(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電池パックの圧力開放構造
(51)【国際特許分類】
H01M 50/342 20210101AFI20241008BHJP
H01M 50/236 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/367 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20241008BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20241008BHJP
H01M 10/658 20140101ALI20241008BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241008BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20241008BHJP
【FI】
H01M50/342 201
H01M50/236
H01M50/367
H01M50/35 201
H01M50/204 401H
H01M10/658
H01M10/613
H01M10/625
(21)【出願番号】P 2023544427
(86)(22)【出願日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 JP2023006139
(87)【国際公開番号】W WO2023181751
(87)【国際公開日】2023-09-28
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2022047796
(32)【優先日】2022-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177460
【氏名又は名称】山崎 智子
(72)【発明者】
【氏名】道高 啓介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 信義
【審査官】井原 純
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207250603(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110444835(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111430840(CN,A)
【文献】中国実用新案第210349894(CN,U)
【文献】特開2017-33886(JP,A)
【文献】特開2019-197622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/30-50/392
H01M 50/20-50/298
H01M 10/658
H01M 10/613
H01M 10/625
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロアケースと、
前記ロアケースの上に被さるように設けられ、当該ロアケースとの間に電池モジュールを収納する密閉空間を形成するアッパーケースと、
を有し、前記アッパーケースの剛性がその部位によって異なっており、その剛性が他所と比較して相対的に低い部位に、前記密閉空間の内圧が高まった際にその内圧を開放する圧力開放部が形成され、
前記アッパーケースの前記密閉空間に臨む面に、前記電池モジュールから前記アッパーケースへの熱移動を抑制する遮熱板が部分的に設けられており、前記アッパーケースの剛性が、当該遮熱板が設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなっている
電池パックの圧力開放構造。
【請求項3】
ロアケースと、
前記ロアケースの上に被さるように設けられ、当該ロアケースとの間に電池モジュールを収納する密閉空間を形成するアッパーケースと、
を有し、前記アッパーケースの剛性がその部位によって異なっており、その剛性が他所と比較して相対的に低い部位に、前記密閉空間の内圧が高まった際にその内圧を開放する圧力開放部が形成され、
前記電池モジュールにその内圧が高まった際にその内圧を開放する排出口が形成されており、前記排出口から放出されたガスを当該排出口から前記圧力開放部に向かって誘導するように構成されたガス誘導部を有し、
前記ガス誘導部が、前記アッパーケースの前記密閉空間に臨む面に設けられている
電池パックの圧力開放構造。
【請求項5】
ロアケースと、
前記ロアケースの上に被さるように設けられ、当該ロアケースとの間に電池モジュールを収納する密閉空間を形成するアッパーケースと、
を有し、前記アッパーケースの剛性がその部位によって異なっており、その剛性が他所と比較して相対的に低い部位に、前記密閉空間の内圧が高まった際にその内圧を開放する圧力開放部が形成され、
前記電池モジュールにその内圧が高まった際にその内圧を開放する排出口が形成されており、前記排出口から放出されたガスを当該排出口から前記圧力開放部に向かって誘導するように構成されたガス誘導部を有し、
前記アッパーケースの前記密閉空間に臨む面に、前記電池モジュールから前記アッパーケースへの熱移動を抑制する遮熱板が部分的に設けられており、前記アッパーケースの剛性が、当該遮熱板が設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなっており、
