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特許7568058乗車支援システム、乗車支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】乗車支援システム、乗車支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
G08G1/123 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023508175
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(86)【国際出願番号】 JP2021011765
(87)【国際公開番号】W WO2022201255
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】網中 洋明
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 慶
(72)【発明者】
【氏名】尾形 一気
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121049(JP,A)
【文献】特開2005-117566(JP,A)
【文献】特開2009-282596(JP,A)
【文献】特開2021-026627(JP,A)
【文献】特開2015-191264(JP,A)
【文献】特開2005-250614(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0357907(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/123
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能であり、
乗用旅客車両の配車を行う配車システムから、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信する受信手段と、
前記利用者の情報に基づいて前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った前記利用者を撮影した画像を取得する画像取得手段と、
前記利用者を撮影した画像を用いて、所定の表示装置に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる表示手段と、
を備える乗車支援システムであって、
前記画像取得手段は、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記定点カメラを選択する、乗車支援システム
【請求項2】
前記利用者を識別するための情報は、前記利用者の外観画像である請求項1の乗車支援システム。
【請求項3】
さらに、前記利用者を撮影した画像から、前記利用者の特徴情報を抽出する手段を備え、
前記利用者を識別するための情報として、前記利用者の特徴情報を表示させる請求項1又は2の乗車支援システム。
【請求項4】
さらに、前記定点カメラの位置と、前記定点カメラで撮影された画像中の利用者の位置とに基づいて、前記利用者が待機している位置を特定する待機位置特定手段を備え、
前記利用者を識別するための情報として、前記待機位置を表示させる請求項1から3いずれか一の乗車支援システム。
【請求項5】
さらに、前記定点カメラの位置と、前記利用者の進行方向とに基づいて、前記利用者が向かっている前記乗用旅客車両の乗車位置を予測する乗車位置予測手段を備え、
前記利用者を識別するための情報として、前記予測された乗車位置を表示させる請求項1から3いずれか一の乗車支援システム。
【請求項6】
さらに、
前記乗車位置予測手段は、前記定点カメラの位置と、前記定点カメラにおいて前記利用者が撮影された時刻とに基づいて、前記利用者の前記乗車位置への到着時刻を予測し、
前記到着時刻に前記利用者を搭乗させるために、周辺の交通信号機の信号制御パラメータの変更、前記乗用旅客車両の走行ルート及び走行速度の少なくとも1つ以上を制御する制御手段を備える請求項5の乗車支援システム。
【請求項7】
前記画像取得手段は、前記利用者が携行する端末から受信した位置情報に基づいて、前記定点カメラを選択する請求項1から6いずれか一の乗車支援システム。
【請求項8】
ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能なコンピュータが、
乗用旅客車両の配車を行う配車システムから、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信し、
前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った前記利用者を撮影した画像を取得し、
前記利用者を撮影した画像を用いて、前記乗用旅客車両の車載端末に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる、
乗車支援方法であって、
前記定点カメラのいずれかの選択は、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記定点カメラを選択することを含む、乗車支援方法
【請求項9】
ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能なコンピュータに、
