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特許7568187アンテナアセンブリ及びインタラクティブディスプレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】アンテナアセンブリ及びインタラクティブディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 13/06 20060101AFI20241008BHJP
   H01Q 21/24 20060101ALI20241008BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20241008BHJP
   H01Q 23/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H01Q13/06
H01Q21/24
H01Q1/24 Z
H01Q23/00
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022570119
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 CN2022076904
(87)【国際公開番号】W WO2023155156
(87)【国際公開日】2023-08-24
【審査請求日】2022-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】515034703
【氏名又は名称】広州視源電子科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU SHIYUAN ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.6,4th Yunpu Road,Huangpu District,Guangzhou,Guangdong P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】洪 国▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】▲どん▼ ▲氷▼▲潔▼
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/159184(WO,A1)
【文献】特開2019-075773(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0194720(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 13/06
H01Q 21/24
H01Q 1/24
H01Q 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナアセンブリであって、
接地面及び前記接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられる第1面を有する誘電体基板と、
間隔を空けて前記誘電体基板の第1面に設けられ、互いに直交して前記空き領域内に配置される第1アンテナユニット及び第2アンテナユニットを有するアンテナユニットと、
前記誘電体基板上に設けられ、前記第1アンテナユニット、第2アンテナユニットにそれぞれ接続される高周波チップと、
前記誘電体基板の第2面に設けられる金属共振キャビティであって、前記第2面に垂直な方向において前記金属共振キャビティに対する前記空き領域の投影が前記金属共振キャビティの外輪郭内にある金属共振キャビティと、を含む
ことを特徴とするアンテナアセンブリ。
【請求項2】
アンテナアセンブリであって、
接地面及び前記接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられる第1面を有する誘電体基板と、
間隔を空けて前記誘電体基板の第1面に設けられ、互いに直交して前記空き領域内に配置される第1アンテナユニット及び第2アンテナユニットを有するアンテナユニットと、
前記誘電体基板上に設けられ、前記第1アンテナユニット、第2アンテナユニットにそれぞれ接続される高周波チップと、
前記誘電体基板の第2面に設けられる金属共振キャビティであって、前記第2面に垂直な方向において前記金属共振キャビティに対する前記空き領域の投影の少なくとも一部が前記金属共振キャビティの外輪郭内にある金属共振キャビティと、を含み、
前記空き領域内に隔離接地面が設けられ、前記隔離接地面は前記空き領域を閉鎖的な第1空き領域と閉鎖的な第2空き領域に分割し、前記第1アンテナユニットは前記第1空き領域内に設けられ、前記第2アンテナユニットは前記第2空き領域内に設けられ、
前記金属共振キャビティに対する前記第1空き領域又は前記第2空き領域の投影が前記金属共振キャビティの外輪郭内にある
ことを特徴とするアンテナアセンブリ。
【請求項3】
前記高周波チップは第1高周波チップを含み、前記第1アンテナユニット及び前記第2アンテナユニットは前記第1高周波チップの同じ側に位置し、前記第1アンテナユニットは前記第2アンテナユニットと前記第1高周波チップとの間に位置し、前記第1アンテナユニットは第1コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第2アンテナユニットは第2コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続される
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項4】
前記第1コプレーナ導波路伝送ライン及び前記第2コプレーナ導波路伝送ラインのいずれにもインピーダンス整合回路が設けられる
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項5】
前記第1空き領域は方形の空き領域であり、前記第1アンテナユニットは第1給電分岐と第1接地分岐を含み、前記第1給電分岐は前記第1空き領域の第1境界から前記第1空き領域内へ延在しており、前記第1境界に近い前記第1給電分岐の端部が前記第1コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第1接地分岐は前記第1空き領域の第2境界から前記第1空き領域内へ延在しており、前記第1境界と前記第2境界は前記第1空き領域の2つの隣り合う境界であり、前記第1給電分岐と前記第1接地分岐は直交して配置され、共通端点を持たず、前記第1給電分岐は前記第1境界に対して垂直である
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項6】
前記第2空き領域は方形の空き領域であり、前記第2アンテナユニットは第2給電分岐と第2接地分岐を含み、前記第2給電分岐は前記第2空き領域の第3境界から前記第2空き領域内へ延在しており、前記第3境界に近い前記第2給電分岐の端部が前記第2コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第2接地分岐は前記第2空き領域の第4境界から前記第2空き領域内へ延在しており、前記第3境界と前記第4境界は前記第2空き領域の2つの隣り合う境界であり、前記第2給電分岐と前記第2接地分岐は直交して配置され、共通端点を持たず、前記第2給電分岐は前記第3境界に対して垂直であり、前記第3境界は前記第1境界に対して垂直である
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項7】
前記第1空き領域は方形の空き領域であり、前記第1アンテナユニットには、平行に配置された第1給電分岐、第1接地分岐及び第3接地分岐が含まれ、前記第1給電分岐、第1接地分岐及び第3接地分岐のいずれも前記第1空き領域の第1境界から前記第1空き領域内へ延在しており、前記第1境界に近い前記第1給電分岐の端部が前記第1コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第1接地分岐及び前記第3接地分岐は前記第1給電分岐の両側に位置し、前記第1給電分岐は前記第1境界に対して垂直である
