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特許7568652アレイ基板、表示パネル及びアレイ基板の駆動方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】アレイ基板、表示パネル及びアレイ基板の駆動方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20241008BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20241008BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20241008BHJP
   G09G 3/3266 20160101ALI20241008BHJP
   H10K 50/115 20230101ALI20241008BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20241008BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20241008BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/20 621M
G09G3/20 622Z
G09G3/20 624B
G09G3/20 642A
G09G3/20 680G
G09G3/3266
H10K50/115
H10K59/12
H10K77/10
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021569201
(86)(22)【出願日】2020-05-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2020092573
(87)【国際公開番号】W WO2021237505
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ シュアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン チェンユ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ジョンリュウ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ウェンボ
(72)【発明者】
【氏名】シュ ジュオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ル ホンティン
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104575384(CN,A)
【文献】特開2010-060648(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110675824(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0240400(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0221423(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0137818(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109599062(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110660360(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110767665(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109637453(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0189391(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
G09G3/00-5/42
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板であって、
各対が第1ゲート線及び第2ゲート線を備える複数対のゲート線と、
複数本のデータ線と、
複数行及び複数列に配列された複数の画素ユニットを備える画素アレイと、
を備え、
前記複数の画素ユニットのそれぞれは、走査信号端子と、データ信号端子と、リセット信号端子とを備え、複数行の画素ユニットが前記複数対のゲート線に1対1で対応し、各列の画素ユニットが前記複数本のデータ線のうちの1本のデータ線に対応し、
第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子は、第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて第1走査信号を受信し、mは1よりも大きい整数であり、nは正の整数であり、
前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子は、前記第m対のゲート線の第2ゲート線に接続されて第2走査信号を受信し、
前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子は、前記第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて前記第1走査信号を第1リセット信号として受信し、
前記各列の画素ユニットのデータ信号端子は、対応する一本のデータ線に接続されてデータ信号を受信する、
アレイ基板。
【請求項2】
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は、第m-1対のゲート線の第1ゲート線に接続され、前記第m-1対のゲート線の第1ゲート線により提供された第1走査信号を第2リセット信号として受信し、又は、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は、前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線に接続され、前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線により提供された第2走査信号を前記第2リセット信号として受信し、
mは1よりも大きい整数である、
請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
複数本のリセット信号線をさらに備え、
前記複数本のリセット信号線は、前記複数行の画素ユニットに1対1で対応し、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は、第m本のリセット信号線に接続されて第2リセット信号を受信する、
請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項4】
第1走査駆動回路をさらに備え、
前記第1走査駆動回路は、前記複数本のリセット信号線に接続され、前記第2リセット信号を生成するように構成される、
請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
複数本の発光制御信号線をさらに備え、
前記複数本の発光制御信号線は、前記複数行の画素ユニットに1対1で対応し、
前記複数の画素ユニットのそれぞれは、発光制御信号端子をさらに備え、
前記第m行の画素ユニットの発光制御信号端子は、第m本の発光制御信号線に接続されて発光制御信号を受信する、
請求項1~4のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項6】
第2走査駆動回路をさらに備え、
前記第2走査駆動回路は、前記複数本の発光制御信号線に接続され、前記発光制御信号を生成するように構成される、
請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項7】
隣接する2列ごとの画素ユニットは、同じデータ線に対応し、
前記第n列の画素ユニットと前記第n+1列の画素ユニットのデータ信号端子は、同じデータ線に接続される、
請求項1~6のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項8】
第3走査駆動回路をさらに備え、
前記第3走査駆動回路は、前記複数対のゲート線に接続され、前記第1走査信号及び前記第2走査信号を生成するように構成される、
請求項1~7のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記第3走査駆動回路は、第1走査駆動サブ回路及び第2走査駆動サブ回路を備え、
前記第1走査駆動サブ回路は、各対のゲート線の第1ゲート線に接続され、前記第1走査信号を生成するように構成され、
前記第2走査駆動サブ回路は、各対のゲート線の第2ゲート線に接続され、前記第2走査信号を生成するように構成される、
請求項8に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記第1走査駆動サブ回路と前記第2走査駆動サブ回路はそれぞれ、前記画素アレイの互いに対向する両側に設けられる、
請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記各画素ユニットは画素回路を備え、
前記画素回路は、リセット回路と、データ書込み及び補償回路と、駆動回路と、発光制御回路と、を備え、
前記リセット回路は、前記リセット信号端子を備え、リセット電圧源、前記駆動回路、及び発光素子に接続され、前記駆動回路及び前記発光素子をリセットするように、リセット電圧を前記駆動回路及び前記発光素子に印加するように構成され、
前記データ書込み及び補償回路は、前記走査信号端子及び前記データ信号端子を備え、前記駆動回路に接続され、前記データ信号を前記駆動回路に書き込んで前記駆動回路を補償するように構成され、
前記駆動回路は、前記発光素子を駆動して発光させる駆動電流を生成するように構成され、
前記発光制御回路は、発光制御信号端子を備え、第1電圧源、前記駆動回路、及び前記発光素子に接続され、第1電圧を前記駆動回路に印加し、前記駆動回路によって生成された駆動電流を前記発光素子に印加するように構成される、
請求項1~10のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項12】
前記リセット回路は、第1リセットトランジスタ及び第2リセットトランジスタを備え、
前記データ書込み及び補償回路は、データ書込みトランジスタと、補償トランジスタと、記憶コンデンサと、を備え、
前記駆動回路は、駆動トランジスタを備え、
前記発光制御回路は、第1発光制御トランジスタ及び第2発光制御トランジスタを備え、
前記第1リセットトランジスタのゲートは、前記リセット信号端子に接続され、前記第1リセットトランジスタの第1電極は、前記リセット電圧源に接続され、前記第1リセットトランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、
前記第2リセットトランジスタのゲートは、前記リセット信号端子に接続され、前記第2リセットトランジスタの第1電極は、前記リセット電圧源に接続され、前記第2リセットトランジスタの第2電極は、前記発光素子の第1端子に接続され、
前記データ書込みトランジスタのゲートは、前記走査信号端子に接続され、前記データ書込みトランジスタの第1電極は、前記データ信号端子に接続され、前記データ書込みトランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタの第1電極に接続され、
前記補償トランジスタのゲートは、前記走査信号端子に接続され、前記補償トランジスタの第1電極は、前記駆動トランジスタの第2電極に接続され、前記補償トランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、
前記記憶コンデンサの第1端子は、前記第1電圧源に接続され、前記記憶コンデンサの第2端子は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、
前記第1発光制御トランジスタのゲートは、前記発光制御信号端子に接続され、前記第1発光制御トランジスタの第1電極は、前記第1電圧源に接続され、前記第1発光制御トランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタの第1電極に接続され、
前記第2発光制御トランジスタのゲートは、前記発光制御信号端子に接続され、前記第2発光制御トランジスタの第1電極は、前記駆動トランジスタの第2電極に接続され、前記第2発光制御トランジスタの第2電極は、前記発光素子の第1端子に接続される、
請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のアレイ基板を備える表示パネル。
【請求項14】
請求項1に記載のアレイ基板の駆動方法であって、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることと、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることと、
前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことと、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることと、を含む、駆動方法。
【請求項15】
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることは、
