(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】ロータ及びモータ
(51)【国際特許分類】
H02K 1/276 20220101AFI20241008BHJP
【FI】
H02K1/276
(21)【出願番号】P 2021047019
(22)【出願日】2021-03-22
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】大堀 竜
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/105479(WO,A1)
【文献】特開2013-162691(JP,A)
【文献】特開2014-236526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と一体に回転するロータコアと、
前記ロータコアの外周面に配置され軸方向の両端が前記ロータコアの前記軸方向の端面から突出された複数のマグネットと、
前記ロータコアの前記軸方向の端面に配置されるホルダと、
を備え、
前記ロータコアは、
前記回転軸に嵌合固定される筒状のコア本体部と、
前記コア本体部から前記ロータコアの径方向外側に突出し、前記ロータコアの周方向で隣り合う各前記マグネットの間に配置された複数の突極と、
を有し、
前記ホルダは、前記周方向で隣り合う2つの前記突極のうち、一方の前記突極側に前記マグネットを寄せるマグネット寄せ部を有
し、
前記ホルダは、
前記コア本体部の前記軸方向の端面に重ねて配置された環状部と、
前記環状部から前記径方向外側に突出し、前記突極の前記軸方向の端面に重ねて配置された脚部と、
を有し、
前記マグネット寄せ部は、各前記脚部の前記周方向における両側面のうち一方にのみ設けられ、前記一方の前記側面から突出され、
前記マグネット寄せ部は、各前記脚部の前記一方の前記側面に前記径方向に沿って複数並んで設けられ、
同一の前記脚部に設けられている前記マグネット寄せ部は、前記径方向内側に位置する前記マグネット寄せ部の突出高さよりも前記径方向外側に位置する前記マグネット寄せ部の突出高さが高い
ことを特徴とするロータ。
【請求項2】
前記マグネットは、前記周方向で前記マグネット寄せ部とは反対側の側面が、前記突極の前記周方向における側面に当接している
こと
を特徴とする請求項
1に記載のロータ。
【請求項3】
前記マグネットの内周面は、前記コア本体部の外周面に当接している
こと
を特徴とする請求項1
又は請求項
2に記載のロータ。
【請求項4】
請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載のロータと、
前記ロータよりも前記径方向外側に配置されて、磁界を発生するステータと、
を備えることを特徴とするモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータ及びモータに関する。
【背景技術】
【0002】
ロータコアの外周面に、複数のマグネットを周方向に並べて配置した表面磁石(SPM:Surface Permanent Magnet)型のロータが知られている。SPM型のロータの中には、ロータコアの外周面から径方向外側に向かって突出され、周方向で隣り合うマグネットの間に配置された突極を備えた、いわゆるインセット型のロータが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ロータコアやマグネットの製造誤差に鑑みて、インセット型のSPMロータでは、ロータコアにマグネットを確実に組み付けるために、周方向で隣り合う突極の間の幅よりもマグネットの周方向の幅を小さくする必要がある。このため、突極とマグネットとの間に隙間が生じる。突極とマグネットとの隙間にばらつきがある場合、各マグネットの周方向の位置がバラついて磁極のバランスが崩れてしまう。この結果、モータのトルクリップルが大きくなり、音振悪化等のデメリットが発生する。このように、インセット型のSPMロータでは、モータの性能を向上させるという点で課題が残されていた。
【0005】
そこで、本発明は、性能を向上できるロータ及びモータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係るロータは、回転軸と一体に回転するロータコアと、前記ロータコアの外周面に配置され軸方向の両端が前記ロータコアの前記軸方向の端面から突出された複数のマグネットと、前記ロータコアの前記軸方向の端面に配置されるホルダと、を備え、前記ロータコアは、前記回転軸に嵌合固定される筒状のコア本体部と、前記コア本体部から前記ロータコアの径方向外側に突出し、前記ロータコアの周方向で隣り合う各前記マグネットの間に配置された複数の突極と、を有し、前記ホルダは、前記周方向で隣り合う2つの前記突極のうち、一方の前記突極側に前記マグネットを寄せるマグネット寄せ部を有し、前記ホルダは、前記コア本体部の前記軸方向の端面に重ねて配置された環状部と、前記環状部から前記径方向外側に突出し、前記突極の前