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特許7568126情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241008BHJP
   G06Q 30/0251 20230101ALI20241008BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G06Q30/0251
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023550894
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2021036095
(87)【国際公開番号】W WO2023053327
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2023-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 孝之
(72)【発明者】
【氏名】夏川 忠士
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224050(JP,A)
【文献】特開2019-191626(JP,A)
【文献】国際公開第2019/182068(WO,A1)
【文献】特開2008-097576(JP,A)
【文献】特開2009-151346(JP,A)
【文献】国際公開第2021/186638(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/049300(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0081957(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する対象物のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記対象物を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記対象物に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
特定した前記ユーザ、又は特定した前記対象物を使用するユーザが、前記第1の店舗を利用し、出力された前記推奨販促情報に関連する利用を行った場合、前記利用にかかる利用情報を、前記推奨販促情報が出力された結果前記第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、前記ユーザ又は前記対象物のIDに対応付けて利用履歴DBに登録する利用履歴登録手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記販促情報は、車両の点検、保険、メンテナンス、販売、カーシェア又はレンタカーに関連するサービスに関する販促情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記対象物の撮影画像に基づいて推定される前記対象物の状態に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記選択手段は、前記ユーザの属性情報又は前記ユーザが使用する前記対象物種類に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記選択手段は、
前記推奨販促情報を出力した回数のうち、前記推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至った回数の割合を算出し、
前記割合に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置と、
第1の店舗を訪問したユーザに情報を提供する端末と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する対象物のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記対象物を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記対象物に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
特定した前記ユーザ、又は特定した前記対象物を使用するユーザが、前記第1の店舗を利用し、出力された前記推奨販促情報に関連する利用を行った場合、前記利用にかかる利用情報を、前記推奨販促情報が出力された結果前記第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、前記ユーザ又は前記対象物のIDに対応付けて利用履歴DBに登録する利用履歴登録手段と
を有する
情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータが、
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する対象物のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得し、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記対象物を特定し、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記対象物に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択し、
前記推奨販促情報を出力し、
特定した前記ユーザ、又は特定した前記対象物を使用するユーザが、前記第1の店舗を利用し、出力された前記推奨販促情報に関連する利用を行った場合、前記利用にかかる利用情報を、前記推奨販促情報が出力された結果前記第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、前記ユーザ又は前記対象物のIDに対応付けて利用履歴DBに登録する
情報処理方法。
【請求項8】
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する対象物のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得処理と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記対象物を特定するユーザ特定処理と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記対象物に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択処理と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御処理と
特定した前記ユーザ、又は特定した前記対象物を使用するユーザが、前記第1の店舗を利用し、出力された前記推奨販促情報に関連する利用を行った場合、前記利用にかかる利用情報を、前記推奨販促情報が出力された結果前記第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、前記ユーザ又は前記対象物のIDに対応付けて利用履歴DBに登録する利用履歴登録処理と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関し、特に店舗の販促情報を出力する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ガソリンスタンド運営等のサービスステーション事業において、付加価値の高いサービスを提供するために、各販売店が顧客一人一人に合った販促活動を行うことを検討している。しかし、現状、各販売店が取得できる顧客情報は限られており、ユーザに合った商品・サービスを選択するための材料としての顧客情報を豊富に取得することができていない。
【0003】
ここで、各販売店の顧客情報を一括で管理するシステムが提案されている。例えば特許文献1には、車両番号情報に紐づけて、複数の店舗に係る、来店履歴情報を含む顧客情報を記憶しておき、来店した車両の車両番号情報に紐づけられる顧客情報を出力する店舗販売促進装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-092629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各販売店には、ユーザにとって付加価値の高いサービスを提供する中で、自店舗が取り扱う商品・サービスを販売することで、自店舗の利益を拡大させたいというニーズがある。しかし上述の特許文献1に記載の方法では、自店舗の具体的な商品やサービスを自動で提案することについて開示されていない。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、店舗に来店したユーザに対して、その店舗が取り扱う商品又はサービスを好適にレコメンドする情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様にかかる情報処理装置は、
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
を備える。
【0008】
本開示の一態様にかかる情報処理システムは、
情報処理装置と、
第1の店舗を訪問したユーザに情報を提供する端末と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
を有する。
【0009】
本開示の一態様にかかる情報処理方法は、
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得し、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定し、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択し、
前記推奨販促情報を出力する。
【0010】
本開示の一態様にかかる非一時的なコンピュータ可読媒体には、
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得処理と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定処理と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択処理と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御処理と
をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納される。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、店舗に来店したユーザに対して、その店舗が取り扱う商品又はサービスを好適にレコメンドする情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態1にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図3】実施形態2にかかる情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかる顔認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図6】実施形態2にかかる顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図7】実施形態2にかかるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図8】実施形態2にかかる店舗端末の構成を示すブロック図である。
図9】実施形態2にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図10】実施形態2にかかる関係情報の一例を説明するための図である。
図11】実施形態2にかかる利用履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。
図12】実施形態2にかかる会員登録処理の流れを示すシーケンス図である。
図13】実施形態2にかかるユーザ端末の表示の一例を示す図である。
図14】実施形態2にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。
図15】実施形態2にかかる利用履歴登録処理の流れを示すシーケンス図である。
図16】実施形態2にかかる購入サイクルを説明するための図である。
図17】実施形態2にかかる店舗端末の表示の一例を示す図である。
図18】実施形態3にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図19】実施形態3にかかる機会ロス算出処理の流れを示すシーケンス図である。
図20】実施形態4にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図21】実施形態4にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。
図22】実施形態4にかかる店舗端末の表示の一例を示す図である。
図23】実施形態5にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図24】実施形態5にかかる契約情報のデータ構造の一例を示す図である。
