(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】情報処理端末、当該情報処理端末を用いた情報処理システムおよび情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/50 20220101AFI20241008BHJP
G07B 13/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H04L67/50
G07B13/00 Z
(21)【出願番号】P 2020138470
(22)【出願日】2020-08-19
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】水野 弘基
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-077309(JP,A)
【文献】特開2009-111924(JP,A)
【文献】特開2013-239000(JP,A)
【文献】特開2018-120357(JP,A)
【文献】特開平09-146802(JP,A)
【文献】特開2014-232464(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00-67/75
G07B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置との間におけるデータの入出力を行う接続部と、
前記データの送受信を制御する通信制御部と、
前記接続部を介して前記外部装置から取得した受信データを格納するデータ格納部と、
前記外部装置に対して受信データに関するリクエスト情報の送信、または前記受信データに加工を施して所定の加工データの生成を行うアプリケーション部と、
前記アプリケーション部で処理可能なプログラムを含むデータ群を収容したライブラリと、
を備え、
前記ライブラリは、前記受信データについて、前記アプリケーション部からの前記リクエスト情報の要求内容と一致する場合に、前記アプリケーション部との間でデータ通信を行い、前記リクエスト情報に応じたデータ加工または所望の情報の抽出を行
い、
前記外部装置は、車両に搭載されるタクシーメータを含む、情報処理端末。
【請求項2】
前記受信データは、前記外部装置から未処理状態で出力される生データ、および前記外部装置で処理されて出力される処理データを含む請求項
1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記接続部は、シリアル通信インタフェース、および近距離無線通信インタフェースの何れかを含む請求項
1又は2に記載の情報処理端末。
【請求項4】
請求項1から請求項
3の何れか1項に記載の情報処理端末と、
当該情報処理端末との間でデータの送受信を行う外部装置と、
を備える情報処理システム。
【請求項5】
情報処理端末で実行され、
接続部を介して外部装置との間におけるデータの送受信を制御する通信制御過程と、
前記外部装置から取得した受信データを格納するデータ格納過程と、
前記情報処理端末のアプリケーション部を用いて、前記外部装置に対して受信データに関するリクエスト情報の送信、または前記受信データに加工を施して所定の加工データの生成を行うデータ処理過程と、
前記受信データについて、前記アプリケーション部からの前記リクエスト情報の要求内容と一致する場合に、前記アプリケーション部と、該アプリケーション部で処理可能なプログラムを含むデータ群を収容したライブラリとの間でデータ通信を行い、前記リクエスト情報に応じたデータ加工または所望の情報の抽出を行う受信データ処理過程と、
を有
し、
前記外部装置は、車両に搭載されるタクシーメータを含む、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシーメータを用いた営業管理等に適用可能な情報処理端末、当該情報処理端末を用いた情報処理システムおよび情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、一般的なタクシーに搭載されるタクシーメータと情報処理端末(タブレット端末やスマートフォン等)との連携を図る技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
ここで、タクシーメータで取得されたデータと端末との連携を図る場合に、RS-232CやUSB等のシリアル通信、或いは近距離無線通信(例えば、ブルートゥース(登録商標))といった通信インタフェースを介してタブレット端末やスマートフォン等、または専用機器等が接続されてデータ通信を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来において上述のようなデータ通信は、主にシリアルデータ(生データ(RAWデータ))をそのまま端末等が受け取り、実装されるアプリケーションソフトウェア(以下、「アプリケーション」という)側でデータ仕様書に基づいてアドレスを参照し、必要なデータを抽出していた。
そのため、タクシーメータ側のデータ長やデータ仕様等が変更された場合には、アプリケーションの作り直しに手間と時間を要するという問題があった。
また、機器間の接続方式(RS-232C、ブルートゥース等)の違い応じて、方式毎に個別の対応が必要となるという不都合もあった。
【0006】
