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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】泡沫水吐出装置
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/084 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
E03C1/084
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020199821
(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公開番号】P2022087716
(43)【公開日】2022-06-13
【審査請求日】2023-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】518133887
【氏名又は名称】株式会社ユーワ
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100161230
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅博
(72)【発明者】
【氏名】近藤 篤
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3233747(JP,U)
【文献】特開2004-188244(JP,A)
【文献】実開昭50-018534(JP,U)
【文献】特開2008-297862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00-1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に上流側から下流側へ水の流れる水流路が形成された筒状の流路形成部と、
前記水流路に外部から空気を導入可能な空気通路と
上流側から前記水流路に流入した水を下流側に噴射する噴射箇所と、を備え、
前記噴射箇所より水を下流側に噴射することにより、前記空気通路を通じて前記水流路に外部の空気を引き込むことで、空気を含んだ泡沫水を生成し下流側へ吐出させる泡沫水吐出装置であって、
記噴射箇所よりも下流側において前記水流路を水流方向に仕切るように設けられ、前記生成された泡沫水を整流して下流側へ導く整流部材と、
前記整流部材よりも下流側において前記整流部材と対向して設けられ、前記整流部材により整流された泡沫水をさらに整流して前記水流路から吐出させる吐出部と、
前記整流部材と前記吐出部との間に介在され、前記整流部材と前記吐出部との間隔を規定する環状のリング部材とを備えることを特徴とする泡沫水吐出装置。
【請求項2】
前記吐出部は、前記泡沫水を吐出する複数の吐出開口部を有しており、
前記複数の吐出開口部のうち、前記吐出部の外周側に設けられた所定の吐出開口部は、前記リング部材と前記吐出部とが並ぶ並び方向において前記リング部材と重複しており、
前記リング部材の内周面のうち、前記吐出部側の端部を含む少なくとも一部の面は前記吐出部側に向かうにつれ内径が連続的に大きくなるよう形成された拡径面となっており、
前記拡径面は、前記並び方向において前記所定の吐出開口部と重複している、請求項1に記載の泡沫水吐出装置。
【請求項3】
前記拡径面は、内径が大きくなる度合いが前記吐出部側に向かうほど大きくなるよう曲面状に形成されている、請求項2に記載の泡沫水吐出装置。
【請求項4】
前記所定の吐出開口部は、それよりも内周側の前記吐出開口部よりも開口面積が小さくなっている、請求項2又は3に記載の泡沫水吐出装置。
【請求項5】
前記整流部材は、前記泡沫水を流通させる複数の整流開口部を有しており、
前記複数の整流開口部のうち、前記整流部材の外周側に設けられた整流開口部は、前記整流部材と前記リング部材とが並ぶ方向において前記リング部材と重複しており、
前記整流部材は、前記複数の整流開口部よりも外周側からそれら整流開口部よりも前記リング部材側に突出する突出部を有しており、その突出部の先端部が前記リング部材に当接した状態で配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の泡沫水吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡沫水吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、水道の蛇口の吐出口部分に取り付けられ、蛇口より空気を含んだ泡沫水(空気混入水)を吐出させる泡沫水吐出装置が用いられている。この吐出装置によれば、吐出される水の量が少量であっても吐水の量感を感じさせることができるため、吐出される水量の抑制を図ることができ、ひいては水の節約を図ることができる。
【0003】
