信する。
【0042】
次に、入口端末300について詳細に説明する。図7は、入口端末300の構成を示すブロック図である。入口端末300は、上述したカメラ310及び表示部320に加え、記憶部330と、通信部340と、制御部350とを備える。なお、上述した通り、本実施の形態では、表示部320は、タッチパネルとして構成され、ユーザからの入力を受付けるが、表示部320は必ずしもユーザからの入力を受付ける機能を備えていなくてもよい。また、この場合、入口端末300には、表示部320とは別に、ユーザからの入力を受付ける入力装置が設けられてもよい。
【0043】
記憶部330は、入口端末300の各機能を実現するためのプログラム及び入口端末300の処理に用いられるデータが格納される記憶装置である。この記憶装置は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置であってもよく、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでもよい。通信部340は、ネットワーク600を介した通信を行なうための通信インタフェースである。制御部350は、入口端末300の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部350は、プログラムをメモリへ読み込み、処理を実行する。これにより、制御部350は、撮影制御部351及び入出力制御部352の機能を実現する。
【0044】
撮影制御部351は、カメラ310を制御し、入口に到着した訪問者を撮影するよう制御する。例えば、撮影制御部351は、入口に到着した訪問者から撮影指示が入力されると、訪問者の顔を含む画像を撮影する。なお、この撮影指示として、訪問を予約する指示が用いられてもよい。また、撮影制御部351は、撮影画像を通信部340及びネットワーク600を介して訪問支援装置100へ送信する。
【0045】
入出力制御部352は、ユーザから入力を受付ける処理、及び、表示部320に情報を表示する処理を制御する。例えば、入出力制御部352は、訪問者から訪問先ユーザを指定する入力(例えば、訪問先ユーザのID又は名前など)の受付け処理や、訪問を予約する指示の入力の受付け処理などを行なう。入出力制御部352は、受付けた入力を通信部340及びネットワーク600を介して訪問支援装置100に送信する。また、入出力制御部352は、訪問支援装置100からネットワーク600及び通信部340を介して受信した情報を表示部320に表示する。例えば、入出力制御部352は、訪問支援装置100から受信したユーザのステータスが記されたフロアマップや訪問予約に対する応答結果などを表示部320に表示する。
【0046】
なお、入口端末300は、空間(フロア)の人の出入りを制御するゲートと通信可能に接続されていてもよい。その場合、入口端末300は、訪問支援装置100から、訪問予約に対する応答として、予約を許可する応答(訪問を許可する応答)が得られた場合、ゲートのロックを解除してもよい。
【0047】
次に、訪問支援装置100について、詳細に説明する。図8は、訪問支援装置100の構成を示すブロック図である。訪問支援装置100は、記憶部110と、メモリ130と、通信部140と、制御部150とを備える。
【0048】
記憶部110は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。記憶部110は、訪問支援装置100の種々の処理を行なうためのプログラム111を記憶する。また、記憶部110は、顔画像情報112と、端末情報115、ステータス情報117と、スケジュール情報119とを記憶する。
【0049】
顔画像情報112は、ユーザ毎の顔画像である。すなわち、顔画像情報112は、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報113と、当該ユーザの顔画像114とを対応付けた情報である。なお、この顔画像情報112は、例えば、フロアマップに、フロアに在席しているユーザの顔画像を表示するために用いられる。このため、フロアに存在しうるユーザについての顔画像が顔画像情報112として、予め記憶部110には記憶されている。
【0050】
端末情報115は、各ユーザが使用する端末装置400を示す情報である。すなわち、端末情報115は、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報113と、当該ユーザが現在使用している端末装置400を識別する端末ID116とを対応付けた情報である。なお、この端末情報115は、例えば、フロアに在席しているユーザに対し、訪問について通知するために用いられる。このため、フロアに存在しているユーザが使用する端末装置400を識別する情報が端末情報として、記憶部110には記憶されている。例えば、端末装置400にユーザがログインすると、端末装置400のIDと当該端末装置400にログインしたユーザのユーザ情報113が訪問支援装置100に通知され、この通知に基づいて、端末情報115が記憶される。
【0051】
ステータス情報117は、ユーザ毎の現在のステータスを表わす情報である。特に、このステータスは、ユーザが着席中の場合、着席中のステータスを示す情報である。ステータス情報117は、具体的には、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報113と、当該ユーザのステータス118とを対応付けた情報である。なお、このステータス情報117は、例えば、入口端末300にユーザのステータスを表示するために用いられる。ステータス情報117は、後述する登録部151による登録処理により、記憶部110に記憶される。このように、記憶部110は、各ユーザのステータスを記憶する。
【0052】
スケジュール情報119は、ユーザ毎のスケジュールを表わす情報である。スケジュール情報119は、具体的には、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報113と、当該ユーザのスケジュール120とを対応付けた情報である。例えば、スケジュール120は、「会議」、「早退」、「外出」などの離席を伴う予定を示すものであってもよい。なお、このスケジュール情報119は、例えば、入口端末300にユーザのスケジュールを表示するために用いられる。スケジュール情報119は、後述する登録部151による登録処理により、記憶部110に記憶される。このように、記憶部110は、各ユーザのスケジュールを記憶する。
【0053】
メモリ130は、RAM等の揮発性記憶装置であり、制御部150の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部140は、ネットワーク600を介した通信を行なうための通信インタフェースである。例えば、通信部140は、ネットワーク600を介して取得したデータを制御部150へ出力する。また、通信部140は、制御部150から受け付けたデータをネットワーク600へ出力する。
【0054】
制御部150は、訪問支援装置100の各構成を制御するCPUなどのプロセッサ、つまり制御装置である。制御部150は、記憶部110からプログラム111をメモリ130へ読み込み、プログラム111を実行する。これにより、制御部150は、登録部151、訪問先取得部152、画像取得部153、座席位置特定部154、ステータス特定部155、認証制御部156、表示制御部157、及び通知部158の機能を実現する。
【0055】
