(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】機能拡張のためのガスエンジン交換電子機器モジュール性
(51)【国際特許分類】
H02P 29/00 20160101AFI20241008BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H02P29/00
H01M10/44 Z
(21)【出願番号】P 2022536644
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(86)【国際出願番号】 US2020065854
(87)【国際公開番号】W WO2021127338
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-07-20
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ギャラガー、パトリック、デニス
(72)【発明者】
【氏名】バートレット、ティモシー、ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】オーバーマン、ティモシー、ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ヒューバー、アレックス
(72)【発明者】
【氏名】チャップマン、ウィリアム
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-205014(JP,A)
【文献】特表2017-538298(JP,A)
【文献】特開2017-021601(JP,A)
【文献】特開2008-234265(JP,A)
【文献】特開2004-187865(JP,A)
【文献】特開2014-073536(JP,A)
【文献】特開2012-213326(JP,A)
【文献】国際公開第2019/155700(WO,A1)
【文献】特開2014-042385(JP,A)
【文献】特開2013-223360(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0138839(US,A1)
【文献】特開2012-033180(JP,A)
【文献】特開2003-186794(JP,A)
【文献】特開2008-213086(JP,A)
【文献】特開2014-234756(JP,A)
【文献】特開2016-111738(JP,A)
【文献】特開2014-233215(JP,A)
【文献】特開2019-042860(JP,A)
【文献】特開2018-202493(JP,A)
【文献】特開2018-094647(JP,A)
【文献】特開2013-094111(JP,A)
【文献】特開平08-251934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 29/00
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための方法であって、
前記ガスエンジン交換装置の電子プロセッサによって、電力スイッチングネットワークを制御して、バッテリパックから電力を選択的に供給して、前記ガスエンジン交換装置のモータを回転させることと、
前記ガスエンジン交換装置のモジュールインタフェースによって、外部電子機器モジュールを受け入れることと、
前記ガスエンジン交換装置の前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールから装置識別子を受信することと、
前記ガスエンジン交換装置の前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールの複数のタイプから前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールのタイプを検出することであって、前記外部電子機器モジュールの前記タイプは、前記装置識別子に基づいて検出される、検出することと、
前記電子プロセッサによって、前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて
特定の動力機器を駆動するために前記ガスエンジン交換装置を構成することと、
前記電子プロセッサによって、前記モジュールインタフェースを介して前記外部電子機器モジュールと通信することと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置の前記モジュールインタフェースを介した指定された通信方法のために前記ガスエンジン交換装置を構成することを更に含み、前記指定された通信方法は、前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置を動作させて、前記外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて前記
特定の動力機器を制御することを更に含み、
前記外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器インタフェースのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、前記
特定の動力機器の前記性能情報を前記外部電子機器モジュールに送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
動力機器を駆動するための機能拡張を備えたガスエンジン交換装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、バッテリパックを取り外し可能に受け入れるよう構成されるバッテリレセプタクルと、
前記ハウジング内に位置するモータと、
前記モータからトルクを受け、前記ハウジングの側面から突出する動力取出シャフトと、
前記バッテリパックから前記モータに電力を選択的に提供するよう構成される電力スイッチングネットワークと、
外部電子機器モジュールを受け入れるように構成されるモジュールインタフェースと、
前記電力スイッチングネットワーク、前記モジュールインタフェース及びメモリに接続された電子プロセッサと、を含み、
前記メモリは、命令を格納し、前記命令は、前記電子プロセッサによって実行されると、
前記バッテリパックから選択的に電力を供給して前記モータを回転させ、
前記外部電子機器モジュールから装置識別子を受信し、
前記装置識別子に基づいて前記外部電子機器モジュールの複数のタイプから前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールのタイプを検出し、
前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて
特定の動力機器を駆動するために前記ガスエンジン交換装置を構成し、
前記モジュールインタフェースを介して前記外部電子機器モジュールと通信する、
ように前記電子プロセッサを構成する、
ガスエンジン交換装置。
【請求項6】
前記電子プロセッサが、
前記モジュールインタフェースを介した指定された通信方法のために前記ガスエンジン交換装置を構成するように更に構成され、前記指定された通信方法は、前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて選択される、
請求項5に記載のガスエンジン交換装置。
【請求項7】
前記電子プロセッサが、
前記ガスエンジン交換装置を操作して、前記外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて前記
特定の動力機器を制御し、前記外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器インタフェースのうちの少なくとも1つを含むように更に構成される、
請求項5に記載のガスエンジン交換装置。
【請求項8】
前記電子プロセッサが、
前記外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、前記
特定の動力機器の前記性能情報を前記外部電子機器モジュールに送信するように更に構成される、
請求項5に記載のガスエンジン交換装置。
【請求項9】
動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための外部電子機器モジュールであって、
ガスエンジン交換装置インタフェースであって、前記ガスエンジン交換装置のインタフェースを受け入れるように構成され、前記ガスエンジン交換装置は、バッテリによって駆動されるモータを含む、ガスエンジン交換装置インタフェースと、
メモリに結合された電子プロセッサと、を含み、
前記メモリは、命令を格納し、前記命令は、前記電子プロセッサによって実行されると、
前記ガスエンジン交換装置に装置識別子を送信して前記ガスエンジン交換装置を構成し
、
指定された通信方法を使用して前記ガスエンジン交換装置インタフェースを介して前記ガスエンジン交換装置と通信する
、
ように前記電子プロセッサを構成し、
前記指定された通信方法は、前記装置識別子に基づいて検出された当該外部電子機器モジュールのタイプに基づいて選択される、
外部電子機器モジュール。
【請求項10】
ユーザインタフェースを更に含み、
前記電子プロセッサは、前記ガスエンジン交換装置によって駆動される前記動力機器に関連する性能情報を受信し、前記ユーザインタフェースに信号を送信して、前記ユーザインタフェースによって前記性能情報を示す、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項11】
ユーザインタフェースを更に含み、
前記電子プロセッサは、前記ユーザインタフェースを介して、入力であって、前記ガスエンジン交換装置によって駆動される前記動力機器に関連する入力を受信し、前記ガスエンジン交換装置インタフェースを介して前記ユーザインタフェースを介して受信した前記入力に基づいた信号を、前記ガスエンジン交換装置のモータを制御するために前記ガスエンジン交換装置に送信する、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項12】
入力ユーザインタフェースと、
出力ユーザインタフェースと、を更に含み、
前記電子プロセッサは、前記入力ユーザインタフェースを介して、入力であって、前記ガスエンジン交換装置によって駆動される前記動力機器に関連する入力を受信し、前記入力ユーザインタフェースを介して受信した前記入力に基づいた信号を、表示装置を起動するために前記出力ユーザインタフェースに送信する、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項13】
センサを更に含み、
前記電子プロセッサは、前記センサからの出力を受信し、前記センサからの前記出力に基づく信号を、前記ガスエンジン交換装置のモータを制御するために、前記ガスエンジン交換装置インタフェースを介して前記ガスエンジン交換装置に送信する、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項14】
センサと、
第2のモータと、
付属品インタフェースと、を更に含み、
前記電子プロセッサは、前記センサからの出力を受信し、前記センサからの前記出力に基づく信号を前記第2のモータに送信して付属品装置を駆動する、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項15】
ユーザインタフェースを更に含み、前記ユーザインタフェースは、インジケータ、スイッチ、ディスプレイ、モータ速度制御セレクタ、スピーカ、リレースイッチ、モータの前進又は後退セレクタ、オンオフスイッチ、又はモードスイッチのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項16】
センサを更に含み、
前記センサは、フロート、位置センサ、加速度計、ジャイロスコープ、圧力センサ、又は空気品質センサのうちの少なくとも1つを含む、
請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項17】
前記外部電子機器モジュールが、前記ガスエンジン交換装置インタフェースを介して前記ガスエンジン交換装置に結合されたバッテリパックから電力を受信するように構成される、請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項18】
前記ガスエンジン交換装置インタフェースが、許可されていない装置が前記ガスエンジン交換装置インタフェースに取り付けられるのを防ぐための機械的キーを含む、請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項19】
前記ガスエンジン交換装置インタフェースが、前記ガスエンジン交換装置と無線通信するための無線トランシーバを含む、請求項9に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項20】
前記ガスエンジン交換装置の前記モータの前進及び後退回転の間で選択するために構成される前進/後退スイッチを更に含む、請求項19に記載の外部電子機器モジュール。
【請求項21】
前記外部電子機器モジュールの前記タイプを検出することは、前記複数のタイプのための構成データを格納する前記ガスエンジン交換装置のメモリ内のルックアップテーブルへのインデックスとして前記装置識別子を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための方法であって、
前記ガスエンジン交換装置の電子プロセッサによって、電力スイッチングネットワークを制御して、バッテリパックから電力を選択的に供給して、前記ガスエンジン交換装置のモータを回転させることと、
前記ガスエンジン交換装置のモジュールインタフェースによって、外部電子機器モジュールを受け入れることと、
前記ガスエンジン交換装置の前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールの複数のタイプから前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールのタイプを検出することであって、前記外部電子機器モジュールの前記タイプは、前記外部電子機器モジュールによって使用される通信プロトコルに基づいて検出される、検出することと、