前記遮熱板と前記ガス誘導部が一部材で構成されており、前記アッパーケースと前記遮熱板との間に、前記電池モジュールから前記アッパーケースへの熱移動を抑制する断熱空間が形成されている
電池パックの圧力開放構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電池パックの圧力開放構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車や外部充電または外部給電が可能なプラグインハイブリッド車などの電動車両の加速性能の向上や高航続距離化のために、高容量・高エネルギー密度のリチウムイオン電池を採用した電池パックの車両への搭載が求められている。その一方で、リチウムイオン電池の採用に際しては、このリチウムイオン電池に発熱などの異常が発生したときの乗員の安全確保に関する法規要件が追加されるなど、より高い安全性の確保が要求されている。
【0003】
電池パックの安全性を改善するために、この電池パックに収納されるリチウムイオン電池の特性(電解液の材料特性など)をチューニングすることが考えられる。しかしながら、例えば外国向けの電動車両の場合、その外国のリチウムイオン電池を搭載することが要求される場合があり、リチウムイオン電池のチューニングによって電池パックの安全性を改善できないこともある。
【0004】
そこで、例えば下記特許文献1に係るバッテリパック1(電池パック)の圧力開放機構においては、バッテリパック1のパックケースアッパ5に開口部12を形成し、この開口部12を覆うように隙間調整板13を設けている。この隙間調整板13は、固定具14によってパックケースアッパ5の壁5Aに取り付けられている。通常の使用時には、隙間調整板13が開口部12の開口縁に近接しており、この開口部12は実質的に閉塞している。その一方で、パックケース2内の圧力が上昇すると、パックケース2が外側に膨らもうとして湾曲変形し、壁5Aと隙間調整板13との間に隙間ΔLが生じる。そして、この隙間ΔLを通してパックケース2内部の高圧ガスが外部に排出される(特許文献1の段落0014~0023、
図1~5などを参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に係る構成においては、パックケース2内の圧力が上昇すると、パックケースアッパ5が上向きに膨らもうとするが、このパックケースアッパ5の剛性が全面でほぼ均一であるため、上向きに変位しようとするものの変形は生じにくい。このため、パックケース2の内圧が溜め込まれたままの状態となりやすいという問題がある。
【0007】
そこで、この発明は、電池モジュールの異常によって電池パックの内圧が上昇したときに、その内圧を速やかに開放することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、この発明においては、
ロアケースと、
前記ロアケースの上に被さるように設けられ、当該ロアケースとの間に電池モジュールを収納する密閉空間を形成するアッパーケースと、
を有し、前記アッパーケースの剛性がその部位によって異なっており、その剛性が他所と比較して相対的に低い部位に、前記密閉空間の内圧が高まった際にその内圧を開放する圧力開放部が形成されている電池パックの圧力開放構造を構成した。
【0009】
この構成においては、
前記電池モジュールにその内圧が高まった際にその内圧を開放する排出口が形成されており、前記排出口から放出されたガスを当該排出口から前記圧力開放部に向かって誘導するように構成されたガス誘導部を有するのが好ましい。
【0010】
この構成においては、
前記ガス誘導部が、前記アッパーケースの前記密閉空間に臨む面に設けられているのが好ましい。
【0011】
この構成においては、
前記アッパーケースの前記密閉空間に臨む面に、前記電池モジュールから前記アッパーケースへの熱移動を抑制する遮熱板が部分的に設けられており、前記アッパーケースの剛性が、当該遮熱板が設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなっているのが好ましい。
【0012】
この構成においては、
前記遮熱板と前記ガス誘導部が一部材で構成されており、前記アッパーケースと前記遮熱板との間に、前記電池モジュールから前記アッパーケースへの熱移動を抑制する断熱空間が形成されているのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
この発明では、アッパーケースの剛性がその部位によって異なっており、その剛性が他所と比較して相対的に低い部位に圧力開放部が形成されている構成としたので、電池モジュールの異常によって電池パックの内圧が上昇したときに、アッパーケースが大きく変形してその内圧を速やかに開放することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】この発明に係る電池パックの圧力開放構造の第一実施形態を示す分解斜視図
【
図2】
図1に示す電池パックの圧力開放構造の平面図
【
図4】
図1に示す電池パックの圧力開放構造を示す断面図であって、(a)は内圧が作用していない状態、(b)は内圧が作用した状態
【
