IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲ゆ▼創科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ インベンション アンド コラボレーション ラボラトリー プロプライエタリー リミテッドの特許一覧

特許7568603ソース/ドレイン及びコンタクト開口の制御された寸法を有する小型化されたトランジスタ構造及び関連する製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】ソース/ドレイン及びコンタクト開口の制御された寸法を有する小型化されたトランジスタ構造及び関連する製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20241008BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20241008BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20241008BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20241008BHJP
   H01L 21/76 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H01L29/78 301P
H01L29/78 301S
H01L21/90 C
H01L21/28 L
H01L21/76 L
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021202107
(22)【出願日】2021-12-14
(65)【公開番号】P2023087695
(43)【公開日】2023-06-26
【審査請求日】2022-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】508114395
【氏名又は名称】▲ゆ▼創科技股▲ふん▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】521531148
【氏名又は名称】インベンション アンド コラボレーション ラボラトリー プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】盧 超群
【審査官】石川 雄太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-132096(JP,A)
【文献】特開平04-171943(JP,A)
【文献】特開2003-297951(JP,A)
【文献】特開2000-294776(JP,A)
【文献】特開平09-055479(JP,A)
【文献】特開2001-102443(JP,A)
【文献】特開2009-004800(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0371933(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0304976(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 21/768
H01L 21/28
H01L 21/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタの製造方法であって、
基板に基づいて活性領域を形成するステップを含み、
前記活性領域の上方に前記ゲート構造及びダミーシールドゲート構造を形成するステップと、
前記ダミーシールドゲート構造を置き換わる第1の分離領域を形成するステップと、
前記活性領域の上方に自己整列ピラーを形成するステップと、
前記自己整列ピラーを除去するステップ及び前記ゲート構造と前記第1の分離領域との間に前記第1の導電性領域を形成するステップとによって特徴付けられる、
製造方法。
【請求項2】
前記自己整列ピラーを除去するステップの前に、当該製造方法は、
前記第1の分離領域の上方に第2の分離領域を形成するステップを含み、前記自己整列ピラーは、前記ゲート構造と前記第2の分離領域との間にあることにおいて更に特徴付けられる、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記自己整列ピラーを除去した後に、当該製造方法は、
コンタクトホールを画定するために前記ゲート構造と前記第1の分離領域との間にスペーサを形成するステップを含み、
前記コンタクトホールは、前記第1の導電性領域の上方にあることにおいて更に特徴付けられる、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記コンタクトホールの長さが最小特徴長よりも短いことにおいて更に特徴付けられる、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記コンタクトホールを画定することがフォトリソグラフィプロセスから独立していることにおいて更に特徴付けられる、請求項3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記基板は、シリコン基板であり、前記自己整列ピラーは、選択的エピタキシー成長によって形成される真性シリコンピラーであることにおいて更に特徴付けられる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記自己整列ピラーは、コンタクトホールを前記第1の導電性領域の上方に割り当てるように構成されることにおいて更に特徴付けられる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1の分離領域は、前記活性領域の上方に上向きに延在することにおいて更に特徴付けられる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記ゲート構造の幅及び前記活性領域の長さを画定するように構成される第1のフォトリソグラフィプロセスを実施するステップと、
前記活性領域内の前記ゲート構造の長さを画定するように構成される第2のフォトリソグラフィプロセスを実施するステップと、を含み、
前記第2のフォトリソグラフィプロセスは、前記第1の導電性領域の長さを画定するように更に構成されることにおいて更に特徴付けられる、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第1のフォトリソグラフィプロセスによって画定される前記活性領域の長さが、最小特徴長の4倍に等しいことにおいて更に特徴付けられる、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
元々の半導体表面を備える半導体基板と、
長さを備えるゲート構造と、
チャネル領域と、
前記チャネル領域に電気的に結合される第1の導電性領域と、を含み、
コンタクトホールが前記第1の導電性領域の上方に位置付けられ、
前記コンタクトホールは、前記第1の導電性領域と自己整列され、
分離領域が、前記元々の半導体表面から上向き及び下向きに延在し、前記コンタクトホールは、前記分離領域と前記ゲート構造との間にあり、前記コンタクトホールの最頂部は、前記分離領域の頂部と整列される
トランジスタ構造。
【請求項12】
前記ゲート構造の側壁と前記ゲート構造から離れている前記コンタクトホールの側壁との間の水平距離が、最小特徴長よりも短いことにおいて更に特徴付けられる、請求項11に記載のトランジスタ構造。
【請求項13】
半導体表面を備える半導体基板と、
長さを備えるゲート構造と、
チャネル領域と、
前記チャネル領域に電気的に結合される第1の導電性領域と、
前記第1の導電性領域の上方に位置付けられるコンタクトホールと、
前記半導体表面から上向き及び下向きに延在する分離領域と、
前記ゲート構造の第1の側壁を覆う第1のスペーサ及び前記分離領域の側壁を覆う第2のスペーサと、を含み、
コンタクトホールが、前記第1の導電性領域の上方に位置付けられ、
前記コンタクトホールは、前記第1のスペーサと前記第2のスペーサとの間にあり、
前記コンタクトホールの最頂部の周囲が、前記第1の導電性領域の外周によって囲まれている
ランジスタ構造。
【請求項14】
前記ゲート構造を覆うキャップ層と、
前記コンタクトホールを満たし、前記第1の導電性領域と接触する、第1の金属領域とを含み、
前記第1の金属領域は、前記第1の導電性領域から前記キャップ層の頂部よりも高い所定の位置まで上向きに延在していることにおいて更に特徴付けられる、
請求項11に記載のトランジスタ構造。
【請求項15】