前記電子プロセッサによって、前記モジュールインタフェースによって受け入れられた前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて
特定の動力機器を駆動するために前記ガスエンジン交換装置を構成することと、
前記電子プロセッサによって、前記モジュールインタフェースを介して前記外部電子機器モジュールと通信することと、を含む、
方法。
【請求項23】
前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置の前記モジュールインタフェースを介した指定された通信方法のために前記ガスエンジン交換装置を構成することを更に含み、前記指定された通信方法は、前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置を動作させて、前記外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて前記
特定の動力機器を制御することを更に含み、
前記外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器インタフェースのうちの少なくとも1つを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、前記
特定の動力機器の前記性能情報を前記外部電子機器モジュールに送信することを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための方法であって、
前記ガスエンジン交換装置の電子プロセッサによって、電力スイッチングネットワークを制御して、バッテリパックから電力を選択的に供給して、前記ガスエンジン交換装置のモータを回転させることと、
前記ガスエンジン交換装置のモジュールインタフェースによって、外部電子機器モジュールを受け入れることと、
前記ガスエンジン交換装置のトランシーバを介して、外部装置から前記外部電子機器モジュールの複数のタイプのうちの1つのタイプの選択を受信することと、
前記外部電子機器モジュールの前記複数のタイプのうちの1つのタイプの前記選択に基づいて、
特定の動力機器を駆動し且つ前記選択された外部電子機器モジュールを受け入れるために、前記ガスエンジン交換装置を構成
することと、を含む、
方法。
【請求項27】
前記ガスエンジン交換装置を構成して、前記選択された外部電子機器モジュールを受け入れることは、前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置の前記モジュールインタフェースを介した指定された通信方法のために前記ガスエンジン交換装置を構成することを含み、前記指定された通信方法は、前記外部電子機器モジュールの前記タイプに基づいて選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記電子プロセッサによって、前記ガスエンジン交換装置を動作させて、前記外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて前記
特定の動力機器を制御することを更に含み、
前記外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器インタフェースのうちの少なくとも1つを含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記電子プロセッサによって、前記外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、前記
特定の動力機器の前記性能情報を前記外部電子機器モジュールに送信することを更に含む、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年12月20日に出願された米国仮特許出願第62/951,775号の利益を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、ガスエンジン交換装置、より具体的には、ガスエンジン交換装置に機能を追加するための入力及び/又は出力外部電子機器モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
一般に動力機器と呼ばれる、屋外動力機器(例えば、芝生及び庭用機器)及び建設機器(例えば、コンクリートミキサ、プレート圧縮機)は、機器を作動させるためのガスエンジンを含み得る。ガスエンジンは、小型の単気筒又は多気筒ガソリンエンジンであり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガスエンジンは、排出物を生成し、給油を必要とし、そして様々なタイプの機器の特定の用途又はユーザの好みのために容易に構成可能ではない。排出量と燃料補給の要件を減らして動力機器を駆動し、動力機器を駆動するソースの拡張可能な機能を可能にする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に記載の実施形態は、例えば、リチウムイオンバッテリパックを使用する、パワーヘッドとも呼ばれるガスエンジン交換装置を含み、電気ブラシレスモータは、排出物の排除及びガソリンによる燃料補給の必要性を含んだガスエンジンに勝るいくつかの利点を提供する。更に、本明細書に記載の実施形態は、拡張可能な機能を可能にするガスエンジン交換装置を含む。
【0006】
一実施形態では、動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための方法が提供される。この方法は、ガスエンジン交換装置の電子プロセッサによって、電力スイッチングネットワークを制御して、バッテリパックから電力を選択的に供給して、ガスエンジン交換装置のモータを回転させることを含む。ガスエンジン交換装置の動力取出シャフトは、ハウジングの側面から突き出ており、モータからトルクを受ける。この方法は更に、ガスエンジン交換装置のモジュールインタフェースによって外部電子機器モジュールを受け入れることと、モジュールによって受け入れられた外部電子機器モジュールのタイプを検出することと、モジュールインタフェースによって受け入れられた外部電子機器モジュールのタイプに基づいてガスエンジン交換装置を構成することと、ガスエンジン交換装置の電子プロセッサによって、モジュールインタフェースを介して外部電子機器モジュールと通信することと、を含む。
【0007】
幾つかの実施形態において、この方法は、電子プロセッサによって、ガスエンジン交換装置のモジュールインタフェースを介した指定された通信方法のためにガスエンジン交換装置を構成することを含む。
【0008】
幾つかの実施形態において、この方法は、電子プロセッサによって、ガスエンジン交換装置を動作させて外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて動力機器を制御することを含み、外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器インタフェースのうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
幾つかの実施形態において、この方法は、電子プロセッサによって、外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、動力機器の性能情報を外部電子機器モジュールに送信することを含む。
【0010】
別の実施形態では、動力機器を駆動するための機能拡張を備えたガスエンジン交換装置が提供される。機能拡張を備えたガスエンジン交換装置は、ハウジング、ハウジングに結合されたバッテリレセプタクルを含む。バッテリレセプタクルは、バッテリパックを取り外し可能に受け入れるように構成される。ガスエンジン交換装置はまた、ハウジング内に配置されたモータ、モータからトルクを受け、ハウジングの側面から突出する動力取出シャフト、バッテリパックからモータに選択的に電力を供給するように構成される電力スイッチングネットワーク、モジュールインタフェース、及び電子プロセッサを含む。電子プロセッサは、電力スイッチングネットワーク、モジュールインタフェース、及びメモリに結合されている。メモリは、電子プロセッサによって実行されると、バッテリパックから選択的に電力を供給してモータを回転させるように電子プロセッサを構成する命令を格納する。電子プロセッサはまた、モジュールインタフェースによって外部電子機器モジュールを受け入れ、モジュールインタフェースによって受け入れられた外部電子機器モジュールのタイプを検出し、モジュールインタフェースによって受け入れられた外部電子機器モジュールのタイプに基づいてガスエンジン交換装置を構成し、モジュールインタフェースを介して外部電子機器モジュールと通信する、ように構成される。
【0011】
幾つかの実施形態において、電子プロセッサは、モジュールインタフェースを介した指定された通信方法のためにガスエンジン交換装置を構成するように更に構成されている。
【0012】
幾つかの実施形態において、電子プロセッサは、ガスエンジン交換装置を動作させて外部電子機器モジュールから受信した入力に基づいて動力機器を制御するように更に構成され、外部電子機器モジュールは、センサ、ユーザインタフェース、又は動力機器のインタフェースのうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
幾つかの実施形態において、電子プロセッサは、外部電子機器モジュールのユーザインタフェースによる性能情報の表示のために、動力機器の性能情報を外部電子モジュールに送信するように更に構成される。
【0014】
別の実施形態では、外部電子機器モジュールを備えた動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための方法が提供される。この方法は、外部電子機器モジュールのガスエンジン交換装置インタフェースによって、ガスエンジン交換装置のインタフェースを受け入れることを含み、ガスエンジン交換装置は、バッテリによって駆動されるモータを含む。この方法は、外部電子機器モジュールの電子プロセッサによってガスエンジン交換装置インタフェースを介してガスエンジン交換装置と通信することを更に含む。
【0015】
幾つかの実施形態において、この方法は、外部電子機器モジュールの電子プロセッサによって、ガスエンジン交換装置によって駆動される動力機器に関連する性能情報を受信することと、ユーザインタフェースによって性能情報を示すためにユーザインタフェースに信号を送信することと、を含む。
【0016】
幾つかの実施形態では、この方法は、電子機器モジュールのユーザインタフェースを介して、ガスエンジン交換装置によって駆動される動力機器に関連する入力を受信し、ユーザインタフェースを介して受信した入力に基づいた信号を、ガスエンジン交換装置を介してガスエンジン交換装置に送信することを含む。
【0017】
別の実施形態では、動力機器を駆動するガスエンジン交換装置の機能を拡張するための外部電子機器モジュールが提供される。外部電子機器モジュールには、ガスエンジン交換装置インタフェースが含まれている。ガスエンジン交換装置インタフェースは、ガスエンジン交換装置のインタフェースを受け入れるように構成され、ガスエンジン交換装置は、バッテリによって駆動されるモータを含む。外部電子機器モジュールはまた、メモリに結合された電子プロセッサを含む。メモリは、電子プロセッサによって実行されると、ガスエンジン交換装置インタフェースを介してガスエンジン交換装置と通信するように電子プロセッサを構成する命令を格納している。
【0018】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、ユーザインタフェースを含み、電子プロセッサは、ガスエンジン交換装置によって駆動される動力機器に関連する性能情報を受信し、ユーザインタフェースに信号を送信して、ユーザインタフェースによって性能情報を示す。
【0019】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールはユーザインタフェースを含み、電子プロセッサがユーザインタフェースを介して入力を受信する。入力は、ガスエンジン交換装置によって駆動される動力機器に関連している。電子プロセッサは、ユーザインタフェースを介して受信した入力に基づいて、ガスエンジン交換装置インタフェースを介して信号をガスエンジン交換装置に送信し、ガスエンジン交換装置のモータを制御する。
【0020】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、入力ユーザインタフェース、及び出力ユーザインタフェースを含む。電子プロセッサは、入力ユーザインタフェースを介して入力を受信し、この入力はガスエンジン交換装置によって駆動される動力機器に関連している。電子プロセッサは、入力ユーザインタフェースを介して受信された入力に基づいて信号を出力ユーザインタフェースに送信して、表示装置を作動させる。
【0021】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールはセンサを含み、電子プロセッサはセンサからの出力を受信し、センサからの出力に基づく信号を、ガスエンジン交換装置のモータを制御するために、ガスエンジン交換装置インタフェースを介してガスエンジン交換装置に送信する。
【0022】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、モータと付属品インタフェースとを含み、電子プロセッサはセンサからの出力を受信し、センサからの出力に基づく信号をモータに送信して付属品装置を駆動する。
