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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】インクジェットプリント装備
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/00 20060101AFI20241008BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241008BHJP
   B41J 2/165 20060101ALI20241008BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20241008BHJP
   B05C 9/12 20060101ALI20241008BHJP
   B05C 13/02 20060101ALI20241008BHJP
   H10K 71/13 20230101ALI20241008BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20241008BHJP
【FI】
B05C5/00 101
B41J2/01 305
B41J2/01 127
B41J2/01 301
B41J2/01 125
B41J2/01 307
B41J2/165 207
B41J2/01 451
B41J2/01 121
B05C11/10
B05C9/12
B05C13/02
H10K71/13
H10K50/844
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023540923
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 KR2022015677
(87)【国際公開番号】W WO2023096158
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163970
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523225128
【氏名又は名称】ユニジェット カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソン ジン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォン ソク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソク ギュ
(72)【発明者】
【氏名】メン,ホ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョン フン
(72)【発明者】
【氏名】ソ,チャン ウ
(72)【発明者】
【氏名】シム,セ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヨン ジン
【審査官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-529649(JP,A)
【文献】特開2011-233569(JP,A)
【文献】特開2011-115696(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0072672(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0079301(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00
B41J 2/01
B41J 2/165
B05C 11/10
B05C 9/12
B05C 13/02
H10K 71/13
H10K 50/844
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットを利用してウェハのプリント対象物にプリントするための装置であって、
プリント対象物を固定するためのワークホルダ2000と、
前記ワークホルダ2000をy軸方向に線形移動可能にするワークホルダ移動部1200と、
前記ワークホルダ移動部1200が設置されるベース1000と、
前記ベース1000に設置され、前記プリント対象物にインクを噴射するヘッド部3000と、
前記ヘッド部3000をx軸方向に移動するようにし、前記ベース1000の上部に設置されるヘッド部移動部1400と、
前記ワークホルダ2000のy軸方向の移動経路上で前記ワークホルダ2000の上部に設置されるインク硬化部4000と、
前記ワークホルダ2000、ヘッド部3000、及びインク硬化部4000をいずれも覆うように設置されるエンクロージャ5000と、を含み、
前記ワークホルダ2000は、
前記ワークホルダ移動部1200に設置されるウェハ支持部2100と、
前記ウェハ支持部2100の内部に設置される第1上方移動部2200と、
前記第1上方移動部2200の上部に設置されるワークホルダ本体2300と、を有し、
前記ワークホルダ本体2300は、
支持カラム2340と、前記支持カラム2340の上部端部に設置されるウェハ支持板2350とからなり、
前記ウェハ支持板2350は、下部に設置される冷却板2351と、前記冷却板2351の上部に設置されるウェハ固定板2352とからなり、
前記冷却板2351の周りにはウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2351aが形成され、中央には第1冷却流体S1が流動するための流路2351bが形成され、前記冷却板2351の側面には流路2351bと連通する入口部2351cと出口部2351dとが形成され、
前記ウェハ固定板2352にはウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2352aが形成され、中央にはウェハを固定するための真空吸着孔2352bが形成され、前記ウェハ固定板2352の側面には真空吸着孔2352bと連通する真空吸入口2352cと排出口2352dとが形成され、
前記ウェハ固定板2352の底面には温度センサ2354が設置され、
前記入口部2351cと出口部2351dはチラー6000と連結されることで、
前記温度センサ2354によって感知された温度が予め設定された温度を維持するように前記チラー6000が前記第1冷却流体S1の温度を調節するように形成されるインクジェットプリント装備。
【請求項2】
記第1上移動部2200は前記ワークホルダ本体2300をz軸方向に移動可能に形成されている請求項1に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項3】
前記ウェハ支持部2100は、
前記ワークホルダ移動部1200から上部に延長されるように設置される支持台2110と、
前記支持台2110の上部に設置されるウェハ支持部材2120とからなり、
前記ウェハ支持部材2120は、
前記支持台2110の上方端部からxy平面の内側に延長され、三角平板状からなる横方向支持板2121と、前記横方向支持板2121の端部に上方に延長されるウェハ支持ロッド2122とからなり、
前記ウェハ支持ロッド2122は、前記横方向支持板2121から内側に更に延長されて設置される横方向部材2122aと、前記横方向部材2122aに対して上方に形成される縦方向部材2122bとからなり、
前記縦方向部材2122bの上部端部にはz軸方向に高さが異なるように2つのローラrが設置される請求項2に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項4】
前記第1上方移動部2200は、
前記ワークホルダ移動部1200に設置される第1上方駆動部Fと、前記第1上方駆動部Fの上部に設置される第1相対移動部Mとからなり、
前記第1上方駆動部Fは、
ークホルダ底面部材2001平板状の底面2001aからy軸方向に延長されて設置され、第1モータF1によって駆動される第1ボールねじF2と、前記第1ボールねじF2によって線形移動する第1傾斜ブロックF3とからなり、
前記第1傾斜ブロックF3の下部には第1下部スライダF4が設置される第1下部レール部F5が設置され、前記第1傾斜ブロックF3の底面が前記第1下部スライダF4に固定され、
前記第1傾斜ブロックF3は上部面がy軸の後方に行くほど高さが高くなるように傾斜して形成され、
前記第1傾斜ブロックF3の両側にはz軸の上方に延長される第1固定ガイド部F6が設置され、各前記第1固定ガイド部F6の外側にはz軸方向の上方に延長されて第1側面スライダF7が設置される第1側面レールF8が形成され、
前記第1相対移動部Mは、第1支持板M1と、前記第1支持板M1の下部中央に設置される第1傾斜部M2と、前記第1傾斜部M2の両側に設置される第1固定ガイド部材M3とからなり、
前記第1傾斜部M2は前記第1傾斜ブロックF3の上部面に対応する形状を有するように底面が傾斜して形成され、
前記第1傾斜部M2の底面には第1上部スライダM4が設置される第1上部レールM5が設置され、前記第1傾斜ブロックF3の上部面が前記第1上部スライダM4に固定され、前記第1固定ガイド部材M3は、z軸の上方に延長されるように形成され、各前記第1固定ガイド部材M3の内側は前記第1側面スライダF7に固定される請求項3に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項5】
記支持カラム2340は、前記第1支持板M1の上部からz軸方向の上方に延長され、支持台2110に形成される各ウェハ支持ロッド2122に対応するように各角別に設置され、
前記支持カラム2340は前記ワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する際に前記横方向支持板2121による干渉が発生しない位置に形成され、
前記支持カラム2340の内側にはワークホルダ本体2300のz軸方向への移動の際にウェハ支持ロッド2122がガイドされるようにz軸方向に延長される支持ロッドガイド溝2331が形成される請求項4に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項6】
前記ワークホルダ2000はワークホルダカバー部2400を更に含み、
前記ワークホルダカバー部2400は、
前記ウェハ支持部2100と前記第1上方移動部2200を覆うように形成される第1カバー部2410と、
前記ワークホルダ本体2300を覆うように形成される第2カバー部2420とからなり、
前記第1カバー部2410は下部が開放されて前記ワークホルダ移動部1200に固定され、
前記第1カバー部2410の上部には前記ワークホルダ本体2300がz軸方向に移動するように上部に開放される開放溝2411が形成され、
前記開放溝2411の内側の周りには第1シーリング2412が設置され、
前記第2カバー部2420は上部及び下部が開放されるように開放部2411が形成され、