泡沫水吐出装置は、例えば特許文献1に示されているように、内側に上流側から下流側へと水が流れる水流路が形成された筒状の流路形成部を備えている。流路形成部の周壁には、外部の空気を水流路に導入する空気孔が形成されている。また、流路形成部内には、水流路を水流方向に仕切るように、複数の小孔を有した減圧板が設けられている。水流路を流れる水は減圧板の小孔を通じて下流側に噴射され、それにより、外部の空気が空気孔を通じて水流路内に引き込まれるようになっている。これにより、外部の空気が水流路内の水に混入され、泡沫水が生成されるようになっている。
【0004】
泡沫水吐出装置は、生成された泡沫水を整流化して吐出するための構成をさらに備えている。かかる構成としては、例えば、流路形成部の内側に、泡沫水を整流にする整流板と、整流板により整流された泡沫水を吐出する吐出板とが設けられた構成がある。この構成では、整流板に複数の開口部が形成され、それら開口部を通じて泡沫水が流れることで泡沫水が整流化される。また、吐出板にも複数の開口部が形成され、それら開口部を通じて泡沫水が吐出される。この場合、整流板により整流化された泡沫水が吐出板においてさらに整流化され吐出されることになる。なお、吐出板は、例えば流路形成部と樹脂材料により一体形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5854365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した泡沫水吐出装置の構成では、整流板を減圧板に近づけすぎると、整流板が減圧板の小孔から噴射する水の抵抗となり噴射の勢いが弱まることが考えられる。その場合、外部の空気の取り込みが少なくなって、泡沫水の空気混入率が低下するおそれがある。一方、整流板を吐出板に近づけすぎると、整流板と吐出板とにより泡沫水を上手く整流化できないことが想定される。その場合、吐出板から吐出される泡沫水の流れに乱れが生じるおそれがある。
【0007】
このように、整流板と減圧板との間隔、及び整流板と吐出板との間隔は、泡沫水を生成し吐出する上で重要であると考えられ、そのため、それらの間隔を適切な間隔に設定することが求められる。しかしながら、それらの間隔は、泡沫水吐出装置の仕様等によって適切な大きさが異なると考えられ、それらの間隔を容易に調整できる技術が求められる。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、泡沫水を生成すべく水を噴射する噴射箇所と整流部材との間隔、及び整流部材と吐出部との間隔を容易に設定可能とする泡沫水吐出装置を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、第1の発明の泡沫水吐出装置は、内側に上流側から下流側へ水の流れる水流路が形成された筒状の流路形成部と、前記水流路に外部から空気を導入可能な空気通路とを備え、上流側から前記水流路に流入した水を下流側に噴射することにより、前記空気通路を通じて前記水流路に外部の空気を引き込むことで、空気を含んだ泡沫水を生成し下流側へ吐出させる泡沫水吐出装置であって、水が前記噴射する箇所よりも下流側において前記水流路を水流方向に仕切るように設けられ、前記生成された泡沫水を整流して下流側へ導く整流部材と、前記整流部材よりも下流側において前記整流部材と対向して設けられ、前記整流部材により整流された泡沫水をさらに整流して前記水流路から吐出させる吐出部と、前記整流部材と前記吐出部との間に介在され、前記整流部材と前記吐出部との間隔を規定する環状のリング部材とを備えることを特徴とする。
【0010】
第1の発明によれば、整流部材と吐出部との間にリング部材が介在されることで、それら両者の間隔が規定されている。この場合、整流部材と吐出部との間隔をリング部材の高さ(詳しくは水流方向の長さ)により容易に調整することができる。また、整流部材と吐出部との間隔が定まると、整流部材と水の噴射箇所との間隔が定まるため、この場合、整流部材と水の噴射箇所との間隔についてもリング部材により容易に調整することができる。
【0011】
第2の発明の泡沫水吐出装置は、第1の発明において、前記吐出部は、前記泡沫水を吐出する複数の吐出開口部を有しており、前記複数の吐出開口部のうち、前記吐出部の外周側に設けられた所定の吐出開口部は、前記リング部材と前記吐出部とが並ぶ並び方向において前記リング部材と重複しており、前記リング部材の内周面のうち、前記吐出部側の端部を含む少なくとも一部の面は前記吐出部側に向かうにつれ内径が連続的に大きくなるよう形成された拡径面となっており、前記拡径面は、前記並び方向において前記所定の吐出開口部と重複していることを特徴とする。
【0012】
吐出部に設けられた複数の吐出開口部より泡沫水が吐出される構成では、吐出される泡沫水の吐水径(吐出幅)を確保するため、複数の吐出開口部が吐出部の全域に亘るよう配置されることが考えられる。しかしながら、整流部材と吐出部との間にリング部材が介在される上記の構成では、リング部材と吐出部とが並ぶ並び方向において、外周側の吐出開口部(所定の吐出開口部)がリング部材と重複することが想定される。その場合、各吐出開口部(吐出部)から吐出される泡沫水の吐水径が小さくなるおそれがある。