【0023】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、ユーザインタフェースを含む。ユーザインタフェースには、インジケータ、スイッチ、ディスプレイ、モータ速度制御セレクタ、スピーカ、リレースイッチ、モータの前進又は後退セレクタ、オンオフスイッチ、又はモードスイッチのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0024】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールはセンサを含む。センサは、フロート、位置センサ、加速度計、ジャイロスコープ、圧力センサ、又は空気品質センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、ガスエンジン交換装置インタフェースを含み、外部電子機器モジュールは、ガスエンジン交換装置インタフェースを介してガスエンジン交換装置に結合されたバッテリパックから電力を受け取る。
【0026】
幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置インタフェースは、許可されていない装置がガスエンジン交換装置インタフェースに取り付けられるのを防ぐための機械的キーを含む。
【0027】
幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置インタフェースは、ガスエンジン交換装置と無線通信するための無線トランシーバを含む。
【0028】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュールは、ガスエンジン交換装置のモータの前進及び後退回転の間で選択するように構成された前進/後退スイッチを含む。
【0029】
任意の実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は、その用途において、以下の説明に記載するか、又は以下の図面に示すコンポーネントの構造及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本明細書中に説明する実施形態は、様々な方法において実施又は実行することが可能である。また、本明細書中で用いる表現及び用語は説明のためのものであり、制限するものとして見なしてはならないことは、理解されたい。本明細書中での「含む(including)」、「備える(comprising)」、又は「有する(having)」、及びそれらの変形例の使用は、それ以降に挙げる項目及びその均等物並びに追加項目を包含することを意味する。用語「取り付けられる」、「接続される」、及び「結合される」は、広義に用いられ、直接的及び間接的両方の取り付け、接続、及び結合を包含する。更に、「接続される」及び「結合される」は、物理的若しくは機械的な接続或いは結合に限定されず、直接的又は間接的に関わらず、電気的な接続若しくは結合を含むことができる。加えて、項目のリストと共に本明細書中で用いるように、「及び/又は」とは、項目が全て一緒に、サブセットで、又は代替として取られる可能性があることを意味する(例えば、「A、B、及び/又はC」は、A;B;C;A及びB;B及びC;A及びC;又はA、B、及びCを意味する)。
【0030】
複数のハードウェア及びソフトウェアベースの装置、並びに複数の異なる構造的コンポーネントが、本明細書中に説明する実施形態を実装するために利用されてもよいことに留意されたい。更に、後続の段落において説明するように、図面に示す特定の構成は、例示的な実施形態として意図しており、他の代替の構成が可能である。用語「プロセッサ」、「中央処理装置」、及び「CPU」は、特に指定のない限り交換可能である。用語「プロセッサ」又は「中央処理装置」若しくは「CPU」が、特定の機能を実行するユニットを識別するものとして用いられる場合、特に指定のない限り、それらの機能は、単一のプロセッサ、又は並列プロセッサ、直列プロセッサ、タンデムプロセッサ、若しくはクラウド処理/クラウドコンピューティング構成を含む任意の形態で配置される複数のプロセッサによって実行することができることを理解されたい。
【0031】
加えて、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、及び電子コンポーネント又はモジュールを含んでいてもよく、これらは、検討の目的のために、コンポーネントの大部分がハードウェアのみで実装されているかのように図示及び説明する可能性があることを理解されたい。しかし、当業者は、この詳細な説明を読むことに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、電子ベースの態様が、マイクロプロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路(「ASIC」)等の1つ以上の処理ユニットによって実行可能なソフトウェア(例えば、非一時的コンピュータ読取可能媒体に格納される)において実装されてもよいことを認識するであろう。このため、複数のハードウェア及びソフトウェアベースの装置、並びに複数の異なる構造的コンポーネントが、実施形態を実装するために利用されてもよいことに留意されたい。
【0032】
他の機能及び態様は、以下の詳細な説明及び添付図面の考慮によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】幾つかの実施形態による、外部電子機器モジュールの電子機器を接続するためのインタフェースを含む、ガスエンジン交換装置の斜視図である。
【
図2】幾つかの実施形態による、外部電子機器モジュールの電子機器を接続するためのインタフェースを含む、
図1のガスエンジン交換装置の平面図である。
【
図3】幾つかの実施形態による、
図1のガスエンジン交換装置の概略図である。
【
図4】幾つかの実施形態による、
図1のガスエンジン交換装置のバッテリパックの斜視図である。
【
図5】幾つかの実施形態による、
図4のバッテリパックの断面図である。
【
図6】幾つかの実施形態による、
図1のガスエンジン交換装置のバッテリレセプタクルの断面図である。
【
図7】幾つかの実施形態による、
図1のガスエンジン交換装置のモータの断面図である。
【
図8】幾つかの実施形態による、
図1のガスエンジン交換装置のモータ、歯車列、及び動力取出シャフトの概略図である。
【
図9】幾つかの実施形態による、外部電子機器モジュールの電子機器を接続するためのインタフェースを含む、
図1のガスエンジン交換装置の概略図である。
【
図10】幾つかの実施形態による、電子機器を
図1のガスエンジン交換装置に取り付けるための外部電子機器モジュールの概略図である。
【
図11】幾つかの実施形態による、ガスエンジン交換装置に取り付けられた動力機器にフィードバックを提供するためのユーザインタフェースを含む、電子機器を
図1のガスエンジン交換装置に取り付けるための外部電子機器モジュールを示す図である。
【
図12】幾つかの実施形態による、ガスエンジン交換装置によって受け入れられた外部電子機器モジュールを備えたガスエンジン交換装置に取り付けられたポンプシステムの斜視図である。
【
図13】幾つかの実施形態による、1つ以上の外部電子機器モジュールを
図1のガスエンジン交換装置にインタフェースするための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1及び2に示すように、動力機器の一部と共に用いるためのガスエンジン交換装置10は、第1の側面18と、第1の側面18に隣接する第2の側面22と、第2の側面22に対向する第3の側面26と、第1の側面18に対向する第4の側面28と、第2及び第3の側面22、26間に延在する第5の側面30と、第5の側面30に対向する第6の側面32とを有するハウジング14を含んでいる。ガスエンジン交換装置10はまた、第1の側面18でハウジング14に結合されるフランジ34と、ハウジング14内部に位置する電気モータ36と、第2の側面22から突出し、モータ36からのトルクを受ける動力取出シャフト38とを含んでいる。以下で更に詳細に説明するように、幾つかの実施形態において、動力取出シャフト38は、第1の側面18及びフランジ34から突出している。
図3に示すように、ガスエンジン交換装置10はまた、ハウジング14内部に位置決めされ、モータ36に電気的に接続される配線及びコントローラ46を含む制御電子機器42も含んでいる。同様のガスエンジン交換装置10は、2019年8月26日出願の米国特許出願第16/551,197号明細書に記載及び図示されており、その内容の全てを引用して本明細書中に組み込む。ガスエンジン交換装置10はまた、外部電子機器モジュール344(例えば、外部電子機器モジュール)を受け入れるために、ハウジング14内に1つ以上のモジュールインタフェース342a、342b、342cを含んでいる。
【0035】
図1~6に示すように、ガスエンジン交換装置10はまた、ハウジング14内のバッテリレセプタクル54に取り外し可能に受け入れられてバッテリパック50から制御電子機器42を介してモータ36に電流を伝達するバッテリパック50も含んでいる。
図4~6を参照すると、バッテリパック50は、支持部62を有するバッテリパックハウジング58と、バッテリパックハウジング58によって支持される複数のバッテリセル68に電気的に接続される第1の端子66とを含んでいる。支持部62は、バッテリレセプタクル54の相補突出部/凹部74(
図6に示す)と協働する突出部/凹部70を有するスライドオン編成を提供する。
図4~6に示す実施形態において、バッテリパック50の突出部/凹部70はガイドレールであり、バッテリレセプタクル54の突出部/凹部74はガイド凹部である。同様のバッテリパックは、2018年7月2日出願の米国特許出願公開第2019/0006980号明細書に記載及び図示されており、その内容の全てを引用して本明細書中に組み込む。幾つかの実施形態において、バッテリセル68は、最大約80Vの公称電圧を有する。幾つかの実施形態において、バッテリセル68は、最大約120Vの公称電圧を有する。幾つかの実施形態において、バッテリパック50は、最大約6lbの重量を有する。幾つかの実施形態において、バッテリセル68のそれぞれは、最大21mmの直径及び最大約71mmの長さを有する。幾つかの実施形態において、バッテリパック50は、最大20個のバッテリセル68を含む。幾つかの実施形態において、バッテリセル68は直列に接続される。幾つかの実施形態において、バッテリセル68は、約40A~約60Aの間の持続動作放電電流を出力するよう動作可能である。幾つかの実施形態において、バッテリセル68のそれぞれは、約3.0Ah~約5.0Ahの間の容量を有する。
【0036】
図6は、幾つかの実施形態による、ガスエンジン交換装置10のバッテリレセプタクル54を示している。バッテリレセプタクル54は、突出部/凹部74と、第2の端子78と、ラッチ機構82と、電力切断スイッチ86とを含んでいる。突出部/凹部74は、バッテリパック50をガスエンジン交換装置10のバッテリレセプタクル54に取り付けるようバッテリパック50の突出部/凹部70と協働する。バッテリパック50がガスエンジン交換装置10に取り付けられると、第2の端子78及び第1の端子66は電気的に接続される。ラッチ機構82は、バッテリレセプタクル54の表面から突出し、バッテリパック50と係合してバッテリパック50とバッテリレセプタクル54との間の係合を維持するよう構成される。従って、バッテリパック50は、バッテリパック50がガスエンジン交換装置10のハウジング14によって支持可能であるように、バッテリレセプタクル54に接続可能であり、それによって支持可能である。幾つかの実施形態において、バッテリレセプタクル54は、モータ36からバッテリパック50に伝達される振動を抑制するために、モータ36とバッテリパック50との間に最大可能離間距離を生じる位置においてハウジング14上に配置される。幾つかの実施形態において、エラストマー部材が、モータ36からハウジング14を介してバッテリパック50に伝達される振動を抑制するために、バッテリレセプタクル54上に配置される。
【0037】
他の実施形態(図示せず)において、ラッチ機構82は、ラッチ機構82がバッテリパック50上の対応する構造と係合してバッテリパック50とバッテリレセプタクル54との間の係合を維持するように、様々な位置(例えば、バッテリレセプタクル54の側壁、端壁、上端壁等)に配設されてもよい。ラッチ機構82は、ラッチ部材94と動作可能に係合する枢動自在なアクチュエータ又はハンドル90を含んでいる。ラッチ部材94は、バッテリレセプタクル54のボア98内に摺動自在に配設され、付勢部材100(例えば、ばね)によってラッチ位置に向かって付勢されて、バッテリレセプタクル54の表面を通って、バッテリパック50内のキャビティ内に突出する。
【0038】
ラッチ機構82はまた、ラッチ部材94をバッテリパック50から引き出すハンドル90の作動の間、バッテリパック50をバッテリレセプタクル54から電気的に接続/切断することを容易にする電力切断スイッチ86(例えば、マイクロスイッチ)も含んでいる。電力切断スイッチ86は、バッテリレセプタクル54からバッテリパック50を取り外す前に、ガスエンジン交換装置10からバッテリパック50を電気的に切断するよう作用してもよい。電力切断スイッチ86は、ラッチ部材94がラッチ位置(すなわち、ラッチ部材94が完全にバッテリパック50のキャビティ内部にある場合)から中間位置に移動する場合に作動する。電力切断スイッチ86は、コントローラ46に電気的に接続されており、バッテリパック50がガスエンジン交換装置10から切断されていることを示す割込を生成してもよい。コントローラ46が割込を受信すると、コントローラ46は、電源切断動作を開始して、ガスエンジン交換装置10の制御電子機器42を安全に電源切断する。同様のラッチ機構及び切断スイッチは、米国特許出願公開第2019/0006980号明細書に記載及び図示されており、引用して本明細書中に組み込んでいる。
【0039】
図7に示すように、モータ36は、外径97を有するモータハウジング96と、最大約80mmの公称外径102を有する固定子99と、出力シャフト106を有し、固定子99内部で回転するために支持される回転子103と、ファン108とを含んでいる。同様のモータは、米国特許出願公開第2019/0006980号明細書に記載及び図示されており、引用して本明細書中に組み込んでいる。幾つかの実施形態において、モータ36はブラシレス直流モータである。幾つかの実施形態において、モータ36は、少なくとも約2760Wの電力出力を有する。幾つかの実施形態において、モータ36の電力出力は、動作中に2760W未満に低下する可能性がある。幾つかの実施形態において、ファン108は、モータハウジング96の直径97大きい直径109を有している。幾つかの実施形態において、モータ36は、迅速な過負荷制御のために電子クラッチ(図示せず)により停止させることができる。幾つかの実施形態において、モータ36は、最大約443,619mm