さらに、タブレット型PCのように汎用OS上にアプリケーションを実装する機器では、シリアル通信の生データ(未処理データ)を扱う機会が少ないため、アプリケーション開発の困難性が高くなるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、外部装置との間で、仕様の異なるデータや、仕様の異なる通信方式を扱う場合にも容易に対応可能な情報処理端末、当該情報処理端末を用いた情報処理システムおよび情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様に係る情報処理端末は、外部装置との間におけるデータの入出力を行う接続部と、前記データの送受信を制御する通信制御部と、前記接続部を介して前記外部装置から取得した受信データを格納するデータ格納部と、前記外部装置に対して受信データに関するリクエスト情報の送信、または前記受信データに加工を施して所定の加工データの生成を行うアプリケーション部と、前記アプリケーション部で処理可能なプログラムを含むデータ群を収容したライブラリと、を備え、前記ライブラリは、前記受信データについて、前記アプリケーション部からの前記リクエスト情報の要求内容と一致する場合に、前記アプリケーション部との間でデータ通信を行い、前記リクエスト情報に応じたデータ加工または所望の情報の抽出を行う。
前記外部装置は、車両に搭載されるタクシーメータを含むことが好ましい。
前記受信データは、前記外部装置から未処理状態で出力される生データ、および前記外部装置で処理されて出力される処理データを含むことが好ましい。
前記接続部は、シリアル通信インタフェース、および近距離無線通信インタフェースの何れかを含むことが好ましい。
本発明の他の態様に係る情報処理システムは、上述の情報処理端末と、当該情報処理端末との間でデータの送受信を行う外部装置と、を備える。
【0009】
本発明の他の態様に係る情報処理プログラムは、情報処理端末で実行され、接続部を介して外部装置との間におけるデータの送受信を制御する通信制御過程と、前記外部装置から取得した受信データを格納するデータ格納過程と、前記情報処理端末のアプリケーション部を用いて、前記外部装置に対して受信データに関するリクエスト情報の送信、または前記受信データに加工を施して所定の加工データの生成を行うデータ処理過程と、前記接続部を介して受信した前記受信データに対して、前記アプリケーション部からの前記リクエスト情報について予め設定された要求情報と一致する場合に、前記アプリケーション部との間でデータ通信を行って、前記リクエスト情報に応じたデータ加工または情報の抽出を行うライブラリ処理過程と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、外部装置との間で、仕様の異なるデータや、仕様の異なる通信方式を扱う場合にも容易に対応可能な情報処理端末、当該情報処理端末を用いた情報処理システムおよび情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態に係る情報処理システムおよび情報処理端末の機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】実施の形態に係る外部装置の一種としてのタクシーメータの構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態に係る情報処理端末で実行されるデータリクエスト処理の処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態に係る情報処理端末における表示例を示す説明図である。
【
図5】比較例に係る情報処理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1~
図4を参照して、本発明の実施の形態に係る情報処理端末200および情報処理システムS1について説明する。
【0013】
(情報処理システムの機能構成)
図1を参照して、本実施の形態に係る情報処理端末200を用いた情報処理システムS1の機能構成について説明する。
図1に示すように、情報処理システムS1は、外部装置の一種としてのタクシーメータ100と、タクシーメータ100との間でデータの連携を行う情報処理端末(タブレット端末やスマートフォン等)200とから構成される。
情報処理端末200は、外部装置としてのタクシーメータ100との間におけるデータの入出力を行う接続部201を備える。
【0014】
より具体的には、接続部201は、シリアル通信インタフェースとしてUSBインタフェース201a、RS-232Cインタフェース201c等を備える。また、接続部201は、近距離無線通信インタフェースの一種としてブルートゥース(登録商標)インタフェース202b等を備える。なお、接続部201は、WiFi(登録商標)インタフェース等を備えるようにしてもよい。
また、情報処理端末200は、データの送受信を制御するマイクロコンピュータ等で構成される通信制御部202を備える。
また、接続部201を介してタクシーメータ100から取得した受信データを格納するフラッシュメモリ等で構成されるデータ格納部203を備える。
【0015】
さらに、タクシーメータ100に対して受信データに関するリクエスト情報D1の送信、または受信データD2に加工を施して所定の加工データの生成を行うアプリケーション部204を備える。
なお、アプリケーション部204は、情報処理端末200が有するハードウェア資源を制御するための構成部である。
【0016】
アプリケーション部204の各種機能は、情報処理端末200が備えるOS(オペレーティングシステム)と所定のアプリケーションプログラムとの協働により実現することができる。但し、アプリケーション部204の各種機能の一部または全部をハードウェアで実現するようにしてもよい。
また、情報処理端末200は、アプリケーション部204で処理可能なプログラムを含むデータ群を収容したライブラリ205を備える。
【0017】