乗用旅客車両の配車を行う配車システムから、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信する処理と、
前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った前記利用者を撮影した画像を取得する処理と、
前記利用者を撮影した画像を用いて、前記乗用旅客車両の車載端末に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記定点カメラのいずれかの選択は、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記定点カメラを選択することを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗車支援システム、乗車支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、利用者が配車センターへの配車依頼を失念することによるトラブルを未然に防止できるという配車システムが開示されている。同文献には、利用者が、車両監視システムを介して、または直接に、配車された車両の情報端末に利用車の現在位置情報を送信することが記載されている。また、車両監視システムが、利用者に対し、配車する車両の外観や色などの車両デ-タと運転手の顔などの画像デ-タ、運転手の声の音声デ-タ、走行している車両から撮影した景色などの動画デ-タを送信することが記載されている(段落0128参照)。
【0003】
特許文献2には、地理に詳しくない外出先からでも容易にタクシーの配車サービスを受けることができ、タクシーの乗務員が迅速且つ的確にユーザーの待つ詳細な呼出位置を認識でき、確実な配車サービスを提供できるという配車サービス方法が開示されている。
【0004】
特許文献3には、利用者と車載端末との双方に、乗車位置を含んだ配車情報を送るサーバを含む構成が開示されている(段落0051参照)。特許文献4には、複数のカメラを用いて配車地点の周辺を撮影した映像を解析し、配車地点の周辺の道路状況から配車エリアRを動的に設定する画像解析部を備えた自動運転車が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-67890号公報
【文献】特開2002-32897号公報
【文献】特開2019-067012号公報
【文献】特開2020-097850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。タクシーが迎車に向かった際に、迎車地点に複数の乗客がいて、自車の乗客を識別することが困難となる場合がある。この点、特許文献1、2では、利用者が情報端末を所持していない場合、利用者の情報が得られないという問題点がある。
【0007】
本発明は、迎車地点にいる乗客の識別を容易化することのできる乗車支援システム、乗車支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の視点によれば、ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能であり、乗用旅客車両の配車を行う配車システムから、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信する受信手段と、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った利用者を撮影した画像を取得する画像取得手段と、前記利用者を撮影した画像を用いて、前記乗用旅客車両の車載端末に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる表示手段と、を備える乗車支援システムが提供される。
【0009】
第2の視点によれば、ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能なコンピュータが、乗用旅客車両の配車を行う配車システムから、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信し、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った前記利用者を撮影した画像を取得し、前記利用者を撮影した画像を用いて、前記乗用旅客車両の車載端末に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる、乗車支援方法が提供される。本方法は、ロードサイドに設置された複数の定点カメラから画像を取得可能なコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0010】
第3の視点によれば、上記した乗車支援システムの機能を実現するためのコンピュータプログラム(以下、プログラム)が提供される。なお、このコンピュータプログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インタフェースを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させる。また、このプログラムは、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インタフェースを介して、外部と通信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な(非トランジトリーな)記憶媒体に記録することができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、迎車地点にいる乗客の識別を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態の構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態の動作を説明するための図である。