3の体積を有する。幾つかの実施形態において、モータは、最大約4.6lbの重量を有する。ハウジング14は、空気が出口ベントを通して排出される前に、モータファン108が、空気を入口ベントを通して制御電子機器42に沿って引き込んで、制御電子機器42を冷却するように、入口ベント及び出口ベントを含んでいる。
図7に示す実施形態において、モータ36は内部回転子モータであるが、他の実施形態において、モータ36は、最大約80mmの公称外径(すなわち、回転子の公称外径)を有する外部回転子モータとすることができる。
【0040】
図8を参照すると、モータ36は、様々な構成で動力取出シャフト38にトルクを伝達することができる。幾つかの実施形態において、出力シャフト106はまた、モータ36がいかなる中間歯車列も欠いて動力取出シャフト38を直接駆動するような、動力取出シャフト38でもある。例えば、モータ36は、直接駆動式多極数モータであってもよい。
図8に示すように、他の実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、モータ36から動力取出シャフト38にトルクを伝達する歯車列110を含む。幾つかの実施形態において、歯車列110は、モータ36から動力取出シャフト38へのトルクの伝達を中断する機械クラッチ(図示せず)を含むことができる。幾つかの実施形態において、歯車列110は、出力シャフト106から動力取出シャフト38にトルクを伝達する遊星トランスミッションを含んでいてもよく、出力シャフト106の回転軸は、動力取出シャフト38の回転軸と同軸である。幾つかの実施形態において、歯車列110は、出力シャフト106の回転軸が、動力取出シャフト38の回転軸からオフセットされ、それと平行となるように、回転子の出力シャフト106と係合する平歯車を含んでいる。幾つかの実施形態において、歯車列110は、出力シャフト106の回転軸が動力取出シャフト38の回転軸に対して垂直となるように、傘歯車を含んでいる。傘歯車を利用する他の実施形態において、出力シャフト106の回転軸は、動力取出シャフト38の回転軸に対して垂直、平行、又は同軸ではなく、動力取出シャフト38はフランジ34から突出している。
【0041】
幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、オン/オフインジケータ(図示せず)を含んでいる。幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、空中浮遊デブリをモータ36及び制御電子機器42の中に入れないようにするフィルタ(図示せず)を含んでいる。幾つかの実施形態において、フィルタは、汚れフィルタセンサ(図示せず)及び自己洗浄機構(図示せず)を含んでいる。幾つかの実施形態において、モータ36は、減速又はぬかるみにはまり込む等の抵抗に遭遇する場合に、ガスエンジン応答を模倣するであろう。幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、制御電子機器42(
図1及び2)を空冷するためのヒートシンク202をハウジング14内に含んでいる。幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は液冷式である。
【0042】
幾つかの実施形態において、回転子103の出力シャフト106は、以下で更に説明するように、前進及び後退の両方の能力を有している。幾つかの実施形態において、前進及び後退能力は、余分な歯車及び時間遅延なしに前進/後退能力を達成することができないガスエンジンと比較して、歯車列110の歯車をシフトすることなく制御可能である。従って、ガスエンジン交換装置10は、高速化、軽量化、低コスト化を提供する。ガスエンジン交換装置10は、ガスエンジンと比較して、より少ない可動部品を有し、燃焼システムを持たないため、追加の速度、重量、及びコストの利点も提供する。
【0043】
ガスエンジン交換装置10は、長期間にわたって地面に対して任意の向き(垂直、水平、上下逆)で動作することが可能であり、1つの向き及びわずかな傾きで短時間しか動作することができない4サイクルガスエンジンに優る利点を与える。ガスエンジン交換装置10は、ガス、オイル、又は他の流体を必要としないため、漏れ又は溢れを生じることなく、上下逆に又は任意の所与の側面で運転し、輸送し、保管することができる。
【0044】
動作時において、ガスエンジン交換装置10を用いてガスエンジンシステムを交換することができる。具体的には、ガスエンジン交換装置10は、フランジ34内の複数のアパーチャによって画定される第1のボルトパターンを第2のボルトパターンと整列させることによって、第2のボルトパターンを有する動力機器の一部に取り付けることができる。幾つかの実施形態において、フランジ34は、アダプタがフランジ34を動力機器に結合するように、フランジ34自体と第2のボルトパターンを有する動力機器の一部のフランジとの間に配置される1つ以上の中間取付部材又はアダプタを含んでいてもよい。これらの実施形態において、アダプタは、フランジ34の第1のボルトパターンがアダプタの第1のボルトパターンと整列し、アダプタの第2のボルトパターンが動力機器の一部に画定される第2のボルトパターンと整列し、それによってガスエンジン交換装置10のフランジ34が動力機器の一部に結合されることを可能にするように、第2のボルトパターン及び第1のボルトパターンの両方を含んでいる。
【0045】
代替として、ガスエンジン交換装置10は、動力取出シャフトと機器ビットとを動作可能に接続するベルトを設けることによって、ベルトシステムを用いて動力機器の一部に接続することができる。従って、ガスエンジン交換装置10の動力取出シャフト38は、機器を駆動するために用いることができる。
【0046】
動作中、ガスエンジン交換装置10のハウジング14は、ガスエンジン交換装置10において燃焼がないため、内燃ユニットのハウジングよりも比較的はるかに低温である。具体的には、ガスエンジンユニットの運転時、ガスエンジンユニットのハウジングは220℃以上となる。対照的に、ガスエンジン交換装置10の運転時、ハウジング14の外面の全ては、95℃未満である。以下の表1及び2は、ガスエンジン交換装置10のハウジング14上の種々のコンポーネントの温度限界を更に具体的に列挙している。
【0047】
以下の表1は、電動工具において通常用いられる種々のコンポーネントの米国保険業者安全試験所(Underwriter’s Laboratories)(UL)の温度限界を、それらのコンポーネントが金属、プラスチック、ゴム、木材、磁器、又はガラス質から形成されているかどうかに関して列挙している。例えば、少なくとも幾つかの実施形態において、プラスチックの定格温度がガスエンジン交換装置10によって超えられることはない。
【0048】
【0049】
以下の表2は、バッテリパック50のバッテリパックハウジング58の種々のコンポーネントのUL温度限界を、それらのコンポーネントが金属、プラスチック、又はゴムから形成されているかどうかに関して列挙している。例えば、少なくとも幾つかの実施形態において、プラスチックの定格温度がガスエンジン交換装置10によって超えられることはない。
【0050】
【0051】
図9は、例示的な一実施形態によるガスエンジン交換装置10の簡略化したブロック図を示している。
図9に示すように、ガスエンジン交換装置10は、電子プロセッサ302と、メモリ306と、バッテリパック50と、電力スイッチングネットワーク310と、モータ36と、回転子位置センサ314と、電流センサ318と、ユーザ入力装置322(例えば、トリガ又は電源ボタン)と、トランシーバ326と、インジケータ330(例えば、発光ダイオード)と、通信マネージャ340と、1つ以上のモジュールインタフェース342a、342b、342cと、を含んでいる。
図9にまた示されているのは、1つ以上の外部電子機器モジュール344A、344B、344Cである。幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、
図9に示すものよりも少ない又は追加のコンポーネントを含む。例えば、ガスエンジン交換装置10は、バッテリパック燃料計、作業灯、追加センサ、キルスイッチ、電力切断スイッチ86等を含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302、メモリ306、電力スイッチングネットワーク310、回転子位置センサ314、電流センサ318、ユーザ入力装置322(例えば、トリガ又は電源ボタン)、トランシーバ326、及びインジケータ330(例えば、発光ダイオード)のうちの1つ以上を含む
図9に示すガスエンジン交換装置10の要素は、
図3に示す制御電子機器42の少なくとも一部を形成し、電子プロセッサ302及びメモリ306は、
図3に示すコントローラ46の少なくとも一部を形成している。
【0052】
メモリ306は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の非一時的コンピュータ読取可能媒体、又はそれらの組み合わせを含む。電子プロセッサ302は、メモリ306と通信してデータを格納し、格納されたデータを取り出すよう構成される。電子プロセッサ302は、メモリ306から命令及びデータを受信し、とりわけ命令を実行するよう構成される。特に、電子プロセッサ302は、メモリ306に格納された命令を実行して、本明細書中に説明する方法を実行する。
【0053】
上で説明したように、幾つかの実施形態において、バッテリパック50は、異なるバッテリパック50をガスエンジン交換装置10に着脱して、異なる量の電力をガスエンジン交換装置10に提供してもよいように、ガスエンジン交換装置10のハウジングに着脱自在に取り付けられる。バッテリパック50(例えば、公称電圧、持続動作放電電流、大きさ、セルの数、動作等)、並びにモータ36(例えば、出力、大きさ、動作等)の更なる説明は、
図1~8に関して上で提供されている。
【0054】
電力スイッチングネットワーク310は、電子プロセッサ302がモータ36の動作を制御することを可能にする。一般に、ユーザ入力装置322が押下される(又は他の方法で作動される)場合、電流が、電力スイッチングネットワーク310を介してバッテリパック50からモータ36に供給される。ユーザ入力装置322が押下されていない(又は他の方法で作動していない)場合、電流は、バッテリパック50からモータ36に供給されない。幾つかの実施形態において、ユーザ入力装置322が押下される量は、モータ36の所望の回転速度に関連するか、又はそれに対応している。他の実施形態において、ユーザ入力装置322が押下される量は、所望のトルクに関連するか、又はそれに対応している。他の実施形態において、モータ36に対して所望の回転速度又はトルクを提供するよう電子プロセッサ302と通信する別個の入力装置(例えば、スライダ、又はダイヤル等)がガスエンジン交換装置10に含まれる。
【0055】
幾つかの実施形態において、ユーザ入力装置322は、ユーザによって作動される前進/後退スイッチ、又はユーザが動作モードを選択することを可能にするモード選択スイッチであってもよい。ユーザ入力装置322は、電子プロセッサ302に制御信号を提供して、ユーザ入力装置322の作動に基づいてモータ36の回転方向を切り替える。幾つかの実施形態において、入力は、ガスエンジン交換装置10又はガスエンジン交換装置10に結合される動力機器の1つ以上のセンサから受信してもよい。幾つかの実施形態において、入力は、例えば、通信ネットワーク334を介してスマートフォンから受信してもよい。
【0056】
電子プロセッサ302がユーザ入力装置322から駆動要求信号を受信することに応じて、電子プロセッサ302は電力スイッチングネットワーク310を起動してモータ36に電力を供給する。電力スイッチングネットワーク310を介して、電子プロセッサ302は、モータ36に利用可能な電流の量を制御し、それによってモータ36の速度及びトルク出力を制御する。電力スイッチングネットワーク310は、多数の電界効果トランジスタ(FET)、バイポーラトランジスタ、又は他の種類の電気スイッチを含んでいてもよい。例えば、電力スイッチングネットワーク310は、電子プロセッサ302からパルス幅変調(PWM)信号を受信してモータ36を駆動する6-FETブリッジ(
図10参照)を含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302は外部電子機器モジュール344から駆動要求信号を受信し、電子プロセッサ302は電力スイッチングネットワーク310を起動してモータ36に電力を供給する。
【0057】
回転子位置センサ314及び電流センサ318は、電子プロセッサ302に結合され、ガスエンジン交換装置10又はモータ36の異なるパラメータを示す様々な制御信号を電子プロセッサ302に伝達する。幾つかの実施形態において、回転子位置センサ314は、1つのホールセンサ又は複数のホールセンサを含む。他の実施形態において、回転子位置センサ314は、モータ36に取り付けられる直角位相エンコーダを含む。回転子位置センサ314は、モータ36の回転子の磁石がホールセンサの面を横切って回転する場合の指標(例えば、パルス)等のモータフィードバック情報を電子プロセッサ302に出力する。更に他の実施形態において、回転子位置センサ314は、例えば、モータコイルにおいて生成される逆起電力(逆emf)の指標を提供する電圧又は電流センサを含む。電子プロセッサ302は、回転子位置センサ314、すなわち、電圧又は電流センサから受信する逆起電力信号に基づいて、回転子位置、回転子速度、及び回転子加速度を特定してもよい。回転子位置センサ314は、電流センサ318と組み合わされて、電流及び回転子位置複合センサを形成することができる。この実施例において、複合センサは、モータ36のアクティブ相コイルに流れる電流を提供し、また、モータ36の1つ以上の非アクティブ相コイル内に電流を提供する。電子プロセッサ302は、アクティブ相コイルに流れる電流に基づいてモータに流れる電流を測定し、非アクティブ相コイル内の電流に基づいてモータ速度を測定する。
