(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】運搬船
(51)【国際特許分類】
B63B 21/56 20060101AFI20241008BHJP
B63B 35/70 20060101ALI20241008BHJP
B63B 35/00 20200101ALI20241008BHJP
B63B 59/02 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B63B21/56 E
B63B21/56 B
B63B35/70
B63B35/00 B
B63B59/02 G
(21)【出願番号】P 2020020091
(22)【出願日】2020-02-07
【審査請求日】2023-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】507388764
【氏名又は名称】オーエスシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 繁光
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-031689(JP,A)
【文献】特許第3013334(JP,B2)
【文献】特開2002-308094(JP,A)
【文献】特開昭59-100082(JP,A)
【文献】実開平07-013694(JP,U)
【文献】実開昭50-002091(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 21/56
B63B 35/70
B63B 35/00
B63B 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダロッドの先端に緩衝体が配された突張装置を左右舷縁部に備えるプッシャー船と、同プッシャー船が嵌まるリセス部を船尾に設けたバージ船とを有し、両船一体の状態にて前記緩衝体を前記リセス部の内壁に圧接させて両船間の遊びに由来する前記プッシャー船の前記リセス部内での舷方向への移動を規制しつつ航行可能に構成した運搬船において、
前記プッシャー船は前記バージ船のリセス部内壁に設けた位置決め溝に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船を誘導する突起部を備えると共に、前記突張装置
は同プッシャー船の上甲板の左右舷縁部に備えられておりシリンダロッドを水平よりも下向きの角度を持って進展可能とする一方、
前記バージ船は
、前記リセス部内壁のうち前記位置決め溝より上方で、かつ前記プッシャー船の上甲板よりも上方に形成された前記緩衝体が圧接する
斜壁部を上方に拡開する角度にて形成したことを特徴とする運搬船。
【請求項2】
前記シリンダロッドの角度は、前記緩衝体が圧接するリセス部内壁の角度と略同じ角度としたことを特徴とする請求項1に記載の運搬船。
【請求項3】
前記バージ船に設けた係止フックを前記プッシャー船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するバージフック型連結器と、前記プッシャー船に設けた係止フックを前記バージ船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するプッシャーフック型連結器とを有し、前記プッシャー船の船首部と同船首部が対向する前記リセス部の縁部の甲板上とに跨設した連結機構を備え、
同連結機構は、前記バージフック型連結器のフックに前記プッシャーフック型連結器の係止バーを設けて両連結器を一体的に構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運搬船。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プッシャーバージ型の運搬船に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バージ船の船尾に設けた凹部形状(湾状)のリセス部にプッシャー船を嵌入させて連結し、プッシャー船の推進力によりバージ船と一体で航行可能とした運搬船が知られている。
【0003】
このような運搬船では、プッシャー船の船首から両舷側にかけての先狭後広の形状と、これと略同形状のバージ船のリセス部とにより、プッシャー船がリセス部の間口近傍にいるときは両舷側に広い間隙が存在するが、リセス部奥部に進むに従い左右間隙は徐々に狭隘となるため、適切な結合位置への左右方向についての誘導がなされる。
【0004】
また、リセス部の左右両壁面に位置決め溝が設けられ、プッシャー船の両舷側に設けた突起をこの位置決め溝に挿入し摺接させながらリセス部奥部へ進行することで、適切な結合位置への上下方向についての誘導がなされるようにしたプッシャーバージも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
