(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電気自動車充電システム、充放電制御装置、および方法
(51)【国際特許分類】
H02J 3/32 20060101AFI20241008BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20241008BHJP
H02J 3/14 20060101ALI20241008BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20241008BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241008BHJP
B60L 53/63 20190101ALI20241008BHJP
B60L 53/67 20190101ALI20241008BHJP
【FI】
H02J3/32
H02J3/38 110
H02J3/14
H02J13/00 311T
H02J13/00 301A
H02J7/00 P
B60L53/63
B60L53/67
(21)【出願番号】P 2020179384
(22)【出願日】2020-10-27
【審査請求日】2023-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】畑野 隆文
(72)【発明者】
【氏名】小倉 徹
(72)【発明者】
【氏名】片桐 汐駿
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-150428(JP,A)
【文献】特開2013-062918(JP,A)
【文献】特開2011-135727(JP,A)
【文献】特開2012-050222(JP,A)
【文献】特開2018-042296(JP,A)
【文献】国際公開第2020/202620(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/32
H02J 3/38
H02J 3/14
H02J 13/00
H02J 7/00
B60L 53/63
B60L 53/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、
前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備え、
前記充放電制御装置は、
前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成された記憶回路と、
前記複数の電気自動車のそれぞれについて、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御し、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補う制御回路とを備え、
前記制御回路は、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電である場合、当該電気自動車を第2の運用状態と特定し、前記第2の運用状態である電気自動車を前記充電電力の不足に応じて放電可能と判定すること
を特徴とする電気自動車充電システム。
【請求項2】
特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、
前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備え、
前記充放電制御装置は、
前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成された記憶回路と、
前記複数の電気自動車のそれぞれについて、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御し、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補う制御回路とを備え、
前記制御回路は、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電ではない場合、当該電気自動車を第3の運用状態と特定し、前記第3の運用状態である電気自動車の電池を満充電となるまで優先して充電すること
を特徴とする電気自動車充電システム。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の電気自動車充電システムにおいて、
前記制御回路は、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の電池残量が満充電ではなく、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定している場合、当該電気自動車を第1の運用状態と特定し、前記第1の運用状態である電気自動車の電池を満充電とする充電を前記次回充電タイミングまで保留し、前記充電電力の不足に応じて放電可能と判定することを特徴とする電気自動車充電システム。
【請求項4】
特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備える電気自動車充電システムで用いられる充放電制御方法であって、