【0013】
そこで、第2の発明では、その点に鑑み、リング部材の内周面のうち吐出部側の端部を含む少なくとも一部の面を、吐出部側に向かうにつれ内径が大きくなる拡径面とし、その拡径面を上記並び方向において外周側の吐出開口部と重複させている。この場合、外周側の吐出開口部のうち、拡径面と上記並び方向において重複する部分については上流側に開口される。したがって、外周側の吐出開口部の全体が、上記並び方向においてリング部材と重複している場合には、外周側の吐出開口部の一部が上流側に開口される。また、外周側の吐出開口部の一部が、上記並び方向においてリング部材と重複している場合には、外周側の吐出開口部が上流側に開口する開口面積が大きくなる。かかる構成では、泡沫水をリング部材の最小内径部分よりも外周側へ導いて外周側の吐出開口部より吐出することができる。そのため、リング部材が設けられた構成にあっても、吐出部から吐出される泡沫水の吐水径を確保することができる。
【0014】
また、上記の構成では、拡径面に沿って外周側の吐出開口部へ流れる泡沫水の流れが外周側に向かう流れとなるため、その流れが外周側に急に拡がる流れであると、吐出部から吐出される泡沫水が外周側に拡がってしまうおそれがある。そこで、第2の発明では、その点を鑑み、リング部材の拡径面を吐出部側に向かうほど内径が連続的に大きくなるよう形成している。この場合、拡径面に沿った泡沫水の流れを外周側に緩やかに拡がる流れとすることができるため、泡沫水の吐水径を確保しながら、吐出される泡沫水が外周側に拡がるのを抑制することができる。
【0015】
第3の発明の泡沫水吐出装置は、第2の発明において、前記拡径面は、内径が大きくなる度合いが前記吐出部側に向かうほど大きくなるよう曲面状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
第3の発明によれば、リング部材の拡径面が、内径の大きくなる度合いが吐出部側に向かうほど大きくなるよう曲面状に形成されている。この場合、外周側の吐出開口部と拡径面との間隔を外周側の広い範囲に亘って小さくすることができるため、拡径面に沿って外周側の吐出開口部へ流れる泡沫水の流量を抑制することができる。これにより、吐出部から吐出される泡沫水が外周側に拡がるのをより一層抑制することができる。
【0017】
第4の発明の泡沫水吐出装置は、第2又は第3の発明において、前記所定の吐出開口部は、それよりも内周側の前記吐出開口部よりも開口面積が小さくなっていることを特徴とする。
【0018】
第4の発明によれば、吐出部に設けられた各吐出開口部のうち、外周側の吐出開口部(所定の吐出開口部)については、それよりも内周側の吐出開口部よりも開口面積が小さくなっている。この場合、拡径面に沿って外周側の吐出開口部へ流れ当該開口部より吐出される泡沫水の流量を抑制することができる。そのため、吐出部から吐出される泡沫水が外周側に拡がるのをより一層抑制することができる。
【0019】
第5の発明の泡沫水吐出装置は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記整流部材は、前記泡沫水を流通させる複数の整流開口部を有しており、前記複数の整流開口部のうち、前記整流部材の外周側に設けられた整流開口部は、前記整流部材と前記リング部材とが並ぶ方向において前記リング部材と重複しており、前記整流部材は、前記複数の整流開口部よりも外周側からそれら整流開口部よりも前記リング部材側に突出する突出部を有しており、その突出部の先端部が前記リング部材に当接した状態で配置されていることを特徴とする。
【0020】
吐出部から吐出される泡沫水の吐出量を確保するにあたっては、整流部材に多数の整流開口部を設ける必要があり、そのため、整流開口部が整流部材の外周側にも設けられることになる。しかしながら、整流部材と吐出部との間にリング部材が介在される上記の構成では、整流部材とリング部材とが並ぶ並び方向において、外周側の整流開口部がリング部材と重複することが想定される。その場合、外周側の整流開口部を通じた泡沫水の流れが制限され、その結果、吐出部から吐出される泡沫水の吐出量を確保できなくなるおそれがある。
【0021】
そこで、第5の発明では、その点に鑑み、整流部材に、複数の整流開口部よりも外周側からリング部材側に突出する突出部を設け、その突出部の先端部がリング部材に当接した状態で整流部材を配置するようにしている。この場合、外周側の整流開口部がリング部材から上流側に離間されるため、外周側の整流開口部の下流側開口(リング部材側の開口)全域を開口させることができる。そのため、その下流側開口全域を通じて泡沫水をリング部材の内側領域へ流すことができる。これにより、リング部材が設けられた構成にあっても、泡沫水の吐出量を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】蛇口配管に泡沫水吐出装置が取り付けられた状態を示す側面図。
図2】泡沫水吐出装置を示す斜視図。
図3】泡沫水吐出装置の内部構成を示す断面図。
