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特許7568650熱可塑性ポリマーのための発泡剤ブレンド
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  • 特許-熱可塑性ポリマーのための発泡剤ブレンド 図1
  • 特許-熱可塑性ポリマーのための発泡剤ブレンド 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】熱可塑性ポリマーのための発泡剤ブレンド
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/14 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
C08J9/14 CET
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021568576
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(86)【国際出願番号】 US2020035053
(87)【国際公開番号】W WO2020243384
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】62/854,177
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515269383
【氏名又は名称】ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンティノス コントマリス
【審査官】川井 美佳
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-531495(JP,A)
【文献】特表2010-526171(JP,A)
【文献】特表2013-514450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 44/00-44/60
B29C 67/20
C08J 9/00-9/42
C08K 3/00-13/08
C08L 1/00-101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性ポリマー発泡体を調製するためのプロセスであって、
(a)熱可塑性ポリマー及び発泡剤を含む発泡性組成物を提供する工程であって、前記発泡剤が、95重量%~1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、1重量%~95重量%のシクロペンタン及びHFC-152aを含む、工程と、
(b)前記発泡性組成物を膨張させて前記熱可塑性ポリマー発泡体を製造する工程と、
を含み、
前記熱可塑性ポリマーが、ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、スチレン-アクリロニトリルコポリマー、及びそれらのブレンドからなる群から選択される、プロセス。
【請求項2】
前記ポリマー中の前記発泡剤の溶解度が、前記ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンとHFC-152aとの混合物の溶解度よりも大きい、請求項に記載のプロセス。
【請求項3】
前記発泡剤が、50重量%~10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、請求項に記載のプロセス。
【請求項4】
前記発泡剤が、5重量%~90重量%のHFC-152aを含む、請求項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記発泡剤が、35重量%~45重量%のHFC-152aを含む、請求項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記発泡剤が、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aからなる、請求項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記プロセスが、750psi~2500psiの発泡直前の圧力で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記熱可塑性ポリマーを押し出して前記熱可塑性ポリマー発泡体を形成する工程を更に含み、前記押し出しが、100℃~150℃のダイ温度で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記押し出しが、120℃~130℃のダイ温度で行われる、請求項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記ポリマー発泡体が、独立気泡ポリマー発泡体である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記ポリマー発泡体が、ブローホールを含まない、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記発泡性組成物が、造核剤を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記発泡性組成物が、難燃剤を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
前記発泡剤が、ポリマー100質量部当たり1~25部である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)95重量%~1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン1重量%~95重量%のシクロペンタン及びHFC-152aを含む発泡剤と、
を含む、熱可塑性ポリマー発泡体。
【請求項16】
前記発泡剤が、50重量%~10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、請求項15に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【請求項17】
前記発泡剤が、2重量%~45重量%のシクロペンタンを含む、請求項15に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【請求項18】
前記発泡剤が、5重量%~90重量%のHFC-152aを含む、請求項15に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【請求項19】
前記発泡剤が、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aからなる、請求項15に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【請求項20】
前記ポリマーが、ASTM D 1238による25g/10分未満のメルトフローレートを有する、請求項15に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性ポリマー(例えば、ポリスチレン)のための発泡剤として有用である、HFO-1336mzz-Zとシクロペンタンとのブレンドに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な種類の発泡体の製造においては、発泡剤として、クロロフルオロカーボン(すなわち、CFC)がこれまで使用されてきた。一般に、CFCがもたらす発泡体は、断熱性が良好で、可燃性が低く、寸法安定性に優れたものである。しかしながら、これらの利点にもかかわらず、CFCは、成層圏オゾンの破壊に関与し、及び一般に地球温暖化への寄与が高いため、不評になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、ODP(ozone depletion potential、オゾン層破壊係数)及びGWP(global warming potential、地球温暖化係数)の両方が低い発泡剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、とりわけ、熱可塑性ポリマー発泡体を調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、
(a)熱可塑性ポリマー及び発泡剤を含む発泡性組成物を提供する工程であって、発泡剤は、約95重量%~約1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約1重量%~約95重量%のシクロペンタンを含む、工程と、
(b)発泡性組成物を膨張させて熱可塑性ポリマー発泡体を製造する工程と、
を含む。
【0005】
本出願は更に、熱可塑性ポリマー発泡体を提供し、熱可塑性ポリマー発泡体は、
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)95重量%~1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び1重量%~95重量%のシクロペンタンを含む発泡剤と、
を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される熱可塑性ポリマー発泡体は、本明細書に記載されるプロセスのうちの1つ以上に従って調製される。
【0007】
別途定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本発明で使用するための方法及び材料が本明細書に記載されており、また、当該技術分野において既知の他の好適な方法及び材料を使用してもよい。材料、方法、及び実施例は、単なる例証であり、限定することを意図するものではない。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、シーケンス、データベースエントリ、及び他の参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。矛盾が生じた場合には、定義を含め、本明細書が優先される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】200℃でのメルトフローインデックス(MFI)が約5.00g/10分(ASTM D 1238の手順に従って、溶融ポリマーに5kgの荷重を使用して測定)のポリスチレンホモポリマー中の、シクロペンタンを20重量%含有するHFO-1336mzz-Z/シクロペンタンブレンドの176℃における溶解度を、ポリスチレン中のニートHFO-1336mzz-Zの溶解度と比較する。
図2】200℃でのMFIが5.00g/10分(ASTM D 1238の手順に従って、溶融ポリマーに5kgの荷重を使用して測定)のポリスチレンホモポリマー中の、40重量%のHFO-1336mzz-Z、40重量%のHFC-152a、及び20重量%のシクロペンタンを含有するHFO-1336mzz-Z/シクロペンタン/HFC-152aブレンドの176℃における溶解度を、ポリスチレンホモポリマー中のHFO-1336mzz-Z/HFC-152aブレンド(50重量%/50重量%)の溶解度と比較する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