前記第2カバー部2420の上部は前記ウェハ支持板2350に固定されることでワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する場合に共に移動するように形成され、
前記第2カバー部2420下部の周りには前記ワークホルダ本体2300の上方移動の際に前記第1シーリング2412と接触するように平板状の第1フランジ2422が形成されている請求項に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項7】
前記ヘッド部3000は、
前記ヘッド部移動部1400に後面が固定されるチェンバ3100と、
前記チェンバ3100の内部に設置されるヘッド駆動部3200と、
前記ヘッド駆動部3200の下部に設置され、前記ヘッド駆動部3200によって駆動されて前記チェンバ3100の下部に突出するように形成されるヘッド3300と、
前記ヘッド3300の下部に設置されるヘッド検査部3400とからなる請求項に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項8】
前記ヘッド検査部3400は、
前記ベース1000に設置される第2上方移動部3410と、
前記第2上方移動部3410の上部に設置され、パージングカップ3440を備えるパージングカップ支持部3420と、
前記パージングカップ3440に噴射されるインクを調査するための検査部3450と、前記検査部3450を前記パージングカップ3440に対してx軸またはy軸方向に移動可能にするための検査部移動部3430とからなり、
前記第2上方移動部3410は、前記パージングカップ3440が前記ヘッド3300を覆うように前記パージングカップ支持部3420をz軸方向に移動可能に形成されている請求項に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項9】
前記パージングカップ支持部3420は、
前記第2上方移動部3410に固定される平板状の第1横方向支持部3421と、
前記第1横方向支持部3421に対して縦方向に延長される縦方向支持部3422と、
前記縦方向支持部3422に対して固定されて平板状に形成される第2横方向支持部3423とからなり、
前記検査部移動部3430が前記第1横方向支持3421に設置され、
前記パージングカップ3440は前記第2横方向支持部3423に設置されるように形成されている請求項に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項10】
前記パージングカップ3440は、
前記パージングカップ支持部3420に設置されるケース3441と、
前記ケース3441の上部に設置される透明部3442と、
前記ケース3441に設置されて噴射されたインクを排出するための排出流路3443とからなるが、
前記透明部3442は紫外線が遮断されるように形成されている請求項に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項11】
前記インク硬化部4000は、
前記エンクロージャ5000の内部で上部に設置されるケース4100と、
前記ケース4100の内部に設置される硬化装置4200とからなる請求項10に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項12】
前記ケース4100の底面には下方に貫通する四角形状を有し、下方に段差を有するように開放溝4101が形成され、
前記段差を有する開放溝4101の下部にはガラス板固定部材4110が設置され、
前記ガラス板固定部材4110は、
前記段差を有する開放溝4101に対応する形状を有するように段差を有するように形成されるフレーム4111と、
前記フレーム4111の中央に設置されるガラス板4112とからなり、
前記フレーム4111の上部には前記ガラス板4112を支持するために内側に延長される延長部4111aが形成され、前記フレーム4111の内側の周りには第1段差溝4111bが形成され、前記第1段差溝4111bの下部にはより広い幅を有する第2段差溝4111cが形成され、
前記フレーム4111の外側下部の周りには前記段差を有する開放溝4101に対応する形状を有する第2フランジ4111dが形成され、
前記ガラス板固定部材4110の下部に固定されるシーリング部材4120は、中央に貫通溝4121aが形成されるフレーム部材4121と、前記貫通溝4121aの内側の周りに形成される第2シーリング4122で形成されている請求項11に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項13】
前記インク硬化部4000は、
前記第1上方移動部2200によって前記ワークホルダ本体2300が上方に移動して前記ウェハ支持板2350が前記第2シーリング4122を加圧し、前記第1フランジ2422が前記第1シーリング2412を加圧してから作動するように形成されている請求項12に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項14】
前記インク硬化部4000は、追加に前記第2上方移動部3410によって前記パージングカップ3440が上方に移動して前記ヘッド3300を覆ってから作動するように形成されている請求項13に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項15】
前記エンクロージャ5000は、
前記ワークホルダ2000、ヘッド部3000、及びインク硬化部4000をいずれも覆うようにエンクロージャボックス5100と、
前記エンクロージャボックス5100の上部に設置される循環装置5200とからなり、前記エンクロージャボックス5100は上部及び下部が開放された形状を有し、
前記エンクロージャボックス5100の正面または側面にはインクジェットプリント装備のメンテナンスのためのゴム手袋が設置されるグローブボックス5110が形成され、
前記エンクロージャボックス5100の後面の一側にはy軸方向にウェハが挿入されるためのウェハ投入口5120が形成され、
前記エンクロージャボックス5100の後面の他側には前記エンクロージャ5000の内部に充填された窒素ガスが流動するようにするための循環入口5131が形成され、
前記循環入口5131と連通するようにz軸方向に延長される循環通路5130が形成されている請求項14に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項16】
前記循環装置5200は、
前記循環通路5130と連結される冷却ボックス5210と、
前記冷却ボックス5210の下部に設置される送風装置5220とからなり、
前記冷却ボックス5210は、
前記送風装置5220の上部に設置されるボックスケース5211と、
前記ボックスケース5211の内部底面に固定置される熱交換器5212とからなり、
前記ボックスケース5211の後面は、前記循環通路5130と連通するように開放されて下部面も前記熱交換器5212を通過した窒素ガスが下方に連通されて流動するように開放部5211aが形成され、
前記熱交換器5212はボックスケース5211の上部に形成される流入口5212a及び流出口5212bを介して第2冷却流体S2が流動するように形成されている請求項15に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項17】
前記送風装置5220は、
前記エンクロージャボックス5100の上部に設置される送風装置ケース5221と、
前記送風装置ケース5221の内部に設置される送風部5222と、
前記送風部5222の下部に設置されるフィルタ部5223とからなり、
前記フィルタ部5223はxy平面において前記エンクロージャボックス5100のサイズより大きく形成されている請求項16に記載のインクジェットプリント装備。
【請求項18】
前記硬化装置4200が作動すれば、前記温度センサ2354によって感知された温度が予め設定された温度を維持するように前記チラー6000が前記第1冷却流体S1の温度を調節するように形成される請求項17に記載のインクジェットプリント装備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリント装備に関し、より詳しくは、インクジェットプリント装備を小型のプリント対象物に適合するように小型化しながら、プリント過程の途中で発生する汚染物を発生を最小化するインクジェットプリント装備に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ディスプレイ技術の発展につれ、OLEDディスプレイが広く使用されている。
【0003】
OLEDディスプレイは有機物を使用しているが、このような有機物は水分と酸素に脆弱なため、OLEDディスプレイの生産工程では薄膜封止工程(Thin Film Encapsulation)が必須的に含まれるべきである。
【0004】
封止工程には無機物薄膜及び有機物薄膜を積層する工程が含まれるが、このような封止工程のうちには各層を積層するためにOCL(Over Coating Layer)を形成する工程も含まれる。
【0005】
特に、マイクロOLEDディスプレイは仮想型であって、近眼用ディスプレイ(Near to Eye Display)と利用されている。我々が知っているVR/AR/MR/XRなどを意味する。
【0006】
実際のような仮想画像を実現するためには、まず高解像度と高応答性が必要である。
【0007】
また、眼鏡のように軽くてイヤフォンのように電力消耗が少なければならず、そのためにCMOSシリコンバックプレーンの上にOLEDと透明電極を利用して上部発光(Top Emission)構造を有するようになる。
【0008】
また、OLEDの短所である水分と酸素を防ぐTFEレイヤとRGBカラーフィルタなどの追加のレイヤが設置される。最上部にはカバーガラスなどが設置される。RGB OLEDの場合、RGBカラーフィルタがなくてもよい。
【0009】
これを製作するための従来の工程は、フォトリソグラフィと蒸着方法を利用している。
【0010】
具体的に調べてみると、まず、CMOSウェハにスピンコータ(トラックシステム)を利用してオーバーコーティングレイヤを形成し、平坦化作業を行って、フォトリソグラフィ(Coater-Oven-Mask&Exposure-Developer-Strip)を利用してアノード(電工)を具現する。
【0011】
有機蒸着機で白色のOLEDサブピクセルを作り、更にメタル蒸着でカソード(ITO)層を載せる。
【0012】
有機発光層の工程が終わったら、従来は水分と酸素を遮断するためのTFE層を製作していたが、従来はCVD(Chemical Vapor Deposition)-ALD(Atomic Layer Deposition)-PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)-ALD層で製作され、更にスピンコータ(トラックシステム)を利用して1μm程度の平坦化コーティングを行っている。