記軸方向の端面に重ねて配置された脚部と、を有し、前記マグネット寄せ部は、各前記脚部の前記周方向における両側面のうち一方にのみ設けられ、前記一方の前記側面から突出され、前記マグネット寄せ部は、各前記脚部の前記一方の前記側面に前記径方向に沿って複数並んで設けられ、同一の前記脚部に設けられている前記マグネット寄せ部は、前記径方向内側に位置する前記マグネット寄せ部の突出高さよりも前記径方向外側に位置する前記マグネット寄せ部の突出高さが高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、性能を向上できるロータ及びモータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施形態のモータユニットの
図1のII-II線に沿う断面図。
【
図4】実施形態のロータの
図3のIV-IV線に沿う断面図。
【
図6】マグネットカバーを取り去った実施形態のロータの斜視図。
【
図7】実施形態のホルダの斜視図であり、(A)は、ホルダを軸方向の他端側から見た図を示し、(B)は、ホルダを軸方向の一端側から見た図を示す。
【
図10】実施形態のロータがトルクリップルを抑制することを示すグラフ。
【
図11】実施形態のロータが有効磁束の減少を抑制することを示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を
図1から
図11に基づいて説明する。
【0010】
(モータユニット)
図1は、モータユニット1の斜視図である。
図2は、モータユニット1の
図1のII-II線に沿う断面図である。
モータユニット1は、例えば、車両のワイパー装置の駆動源として用いられる。
図1、
図2に示すように、モータユニット1は、モータ2と、モータ2の回転を減速して出力する減速部3と、モータ2の駆動制御を行うコントローラ4と、を備えている。
なお、以下の説明において、単に「軸方向」という場合は、モータ2の回転軸31の回転軸線方向に沿う方向を意味し、単に「周方向」という場合は、回転軸31の周方向を意味するものとする。また、単に「径方向」という場合は、回転軸31の径方向を意味するものとする。
【0011】
(モータ)
モータ2は、モータケース5と、モータケース5内に収納された円筒状のステータ8と、ステータ8の径方向内側に配置され、ステータ8に対して回転可能に設けられたロータ9と、を備えている。本実施形態のモータ2は、ステータ8に電力を供給する際にブラシを必要としない、いわゆるブラシレスモータである。
【0012】
(モータケース)
モータケース5は、アルミニウム合金等の放熱性に優れた材料によって形成されている。モータケース5は、軸方向で分割可能に構成された第1モータケース6と、第2モータケース7と、からなる。第1モータケース6と第2モータケース7とは、それぞれ有底円筒状に形成されている。
第1モータケース6は、底部10が減速部3のギヤケース40と接続されるように、当該ギヤケース40と一体成形されている。底部10の径方向中央には、モータ2の回転軸31を挿通可能な貫通孔10aが形成されている。
【0013】
また、第1モータケース6及び第2モータケース7の各開口部6a、7aには、径方向外側に向かって張り出す外フランジ部16、17がそれぞれ形成されている。モータケース5は、外フランジ部16、17同士を突き合わせて内部空間が形成されている。モータケース5の内部空間に、ステータ8とロータ9とが配置されている。ステータ8は、モータケース5の内周面に固定されている。
【0014】
(ステータ)
ステータ8は、積層した電磁鋼板等から成るステータコア20と、ステータコア20に巻回される複数のコイル24と、を備えている。ステータコア20は、円環状のステータコア本体部21と、ステータコア本体部21の内周部から径方向内側に向かって突出する複数(例えば、6つ)のティース22と、を有している。ステータコア本体部21の内周面と各ティース22は、樹脂製のインシュレータ23によって覆われている。コイル24は、インシュレータ23の上から対応する所定のティース22に巻回されている。各コイル24は、コントローラ4からの給電により、ロータ9を回転させるための磁界を発生する。
【0015】
(ロータ)
ロータ9は、ステータ8の径方向内側に微小隙間を介して回転自在に配置されている。ロータ9は、内周部に回転軸31が圧入固定される筒状のロータコア32と、ロータコア32の外周部に組付けられた4つのマグネット33(
図5参照)と、を備えている。本実施形態では、回転軸31は、減速部3を構成するウォーム軸44と一体に形成されている。回転軸31とウォーム軸44は、モータケース5とギヤケース40とに回転自在に支持されている。回転軸31とウォーム軸44は、回転軸線(軸心C)回りに回転する。なお、マグネット33としては、例えば、フェライト磁石が用いられる。しかしながら、マグネット33は、これに限るものではなく、ネオジムボンド磁石やネオジム焼結磁石等を適用することも可能である。
ロータ9の詳細構造については後に説明する。
【0016】