【0058】
回転子位置センサ314からのモータフィードバック情報に基づいて、電子プロセッサ302は、回転子の位置、速度、及び加速度を特定することができる。モータフィードバック情報及びユーザ入力装置322からの信号に応じて、電子プロセッサ302は、制御信号を送信して、電力スイッチングネットワーク310を制御し、モータ36を駆動する。例えば、電力スイッチングネットワーク310のFETを選択的に有効及び無効にすることによって、バッテリパック50から受け取る電力を、モータ36の回転子を回転させるよう、周期的にモータ36の固定子巻線に選択的に印加する。モータフィードバック情報は、電子プロセッサ302によって用いられて、電力スイッチングネットワーク310への制御信号の適切なタイミングを保証し、場合によっては、閉ループフィードバックを提供して、モータ36の速度を所望のレベルになるよう制御する。例えば、モータ36を駆動するため、回転子位置センサ314からのモータ位置決め情報を用いて、電子プロセッサ302は、回転子磁石が固定子巻線に対してどこにあるかを特定し、(a)所定のパターンで次の固定子巻線対(又は複数の対)を励磁して所望の回転方向に回転子磁石に対して磁力を与え、(b)先に励磁された固定子巻線対(又は複数の対)を消磁して回転子の回転方向と反対にある回転子磁石への磁力の印加を防ぐ。
【0059】
電流センサ318は、ガスエンジン交換装置10の動作中にモータ36の電流レベルを監視又は検出し、検出された電流レベルを示す制御信号を電子プロセッサ302に提供する。電子プロセッサ302は、以下でより詳細に説明するように、検出された電流レベルを用いて電力スイッチングネットワーク310を制御してもよい。
【0060】
トランシーバ326は、有線又は無線通信ネットワーク334による電子プロセッサ302と外部装置338(例えば、スマートフォン、タブレット、又はラップトップコンピュータ)との間の通信を可能にする。幾つかの実施形態において、トランシーバ326は、別個の送信及び受信コンポーネントを備えていてもよい。幾つかの実施形態において、トランシーバ326は、ガスエンジン交換装置10に取り付けられる無線アダプタを備えていてもよい。幾つかの実施形態において、トランシーバ326は、電子プロセッサ302から受信する情報を搬送波無線信号に符号化し、通信ネットワーク334を介して外部装置338に符号化した無線信号を送信する無線トランシーバである。トランシーバ326はまた、通信ネットワーク334を介して外部装置338から受信する無線信号から情報を復号し、復号した情報を電子プロセッサ302に提供する。
【0061】
通信ネットワーク334は、ガスエンジン交換装置10と外部装置338との間の有線又は無線接続を提供する。通信ネットワーク334は、近距離ネットワーク、例えば、BLUETOOTHネットワーク、若しくはWi-Fiネットワーク等、又は長距離ネットワーク、例えば、インターネット、若しくはセルラーネットワーク等を備えていてもよい。
【0062】
図9に示すように、インジケータ330はまた、電子プロセッサ302に結合され、電子プロセッサ302から制御信号を受信して、ガスエンジン交換装置10の異なる状態に基づいてオン及びオフにするか、又はその他の場合は情報を伝達する。インジケータ330は、例えば、1つ以上の発光ダイオード(「LED」)、又は表示画面を含む。インジケータ330は、ガスエンジン交換装置10の状態又はそれに関連する情報を表示するよう構成されてもよい。例えば、インジケータ330は、ガスエンジン交換装置10の測定された電気的特性、ガスエンジン交換装置10の状態、ガスエンジン交換装置10のモード等を示すよう構成される。インジケータ330はまた、可聴又は触覚出力を介してユーザに情報を伝達する要素を含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、インジケータ330は、動作中に負荷によって用いられている電力量を示すエコインジケータを含む。
【0063】
ガスエンジン交換装置10のコンポーネント間に示される接続は、
図9では簡略化している。実際には、ガスエンジン交換装置のコンポーネントが電力及び制御信号のための幾つかの配線によって相互接続されるため、ガスエンジン交換装置10の配線はより複雑である。例えば、電力スイッチングネットワーク310の各FETは制御ラインによって電子プロセッサ302に別々に接続され、電力スイッチングネットワーク310の各FETはモータ36の端子に接続され、バッテリパック50から電力スイッチングネットワーク310への電力ラインは正電線及び負/接地電線を含む、等である。加えて、電力線は、増加した電流を処理するよう大きなゲージ/直径を有することができる。更に、図示していないが、追加の制御信号及び電力ラインが、ガスエンジン交換装置10の追加のコンポーネントを相互接続するために用いられる。
【0064】
図1、2、9、及び10を参照すると、ハウジング14は、外部電子機器モジュール344等の交換可能なモジュール式電子装置を取り外し可能に受け入れ、支持するように構成される1つ以上のモジュールインタフェース342a、342b、342cを含む。図示された実施形態において、ハウジング14は、ガスエンジン交換装置10の片側に配置された3つのモジュールインタフェース342a、342b、342cを有する。しかしながら、ハウジング14は、3つのモジュールインタフェース342a、342b、342cより多い又は少ないものを含みんでもよく、ハウジング14の各側は、3つのモジュールインタフェース342a、342b、342cより多い又は少ないものを含んでもよいので、この構成は単なる例示である。
【0065】
図1、2、9及び10を引き続き参照すると、各モジュールインタフェース342a、342b、342cは、通信インタフェース及び結合インタフェースを含む。通信インタフェースは、ハウジング14の凹部内に配置され得る電気コネクタを含む。電気コネクタは、外部電子機器モジュール344とガスエンジン交換装置10との間の電気通信及び/又はデータ通信を容易にするように構成される。電気コネクタは、任意の適切なタイプの入力及び/又は出力ポートとすることができる。更に、幾つかの実施形態において、電気コネクタは、別個の電源コネクタ及びデータコネクタを画定することができ、これらは、同様に、任意の適切なタイプの電源コネクタ及びデータコネクタであり得る。幾つかの実施形態において、バッテリパック50からの電力は、外部電子機器モジュール344に供給され、電気コネクタを介してモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して送信される。例えば、外部電子機器モジュール344に電力を供給するために、3~6本のワイヤのケーブルを利用して、通信ライン及び電圧入力に戻り用のアースを提供することができる。
【0066】
ガスエンジン交換装置10は、インタフェース342a、342b、342cを備えた様々な異なる外部電子機器モジュール344を受け入れるように構成され得る。幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10に取り付けられ、それによって駆動される特定の動力機器用に設計されたコンポーネントを含み得る。指定された外部電子機器モジュール344は、モジュールインタフェース342a、342b、342c又はその特定の外部電子機器モジュール344を受け入れるように構成されるインタフェースのセットを介して、ガスエンジン交換装置10によって受け入れられ得る。これらの外部電子機器モジュール344及びモジュールインタフェース342a、342b、342cにより、ユーザはユーザのガスエンジン交換装置10に、及び/又はユーザが機器を購入した後、ガスエンジン交換装置10によって駆動される動力機器に、機能を追加することができる。例えば、コンクリートのこぎり、ポンプ、又は圧縮機がガスエンジン交換装置10に取り付けられ、及び/又はガスエンジン交換装置10によって駆動されると、外部電子機器モジュール344は、取り付けられた動力機器用に指定された1つ以上の性能インジケータを含み得る(詳細については以下を参照)。
【0067】
或いは、又は更に、様々な外部電子機器モジュール344は、一般的なモジュールインタフェース342a、342b、342cによって交換可能に受け入れることができる1つ以上の一般的なハードウェアコンポーネント(例えば、スイッチ、リレー、フロート、位置センサ、加速度計、ジャイロスコープ、圧力センサ、空気品質センサ、ディスプレイ、等)を含み得る。一般的な外部電子機器モジュール344は、一般的なモジュールインタフェース342a、342b、342cによって受け入れることができ、信号は、電子プロセッサ302にルーティングすることができ、及び/又は他のモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して他の外部電子機器モジュール344に出力され得る。例えば、出力信号は、(例えば、ディスプレイ、ライト、LED、警告、可聴アラート、リレー、又は他のフィードバックユーザインタフェースを制御するために)外部電子機器モジュール344に送信され得る。一般的な外部電子機器モジュール344は、OEM又はエンドユーザによって使用され得、特定の状況及び使用法に合わせた入力を受信し、フィードバックを提供し得るので、ガスエンジン交換装置10及び取り付けられた動力機器のより効率的且つ効果的な使用を提供し得る。
【0068】
ガスエンジン交換装置10は、電子プロセッサ302に含まれ得るか、又は別個のプロセッサコンポーネントであり得る、通信マネージャ340を含む。電子プロセッサ302は、通信マネージャ340を利用して、1つ以上の外部電子機器モジュール344との間で信号を受信及び/又は信号を送信することができる。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302は、第1の外部電子機器モジュール344から信号を受信し、受信信号に基づいて送信用信号を生成する。例えば、信号は、電力スイッチングネットワーク310に送信されて、モータ36を駆動し、及び/又は外部電子機器モジュール344から受信した入力に基づいてモータがどのように駆動されるかを制御し得る。或いは、又は更に、電子プロセッサ302は、第1の外部電子機器モジュール344から受信した信号に基づいて、第2の外部電子機器モジュール344に出力信号を送信することができる。幾つかの実施形態において、通信マネージャ340は、電子プロセッサ302又は別の外部電子機器モジュール344との通信のために受信信号を変換することができる。例えば、第1のモジュールインタフェース342Aを介して第1の外部電子機器モジュール344から受信した信号は、第2のモジュールインタフェース342Bを介した第2の外部電子機器モジュール344への、及び/又は第3のモジュールインタフェース342Cを介した第3の外部電子機器モジュール344への通信に適合され得る。
【0069】
電子プロセッサ302は、特定のタイプの外部電子機器モジュール344を受け入れるように構成され得る。更に、モジュールインタフェース342a、342b、342cを介して電子プロセッサ302と外部電子機器モジュール344との間でサポートされる通信接続のタイプは、固定されているか、(例えばOEMによって)事前定義済みか、又はユーザが構成可能であり得る。例えば、ユーザは、外部装置338上のアプリケーションを使用して、特定のタイプの外部電子機器モジュール344を受け入れるように、及び/又は指定された通信方法に基づいて1つ以上のモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して通信するように、電子プロセッサ302を構成することができる。外部装置383上のアプリケーションは、ユーザ入力に基づいて、トランシーバ326を介して構成パラメータを電子プロセッサ302に通信する。ユーザは、指定されたタイプのデータ通信、電子プロセッサ302のアナログ-デジタル変換器を使用して検出された電圧レベル、抵抗レベル、標準デジタルI/O等の特定の方法で、外部電子機器モジュール344からの入力を受信するようにガスエンジン交換装置10を構成することができる。電子プロセッサ302からの出力は、モータ36、汎用入出力(GPIO)状態変更を含むモジュールインタフェース342a、342b、342cへの信号、又はモジュールインタフェース342a、342b、342cを介した別の形式の通信を制御するための電力スイッチングネットワーク310へのPWM修正であるように構成され得る。更に、通信ポートの様々な組み合わせをモジュールインタフェース342a、342b、342cに対して構成することができ、複数の出力イベントを生成することができる。
【0070】
幾つかの実施形態において、様々な通信回路、インタフェース、若しくは通信プロトコル(例えば、RS485、ユニバーサル非同期受信機/送信機(UART)、シリアル周辺インタフェース(SPI)、コントロールエリアネットワーク(CANバス)、又はユニバーサルシリアルバス(USB)等)の信号、又は、外部電子機器モジュール344からモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して電子プロセッサ302によって検出される電圧値は、特定の外部電子機器モジュール344を識別するために電子プロセッサ302によって使用することができる。例えば、電圧レベルが外部電子機器モジュール344から受信されると、電子プロセッサ302のアナログ-デジタル変換器(ADC)を使用して、提供されている電圧レベルに基づいてどの外部電子機器モジュール344が電圧信号を送信したかを決定することができる。電子プロセッサ320は、ルックアップテーブル内のシグニファイアを使用して信号のソースを識別し得る。或いは、又は更に、通信プロトコルが使用される場合、電子プロセッサ302は、モジュールインタフェース342a、342b、342cを介して動作情報をロードし、指定された通信機能を備えたガスエンジン交換装置10が有効化されるように構成し、外部電子機器モジュール344からデータをロード及び/又は保存する方法について情報を格納することができる。
【0071】