図25】実施形態5にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。
図26】実施形態5にかかるユーザ端末の表示の一例を示す図である。
図27】実施形態5にかかる情報共有処理の流れを示すシーケンス図である。
図28】実施形態6にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図29】実施形態6にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。
図30】実施形態6にかかる店舗端末の表示の一例を示す図である。
図31】実施形態6にかかる店舗端末の表示の一例を示す図である。
図32】実施形態7にかかる情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
図33】実施形態7にかかる店舗管理装置の構成を示すブロック図である。
図34】実施形態7にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図35】実施形態7にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
以下では、下記の用語を次のように定義する。
「ユーザ情報」は、ユーザに関連する情報である。「ユーザ情報」は、ユーザの属性情報及びユーザの嗜好性を示す情報のうち少なくとも1つを含む。また「ユーザ情報」は、上記情報に加えて又は代えて、ユーザの利用履歴を含んでもよい。
「利用履歴」は、ユーザが、予め定められた複数の店舗のうちいずれかの店舗を利用したことを示す情報である。利用履歴は、決済履歴を含む。
「関係情報」は、店舗間の事業上の関係性を示す。「事業上の関係がある」とは、例えば店舗が所属する系列グループが同じであるか否か、又は、店舗若しくはその系列グループが業務提携関係又は資本提携関係にあるか否かを示してよい。
「販促情報」は、店舗の基本情報、その店舗で提供されている商品若しくはサービスに関する情報、又は、その商品若しくはサービスのキャンペーン情報や優待情報を含んでよい。
「整備」は、準備、点検、修理、又は交換を含む用語として用いられる。
「本人確認情報」は、ユーザ本人を識別する情報である。「本人確認情報」は、ユーザの顔画像若しくは顔特徴情報、又はユーザを識別するユーザIDである。
「車両の状態に関する情報」は、車両状態情報とも呼ばれ、例えば車両の特定の部位が故障したこと、特定の機能が動かなくなったこと、又は特定の機能の調子が悪いことを示してよい。
「ユーザの位置情報」は、ユーザ端末の位置情報であってもよいし、ユーザ端末に接続され、かつユーザの身体に装着されたウェアラブル端末の位置情報であってもよいし、ユーザの車両の位置情報であってもよい。
「車両に関連する契約」は、車両サービスについての契約である。「車両に関連する契約」は、車両の購入契約、車両のレンタル・リース契約、車両のメンテナンス契約、又は、各種契約に付随する優待情報を含んでよい。
「車両サービス」は、車両に関連するサービスである。例えば「車両サービス」は、車両の点検、保険、メンテナンス、販売、カーシェア又はレンタカーに関連するサービスである。
「契約先店舗」は、ユーザとの間で契約をした店舗である。例えば「契約先店舗」は、ユーザが車両を購入、レンタル又はリースした店舗を含んでよい。
「(商品又はサービスを)利用する」とは、商品を購入すること又はサービスを購入することである。
【0015】
<実施形態1>
まず、本開示の実施形態1について説明する。図1は、実施形態1にかかる情報処理装置10の構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、ユーザが訪問した第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報を出力するコンピュータ装置である。情報処理装置10は、ネットワーク(不図示)に接続される。ネットワークは、有線であっても無線であってもよい。ネットワークには、ユーザが使用するユーザ端末(不図示)、又は店舗端末(不図示)が接続されていてよい。店舗端末は、ユーザが訪問した第1の店舗に設置される端末、又はユーザが訪問した第1の店舗の管理者が使用する端末である。店舗端末は、第1の店舗を訪問したユーザに対して情報を提供する。
【0016】
情報処理装置10は、画像取得部12と、ユーザ特定部13と、選択部15と、出力制御部16とを備える。
【0017】
画像取得部12は、画像取得手段とも呼ばれる。画像取得部12は、第1の店舗を訪問したユーザ及びユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方を撮影した撮影画像を取得する。例えば画像取得部12は、店舗端末から、上記撮影画像を取得する。
【0018】
ユーザ特定部13は、ユーザ特定手段とも呼ばれる。ユーザ特定部13は、画像取得部12が取得した撮影画像に基づいてユーザ又は車両を特定する。例えばユーザ特定部13は、顔認証により、ユーザを識別するユーザIDを特定する。また例えばユーザ特定部13は、ナンバー検知により車両のナンバープレートから車両番号を特定する。
【0019】
選択部15は、選択手段とも呼ばれる。選択部15は、複数の店舗におけるユーザ又は車両に関連する利用履歴に基づいて、第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する。一例として、選択部15は、複数の店舗で収集した利用履歴に基づいてユーザの嗜好に応じた、又はユーザに必要な商品若しくはサービスを推定し、第1の店舗が取り扱う複数の販促情報のうち、上記商品若しくはサービスに関する販促情報を選択する。
【0020】
出力制御部16は、出力制御手段とも呼ばれる。出力制御部16は、選択部15が選択した推奨販促情報を出力する。例えば出力制御部16は、選択された推奨販促情報を第1の店舗の店舗端末に送信し、店舗端末に出力(表示)させてよい。この場合、推奨販促情報の内容を、店舗端末が、ユーザが視認可能なように表示させてもよいし、店舗端末を使用する店員が口頭でユーザに伝えてもよい。尚、送信先は、店舗端末に限らず、ユーザ端末であってもよい。
【0021】
図2は、実施形態1にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。まず情報処理装置10の画像取得部12は、第1の店舗を訪問したユーザ又は車両の撮影画像を取得する(S10)。次に、ユーザ特定部13は、撮影画像に基づいてユーザ又は車両を特定する(S11)。次に、選択部15は、複数の店舗での利用履歴に基づいて、第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報から推奨販促情報を選択する(S12)。最後に、出力制御部16は、選択した推奨販促情報を店舗端末又はユーザ端末に出力する(S13)。
【0022】
このように実施形態1によれば、ある店舗を訪問したユーザに対して、その店舗が取り扱う商品又はサービスを、ユーザの嗜好性や必要性に基づいて絞り込んだ上で好適にレコメンドする。したがって、ユーザの満足度を高めつつ、自店舗へ顧客を囲い込むことが容易となるため、自店舗の利益拡大につながる。
【0023】
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2について説明する。図3は、実施形態2にかかる情報処理システム1000の全体構成を示すブロック図である。情報処理システム1000は、1又は複数の店舗の販促情報をユーザに提供するコンピュータシステムである。実施形態2では、情報処理システム1000は、ユーザが訪問した店舗である第1の店舗と事業上関係のある店舗への回遊を促進させるために、その店舗の販促情報をユーザに提供する。
【0024】
情報処理システム1000は、顔認証装置100と、情報処理装置(以下、サーバと呼ぶ)200と、ユーザ端末300と、1又は複数の店舗端末400とを備える。各装置及び端末は、ネットワークNを介して互いに接続されている。ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
【0025】
ユーザ端末300は、ユーザが使用する情報端末である。
【0026】
店舗端末400は、店舗内サービスを提供する複数の店舗の各々に設置された情報端末又は各々の店舗の管理者が使用する端末である。店舗内サービスは、ユーザが店舗を訪問してサービスを受ける形態のサービスであり、一例として、化粧品販売、車両販売又は車両メンテナンスサービスであってよい。
店舗端末400は、当該店舗に訪問し、店舗内サービスを利用するユーザのために顔認証を受け付け、顔認証が成功した場合、自店舗又は他店舗の、そのユーザに応じた販促情報を提供する。本実施形態2では、店舗端末400は、顔認証の対象となるユーザの少なくとも顔を撮影し、顔画像(以下、撮影画像と呼ぶこともある)をサーバ200に送信する。顔認証は、店舗端末400を介してサーバ200及び顔認証装置100において行われる。
また店舗端末400は、店舗内サービスの利用に対する顔決済にかかる利用履歴をサーバ200に送信し、ユーザの利用履歴をサーバ200に蓄積させる。
【0027】
顔認証装置100は、生体認証装置の一例であり、複数の人物の顔特徴情報を記憶するコンピュータ装置である。また、顔認証装置100は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報と照合を行う、顔認証機能を有する。本実施形態2では、顔認証装置100は、後述する会員登録時に、ユーザの顔特徴情報を登録する。そして顔認証装置100は、第1の店舗の店舗端末400から、サーバ200を介して、第1の店舗を訪問したユーザの顔画像を取得し、顔画像を用いた顔認証を実行する。そして顔認証装置100は、照合結果(顔認証結果)をサーバ200へ返信する。
【0028】
サーバ200は、ユーザに応じて選択された1又は複数の店舗の販促情報を店舗端末400に提供するコンピュータ装置である。まずサーバ200は、ユーザ端末300からの会員登録要求に応じて、ユーザの会員登録を行う。そしてサーバ200は、店舗端末400から、情報提供要求又は顔決済要求を受信した場合、要求に応じ、かつユーザに応じた処理を実行する。上記要求には、第1の店舗を訪問したユーザの顔画像又は顔特徴情報が含まれる。サーバ200は、上記要求を受信した場合、上記要求からユーザの顔画像又は顔特徴情報を抽出し、顔認証装置100に対して顔領域に対する顔認証を要求する。例えば情報提供要求を受信した場合、サーバ200は、顔認証により特定されたユーザに応じた、1又は複数の店舗の販促情報を、店舗端末400に送信し、表示させる。
【0029】
またサーバ200は、顔決済にかかる利用履歴を、各店舗の店舗端末400から収集し、利用履歴データベース(DB)に蓄積する。
【0030】
図4は、実施形態2にかかる顔認証装置100の構成を示すブロック図である。顔認証装置100は、顔情報DB(DataBase)110と、顔検出部120と、特徴点抽出部130と、登録部140と、認証部150とを備える。顔情報DB110は、ユーザID111と当該ユーザIDの顔特徴情報112とを対応付けて記憶する。ユーザID111は、ユーザを識別する情報であり、例えば識別番号である。顔特徴情報112は、顔画像から抽出された特徴点の集合であり、顔情報の一例である。尚、顔認証装置100は、顔特徴情報112の登録ユーザからの要望に応じて、顔特徴DB110内の顔特徴情報112を削除してもよい。または、顔認証装置100は、顔特徴情報112の登録から一定期間経過後に削除してもよい。
【0031】
顔検出部120は、顔情報を登録するための登録画像に含まれる顔領域を検出し、特徴点抽出部130に供給する。特徴点抽出部130は、顔検出部120が検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部140に顔特徴情報を供給する。また、特徴点抽出部130は、サーバ200から受信した顔画像に含まれる特徴点を抽出し、認証部150に顔特徴情報を供給する。
【0032】
登録部140は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザID111を新規に発行する。登録部140は、発行したユーザID111と、登録画像から抽出した顔特徴情報112とを対応付けて顔情報DB110へ登録する。認証部150は、顔特徴情報112を用いた顔認証を行う。具体的には、認証部150は、顔画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB110内の顔特徴情報112との照合を行う。認証部150は、顔特徴情報の一致の有無をサーバ200に返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。尚、顔特徴情報が一致する(一致有)とは、一致度が所定値以上である場合をいうものとする。
【0033】
図5は、実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。まず、顔認証装置100は、顔登録要求に含まれるユーザUの登録画像を取得する(S21)。例えば、顔認証装置100は、顔登録要求を、ユーザ端末300から会員登録要求を受けたサーバ200から、ネットワークNを介して受け付ける。尚、顔認証装置100は、これに限らず、ユーザ端末300から直接、顔登録要求を受け付けてもよい。次に、顔検出部120は、登録画像に含まれる顔領域を検出する(S22)。次に、特徴点抽出部130は、ステップS22で検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部140に顔特徴情報を供給する(S23)。最後に、登録部140は、ユーザID111を発行し、当該ユーザID111と顔特徴情報112とを対応付けて顔情報DB110に登録する(S24)。なお、顔認証装置100は、顔登録要求元から顔特徴情報112を受信し、ユーザID111と対応付けて顔情報DB110に登録してもよい。