【0013】
平坦化された層の上にカラーフィルタをフォトリソグラフィ(Coater-Oven-Mask&Exposure-Developer-Strip)工程でそれぞれ製作する。また、その上にスピンコータを利用して平坦化レイヤ及び接着工程(OCR)を製作し、最終的にカバーガラスを設置して製品化する。
【0014】
このようなマイクロOLEDディスプレイの薄膜封止工程には有機薄膜を0.5μm以下に薄くコーティングすることが求められる。
【0015】
なぜならば、マイクロOLEDディスプレイのピクセルのサイズが2.4μm以下で非常に小さいため、薄膜の厚さを0.5μm以上に形成すればマイクロOLEDの各ピクセルから放出される斜線方向の光が隣り合うピクセルと色干渉を起こしやすいためである。
【0016】
よって、封止薄膜用有機薄膜層またはガラスを接着するためのOCR層はいずれも厚さが0.5μm以下にコーティングされることが求められる。
【0017】
このような薄膜封止工程では、薄膜を形成する各層の平坦化作業をスピンコータを利用して積層液を塗布するようになる。
【0018】
ところが、このような塗布過程でウェハの外殻に押し出された液体は、ロボットエンドエフェクタ(End Effector)などの接触で工程汚染が発生するようになる。
【0019】
それを解決するために、OEBR(Optical Edge Bead Removal)などの追加工程が必要となる。特に、感光液ではなく直接コーティング層をすぐに適用する場合、汚染(空気方物及びパーティクル)による工程不良が発生する恐れがある。
【0020】
よって、従来の装備を利用した方式の場合、薄膜公知工程において工程汚染が発生しやすいが、それを解決するために追加の装備や固定が要求されるという短所が存在する。
【0021】
それを解決するために、インクジェットプリント装備を使用することが増加している傾向である。
【0022】
しかし、従来のインクジェットプリント装備の場合、本願発明のようにマイクロOLEDディスプレイ工程に適用されるものではないため、装備のサイズが大型化していて薄膜封止工程の途中にパーティクルが発生するなど様々な問題点が存在する。
【0023】
例えば、ヘッド部が直接基板の上に下向きに移送されてプリント作業を行うことで、それによるパーティクルが発生するという問題を含むようになる。
【0024】
また、蒸着工程が完了されたウェハを冷却するために別途の冷却装置を必要とし、UV硬化装置も別途に設置されるため、装備のサイズが大きくなるという短所が存在する。
【0025】
その上、UV硬化工程の途中でウェハにプリントされたインク以外のプリント作業中に装備に飛散したインクなども共に硬化されるという問題点も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0026】
【文献】韓国公開特許 第10-2021-0108890号(公開日付2021年09月03日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
より詳しくは、インクジェットプリント装備を小型のプリント対象物に適合するように小型化しながら、プリント過程の途中で発生する汚染物を発生を最小化するインクジェットプリント装備に関する。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明は上述した課題を解決するために、インクジェットを利用してウェハなどのプリント対象物にプリントするための装置であって、プリント対象物を固定するためのワークホルダ2000と、前記ワークホルダ2000をy軸方向に線形移動可能にするワークホルダ移動部1200と、前記ワークホルダ移動部1200が設置されるベース1000と、前記ベース1000に設置され、前記プリント対象物にインクを噴射するヘッド部3000と、前記ヘッド部3000をx軸方向に移動するようにし、前記ベース1000の上部に設置されるヘッド部移動部1400と、前記ワークホルダ2000のy軸方向の移動経路上で前記ワークホルダ2000の上部に設置されるインク硬化部4000と、前記ワークホルダ2000、ヘッド部3000、及びインク硬化部4000をいずれも覆うように設置されるエンクロージャ5000と、を含むように形成されることを特徴とする。
【0029】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ワークホルダ2000は、前記ワークホルダ移動部1200に設置されるウェハ支持部2100と、前記ウェハ支持部2100の内部に設置される第1上方移動部2200と、前記第1上方移動部2200の上部に設置されるワークホルダ本体2300と、前記第1上部移動部2200は前記ワークホルダ本体2300をz軸方向に移動可能に形成されていることを特徴とする。
【0030】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ウェハ支持部2100は、前記ワークホルダ移動部1200から上部に延長されるように設置される支持台2110と、前記支持台2110の上部に設置されるウェハ支持部材2120とからなり、前記ウェハ支持部材2120は、前記支持台2110の上方端部からxy平面の内側に延長され、三角平板状からなる横方向支持板2121と、前記支持板2121の端部に上方に延長されるウェハ支持ロッド2122とからなり、前記ウェハ支持ロッド2122は、前記横方向支持板2121から内側に更に延長されて設置される横方向部材2122aと、前記横方向部材2122bに対して上方に形成される縦方向部材2122bとからなり、前記縦方向部材2122bの上部端部にはz軸方向に高さが異なるように2つのローラrが設置されることを特徴とする。
【0031】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記第1情報移動部2200は、前記ワークホルダ移動部1200に設置される第1上方駆動部Fと、前記第1上方駆動部Fの上部に設置される第1相対移動部Mとからなり、前記第1上方駆動部Fは、前記ワークホルダ底面部材2001は平板状の底面2001aからy軸方向に延長されて設置され、第1モータF1によって駆動される第1ボールスねじF2と、前記第1ボールねじF2によって線形移動する第1傾斜ブロックF3とからなり、前記第1傾斜ブロックF3の下部には第1下部スライダF4が設置される第1下部レール部F5が設置され、前記第1傾斜ブロックF3の底面が前記第1下部スライダF4に固定され、前記第1傾斜ブロックF3は上部面がy軸の後方に行くほど高さが高くなるように傾斜して形成され、前記第1傾斜ブロックF3の両側にはz軸の上方に延長される第1固定ガイド部F6が設置され、前記各第1固定ガイド部材F6の外側にはz軸方向の上方に延長されて第1側面スライダF7が設置される第1側面レールF8が形成され、前記第1相対移動部Mは、第1支持板M1と、前記第1支持板M2の下部中央に設置される第1傾斜部M2と、前記第1傾斜部M2の両側に設置される第1移動ガイド部材M3とからなり、前記第1傾斜部M2は前記第1傾斜ブロックF3の上部面に対応する形状を有するように底面が傾斜して形成され、前記第1傾斜部M2の底面には第1上部スライダM4が設置される第1上部レールM5が設置され、前記第1傾斜ブロックF3の上部面が前記第1上部スライダM4に固定され、前記第1固定ガイド部材M3は、z軸の上方に延長されるように形成され、各第1固定ガイド部材M3の内側は前記第1側面スライダF7に固定されることを特徴とする。
【0032】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ワークホルダ本体2300は、前記第1支持板M1の上部からz軸方向の上方に延長される支持カラム2340と、前記支持カラム2340の上部端部に設置されるウェハ支持板2350とからなり、前記支持カラム2340は支持台2110に形成される各ウェハ支持ロッド2122に対応するように各角別に設置され、前記支持カラム2340は前記ワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する際に前記支持板2121による干渉が発生しない位置に形成され、前記支持カラム2340の内側にはワークホルダ本体2300のz軸方向への移動の際にウェハ支持ロッド2122がガイドされるようにz軸方向に延長される支持ロッドガイド溝2331が形成されることを特徴とする。
【0033】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ウェハ支持板2350は、下部に設置される冷却板2351と、前記冷却板2351の上部に設置されるウェハ固定板2352とからなり、前記冷却板2351の周りにはウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2351aが形成され、中央には第1冷却流体S1が流動するための流路2351bが形成され、前記冷却板2351の側面には流路2351bと連通する入口部2351cと出口部2351dとが形成され、前記ウェハ固定板2352にはウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2352aが形成され、中央にはウェハを固定するための真空吸着孔2352bが形成され、前記ウェハ固定板2352の側面には真空吸着孔2352bと連通する真空吸入口2352cと排出口2352dとが形成され、前記ウェハ固定板2352の底面には温度センサ2354が設置され、前記入口部2351cと出口部2351dはチラー6000と連結されることで、前記温度センサ2354によって感知された温度が予め設定された温度を維持するように前記チラー6000が前記第1冷却流体S1の温度を調節するように形成されることを特徴とする。
【0034】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ワークホルダ2000はワークホルダカバー部2400を更に含み、前記ワークホルダカバー部2400は、前記ウェハ支持部2100と前記第1上方移動部2200を覆うように形成される第1カバー部2410と、前記ワークホルダ本体2300を覆うように形成される第2カバー部2420とからなり、前記第1カバー部2410は下部が開放されて前記ワークホルダ移動部1200に固定され、前記第1カバー部2410の上部には前記ワークホルダ本体部2300がz軸方向に移動するように上部に開放される開放溝2411が形成され、前記開放溝2411の内側の周りには第1シーリング2412が設置され、前記第2カバー部2420は上部及び下部が開放されるように開放部2411が形成され、前記第2カバー部2410の上部は前記ウェハ支持板2350に固定されることでワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する場合に共に移動するように形成され、前記第2カバー部2420下部の周りには前記ワークホルダ本体部2300の上方移動の際に前記第1シーリング2412と接触するように平板状の第1フランジ2422が形成されていることを特徴とする。