(減速部)
減速部3は、モータケース5と一体化されたギヤケース40と、ギヤケース40内に収納されたウォーム減速機構41と、を備えている。ギヤケース40は、アルミニウム合金等の放熱性に優れた金属材料によって形成されている。ギヤケース40は、一面に開口部40aを有する箱状に形成されている。ギヤケース40は、ウォーム減速機構41を内部に収容するギヤ収容部42を有する。また、ギヤケース40の側壁40bには、第1モータケース6が一体形成されている箇所に、第1モータケース6の貫通孔10aとギヤ収容部42を連通する開口部43が形成されている。
【0017】
ギヤケース40の底壁40cには、円筒状の軸受ボス49が突設されている。軸受ボス49は、ウォーム減速機構41の出力軸48を回転自在に支持するためのものであり、内周側に不図示の滑り軸受が配置されている。軸受ボス49の先端部内側には、不図示のOリングが装着されている。また、軸受ボス49の外周面には、剛性確保のための複数のリブ52が突設されている。
【0018】
ギヤ収容部42に収容されたウォーム減速機構41は、ウォーム軸44と、ウォーム軸44に噛合されるウォームホイール45と、により構成されている。ウォーム軸44は、軸方向の両端部が軸受46、47を介してギヤケース40に回転可能に支持されている。ウォームホイール45には、モータ2の出力軸48が同軸に、かつ一体に設けられている。ウォームホイール45と出力軸48とは、これらの回転軸線が、ウォーム軸44(モータ2の回転軸31)の回転軸線(軸心C)と直交するように配置されている。出力軸48は、ギヤケース40の軸受ボス49を介して外部に突出している。出力軸48の突出した先端には、モータ駆動する対象物品と接続可能なスプライン48aが形成されている。
【0019】
また、ウォームホイール45には、不図示のセンサマグネットが設けられている。このセンサマグネットは、後述するコントローラ4に設けられた磁気検出素子61によって位置を検出される。つまり、ウォームホイール45の回転位置は、コントローラ4の磁気検出素子61によって検出される。
【0020】
(コントローラ)
コントローラ4は、磁気検出素子61が実装されたコントローラ基板62を有している。コントローラ基板62は、磁気検出素子61がウォームホイール45のセンサマグネットに対向するように、ギヤケース40の開口部40a内に配置されている。ギヤケース40の開口部40aはカバー63によって閉塞されている。
【0021】
コントローラ基板62には、ステータコア20から引き出された複数のコイル24の端末部が接続されている。また、コントローラ基板62には、カバー63に設けられたコネクタ11(
図1参照)の端子が電気的に接続されている。コントローラ基板62には、磁気検出素子61の他に、コイル24に供給する駆動電圧を制御するFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子からなるパワーモジュール(不図示)や、電圧の平滑化を行うコンデンサ(不図示)等が実装されている。
【0022】
(ロータの詳細構造)
図3は、ロータ9の斜視図である。
図4は、
図3のIV-IV線に沿う断面図である。
図5は、ロータ9の分解斜視図である。
図6は、マグネットカバー71を取り去ったロータ9の斜視図である。
図3から
図6に示すように、ロータ9は、回転軸31(
図2参照)と一体に回転軸線(軸心C)回りに回転するロータコア32と、ロータコア32の外周面に配置された4つのマグネット33と、ロータコア32の軸方向の一端側と他端側とにそれぞれ配置される一対のホルダ70と、ロータコア32及びマグネット33の外側を一対のホルダ70とともに軸方向及び径方向外側から覆う金属製で円筒状のマグネットカバー71と、を備えている。
【0023】
ロータコア32は、円筒状のロータコア本体部32A(請求項のコア本体部に相当)と、ロータコア本体部32Aの外周面32A1から径方向外側に放射状に突出する4つの突極32Bと、を有している。ロータコア32は、例えば、軟磁性粉を加圧成形したり、複数の電磁鋼板を軸方向に積層したりして形成されている。
ロータコア本体部32Aには、ロータ9の軸心C(回転軸線)を中心とした回転軸保持孔72が形成されている。回転軸保持孔72に、回転軸31が圧入固定されて保持される。これにより、ロータコア本体部32Aは、回転軸31に嵌合固定される。このため、回転軸31の軸方向はロータコア32の軸方向でもあり、回転軸31の周方向はロータコア32の周方向でもあり、回転軸31の径方向はロータコア32の径方向でもある。
【0024】
回転軸保持孔72の内周面には、径方向外側に向かって延びる4つの逃げ溝73が形成されている。各逃げ溝73は、周方向に等間隔で配置されている。各逃げ溝73は、回転軸保持孔72の径方向内側と連通されている。各逃げ溝73は、ロータコア32の軸方向全体にわたって形成されている。各逃げ溝73の径方向外側の端部は、円弧状の係合部73aとされている。係合部73aには、後述するホルダ70の係止爪74が嵌入される。
【0025】