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項8】
前記第2空き領域は方形の空き領域であり、前記第2アンテナユニットには、平行に配置された第2給電分岐、第2接地分岐及び第4接地分岐が含まれ、前記第2給電分岐、第2接地分岐及び第4接地分岐のいずれも前記第2空き領域の第3境界から前記第2空き領域内へ延在しており、前記第3境界に近い前記第2給電分岐の端部が前記第2コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第2接地分岐及び前記第4接地分岐は前記第2給電分岐の両側に位置し、前記第2給電分岐は前記第3境界に対して垂直であり、前記第3境界は前記第1境界に対して垂直である
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項9】
前記第1空き領域は方形の空き領域であり、前記第1アンテナユニットは第1給電分岐と第1接地分岐を含み、前記第1給電分岐は前記第1空き領域の第1境界から前記第1空き領域内へ延在しており、前記第1境界に近い前記第1給電分岐の端部が前記第1コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、
前記第1接地分岐には第1接地副分岐、第2接地副分岐、第3接地副分岐及び第4接地副分岐が含まれ、前記第1接地副分岐は前記第1給電分岐に平行し、前記第1空き領域の第1境界から前記第1空き領域内へ延在しており、前記第2接地副分岐、第3接地副分岐及び第4接地副分岐は順次エンドツーエンドで繋がり、2つの隣り合う接地副分岐は互いに垂直であり、前記第3接地副分岐に接続されていない前記第2接地副分岐の端部が前記第1境界から離れた前記第1接地副分岐の端部に接続され、前記第2接地副分岐は前記第1接地副分岐に対して垂直であり、前記第3接地副分岐に接続されていない前記第4接地副分岐の端部が前記第1給電分岐に接続され、前記第1接地副分岐と前記第3接地副分岐はそれぞれ前記第1給電分岐の両側に位置する
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項10】
前記第2空き領域は方形の空き領域であり、前記第2アンテナユニットは第2給電分岐と第2接地分岐を含み、前記第2給電分岐は前記第2空き領域の第3境界から前記第2空き領域内へ延在しており、前記第3境界に近い前記第2給電分岐の端部が前記第2コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第1高周波チップに接続され、前記第3境界は前記第1境界に対して垂直であり、
前記第2接地分岐は第5接地副分岐、第6接地副分岐、第7接地副分岐及び第8接地副分岐を含み、前記第5接地副分岐は前記第2給電分岐に平行し、前記第2空き領域の第3境界から前記第2空き領域内へ延在しており、前記第6接地副分岐、第7接地副分岐及び第8接地副分岐は順次エンドツーエンドで繋がり、2つの隣り合う接地副分岐は互いに垂直であり、前記第7接地副分岐に接続されていない前記第6接地副分岐の端部が前記第3境界から離れた第5接地副分岐の端部に接続され、前記第6接地副分岐は前記第5接地副分岐に対して垂直であり、前記第7接地副分岐に接続されていない前記第8接地副分岐の端部が前記第2給電分岐に接続され、前記第5接地副分岐及び前記第7接地副分岐はそれぞれ前記第2給電分岐の両側に位置する
ことを特徴とする請求項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項11】
前記アンテナユニットは第3アンテナユニットと第4アンテナユニットをさらに含み、前記高周波チップは第2高周波チップをさらに含み、
前記第2高周波チップは、前記第1高周波チップの前記第1アンテナユニットから離れた側に位置し、前記第3アンテナユニット及び前記第4アンテナユニットは、前記第2高周波チップの前記第1高周波チップから離れた側に位置し、前記第3アンテナユニットは前記第2高周波チップと前記第4アンテナユニットとの間に位置し、前記第3アンテナユニットと前記第1アンテナユニットは互いに鏡像であり、前記第4アンテナユニットと前記第2アンテナユニットは互いに鏡像であり、前記第3アンテナユニットは第3コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第2高周波チップに接続され、前記第4アンテナユニットは第4コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第2高周波チップに接続される
ことを特徴とする請求項10のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項12】
前記アンテナユニットは第3アンテナユニットと第4アンテナユニットをさらに含み、前記高周波チップは第2高周波チップをさらに含み、
前記第2高周波チップは前記第1高周波チップの前記第1アンテナユニットから離れた側に位置し、前記第3アンテナユニット及び前記第4アンテナユニットは前記第2高周波チップと前記第1高周波チップとの間に位置し、前記第3アンテナユニットと前記第1アンテナユニットは構造が同じであり、前記第4アンテナユニットと前記第2アンテナユニットは構造が同じであり、前記第3アンテナユニットは前記第2高周波チップと前記第4アンテナユニットとの間に位置し、前記第3アンテナユニットは第3コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第2高周波チップに接続され、前記第4アンテナユニットは第4コプレーナ導波路伝送ラインを介して前記第2高周波チップに接続される
ことを特徴とする請求項10のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項13】
前記高周波チップは前記誘電体基板の第1面に設けられる
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項14】
前記高周波チップは前記誘電体基板の第2面に設けられる
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項15】
前記金属共振キャビティの底部から前記アンテナユニットまでの距離が、前記アンテナユニットにより放射される電磁波の波長の1/4である
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリ。
【請求項16】
インタラクティブディスプレイであって、
表示パネルと、前記表示パネルの縁部に設けられる額縁と、請求項1~15のいずれか1項に記載のアンテナアセンブリとを含み、前記アンテナアセンブリは前記インタラクティブディスプレイ内に位置し、前記額縁に接続され、前記アンテナアセンブリの誘電体基板における金属共振キャビティが設けられていない面は前記額縁に向かう
ことを特徴とするインタラクティブディスプレイ。
【請求項17】
前記額縁は下額縁を含み、前記アンテナアセンブリは着脱可能に前記下額縁に接続され、前記アンテナアセンブリの誘電体基板における金属共振キャビティが設けられていない面は前記下額縁の底面に向かっており、前記底面は前記表示パネルに対して垂直である
ことを特徴とする請求項16に記載のインタラクティブディスプレイ。
【請求項18】
前記額縁は下額縁を含み、前記アンテナアセンブリは着脱可能に前記下額縁に接続され、前記アンテナアセンブリの誘電体基板における金属共振キャビティが設けられていない面は前記下額縁の側面に向かっており、前記側面は前記表示パネルに平行する
ことを特徴とする請求項16に記載のインタラクティブディスプレイ。
【請求項19】
前記下額縁の材質が金属であり、前記下額縁の底面には前記アンテナアセンブリに対向する逃がし孔が設けられる
ことを特徴とする請求項17又は18に記載のインタラクティブディスプレイ。
【請求項20】
前記逃がし孔を覆う装飾部材をさらに含む