図5】参考として示す電池パックの圧力開放構造を示す断面図であって、(a)は内圧が作用していない状態、(b)は内圧が作用した状態
【
図6】この発明に係る電池パックの圧力開放構造の第二実施形態の要部の断面図
【
図7】この発明に係る電池パックの圧力開放構造の第三実施形態の要部の断面図
【
図8】この発明に係る電池パックの圧力開放構造の第四実施形態の要部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明に係る電池パックの圧力開放構造(以下、圧力開放構造と略称する。)の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から
図3に示すように、この圧力開放構造は、ロアケース1と、ロアケース1の上に被さるように設けられるアッパーケース2と、を有している。ロアケース1とアッパーケース2との間には、電池モジュール3を収納する密閉空間が形成される。
【0016】
ロアケース1は、上向きに開口するトレイ状の部材であって、複数の電池モジュール3を載置することができるようになっている。その素材は特に限定されないが、この実施形態においては金属板から構成されている。
【0017】
電池モジュール3は、リチウムイオン電池から構成されており、各電池モジュール3は縦置き(その長辺が車両の前後に沿う方向)されている。電池モジュール3の上面には、この電池モジュール3の内圧が上昇したときにその内圧を開放する排出口4が形成されている。この実施形態では縦置きされた8個の直方体状の電池モジュール3を図示しているが、あくまでも例示に過ぎず、電池モジュール3の向き、形状、サイズ、個数、電池の種類などは適宜変更することが可能である。
【0018】
アッパーケース2は、平面視においてロアケース1とほぼ同じ形状をなす部材である。アッパーケース2の素材も特に限定されないが、この実施形態においては金属板から構成されている。アッパーケース2の上面には、ロアケース1とアッパーケース2によって形成される密閉空間の内圧が高まった際にその内圧を開放する圧力開放部5が2か所に形成されている。この圧力開放部5は、密閉空間の内圧が所定値以下のときは閉じており、その内圧が所定値を超えたときに開く弁とすることができる。
【0019】
アッパーケース2の密閉空間に臨む裏面には、この密閉空間に収納された電池モジュール3からアッパーケース2への熱移動を抑制する遮熱板6が設けられている。その素材は特に限定されないが、この実施形態においては金属板から構成されている。
図3に示すように、遮熱板6は、アッパーケース2の裏面にスポット溶接部7によって固定されている。
【0020】
この遮熱板6は、アッパーケース2の裏面の全面ではなく部分的に設けられている。すなわち、この実施形態においては、車両の前後方向に隙間を空けて2枚の遮熱板6が設けられている。この隙間の大きさは、アッパーケース2に形成された圧力開放部5の大きさよりも若干大きくなっている。アッパーケース2に対し部分的に遮熱板6を設けることにより、アッパーケース2の剛性が、遮熱板6が設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなるように、剛性を異ならせている。圧力開放部5は、アッパーケース2の剛性が低い部位に形成されている。以下においては、前方の遮熱板6を前方遮熱板6a、後方の遮熱板6を後方遮熱板6bと称する。
【0021】
前方遮熱板6aおよび後方遮熱板6bの下面には、前後方向に延び下向きに突出した複数本のガス誘導部8が形成されている。ガス誘導部8の下端は電池モジュール3の上面に臨んでいる。
図2に示すように、前方遮熱板6aに形成されたガス誘導部8の後端側、および、後方遮熱板6bに形成されたガス誘導部8の前端側は、アッパーケース2に形成された圧力開放部5に向かって屈曲している。
【0022】
この実施形態では、密閉空間に収納された各電池モジュール3に対し2本ずつガス誘導部8が形成されており、その2本のガス誘導部8の間に電池モジュール3に形成された排出口4が位置している。すなわち、電池モジュール3の内圧の上昇に伴って排出口4からガスが排出されると、そのガスは、電池モジュール3の上面、遮熱板6の下面、および、2本のガス誘導部8によって囲まれた隙間gを主要な通路として圧力開放部5まで誘導される。
【0023】
上記の実施形態においては、2枚の遮熱板6(6a、6b)をアッパーケース2に設けた構成としたが、電池モジュール3や圧力開放部5の数や配置によっては、1枚または3枚以上とされる可能性もある。この場合も、アッパーケース2の剛性が、遮熱板6が設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなるように構成され、剛性が低い部位に圧力開放部5が形成されている点は同じである。
【0024】
また、上記の実施形態においては、遮熱板6をスポット溶接部7でアッパーケース2の裏面に固定したが、その固定手段はアッパーケース2と遮熱板6の素材や形状を考慮した上で、例えばネジ固定のように適宜変更することができる。
【0025】
この圧力開放構造の作用について説明する。例えば
図4(a)に示すように、アッパーケース2の裏面に遮熱板6が部分的に設けられ、このアッパーケース2の剛性が、遮熱板6の設けられた部位で高く、設けられていない部位で低くなっており、この剛性の低い部位に圧力開放部5が構成されている電池パックにおいては、電池モジュール3の異常に伴ってこの電池モジュール3に形成された排出口4からガスが噴出すると電池パックの内圧が増大する。このとき、例えば