このような運搬船によれば、リセス部内において左右方向及び上下方向の適切な結合位置にプッシャー船を誘導することができ、連結作業をより容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、バージ船のリセス部を構成する左右の壁(以下、リセス部内壁ともいう。)と同リセス部に嵌入したプッシャー船の左右両舷との間には、例えば数センチから数十センチ程度の隙間(以下、舷側遊びという。)が設けられている。
【0008】
従って、運搬船の航行中はこの舷側遊びに由来してプッシャー船がリセス部内部にて左右方向へガタつくおそれがあるが、プッシャー船の左右舷縁部には突張装置が設けられており、同突張装置のシリンダロッドの先端に設けた緩衝体を水平方向へ進出させリセス部内壁に圧接させて突っ張ることでプッシャー船のリセス部内での舷方向への移動を規制し、航行中のガタつきを防止している。
【0009】
ところが、このような遊びは、前述したリセス部の左右両壁面に位置決め溝とプッシャー船の両舷側に設けた突起との間にも設けられていて、同様に上下方向へのガタつきが生じる。
【0010】
しかしながら、このガタつき対してはこれまで何ら手当されていないのが現状であった。
【0011】
またこの上下方向のガタつきは、突張装置によって緩衝体をリセス部内壁に圧接させていたとしても、船体の揺動に伴って緩衝体がリセス部内壁に対してずれ動くため解消されない。
【0012】
また例えば、突張装置の緩衝体が遊びなく嵌まり込む凹部をリセス部の内壁に設け、同凹部に緩衝体を嵌め込むことで上下方向のガタつき問題は解消されるようにも思えるが、実際には、両船の連結作業時に波やうねりがある中で、そのような凹部に正確に緩衝体を嵌め込むことは困難である。
【0013】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、舷側遊びに由来するプッシャー船のリセス部内での左右方向のガタつきを抑制できるのは勿論のこと、更に上下動も抑制可能な運搬船を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る運搬船では、(1)シリンダロッドの先端に緩衝体が配された突張装置を左右舷縁部に備えるプッシャー船と、同プッシャー船が嵌まるリセス部を船尾に設けたバージ船とを有し、両船一体の状態にて前記緩衝体を前記リセス部の内壁に圧接させて両船間の遊びに由来する前記プッシャー船の前記リセス部内での舷方向への移動を規制しつつ航行可能に構成した運搬船において、前記プッシャー船は前記バージ船のリセス部内壁に設けた位置決め溝に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船を誘導する突起部を備えると共に、前記突張装置は同プッシャー船の上甲板の左右舷縁部に備えられておりシリンダロッドを水平よりも下向きの角度を持って進展可能とする一方、前記バージ船は、前記リセス部内壁のうち前記位置決め溝より上方で、かつ前記プッシャー船の上甲板よりも上方に形成された前記緩衝体が圧接する斜壁部を上方に拡開する角度にて形成した。
【0015】
また本発明に係る運搬船では、以下の点にも特徴を有する。
(2)前記シリンダロッドの角度は、前記緩衝体が圧接するリセス部内壁の角度と略同じ角度としたこと。
(3)前記バージ船に設けた係止フックを前記プッシャー船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するバージフック型連結器と、前記プッシャー船に設けた係止フックを前記バージ船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するプッシャーフック型連結器とを有し、前記プッシャー船の船首部と同船首部が対向する前記リセス部の縁部の甲板上とに跨設した連結機構を備え、同連結機構は、前記バージフック型連結器のフックに前記プッシャーフック型連結器の係止バーを設けて両連結器を一体的に構成したこと。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る運搬船によれば、シリンダロッドの先端に緩衝体が配された突張装置を左右舷縁部に備えるプッシャー船と、同プッシャー船が嵌まるリセス部を船尾に設けたバージ船とを有し、両船一体の状態にて前記緩衝体を前記リセス部の内壁に圧接させて両船間の遊びに由来する前記プッシャー船の前記リセス部内での舷方向への移動を規制しつつ航行可能に構成した運搬船において、前記プッシャー船は前記バージ船のリセス部内壁に設けた位置決め溝に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船を誘導する突起部を備えると共に、前記突張装置は同プッシャー船の上甲板の左右舷縁部に備えられておりシリンダロッドを水平よりも下向きの角度を持って進展可能とする一方、前記バージ船は、前記リセス部内壁のうち前記位置決め溝より上方で、かつ前記プッシャー船の上甲板よりも上方に形成された前記緩衝体が圧接する斜壁部を上方に拡開する角度にて形成したため、舷側遊びに由来するプッシャー船のリセス部内での左右方向のガタつきを抑制できるのは勿論のこと、更に上下動も抑制可能な運搬船を提供することができる。