熱可塑性発泡体、例えば、押出ポリスチレン発泡体(XPS)(extruded polystyrene foam)を膨張させるための、高い地球温暖化係数(GWP)を有する現用剤は、規制による圧力を受けている。Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(すなわち、HFO-1336mzz-Z)は、原理上、ポリスチレン(又は他の熱可塑性ポリマー)を高い断熱能を有する発泡体に膨張させるための低GWP剤として使用することができる。しかし、HFO-1336mzz-Zは、現用押出プロセスの動作条件下で、軟化ポリスチレンへの溶解度が低い。結果として、これらは、準最適な発泡体特性(例えば、望ましい発泡体密度よりも高い)をもたらす。
【0010】
熱可塑性発泡体(例えば、ポリスチレン発泡体)を膨張させるための発泡剤は、発泡体の膨張及び冷却段階中に、セルを形成し、効果的な発泡体密度を目標値まで低下させるのに適切な量の発泡剤が利用できるように、発泡体形成条件下で溶融した熱可塑性ポリマー(例えば、ポリスチレン樹脂)に十分に可溶性でなければならない。その溶解度を超えて存在する膨張剤は、発泡体の欠陥につながる可能性がある。
【0011】
本明細書に記載するように、予想外にも、HFO-1336mzz-Zとシクロペンタンとのブレンドは、同じ条件でのニートHFO-1336mzz-Zの溶解度を大幅に超える軟化ポリスチレン中での溶解度を示すことができることが見出された(例えば、図1参照)。例えば、179℃及び1374psiaでのメルトフローインデックス(MFI)が5.0g/10分である軟化ポリスチレンホモポリマー中の、ニートHFO-1336mzz-Zの溶解度は、ポリスチレン100g当たり5.7g(又は5.7phr、すなわち質量で樹脂100部当たり5.7部の溶質)と測定される。対照的に、20重量%のシクロペンタンを含有する例示的なHFO-1336mzz-Z/シクロペンタンブレンドの溶解度は、同じ温度及び圧力下で、同じポリスチレン中でポリスチレン100g当たり32.24gの溶解度を有する(すなわち、ニートHFO-1336mzz-Zの溶解度よりも465.6%大きい)。
【0012】
予想外にも、HFO-1336mzz-Zとシクロペンタン及びHFC-152aとの三元ブレンドは、同様の条件でのHFO-1336mzz-ZとHFC-152aとの二元ブレンド(50重量%/50重量%ブレンド)の溶解度を大幅に上回る、軟化ポリスチレン中の溶解度を示し得ることもわかった(例えば、図2参照)。例えば、179℃及び2980psiaでのメルトフローインデックス(MFI)が5.0g/10分である軟化ポリスチレンホモポリマー中の、50重量%のHFC-152aを含有するHFO-1336mzz-Z/HFC-152aブレンドの溶解度は、ポリスチレン100g当たり11.8g(又は11.8phr、すなわち質量で樹脂100部当たり5.7部の溶質)と測定される。対照的に、20重量%のシクロペンタン及び40重量%のHFC-152aを含有する例示的なHFO-1336mzz-Z/シクロペンタン/HFC-152aブレンドの溶解度は、同じ温度及びほぼ同じ圧力(2968psia)の下で、同じポリスチレン中で、ポリスチレン100g当たり17.83gの溶解度を有する(すなわち、50重量%/50重量%のHFO-1336mzz-Z/HFC-152aブレンドの溶解度よりも51.1%大きい)。
【0013】
したがって、HFO-1336mzz-Zとシクロペンタンとの二元ブレンド、並びにHFO-1336mzz-Z、シクロペンタン、及びHFC-152aの三元ブレンドは、各々任意で、本明細書で提供される少なくとも1つの追加の化合物と組み合わせて(例えば、HFO、HCFO、HFC、HFE、HCFC、CFC、CO、N、オレフィン、ヒドロクロロオレフィン、塩素化炭化水素、有機酸、アルコール、炭化水素、エーテル、アルデヒド、ケトン、水、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸、及びトランス-1,2-ジクロロエチレン(DCE)からなる群から選択される追加の化合物)は、押出ポリスチレン発泡体を含む熱可塑性発泡体の膨張のための低又は中程度のGWPを有する発泡剤として有用であり得る。
【0014】
定義及び略語
本明細書で使用される際、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はこれらの他の任意の変化形は、非排他的な包含を網羅することを意図する。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、これらの要素に必ずしも限定されるものではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に対して明示的に記載されていない、又はこれらに固有のものではない、他の要素も含む場合がある。更に、明示的にこれに反する記載がない限り、「又は」は、包括的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下、すなわち、Aが真であり(又は存在し)かつBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)かつBが真である(又は存在する)、並びにA及びBの両方が真である(又は存在する)のいずれか1つにより満たされる。
【0015】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書において述べる複数の要素及び構成要素を述べるために採用される。これは、単に便宜上なされるものであり、本発明の範囲の一般的な意味を与えるためのものである。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むものと解釈されるべきであり、単数形は、別の意味を有することが明白でない限り、複数形も含む。
【0016】
本明細書で使用される際、「約」という用語は、実験誤差による変動(例えば、示された値のプラスマイナス約10%)を考慮することを意味する。本明細書で報告される全ての測定値は、特に明記しない限り、「約」という用語が明示的に使用されているか否かに関わらず、「約」という用語によって修飾されているものと理解される。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「からなる」は、指定されていない、いかなる要素、工程、又は成分も除外する。特許請求の範囲においては、材料に通常付随する不純物を除き、そのような語句は、列挙された材料以外の材料を含むことに対して特許請求の範囲を限ることになる。語句「からなる」がプリアンブルの直後ではなく請求項の本文の条項内に現れている場合、その条項に記載されている要素のみを限定するものであり、その他の要素が特許請求の範囲全体から除外されるわけではない。
【0018】
本明細書で使用される際、「から本質的になる」は、これらの追加的に含まれる材料、工程、特徴、成分、又は要素が、特許請求される発明の基本的及び新規の特徴(複数可)、特に本発明のプロセスのいずれかの所望の結果を達成するための作用機序に実質的に影響を及ぼさないことを条件に、文字どおり開示されているものに加えて、材料、工程、特徴、成分、又は要素を含む、組成物、方法を定義するために使用される。「から本質的になる(consists essentially of)」又は「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、「含む」と「からなる」との間の中間の立場をとる。
【0019】
量、濃度、又は他の値若しくはパラメータが、範囲、又は上限値及び/若しくは下限値のリストのいずれかとして示されている場合、範囲が別途開示されているかどうかにかかわらず、任意の範囲上限又はその値と任意の範囲下限又はその値の任意の対から形成される全ての範囲を具体的に開示していると理解されたい。本明細書に数値範囲が記述されている場合、特に指示しない限り、この範囲は、その端点を包含し、かつその範囲内の全ての整数及び分数を包含することが意図される。
【0020】
地球温暖化係数(global warming potential、GWP)は、1キログラムの二酸化炭素の排出と比較して、1キログラムの特定の温室効果ガスの大気排出に起因する相対的な地球温暖化への関与を推定するための指数である。GWPは、様々な対象期間について計算することができ、所与のガスの大気寿命の影響を示す。100年間を対象期間とするGWPが、通常は参照される値である。
【0021】
本明細書で使用される際、「オゾン層破壊係数(ODP)」という用語は、「The Scientific Assessment of Ozone Depletion,2002,A report of the World Meteorological Association’s Global Ozone Research and Monitoring Project」のセクション1.4.4、ページ1.28~1.31で定義されている(このセクションの最初の段落を参照)。オゾン層破壊係数(ODP)は、フルオロトリクロロメタン(CFC-11)に関して質量に対する質量を基準とした化合物から予想される成層圏オゾン層破壊の度合いを表す。
【0022】
以下の略語を本明細書で使用することができる。
CFC:クロロフルオロカーボン
GWP:地球温暖化係数
HCFC:ヒドロクロロフルオロカーボン
HCFO:ヒドロクロロフルオロオレフィン
HFC:ヒドロフルオロカーボン
HFE:ヒドロフルオロエーテル
HFO:ヒドロフルオロオレフィン
HFC-152a:1,1-ジフルオロエタン
HFO-1336mzz-Z又は1336mzz-Z:Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン
MFI:メルトフローインデックス
ODP:オゾン層破壊係数
PS:ポリスチレン
重量%:重量パーセント又は重量百分率
【0023】
本発明のプロセス及び発泡体
本出願は、熱可塑性ポリマー発泡体を調製するためのプロセスを提供する。
【0024】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるプロセスは、
(a)熱可塑性ポリマー及び発泡剤を含む発泡性組成物を提供する工程であって、発泡剤は、約95重量%~約1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約1重量%~約95重量%のシクロペンタンを含む、工程と、
(b)発泡性組成物を膨張させて熱可塑性ポリマー発泡体を製造する工程と、