ことを特徴とする請求項19に記載のインタラクティブディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はアンテナの技術分野に関し、特にアンテナアセンブリ及びインタラクティブディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信技術の発展に伴い、ワイヤレス通信技術はインタラクティブディスプレイに利用されるようになり、インタラクティブディスプレイのワイヤレスデータ伝送機能がアンテナによってサポートされなければならない。
【0003】
インタラクティブディスプレイでは、アンテナによってワイヤレアクセスポイント機能やスクリーン共有装置への接続が実現され、ワイヤレアクセスポイント機能及びスクリーン共有装置の使用者が通常インタラクティブディスプレイの前方に位置し、インタラクティブディスプレイの前方に位置する使用者はインタラクティブディスプレイのワイヤレアクセスポイント機能を利用してネットワークにアクセスし、スクリーン共有装置によって個人用PCにおけるデータをインタラクティブディスプレイに伝送して表示することができる。
【0004】
現在、インタラクティブディスプレイのアンテナは全方向放射であり、前方放射性能が悪く、前方放射性能を向上させるために複雑化するアンテナでは、アンテナ全体の体積が増大してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例の目的は、インタラクティブディスプレイのアンテナは全方向放射であり、前向放射性能が悪く、体積が大きいという問題を解決するために、アンテナアセンブリ及びインタラクティブディスプレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的を達成させるために、本願の実施例は以下の技術案を採用する。
【0007】
第1態様では、
接地面及び前記接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられる第1面を有する誘電体基板と、
間隔を空けて前記誘電体基板の第1面に設けられ、互いに直交して前記空き領域内に配置された第1アンテナユニット及び第2アンテナユニットと、
前記誘電体基板上に設けられ、前記第1アンテナユニット、第2アンテナユニットにそれぞれ接続される高周波チップと、
前記誘電体基板の第2面に設けられる金属共振キャビティであって、前記第2面に垂直な方向において前記金属共振キャビティに対する前記空き領域の投影の少なくとも一部が前記金属共振キャビティの外輪郭内にある金属共振キャビティと、を含む、アンテナアセンブリを提供する。
【0008】
第2態様では、本願の実施例は、表示パネルと、前記表示パネル縁部の額縁と、少なくとも1つの第1態様に記載のアンテナアセンブリとを含み、前記アンテナアセンブリは前記インタラクティブディスプレイ内に位置し、前記額縁に接続され、前記アンテナアセンブリの誘電体基板における金属共振キャビティが設けられていない面は前記額縁に向かっているインタラクティブディスプレイを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本願の実施例のアンテナアセンブリでは、誘電体基板の第1面に接地面及び接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられ、第1アンテナユニットと第2アンテナユニットは間隔を空けて誘電体基板の第1面に設けられ、空き領域内に位置し、高周波チップは誘電体基板上に設けられ、第1アンテナユニット、第2アンテナユニットに接続され、金属共振キャビティは誘電体基板の第2面に設けられ、第2面に垂直な方向において金属共振キャビティに対する空き領域の投影の少なくとも一部が金属共振キャビティの外輪郭内にあり、該アンテナアセンブリがインタラクティブディスプレイに取り付けられたときに、アンテナアセンブリはインタラクティブディスプレイ内に位置し、額縁に接続されてもよく、アンテナアセンブリの誘電体基板金属における共振キャビティが設けられていない第1面は額縁に向かっており、これにより、空き領域内のアンテナユニットが金属共振キャビティ内へ放射する電磁波が金属共振キャビティで反射され、反射された電磁波が第1面へ放射され、このように、アンテナアセンブリは誘電体基板の第1面が設けられた側へ電磁波を放射し、第1面が設けられた側へ放射される電磁波の強度を向上させ、しかも、第1アンテナユニットと第2アンテナユニットは直交して設けられることにより、第1アンテナユニットと第2アンテナユニットが高度に隔離されて互いに干渉することがなく、アンテナアセンブリ全体の放射性能が向上し、また、アンテナユニットが閉鎖的な空き領域内に設けられることにより、アンテナユニット配線が簡素化され、誘電体基板の面積が小さくなり、アンテナアセンブリのさらなる小型化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、図面及び実施例によって本願について詳細に説明する。
図1】本願の実施例のアンテナアセンブリの全体構造概略図である。
図2】本願の実施例のアンテナアセンブリの解体構造概略図である。
図3】本願の実施例におけるアンテナアセンブリの電磁波放射方向の概略図である。
図4】本願の実施例におけるアンテナユニットの構造概略図である。
図5】本願の実施例において金属共振キャビティが追加される前後のアンテナアセンブリの放射ゲインの3D概略図である。
図6】本願の実施例において金属共振キャビティが追加される前後のアンテナアセンブリの放射ゲインの2D概略図である。
図7図4のアンテナアセンブリのリターンロスの概略図である。
図8】本願の別の実施例におけるアンテナユニットの構造概略図である。
図9】本願の更なる実施例におけるアンテナユニットの構造概略図である。
図10】本願の別の実施例のアンテナアセンブリのアンテナユニットのレイアウト概略図である。
図11】本願更なる実施例のアンテナアセンブリのアンテナユニットのレイアウト概略図である。
図12】本願におけるインタラクティブディスプレイの正面構造概略図である。
図13】本願におけるインタラクティブディスプレイの後面構造概略図である。
図14】本願の実施例におけるアンテナアセンブリの取り付け部位の部分分解概略図である。
図15図14のA部の拡大概略図である。
図16図14のA部の下額縁の逃がし孔の概略図である。
図17】アンテナアセンブリ及び下額縁の位置及び構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願が解決しようとする技術的課題、採用される技術案及び奏する技術的効果をより明確にするために、以下、図面を参照して本願の実施例の技術案についてさらに詳細に説明するが、明らかに、説明する実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本願の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る他の全ての実施例は、本願の特許範囲に属する。
【0012】
本願の説明においては、別に明確な規定や限定がない限り、用語「連結」、「接続」、「固定」は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体であってもよく、機械的接続、電気的接続であってもよく、直接連結、中間媒介による間接的な連結、是2つの構成要素の内部連通又は2つの構成要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解できる。
【0013】
本願では、別に明確な規定や限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあるとは、第1特徴と第2特徴とが直接接触すること、第1特徴と第2特徴が直接接触するのではなくこれらの間の別の特徴を介して接触すること、を含む。さらに、第1特徴が第2特徴「の上」、「の上方」及び「よりも上」であるとは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上にあることを意味するか、又は第1特徴の水平方向の高さが第2特徴よりも高いことを意味する。第1特徴が第2特徴「の下」、「の下方」及び「よりも下」であるとは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下にあることを意味するか、又は第1特徴の水平方向の高さが第2特徴よりも小さいことを意味する。