登録部151は、図1の登録部2に対応している。本実施の形態では、登録部151は、ユーザの現在のステータスをユーザ毎に登録する。特に、登録部151は、フロア内で着席しているユーザについては、着席中のステータスをユーザ毎に登録する。例えば、着席しているユーザのステータスとして、「応対可能」、「応対不可」、「取り込み中」、「応対中」、「休憩中」などといった、着席中のユーザが訪問に対して現在応対可能であるか否かについての目安となるステータスを登録する。なお、登録部151は、さらに、離席しているユーザのステータスをユーザ毎に登録してもよい。例えば、「離席中」、「不在」、「休暇中」などといった不在を示すステータスを登録してもよい。登録部151は、例えば端末装置400へのユーザからの入力に基づいて、当該ユーザの識別情報を含むユーザ情報113と当該ユーザのステータス118とを対応付けて、記憶部110にステータス情報117として登録する。なお、ユーザは、自身のステータスを端末装置400ではなく、他の装置に入力してもよい。この場合、登録部151は、この他の装置から、ユーザの識別情報と当該ユーザのステータスとを取得し、記憶部110にステータス情報117として登録する。この他の装置は、訪問支援装置100であってもよい。
【0056】
また、登録部151は、ユーザのスケジュールをユーザ毎に登録する。登録部151は、例えば端末装置400へのユーザからの入力に基づいて、当該ユーザの識別情報を含むユーザ情報113と当該ユーザのスケジュール120とを対応付けて、記憶部110にスケジュール情報119として登録する。なお、ユーザは、自身のスケジュールを端末装置400ではなく、他の装置に入力してもよい。この場合、登録部151は、この他の装置から、ユーザの識別情報と当該ユーザのスケジュールとを取得し、記憶部110にスケジュール情報119として登録する。この他の装置は、訪問支援装置100であってもよい。
【0057】
訪問先取得部152は、所定の空間の入口に到着した訪問者の訪問先ユーザを取得する。本実施の形態では、訪問先取得部152は、フロアの入口に到着した訪問者が訪問を希望する相手を特定する情報を取得する。訪問先取得部152は、訪問先ユーザを任意の方法で取得することができる。例えば、訪問先取得部152は、訪問者が入口端末300に入力した、訪問先ユーザを指定する入力(例えば、訪問先ユーザのID又は名前など)を受信することにより、訪問先ユーザを取得する。なお、訪問先取得部152は、このような取得方法に限らず、例えば、予めシステムに登録された、訪問先ユーザを指定する情報を取得してもよいし、他の方法により取得してもよい。
【0058】
画像取得部153は、顔を含む画像を取得する。例えば、画像取得部153は、入口に設置された撮影装置による訪問者の撮影画像を取得する。この撮影装置は、本実施の形態では、具体的には入口端末300のカメラ310であり、所定の空間(フロア)の入口に到来した訪問者の顔を含む画像を撮影する。また、画像取得部153は、所定の空間(フロア)に設置された撮影装置によるユーザの撮影画像を取得する。この撮影装置は、本実施の形態では、具体的にはカメラ500であり、所定の空間(フロア)の座席にいるユーザの顔を含む画像を撮影する。画像取得部153は、入口端末300のカメラ310による訪問者の撮影画像をネットワーク600を介して取得する。同様に、画像取得部153は、カメラ500の撮影画像をネットワーク600を介して取得する。なお、図8に示したブロック図では、説明の便宜上、1つの画像取得部153が図示されているが、訪問支援装置100は、カメラ310の画像を取得する画像取得部と、カメラ500の画像を取得する画像取得部の2つの画像取得部を構成として備えてもよい。
【0059】
座席位置特定部154は、所定の空間(フロア)内でユーザが着席する座席位置を特定する。本実施の形態では、カメラ500の撮影した画像に基づいて、ユーザの着席する座席位置を特定する。なお、ユーザの着席位置が固定である場合、つまりユーザが自由に座席を選択することが認められていない場合には、座席位置特定部154は、予め登録された、ユーザ毎の座席位置を示す管理情報を参照することにより、ユーザの座席位置を特定してもよい。この場合、カメラ500は設置されていなくてもよい。カメラ500の画像に基づく、座席位置の特定の詳細については後述する。
【0060】
ステータス特定部155は、訪問先ユーザに対応付けられて登録されたステータスを特定する。具体的には、ステータス特定部155は、訪問先取得部152により取得された訪問先ユーザのユーザ情報113と対応付けて登録されているステータス118を参照することにより、訪問先ユーザのステータスを特定する。また、ステータス特定部155は、さらに、訪問先ユーザに対応付けられて登録されたスケジュールを特定してもよい。具体的には、ステータス特定部155は、訪問先取得部152により取得された訪問先ユーザのユーザ情報113と対応付けて登録されているスケジュール120を参照することにより、訪問先ユーザのスケジュールを特定する。なお、ステータス特定部155は、訪問先ユーザ以外のユーザのステータス又はスケジュールを特定してもよい。
【0061】
認証制御部156は、画像取得部153が取得した撮影画像に基づいて訪問者の顔認証を行うよう制御する。本実施の形態では、認証制御部156は、認証装置200を用いた顔認証処理を行なうよう制御する。認証制御部156は、入口端末300から送信された、訪問者の顔を含む画像について、顔認証を行なうよう制御する。例えば、認証制御部156は、入口端末300から受信した画像を含む顔認証要求を認証装置200に送信する。また、認証装置200から認証結果を受信する。これにより、訪問者の顔認証が行なわれる。
【0062】
表示制御部157は、図1の表示制御部3に対応している。すなわち、表示制御部157は、ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録されたステータスを、入口端末300の表示部320に表示させる。
【0063】
また、表示制御部157は、座席位置特定部154が特定した座席位置を、当該座席を利用するユーザを識別する情報とともに示したマップを入口端末300の表示部320に表示させるよう制御する。本実施の形態では、具体的には、表示制御部157は、記憶部110に記憶されたユーザの顔画像114とともに当該ユーザの座席位置を示すフロアマップを生成し、生成したフロアマップを入口端末300の表示部320に表示させる。なお、座席を利用するユーザを識別する情報として、顔画像114の代わりに、ユーザの名前又はIDなどが用いられてもよい。このように、本実施の形態では、ユーザの座席位置が当該ユーザを識別する情報とともに示したマップが表示されるため、訪問者は当該ユーザの座席位置を容易に把握することができる。本実施の形態では、図9により具体例を示す通り、表示制御部157は、ユーザのステータスが記されたフロアマップを表示するよう制御するが、ステータスをマップとは別に表示するよう制御してもよい。なお、フロアマップは、ユーザの座席位置を示すだけではなく、訪問先ユーザを指定するため、又は、入口から訪問先ユーザまでの経路を表示するため等に、利用することもできる。
【0064】
また、本実施の形態では、表示制御部157は、座席位置及びステータスの表示について、着席するユーザのうち所定の条件を満たすユーザだけ表示するよう制御する。より詳細には、表示制御部157は、着席するユーザのうち、訪問先ユーザに該当するユーザだけを表示するように制御する。このため、ステータスの表示においては、表示制御部157は、ステータス特定部155により特定された、訪問先ユーザについてのステータスを表示部320に表示させる。このようにすることにより、訪問者は、訪問相手の位置及びステータスを容易に把握することができる。なお、所定の条件として、他の条件が用いられてもよい。例えば、訪問者に関連性があることが条件であってもよい。訪問者に関連性があるユーザは、例えば、訪問者と過去に電子メールの通信を行なったユーザであってもよいし、訪問者と同じ会議に出席した実績があるユーザであってもよい。これらを判定するために、訪問支援装置100は、ユーザ間の関連性を示す情報を記憶部110に記憶していてもよい。このように、所定の条件を満たすユーザについてのみ座席位置及びステータスを表示することにより、表示対象を制限できる。このため、訪問者によるマップの視認性を向上することができる。なお、表示制御部157は、在席している全てのユーザの座席位置及びステータスを表示するよう制御してもよい。また、座席位置とステータスのうちいずれか一方のみについて、所定の条件を満たすユーザだけを表示対象としてもよい。なお、このような場合においても、フロアマップは、ユーザの座席位置を示すだけではなく、訪問先ユーザを指定するため、又は、入口から訪問先ユーザまでの経路を表示するため等に、利用することもできる。