図4】泡沫水吐出装置を分解した状態で示す分解斜視図。
図5】(a)は本体ケースを示す斜視図であり、(b)は平面図である。
図6】(a)は流量調整板を示す斜視図であり、(b)は底面図である。
図7】(a)は整流器を示す平面図であり、(b)は断面図である。
図8図3のA枠内を拡大して示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図1に示すように、泡沫水吐出装置10は、水道の蛇口配管11の吐出口部分(先端部)に金属製のソケット12を介して取り付けられている。ソケット12は、円筒状に形成され、その内側に泡沫水吐出装置10が収容されている。ソケット12の内周面にはめねじが形成され、そのめねじが蛇口配管11の外周部に形成されたおねじと螺合されている。これにより、ソケット12が内側に泡沫水吐出装置10を収容した状態で蛇口配管11に取り付けられている。
【0025】
蛇口配管11を流れる水は泡沫水吐出装置10を通じて吐出される。泡沫水吐出装置10では、その内部を流れる水に外部の空気が混入されることにより泡沫水(空気混入水)が生成される。そして、その生成された泡沫水が泡沫水吐出装置10より吐出される。
【0026】
続いて、泡沫水吐出装置10について図2図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、泡沫水吐出装置10が蛇口配管11に取り付けられた取付状態を基準として上下方向をいうこととする。
【0027】
図2図4に示すように、泡沫水吐出装置10は、本体ケース21と、その本体ケース21に設けられた流量調整板22、減圧板23、整流器24及びリング部材25とを備える。泡沫水吐出装置10を構成する各構成部材21~25はいずれも合成樹脂により形成され、例えばポリアセタール(POM)により形成されている。
【0028】
続いて、泡沫水吐出装置10の各構成部材21~25について順に説明する。まず、本体ケース21について図2図5に基づき説明する。
【0029】
図2図5に示すように、本体ケース21は、有底の円筒状に形成されている。本体ケース21は、円筒状の筒状部31と、筒状部31の底部に設けられた円板状の吐出部32とを有する。筒状部31の内側には、水の流れる水流路33が形成されている。水流路33は、上下方向に延びており、その水流路33を水が上方から下方へと流れるようになっている。したがって、水の流れる水流方向の上流側が上側、水流方向の下流側が下側となっている。なお、筒状部31が流路形成部に相当する。
【0030】
筒状部31において水流路33を囲む周壁部34には、複数の空気孔35が形成されている。これらの空気孔35は、筒状部31の内外を連通しており、筒状部31の周方向に所定の間隔(詳しくは等間隔)で配置されている。各空気孔35は、水流路33に通じており、それら各空気孔35を通じて外部の空気が水流路33に導入されるようになっている。なお、空気孔35が空気通路に相当する。
【0031】
筒状部31の外周面には、筒状部31の軸線方向に延びる複数のリブ36が形成されている。これらのリブ36は、筒状部31の周方向において隣り合う空気孔35の間ごとに配置されている。隣り合うリブ36の間にはそれぞれ溝部37が形成されている。それらの溝部37は軸線方向に延び、各空気孔35にそれぞれ通じている。泡沫水吐出装置10がソケット12に収容された状態では、ソケット12と筒状部31との間において外部の空気が各溝部37を通じて空気孔35に導かれる。
【0032】
続いて、本体ケース21に設けられる各構成部材22~25について説明する。これら各構成部材22~25はいずれも本体ケース21の筒状部31の内側に設けられ、流量調整板22、減圧板23、整流器24、リング部材25の順に上方から下方へ並んで配置されている。これら各構成部材22~25のうち、まず、流量調整板22について図2図4及び図6に基づき説明する。
【0033】
図2図4及び図6に示すように、流量調整板22は略円板状に形成され、本体ケース21の筒状部31の上端開口に配置されている。筒状部31には、その上端開口を塞ぐように減圧板23が取り付けられ、その減圧板23の上に流量調整板22が載置された状態で設けられている。詳しくは、流量調整板22は、その中央部が頂部となるように周縁部に向けて緩やかに下方へ湾曲された湾曲板状(お椀状)をなしており、その周縁部が減圧板23の上に載置された状態で設けられている。この場合、流量調整板22と減圧板23との間には、水流路33の一部である所定の空間部43が形成されている。
【0034】
流量調整板22には、水流路33に水を流入するための水流入口45が設けられている。水流入口45は、流量調整板22を厚み方向に貫通する円形の孔であり、流量調整板22の中央部に設けられている。この水流入口45を通じて水が水流路33(詳しくは空間部43)に流入されることにより、水流路33に流入される水の流量が絞られるようになっている。また、水流路33に流入される水の流量が絞られることで、下流側の減圧板23(小孔58)に適切な流量で水が供給されるようになっている。
【0035】