図4(b)に示すように、相対的に剛性が低い圧力開放部5の周辺が最上部となるように変形しつつこの圧力開放部5からガスが開放される。
【0026】
このように、アッパーケース2に剛性の高い部位と低い部位を設けることにより、電池パックの内圧が上昇したときにアッパーケース2が大きく変形するようにその変形後の形状(変形モード)を制御することができ、その内圧を速やかに開放することができる。
【0027】
これに対し、例えば
図5(a)に示すように、アッパーケース10の裏面の広い範囲を覆うように遮熱板11を設けた場合、このアッパーケース10の剛性は、圧力開放部12が形成されている部位の周辺を含め、ほぼその全面に亘って高くなる。この場合、電池モジュール13に形成された排出口14からガスが噴出して電池パックの内圧が増大すると、例えば
図5(b)に示すように、アッパーケース10自体はその高い剛性に起因してあまり変形することなく上向きに変位しようとする。このため、電池パックの内圧が溜め込まれたままの状態となり好ましくない。
【0028】
この発明に係る圧力開放構造の第二実施形態を
図6に示す。第二実施形態に係る圧力開放構造は、第一実施形態に係る構造と基本的には共通するが、遮熱板6とガス誘導部8が一部材で構成されており、アッパーケース2と遮熱板6との間に、電池モジュール3からアッパーケース2への熱移動を抑制する断熱空間a(空気層)が形成されている点で相違する。
【0029】
この遮熱板6とガス誘導部8は1枚の金属板を屈曲させることによって形成されている。電池モジュール3の内圧の上昇に伴って排出口4からガスが排出されると、そのガスは、電池モジュール3の上面、遮熱板6の下面、および、2本のガス誘導部8によって囲まれた隙間gを主要な通路として圧力開放部5(
図1などを参照)まで誘導される。
【0030】
このように、ガス誘導部8の形成のために金属板を屈曲させることによって、アッパーケース2の剛性が、ガス誘導部8の近傍で高く、ガス誘導部8から離れた部位で低くなっている。このため、第一実施形態と同様に、電池パックの内圧が上昇したときにアッパーケース2が大きく変形するようにその変形後の形状(変形モード)を制御することができ、その内圧を速やかに開放することができる。
【0031】
また、この実施形態では、アッパーケース2と遮熱板6との間に断熱空間aを形成したので、電池モジュール3が発熱してもその熱がアッパーケース2まで伝わりにくく、このアッパーケース2は過熱状態とならない。このため、アッパーケース2の上面に形成された塗膜などに熱に起因する異常が生じるのを防止することができる。この断熱空間aの厚みは、電池モジュール3からアッパーケース2への熱移動を所定以下に抑制し得る限りにおいて適宜決定することができる。
【0032】
この発明に係る圧力開放構造の第三実施形態を
図7に示す。第三実施形態に係る圧力開放構造は、アッパーケース2の裏面にガス誘導部8が直接形成されている点で第一実施形態などの構造と相違する。電池モジュール3の内圧の上昇に伴って排出口4からガスが排出されると、そのガスは、電池モジュール3の上面、アッパーケース2の下面、および、2本のガス誘導部8によって囲まれた隙間gを主要な通路として圧力開放部5(
図1などを参照)まで誘導される。
【0033】
また、この実施形態では、ガス誘導部8がアッパーケース2を補強する補強リブとしても作用し、アッパーケース2の剛性が、ガス誘導部8が形成された部位で高く、形成されていない部位で低くなっている。そして、ガス誘導部8が形成されていない部位に圧力開放部5が形成されている。このため、上記の各実施形態と同様に、電池パックの内圧が上昇したときにアッパーケース2が大きく変形するようにその変形後の形状(変形モード)を制御することができ、その内圧を速やかに開放することができる。
【0034】
この発明に係る圧力開放構造の第四実施形態を
図8に示す。第四実施形態に係る圧力開放構造は、アッパーケース2の一部に他の部位よりも厚みのある厚肉部9を形成した点で第一実施形態などの構造と相違する。圧力開放部5は、厚肉部9以外の部位に形成されている。このアッパーケース2の素材は特に限定されないが、部位によって容易に肉厚を変更可能な樹脂などを採用することができる。また、ダイキャスト法などの加工方法によって所望の部位に厚肉部9を成形することができる。
【0035】
このように、アッパーケース2の厚みを部位によって変えることによって、アッパーケース2の剛性が、厚肉部9で高く、厚肉部9以外の部位で低くなっている。このため、上記の各実施形態と同様に、電池パックの内圧が上昇したときにアッパーケース2が大きく変形するようにその変形後の形状(変形モード)を制御することができ、その内圧を速やかに開放することができる。
【0036】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0037】
なお、本出願は、2022年3月24日出願の日本特許出願(特願2022-047796)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
【符号の説明】
【0038】
1 ロアケース
2 アッパーケース
3 電池モジュール
4 排出口
5 圧力開放部
6 遮熱板
6a 前方遮熱板
6b 後方遮熱板
7 スポット溶接部
8 ガス誘導部
9 厚肉部
g 隙間
a 断熱空間