4つの突極32Bは、ロータコア本体部32Aの外周上に等間隔に突出し、かつ軸方向に延びている。4つの突極32Bは、周方向で隣り合うマグネット33の間に配置されている。ロータコア本体部32Aの外周面32A1は、ロータ9の軸心C(回転軸線)を中心とした円形状に形成されている。ロータコア32の周方向で隣接する突極32B間に、マグネット33が組付けられる。
【0026】
マグネット33は、ロータコア本体部32Aの外周面32A1上に4つ設けられている。4つのマグネット33は、S極とN極とが周方向に交互に並ぶように配置される。マグネット33は、軸方向からみて円弧状に形成されている。マグネット33の内周面は、ロータ9の軸心C(回転軸線)を中心とした円弧形状(ロータコア本体部32Aの外周面32A1とほぼ合致する円弧形状)に形成されている。これに対し、マグネット33の外周面は、内周面よりも曲率半径の小さい円弧形状に形成されている。すなわち、マグネット33は、いわゆる偏心マグネットである。このため、マグネット33の周方向中央部は、マグネット33の最大膨出部33cである。最大膨出部33cは、突極32Bの径方向外側の端部よりも僅かに径方向外側に位置している。最大膨出部33cは、マグネット33の外周面における周方向端部33dよりも径方向外側に位置している。周方向端部33dは、突極32Bの径方向外側端と径方向で同一位置にある。
【0027】
マグネット33の内周面33eの曲率半径は、ロータコア本体部32Aの外周面32A1の曲率半径に等しい。このため、マグネット33は、内周面33eがロータコア本体部32Aの外周面32A1に当接した状態でロータコア本体部32Aに組み付けられる。
【0028】
各マグネット33の軸方向の長さは、ロータコア32の突極32Bの軸方向長さよりも長くなるように形成されている。各マグネット33は、ロータコア32に組付けられた状態において、ロータコア32軸方向の両端面88から突出されている。各マグネット33は、突極32Bに対して軸方向の一端側が他端側よりも短く突出するように配置される。
マグネット33の円弧方向の両端部には、突極32Bと周方向で対向する両マグネット側面33a1,33a2(第1マグネット側面33a1,第2マグネット側面33a2)(請求項のマグネットの側面に相当)と、マグネット側面33a1,33a2の径方向外側の端部から突極32Bと離間する方向に傾斜して延びるマグネット傾斜面33bと、が設けられている。マグネット33は、ロータコア32及び後述するホルダ70とともにマグネットカバー71に圧入されている。
【0029】
マグネットカバー71は、ロータコア32及びマグネット33の外周面を覆う筒状部71aと、筒状部71aの軸方向一端(
図4における下端)に一体成形された張り出し部71bと、張り出し部71bの径方向内側端に一体成形された第1フランジ部71cと、筒状部71aの軸方向他端(
図4における上端)に一体成形された第2フランジ部71dと、を備えている。
【0030】
マグネット33に対してマグネットカバー71を外挿すると、マグネット33に対してマグネットカバー71が圧入される。
張り出し部71bは、筒状部71aの軸方向一端から軸方向外側に向かって凸となるように、かつ径方向内側に向かって折り返すように形成されている。張り出し部71bは、筒状部71aの全周にわたって形成されている。
【0031】
張り出し部71bの折り返された径方向内側端から第1フランジ部71cが径方向内側に向かって延出されている。第1フランジ部71cの延出方向は、径方向に沿っている。
第2フランジ部71dは、筒状部71aの内側にロータコア32及びマグネット33を一対のホルダ70とともに配置した状態で、かしめによって径方向内側に屈曲するように塑性変形させられることで形成される。
このようなマグネットカバー71の内側における軸方向両端部に、一対のホルダ70が配置されている。
【0032】
(ホルダ)
図7は、ホルダ70の斜視図であり、(A)は、ホルダ70を軸方向の他端側から見た図を示し、(B)は、ホルダ70を軸方向の一端側から見た図を示す。
図5、
図6、
図7(A)、
図7(B)に示すように、ロータコア32の軸方向両端にそれぞれ配置される一対のホルダ70は、ロータコア32を挟んで線対称に形成されている。すなわち、後述するマグネット寄せ部76については、組み付けられた状態の上下一対のホルダ70間で、軸方向で重なる位置に設けられる。以下、ホルダ70について詳述する。
【0033】
ホルダ70は、例えば、硬質樹脂によって形成されている。ホルダ70は、軸方向視でロータコア32とほぼ重なる形状に形成されている。ホルダ70は、ロータコア32のロータコア本体部32Aの軸方向端面に重ねて配置される環状部70Aと、環状部70Aの外周面から径方向外側に放射状に突出する4つの脚部70Bと、環状部70A及び脚部70Bにおける軸方向でロータコア32とは反対側の端部に設けられた基板70Cと、各脚部70Bの周方向の両脚部側面70B1,70B2(第1脚部側面70B1,第2脚部側面70B2)(請求項の脚部の側面に相当)のうち第1脚部側面70B1のみに設けられたマグネット寄せ部76と、を有している。なお、各脚部70Bの第1脚部側面70B1は、全て同一方向を向いている。