そして、ライブラリ205は、受信データD2が、アプリケーション部204からのリクエスト情報D1の要求内容と一致する場合に、アプリケーション部204との間でデータ通信を行い、リクエスト情報に応じたデータ加工または所望の情報の抽出を行うようになっている。
【0018】
ここで、ライブラリ205は、例えば、タクシーメータ100との間における仕様の異なるデータ(RAWデータ、オブジェクトデータ等)や、仕様の異なる通信方式(シリアル通信インタフェース、近距離無線通信インタフェース等)に対応可能な機能を有するコンピュータプログラムを含むデータ群を、アプリケーション部204から呼び出して利用できるように部品化し、そのようなプログラム群をまとめて一つのファイルとして収納したものなどをいう。
また、一般的に、ライブラリに205には、オブジェクトコード(機械語などで記述されたプログラム)が格納されるが、ソースコードの集合としてもよい。
なお、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法(処理手順)であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。
【0019】
また、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限定されず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(オペレーティングシステム)等の別個のプログラムと協働してその機能を発揮するものを含む。
【0020】
なお、受信データは、タクシーメータ100から未処理状態で出力される生データ(RAWデータ)、およびタクシーメータ100で処理されて出力される処理データを含むようにできる。
【0021】
また、情報処理端末200は、タッチ式の液晶パネル等で構成される表示部120を備え、タクシーメータ100からの受信データに基づいて各種料金(例えば、ETC料金等)などの表示を行うようになっている。なお、本実施の形態に係る情報処理端末200では、表示部120を構成するタッチ式の液晶パネル等からリクエスト情報に関する入力等を行うことができる。
リクエスト情報D1および受信データD2に関して、情報処理端末200において実行されるデータリクエスト処理の処理手順の例については後述する。
【0022】
(タクシーメータの構成例)
外部装置としてのタクシーメータ100は、タクシー車両に搭載され、例えばカーナビゲーションユニット機能、ETC精算機能、運賃計算機能等を備えている。
カーナビゲーションユニット機能としては、例えば車両の現在位置を検出する機能や、現在位置を含む地図の情報を出力する機能などが含まれる。
図2に示す構成例では、タクシーメータ100は、マイクロコンピュータ(CPU)300、演算処理の作業領域等を構成する記憶部(RAM)52を備える。
【0023】
また、演算プログラム等のソフトウェアや運賃データ等の各種データを格納する固定情報記憶部(ROM)53、運賃等の各種情報を表示する表示部(LCD)120を備える。
また、位置情報取得手段を構成するGPS(Global Positioning System)受信器13を備える。
さらに、GPS受信器13等を接続する入力インタフェース57および演算タイミング等を図るクロック信号を生成する時計IC(RTC)58を備える。
また、各種データを書き込み可能なメモリカード64を装着可能なカードR/Wインタフェース54を備える。
また、入力インタフェース59を介して接続されるETC車載器63を備える。
また、情報処理端末200との間で、運賃情報、ETCの料金情報、位置情報等のデータの送受信を行う通信部16および入力インタフェース60を備える。
また、各種の報知を行うスピーカ18、運賃等を印刷する感熱式等のプリンタ65等が設けられている。
なお、メモリカード64には、例えば、乗務員の認証に必要なデータ、タクシー車両の走行履歴、運賃履歴等の営業データや時系列データ等を保存する。
【0024】
また、マイクロコンピュータ(CPU)300には、車両から出力される走行パルスP1が入力され、実走運賃に相当するメータ値を算出する。また、マイクロコンピュータ(CPU)300には、タリフ情報が入力されるようになっている。
また、入力インタフェース56を介してドライブレコーダ121等が接続される。
【0025】
なお、
図2では、情報処理端末200とタクシーメータ100の接続部201との間のデータ通信は、近距離無線通信の一種としてブルートゥース(登録商標)によって電磁波回線N1を介して行う場合を例示した。但し、これには限定されず、シリアル通信としてのUSB、RS-232C等により有線ケーブルで両者を接続してデータ通信を行うようにしてもよい。
また、IEEE1394仕様等に準拠したシリアルデータの形式で入出力するようにしてもよい。
【0026】
(データリクエスト処理について)
次に、
図3のフローチャートを参照して情報処理システムS1で実行される受信データに関するデータリクエスト処理の処理手順の例について説明する。
この処理が開始されると、ステップS10で情報処理端末200は入力待ち状態となる。
そして、情報処理端末200のタッチ式の液晶パネル等からの入力により所望のデータリクエストが指示されると、ステップS11に移行する。
【0027】
ステップS11では、リクエスト情報D1(例えば、ETC料金に関するデータを要求するリクエスト)をタクシーメータ100に送信して(
図1参照)からステップS12に移行する。
【0028】
ステップS12では、リクエスト情報D1に基づいてタクシーメータ100から出力されるデータ(受信データ)D2(例えば、ETC料金に関するデータ)を受信して(
図1参照)からステップS13に移行する。
ステップS13では、受信データD2について、アプリケーション部204からのリクエスト情報D1の要求内容と一致するか否かが判定される。