【0065】
また、表示制御部157は、ユーザを識別する情報とともに、予め記憶された当該ユーザのスケジュールを、入口端末300の表示部320に表示させてもよい。このようにすることにより、訪問者は、ユーザの予定も把握することができる。このため、例えば、訪問先ユーザが現在応対不可である場合に、訪問者が改めて訪問する時期を検討する上で有益な情報を得ることができる。なお、スケジュールの表示についても、座席位置及びステータスと同様、所定の条件を満たすユーザだけを表示対象としてもよい。
また、さらに、本実施の形態では、表示制御部157は、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像を入口端末300の表示部320に表示させる。
【0066】
図9は、表示制御部157の制御により入口端末300の表示部320に表示される画面の一例を示す図である。図9に示した例では、フロアマップ53と、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像54とが表示されている。ここで、フロアマップ53は、フロア全体の地図画像50、訪問者の現在地51、訪問先ユーザの座席位置を示す画像52、訪問先ユーザのステータス60、及び訪問先ユーザのスケジュール61を含む。なお、訪問先ユーザのステータス60及び訪問先ユーザのスケジュール61は、フロアマップ53とは別に表示されてもよい。現在地51は、フロアの入口に相当する位置である。なお、表示制御部157は、現在地51から、訪問先ユーザの座席位置までの経路をさらに表示してもよい。画像52は、訪問先ユーザの顔画像52aと訪問先ユーザの識別情報52bとが含まれている。これらは、座席を利用するユーザを識別する情報の具体例である。ステータス60及びスケジュール61は、ステータス特定部155により特定されたステータス及びスケジュールの内容を表わす表示である。ユーザインタフェース画像54がタッチ操作などにより訪問者により選択されると、訪問の予約要求が訪問支援装置100に送信される。すなわち、入口端末300は、訪問先ユーザとの訪問の予約を指示する入力を訪問者から受付けると、訪問の予約要求を訪問支援装置100に送信する。なお、画像52が、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像としても用いられてもよい。すなわち、訪問者が、訪問先ユーザの座席位置に表示された画像52を選択する操作を行なうと、訪問の予約要求が訪問支援装置100に送信されてもよい。
【0067】
図8に戻り、訪問支援装置100の説明を続ける。
通知部158は、訪問先ユーザに対応付けられた端末装置400に対して訪問についての通知を行う。具体的には、通知部158は、訪問者が訪問予定である旨の通知を行なう。なお、これに限らず、通知部158は、例えば、訪問者が訪問先ユーザの座席に来訪しそうである旨を示す通知を行なってもよいし、訪問者が入口にいることを通知してもよい。通知部158は、端末情報115を参照し、訪問先ユーザが使用する端末装置400を特定する。本実施の形態では、通知部158は、訪問者の顔認証に成功した場合に、このような通知を行なう。このため、認証できない訪問者の訪問の通知により、訪問先ユーザが煩わされることを抑制することができる。なお、通知部158は、顔認証の結果によらずに通知を行ってもよい。また、通知部158は、訪問者の情報を端末装置400に通知する。すなわち、認証により訪問者が特定されるので、通知部158は、特定された訪問者についての情報を端末装置400に通知する。なお、具体的には、例えば、名前など、訪問者を識別する情報を通知する。このようにすることにより、訪問先ユーザは誰が訪問してきたのかを具体的に知ることができる。なお、訪問者についての情報の通知は省略されてもよい。
【0068】
このように、訪問先ユーザに対応付けられた端末装置400に対して訪問についての通知が行われることにより、訪問先ユーザは、訪問者の来訪を把握することができる。したがって、訪問者が訪問先ユーザの座席に到着する前に、訪問先ユーザが離席することを抑制することができる。つまり、訪問者はより確実に訪問先ユーザに会うことができる。したがって、効率的な訪問を実現することができる。
【0069】
また、本実施の形態では、通知部158は、訪問の予約が要求された場合、上述した通知を行う。具体的には、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像54を選択する操作が訪問者により行なわれると、通知部158は訪問の予約要求を入口端末300から受信する。そして、この予約要求を受信すると、通知部158は通知を行なう。このようにすることにより、訪問者の訪問の意志が明確である場合に限って、通知を行なうことができる。すなわち、不必要に通知が行なわれることを抑制することができる。
【0070】
通知部158による通知は、例えば、端末装置400のディスプレイにおいて表示出力される。図10は、訪問先ユーザが利用する端末装置400における通知の表示例を示す図である。図10に示される例では、端末装置400のディスプレイに、XXという識別情報(例えば、名前又はID)で識別される訪問者による、YYという識別情報で識別されるユーザへの訪問が通知されている。また、図10に示される例では、要求された訪問予約を許可するか否か(すなわち、訪問を許可するか否か)を選択するためのユーザインタフェース画像55a、55bが表示されている。
なお、通知部158は、訪問についての通知として、様々な通知をしてもよい。例えば、この通知は、訪問者の個人情報を含んでもよい。具体的には、個人情報は、訪問者の顔画像であってもよい。この場合、顔画像は、入口端末300が撮影した画像でもよい。また、個人情報は、訪問者の属性(例えば、所属企業、所属部署、又は職位など)であってもよい。また、この通知は、訪問者による訪問についての履歴情報を含んでもよい。具体的には、この履歴情報は、当該訪問者による何度目の訪問であるかを示す情報、すなわち、通算訪問回数であってもよいし、当該訪問者について過去に訪問を許可した回数であってもよいし、当該訪問者について過去に訪問を拒否した回数であってもよい。また、この通知は、訪問者が所定の人物に該当するか否かを示す情報を含んでもよい。この情報は、具体的には、訪問先ユーザが予め設定した重要人物に該当するか否かを示す情報であってもよいし、訪問先ユーザが予め設定した要注意人物に該当するか否かを示す情報であってもよい。
【0071】
訪問先ユーザは、ユーザインタフェース画像55a、55bのうち、いずれかを選択する指示を端末装置400に入力することにより、訪問者の訪問を許可するか否かを指定する。端末装置400は、この指定内容を、通知に対する応答結果として、訪問支援装置100に送信する。この応答結果は、図11又は図12に示すように、入口端末300の表示部320に表示されてもよい。図11は、訪問を許可する応答が得られた場合の表示例を示す。また、図12は、訪問を拒否する応答が得られた場合の表示例を示す。すなわち、訪問支援装置100の表示制御部157は、端末装置400から、訪問についての通知に対する応答結果を受信した場合、当該応答結果を表示部320に表示させてもよい。このようにすることにより、訪問を許可するか否かについての訪問先ユーザの意思を訪問者に対して知らせることができる。なお、入口端末300は、訪問を許可する応答が得られた場合、空間(フロア)の人の出入りを制御するゲートのロックを解除し、訪問を拒否する応答が得られた場合、当該ゲートのロックを施錠したままとしてもよい。なお、このようなロックの制御については、他の装置(たとえば、訪問支援装置100)によって実現されてもよい。
【0072】
次に、フロアを撮影するカメラ500の撮影画像を用いた座席位置の特定について説明する。図13は、フロアを撮影するカメラ500の撮影画像を用いて座席位置を特定する処理の流れを示すフローチャートである。以下、図13に沿って、処理の流れを説明する。