【0034】
環状部70Aの内周縁部に、4つの係止爪74が周方向に等間隔で一体成形されている。係止爪74は、軸方向に沿ってロータコア32側に向かって突出している。係止爪74は、断面が半円状に形成されている。係止爪74は、ホルダ70がロータコア32の端面に組付けられたときに、ロータコア32の内周の逃げ溝73(係合部73a)に嵌合される。ホルダ70は、各係止爪74が対応する逃げ溝73(係合部73a)に嵌合されることにより、ロータコア32との径方向の相対変位を規制される。
また、環状部70Aの軸方向内側の端面には、4つの凹部59が周方向に等間隔で形成されている。各凹部59は、周方向に沿って延びている。各凹部59は、周方向で隣り合う係止爪74の間に配置されている。
【0035】
脚部70Bは、各ホルダ70に極数(マグネット33の個数)と同数となるように4つずつ設けられている。4つの脚部70Bは、環状部70Aの外周上の係止爪74に対応する位置から径方向外側に向かって突出形成されている。すなわち、4つの脚部70Bは、周方向で隣り合う各凹部59間に配置されている。4つの脚部70Bは、軸方向から見て十字状に配置されている。各脚部70Bの軸方向の厚みは、ロータコア32の突極32Bからのマグネット33の突出長さよりも厚くなるように設定されている。
【0036】
各脚部70Bは、各突極32Bの軸方向の端面に重ねて配置されている。各脚部70Bは、径方向外側の端部と、ロータコア32の対応する突極32Bの径方向外側の端部とが軸方向から見て同一位置となるように形成されている。すなわち、脚部70Bの径方向外側の端部は、マグネット33の最大膨出部33cよりも僅かに径方向内側に位置するとともに、マグネット33の外周面における周方向端部33dと径方向で同一位置にある。
【0037】
脚部70Bの軸方向内側の端面は、環状部70Aの軸方向内側の端面と同一平面上にある。以下、環状部70A及び脚部70Bの軸方向内側の端面をまとめて第1当接面86とする。第1当接面86は、ロータコア32のロータコア本体部32Aと突極32Bの軸方向の端面に当接する。第1当接面86は、凹部59を挟んで周方向で4つのブロックに分離されている。
【0038】
基板70Cは、周方向で隣接する脚部70Bの間の空間を脚部70Bの軸方向外側位置で閉塞している。これにより、基板70Cは、マグネット33の軸方向の端面に重ねて配置される。基板70Cの外形状は、軸方向から見て円形状である。基板70Cの半径は、ロータコア32の軸心Cから脚部70Bの径方向外側の端部までの長さと殆ど同寸法である。一対のホルダ70がロータコア32に組み付けられた状態において、一対の基板70C同士の軸方向の離間距離は、マグネット33の軸方向の長さよりも長い。また、基板70Cの外周面には、丸面取り部75が全周にわたって形成されている。丸面取り部75は、軸方向外側に凸となるように形成されている。
【0039】
また、基板70C上の周方向で隣接する各脚部70Bの間の位置には、円形状の確認孔57が形成されている。確認孔57は、各マグネット33の軸方向の端面と対向する位置に形成されている。これにより、マグネット33を保持したロータコア32とともにマグネットカバー71内にホルダ70が組付けられたときに、各マグネット33の位置をロータコア32の外部から目視確認できる。確認孔57は、各マグネット33と一対一で対応するように4つ設けられている。
【0040】
また、基板70Cの軸方向外側の面は、平坦に形成されている。これに対し、
図8(B)に示すように、基板70Cの軸方向内側の面には、放射状に延びる複数の補強リブ58が突設されている。補強リブ58は、基板70Cの軸方向内側の面の周方向で隣接する各脚部70Bの間に二つずつ配置されている。
【0041】
補強リブ58は、ホルダ70を樹脂によって型成形したときに、熱ヒケ等によって基板70Cの周域に凹みや波うち等の変形が生じるのを抑制する機能を有するとともに、基板70Cの機械的強度を高める機能を有する。また、補強リブ58は、マグネットカバー71内にホルダ70が、マグネット33を保持したロータコア32とともに組付けられたときに、マグネット33の軸方向の端面と対向する。補強リブ58は、マグネット33に対して軸方向に過大な荷重が作用したときに、マグネット33の端面に当接することにより、マグネット33の軸方向の変位を規制する。
【0042】
(マグネット寄せ部)
図8は、
図6のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9は、
図8におけるIX部の拡大断面図である。
図7から