【0034】
図6は、実施形態2にかかる顔認証処理の流れを示すフローチャートである。まず、特徴点抽出部130は、認証用の顔特徴情報を取得する(S31)。例えば、顔認証装置100は、サーバ200からネットワークNを介して顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる顔画像からステップS21からS23のように顔特徴情報を抽出する。または、顔認証装置100は、サーバ200から顔特徴情報を受信してもよい。次に、認証部150は、取得した顔特徴情報を、顔情報DB110の顔特徴情報112と照合する(S32)。顔特徴情報が一致した場合、つまり、顔特徴情報の一致度が所定値以上である場合(S33でYes)、認証部150は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザID111を特定する(S34)。そして認証部150は、顔認証に成功した旨と特定したユーザID111とを、顔認証結果としてサーバ200に返信する(S35)。一致する顔特徴情報が存在しない場合(S33でNo)、認証部150は、顔認証に失敗した旨を、顔認証結果としてサーバ200に返信する(S36)。
【0035】
図7は、実施形態2にかかるユーザ端末300の構成を示すブロック図である。ユーザ端末300は、カメラ310と、記憶部320と、通信部330と、表示部340と、入力部350と、制御部360とを備える。
カメラ310は、制御部360の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部320は、ユーザ端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部330は、ネットワークNとの通信インタフェースである。表示部340は、表示装置である。入力部350は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置である。表示部340及び入力部350は、タッチパネルのように一体的に構成されていてもよい。制御部360は、ユーザ端末300が有するハードウェアの制御を行う。
【0036】
図8は、実施形態2にかかる店舗端末400の構成を示すブロック図である。店舗端末400は、カメラ410と、記憶部420と、通信部430と、表示部440と、入力部450と、制御部460とを備える。
カメラ410は、制御部460の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部420は、店舗端末400の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部430は、ネットワークNとの通信インタフェースである。表示部440は、表示装置である。入力部450は、入力を受け付ける入力装置である。表示部440及び入力部450は、タッチパネルのように一体的に構成されていてもよい。制御部460は、店舗端末400が有するハードウェアの制御を行う。
【0037】
図9は、実施形態2にかかるサーバ200の構成を示すブロック図である。サーバ200は、記憶部210と、メモリ220と、通信部230と、制御部240とを備える。記憶部210は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部210は、プログラム211と、ユーザDB212と、店舗情報DB213と、関係情報214と、利用履歴DB215とを記憶する。プログラム211は、本実施形態2にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0038】
ユーザDB212は、会員であるユーザのユーザ情報を記憶する。具体的には、ユーザDB212は、ユーザID2121に対応付けて、ユーザ情報2122を記憶する。ユーザID2121は、顔情報登録時に顔認証装置100により発行されてよい。ユーザ情報2122は、ユーザに関する情報であり、例えばユーザの属性情報及びユーザの嗜好性を示す情報を含んでよい。属性情報は、年齢、居住地、性別、家族構成、勤務先、アレルギー情報、及び宗教情報のうち少なくとも1つを含んでよい。属性情報は、勤務環境、例えば室内での業務か、屋外での業務かを含んでもよい。ユーザの嗜好性を示す情報は、ユーザの趣味、ユーザの関心のある分野、及びユーザが評価した商品若しくはサービス、のうち少なくとも1つに関する情報を含んでよい。
【0039】
店舗情報DB213は、店舗に関連する各種情報を記憶するデータベースである。具体的には、店舗情報DB213は、店舗ID2131と、系列グループ2132と、販促情報2133とを備える。
店舗ID2131は、店舗を識別する情報である。系列グループ2132は、その店舗が所属するグループに関する情報である。例えば系列グループ2132は、その店舗が所属するグループを識別するグループIDである。販促情報2133は、その店舗の基本情報、その店舗で提供されている商品若しくはサービスに関する情報、又はその商品若しくはサービスのキャンペーン情報や優待情報を含む。
【0040】
関係情報214は、上述した関係情報の一例である。ここで、関係情報214の具体例を、図10を用いて説明する。図10は、実施形態2にかかる関係情報214の一例を説明するための図である。関係情報214は、各店舗が所属するグループ同士の事業上の関係性を示す情報、例えばグループ同士の事業上の関係の強さを数値化した関係度の情報であってよい。一例として、系列グループが同じ店舗であれば、関係度が「1」であり、系列グループが異なり、かつ業務提携及び資本提携のいずれもない場合は、関係度が「0」であってよい。また系列グループが異なるが何らかの業務提携又は資本提携を行っている場合は、関係度が「0」以上「1」未満であってよい。本図では、グループαとグループβの間の関係度は、「0.5」であり、グループαとグループγとの間、及びグループβとグループγとの間の関係度は、「0」である。
【0041】
これに代えて又は加えて、関係情報214は、店舗同士の事業上の関係性を示す情報、例えば店舗同士の事業上の関係の強さを数値化した関係度の情報であってもよい。
【0042】
図9に戻り、説明を続ける。利用履歴DB215は、1又は複数の店舗におけるユーザの利用履歴を記憶する。利用履歴DB215は、ユーザID2151と、利用履歴2152とを対応付けて記憶する。ここで、利用履歴DB215の具体例を、図11を用いて説明する。
【0043】
図11は、実施形態2にかかる利用履歴DB215のデータ構造の一例を示す図である。利用履歴DB215には、ユーザIDごとに、そのユーザの利用履歴が記録されている。例えば利用履歴には、利用日時、利用店舗、利用店舗の系列グループ、購入商品(又は利用したサービス)、数量及び利用金額が含まれている。
尚、ユーザの利用履歴は、ユーザ情報に含まれていてもよい。
【0044】
図9に戻り、説明を続ける。メモリ220は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部240の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部230は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0045】
制御部240は、サーバ200の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部240は、記憶部210からプログラム211をメモリ220へ読み込ませ、プログラム211を実行する。これにより、制御部240は、ユーザ情報登録部241、画像取得部242、ユーザ特定部243、利用履歴抽出部244、第1選択部245、出力制御部246及び利用履歴登録部247の機能を実現する。
【0046】
ユーザ情報登録部241は、ユーザ情報登録手段とも呼ばれる。ユーザ情報登録部241は、ユーザ端末300から登録画像を受信した場合、顔登録要求を顔認証装置100に送信する。そしてユーザ情報登録部241は、顔認証装置100が顔情報を登録し、ユーザIDを発行した場合、そのユーザIDをユーザDB212に登録する。またユーザ情報登録部241は、ユーザ端末300から会員登録要求を受信した場合、そのユーザ端末300が使用するユーザのユーザIDに対応付けて、そのユーザのユーザ情報をユーザDB212に登録する。
【0047】
画像取得部242は、画像取得手段とも呼ばれる。画像取得部242は、店舗端末400から情報提供要求又は顔決済要求を受けた場合、上記要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報を取得する。画像取得部242は、顔画像又は顔特徴情報をユーザ特定部243に供給する。
【0048】
ユーザ特定部243は、ユーザ特定手段とも呼ばれる。ユーザ特定部243は、顔画像に含まれるユーザUの顔領域に対する顔認証を制御し、ユーザを特定する。すなわち、ユーザ特定部243は、店舗端末400から取得した顔画像について、顔認証装置100に対して顔認証を行わせる。例えば、ユーザ特定部243は、取得した顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して顔認証装置100へ送信する。尚、ユーザ特定部243は、顔画像からユーザUの顔領域を抽出し、抽出した画像を顔認証要求に含めてもよい。また、ユーザ特定部243は、顔領域から顔特徴情報を抽出し、顔特徴情報を顔認証要求に含めてもよい。そしてユーザ特定部243は、顔認証装置100から顔認証結果を受信する。これによりユーザ特定部243は、ユーザのユーザIDを特定する。
【0049】
利用履歴抽出部244は、利用履歴抽出手段とも呼ばれる。利用履歴抽出部244は、店舗端末400から情報提供要求を受けた場合、ユーザ特定部243で特定したユーザIDに対応付けられた利用履歴を、利用履歴DB215から抽出する。利用履歴抽出部244は、抽出した利用履歴を第1選択部245に供給する。
【0050】
第1選択部245は、第1選択手段とも呼ばれる。第1選択部245は、少なくとも店舗情報DB213の系列グループ2132及び関係情報214に基づいて、複数の店舗から、少なくとも1つの店舗を推奨店舗として選択する。例えば第1選択部245は、ユーザが訪問した店舗(第1の店舗)の系列グループとの間の関係度が所定閾値以上のグループに所属する店舗を、推奨店舗として選択してよい。また例えば、第1選択部245は、第1の店舗の系列グループとの間の関係度が上位n個(nは予め定められた自然数)であるグループに所属する店舗を、推奨店舗として選択してもよい。推奨店舗は、第1の店舗が含まれるように選択されてもよいし、含まないように選択されてもよい。また推奨店舗は、その店舗が運営する事業が、第1の店舗と同種でもあってもよいし異種であってもよい。運営する事業が異種であるとは、所定の基準に照らして事業分野が異なることを意味してよく、例えば、第1の店舗が化粧品販売事業を運営し、推奨店舗がレストラン事業を運営している場合が挙げられる。事業が異種の店舗を、推奨店舗として選択する場合、自社グループや提携グループの他分野サービスにユーザを広く誘導することができる。したがってグループ全体の回遊効果を高めることができる。
【0051】
そして第1選択部245は、推奨店舗に関連する複数の販促情報から、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する。例えば第1選択部245は、店舗情報DB213において、推奨店舗の店舗IDに対応付けられた複数の販促情報から、推奨販促情報を選択する。推奨販促情報の選択は、ユーザDB212においてユーザIDに対応付けられたユーザ情報、及び利用履歴DB215においてユーザIDに対応付けられた利用履歴、の少なくとも一方に基づいて行われてよい。
【0052】
尚、第1選択部245は、特定したユーザの、系列グループ又は提携グループの店舗における利用履歴に基づいて、選択する推奨販促情報の量又は質を調整してよい。例えば、第1選択部245は、特定したユーザが、第1の店舗の系列グループ内で利用した利用金額、又はユーザの、系列グループに所属する店舗への来店頻度に基づいて、推奨販促情報の量又は質を調整してよい。一例として第1選択部245は、上記利用金額又は来店頻度が高いほど、推奨販促情報の量を増やしたり、割引率の高い販促情報を選択したり、割引情報を含む販促情報を優先的に選択してよい。これにより、例えばユーザは、系列グループの店舗において商品を購入すればするほど、あるいは来店すればするほど、ユーザにとって有益な情報を得ることができる。したがって店舗側は、自己の店舗の系列グループ内に、ユーザを誘導することが容易となる。
【0053】
出力制御部246は、出力制御手段とも呼ばれる。本実施形態2では、出力制御部246は、第1選択部245が選択した販促情報を、ユーザが訪問した第1の店舗の店舗端末400に送信し、その店舗端末400に表示させる。
【0054】
利用履歴登録部247は、利用履歴登録手段とも呼ばれる。利用履歴登録部247は、特定したユーザが店舗を利用する場合、利用にかかる利用情報を、ユーザIDに対応付けて利用履歴DBに登録する。例えば利用履歴登録部247は、店舗端末400から顔決済要求を受信した場合、顔決済要求に含まれる決済に係る利用情報を利用履歴として、ユーザIDに対応付けて利用履歴DB215に登録する。
【0055】