前記コンタクトホールの周囲が前記第1の導電性領域と自己整列されていることにおいて更に特徴付けられる、請求項11に記載のトランジスタ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1及び11に従ったトランジスタ構造及び関連する製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の全ての寸法を縮小するための設計ガイドラインは、R. Dennard, et al.が1974年に発表した論文で開示されているので、トランジスタのサイズをどのように縮小するかが、シリコンウエハの線形寸法の最小物理特徴サイズ(minimum physical feature size)を数マイクロメートルから数ナノメートルまで変更した主要な技術的要求である。通常、Lamda(λ)と呼ばれる、最小特徴サイズ又は長さは、(図示及び比較の平易さのためにλとも呼ばれる最小化された印刷線幅分解能(printed line-width resolution)によって測定される)デバイススケーリング技術を用いたフォトリソグラフィマスキング技術を使用する超小型化能力(microminiaturization capability)によって決定される。しかしながら、デバイス収縮を制限する別の制御困難な要因は、フォトリソグラフィ機器(photolithographic equipment)の不十分さ及び不正確さの両方に起因する、いわゆる不整列許容度(misalignment tolerance)、すなわち、Delta-Lamda(Δλ)である。更に、不整列許容度の故に、トランジスタのゲートエッジとトランジスタのソース(又はドレイン)エッジとの間の距離をλとΔλの和より小さくすることは困難である。その後、再びフォトリソグラフィマスキング技術を用いることによってドレイン(又はソース)への将来の金属相互接続部の間の接続のためにドレイン(又はソース)に正方形のコンタクトホール(接触穴)を作ることが必要とされるならば、正方形のコンタクトホールの両側で正方形のコンタクトホールの最小サイズをλより小さくすることは困難である。更に、ドレイン内に正方形のコンタクトホールを確実にすることの不整列許容度を含めることによって、(長方形を有する)ドレインの各エッジの長さをλとΔλの和よりも小さくすることは困難である。しかしながら、トランジスタのサイズを縮小することは、シリコンウエハの平面領域内により多くのトランジスタを集積させるために必須であり、上述の目標を達成するために必要であり且つ効果的な方法は、トランジスタのソース及びドレインによってそれぞれ占有される領域を縮小することであり、それは漏れ電流及び電力消費の低減を助けることもできる。
【0003】
従って、シリコンウエハの平面領域内により多くのトランジスタを集積するためにトランジスタのサイズをどのように効果的に縮小するかは、トランジスタの設計者にとって重要な問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、トランジスタ構造のサイズを効果的に縮小するために、ソース/ドレイン及びコンタクト開口の正確に制御された長さを有することができるトランジスタ構造及び関連する製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは請求項1及び11に従ったトランジスタ構造及び関連する製造方法によって達成される。従属項は、対応するさらなる開発及び改良に関する。
【0006】
以下に続く詳細な記述からより明確に分かるように、トランジスタ構造が特許請求される。トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、チャネル領域と、第1の導電性領域と、第1の分離領域とを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。ゲート構造は、長さを有する。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合される。第1の分離領域は、第1の導電性領域の隣にある。ゲート構造と第1の分離領域との間の第1の導電性領域の長さは、元々はゲート構造の長さを画定するように構成された単一のフォトリソグラフィプロセスによって制御される。
【0007】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタのためのものである。製造方法は、基板に基づいて活性領域を形成するステップと、活性領域の上方にゲート構造及びダミーシールドゲート構造を形成するステップと、ダミーシールドゲート構造に取って代わる第1の分離領域を形成するステップと、活性領域の上方に自己整列ピラーを形成するステップと、自己整列ピラーを除去するステップ及びゲート構造と第1の分離領域との間に第1の導電性領域を形成するステップとを含む。
【0008】
本発明の別の態様によれば、自己整列ピラーを除去するステップの前に、製造方法は、第1の分離領域の上方に第2の分離領域を形成するステップを更に含み、自己整列ピラーは、ゲート構造と第2の分離領域との間にある。
【0009】
本発明の別の態様によれば、自己整列ピラーを除去した後に、製造方法は、ゲート構造と第1の分離領域との間にスペーサを形成してコンタクトホールを画定するステップを更に含み、コンタクトホールは、第1の導電性領域の上方にある。
【0010】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0011】
本発明の別の態様によれば、基板は、シリコン基板であり、自己整列ピラーは、選択的エピタキシー成長によって形成される真性シリコンピラーである。
【0012】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタのためのものである。製造方法は、基板に基づいて活性領域を形成するステップと、活性領域に基づいてゲート構造を形成するステップと、第1の導電性領域の上方にコンタクトホールを割り当てるように構成される自己整列ピラーを形成するステップとを含む。
【0013】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、自己整列ピラーを形成する前に、活性領域に基づいて分離領域を形成するステップを更に含む。
【0014】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と分離領域との間に形成される自己整列ピラーを除去するステップと、ゲート構造と分離領域との間にスペーサを形成してコンタクトホールを画定するステップとを更に含み、コンタクトホールは、第1の導電性領域の上方にある。
【0015】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0016】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタのためのものである。製造方法は、基板に基づいて活性領域を形成するステップと、活性領域の上方にゲート構造を形成するステップと、ゲート構造の隣に第1の導電性領域を形成するステップと、第1の導電性領域の上方にコンタクトホールを画定するステップとを含み、コンタクトホールを画定するステップは、フォトリソグラフィプロセスから独立している。
【0017】
本発明の別の態様によれば、第1の導電性領域は、ゲート構造と活性領域の上方に延びる分離領域との間に形成される。
【0018】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールは、ゲート構造の側壁及び分離領域の側壁を覆うスペーサを形成することによって画定される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0020】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタのためのものである。製造方法は、ゲート構造の幅及び活性領域の長さを画定するように構成される第1のフォトリソグラフィプロセスを実施するステップと、活性領域内のゲート構造の長さを画定するように構成される第2のフォトリソグラフィプロセスを実施するステップとを含み、第2のフォトリソグラフィプロセスは、第1の導電性領域の長さを画定するように更に構成される。
【0021】
本発明の別の態様によれば、第2のフォトリソグラフィプロセスによって画定される第1の導電性領域の長さは、最小特徴長に等しいか或いは実質的に等しい。
【0022】
本発明の別の態様によれば、第2のフォトリソグラフィプロセスによって画定されるゲート構造の長さは、最小特徴長に等しいか或いは実質的に等しい。
【0023】
本発明の別の態様によれば、第1のフォトリソグラフィプロセスによって画定される活性領域の長さは、最小特徴長の4倍にほぼ等しい。
【0024】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、ゲート構造と第1の導電性領域とを含むトランジスタのためのものである。製造方法は、基板に基づいて活性領域を形成するステップと、活性領域に基づいてゲート構造を形成するステップと、ゲート構造の隣に第1の導電性領域を形成するステップと、コンタクトホールの形状を画定するために、フォトリソグラフィプロセスを用いることなく、第1の導電性領域の上方にコンタクトホールを形成するステップとを含む。
【0025】
本発明の別の態様によれば、第1の導電性領域は、ゲート構造と分離領域との間に形成される。
【0026】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールは、ゲート構造の側壁及び分離領域の側壁を覆うスペーサを形成することによって画定される。
【0027】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0028】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、第1の導電性領域と、コンタクトホールとを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。ゲート構造は、長さを有する。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合される。コンタクトホールは、第1の導電性領域の上方に位置付けられる。コンタクトホールの周囲は、第1の導電性領域の外周によって囲まれている。
【0029】
本発明の別の態様によれば、第1の導電性領域の外周は、長方形のような形状である。
【0030】
本発明の別の態様によれば、コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0031】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、チャネル領域と、第1の導電性領域と、コンタクトホールとを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。チャネル領域は、ゲート構造の下にある。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合される。コンタクトホールは、第1の導電性領域の上方に位置付けられる。コンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0032】