図9に示すように、マグネット寄せ部76は、各脚部70Bの第1脚部側面70B1に2つずつ設けられている。各マグネット寄せ部76は、各脚部70Bの第1脚部側面70B1から突出している。マグネット寄せ部76は、第1脚部側面70B1の軸方向中間部から基板70Cに至る間に軸方向に沿って延びている。2つのマグネット寄せ部76は、径方向に沿って並んでいる。同一の脚部70Bに設けられている2つマグネット寄せ部76は、径方向内側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さよりも径方向外側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さが高い。
【0043】
マグネット寄せ部76は、周方向から見て軸方向に長い長方形状に形成されている。マグネット寄せ部76は、軸方向から見て周方向で脚部70Bから離間するにしたがい、幅狭となる台形状に形成されている。
マグネット寄せ部76は、基板70Cから軸方向に延びる圧入部91と、圧入部91の軸方向で基板70Cとは反対側の端部に設けられた導入部92と、を有している。
【0044】
圧入部91は、径方向から見て軸方向に長い長方形状に形成されている。圧入部91は、径方向外側に向かうに従って突出高さが漸次低高くなるように形成されている。圧入部91のうち、周方向で第1脚部側面70B1とは反対側の第2当接面93は、周方向に対向する第1マグネット側面33a1に沿うように形成されている。
【0045】
導入部92は、径方向から見て圧入部91から軸方向に離間するに従い幅狭となる台形状に形成されている。導入部92のうち、第1脚部側面70B1とは反対側の寄せ部傾斜面94は、第2当接面93から軸方向内側に延びている。寄せ部傾斜面94は、径方向から見て圧入部91から軸方向に離間するに従い、第1脚部側面70B1に対して漸次接近している。
【0046】
(ロータの組み立て)
次に、ロータ9の組み立てについて説明する。
まず、ロータコア32の外周面32A1にマグネット33を配置する。このとき、ロータコア32の外周面32A1にマグネット33の内周面33eを当接させる。
続いて、外周面32A1にマグネット33が配置されたロータコア32に対し、ホルダ70を軸方向外側から押さえるように組み付ける。すると、隣り合うマグネット33同士の間に、ホルダ70の脚部70Bが挿入される。また、隣り合うマグネット33同士の間に、ホルダ70の脚部70Bに形成されたマグネット寄せ部76も挿入される。このとき、マグネット寄せ部76の軸方向内側の端部には導入部92が設けられているため、導入部92の寄せ部傾斜面94をガイド面として、マグネット寄せ部76がスムーズに挿入される。
【0047】
ホルダ70を完全に組み付けると、マグネット寄せ部76によって、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち一方の突極32B(以下、単に一方の突極32Bと称し、2つの突極32Bのうち他方の突極32Bを単に他方の突極32Bと称する)側にマグネット33が押圧されて寄せられる。これにより、第2マグネット側面33a2は、一方の突極32Bの第2突極側面32B2に当接する。
【0048】
一方の突極32B側にマグネット33が寄せられると、第1マグネット側面33a1と他方の突極32Bの第1突極側面32B1との間の隙間Sが径方向外側に向かうに従って大きくなる。ここで、同一の脚部70Bに設けられている2つマグネット寄せ部76は、径方向内側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さよりも径方向外側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さが高い。マグネット寄せ部76の突出高さの違いは、隙間Sに近似するように決定される。このため、2つのマグネット寄せ部76によって、確実に第1マグネット側面33a1を押圧できる。
【0049】
加えて、各マグネット寄せ部76において、圧入部91の第2当接面93は、周方向に対向する第1マグネット側面33a1に沿うように形成されている。このため、マグネット寄せ部76は、第2当接面33の全面でより確実に第1マグネット側面33a1を押圧できる。このようにして、第2突極側面32B2とマグネット寄せ部76の第2当接面93とによってマグネット33が挟まれ、マグネット33の周方向の変位が規制される。
【0050】
ホルダ70を完全に組み付けた状態で、ロータコア32にマグネットカバー71を押し込む。続いて、マグネットカバー71の軸方向端部をかしめて、マグネットカバー71を固定する。このようにして、ロータ9の組み立てが完了する。
【0051】
上述した本実施形態では、マグネット寄せ部76によって、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち、一方の突極32B側にマグネット33が寄せられる。これにより、突極32Bとマグネット33との隙間Sにばらつきが生じることを抑制でき、マグネット33の位置バランスを向上できる。したがって、磁極のバランスを維持してトルクリップルを抑制できるので、音振悪化を防止できる。よって、ロータ9の性能を向上できる。
【0052】