【0035】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ヘッド部3000は、前記ヘッド部移動部1400に後面が固定されるチェンバ3100と、前記チェンバ3100の内部に設置されるヘッド駆動部3200と、前記ヘッド駆動部3200の下部に設置され、前記ヘッド駆動部3200によって駆動されて前記チェンバ3100の下部に突出するように形成されるヘッド3300と、前記ヘッド3300の下部に設置されるヘッド検査部3400とからなることを特徴とする。
【0036】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ヘッド検査部3400は、前記ベース1000に設置される第2上方移動部3410と、前記第2上方移動部3410の上部に設置され、パージングカップ3440を備えるパージングカップ支持部3420と、前記パージングカップ3440に噴射されるインクを調査するための検査部3450と、前記検査部3450を前記パージングカップ3440に対してx軸またはy軸方向に移動可能にするための検査部移動部3430とからなり、前記第2上方移動部3410は、前記パージングカップ3440が前記ヘッド3300を覆うように前記パージングカップ支持部3420をz軸方向に移動可能に形成されていることを特徴とする。
【0037】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記パージングカップ支持部3420は、前記第2上方移動部3420に固定される平板状の第1横方向支持部3421と、前記横方向支持部3421に対して縦方向に延長される縦方向支持部3422と、前記縦方向支持部3422に対して固定されて平板状に形成される第2横方向支持部3423とからなり、前記検査部移動部3430が前記第1横方向支持板3421に設置され、前記パージングカップ3440は前記第2横方向支持部3423に設置されるように形成されていることを特徴とする。
【0038】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記パージングカップ3440は、前記パージングカップ支持部3420に設置されるケース3441と、前記ケース3441の上部に設置される透明部3442と、前記ケース3441に設置されて噴射されたインクを排出するための排出流路3443とからなるが、前記透明部3422は紫外線が遮断されるように形成されていることを特徴とする。
【0039】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記インク硬化部4000は、前記エンクロージャ5000の内部で上部に設置されるケース4100と、前記ケース4100の内部に設置される硬化装置4200とからなることを特徴とする。
【0040】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記ケース4100の底面には下方に貫通する四角形状を有し、下方に段差を有するように開放溝4101が形成され、前記段差を有する開放溝4101の下部にはガラス板固定部材4110が設置され、前記ガラス板固定部材4110は、前記段差を有する開放溝4101に対応する形状を有するように段差を有するように形成されるフレーム4111と、前記フレーム4111の中央に設置されるガラス板4112とからなり、前記フレーム4111の上部には前記ガラス板4112を支持するために内側に延長される延長部4111aが形成され、前記フレーム4111の内側の周りには第1段差溝4111bが形成され、前記第1段差溝4111bの下部にはより広い幅を有する第2段差溝4111cが形成され、前記フレーム4111の外側下部の周りには前記段差を有する開放溝4101に対応する形状を有する第2フランジ4111dが形成され、前記ガラス板固定部材4110の下部に固定されるシーリング部材4120は、中央に貫通溝4121aが形成されるフレーム部材4121と、前記貫通溝4121aの内側の周りに形成される第2シーリング4122とで形成されていることを特徴とする。
【0041】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記インク硬化部4000は、前記第1上方駆動部2200によって前記ワークホルダ本体2300が上方に移動して前記ウェハ固定板2350が前記第2シーリング4122を加圧し、前記第1フランジ2421が前記第1シーリング2412を加圧してから作動するように形成されていることを特徴とする。
【0042】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記インク硬化部4000は、追加に前記第2上方移動部3410によって前記パージングカップ3440が上方に移動して前記ヘッド3300を覆ってから作動するように形成されていることを特徴とする。
【0043】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記エンクロージャ5000は、前記ワークホルダ2000、ヘッド部3000、及びインク硬化部4000をいずれも覆うようにエンクロージャボックス5100と、前記エンクロージャボックス5100の上部に設置される循環装置5200とからなり、前記エンクロージャボックス5100は上部及び下部が開放された形状を有し、前記エンクロージャボックス5100の正面または側面にはインクジェットプリント装備のメンテナンスのためのゴム手袋が設置されるグローブボックス5110が形成され、前記エンクロージャボックス5100の後面の一側にはy軸方向にウェハが挿入されるためのウェハ投入口5120が形成され、前記エンクロージャボックス5100の後面の他側には前記エンクロージャ5000の内部に充填された窒素ガスが流動するようにするための循環入口5131が形成され、前記循環入口5131と連通するようにz軸方向に延長される循環通路5130が形成されていることを特徴とする。
【0044】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記循環装置5200は、前記循環通路5130と連結される冷却ボックス5210と、前記冷却ボックス5210の下部に設置される送風装置5220とからなり、前記冷却ボックス5120は、前記送風装置5220の上部に設置されるボックスケース5211と、前記ボックスケース5211の内部底面に固定置される熱交換器5212とからなり、前記ボックスケース5211の後面は、前記循環通路5130と連通するように開放されて下部面も前記熱交換器5212を通過した窒素ガスが下方に連通されて流動するように開放部5211aが形成され、前記熱交換器5212はボックスケース5211の上部に形成される流入口5212a及び流出口5212bを介して第2冷却流体S2が流動するように形成されていることを特徴とする。
【0045】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記送風装置5220は、前記エンクロージャボックス5100の上部に設置される送風装置ケース5221と、前記送風装置ケース5221の内部に設置される送風部5222と、前記送風部5222の下部に設置されるフィルタ部5223とからなり、前記フィルタ部5223はxy平面において前記エンクロージャボックス5100のサイズより大きく形成されていることを特徴とする。
【0046】
本発明のインクジェットプリント装備において、前記硬化装置4200が作動すれば、前記温度センサ2354によって感知された温度が予め設定された温度を維持するように前記チラー6000が前記第1冷却流体S1の温度を調節するように形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0047】
本発明は一つのエンクロージャの内部でプリント及び硬化作用が行われるため、インクジェット装備のサイズを小型に構成する作用効果を有する。
【0048】
本発明のインクジェットプリント装備では、特に、フィルタ部がエンクロージャボックスの平面より広い平面を有するように形成されることで、フィルタ部を通って下方に流動する窒素ガスの下向きの流れはエンクロージャボックスの平面の全面にわたっていずれも下方に流動するようにする作用をするようになる。
【0049】
それによって、ほこりやミストなどがいずれも下方に移動するようになることで、インクジェットプリント装備の全工程にわたってエンクロージャボックスの内部が清浄に維持されるという作用効果を有する。
【0050】
一方、本発明のインクジェットプリント装備では以前の蒸着工程によって高温の状態になったウェハを冷却させてからプリント工程を行うことで、高温及び資材温度の不均衡のため発生する不良率を低減するという効果を有する。
【0051】
一方、本発明のインクジェットプリント装備ではヘッド部がx軸方向にのみ移動し、z軸方向へは移動しないことで、ヘッド部の移送によってほこりや異物などが発生することを根本的に防止するという作用効果を有する。
【0052】
また、ヘッド駆動部が密閉された形状のチェンバの内部に設置された状態でチェンバがx軸方向に移動するように作用することで、ヘッド駆動部によってヘッドを駆動する途中で発生するパーティクルが基板に落とされることを根本的に防止するという長所を有する。
【0053】
また、硬化ステップでもインク硬化部は固定された状態でワークホルダが上方に移動するように形成されることで、同じくインク硬化部の移送によってほこりなどが発生することを防止するという作用効果を有する。
【0054】
特に、本発明では硬化ステップで硬化装置によって発生する紫外線がワークホルダカバーによって二重に遮断されることで、硬化の際にエンクロージャの内部に存在するインクや異物が硬化することを防止するという作用効果を有する。
【0055】
また、硬化ステップでヘッド部を紫外線遮断ガラスからなるパージングカップで覆って密封することで、ヘッドに残留するインクがヘッドの表面で硬化されて次のプリント作業で不良を引き起こすことを防止するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本発明の一実施例によるインクジェットプリント装備全体を示す図である。
【0057】
図2図1でエンクロージャを除いた状態を示す図である。
【0058】
図3】本発明の一実施例におけるベースを示す図である。
【0059】
図4】本発明の一実施例におけるワークホルダ移動部を示す図である。
【0060】
図5】本発明の一実施例におけるUVWステージを示す図である。
【0061】
図6】本発明の一実施例におけるワークホルダ全体を示す図である。
【0062】
図7】本発明の一実施例におけるワークホルダの分解斜視図である。
【0063】
図8】本発明の一実施例におけるワークホルダのウェハ支持部を示す図である。
【0064】
図9】本発明の一実施例におけるワークホルダの支持カラムを示す図である。