【0073】
まず、ステップS301において、座席位置特定部154は、座席位置の特定対象のユーザの顔画像を特定する。具体的には、座席位置特定部154は、訪問先ユーザの顔画像を特定する。座席位置特定部154は、訪問先取得部152が取得した情報により特定される訪問先ユーザの顔画像を、記憶部110に記憶された顔画像情報112を参照することにより特定する。
【0074】
次に、ステップS302において、画像取得部153は、フロアを撮影するカメラ500の撮影画像を取得する。この撮影画像には、フロア内の座席にいるユーザのそれぞれの顔が写されている。
【0075】
次に、ステップS303において、座席位置特定部154は、ステップS302で取得された撮影画像の中から、ステップS301で特定された、訪問先ユーザの顔画像を検索する。この検索では、ステップS302で取得された撮影画像におけるどの位置に訪問先ユーザの顔が存在するかが特定される。
【0076】
次に、ステップS304において、座席位置特定部154は、ステップS303における検索結果に基づいて、訪問先ユーザの座席位置を特定する。具体的には、座席位置特定部154は、ステップS303で特定された顔画像の位置に基づいて、訪問先ユーザの座席位置を特定する。カメラ500の撮影範囲は予め定められているため、カメラ500の撮影画像における訪問先ユーザの位置を特定することにより、フロア内における訪問先ユーザの位置を特定することが可能である。
【0077】
このように、座席位置特定部154は、空間(フロア)内の撮影画像の中から、予め記憶されたユーザの顔画像を検索し、当該顔画像が検索された位置に基づいて当該ユーザの座席位置を特定してもよい。なお、このような座席位置の特定は、訪問先ユーザ以外のユーザに対して行なわれてもよい。すなわち、フロア内の任意のユーザに対して行なわれてもよい。このような座席位置の特定を行なうことにより、座席位置が予め定められていない場合であっても、ユーザの座席位置を特定することができる。
【0078】
次に、訪問支援システム10の処理の流れについて説明する。図14は、実施の形態2にかかる訪問支援システム10の処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。以下、図14を参照しつつ、処理の流れを説明する。なお、図14に示すシーケンスチャート及び後述する他の図に示すシーケンスチャートにおいて、各ユーザのステータス及びスケジュールは、登録部151の処理により既に登録されているものとする。同様に、図14に示すシーケンスチャート及び後述する他の図に示すシーケンスチャートにおいて、認証装置200の顔情報DB210には、様々なユーザについてのユーザID211と顔特徴情報212とが予め記憶されているものとする。
【0079】
訪問者がフロアの入口に来ると、訪問者は、入口端末300に対して訪問先ユーザを指定する入力を行なう。ステップS401において、この入力情報が入口端末300から訪問支援装置100に送信される。これにより、訪問先取得部152が訪問先ユーザを取得する。
【0080】
次に、ステップS402において、訪問支援装置100の座席位置特定部154は、フロア内でユーザが着席する座席位置を特定する。特に、座席位置特定部154は、訪問先取得部152が取得した訪問先ユーザの座席位置を特定する。また、訪問支援装置100のステータス特定部155は、ユーザのステータス及びスケジュールを特定する。特に、ステータス特定部155は、訪問先ユーザのステータス及びスケジュールを特定する。
【0081】
次に、ステップS403において、表示制御部157は、訪問先ユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールを、訪問先ユーザの顔画像とともに示したフロアマップを生成する。そして、ステップS404において、表示制御部157は、生成したフロアマップを入口端末300に出力し、入口端末300の表示部320に表示させるよう制御する。このとき、表示制御部157は、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像も表示部320に表示させる。これにより、ステップS405において、入口端末300の表示部320では、図9に示したようなフロアマップの表示が行なわれる。
【0082】
次に、訪問者は、訪問先ユーザと面会するための訪問予約を行なう。具体的には、訪問者は、ユーザインタフェース画像をタッチするなどの操作を行なって、入口端末300に訪問予約の指示を入力する。これにより、ステップS406において、入口端末300から訪問支援装置100に訪問予約要求が送信される。また、ステップS407において、入口端末300のカメラ310が撮影した訪問者の顔を含む画像が入口端末300から訪問支援装置100へ送信される。
【0083】
次に、ステップS408において、訪問支援装置100の認証制御部156は、ステップS407で得られた画像を含む顔認証要求を認証装置200に送信する。そして、ステップS409において、訪問支援装置100は、認証装置200から認証結果を受信する。本シーケンスチャートでは、顔認証に成功するものとして説明する。すなわち、ステップS409では、訪問支援装置100は、顔認証に成功した旨の認証結果とともに、認証された人物のユーザIDを認証装置200から受信する。なお、顔認証に失敗した場合、表示制御部157は、入口端末300の表示部320に認証に失敗した旨を表示するよう制御してもよい。また、顔認証に失敗した場合、通知部158による端末装置400への通知は行なわれない。
【0084】
次に、ステップS410において、訪問支援装置100の通知部158は、ステップS409で得られた認証結果を参照し、訪問者を特定する。通知部158は、ユーザIDにより訪問者を特定してもよいし、ユーザIDと予め関連づけられている名前により訪問者を特定してもよい。また、ステップS411において、通知部158は、記憶部110に記憶された端末情報115の端末ID116を参照することにより、訪問先ユーザが使用する端末装置400を特定する。
【0085】
次に、ステップS412において、通知部158は、訪問先ユーザの使用する端末装置400に対して、訪問についての通知を行なう。例えば、通知部158は、訪問者を識別する情報(例えば、ユーザID又は名前)とともに、訪問予約の要求の発生を端末装置400に通知する。これにより、例えば、図10に示したような表示が端末装置400において行なわれる。本実施の形態では、このように、通知部158は、顔認証に成功した場合に通知を行なうが、通知の実施は顔認証に成功した場合に限られなくてもよい。すなわち、顔認証の結果によらず、通知が行なわれてもよい。
【0086】
これに対して、訪問先ユーザは、訪問を許可するか否かを端末装置400に入力する。ステップS413において、その入力内容である応答結果が端末装置400から訪問支援装置100に送信される。そして、ステップS414において、訪問支援装置100から入口端末300にこの応答結果が送信される。そして、ステップS415において、入口端末300に応答結果が表示される。これにより、例えば、図11又は図12に示したような表示が入口端末300において行なわれる。
【0087】
以上、実施の形態2について説明した。本実施の形態によれば、ユーザの着席中のステータスが登録され、登録されたステータスが、入口端末300に表示される。このため、訪問者は、入口で、ステータスを確認することにより、訪問先ユーザが訪問に対して現在応対可能であるか否かの目安を得ることができる。よって、訪問先ユーザにとって好ましいタイミングで、訪問者と訪問先ユーザが面会することが可能になり、快適な訪問の実現を支援することができる。
【0088】
<実施の形態3>
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態2の説明において、図14に示したシーケンスチャートでは、端末装置400への通知を行なうための条件に認証結果を用いるために顔認証が行なわれている。これに対し、本実施の形態では、フロアマップの表示を行なうための条件に認証結果を用いるために顔認証が行なわれる。本実施の形態にかかる訪問支援システム10の構成は、実施の形態2にかかるものと同様である。以下、上述した実施の形態と異なる点について説明し、重複する説明は適宜省略する。