外部電子機器モジュール344によるガスエンジン交換装置10との通信は、構成された通信方法に基づいて、ガスエンジン交換装置10上の内部又は外部通信バッファのいずれかに接続することを含み得る。電子プロセッサ302と情報を交換するとき、外部電子機器モジュール344は、電子プロセッサ302が外部電子機器モジュール344の定義を構成し、外部電子機器モジュール344によって、又は外部電子機器モジュール344のためにアクセスされる適切な機能のロックを解除できるように、装置IDを提供することができる。同じ外部電子機器モジュール344からの後続の通信は、通信マネージャ340が外部電子機器モジュール344から受信したデータをファームウェアの適切なセクションに向けることができるように、パケット識別と同じ装置IDを利用することができる。
【0072】
図10は、ガスエンジン交換装置10に取り付けるように構成される外部電子機器モジュール344(例えば、外部電子機器モジュール344a、344b、344cのうちの1つ)の例の概略図である。外部電子機器モジュール344は、電子プロセッサ1010、メモリ1012、ガスエンジン交換装置インタフェース1014(又はGER装置インタフェース1014)、ユーザインタフェース1016、動力機器/付属品インタフェース1018、センサ1020、及びモータ1022を含み得る。
図10の図示された実施形態において、外部電子機器モジュール344は、要素1010、1012、1014、1016、1018、1020、及び1022を含む。しかしながら、幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、
図10に示されるものよりも少ない又は追加のコンポーネントを含む。例えば、幾つかの実施形態においては、モータ1022は含まれず、幾つかの実施形態においては、センサ1020が含まれない。更に、幾つかの実施形態において、モータ1022以外の負荷が提供される(例えば、更に別の負荷に提供される電力を制御する1つ以上のソレノイドアクチュエータ)。
【0073】
メモリ1012は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の非一時的コンピュータ読取可能媒体、又はそれらの組み合わせを含む。電子プロセッサ1010は、メモリ1012と通信してデータを格納し、格納されたデータを取り出すよう構成される。電子プロセッサ1010は、メモリ1012から命令及びデータを受信し、とりわけ命令を実行するよう構成される。特に、電子プロセッサ1010は、メモリ1012に格納された命令を実行して、本明細書中に説明する方法を実行する。幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、電子プロセッサ1010及び/又はメモリ1012を含まなくてもよく、外部電子機器モジュール344のハードウェア要素又は回路に基づいて機能してもよい。例えば、センサ1020、ユーザインタフェース1016、GER装置インタフェース1014、及び動力機器/付属品インタフェース1018のうちの1つ以上からの入力は、GER装置インタフェース1014、ユーザインタフェース1016、又は動力機器/付属品インタフェース1018を介して、1つ以上の電子プロセッサ302にルーティングされ得る。
【0074】
GER装置インタフェース1014は、外部電子機器モジュール344のハウジング(例えば、
図11のハウジング1110)上に配置され得る。GER装置インタフェース1014は、ガスエンジン交換装置10のモジュールインタフェース342a、342b、342cを、モジュールインタフェース342a、342b、342c(例えば、外部電子機器モジュール344又はモジュールの一部は手持ち式であってもよい)に直接か、又はコネクタ及びケーブルを介してのいずれかで、取り外し可能に受け入れ、支持するように構成される1つ以上のインタフェースを含む。幾つかの実施形態において、モジュールインタフェース342a、342b、342c及び/又はGER装置インタフェース1014は、インタフェースの接続を案内し、許可されていない又は互換性のない装置がそれに取り付けられるのを防ぐための機械的キーを含む。幾つかの実施形態において、モジュールインタフェース342a、342b、342c及び/又はGER装置インタフェース1014は、例えば、機械的ケーシング及び/又は電気エンクロージャで構成されて、装置又はモジュールの電子機器を侵入、ほこり、偶発的な接触、及び水災害から保護し、そして異物への定格を有し得る。或いは、又は更に、GER装置インタフェース1014は、電子プロセッサ1010がトランシーバ326を介して電子プロセッサ302と通信することができるように、無線トランシーバを含み得る。
【0075】
GER装置インタフェース1014は、外部電子機器モジュール344の電子プロセッサ1010が、外部電子機器モジュール344のGER装置インタフェース1014、及びガスエンジン交換装置10のモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に通信可能に結合されるように、外部電子機器モジュール344の電子プロセッサ1010に結合され得る。
【0076】
図1、2、9及び10を引き続き参照すると、GER装置インタフェース1014は、通信インタフェース及び結合インタフェースを含む。通信インタフェースは、モジュールインタフェース342a、342b、342cに対応する電気コネクタを含む。電気コネクタは、外部電子機器モジュール344とガスエンジン交換装置10との間の電気通信及び/又はデータ通信を容易にするように構成される。電気コネクタは、任意の適切なタイプの入力及び/又は出力コネクタとすることができる。更に、幾つかの実施形態において、電気コネクタは、別個の電源コネクタ及びデータコネクタを画定することができ、これらは、同様に、任意の適切なタイプの電源コネクタ及びデータコネクタであり得る。幾つかの実施形態において、バッテリパック50からの電力は、外部電子機器モジュール344に供給され、モジュールインタフェース342a、342b、342c及び電気コネクタを介して送信される。例えば、外部電子機器モジュール344に電力を供給するために、3~6本のワイヤのケーブルを利用して、通信ライン及び電圧入力に戻り用のアースを提供することができる。
【0077】
ユーザインタフェース1016は、外部電子機器モジュール344のハウジング(例えば、
図11のユーザインタフェース1016のハウジング)上に配置され得るか、又はハウジングから分離され、ケーブルによって又は無線で結合され得る(例えば、インタフェースは手持ち式であってもよい)。ユーザインタフェース1016は、電子プロセッサ1010に結合されている。ユーザインタフェース1016は、ユーザ入力を受信し、及び/又はガスエンジン交換装置10、外部電子機器モジュール344、及び/又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器についてユーザにフィードバックを提供するための入力及び/又は出力機能を有し得る。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、ガスエンジン交換装置10のユーザ入力装置322及び/又はインジケータ330と同様であり得、或いは、ユーザインタフェース1016は、ユーザ入力装置322及び/又はインジケータ330の代わりに動作させることができる。例えば、ユーザインタフェース1016は、ユーザインタフェース1016が押される(又は他の方法で作動される)ときに、信号が電子プロセッサ1010によって電子プロセッサ302に送信され、電流が電力スイッチングネットワーク310を介してバッテリパック50からモータ36に供給されるように、トリガ又は電源ボタンを含み得る。ユーザインタフェース1016を利用して、ガスエンジン交換装置10のモータ36の所望の回転速度又は印加されるトルクを制御することができる。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、トリガプル、スライダー、ダイヤル、又はディスプレイ装置(例えば、インタラクティブディスプレイ)等を含み得る。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、ユーザによって作動される前進/後退スイッチ、又はユーザがガスエンジン交換装置10の動作モードを選択することを可能にするモード選択スイッチを含む。
【0078】
幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016はインジケータを含み、電子プロセッサ1010は、電子プロセッサ1010によってガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302から受信することができる、ガスエンジン交換装置10の異なる状態に基づいて、情報をオン、オフ、又は他の方法で伝達するための制御信号をユーザインタフェース1016に提供する。ユーザインタフェース1016は、例えば、1つ以上の発光ダイオード(「LED」)又は表示画面を含むことができる。ユーザインタフェース1016は、ガスエンジン交換装置10、外部電子機器モジュール344、又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器の状態又はそれに関連する情報を表示するように構成することができる。例えば、ユーザインタフェース1016は、ガスエンジン交換装置10の測定された電気的特性、ガスエンジン交換装置10の状態、ガスエンジン交換装置10のモード等を示すように構成され得る。ユーザインタフェース1016はまた、ディスプレイ、ライト、LED、警告、可聴アラート、又はその他のフィードバックユーザインタフェースを通す等してユーザに情報を伝達するための要素を含み得る。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、バッテリパック50から引き出され、動作中に負荷によって使用される電力の量を示すエコインジケータを含む。
【0079】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、動力機器(例えば、
図12のポンプシステム1220)又は付属品(例えば、ライト、ファン、掃除機、噴霧器、スピーカ等)に接続するための動力機器/付属品インタフェース1018を含み得る。動力機器/付属品インタフェース1018は、直接、ケーブルを介して、又は無線で(例えば、動力機器/付属品インタフェース1018は、無線トランシーバを含み得る)、動力機器又は付属品に接続することができる。幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344の電子プロセッサ1010は、例えば、ユーザインタフェース1016を介してユーザにフィードバックを提供するために利用され得る動力機器又は付属品から動作又は性能データを受信し得る。
【0080】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、1つ以上のセンサ1020(例えば、レベルセンサ、フロート、位置センサ、温度センサ、加速度計、ジャイロスコープ、圧力センサ、空気品質センサ、モータ速度センサ、等)を含む。センサ1020は、外部電子機器モジュール344、ガスエンジン交換装置10、及び/又は周囲環境の条件又は状態を検出するように構成され得る。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ1010は、センサ1020からアナログ又はデジタル信号を受信し、応答動作を決定する。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ1010は、センサ1020からの出力及び/又はユーザインタフェース1016からのユーザ入力を受信し、ルックアップテーブルを使用して応答動作を決定するように構成される。例えば、センサ出力及び/又はユーザ入力に応答して、電子プロセッサ1010は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に信号を送信して、モータ36を制御し、ユーザインタフェース1016に信号を送信して、ガスエンジン交換装置10又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器の状態又は動作を示し、又は動力機器/付属品インタフェース1018を介して信号を送信して動力機器を制御することができる。
【0081】
幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、モータ1022を含む。モータ1022は、外部電子機器モジュール344の電力スイッチングネットワーク(図示せず)を介して電子プロセッサ1010によって制御され得る。モータ1022は、外部電子機器モジュール344の付属品(例えば、ファン、掃除機、噴霧器等)、ガスエンジン交換装置10、又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器を駆動し得る。電子プロセッサ1010は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302から、動力機器/付属品1018を介して動力機器から、センサ1020から受信した入力に基づいて、又はユーザインタフェース1016を介して受信されたユーザ入力に基づいて、モータ1022を駆動するか、又はライト又はスピーカ等の付属品を作動させることができる。
【0082】
幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、タッチディスプレイ又はノブとボタンの組み合わせ等のカスタマイズ可能なユーザインタフェース上のデジタル制御を含む。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、モジュール式、有線式、又は無線式とすることができ、ガスエンジン交換装置10に取り付け可能であるか、又は手持ち式とすることができる。幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、バッテリパック50の充電及び温度等のガスエンジン交換装置10のある特定の特性のための状態インジケータを含む、遠隔制御により制御することができる。幾つかの実施形態において、外部電子機器モジュール344は、遠隔のプログラム可能な装置により状態表示を提供することができる。