【0065】
図10】本発明の一実施例におけるワークホルダのyz平面における断面図である。
【0066】
図11】本発明の一実施例におけるワークホルダのxz平面における断面図である。
【0067】
図12】本発明の一実施例における冷却板を示す図である。
【0068】
図13】本発明の一実施例におけるウェハ固定板を示す図である。
【0069】
図14】本発明の一実施例におけるウェハ支持板の連結管を示す図である。
【0070】
図15】本発明の一実施例におけるワークホルダが上昇して硬化装置に接触した状態のxz平面における断面図である。
【0071】
図16】本発明の一実施例におけるヘッド部移動部を示すためのyz平面における断面図である。
【0072】
図17】本発明の一実施例におけるヘッド検査部を示す斜視図である。
【0073】
図18】本発明の一実施例におけるヘッド検査部をyz平面で示す断面図である。
【0074】
図19】本発明の一実施例におけるヘッド検査部をxz平面で示す断面図である。
【0075】
図20】本発明の一実施例における硬化装置を示す分解斜視図である。
【0076】
図21】本発明の一実施例におけるエンクロージャを示す正面図である。
【0077】
図22】本発明の一実施例におけるエンクロージャをxz平面で示す断面図である。
【0078】
図23】本発明の一実施例におけるエンクロージャをyz平面で示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
【0080】
図1は、本発明の一実施例によるインクジェットプリント装備全体を示す図である。図2は、図1でエンクロージャを除いた状態を示す図である。
【0081】
本発明のインクジェットプリント装備は、ベース1000と、前記ベース1000からy軸方向に線形移動可能に設置され、対象を支持するワークホルダ2000と、前記ベース1000の上部からx軸方向に線形移動可能に設置され、プリント対象物にインクを噴射するヘッド部3000と、前記ベース1000の上部からy軸方向の後方に設置されるインク硬化部4000と、前記ワークホルダ2000、ヘッド部3000、及びインク硬化部4000をいずれも覆うように形成され、前記ベースの上部に固定されるエンクロージャ5000とからなる。
【0082】
【0083】
図3は、本発明の一実施例におけるベースを示す図である。
【0084】
ベース1000は全体的に骨格形状のフレームで形成される。
【0085】
ベース1000の底部には検査の際に使用されたインクを洗浄するための洗浄フィルタ部1010が設置される。
【0086】
ベース1000の上部にはステージ1100が設置されるが、ステージ1100の周りにはベースシーリング部材1120が挿入されるためのシーリング溝1110が形成されている。
【0087】
【0088】
図4は、本発明の一実施例におけるワークホルダ移動部を示す図である。
【0089】
ステージ1100の上面からx軸方向の右側にはワークホルダ2000をy軸方向に移動させるのに使用されるワークホルダ移動部1200が設置される。
【0090】
本実施例において、ワークホルダ移動部1200は公知された構成の第1リニアモータLで構成される。
【0091】
第1リニアモータLは、ステージ1100の上面に設置され、永久磁石を含む第1固定子L1と、前記第1固定子L1のx軸方向の両側にステージ1100の上面からy軸方向に延長されるように2つが設置される第1レールL2と、前記第1レールL2の上部に設置され、内部にコイル巻線が形成される第1稼働子L3と、前記各第1稼働子L3に固定される第1移動部材L4とからなる。
【0092】
第1リニアモータLは、第1稼働子L3の内部巻線に電流が印加されることで第1固定子L1との相互作用によって第1稼働子L3が第1レールL2に沿って移動するようになり、それによって第1移動部材L4が移動するようになる。
【0093】
【0094】
図5は、本発明の一実施例におけるUVWステージを示す図である。
【0095】
ワークホルダ移動部1200の上部には公知された構成のUVWステージ1300が設置される。
【0096】
UVWステージ1300は、下板1310と、下板の上部に設置される公知された構成のUVWステージ構成部1320と、前記UVWステージ構成部1320の上部に設置される上板1330とからなる。
【0097】
UVWステージ1300の上板1330にはワークホルダ底面部材2001が固定されることでワークホルダ2000が設置される。
【0098】
【0099】
図6は、本発明の一実施例におけるワークホルダ全体を示す図である。図7は、本発明の一実施例におけるワークホルダの分解斜視図である。図8は、本発明の一実施例におけるワークホルダのウェハ支持部を示す図である。図9は、本発明の一実施例におけるワークホルダの支持カラムを示す図である。図10は、本発明の一実施例におけるワークホルダのyz平面における断面図である。図11は、本発明の一実施例におけるワークホルダのxz平面における断面図である。
【0100】
ワークホルダ2000は、ワークホルダ底面部材2001に固定されるウェハ支持部2100と、前記ウェハ支持部2100の内部に設置される第1上方移動部2200と、前記第1上方移動部2200の上部に設置されるワークホルダ本体2300と、前記ワークホルダ2000を覆うように形成されるワークホルダカバー部2400とからなる。
【0101】
ワークホルダ底面部材2001はワークホルダ移動部1200の第1移動部材L4に固定される。
【0102】
ワークホルダ底面部材2001は、平板状の底面2001aと、前記平板状の底面2001aの周りから上方に延長されるカバー2001bとからなる。
【0103】
第1リニアモータLは、第1稼働子L3の内部巻線に電流が印加されることで第1固定子L1との相互作用によって第1稼働子L3が第1レールL2に沿って移動するようになり、それによって第1移動部材L4が移動するようになる。
【0104】
ウェハ支持部2100は、ワークホルダ底面部材2001に固定されて上部に延長されるように設置される支持台2110と、前記支持台2110の上部に設置されるウェハ支持部材2120とからなる。
【0105】
支持台2110は、互いにx軸方向に離隔するようにワークホルダ底面部材2001は平板状の底面部2001aに設置され、上方に延長される2つの板状部材からなる。
【0106】
ウェハ支持部材2120は、支持台2110の上方端部からxy平面の内側に延長され、三角形の平板状からなる横方向支持板2121と、前記支持板2121の端部に上方に延長されるウェハ支持ロッド2122とからなる。
【0107】
ウェハ支持ロッド2122は、横方向支持板2121から内側に更に延長されて設置される横方向部材2122aと、前記横方向部材2122bに対して情報に形成される縦方向部材2122bとからなる。
【0108】
ウェハ支持ロッド2122の縦方向部材2122bの上部端部にはz軸方向に高さが異なるように2つのローラrが設置されている。
【0109】
第1上方移動部2200は、第1上方駆動部Fと、前記第1上方駆動部Fの上部に設置される第1相対移動部Mとからなる。
【0110】
第1上方駆動部Fは公知された構成の線形移動装置からなる。例えば、リニアモータやボールねじ方式で形成されてもよいが、本実施例ではボールねじ方式で形成されている。
【0111】
第1上方駆動部Fは、ワークホルダ底面部材2001は平板状の底面2001aからy軸方向に延長されて設置され、第1モータF1によって駆動される第1ボールねじF2と、前記第1ボールねじF2によって線形移動する第1傾斜ブロックF3とからなる。
【0112】
第1傾斜ブロックF3の下部には第1下部スライダF4が設置される第1下部レール部F5が設置され、第1傾斜ブロックF3の底面が第1下部スライダF4に固定される。
【0113】
第1傾斜ブロックF3は上部面がy軸の後方に行くほど高さが高くなるように傾斜して形成される。
【0114】
【0115】
第1傾斜ブロックF3の両側にはz軸の上方に延長される第1固定ガイド部F6が設置されるが、各第1固定ガイド部材F6の外側にはz軸方向の上方に延長され、第1側面スライダF7が設置される第1側面レールF8が形成されている。
【0116】
【0117】
第1相対移動部Mは、第1支持板M1と、前記第1支持板M2の下部中央に設置される第1傾斜部M2と、前記第1支持部M2の両側に設置される第1移動ガイド部材M3とからなる。
【0118】
第1傾斜部M2は第1傾斜ブロックF3の上部面に対応する形状を有するように底面が傾斜して形成される。
【0119】
第1傾斜部M2の底面には第1上部スライダM4が設置される第1上部レールM5が設置され、第1傾斜ブロックF3の上部面が第1上部スライダM4に固定される。
【0120】
第1固定ガイド部材M3は板状を有してz軸の上方に延長されるように形成され、各第1固定ガイド部材M3の内側は第1側面スライダF7に固定される。
【0121】
【0122】
ワークホルダ本体2300は、第1支持板M1の上部からz軸方向の上方に延長される支持カラム2340と、前記支持カラム2340の上部端部に設置されるウェハ支持板2350とからなる。
【0123】
【0124】
支持カラム2340は支持台2110に形成される各ウェハ支持ロッド2122に対応するように各角別に4つが設置される。
【0125】
【0126】
支持カラム2340が設置される位置は、ワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する際に支持板2121による干渉が発生しないように決定される。
【0127】
支持カラム2340の内側にはワークホルダ本体2300がz軸方向へ移動する際、ウェハ支持ロッド2122がガイドされるようにz軸方向に延長される支持ロッドガイド溝2341が形成されている。
【0128】
図12は、本発明の一実施例における冷却板を示す図である。図13は、本発明の一実施例におけるウェハ固定板を示す図である。図14は、本発明の一実施例におけるウェハ支持板の連結管を示す図である。
【0129】
ウェハ支持板2350は、下部に設置される冷却板2351と、前記冷却板2351の上部に設置されるウェハ固定板2352とからなる。
【0130】
冷却板2351の周りにはウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2351aが形成され、中央には第1冷却流体S1が流動するための流路2351bが形成され、冷却板2351の側面には流路2351bと連通する入口部2351cと出口部2351dが形成されている。
【0131】
入口部2351cと出口部2351dはそれぞれ冷却水流入管S2Iと冷却水流入管S2Oの一端に連結される。
【0132】
本発明では第1冷却流体S1が常に冷却板2351の内部で流動するように形成される。
【0133】
冷却水流入管S2Iと冷却水流入管S2Oの他端はそれぞれチラー6000に連結されるが、チラー6000では第1冷却流体S1の温度を制御する作用をする。
【0134】
【0135】