図3】本発明の第1の実施形態のシステム構成を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態の情報処理装置の動作を表した流れ図である。
図5】本発明の第2の実施形態のシステム構成を示す図である。
図6】本発明の第2の実施形態の情報処理装置の動作を表した流れ図である。
図7】本発明の第3の実施形態のシステム構成を示す図である。
図8】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の動作を表した流れ図である。
図9】本発明の第3の実施形態の情報処理装置の動作を説明するための図である。
図10】本発明の第4の実施形態のシステム構成を示す図である。
図11】本発明の第4の実施形態の情報処理装置の動作を表した流れ図である。
図12】本発明の第4の実施形態の情報処理装置の動作を説明するための図である。
図13】本発明の第4の実施形態の情報処理装置の動作を説明するための図である。
図14】本発明の第5の実施形態のシステム構成を示す図である。
図15】本発明の第5の実施形態の情報処理装置の動作を表した流れ図である。
図16】本発明の第6の実施形態のシステム構成を示す図である。
図17】本発明の乗車支援システムとして機能可能なコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。また、図中の各ブロックの入出力の接続点には、ポート乃至インタフェースがあるが図示省略する。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このコンピュータ装置は、通信インタフェースを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、通信可能に構成される。
【0014】
本発明は、その一実施形態において、図1に示すように、複数台の定点カメラ30、配車システム20、表示装置40と接続された乗車支援システム10にて実現できる。
【0015】
定点カメラ30は、ロードサイドに複数設置され、迎車中の乗用旅客車両を撮影可能となっている。定点カメラ30の設置位置は、迎車位置として指定されることの多い主要な施設や交差点等が考えられるが、特に限定されない。
【0016】
配車システム20は、タクシー会社や自動運転車車両の配車システムであり、前記乗用旅客車両の配車を行う。
【0017】
表示装置40は、乗車支援システム10が作成する乗用旅客車両の利用者を識別するための情報の表示先となる装置である。表示装置40の種類としては、乗用旅客車両の車載装置、タクシー会社や自動運転車車両の管理端末等が考えられる。
【0018】
乗車支援システム10は、受信手段11と、画像取得手段12と、表示手段13と、を備える。受信手段11は、前記配車システム20から、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信する。画像取得手段12は、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラのいずれかを選択して、前記予約を行った利用者を撮影した画像を取得する。表示手段13は、前記利用者を撮影した画像を用いて、前記表示装置40に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる。
【0019】
なお、画像取得手段12が、乗用旅客車両の利用者の情報に基づいて、複数の定点カメラ30から該当する利用者の画像を取得する仕組みとしては、以下の方法が考えられる。(1)事前に登録した利用者の顔や歩様(歩く様子)等と、定点カメラ30で撮影された人物画像とを照合する。
(2)乗用旅客車両の利用者が携帯する端末等から、位置情報を含んだ情報を受け取り、その位置情報に基づいて、定点カメラを選択する。この位置情報には、例えば、GPS(Global Positioning System)で得られた位置情報や、無線通信ネットワークの基地局から得られる在圏セル情報等を用いることができる。
(3)乗用旅客車両の利用者から、その携帯する端末等を用いて、明示的な撮影要求を受け取り、当該利用者を撮影可能な定点カメラ30で撮影する。
【0020】
また、前記定点カメラ30から画像を取得する方法は、定点カメラ30から直接画像を受け取る形態に限られず、定点カメラ30で撮影された画像を一時的に記憶する記憶装置から画像を取得する形態も採ることができる。定点カメラ30と画像取得手段12は、各種のネットワークを用いて相互に接続することができる。一例として、定点カメラ30と画像取得手段12は、有線回線で接続されていてもよい。他の一例として、定点カメラ30と画像取得手段12は、LTE、5G、無線LAN等の無線回線を経由して接続されていてもよい。
【0021】