判定結果が「No」の場合にはステップS10に戻り、「Yes」の場合にはステップS14に移行する。
ステップS14では、受信データD2は、タクシーメータ100で未処理状態の生データ(RAWデータ)であるか否かが判定される。
【0029】
判定結果が「Yes」の場合にはステップS15に移行する。ステップS15では、生データ(RAWデータ)をライブラリ205を介してアプリケーション部204に出力して処理を終了する。なお、アプリケーション部204は、ライブラリ205から受け渡された生データ(RAWデータ)に基づいて所定の処理を行うようにできる。
一方、ステップS14で、「No」と判定された場合にはステップS16に移行する。
ステップS16では、受信データD2は、オブジェクトデータか否かが判定され、「No」の場合には処理を終了する。
【0030】
また、判定結果が「Yes」の場合にはステップS17に移行して、ライブラリ205でオブジェクトデータを加工し、所望の情報(例えば、ETC料金に関するデータ)を抽出してステップS18に移行する。
ステップS18では、抽出した情報(例えば、ETC料金に関する情報)をアプリケーション部204に出力してステップS19に移行する。
ステップS19では、抽出した情報(例えば、ETC料金に関する情報)を表示部120に表示して処理を終了する。
図4に、データリクエスト処理による情報処理端末200の表示例を示す。
【0031】
情報処理端末200の表示部120においてデータリクエスト処理を実行した結果、「料金確認アプリ」等のアプリケーションソフトウェア名の表記の下方には、「日付、時間等」の表示がされ、その下方には、「ETCの料金は、『900円』です。」等の表示がされる。
【0032】
なお、上述のデータリクエスト処理の処理手順では、アプリケーション部204からのリクエスト情報の要求内容が「ETC料金データの取得」である場合について述べたが、他のデータの取得を要求内容(例えば、空車、賃走などのステータス等)とする場合にも同様に処理することができる。
【0033】
このように、本実施の形態に係る情報処理端末200を適用した情報処理システムS1によれば、外部装置(タクシーメータ100)との間で、仕様の異なるデータや、仕様の異なる通信方式を扱う場合にも容易に対応することができる。
【0034】
また、
図5に示すデータリクエスト処理の処理手順の例では、受信データD2として、オブジェクト化されたデータだけではなく、アプリケーション部204が宣言した関数に応じて未処理のシリアルデータ(RAWデータ)をそのまま出力する機能を有している。
【0035】
これにより、例えばタクシーメータ100側のデータに情報が追加された場合であっても、新たな関数を追加することなくシリアルデータをそのまま受信することができ、拡張性や利便性を向上できる。
【0036】
(比較例について)
ここで、
図5の機能ブロック図を参照して、比較例に係る情報処理システムS100の機能構成について説明する。
なお、本実施の形態に係る情報処理システムS1と同様の構成については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
比較例に係る情報処理システムS100に適用される情報処理端末(タブレット端末等)500では、接続部201の制御を行う通信制御部501にアプリケーション部502が直接接続されている。
【0037】
情報処理システムS100では、外部装置(タクシーメータ)100と情報処理端末500との間におけるデータ通信は、シリアルデータ(未処理のRAWデータ)をそのまま情報処理端末500が受け取る。
そして、アプリケーション部502側でデータ仕様書に基づいてアドレス503を参照し、必要なデータ(例えば、ETC料金)を抽出していた。
【0038】
そのため、例えばタクシーメータ100側のデータ長やデータ仕様等が変更された場合に、アプリケーションの作り直しに手間と時間を要するという不都合があった。
また、接続方式(RS-232C、ブルートゥース等)の違い応じて、方式毎に個別の対応が必要になるという不都合もあった。
【0039】
さらに、タブレット型PCのように汎用OS上にアプリケーションを実装する機器では、シリアル通信の生データ(未処理データ)を扱う機会が少ないため、アプリケーション開発が難しいという不都合もあった。
【0040】
これに対して、本実施の形態に係るに適用される情報処理端末(タブレット端末等)200では、アプリケーション部204で処理可能なプログラムを含むデータ群を収容したライブラリ205を備えている。
【0041】
そして、ライブラリ205は、受信データD2が、アプリケーション部204からのリクエスト情報D1の要求内容と一致する場合に、アプリケーション部204との間でデータ通信を行い、リクエスト情報D1に応じたデータ加工または所望の情報の抽出を行っている。
【0042】
これにより、例えばタクシーメータ100側のデータ長やデータ仕様等が変更された場合であっても、アプリケーション部204の作り直しを行う必要がなく、コストの低減を図ることができ、また利便性を向上できる。
【0043】
また、接続方式(RS-232C、ブルートゥース等)が異なる場合にも、ライブラリ205に収容あれたアプリケーション部204で処理可能なプログラムを含むデータ群で容易に対応することができる。
【0044】
以上、本発明に係る情報処理システムおよび情報処理端末を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【符号の説明】
【0045】
S1 情報処理システム
100 外部装置(タクシーメータ)
200 情報処理端末
201 接続部
202 通信制御部
203 データ格納部
204 アプリケーション部
205 ライブラリ