ウェハ固定板2352にもウェハ支持ロッド2122がz軸方向に移動可能にガイド溝2352aが形成され、中央にはウェハを固定するための真空吸着孔2352bが形成され、ウェハ固定板2352の側面には真空吸着孔2352bと連通する真空吸入口2352cと真空排出口2352dが形成されている。
【0136】
真空吸入口2352cと真空排出口2352dはそれぞれ真空流入管VIと真空排出管VOに連結される。
【0137】
一方、ウェハ固定板2352の底面には複数個の温度センサ2354が設置される。
【0138】
ワークホルダカバー部2400は、第1カバー部2410と第2カバー部2420とからなる。
【0139】
第1カバー部2410は全体的に四角ボックス状に形成されるが、下部は開放されてワークホルダ底面部材2001のカバー2001bを覆いながら固定されるように形成される。
【0140】
第1カバー部2410の側部はウェハ支持部2100、上方移動部2200、及びワークホルダ本体2300の第1支持板2310の下部を覆うように形成される。
【0141】
第1カバー部2410の上部には四角形状であってワークホルダ本体2300がz方向に移動するように上部に開放される開放溝2411が形成されるが、開放溝2411の内側の周りには第1シーリング2412が設置されている。
【0142】
前記開放溝2411は、第2カバー部2420が取り付けられたワークホルダ本体2300が上方に移動できるサイズを有するように形成される。
【0143】
第2カバー部2420も全体的に四角ボックス状に形成されるが、上部及び下部が開放されるように開放部2411が形成され、前記開放部2411の内部にワークホルダ本体2300が挿入される。
【0144】
第2カバー部2410の上部はウェハ支持板2350に固定されることで、ワークホルダ本体2300がz軸方向に移動する際に共に移動するように形成される。
【0145】
第2カバー部2420の下部の周りには、ワークホルダ本体2300の上方移動の際に第1シーリング2412と接触するように平板状の第1フランジ2421が形成されている。
【0146】
【0147】
図16は、本発明の一実施例におけるヘッド部移動部を示すためのyz平面における断面図である。
【0148】
ステージ1100の上部にはz軸の上方からx軸方向に互いに離隔するようにヘッド部支持台1300が設置されるが、ヘッド部支持台1300にはx軸方向にヘッド部3000を移送するためのヘッド部移動部1400が設置される。
【0149】
【0150】
ヘッド部移動部1400はワークホルダ移動部1200と同じく公知された構成の第2リニアモータL-1で構成される。
【0151】
第2リニアモータL-1は、ステージ1100の上面に設置され、永久磁石を含む第2固定子L1-1と、前記第2固定子L1-1のx軸方向の両側にステージ1100の上面からy軸方向に延長されるように2つが設置される第2レールL2-1と、前記第2レールL2-1の上部に設置され、内部にコイル巻線が形成される第2稼働子L3-1と、前記各第2稼働子L3-1に固定される第2移動部材L4-1とからなる。
【0152】
第2リニアモータL-1は、第2稼働子L3-1の内部巻線に電流が印加されることで第2固定子L1-1との相互作用によって第2レールL2-1に沿って移動するようになり、それによって第2移動部材L4-1が移動するようになる。
【0153】
【0154】
ヘッド部3000は、チェンバ3100と、前記チェンバ3100の内部に設置されるヘッド駆動部3200と、前記ヘッド駆動部3200の下部に設置され、ヘッド駆動部3200によって駆動されるヘッド3300とからなる。
【0155】
【0156】
チェンバ3100はヘッド駆動部3200が内部に設置されて密閉されるように構成されるが、下部にはヘッド3300が下方に突出するように形成され、後面がヘッド部移動部1400の第2移動部材L4-1に固定される。
【0157】
本発明において、チェンバ3100はx軸方向にのみ移動し、z軸方向には移動しないように構成されるため、ヘッド3300も同じくx軸方向にのみ移動し、z軸方向には移動する。
【0158】
【0159】
図17は、本発明の一実施例におけるヘッド検査部を示す斜視図である。図は、本発明の一実施例におけるヘッド検査部をyz平面で示す断面図である。図19は、本発明の一実施例におけるヘッド検査部をxz平面で示す断面図である。
【0160】
ヘッド部3000の下部にはヘッド検査部3400が設置される。
【0161】
ヘッド検査部3400は、第2上方移動部3410と、前記第2上方移動部3410の上部に設置されるパージングカップ支持部3420と、前記パージングカップ支持部3420の底面に設置される検査部移動部3430と、前記パージングカップ支持部3420の上部に設置されるパージングカップ3440と、前記パージングカップ支持部3420の検査部移動部3430に設置される検査部3450とからなる。
【0162】
【0163】
第2上方移動部3410は第1上方移動部2200と基本的に同じ方式からなるが、ボールねじがx軸方向に設置されるという点だけy軸方向に設置される第1上方移動部2200と異なる。
【0164】
第2上方移動部3410は、第2上方駆動部F-1と、前記第2上方駆動部F-1の上部に設置される第2相対移動部M-1とからなる。
【0165】
第2上方駆動部F-1は第1上方駆動部Fと同じく公知された構成の線形移動装置からなる。例えば、リニアモータやボールねじ方式で形成されてもよいが、本実施例ではボールねじ方式で形成されている。
【0166】
第2上方駆動部F-1はステージ1100に設置され、第2モータF1-1によって駆動される第2ボールねじF2-1と、前記第2ボールねじF2-1によって線形移動する第2傾斜ブロックF3-1とからなる。
【0167】
第2傾斜ブロックF3-1の下部には第2下部スライダF4-1が設置される第2下部レール部F5-1が設置され、第2傾斜ブロックF3-1の底面が第2下部スライダF4-1に固定される。
【0168】
第2傾斜ブロックF3-1は上部面がy軸の後方に行くほど高さが高くなるように傾斜して形成される。
【0169】
第2傾斜ブロックF3-1の両側にはz軸の上方に延長される第2固定ガイド部F6-1が設置されるが、各第2固定ガイド部材F6-1の外側にはz軸方向の上方に延長され、第2側面スライダF7-1が設置される第2側面レールF8-1が形成されている。
【0170】
第2相対移動部M-1は、第2支持板M1-1と、前記第2支持板M-1の下部中央に設置される第2傾斜部M2-1と、前記第2傾斜部M2-1の両側に設置される第2移動ガイド部材M3-1とからなる。
【0171】
第2傾斜部M2-1は第2傾斜ブロックF3-1の上部面に対応する形状を有するように底面が傾斜して形成される。
【0172】
第2傾斜部M2-1の底面には第2上部スライダM4-1が設置される第2上部レール部M5-1が設置され、第2傾斜ブロックF3-1の上部面が第2上部スライダM4-1に固定される。
【0173】
第2固定ガイド部材M3-1は板状を有してz軸の上方に延長されるように形成され、各第2固定ガイド部材M3-1の内側は第2側面スライダF7-1に固定される。
【0174】
パージングカップ支持部2420は、第2支持板M1-1に固定される平板状の第1横方向支持部3421と、前記横方向支持部3421に対して縦方向に延長される縦方向支持部3422と、前記縦方向支持部3422に対して固定され、平板状に形成される第2横方向支持部3423とからなる。
【0175】
【0176】
検査部移動部3430は、第1横方向支持部3421に固定されるx軸方向移動手段3431と、前記x軸方向移動手段に対して交差するように設置されるy軸方向移動手段3432とからなる。
【0177】
【0178】
x軸方向移動手段3431とy軸方向移動手段3432はそれぞれ公知のボールねじ方式で形成される。
【0179】
x軸方向移動手段3431は、第1横方向支持部3421に設置される第1設置板MP1と、前記第1設置板MP1に設置され、第1モータM1によって駆動される第1ボールねじBS1と、前記第1ボールねじBS1に連結される第1スライダSL1とからなる。
【0180】
y軸方向移動手段3432は、前記第1スライダSL1に設置される第2設置板MP2と、前記第2設置板MP2に設置され、第2モータM2によって駆動される第2ボールねじBS2と、前記第2ボールねじBS2に連結される第2スライダSL2とからなる。
【0181】
【0182】
パージングカップ3440は、第2横方向支持部3423に設置されるケース3441と、前記ケース3441の上部に設置される透明部3442と、前記ケース3441に設置され、噴射されたインクを排出するための排出流路3443とからなる。
【0183】
透明部3442は、硬化装置による紫外線が遮断されるように紫外線遮断素材または紫外線遮断膜がコーティングされるように形成される。
【0184】
【0185】
検査部3450は公知された構成のカメラ検査装備で形成される。
【0186】
検査部3450は、第2スライダSL2に設置され、y軸方向に延長されるように形成される検査部設置板3451と、前記検査部設置板3451のy軸の後方端部に設置される照明部3452と、前記検査部設置板3451のy軸前の方端部で前記照明部3452と対向するように設置されるカメラ部3453とからなる。
【0187】
照明部3452とカメラ部3453は、x軸方向移動手段3431とy軸方向移動手段3432によってそれぞれx軸及びy軸方向に移動する際、パージングカップ3440と干渉しないようにx軸及びy軸方向にパージングカップ3440と一定な間隔を形成するように設置される。
【0188】
検査部3450のパージングカップ3440に存在する窒素ガスは排出流路3443を介して排出され、ベース1000に形成されている洗浄フィルタ部1010を通って洗浄された後、更に連結管5131を介して循環通路5310を介して流入される。
【0189】
【0190】
図20は、本発明の一実施例における硬化装置を示す分解斜視図である。
【0191】
インク硬化部4000は、ケース4100と、前記ケース4100の内部に設置される硬化装置4200と、前記硬化装置4200を線形移動させるための硬化装置移動部4300とからなる。
【0192】
【0193】
ケース4100は四角ボックス状に形成され、内部に硬化装置4200と硬化装置移動部4300が設置されるように形成される。
【0194】
ケース4100の底面には下方に貫通する四角形状の開放溝4101が形成されるが、開放溝4101は下方に段差を有するように形成される。
【0195】
段差を有する開放溝4101の下部にはガラス板固定部材4110が設置される。
【0196】
【0197】
ガラス板固定部材4110は、前記段差を有する開放溝4101に対応する形状を有するように段差を有するように形成されるフレーム4111と、前記フレーム4111の中央に設置されるガラス板4112とからなる。
【0198】