を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約1重量%~約90重量%のシクロペンタン、例えば、約1重量%~約70重量%、約1重量%~約50重量%、約1重量%~約30重量%、約1重量%~約10重量%、約10重量%~約90重量%、約10重量%~約70重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約30重量%、約30重量%~約90重量%、約30重量%~約70重量%、約30重量%~約50重量%、約50重量%~約90重量%、約50重量%~約70重量%、又は約70重量%~約90重量%のシクロペンタンを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約2重量%~約45重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約10重量%~約40重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約1重量%~約30重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約15重量%~約30重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約1重量%~約25重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約5重量%~約15重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約5重量%~約10重量%のシクロペンタンを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、最大で約45重量%のシクロペンタン、例えば、最大で約40重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、5重量%、又は1重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、最大で約20重量%のシクロペンタンを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約90重量%~約5重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、例えば、約90重量%~約10重量%、約90重量%~約30重量%、約90重量%~約50重量%、約90重量%~約70重量%、約70重量%~約5重量%、約70重量%~約10重量%、約70重量%~約30重量%、約70重量%~約50重量%、約50重量%~約5重量%、約50重量%~約10重量%、約50重量%~約30重量%、約30重量%~約5重量%、約30重量%~約10重量%、又は約10重量%~約5重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約75重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約60重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約55重量%~約35重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約50重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約40重量%~約15重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約30重量%~約20重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、約30重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、最大で約95重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、例えば、最大で約90重量%、80重量%、約70重量%、60重量%、50重量%、40重量%、30重量%、20重量%、又は10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、最大で約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、最大で約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び最大で約20重量%のシクロペンタンを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンから実質的になる。いくつかの実施形態では、発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンからなる。
【0033】
いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度よりも大きい。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度と比較して、約10%超、約25%超、約50%超、約100%超、約100%超、約200%超、約300%超、又は約400%超だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度と比較して、約400%~約500%だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度と比較して、約450%~約475%だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度と比較して、約460%~約470%だけ向上する。
【0034】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される発泡剤は、HFC-152aを更に含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約5重量%~約75重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、例えば、約5重量%~約60重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約75重量%、約10重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約20重量%、約20重量%~約75重量%、約20重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約20重量%~約40重量%、約40重量%~約75重量%、約40重量%~約60重量%、約40重量%~約50重量%、約50重量%~約75重量%、約50重量%~約60重量%、又は約60重量%~約75重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約75重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約10重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約30重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約55重量%~約35重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約30重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約15重量~約45重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約35重量~約45重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約20重量%~約30重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約40%重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約1重量%~約45重量%のシクロペンタン、例えば、約5重量%~約95重量%のシクロペンタン、例えば、約5重量%~約80重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約95重量%、約10重量%~約80重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約25重量%、約25重量%~約95重量%、約25重量%~約80重量%、約25重量%~約50重量%、約50重量%~約95重量%、約50重量%~約80重量%、又は約80重量%~約95重量%のシクロペンタンを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約1重量%~約50重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約2重量~約45重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約10重量%~約40重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約15重量%~約30重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約1重量%~約25%重量のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約10重量%~約25重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約15重量~約25重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約5重量%~約10%重量%のシクロペンタンを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約20重量%のシクロペンタンを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約5重量%~約95重量%のHFC-152a、例えば、約5重量%~約80重量%、約5重量%~約50重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約95重量%、約10重量%~約80重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約25重量%、約25重量%~約95重量%、約25重量%~約80重量%、約25重量%~約50重量%、約50重量%~約95重量%、約50重量%~約80重量%、又は約80重量%~約95重量%のHFC-152aを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約5重量%~約90重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約75重量%~約85重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約50重量%~約70重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約10重量%~約55重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約20重量%~約80重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約30重量%~約50重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約1重量%~約20重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約10%~約50重量%のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約35%~約45%の重量のHFC-152aを含む。いくつかの実施形態では、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤は、約40重量%のHFC-152aを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中の、シクロペンタンを含まない、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度よりも大きい。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中の、シクロペンタンを含まない、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aから本質的になる発泡剤の溶解度よりも大きい。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中の、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aからなる発泡剤の溶解度よりも大きい。