前記第m対のゲート線の第1ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第1走査信号を提供し、前記第n列の画素ユニットに対応する一本のデータ線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記データ信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m対のゲート線の第1ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記第1走査信号を前記第1リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることを含む、
請求項14に記載の駆動方法。
【請求項16】
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることは、
第m-1対のゲート線の第1ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第1走査信号を第2リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすること、又は、
前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第2走査信号を前記第2リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含む、
請求項15に記載の駆動方法。
【請求項17】
前記アレイ基板は複数本の発光リセット信号線をさらに備え、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることは、
第m本のリセット信号線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第2リセット信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含む、
請求項16に記載の駆動方法。
【請求項18】
前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことは、
前記第m対のゲート線の第2ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記第2走査信号を提供し、前記第n+1列の画素ユニットに対応する一本のデータ線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記データ信号を提供することで、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことを含む、
請求項14~17のいずれか1項に記載の駆動方法。
【請求項19】
前記アレイ基板は複数本の発光制御信号線をさらに備え、
前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることは、
第m本の発光制御信号線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに発光制御信号を提供することで、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることを含む、
請求項14~18のいずれか1項に記載の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例はアレイ基板、表示パネル及びアレイ基板の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴って、様々な表示パネルはますます広く使用されている。表示パネルは主に液晶表示(Liquid Crystal Display、LCD)パネル及び有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)表示パネルを含む。たとえば、OLED表示パネルにおいて、アレイ状に配列された複数の画素ユニットを備え、同じ行の画素ユニットが同じゲート線に接続され、同じ列の画素ユニットが同じデータ線に接続され、各画素ユニットは、ゲート線により提供された走査信号及びデータ線により提供されたデータ信号の駆動の下で表示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例は、各対が第1ゲート線及び第2ゲート線を備える複数対のゲート線と、複数本のデータ線と、複数行及び複数列に配列された複数の画素ユニットを備える画素アレイとを備えるアレイ基板を提供する。前記複数の画素ユニットのそれぞれは、走査信号端子と、データ信号端子と、リセット信号端子とを備え、複数行の画素ユニットが前記複数対のゲート線に1対1で対応し、各列の画素ユニットが前記複数本のデータ線のうちの1本のデータ線に対応し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて第1走査信号を受信し、m及びnはいずれも正の整数であり、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子は前記第m対のゲート線の第2ゲート線に接続されて第2走査信号を受信し、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子は前記第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて前記第1走査信号を第1リセット信号として受信し、前記各列の画素ユニットのデータ信号端子は対応する一本のデータ線に接続されてデータ信号を受信する。
【0004】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は第m-1対のゲート線の第1ゲート線に接続され、前記第m-1対のゲート線の第1ゲート線により提供された第1走査信号を第2リセット信号として受信し、又は、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線に接続され、前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線により提供された第2走査信号を前記第2リセット信号として受信し、mは1よりも大きい整数である。
【0005】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板は複数本のリセット信号線をさらに備え、前記複数本のリセット信号線は前記複数行の画素ユニットに1対1で対応し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は第m本のリセット信号線に接続されて第2リセット信号を受信する。
【0006】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板は第1走査駆動回路をさらに備え、前記第1走査駆動回路は前記複数本のリセット信号線に接続され、且つ前記第2リセット信号を生成するように構成される。
【0007】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板は複数本の発光制御信号線をさらに備え、前記複数本の発光制御信号線は前記複数行の画素ユニットに1対1で対応し、前記複数の画素ユニットのそれぞれは発光制御信号端子をさらに備え、前記第m行の画素ユニットの発光制御信号端子は第m本の発光制御信号線に接続されて発光制御信号を受信する。
【0008】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板は第2走査駆動回路をさらに備え、前記第2走査駆動回路は前記複数本の発光制御信号線に接続され、且つ前記発光制御信号を生成するように構成される。
【0009】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、隣接する2列ごとの画素ユニットは同じデータ線に対応し、前記第n列の画素ユニットと前記第n+1列の画素ユニットのデータ信号端子は同じデータ線に接続される。
【0010】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板は第3走査駆動回路をさらに備え、前記第3走査駆動回路は前記複数対のゲート線に接続され、且つ前記第1走査信号及び前記第2走査信号を生成するように構成される。
【0011】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、前記第3走査駆動回路は第1走査駆動サブ回路及び第2走査駆動サブ回路を備え、前記第1走査駆動サブ回路は各対のゲート線の第1ゲート線に接続され、且つ前記第1走査信号を生成するように構成され、前記第2走査駆動サブ回路は各対のゲート線の第2ゲート線に接続され、且つ前記第2走査信号を生成するように構成される。
【0012】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、前記第1走査駆動サブ回路と前記第2走査駆動サブ回路はそれぞれ前記画素アレイの互いに対向する両側に設けられる。
【0013】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、前記各画素ユニットは画素回路を備え、前記画素回路は、リセット回路と、データ書込み及び補償回路と、駆動回路と、発光制御回路とを備える。前記リセット回路は、前記リセット信号端子を備え、リセット電圧源、前記駆動回路、及び発光素子に接続され、リセット電圧を前記駆動回路及び前記発光素子に印加して前記駆動回路及び前記発光素子をリセットするように構成され、前記データ書込み及び補償回路は、前記走査信号端子及び前記データ信号端子を備え、前記駆動回路に接続され、前記データ信号を前記駆動回路に書き込んで前記駆動回路を補償するように構成され、前記駆動回路は、前記発光素子を駆動して発光させる駆動電流を生成するように構成され、前記発光制御回路は、発光制御信号端子を備え、第1電圧源、前記駆動回路、及び前記発光素子に接続され、第1電圧を前記駆動回路に印加して、前記駆動回路によって生成された駆動電流を前記発光素子に印加するように構成される。
【0014】
たとえば、本開示の実施例に係るアレイ基板では、前記リセット回路は第1リセットトランジスタ及び第2リセットトランジスタを備え、前記データ書込み及び補償回路は、データ書込みトランジスタと、補償トランジスタと、記憶コンデンサとを備え、前記駆動回路は駆動トランジスタを備え、前記発光制御回路は第1発光制御トランジスタ及び第2発光制御トランジスタを備え、前記第1リセットトランジスタのゲートは前記リセット信号端子に接続され、前記第1リセットトランジスタの第1電極は前記リセット電圧源に接続され、前記第1リセットトランジスタの第2電極は前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記第2リセットトランジスタのゲートは前記リセット信号端子に接続され、前記第2リセットトランジスタの第1電極は前記リセット電圧源に接続され、前記第2リセットトランジスタの第2電極は前記発光素子の第1端子に接続され、前記データ書込みトランジスタのゲートは前記走査信号端子に接続され、前記データ書込みトランジスタの第1電極は前記データ信号端子に接続され、前記データ書込みトランジスタの第2電極は前記駆動トランジスタの第1電極に接続され、前記補償トランジスタのゲートは前記走査信号端子に接続され、前記補償トランジスタの第1電極は前記駆動トランジスタの第2電極に接続され、前記補償トランジスタの第2電極は前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記記憶コンデンサの第1端子は前記第1電圧源に接続され、前記記憶コンデンサの第2端子は前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記第1発光制御トランジスタのゲートは前記発光制御信号端子に接続され、前記第1発光制御トランジスタの第1電極は前記第1電圧源に接続され、前記第1発光制御トランジスタの第2電極は前記駆動トランジスタの第1電極に接続され、前記第2発光制御トランジスタのゲートは前記発光制御信号端子に接続され、前記第2発光制御トランジスタの第1電極は前記駆動トランジスタの第2電極に接続され、前記第2発光制御トランジスタの第2電極は前記発光素子の第1端子に接続される。
【0015】
本開示の少なくとも1つの実施例は、前述したいずれかの実施例に記載のアレイ基板を備える表示パネルをさらに提供する。
【0016】
本開示の少なくとも1つの実施例は、前述したいずれかの実施例に記載のアレイ基板に適用する駆動方法をさらに提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることと、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることと、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことと、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることとを含む。
【0017】
たとえば、本開示の実施例に係る駆動方法では、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることは、前記第m対のゲート線の第1ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第1走査信号を提供し、且つ前記第n列の画素ユニットに対応する一本のデータ線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記データ信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、前記第m対のゲート線の第1ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記第1走査信号を前記第1リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることを含む。
【0018】