以上のように構成された乗車支援システム10は、配車システム20から、利用者から予約を受けた乗用旅客車両の情報と、前記予約を行った利用者の情報との組み合わせを受信する。そして、乗車支援システム10は、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラ30のいずれかを選択して、前記予約に基づき乗車位置に移動中の利用者を撮影した画像を取得する。さらに、乗車支援システム10は、前記利用者を撮影した画像を用いて、所定の表示装置40に、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報を表示させる。
【0022】
前記利用者を識別するための情報としては、利用者の外観画像を用いることができる。例えば、図2に示すように、所定の距離以上離れた位置で前記利用者を撮影した利用者の全身画像を用いることもできる。この場合において、1つの画像に複数の人物50a、50bが映っている場合、図2に示すように矢印等で対象の利用者50aを特定する情報が付加されていることが好ましい。なお、外観画像として全身画像を用いることは一例であって、利用者の全身画像から、顔や上半身等、一部分を切り出して用いてもよい。また、前記利用者を識別するための情報の別の形態としては、乗用旅客車両の利用者の画像から認識した利用者の特徴情報を用いることができる。この特徴情報の具体例については第2の実施形態で説明する。
【0023】
これにより、迎車地点に複数の人物が待機する場合であっても、乗用旅客車両の運転手は、搭乗させるべき人物を容易に識別することが可能となる。
【0024】
[第1の実施形態]
続いて、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施形態のシステム構成を示す図である。図3を参照すると、ロードサイドに設置された複数の定点カメラ300と、配車システム200と接続された車載端末100が示されている。
【0025】
配車システム200は、乗用旅客車両の利用者から日時、迎車地点等を指定した乗用旅客車両の予約を受け付け、乗用旅客車両の車載端末に対し、配車を指示するシステムである。また、本実施形態の配車システム200は、乗用旅客車両の車載端末100に対し、前記予約を行った利用者の情報を送信する機能を備えている。なお、乗用旅客車両の車載端末100に情報を送信するための宛先情報(端末ID、IPアドレス、メールアドレス等)は、事前に配車システム200に設定されているものとする。
【0026】
車載端末100は、受信部101と、画像取得部102と、表示部103とを備える。受信部101は、配車システム200から、自車の利用者の情報を受信する。「利用者の情報」は、任意の定点カメラ300で撮影された画像の中から抽出され、利用者を特定可能な情報であり、例えば、利用者のIDや顔画像情報等を用いることができる。
【0027】
画像取得部102は、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラ30のいずれかを選択し、選択した定点カメラ300から、利用者を撮影した画像を取得する。例えば、「利用者の情報」として顔画像情報を用いる場合、画像取得部102は、前記定点カメラ300で撮影した画像中の人物の顔領域を切り出し、事前に登録された該当する利用者の顔画像との照合により顔認証を行う。また、前記定点カメラ300側に、画像中の人物の顔領域を切り出し、顔認証を行ない、画像にタグ付けする機能が備えられている場合も想定される。この場合、画像取得部102は、これらのタグと利用者のIDとを照合することで、乗用旅客車両の利用者を特定することもできる。
【0028】
表示部103は、前記画像取得部102で取得した利用者の画像を用いて、車載端末100の表示装置(図示省略)に、前記利用者を識別するための情報を表示させる手段として機能する。
【0029】
以上のような車載端末100は、乗用旅客車両に搭載されているカーナビゲーションシステムや運転支援システムに、上記した受信部101と、画像取得部102と、表示部103に相当する機能を実現するコンピュータプログラム(いわゆる「アプリ」、「App」)をインストールすることにより構成することができる。また、別の形態として、乗車支援システムは、前記利用者を識別するための情報を車載端末に表示させるサーバとしても実現することができる(後記第6の実施形態参照)。
【0030】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図4は、本発明の第1の実施形態の車載端末100の動作を表した流れ図である。図4を参照すると、まず、車載端末100は、配車システム200から、予約を行った利用者の情報を受信する(ステップS001)。
【0031】
車載端末100は、前記利用者の情報に基づいて、前記定点カメラ300のいずれかを選択し、選択した定点カメラ300から、前記利用者を撮影した画像を取得する(ステップS002)。
【0032】
車載端末100は、前記画像取得部102で取得した利用者の画像を用いて、車載端末100の表示装置(図示省略)に、前記利用者を識別するための情報を表示させる(ステップS003)。
【0033】
以上のように動作する車載端末100によれば、乗用旅客車両の運転手に、自車に搭乗させるべき利用者を識別するための情報を提供することが可能となる。例えば、図2に示すように、前記利用者の外観画像を提供することで、乗用旅客車両の運転手は、迎車地点に、利用者の外観画像を手掛かりに、自車に搭乗させるべき利用者を的確に識別することが可能となる。