【0042】
いくつかの実施形態では、ポリマー中の、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中の、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度と比較して、約10%超、約20%超、約30%超、約40%超又は約50%超だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度と比較して、約10%~約60%だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度と比較して、約40%~約60%だけ向上する。いくつかの実施形態では、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びHFC-152aを含む発泡剤の溶解度と比較して、約45%~約55%だけ向上する。
【0043】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aから実質的になる。いくつかの実施形態では、発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aからなる。
【0044】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約10重量%~約75重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約2重量%~約45重量%のシクロペンタン、及び
約90重量%~約5重量%のHFC-152aを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約10重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約5重量%~約10重量%のシクロペンタン、及び
約75重量%~約85重量%のHFC-152aを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約10重量%~約30重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約15重量%~約30重量%のシクロペンタン、及び
約50重量%~約70重量%のHFC-152aを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約35重量%~約55重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約10重量%~約40重量%のシクロペンタン、及び
約50重量%~約70重量%のHFC-152aを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約50重量%~約75重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約10重量%~約40重量%のシクロペンタン、及び
約10重量%~約55重量%のHFC-152aを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約30重量%~約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約10重量%~約30重量%のシクロペンタン、及び
約30重量%~約50重量%のHFC-152aを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約35重量%~約45重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約15重量%~約25重量%のシクロペンタン、及び
約35重量%~約45重量%のHFC-152aを含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約20%重量のシクロペンタン、及び
約40重量%のHFC-152aを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約10重量%~約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約50重量%~約10重量%のシクロペンタン、及び
約50重量%~約85重量%のHFC-152aを含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約10重量%~約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約6重量%~約9重量%のシクロペンタン、及び
約54重量%~約81重量%のHFC-152aを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約25重量%~約35重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約1重量%~約10重量%のシクロペンタン、及び
約60重量%~約70重量%のHFC-152aを含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約25重量%~約30重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約5重量%~約10重量%のシクロペンタン、及び
約60重量%~約65重量%のHFC-152aを含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約28重量%~約30重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約6重量%~約8重量%のシクロペンタン、及び
約63重量%~約65重量%のHFC-152aを含む。
【0057】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約29重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、
約7重量%のシクロペンタン、及び
約64重量%のHFC-152aを含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、
約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約20重量%のシクロペンタン、又は
約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約15重量%のシクロペンタン、及び約5重量%のHFC-152a、又は
約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約10重量%のシクロペンタン、及び約10重量%のHFC-152a、又は
約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約5重量%のシクロペンタン、及び約15重量%のHFC-152a、又は
約70重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約30重量%のシクロペンタン、又は
約70重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約20重量%のシクロペンタン、及び約10重量%のHFC-152a、又は
約70重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約10重量%のシクロペンタン、及び約20重量%のHFC-152a、又は
約70重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約5重量%のシクロペンタン、及び約25重量%のHFC-152a、又は
約60重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約40重量%のシクロペンタン、又は
約60重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約30重量%のシクロペンタン、及び約10重量%のHFC-152a、又は
約60重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約20重量%のシクロペンタン、及び約20重量%のHFC-152a、又は
約60重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約10重量%のシクロペンタン、及び約30重量%のHFC-152a、又は
約60重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約5重量%のシクロペンタン、及び約35重量%のHFC-152a、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約50重量%のシクロペンタン、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約40重量%のシクロペンタン、及び約10重量%のHFC-152a、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約30重量%のシクロペンタン、及び約20重量%のHFC-152a、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約20重量%のシクロペンタン、及び約30重量%のHFC-152a、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約10重量%のシクロペンタン、及び約40重量%のHFC-152a、又は
約50重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約5重量%のシクロペンタン、及び約45重量%のHFC-152a。
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約55重量%のシクロペンタン、及び約5重量%のHFC-152a、
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約50重量%のシクロペンタン、及び約10重量%のHFC-152a、又は
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約40重量%のシクロペンタン、及び約20重量%のHFC-152a、又は
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約30重量%のシクロペンタン、及び約30重量%のHFC-152a、又は
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約20重量%のシクロペンタン、及び約40重量%のHFC-152a、又は
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約10重量%のシクロペンタン、及び約50重量%のHFC-152a、又は