【0089】
図15は、実施の形態3にかかる訪問支援システム10の処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。以下、図15を参照しつつ、本実施の形態における処理の流れを説明する。
【0090】
訪問者がフロアの入口に来ると、ステップS501において、入口端末300のカメラ310が撮影した訪問者の顔を含む画像が入口端末300から訪問支援装置100へ送信される。
【0091】
次に、ステップS502において、訪問支援装置100の認証制御部156は、ステップS501で得られた画像を含む顔認証要求を認証装置200に送信する。そして、ステップS503において、訪問支援装置100は、認証装置200から認証結果を受信する。本シーケンスチャートでは、顔認証に成功するものとして説明する。すなわち、ステップS503では、訪問支援装置100は、顔認証に成功した旨の認証結果とともに、認証された人物のユーザIDを認証装置200から受信する。なお、本実施の形態においても、顔認証に失敗した場合、表示制御部157は、入口端末300の表示部320に認証に失敗した旨を表示するよう制御してもよい。また、顔認証に失敗した場合、入口端末300におけるフロアマップの表示は行なわれない。すなわち、ユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールの表示は行われない。
【0092】
次に、ステップS504において、訪問支援装置100の通知部158は、ステップS503で得られた認証結果を参照し、訪問者を特定する。
次に、ステップS505において、訪問者は、入口端末300に対して訪問先ユーザを指定する入力を行ない、この入力情報が入口端末300から訪問支援装置100に送信される。
【0093】
次に、ステップS506において、訪問支援装置100の座席位置特定部154は、フロア内でユーザが着席する座席位置を特定する。特に、座席位置特定部154は、訪問先ユーザの座席位置を特定する。また、訪問支援装置100のステータス特定部155は、ユーザのステータス及びスケジュールを特定する。特に、ステータス特定部155は、訪問先ユーザのステータス及びスケジュールを特定する。
【0094】
次に、ステップS507において、表示制御部157は、訪問先ユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールを、訪問先ユーザの顔画像とともに示したフロアマップを生成する。そして、ステップS508において、表示制御部157は、生成したフロアマップを入口端末300に出力し、入口端末300の表示部320に表示させるよう制御する。このとき、表示制御部157は、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像も表示部320に表示させる。これにより、ステップS509において、入口端末300の表示部320では、図9に示したようなフロアマップの表示が行なわれる。このように、図15に示したシーケンスでは、表示制御部157は、訪問者の顔認証に成功した場合、ユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールを表示部320に表示させる。このため、認証に失敗する訪問者に対しては、これらを秘匿することができる。
【0095】
次に、訪問者は、訪問予約をするための操作を入口端末300に対して行なう。これにより、ステップS510において、入口端末300から訪問支援装置100に訪問予約要求が送信される。
【0096】
次に、ステップS511において、通知部158は、記憶部110に記憶された端末情報115の端末ID116を参照することにより、訪問先ユーザが使用する端末装置400を特定する。
【0097】
次に、ステップS512において、通知部158は、訪問先ユーザの使用する端末装置400に対して、訪問についての通知を行なう。これに対して、訪問先ユーザは、訪問を許可するか否かを端末装置400に入力する。ステップS513において、その入力内容である応答結果が端末装置400から訪問支援装置100に送信される。そして、ステップS514において、訪問支援装置100から入口端末300にこの応答結果が送信される。そして、ステップS515において、入口端末300に応答結果が表示される。
【0098】
本実施の形態によれば、フロアマップの表示の前に顔認証が行なわれる。このため、顔認証に成功した場合のみフロアマップを表示することが可能である。このため、認証に失敗する訪問者に対して、フロアマップを秘匿することができる。また、本実施の形態では、通知の前に顔認証が行なわれている。したがって、本実施の形態でも、認証に失敗する訪問者の訪問に対しては通知をしないようにすることができる。このため、そのような訪問者の訪問の通知により、訪問先ユーザが煩わされることを抑制することができる。
【0099】
ところで、ステータスの表示の前に、訪問者の顔認証が行われる場合、訪問者に応じて異なるステータスの表示が行われてもよい。例えば、表示制御部157は、訪問者がユーザの上司である場合には、「応対可能」というステータスを表示し、訪問者がユーザの部下である場合には、「応対不可」というステータスを表示してもよい。この場合、登録部151は、同一のユーザに対して、訪問者の種類毎にステータスを登録する。すなわち、登録部151は、同一のユーザのステータスとして、複数種類のステータスを登録する。そして、表示制御部157は、訪問者の顔認証の結果から判別される訪問者の種類に応じたステータスを表示部320に表示させる。表示制御部157は、例えば、顔認証で認証された人物の個人情報を参照することにより、訪問者の種類を判別する。ユーザは、ステータスを登録する際、訪問者の種類毎に任意のステータスを入力する。
【0100】
ここで、訪問者の種類としては、任意の種類を用いることが可能である。例えば、訪問者の種類として、役職、性別、年齢、又は所属部署などの観点で分類される種類を用いることができる。なお、これらは例に過ぎず、他の観点で分類された種類が用いられてもよい。
【0101】
このように、訪問者の種類に応じたステータスを表示することにより、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0102】
なお、ユーザは、ステータスを登録する際、訪問者の種類毎にステータスを入力する代わりに、「応対可能」というステータスを表示する対象を設定する入力をしてもよい。例えば、ユーザは、「応対可能」というステータスの表示対象の訪問者の属性(役職、性別、年齢、又は所属部署など)を指定する入力をしてもよい。この場合、登録部151は、指定された属性に該当する訪問者向けのステータスとして「応対可能」というステータスを登録し、該当しない訪問者向けのステータスとして「応対不可」というステータスを登録する。これにより、表示制御部157は、訪問者が指定された属性に該当する場合には、「応対可能」というステータスを表示し、該当しない場合には、「応対不可」というステータスを表示する。同様に、ユーザは、ステータスを登録する際、訪問者の種類毎にステータスを入力する代わりに、「応対不可」というステータスを表示する対象を設定する入力をしてもよい。例えば、ユーザは、「応対不可」というステータスの表示対象の訪問者の属性(役職、性別、年齢、又は所属部署など)を指定する入力をしてもよい。この場合、登録部151は、指定された属性に該当する訪問者向けのステータスとして「応対不可」というステータスを登録し、該当しない訪問者向けのステータスとして「応対可能」というステータスを登録する。これにより、表示制御部157は、訪問者が指定された属性に該当する場合には、「応対不可」というステータスを表示し、該当しない場合には、「応対可能」というステータスを表示する。
【0103】