本発明の別の態様によれば、ゲート構造の側壁とゲート構造から離れているコンタクトホールの側壁との間の水平距離は、最小特徴長よりも小さい。
【0033】
本発明の別の態様によれば、ゲート構造の側壁とゲート構造から離れている第1の導電性領域の側壁との間の水平距離は、最小特徴長にほぼ等しい。
【0034】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、チャネル領域と、第1の分離領域と、第1のスペーサと、第2のスペーサと、第1の導電性領域と、第1のコンタクトホールとを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。ゲート構造は、長さを有する。チャネル領域は、半導体表面の下にある。第1の分離領域は、半導体表面から上向き及び下向き延在する。第1のスペーサは、ゲート構造の第1の側壁を覆い、第2のスペーサは、第1の分離領域の側壁を覆う。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合され、ゲート構造と第1の分離領域との間に位置付けられる。第1のコンタクトホールは、第1のスペーサと第2のスペーサとの間に形成される。
【0035】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、キャップ層と、第1の金属領域とを更に含む。キャップ層は、ゲート構造を覆う。第1の金属領域は、第1のコンタクトホールを満たし、第1の導電性領域と接触し、第1の金属領域は、第1の導電性領域からキャップ層の頂部よりも高い所定の位置まで上向きに延在する。
【0036】
本発明の別の態様によれば、第1の金属領域の幅は、第1のコンタクトホールの長さに最小特徴長を加えたものに実質的に等しい。
【0037】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、第2の分離領域と、第2の導電性領域とを更に含む。第2の分離領域は、半導体表面から上向き及び下向きに延在する。第2の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合され、ゲート構造と第2の分離領域との間に位置付けられる。
【0038】
本発明の別の態様によれば、ゲート構造の第2の側壁とゲート構造から離れている第2の分離領域の側壁との間の水平距離は、最小特徴長に実質的に等しい。
【0039】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、第2のコンタクトホールを更に含み、第2のコンタクトホールは、第2の導電性領域の上方に位置付けられ、第2のコンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0040】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、第3のスペーサと、第4のスペーサとを更に含む。第3のスペーサは、ゲート構造の第2の側壁を覆う。第4のスペーサは、第2の分離領域の側壁を覆い、第2のコンタクトホールは、第3のスペーサと第4のスペーサとの間に形成される。
【0041】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、チャネル領域と、第1の導電性領域と、第1の分離領域とを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。ゲート構造は、長さを有する。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合される。第1の分離領域は、第1の導電性領域の隣にある。第1の導電性領域の長さは、元々はゲート構造の長さを画定するように構成された単一のフォトリソグラフィプロセスによって制御される。
【0042】
本発明の別の態様によれば、第1の導電性領域の長さは、最小特徴長に等しいか或いは実質的に等しい。
【0043】
本発明の別の態様によれば、トランジスタ構造は、半導体基板と、ゲート構造と、第1の導電性領域と、第1のコンタクトホールとを含む。半導体基板は、半導体表面を有する。ゲート構造は、長さを有する。第1の導電性領域は、チャネル領域に電気的に結合される。第1のコンタクトホールの周囲は、フォトリソグラフィプロセスから独立している。
【0044】
本発明の別の態様によれば、第1のコンタクトホールの長さは、最小特徴長よりも短い。
【0045】
本発明の別の態様によれば、第1の導電性領域の長さは、最小特徴長に等しいか或いは実質的に等しい。
【0046】
本発明の別の態様によれば、第1のコンタクトホールは、第1の導電性領域の上方に位置付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
本発明は、添付の図面を参照して、一例として更に例示される。
図1】本発明の実施形態に従った小型化された金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(mMOSFET)の頂面図を示す図である。
図2A】本発明の別の実施形態に従ったmMOSFETの製造方法を示すフローチャートである。
図2B図2Aを示す図である。
図2C図2Aを示す図である。
図2D図2Aを示す図である。
図2E図2Aを示す図である。
図2F図2Aを示す図である。
図3】パッド窒化物層及びSTI-酸化物1の頂面図を示す図である。
図4図3に示すX方向に沿った断面図を示す図である。
図5】ゲート構造のエッジをmMOSFETのソースとSTI-酸化物1との間の境界のエッジ整列させるためのフォトリソグラフィ不整列許容度(PMT)を示す図である。
図6】PMTの上述した負の効果を解消することができる新しい構造を示す図である。
図7】堆積されているスピンオン誘電体(SOD)を示す図である。
図8】堆積及びエッチングされている良好に設計されたゲートマスク層を示す図である。
図9】ダミーシールドゲート(DSG)、窒化物層、誘電絶縁体、及び異方性エッチング技術によって除去されているDSGに対応するp型基板を示す図である。
図10】除去されているゲートマスク層、エッチングされているSOD層、及びSTI-酸化物2を形成するために堆積されている酸化物2層を示す図である。
図11】実ゲート(TG)の位置とダミーシールドゲートの位置との関係を示す図である。
図12】実ゲート(TG)の位置とダミーシールドゲートの位置との関係を示す図である。
図13】実ゲート(TG)の位置とダミーシールドゲートの位置との関係を示す図である。
図14】実ゲート(TG)の位置とダミーシールドゲートの位置との関係を示す図である。
図15】酸化物3スペーサを形成するために堆積及びエッチングされている酸化物3層、p型基板内に形成されている低濃度ドープされたドレイン(LDD)、窒化物スペーサを形成するために堆積及びエッチバックされている窒化物層、及び除去されている誘電絶縁体を示す図である。
図16】選択的エピタキシー成長(SEG)技術によって成長させられている真性シリコン電極を示す図である。
図17】堆積及びエッチバックされているCVD-STI-酸化物3層、除去されている真性シリコン電極、及び形成されているmMOSFETのソース(n+ソース)及びドレイン(n+ドレイン)を示す図である。
図18】コンタクトホール開口を形成するために堆積及びエッチングされている酸化物スペーサを示す図である。
図19】金属1相互接続部を形成するために堆積及びエッチングされている金属1層を示す図である。
図20】形成されている金属1相互接続部と、本発明の別の実施形態に従った合体した半導体接合部及び金属導体(MSMC)構造を使用することによって形成されているソース及びドレインとを示す図である。
図21】ゲートマスク層が除去され、次に、水平シリコン表面(HSS)上のトレンチ及び他の空孔を満たすために酸化物2層が堆積されてSTI-酸化物2が形成され、次に、化学機械研磨(CMP)によってSTI-酸化物2が平坦化されていることを示す図である。
図22】酸化物3スペーサを形成するために堆積及びエッチングされている酸化物3層、p型基板内に形成されている低濃度ドープされたドレイン(LDD)、窒化物スペーサを形成するために窒化物層が堆積及びエッチバックされている窒化物層、及び除去されている誘電絶縁体を示す図である。
図23】選択的エピタキシー成長(SEG)技術によって成長させられている真性シリコン電極を示す図である。
図24】コンタクトホール開口を形成するために堆積及びエッチングされている酸化物スペーサを示す図である。
図25】金属1相互接続部を形成するために堆積及びエッチングされている金属1層を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明は、不整列許容度(misalignment tolerance)、Delta-Lamda(Δλ)を追加することなく、ウエハ(例えば、シリコンウエハ)上に印刷又は作成されることが可能にされる、最小特徴サイズ(minimum feature size)、Lamda(λ)と同程度に小さいことができる、トランジスタのソース(又はドレイン)の線形寸法(linear dimensions)を正確に制御するための新しい方法を開示する。その上、λより小さい線形寸法を有するコンタクトホールが、ドレイン(又はソース)内で達成されることができる。従って、本発明は、トランジスタのゲートのエッジからトランジスタ分離(transistor isolation)のエッジに隣接するソース(又はドレイン)のエッジまでの最小特徴サイズを有し、λ未満の線形寸法を有するソース及びドレインにコンタクトホールを有する、ソース及びドレインの新しい構造をもたらす。従って、本発明は、ソース及びドレインの両方をそれぞれ形成する際に、フォトリソグラフィマスキング技術によって引き起こされる不整列許容度を回避する。