【0014】
図1及び図2に示すように、本願の実施例のアンテナアセンブリは、誘電体基板1と、アンテナユニット2と、高周波チップ4と、金属共振キャビティ3と、を含む。
【0015】
誘電体基板1はアンテナアセンブリのPCB基板であってもよく、アンテナユニット2は電磁波を放射するユニットであってもよく、アンテナユニット2は誘電体基板1の表面に印刷され、特定の形状を有する金属片、例えば誘電体基板1の表面に印刷され、さまざまな形状の銅片であってもよく、アンテナユニット2は第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22を含み、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22は伝送ラインを介して高周波チップ4に電気的に接続されてもよく、例えば誘電体基板1に印刷される伝送ラインを介して第1アンテナユニット21、第2アンテナユニット22のいずれも高周波チップ4に電気的に接続される。
【0016】
金属共振キャビティ3はステンレス鋼、亜鉛めっき鋼板などの金属材料を打ち抜くことによりカバーであってもよく、該金属共振キャビティ3には開口が設けられ、具体的には、金属共振キャビティ3は、1つの底面と底面に接続された側面とを有するカバー構造であってもよく、底面と側面により開口を有するカバーが形成され、該金属共振キャビティの製造しやすさから、好ましくは、矩形金属共振キャビティであってもよい。
【0017】
図2及び図4に示すように、図4においては、B面は誘電体基板1の第1面であり、該第1面Bに接地面11と接地面11内の閉鎖的な空き領域12が設けられてもよく、ここでは、空き領域12は接地面11における一部を除いたエリアであり、この空き領域12は閉鎖的な空き領域であってもよく、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22が間隔を空けて空き領域内に設けられることによって、アンテナユニットの放射効率を向上させ、アンテナユニットを簡素化させることで誘電体基板1に占めるその面積を小さくし、アンテナアセンブリ全体をより小型化することができる。また、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22は直交しており、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22が直交するとは、第1アンテナユニット21が放射する電磁波の位相と第2アンテナユニット22が放射する電磁波の位相との位相差が90°であることを意味し、これにより、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22との隔離度が向上し、アンテナアセンブリの放射性能が向上する。
【0018】
図2においては、A面は誘電体基板1の第2面Aであり、第2面Aに金属共振キャビティ3が設けられ、第2面Aに垂直な方向において金属共振キャビティ3に対する空き領域12の投影の少なくとも一部が金属共振キャビティ3の外輪郭内にあり、なお、誘電体基板1の第1面Bと第2面Aは誘電体基板1における電気部品を配置するための2つの面、即ち誘電体基板1の本体の異なる側にある2つの面である。
【0019】
図3に示すように、本願の実施例では、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22は電磁波を全方向に放射することができ、アンテナアセンブリに対しては、誘電体基板1における第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が設けられた側(図3のF側)で電磁波を放射する(図3においては、F側の複数の矢印方向が放射方向である)ことが要求される。図3に示すように、金属共振キャビティ3は誘電体基板1における第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22と反対の面に設けられてもよく、金属共振キャビティ3に対する空き領域12の投影の少なくとも一部が金属共振キャビティ3の外輪郭内にあることにより、空き領域12内に設けられる第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が金属共振キャビティ3の一方側へ放射する少なくとも一部の電磁波が金属共振キャビティ3の内側壁で反射され、反射された電磁波は誘電体基板1における第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が設けられた側(図3のF側)へ放射され、一方では、アンテナアセンブリは、全体としてF側のみで電磁波を放射し、アンテナアセンブリの放射する電磁波の方向性が優れ、他方では、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が金属共振キャビティ3へ放射する電磁波は反射されてからF側へ放射する電磁波に重畳し、これにより、F側へ放射される電磁波の強度が向上し、さらに、金属共振キャビティ3は外部電磁波のアンテナユニット2への電磁干渉を回避し、アンテナアセンブリの電磁干渉防止性能を向上させることもできる。
【0020】
1つの好ましい実施例では、金属共振キャビティ3に対する空き領域12の投影が金属共振キャビティ3の外輪郭内にあり、これにより、空き領域12内に設けられる第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が金属共振キャビティ3の一方側へ放射する電磁波は全て金属共振キャビティ3の内側壁で反射され、F側へ放射する電磁波の強度が向上する。
【0021】
図5はアンテナの放射ゲインの3D概略図であり、図5の(a)は金属共振キャビティ3が追加されたアンテナの放射ゲインの3D概略図であり、図5の(b)は金属共振キャビティ3が追加される前のアンテナの放射ゲインの3D概略図であり、図5の(a)及び(b)から明らかなように、図5の(a)に示すように金属共振キャビティ3が追加されたアンテナの放射ゲインが上方のエリアに集中し、上方エリアをインタラクティブディスプレイの前方とすることにより、アンテナアセンブリの前向放射能力が向上し、図5の(b)に示すように金属共振キャビティ3が追加されていないアンテナの放射ゲインは上部エリアと下部エリアに均一に分布している。
【0022】
図6はアンテナの放射ゲインの2D概略図であり、図6の(a)は金属共振キャビティ3が追加されたアンテナの放射ゲインの2D概略図であり、図6の(b)は金属共振キャビティ3が追加される前のアンテナの放射ゲインの2D概略図であり、図6の(a)及び(b)から明らかなように、図6の(a)に示すように金属共振キャビティ3が追加されたアンテナの放射ゲインは3.1735dBであり、図6の(b)に示すように金属共振キャビティ3が追加されていないアンテナの放射ゲインは2.3983dBであり、即ち、金属共振キャビティ3が追加されることにより、放射ゲインは明らかに増える。
【0023】
本願の実施例のアンテナアセンブリでは、誘電体基板の第1面に接地面と接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられ、第1アンテナユニット及び第2アンテナユニットは間隔を空けて誘電体基板の第1面に設けられ、空き領域内に位置し、高周波チップは誘電体基板に設けられ、第1アンテナユニット、第2アンテナユニットに接続され、金属共振キャビティは誘電体基板の第2面に設けられ、第2面に垂直な方向において前記金属共振キャビティに対する空き領域の投影の少なくとも一部が前記金属共振キャビティの外輪郭内にあり、該アンテナアセンブリがインタラクティブディスプレイに取り付けられたときに、アンテナアセンブリはインタラクティブディスプレイ内に位置し、額縁に接続されてもよく、アンテナアセンブリの誘電体基板における金属共振キャビティが設けられていない第1面は額縁に向かっており、これにより、アンテナユニットが金属共振キャビティ内へ放射する電磁波が金属共振キャビティで反射され、反射された電磁波が第1面へ放射され、このように、アンテナアセンブリは誘電体基板の第1面が設けられた側へ電磁波を放射し、第1面が設けられた側へ放射される電磁波の強度を向上させ、しかも、第1アンテナユニットと第2アンテナユニットは直交して設けられることにより、第1アンテナユニットと第2アンテナユニットが高度に隔離されて互いに干渉することがなく、アンテナアセンブリ全体の放射性能が向上し、また、アンテナユニットが閉鎖的な空き領域内に設けられることによって、アンテナユニット配線が簡素化され、誘電体基板の面積が小さくなり、アンテナアセンブリのさらなる小型化が図られる。