【0017】
また、前記シリンダロッドの角度は、前記緩衝体が圧接するリセス部内壁の角度と略同じ角度とすれば、プッシャー船の重量を無理なくリセス部内壁に伝達させることができ、安定したガタつきの抑制を行うことができる。
【0018】
また、前記バージ船に設けた係止フックを前記プッシャー船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するバージフック型連結器と、前記プッシャー船に設けた係止フックを前記バージ船に設けた係止バーに係合させて両船を連結するプッシャーフック型連結器とを有し、前記プッシャー船の船首部と同船首部が対向する前記リセス部の縁部の甲板上とに跨設した連結機構を備え、同連結機構は、前記バージフック型連結器のフックに前記プッシャーフック型連結器の係止バーを設けて両連結器を一体的に構成すれば、バージフック型連結器とプッシャーフック型連結器とをそれぞれ別体に配置する場合に比して、より強固かつ安定した連結を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係る運搬船の構成を示す説明図である。
【
図6】突起部と位置決め溝との関係を示す概念図である。
【
図7】舷方向連結部の押圧による作用を示す説明図である。
【
図8】プッシャー側連結器の構成を示す説明図である。
【
図10】連結作業時における船首方向連結部の動作を示す説明図である。
【
図11】解除作業時における船首方向連結部の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、シリンダロッドの先端に緩衝体が配された突張装置を左右舷縁部に備えるプッシャー船と、同プッシャー船が嵌まるリセス部を船尾に設けたバージ船とを有し、両船一体の状態にて前記緩衝体を前記リセス部の内壁に圧接させて両船間の遊びに由来する前記プッシャー船の前記リセス部内での舷方向への移動を規制しつつ航行可能に構成した、所謂プッシャーバージ型の運搬船に関するものであり、舷側遊びに由来するプッシャー船のリセス部内での左右方向のガタつきを抑制できるのは勿論のこと、バージ船のリセス部内壁に設けた位置決め溝と同位置決め溝に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船を誘導する同プッシャー船の左右両舷に形成された突起部とよりなる垂直方向誘導機構の位置決め溝と突起部との間の遊び(以下、上下遊びと称する。)に由来する上下動も可及的に抑制可能な運搬船を提供するものである。
【0021】
以下、本実施形態に係る運搬船について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は本実施形態に係る運搬船Aの構成を示す説明図である。本実施形態に係る運搬船Aは海底より砂を採取して運搬する海砂採取船であって、プッシャー船Bとバージ船Cとで構成される所謂プッシャーバージ船である。
【0023】
運搬船Aは、所定の海域にてバージ船Cに搭載された採砂管11や採砂ホース12を海中に投下して海底に到達させ、サンドポンプ12aを介して海水と共に砂を吸い上げて貨物倉13に海砂を採取する。
【0024】
また、バージ船Cには航行用の動力源が配されておらず、自航能力は有していない。従って、採取された海砂は、プッシャー船Bの動力によりバージ船Cと一体の運搬船Aの状態で所定の目的地にまで搬送される。
【0025】
プッシャー船Bは、バージ船Cの船尾部分に連結する。具体的には
図4(b)に示すように、バージ船Cの船尾部に凹部形状(湾状)のリセス部14が設けられており、
図1(b)の如く同リセス部14にプッシャー船Bを嵌入させた状態で連結する。
【0026】
次に、プッシャー船Bの構成について説明する。
図2(a)はプッシャー船Bを右舷側から見た側面図であり、
図2(b)は平面図である。
図2に示すようにプッシャー船Bには上甲板20よりも下の船体内に機関室21が設けられており、同機関室21にはプッシャー船Bのみならず運搬船Aとしてバージ船Cを動かせる動力を生成可能なエンジン22が搭載されている。このエンジン22は船尾水面下に設けたプロペラ23と連動連結しており推進力が生成される。
【0027】
また
図2(a)及び
図2(b)に示すように、プッシャー船Bの船尾近傍の左右舷側にはバージ船壁構成体24をそれぞれ設けており、プッシャー船Bがバージ船Cと合体した際にバージ船Cの船尾船体壁の一部を構成するようにしている。
【0028】