また、ユーザは、「応対可能」というステータスの表示対象とする人物(ユーザ)を個別に指定してもいい。この場合、登録部151は、指定された人物向けのステータスとして「応対可能」というステータスを登録し、それ以外の人物向けのステータスとして「応対不可」というステータスを登録する。これにより、表示制御部157は、訪問者が指定された人物である場合には、「応対可能」というステータスを表示し、そうでない場合には、「応対不可」というステータスを表示する。なお、ユーザは、「応対不可」というステータスの表示対象とする人物(ユーザ)を個別に指定してもいい。この場合、登録部151は、指定された人物向けのステータスとして「応対不可」というステータスを登録し、それ以外の人物向けのステータスとして「応対可能」というステータスを登録する。これにより、表示制御部157は、訪問者が指定された人物である場合には、「応対不可」というステータスを表示し、そうでない場合には、「応対可能」というステータスを表示する。
また、指定する人物は、1人でもいいし、複数人でもいい。
【0104】
また、ユーザは、ステータス表示の切り替えについての境界条件を設定する入力をしてもよい。この場合、例えば、ユーザは、切り替えの境界条件として、役職、所属部署、又は年齢などについて、具体的に指定する入力を行ってもよい。この場合、登録部151は、例えば、設定された役職、所属部署、又は年齢よりも上位又は同等の属性を有する訪問者向けのステータスとして、「応対可能」というステータスを登録する。また登録部151は、下位の属性を有する訪問者向けのステータスとして、「応対不可」というステータスを登録する。これにより、例えば、ユーザが、切り替えの境界条件として、「課長」という役職を設定した場合、表示制御部157は、訪問者が課長以上の役職についている場合には、「応対可能」というステータスを表示する。これに対し、訪問者が課長以上の役職についていない場合には、表示制御部157は、「応対不可」というステータスを表示する。また、例えば、ユーザが、切り替えの境界条件として、「営業部」という部署を設定した場合、表示制御部157は、訪問者が営業部又はその上位の部署に所属している場合には、「応対可能」というステータスを表示する。これに対し、表示制御部157は、訪問者がそれ以外の部署に属している場合には「応対不可」というステータスを表示する。また、例えば、ユーザが、切り替えの境界条件として、「40歳」という年齢を設定した場合、表示制御部157は、訪問者が40歳以上である場合には、「応対可能」というステータスを表示し、そうでない場合には「応対不可」というステータスを表示する。
【0105】
<実施の形態3の変形例>
上述した実施の形態3では、認証結果に応じてフロアマップの表示が行われたが、これに関して、次のような変形例も考えられる。
図16は、変形例にかかる訪問支援システム10の処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。本変形例は、訪問先ユーザの指定の前に、フロアマップの表示が行われる点で、図15に示したシーケンスチャートと異なっている。以下、図16を参照しつつ、本変形例における処理の流れを説明する。
【0106】
シーケンスチャートの最初のステップ、すなわちステップS501からステップS504までの流れは、図15に示した流れと同じであるため、説明は割愛する。なお、本変形例においても、顔認証に失敗した場合、表示制御部157は、入口端末300の表示部320に認証に失敗した旨を表示するよう制御してもよい。また、顔認証に失敗した場合、入口端末300におけるフロアマップの表示は行なわれない。すなわち、ユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールの表示は行われない。
【0107】
本シーケンスチャートでは、ステップS504の後、処理はステップS551へ移行する。
ステップS551において、訪問支援装置100の座席位置特定部154は、フロア内でユーザが着席する座席位置を特定する。また、訪問支援装置100のステータス特定部155は、ユーザのステータス及びスケジュールを特定する。
【0108】
次に、ステップS552において、表示制御部157は、フロア内のユーザの座席位置、ステータス、及びスケジュールを、ユーザの顔画像とともに示したフロアマップを生成する。このとき、表示制御部157は、フロア内の全てのユーザの座席位置等を示したフロアマップを生成してもよいし、座席位置等の表示対象とするフロア内のユーザを、認証された訪問者に応じて変更してもよい。たとえば、表示制御部157は、ステップS504で特定された訪問者に関連性があるユーザについてのみ、座席位置等を表示してもよい。そして、ステップS553において、表示制御部157は、生成したフロアマップを入口端末300に出力し、入口端末300の表示部320に表示させるよう制御する。これにより、ステップS554において、入口端末300の表示部320では、フロアマップの表示が行なわれる。
【0109】
次に、ステップS555において、訪問者は、入口端末300に対して訪問先ユーザを指定する入力を行ない、この入力情報が入口端末300から訪問支援装置100に送信される。このとき、訪問者は、訪問先ユーザの指定のために、フロアマップに表示されたユーザの顔画像を選択する操作(たとえば、画像をタッチする操作など)をしてもよい。ステップS555の後、処理は、図15を参照して説明したステップS510へ移行する。ステップS510以降の処理は、図15のシーケンスチャートと同様であるため、説明を割愛する。
【0110】
以上、変形例について説明した。本変形例においても、フロアマップの表示の前に顔認証が行なわれる。このため、顔認証に成功した場合のみフロアマップを表示することが可能である。特に、本変形例では、訪問者が訪問先ユーザを指定する前にフロアマップが表示されるため、訪問者はフロアマップを参照して、訪問先ユーザを指定することができる。
【0111】
<実施の形態4>
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態では、訪問先ユーザが会議情報を用いて特定される点で、上述した実施の形態と異なる。以下、上述した実施の形態と異なる構成及び処理について説明し、重複する説明は適宜省略する。
【0112】
図17は、実施の形態4にかかる訪問支援装置101の構成を示すブロック図である。実施の形態4にかかる訪問支援装置101は、記憶部110の代わりに記憶部121を有し、訪問先取得部152の代わりに訪問先取得部159を有する点で、訪問支援装置100と異なっている。記憶部121は、プログラム111、顔画像情報112、端末情報115、ステータス情報117、及びスケジュール情報119に加え、会議情報122を記憶する。
【0113】
会議情報122は、予定されている会議を示す情報であり、日時情報123と参加者情報124とを含む。会議情報122において、会議ごとに、日時情報123と参加者情報124とが対応付けられている。日時情報123は、会議の開催日時を示す情報である。また、参加者情報124は、会議の参加メンバーを特定する情報である。参加者情報124は、会議に参加するユーザのユーザIDであってもよい。会議情報122は、会議場所などの情報をさらに含んでもよい。このように、会議情報は、会議の開催日時及び会議の参加者の定義を含む情報である。
【0114】
訪問先取得部159は、予め記憶された会議情報に基づき訪問者と同一日時の会議に参加する参加者を特定し、特定した参加者を訪問先ユーザとして取得する。これにより、訪問者が訪問先ユーザを明示的に指定しなくても、訪問先ユーザを特定することができる。なお、会議情報122が会議場所の情報を含む場合、訪問先取得部159は、同一日時に同一の場所で行なわれる会議の参加者を特定し、特定した参加者を訪問先ユーザとして取得してもよい。
【0115】