また、トルクリップルを抑制して音信悪化を防止できるので、実用可能な音振性を維持したままロータ9を小型化できる。これにより、ロータ9を軽量化できるので、ロータ9の作動に必要なエネルギーを削減できる。削減されたエネルギーを他の工程等に利用することができるので、世界全体のエネルギー効率の改善に寄与できる。したがって、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」に貢献することが可能となる。
【0053】
マグネット寄せ部76は、各脚部70Bの周方向の両脚部側面70B1,70B2のうち第1脚部側面70B1にのみ設けられ、周方向に突出している。これにより、簡単な構成で、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち、一方の突極32B側にマグネット33が寄せられる。したがって、簡単な構成で、音振悪化を防止し、ロータ9の性能を向上できる。
【0054】
マグネット33の周方向でマグネット寄せ部76とは反対側の第2マグネット側面33a2は、第2突極側面32B2に当接している。この構成によれば、マグネット寄せ部76と第2突極側面32B2とでマグネット33を挟むことができる。これにより、マグネット33が周方向に位置ずれすることを抑制できる。したがって、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち、一方の突極32B側にマグネット33を寄せた状態で維持できる。これにより、突極32Bとマグネット33との隙間Sにばらつきが生じることを抑制でき、マグネット33の位置バランスを向上できる。したがって、磁極のバランスを維持してトルクリップルを抑制できる。これについて、以下に詳述する。
【0055】
図10は、縦軸をリップル率とし、横軸をトルク[N・m]としたときの、ロータ9がトルクリップルを抑制することを示すグラフである。
図11は、第2マグネット側面33a2が第2突極側面32B2に当接されていない場合G1a、及び第2マグネット側面33a2が第2突極側面32B2に当接されている場合G1bについて、トルク毎のリップル率を示している。
【0056】
図10に示すように、G1a及びG1bともにトルクが増加するにしたがい、リップル率が減少し、トルクが0.3[N・m]以上では、リップル率は同等となっている。しかしながら、トルクが0.1[N・m]から0.3[N・m]の範囲にある場合、G1bのリップル率はG1aのリップル率よりも小さくなる。すなわち、トルクが小さくロータ9が低速で回転する場合に対して好適に、トルクリップルを減少できる。
トルクリップルを抑制することにより、音振悪化を防止できる。よって、ロータ9の性能を向上できる。
【0057】
ところで、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち、一方の突極32B側にマグネット33が寄せられると、軸方向から見て、他方の突極32Bの第1突極側面32B1に対し、この第1突極側面32B1に対向する第1マグネット側面33a1が傾くこととなる。このため、他方の突極32Bの第1突極側面32B1と第1マグネット側面33a1との隙間Sの周方向の幅が径方向外側に向かうに従って大きくなる。これに対し、本実施形態では、径方向外側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さは、径方向内側に位置するマグネット寄せ部76の突出高さよりも高くなっている。これにより、1つの突極32Bに設けられた各マグネット寄せ部76を均等に第1マグネット側面33a1に当接させることができる。したがって、マグネット33が周方向に位置ずれすることを確実に抑制できるので、音質悪化を防止し、ロータ9の性能を向上できる。
【0058】
マグネット33とロータコア本体部32Aとに隙間が発生した場合、ロータコア本体部32Aに適正な磁路が形成されず、結果的に有効磁束が減少してモータい特性が悪化する。これに対し、本実施形態では、マグネット33の内周面33eは、ロータコア本体部3Aの外周面32A1に当接しているので、マグネット33とロータコア本体部32Aとの隙間を小さくできる。したがって、有効磁束の減少を抑制できる。これについて、以下に詳述する。
【0059】
図11は、縦軸を磁束とし、横軸をマグネット33の内周面33eがロータコア本体部3Aの外周面32A1に当接されていない場合G2a、及びマグネット33の内周面33eがロータコア本体部32Aの外周面32A1に当接されている場合G2bとしたときの、ロータ9が有効磁束の減少を抑制することを示すグラフである。
図11に示すように、G2bの有効磁束はG2aの有効磁束よりも大きくなる。すなわち、本実施形態のロータ9は、有効磁束の減少を抑制している。有効磁束の減少を抑制することにより、モータ特性の悪化を抑制できる。よって、ロータ9の性能を向上できる。
【0060】
モータ2は、上述したロータ9を備えているので、磁極のバランスを維持してトルクリップルを抑制できるので、音振悪化を防止できる。よって、ロータ9の性能を向上できる。
【0061】
4つの脚部70Bは、軸方向から見て十字状に配置されている。これにより、脚部70Bの箇所は、基板70Cのみの箇所と比べて軸方向に肉厚となり、強度が向上する。