【0034】
[第2の実施形態]
続いて、利用者の画像から認識した利用者の特徴情報(服装、着装物、髪型、性別、推定年齢、身長、荷物や同行者の有無)を提供するようにした第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の構成及び動作は第1の実施形態とほぼ共通するため、以下、その相違点を中心に説明する。
【0035】
図5は、本発明の第2の実施形態のシステム構成を示す図である。第1の実施形態との相違点は、車載端末100aに特徴抽出部104が追加され、表示部103aが、特徴抽出部104によって抽出された利用者の特徴情報を表示するように構成されている点である。
【0036】
本実施形態では、画像取得部102で取得した利用者の画像は、特徴抽出部104に入力される。特徴抽出部104は、利用者の画像から、利用者の特徴を認識し、表示部103aに出力する。この利用者の画像から特徴を認識する方法としては、事前に機械学習により作成した分類器を用いる方法を用いることができる。例えば、特徴抽出部104は、利用者の画像から、服装、着装物(眼鏡やマスク等)、髪型、性別、推定年齢、身長、荷物や同行者の有無等の少なくとも1つ以上を認識する。
【0037】
表示部103aは、車載端末100aの表示装置(図示省略)に、特徴抽出部104にて抽出された利用者の特徴情報を表示させる。例えば、図5に示すように、利用者の推定年齢(年代)、推定性別、着装物(眼鏡)、服装等を車載端末100aの表示装置(図示省略)に表示させる。
【0038】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図6は、本実施形態の車載端末100aの動作を表した流れ図である。図6のステップS001、S002の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0039】
ステップS103で、車載端末100aは、乗用旅客車両の画像から、利用者の特徴を抽出する。
【0040】
そして、ステップS104で、車載端末100aは、表示装置(図示省略)に利用者の特徴を表示する。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、利用者の画像から認識した利用者の特徴情報を提供することで、その識別を一層容易化することができる。もちろん、第1の実施形態と同様に、特徴情報と合わせて、利用者の画像そのものを表示してもよい。
【0042】
[第3の実施形態]
続いて、前記利用者を識別するための情報として、前記利用者の待機位置を送信するようにした第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第3の実施形態の構成及び動作は第1の実施形態とほぼ共通するため、以下、その相違点を中心に説明する。
【0043】
図7は、本発明の第3の実施形態のシステム構成を示す図である。第1の実施形態との相違点は、車載端末100bに待機位置特定部105が追加され、表示部103bが、待機位置特定部105によって特定された利用者の待機位置を表示するように構成されている点である。
【0044】
本実施形態では、画像取得部102で取得した利用者の画像は、待機位置特定部105に入力される。待機位置特定部105は、利用者の画像から、利用者の待機位置を特定する。そして、待機位置特定部105は、前記特定した利用者の待機位置を示した地図を作成し、表示部103bに出力する。例えば、図9の左側に示す利用者の画像が得られている場合、待機位置特定部105は、定点カメラの位置、その画像中の利用者が映っている位置、ランドマーク600等から、図9の右側に示すように、利用者の詳細な待機位置を特定し、地図上にプロットする。なお、ここで用いる地図は、カーナビゲーションシステムと同一の地図であってもよい。
【0045】
表示部103bは、車載端末100bの表示装置(図示省略)に、待機位置特定部105によって特定された利用者の待機位置を示した地図を表示させる。
【0046】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図8は、本実施形態の車載端末100bの動作を表した流れ図である。図8のステップS001、S002の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0047】
ステップS203で、車載端末100bは、利用者の画像から、利用者の待機位置を特定する。
【0048】
そして、ステップS204で、車載端末100bは、表示装置(図示省略)に利用者の待機位置を示した地図を表示する(図9の右側図参照)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、利用者の画像から認識した利用者の待機位置を提供することで、その識別を一層容易化することができる。もちろん、第1の実施形態と同様に、待機位置と合わせて、利用者の画像そのものを表示してもよい。この場合、車載端末100bの表示装置(図示省略)には、図9の左側に示すような情報が表示されることになる。
【0050】
[第4の実施形態]
続いて、前記利用者を識別するための情報として、利用者が向かっている乗車位置を予測し、提供するようにした第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第4の実施形態の構成及び動作は第1の実施形態とほぼ共通するため、以下、その相違点を中心に説明する。