また、訪問先取得部159は、記憶された会議情報122のうち、会議の開催日時と訪問者が入口を訪問した日時との時間差が予め定められた範囲以内であるものを参照して、訪問先ユーザを特定してもよい。例えば、訪問先取得部159は、記憶された会議情報122のうち、訪問者が入口に訪問した日と同じ日に開催される会議についての会議情報122を参照して、訪問先ユーザを特定してもよい。会議の開催日時と大きくずれた日時に訪問が発生した場合、当該訪問の目的は会議の参加者に会うためではないことが想定される。すなわち、会議の参加者とは別の人物に合うために来訪していることが想定される。したがって、このようにすることにより、訪問者による訪問先ユーザの明示的な指定を省略しつつ、より確実に訪問先ユーザを特定することができる。
【0116】
図18は、実施の形態4にかかる訪問支援システム10の処理の流れの一例を示すシーケンスチャートである。以下、図18を参照しつつ、本実施の形態における処理の流れを説明する。図18に示したシーケンスチャートは、ステップS505がステップS601に置き換えられている点で、図15に示したシーケンスチャートと異なっている。すなわち、ステップS505では、訪問者により入口端末300へと入力された、訪問先ユーザを指定する入力に基づいて、訪問先ユーザの特定が行なわれた。これに対し、本実施の形態では、ステップS504で訪問者が特定されると、ステップS601の処理が行なわれる。
【0117】
ステップS601では、訪問先取得部159は、会議情報122を用いた訪問先ユーザの特定処理を行なう。具体的には、訪問先取得部159は、ステップS504で特定された訪問者と同一日時の会議に参加する参加者を、会議情報を参照することにより特定する。そして、訪問先取得部159は、特定された参加者を訪問先ユーザとする。このように、訪問先取得部159は、訪問者の顔認証に成功した場合、会議の開催日時及び会議の参加者の定義を含む予め記憶された会議情報に基づき訪問者と同一日時の会議に参加する参加者を特定し、特定した参加者を訪問先ユーザとして取得する。ステップS601の後、処理はステップS506に移行する。ステップS506以降の処理は図15を参照して説明しているので、ここでは説明を省略する。
【0118】
以上、実施の形態4について説明した。本実施の形態では、上述した通り、会議情報122を用いて、訪問先ユーザが特定される。このため、訪問者が訪問先ユーザを明示的に指定しなくても、訪問先ユーザを特定することができる。
【0119】
<実施の形態5>
実施の形態2における説明では、空間(フロア)を撮影するカメラ500の撮影画像を用いた座席位置の特定について述べた。本実施の形態では、空間(フロア)内のユーザの座席位置を特定する他の方法について示す。
【0120】
図19は、実施の形態5にかかる訪問支援システム11の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、端末装置400のそれぞれは、端末装置400を使用するユーザの顔を撮影するカメラ401を備えている。なお、図19に示しように、本実施の形態では、図3に示したフロアを撮影するカメラ500は省略されてもよい。また、訪問支援システム11は、訪問支援装置100の代わりに訪問支援装置102を備えている。本実施の形態では、端末装置400の設置位置が空間内で予め定められているものとする。
【0121】
図20は、実施の形態5にかかる訪問支援装置102の構成を示すブロック図である。訪問支援装置102は、以下の点で、訪問支援装置100と異なっている。すなわち、訪問支援装置102は、記憶部110の代わりに記憶部125を有し、画像取得部153の代わりに画像取得部160を有し、認証制御部156の代わりに認証制御部161を有し、座席位置特定部154の代わりに座席位置特定部162を有する。
【0122】
記憶部125は、端末情報115の代わりに端末情報126を記憶している点で、記憶部110と異なっている。端末情報126は、各端末装置400の設置位置を示す位置情報である。端末情報126は、端末装置400を識別する端末ID127と当該端末装置400の位置情報128を対応付けた情報である。
【0123】
画像取得部160は、入口端末300のカメラ310による訪問者の撮影画像、及び端末装置400のカメラ401による端末装置400を使用するユーザの撮影画像をネットワーク600を介して取得する。なお、図20に示したブロック図では、説明の便宜上、1つの画像取得部160が図示されているが、訪問支援装置102は、カメラ310の画像を取得する画像取得部と、カメラ401の画像を取得する画像取得部の2つの画像取得部を構成として備えてもよい。
【0124】
認証制御部161は、さらに、端末装置400のカメラ401により撮影された当該端末装置400のユーザの撮影画像に基づいて、端末装置400を利用するユーザの顔認証を行うよう制御する点で、上述した認証制御部156と異なる。なお、図20に示したブロック図では、説明の便宜上、1つの認証制御部161が図示されている。しかしながら、訪問支援装置102は、訪問者の顔認証を行うよう制御する認証制御部と、端末装置400を利用するユーザの顔認証を行うよう制御する認証制御部の2つの認証制御部を構成として備えてもよい。
【0125】
カメラ401により撮影された画像による顔認証に成功した場合、端末装置400を利用しているユーザを特定することができる。このため、座席位置特定部162は、ある端末装置400のカメラ401により撮影された画像による顔認証について、認証成功の結果が得られると、当該端末装置400が、認証結果から特定されるユーザの使用する端末装置400であると特定する。これにより、図8に示した端末情報115に相当する情報が得られる。すなわち、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報と、当該ユーザが使用する端末装置400を識別する端末IDとを対応付けた情報が得られる。この情報は、記憶部125に記憶される。次に、座席位置特定部162は、端末情報126を参照し、認証結果から特定されるユーザの使用する端末装置400の設置位置を特定する。座席位置特定部162は、この設置位置を当該ユーザの座席位置とする。このように、座席位置特定部162は、端末装置400を利用するユーザの顔認証に成功している場合、当該端末装置400の設置位置を当該ユーザの座席位置として特定する。
【0126】
図21は、端末装置400のカメラ401の撮影画像を用いて座席位置を特定する処理の流れを示すフローチャートである。以下、図21に沿って、処理の流れを説明する。
【0127】
まず、ステップS701において、訪問支援装置102の画像取得部160は、端末装置400のカメラ401の撮影画像をネットワーク600を介して取得する。すなわち、画像取得部160は、端末装置400を使用するユーザの顔が撮影された画像を取得する。
【0128】
次に、ステップS702において、認証制御部161は、ステップS701で取得した画像を含む顔認証要求を認証装置200に送信する。そして、ステップS703において、認証制御部161は、認証装置200から顔認証結果を受信する。顔認証に成功した場合(ステップS704でYES)、処理はステップS705へ移行する。ステップS705において、座席位置特定部162は、上述した通り、ユーザの座席位置を特定する。これに対して、顔認証に失敗した場合(ステップS704でNO)、座席位置を特定する処理を終了する。
【0129】
このように、座席位置特定部162は、カメラ401が撮影した画像の認証結果に基づいて、ユーザの座席位置を特定する。このような座席位置の特定を行なうことにより、座席位置が予め定められていない場合であっても、ユーザの座席位置を特定することができる。
【0130】
以上、様々な実施の形態について説明した。これらの実施の形態において説明された処理は、プロセッサと、このプロセッサにより実行される1以上の命令を含むソフトウェア(コンピュータプログラム)を含むコンピュータにより実現しうる。すなわち、このプロセッサがメモリからソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、実施の形態において説明された処理を行なうことができる。
【0131】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0132】