約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約5重量%のシクロペンタン、及び約55重量%のHFC-152aを含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約20重量%のシクロペンタンを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、約40重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、約20重量%のシクロペンタン、及び約40重量%のHFC-152aを含む。
【0061】
理論に縛られることはないが、より低いHFO-1336mzz-Z含有量を有する発泡剤ブレンドは、耐熱性などの発泡体品質を維持しつつ、既存のXPS発泡剤の低コスト、低GWPの代替として機能すると考えられ、一方、より高いHFO-1336mzz-Z含有量を含有する組成物は、他の発泡体品質属性を維持しつつ、より高い発泡体耐熱性を可能にする低GWPのXPS発泡剤として機能すると考えられる。
【0062】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、1つ以上の添加剤の存在下でポリマー及び発泡剤を加熱する工程を更に含む。例示的な添加剤としては、所望の効果が得られる量の、造核剤、気泡安定剤、界面活性剤、防腐剤 着色剤、酸化防止剤、補強剤、充填剤、帯電防止剤、IR減衰剤、押出助剤、可塑剤、及び粘度調整剤、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される発泡剤は、添加剤を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、発泡剤は、1つ以上の添加剤(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの添加剤)を含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、造核剤の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、造核剤は、タルク、グラファイト、及びケイ酸マグネシウムから選択される。
【0065】
いくつかの実施形態では、発泡性組成物は、難燃剤を更に含む。いくつかの実施形態では、難燃剤は、ポリマー難燃剤又はハロゲン化難燃剤を含む。いくつかの実施形態では、難燃剤は、臭素化難燃剤又は塩素化難燃剤である。いくつかの実施形態では、難燃剤は、PolyFRである。
【0066】
いくつかの実施形態では、発泡性組成物は、赤外線減衰剤を更に含む。
【0067】
本明細書で使用するとき、用語「溶融組成物」は、発泡性組成物を指す。溶融組成物中の発泡剤の量は、発泡剤以外の添加剤の量、及び発泡生成物において望まれる密度に依存する。いくつかの実施形態では、発泡性組成物中の発泡剤の量は、約5重量%~約20重量%である。いくつかの実施形態では、発泡性組成物中の発泡剤の量は、発泡性組成物の重量に基づいて約5重量%~約15重量%である。発泡性組成物中の発泡剤の重量%は、発泡体の所望の密度、及び発泡剤中の成分の比率に基づいて調整することができることが理解される。
【0068】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、ポリマー100質量部当たり約5部~約25部、例えば、ポリマー100質量部当たり約5部~約20部、約5部~約15部、約5部~約10部、約10部~約25部、約10部~約20部、約10部~約15部、約15部~約25部、約15部~約20部、又は約20部~約25部である。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ポリマー100質量部当たり約7部~約18部である。
【0069】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される熱可塑性ポリマーは、アルケニル芳香族ポリマーである。本明細書で使用するとき、用語「アルケニル芳香族ポリマー」は、アルケニル-芳香族モノマー単位から形成されるポリマーを指す。いくつかの実施形態では、アルケニル-芳香族モノマー単位は、C2~6アルケニル-C6~10アリールモノマー単位である。いくつかの実施形態では、アルケニル-芳香族モノマー単位は、C2~6アルケニル-フェニルモノマー単位であり、当該フェニルは、所望により置換されている。いくつかの実施形態では、アルケニル芳香族ポリマーはポリスチレンである。
【0070】
ポリスチレンはスチレンホモポリマーであってもよく、又はスチレン以外の共重合モノマーを含有していてもよい(すなわち、ポリスチレンコポリマー)。いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、ポリスチレンと追加の熱可塑性ポリマーとのブレンドを含む。いくつかの実施形態では、追加の熱可塑性ポリマーは、スチレンとスチレン以外のモノマー(例えば、アクリロニトリル)とのコポリマーである。
【0071】
いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレン、スチレンアクリロニトリルコポリマー、及びそれらのブレンドから選択される。いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、ポリスチレン、ポリエチレン、及びポリプロピレンから選択される。いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマーである。いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、ポリスチレンである。
【0072】
発泡される熱可塑性ポリマーがポリスチレンであっても、ポリスチレンと他の熱可塑性ポリマーとのブレンドであっても、いくつかの実施形態では、スチレンが、発泡される熱可塑性ポリマーにおける主な重合モノマー(単位)である。いくつかの実施形態では、スチレンの重合単位は、熱可塑性ポリマーの重合モノマー単位の少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、又は少なくとも100モル%を構成する。
【0073】
熱可塑性ポリマーがスチレンコポリマーを含有する場合、スチレンと共重合する追加のモノマーの量は、当該コポリマーの総モル数(すなわち、100%)に基づいて、当該コポリマーのスチレン含有量が当該コポリマーの少なくとも60モル%、当該コポリマーの少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、又は少なくとも90モル%になるような量である。これらの比は、スチレンコポリマーが熱可塑性ポリマー中の唯一のスチレン含有ポリマーであろうと、又は他の熱可塑性ポリマーとのブレンド、例えばスチレンホモポリマー又は他のスチレンコポリマーであろうと、当てはまることが理解される。
【0074】
いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、スチレンホモポリマー(すなわち、すなわちポリスチレンホモポリマー)を含む。熱可塑性ポリマーが上記のようなポリスチレンと他の熱可塑性ポリマーとのブレンドであるとき、このブレンドのポリスチレン成分は、いくつかの実施形態では、ポリスチレンと他の熱可塑性ポリマーとの合計重量の少なくとも80重量%を構成するスチレンホモポリマーである。
【0075】
発泡しているポリスチレンを含む熱可塑性ポリマーの分子量は、発泡体の用途の要件に必要な強度を提供するのに十分に高い。強度の要件が、発泡生成物の最低密度を決定する。また、ポリスチレンを含む熱可塑性ポリマーの高い分子量は、発泡生成物の強度にも寄与する。分子量の指標は、規定の荷重下で規定のオリフィスを通って溶融ポリマーが流れる速度である。流速が遅いほど、分子量が高い。メルトフローレートの測定値は、ASTM D 1238に従って200℃で、また溶融ポリマーに対して5kgの荷重を使用して求められる。規定された時間でオリフィスを通って流動する溶融ポリマーの重量は、メルトフローレートをg/10分で報告することを可能にする。いくつかの実施形態では、ポリスチレンを含む熱可塑性ポリマーのメルトフローレートは、20g/10分以下、15g/10分以下、又は10g/10分以下である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される全てのメルトフローレートの最小メルトフローレートは、少なくとも1g/10分であり、それにより、本明細書に開示されるメルトフローレート範囲は、1~25、1~20、1~15、及び1~10g/10分を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、メルトフローレートは、溶融ポリマー上で5kgの荷重を使用して、200℃でASTM D 1238の手順に従って測定したとき、約25g/10分以下である。
【0076】
ポリスチレンを含む熱可塑性ポリマーへの言及は、ポリスチレン自体にも適用される。したがって、例えば、前述の段落におけるポリスチレンを含む熱可塑性ポリマーについての開示を、本開示のポリスチレンに置き換えることができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、熱可塑性ポリマーを押し出して、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及び任意でHFC-152aを含む熱可塑性ポリマー発泡体を形成する工程を更に含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、押し出しは、約100℃~約150℃、例えば、約100℃~約140℃、約100℃~約130℃、約100℃~約120℃、約100℃~約110℃、約110℃~約150℃、約110℃~約140℃、約110℃~約130℃,約110℃~約120℃、約120℃~約150℃、約120℃~約140℃、約120℃~約130℃、約130℃~約150℃、約130℃~約140℃、又は約140℃~約150℃のダイ温度で行われる。いくつかの実施形態では、押し出しは、約110℃~約140℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、押し出しは、約120℃~約130℃の温度で行われる。
【0079】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、1)発泡性組成物を所望の形態に形成し、2)発泡性組成物を押し出して、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及び、任意でHFC-152aを含む熱可塑性ポリマー発泡体を形成するために、押出機内で行われる。
【0080】
本発明のプロセスが押出機内で行われるとき、熱可塑性ポリマーは、押出機への供給原料を形成する。いくつかの実施形態では、発泡剤及び共発泡剤は、押出機の供給端部と押出端部との中間の位置で押出機内に供給され、典型的には、押出スクリューが供給原料を押出機の長さに沿って前進させるときに作製される発泡性組成物に供給される。追加の添加剤は、便利なときに、添加剤の状態によって決定され得るように添加されてよい。例えば、固体添加剤は、押出機の供給端部に、場合によっては粒子状形態のポリマー供給原料との混合物として押出機に便利に添加することができる。押出機内で得られた発泡性組成物をダイに通して押し出し、それによって、発泡性組成物を所望の形状(例えば、シート、板、ロッド、又はチューブ)の発泡生成物に膨張させ、その後冷却する。