【0051】
図10は、本発明の第4の実施形態のシステム構成を示す図である。第1の実施形態との相違点は、車載端末100cに乗車位置予測部106が追加され、表示部103cが、乗車位置予測部106によって予測された利用者の乗車位置を表示するように構成されている点である。
【0052】
本実施形態では、画像取得部102で取得した利用者の画像は、乗車位置予測部106に入力される。乗車位置予測部106は、定点カメラの位置と、利用者を撮影した画像から認識された、乗車位置への利用者の接近方向(進行方向)とをもとに、利用者が向かっている乗車位置を予測する。そして、乗車位置予測部106は、前記予測した利用者の乗車位置を、表示部103cに出力する。例えば、ある一方向に向かう車線Aと、車線Aとは逆方向に向かう車線Bとからなる道路において、利用者の乗車位置が車線A側の歩道と車線B側の歩道のどちらの歩道になる可能性が高いかを予測する。また、別の例として、利用者が乗車位置に幹線道路沿いの歩道を使って東側から接近している場合、乗車位置予測部106は、その沿線上の利用者の進行方向の左側の歩道のうち、周囲の交通状況や交通ルールなどに基づいて、乗用旅客車両の待機に適した場所を予測する。この乗車位置予測部106の予測の具体例については、後に図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
表示部103cは、車載端末100cの表示装置(図示省略)に、乗車位置予測部106によって予測された乗車位置を表示させる。予測された乗車位置は、地図とともに表示させてもよい。なお、ここで用いる地図は、カーナビゲーションシステムと同一の地図であってもよい。
【0054】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図11は、本実施形態の車載端末100cの動作を表した流れ図である。図11のステップS001、S002の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0055】
ステップS303で、車載端末100cは、定点カメラ300の位置及び利用者の画像から、利用者の乗車位置を予測する。
【0056】
そして、ステップS304で、車載端末100cは、表示装置(図示省略)に利用者の乗車位置を表示する。
【0057】
上記車載端末100cの動作について図12及び図13を用いて説明する。例えば、図12に示すように、利用者500が西側(図12の左側)から迎車位置である交差点付近に接近している場合、乗車位置予測部106は、次のように乗車位置を予測する。まず、図12の西側から交差点に向かう沿線上の領域を選択し、その中から、安全に停車可能であり、かつ、交通法規等に違反しない場所を特定する。図12の例では、交差点の左側手前、かつ、交差点から所定距離だけ離れた場所を乗車位置として予測している。交差点の先であると左折車等の通行の妨げになる可能性があり、かつ、我が国の交通ルール上、交差点とその側端から前後5mは駐停車禁止になっているからである。
【0058】
また、乗車位置予測部106が、交差点付近の交通状況を考慮して乗車位置を予測するようにしてもよい。例えば、図13に示すように、乗車位置である交差点先の付近の左側車線(図13の右側)が渋滞し、かつ、利用者500が交差点の北側(図13の上側)の路肩の方を向いている場合、乗車位置予測部106は、利用者500が交差点の北側(図13の上側)で乗車しようとしていると予測する。
【0059】
図12及び図13のいずれの場合も、乗車位置を知った乗用旅客車両700の運転手は、利用者500が乗車しようとしている位置に向かって乗用旅客車両700を停車させることができる。これにより、利用者500をスムーズに乗車させることができる。また、より望ましい形態において、車載端末100cが、配車システム200等を介して、利用者500にも、前記予測した乗車位置を知らせることも好ましい。利用者500が、前記予測された乗車位置に向かい立ち止まることで、利用者の搭乗をより容易化することができる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態によれば、乗用旅客車両700の運転手に、表示装置を介して利用者の乗車位置を提供することで、利用者の識別をより容易化することができる。もちろん、第1、第2の実施形態と同様に、乗車位置と合わせて、利用者の画像や特徴情報を提供してもよい。
【0061】
[第5の実施形態]
続いて、前記利用者を識別するための情報として、利用者が向かっている乗車位置とその到着時刻の双方を予測し、提供するようにした第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第5の実施形態の構成及び動作は第1の実施形態とほぼ共通するため、以下、その相違点を中心に説明する。
【0062】
図14は、本発明の第5の実施形態のシステム構成を示す図である。第1の実施形態との相違点は、車載端末100dに乗車位置・時刻予測部107と、到着時間調整部108とが追加されている点である。また、第1の実施形態との第2の相違点は、表示部103dが、迎車位置・時刻予測部107によって予測された利用者の乗車位置とその到着時間を表示するように構成されている点である。
【0063】