【0049】
図1を参照のこと。図1は、本発明のある実施形態に従った小型化された金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(mMOSFET)100の頂面図を示す図である。図1に示すように、mMOSFET100は、(1)ゲート構造101が、長さG(L)と、幅G(W)とを有し、(2)ゲート構造101の左側に、ソース103が、ゲート構造101のエッジから分離領域105のエッジまでの線形寸法である長さS(L)と、幅S(W)とを有し、(3)ゲート構造101の右側に、ドレイン107が、ゲート構造101のエッジから分離領域105のエッジまでの線形寸法である長さD(L)と、幅D(W)とを有し、(4)ソース103の中心で、自己整列技術(self-alignment technology)によって形成されたコンタクトホール109(接触穴)が、C-S(L)及びC-S(W)とそれぞれ印された開口の長さ及び幅を有し、(5)同様に、ドレイン107の中心で、自己整列技術によって形成されたコンタクトホール111が、C-D(L)及びC-D(W)とそれぞれ印された開口の長さ及び幅を有する。
【0050】
mMOSFET100を形成するために、第1のフォトリソグラフィプロセスを利用して、活性領域の幅G(W)及び擬似長(pseudo length)を画定することができ、第2のフォトリソグラフィプロセスを利用して、活性領域における長さG(L)を画定することができ、第2のフォトリソグラフィプロセスを更に利用して、ゲート構造101と分離領域105との間の長さS(L)を制御し、一例において、第1のフォトリソグラフィプロセスによって画定される活性領域の擬似長は、最小特徴長λの約4倍である。一実施形態において、長さG(L)は、最小特徴長λに等しいか或いは実質的に等しいことができる。もちろん、別の例において、長さG(L)は、最小特徴長λよりも大きいことができる。
【0051】
本発明の第1の特徴は、長さS(L)及び長さD(L)の両方が、不可避のフォトリソグラフィ不整列許容度(PMT:photolithographic misalignment tolerances)の影響を受けることなく、ウエハの表面上に生成されることができる標的寸法に従って正確に設計及び画定され得ることである。
【0052】
本発明の第2の特徴は、長さS(L)及び長さD(L)の両方を最小特徴長λと同程度に小さくし得ることであり、それは処理ノードにおいて定義される処理限界である(例えば、最小長S(L)又は最小長D(L)は、それぞれ、指定された7nmノードで7nm、指定された28nmノードで28nm、又は指定された180nmノードで180nmである)。
【0053】
本発明の第3の特徴は、長さG(L)がλであるように設計されるならば、mMOSFET100の長さ方向に沿う最小寸法(すなわち、ソース103の左縁からドレイン107の右縁までの距離)は、3λ(すなわち、長さS(L)については1λ、長さD(L)については1λ、長さG(L)については1λ)と同程度に小さくし得ることである。次に、分離領域105を含まないときには、mMOSFET100の長さ方向に沿う線形寸法を達成するために、mMOSFET100を3λのみに小型化することができる。
【0054】
本発明の第4の特徴は、自己整列技術によって明確に定義される長さS(L)及び長さD(L)が、フォトリソグラフィ不整列許容度によって制限されることなく、コンタクトホール109のより狭い長さC-S(L)及びコンタクトホール111のより狭い長さC-D(L)をそれぞれ生成することができることである。何故ならば、コンタクトホール109、111を生成する最も重要なマスキングステップは除去されているからである。その上、金属1をソース103及びドレイン107の両方にそれぞれ接続する天然の金属接点を形成するようにコンタクトホール109、111に十分に充填されることができる金属1の蒸着相互接続層が、金属1の狭い幅(すなわち、コンタクトホール開口及びPMTの2倍の和)を達成するために効果的にフォトリソグラフィマスキング技術によって画定されることができる。
【0055】
上述の発明により、MOSFET構造は、不可避のフォトリソグラフィ不整列許容度によって拡大されることなく、(金属1の分離及び相互接続を含む)最小のデバイス長寸法で小型化されることができる。
【0056】
図2A図2F図3図4図6図19を参照のこと。図2Aは、本発明の一実施形態に従ったmMOSFETの製造方法を示すフローチャートであり、図2AにおけるmMOSFETの製造方法は、mMOSFETのソース及びドレインの両方において正確に制御可能な長さを有するmMOSFETを作ることができる。詳細なステップは、以下の通りである。
ステップ10:開始する。
ステップ20:基板102に基づいて、活性領域(active region)及びトレンチ構造(trench structure)を形成する。
ステップ30:基板102の水平シリコン表面(HSS:horizontal silicon surface)の上方にmMOSFETの真ゲート(true gate)及びダミーシールドゲート(dummy shield gates)を形成する。
ステップ40:ダミーシールドゲートを分離領域と置き換えてソース/ドレイン領域の境界を画定する。
ステップ50:mMOSFETのソース領域及びドレイン領域を形成する。
ステップ60:ソース領域とドレイン領域との境界内により小さなコンタクトホールを形成し、コンタクトホールを通じてソース領域又はドレイン領域と接触する金属1相互接続部を形成する。
ステップ70:終了する。
【0057】
図2B並びに図3及び図4を参照のこと。ステップ20は、以下を含むことができる。
ステップ202:パッド酸化物層302が形成され、パッド窒化物層304が基板102上に堆積される。
ステップ204:mMOSFETの活性領域が画定され、活性領域の外側のシリコン材料の一部が除去されて、トレンチ構造を作成される。
ステップ206:酸化物1層がトレンチ構造内に堆積され、エッチバックされて(etched back)、HSSの下方に浅いトレンチ分離(STI-酸化物1)306が形成される。
ステップ207:パッド酸化物層302及びパッド窒化物層304が除去され、誘電絶縁体402がHSSの上に形成される。
【0058】
図2C及び図6を参照のこと。ステップ30は、以下を含むことができる。
ステップ208:ゲート層602及び窒化物層604が、HSSの上に堆積される。
ステップ210:ゲート層602及び窒化物層604がエッチングされて、mMOSFETの真ゲート及び真ゲートに対して所望の線形距離を有するダミーシールドゲートが形成される。
【0059】
図2D及び図7図10を参照のこと。ステップ40は、以下を含むことができる。
ステップ212:スピンオン誘電体(SOD:spin-on dielectrics)702を堆積させ、次に、SOD702をエッチバックする。
ステップ214:フォトリソグラフィマスキング技術によって、上手く設計されたゲートマスク層802を形成する。
ステップ216:異方性エッチング技術を利用して、ダミーシールドゲート(DSG)の上方の窒化物層604を除去し、DSG、DSGに対応する誘電絶縁体402の一部、及びDSGに対応するp型基板102を除去する。
ステップ218:ゲートマスク層802を除去し、SOD702をエッチングし、STI-酸化物2 1002を堆積させ、次に、エッチバックする。
【0060】
図2E及び図15図17を参照のこと。ステップ50は、以下を含むことができる。
ステップ220:酸化物3層を堆積及びエッチバックして酸化物3スペーサ1502を形成し、p型基板102内に低濃度ドープされたドレイン(LDD:lightly doped drains)1504を形成し、窒化物層を堆積及びエッチバックして窒化物スペーサ1506を形成し、誘電体絶縁体402を除去する。
ステップ222:選択的エピタキシー成長(SEG:selective epitaxy growth)技術を利用して、真性シリコン電極1602を成長させる。
ステップ224:CVD-STI-酸化物3層1702を堆積及びエッチバックし、真性シリコン1602を除去し、mMOSFETのソース領域(n+ソース)1704及びドレイン領域(n+ドレイン)1706を形成する。
【0061】
図2F並びに図18及び図19を参照のこと。ステップ60は、以下を含むことができる。
ステップ226:酸化物スペーサ1802を堆積及びエッチングしてソース及びドレイン領域の上方にコンタクトホール開口を形成する。
ステップ228:金属1層1902を堆積及びエッチングして金属1相互接続部を形成する。
【0062】
パートI.ゲートレベルマスク上に追加されたダミーシールドゲート(DSG)を利用して、フォトリソグラフィ不整列許容度(PMT)を回避することによってウエハ上に鋭く並びにドレイン(GEBEDI)上に同様に、ゲートエッジからソースと分離領域(GEBESI)との間の境界エッジまでの設計された距離を作ることを達成する。
【0063】
n型MOSFETを一例として挙げると、基板102は、p型基板102であり、前述の製造方法の詳細な記述は、以下の通りである。ステップ20で開始し、図2B並びに図3及び図4を参照のこと。ステップ202において、パッド酸化物層302は、p型基板102のHSSの上に形成され、次に、パッド窒化物層304は、パッド酸化物層302の上に堆積される。
【0064】