また、合体時にバージ船Cの船尾(トランサム)のリセス部両側の垂直面と対向する各バージ船壁構成体24の前面部24aには、突起部25を設けている。この突起部25は、バージ船Cのリセス部14の左右内壁14L,14Rに設けた後述の位置決め溝47に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船Bを誘導するための部位であり、位置決め溝47と共に垂直位置誘導機構を構成するものである。
【0029】
また図示するように、プッシャー船Bは上甲板20上に、ブリッジ26やプッシャー側連結器27、突張装置28を備えている。
【0030】
ブリッジ26は、上方へ重畳配置した船橋甲板により複数階層に構成しており、見晴らしの良い上層階に操舵室を設けてプッシャー船Bの操船やバージ船Cと合体した運搬船Aの操船を可能とすると共に、その他の階層には船員用の居室等が設けられている。
【0031】
プッシャー側連結器27は、後述するバージ側連結器46と協動して船首方向連結部50を構成する装置であり、船首前方に近接するバージ船Cのリセス部14の奥縁部に対して架け渡せるようプッシャー船Bの上甲板20の船首部分の略中央位置に1台配設している。なお、プッシャー側連結器27の詳細な構成や、バージ側連結器46との連結・解除については、追って
図8や
図10、
図11を参照しつつ説明する。
【0032】
突張装置28は、後述するリセス部14の内壁と共に舷方向連結部48を構成する装置であり、上甲板20の左右舷縁部にそれぞれ複数台(本実施形態では各2台)配置されている。同突張装置28は、リセス部14の内壁を押圧して突っ張ることによってプッシャー船Bのリセス部内壁との間の舷方向の遊び(舷側遊び)に由来するガタつきを抑制すると共に、本実施形態では上下方向へのガタつきについても抑制する。
【0033】
図3は突張装置28の構成を示した説明図である。
図3(a)及び
図3(b)に示すように突張装置28は、支持部30と押圧機構部31とで構成しており、支持部30は、シリンダ支持部32と押圧体支持部33とを備えている。
【0034】
シリンダ支持部32は、後述する押圧機構部31のシリンダ38を支持するための部位であり、その上部に配された枢軸部34を介して押圧機構部31を揺動可能に支持している。
【0035】
押圧体支持部33は、後述する押圧機構部31の押圧体39を所定角度αにて支持するための部位である。押圧体支持部33は、支持基台35上に環状の挿通リング体36を配して構成しており、同挿通リング体36に押圧機構部31の押圧体を数ミリ程度(例えば5mm程度)の遊びを持って挿通させた状態で押圧機構部31を所定角度α、特に押圧機構部31の緩衝体側先端部が水平よりも下向きとなる角度α(本実施形態では水平に対して下向き10°、但し±3°程度は許容される。)となるよう支持している。また、挿通リング体36の内周面には、押圧体39との接触抵抗を低減すべく、メタル材37が取り付けられている。
【0036】
一方、押圧機構部31は、シリンダ38や押圧体39を備えている。シリンダ38は、図示しない油圧供給装置より供給されるフルードの油圧によりシリンダロッド40を進退可能としている。
【0037】
押圧体39は、シリンダ38のシリンダロッド40の先端部に取り付けられており、シリンダ38の稼働に伴い
図3(b)に示す退縮状態と
図3(c)に示す伸張状態との間で押圧体39が進退するよう構成している。
【0038】
また、リセス部14の内壁と対向する押圧体39の先端面には例えばゴムの如き弾性体により構成した緩衝体41を配設しており、リセス部内壁への押圧体39(緩衝体41)による圧接を緩衝するようにしている。
【0039】
次に、バージ船Cの構成について説明する。
図4(a)はバージ船Cを右舷側から見た側面図であり、
図4(b)は平面図、
図5(a)はバージ船Cのリセス部14を船尾側から見た説明図であり、
図5(b)はリセス部14の間口近傍の左舷側リセス部内壁14Lを示す説明図である。なお、
図5では、上甲板45上に配設された各種設備等の多くは省略している。
【0040】
先に
図1を参照しつつ運搬船Aの構成として説明したように、バージ船Cには上甲板45上に採砂管11や採砂ホース12、貨物倉13が設けられており、採砂された海砂を収容しつつ運搬可能に構成している。
【0041】
またバージ船Cの船尾には、プッシャー船Bを嵌入させて連結する凹部湾状のリセス部14が備えられている。リセス部14の奥部の上甲板45上には、
図4(b)や
図5(a)に示すように、プッシャー側連結器27と共に船首方向連結部を構成するバージ側連結器46がプッシャー側連結器27との対向位置に配設されており、リセス部14の内部にてプッシャー船Bの船首部分を連結可能としている。なお、バージ側連結器46の詳細な構成や、プッシャー側連結器27との連結・解除については、追って
図9~
図11を参照しつつ説明する。
【0042】