前記充放電制御装置の記憶回路が、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成されたステップと、
前記充放電制御装置の制御回路が、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御するように構成されたステップと、
前記充放電制御装置の制御回路が、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補うように構成されたステップと
を備え
、
前記制御回路は、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電である場合、当該電気自動車を第2の運用状態と特定し、前記第2の運用状態である電気自動車を前記充電電力の不足に応じて放電可能と判定すること
を特徴とする充放電制御方法。
【請求項5】
特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備える電気自動車充電システムで用いられる充放電制御方法であって、
前記充放電制御装置の記憶回路が、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成されたステップと、
前記充放電制御装置の制御回路が、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御するように構成されたステップと、
前記充放電制御装置の制御回路が、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補うように構成されたステップと
を備え、
前記制御回路は、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電ではない場合、当該電気自動車を第3の運用状態と特定し、前記第3の運用状態である電気自動車の電池を満充電となるまで優先して充電すること
を特徴とする電気自動車充電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定電力利用域における電力需要を考慮して、電気自動車に登載されている電池の充放電を制御するための充放電制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域において、アグリゲーターが、デマンドレスポンス(以下、DR:Demand Responseという)を利用して需要家の持つ分散エネルギー資源(以下、DER:Distributed Energy Resourcesという)である電力を取引する枠組みが形成されつつある。DRでは、充電を行うことにより使用電力を増やす上げDRと、放電を行うことにより使用電力を減らす下げDRとがある。DERは、需要家が持つ、電力を創出したり抑制したりする機器に相当する。
また、大気中にCO2を排出しないことが世界的に求められ、化石燃料の利用が減少していく中で、特定電力利用域に対する電気自動車(以下、EV:Electric Vehicleという)の導入が期待されている。
【0003】
このような状況において、EVでDRや充放電が行われるようになると、特定電力利用域での電力需要を制御しないと、特定電力利用域に設定されている規定電力範囲の上限や下限を超過してしまうという問題がある。例えば、ビル建物では、電力会社との契約に基づく契約電力を上限とする規定電力範囲が設定されている場合がある。電力需要がこのような規定電力範囲から逸脱すると、電力会社よりペナルティを被ることとなる可能性があるため、これを事前に回避する必要がある。
従来、このような使用電力の上限目標を考慮した充電計画を立案する充電制御技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。これによれば、上限目標を考慮したEVの充電計画が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1の従来技術では、EVの充電施設で用いる使用電力については考慮されているものの、充電施設の周辺地域を含む特定電力利用域での電力需要の変動については考慮されていない。したがって、特定電力利用域に対して設定されている規定電力範囲を逸脱するようなEV充電要求やディマンドリスポンス要求が発生して電力需要が変動した場合でも、充電施設での充電制御さらには放電制御により柔軟かつ効率よくEVを充電することができない。このため、例えば電力需要の変動に対する余裕電力を大幅に確保しておく必要があり、結果として同時に充電できるEVの台数が必要以上に限定されてしまうという問題がある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、特定電力利用域での電気需要を規定電力範囲内に維持しつつ、電気自動車を効率よく充電できる充放電制御技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明にかかる電気自動車充電システムは、特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備え、前記充放電制御装置は、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成された記憶回路と、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御し、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補う制御回路とを備えている。