図12は、実施形態2にかかる会員登録処理の流れを示すシーケンス図である。まずユーザ端末300は、ユーザUを撮影し(S500)、撮影により生成された登録画像を含む会員登録要求を、サーバ200へ送信する(S501)。そしてサーバ200のユーザ情報登録部241は、受信した会員登録要求に含まれる登録画像を、顔登録要求に含ませて、顔認証装置100に送信する(S502)。そして、顔認証装置100は、受信した顔登録要求に含まれる登録画像に基づいて、ユーザUの顔情報(顔特徴情報)を登録する(S503)。そして、顔認証装置100は、発行したユーザIDをサーバ200に通知する(S504)。また、ユーザ端末300は、ユーザからユーザ情報の入力を受け付け、ユーザ情報をサーバ200に送信する(S505)。ここで送信されるユーザ情報は、ユーザの属性情報及びユーザの嗜好性を示す情報を含む。サーバ200のユーザ情報登録部241は、通知されたユーザID及びユーザ情報を、互いに対応付けてユーザDB212に登録する(S506)。
【0056】
図13は、実施形態2にかかるユーザ端末300の表示の一例を示す図である。図13は、会員登録時にユーザ端末300の表示部340に表示される、ユーザ情報の入力画面を示している。図13の画面には、ユーザの嗜好性を示す情報の入力領域として、ユーザにとって興味がある項目を選択するための入力領域と、オススメされたい情報を選択するための入力領域とが含まれている。例えばユーザは、興味がある項目として「メイク」及び「レストラン」を選択し、オススメされたい情報として「化粧品の販売情報」及び「レストランの優待情報」を選択する。ユーザ端末300は、S505において、各入力領域から受け付けた情報を、ユーザの嗜好性を示す情報としてサーバ200に送信する。
【0057】
図14は、実施形態2にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。まず第1の店舗の店舗端末400は、第1の店舗を訪問したユーザを撮影する(S510)。そして店舗端末400は、情報提供要求を、サーバ200に送信する(S511)。この情報提供要求には、撮影により生成された顔画像と、第1の店舗を識別する店舗IDとが含まれる。これにより、サーバ200の画像取得部242は、ユーザの顔画像を取得する。次にサーバ200のユーザ特定部243は、顔画像内のユーザUの顔領域に対する顔認証要求を、顔認証装置100へ送信する(S512)。そして、顔認証装置100は、受信した顔認証要求に含まれる顔画像内のユーザUの顔領域について顔認証を行う(S513)。ここでは、顔認証に成功したユーザIDがあったものとする。顔認証装置100は、顔認証に成功した旨及びユーザIDを含めた顔認証結果を、サーバ200へ送信する(S514)。顔認証結果に含まれるユーザIDにより、サーバ200のユーザ特定部243は、ユーザを特定する。
【0058】
次にサーバ200の利用履歴抽出部244は、利用履歴DB215から、顔認証結果に含まれるユーザIDに対応付けられた利用履歴を抽出し(S515)、第1選択部245に供給する。次に第1選択部245は、第1の店舗を識別する店舗IDを用いて、店舗情報DB213を参照することにより、第1の店舗の系列グループを特定する(S516)。次に第1選択部245は、特定した系列グループ及び関係情報214に基づいて、複数の店舗から推奨店舗を選択する(S517)。次に第1選択部245は、S515で抽出したユーザの利用履歴と、ユーザDB212においてユーザIDに対応付けられたユーザ情報とに基づいて、店舗情報DB213に格納される推奨店舗の販促情報のうち、推奨販促情報を選択する(S518)。次に出力制御部246は、推奨店舗の推奨販促情報を、第1の店舗の店舗端末400に送信する(S519)。店舗端末400は、推奨店舗の推奨販促情報を、表示部440に表示する(S520)。
【0059】
尚、上述の説明では、S517において、系列グループ及び関係情報214を推奨店舗の選択の基礎に、利用履歴及びユーザ情報を推奨販促情報の選択の基礎に用いていたが、これに限らない。例えば、これに加えて又は代えて、利用履歴及びユーザ情報を推奨店舗の選択の基礎に用いてもよい。一例として第1の店舗が車両販売や車両メンテナンスサービスを提供する場合、第1選択部245は、第1の店舗の系列グループ及び関係情報214に基づいて特定した店舗の中から、ユーザの利用履歴に含まれる、ユーザの車両の整備履歴に基づいて推奨店舗を選択してもよい。そして第1選択部245は、推奨店舗の販促情報から、利用履歴及びユーザ情報に基づいて、ユーザ好みのサービスの販促情報を選択してよい。
また、系列グループ及び関係情報214を推奨販促情報の選択の基礎に用いてもよい。例えば、第1選択部245は、利用履歴及びユーザ情報から推奨商品又は推奨サービスを選択し、系列グループ及び関係情報214に基づいて、推奨商品又は推奨サービスに関する販促情報から、推奨店舗の販促情報を選択してもよい。一例として第1の店舗が車両販売や車両メンテナンスサービスを提供する場合、まず第1選択部245は、ユーザの利用履歴に含まれる、ユーザの車両の整備履歴に基づいて必要な整備サービスの種別を選択してよい。そして第1選択部245は、選択した整備サービスに関する販促情報から、第1の店舗の系列グループとの関係度が高い店舗の販促情報を、推奨店舗の推奨販促情報として選択してもよい。
【0060】
図15は、実施形態2にかかる利用履歴登録処理の流れを示すシーケンス図である。まず第1の店舗の店舗端末400は、ユーザが第1の店舗の利用に対する顔決済をする場合に、ユーザを撮影する(S530)。次に店舗端末400は、顔決済要求をサーバ200に送信する(S531)。顔決済要求には、撮影により生成された顔画像と、顔決済にかかる利用情報とが含まれてよい。そして情報処理システム1000において、S512~S514と同様の処理が実行される。
【0061】
顔認証結果を受信したサーバ200の利用履歴登録部247は、店舗端末400との間で決済処理を実行する(S535)。このときサーバ200の利用履歴登録部247は、料金の請求先をユーザとして指定する。そしてサーバ200の利用履歴登録部247は、利用情報を利用履歴として、顔認証結果に含まれるユーザIDに対応付けて利用履歴DB215に登録する(S536)。
【0062】
尚、図14のS511における情報提供要求及び図15のS531における顔決済要求には、同じタイミングで撮影したユーザの顔画像が含まれていてもよいし、顔認証結果を流用してもよい。あるいは、図14のS511において、店舗端末400は、情報提供要求とともに顔決済要求を行ってもよい。このような場合、図15のS530~S531及び図15のS512~S514の一部又は全部は省略されてよい。これにより、ユーザの顔を撮影する手間が省ける、情報処理システム1000の処理負荷が軽減する、及びユーザの撮影に対する心理的負荷の増大を抑えるといった種々の効果が得られる。
【0063】
このように実施形態2によれば、サーバ200は、第1の店舗に訪問したユーザに対して、第1の店舗と事業上の関係がある店舗の販促情報を、ユーザの属性や嗜好性に基づいてパーソナライズさせた上で提供する。したがって、ユーザの満足度を高めつつ、ユーザに対して、来店した店舗の自社グループや提携グループへの回遊を促進させることで、顧客の囲い込みが容易となる。
【0064】
ここで、実施形態2では、第1選択部245は、ユーザ情報及び利用履歴に加えて、ユーザが利用した商品又はサービスの利用サイクルに基づいて、推奨店舗に関連する推奨販促情報を選択してもよい。利用サイクルは購入サイクルと呼ばれてもよい。
【0065】
図16は、実施形態2にかかる購入サイクルを説明するための図である。購入サイクルは、商品の種別又はサービスの種別により予め定められてよい。図16は、ユーザが訪問した第1の店舗が化粧品を販売する店舗であり、サーバ200がユーザに化粧品をレコメンドする場合の、購入サイクルの一例を示している。商品(化粧品)の種別は、使用用途又は使用部位を表す大項目及び小項目で分けられてよく、購入サイクルは大項目及び小項目の少なくともいずれかに基づいて定められていてよい。一例として、大項目が「ベースメイク」であり、小項目が「ファンデーション」である商品の購入サイクルは、「4か月」である。一方、大項目が「アイメイク」であり、小項目が「アイライナー」、「マスカラ」又は「アイブロウ」である商品の購入サイクルは、「3か月」である。
【0066】
例えば購入サイクルが3か月であるアイライナーをユーザが3か月前に購入していた場合、第1選択部245は、提案する商品の種別を「アイライナー」と決める。また例えば購入サイクルが3か月であるアイライナーをユーザが3か月前に購入していた場合、第1選択部245は、小項目「アイライナー」が所属する大項目「アイメイク」を、提案する商品の種別として決めてもよい。
【0067】
そして第1選択部245は、推奨店舗の各種商品に関する販促情報のうち、アイライナーに関する販促情報を推奨販促情報として選択する。アイライナーに関する販促情報は、例えばアイライナーの新作商品の情報、口コミ情報、又は割引情報であってよい。尚、推奨販促情報を選択する前に、第1選択部245は、アイライナーに関する販促情報を有する店舗のうち、訪問店舗と同じ系列グループで化粧品販売事業に関連する店舗を推奨店舗として選択してもよい。このように、第1選択部245は、購入サイクル及び前回購入したタイミングに基づいて、提案する商品の種別を決定し、決定した商品の種別に基づいて推奨販促情報を選択する。これによりサーバ200は、ユーザの商品の種別ごとの購入サイクルに合わせた情報を提供することが可能となる。サーバ200は、ユーザが第1の店舗を訪問した場合に上記推奨販促情報を店舗端末400又はユーザ端末300に送信してもよいし、ユーザの店舗訪問の有無に関わらずユーザ端末300に送信してもよい。
【0068】
また、推奨店舗及び推奨販促情報を選択する場合に、第1選択部245は、利用サイクルに代えて又は加えて、各店舗のセール情報に基づいて推奨店舗及び推奨販促情報を選択してもよい。
【0069】
店舗端末400は、このような推奨販促情報を受信した場合、図17に示す画面を表示部440に表示してよい。図17は、実施形態4にかかる店舗端末400の表示の一例を示す図である。表示部440には、ユーザにオススメの商品として、グループαの店舗がセールで販売しているアイメイクセット及び口紅に関する情報が表示されている。
これにより、セール中の商品又はサービスが優先的にユーザに紹介される。
また図17では、表示部440には、人物の顔のイラストが表示され、商品に関する情報が、人物の顔の中で、その商品の使用部位に対応する位置に表示されている。人物の顔のイラストは、ユーザの登録画像や、顔認証時のユーザの顔画像であってもよい。
【0070】
上述の図16図17の例では、化粧品販売サービスを行う店舗の販促情報を提供する場合の例であったが、店舗の事業分野はこれに限らない。例えば車両メンテナンスサービスを行う店舗の販促情報を提供する場合、第1選択部245は、車両購入や前回のメンテナンスのタイミングと、メンテナンスサイクルとに基づいてメンテナンスの種別(例えば、エンジンオイル交換又はタイヤ交換)を決定してよい。そして第1選択部245は、決定したメンテナンスの種別に基づいて推奨販促情報を選択してよい。
【0071】
<実施形態3>
次に、本開示の実施形態3について説明する。実施形態3は、サーバが、ユーザの機会ロスを考慮して、適切な販促情報を提供することに特徴を有する。
図18は、実施形態3にかかるサーバ200aの構成を示すブロック図である。サーバ200aは、サーバ200と基本的に同様の構成及び機能を有する。ただしサーバ200aは、記憶部210及び制御部240に代えて、記憶部210a及び制御部240aを備える点でサーバ200と相違する。
【0072】
記憶部210aは、プログラム211に代えてプログラム211aと、ユーザDB212に代えてユーザDB212aとを記憶する。プログラム211aは、実施形態3にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0073】
ユーザDB212aは、ユーザID2121に対応付けて、機会ロス情報2123をさらに記憶する。機会ロス情報2123は、ユーザが所定の店舗を訪問したが、その店舗を利用しなかったことを示す情報である。例えば機会ロス情報は、所定の店舗を利用した回数を、所定の店舗を訪問した回数で除した機会ロス率を示してよい。また例えば機会ロス情報は、来店したユーザが特定されているにもかかわらず、その来店時に店舗を利用したことが記録されていない場合の機会ロス率を示してもよい。
【0074】
ここで、来店したユーザの特定方法としては、様々な方法がとられてよい。本実施形態3では、以下の「方法1」をとるが、これに限らず「方法2」であってもよいし「方法3」であってもよい。
(方法1)
例えばユーザ端末300は、ユーザが第1の店舗を訪問した場合、事前に撮影されたユーザの顔画像又は顔特徴情報を、近距離無線通信により店舗端末400に送信するように構成される。近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)又はBLE(Bluetooth Low Energy)であってよい。そして店舗端末400は、取得した顔画像又は顔特徴情報を含む来店記録要求をサーバ200に送信する。サーバ200aは、顔認証装置100に対して、ユーザの顔領域に基づく顔認証を制御することにより、来店したユーザを特定する。
(方法2)
ユーザ端末300は、ユーザが第1の店舗を訪問した場合、予めユーザ端末300に登録されていたユーザIDを近距離無線通信により店舗端末400に送信するように構成されていてもよい。この場合、店舗端末400がユーザIDを含む来店記録要求をサーバ200aに送信することにより、サーバ200aは、来店したユーザを特定する。
(方法3)
サーバ200aは、情報提供又は顔決済時における顔認証と同様に、店舗端末400のカメラ410を用いた顔認証手法により、来店したユーザを特定してもよい。このときの店舗端末400のカメラ410は、店舗のレジ以外の場所に設置されていてもよい。
「方法1」、「方法2」又は「方法3」をとることで、ユーザが店舗のレジを訪問しない場合にも来店した事実を記録できるため、機会ロスを容易に計算することができる。