【0083】
図11は、電子機器を
図1のガスエンジン交換装置に取り付けるための外部電子機器モジュール344を示す図である。
図11の外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器に対するフィードバックを提供するためのユーザインタフェース1016を含む。動力機器は、ガスエンジン交換装置10のモータ36によって駆動される。図示されるように、
図11のユーザインタフェース1016は、レベルインジケータ1128、エコインジケータ1130、及びバッテリメータ1132を含む3つのコンポーネントを含む。しかしながら、幾つかの実施形態において、ユーザインタフェース1016は、3つのコンポーネントのうちの2つのみを含み得、他の実施形態では、ユーザインタフェース1016は、3つのコンポーネントのうちの1つだけ、又は3つのコンポーネントに加えてさらなるコンポーネントを含み得る。高電圧バッテリ駆動の動力機器の動作に対するユーザの認識は、一般的なガスエンジン装置とは異なる。オペレータは、動力機器を作動させるためにガスエンジン交換装置10のバッテリパック50から引き出される電流の量に気付かない場合がある。この認識の欠如は、電動工具の非効率的な動作をもたらし、バッテリパックの通常の放電よりも速くなったり、又はワークピースの動作の完了が遅くなる可能性がある。ユーザインタフェース1016は、動力機器の改善された効率及び制御を可能にするために、オペレータに有用なフィードバックを提供し得る。
【0084】
レベルインジケータ1128は、中央インジケータ1134及び方向インジケータ1136を含む。図示の例では、中央インジケータ1134は棒状であり、ガスエンジン交換エンジンによって駆動される機器が水平であるかどうかを示す。例えば、中央インジケータ1134は、出力シャフト140の回転軸が地面と平行であるか(すなわち、シャフトが横向きで使用される場合は水平)、又は地面に対して垂直であるか(すなわち、シャフトが直立した向きで使用される場合は垂直)のいずれかを示す。中央インジケータ1134は、回転軸が地面に対して水平又は垂直であることをユーザに示すために点灯され得る。方向インジケータ1136は、4つのインジケータを含み、中央インジケータ1134のそれぞれの側に1つずつある。方向インジケータ1136は、中央インジケータ1134を指す矢印のような形をしている。方向インジケータ1136は、ユーザが回転軸を地面に平行又は垂直のいずれかに位置合わせするために動力機器を傾斜又は移動する方向を決定するのに役立つ。例えば、動力機器を左に傾けるか又は動かすべきである場合、矢印が左を指す右方向インジケータ1136を点灯することができる。一実施形態では、センサ1020(
図10を参照)は、地球の引力に対する位置を示すように構成される加速度計を含み、これは、電子プロセッサ1010が受信し、電子プロセッサ1010が、レベルインジケータ1128に送信される制御信号に基づいてガスエンジン交換装置10のレベルを示す。
【0085】
エコインジケータ1130は、ガスエンジン交換装置10が動力機器を駆動しているときにガスエンジン交換装置10のモータ36によって使用されている電力量(すなわち、モータ36を駆動するためにガスエンジン交換装置10のバッテリパック50から引き出されている電流の量)を示すために、ユーザインタフェース1016上に提供される。図示の例では、エコインジケータ1130は、5つのLEDバー1138、1140、1142、1144、1146を含む。LEDバー1138、1140、1142、1144、1146は、ガスエンジン交換装置10のモータ36を操作して結合された動力機器を駆動するために複数の性能領域1102、1104、1106に分割された性能マップに分散されている。LEDバー1138、1140、1142、1144、1146の照明は、電子プロセッサ302によって外部電子機器モジュール344に送信される制御信号に基づく。例えば、モータ36が起動されて(例えば、外部電子機器モジュール344上の入力ユーザインタフェース1016へのユーザ入力、又は動力機器上のトリガ入力に基づいて)動力機器を駆動している間、電子プロセッサ302は、電流センサ318からの出力を受信し、モータ36に流れる電流を決定する。電子プロセッサ302は、検出されたモータ電流を電流閾値の範囲と比較して、電流レベルを決定する。一例では、電流閾値は、モータ36を駆動するための許容電流(例えば、最大電流レベル)の20%、40%、60%、80%、及び100%である。閾値は、LEDバー1138、1140、1142、1144、1146にそれぞれマッピングされ得る。許容電流は、バッテリパック50又は動力機器に損傷を与えることなくバッテリパック50が放電できる指定された電流レベルであり得る。この指定された、すなわち最大のバッテリ電流は、最大許容モータ電流として選択できる。次に、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344への信号を生成して、決定された電流レベルに従って、適切なLEDバー1138、1140、1142、1144、1146を点灯する。
【0086】
ユーザインタフェース1016のバッテリメータ1132は、ガスエンジン交換装置10のバッテリパック50の充電状態を示すために点灯されるLEDバー(例えば、4つのLEDバー)を含む。バッテリメータ1132のLEDバーは、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302から外部電子機器モジュール344によって受信された、バッテリパック50の残りの充電レベルを示す信号に基づいて点灯される。バッテリメータ1132のLEDバーは、バッテリパック50に残っている充電のレベルを示すために、対応する充電レベルの閾値に従って点灯され得る。
【0087】
図12は、ガスエンジン交換装置10によって受け入れられた外部電子機器モジュール344を備えたガスエンジン交換装置10に取り付けられたポンプシステム1220の斜視図である。ポンプシステム1220は、ガスエンジン交換装置10を支持するフレーム1224とポンプ1228とを含み、ガスエンジン交換装置10はポンプ1228を駆動するよう動作可能である。外部電子機器モジュール344のGER装置インタフェース1114(
図10に示される)は、ガスエンジン交換装置10のモジュールインタフェース342342342によって受け入れられて、外部電子機器モジュール344をガスエンジン交換装置10に接続する。図示のポンプ1228(すなわち、動力機器)は、材料をポンプ1228の入口1236からポンプ1228の出口1240に移動させるよう軸を中心として回動自在な、ポンプ1228のハウジング1232内部に位置決めされるインペラを有する遠心ポンプである。具体的には、ポンプ1228は、デブリがポンプ1228内に捕捉され、ポンプシステム1220の性能を低下させることなく、入口1236から出口1240までポンプ1228を通過するよう液体(例えば、水)とデブリ(例えば、泥、小石、リース、砂、スラッジ等の固体材料)との混合物を提供することに十分なクリアランス(例えば、8ミリメートル)をポンプ1228のインペラとハウジング1232との間に含む「トラッシュポンプ」である。
【0088】
一般的に、ガスエンジンポンプは、1つの動作モードのみを含んでいる。特に、ガスエンジンはモータを一方向にのみ回転させてもよく、これはポンプの機能を制限する。これに対して、ポンプシステム1220は、前進及び後退両方向に回転することができるモータ36を含むガスエンジン交換装置10を含んでいる。従って、ポンプシステム1220は、モータの回転方向に基づいて異なる機能を実行するよう適合される。電子プロセッサ302がモータ36を第1の方向に回転させると、ポンプ1228は、材料をポンプ1228の入口1236からポンプ1228の出口1240に移動させるようインペラを前進方向に駆動してもよい。電子プロセッサ302がモータ36を第2の方向に回転させると、ポンプ1228は、デブリがポンプ1228内部に詰まっている場合に(前進ギヤ及び後退ギヤを含むトランスミッションを利用することなく)詰まりを取り除くか、又はポンプ1228をきれいにするようインペラを駆動してもよい。幾つかの実施形態において、モータ36は、ポンプ1228内の詰まりを取り除くよう、第1の方向よりも遅い速度で第2の方向に回転するよう電子プロセッサ302によって制御されてもよい。例えば、電子プロセッサ302は、第2の方向と比べて高速で第1の方向にモータ36を回転させるよう、第2の方向に駆動する場合のデューティ比よりも第1の方向に駆動する場合のデューティ比が高いPWM信号を電力スイッチングネットワーク310のFETに提供してもよい。
【0089】
ポンプ1228のポンプセンサ1241、1242は、動力機器/付属品インタフェース1018を介して外部電子機器モジュールの電子プロセッサ1010と通信している。センサ1241は、ポンプ1228を通って移動する液体の量を検出する。センサ1241からの出力に基づいて、外部電子機器モジュール344の電子プロセッサ1010は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に信号を送信して、液体の量が閾値レベル以上である場合にポンプ1228の動作を可能にし(例えば、モータ36を駆動する)、液体の量が閾値レベルを下回る場合にポンプ1228の動作を自動的に停止する。しかしながら、他の実施形態では、電子プロセッサ302は、モータ36によって引き出される電流を単に監視して、モータ36を減速するか又は停止するかを決定することができる。
【0090】
ポンプ1228上のセンサ1242は、外部電子機器モジュール344の動力機器/付属品インタフェース1018を介して電子プロセッサ1010に接続され、ポンプ1228のインペラリザーバに配置される。センサ1242は、インペラリザーバの吸引又は流体レベルを監視する。電子プロセッサ1010は、センサ1242からの出力を受信し、ポンプ1228が適切にプライミングされていないことをセンサ1242の出力が示すとき、ユーザインタフェース1016のインジケータ(例えば、LED又はディスプレイ装置)に信号を出力することができる。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ1010は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に信号を送信して、センサ1242の出力に基づいてポンプシステム1220を保護するためにポンプ1228を自動的に遮断することができる。或いは、又は更に、センサ1242からの出力に基づいて、電子プロセッサ1010は、電子プロセッサ302に、又はポンプ1228上の電子制御弁1243に直接、信号を送信して、排気開口を調整して、自動プライミング機能をサポートして、ポンプシステム1220を保護することができる。
【0091】
図13は、1つ以上の外部電子機器モジュール344を
図1のガスエンジン交換装置10にインタフェースするための方法1300のフローチャートである。以下の方法は、1つの外部電子機器モジュール344をインタフェースするためのプロセスを概説するが、追加の外部電子機器モジュール344をガスエンジン交換装置10にインタフェースするためにも適用され得る。
【0092】
ステップ1302において、ガスエンジン交換装置10は、モジュールインタフェース342a、342b、342cで外部電子機器モジュール344を受け入れる。外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10及び/又はガスエンジン交換装置10によって駆動される動力機器の機能拡張のための電子機器を含む。外部電子機器モジュール344のGER装置インタフェース1114(
図10に示される)は、ガスエンジン交換装置10(
図9に示される)のモジュールインタフェース342a、342b、342cによって受け入れられて、外部電子機器モジュール344をガスエンジン交換装置10に接続する。例えば、
図12のポンプシステム1220を参照すると、ガスエンジン交換装置10は、外部電子機器モジュール344を受け入れるモジュールインタフェース342a、342b、342cを含む。別の例では、ガスエンジン交換装置10は、農業用噴霧器、コンクリートのこぎり、又は圧縮機等の異なる動力機器に結合される。
【0093】
ステップ1304において、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302は、どのタイプの外部電子機器モジュール344がモジュールインタフェース342a、342b、342cによって受け入れられるかを検出し、受信モジュールインタフェース342a、342b、342cのために構成された通信方法に基づいて、受け入れられた外部電子機器モジュール344との通信を確立することができる。例えば、電子プロセッサ302は、モジュールインタフェース342a、342b、342cとの間で送信及び/又は受信された信号に基づいて、取り付けられた外部電子機器モジュール344のタイプを決定することができる。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344から装置識別子(ID)を受信する。或いは、又は更に、電子プロセッサ302は、GER装置インタフェース1014と通信している、又は使用される通信プロトコルのタイプに基づいている、電子プロセッサ302のADCを使用して検出された電圧レベル又は抵抗値に基づいて、取り付けられた外部電子機器モジュール344のタイプを決定することができる。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302は、メモリ306に格納されたルックアップテーブルから、(例えば、外部電子機器モジュール344から受信又は推定されたデータをルックアップテーブルへのインデックスとして使用して)取り付けられた外部電子機器モジュール344に関する情報を検索することができ、又は、外部電子機器モジュール344から受信した信号の情報に基づいて、受け入れられた外部電子機器モジュール344のタイプを決定することができる。
【0094】
例えば、