本実施形態では、画像取得部102で取得した利用者の画像は、乗車位置・時刻予測部107に入力される。乗車位置・時刻予測部107は、定点カメラ300の位置と、定点カメラ300において前記利用者が撮影された時刻とに基づいて、前記利用者の前記乗車位置への到着時刻を予測する。また、より精度の高い到着時刻を予測する場合、乗車位置・時刻予測部107に、利用者の画像から、利用者の乗車位置への接近方向と速度を認識させ、利用者が向かっている乗車位置とその到着時間を予測させてもよい。そして、乗車位置・時刻予測部107は、前記予測した利用者の乗車位置とその到着予測時刻を、表示部103dに出力する。
【0064】
表示部103dは、車載端末100dの表示装置(図示省略)に、乗車位置・時刻予測部107によって予測された乗車位置とその到着時刻を表示させる。
【0065】
到着時間調整部108は、上記のようにして予測された利用者の到着予測時刻と自車の到着予測時刻とを比較し、例えば、このまま向かうと到着予測時刻よりも早く着き過ぎてしまう場合には、到着時間の調整処理を行う。この到着時間の調整処理としては、自車の速度の調整(速度を低下させる)や、経路の変更(迂回等を行う)等が考えられる。また、この到着時間の調整処理の別の方法としては、交通信号機の管制センター等に信号機の制御パラメータを調整してもらう方法も考えられる。この方法は、特に、利用者の到着予測時刻と自車の到着予測時刻とを比較した結果、利用者の到着予測時刻よりも大きく遅れて到着することが見込まれる場合に、経路上の交通信号機の灯火を青に制御してもらう場合等に有効である。
【0066】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。図15は、本実施形態の車載端末100dの動作を表した流れ図である。図15のステップS001、S002の動作は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0067】
ステップS403で、車載端末100dは、利用者の画像から、利用者の乗車位置とその到着時刻を予測する。
【0068】
次に、車載端末100dは、前記乗車位置への自車の到着時刻を予測する(ステップS404)。
【0069】
次に、車載端末100dは、前記2つの到着時刻を比較し、所定の時間差で到着可能か否かを確認する(ステップS405)。前記確認の結果、所定の時間差で到着可能と判定した場合、車載端末100dは、表示装置(図示省略)に利用者の乗車位置を表示する(ステップS408)。
【0070】
一方、前記確認の結果、所定の時間差で到着不可と判定した場合、車載端末100dは、上述した到着時間の調整処理を行う(ステップS406)。その後、車載端末100dは、表示装置(図示省略)に、到着時間の調整処理の内容と、利用者の乗車位置を表示する(ステップS407)。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の車載端末100dは、利用者の乗車位置を予測するだけでなく、その到着時間に到着するように到着時間の調整処理を実行する。これにより、乗用旅客車両の運転手は、到着時刻にその場にいる利用者を、自車の利用者として簡単に識別することが可能となる。
【0072】
[第6の実施形態]
上記した第1~第5の実施形態では、車載端末を用いて乗車支援システムを構成した例を説明したが、乗車支援システムは、車載端末に情報を提供するサーバにより構成することもできる。図16は、サーバ100eを含む、本発明の第6の実施形態のシステム構成を示す図である。サーバ100eは、クラウド上に構築されたサーバであってもよいし、MEC(Multi-access Edge Computing)サーバであってもよい。
【0073】
図16を参照すると、定点カメラ300と、配車システム200とに接続されたサーバ100eが示されている。サーバ100eの受信部101及び画像取得部102は第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。サーバ100eの送信部103eは、乗用旅客車両700の車載端末やタクシー会社の管理端末702に、前記利用者500を識別するための情報を送信する。
【0074】
前記サーバ100eから利用者を識別するための情報を受信した車載端末701や管理端末702は、その表示装置(図示省略)に、利用者500を識別するための情報を表示する。従って、サーバ100eは、利用者の画像を用いて、所定の表示装置に、前記利用者を識別するための情報を表示させる表示手段を備えている。なお、管理端末702を表示先として使用する場合、乗用旅客車両の情報と、利用者を識別するための情報とを組にして表示すればよい。
【0075】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に加え、車載装置に事前にコンピュータプログラム(いわゆる「アプリ」、「App」)をインストールしなくてもよいという利点がある。もちろん、第6の実施形態においても、第2~第5の実施形態と同様に、利用者を識別するための情報として、利用者の特徴情報、待機位置、予測された乗車位置、予測された到着時刻等を提供する構成に変形することもできる。
【0076】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的な技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示した装置構成、各要素の構成、データ等の表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。例えば、上記した第4の実施形態では、乗車位置として交差点が指定されたものとして説明したが、乗車位置は交差点に限られない。