【0008】
また、本発明にかかる上記電気自動車充電システムの一構成例は、前記制御回路が、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の電池残量が満充電ではなく、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定している場合、当該電気自動車を第1の運用状態と特定し、前記第1の運用状態である電気自動車の電池を満充電とする充電を前記次回充電タイミングまで保留し、前記充電電力の不足に応じて放電可能と判定するように構成したものである。
【0009】
また、本発明にかかる上記電気自動車充電システムの一構成例は、前記制御回路が、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電である場合、当該電気自動車を第2の運用状態と特定し、前記第2の運用状態である電気自動車を前記充電電力の不足に応じて放電可能と判定するように構成したものである。
【0010】
また、本発明にかかる上記電気自動車充電システムの一構成例は、前記制御回路が、前記複数の電気自動車のうち、当該電気自動車の前記充電スケジュールの次回充電タイミングが確定しておらず、当該電気自動車の電池残量が満充電ではない場合、当該電気自動車を第3の運用状態と特定し、前記第3の運用状態である電気自動車の電池を満充電となるまで優先して充電するように構成したものである。
【0011】
また、本発明にかかる充放電制御装置は、特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備える電気自動車充電システムで用いられる前記充放電制御装置であって、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成された記憶回路と、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御するように構成された制御回路とを備え、前記制御回路は、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補うようにしたものである。
【0012】
また、本発明にかかる充放電制御方法は、特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域に設置されて、接続された複数の電気自動車に登載されている電池の充放電を行う充放電設備と、前記特定電力利用域の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により前記充放電設備で使用可能な使用可能電力を決定し、前記使用可能電力の範囲内で前記充放電設備に接続された前記複数の電気自動車を充電する充放電制御装置とを備える電気自動車充電システムで用いられる充放電制御方法であって、前記充放電制御装置の記憶回路が、前記複数の電気自動車のそれぞれについて、前記充放電設備での当該電気自動車の充電スケジュールを記憶するように構成されたステップと、前記充放電制御装置の制御回路が、当該電気自動車が前記充放電設備に接続された際、前記記憶回路から取得した当該電気自動車の前記充電スケジュールと当該電気自動車の電池の電池残量とに基づいて当該電気自動車の運用状態を特定し、前記運用状態に基づいて前記充放電設備での当該電気自動車の電池に対する充放電を個別に制御するように構成されたステップと、前記充放電制御装置の制御回路が、前記使用可能電力が前記充電に必要となる充電電力より小さくて、前記充電電力が不足した場合は、前記充放電設備に接続されている前記複数の電気自動車のうち、放電可能な運用状態にある電気自動車の電池を放電することにより、前記充電電力の不足を補うように構成されたステップとを備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、特定電力利用域での電気需要を規定電力範囲内に維持しつつ、電気自動車を効率よく充電することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、電気自動車充電システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、運用状態特定基準を示す説明図である。
【
図3】
図3は、充放電制御処理を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、充放電制御の動作例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[電気自動車充電システム]
まず、
図1を参照して、本実施の形態にかかる電気自動車充電システム1について説明する。
図1は、電気自動車充電システムの構成を示すブロック図である。
この電気自動車充電システム1は、特定の建物、商業施設、または地域からなる特定電力利用域Rに設置された充放電設備20を制御して、電力会社から特定電力利用域Rに供給されている供給電力により、電気自動車EV(Electric Vehicle)を充電するシステムである。以下では、電気自動車EVを単にEVということがある。