図12を参照すると、ポンプシステム1220内のガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302は、モジュールインタフェース342a、342b、342cに取り付けられた外部電子機器モジュール344が、ポンプシステム用の外部電子機器モジュール344であると決定することができ、これは、センサ1241、センサ1242、及び電子制御弁1243のうちの1つ以上と(例えば、有線接続を介して)通信するように構成される動力機器/付属品インタフェース1018(
図10を参照)を含む。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344がポンプシステム用の第2のタイプの外部電子機器モジュール344であると決定し、外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10の動作に関するフィードバックを提供するためのユーザインタフェース1016、及びユーザインタフェース1016に表示される情報を生成するために使用される関連するセンサ1020を更に(又は代わりに)含んでいる。例えば、ユーザインタフェース1016は、
図11に示されるように、レベルインジケータ1128、エコインジケータ1130、及びバッテリメータ1132のうちの1つ以上を含み得、センサ1020は、電流センサ、バッテリセンサ、及び加速度計のうちの1つ以上を含み得る。
【0095】
別の例では、ガスエンジン交換装置10が農業用噴霧器のポンプモータを駆動するように結合されている場合、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344が噴霧器システム用の外部電子機器モジュール344であると決定することができ、外部電子機器モジュール344は、起動スイッチを含む入力を備えたユーザインタフェース1016、及び噴霧器のユーザ制御のための圧力レベル制御機構(例えば、ユーザインタフェース1016)、及び噴霧器のタンク内の流体レベルをユーザに通知する供給レベルインジケータ(例えば、タンクに残っている噴霧器によって噴霧される流体の量を示す)を含む。別の例では、ガスエンジン交換装置10は、噴霧器の推進モータを駆動し(すなわち、噴霧器の駆動輪を推進するための原動力を提供し)、外部電子機器モジュール344は、流体を加圧及び噴霧するためのポンプモータとして機能するモータ(例えば、モータ1022)への出力、並びに噴霧器の第1の外部電子機器モジュール344で説明した他の入力及び出力を含む噴霧器のための、第2のタイプの外部電子機器モジュール344であると決定される。
【0096】
別の例では、ガスエンジン交換装置10が動力機器に結合され、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344が
図11に示されるタイプであるか、又は、振動を感知するように構成される(例えば、センサ1020は振動センサを含む)か、ユーザインタフェース1016を介してユーザからのモード選択入力を受信するように構成されるか、電子プロセッサ302からの制御信号を受信して外部電子機器モジュール344の一部であるか、又は動力機器/付属品インタフェース1018を介して、若しくはそれらの組み合わせで、ソレノイドアクチュエータに出力を提供するように構成される、一般的な外部電子機器モジュール344である、と決定する。
【0097】
ステップ1306において、電子プロセッサ302は、受け入れられた外部電子機器モジュール344との相互作用のためにガスエンジン交換装置10を構成する。例えば、電子プロセッサ302は、外部電子機器モジュール344の定義(例えば、通信プロトコル、利用可能な機能、動作範囲等の定義)を決定することができ、外部電子機器モジュール344によって、又は外部電子機器モジュール344のためにアクセスされる適切な機能のロックを解除することができる。幾つかの実施形態において、装置IDは、受け入れられた外部電子機器モジュール344から受信され、メモリ306内のルックアップテーブルへのインデックスとして使用されて、特定のタイプの外部電子機器モジュール344の構成データを検索し、次に、電子プロセッサ302は、構成データに基づいて特定の外部電子機器モジュール344の定義を構成する。次に、同じ外部電子機器モジュール344との後続の通信において、通信マネージャ340が受け入れられた外部電子機器モジュール344から受信したデータをファームウェアの適切なセクションに向けることができるように、同じ装置IDをパケット識別として使用することができる。
【0098】
例えば、ステップ1304において、電子プロセッサ302は、ガスエンジン交換装置10に結合された外部電子機器モジュール344が、ポンプシステムのための第1又は第2のタイプの外部電子機器モジュールであることを決定することができ、ステップ1306において、電子プロセッサ302は、装置IDを使用してメモリ306にアクセスして、外部電子機器モジュール344の様々な入力、出力、及び/又は他の機能、並びにこれらの態様を通信及び使用する方法を決定することができる。例えば、装置IDに関連する特定のファームウェアルーチンは、電子プロセッサ302が外部電子機器モジュール344と相互作用することを可能にするために有効化又は検索され得る。
【0099】
ステップ1308において、ガスエンジン交換装置10及び受け入れられた外部電子機器モジュール344は、ステップ1306からの構成に基づいて動作される。電子プロセッサ302は、受け入れられた外部電子機器モジュール344が、入力を受信するか、出力を提供するか、又はその両方を行い、それに応じて動作するタイプのモジュールであると決定することができる。例えば、受け入れられた外部電子機器モジュール344は、入力モジュールであり得、センサ1020、ユーザインタフェース1016、又は入力を受信するための動力機器/付属品インタフェース1018を含み得る。受け入れられた外部電子機器モジュール344の電子プロセッサ1010は、センサ入力、ユーザ入力、又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器からの入力を受信し、入力をガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に通信することができる。電子プロセッサ302は、受信した入力に基づいて、モータ36の駆動又は速度制御等のアクションを実行するか、又は信号を送信して負荷1022を起動するか、又は異なる外部電子機器モジュール344上のユーザインタフェース1016を制御することができる。
【0100】
入力モジュールとして構成された外部電子機器モジュール344の一例では、外部電子機器モジュール344を受け入れたガスエンジン交換装置10は、農業用噴霧器に取り付けられている(例えば、車両に配置されるか又はウォークビハインド)。受け入れられた外部電子機器モジュール344のユーザインタフェース1016は、ユーザが噴霧器の強度をそれぞれ起動及び制御するための起動スイッチ及び圧力レベル制御機構を含む入力を有することができる。ステップ1308の例では、外部電子機器モジュール344は、圧力レベル(例えば、ユーザインタフェース1016のダイヤル又はセレクタを介して)及び起動スイッチの作動(例えば、押しボタン又はユーザインタフェース1016のトグルを介して)を受信する。それに応答して、外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302に信号を送信する。次に、電子プロセッサ302は、電力スイッチングネットワーク310に信号を送信して、起動スイッチの作動に基づいてバッテリパック50からの電力でモータ36を駆動し、圧力レベルに基づいて電力スイッチングネットワーク310を制御するためのPWMデューティ比を設定する(例えば、圧力レベルが高いほど、デューティ比が高くなる)。或いは、又は更に、外部電子機器モジュール344は、センサ1020を含み得、モータ36を起動することを示すために電子プロセッサ302に送信される信号は、センサ1020からの出力に基づくことができる。例えば、センサ1020は、ガスエンジン交換装置10及び噴霧器(又はそれらを輸送する車両)の速度を検出する加速度計又はタコメータであり得る。センサ1020からの出力に基づく信号は、外部電子機器モジュール344から電子プロセッサ302に送信され、電子プロセッサ302は、噴霧器システムの速度又は動きに基づいて、噴霧器の起動及び/又は圧力レベルを制御する。例えば、速度が第1のより低い閾値を超えると(すなわち、モータ36は第1のより低いデューティ比で制御される)、噴霧器は電子プロセッサ302によって起動され得、次いで、速度が増加するにつれてデューティ比が増加する(例えば、対応する増分速度閾値にマップされた2、5、又は10%の増分で)。
【0101】
別の例では、受け入れられた外部電子機器モジュール344は出力モジュールとして構成され、外部電子機器モジュール344を受け入れたガスエンジン交換装置10は、再び農業用噴霧器に取り付けられる(例えば、車両に配置されるか又はウォークビハインド)。外部電子機器モジュール344は、ガスエンジン交換装置10及び/又はガスエンジン交換装置10に取り付けられた動力機器の性能又は状態を伝達する音声及び/又は視覚的インジケータを有するユーザインタフェース1016を含む。出力装置としてユーザインタフェース1016を含む外部電子機器モジュール344の例は、
図11に関して説明される。
図11に関して図示及び説明されているようにユーザインタフェース1016は、レベルインジケータ1128、エコインジケータ1130、及びバッテリメータ1132のうちの1つ以上を含む。電子プロセッサ302は、モータ36を駆動することによって噴霧器を制御して、外部電子機器モジュール344のユーザインタフェース1016を介してユーザに性能フィードバックを提供できる。
【0102】
外部電子機器モジュール344は、電子プロセッサ302が外部電子機器モジュール344によって受信された入力に基づいてモータ36を制御するように、そして電子プロセッサ302が外部電子機器モジュール344を制御してユーザフィードバックを提供するように、入力及び出力コンポーネントの両方を含み得る。例えば、上記の噴霧器の例に関して、外部電子機器モジュール344は、モータ36を制御するために使用される電子プロセッサ302に(例えば、起動スイッチ及び圧力レベルを介して)入力信号を提供することができ、電子プロセッサ302によって制御されて、ユーザインタフェース1016を介して(例えば、
図11に示されるユーザインタフェース1016のインジケータを介して)出力を提供することができる。入力は、ガスエンジン交換装置10の電子プロセッサ302によって受信され得、電子プロセッサ302は、ユーザインタフェース1016上に表示するために外部電子機器モジュール344にフィードバックを提供し得る。幾つかの実施形態において、電子プロセッサ302又は電子プロセッサ1010は、センサ1020、ユーザインタフェース1016、又は動力機器/付属品インタフェース1018からの入力を処理して、入力に基づいてユーザインタフェース1016を介してユーザにフィードバックを提供することができる。
【0103】
幾つかの実施形態において、方法1300は、ガスエンジン交換装置10に取り付けられた各外部電子機器モジュール344ごとに(それぞれのモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して)1回ずつ、複数回実行される。例えば、上記の噴霧器の例に関して、モータ36を制御するために使用される電子プロセッサ302に(例えば、起動スイッチ及び圧力レベルを介して)入力信号を提供するための入力モジュールとして構成された第1の外部電子機器モジュール344は、第1のモジュールインタフェース342a、342b、342cに取り付けることができ、次いで、ユーザインタフェース1016を介して(例えば、
図11に示されるユーザインタフェース1016のインジケータを介して)出力を提供するために電子プロセッサ302によって制御される出力モジュールとして構成された第2の外部電子機器モジュール344は、第2のモジュールインタフェース342a、342b、342cに取り付けられる。方法1300は、各外部電子機器モジュール344の受け入れ時に実行され得る。
【0104】
ガスエンジン交換装置10は、圧縮機、ランマ、ジェッター、及びポンプシステム等の他の動力機器に結合され、それを駆動することができる。
【0105】
幾つかの実施形態において、ガスエンジン交換装置10は、指定された通信プロトコルを利用して、モジュールインタフェース342a、342b、342c(例えば、RS485、UART、SPI、CANバス、USB、電圧又は抵抗レベル等)を介して外部電子機器モジュール344と通信するように構成されている。構成された通信プロトコルは、ガスエンジン交換装置10の寿命の間固定され得るか、又は構成可能又は再構成可能であり得る。例えば、通信プロトコルは、ガスエンジン交換装置10のOEMによってガスエンジン交換において事前構成され得る。或いは、又は更に、OEMユーザ又はエンドユーザは、モジュールインタフェース342a、342b、342cを介して通信プロトコルを構成又は再構成し得る。異なるモジュールインタフェース342a、342b、342cは、同じ又は異なる通信方法のために構成され得る。
【0106】
幾つかの実施形態において、外部装置338は、ガスエンジン交換装置10を構成又は再構成するために使用される。外部装置338は、グラフィカルユーザインタフェースを生成するアプリケーションでプログラムされ得る。グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザが、1つ以上のモジュールインタフェース342a、342b、342cを介して、電子プロセッサ302によって通信プロトコルを選択又は定義することを可能にする。次に、外部装置338は、ユーザの選択に基づく情報又は通信パラメータを、トランシーバ326を介して電子プロセッサ302に送信し、電子プロセッサ302は、それに応じてガスエンジン交換装置10を構成する。幾つかの実施形態において、メモリ306内のルックアップテーブルは、モジュールインタフェース342を介して通信プロトコルを構成するための通信パラメータを含み得る。