流量調整板22には、水流入口45の周縁部から下方に突出する円環状の内側突出部46と、内側突出部46よりも外周側から下方に突出する円環状の外側突出部47とが設けられている。内側突出部46と外側突出部47とは、互いに同心円状をなしている。内側突出部46は、その下端が減圧板23の上に載置されている。内側突出部46には、当該突出部46を径方向に貫通して延びる複数の通路部48が形成されている。これら複数の通路部48は、内側突出部46の周方向に等間隔で配置され、内側突出部46の内側空間から放射状に延びている。なお、本実施形態では、6つの通路部48が60°間隔で配置されている。また、外側突出部47は、その下端が減圧板23から上方に離間している。それにより、外側突出部47と減圧板23との間には所定の隙間49が形成されている。
【0036】
上記の構成において、水が水流入口45を通じて上記の空間部43に流入すると、水は、その空間部43において内側突出部46の内側空間から各通路部48を通じて内側突出部46と外側突出部47との間の空間へと流れる。この場合、水は空間部43において外周側に向けて放射状に分散して流れることになる。その後、水は、減圧板23と外側突出部47との間の隙間49を通じて外側突出部47の外側空間へと流れる。これにより、水流入口45を通じて空間部43に流入した水は当該空間部43において外周側に均等に分散される。
【0037】
続いて、減圧板23について図3及び図4に基づいて説明する。
【0038】
図3及び図4に示すように、減圧板23は、略円板状に形成され、流量調整板22よりも下方(つまり下流側)に設けられている。減圧板23には、その周縁部から上方に突出する周縁突部51が設けられている。周縁突部51は、円環状に形成され、外周側に突出するフランジ部51aを有している。フランジ部51aは、本体ケース21の筒状部31の内周部に形成された段差部53に引っ掛けられている。筒状部31は、その上端側において内径が拡径されており、それにより、筒状部31の内周面に段差部53が形成されている。この段差部53にフランジ部51aが引っ掛けられることにより、減圧板23が筒状部31に取り付けられている。
【0039】
フランジ部51aには、内周側に凹んだ一対の凹部55が形成されている。それに対して、筒状部31の内周面には、段差部53の上方に各凹部55に対応させて一対の凸部56が形成されている。フランジ部51aは、各凹部55に筒状部31の凸部56を入り込ませた状態で、段差部53に引っ掛けられている。これにより、減圧板23が筒状部31に取り付けられた状態で、減圧板23の周方向の位置ずれが規制されている。また、減圧板23は、水流により下方へ向けて付勢されるため、フランジ部51aが段差部53から上方に外れることがないようになっている。
【0040】
減圧板23の上において周縁突部51により囲まれた内側には、流量調整板22が配置されている。流量調整板22の外径は周縁突部51の内径と同じか又はそれよりも若干小さくされている。流量調整板22も、減圧板23と同様、水流により下方へ向けて付勢されるため、周縁突部51の内側から上方に外れることがないようになっている。
【0041】
減圧板23には、厚み方向(上下方向)に貫通する複数の小孔58が形成されている。これらの小孔58は、減圧板23の外周側に設けられ、減圧板23の中心軸を中心とした同一円の円周上に等間隔で並んでいる。また、これらの小孔58は、流量調整板22の外側突出部47よりも外周側に配置されている。これにより、減圧板23と流量調整板22との間の空間部43において、外側突出部47よりも外側に導かれた水が各小孔58を通じて下方すなわち下流側に噴射される。なお、各小孔58が「水が噴射する箇所」に相当する。
【0042】
各小孔58より水が噴射されると、噴射に伴い、水流路33における減圧板23よりも下流側において圧力が低下し、その圧力が泡沫水吐出装置10の外部の空気に対して負圧となる。すると、筒状部31の各空気孔35を通じて外部の空気が水流路33に引き込まれ、その空気が水流路33を流れる水に混入される。これにより、空気を含んだ泡沫水が生成される。
【0043】
続いて、整流器24について図3図4及び図7に基づいて説明する。
【0044】
図3図4及び図7に示すように、整流器24は、略円板状に形成されている。整流器24は、水流路33において減圧板23よりも下方(つまり下流側)に設けられ、水流路33を上下方向つまりは水流方向に仕切るように配置されている。この場合、整流器24の外周面と筒状部31の内周面とは、互いに当接又は近接した状態とされている。
【0045】
整流器24には、その整流器24を厚み方向に貫通する複数の開口部61が形成されている。整流器24よりも上流側で生成された泡沫水は、これらの開口部61を通じて下流側に流れる。これにより、泡沫水の流れが整流化される。なお、整流器24が整流部材に相当し、各開口部61が整流開口部に相当する。
【0046】