また、リセス部14の間口近傍の左右内壁14L,14Rには、
図5(a)及び
図5(b)に示すように、溝の深さ方向を左右外側方とした位置決め溝47を設けている。同位置決め溝47は、一端を船尾後方に開口させつつその溝幅を広幅に形成する一方、リセス部14の奥方向へ向かうに従って徐々に狭窄する閉塞端に形成しており、プッシャー船Bをリセス部14内に嵌入させる際に、バージ船壁構成体24の前面部24aに設けた突起部25を摺接させながら挿入し、プッシャー船の連結が適切に行うべく垂直方向の誘導が行われるようにしている。
【0043】
図6は、バージ船Cの位置決め溝47にプッシャー船Bの突起部25が挿入された状態の
図5(b)におけるX-X断面部分を示した概念図である。
【0044】
例えばプッシャー船Bの突起部25の下面が位置決め溝47の下面側に摺接しながら挿入された場合、
図6(a)に示すように、突起部25の上面と位置決め溝47の上面との間には上下遊び(以下、上側上下遊びと称する。)が生じる。
【0045】
このような状態(以下、下面当接状態と称する。)において、波やうねりによりプッシャー船Bに上向きの力が与えられると、プッシャー船Bはこの上側上下遊びの分だけ上昇し、
図6(b)に示すように突起部25の上面が位置決め溝47の上面に衝突する。
【0046】
また、
図6(b)の状態において突起部25の下面と位置決め溝47の下面との間には先の上側上下遊びと同様に遊びが生じる(以下、下側上下遊びと称する。)。
【0047】
このような状態(以下、上面当接状態と称する。)において、波やうねりによってプッシャー船Bに与えられていた上向きの力が損なわれたり、また相対的にバージ船Cに対し上向きの力が働くと、プッシャー船Bはこの下側上下遊びの分だけ下降し、
図6(a)に示すように突起部25がプッシャー側連結器27の下面に衝突する。
【0048】
このような衝突は波の複雑な重ね合わせによって発生するものであるから、そのタイミングを図るのは極めて難しく、プッシャー船Bとバージ船Cとの間を往来する船員にとって、作業上や安全上に難があった。
【0049】
そこで本発明では、このような上下動を抑制すべく
図1(b)や
図5、
図7に示すように、突張装置28の緩衝体41が圧接するリセス部14の内壁に、上方へ所定の角度β(本実施形態では垂直方向に対し上方へ拡開するβ=5°~15°、例えばβ=10°の角度)にて斜壁部14aを設けることで、先述の突張装置28と共に舷方向連結部48を構成している。
【0050】
この舷方向連結部48によれば、
図7に示すように、シリンダ38のシリンダロッド40を進出させて押圧体39の先端に配された緩衝体41をリセス部14の内壁(左内壁14L)に形成した斜壁部14aに圧接させることで、押圧力F1の抗力N1における上下方向成分N1yによる上向きの力が生じる。
【0051】
これにより、例えばプッシャー船Bの突起部25とバージ船Cの位置決め溝47とが
図6(a)に示す下面当接状態にある場合には、
図6(b)の如くプッシャー船Bの相対的な上昇が助長され、上面当接状態へと変化する。付言すると、本実施形態に係る舷方向連結部48は、リセス部14の内壁に圧接させたからといって、プッシャー船Bとバージ船Cとの上下方向における相対的な移動、特にプッシャー船Bが上昇しバージ船Cが下降する相対的な移動が直ちに規制されるものではない。
【0052】
しかしながら、プッシャー船Bが下降しバージ船Cが上昇する相対的な移動については規制されている。従って、プッシャー船Bの突起部25とバージ船Cの位置決め溝47とが
図6(b)に示す上面当接状態となると、プッシャー船Bが上昇しバージ船Cが下降する相対的な移動は位置決め溝47の上面に突起部25が当接することで遊び無く規制され、プッシャー船Bが下降しバージ船Cが上昇する相対的な移動についても遊び無く規制されることとなり、また、くさび様の効果も相俟って、プッシャー船Bとバージ船Cとの相対的な上下動が抑制されることとなる。
【0053】
また、前記シリンダ38の伸展角度、すなわち、シリンダロッド40の角度αは緩衝体41が圧接するリセス部14に形成した斜壁部14aの角度βと略同じ角度、例えば角度α-角度β=±3°程度としている。
【0054】
従って、プッシャー船Bの重量を無理なくリセス部14の斜壁部14aに伝達させることができ、安定したガタつきの抑制を行うことができる。
【0055】
また、
図7にて示すようにプッシャー船Bの左右舷側遊びG1に由来する左右方向へのガタつきは、突張装置28による押圧力F1の抗力N1における左右方向成分N1xによる横向きの力で解消される。なお、舷方向連結部48は、プッシャー船Bの自重や海上での波、うねりによる加速度で生じた力に十分対抗できる押圧力F1や抗力N1を生起可能な構成を有するのは言うまでもない。
【0056】
次に、プッシャー船Bの船首と、同船首と対向するバージ船Cのリセス部14の奥部とにかけて配される船首方向連結部50の構成について説明する。