ステップ204において、mMOSFETの活性領域は、フォトリソグラフィマスキング技術によって画定されることができ、活性領域の外側のHSSは、相応して露出される(曝される)。活性領域パターンの外側のHSSは露出されるので、活性領域の外側のシリコン材料の部分は、異方性エッチング技術によって除去されて、トレンチ構造が形成されることができる。
【0065】
ステップ206では、図4に示すように、トレンチ構造を完全に満たすために、酸化物1層は堆積され、次に、HSSの下方にSTI-酸化物1 306を形成するために、酸化物1層はエッチバックされる。図4は、図3に示すX方向に沿う断面図である。加えて、図3は頂面図であるので、図3は、パッド窒化物層304及びSTI-酸化物1 306のみを示している。次に、ステップ207において、活性領域上のパッド酸化物層302及びパッド窒化物層304は除去され、(高いKを有する)誘電絶縁体402が、HSSの上に形成される。
【0066】
図5は、より小さな寸法でゲート領域とトランジスタ分離領域(STI)との間の幾何学的関係を達成するための通常の最先端の設計及び処理方法を示している。(高いKを有する)誘電絶縁体402がHSSの上に形成された後に、ゲート層404(金属ゲート)が誘電絶縁体402の上方に堆積され、次に、上手く設計された厚さを有する窒化物層406(窒化物キャップ)がゲート層404の上方に堆積される。次に、図5に示すように、フォトリソグラフィマスキング技術を利用して、ゲート構造1のための領域を画定し、ゲート構造1は、ゲート構造1が、mMOSFETの適切な閾値電圧を達成するためにMIS(metal insulator to substrate)(基板に対する金属絶縁体)の所要の仕事関数を送達する適切な金属ゲート材料を有するようにするために、ゲート層404及び窒化物層406を含む。加えて、STI-酸化物1 306は、HSSの下方に作られるので、(図5に示す)Tri-gate又はfin電界効果トランジスタ(FinFET)構造が形成されている。
【0067】
活性領域の疑似長を画定するために利用される第1のフォトリソグラフィプロセス、及び活性領域における長さG(L)を画定するために利用される第2のフォトリソグラフィプロセスの後に、ゲート構造のエッジからmMOSFETのソース(又はmMOSFETのドレイン)とGEBESI(又はGEBEDI)と呼ぶ浅いトレンチ分離との間の境界のエッジまでの距離が、図5に示されるように画定されることができる。
【0068】
しかしながら、図5に示すように、mMOSFETのソースと(同様にmMOSFERTのドラインの他の側にある)STI-酸化物1 306との間の境界のエッジに対してゲート構造1のエッジを整列させるためのフォトリソグラフィマスキング技術の間にフォトリソグラフィ不整列許容度(PMT)と呼ばれる不可避の理想的でない要因が存在する。X方向に沿う線形寸法において測定されたPMTがΔλであるならば、Δλは、指定された処理ノードのために利用可能な機器のフォトリソグラフィ分解能(photolithographic resolution)によって決定されるような最小特徴サイズ(minimal feature size)に相関されなければならない。例えば、7nmプロセスノードは、7nmに等しいλを有さなければならず、PMTのΔλは、3.5nm程度でなければならない。従って、mMOSFETのソース(又はmMOSFETのドレイン)の所望の実際の物理的長さがλ(例えば7nm)を標的とするならば、従来技術プロセス方法の下のmMOSFETのソース(又はmMOSFETのドレイン)の設計長は、λ及びΔλの和よりも大きくなければならない(例えば>10.5nm)。
【0069】
従って、本発明は、PMTの上述の負の効果を除去することができる新しい構造を利用する。すなわち、ゲート構造のエッジからmMOSFETのソース(又はmMOSFETのドレイン)とGEBESI(又はGEBEDI)と呼ぶ浅いトレンチ分離との間の境界のエッジまでの距離のあらゆる寸法が達成されることが望ましく、mMOSFET100の長さ方向(すなわち、図4及び図5に示すX方向)に沿うPMTのための余分な寸法を残しておく必要はない。
【0070】
ステップ208では、図6に示すように、(高いKを有する)誘電絶縁体402が、HSSの上に形成された後に、ゲート層602及び窒化物層604が堆積される。次に、ステップ210において、ゲート層602及び窒化物層604はエッチングされて、ゲート構造が構成される(ゲート層602は、mMOSFETのゲート構造であり得る)。図6に示す新しい構造と図5に示す構造との間の主な違いは、mMOSFETの真ゲート(TG)がフォトリソグラフィマスキング技術によって画定されるときに、ダミーシールドゲート(DSG)も所望のTGに対して平行に画定されるので、標的線形距離(例えば、7nmプロセスノードにおける7nmのようなλ)が、PMTのための余分な寸法(すなわち、Δλ)を残しておくことなく、DSGとTGとの間に存在することである。同じマスク上で設計されるDSG及びTGの両方を、活性領域を覆う誘電絶縁体402の頂部に同時に形成することができる。加えて、図6に示すように、TG2及びTG3は、他のmMOSFETに対応する。
【0071】
以下のステップは、ダミーシールドゲートを、HSSの上方に持ち上げられる分離領域とどのように置き換えるかを記載する。ステップ212において、図7に示すように、SOD702を堆積させ、化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)技術を利用してSOD702をエッチバックし、SOD702の頂部を窒化物層604の頂部と同程度の高さにする。
【0072】
ステップ214では、図8に示すように、ゲートマスク層802を堆積させ、次に、フォトリソグラフィマスキング技術によってゲートマスク層802をエッチングして、TG、TG2、TG3を覆うが、GEBESI及びGEBEDIのそのような長さの中間で、安全なPMTマージンΔλでDSGを露出させる、標的(ターゲット)を達成する(図8)。
【0073】
明確にするために、図8におけるゲートマスク層802の下にあるTGとその左側DSG(右側DSG)との間の距離をGEBESI(又はGEBEDI)として印すこともできる。何故ならば、以下の図9図10に記載する分離領域によってDSGを置き換えた後に、図8におけるTGとDSGとの間の距離は、図5において前述のGEBESI(又はGEBEDI)のように、TGのエッジからmMOSFETのソース(又はmMOSFETのドレイン)と分離領域との間の境界のエッジまでの距離になるからである。
【0074】
ステップ216では、図9(a)に示すように、異方性エッチング技術を利用して、DSG及びDSGに対応する窒化物層604をエッチングし、更に、HSSに到達するよう、DSGに対応する誘電絶縁体402の一部をエッチングし、次に、異方性エッチング技術を利用して、HSSの下方のp型基板102のシリコン材料を除去して、HSSの下のトレンチ902を形成し、トレンチ902の深さは、STI-酸化物1 306の底の深さに等しいことができる。従って、図9(a)に示すように、PMTは、GEBESI及びGEBEDIのそれぞれの正確に制御された長さの生成において回避される。GEBESI及びGEBEDIの長さは、同じマスク上のTG及びDSGによって明確に画定されるので、図1に示すソース領域の長さS(L)及びドレイン領域の長さD(L)の両方が、かくして明確に画定され、作成される。すなわち、この単一のフォトリソグラフィマスキング技術は、TG及びDSGを画定するために使用されるだけでなく、GEBESI及びGEBEDIの長さを制御するためにも使用される。従って、長さS(L)と長さD(L)の寸法は、最小特徴サイズλと同程度に小さい最適に最小化された寸法を達成するためにさえも、正確に制御されることができる。長さS(L)及び長さD(L)は、λに等しいことができるので、長さS(L)及び長さD(L)は、TG(すなわちゲート構造)の長さに実質的に等しい。加えて、図9(b)は、図9(a)に対応する頂面図である。
【0075】
ステップ218では、図10(a)に示すように、ゲートマスク層802及びSOD702が除去される。次に、STI-酸化物2層1002を堆積させて、トレンチ902及びHSS上の他の空孔を満たし、STI-酸化物2層1002を、図10(a)に示すように、HSSに等しい表面レベルまでエッチバックすることができる。図10(b)は、図10(a)に対応する頂面図である。
【0076】
従って、一時的に形成されるDSGは、ソース/ドレイン領域の境界を画定するために、STI-酸化物2層1002によって置き換えられる。次に、低濃度ドープされたドレイン(LDD)、TGを取り囲むスペーサ、ソース領域、及びドレイン領域を形成する既存の任意の方法を用いて、mMOSFETを完成させることができ、ソース領域及びドレイン領域は、それぞれ、正確に制御されたGEBESI及びGEBEDIに従って形成される。
【0077】
パートII.適応ダミーシールドゲート(DSG)設計による(活性領域(AA)マスク上の)活性領域の可変形状のためのダミーシールドゲート(DSG)設計原理を用いて、GEBESI及びGEBEDIの標的長をそれぞれ達成する。
【0078】
トランジスタの分離領域の形状及びトランジスタから隣接するトランジスタへの絶縁領域の位置は(上述の実施形態からさえも)全く異なり得るので、上述の実施形態の原理を拡張することによって適応DSGをどのように設計するかに関する別の構造発明が以下に記載される。
【0079】