【0077】
また、より望ましい形態において、乗車支援システムは、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記乗用旅客車両の利用者の同一性の判定を行う同一性判定手段を備えることも好ましい。そして、乗車支援システムが、車載端末等に対し、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報に加え、前記同一性の判定結果を表示させることで、車載端末に、乗客のすり替わり(なりすまし、入れ替わり)の検出機能を持たせることもできる。
【0078】
また、上記した各実施形態に示した手順は、乗車支援システムとして機能するコンピュータ(図17の9000)に、乗車支援システムとしての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図17のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図17のCPU9010にて、利用者の特定プログラムやデータ送信プログラムを実行させればよい。
【0079】
即ち、上記した車載端末やサーバの各部(処理手段、機能)は、これらの装置に搭載されたプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0080】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による乗車支援システム参照)
[第2の形態]
上記した乗車支援システムは、前記利用者を識別するための情報として、前記利用者の外観画像を表示させる構成を採ることができる。
[第3の形態]
上記した乗車支援システムは、前記利用者を識別するための情報として、前記利用者の特徴情報を表示させる構成を採ることができる。
[第4の形態]
上記した乗車支援システムは、さらに、前記定点カメラの位置と、前記定点カメラで撮影された画像中の利用者の位置に基づいて、前記利用者が待機している位置を特定する待機位置特定手段を備え、
前記利用者を識別するための情報として、前記待機位置を表示させる構成を採ることができる。
[第5の形態]
上記した乗車支援システムは、さらに、
前記定点カメラの位置と、前記利用者の進行方向とに基づいて、前記利用者が向かっている前記乗用旅客車両の乗車位置を予測する乗車位置予測手段を備え、
前記利用者を識別するための情報として、前記乗車位置を表示させる構成を採ることができる。
[第6の形態]
上記した乗車支援システムの乗車位置予測手段は、さらに、
前記定点カメラの位置に基づいて、前記利用者の前記乗車位置への到着時刻を予測し、
さらに、
前記到着時刻に前記利用者を搭乗させるために、周辺の交通信号機の信号制御パラメータの変更、前記乗用旅客車両の走行ルート及び走行速度の少なくとも1つ以上を制御する到着時間調整手段を備える構成を採ることができる。
[第7の形態]
上記した乗車支援システムは、
前記画像取得手段は、前記利用者が携行する端末から受信した位置情報に基づいて、前記定点カメラを選択する構成を採ることができる。
[第8の形態]
上記した乗車支援システムは、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記定点カメラを選択する構成を採ることができる。
[第9の形態]
上記した乗車支援システムは、さらに、前記利用者が事前に登録した前記利用者の画像と前記定点カメラで撮影された画像との照合により、前記乗用旅客車両の利用者の同一性の判定を行う同一性判定手段を備え、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報に加え、前記同一性の判定結果を表示させる構成を採ることができる。
[第10の形態]
上記した乗車支援システムは、前記乗用旅客車両の利用者を識別するための情報に加え、前記定点カメラから取得した画像に基づく、前記利用者の乗車位置付近の交通状態を表示させる機能を備える構成を採ることができる。
[第11の形態]
上記した乗車支援システムは、前記乗用旅客車両の車載端末からの要求に基づいて動作するサーバによって構成されていてもよい。
[第12の形態]
(上記第2の視点による乗車支援方法参照)
[第13の形態]
(上記第3の視点によるプログラム参照)
なお、上記第12~第13の形態は、第1の形態と同様に、第2~第11の形態に展開することが可能である。
【0081】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0082】
10 乗車支援システム
11 受信手段
12 画像取得手段
13 表示手段
20、200 配車システム
30、300 定点カメラ
40 表示装置
50、50a、50b、500、500a 利用者
100、100a、100b、100c、100d 車載端末
100e サーバ
101 受信部
102 画像取得部
103、103a、103b、103c、103d 表示部
104 特徴抽出部
105 待機位置特定部
106 乗車位置予測部
107 乗車位置・時刻予測部
103e 送信部
600 ランドマーク
700 乗用旅客車両
702 管理端末
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17