整流器24の各開口部61について詳しくは、図7(a)に示すように、整流器24は、各開口部61を区画する複数の板部62,63を有している。これら複数の板部62,63には、整流器24の中心部に設けられた軸部24aを中心として円環状に延びる大小複数の環状板部62と、軸部24aを中心として放射状に延びる複数の放射板部63とが含まれている。この場合、環状板部62によって径方向に区画された各領域がそれぞれ、放射板部63によって円周方向に区画されており、それにより、上記各領域ごとに、整流器24の中心部を中心とした円周方向に並ぶ複数の開口部61が形成されている。
【0047】
図7(b)に示すように、各開口部61では、開口部61に面した各板部62,63の板面が下方(下流側)に向けて開口部61の内側に傾斜した傾斜面とされている。詳しくは、各板部62,63の板面は鉛直方向に対して若干傾斜し、その傾斜角度が例えば1°とされている。これにより、各開口部61では、その開口面積が下方に向かうにつれ小さくなっている。
【0048】
続いて、本体ケース21の吐出部32について図3及び図5(b)に基づき説明する。
【0049】
図3に示すように、吐出部32は、整流器24よりも下方(つまり下流側)に設けられている。吐出部32は、整流器24と上下方向(水流方向)に対向して配置されている。吐出部32には、図5(b)に示すように、その吐出部32を厚み方向に貫通する複数の開口部71が形成されている。整流器24により整流された泡沫水はこれらの開口部71を通じて下方に吐出される。これにより、整流器24により整流された泡沫水は吐出部32においてさらに整流され吐出される。なお、各開口部71が吐出開口部に相当する。
【0050】
吐出部32は、各開口部71を区画する複数の板部72,73を有している。これら複数の板部72,73には、吐出部32の中心部に設けられた軸部32aを中心として円環状に延びる大小複数の環状板部72と、軸部32aを中心として放射状に延びる複数の放射板部73とが含まれている。この場合、環状板部72によって径方向に区画された各領域がそれぞれ放射板部73によって円周方向に区画されており、それにより、上記各領域ごとに、吐出部32の中心部を中心とした円周方向に並ぶ複数の開口部71が形成されている。
【0051】
本実施形態では、環状板部72により区画された3つの領域があり、それにより、開口部71として、吐出部32の内周側に設けられた複数の開口部71aと、それら各開口部71aよりも外周側に設けられた複数の開口部71bと、それら各開口部71bよりも外周側に設けられた複数の開口部71cとを有している。また、これらの開口部71a~71c以外に、軸部32aの内側にも開口部71dが形成されている。これら各開口部71a~71dのうち、最も外周側に位置する開口部71cについては、その他の開口部71a,71b,71dよりも開口面積が小さくなっている。詳しくは、開口部71cの開口面積は、開口部71a,71b,71dの開口面積の半分以下となっている。なお、開口部71cが「所定の吐出開口部」に相当し、開口部71a,71b,71dが「それよりも内周側の吐出開口部」に相当する。
【0052】
ところで、本実施形態の泡沫水吐出装置10は、さらに、吐出部32と整流器24との間に介在されたリング部材25を備えている。本泡沫水吐出装置10では、このリング部材25を備える点に特徴を有しており、以下においては、その特徴的な構成について図3及び図8に基づき説明する。
【0053】
図3及び図8(a)に示すように、リング部材25は、円環状に形成され、その外径が整流器24の外径と同じとなっている。リング部材25は、水流路33内において吐出部32の上に載置された状態で設けられている。この場合、リング部材25は、その中心軸が吐出部32の中心軸と同一軸線上に位置するように配置されている。また、リング部材25の外周面と筒状部31の内周面とは互いに当接又は近接した状態とされている。
【0054】
リング部材25の上には、整流器24が載置された状態で設けられている。整流器24は、その中心軸がリング部材25の中心軸と同一軸線上に位置するように配置されている。この場合、吐出部32と整流器24とは、リング部材25の高さ寸法H分、上下方向(水流方向)に離間されている。したがって、この場合、吐出部32と整流器24との間隔L1が、リング部材25により、上記高さ寸法Hと同じ大きさに規定されている。なお、リング部材25の高さ寸法とは、リング部材25の上下方向(水流方向)の長さ寸法のことである。
【0055】
また、吐出部32と整流器24との間隔L1が規定されると、整流器24と減圧板23との間隔L2が規定される。減圧板23には、上述したように、水を噴射する小孔58が設けられているため、この場合、整流器24と水の噴射箇所との間隔L2が規定されることになる。
【0056】
ここで、整流器24と吐出部32との間にリング部材25が介在された構成では、整流器24により整流された泡沫水がリング部材25により囲まれた内側領域76を通じて吐出部32に流れ吐出されることになる。そこで、以下では、かかる泡沫水の流れに関わる構成について説明する。
【0057】