【0016】
電気自動車充電システム1は、主な装置構成として充放電制御装置10と充放電設備20とを備えている。
充放電制御装置10は、全体としてサーバ装置などの情報処理装置からなり、特定電力利用域R全体の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により充放電設備20で使用可能な使用可能電力を決定し、使用可能電力の範囲内で充放電設備20に接続された複数のEVを充電するように構成されている。
【0017】
充放電設備20は、複数の充放電器を有する一般的なEV充放電スタンドからなり、来所したEVと接続された充放電器により、EVに登載されている電池の充放電を行うように構成されている。
図1には、充放電設備20が1つである場合が例として示されているが、これに限定されるものではない。例えば、特定電力利用域Rの広さや運用するEVの数に応じて、複数の充放電設備20を充放電制御装置10で制御するようにしてもよい。
【0018】
充放電制御装置10は、通信回線L1および通信網NWを介してアグリゲータなどの上位装置AGや利用者端末Tと接続されて、上位装置AGとの間でデマンドレスポンスに用いるメッセージをやり取りし、利用者端末TからEVの次回充電タイミングを含む充電スケジュールを取得するように構成されている。
また、充放電制御装置10は、通信回線L2を介して充放電設備20と接続されて、EVの充放電制御に用いるメッセージやEVに登載されている電池の電池残量などの制御データをやり取りするように構成されている。
【0019】
また、充放電制御装置10は、通信回線L2を介して電力計測システム30と接続されて、電力計測システム30で計測された特定電力利用域R全体の電力需要を取得するように構成されている。
電力計測システム30は、特定電力利用域Rに電力を供給する電力会社などの計測システムからなり、特定電力利用域R全体の電力需要を計測するように構成されたシステムである。この電力需要には、充放電設備20の使用電力や、特定電力利用域Rに設置されている工場、ビル、商業施設、一般家庭などの電力需要家設備21における使用電力が含まれている。
【0020】
[本発明の原理]
充放電設備20で充電に使用可能な使用可能電力は、特定電力利用域R全体の電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により求められる。この際、使用可能電力が充電に必要となる充電電力より小さい場合、あるいは電力需要がしきい値電力より大きい場合、充電電力が不足することになる。
一方、EVの電池は、基本的に充電だけでなく放電することも可能である。しかしながら、EVの運用状態によっては、放電できない場合や優先して充電すべき場合がある。
【0021】
本発明は、このようなEVの運用状態を充電スケジュールの次回充電タイミングと電池残量に基づき特定できることに着目し、充電電力が不足した場合には、充放電設備20に接続されているEVのうち、放電可能な運用状態にあるEVの電池を放電することにより、充電電力の不足を補うようにしたものである。これにより、特定電力利用域での電気需要を規定電力範囲内に維持しつつ、EVを効率よく充電することが可能となる。
【0022】
[充放電制御装置]
次に、
図1を参照して、本実施の形態にかかる充放電制御装置10について詳細に説明する。
充放電制御装置10は、主な回路構成として、網I/F11、機器I/F12、記憶回路13、および制御回路14を備えている。
【0023】
[網I/F]
網I/F11は、通信回線L1および通信網NWを介して上位装置AGや利用者端末Tとの間でデータ通信を行うように構成されている。
[機器I/F]
機器I/F12は、通信回線L2を介して充放電設備20や電力計測システム30との間でデータ通信を行うように構成されている。
【0024】
[記憶回路]
記憶回路13は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、制御回路14での充放電制御に用いる各種処理データやプログラム13Pを記憶するように構成されている。
記憶回路13で記憶する主な処理データとしてEVの充電スケジュール13Aがある。充電スケジュール13Aは、利用者のEVを充放電設備20で充電する予定を示すデータであり、次回充電タイミングが含まれている。充電スケジュール13Aは、利用者端末Tから送信され、制御回路14により記憶回路13に保存される。次回充電タイミングは、予め利用者が充電スケジュール13Aに登録しておいてもよいし、充放電制御装置10が、利用者から取得した充電スケジュール13Aに基づいて算出してもよい。
【0025】
プログラム13Pは、制御回路14のCPUと協働することにより、制御回路14での充放電制御に用いる各種処理部を実現するプログラムである。プログラム13Pは、網I/F11や機器I/F12に接続された外部装置や記録媒体(ともに図示せず)から読み出されて、予め記憶回路13に格納される。
【0026】
[制御回路]
制御回路14は、CPUとその周辺回路を有し、CPUと記憶回路13のプログラム13Pとを協働させることにより、充放電制御に用いる各種処理部を実現するように構成されている。
制御回路14で実現する主な処理部として、スケジュール取得部14A、制御データ取得部14B、運用状態特定部14C、および充放電制御部14Dがある。