【0024】
本願の好適な実施例では、高周波チップ4は誘電体基板1の第2面Aに設けられ、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22は誘電体基板1の第1面Bに設けられ、高周波チップ4とアンテナユニット2が誘電体基板1の2つの異なる面に位置するため、高周波チップ4は金属ビア及び伝送ラインを介して第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22に接続されてもよく、このように、誘電体基板1の両面の空間を活用して高周波チップ4、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22を配置することが可能になり、誘電体基板1の面積が小さくなり、これは、インタラクティブディスプレイ全体の空間が限られ、高周波チップ4、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が誘電体基板1の同一面に配置できない場合に適用できる。また、高周波チップ4及び金属共振キャビティ3の両方が第2面Aに設けられるため、生産する際には高周波チップ4と金属共振キャビティ3がSMTプロセスによって誘電体基板1の第2面Aに同時に設けられてもよく、これにより、工程を追加する必要がなくなり、製造コストが低下する。
【0025】
なお、高周波チップ4は誘電体基板1の第1面Bに設けられ、即ち、高周波チップ4は、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22とは誘電体基板1の同一面に設けられるようにしてもよく、高周波チップ4のピンが伝送ラインに直接接続されてもよく、誘電体基板1に金属ビアを設けることが必要ではなく、誘電体基板1の製造コストが低下し、また、これは、インタラクティブディスプレイ全体の空間が限られることから、高周波チップ4、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が誘電体基板1の同一面に設けられる場合に適用できる。実際の適用では、高周波チップ4、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22は、当業者によって実際のニーズに応じて同一表又は異なる面に設けられてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0026】
本願の別の実施例では、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22はコプレーナ導波路伝送ラインを介して高周波チップ4に電気的に接続され、該コプレーナ導波路伝送ラインにはインピーダンス整合回路、例えば「π」形整合回路がさらに設けられてもよい。インピーダンス整合回路が設けられることによって、アンテナアセンブリの周波数オフセットが発生した場合に周波数を補正するに加えて、アンテナアセンブリをアクティブデバイスと整合させ、アンテナアセンブリ全体の放射性能を向上させることができる。
【0027】
実際の適用では、金属共振キャビティ3は溶接、係合や螺合などで誘電体基板1の第2面Aに設けられてもよく、任意選択的に、金属共振キャビティ3の電磁遮蔽性能を向上させるために、金属共振キャビティ3の誘電体基板1に対する接触面に導電布が設けられてもよい。
【0028】
1つの好ましい実施例では、金属共振キャビティ3の底部からアンテナユニット2までの距離が、アンテナユニット2により放射される電磁波の波長の1/4であり、図3に示すように、L=λ/4であり、ここで、Lは金属共振キャビティ3の底部からアンテナユニット2までの距離、λは電磁波の波長であり、金属共振キャビティ3の底部からアンテナユニット2までの距離をアンテナユニット2により放射される電磁波の波長の1/4にすることにより、アンテナユニット2が金属共振キャビティ3の底部へ放射する電磁波がアンテナユニット2に反射されるときに、反射された電磁波がアンテナユニット2により放射される電磁波とは同じ位相であり、電磁波の同相重畳により電磁波の信号強度が向上し、アンテナアセンブリ全体の前向放射性能が向上する。
【0029】
図4に示すように、本願の好適な実施例では、高周波チップ4は第1高周波チップ41を含み、空き領域12内に隔離接地面13が設けられ、隔離接地面13は空き領域12を閉鎖的な第1空き領域121と閉鎖的な第2空き領域122に分割し、第1アンテナユニット21は第1空き領域121内に設けられ、第2アンテナユニット22は第2空き領域122内に設けられ、具体的には、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22は第1高周波チップ41の同じ側に位置し、第1アンテナユニット21は第2アンテナユニット22と第1高周波チップ41との間に位置し、第1アンテナユニット21は第1コプレーナ導波路伝送ライン14を介して第1高周波チップ41に接続され、第2アンテナユニット22は第2コプレーナ導波路伝送ライン15を介して第1高周波チップ41に接続される。
【0030】
本願の実施例のアンテナユニット2が第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22を含む場合、隔離接地面13によって空き領域12が閉鎖的な第1空き領域121と閉鎖的な第2空き領域122に分けられることにより、第1空き領域121に位置する第1アンテナユニット21と第2空き領域122に位置する第2アンテナユニット22が隔離され、このように、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22の隔離度が向上し、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22の相互干渉が回避され、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22の干渉防止能力が高まり、アンテナアセンブリの放射性能が向上する。
【0031】
なお、第1高周波チップ41、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が誘電体基板1の同一面に設けられる場合、第1高周波チップ41はコプレーナ導波路伝送ライン(14,15)を介して第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22に直接接続されてもよく、第1高周波チップ41、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22が誘電体基板1の異なる面に設けられる場合、コプレーナ導波路伝送ライン(14,15)は第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22に接続された後、金属ビアを介して他方の面の第1高周波チップ41に接続され、ここでは、コプレーナ導波路伝送ライン(14,15)の誘電体基板1での配線が実際の状況に応じて決定されてもよく、本願の実施例はコプレーナ導波路伝送ライン(14、15)の配線を制限しない。
【0032】
1つの好適な実施例では、隔離接地面13は空き領域12を閉鎖的な第1空き領域121と閉鎖的な第2空き領域122に分割し、第1アンテナユニット21は第1空き領域121内に設けられ、第2アンテナユニット22は第2空き領域122内に設けられる場合、金属共振キャビティ3に対する第1空き領域121又は第2空き領域122の投影が金属共振キャビティ3の外輪郭内にあり、これにより、第1アンテナユニット21又は第2アンテナユニット22が金属共振キャビティ3の一方側へ放射する電磁波が、金属共振キャビティ3の内側壁で反射され、このように、F側へ放射する電磁波の強度が向上する。