【0081】
「溶融混合領域」は、組成物が溶融して溶融組成物を形成する、押出機内の領域である。この溶融は、熱の投入及び溶融物を形成する混合プロセスにおいて発生する熱によって生じる。いくつかの実施形態では、溶融混合領域の温度は、少なくとも185℃、少なくとも190℃、少なくとも200℃、又は少なくとも210℃である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される全ての溶融混合温度についての最高温度は、250℃である。本明細書に開示される溶融混合温度は、混合時の混合ゾーンにおける溶融物の温度である。いくつかの実施形態では、溶融混合が行われる圧力は、少なくとも1750psi、少なくとも2000psi、少なくとも2500、少なくとも3000psi(207バール)、少なくとも3500psi(241バール)、又は少なくとも4000psi(276バール)である。いくつかの実施形態では、溶融混合が行われる開示された全ての最低圧力についての最高値は、5000psi(345バール)以下である。本明細書に開示される圧力は、ゲージ圧である。
【0082】
溶融組成物が押し出される押出機内の領域では、溶融組成物は、押し出しが行われる温度が、いくつかの実施形態では、少なくとも105℃、少なくとも110℃、又は少なくとも125℃となるように冷却される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される全ての最低押出温度についての最高値は、140℃以下である。本明細書に開示される押出温度は、押出時の溶融物の温度である。
【0083】
いくつかの実施形態では、押し出しは、少なくとも750psi、少なくとも1000psi、少なくとも1250psi、1500psi(103バール)、又は少なくとも1600psi(110バール)の圧力で行われる。本明細書に開示される最低押出圧力についての最高値は、いくつかの実施形態では、2000psi(138バール)以下である。押出圧力は、押出ダイ内部の圧力である。
【0084】
いくつかの実施形態では、プロセスは、約100psi~約5000psi、例えば、約100psi~約4000psi、約100psi~約3000psi、約100psi~約2000psi、約100psi~約1000psi、約750psi~約1250psi、約1000psi~約5000psi、約1000psi~約4000psi、約1000psi~約3000psi、約1000psi~約2000psi、約2000psi~約5000psi、約2000psi~約4000psi、約2000psi~約3000psi、約3000psi~約5000psi、約3000psi~約4000psi、又は約4000psi~約5000psiの発泡直前の圧力で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、約500psi~約4000psiの発泡直前の圧力で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、約800psi~約3000psiの発泡直前の圧力で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、約1000psi~約2500psiの発泡直前の圧力で行われるる。
【0085】
上記のメルトフローレート、温度、及び圧力についての複数の範囲の開示は、所望の特定の発泡構造を得るために、本発明の実施において任意の組み合わせで使用することができる。例えば、泡密度の低い発泡生成物を得るためには3000~5000psi(207~345バール)の溶融混合圧力が使用され、この圧力範囲を溶融混合及び押出の温度範囲のいずれかと共に使用して、本明細書に開示されるスムーススキンの独立気泡の発泡体生成物密度のいずれかを形成することができる。溶融混合のための3000~5000psi(207~345バール)の圧力範囲と共に、1500~2000psi(103~138バール)の溶融押出圧力範囲についても同じことが当てはまる。いくつかの実施形態で」は、溶融混合(207~345バール)及び押し出し(103~138バール)のための2つの圧力範囲が共に使用される。発泡されるポリマーのメルトフローレート(例えば、少なくとも1、及び25、20、15、又は10g/10分以下)を、所望の発泡生成物の結果に応じて、圧力及び温度の任意の組み合わせで使用することができる。
【0086】
本発明のプロセスが押出機で行われるとき、押し出しが行われる温度が、いくつかの実施形態では、少なくとも125℃又は少なくとも130℃になるように、熱可塑性ポリマー(すなわち、発泡性組成物)を冷却する。いくつかの実施形態では、押し出しが行われる温度は、本発明のプロセスの第1の温度よりも低い温度である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される全ての最低押出温度についての最高値は、約150℃以下である。いくつかの実施形態では、押し出しは、約100℃~約150℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、押し出しは、約110℃~約140℃の温度で行われる。
【0087】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される押出温度は、押出時のポリマー溶融物の温度である。
【0088】
本発明のプロセスが押出機で行われるとき、押し出しは、いくつかの実施形態では、少なくとも750psi、又は少なくとも1000psi、又は少なくとも1250psi、又は少なくとも1500psi(103バール)、又は少なくとも1600psi(110バール)の圧力で行われる。本明細書に開示される最低押出圧力についての最高値は、いくつかの実施形態では、2000psi(138バール)以下である。いくつかの実施形態では、押し出しは、約1500psi~約2000psiの圧力で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される押出圧力は、押出ダイ内部の圧力である。
【0089】
いくつかの実施形態では、押し出しは、約100psi~約5000psi、例えば、約100psi~約4000psi、約100psi~約2000psi、約100psi~約1000psi、約750psi~約1250psi、約1000psi~約5000psi、約1000psi~約4000psi、約1000psi~約2000psi、約2000psi~約5000psi、約2000psi~約4000psi、又は約4000psi~約5000psiの圧力で行われる。
【0090】
いくつかの実施形態では、押し出しは、約500psi~約4000psiの圧力で行われる。
【0091】
いくつかの実施形態では、押し出しは、約750psia~約3000psiaの圧力で行われる。
【0092】
いくつかの実施形態では、押し出しは、約900psia~約2750psiaの圧力で行われる。
【0093】
いくつかの実施形態では、本出願は、本明細書に記載されるプロセスのうちの1つ以上に従って調製された発泡体生成物(例えば、熱可塑性ポリマー発泡体)を提供する。
【0094】
いくつかの実施形態では、発泡体は、
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)本明細書に提供される発泡剤(すなわち、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及び任意にHFC-152aを含む発泡剤)と、
を含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、発泡体は、
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)本明細書で提供されるZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンを含む発泡剤と、
を含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、発泡体は、
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)本明細書で提供されるZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aを含む発泡剤と、
を含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される発泡体は、本明細書に記載される1つ以上の添加剤を更に含む。
【0098】
所望の特定の発泡構造を得るために、本明細書に記載の発泡剤ブレンド、添加剤、メルトフローレート、温度、圧力、及び他のプロセスパラメータを本発明の実施において任意の組み合わせで使用してよいことが理解される。
【0099】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される熱可塑性ポリマー発泡体は、以下の特性のうちの1つ以上を含む:
・独立気泡-少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の独立気泡。独立気泡含有量は、ASTM法D6226-05に従って測定することができる。
・平均気泡サイズ:約0.005mm~約5mm(すなわち、5μm~約5000μm)、例えば、約0.01mm~約5mm、約0.05mm~約5mm、約0.05mm~約0.5mm。いくつかの実施形態では、平均気泡サイズは、約0.01mm~約1mmである。いくつかの実施形態では、平均気泡サイズは約0.02mm~約0.5mmである。いくつかの実施形態では、平均気泡サイズは、約0.1mm~約0.3mmである。
・密度:約60kg/m以下、約45kg/m以下、約40kg/m以下、約35kg/m以下、又は約23kg/m以下。密度は、ISO法845 85に従って測定することができる。
・スムーススキン。
・ブローホールを実質的に含まない。
【実施例
【0100】
本発明を、具体的な実施例によって、より詳細に説明する。以下の実施例は、例示目的のために提供され、いかなる意味でも、本発明を限定することを意図するものではない。
【0101】
実施例1.軟化ポリスチレンホモポリマー中のHFO-1336mzz-Z/シクロペンタンブレンドの溶解度
この実施例は、軟化ポリスチレン中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(すなわち、HFO-1336mzz-Z)/シクロペンタンブレンドの溶解度が、軟化ポリスチレン中のニートHFO-1336mzz-Zの溶解度と比較して向上していることを示す。
【0102】
HFO-1336mzz-Z及び軟化ポリスチレン中に20重量%のシクロペンタンを含有するHFO-1336mzz-Z/シクロペンタンブレンドの溶解度を、以下の手順によって求めた。約78gのポリスチレンを125ccのステンレス鋼Parr(著作権)反応器に充填した。反応器を計量し、入口/出口配管に取り付け、油浴に浸し、排気した。HIP圧力発生器(High Pressure Equipment Company製)を使用して、予想される溶解度を超える一定量の発泡剤を排気された反応器へ充填した。油浴を加熱し、179℃の温度で30分間維持してから、最終圧力を記録した。Parr(著作権)反応器を油浴から取り出し、室温まで冷却した。過剰な(ポリスチレン中に溶解していない)発泡剤を排出又は放出した後、反応器(内部に再固化したポリスチレンを含む)を計量した。重量増加は、以下の式に従って溶解度として記録した。
式1.