図8(b)に示すように、整流器24の各開口部61のうち(最も)外周側に位置する開口部61a(図7(a)も参照)は、その外周側の一部がリング部材25と上下方向(水流方向)において重複している。換言すると、整流器24とリング部材25とが並ぶ並び方向において、開口部61aの一部がリング部材25と重複している。
【0058】
整流器24には、その周縁部からリング部材25に向けて下方(下流側)に突出する突出部65が設けられている。突出部65は、各開口部61よりも外周側から突出しており、円環状をなしている。整流器24は、突出部65の先端部がリング部材25の上面25bに載置(当接)された状態で配置されている。この場合、外周側の開口部61aとリング部材25とは上下方向に離間しており、その離間寸法が突出部65の突出長さと同じ大きさとなっている。これにより、開口部61aの一部がリング部材25と上下方向において重複する構成にあっても、開口部61aの下端開口全域が開口され、その開口された下端開口全域を通じて泡沫水がリング部材25の内側領域76へ流れるようになっている。
【0059】
吐出部32の各開口部71のうち、(最も)外周側の開口部71cは、その全体がリング部材25と上下方向(水流方向)において重複している。換言すると、リング部材25と吐出部32とが並ぶ並び方向において、開口部71cの全体がリング部材25と重複している。
【0060】
リング部材25の内周面のうち、その下端部となる吐出部32側の端部を含む下側の一部の面は、内径が吐出部32側に向かうにつれ連続的に大きくなるよう形成された円環状の拡径面25aとなっている。拡径面25aは、内径が大きくなる度合いが吐出部32側に向かうほど大きくなるよう曲面状に形成されている。この場合、拡径面25aは、凸状の曲面(円弧面)として形成されている。
【0061】
詳しくは、リング部材25は、互いに平行な上面25b及び下面25cと、それら上面25b及び下面25cに直交する上側内周面25d及び外周面25eとを有する。リング部材25の内周面は、上側が上側内周面25d、下側が拡径面25aとなっている。上側内周面25dは上面25bから下方に延びており、その上側内周面25dの下端から拡径面25aが下方に向けて外周側に拡がるように下面25cまで延びている。
【0062】
リング部材25の拡径面25aは、上下方向において開口部71cと重複している。この場合、開口部71cのうち、拡径面25aと上下方向において重複する部分については上方(上流側)に開口され、換言すると、リング部材25の内側領域76に開口されている。これにより、開口部71cの全体がリング部材25と上下方向において重複する構成にあっても、泡沫水が内側領域76から開口部71cへと流れ、その開口部71cより吐出されるようになっている。
【0063】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0064】
整流器24と吐出部32との間にリング部材25を介在させることで、それら両者24,32の間隔を規定した。この場合、整流器24と吐出部32との間隔をリング部材25の高さにより容易に調整することができる。また、整流器24と吐出部32との間隔が定まると、整流器24と減圧板23(水の噴射箇所)との間隔が定まるため、この場合、整流器24と減圧板23との間隔についてもリング部材25により容易に調整することができる。
【0065】
リング部材25の内周面のうち吐出部32側の端部を含む一部の面を、吐出部32側に向かうにつれ内径が大きくなる拡径面25aとした。そして、その拡径面25aを、リング部材25と吐出部32とが並ぶ並び方向において、吐出部32における外周側の開口部71cと重複させた。この場合、外周側の開口部71cのうち、拡径面25aと上記並び方向において重複する重複部分については上流側に開口される。このため、外周側の開口部71c全体がリング部材25と上記並び方向にて重複する構成にあっても、外周側の開口部71cを通じて泡沫水を吐出することができる。これにより、吐出部32(各開口部71)から吐出される泡沫水の吐出径を確保することができる。
【0066】
また、リング部材25の拡径面25aを吐出部32側に向かうほど内径が連続的に大きくなるように形成したため、拡径面25aに沿った泡沫水の流れを外周側に緩やかに拡がる流れとすることができる。これにより、泡沫水の吐水径を確保しながら、吐出される泡沫水が外周側に拡がるのを抑制することができる。
【0067】
具体的には、拡径面25aを内径が大きくなる度合いが吐出部32側に向かうほど大きくなるよう曲面状に形成した。この場合、外周側の開口部71cと拡径面25aとの間隔を外周側の広い範囲に亘って小さくすることができるため、拡径面25aに沿って外周側の開口部71cへ流れる泡沫水の流量を抑制することができる。これにより、吐出部32から吐出される泡沫水が外周側に拡がるのをより一層抑制することができる。
【0068】
吐出部32に設けられた各開口部71のうち、外周側の開口部71cでは、それよりも内周側の開口部71a,71b,71dよりも開口面積を小さくした。この場合、拡径面25aに沿って外周側の開口部71cへと流れ、当該開口部71cより吐出される泡沫水の流量を抑制することができる。そのため、吐出部32から吐出される泡沫水が外周側に拡がるのをより一層抑制することができる。