たとえば、本開示の実施例に係る駆動方法では、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることは、第m-1対のゲート線の第1ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第1走査信号を第2リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすること、又は、前記第m-1対のゲート線の第2ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに前記第2走査信号を前記第2リセット信号として提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含む。
【0019】
たとえば、本開示の実施例に係る駆動方法では、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることは、第m本のリセット信号線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第2リセット信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含む。
【0020】
たとえば、本開示の実施例に係る駆動方法では、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことは、前記第m対のゲート線の第2ゲート線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記第2走査信号を提供し、且つ前記第n+1列の画素ユニットに対応する一本のデータ線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに前記データ信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことを含む。
【0021】
たとえば、本開示の実施例に係る駆動方法では、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることは、第m本の発光制御信号線を介して前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに発光制御信号を提供し、前記第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることを含む。
【0022】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明瞭に説明するために、以下、実施例の図面を簡単に説明し、明らかなように、以下の説明における図面は本開示のいくつかの実施例に関するものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】アレイ基板の構造模式図である。
図2A】本開示の実施例に係るアレイ基板の構造模式図である。
図2B】本開示の実施例に係る別のアレイ基板の構造模式図である。
図3A】本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
図3B】本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
図4A】本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
図4B】本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
図5】本開示の実施例に係るアレイ基板の画素ユニットの構造模式図である。
図6図5における画素回路の各回路の構造模式図である。
図7図6における画素回路を駆動するための信号のタイミング図である。
図8A図6に示される画素回路のリセット段階での等価回路図である。
図8B図6に示される画素回路のデータ書込み及び補償段階での等価回路図である。
図8C図6に示される画素回路の発光段階での等価回路図である。
図9A】本開示の実施例に係る図6における画素回路を備える場合のアレイ基板の構造模式図である。
図9B】本開示の実施例に係る図6における画素回路を備える場合のアレイ基板の別の構造模式図である。
図10】本開示の実施例に係るアレイ基板を駆動するための信号のタイミング図である。
図11】本開示の1つの実施例に係る表示パネルの構造模式図である。
図12】本開示の実施例に係るアレイ基板の駆動方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、以下では本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を明瞭で、完全に説明する。勿論、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られる全ての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0025】
さらに定義しない限り、ここで使用されている技術用語又は科学用語は当業者が理解できる通常の意味を有する。本開示で使用されている「第1」、「第2」及び類似する用語は、順序、数量又は重要性を示すものではなく、単に異なる構成要素を区別するためのものである。同様に、「備える」又は「含む」等の類似する用語は、「備える」又は「含む」の前に記載される要素又は部材が、「備える」又は「含む」の後に挙げられる要素又は部材及びそれらと同等のものをカバーし、他の要素又は部材を排除しないことを意味する。「接続」又は「連結」等の類似する用語は、物理的又は機械的接続に限定されず、直接接続又は間接的接続にかかわらず、電気的接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は、単に相対的な位置関係を示すために用いられ、説明される対象の絶対位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0026】
図1はアレイ基板の構造模式図である。図1に示すように、該アレイ基板は、ベース基板と、ベース基板に設けられた複数本のゲート線S、複数本のデータ線D、及び画素アレイとを備える。画素アレイは複数行及び複数列に配列された複数の画素ユニットPを備え、第M行の画素ユニットは第M本のゲート線Sに接続されて走査信号を受信し、第N列の画素ユニットは第N本のデータ線Dに接続されてデータ信号を受信する。画素アレイの各画素ユニットは受信された走査信号の制御下で受信されたデータ信号に基づいて動作して、所要の輝度の光を放出し、画像表示を実現することができる。
【0027】
図1に示されるアレイ基板では、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットは同じゲート線に接続されるため、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットは、同じゲート線により提供された走査信号の駆動で同時にオンにされ、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットのオン時間が一致であり、また、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットは複数本の異なるデータ線に接続されるため、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットは、複数本の異なるデータ線により提供されたデータ信号に順次書き込まれる。この場合に、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットは、たとえば充電してから放電することや充電しながら放電することなどの異なる充電方式を有することをもたらし、さらに、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットの表示輝度は不均一で、表示品質に影響を与えることをもたらす。
【0028】
本開示の少なくとも1つの実施例はアレイ基板を提供し、該アレイ基板は、各対が第1ゲート線及び第2ゲート線を備える複数対のゲート線と、複数本のデータ線と、複数行及び複数列に配列された複数の画素ユニットを備える画素アレイとを備える。複数の画素ユニットのそれぞれは、走査信号端子と、データ信号端子と、リセット信号端子とを備え、複数行の画素ユニットは複数対のゲート線に1対1で対応し、各列の画素ユニットは複数本のデータ線のうちの1本のデータ線に対応し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて第1走査信号を受信し、m及びnはいずれも正の整数であり、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第2ゲート線に接続されて第2走査信号を受信し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子は前記第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて第1走査信号を第1リセット信号として受信し、各列の画素ユニットのデータ信号端子は対応する一本のデータ線に接続されてデータ信号を受信する。
【0029】
本開示の実施例に係るアレイ基板では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されて第1走査信号を受信するようにしてもよく、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第2ゲート線に接続されて第2走査信号を受信するようにしてもよく、それにより、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットは、第m対のゲート線の第1ゲート線により提供された第1走査信号の駆動の下で最初にオンにされ、第n+1列の画素ユニットは、第m対のゲート線の第2ゲート線により提供された第2走査信号の駆動の下で後にオンにされ、且つ、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットのオン時間の長さを一致させることができる。この場合に、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの充電方式は同じであり、同じ行の画素ユニット中の複数列の画素ユニットの表示輝度が不均一である問題を回避し、更に表示品質を改善することができる。
【0030】
また、本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子は第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されてもよく、且つ第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子も第m対のゲート線の第1ゲート線に接続されてもよく、それにより、第m対のゲート線の第1ゲート線により第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに印加して、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることができる。この場合に、アレイ基板行駆動(gate driver on array、GOA)の数をさらに減少することができ、該アレイ基板を用いた表示装置の狭額縁設計の実現に有利である。
【0031】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係るアレイ基板を非限定的に説明し、以下に説明するように、互いに矛盾する限り、これらの具体的な実施例の異なる特徴を組み合わせて新たな実施例を得ることができ、これらの新たな実施例も本開示の保護範囲に属する。
【0032】
図2Aは本開示の実施例に係るアレイ基板の構造模式図である。図2Bは本開示の実施例に係る別のアレイ基板の構造模式図である。
【0033】
図2A及び図2Bに示すように、アレイ基板10は、ベース基板と、ベース基板に設けられた複数対のゲート線S、複数本のデータ線D、及び画素アレイとを備える。該ベース基板はガラス基板、プラスチック基板等であってもよく、本開示の実施例はこれを限定しない。複数対のゲート線Sは第1方向にベース基板に設けられてもよく、複数対のゲート線Sの各対は、第1ゲート線So及び第2ゲート線Seを備え、複数本のデータ線Dは第2方向にベース基板に設けられてもよく、画素アレイは複数行及び複数列に配列された複数の画素ユニット110を備え、たとえば、複数の画素ユニット110は、複数対のゲート線S及び複数本のデータ線Dによって交差して限定された画素領域に位置し、各画素ユニット110は、走査信号端子GAと、データ信号端子DAと、リセット信号端子RSTとを備え、それぞれ該画素ユニット110に適用される走査信号(たとえば、第1走査信号又は第2走査信号)、データ信号、及びリセット信号(たとえば、第1リセット信号又は第2リセット信号)を受信する。
【0034】
たとえば、第1方向は第2方向に垂直であり、第1方向は画素アレイの行方向(たとえば、図2A及び図2BにおけるX方向)であり、第2方向は画素アレイの列方向(たとえば、図2A及び図2BにおけるY方向)であることもよい。
【0035】
図2及び図2Bに示すように、複数行の画素ユニットは複数対のゲート線Sに1対1で対応してもよく、各行の画素ユニットはそれに対応する一対のゲート線Sに接続されてもよく、たとえば、第m行の画素ユニットは第m対のゲート線Sに対応してもよく、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seに対応してもよく、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットは第m対のゲート線Sの第2ゲート線Soに対応してもよく、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子GAは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seに接続されて第1走査信号を受信するようにしてもよく、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子GAは第m対のゲート線Sの第2ゲート線Soに接続されて第2走査信号を受信するようにしてもよく、m及びnはいずれも正の整数である。