【0075】
制御部240aは、機会ロス算出部248と、第1選択部245に代えて第1選択部245aと、を有する。
【0076】
機会ロス算出部248は、機会ロス算出手段とも呼ばれる。まず機会ロス算出部248は、来店記録要求から、ユーザが第1の店舗を訪問したことを示す来店情報を取得する。来店情報は、ユーザIDと、ユーザが来店した日時の情報と、来店した店舗IDとを含んでよい。
「方法1」又は「方法3」をとる場合、来店記録要求には、顔画像又は顔特徴情報と、ユーザが来店した日時の情報と、来店した店舗IDとを含んでよい。そしてこの場合、機会ロス算出部248は、ユーザの顔領域に基づく顔認証の結果から、来店情報に含まれるユーザIDを特定し、日時の情報及び店舗IDと合わせることにより来店情報を生成する。一方、「方法2」をとる場合、来店記録要求には、ユーザIDと、ユーザが来店した日時の情報と、来店した店舗IDとを含んでよい。そして機会ロス算出部248は、来店記録要求を、そのまま来店情報として取得する。
【0077】
尚、機会ロス算出部248は、来店情報を来店履歴として、ユーザに対応付けて記憶部210aに記憶してよい。来店履歴は、ユーザDB212のユーザ情報に含まれる情報であってよい。
【0078】
そして機会ロス算出部248は、ユーザの来店履歴及び利用履歴から、機会ロス情報を生成する。例えば、機会ロス算出部248は、所定の店舗を訪問した回数(訪問回数)と、所定の店舗を利用した回数(利用回数)とを算出する。利用回数は、単純に所定の店舗にかかる利用履歴の回数であってもよいし、ユーザの来店時間から所定時間以内に利用されたことが記録されている利用履歴の回数であってもよい。そして機会ロス算出部248は、訪問回数と利用回数とに基づいて、ユーザの機会ロス情報を生成する。機会ロス算出部248は、生成した機会ロス情報を、ユーザIDに対応付けてユーザDB212に登録する。
【0079】
第1選択部245aは、ユーザ情報、ユーザの利用履歴及び関係情報214に加えて、ユーザの機会ロス情報に基づいて、推奨店舗に関連する推奨販促情報を選択する。例えば特定の店舗の訪問回数は多いが利用回数は少ないユーザについては、ユーザがその店舗の商品又はサービスに興味はあるものの購入には至っていないことが考えられる。したがって第1選択部245aは、特定の店舗の商品の購入を後押しするような割引情報を、推奨販促情報として優先的に選択してよい。また例えば、複数の店舗の総訪問回数は多いが総利用回数は少ないユーザについては、そのユーザがじっくり商品の中身を精査してから購入したい性格であることが考えられる。したがって、第1選択部245aは、ユーザの関心のある商品の詳細情報を、推奨販促情報として優先的に選択してよい。
【0080】
このように第1選択部245aが機会ロス情報に基づいてユーザの状況や性格を分析し、提供する販促情報の選択に活用することで、サーバ200aは、顧客の囲い込みに効果的な販促情報を提供できる。
【0081】
ここで、機会ロス算出部248による機会ロス算出処理について説明する。図19は、実施形態3にかかる機会ロス算出処理の流れを示すシーケンス図である。まずユーザが第1の店舗に訪問した場合、ユーザ端末300は、ユーザ端末300の記憶部320に予め記憶されている、ユーザの顔画像を、近距離無線通信により店舗端末400に送信する(S541)。
【0082】
店舗端末400は、ユーザの顔画像をユーザ端末300から受信したことに応じて、来店記録要求をサーバ200aに送信する(S542)。来店記録要求には、訪問日時、ユーザの顔画像及び店舗IDが含まれていてよい。
【0083】
サーバ200aが来店記録要求を受信した場合、S512~S514と同様の処理が実行される。これによりサーバ200aの機会ロス算出部248は、ユーザIDを特定するため、ユーザID、訪問日時及び店舗IDを含む来店情報を取得できる。
【0084】
顔認証結果を受信したサーバ200aの機会ロス算出部248は、来店情報をユーザの来店履歴としてユーザDB212に記録する(S545)。機会ロス算出部248は、利用履歴DB215の利用履歴及びユーザDB212の来店履歴に基づいて、機会ロス情報を生成する(S546)。そして機会ロス算出部248は、ユーザDB212の、ユーザIDに対応する機会ロス情報を更新する(S547)。
【0085】
<実施形態4>
次に、本開示の実施形態4について説明する。実施形態4では、ユーザが訪問した第1の店舗は、美容に関連するサービスを提供する店舗、例えば化粧品を販売する店舗である。そして実施形態4では、サーバは、化粧品に関する商品の情報又は化粧品に関する商品の優待情報等を、ユーザにパーソナライズした上で、推奨販促情報としてユーザに提供する。
【0086】
図20は、実施形態4にかかるサーバ200bの構成を示すブロック図である。サーバ200bは、記憶部210及び制御部240に代えて、記憶部210b及び制御部240bを備える点でサーバ200と相違する。
【0087】
記憶部210bは、プログラム211に代えてプログラム211bを記憶する。プログラム211bは、実施形態4にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0088】
制御部240bは、顔状態生成部249と、第1選択部245に代えて第1選択部245bとを有する。
【0089】
顔状態生成部249は、顔状態生成手段とも呼ばれる。顔状態生成部249は、画像取得部242が取得したユーザの顔画像から顔状態情報を生成する。顔状態情報は、ユーザの顔の状態に関する情報であり、例えば肌色、肌の水分量、毛穴の状態又は骨格に関する情報を含む。尚、顔状態情報の生成に用いるユーザの顔画像は、ユーザを特定するための顔認証にも用いられる。
【0090】
第1選択部245bは、ユーザ情報、利用履歴及び関係情報214に加えて、顔状態生成部249が生成した顔状態情報に基づいて、推奨店舗に関連する推奨販促情報を選択する。
【0091】
図21は、実施形態4にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。図21に示すステップは、図14に示すS518に代えて、S600~S601を有する。
【0092】
S600において、サーバ200bの顔状態生成部249は、S511において取得した情報提供要求に含まれる顔画像に基づいて顔状態情報を生成する。顔状態生成部249は、顔状態情報を第1選択部245bに供給する。
【0093】
次にサーバ200bの第1選択部245bは、店舗情報DB213に格納される推奨店舗の販促情報のうち、推奨販促情報を選択する(S601)。このときS515で抽出したユーザの利用履歴、及びユーザDB212においてユーザIDに対応付けられたユーザ情報に加えて、顔状態情報を、選択の基礎とする。次に、出力制御部246は、推奨店舗の推奨販促情報を、第1の店舗の店舗端末400に送信する(S519)。店舗端末400は、推奨店舗の推奨販促情報を、表示部440に表示する(S520)。
【0094】
上述の説明では、顔状態情報を推奨販促情報の選択の基礎に用いていたが、これに代えて又は加えて、顔状態情報を推奨店舗の選択の基礎に用いてもよい。
【0095】
図22は、実施形態4にかかる店舗端末400の表示の一例を示す図である。例えば顔状態生成部249は、ユーザの肌のキメや肌色に基づいて、肌の水分量が少なく、乾燥していることを示す顔状態情報を生成する。そして第1選択部245bは、第1の店舗の系列グループ又は提携グループに属する店舗が販売する、保湿効果の高い商品に関する情報を、推奨販促情報として選択する。そして店舗端末400は、推奨販促情報を表示部440に表示する。図22では、店舗端末400は、第1の店舗の系列グループであるグループαと提携しているグループβの化粧品セットであって、しっとりタイプの化粧品セットの情報を、表示部440に表示している。
【0096】
このように、サーバ200bは、顔認証用の顔画像を転用してユーザの顔の現在の状態を把握し、ユーザの顔の現在の状態を、提供する情報の選択に用いる。したがって、サーバ200bは、ユーザの状況に合わせた適切な情報を提供できるため、ユーザの満足度が向上する。これにより、ユーザの囲い込みが容易になる。
【0097】
<実施形態5>
次に、本開示の実施形態5について説明する。実施形態5では、ユーザが訪問した第1の店舗は、車両サービスを提供する店舗、例えば車両を販売する店舗である。サーバは、車両サービスに関する情報又は車両サービスの優待情報を、ユーザにパーソナライズした上でユーザに提供する。そして実施形態5では、サーバは、ユーザが第1の店舗を訪問するか否かに関わらず、ユーザ端末から整備の要求を受信した場合、整備が可能な店舗に関する情報をユーザ端末に送信する。これにより、例えばユーザが車両で移動中に故障が生じた場合に、整備が可能な近くの店舗の存在を容易に知ることができる。また例えばユーザが車両購入後に引っ越しした場合に、整備が可能な自宅近くの店舗を容易に知ることができる。
【0098】
図23は、実施形態5にかかるサーバ200cの構成を示すブロック図である。サーバ200cは、サーバ200と基本的に同様の構成及び機能を有する。ただしサーバ200cは、記憶部210及び制御部240に代えて、記憶部210c及び制御部240cを備える点でサーバ200と相違する。
【0099】
記憶部210cは、プログラム211、ユーザDB212及び店舗情報DB213に代えて、プログラム211c、ユーザDB212c及び店舗情報DB213cを記憶する。プログラム211cは、実施形態5にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。ユーザDB212cは、ユーザID2121に対応付けて、契約情報2124をさらに記憶する。
【0100】
契約情報2124は、ユーザが締結した、ユーザの車両に関連する契約に関する情報である。図24は、実施形態5にかかる契約情報2124のデータ構造の一例を示す図である。契約情報2124は、ユーザIDごとに、そのユーザの契約情報が記録されている。例えば契約情報には、契約日、契約先店舗、系列グループ及び契約内容が含まれている。一例としてユーザの2021年4月1日のレコードには、グループα系列の店舗Aで車両を購入したことと、系列グループαの店舗であれば電気系の故障に対する修理が2年間無料である特典が付いていることが記録されている。
【0101】
図23に戻り、説明を続ける。店舗情報DB213cは、店舗ID2131に対応付けて、対応可能な整備2134をさらに記憶する。対応可能な整備2134は、その店舗の部品の在庫情報や作業時間の空き状況等に基づいて、その店舗が現在対応可能な整備の種別を示している。
【0102】
制御部240cは、制御部240の構成に加えて、車両状態取得部250、契約特定部251及び第2選択部252を有する。
【0103】
車両状態取得部250は、車両状態取得手段とも呼ばれる。車両状態取得部250は、ユーザ端末300から、車両の整備要求を受け付ける。整備要求には、ユーザの本人確認情報と、ユーザの車両状態情報と、ユーザの位置情報とを取得する。上述の通り、車両状態情報は、例えば車両の特定の部位が故障したこと、特定の機能が動かなくなったこと、又は特定の機能の調子が悪いことを示してよい。車両状態取得部250は、車両状態情報及びユーザの位置情報を、第2選択部252に供給する。
【0104】
本実施形態5では、本人確認情報はユーザの顔画像又は顔特徴情報であるが、これに代えてユーザIDであってもよい。車両状態取得部250は、本人確認情報が顔画像又は顔特徴情報である場合、本人確認情報をユーザ特定部243に供給する。これによりユーザ特定部243は、顔認証を制御して、ユーザを特定する。
【0105】
契約特定部251は、契約特定手段とも呼ばれる。契約特定部251は、ユーザ特定部243が整備要求元のユーザを特定した場合、契約情報を特定する。そして契約特定部251は、契約情報に含まれる契約先店舗を特定する。
【0106】
第2選択部252は、第2選択手段とも呼ばれる。第2選択部252は、車両状態に対応する整備が可能な店舗である候補店舗のうち、少なくとも1つの店舗を、推奨店舗として選択する。
【0107】
例えば第2選択部252は、まず、車両状態情報に基づいて、整備の種別を特定する。
次に第2選択部252は、複数の店舗の各々について、店舗情報DB213cに登録された、対応可能な整備2134に基づいて、各店舗が車両状態に対応する整備が可能か否かを判定する。つまり第2選択部252は、整備の種別に応じた部品の在庫情報や作業時間の空き状況等に基づいて、車両状態に対応する整備が可能な候補店舗を特定する。
【0108】
そして第2選択部252は、契約情報に含まれる契約先店舗に関する情報と、ユーザの位置情報とに基づいて、候補店舗から推奨店舗を選択する。契約先店舗に関する情報は、契約先店舗名及び契約先店舗の位置情報を少なくとも含んでよい。例えば第2選択部252は、複数の店舗の各々と契約先店舗との間の関係情報と、ユーザの位置情報とに基づいて、候補店舗から推奨店舗を選択する。例えば第2選択部252は、ユーザの現在地の周辺の候補店舗のうち、契約先店舗の系列グループ又はその提携グループの店舗を、推奨店舗として優先的に選択する。これにより、ユーザ側の利便性を確保しつつ、整備の必要が生じた場合、取引履歴のある契約先店舗の系列グループや提携グループの利用を促すことができる。したがって、ユーザを囲い込むことが容易となる。
【0109】
また、第2選択部252は、契約先店舗に関する情報に加えて又は代えて契約内容と、ユーザの位置情報とに基づいて、候補店舗から推奨店舗を選択してもよい。例えば第2選択部252は、ユーザの現在地の周辺の候補店舗のうち、契約で定められたサービスや給付が受けられる店舗を、推奨店舗として優先的に選択する。これにより、ユーザが自分にとってお得な店舗を容易に把握できるため、ユーザの満足度が向上する。
【0110】