溶解度(重量%)=(樹脂重量増加÷78)×100。
【0103】
予想外にも、HFO-1336mzz-Zとシクロペンタンとのブレンドは、同じ条件でのニートHFO-1336mzz-Zの溶解度を有意に超える軟化ポリスチレン中の溶解度を示すことがわかった(図1)。例えば、179℃及び1,374psiaで5.0g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する軟化ポリスチレンホモポリマー中のニートHFO-1336mzz-Zの溶解度は、5.7g/100gのポリスチレン(5.7phr)と推定された。対照的に、シクロペンタンを20重量%含有するHFO-1336mzz-Z/シクロペンタンブレンドの溶解度は、同じ温度及び圧力で、同じポリスチレン中で32.24g/100gのポリスチレンの溶解度、すなわちニートHFO-1336mzz-Zの溶解度よりも465.6%高い溶解度を示した。
【0104】
実施例2.軟化ポリスチレンホモポリマー中のHFO-1336mzz-Z/HFC-152a/シクロペンタンブレンドの溶解度
この実施例は、軟化ポリスチレン中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン/HFC-152a/シクロペンタンブレンドの溶解度が、軟化ポリスチレン中のHFO-1336mzz-Z/HFC-152aブレンドの溶解度と比較して向上していることを示す。
【0105】
HFO-1336mzz-Z/HFC-152a(50重量%/50重量%)ブレンド、並びにHFO-1336mzz-Zを40wt%、HFC-152aを40重量%、及びシクロペンタンを20wt%含有するHFO-1336mzz-Z/HFC-152a/シクロペンタンブレンドの、軟化したポリスチレン中の溶解度を、実施例1に記載した手順に従って求めた。
【0106】
予想外にも、HFO-1336mzz-ZとHFC-152a及びシクロペンタンとのブレンドは、同様の条件でのHFO-1336mzz-ZとHFC-152aとの二元ブレンドの溶解度を有意に超える軟化ポリスチレン中の溶解度を示すことがわかった(図2)。例えば、179℃及び2980psiaで5.0g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する軟化ポリスチレンホモポリマー中のHFO-1336mzz-Z/HFC-152aの二元ブレンド(50重量%/50重量%)の溶解度は、11.8 g/100gのポリスチレン(11.8phr)と推定された。対照的に、40重量%のHFO-1336mzz-Z、40重量%のHFC-152a、及び20重量%のシクロペンタンを含有する、HFO-1336mzz-Z/HFC-152a/シクロペンタンブレンドの溶解度は、同じ温度及び同様の圧力(2968psia)で、同じポリスチレン中で17.83g/100gのポリスチレンの溶解度、すなわち二元HFO-1336mzz-Z/HFC-152aブレンドの溶解度よりも51.1%高い溶解度を示した。
【0107】
実施例3.発泡剤としてHFO-1336mzz-Z/HFC-152a/シクロペンタンブレンドを使用したポリスチレン発泡体押し出し
この実施例は、HFO-1336mzz-Z及びHFC-152aを含有する発泡剤ブレンドへのシクロペンタンの添加から得られるXPS発泡密度の低下を示す。ポリスチレンは、4g/10分のメルトフローレートを有するスチレンホモポリマー(Total Petrochemicals、PS 535B)であった。造核剤(タルク)は、押出機内で形成された溶融組成物中にポリスチレン及び発泡剤と共に存在した。
【0108】
9個の、個別に制御され、電気的に加熱されたゾーンを備える50mmの二軸実験室用押出機を使用した。押出機の最初の4つのゾーンを使用して、ポリマーを加熱及び軟化させた。発泡剤注入位置から押出機の端部までの残りのバレルセクションは、選択された、より低い温度に設定した。3mmの開口部を有するロッドダイを、発泡ロッド試料の押し出しに使用した。結果を表1にまとめる。
【0109】
【表1】
ポリスチレン樹脂100部当たりの部数(質量)
【0110】
表1の結果は、10.7重量%のシクロペンタンを含有するZ-HFO-1336mzz/HFC-152a/シクロペンタンブレンドを発泡剤として使用すると、Z-HFO-1336mzz/HFC-152a/シクロペンタンブレンドのZ-HFO-1336mzzとHFC-152aとの質量比(約0.74)と同様の質量比(約0.72)でZ-HFO-1336mzz及びHFC-152aを含有する発泡ブレンドで得られる密度よりも約13.6%低い密度を有する押出ポリスチレン発泡体を形成できることを示す。
【0111】
他の実施形態
1.熱可塑性ポリマー発泡体を調製するためのプロセスであって、
(a)熱可塑性ポリマー及び発泡剤を含む発泡性組成物を提供する工程であって、発泡剤は、約95重量%~約1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び約1重量%~約95重量%のシクロペンタンを含む、工程と、
(b)発泡性組成物を膨張させて熱可塑性ポリマー発泡体を製造する工程と、
を含む、プロセス。
2.ポリマー中の発泡剤の溶解度が、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度よりも大きい、実施形態1に記載のプロセス。
3.発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態1又は2に記載のプロセス。
4.発泡剤は、約50重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態1又は2に記載のプロセス。
5.発泡剤は、約2重量%~約45重量%のシクロペンタンを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のプロセス。
6.発泡剤は、約15重量%~約25重量%のシクロペンタンを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のプロセス。
7.発泡剤は、最大で約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び最大で約20重量%のシクロペンタンを含む、実施形態1又は2に記載のプロセス。
8.発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンから実質的になる、実施形態1~7のいずれか1つに記載のプロセス。
9.発泡剤は、HFC-152aを更に含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載のプロセス。
10.ポリマー中の発泡剤の溶解度は、ポリマー中のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン単独の溶解度よりも大きい、実施形態9に記載のプロセス。
11.発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態9又は10に記載のプロセス。
12.発泡剤は、約50重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態9又は10に記載のプロセス。
13.発泡剤は、約2重量%~約45重量%のシクロペンタンを含む、実施形態9~12のいずれか1つに記載のプロセス。
14.発泡剤は、約5重量%~約90重量%のHFC-152aを含む、実施形態9~13のいずれか1つに記載のプロセス。
15.発泡剤は、約75重量%~85重量%のHFC-152aを含む、実施形態9~13のいずれか1つに記載のプロセス。
16.発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aから実質的になる、実施形態9~15のいずれか1つに記載のプロセス。
17.熱可塑性ポリマーは、アルケニル芳香族ポリマーである、実施形態1~16のいずれか1つに記載のプロセス。
18.熱可塑性ポリマーは、ポリスチレン、ポリエチレンホモポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレン、及びスチレンアクリロニトリルコポリマー、並びにそれらのブレンドからなる群から選択される、実施形態1~16のいずれか1つに記載のプロセス。
19.熱可塑性ポリマーは、ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、スチレン-アクリロニトリルコポリマー、及びそれらのブレンドからなる群から選択される、実施形態1~16のいずれか1つに記載のプロセス。
20.プロセスは、約100psi~約5000psiの発泡直前の圧力で行われる、実施形態1~19のいずれか1つに記載のプロセス。
21.プロセスは、約1000psi~約2500psiの発泡直前の圧力で行われる、実施形態1~19のいずれか1つに記載のプロセス。
22.熱可塑性ポリマーを押し出して熱可塑性ポリマー発泡体を形成する工程を更に含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載のプロセス。
23.押し出しは、約100℃~約150℃のダイ温度で行われる、実施形態22に記載のプロセス。
24.押し出しは、約110℃~約140℃のダイ温度で行われる、実施形態22に記載のプロセス。
25.押し出しは、約120℃~約130℃のダイ温度で行われる、実施形態22に記載のプロセス。
26.ポリマー発泡体は、独立気泡ポリマー発泡体である、実施形態1~25のいずれか1つに記載のプロセス。
27.ポリマーは、少なくとも70%の独立気泡を含む、実施形態1~26のいずれか1つに記載のプロセス。