【0036】
なお、図2A及び図2Bにおいて、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seと第2ゲート線Soが第m行の画素ユニットの同じ側に設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seと第2ゲート線Soは第m行の画素ユニットの互いに対向する両側に設けられてもよく、たとえば、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seは第m行の画素ユニットの上側に設けられ、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Seは第m行の画素ユニットの下側に設けられるようにしてもよい。
【0037】
図2A及び図2Bに示すように、複数列の画素ユニットは複数本のデータ線Dに1対1で対応してもよく、各列の画素ユニットはそれに対応するデータ線Dに接続されてもよく、たとえば、第n列の画素ユニットは第n本のデータ線Dに対応してもよく、第n列の画素ユニットのデータ信号端子DAは第n本のデータ線Dに接続されてデータ信号を受信するようにしてもよい。
【0038】
なお、図2A及び図2Bにおいて、複数列の画素ユニットが複数本のデータ線Dに1対1で対応することが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、各列の画素ユニットは複数本のデータ線Dのうちの1本のデータ線Dに対応し、且つ隣接する2列ごとの画素ユニットは同じデータ線Dに対応し、たとえば、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットは同じデータ線に対応してもよく、第n+2列の画素ユニット(図示せず)と第n+3列の画素ユニット(図示せず)は同じデータ線に対応してもよく、…、以下、同様である。第n列の画素ユニットのデータ信号端子DAと第n+1列の画素ユニットのデータ信号端子DAは同じデータ線に接続されてデータ信号を受信するようにしてもよく、第n+2列の画素ユニットのデータ信号端子DAと第n+3列の画素ユニットのデータ信号端子DAは同じデータ線に接続されてデータ信号を受信するようにしてもよく、…、以下、同様である。
【0039】
なお、図2A及び図2Bにおいて、第n本のデータ線Dが第n列の画素ユニットの左側に設けられ、2本のデータ線Dの間には1列の画素ユニットが設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第n本のデータ線Dは第n列の画素ユニットの右側に設けられてもよい。また、隣接する2列の画素ユニットが同じデータ線Dに対応する場合に、1本のデータ線Dはそれに対応する隣接する2列の画素ユニットの間に設けられてもよく、つまり、2本のデータ線Dの間には2列の画素ユニットが設けられてもよい。
【0040】
図2A及び図2Bに示すように、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続されて第1走査信号を受信するようにしてもよい。この場合に、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soにより第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに印加して、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0041】
本開示のいくつかの実施例に係るアレイ基板では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は第m-1対のゲート線の第1ゲート線に接続され、第m-1対のゲート線の第1ゲート線により提供された第1走査信号を第2リセット信号として受信し、それにより、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットし、この場合に、mは1よりも大きい整数である。
【0042】
図2Aに示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続されてもよい。この場合に、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1により第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第2リセット信号として第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに印加して、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0043】
また、図2Aに示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTが第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続された場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続される。この場合に、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1により第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに提供された第2走査信号を第2リセット信号として第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに印加して、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0044】
図2Aからわかるように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTが第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続された場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続され、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続される。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式は、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式と異なる。具体的には、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットのそれぞれの動作周期について、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第n+1列の画素ユニットに提供された第2走査信号を第2リセット信号として使用することによりリセットされ、第m行の画素ユニットにおいて、第n+1列の画素ユニットは、第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として使用することによりリセットされる。
【0045】
本開示の別のいくつかの実施例に係るアレイ基板では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は第m-1対のゲート線の第2ゲート線に接続され、第m-1対のゲート線の第2ゲート線により提供された第2走査信号を第2リセット信号として受信し、それにより、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットし、この場合に、mは1よりも大きい整数である。
【0046】
図2Bに示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されてもよい。この場合に、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1により第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに提供された第2走査信号を第2リセット信号として第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに印加して、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0047】
また、図2Bに示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTが、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続される場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続される。この場合に、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1により第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに印加して、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0048】
図2Bからわかるように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTが、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続される場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続され、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続される。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式は、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式と同じである。具体的には、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットのそれぞれの動作周期について、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットの両方において、第n+1列の画素ユニットは、第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として使用することによりリセットされる。
【0049】
なお、本開示では、第1リセット信号と第2リセット信号は、同じ行の画素ユニット中の異なる列(たとえば、第n列及び第n+1列)の画素ユニットに対するものであり、単に説明中に区別するために用いられ、時間順序等を制限するものではない。たとえば、第1リセット信号は第n+1列の画素ユニットをリセットする信号であってもよく、第2リセット信号は第n列の画素ユニットをリセットする信号であってもよい。たとえば、この場合に、図2Aに示すように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1から第1走査信号を第2リセット信号として受信し、第n+1列の画素ユニットは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soから第1走査信号を第1リセット信号として受信し、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1から第2走査信号を第2リセット信号として受信する。図2Bに示すように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1から第2走査信号を第2リセット信号として受信し、第n+1列の画素ユニットは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soから第1走査信号を第1リセット信号として受信し、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n+1列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1から第1走査信号を第1リセット信号として受信する。本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板では、複数の画素ユニットのそれぞれは、該画素ユニットに適用する発光制御信号を受信するための発光制御信号端子をさらに備える。対応して、該実施例に係るアレイ基板は、ベース基板に設けられた複数本の発光制御信号線をさらに備えてもよく、複数本の発光制御信号線は複数行の画素ユニットに1対1で対応し、第m行の画素ユニットの発光制御信号端子は第m本の発光制御信号線に接続されて発光制御信号を受信する。
【0050】
図2A及び図2Bに示すように、各画素ユニット110は、発光制御信号端子EMをさらに備える。アレイ基板10はベース基板に設けられた複数本の発光制御信号線Eをさらに備え、たとえば、複数本の発光制御信号線Eは第1方向にベース基板に設けられてもよい。複数本の発光制御信号線Eは複数行の画素ユニットに1対1で対応してもよく、各行の画素ユニットはそれに対応する発光制御信号線Eに接続されてもよい。たとえば、第m行の画素ユニットは第m本の発光制御信号線Eに対応し、第m行の画素ユニットの発光制御信号端子EMは第m本の発光制御信号線Eに接続されて発光制御信号を受信するようにしてもよい。
【0051】
なお、図2A及び図2Bにおいて、第m本の発光制御信号線Eが第m行の画素ユニットの下側に設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第m本の発光制御信号線Eは第m行の画素ユニットの上側に設けられる。
【0052】