また、上述した実施の形態については、様々な変形例が考えられ得る。例えば、上述した実施の形態では、認証装置200は、訪問支援装置100、101、又は102と別の装置として説明されたが、認証装置200は、訪問支援装置100、101、又は102に内蔵されていてもよい。すなわち、認証装置200の機能が、訪問支援装置100、101、又は102に含まれてもよい。また、上述した実施の形態では、通知部158は、座席に設置されている端末装置400に訪問についての通知を行なったが、スマートフォン、タブレット端末などのユーザが携帯する端末装置に通知を行なってもよい。また、上述の実施の形態では、一部の処理について、顔認証に成功することを当該処理の実行条件としたが、顔認証に成功するか否かにかかわらず、処理が実行されてもよい。
【0133】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0134】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる表示制御部と、
を有する訪問支援装置。
(付記2)
前記空間の入口に到着した訪問者の訪問先ユーザを取得する訪問先取得部と、
前記訪問先ユーザに対応付けられて登録された前記ステータスを特定するステータス特定部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記訪問先ユーザについての特定された前記ステータスを前記表示装置に表示させる
付記1に記載の訪問支援装置。
(付記3)
前記入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記訪問者の顔認証に成功した場合、前記ステータスを前記表示装置に表示させる
付記1又は2に記載の訪問支援装置。
(付記4)
前記入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記登録部は、同一のユーザに対して、訪問者の種類毎にステータスを登録し、
前記表示制御部は、前記訪問者の顔認証の結果から判別される前記訪問者の種類に応じた前記ステータスを前記表示装置に表示させる
付記1又は2に記載の訪問支援装置。
(付記5)
前記空間内でユーザが着席する座席位置を特定する座席位置特定部と、
前記表示制御部は、さらに、前記座席位置特定部が特定した座席位置を、ユーザを識別する情報とともに示したマップを前記表示装置に表示させる
を付記1乃至4のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記6)
前記表示制御部は、座席位置の表示について、着席するユーザのうち所定の条件を満たすユーザだけ表示するよう制御する
付記5に記載の訪問支援装置。
(付記7)
前記表示制御部は、座席位置の表示について、着席するユーザのうち訪問先ユーザに該当するユーザだけ表示するよう制御する
付記6に記載の訪問支援装置。
(付記8)
前記表示制御部は、さらに、ユーザを識別する情報とともに、予め記憶された当該ユーザのスケジュールを前記表示装置に表示させる
付記1乃至7のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記9)
前記表示制御部は、さらに、訪問予約を受付けるためのユーザインタフェース画像を前記表示装置に表示させ、
前記訪問支援装置は、訪問の予約が要求された場合、訪問先ユーザに対応付けられた端末装置に対して訪問についての通知を行う通知部をさらに備える
付記1乃至8のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記10)
前記通知は、訪問者の個人情報を含む
付記9に記載の訪問支援装置。
(付記11)
前記通知は、訪問者による訪問についての履歴情報を含む
付記9に記載の訪問支援装置。
(付記12)
前記通知は、訪問者が所定の人物に該当するか否かを示す情報を含む
付記9に記載の訪問支援装置。
(付記13)
前記表示制御部は、前記端末装置から前記通知に対する応答結果を受信した場合、当該応答結果を前記表示装置に表示させる
付記9乃至12のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記14)
前記入口に設置された撮影装置による前記入口に到着した訪問者の撮影画像である第1の撮影画像を取得する第1の画像取得部と、
前記第1の撮影画像に基づいて前記訪問者の顔認証を行うよう制御する第1の認証制御部と、
をさらに有し、
前記訪問先取得部は、
前記訪問者の顔認証に成功した場合、会議の開催日時及び会議の参加者の定義を含む予め記憶された会議情報に基づき前記訪問者と同一日時の会議に参加する参加者を特定し、
前記特定した参加者を前記訪問先ユーザとして取得する
付記2に記載の訪問支援装置。
(付記15)
前記空間内の撮影画像である第2の撮影画像を取得する第2の画像取得部を有し、
前記座席位置特定部は、
前記第2の撮影画像の中から、予め記憶されたユーザの顔画像を検索し、
当該顔画像が検索された位置に基づいて当該ユーザの座席位置を特定する
付記5乃至7のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記16)
前記空間内での設置位置が予め定められている端末装置のカメラにより撮影された当該端末装置のユーザの撮影画像である第3の撮影画像を取得する第3の画像取得部と、
前記第3の撮影画像に基づいて前記端末装置を利用するユーザの顔認証を行うよう制御する第2の認証制御部とを有し、
前記座席位置特定部は、前記端末装置を利用するユーザの顔認証に成功している場合、当該端末装置の設置位置を当該ユーザの座席位置として特定する
付記5乃至7のいずれか1項に記載の訪問支援装置。
(付記17)
所定の空間の入口に設置された情報処理装置と、
前記空間内のユーザに対する訪問を支援する訪問支援装置と、
を備え、
前記訪問支援装置は、
前記空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録部と、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記情報処理装置に表示させる表示制御部と、
を有する訪問支援システム。
(付記18)
前記訪問支援装置は、
前記空間の入口に到着した訪問者の訪問先ユーザを取得する訪問先取得部と、
前記訪問先ユーザに対応付けられて登録された前記ステータスを特定するステータス特定部と、
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記訪問先ユーザについての特定された前記ステータスを前記情報処理装置に表示させる
付記17に記載の訪問支援システム。
(付記19)
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録し、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる
訪問支援方法。
(付記20)
所定の空間内で着席したユーザの着席中のステータスをユーザ毎に登録する登録ステップと、
ユーザを識別する情報とともに当該ユーザの登録された前記ステータスを前記空間の入口に設置された表示装置に表示させる表示制御ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0135】
1、100、101、102 訪問支援装置
2、151、240 登録部
3、157 表示制御部
10、11 訪問支援システム
110、121、125、330 記憶部
152、159 訪問先取得部
153、160 画像取得部
154、162 座席位置特定部
155 ステータス特定部
156、161 認証制御部
158 通知部
200 認証装置
210 顔情報DB
220 顔検出部
230 特徴点抽出部
250 認証部
300 入口端末
310 カメラ
320 表示部
351 撮影制御部
352 入出力制御部
400 端末装置
401 カメラ
500 カメラ
600 ネットワーク
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