図11は、隣接するトランジスタの活性領域が図6とは異なって配置される異なる幾何学的状態を示している。例えば、図6に示すように、隣接するトランジスタの隣接する活性領域は、真ゲート(TG)、真ゲート2(TG2)、真ゲート3(TG3)及びダミーシールドゲート(DSG)が堆積される前に接続されるように作られ、次に、DSGは、接続された活性領域を、DSGの長さによって個々の正確に標的化された距離に分割するために使用される。しかしながら、図11に示すように、トランジスタのソース(又はドレイン)上の活性領域は、トランジスタのTGが画定される前及び後に、任意の他の活性領域から(分離領域1102によって)完全に分離されると仮定される。従って、ここで提案されているのは、ソース側の活性領域と(ドレインについて同様に)後述するような適応DSGの両方をどのように設計するかである。例えば、GEBESIの最終的な長さがλ(又は任意の他の標的長L(S))で標的とされるならば、GEBESI側に対応する活性領域マスク(「AAマスク」)の長さは、λとΔλの和(又は長さL(S)とΔλの和)に等しいように設計されなければならない。次に、ゲートマスク上で、DSGは、図11に示すような形状を有することができる。すなわち、DSGの長方形の形状は、λに等しい長さと、活性領域の幅と2Δλの和に等しい幅とを有する(各側は、それぞれ、0.5Δλを共有する)。ソース側上のTGとDSGとの間の設計された距離は、依然としてGEBESIの長さ、例えば、λであるに過ぎない。
【0080】
ウエハレベル上の図11の活性領域及びゲートのマスクレベルから導かれた結果が図12に示されている。図12に示すように、TGがフォトリソグラフィマスキング技術によって画定されるとき、DSGは、DSGとTGとの間の標的距離(例えば、7nmプロセスノードにおける7nmのようなλ)でTGに対して平行に作られる。公称処理結果(すなわち、フォトリソグラフィ処理によって有意な不整列が誘発されない)により、DSGは、距離Δλだけ(ソースに対応する)活性領域を部分的に覆い、TG及びDSGの両方が、活性領域を覆う誘電絶縁体402の頂部に印刷される。TGとDSGの両方の頂部には窒化物キャップ層がある。
【0081】
PMTが活性領域の右側に向かってTG及びDSGの両方のシフト(例えばΔλ)を引き起こすならば(図13)、パートIにおける前述の処理ステップによって記載されるようなこの以前に存在したDSG場所の場所で正確に分離領域(すなわち、STI-酸化物2)を達成するためにDSGを除去する後続の処理は、長さλを有するSTI-酸化物2層をもたらすはずであり、STI-酸化物2層は、λに等しいGEBESI長を有するソース領域の物理的幾何学的形状になる(何故ならば、TGとDSGとの間の距離は、λに等しいように設計されるからである)。他方、PMTが活性領域の左側に向かってTG及びDSGの両方のシフト(例えば、Δλ)を引き起こすならば(図14)、DSGを除去し且つSTI-酸化物2層を形成する後続の処理ステップは、長さλを有するSTI-酸化物2層をもたらし、ソース領域は、λに等しいそのGEBESI長を依然として有する。
【0082】
PMTが活性領域の幅方向(すなわち、上又は下方向)に沿う望ましくないシフトを引き起こすとき、活性領域の幅及び2Δλの和の幅を有するそのような適応ダミーシールドゲートの設計は、活性領域の幾何学的寸法に影響を与えてならない。適応ダミーシールドゲートを使用する新しい設計は、(例えば、λのように狭い)設計された標的に適合する長さλ及びGEBESIの長さを有するSTI-酸化物2を常にもたらすことができる。本発明は、それらのそれぞれ個々の標的長をそれぞれ有するソース及びドレインの分離領域の全ての様々な形状に確実に適用されることができる。
【0083】
パートIII.正確に画定されたソース(又はドレイン)領域は、自己整合スペーサによって正確に制御されたコンタクトホール開口が、コンタクトマスク及びホール開口プロセスステップを排除することを可能にする。
【0084】
GEBESIとGEBEDIの両方が(λの程度に小さいことができる)正確に制御された小さな寸法にどのように最適に設計及び製造されることができるかを開示した後に、別の新しい発明は、GEBESIとGEBEDIのそれぞれの長さよりも小さな(図1においてそれぞれ画定されるような長さC-S(L)及び長さC-D(L)と呼ぶ)寸法をどのように作り出すかである。2つの設計及びプロセス形成が以下に記載される。
【0085】
A.設計及びプロセス(I)
図10(a)を続行し、TGを利用して、以下に説明することによって、ステップ220において、図15(a)に示すように、酸化物3層を堆積させ、エッチバックして、酸化物3スペーサ1502を形成し、酸化物3スペーサ1502は、TGを覆う。次に、低濃度ドープされたゾーンをp型基板102内に形成し、低濃度ドープされたゾーン上で高速熱アニーリング(RTA:rapid thermal annealing)を行って、TGに隣接して低濃度ドープされたドレイン(LDD)1504を形成する。次に、窒化物層を堆積させ、エッチバックして、窒化物スペーサ1506を形成し、窒化物スペーサ1506は、酸化物3スペーサ1502を覆う。窒化物スペーサ1506及び酸化物3スペーサ1502によって覆われない誘電絶縁体402は除去される。加えて、図15(b)は、図15(a)に対応する頂面図である。
【0086】
ステップ222では、図16(a)に示すように、露出されたHSSをシリコン成長シードとして利用することによって、選択的エピタキシー成長(SEG)技術を利用して、(TGの頂部の上の)窒化物キャップ604の頂部と同程度に高い高さまで、露出されたHSSの上方のみで真性シリコン1602を成長させる。加えて、図16(b)は、図16(a)に対応する頂面図である。
【0087】
ステップ224では、図17(a)に示すように、CVD-STI-酸化物3層1702が堆積させて、全ての空孔を満たし、CMP技術によって平坦化させて、TGの頂部の上にある窒化物キャップ604の頂部まで水平な平坦な表面を達成する。次に、CVD-STI-酸化物3層1702及び窒化物スペーサ1506によって囲まれるソース及びドレイン領域に対応するHSSを露出するよう、真性シリコン1602を除去する。
【0088】
真性シリコン1602は、コンタクトホールが後に割り当てられる領域を囲む或いは遮断するために自己整列ピラー(SPR:self-alignment pillar)のようなものであるに過ぎない。そのような自己整列ピラーは、必ずしもシリコン材料に限定されない。選択的エピタキシー成長のために露出されるシードの材料に依存して、自己整列ピラーは、金属材料又は(SiC、SiGe、GaNなどのような)他の半導体材料であることができる。更に、基板は、シリコン基板、SiC基板、SiGe基板、又はGaN基板であることができる。
【0089】
mMOSFETのソース領域(n+ソース)1704及びドレイン領域(n+ドレイン)1706を形成する任意の既存の方法を実行して、ソース領域1704及びドレイン領域1706の平坦な表面をHSSで達成することができ、ソース領域(n+ソース)1704は、第1の導電性領域であることができ、ドレイン領域(n+ドレイン)1706は、第2の導電性領域であることができる。加えて、図17(a)に示すように、チャネル領域が、低濃度ドープされたドレイン(LDD)1504の間とHSSの下に存在し、チャネル領域は、ソース領域(n+ソース)1704及びドレイン領域(n+ドレイン)1706に電気的に結合される。加えて、図17(a)に示すように、ソース領域(n+ソース)1704は、ゲート構造(すなわち、TG(ゲート層602))とゲート構造の左側に位置するSTI-酸化物2 1002とCVD-STI-酸化物3層1702との間に位置し、ゲート構造の左側に位置するSTI-酸化物2 1002及びCVD-STI-酸化物3層1702の両方を第1の分離領域と呼ぶことができ、第1の分離領域は、第1の導電性領域(すなわち、ソース領域(n+ソース)1704)に隣接する。加えて、図17(a)に示すように、ドレイン領域(n+ドレイン)1706は、ゲート構造とゲート構造の右側に位置するSTI-酸化物2 1002とCVD-STI-酸化物3層1702との間に位置し、ゲート構造の右側に位置するSTI-酸化物2 1002及びCVD-STI-酸化物3層1702の両方を第2の分離領域と呼ぶことができ、第2の分離領域は、第2の導電性領域(すなわち、ドレイン領域(n+ドレイン)1706)に隣接する。加えて、図17(a)に示すように、第1の分離領域及び第2の分離領域がHSSから上向き及び下向きに延びることは明らかである。加えて、図17(b)は、図17(a)に対応する頂面図である。
【0090】
コンタクトホールを形成するステップ226では、図18(a)に示すように、分離領域の上方に位置するCVD-STI-酸化物3層1702及びTGを取り囲む窒化物スペーサ1506は、4つの側壁としてHSSよりも高いので、上手く設計された(コンタクトホール用の酸化物スペーサ(酸化物-SCH)と呼ぶ)酸化物スペーサ1802を4つの側壁の外側に作り出して、第1の導電性領域(すなわち、ソース領域(n+ソース)1704)の上方に位置し且つソース領域1704の境界内にも位置する第1のコンタクトホール1804を形成する。同様に、第2のコンタクトホール1806は、第2の導電性領域(すなわち、ドレイン領域(n+ドレイン)1706)の上方に位置し且つドレイン領域1706の境界内にも位置する。従って、図18(a)に示すように、コンタクトホール1804及び1806は、コンタクトホール開口を行うための如何なるエッチング技術も使用しないそのような自己整列方法において自然に形成され、そして、厚さtOSCHを有する酸化物-SCHの適切な設計によって、そのようなコンタクトホール開口が、GEBESI及びGEBEDIのそれぞれの長さよりも短い長さ寸法を有する。ここで新しいことは、コンタクトホール開口がソース領域(又はドレイン領域)の境界のほぼ中心に位置し、コンタクトホール開口の長さがλよりも短く設計され得ることである(何故ならば、コンタクトホールの長さ=GEBESIの長さ-厚さtOSCHの2倍であるからである。従って、例えば、厚さtOSCH=0.2λであり、GEBESIの長さ=λであるならば、コンタクトホールの長さ=0.6λである)。従って、コンタクトホールの長さは、酸化物-SCH1802の厚さtOSCHによって主に支配されるので、第1のコンタクトホール1804(及び第2のコンタクトホール1806)の周囲は、フォトリソグラフィマスキングプロセスから独立しており、図18(b)に示すように、第1のコンタクトホール1804の周囲が第1の導電性領域の周囲内にあり、第2のコンタクトホール1806の周囲が第2の導電性領域の周囲内にあることは明らかである。