本開示いくつかの実施例では、アレイ基板はベース基板に設けられた複数本のリセット信号線をさらに備えてもよく、複数本のリセット信号線は複数行の画素ユニットに1対1で対応し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子は第m本のリセット信号線に接続されて第2リセット信号を受信し、それにより、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットする。
【0053】
図3Aは本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。図3Bは本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
【0054】
図3A及び図3Bに示すように、アレイ基板10はベース基板に設けられた複数本のリセット信号線Rをさらに備え、たとえば、複数本のリセット信号線Rは第1方向にベース基板に設けられてもよい。図3A及び図3Bに示されたアレイ基板10では、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続されて第1走査信号を第1リセット信号として受信するようにしてもよく、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットする。
【0055】
図3A及び図3Bに示すように、複数本のリセット信号線Rは複数行の画素ユニットに1対1で対応してもよく、各行の画素ユニットはそれに対応するリセット信号線Rに接続されてもよい。たとえば、第m行の画素ユニットは第m本のリセット信号線Rに対応してもよく、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m本のリセット信号線Rに接続されて第2リセット信号を受信し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットするようにしてもよい。
【0056】
なお、図3A及び図3Bにおいて、第m本のリセット信号線Rと、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Se及び第2ゲート線Soとが第m行の画素ユニットの同じ側に設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第m本のリセット信号線Rと、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Se及び第2ゲート線Soとは第m行の画素ユニットの互いに対向する両側に設けられてもよく、たとえば、第m本のリセット信号線Rは第m行の画素ユニットの上側に設けられ、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Se及び第2ゲート線Soは第m行の画素ユニットの下側に設けられるようにしてもよい。
【0057】
図3Aに示すように、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1本のリセット信号線Rm-1に接続されて第2リセット信号を受信し、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットするようにしてもよく、mは1よりも大きい整数である。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続されて第1走査信号を第1リセット信号として受信し、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0058】
図3Aからわかるように、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式は、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式と同じであってもよい。具体的には、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットのそれぞれの動作周期について、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、独立して提供された第2リセット信号を使用することによりリセットされ、第n+1列の画素ユニットは、第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第2リセット信号として使用することによりリセットされる。
【0059】
図3Bに示すように、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1本のリセット信号線Rm-1に接続されて第1リセット信号を受信し、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットするようにしてもよい。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子RSTは第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されて第2走査信号を第2リセット信号として受信し、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることができる。
【0060】
図3Bからわかるように、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式は、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットのリセット方式と異なってもよい。具体的には、第m-1行の画素ユニットと第m行の画素ユニットのそれぞれの動作周期について、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第n+1列の画素ユニットに提供された第2走査信号を第2リセット信号として使用することによりリセットされ、第n+1列の画素ユニットは、独立して提供された第1リセット信号を使用することによりリセットされ、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、独立して提供された第2リセット信号を使用することによりリセットされ、第n+1列の画素ユニットは、第n列の画素ユニットに提供された第1走査信号を第1リセット信号として使用することによりリセットされる。
【0061】
なお、本開示の実施例では、区別するために、第n+1列の画素ユニットをリセットするための信号は第1リセット信号と呼ばれ、第n列の画素ユニットをリセットするための信号は第2リセット信号と呼ばれる。たとえば、この場合に、図3A及び3Bに示すように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m本のリセット信号線Rから第2リセット信号を受信し、第n+1列の画素ユニットは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soから第1走査信号を第1リセット信号として受信し、図3Aに示すように、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m-1本のリセット信号線Rm-1から第2リセット信号を受信し、第n+1列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1から第1走査信号を第1リセット信号として受信し、図3Bに示すように、第m-1行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1から第2走査信号を第2リセット信号として受信し、第n+1列の画素ユニットは、第m-1本のリセット信号線Rm-1から第1リセット信号を受信する。
【0062】
簡単にするために、ここで、図3A及び図3Bにおける複数本のリセット信号線Rのみを詳細に説明し、図3A及び図3Bにおける複数対のゲート線S、複数本のデータ線D、複数本の発光制御信号線E、及び複数の画素ユニット110の説明については、上記の図2A及び図2Bにおける複数対のゲート線S、複数本のデータ線D、複数本の発光制御信号線E、及び複数の画素ユニット100の関連説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0063】
なお、図2A図2B図3A及び図3Bにおいて、上から下への順序で、複数対のゲート線S、複数本のリセット信号線R、複数本の発光制御信号線Eに番号が付けられ、且つ左から右への順序で、複数本のデータ線Dに番号が付けられているが、これは説明の便宜のためのものに過ぎず、各信号線の絶対位置関係を限定するものではなく、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、下から上への順序で、複数対のゲート線S、複数本のリセット信号線R、複数本の発光制御信号線Eに番号を付け、及び/又は、右から左への順序で複数本のデータ線Dに番号を付けるようにしてもよい。
【0064】
本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板は、ベース基板に設けられた第1走査駆動回路をさらに備えてもよく、第1走査駆動回路は複数本のリセット信号線に接続され、第2リセット信号を生成するように構成される。
【0065】
本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板は、ベース基板に設けられた第2走査駆動回路をさらに備えてもよく、第2走査駆動回路は複数本の発光制御信号線に接続され、発光制御信号を生成するように構成される。
【0066】
本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板は、ベース基板に設けられた第3走査駆動回路をさらに備えてもよく、第3走査駆動回路は複数対のゲート線に接続され、第1走査信号及び第2走査信号を生成するように構成される。
【0067】
図4Aは本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
【0068】
図4Aに示すように、アレイ基板10は、ベース基板に設けられた第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230をさらに備える。
【0069】
図4Aに示すように、第1走査駆動回路210は複数本のリセット信号線Rに接続され、第2リセット信号を生成するように構成されるようにしてもよい。たとえば、第1走査駆動回路210は、第m本のリセット信号線Rを介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第2リセット信号を提供するようにしてもよい。
【0070】
図4Aに示すように、第2走査駆動回路220は複数本の発光制御信号線Eに接続され、発光制御信号を生成するように構成されるようにしてもよい。たとえば、第2走査駆動回路220は、第m本の発光制御信号線Emを介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに発光制御信号を提供するようにしてもよい。
【0071】
図4Aに示すように、第3走査駆動回路230は複数対のゲート線Sに接続され、第1走査信号及び第2走査信号を生成するように構成されるようにしてもよい。たとえば、第3走査駆動回路230は、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soを介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第1走査信号を提供し、且つ第m対のゲート線Sの第2ゲート線Seを介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに第2走査信号を提供するようにしてもよい。
【0072】
なお、図4Aにおいて、第2リセット信号、発光制御信号、及び第1走査信号と第2走査信号はそれぞれ、第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230により提供されることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第2リセット信号、発光制御信号、及び第1走査信号と第2走査信号は、同じより大きな走査駆動回路により提供されてもよい。
【0073】
なお、図4Aにおいて、第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230は全て画素アレイの左側に設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230は全て画素アレイの右側、上側又は下側に設けられてもよく、又は第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230はそれぞれ画素アレイの異なる側に設けられてもよい。
【0074】
たとえば、図4Aに示される第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230はゲート駆動集積回路(チップ)であってもよく、それにより、ボンディングの方式でベース基板に設けられてもよく、又は半導体プロセス、つまりGOAの形態でベース基板に直接製造されてもよい。また、図4Aにおいて、第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230は独立して提供されることが示されているが、第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220、及び第3走査駆動回路230は組み合わせの方式で提供されてもよく、たとえば、同じゲート駆動集積回路により提供され、又はベース基板の同じ領域に製造される。本開示の別の1つの実施例に係るアレイ基板では、第3走査駆動回路は第1走査駆動サブ回路及び第2走査駆動サブ回路を備える。第1走査駆動サブ回路は各対のゲート線の第1ゲート線に接続され、第1走査信号を生成するように構成され、第2走査駆動サブ回路は各対のゲート線の第2ゲート線に接続され、第2走査信号を生成するように構成される。
【0075】
図4Bは本開示の実施例に係るさらに別のアレイ基板の構造模式図である。
【0076】