【0033】
当業者が本願の実施例のアンテナアセンブリをより明確に理解できるために、以下、図4を参照して本願の実施例のアンテナアセンブリについて説明する。
【0034】
図4に示すように、接地面11の第1空き領域121は閉鎖的な方形の空き領域であり、第1アンテナユニット21は第1給電分岐211と第1接地分岐212を含み、第1給電分岐211は第1空き領域121の第1境界1211から第1空き領域121内へ延在しており、第1境界1211に近い第1給電分岐211の端部が第1コプレーナ導波路伝送ライン14を介して第1高周波チップ41に接続され、第1接地分岐212は第1空き領域121の第2境界1212から第1空き領域121内へ延在しており、第1境界1211と第2境界1212は第1空き領域121の2つの隣り合う境界であり、第1給電分岐211と第1接地分岐212は直交して設けられ、共通端点を持たず、第1給電分岐211は第1境界1211に対して垂直であり、直交して設けられるとは、第1給電分岐211と第1接地分岐212が垂直であることを意味してもよい。
【0035】
第2空き領域122は方形の空き領域であり、第2アンテナユニット22は第2給電分岐221と第2接地分岐222を含み、第2給電分岐221は第2空き領域122の第3境界1221から第2空き領域122内へ延在しており、第3境界1221に近い第2給電分岐221の端部が第2コプレーナ導波路伝送ライン15を介して第1高周波チップ41に接続され、第2接地分岐222は第2空き領域122の第4境界1222から第2空き領域122内へ延在しており、第3境界1221と第4境界1222は第2空き領域122の2つの隣り合う境界であり、第2給電分岐221と第2接地分岐222は直交して設けられ、共通端点を持たす、第2給電分岐221と第3境界1221は垂直である。
【0036】
なお、第1境界1211と第3境界1221は、直交しても、平行してもよく、第1境界1211と第3境界1221が直交する場合、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22の放射方向が直交し、第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22が互いに干渉しなくなり、隔離度が高くなる。
【0037】
図4に示す2つのアンテナユニットでは、第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22はいずれも給電用の給電分岐と接地用の接地分岐を含み、また、2本の分岐が直交して配置され、給電分岐は単極アンテナの形態であり、アンテナ放射原理によれば、給電分岐の長さが放射周波数の波長の約1/4であり、給電分岐のトップ電場の強度が最も高いことが分かる。本願の実施例では、給電分岐の直交側に接地分岐が導入されることで、接地分岐が給電分岐に結合され、放射周波数が変わることが可能になり、このようにして、接地分岐の位置及び長さを調整することにより、結合効果を利用して給電分岐の電流経路の長さを効果的に短縮し、給電分岐の寸法を小さくすることができ、図4に示す給電分岐の寸法は放射周波数の波長の約1/8であり、これにより、アンテナユニットの寸法が大幅に減少し、アンテナユニットに必要な空き領域がより小さくなり、アンテナアセンブリの寸法も小さくされてもよく、また、アンテナユニットは2つの分岐を含むので、構造がシンプルである。
【0038】
図7図4のアンテナアセンブリのリターンロスの概略図を示しており、図7から分かるように、図4においては、2つのアンテナユニットのリターンロスのいずれも-10dB未満のインピーダンス帯域幅では5.15~5.85GHzを満たす。
【0039】
なお、図4を参照して第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22の構造について例示的に説明したが、実際の適用では、当業者は任意の構造の第1アンテナユニット21及び第2アンテナユニット22を設けてもよく、以下、図8及び図9を参照して本願の別の2種類の例示的なアンテナユニットを説明する。
【0040】
図8に示すように、1つの好適な実施例では、第1空き領域121は方形の空き領域であり、第1アンテナユニット21には、平行に配置された第1給電分岐211、第1接地分岐212及び第3接地分岐213が含まれ、第1給電分岐211、第1接地分岐212及び第3接地分岐213のいずれも第1空き領域121の第1境界1211から第1空き領域121内へ延在しており、第1境界1211に近い第1給電分岐211の端部が第1コプレーナ導波路伝送ライン14を介して第1高周波チップ41に接続され、第1接地分岐212及び第3接地分岐213は第1給電分岐211の両側に位置し、第1給電分岐211は第1境界1211に対して垂直である。
【0041】
図8に示すように、第2空き領域122は方形の空き領域であり、第2アンテナユニット22には、平行に配置された第2給電分岐221、第2接地分岐222及び第4接地分岐223が含まれ、第2給電分岐221、第2接地分岐222及び第4接地分岐223のいずれも第2空き領域122の第3境界1221から第2空き領域122内へ延在しており、第3境界1221に近い第2給電分岐221の端部が第2コプレーナ導波路伝送ライン15を介して第1高周波チップ41に接続され、第2接地分岐222及び第4接地分岐223は第2給電分岐221の両側に位置し、第2給電分岐221は第3境界1221に対して垂直であり、なお、第1境界1211と第3境界1221は直交しても、平行してもよい。
【0042】
図9に示すように、第1空き領域121は方形の空き領域であり、第1アンテナユニット21は第1給電分岐211と第1接地分岐212を含み、第1給電分岐211は第1空き領域121の第1境界1211から第1空き領域121内へ延在しており、第1境界1211に近い第1給電分岐211の端部が第1コプレーナ導波路伝送ライン14を介して第1高周波チップ41に接続される。
【0043】
第1接地分岐212は第1接地副分岐2121、第2接地副分岐2122、第3接地副分岐2123及び第4接地副分岐2124を含み、第1接地副分岐2121は第1給電分岐211に平行し、第1空き領域121の第1境界1211から第1空き領域121内へ延在しており、第2接地副分岐2122、第3接地副分岐2123及び第4接地副分岐2124は順次エンドツーエンドで繋がり、2つの隣り合う接地副分岐は互いに垂直であり、第3接地副分岐2123に接続されていない第2接地副分岐2122の端部が第1境界1211から離れた第1接地副分岐2121の端部に接続され、第2接地副分岐2122は第1接地副分岐2121に対して垂直であり、第3接地副分岐2123に接続されていない第4接地副分岐2124の端部が第1給電分岐211に接続され、第1接地副分岐2121及び第3接地副分岐2123はそれぞれ第1給電分岐211の両側に位置する。
【0044】
図9に示すように、第2空き領域122は方形の空き領域であり、第2アンテナユニット22は第2給電分岐221と第2接地分岐222を含み、第2給電分岐221は第2空き領域122の第3境界1221から第2空き領域122内へ延在しており、第3境界1221に近い第2給電分岐221の端部が第2コプレーナ導波路伝送ライン15を介して第1高周波チップ41に接続される。
【0045】
第2接地分岐222は第5接地副分岐2221、第6接地副分岐2222、第7接地副分岐2223及び第8接地副分岐2224を含み、第5接地副分岐2221は第2給電分岐221に平行し、第2空き領域122の第3境界1221から第2空き領域122内へ延在しており、第6接地副分岐2222、第7接地副分岐2223及び第8接地副分岐2224は順次エンドツーエンドで繋がり、2つの隣り合う接地副分岐は互いに対して垂直であり、第7接地副分岐2223に接続されていない第6接地副分岐2222の端部が第3境界1221から離れた第5接地副分岐2221の端部に接続され、第6接地副分岐2222は第5接地副分岐2221に対して垂直であり、第7接地副分岐2223に接続されていない第8接地副分岐2224の端部が第2給電分岐221に接続され、第5接地副分岐2221及び第7接地副分岐2223はそれぞれ第2給電分岐221の両側に位置し、なお、第1境界1211と第3境界1221は直交しても、平行してもよい。