【0027】
[スケジュール取得部]
スケジュール取得部14Aは、利用者端末Tが送信された利用者のEVに関する充放電設備20での充電スケジュール13Aを、網I/Fを介して取得し、記憶回路13に保存するように構成されている。この際、充電スケジュール13Aについては、Webサービスを利用して取得してもよく、メールを利用して取得してもよい。この充電スケジュール13Aに、次回の充電日時が含まれている場合、次回充電タイミングが確定していると判定され、次回の充電日時が含まれていない場合、次回充電タイミングが未確定と判定される。
【0028】
[制御データ取得部]
制御データ取得部14Bは、充放電設備20で取得したEVの電池残量や、電力計測システム30で計測した特定電力利用域Rの電力需要を、機器I/F12を介して取得し、記憶回路13に保存するように構成されている。
【0029】
[運用状態特定部]
運用状態特定部14Cは、EVが充放電設備20に接続された際、記憶回路13から取得した、充電スケジュール13Aに含まれる当該EVの次回充電タイミングと、当該EVの電池残量とに基づいて、予め設定されている運用状態特定基準に従って、当該EVの運用状態を特定するように構成されている。また、運用状態特定部14Cは、充放電設備20に接続されているEVに対しても、一定周期で当該EVの運用状態の見直しを行うように構成されている。
図2は、運用状態特定基準を示す説明図である。
図2に示すように、EVの運用状態には、通常状態(第1の運用状態)、遊休状態(第2の運用状態)、および次期遊休状態(第3の運用状態)の3種類がある。なお、
図2では、EVの運用状態が3種類の場合について説明するが、EVの運用状態は3種類に限定されるものではない。例えば、充放電をより詳細に制御するために、遊休状態をさらに増やしてもよいし、充放電の制御を簡略化するために、EVの運用状態を2種類としてもよい。EVの運用状態は、電力需要や制御能力等の各種パラメータに応じて適宜設定することが可能である。
【0030】
[通常状態]
通常状態は、次回充電タイミングが確定していて、走行により電池残量が減っている通常の運用状態を示している。運用状態特定部14Cは、EVが充放電設備20に接続された際、次回充電タイミングが充電スケジュール13Aにより確定していて、電池残量が満充電ではない場合、当該EVを通常状態と特定する。通常状態であるEVについては、電池を満充電とする充電が次回充電タイミングまで保留され、充電電力の不足に応じて電池が充放電されることになる。
【0031】
[遊休状態]
遊休状態は、次回充電タイミングが確定しておらず、電池残量が満充電(100%)まで充電されている運用状態を示している。運用状態特定部14Cは、EVが充放電設備20に接続された際、次回充電タイミングが充電スケジュール13Aにより確定しておらず、電池の電池残量が満充電である場合、当該EVを遊休状態と特定する。遊休状態であるEVについては、充電電力の不足に応じて電池が放電されることになる。
【0032】
[次期遊休状態]
次期遊休状態は、次回充電タイミングが確定しておらず、電池残量が満充電に到達していない非満充電(100%未満)である運用状態を示している。運用状態特定部14Cは、EVが充放電設備20に接続された際、次回充電タイミングが充電スケジュール13Aにより確定しておらず、電池残量が満充電ではない場合、当該EVを次期遊休状態と特定する。次期遊休状態のEVについては、電池が満充電となるまで優先して充電されることになる。
【0033】
[充放電制御部]
充放電制御部14Dは、特定電力利用域Rの電力需要と予め設定されているしきい値電力との差分により充放電設備20で使用可能な使用可能電力を決定し、使用可能電力の範囲内で充放電設備20に接続されたEV充電するように構成されている。また、充放電制御部14Dは、EVが充放電設備20に接続された際、運用状態特定部14Cにより特定された運用状態に基づいて充放電設備20での当該EVの電池に対する充放電を個別に制御し、使用可能電力が充電に必要となる充電電力より小さくて、充電電力が不足した場合は、充放電設備20に接続されているEVのうち、放電可能な運用状態にあるEVの電池を放電することにより、充電電力の不足を補うように構成されている。
【0034】
具体的には、充放電制御部14Dは、充放電設備20に接続されたEVが通常状態である場合、当該EVの電池を満充電とする充電を次回充電タイミングまで保留し、充電電力の不足に応じて放電可能と判定するように構成されている。
また、充放電制御部14Dは、充放電設備20に接続されたEVが遊休状態である場合、充電電力の不足に応じて放電可能と判定するように構成されている。
また、充放電制御部14Dは、充放電設備20に接続されたEVが次期遊休状態である場合、当該EVの電池を満充電となるまで優先して充電するように構成されている。
【0035】
したがって、充放電制御部14Dは、電力需要がしきい値電力以上に増大している場合、電力需要がさらに増大して電力需要の上限目標である制御目標電力を超えないよう、使用可能電力がゼロであると決定し、通常状態または遊休状態であるEVから選択した放電EVの電池から、充電すべき充電EVの充電に必要な充電電力の不足、この場合は充電電力のすべてを補う。
【0036】