図4Bに示すように、第3走査駆動回路230は第1走査駆動サブ回路231及び第2走査駆動サブ回路232を備える。
【0077】
図4Bに示すように、第1走査駆動サブ回路231は、各対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続されてもよく、第1走査信号を生成するように構成される。たとえば、第1走査駆動サブ回路231は、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soを介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第1走査信号を提供するようにしてもよい。
【0078】
図4Bに示すように、第2走査駆動サブ回路232は各対のゲート線Sの第2ゲート線Seに接続され、第2走査信号を生成するように構成されるようにしてもよい。たとえば、第2走査駆動サブ回路232は、第m対のゲート線Sの第2ゲート線Seを介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに第2走査信号を提供するようにしてもよい。
【0079】
簡単にするために、ここで、図4Bにおける第1走査駆動サブ回路231及び第2走査駆動サブ回路232のみを詳細に説明し、4Bにおける第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220の説明については、上記の図4Aにおける第1走査駆動回路210、第2走査駆動回路220の関連説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0080】
なお、図4Bにおいて、第1走査駆動サブ回路231と第2走査駆動サブ回路232はそれぞれ画素アレイの互いに対向する両側(左側及び右側)に設けられることが示されているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、第1走査駆動サブ回路231と第2走査駆動サブ回路232は画素アレイの同じ側に設けられてもよく、たとえば、第1走査駆動サブ回路231と第2走査駆動サブ回路232は全て画素アレイの左側、右側、上側又は下側に設けられてもよい。
【0081】
なお、図4A及び図4Bにおけるアレイ基板10の各接続線(たとえば、複数対のゲート線S、複数本のデータ線D、複数本のリセット信号線R、及び複数本の発光制御線E)と画素アレイとの接続方式は、図3Aにおけるアレイ基板10での接続方式と同じであるが、図4A及び図4Bにおけるアレイ基板10の各接続線と画素アレイとの接続方式は図3Bにおけるアレイ基板10での接続方式を使用してもよい。また、図4A及び図4Bにおけるアレイ基板10の各接続線と画素アレイとの接続方式は図2A又は図2Bにおけるアレイ基板10での接続方式を使用してもよく、この場合に、図4A及び図4Bにおけるアレイ基板10は複数本のリセット信号線Rを含まなくてもよく、対応して第1走査駆動回路210も含まない。
【0082】
上記の図2A図4Bに示される実施例では、複数列の画素ユニットは複数本のデータ線に1対1で対応するが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。たとえば、図2A図4Bに示される実施例の変形例では、少なくとも2列の画素ユニットは1本のデータ線に対応してもよく、たとえば、隣接する2列の画素ユニットは同じデータ線に対応し、隣接する2列の画素ユニットのデータ信号端子は同じデータ線に接続されて同じデータ信号を受信するようにしてもよく(以下の図9Bに示される実施例を参照)、それによりデータ線の共有を実現し、データ線の数及びデータ駆動回路の数を減少させ、それにより製造コストを低減させる。
【0083】
本開示の実施例に係るアレイ基板では、各画素ユニットは画素回路及び発光素子を備え、画素回路は、リセット回路と、データ書込み及び補償回路と、駆動回路と、発光制御回路とを備える。リセット回路は、リセット信号端子を備え、リセット電圧源、駆動回路、及び発光素子に接続され、リセット電圧を駆動回路及び発光素子に印加して駆動回路及び発光素子をリセットするように構成され、データ書込み及び補償回路は、走査信号端子及びデータ信号端子を備え、駆動回路に接続され、データ信号を駆動回路に書き込んで駆動回路を補償するように構成され、駆動回路は、発光素子を駆動して発光させるための駆動電流を生成するように構成され、発光制御回路は、発光制御信号端子を備え、第1電圧源、駆動回路、及び発光素子に接続され、第1電圧を駆動回路に印加し、駆動回路によって生成された駆動電流を発光素子に印加するように構成される。
【0084】
図5は本開示の実施例に係るアレイ基板の画素ユニットの構造模式図である。図5に示すように、画素ユニット100は画素回路110及び発光素子120を備える。画素回路110は、リセット回路111と、データ書込み及び補償回路112と、駆動回路113と、発光制御回路114とを備える。
【0085】
図5に示すように、リセット回路111は、リセット信号端子RSTを備え、リセット電圧源VINT、駆動回路113、及び発光素子120に接続され、リセット信号の制御下でリセット電圧源VINTから受信されたリセット電圧を駆動回路113及び発光素子120に印加して、駆動回路113及び発光素子120をリセットするように構成される。たとえば、ここでのリセット信号は上記の実施例に記載の第1リセット信号又は第2リセット信号であってもよく、後述する実施例で言及されるリセット信号はこれと同様な意味を有し、従って、詳しく説明しない。
【0086】
図5に示すように、データ書込み及び補償回路112は、走査信号端子GA及びデータ信号端子DAを備え、駆動回路113に接続され、走査信号の制御下でデータ信号を駆動回路113に書き込んで駆動回路113を補償するように構成される。たとえば、ここでの走査信号は上記の実施例に記載の第1走査信号又は第2走査信号であってもよく、後述する実施例で言及される走査信号はこれと同様な意味を有し、従って、詳しく説明しない。
【0087】
図5に示すように、駆動回路130は、リセット回路111、データ書込み及び補償回路112、及び発光制御回路114に接続され、且つ発光素子120を駆動して発光させるための駆動電流を生成するように構成される。
【0088】
図5に示すように、発光制御回路114は、発光制御信号端子EMを備え、第1電圧源VDD、駆動回路113、及び発光素子120に接続され、且つ発光制御信号の制御下で第1電圧源VDDから受信された第1電圧を駆動回路113に印加し、駆動回路120によって生成された駆動電流を発光素子120に印加するように構成される。
【0089】
図5に示すように、発光素子120は、第2電圧源VSS、リセット回路111、及び発光制御回路114に接続され、駆動回路113によって生成された駆動電流の駆動により発光するように構成される。
【0090】
たとえば、発光素子120は発光ダイオード等であってもよい。発光ダイオードは有機発光ダイオード(OLED)又は量子ドット発光ダイオード(QLED)等であってもよい。
【0091】
本開示の少なくとも1つの実施例に係るアレイ基板では、リセット回路は第1リセットトランジスタ及び第2リセットトランジスタを備え、データ書込み及び補償回路は、データ書込みトランジスタと、補償トランジスタと、記憶コンデンサとを備え、駆動回路は駆動トランジスタを備え、発光制御回路は第1発光制御トランジスタ及び第2発光制御トランジスタを備える。データ書込みトランジスタのゲートは走査信号端子に接続され、データ書込みトランジスタの第1電極はデータ信号端子に接続され、データ書込みトランジスタの第2電極は前記駆動トランジスタの第1電極に接続され、補償トランジスタのゲートは走査信号端子に接続され、補償トランジスタの第1電極は駆動トランジスタの第2電極に接続され、補償トランジスタの第2電極は駆動トランジスタのゲートに接続され、記憶コンデンサの第1端子は第1電圧源に接続され、記憶コンデンサの第2端子は駆動トランジスタのゲートに接続され、第1リセットトランジスタのゲートはリセット信号端子に接続され、第1リセットトランジスタの第1電極はリセット電圧源に接続され、第1リセットトランジスタの第2電極は駆動トランジスタのゲートに接続され、第2リセットトランジスタのゲートはリセット信号端子に接続され、第2リセットトランジスタの第1電極はリセット電圧源に接続され、第2リセットトランジスタの第2電極は発光素子の第1端子に接続され、第1発光制御トランジスタのゲートは発光制御信号端子に接続され、第1発光制御トランジスタの第1電極は第1電圧源に接続され、第1発光制御トランジスタの第2電極は駆動トランジスタの第1電極に接続され、第2発光制御トランジスタのゲートは発光制御信号端子に接続され、第2発光制御トランジスタの第1電極は駆動トランジスタの第2電極に接続され、第2発光制御トランジスタの第2電極は発光素子の第1端子に接続される。
【0092】
図6図5における画素回路の各回路の構造模式図である。図6に示すように、リセット回路111は第1リセットトランジスタT1及び第2リセットトランジスタT2を備え、データ書込み及び補償回路112は、データ書込みトランジスタT3と、補償トランジスタT4と、記憶コンデンサCstとを備え、駆動回路113は駆動トランジスタTdを備え、発光制御回路114は第1発光制御トランジスタT5及び第2発光制御トランジスタT6を備える。
【0093】
図6に示すように、第1リセットトランジスタT1のゲートはリセット信号端子RSTに接続されてリセット信号を受信し、第1リセットトランジスタT1の第1電極は第1電圧源VINTに接続されて第1電圧を受信し、第1リセットトランジスタT1の第2電極は駆動トランジスタTdのゲートに接続される。
【0094】
図6に示すように、第2リセットトランジスタT2のゲートはリセット信号端子RSTに接続されてリセット信号を受信し、第2リセットトランジスタT2の第1電極は第1電圧源VINTに接続され第1電圧を受信し、第2リセットトランジスタT2の第2電極は発光素子120の第1端子に接続される。
【0095】
図6に示すように、データ書込みトランジスタT3のゲートは走査信号端子GAに接続されて走査信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第1電極はデータ信号端子に接続されてデータ信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第2電極は駆動トランジスタTdの第1電極に接続される。
【0096】
図6に示すように、補償トランジスタT4のゲートは走査信号端子GAに接続されて走査信号を受信し、補償トランジスタT4の第1電極は駆動トランジスタTdの第2電極に接続され、補償トランジスタT4の第2電極は駆動トランジスタTdのゲートに接続される。
【0097】
図6に示すように、記憶コンデンサCstの第1端子は第1電圧源に接続され、記憶コンデンサCstの第2端子は駆動トランジスタTdのゲートに接続される。
【0098】
図6に示すように、第1発光制御トランジスタT5のゲートは発光制御信号端子EMに接続されて発光制御信号を受信し、第1発光制御トランジスタT5の第1電極は第1電圧源VDDに接続されて第1電圧を受信し、第1発光制御トランジスタT5の第2電極は駆動トランジスタT5の第1電極に接続される。
【0099】
図6に示すように、第2発光制御トランジスタT6のゲートは発光制御信号端子EMに接続されて発光制御信号を受信し、第2発光制御トランジスタT6の第1電極は駆動トランジスタTdの第2電極に接続され、第2発光トランジスタT6の第2電極は発光素子120の第1端子に接続される。
【0100】
図6に示すように、発光素子120の第2端子は第2電圧源Vssに接続されて第2電圧を受信する。たとえば、図6に示すように、発光素子120は有機発光ダイオード(OLED)であり、OLEDの陽極は発光素子120の第1端子であり、OLEDの陰極は発光素子120の第2端子である。
【0101】
なお、本開示の実施例は全て、リセット電圧源VINTが低電圧を入力し、第1電圧源VDDが高電圧を入力し、第2電圧源VSSが低電圧を入力し、又は発光素子120の第2端子を接地させることを例として説明し、ここでの高、低は入力された電圧間の相対的な大きさの関係のみを表す。
【0102】
なお、本開示の実施例に使用されるトランジスタは全て薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ又は特性が同じである他のスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例において、全て薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース、ドレインは構造的に対称的であってもよく、従って、そのソース、ドレインは構造的に区別がなくてもよい。本開示の実施例では、トランジスタのゲートを除く2つの電極を区別するために、そのうちの一方の電極が第1電極であり、他方の電極が第2電極であることを直接説明した。
【0103】
また、なお、本開示の実施例に使用されるトランジスタは全てP型トランジスタ又はN型トランジスタであってもよく、本開示の実施例の対応するトランジスタの各電極を参照して、選択されたタイプのトランジスタの各電極を対応して接続し、且つ対応する電圧端子に対応する高電圧又は低電圧を提供するだけでよい。たとえば、N型トランジスタの場合に、その入力端子はドレインであり、出力端子はソースであり、その制御端子はゲートであり、P型トランジスタの場合に、その入力端子はソースであり、出力端子はドレインであり、その制御端子はゲートである。異なるタイプのトランジスタの場合に、その制御端子の制御信号のレベルも異なる。たとえば、N型トランジスタの場合に、制御信号が高レベルであると、該N型トランジスタはオン状態にあり、制御信号が低レベルであると、N型トランジスタはオフ状態にある。P型トランジスタの場合に、制御信号が低レベルであると、該P型トランジスタはオン状態にあり、制御信号が高レベルであると、P型トランジスタはオフ状態にある。N型トランジスタを使用する場合に、酸化物半導体、たとえば、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZO)を、薄膜トランジスタの活性層として使用することができ、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)又はアモルファスシリコン(たとえば、水素化アモルファスシリコン)を薄膜トランジスタの活性層として使用する場合に比べて、トランジスタのサイズを効果的に減少させ、漏れ電流を防止することができる。低温ポリシリコンは、通常、アモルファスシリコンの結晶化によって得られたポリシリコンの結晶化温度が600℃未満のものを指す。