【0046】
以上、アンテナユニット2が2つのアンテナユニットを含み、伝送ラインがコプレーナ導波路伝送ラインである場合を例としてアンテナユニット2の構造、伝送ラインの構造及び配線を説明したが、実際の適用では、当業者は実際のニーズに応じてアンテナユニット2の数、別の構造のアンテナユニット及びレイアウトの別の伝送ラインを設計してもよく、本願の実施例はアンテナユニットの数や構造について制限せず、伝送ラインの構造や配線の方式についても制限しない。
【0047】
図10は本願の別の例示的なアンテナアセンブリの概略図を示しており、本願の実施例のアンテナアセンブリは、図4図8又は図9に示す第1アンテナユニット21、第2アンテナユニット22及び第1高周波チップ41に加えて、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24を含み、高周波チップ4は第2高周波チップ42をさらに含み、コプレーナ導波路伝送ラインは第3コプレーナ導波路伝送ライン16と第4コプレーナ導波路伝送ライン17をさらに含み、ここでは、第2高周波チップ42は第1高周波チップ41の第1アンテナユニット21から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24は第2高周波チップ42の第1高周波チップ41から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23は第2高周波チップ42と第4アンテナユニット24との間に位置し、第3アンテナユニット23と第1アンテナユニット21は互いに鏡像であり、第4アンテナユニット24と第2アンテナユニット22は互いに鏡像であり、第3アンテナユニット23は第3コプレーナ導波路伝送ライン16を介して第2高周波チップ42に接続され、第4アンテナユニット24は第4コプレーナ導波路伝送ライン17を介して第2高周波チップ42に接続され、ここで、互いに鏡像であるとは、第3アンテナユニット23と第1アンテナユニット21が構造上互いに鏡像であり、第4アンテナユニット24と第2アンテナユニット22が構造上互いに鏡像であることを指してもよい。なお、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24の構造は別の構造としてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0048】
本願の実施例のアンテナアセンブリは第1アンテナユニット21、第2アンテナユニット22、第3アンテナユニット23、第4アンテナユニット24、第1高周波チップ41及び第2高周波チップ42を含み、第2高周波チップ42は第1高周波チップ41の第1アンテナユニット21から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24は第2高周波チップ42の第1高周波チップ41から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23は第2高周波チップ42と第4アンテナユニット24との間に位置する。アンテナアセンブリは第1アンテナ群(第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22)と第2アンテナユニット群(第3アンテナユニット23と第4アンテナユニット24)を含み、2群のアンテナによって異なる通信機能を実現することができ、一例として、第1アンテナ群はWiFi通信機能、第2アンテナユニット群はワイヤレスAP機能(Access Point、ワイヤレアクセスポイント)を実現し、また、第1アンテナ群(第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22)と第2アンテナユニット群(第3アンテナユニット23と第4アンテナユニット24)との中間に2つの高周波チップ(第1高周波チップ41と第2高周波チップ42)があり、2群のアンテナの間隔が大きく、2群のアンテナの隔離度が高く、アンテナアセンブリ全体の面積が小さい。
【0049】
図11は本願の実施例の別のアンテナアセンブリの概略図を示しており、本願の実施例のアンテナアセンブリは、図4図8又は図9に示す第1アンテナユニット21、第2アンテナユニット22及び第1高周波チップ41に加えて、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24を含み、高周波チップ4は第2高周波チップ42をさらに含み、コプレーナ導波路伝送ラインは第3コプレーナ導波路伝送ライン16と第4コプレーナ導波路伝送ライン17をさらに含み、ここでは、第2高周波チップ42は第1高周波チップ41の第1アンテナユニット21から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24は第2高周波チップ42と第1高周波チップ41との間に位置し、第3アンテナユニット23と第1アンテナユニット21は構造が同じであり、第4アンテナユニット24と第2アンテナユニット22は構造が同じであり、第3アンテナユニット23は第2高周波チップ42と第4アンテナユニット24との間に位置し、第3アンテナユニット23は第3コプレーナ導波路伝送ライン16を介して第2高周波チップ42に接続され、第4アンテナユニット24は第4コプレーナ導波路伝送ライン17を介して第2高周波チップ42に接続される。なお、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24の構造は他の構造としてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0050】
本願の実施例のアンテナアセンブリは第1アンテナユニット21、第2アンテナユニット22、第3アンテナユニット23、第4アンテナユニット24、第1高周波チップ41及び第2高周波チップ42を含み、第2高周波チップ42は第1高周波チップ41の第1アンテナユニット21から離れた側に位置し、第3アンテナユニット23及び第4アンテナユニット24は第2高周波チップ42と第1高周波チップ41との間に位置する。アンテナアセンブリは第1アンテナ群(第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22)と第2アンテナユニット群(第3アンテナユニット23と第4アンテナユニット24)を含み、2群のアンテナによって異なる通信機能を実現することができ、一例として、第1アンテナ群はWiFi通信機能を実現し、第2アンテナユニット群はワイヤレスAP機能(Access Point、ワイヤレアクセスポイント)を実現し、また、第1アンテナ群(第1アンテナユニット21と第2アンテナユニット22)と第2アンテナユニット群(第3アンテナユニット23と第4アンテナユニット24)との間隔を増大することにより2群のアンテナの隔離度が向上し、誘電体基板の面積が増大し、これは、アンテナアセンブリの取り付け空間が限られない場合に適用できる。
【0051】
図12図14に示すように、本願の実施例はインタラクティブディスプレイ100を提供し、該インタラクティブディスプレイ100は表示パネル101と、表示パネル101の縁部に設けられる額縁102と、本願の例による少なくとも1つのアンテナアセンブリ103とを含み、アンテナアセンブリ103はインタラクティブディスプレイ100内に位置し、額縁102に接続され、ここでは、アンテナアセンブリ103の誘電体基板金属における共振キャビティが設けられていない面は額縁102に向かっており、即ち、アンテナアセンブリ103はインタラクティブディスプレイ100の外部へ電磁波を放射する。
【0052】