【0062】
基板70Cの軸方向内側の面には、複数の補強リブ58が突設されている。補強リブ58によって、マグネットカバー71の端部のかしめ時に、かしめ荷重によってホルダ70の基板70Cが変形するのを抑制できる。
【0063】
ホルダ70の第1当接面86は、凹部59を挟んで周方向で4つのブロックに分離されている。これにより、第1当接面86における各ブロックの端面をロータコア32の軸方向の端面に正確に当接させるための成形型の調整を容易に行うことができる。
【0064】
張り出し部71bは、筒状部71aの軸方向一端から軸方向外側に向かって凸となるように、かつ径方向内側に向かって折り返すように形成されている。これにより、マグネットカバー71を組み付ける際に、マグネットカバー71の角がホルダ70の外周縁(基板70Cの丸面取り部75)に干渉することを防止できる。このため、ホルダ70の基板70Cに第1フランジ部71cを確実に当接できる。したがって、マグネットカバー71の組み付け精度を向上できる。
【0065】
張り出し部71bの折り返された径方向内側端から第1フランジ部71cが延出されている。このため、ホルダ70の基板70Cに当接するまでマグネットカバー71が押し込まれた際、基板70Cに例えば張り出し部71bの径方向内側端のエッジが突き当たって基板70Cが損傷することがない。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0067】
なお、上述の実施形態では、マグネット寄せ部76は、各脚部70Bの周方向の両脚部側面70B1,70B2のうち第1脚部側面70B1にのみ設けられているとしたが、これに限られない。マグネット寄せ部76は、各脚部70Bの第1脚部側面70B1と第2脚部側面70B2との両方に設けられていてもよい。この場合、第1脚部側面70B1に設けられたマグネット寄せ部76は、第2脚部側面70B2に設けられたマグネット寄せ部76よりも、突出高さが高くまたは硬度が大きくなるように設計される必要がある。このような設計の違いで、周方向で隣り合う2つの突極32Bのうち、一方の突極32B側にマグネット33を寄せることができる。
【0068】
上述の実施形態では、ロータコア32に一対のホルダ70が組み付けられた状態において、一対の基板70C同士の軸方向の離間距離は、マグネット33の軸方向の長さよりも長いとしたが、これに限られない。一対の基板70C同士の軸方向の離間距離は、マグネット33の軸方向の長さと等しくてもよい。この場合、マグネットカバー71の内部に、ロータコア32、マグネット33及びホルダ70が組み付けられた状態において、マグネット33は、突極32Bに対して軸方向の一端側と他端側とにほぼ同じ長さだけ突出するように配置される。この場合、マグネット33は、一対の基板70Cの両方と当接する。
【0069】
上述の実施形態では、マグネット33は、偏心マグネットであるとしたが、これに限られない。マグネット33の外周面は、内周面33eと曲率半径が等しい円弧形状に形成されていてもよい。
【0070】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。
【符号の説明】
【0071】
1…モータユニット、2…モータ、3…減速部、3A…ロータコア本体部、4…コントローラ、5…モータケース、6…第1モータケース、6a…開口部、7…第2モータケース、7a…開口部、8…ステータ、9…ロータ、10…底部、10a…貫通孔、11…コネクタ、16…外フランジ部、17…外フランジ部、20…ステータコア、21…ステータコア本体部、22…ティース、23…インシュレータ、24…コイル、31…回転軸、32…ロータコア、32A…ロータコア本体部(コア本体部)、32A1…外周面、32B…突極、32B1…第1突極側面(突極の側面)、32B2…第2突極側面(突極の側面)、33…マグネット、33a1…第1マグネット側面(マグネットの側面)、33a2…第2マグネット側面(マグネットの側面)、33b…マグネット傾斜面、33c…最大膨出部、33d…周方向端部、33e…内周面、40…ギヤケース、40a…開口部、40b…側壁、40c…底壁、41…ウォーム減速機構、42…ギヤ収容部、43…開口部、44…ウォーム軸、45…ウォームホイール、46…軸受、47…軸受、48…出力軸、48a…スプライン、49…軸受ボス、52…リブ、57…確認孔、58…補強リブ、59…凹部、61…磁気検出素子、62…コントローラ基板、63…カバー、70…ホルダ、70A…環状部、70B…脚部、70B1…第1脚部側面(脚部の側面)、70B2…第2脚部側面(脚部の側面)、70C…基板、71…マグネットカバー、71a…筒状部、71b…張り出し部、71c…第1フランジ部、71d…第2フランジ部、72…回転軸保持孔、73…逃げ溝、73a…係合部、74…係止爪、75…丸面取り部、76…マグネット寄せ部、86…第1当接面、88…端面、91…圧入部、92…導入部、93…第2当接面、94…寄せ部傾斜面、C…軸心、S…隙間