【0104】
図7図6における画素回路を駆動するための信号のタイミング図である。図7に示すように、画素回路110の動作プロセスは3つの段階を含み、それぞれ、リセット段階P1、データ書込み及び補償段階P2、及び発光段階P3である。
【0105】
図8A図6に示される画素回路のリセット段階での等価回路図である。図8B図6に示される画素回路のデータ書込み及び補償段階での等価回路図である。図8C図6に示される画素回路の発光段階での等価回路図である。
【0106】
図7及び図8A図8B及び図8Cにおいて、VDD、VSS及びVINTは対応する電圧源を表すとともに、対応する電圧を表し、RST、GA、DA、及びEMは、対応する信号端子を表すとともに、対応する信号を表す。また、図8A図8B及び図8Cにおいて、「×」でマークされたトランジスタは全て、該トランジスタの対応する段階でオフ状態にあることを表す。
【0107】
以下、第1リセットトランジスタT1、第2リセットトランジスタT2、データ書込みトランジスタT3、補償トランジスタT4、駆動トランジスタTd、第1発光制御トランジスタT5、及び第2発光制御トランジスタT6は全てP型トランジスタを使用することを例として、図7及び図8A図8B及び図8Cを参照しながら、図6における画素回路の動作プロセスを説明する。
【0108】
図7に示すように、リセット段階P1で、低レベルのリセット信号RST、高レベルの走査信号GA、高レベルの発光制御信号EM、及び低レベルのデータ信号DAを入力する。
【0109】
リセット段階P1では、図8Aに示すように、第1リセットトランジスタT1のゲートが低レベルのリセット信号RSTを受信して、第1リセットトランジスタT1はオンにされ、それにより、リセット電圧VINTを駆動トランジスタTdのゲートに印加して駆動トランジスタTdのゲートをリセットし、駆動トランジスタTdがオン状態でデータ書込み及び補償段階P2に進むようにする。
【0110】
リセット段階P1では、図8Aに示すように、第2リセットトランジスタT2のゲートが低レベルのリセット信号RSTを受信して、第2リセットトランジスタT2はオンにされ、それにより、リセット電圧VINTをOLEDの陽極に印加してOLEDの陽極をリセットし、OLEDが発光段階P3の前に発光しないようにする。
【0111】
また、リセット段階P1では、図8Aに示すように、データ書込みトランジスタT3のゲートが高レベルの走査信号GAを受信して、データ書込みトランジスタT3はオフにされ、補償トランジスタT4のゲートが高レベルの走査信号GAを受信して、補償トランジスタT4はオフにされ、第1発光制御トランジスタT5のゲートが高レベルの発光制御信号EMを受信して、第1発光制御トランジスタT5はオフにされ、第2発光制御トランジスタT6のゲートが高レベルの発光制御信号EMを受信して、第2発光制御トランジスタT6はオフにされる。
【0112】
図7に示すように、データ書込み及び補償段階P2では、高レベルのリセット信号RST、低レベルの走査信号GA、高レベルの発光制御信号EM、及び高レベルのデータ信号DAを入力する。
【0113】
データ書込み及び補償段階P2では、図8Bに示すように、データ書込みトランジスタT3のゲートが低レベルの走査信号GAを受信して、データ書込みトランジスタT3はオンにされ、それにより、データ信号を第1ノードN1(すなわち、駆動トランジスタTdの第1電極)に書き込む。補償トランジスタT4のゲートが低レベルの走査信号GAを受信して、補償トランジスタT3はオンにされる。データ書込みトランジスタT3、駆動トランジスタTd、及び補償トランジスタT4はいずれもオンにされるため、データ信号DAはデータ書込みトランジスタT3、駆動トランジスタTd、及び補償トランジスタT4を経て記憶コンデンサCstを充電し、つまり、第2ノードN2(すなわち、駆動トランジスタTdのゲート)を充電し、第3ノードN3の電圧は徐々に高くなる。
【0114】
容易に理解できるように、データ書込み及び補償段階P2では、データ書込みトランジスタT3がオンにされるため、第1ノードN1の電圧はVdaに維持される。同時に、駆動トランジスタTd自体の特性によれば、第2ノードN2の電圧がVda+Vthに高くなると、駆動トランジスタTdはオフにされ、充電過程は終了する。ここで、Vdaはデータ信号DAの電圧を表し、Vthは駆動トランジスタTdの閾値電圧を表し、本実施例では、駆動トランジスタT1がP型トランジスタとして説明されるため、ここでの閾値電圧Vthは負の値であってもよい。
【0115】
データ書込み及び補償段階P2の後、第2ノードN2の電圧はVdata+Vthであり、つまり、データ信号DAと閾値電圧Vthの電圧情報は、後の発光段階P3で駆動トランジスタTdの閾値電圧を補償するために、記憶コンデンサCstに記憶される。
【0116】
また、データ書込み及び補償段階P2では、図8Bに示すように、第1リセットトランジスタT1のゲートが高レベルのリセット信号RSTを受信して、第1リセットトランジスタT1はオフにされ、第2リセットトランジスタT2のゲートが高レベルのリセット信号を受信して、第2リセットトランジスタT2はオフにされ、第1発光制御トランジスタT5のゲートが高レベルの発光制御信号EMを受信して、第1発光制御トランジスタT5はオフにされ、第2発光制御トランジスタT6のゲートが高レベルの発光制御信号EMを受信して、第2発光制御トランジスタT6はオフにされる。
【0117】
図7に示すように、発光段階P3では、高レベルのリセット信号RST、高レベルの走査信号GA、低レベルの発光制御信号EM、及び低レベルのデータ信号DAを入力する。
【0118】
発光段階P3では、図8Cに示すように、第1発光制御トランジスタT5のゲートが低レベルの発光制御信号EMを受信して、第1発光制御トランジスタT5はオンにされ、それにより、第1電圧VDDを第1ノードN1(すなわち、駆動トランジスタTdの第1電極)に印加する。第2発光制御トランジスタT6のゲートが低レベルの発光制御信号EMを受信して、第2発光制御トランジスタT6はオンにされ、それにより、駆動トランジスタTdによって生成された駆動電流をOLEDに印加する。
【0119】
また、発光段階P3では、図8Cに示すように、第1リセットトランジスタT1のゲートが高レベルのリセット信号RSTを受信して、第1リセットトランジスタT1はオフにされ、第2リセットトランジスタT2のゲートが高レベルのリセット信号を受信して、第2リセットトランジスタT2はオフにされ、データ書込みトランジスタT3のゲートが高レベルの走査信号GAを受信して、データ書込みトランジスタT3はオフにされ、補償トランジスタT4のゲートが高レベルの走査信号GAを受信して、補償トランジスタT4はオフにされる。
【0120】
容易に理解できるように、発光段階P3では、第1発光制御トランジスタT5がオンにされるため、第1ノードN1の電圧はVDDであり、第2ノードN2の電圧はVdata+Vthであり、従って、駆動トランジスタTdもオンにされる。
【0121】
発光段階P3では、図8Cに示すように、OLEDの陽極及び陰極は、それぞれ、第1電圧VDD(高電圧)及び第2電圧VSS(低電圧)に接続され、それにより、駆動トランジスタTdによって生成された駆動電流の駆動により発光する。
【0122】
駆動トランジスタTdの飽和電流式に基づき、OLEDを駆動して発光させるための駆動電流Iは下式で得ることができる。
【0123】
【数1】
【0124】
上式では、Vthは駆動トランジスタTdの閾値電圧を表し、VGSは駆動トランジスタTdのゲートとソースとの間の電圧を表し、Kは定数である。上式からわかるように、OLEDを流れる駆動電流ID1は駆動トランジスタTdの閾値電圧Vthと関係がなくなり、データ信号DAの電圧Vdaのみと関係があり、これにより、駆動トランジスタTdの閾値電圧Vthの補償を実現することができ、プロセス及び長期間の操作によりもたらされた駆動トランジスタTdの閾値電圧のドリフトの問題を解決し、その駆動電流Iへの影響を排除し、それにより、表示効果を改善することができる。
【0125】
たとえば、上式では、Kは、以下として表すことができる。
【0126】
【数2】
【0127】
μは駆動トランジスタTdの電子移動度であり、Coxは駆動トランジスタTdのゲートの単位容量であり、Wは駆動トランジスタTdのチャネル幅であり、Lは駆動トランジスタTdのチャネル長である。
【0128】
図9Aは本開示の実施例に係る図6における画素回路を備える場合のアレイ基板の構造模式図である。
【0129】
図9Aに示すように、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1本のリセット信号線Rm-1に接続されて第2リセット信号を受信し、データ書込みトランジスタT3のゲート及び補償トランジスタT4のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続されて第1走査信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第n本のデータ線Dに接続されてデータ信号を受信し、第1発光制御トランジスタT5のゲート及び第2発光制御トランジスタT6のゲートは、第m-1本の発光制御信号線Em-1に接続されて発光制御信号を受信する。
【0130】
図9Aに示すように、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1対のゲート線Sの第1ゲート線Som-1に接続されて第1走査信号を第1リセット信号として受信し、データ書込みトランジスタT3のゲート及び補償トランジスタT4のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されて第2走査信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第n+1本のデータ線Dn+1に接続されてデータ信号を受信し、第1発光制御トランジスタT5のゲート及び第2発光制御トランジスタT6のゲートは、第m-1本の発光制御信号線Em-1に接続されて発光制御信号を受信する。
【0131】
図9Aに示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m本のリセット信号線Rに接続されて第2リセット信号を受信し、データ書込みトランジスタT3のゲート及び補償トランジスタT4のゲートは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続されて第1走査信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第n本のデータ線Dに接続されてデータ信号を受信し、第1発光制御トランジスタT5のゲート及び第2発光制御トランジスタT6のゲートは、第m本の発光制御信号線Eに接続されて発光制御信号を受信する。
【0132】
図9Aに示すように、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soに接続されて第1走査信号を第1リセット信号として受信し、データ書込みトランジスタT3のゲート及び補償トランジスタT4のゲートは、第m対のゲート線Sの第2ゲート線Seに接続されて第2走査信号を受信し、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第n+1本のデータ線Dn+1に接続されてデータ信号を受信し、第1発光制御トランジスタT5のゲート及び第2発光制御トランジスタT6のゲートは、第m本の発光制御信号線Eに接続されて発光制御信号を受信する。
【0133】
なお、図9Aに示される図6における画素回路を備えるアレイ基板10は図3Aに示されるアレイ基板10の構造を使用しているが、本開示の実施例は明らかにこれに限定されない。図9Aに示されるアレイ基板10は図2A図2B又は図3Bにおけるアレイ基板10の構造を使用してもよい。
【0134】
たとえば、図6における画素回路を備えるアレイ基板が図2Aにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、アレイ基板はリセット信号線Rを含まなくてもよく、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されて第2走査信号を第2リセット信号として受信し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1に接続されて第1走査信号を第2リセット信号として受信する。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式、及び、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式については、上記の図9Aのアレイ基板10(すなわち、図3Aにおけるアレイ基板10の構造を使用する)の説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0135】
たとえば、図6における画素回路を備えるアレイ基板が図2Bにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、アレイ基板はリセット信号線Rを含まなくてもよく、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されて第2走査信号を第2リセット信号として受信する。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式、及び、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式については、上記の図9Aのアレイ基板10(すなわち、図3Aにおけるアレイ基板10の構造を使用する)の説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0136】