また、充放電制御部14Dは、電力需要がしきい値電力より低下している場合、電力需要としきい値電力との差分から使用可能電力を決定し、使用可能電力の範囲内で、次期遊休状態であるEVの電池を満充電となるまで充電する。この際、充電電力が使用可能電力より大きく、充電電力が不足した場合、通常状態または遊休状態であるEVから選択した放電EVの電池から、充電すべき充電EVの充電に必要な充電電力の不足、この場合は充電電力の一部を補う。
また、充放電制御部14Dは、充放電設備20に接続されているEVに対しても、運用状態特定部14Cで見直しがあった場合、当該EVの新たな運用状態に応じた充放電制御を行うように構成されている。
【0037】
[本実施の形態の動作]
次に、
図3を参照して、充放電制御装置10の動作について説明する。
図3は、充放電制御方法における充放電制御処理を示すフローチャートである。
充放電制御装置10の制御回路14は、EVが充放電設備20に接続されたことを示すメッセージを充放電設備20が受信した場合、当該EVに対して
図3の放電制御処理を実行する。また、充放電設備20に接続されているEVに対しても、一定周期で
図3の放電制御処理を実行する。なお、当該EVに関する充電スケジュール13Aは、記憶回路13に保存されているものとする。また、充放電設備20に接続されているEVに登載されている電池に関する最新の電池残量や、電力計測システム30で計測された特定電力利用域に関する最新の電力需要が、記憶回路13に予め保存されているものとする。
【0038】
まず、制御回路14は、運用状態特定部14Cにより、記憶回路13から当該EVの充電スケジュール13Aを取得するとともに(ステップS100)、当該EVの電池残量を取得する(ステップS101)。
続いて、制御回路14は、運用状態特定部14Cにより、当該EVの次回充電タイミングの確定有無と電池残量が満充電あるか否かとに基づいて、前述した
図2の運用状態特定基準に従って、当該EVの運用状態を特定する(ステップS102)。
【0039】
次に、制御回路14は、充放電制御部14Dにより、記憶回路13から電力需要を取得し(ステップS103)、予め設定されているしきい値電力との差分により、充放電設備20で使用可能な使用可能電力を計算する(ステップS104)。
続いて、制御回路14は、充放電制御部14Dにより、充放電設備20に接続されているEVの運用状態から、充電すべきEVで必要となる充電電力を求め(ステップS105)、使用可能電力と充電電力とを比較することにより、充電電力の不足有無を確認する(ステップS106)。
【0040】
ここで、充電電力が不足している場合(ステップS106:YES)、制御回路14は、充放電制御部14Dにより、充放電設備20に接続されているEVのうちから、放電可能な運用状態である放電EVを選択し、放電EVの電池の放電を開始し(ステップ107)、後述するステップS108へ移行する。一方、充電電力が不足していない場合(ステップS106:NO)、EVからの放電が不要であることから、後述するステップS108へ移行する。
【0041】
この後、制御回路14は、充放電設備20に接続されているEVのうちから、充電すべき運用状態である充電EVを選択し、使用可能電力と充電電力を合わせた電力を用いて充電EVの電池の充電を開始し(ステップS108)、一連の充放電制御処理を終了する。
【0042】
これにより、
図2の運用状態特定基準に示すように、通常状態であるEVについては、電池を満充電とする充電が次回充電タイミングまで保留され、電力調整に応じて電池が充放電されることになる。次回充電タイミングが到来した場合、通常状態であるEVは満充電まで充電され、満充電になった時点で遊休状態に遷移することになる。また、遊休状態であるEVについては、電力調整に応じて電池が放電されることになる。また、次期遊休状態のEVについては、電池が満充電となるまで充電され、満充電になった時点で遊休状態に遷移することになる。
【0043】
また、電力需要がしきい値電力より大きくて使用可能電力がゼロである場合、放電EVから放電された放電電力により充電EVが充電されることになる。また、電力需要がしきい値電力より小さくて使用可能電力が存在しているものの、使用可能電力が充電電力より小さい場合には、使用可能電力と放電EVを合わせた電力により充電EVが充電されることになる。また、電力需要がしきい値電力より小さくて使用可能電力が存在しており、使用可能電力が充電電力より大きい場合には、使用可能電力の一部または全部により充電EVが充電される。
【0044】
[本実施の形態の動作例]
次に、
図4を参照して、充放電制御装置10の動作例について説明する。
図4は、充放電制御の動作例を示す説明図である。
図4において、上段グラフには、電力計測システム30で計測された特定電力利用域R全体の電力需要Pの推移が、時刻ごとに時系列で示されている。また、下段のグラフには、充放電制御装置10の充放電制御に基づいて、充放電設備20により実施されたEVに対する充放電の推移が、時刻ごとに時系列で示されている。
【0045】
図4のうち、上限電力P1は、特定電力利用域R全体の電力需要Pの上限値である。この上限電力P1は、上位装置AGからのデマンドレスポンス指令や電力会社との契約に基づいて設定される。この上限電力P1が規定電力範囲の上限に相当する。なお、規定電力範囲の下限について、
図4の動作例では指定されておらず、電力需要Pがゼロであってもよいものとする。