図8はプッシャー船Bの船首部分に配されたプッシャー側連結器27の構成を示す説明図であり、
図8(a)にはプッシャー側連結器27の側面図を示し、
図8(b)にはプッシャー側連結器27の平面図を示している。
【0057】
図8に示すようにプッシャー側連結器27は、プッシャー船Bの船首の上甲板20上に配された基台60とシリンダ機構部61とフック機構部62とで構成している。
【0058】
基台60はプッシャー側連結器27の基台として機能する部分であり、プッシャー側連結器27を上甲板20上に固定する役割を有している。
【0059】
シリンダ機構部61は、プッシャー船Bの船首と対向するバージ船Cのリセス部14の奥部の上甲板45上に配されたバージ側連結器46へ向けて進出させるプッシャーシリンダ64や、同プッシャーシリンダ64を枢支固定するシリンダ支持台63を備えている。
【0060】
シリンダ支持台63は、プッシャーシリンダ64を揺動可能に支えるための台であり、略直角三角形状の2枚のシリンダ支持板63a,63aを基台60上にて板面を舷側に配向しつつ互いに平行となるよう所定間隔を隔てて立設すると共に、同シリンダ支持板63a,63aの頂部近傍間に支軸63bを備えたシリンダ枢支部63cを架設し、同シリンダ枢支部63cに取り付けたプッシャーシリンダ64の先端が上下方向に揺動可能となるよう構成している。
【0061】
プッシャーシリンダ64は、プッシャー船Bとバージ船Cとの連結に際し、リセス部14内でプッシャー船Bからバージ船C側へ伸延させて、バージ側連結器46と係合させるための部位である。
【0062】
プッシャーシリンダ64は、図示しない油圧供給装置により駆動するシリンダであり、伸縮可能なシリンダロッド64aは平行配置された後述のフック支持板65a,65aの間を介してプッシャー船Bの船首先端よりも前方へ伸延可能としている。
【0063】
また、シリンダロッド64aの先端部にはバージ側連結器46と係合させる係止体64bが設けられている。係止体64bは、平面視略U字状でその閉塞基端側をシリンダロッド64aの先端に連結させたベース部64cと、同ベース部64cの開放先端側両端に架け渡された係止バー64dとを備えている。この係止バー64dには、バージ側連結器46のバージ側フック72が係止される。
【0064】
フック機構部62は、バージ船Cのバージ側連結器46よりプッシャー船B側へ伸延させた係止体73bに係合させるための部位であり、フック支持台65とプッシャーフック66とを備えている。
【0065】
フック支持台65は、プッシャーフック66を揺動可能に支えるための台であり、略直角三角形状の2枚のフック支持板65a,65aを基台60上にて板面を舷側に配向しつつ互いに平行となるよう所定間隔を隔てて立設すると共に、同フック支持板65a,65aの頂部近傍間に支軸65bを備えたフック枢支部65cを架設し、同フック枢支部65cに取り付けたプッシャーフック66が上下方向に揺動できるよう構成している。
【0066】
また、フック支持台65には、両フック支持板65a,65aの斜辺部にそれぞれフックシリンダ65dが配設されている。同フックシリンダ65dはフック枢支部65cを中心にフックシリンダ65dを上げて解除位置としたり、下げて係合位置に変位させるためのシリンダであり、図示しない油圧供給装置を介して駆動される。
【0067】
プッシャーフック66は、プッシャー船Bとバージ船Cとの連結に際し、リセス部14内にてバージ船Cからプッシャー船Bへ指向させたバージ側連結器46の係止バー73dと係合させてロックするための部位である。
【0068】
次に、このような構成を備えるプッシャー側連結器27と共に船首方向連結部50を構成するバージ側連結器46の構成について
図9を参照しつつ説明する。
図9(a)は、プッシャー側連結器27のプッシャーシリンダ64に配した係止バー64dと係合可能な位置(係合位置)にバージ側フック72を変位させた状態におけるバージ側連結器46の側面図であり、
図9(b)は同平面図、
図9(c)は、プッシャー側連結器27のプッシャーシリンダ64に配した係止バー64dとの係合が解除される位置(解除位置)にバージ側フック72を変位させた状態におけるバージ側連結器46の側面図である。
【0069】
図9に示すようにバージ側連結器46は、バージ船Cのリセス部14の奥部の上甲板45上に配された基台70と座体76とフック支持台71とバージ側フック72と係止部支持杆体73とで構成している。
【0070】
基台70はバージ側連結器46の基台として機能する部分であり、バージ側連結器46を上甲板45上に固定する役割を有している。
【0071】
座体76は、係合位置にあるバージ側フック72の当接座であると共に、プッシャー船Bより伸延するシリンダ機構部61の係止体64bをフック支持台71に導く役割を有している。
【0072】