フレーム4111の上部にはガラス板4112を支持するために内側に延長される延長部4111aが形成され、フレーム4111の内側の周りには第1段差溝4111bが形成され、第1段差溝4111bの下部にはより広い幅を有する第2段差溝4111cが形成される。
【0199】
一方、フレーム4111の外側下部の周りには段差を有する開放溝4101に対応する形状を有する第2フランジ4111dが形成される。
【0200】
ガラス板固定部材4110の下部に固定されるシーリングヴ剤4120は、中央に貫通溝4121aが形成されるフレーム部材4121と、前記貫通溝4121aの内側の周りに形成される第2シーリング4122からなる。
【0201】
硬化装置4200は公知された構成の紫外線硬化装置が使用される。
【0202】
【0203】
硬化装置移動部4300は公知された構成のボールねじ装置を利用して形成される。
【0204】
硬化装置移動部4300は、ケース4100の底面に設置され、第3モータM3によって駆動される第3ボールねじBS3と、前記第3ボールねじBS3に連結され、上部に硬化装置4200が設置される第3スライダSL3と、前記第3スライダSL3を支持するように前記ガラス板4112の両側に設置される第3レールRL3とからなる。
【0205】
【0206】
図21は、本発明の一実施例におけるエンクロージャを示す正面図である。図22は、本発明の一実施例におけるエンクロージャをxz平面で示す断面図である。図23は、本発明の一実施例におけるエンクロージャをyz平面で示す断面図である。
【0207】
エンクロージャ5000は、エンクロージャボックス5100と、前記エンクロージャボックス5100の上部に設置される循環装置5200とからなる。
【0208】
エンクロージャボックス5100は全体的に下部が開放される四角ボックス状に形成される。
【0209】
エンクロージャボックス5100の正面及び側面には、インクジェットプリント装置のメンテナンスのためのゴム手袋が設置されるグローブボックス5110が形成される。
【0210】
エンクロージャボックス5100の後面の一側にはy軸方向にウェハが挿入されるためのウェハ投入口5120が形成される。
【0211】
エンクロージャボックス5100の後面の他側には循環入口5131が形成され、循環入口5131と連通されてz軸方向に延長される循環通路5130が形成されている。
【0212】
エンクロージャボックス5100の右側の側面には補充窒素ガスを排出するための窒素ガス排出口5140が形成されている。
【0213】
エンクロージャボックス5100の底面にはベースシーリング部材1120が挿入されるためのシーリング溝が形成され、ベースシーリング部材1120によってステージ1100との密封状態が維持されるように設置される。
【0214】
循環装置5200は、前記循環通路5130と連結される冷却ボックス5210と、前記冷却ボックス5210の下部に設置される送風装置5220とからなる。
【0215】
冷却ボックス5210は、ボックスケース5211と、前記ボックスケース5211の内部の底面に固定置される熱交換器5212とからなる。
【0216】
ボックスケース5211の後面は循環通路5130と連通するように開放され、下部面も熱交換器5212を通過した窒素ガスが下方に連通するように開放部5211aが形成される。
【0217】
ボックスケース5211の側面には外部の窒素ガスが流入されるための補充窒素ガス流入口5211bが形成される。
【0218】
熱交換器5212は、ボックスケース5211の上部に形成される流入口5212a及び流出口5212bを介して第2冷却流体S2が流動するように形成される。
【0219】
【0220】
送風装置5220は、送風装置ケース5221と、前記送風装置ケース5221の内部に設置される送風部5222と、前記送風部5222の下部に設置されるフィルタ部5223とからなる。
【0221】
【0222】
送風装置ケース5221の上部は冷却ボックス5210が設置される部分で連通するように開放された形態に形成される。
【0223】
送風装置ケース5221の側部はxy平面においてエンクロージャボックス5100のサイズより大きく形成される。
【0224】
送風部5222はファン5222aとファン5222aの下部に設置されるファンフィルタ5222bを含むように形成される公知された構成のFFU(Fan Filter Unit)からなるが、一つまたは複数個で形成される。
【0225】
フィルタ部5223は筐体5223aにフィルタ部材5223bが設置されるように構成されるが、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタなどが使用される。
【0226】
フィルタ部5223はxy平面においてエンクロージャボックス5100のサイズより大きく形成されるべきである。
【0227】
【0228】
以下、本発明の作用について説明する。
【0229】
本発明の作用は、エンクロージャ内部循環ステップと、ウェハ投入ステップと、プリントステップと、インク硬化ステップと、排出ステップとからなる。
【0230】
(1)エンクロージャ内部循環ステップ
【0231】
本発明のインクジェットプリント装置では、プリントの全工程にわたってエンクロージャの内部で窒素ガスが循環される状態になるように作用する。
【0232】
つまり、本発明では、送風部5222におけるファン5222aの作動によってエンクロージャボックス5100の基本窒素ガスN1が循環通路5130によって冷却ボックス5210に流入される。
【0233】
冷却ボックス5210の内部では、流入口5212a及び流出口5212bを介して低い温度を有する第2冷却流体S2が流動する熱交換器5212を基本窒素ガスN1が通過しながら温度が低くなった状態で送風装置5220に流入するようになる。
【0234】
一方、このような基本窒素ガスN1の流れとは別に、補充窒素ガスN2の流れがボックスケース5211の側面の補充窒素ガス流入口5211bを介して冷却ボックス5210流入され、エンクロージャボックス5100の側面に形成される補充窒素ガス排出搬出口5140に排出される。
【0235】
このような作用によって、冷却ボックス5210の内部で窒素ガスを冷却及び補充する作用をする。
【0236】
このような作用によって、エンクロージャ5000の内部温度は25℃程度に常に一定に維持されるようになる。
【0237】
冷却ボックス5210で冷却された窒素ガスはファン5222aを通った後、ファンフィルタ5222bを通ってフィルタ部5223に流入される。
【0238】
フィルタ部5232はエンクロージャボックス5110の平面より更に広い平面を有するように形成されるため、フィルタ部5223を通って下方に流動する窒素ガスの下向きの流れはエンクロージャボックス5110の平面全面にわたっていずれも下方に流動する作用をするようになる。
【0239】
よって、エンクロージャボックス5100の内部で発生するほこりやミストなどはいずれも下方に移動して排出されるように作用するため、インクジェットプリント装置の全工程にわたってエンクロージャボックス5110の内部が清浄に維持されて、インクジェットプリント固定の際に製品の不良が発生することを防止するという作用効果を有する。
【0240】
(2)ウェハ投入ステップ
【0241】
本発明において、インクジェットプリント装備によってプリントされるプリント対象物はウェハやガラス基板などが当たるが、本実施例では説明のためにプリント対象物をウェハと通称して説明する。
【0242】
【0243】
ウェハ投入ステップは、ウェハの流入、積置、冷却、及び固定ステップからなる。
【0244】
ウェハ流入ステップでは、以前の工程である蒸着工程を経た高温のウェハがウェハ移送手段(図示せず)によって把持され、エンクロージャ5000の後面に形成されるウェハ投入口5120を介してインクジェットプリント装備の内部に流入されるようになる。
【0245】
ウェハ積置ステップでは、ウェハ支持ロッド2122の端部に設置されるローラrがウェハ支持板2350の上面に突出された後、このローラrによってウェハが支持される作用をするようになる。
【0246】
ウェハ支持ロッド2122がウェハ支持板2350の上面に突出されるためにはワークホルダ本体2300が下降すべきであるが、これは以下のような作用による。
【0247】
まず、第1情報移動部2200で第1モータF1を一方向に作動させたら、それに連結された第1ボールねじF2が回転子ながら第1傾斜ブロックF3がy軸の後方に移動するようになる。
【0248】
第1傾斜ブロックF3の移動によって第1支持板M1が下方に移動し、第1支持板M1にワークホルダ本体2300が下方にいどうするようになる。
【0249】
この際、第1支持板M1の下方運動は、第1支持板M1に固定されている第1移動ガイド部材M3に設置された第1側面スライドM5が第1固定ガイド部材F7に設置された第1側面レール部F8に沿って移動する方式でガイドされる。
【0250】
一方、ワークホルダ本体2300が下方に移動しながら、支持カラム2340の下方運動は支持カラム2340の支持ロッドガイド溝2331が支持ロッド2340によってガイドされながら行われる。
【0251】
また、ウェハ支持板2350の下降運動は、ウェハ支持板2350で冷却板2351に形成されるガイド溝2351a及び固定板2352に形成されるガイド溝2352aが支持ロッド2122によってガイドされながら行われる。
【0252】
本発明において、支持ロッド2122の高さは固定されている状態であるため、ウェハ支持板2350が相対的に下降することで支持ロッド2122がウェハ支持板2350の上部に突出するようになるが、このような状態でウェハを支持してウェハ支持板2350で積置するようになる。
【0253】
逆に、ワークホルダ本体2300を上方に移動させるためには第1ボールねじF2を反対に回転させればよい。
【0254】
ウェハ冷却ステップは以下のように行われる。
【0255】
ウェハは蒸着工程を経て100℃以上に温度が上昇すれば、ロードロックを通りながら30-40℃程度になる。
【0256】
しかし、依然として温度が高い方であり、特にウェハ全体にわたってウェハの膨張及び温度分布のばらつきが発生するようになるが、これは工程上大きな不良を引き起こすようになる。
【0257】
ウェハ支持板2350の上部に設置されたウェハ固定板2352にウェハが積置されたら、熱伝導現象のためウェハ固定板2352の底面に設置された温度センサ2354によって温度が感知される。
【0258】
本発明ではウェハ固定板2352の温度を19℃乃至60℃の範囲内で予め求められている温度に設定する。
【0259】
次に、温度センサ2354によって感知されるウェハ固定板2320の温度が予め設定された温度を持続に維持するように、チラー6000で第1冷却流体S1の温度を調節する。
【0260】
例えば、温度センサ2354によって感知された温度が予め設定された温度より高ければ、図示されていない制御部によってチラー6000を制御して、温度を下げた第1冷却流体S1を冷却板2351に供給する作用をするようになる。
【0261】