28.ポリマー発泡体は、スムーススキンポリマー発泡体である、実施形態1~27のいずれか1つに記載のプロセス。
29.ポリマー発泡体は、ブローホールを実質的に含まない、実施形態1~28のいずれか1つに記載のプロセス。
30.ポリマーは、ポリスチレンホモポリマーである、実施形態1~16~19~29のいずれか1つに記載のプロセス。
31.発泡性組成物は、造核剤を更に含む、実施形態1~30のいずれか1つに記載のプロセス。
32.造核剤は、タルク、グラファイト、及びケイ酸マグネシウムからなる群から選択される、実施形態31に記載のプロセス。
33.発泡性組成物は、難燃剤を更に含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載のプロセス。
34.難燃剤は、ポリマー難燃剤又はハロゲン化難燃剤を含む、実施形態33に記載のプロセス。
35.難燃剤は、臭素化難燃剤又は塩素化難燃剤である、実施形態33に記載のプロセス。
36.難燃剤は、PolyFRである、実施形態33に記載のプロセス。
37.発泡性組成物は、赤外線減衰剤を更に含む、実施形態1~36のいずれか1つに記載のプロセス。
38.発泡剤は、ポリマー100質量部当たり約5部~約25部である、実施形態1~37のいずれか1つに記載のプロセス。
39.発泡剤は、ポリマー100質量部当たり約7部~約18部である、実施形態1~37のいずれか1つに記載のプロセス。
40.本出願は、熱可塑性ポリマー発泡体を更に提供し、熱可塑性ポリマー発泡体は、
(a)ポリスチレンホモポリマー、ポリスチレンコポリマー、及びスチレン-アクリロニトリルコポリマー、又はそれらのブレンドからなる群から選択される熱可塑性ポリマーと、
(b)95重量%~1重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び1重量%~95重量%のシクロペンタンを含む発泡剤と、
を含む。
41.発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態40に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
42.発泡剤は、約50重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態40に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
43.発泡剤は、約25重量%~約15重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態40に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
44.発泡剤は、約2重量%~約45重量%のシクロペンタンを含む、実施形態40~43のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
45.発泡剤は、約15重量%~約25重量%のシクロペンタンを含む、実施形態40~43のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
46.発泡剤は、最大で約80重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び最大で約20重量%のシクロペンタンを含む、実施形態40に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
47.発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及びシクロペンタンから実質的になる、実施形態40~46のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
48.発泡剤は、HFC-152aを更に含む、実施形態40に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
49.発泡剤は、約75重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態48に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
50.発泡剤は、約50重量%~約10重量%のZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む、実施形態48に記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
51.発泡剤は、約2重量%~約45重量%のシクロペンタンを含む、実施形態48~50のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
52.発泡剤は、約5重量%~約90重量%のHFC-152aを含む、実施形態48~51のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
53.発泡剤は、約75重量%~85重量%のHFC-152aを含む、実施形態48~51のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
54.発泡剤は、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン、シクロペンタン、及びHFC-152aから実質的になる、実施形態48~53のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
55.ポリマーは、ISO法845-85による約64kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
56.ポリマーは、ISO法845-85による約48kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
57.発泡体は、ISO法845-85による約40kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
58.ポリマーは、ISO法845-85による約35kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
59.ポリマーは、ISO法845-85による約29kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
60.ポリマーは、ISO法845-85による約25kg/m未満の密度を有する、実施形態40~54のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
61.ポリマーは、約25g/10分未満のメルトフローレートを有する、実施形態40~60のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
62.独立気泡ポリマー発泡体である、実施形態40~61のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
63.スムーススキンポリマー発泡体である、実施形態40~62のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
64.ポリマー発泡体は、ブローホールを実質的に含まない、実施形態40~ら63のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
65.発泡体は、少なくとも70%の独立気泡を含む、実施形態40~64のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
66.発泡体の平均気泡サイズは、約1マイクロメートル~約5,000マイクロメートルである、実施形態40~65のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
67.発泡体の平均気泡サイズは、約10マイクロメートル~約5,000マイクロメートルである、実施形態40~66のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
68.発泡体の平均気泡サイズは、約100マイクロメートル~約300マイクロメートルである、実施形態40~66のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
69.発泡体は、ポリスチレン発泡体である、実施形態40~68のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
70.発泡体は、スチレン/アクリロニトリルコポリマー発泡体である、実施形態40~68のいずれか1つに記載の熱可塑性ポリマー発泡体。
【0112】
本発明をその詳細な説明と併せて説明してきたが、前述の説明は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を例示することを意図するものであり、限定するものではないことを理解すべきである。他の態様、利点、及び変更は、以下の特許請求の範囲内である。本発明が、本発明の任意の特定の態様及び/又は実施形態に関して本明細書に記載される特徴のいずれも、本明細書に記載される本発明の任意の他の態様及び/又は実施形態の他の特徴のいずれかのうちの1つ以上と組み合わせることができ、組み合わせの適合性を確実にするために適宜変更することができることが、本発明に関連する当業者により理解されるべきである。そのような組み合わせは、本開示により企図される本発明の一部であるとみなされる。
図1
図2