【0069】
ちなみに、上記実施形態の構成において、例えば、開口部71cよりも内周側の各開口部71a,71b,71dのうち、開口部71dだけが、開口部71aの開口面積よりも小さい開口面積で形成される場合が考えられる。ただ、そのような場合であっても、開口部71cは、実質的に、それよりも内周側の開口部71よりも開口面積が小さくされているということができる。つまり、本明細書においては、開口部71cよりも内周側に設けられた複数の開口部71の中に、開口部71cよりも開口面積が小さいものが少数含まれていたとしても、そのような構成を除外するものではない。
【0070】
整流器24に、複数の開口部61よりも外周側からリング部材25側に突出する突出部65を設け、その突出部65の先端部をリング部材25に当接させた状態で整流器24を配置した。この場合、外周側の開口部61aをリング部材25から上方に離間させることができるため、外周側の開口部61aの下端開口全域(下流側開口全域)を開口させることができる。そのため、下端開口全域を通じて泡沫水をリング部材25の内側領域76へ流すことができる。これにより、リング部材25が設けられた構成にあっても、泡沫水の吐出量を確保することが可能となる。
【0071】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0072】
・上記実施形態では、リング部材25の内周面のうち、下側の一部を拡径面25aとしたが、リング部材25の内周面全体を拡径面としてもよい。例えば、リング部材25の高さ寸法Hが小さい場合に、かかる構成を適用することが考えられる。
【0073】
・例えば、リング部材25の拡径面25aを、上側内周面25dと下面25cとを繋ぐ平面として形成してもよい。この場合にも、拡径面25aは吐出部32側に向けて内径が連続して大きくされるため、拡径面25aに沿った泡沫水の流れを外周側に緩やかに拡がる流れとすることができる。
【0074】
・上記実施形態では、リング部材25を合成樹脂により形成したが、リング部材25をシリコンゴム等のゴム材料により形成してもよい。例えば、リング部材25として、ゴム製のOリングを用いてもよい。
【0075】
・上記実施形態では、整流部材として、樹脂製の整流器24を用いたが、整流部材として、金属製の線材が編まれることにより形成された金網を用いてもよい。金網は、線材により区画された複数の開口部(整流開口部に相当)を有しており、それら開口部を通じて泡沫水が流れることで整流化を図ることができる。
【0076】
・上記実施形態では、吐出部32の各開口部71を複数の板部72,73により区画形成する構成としたが、例えば、板状の吐出部32に複数の丸孔を形成し、それら丸穴を開口部71としてもよい。また、整流器24の開口部61についても、これと同様の構成を採用することができる。
【0077】
・上記実施形態では、流量調整板22の内側突出部46に6つの通路部48を形成したが、通路部48の数は必ずしも6つである必要はなく、例えば内側突出部46に4つの通路部48を形成してもよい。
【0078】
・上記実施形態では、減圧板23に2つの凹部55を設ける一方、本体ケース21の筒状部31に2つの凸部56を設け、減圧板23の各凹部55に筒状部31の各凸部56を入り込ませるようにしたが、この場合、凹部55及び凸部56の数は必ずしも2つである必要はなく、例えば4つであってもよい。また、この場合、凹部55に凸部56を嵌め込む嵌め込み式にしてもよい。
【0079】
・上記実施形態では、流量調整板22を減圧板23の上において周縁突部51の内側に載置した状態で設けたが、これを変更して、流量調整板22を周縁突部51の内側に嵌め込んだ状態で設けてもよい。
【0080】
・上記実施形態では、整流器24について、開口部61に面した各板部62,63の板面を下流側に向けて開口部61の内側に傾斜した傾斜面としたが、これを変更して、開口部61に面した各板部62,63の板面を下流側に向けて開口部61の外側に傾斜した傾斜面としてもよい。つまり、開口部61を、その開口面積が下流側に向けて大きくなるように形成してもよい。また、開口部61に面した各板部62,63の板面を下流側に向けて傾斜しない鉛直面としてもよい。これらの場合でも、整流器24により泡沫水の整流化を図ることができる。
【0081】
・上記実施形態では、泡沫水吐出装置10の各構成部材21~25をいずれも合成樹脂材料により形成したが、各構成部材21~25のうち少なくともいずれかを金属材料により形成してもよい。
【符号の説明】
【0082】
10…泡沫水吐出装置、21…本体ケース、24…整流器(整流部材)、25…リング部材、25a…拡径面、31…筒状部(流路形成部)、32…吐出部、33…水流路、35…空気通路としての空気孔、61…開口部(整流開口部)、65…突出部、71…開口部(吐出開口部)、71c…開口部(所定の吐出開口部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8