そして出力制御部246は、選択された推奨店舗に関連する情報を、整備要求元のユーザ端末300に出力する。推奨店舗に関連する情報としては、推奨店舗の基本情報や販促情報が挙げられる。
【0111】
図25は、実施形態5にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。まずユーザ端末300は、整備要求をサーバ200cに送信する(S701)。整備要求には、ユーザの位置情報と、車両状態情報と、本人確認情報としてユーザの顔画像とが含まれる。これにより、サーバ200cの車両状態取得部250は、整備要求に含まれる各種情報を取得する。次に、情報処理システム1000は、S512~S514と同様の処理を実行する。これにより、サーバ200cのユーザ特定部243は、ユーザのユーザIDを特定する。
【0112】
次に、サーバ200cの契約特定部251は、ユーザDB212cを参照し、ユーザIDに対応付けられた契約情報2124を特定する(S702)。次にサーバ200cの第2選択部252は、車両状態情報に基づいて整備の種別を特定する(S703)。次に第2選択部252は、整備の種別と、店舗情報DB213cに登録された、対応可能な整備2134とに基づいて、整備が可能な候補店舗を特定する(S704)。次に第2選択部252は、少なくとも契約情報2124及び位置情報に基づいて、候補店舗から推奨店舗を選択する(S705)。そしてサーバ200cの出力制御部246は、推奨店舗に関連する情報をユーザ端末300に送信する(S706)。ユーザ端末300は、推奨店舗に関連する情報を、表示部340に表示する(S707)。
【0113】
図26は、実施形態5にかかるユーザ端末300の表示の一例を示す図である。例えばユーザ端末300の表示部340には、ユーザの現在地と、整備にオススメの店舗の場所とが、地図上で表示されている。ユーザ端末300は、さらに、ユーザの現在地から整備にオススメの店舗までの経路情報を表示してもよい。
【0114】
ここでサーバ200cは、ユーザが第1の店舗を訪問した場合、ユーザの契約情報を第1の店舗の店舗端末400に共有させてもよい。この場合、契約特定部251は、ユーザ特定部243で特定したユーザの車両に関連する契約を特定し、出力制御部246は、その契約にかかる契約情報を、第1の店舗の店舗端末400に出力する。また出力制御部246は、ユーザ特定部243で特定したユーザのユーザ情報を、第1の店舗の店舗端末400に出力してもよい。
【0115】
図27は、実施形態5にかかる情報共有処理の流れを示すシーケンス図である。図27では、一例として、ユーザが第1の店舗を訪問した場合に、サーバ200cが来店を記録するとともに、契約情報及びユーザ情報を店舗端末400に送信する。具体的には、まず上述したS541~S542、S512~S514及びS545と同様の処理を実行する。そしてサーバ200cの契約特定部251は、ユーザDB212cを参照して、ユーザDB212cから、ユーザIDに対応付けられたユーザ情報及び契約情報を取得する(S711)。そしてサーバ200cの出力制御部246は、ユーザ情報及び契約情報を、店舗端末400に送信する(S712)。
【0116】
したがって、過去に取引のある店舗と別の店舗を訪問した場合でも、ユーザ情報又は契約情報を、訪問した第1の店舗に容易に引き継ぐことができる。尚、サーバ200cの出力制御部246は、ユーザの契約先店舗と、訪問した第1の店舗との間の事業上の関係が遠い場合は、ユーザ情報又は契約情報を第1の店舗の店舗端末400に送信しなくてもよい。つまり、サーバ200cの出力制御部246は、ユーザの契約先店舗と、訪問した第1の店舗との事業上の関係性を示す関係情報に基づいて、ユーザ情報又は契約情報を第1の店舗の店舗端末400に送信するか否かを決定してよい。このとき出力制御部246は、関係度が所定閾値未満であった場合、ユーザ情報又は契約情報を第1の店舗の店舗端末400に送信することを制限又は禁止してよい。これにより、情報共有による事業上のリスクを考慮しながら、店舗間の情報共有を円滑化することができる。
【0117】
<実施形態6>
次に、本開示の実施形態6について説明する。実施形態6は、情報処理システムが、ユーザが訪問した店舗の販促情報をユーザに提供するコンピュータシステムである点で実施形態2と異なる。つまり、実施形態6は実施形態1の具体例である。実施形態6では、ユーザが訪問した店舗は、例えばサービスステーションの販売店又はカー用品店であってよい。
【0118】
図28は、実施形態6にかかるサーバ200dの構成を示すブロック図である。サーバ200dは、実施形態1の情報処理装置10の一例である。サーバ200dは、記憶部210及び制御部240に代えて、記憶部210d及び制御部240dを備える点でサーバ200と相違する。
【0119】
記憶部210dは、プログラム211に代えてプログラム211dと、ユーザDB212に代えてユーザDB212dとを記憶する。プログラム211dは、実施形態6にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0120】
ユーザDB212dは、ユーザID2121に対応付けて、ユーザ情報2122に加えて車両情報2125を記憶する。車両情報2125は、ユーザの車両に関する情報であり、例えば車両番号、車種又は車両に適合する油種に関する情報を含んでよい。
【0121】
尚、本図では、記憶部210dから関係情報214が省略され、店舗情報DB213から系列グループ2132が省略されているが、これらは省略されていなくてもよい。また店舗情報DB213の販促情報2133は、店舗が取り扱う商品又はサービスに関する情報であり、具体的には、車両の点検、整備、販売、保険、カーシェア又はレンタカーに関連するサービスに関する販促情報を含む。また販促情報2133は、他の移動体、例えば自転車に関する点検、整備、販売、保険、又はレンタサイクルに関連するサービスに関する販促情報や、ランドリーサービスに関する販促情報を含んでもよい。
【0122】
制御部240dは、ユーザ情報登録部241と、画像取得部242と、ユーザ特定部243と、利用履歴抽出部244と、第1選択部245dと、出力制御部246と、利用履歴登録部247とを有する。
【0123】
サーバ200dのユーザ情報登録部241は、サーバ200のユーザ情報登録部241の機能に加えて、ユーザIDに対応付けて、そのユーザの車両の車両情報をユーザDB212に登録する。
【0124】
サーバ200dの画像取得部242は、上述した画像取得部12の一例である。サーバ200dの画像取得部242は、サーバ200の画像取得部242と同様の機能を有する。
【0125】
サーバ200dのユーザ特定部243は、上述したユーザ特定部13の一例である。サーバ200dのユーザ特定部243は、サーバ200のユーザ特定部243と同様の機能を有する。
【0126】
サーバ200dの利用履歴抽出部244は、サーバ200の利用履歴抽出部244と同様に、店舗端末400から情報提供要求を受けた場合、ユーザ特定部243で特定したユーザIDに対応付けられた利用履歴を、利用履歴DB215から抽出する。ここでユーザの利用履歴は、複数の店舗における利用履歴である。利用履歴抽出部244は、抽出した利用履歴を第1選択部245dに供給する。
【0127】
サーバ200dの第1選択部245dは、上述した選択部15の一例である。第1選択部245dは、抽出した利用履歴及びユーザの車両情報に基づいて、第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報から推奨販促情報を選択する。例えば第1選択部245dは、抽出した利用履歴に基づいて、整備のタイミング及び種別を推定する。整備のタイミング及び種別の推定は、利用履歴に加えてユーザの車両情報を用いてもよい。一例として第1選択部245dは、ユーザの車両のメーカ又は車種に基づいて、整備のタイミング及び種別を推定してよい。そして第1選択部245dは、所定期間内に整備する必要がある場合、第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報から整備サービスの販促情報を、推奨販促情報として選択する。
【0128】
尚、第1選択部245dは、ユーザの利用履歴から推定される整備のタイミングに加えて、ユーザの利用履歴又はユーザの属性情報から推定されるユーザの嗜好性(又は志向性)に基づいて、推奨販促情報を選択してもよい。一例として第1選択部245dは、ユーザの利用履歴からユーザが高級志向であることを推定した場合、ユーザが必要とする整備サービスのうち最もグレードの高い整備サービスの販促情報を、推奨販促情報として選択してよい。また一例として第1選択部245dは、ユーザの年齢又は職業からユーザが節約志向であることを推定した場合、ユーザが必要とする整備サービスのうち最もグレードの低い整備サービスの販促情報を、推奨販促情報として選択してよい。
【0129】
サーバ200dの出力制御部246は、上述した出力制御部16の一例である。サーバ200dの出力制御部246は、サーバ200の出力制御部246と同様に、第1選択部245dが選択した販促情報を、ユーザが訪問した第1の店舗の店舗端末400に送信し、その店舗端末400に表示させる。
【0130】
サーバ200dの利用履歴登録部247は、サーバ200の利用履歴登録部247と同様に、特定したユーザが店舗を利用する場合、利用にかかる利用情報を、ユーザIDに対応付けて利用履歴DBに登録する。
【0131】
ここで、実施形態6にかかる情報提供処理について説明する。尚、実施形態6にかかる会員登録処理及び利用履歴登録処理は、実施形態2と同様であるため、説明を省略する。
【0132】
図29は、実施形態6にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。図29に示す処理は、図14に示すS510~S515に加えて、S800~S803を有する。まずS510~S515と同様の処理を実行する。次に、第1選択部245dは、店舗情報DB213から第1の店舗の販促情報を抽出する(S800)。次に、第1選択部245dは、S515で抽出したユーザの利用履歴に基づいて、第1の店舗の販促情報から推奨販促情報を選択する(S801)。そして出力制御部246は、推奨販促情報を、第1の店舗の店舗端末400に送信する(S802)。店舗端末400は、推奨販促情報を、表示部440に表示する(S803)。
【0133】
上記情報提供処理の具体例を以下に示す。例えばユーザが車両の給油をする目的でサービスステーションである第1の店舗を訪問した場合、まず顔認証によりユーザが特定される。そして第1選択部245dは、ユーザの利用履歴から直近のエンジンオイルの交換日及び走行距離を把握し、ユーザの車両情報から、ユーザの車両が軽自動車であることを把握する。そして第1選択部245dは、直近のエンジンオイルの交換日、走行距離及び車種に基づいてエンジンオイルの交換タイミングを推定する。そして第1選択部245dは、第1の店舗の商品又はサービスからエンジンオイルの交換サービスを推奨サービスとして選択する。この場合、図30に示す表示画面が店舗端末400の表示部440に表示されてよい。
【0134】
図30は、実施形態6にかかる店舗端末400の表示の一例を示す図である。例えば表示画面には、「給油のついでにいかがですか?」というメッセージとともに、第1の店舗が取り扱う、エンジンオイルの交換サービスの情報が表示されている。また表示画面には注文するための入力領域が表示され、ユーザが当該入力領域を押下することでサービスを注文できるようになっている。
【0135】
ここで、サーバ200dの第1選択部245dは、ユーザの車両の撮影画像に基づいて車両の状態を推定し、車両の状態に基づいて、第1の店舗に関連する販促情報から推奨販促情報を選択してもよい。一例として第1選択部245dは、車両の撮影画像から車両の汚れ状態を推定し、第1の店舗で取り扱う洗車サービスの販促情報を推定販促情報として選択してよい。また一例として、第1選択部245dは、車両の撮影画像から車検シールを読み取り、近々車検を受ける必要がある状態であることを把握する。そして第1選択部245dは、第1の店舗で取り扱う車検サービスの販促情報を推奨販促情報として選択してよい。また一例として、第1選択部245dは、車両の撮影画像からタイヤの摩耗状態を推定し、第1の店舗で取り扱うタイヤ製品の販促情報を、推奨販促情報を選択してよい。
【0136】
例えば第1選択部245dが車両の撮影画像から車両の汚れ状態を推定する場合、店舗端末400の表示部440には、図31に示す表示画面が表示されてよい。図31は、実施形態6にかかる店舗端末の表示の一例を示す図である。例えば表示画面には、「お車の汚れが目立ってきています」というメッセージとともに、第1の店舗が取り扱う、洗車チケットの情報が表示されている。また表示画面には注文するための入力領域が表示され、ユーザが当該入力領域を押下することでチケットを注文できるようになっている。
【0137】
このように実施形態6によれば、サーバ200dは、ある店舗を訪問したユーザに対して、その店舗が取り扱う商品又はサービスを、ユーザの嗜好性や必要性に基づいて絞り込んだ上で好適にレコメンドする。したがって、ユーザの満足度を高めつつ、自店舗へ顧客を囲い込むことが容易となるため、自店舗の利益拡大につながる。
【0138】
尚、上述の実施形態6において、画像取得部242がユーザの顔を撮影し、ユーザ特定部243がユーザIDを特定するとした。しかしこれに代えて、画像取得部242がユーザの車両を撮影し、ユーザ特定部243が車両IDを特定してもよい。車両IDは、例えば車両番号である。この場合、利用履歴登録部247は、車両IDに対応付けて利用履歴を利用履歴DB215に登録してよい。そして利用履歴抽出部244は、ユーザ特定部243が特定した車両IDに対応付けられた利用履歴を抽出してよい。
【0139】