よって、温度が低くなった第1冷却流体S1が冷却板2351の入口部2351cに流入され、流路2351bを流動して出口部2351dに排出することで、冷却された第1冷却流体S1の持続的な流動作用によって冷却板2351の温度が減少し、それによってウェハの温度が減少するようになる。
【0262】
よって、本発明のインクジェットプリント装置に流入される前の工程で膨張されたウェハがインクジェットプリント装置の内部で冷却されながら元の形状を維持するようになるため、次のプリント工程でウェハの膨張によるプリント不良が発生することを防止するようになる。
【0263】
一方、エンクロージャ5000の内部の窒素ガス雰囲気の温度も例えば25℃に一定に維持し、インクジェット装置の内部でウェハの温度も同じ温度で一定に維持することで、インクジェットプリント装置を利用した工程でプリント品質を常に均一に維持するという作用を行うようになる。
【0264】
次に、ウェハ固定ステップを行うようになる。
【0265】
【0266】
冷却ステップが完了された後、ウェハ固定板2352にウェハを固定するステップを行うようになる。
【0267】
ウェハ固定ステップは、インクジェットプリント装置の外部に配置される真空ポンプ(図示せず)を作動させて真空吸入口2352cに流入されて真空吸着口2352bで作動するようにし、排出口2352dを介して排出させながら真空状態を維持して、ウェハがウェハ支持板2350に固定されるようにする。
【0268】
次に、ウェハが固定された位置を感知し、正しく位置していなければ、UVWステージ1300を調節して正確な位置にウェハを整列するステップを行う。
【0269】
(3)プリントステップ
【0270】
プリントステップは、プリント進行ステップとインクジェット検査ステップとからなる。
【0271】
プリント進行ステップでは、ウェハが固定されたワークホルダ200がワークホルダ移動部1200によってy軸方向に移動するようになる。
【0272】
ワークホルダ移動部1200では第1稼働子L3の内部巻線に電流が印加されることで第1固定子L1との相互作用によって第1稼働子L3が第1レールL2に沿って移動するようになり、それによって第1移動部材L4が移動するようになる。
【0273】
ワークホルダ2000が設置されるワークホルダ底面部材2001は第1移動部材L4に固定されているため、第1移動部材L4の移動によってウェハが固定されたワークホルダ2000がy軸方向の前方に移動するようになる。
【0274】
ウェハがy軸方向にプリント位置に到達したら、ヘッド部3000がヘッド部移動部1400によってx軸方向に移動しながらウェハにインクを噴射すると共に、ワークホルダ2000はy軸方向に移動しながらプリント作業を行うようになる。
【0275】
ヘッド部3000のx軸方向への移動作用は下記のように行われる。
【0276】
ヘッド部3000はチェンバ3100の内部に形成され、チェンバ3100の後面は第2移動部材L4-1に設置されている。
【0277】
ヘッド部移動部1400の第2稼働子L3-2の内部巻線に電流が印加されることで第2固定子L1-1との相互作用によって第2レールL2-1に沿って移動するようになるが、それによって第2移動部材L4-1が移動するようになり、それによってヘッド部3000がx軸方向に移動するようになる。
【0278】
インクジェット検査ステップは、プリント進行ステップが終了された後で必要によってヘッド検査部3400で行うようになる。
【0279】
インクジェット検査ステップでは、ヘッド検査部3400が第2上方移動部3410によってz軸の上方に移動し、パージングカップ3440がヘッド3300を覆ってシーリングされるようにする。
【0280】
第2上方移動部3410による作用は第1上方移動部2200と同じ方式で作動し、第2支持板M1-1が上方に移動し、第2支持板M1-1に固定されている平板状の第1横方向支持部3421が上方に移動しながら第2支持板M1-1に設置されたパージングカップ3440と検査部3450がz軸方向の上方に移動するようになる。
【0281】
検査部3450では、x軸方向移動手段341及びy軸方向移動手段3432によってインクの異常有無検査に適合するようにx軸及びy軸上の適切な位置に配置される。
【0282】
次に、ヘッド3442からパージングカップ3440にインクを噴射したら、照明部3452から照射された光がインクを通ってカメラ部3453に入力されながらインク噴射に対する検査が行われる。
【0283】
インク検査が完了された後、第2上方移動部3410が反対に作動してヘッド検査部3400が更に下方に移動するようになる。
【0284】
(4)硬化ステップ
【0285】
硬化ステップは、硬化位置移動ステップと、上方移動ステップと、硬化ステップとからなる。
【0286】
硬化位置移動ステップでは、プリント作業が完了した後、ウェハが固定されたワークホルダ2000がワークホルダ移動部1200によってy軸の後方に移動し、インク硬化部4000のすぐ下部に位置するようにする。
【0287】
次に、上方移動ステップでは、第1上方移動部2200の作動によってワークホルダ本体2300が上方に移動し、インク硬化部4000と接触する高さh2まで移動するようになる。
【0288】
【0289】
上方移動は、ウェハ固定板2350が第2段差溝4111cの内部まで挿入されて第2シーリング4122を加圧する程度まで行われる。
【0290】
硬化ステップでは硬化装置4200を作動させた状態で硬化装置移動部4300で第3モータM3を駆動して第3ボールねじBS3が作動するようにするが、それによって硬化装置4200が設置した第3スライダSL3に沿ってy軸方向に移動しながらウェハに噴射されたインクを硬化する作用をするようになる。
【0291】
硬化装置4200から照射される紫外線は、1次的にはステップでガラス板固定部材4110に設置された第2シーリング4122によって遮断される。
【0292】
また、紫外線は、2次的には第1カバー部2410の開放溝2411の内側の周りには第1シーリング2412によって遮断される。
【0293】
このような二重の遮断効果によって、紫外線は硬化作用が行われるステップでワークホルダカバー部2400の外部に流出されずに遮断される作用をするようになる。
【0294】
このような作用によって、インクジェットプリント装備の内部に飛散されたインクやほこりなどが硬化することを防止するという効果を有するようになる。
【0295】
また、硬化ステップを行う場合、パージングカップ3400がヘッド3300を覆うように検査部3450が上方に移動されることが有利である。
【0296】
それによって、ヘッド3300に残留するインクが紫外線遮断作用が存在するパージングカップ3400によって遮断されるため、ヘッド3300に残留するインクが硬化ステップで硬化されることが防止され、次のプリント作業が円滑に行われるという作用をするようになる。
【0297】
その上、硬化ステップでも温度センサ2354によって感知されたウェハ固定板2352の温度が硬化装置から発生する紫外線によって予め設定された温度と異なるようになれば、つまり、温度が高くなれば、図示されていない制御部によってチラー6000を制御して温度を下げた第1冷却流体S1を冷却板2351に供給する作用をするようになる。
【0298】
よって、硬化ステップでウェハの温度が上がることが防止されて、インクジェットプリント装置の次の工程でウェハの膨張による製品不良が発生することを防止するという作用をするようになる。
【0299】
(5)搬出ステップ
【0300】
ウェハ搬出ステップでは、まず、上方に移動されたワークホルダ2000を第1上方移動部2200を反対に駆動し、z軸の後方に移動させてウェハ搬出高さと同じく位置させる。
【0301】
次に、外部のウェハ移送手段によってインクジェットプリント装備の外部に搬出するようになる。
【0302】
本発明ではインク硬化部4000がエンクロージャ5000のy軸の後方に設置されることで、硬化ステップの後ですぐにウェハを搬出することができるようになり、工程時間を節減するという効果を有するようになる。
【0303】
本発明の長所をまとめると、基本的に一つのエンクロージャ5000の内部でプリントステップと硬化ステップが行われるように構成されるため、全体的に装置のサイズが小さくなり小型化するという長所を有するようになる。
【0304】
その上、プリント及び硬化装置が一つのエンクロージャ5000の内部で形成されるため、別途の装置で形成される装備で各工程が行われる場合に比べ装備のコストが節減され、各工程への移動過程などで発生する異物の投入が防止されるという作用をするようになる。
【0305】
また、本発明では一つのエンクロージャの内部で硬化ステップが行われる場合であっても、上述したようにワークホルダカバーによって紫外線がワークホルダの外部に流出されることを防止し、ヘッドも紫外線遮断透明キャップによって遮断されることで、エンクロージャ5000の内部でインクや異物などが紫外線によって硬化することを防止するという効果を有する。
【0306】
一方、本発明ではインクジェットプリント工程の途中にずっとエンクロージャボックスより大きいサイズを有するフィルタ部によって下向きの流れが発生することで、エンクロージャ内部の清浄な状態を維持して、プリント品質を向上させるという硬化を有する。
【0307】
それだけでなく、根本的にインクジェットプリント装備の内部におけるほこりなどの異物の発生作用を防止するために、ヘッド部はz軸方向に移動せずに検査部がz軸方向に移動し、硬化装置もz軸方向に移動せずにワークホルダがz軸の上方に移動して、エンクロージャ5000の内部でほこりが発生することを事前に防止することで、清浄な状態を改善してプリント品質を向上させるようになる。
【0308】
一方、蒸着工程によって加熱されて変形したウェハを冷却させてからプリントステップを行うようにすることで、プリント品質を改善する効果を有するようになる。
【0309】
また、硬化ステップでも硬化によるウェハの膨張などのような変形を防止する作用をするようになるため、次の工程でもウェハの変形による工程不良が発生することを防止するという長所を有するようになる。
【0310】
本実施例は本発明の技術的思想を説明するためのものであり、本発明の技術的範囲を制限するように解釈されてはならず、本発明の実施例と類似した範囲の技術はいずれも本発明の範囲に含まれる。
【0311】
【0312】
[本発明を支援した国家研究開発事業]
【0313】
[課題の固有番号]1415174162
【0314】
[課題番号]20016332
【0315】
[部署名]産業通商資源部
【0316】
[課題管理(専門)機関名]韓国産業記述評価管理院
【0317】
[研究事業名]素材部品技術開発(R&D)
【0318】
[研究課題名]Post InP電界発光量子ドット素材の素子及び工程技術の開発
【0319】
[寄与率]1/1
【0320】
[課題遂行機関名](株)ジェイ・アイ・テック
【0321】
[研究機関]2021.04.01~2024.12.31

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