フック支持台71は、バージ側フック72を揺動可能に支えると共に、座体76により導かれた係止体64bの係止バー64dをバージ側フック72と作用し合う位置に誘導するための台であり、フック支持基体74とフック枢支部75とを備えている。
【0073】
フック支持基体74は、側面視略台形状の外観を有する2枚のフック支持板74a,74aを基台70上にて板面を舷側に配向しつつ互いに平行となるよう所定間隔を隔てて立設して構成している。
【0074】
また、両船の連結時にプッシャー船Bと対向する側のフック支持基体74の斜辺部(両フック支持板74a,74aの斜辺部)には、プッシャーシリンダ64の先端に設けられた係止バー64dを摺接させて誘導する誘導傾斜部77を設けている。
【0075】
誘導傾斜部77には、上り傾斜のスロープ状とした誘導斜面77bの奥部にオーバーハング状の突当部77aが形成されており、誘導斜面77bに沿って摺接しつつ奥部へ進行した係止バー64dは、この突当部77aにて更なる奥部方向への移動が規制される。
【0076】
フック枢支部75は、フック支持基体74を構成するフック支持板74a,74aの側面視略中央部に架設されており、支軸75aを備えることで
図9(a)及び
図9(c)に示すように、係合位置と解除位置との間でバージ側フック72が変位可能、付言すれば取り付けられたバージ側フック72の先端が上下方向へ揺動可能となるよう構成している。
【0077】
また、このフック枢支部75は、追って説明する
図11(b)から
図11(c)に至る連結解除の過程において、プッシャー船Bの係止バー64dが係合位置にあるバージ側フック72と接触し押し上げつつ誘導斜面77b上で摺動しながら突当部77aに到達した際に、バージ側フック72が解除位置となる位置に形成している。付言すれば、フック枢支部75や突当部77aは、同過程においてバージ側フック72が支点越えし解除位置にて安定する位置に形成されている。
【0078】
バージ側フック72は、リセス部14内におけるプッシャー船Bとバージ船Cとの連結に際し、プッシャー船Bからバージ船Cへ向けて伸延させたプッシャー側連結器27の係止バー64dと係合させてロックするための部位である。
【0079】
また
図9(a)に示すように、座体76により導かれた係止バー64dがバージ側フック72と最初に当接する部位、本実施形態では係合位置にてプッシャー船Bと対向するバージ側フック72の前端下部に、係止バー64dより与えられる力によってバージ側フック72を上方に回動させる力を生起する切欠斜辺部72aを設けている。
【0080】
また、係合位置の状態におけるバージ側フック72の上部には取付台座72bが配設されており、次に述べる係止部支持杆体73がバージ側フック72の上部に取り付けられるよう構成している。
【0081】
係止部支持杆体73は、リセス部14内におけるプッシャー船Bとバージ船Cとの連結に際し、バージ船Cからプッシャー船B側へ指向させて、プッシャー側連結器27と係合させるための部位であり、本実施形態における特徴的な構成として、バージ側フック72に取り付けられた取付台座72bを介して係止部支持杆体73がバージ側フック72と一体的に設けられている。
【0082】
係止部支持杆体73は、支持杆73aを備えている。この支持杆73aは、プッシャー船Bとバージ船Cとの結合にあたり両船を接近させた際にプッシャー船Bのプッシャー側連結器27に後述の係止体73bを到達可能な長さを備えている。またこの長さを微調整する機構も備えており、経年等によって多少の寸法変化が生じた場合でも円滑な連結ができるよう構成している。
【0083】
また、支持杆73aの先端部にはプッシャー側連結器27と係合させる係止体73bが設けられている。
図9(b)に示すように係止体73bは、平面視略U字状でその閉塞基端側を支持杆73aの先端に連結させたベース部73cと、同ベース部73cの開放先端側両端に架け渡された係止バー73dとを備えており、この係止バー73dにプッシャー側連結器27のプッシャーフック66が係止される。
【0084】
次に、プッシャー船Bとバージ船Cとの連結作業及び解除作業について説明する。
図10は連結作業の過程を示した説明図である。
【0085】
プッシャー船Bとバージ船Cとの連結作業を行うにあたっては、まず、プッシャー船Bを操船しつつバージ船Cのリセス部14内へ誘導し、プッシャー船Bの船首をリセス部14の奥部に徐々に近づけてゆく。
【0086】
次いで、
図10(a)に示すように、プッシャー側連結器27のプッシャーシリンダ64のシリンダロッド64aをバージ側連結器46に向けて進出させ、座体76から誘導傾斜部77にかけて係止バー64dを摺動させる。このとき、係止バー64dはバージ側フック72の切欠斜辺部72aと当接することでバージ側フック72に上向きの力が働き、係止バー64dはバージ側フック72を押し上げる。
【0087】
これにより