また、第1選択部245dは、これまでの販促による効果を、次回の選択処理にフィードバックしてよい。例えば第1選択部245dは、販促による利用率を算出し、その割合に基づいて推奨販促情報を選択してよい。ここで販促による利用率は、推奨販促情報を出力した回数のうち、推奨販促情報が出力された結果その店舗の商品又はサービスが利用(購入とも呼ばれる)されるに至った回数である。「推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至った」は、推奨販促情報が出力されてから所定時間以内に、ユーザが、推奨販促情報が示す商品又はサービスを利用した場合を含んでよい。また「推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至った」は、推奨販促情報が表示された画面に表示する入力領域を押下することにより、ユーザが、その商品又はサービスを注文した場合を含んでよい。一例として、第1選択部245dは、販促による利用率が所定閾値未満である場合、過去に推奨した推奨販促情報を除いて、又は優先順位を下げて、推奨販促情報を選択してよい。過去に推奨した推奨販促情報については、ユーザにとって必要でない、又は興味がない情報である可能性が高いからである。
【0140】
また例えば第1選択部245dは、選択処理において、推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至った商品又はサービスに関する販促情報を、優先的に選択してよい。逆に、第1選択部245dは、推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至らなかった商品又はサービスに関する販促情報の優先度を下げてよい。
【0141】
上記処理を実現するために、ユーザ特定部243で特定したユーザ、又は特定した車両を使用するユーザが、出力された推奨販促情報に関連する利用を行った場合、利用履歴登録部247は、利用にかかる利用情報を、推奨販促情報が出力された結果第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、ユーザ又は車両のIDに対応付けて利用履歴DB215に登録してよい。
【0142】
これにより、販促による効果を選択処理に適切にフィードバックすることができ、ユーザの満足度を高めることができる。
【0143】
また第1選択部245dは、実施形態2と同様に、特定したユーザ又は車両に関連する、系列グループ又は提携グループの店舗における利用履歴に基づいて、選択する推奨販促情報の量又は質を調整してもよい。各店舗が第1の店舗の系列グループ又は提携グループの店舗か否かについては、実施形態2で説明した系列グループの情報及び関係情報を用いて判定してよい。一例として、第1選択部245dは、系列グループ又は提携グループ内での上記利用金額又は来店頻度が高いほど、推奨販促情報の量を増やしたり、割引率の高い販促情報を選択したり、割引情報を含む販促情報を優先的に選択してよい。これにより、店舗は異なるが同じ系列グループ又は提携グループの店舗の得意客に対して、店舗の顧客としてではなく、同じ系列ブランド又は提携ブランドの顧客として接客することができる。
【0144】
<実施形態7>
次に、本開示の実施形態7について説明する。実施形態7は、実施形態6にかかるサーバ200dの情報処理を、店舗端末400を管理する店舗管理装置500が実行することに特徴を有する。本構成は、各店舗の販促情報や顧客情報を、サーバに共有せずに自店舗やグループ内のみで管理したい場合に有効である。
【0145】
図32は、実施形態7にかかる情報処理システム1000eの全体構成を示すブロック図である。情報処理システム1000eは、サーバ200に代えてサーバ200eと、店舗管理装置500とを備える。
【0146】
店舗管理装置500は、1又は複数の店舗に設置された店舗端末400を管理するコンピュータ装置である。店舗管理装置500はネットワークNに接続されている。尚、店舗管理装置500は、1の店舗に設置される店舗端末400だけを管理してもよいし、同じ系列グループ又は提携グループに属する複数の店舗に設置された店舗端末400を管理してもよい。
【0147】
店舗管理装置500は、店舗を訪問したユーザの顔画像を、店舗管理装置500に接続される店舗端末400から受信し、ユーザ特定処理、利用履歴抽出処理、選択処理、出力制御処理及び利用履歴登録処理を実行する。
【0148】
サーバ200eは、利用履歴DB215を記憶し、店舗管理装置500から、ユーザIDを指定した参照要求があった場合、ユーザIDに対応付けられた利用履歴を店舗管理装置500に返信するように構成されている。
【0149】
図33は、実施形態7にかかる店舗管理装置500の構成を示すブロック図である。店舗管理装置500は、記憶部510と、メモリ520と、通信部530と、制御部540とを備える。記憶部510は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部510は、プログラム511と、実施形態6にかかるサーバ200dと同様の構成のユーザDB212d及び店舗情報DB213とを記憶する。プログラム511は、本実施形態7にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。メモリ520は、RAM等の揮発性記憶装置であり、制御部540の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部530は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0150】
制御部540は、店舗管理装置500の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部540は、記憶部510からプログラム511をメモリ520へ読み込ませ、プログラム511を実行する。これにより、制御部540は、サーバ200dと同様の機能を有するユーザ情報登録部241、画像取得部242、ユーザ特定部243、利用履歴抽出部244、第1選択部245d、出力制御部246及び利用履歴登録部247の機能を実現する。
【0151】
図34は、実施形態7にかかるサーバ200eの構成を示すブロック図である。サーバ200eは、記憶部210d及び制御部240dに代えて、記憶部210e及び制御部240eを備える点でサーバ200dと相違する。
【0152】
記憶部210eは、プログラム211eと利用履歴DB215とを記憶する。プログラム211eは、後述する制御部240eによる参照応答処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0153】
制御部240eは、店舗管理装置500から、ユーザIDを指定した参照要求があった場合、利用履歴DB215におけるユーザIDに対応付けられた利用履歴を店舗管理装置500に返信する。
【0154】
図35は、実施形態7にかかる情報提供処理の流れを示すシーケンス図である。図35に示す処理は、図29に示すS511~S515、S800~S802に代えて、S811~S819を有する。まず第1の店舗の店舗端末400は、第1の店舗を訪問したユーザを撮影する(S510)。そして店舗端末400は、情報提供要求を、店舗管理装置500に送信する(S811)。この情報提供要求には、撮影により生成された顔画像が含まれる。店舗管理装置500が複数の店舗の店舗端末400を管理している場合は、情報提供要求には店舗IDが含まれてもよい。
【0155】
次に店舗管理装置500のユーザ特定部243は、顔画像内のユーザUの顔領域に対する顔認証要求を、顔認証装置100へ送信する(S812)。そして、顔認証装置100は、受信した顔認証要求に含まれる顔画像内のユーザUの顔領域について顔認証を行う(S813)。ここでは、顔認証に成功したユーザIDがあったものとする。顔認証装置100は、顔認証に成功した旨及びユーザIDを含めた顔認証結果を、店舗管理装置500へ送信する(S814)。
【0156】
次に店舗管理装置500の利用履歴抽出部244は、特定したユーザIDを含めた参照要求をサーバ200eに送信する(S815)。次にサーバ200eの制御部460eは、利用履歴DB215から、顔認証結果に含まれるユーザIDに対応付けられた利用履歴を抽出し、抽出したユーザの利用履歴を店舗管理装置500に返信する(S816)。そして店舗管理装置500は、図29のS800~S802と同様の処理であるS817~S819を実行する。店舗端末400は、推奨販促情報を、表示部440に表示する(S803)。
【0157】
<その他の実施形態1>
上述の実施形態2では、サーバ200は、店舗の利用に対する料金の請求先をユーザとして指定した上で、顔決済処理を実行した(例えば図15のS535)。しかしこれに代えて、サーバ200は、ユーザの所属先の会社と第1の店舗との関係性に基づいて、店舗の利用に対する料金を請求するか否か、又は請求先若しくは請求額を決定してよい。例えばユーザの所属先の会社が、福利厚生の一環として、第1の店舗との間で、その会社の社員向けのサブスクリプションサービスに関する法人契約を結んでいるとする。この場合、サーバ200は、店舗の利用に対する料金をユーザに請求しない。代わりにサーバ200は、サブスクリプションサービスの利用料金を、ユーザの所属先の会社に請求する。また例えば、ユーザの所属先の会社が、第1の店舗との間で、その会社の社員が利用した金額の一部を会社が負担する法人契約を結んでいるとする。この場合、サーバ200は、店舗の利用に対する料金の一部を会社に、残りをユーザに請求する。
【0158】
上述のような、ユーザの所属先の会社と第1の店舗との関係性に基づく処理を実現するために、サーバ200の記憶部210のユーザDB212には、ユーザIDに対応付けて所属先の会社のIDが記憶されてよい。またサーバ200の記憶部210には、さらに、各会社と各店舗の間の法人契約に関する情報が記憶されてよい。
【0159】
尚、サーバ200は、ユーザの家族が第1の店舗を訪問した場合であっても、ユーザの所属先の会社と第1の店舗との関係性に基づいて、店舗の利用に対する料金を請求するか否か、又は請求先若しくは請求額を決定してよい。この場合、サーバ200の記憶部210のユーザDB212において、ユーザのユーザIDとユーザの家族のユーザIDとが紐づけられてよい。
【0160】
このように、法人契約の内容を考慮した顔決済処理を実行可能とすることで、情報処理システム1000を、BtoBtoEという新たなビジネスモデルに適用させることが可能となる。
【0161】
上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、プロセッサにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0162】
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0163】
尚、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば実施形態3と4とを、又は実施形態3と5とを組み合わせることも可能である。また例えば実施形態2と6とを、又は実施形態3と6とを組み合わせてもよい。また実施形態2~4にかかるサーバの処理を、実施形態7の店舗管理装置500に実行させてもよい。
【0164】
例えば、上述の実施形態ではユーザの特定手段として顔認証を用いたが、顔認証に代えて、指紋、虹彩、手のひら、静脈認証、歩容又はその他の生体認証を用いてもよい。この場合、店舗端末400は、店舗端末400が撮影したユーザの撮影画像や店舗端末400が読み取った生体情報を、サーバ200を介して顔認証装置100(生体認証装置)に送信し、顔認証装置100が指定された生体認証により、ユーザIDを特定してよい。特定されたユーザIDは、サーバ200に返信される。
【0165】
また上述の実施形態では、顔認証機能を顔認証装置100が有していたが、顔認証装置100に代えて又は加えて、サーバ200が顔認証機能を有してもよい。
【0166】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記A1)
第1の店舗を訪問したユーザを撮影した撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて前記ユーザを特定するユーザ特定手段と、
前記ユーザに関連するユーザ情報と、複数の店舗の各々と前記第1の店舗との間の事業上の関係性を示す関係情報とに基づいて、前記複数の店舗のうち少なくとも1つの店舗に関連する少なくとも1つの販促情報を、推奨店舗に関連する推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
を備える情報処理装置。
(付記A2)
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性情報、前記ユーザの嗜好性を示す情報、及び前記ユーザが前記複数の店舗のいずれかの店舗を利用したことを示す利用履歴、のうち少なくとも1つを含む
付記A1に記載の情報処理装置。
(付記A3)
前記選択手段は、
前記関係情報に基づいて、前記複数の店舗から、前記少なくとも1つの店舗を前記推奨店舗として選択し、
前記ユーザ情報に基づいて、前記推奨店舗に関連する複数の販促情報から、前記少なくとも1つの販促情報を前記推奨販促情報として選択する
付記A1又はA2に記載の情報処理装置。
(付記A4)
前記撮影画像から、前記ユーザの顔の状態に関する顔状態情報を生成する顔状態生成手段を備え、
前記選択手段は、前記ユーザ情報及び前記関係情報と、前記顔状態情報とに基づいて、前記推奨店舗に関連する前記推奨販促情報を選択する
付記A1からA3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記A5)
前記推奨店舗は、運営する事業の種別が、前記第1の店舗と異なる