【0091】
加えて、図18(a)に示すように、コンタクトホール開口の長さは、λよりも短いので、第1のコンタクトホール1804の長さは(第2のコンタクトホール1806の長さも)、ゲート構造の長さよりも短い(何故ならば、図6に示すように、ゲート構造の長さは、λに等しいからである)。加えて、図18(a)に示すように、酸化物スペーサ1802は厚さtOSCHを有し、GEBESIの長さはゲート構造の長さに等しいので、ゲート構造の(ゲート構造の左側に位置する)第1の側壁とゲート構造から離れた第1のコンタクトホール1804の側壁との間の水平距離がゲート構造の長さ(すなわち、λ)よりも短いことは明らかである。加えて、図18(a)に示すように、ゲート構造の第1の側壁とゲート構造から離れた第1の導電性領域(すなわち、ソース領域1704)の側壁との間の水平距離がゲート構造の長さにほぼ等しいことも明らかである。同様に、図18(a)に示すように、ゲート構造の(ゲート構造の右側に位置する)第2の側壁とゲート構造から離れた第2の分離領域の側壁との間の水平距離は、ゲート構造の長さに実質的に等しい。
【0092】
加えて、図18(a)に示すように、ゲート構造の左側に位置し且つゲート構造の付近に位置する酸化物スペーサ1802(すなわち、第1のスペーサ)は、ゲート構造の第1の側壁を覆い、ゲート構造の左側に位置し且つゲート構造から離れて位置する酸化物スペーサ1802(すなわち、第2のスペーサ)は、第1の分離領域1702の側壁を覆い、第1のコンタクトホール1804は、第1のスペーサと第2のスペーサとの間に形成される。
【0093】
加えて、図18(a)に示すように、ゲート構造の右側に位置し且つゲート構造の付近に位置する酸化物スペーサ1802(すなわち、第3のスペーサ)は、ゲート構造の(ゲート構造の右側に位置する)第2の側壁を覆い、ゲート構造の右側に位置し且つゲート構造から離れて位置する酸化物スペーサ1802(すなわち、第4のスペーサ)は、第2の絶縁領域の側壁を覆い、第2のコンタクトホール1806は、第3のスペーサと第4のスペーサとの間に形成される。
【0094】
加えて、図18(b)に示すように、第1のコンタクトホール1804の周囲が第1の導電性領域(又はソース領域)の周囲に囲まれていること、第1のコンタクトホール1804の周囲の形状が第1の導電性領域の周囲の形状に類似していること、及び第1の導電性領域の周囲が長方形のような形状を有することも明らかである。同様の状況が、第2のコンタクトホール1806及び第2の導電性領域(又はドレイン領域)に適用される。
【0095】
本発明によれば、この自己整列コンタクトホールは、λよりも小さいそのような寸法においてフォトリソグラフィマスキングプロセスを使用すること並びに複雑なエッチングプロセス技術を更に使用することによってコンタクトホール開口を作成する従来技術の設計及びプロセスのコンタクト長よりも短いコンタクト長として現れるはずである。加えて、本発明は、(ソース領域及びドレイン領域のためのコンタクトホールのような)金属1コンタクトを画定及び作成するための最も制御が困難であり且つ最も高価なマスクと、コンタクトホール開口を穿孔するという後続のタスクを排除する。加えて、図18(b)は、図18(a)に対応する頂面図である。
【0096】
金属1接続を形成するステップ228において、図19を参照のこと。金属1層1902を堆積させてコンタクトホールを満たした後に、フォトリソグラフィマスキング技術を用いて金属1層1902を画定することができる。図19に示すように、金属1層1902は、コンタクトホールの開口部を完全に覆い且つ正確に制御された寸法においてあらゆる不可避のPMTを残しておく幅を有さなければならない。すなわち、金属1層1902の幅は、(ソース領域の上方の)コンタクトホール開口の長さC-S(L)に2Δλを加えたものであり、等しくドレイン領域の上方のコンタクトホール開口上で、コンタクトホールの長さC-D(L)に2Δλを加えたものである。コンタクトホール開口の長さが(コンタクトホール内の酸化物スペーサ1802の寸法は、計算において上述のように十分に制御され得るので制御下にあるはずである)0.6λに制御され得るならば、金属1層1902の幅は、コンタクトホール開口の長さ及び2Δλの和として小さくあることができる(本発明の1つの実施形態において、Δλ=0.5λ(すなわち、ゲート構造の長さの半分)であり、コンタクトホール開口の長さ=0.6λであるならば、金属1層1902の幅は、不可避のPMTの下でコンタクトホール開口を完全に覆うために1.6λの程度に狭いことができ、すなわち、金属1層1902の幅は、不可避のPMTの下でコンタクトホール開口を完全に覆うために、第1のコンタクトホール1804の長さにゲート構造の長さを加えたものに等しいことができる)。本発明によれば、1.6λぐらい狭い金属1層1902の幅は、金属1相互接続部の最小幅の1つであることができる。加えて、2つの最も近い金属1相互接続部の間の最小スペース1904は、λより小さくあるべきでない。加えて、図19に示すように、金属1層1902(すなわち、第1の金属領域)は、第1のコンタクトホール1804内に充填され、第1の導電性領域(すなわち、ソース1704)と接触し、第1の金属領域は、第1の導電性領域から窒化物層604(すなわち、キャップ層)の頂部よりも高い所定の位置まで上方に延びる。
【0097】
加えて、例えば、mMOSFETのp型基板102に直接的に接続され且つ接地されるソース(及び/又はドレイン)のために(その全文が参照により本明細書に援用される2020年8月12日に出願された特許文献1に開示される)併合された半導体接合部及び金属導体(MSMC)構造を用いることによって、図20に示すように、隣接する金属1相互接続部がないならば、ダミーシールドゲートによって画定されるCVD-STI-酸化物3層1702の幅を、隣接する金属1相互接続部の間の空間によって制限されることなく、最小特徴サイズλぐらいに小さくすることができる。加えて、図20に示すように、ソース領域は、第1の半導体領域(N+高濃度ドープされた半導体領域)1906と、第1の金属含有領域1908とを含み、ドレイン領域は、第2の半導体領域(N+高濃度ドープされた半導体領域)1910と、第2の金属含有領域1912とを含み、第1の酸化物ガード層(OGL:oxide guard layer)1914が、第1の金属含有領域1908の側壁のみを覆い、第1の金属含有領域1908の底を覆わず、(図20に示す凹部内の)第2の酸化物ガード層1916は、第2の金属含有領域1912の側壁及び底を覆う。従って、第1の金属含有領域1908は、第1の金属含有領域1908の底を通じてp型基板102に結合される。
【0098】
本発明の重要な利点は、GEBESI、GEBEDI及びコンタクトホール開口の長さ、並びに金属1相互接続部の幅のような殆ど全ての臨界寸法を、PMTの不確実性に影響されることなく正確に制御でき、従って、臨界寸法の均一性に起因するそれらの再現性、品質及び信頼性を保証できることである。
【0099】
B.設計及びプロセス(II)
上述のような原理を以下の実施形態において採用するが、唯一の違いは、スペーサ及びコンタクトホール開口をどのように形成するかである。図9(a)を続行することによって、図21(a)に示すように、ゲートマスク層802を除去し、次に、酸化物2層を堆積させて、トレンチ902及びHSS上の他の空孔を満たして、STI-酸化物2 2102を形成し、次に、CMPによってSTI-酸化物2 2102を平坦化して、STI-酸化物2 2102の頂部をSOD702の頂部及びTGの上にある窒化物層604の頂部までの高さぐらいにする。加えて、図21(b)は、図21(a)に対応する頂面図である。
【0100】
次に、図22(a)に示すように、SOD702を除去する。酸化物3層を体積させ、異方性エッチング技術によってエッチバックして、酸化物3スペーサ2202を形成し、酸化物3スペーサ2202は、TGを覆う。次に、p型基板102内に低濃度ドープされたゾーンを形成し、低濃度ドープされたゾーン上で高速熱アニーリングを行って、TGの隣に低濃度ドープされたドレイン(LDD)2204を形成する。次に、窒化物層が堆積させ、エッチバックして、窒化物スペーサ2206を形成し、窒化物スペーサ2206は、酸化物3スペーサ2202を覆う。そして、次に、以前に存在するSOD702の下にある誘電絶縁体402を除去する。加えて、図22(b)は、図22(a)に対応する頂面図である。
【0101】
次に、図23(a)に示すように、露出されたHSS領域をシリコン成長シードとして使用することによって、選択的エピタキシー成長(SEG)技術を利用して、TGの頂部の上方にある窒化物キャップ604の頂部と同じくらい高い高さまで、露出されたHSSの上方だけの真性シリコン2302を成長させる。パートIIIの以前のセクションAとの違いは、SEG真性シリコン2302の形状をより良く制御し得ることである。何故ならば、SEG真性シリコン2302の2つの側面がSTI-酸化物2 2102とTGとの間に挟まれ、SEG真性シリコン2302の他の2つの側面が活性領域の崖エッジ(cliff edge)の上方の空気に面し、活性領域が誘電絶縁体402によって依然として覆われ、隣接するSTI-酸化物1の上方にあるからである。次に、(図23(b)に示す)CVD-STI-酸化物層3層2304を堆積させて、全ての空孔を満たし、CMP技術によって平坦化させて、(TGの頂部の上の)窒化物キャップ604の頂部まで水平にされた平坦な表面を達成する。加えて、図23(b)は、図23(a)に対応する頂面図である。
【0102】