【0046】
目標電力P2は、アプリケーションごとに個別に設定される、充放電制御装置10で実施する電力調整の目標となる電力値である。充放電制御装置10は、電力需要Pがこの目標電力P2以下となるよう、充放電設備20でのEVに対する充放電を制御する。
図4の動作例では、外乱などによる電力需要Pの予期しない変動に対する安全性を確保しておくため、目標電力P2として上限電力P1から一定の変動幅だけ小さい電力値が設定されている。なお、アプリケーションの特性によっては、目標電力P2として上限電力P1と同じ電力値を用いてもよい。
【0047】
しきい値電力P3は、アプリケーションごとに個別に設定される、充放電制御装置10で実施する電力調整の調整幅を決定するための電力値であり、充放電制御における調整誤差に対する余裕を確保しておくため、目標電力P2から一定の変動幅だけ小さい電力値が設定されている。充放電制御装置10は、電力需要Pとしきい値電力P3との差分電力ΔPに基づき、充放電設備20で電力調整すべき調整幅Qを決定する。
【0048】
図4に示すように、まず、17時において、優先して充電すべき次期遊休状態にある充電EVが20台あって、例えばEV1台当たり10kWの充電電力が必要である場合、合わせて200kWの充電電力が必要となる。この際、電力需要Pは、目標電力P2としきい値電力P3との間に位置しており(P1>P>P2)、目標電力P2を超過しないよう電力需要Pを維持する必要がある。このため、充放電設備20での使用電力をゼロとするため、放電可能な遊休状態または通常状態にある放電EVを20台選択し、これら放電EVからの放電電力で充電EVを充電する。放電EVを選択する際、放電可能な遊休状態または通常状態にあるEVのうち、未使用期間が長いEVから優先して選択するようにしてもよい。これにより、放電してEVの電池残量が低減してもEVの利用に対する影響を抑制できる。
【0049】
その後、電力需要Pが徐々に低下してしきい値電力を下回り、19時に差分電力ΔPが100kWまで増大した場合、この差分電力ΔPを利用すれば10台分の充電EVを充電できる。このため、19時には、100kW分の差分電力ΔPに相当する放電EVを10台分削減している。また、電力需要Pがさらに低下して、20時に差分電力ΔPが200kWまで増大した場合、この差分電力ΔPを利用すれば20台分の充電EVを充電することができる。このため、20時には、さらに100kW分の差分電力ΔPに相当する放電EVを10台分削減し、結果として放電EVが不要となる。
これにより、19時および20時には、差分電力ΔPにより放電EVの数を削減でき、柔軟かつ効率よくEVを充電することができる。
【0050】
一方、21時から6時までは、電力需要が低下して差分電力ΔPが増大する時間帯であり、EVの放電は行わず充電のみを行う充電専用期間TAとして予め設定されている。この充電専用期間TAでは、次期遊休状態にあるEVが優先して充電され、これらに必要な充電電力に余裕が生じた場合、順次、放電電力不足により充電を後回しにした充電EVや、通常状態にあるEVの充電が開始される。
【0051】
また、充電専用期間TAの一部、例えば1時から5時までの時間帯に、通常充電優先期間TBを設け、通常充電優先期間TBに差し掛かった場合には、通常状態にあるEVの充電を優先するようにしてもよい。
その後、6時に通常充電優先期間TBが終了するため、7時までの残りの充電専用期間TAで、未満充電の次期遊休状態のEVが充電されることになる。
【0052】
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、充放電制御装置10の制御回路14において、EVが充放電設備20に接続された際、記憶回路13から取得した当該EVの次回充電タイミングと当該EVの電池の電池残量とに基づいて当該EVの運用状態を特定し、その運用状態に基づいて充放電設備20での当該EVの電池に対する充放電を個別に制御するように構成したものである。また、使用可能電力が充電に必要となる充電電力より小さくて、充電電力が不足した場合は、充放電設備20に接続されているEVのうち、放電可能な運用状態にあるEVの電池を放電することにより、充電電力の不足を補うように構成したものである。
【0053】
これにより、電力需要がしきい値電力より大きくて使用可能電力がゼロである場合、放電EVから放電された放電電力により充電EVが充電されることになる。また、電力需要がしきい値電力より小さくて使用可能電力が存在しているものの、使用可能電力が充電電力より小さい場合には、使用可能電力と放電EVを合わせた電力により充電EVが充電されることになる。したがって、特定電力利用域での電気需要を規定電力範囲内に維持しつつ、EVを効率よく充電することが可能となる。
【0054】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0055】
1…電気自動車充電システム、10…充放電制御装置、11…網I/F、12…機器I/F、13…記憶回路、13A…充電スケジュール、13P…プログラム、14…制御回路、14A…スケジュール取得部、14B…制御データ取得部、14C…運用状態特定部、14D…充放電制御部、20…充放電設備、21…電力需要家設備、30…電力計測システム、AG…上位装置、T…利用者端末、L1,L2…通信回線、NW…通信網。