付記A1からA3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記A6)
前記選択手段は、前記ユーザが購入した商品の種別に応じたサイクル又は前記ユーザが利用したサービスの種別に応じたサイクルに基づいて、前記推奨店舗に関連する前記推奨販促情報を選択する
付記A1からA5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記A7)
前記ユーザが前記第1の店舗を訪問したことを示す来店情報を取得し、前記ユーザが前記第1の店舗を訪問した回数と前記第1の店舗を利用した回数とに基づいて、前記ユーザの機会ロス情報を生成する機会ロス算出手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記ユーザ情報及び前記関係情報と、前記ユーザの前記機会ロス情報とに基づいて、前記推奨店舗に関連する前記推奨販促情報を選択する
付記A1からA6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記A8)
前記選択手段は、前記ユーザが、前記第1の店舗が所属するグループ内で利用した利用金額又は前記ユーザの、前記グループに所属する1又は複数の店舗への来店頻度に基づいて、選択する販促情報の量又は質を調整する
付記A1からA7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記A9)
情報処理装置と、
第1の店舗を訪問したユーザに情報を提供する端末と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の店舗を訪問した前記ユーザを撮影した撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて前記ユーザを特定するユーザ特定手段と、
前記ユーザに関連するユーザ情報と、複数の店舗の各々と前記第1の店舗との間の事業上の関係性を示す関係情報とに基づいて、前記複数の店舗のうち少なくとも1つの店舗に関連する少なくとも1つの販促情報を、推奨店舗に関連する推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を前記端末に出力する出力制御手段と
を有する
情報処理システム。
(付記A10)
前記端末から前記撮影画像を取得し、前記撮影画像を用いた生体認証を実行する生体認証装置をさらに備える
付記A9に記載の情報処理システム。
(付記A11)
第1の店舗を訪問したユーザを撮影した撮影画像を取得し、
前記撮影画像に基づいて前記ユーザを特定し、
前記ユーザに関連するユーザ情報と、複数の店舗の各々と前記第1の店舗との間の事業上の関係性を示す関係情報とに基づいて、前記複数の店舗のうち少なくとも1つの店舗に関連する少なくとも1つの販促情報を、推奨店舗に関連する推奨販促情報として選択し、
前記推奨販促情報を出力する
情報処理方法。
(付記A12)
第1の店舗を訪問したユーザを撮影した撮影画像を取得する画像取得処理と、
前記撮影画像に基づいて前記ユーザを特定するユーザ特定処理と、
前記ユーザに関連するユーザ情報と、複数の店舗の各々と前記第1の店舗との間の事業上の関係性を示す関係情報とに基づいて、前記複数の店舗のうち少なくとも1つの店舗に関連する少なくとも1つの販促情報を、推奨店舗に関連する推奨販促情報として選択する選択処理と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御処理と
をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記B1)
ユーザが使用するユーザ端末から、前記ユーザの車両の状態に関する情報と、前記ユーザの位置情報とを取得した場合、前記ユーザの前記車両に関連する契約を特定する契約特定手段と、
前記契約をした店舗である契約先店舗に関する情報と、前記ユーザの位置情報とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗のうち少なくとも1つの店舗を、推奨店舗として選択する選択手段と、
前記推奨店舗に関連する情報を、前記ユーザ端末に出力する出力制御手段と
を備える情報処理装置。
(付記B2)
前記契約先店舗は、前記ユーザが前記車両を購入、レンタル又はリースした店舗を含む
付記B1に記載の情報処理装置。
(付記B3)
前記選択手段は、複数の店舗の各々と前記契約先店舗との間の事業上の関係性を示す関係情報と、前記ユーザの位置情報とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗から前記推奨店舗を選択する
付記B1又はB2に記載の情報処理装置。
(付記B4)
前記選択手段は、前記契約先店舗に関する情報と、前記ユーザの位置情報と、前記車両に関する契約内容とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗から前記推奨店舗を選択する
付記B1からB3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記B5)
前記選択手段は、
前記状態に関する情報に基づいて、前記整備の種別を特定し、
複数の店舗の各々について、前記整備の種別に応じた部品の在庫情報に基づいて、前記状態に対応する整備が可能か否かを判定する
付記B1からB4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記B6)
第1の店舗を訪問したユーザを撮影した撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいてユーザを特定するユーザ特定手段と
を備え、
前記契約特定手段は、特定した前記ユーザの前記車両に関連する契約を特定し、
前記出力制御手段は、前記契約にかかる契約情報を、前記第1の店舗の端末に出力する
付記B1からB5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記B7)
情報処理装置と、
ユーザが使用するユーザ端末と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ端末から、前記ユーザの車両の状態に関する情報と、前記ユーザの位置情報とを取得した場合、前記ユーザの前記車両に関連する契約を特定する契約特定手段と、
前記契約をした店舗である契約先店舗に関する情報と、前記ユーザの位置情報とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗のうち少なくとも1つの店舗を、推奨店舗として選択する選択手段と、
前記推奨店舗に関連する情報を、前記ユーザ端末に出力する出力制御手段と
を有する
情報処理システム。
(付記B8)
ユーザが使用するユーザ端末から、前記ユーザの車両の状態に関する情報と、前記ユーザの位置情報とを取得した場合、前記ユーザの前記車両に関連する契約を特定し、
前記契約をした店舗である契約先店舗に関する情報と、前記ユーザの位置情報とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗のうち少なくとも1つの店舗を、推奨店舗として選択し、
前記推奨店舗に関連する情報を、前記ユーザ端末に出力する
情報処理方法。
(付記B9)
ユーザが使用するユーザ端末から、前記ユーザの車両の状態に関する情報と、前記ユーザの位置情報とを取得した場合、前記ユーザの前記車両に関連する契約を特定する契約特定処理と、
前記契約をした店舗である契約先店舗に関する情報と、前記ユーザの位置情報とに基づいて、前記状態に対応する整備が可能な店舗のうち少なくとも1つの店舗を、推奨店舗として選択する選択処理と、
前記推奨店舗に関連する情報を、前記ユーザ端末に出力する出力制御処理と
コンピュータに実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記C1)
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
を備える情報処理装置。
(付記C2)
前記販促情報は、車両の点検、保険、メンテナンス、販売、カーシェア又はレンタカーに関連するサービスに関する販促情報を含む
付記C1に記載の情報処理装置。
(付記C3)
前記選択手段は、前記車両の撮影画像に基づいて推定される前記車両の状態に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
付記C1又はC2に記載の情報処理装置。
(付記C4)
前記選択手段は、前記ユーザの属性情報又は前記ユーザが使用する前記車両の車種に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
付記C1からC3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記C5)
特定した前記ユーザ、又は特定した前記車両を使用するユーザが、前記第1の店舗を利用する場合、前記利用にかかる利用情報を、前記ユーザ又は前記車両のIDに対応付けて利用履歴DBに登録する利用履歴登録手段を備える
付記C1からC4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記C6)
前記利用履歴登録手段は、特定した前記ユーザ、又は特定した前記車両を使用するユーザが、出力された前記推奨販促情報に関連する利用を行った場合、前記利用にかかる利用情報を、前記推奨販促情報が出力された結果前記第1の店舗が利用されるに至った利用履歴として、前記ユーザ又は前記車両のIDに対応付けて前記利用履歴DBに登録する
付記C5に記載の情報処理装置。
(付記C7)
前記選択手段は、
前記推奨販促情報を出力した回数のうち、前記推奨販促情報が出力された結果その店舗が利用されるに至った回数の割合を算出し、
前記割合に基づいて、前記第1の店舗に関連する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、前記推奨販促情報として選択する
付記C6に記載の情報処理装置。
(付記C8)
前記選択手段は、前記利用履歴のうち、前記複数の店舗の各々と前記第1の店舗との間の事業上の関係度が所定閾値以上の店舗における利用履歴に基づいて、選択する推奨販促情報の量又は質を調整する
付記C1からC7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記C9)
情報処理装置と、
第1の店舗を訪問したユーザに情報を提供する端末と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定手段と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択手段と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御手段と
を有する
情報処理システム。
(付記C10)
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得し、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定し、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択し、
前記推奨販促情報を出力する
情報処理方法。
(付記C11)
第1の店舗を訪問したユーザ及び前記ユーザが使用する車両のうち、少なくとも一方の撮影画像を取得する画像取得処理と、
前記撮影画像に基づいて、前記ユーザ又は前記車両を特定するユーザ特定処理と、
複数の店舗における前記ユーザ又は前記車両に関連する利用履歴に基づいて、前記第1の店舗が取り扱う商品又はサービスに関する販促情報のうち、少なくとも1つの販促情報を、推奨販促情報として選択する選択処理と、
前記推奨販促情報を出力する出力制御処理と
をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0167】
10,200,200a,200b,200c,200e 情報処理装置(サーバ)
15 選択部
100 顔認証装置
110 顔情報DB
111 ユーザID
112 顔特徴情報
120 顔検出部
130 特徴点抽出部
140 登録部
150 認証部
210,210a,210b,210c,210d,210e 記憶部
211,211a,211b,211c,211d,211e プログラム
212,212a,212c,212d ユーザDB
2121 ユーザID
2122 ユーザ情報
2123 機会ロス情報
2124 契約情報
2125 車両情報
213,213c,213d 店舗情報DB
2131 店舗ID
2132 系列グループ
2133 販促情報
2134 対応可能な整備
214 関係情報
215 利用履歴DB
2151 ユーザID
2152 利用履歴
220 メモリ
230 通信部
240,240a,240b,240c,240d,240e 制御部
241 ユーザ情報登録部
12,242 画像取得部
13,243 ユーザ特定部
244 利用履歴抽出部
245,245a,245b,245d 第1選択部
16,246 出力制御部
247 利用履歴登録部
248 機会ロス算出部
249 顔状態生成部
250 車両状態取得部
251 契約特定部
252 第2選択部
300 ユーザ端末
310 カメラ
320 記憶部
330 通信部
340 表示部
350 入力部
360 制御部
400 店舗端末
410 カメラ
420 記憶部
430 通信部
440 表示部
450 入力部
460 制御部
500 店舗管理装置
510 記憶部
511 プログラム
520 メモリ
530 通信部
540 制御部
1000,1000e 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35