具体的には、表示パネル101はLCD、LED、OLEDなどの表示パネルにおける1つであってもよく、額縁102は表示パネル101の縁部を取り囲むフレームであってもよく、額縁102は表示パネル101に垂直な方向において一定の厚さを有し、これにより、アンテナアセンブリ103の額縁102への装着が可能になり、1つの好適な実施例では、アンテナアセンブリ103の数は1つ又は2つ以上であってもよい。
【0053】
本願の実施例のインタラクティブディスプレイでは、誘電体基板の第1面に接地面と接地面内の閉鎖的な空き領域が設けられ、アンテナユニットは誘電体基板の第1面に設けられ、空き領域内に位置し、高周波チップは誘電体基板に設けられ、アンテナユニットに接続され、金属共振キャビティは誘電体基板の第2面に設けられ、第1面に対する金属共振キャビティの投影がアンテナユニットを覆い、該アンテナアセンブリがインタラクティブディスプレイに取り付けられたときに、アンテナアセンブリはインタラクティブディスプレイ内に位置し、額縁に接続されてもよく、アンテナアセンブリの誘電体基板金属における共振キャビティが設けられていない第1面は額縁に向かっており、これにより、アンテナユニットが金属共振キャビティ内へ放射する電磁波が金属共振キャビティで反射され、反射された電磁波が第1面へ放射され、このように、アンテナアセンブリは誘電体基板の第1面が設けられた側へ電磁波を放射し、第1面が設けられた側へ放射される電磁波の強度を向上させ、しかも、アンテナユニットが閉鎖的な空き領域内に設けられることによって、アンテナユニット配線が簡素化され、誘電体基板の面積が小さくなり、アンテナアセンブリの更なる小型化、インタラクティブディスプレイのさらなる狭額縁化が図られる。
【0054】
さらに、アンテナアセンブリでは、アンテナユニットの数が1つ又は2以上であってもよく、アンテナユニット及び高周波チップは誘電体基板の同一面又は異なる面に設けられてもよく、インタラクティブディスプレイはアンテナアセンブリの取り付け空間、放射性能や放射方向に応じてアンテナアセンブリを選択してもよい。
【0055】
図14図16に示すように、1つの好適な実施例では、インタラクティブディスプレイ100の額縁102は下額縁1021を含み、アンテナアセンブリ103は着脱可能に下額縁1021に接続され、アンテナアセンブリ103の誘電体基板1における金属共振キャビティ3が設けられていない面は下額縁1021の底面10212に向かっており、該底面10212は表示パネル101に略垂直であり、一例として、図17に示すように、インタラクティブディスプレイ100が水平面に置かれた場合、下額縁1021の底面10212は水平面と略平行する面であってもよい。具体的には、下額縁1021の材質が金属であってもよく、該下額縁1021の底面10212にはアンテナアセンブリ103に対向する逃がし孔10211が設けられてもよく、このようにすれば、アンテナアセンブリ103が下額縁1021に取り付けられると、アンテナアセンブリ103の誘電体基板1における金属共振キャビティ3が設けられていない面は該逃がし孔10211に対向し、アンテナアセンブリ103のアンテナユニットはこの逃がし孔10211を介してインタラクティブディスプレイ100の外部へ電磁波を放射することができる。アンテナアセンブリ103の誘電体基板1における金属共振キャビティ3が設けられてない面が下額縁1021の底面10212に向かうように設けられることにより、下額縁1021の使用者に向かっている面に逃がし孔が設けられなくてもよく、インタラクティブディスプレイへ良好な外観性を付与する。
【0056】
図17に示すように、別の例では、アンテナアセンブリ103の誘電体基板1における金属共振キャビティ3が設けられていない面は下額縁1021の側面10213に向かっており、ここでは、該側面10213は表示パネル101に平行し、具体的には、インタラクティブディスプレイ100が水平面に置かれたときに、下額縁1021の側面10213は水平面に略垂直する面であってもよく、例えば、下額縁1021の側面10213は電子インタラクティブディスプレイの前方に向かっている面であってもよく、このように、アンテナアセンブリ103は電子インタラクティブディスプレイの前方へ電磁波を直接放射する。
【0057】
なお、アンテナアセンブリ103はインタラクティブディスプレイ100の他の額縁に取り付けられてもよく、一例として、左額縁又は右額縁に取り付けられてもよく、アンテナアセンブリ103の誘電体基板1における金属共振キャビティ3が設けられていない面は表示パネル101の正面と同方向であってもよく、本願の実施例はアンテナアセンブリ103の取り付け位置や向きのいずれについても制限しない。
【0058】
本願の実施例では、アンテナアセンブリはインタラクティブディスプレイの下額縁に位置し、アンテナアセンブリの誘電体基板1における金属共振キャビティが設けられていない面は下額縁の底面に向かっており、下額縁の取り付け空間が十分であり、アンテナアセンブリを取り付けるのに有利である一方、インタラクティブディスプレイの下額縁が使用者により近く、アンテナアセンブリが下額縁に配置されると放射面積が大きく、インタラクティブディスプレイのワイヤレスネットワークの性能が向上する。
【0059】
好ましくは、インタラクティブディスプレイ100は装飾部材104をさらに含み、該装飾部材104は逃がし孔10211を覆い、これにより、逃がし孔10211がアンテナアセンブリ103の誘電体基板1を直接露出させることを回避し、インタラクティブディスプレイ100へ良好な外観性を付与する。
【0060】
本明細書の説明においては、「一実施例」、「例」などの用語を参照する説明は該実施例又は例を参照して説明される特定の特徴、構造、材料や特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意図している。本明細書では、上記の用語に対する例示的な表現は必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。
【0061】
なお、本明細書は実施形態について説明したが、実施形態は全て1つの独立した技術案を含むわけではなく、明細書のこのような表現は明瞭さのために過ぎず、当業者は明細書を全体としてみなすべきであり、各実施例の技術案も適切に組み合わせられて、当業者が理解しうる他の実施形態となってもよい。
【0062】
以上、特定実施例を参照して本願の技術原理を説明した。これらの説明は本願の原理を解釈するために過ぎず、本願の特許範囲に対する制限をいかなる方式で解釈すべきではない。このような解釈に基づいて当業者が創造的な努力を必要とせずに本願の他の具体的な実施形態を想到することができ、これらの形態は全て本願の特許範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0063】
1、誘電体基板
11、接地面
12、空き領域
121、第1空き領域
1211、第1境界
1212、第2境界
122、第2空き領域
1221、第3境界
1222、第4境界
13、隔離接地面
14、第1コプレーナ導波路伝送ライン
15、第2コプレーナ導波路伝送ライン
16、第3コプレーナ導波路伝送ライン
17、第4コプレーナ導波路伝送ライン
2、アンテナユニット
21、第1アンテナユニット
211、第1給電分岐
212、第1接地分岐
2121、第1接地副分岐
2122、第2接地副分岐
2123、第3接地副分岐
2124、第4接地副分岐
213、第3接地分岐
22、第2アンテナユニット
221、第2給電分岐
222、第2接地分岐
2221、第5接地副分岐
2222、第6接地副分岐
2223、第7接地副分岐
2224、第8接地副分岐
223、第4接地分岐
23、第3アンテナユニット
24、第4アンテナユニット
3、金属共振キャビティ
4、高周波チップ
41、第1高周波チップ
42、第2高周波チップ
100、インタラクティブディスプレイ
101、表示パネル
102、額縁
1021、下額縁
10211、逃がし孔
10212、底面
10213、側面
103、アンテナアセンブリ
104、装飾部材
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図16
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