更に、図24(a)に示すように、CVD-STI-酸化物3層2304の2つの壁、STI-酸化物2 2102上の窒化物スペーサ2206の壁、及びTGを囲む窒化物スペーサ2206の壁によって囲まれる、ソース(n+ソース)2402及びドレイン(n+ドレイン)2404のための領域においてHSSを露出させるように、真性シリコン2302を除去する。mMOSFETのソース領域2402及びドレイン領域2404を形成する任意の既存の方法を実行して、HSSでソース領域2402及びドレイン領域2404の平坦な表面を達成することができる。
【0103】
図24(a)に示すように、CVD-STI-酸化物3層2304の2つの壁、STI-酸化物2 2102上の窒化物スペーサ2206、及びTGを囲む窒化物スペーサ2206は、全て、4つの側壁としてHSSよりも高いので、別の上手く設計された4つの(コンタクトホール用の酸化物スペーサ、酸化物-SCHと呼ぶ)酸化物スペーサ2406を新たに作成して、4つの側壁を覆うことができる。従って、コンタクトホール開口は、コンタクトホールを作成する如何なるエッチング技術も使用しないそのような自己整列方法において自然に形成され、tOSCHの厚さを有する酸化物-SCHの適切な設計によって、そのようなコンタクトホール開口は、GEBESI及びGEBEDIのそれぞれの長さよりも短い長さ寸法を有する。ここで新しいことは、コンタクトホール開口がソース領域及びドレイン領域の境界の両方の中心にそれぞれ位置し、コンタクトホール開口の長さをλより短く設計し得ることである(何故ならば、コンタクトホールの長さ=GEBESIの長さからtOSCHの2倍を減算したものであるからである。従って、例えば、tOSCH=0.2λであり、GEBESI=λであるならば、コンタクトホールの長さ=0.6λである)。本発明によれば、この自己整列コンタクトホールは、フォトリソグラフィマスキングプロセスステップを使用すること及びλよりも短いそのような寸法において複雑なエッチングプロセス技術を使用することによってコンタクトホール開口を作成することの任意の従来技術の設計及びプロセスのコンタクト長よりも短いコンタクト長として現れるはずである。加えて、本発明は、金属1接点を画定及び作成するための最も制御が困難であり最も高価なマスク並びにコンタクトホール開口を穿孔するという後続のタスクを排除する。加えて、図24(b)は、図24(a)に対応する頂面図である。
【0104】
図25は、金属1層2502を堆積させてコンタクトホール開口を満たし、次に、フォトリソグラフィマスキング技術を使用して金属1層2502を画定することができる後の結果を示している。図25に示すように、金属1層2502は、コンタクトホール開口を完全に覆い、正確に制御された寸法において不可避のPMTを残しておく、その幅を有さなければならない。すなわち、金属1層2502の幅は、コンタクトホール開口の長さC-S(L)に2Δλを加えたものであり、等しくドレイン上では、コンタクトホール開口の長さC-D(L)に2Δλを加えたものである。コンタクトホール開口を(コンタクトホール内の酸化物スペーサ2406の寸法を計算において上述のように上手く制御し得るので制御の下にあり得る)0.6λに制御し得るならば、金属1層2502の幅は、コンタクトホール開口の長さ及び2Δλの和ぐらいに小さくあり得る(Δλ=0.5λであり、コンタクトホール開口の長さ=0.6λであるならば、金属1層2502の幅は、不可避のPMTの下でコンタクトホール開口を完全に覆うために1.6λぐらいに狭くあり得る)。本発明によれば、1.6λぐらいに狭い金属1層1902の幅は、金属1相互接続部の最小の幅のうちの1つであり得る。2つの最も近い金属1相互接続部の間の最小の空間2504は、λより小さくてはならない。本発明の重要な利点は、GEBESI、GEBEDI及びコンタクトホール開口の長さ、並びに金属1相互接続部の幅のような殆ど全ての臨界寸法を、PMTの不確実性に影響されることなく正確に制御でき、よって、これらの臨界寸法の均一性に起因するそれらの再現性、品質及び信頼性を保証できることである。
【0105】
要約すると、フォトリソグラフィ不整列許容度を回避することによって、特に、ゲートとソース、ゲートとドレイン、金属1とソース/ドレインとの間のコンタクトホール開口の間の幾何学的関係に関する、並びに金属1相互接続部の幅及びコンタクトホールを充填する自己整列方法に関する設計及び処理に関する基本的な改良を有することによって、MOSFET構造に関する本発明の上記実施形態に由来する将来の集積回路設計のための幾つかの主要な改良がある。
【0106】
(1)フォトリソグラフィ不整列許容度に起因する不確実性を除去することによってゲートの2つのエッジから長さS(L)及び長さD(L)を正確に画定する。
【0107】
(2)長さS(L)及び長さD(L)の両方をフォトリソグラフィマスキング及び処理分解能によって可能にされる最小特徴サイズλに設計及び作成することができ、それはソース及びドレインのサイズを有意に最小化し、よって、MOSFETの領域並びに待機電流及び活性電流及び電力の両方を低減し、MOSFETの動作速度を相応して向上させる。
【0108】
(3)長さS(L)及び長さD(L)の両方が正確に制御されるので、ソース及びドレインの両方を囲む4つの側壁からそれぞれスペーサを作ることによる本発明の自己整列技術は、ソース及びドレインの両方の中心付近で制御可能な形状及びサイズをそれぞれ有する自己整列コンタクトホール(SACH:self-alignment contact holes)を、それぞれ正確に作ることができる。
【0109】
(4)SACHの長さを最小特徴サイズλよりも小さい寸法、例えば、0.6λぐらいに小さい寸法又はより一層狭い寸法に設計することができる。
【0110】
(5)そのようなSACHの他の幅寸法は、自己整列スペーサ及び明確に画定された活性領域の幅によって上手く設計されることができる。何故ならば、このSACHは、制御可能な厚さを有する化学膜堆積を利用し且つコンタクトホールの制御が困難な不整列許容度及び形状を伴うフォトリソグラフィマスキング技術によってコンタクトホールを画定する最新技術方法の代わりに異方性エッチング技術を使用する十分に開発された技術に依存するスペーサ技術によって形成されるので、本発明のコンタクトホール開口は、上手く設計及び画定されることができる(コンタクトホールは、均一な正方形のコンタクト形状を有さないことがあるが、コンタクトホールは、明確に画定された長方形の形状を有し、充填結果は、実際には、コンタクトホールの狭い長さ寸法に依存する)。
【0111】
(6)最も挑戦的であり且つ高価であるコンタクト作成ステップ及びマスクを排除する。
【0112】
(7)コンタクトホール設計を、複数のコンタクトホールの間で完全に分離された1つの正方形の穴又は複数の正方形の穴から、単一のコンタクトホール又は単一のコンタクトトレンチの長方形の形状に変更する。その結果、ゲート幅の幅と複数の正方形のコンタクトホールを有することがあるソース(又はドレイン)の幅との間の寸法差を調整するために、ドッグボーンレイアウト(dog-bone layout)を用いることによって制限されることなく、ソース(又はドレイン)の幅(又は長さ)をゲートの幅(又は長さ)とほぼ同じにすることができる。
【0113】
(8)上手く設計された厚さを有する金属1相互接続部は、全ての既存のコンタクトホールを確実に満たすことができる。何故ならば、この充填の成功は通常SACHの長さであるコンタクトホールの最小寸法に依存するので、(タングステンスタッドプロセス及び金属1ダマスカスプロセス(damascene process)として知られるタングステン充填に平坦化プロセスを加えたプロセスのような)コンタクトスタッドを形成するための最先技術の2つのステップを1つの金属1堆積プロセスに単純化することができる。
【0114】
(9)そのような統合されたSACH及び金属1形成プロセスでは、ゲートは、窒化物キャップの下に埋められ、スペーサによって保護され、それらの両方は、SACHの外側の残りの領域に平坦な台地部(plateau)を作り、金属1相互接続部は、金属1の最適に分散された相互接続ネットワークを作り出す複数のレイアウト方法を有するように設計されることができる。
【0115】
(10)上記利点を組み合わせることによって、新しいmMOSFET構造は、4λの最小の長さ寸法を有する(すなわち、長さS(L)=λ、長さD(L)=λ、ゲート長=λ、左側分離を説明するための1/2λ、右側分離を説明するための1/2λを含む)非常に小さいサイズを有するように作られることができ、2λの最小の幅寸法、すなわち、ソース及びドレインの両方にそれぞれ接触させる上で、コンタクトホール及び金属1相互接続の両方を有する世界最小の単一のトランジスタを8λの面積(領域)で達成することができる。
【0116】
もちろん、設計要件に依存して、長さG(L)、長さS(L)又は長さD(L)は、最小特徴長λよりも大きくなり得る。
【0117】
(11)全ての利点は、単一のMOSFETに適用されることによって制限されるだけでなく、それらの領域に関する多くの最適化された機能セルのような、CMOS(相補型金属酸化物半導体)回路に適用されることによっても制限される。例えば、SRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)、NANDゲート、NORゲート、及びランダムロジックゲートは、フォトリソグラフィ不整列許容度からの不確実性を除去し、新規な自己整列設計及びプロセス技術を採用することによって本発明に起因する正確さ、再現性、均一性、及びロバスト限界を伴って、チップ面積、電流、電力及び速度を減少させるために、本明細書で発明された設計及び製作原理を使用することによって、達成されることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0118】
【文献】米国特許出願第16/991,044号明細書
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25