図10(b)に示すように係止バー64dは係合凹部72cに至り、バージ側フック72は再び係合位置に戻る。またこの動作に伴い、バージ側フック72の上部に一体的に取り付けた係止部支持杆体73は、その先端に配された係止体73bがプッシャー側連結器27に対向配置される。
【0088】
次に
図10(c)に示すようにプッシャーシリンダ64のシリンダロッド64aを縮めることで、プッシャー船Bのリセス部14奥部への引き寄せを行う。これにより、係止部支持杆体73の係止バー73dは、プッシャーフック66と係合可能な位置に配置される。
【0089】
そして、
図10(d)に示すようにプッシャーフック66を回動して係合凹部66aを係止バー73dに係合させる。これにより船首方向連結部50は、プッシャー船Bとバージ船Cとの連結状態が構築される。
【0090】
次に解除作業について説明する。
図11は解除作業の過程を示した説明図である。
図11(a)に示すように、連結状態にある船首方向連結部50において、バージ船Cのリセス部14内からプッシャー船Bを離脱させるべく解除作業を行うにあたっては、まず、必要に応じてプッシャーシリンダ64のシリンダロッド64aを少し縮めるなどして係止バー73dとプッシャーフック66との結合状態を緩め、
図11(b)に示すようにフックシリンダ65dを駆動させてプッシャーフック66を解除方向に回動させる。
【0091】
次に、
図11(c)に示すように、プッシャーシリンダ64のシリンダロッド64aを進出させ、誘導傾斜部77上で係止バー64dを奥部方向へ摺動させつつ突当部77aに至るまで移動させる。これにより、バージ側フック72は上方へ回動させられ、バージ側フック72とプッシャーシリンダ64の係止バー64dとの係合は解除されると共に、バージ側フック72は解除位置へ変位する。
【0092】
そして、
図11(d)に示すように、プッシャー船Bをバージ船Cのリセス部14より離脱するよう操船しつつ、プッシャーシリンダ64を縮めて収容する。また図示は割愛するが、解除位置となったバージ側フック72を結合位置に変位させておくことで、
図10(a)にて示したように、再び連結作業が可能な状態となる。
【0093】
そして、このような構成を備える船首方向連結部50によれば、バージ船Cに設けたバージ側フック72をプッシャー船Bに設けた係止バー64dに係合させて両船を連結するバージフック型連結器と、プッシャー船Bに設けたプッシャーフック66をバージ船Cに設けた係止バー73dに係合させて両船を連結するプッシャーフック型連結器とを有し、プッシャー船Bの船首部と同船首部が対向するリセス部14の縁部の上甲板45上とに跨設した連結機構としての船首方向連結部50を備え、同連結機構は、バージフック型連結器のバージ側フック72にプッシャーフック型連結器の係止バー73dを設けて両連結器を一体的に構成したため、バージフック型連結器とプッシャーフック型連結器とをそれぞれ別体に配置する場合に比して、より強固かつ安定した連結を行うことができる。また、複数対のプッシャー側連結器27とバージ側連結器46とによる船首方向連結部50の構築を妨げるものではないが、本実施形態の如く一対のプッシャー側連結器27とバージ側連結器46とで船首方向連結部50を構築した場合であっても、上下左右にガタつきの少ない十分な連結機能を発揮することができる。
【0094】
上述してきたように、本実施形態に係る運搬船によれば、シリンダロッド40の先端に緩衝体41が配された突張装置28を左右舷縁部に備えるプッシャー船Bと、同プッシャー船Bが嵌まるリセス部14を船尾に設けたバージ船Cとを有し、両船一体の状態にて前記緩衝体41を前記リセス部14の左右内壁14L,14Rに圧接させて両船間の遊びに由来する前記プッシャー船Bの前記リセス部14内での舷方向への移動を規制しつつ航行可能に構成した運搬船Aにおいて、前記プッシャー船Bは前記バージ船Cのリセス部14の左右内壁14L,14Rに設けた位置決め溝47に摺接しながら挿入させて適切な垂直位置にプッシャー船Bを誘導する突起部25を備えると共に、前記突張装置28のシリンダロッド40を水平よりも下向きの角度αを持って進展可能とする一方、前記バージ船Cは前記緩衝体41が圧接するリセス部14の斜壁部14aを上方に拡開する角度βにて形成したため、舷側遊びG1に由来するプッシャー船Bのリセス部14内での左右方向のガタつきを抑制できるのは勿論のこと、更に上下動も抑制可能な運搬船Aを提供することができる。
【0095】
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0096】
14 リセス部
14L,14R 左右内壁
14a 斜壁部
25 突起部
27 プッシャー側連結器
28 突張装置
38 シリンダ
40 シリンダロッド
41 緩衝体
45 上甲板
46 バージ側連結器
47 位置決め溝
48 舷方向連結部
50 船首方向連結部
64d 係止バー
66 プッシャーフック
72 バージ側フック
73d 係止バー
α 角度
β 角度
A 運搬船
B プッシャー船
C バージ船