たとえば、図6における画素回路を備えるアレイ基板が図3Bにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1に接続されて第2走査信号を第2リセット信号として受信し、第m-1行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットにおいて、第1リセットトランジスタT1のゲート及び第2リセットトランジスタT2のゲートは、第m-1本のリセット信号線Rm-1に接続される。この場合に、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式、及び、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニット中の他のトランジスタの接続方式については、上記の図9Aのアレイ基板10(すなわち、図3Aにおけるアレイ基板10の構造を使用する)の説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0137】
図9Bは本開示の実施例に係る図6における画素回路を備える場合のアレイ基板の別の構造模式図である。
【0138】
図9Bに示すように、第m-1行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットにおいて、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第i本のデータ線Dに接続されてデータ信号を受信し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットにおいて、データ書込みトランジスタT3の第1電極は、第i本のデータ線Diに接続されてデータ信号を受信する。図9A図9Bを比較して明らかなように、図9Aに示されるアレイ基板10では、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットは異なるデータ線Dに接続され、第n列の画素ユニットは第n本のデータ線Dに接続され、第n+1列の画素ユニットは第n+1本のデータ線Dn+1に接続され、しかしながら、図9Bに示されるアレイ基板10では、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットは同じデータ線Dに接続され、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットは全て第i本のデータ線Dに接続される。
【0139】
簡単にするために、ここで、図9Bにおけるアレイ基板のデータ書込みトランジスタT3とデータ線の接続方式のみを詳細に説明し、図9Bにおけるアレイ基板の他のトランジスタの接続方式の説明については、上記の図9Aにおけるアレイ基板の関連説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0140】
図10は本開示の実施例に係るアレイ基板を駆動するための信号のタイミング図である。
【0141】
以下、図10を参照しながら、本開示の実施例に係るアレイ基板の第m行の画素ユニットの動作プロセスを説明する。
【0142】
図10に示すように、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの動作プロセスは3つの段階に分けられ、それぞれ、第1リセット段階P1、第1データ書込み及び補償段階P2、及び第1発光段階P3であり、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの動作プロセスも3つの段階に分けられ、それぞれ、第2リセット段階P1n+1、第2データ書込み及び補償段階P2n+1、及び第3発光段階P3n+1である。
【0143】
図10に示すように、第1リセット段階P1では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに低レベルのリセット信号RSTを提供して、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットする。
【0144】
たとえば、アレイ基板が図2Aにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、リセット信号RSTは、第m-1対のゲート線Sm-1の第1ゲート線Som-1により提供された第1走査信号としての第2リセット信号を指してもよく、アレイ基板が図2Bにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、リセット信号RSTは、第m-1対のゲート線Sm-1の第2ゲート線Sem-1により提供された第2走査信号としての第2リセット信号を指してもよく、アレイ基板が図3A又は図3Bにおけるアレイ基板10の構造を使用する場合に、リセット信号RSTは、第m本のリセット信号線Rにより提供された第2リセット信号を指してもよい。
【0145】
図10に示すように、第1データ書込み及び補償段階P2で、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに低レベルの走査信号GA及び高レベルのデータ信号DAを提供して、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行う。
【0146】
たとえば、走査信号GAは、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soにより提供された第1走査信号を指す。
【0147】
たとえば、データ信号DAは、第n列の画素ユニットに対応するデータ線により提供されたデータ信号を指す。たとえば、複数本のデータ線が複数列の画素ユニットに1対1で対応する場合に、データ信号DAは、第n本のデータ線Dnにより提供されたデータ信号を指す。
【0148】
図10に示すように、第1発光段階P3では、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに低レベルの発光制御信号EMを提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに表示を行わせる。
【0149】
たとえば、発光制御信号EMは、第m本の発光制御信号線Eにより提供された発光制御信号を指す。
【0150】
図10に示すように、第2リセット段階P1n+1では、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに低レベルのリセット信号RSTn+1を提供し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットする。
【0151】
たとえば、リセット信号RSTn+1は、第m対のゲート線Sの第1ゲート線Soにより提供された第1走査信号を指し、すなわち、走査信号GAである。
【0152】
図10に示すように、第2データ書込み及び補償段階P2n+1では、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに低レベルの走査信号GAn+1及び高レベルのデータ信号DAn+1を提供し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行う。
【0153】
たとえば、走査信号GAn+1は、第m対のゲート線Sの第2ゲート線Seにより提供された第1走査信号を指す。
【0154】
たとえば、データ信号DAn+1は、第n+1列の画素ユニットに対応するデータ線により提供されたデータ信号を指す。たとえば、複数本のデータ線が複数列の画素ユニットに1対1で対応する場合に、データ信号DAn+1は、第n+1本のデータ線Dn+1により提供されたデータ信号を指す。
【0155】
図10に示すように、第2発光段階P3n+1では、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに低レベルの発光制御信号EMn+1を提供し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに表示を行わせる。
【0156】
たとえば、発光制御信号EMn+1は、第m本の発光制御信号線Eにより提供された発光制御信号を指す。
【0157】
図10からわかるように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットの走査信号GAは第n+1列の画素ユニットのリセット信号RSTn+1として機能することができる。この場合に、第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うと同時に、第n+1列の画素ユニットをリセットすることができ、つまり、第1データ書込み及び補償段階P2と第2リセット段階P1n+1は時間的に同期されてもよい。
【0158】
図10からわかるように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットの発光制御信号EMと第n+1列の画素ユニットの発光制御信号EMn+1は同じ発光制御信号であり、つまり、第1発光段階P3と第2発光段階P3n+1は時間的に同期されてもよい。
【0159】
また、図10からわかるように、第m行の画素ユニットにおいて、先ず第n列の画素ユニットをリセットし、それと同時に、第n列の画素ユニットイン対してデータ書込み及び補償を行い、第n+1列の画素ユニットをリセットし、次に、第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行い、最終的に、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットに同時に表示を行わせる。この場合に、第1リセット段階P1、第1データ書込み及び補償段階P2、第1発光段階P3、第2リセット段階P1n+1、第2データ書込み及び補償段階P2n+1、及び第3発光段階P3n+1の時間順序は、P1→P2&P1n+1→P2n+1→P3&P3n+1である。これから明らかなように、第m行の画素ユニットにおいて、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの充電過程(第1データ書込み及び補償段階P2と第2データ書込み及び補償段階P2n+1)は別々に実行され充電時間が同じであり、且つ第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの発光過程(第1発光段階P3及び第3発光段階P3n+1)は同期され発光時間が同じであり、このようにして、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの発光輝度を均一にし、表示品質を改善することができる。
【0160】
なお、図10において、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットが異なるデータ信号を受信する(第n列の画素ユニットがデータ信号Dを受信し、第n+1列の画素ユニットがデータ信号Dn+1を受信する)ことが示されているが、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの充電過程(第1データ書込み及び補償段階P2及び第2データ書込み及び補償段階P2n+1)は別々に実行されるため、第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットは同じデータ線に接続されて同じデータ信号を受信することができ、このデータ信号は、第1データ書込み及び補償段階P2、及び第2データ書込み及び補償段階P2n+1のいずれでも高レベルの状態にある。第1データ書込み及び補償段階P2では、第n列の画素ユニットがオンにされ、第n+1列の画素ユニットがオフにされ(走査信号GAnが低レベルにあり、走査信号GAn+1が高レベルにある)、且つ第2データ書込み及び補償段階P2n+1では、第n列の画素ユニットがオフにされ、第n+1列の画素ユニットがオンにされる(走査信号GAnが高レベルにあり、走査信号GAn+1が低レベルにある)ため、同じデータ線を介して第1データ書込み及び補償段階P2では、第n列の画素ユニットに高レベルのデータ信号を提供し、且つ第2データ書込み及び補償段階P2n+1では、第n+1列の画素ユニットに高レベルのデータ信号を提供することができる。なお、図10を参照しながら本開示の実施例に係るアレイ基板の第m行の画素ユニットのみの動作プロセスを説明したが、本開示の実施例に係るアレイ基板の他の行の画素ユニット(たとえば、第m-1行の画素ユニット)の動作プロセスは第m行の画素ユニットの動作プロセスと同様であるため、上記の図10を参照しながら行われる第m行の画素ユニットの動作プロセスの説明を参照することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0161】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示のいずれかの実施例に記載のアレイ基板を備える表示パネルをさらに提供する。
【0162】
図11は本開示の1つの実施例に係る表示パネルの構造模式図である。図11に示すように、表示パネル1は、データ駆動回路20及び本開示のいずれかの実施例に記載のアレイ基板10を備えてもよい。
【0163】
図11に示すように、データ駆動回路20は複数本のデータ線Dに接続され、データ信号を生成するように構成される。たとえば、データ駆動回路20は第n本のデータ線Dを介してアレイ基板10の第n列の画素ユニットにデータ信号を提供するようにしてもよい。
【0164】
たとえば、表示パネル1は、タイミングコントローラ、信号復号回路、電圧変換回路等の他の部材をさらに備えてもよく、これらの部材は、たとえば、既存の通常の部材を使用することができ、ここでは詳しく説明しない。
【0165】
たとえば、表示パネル1は矩形パネル、円形パネル、楕円形パネル又は多角形パネル等であってもよい。また、表示パネル1は平面パネルだけでなく、曲面パネルであってもよく、さらに球面パネルであってもよい。たとえば、表示パネル1はさらにタッチ機能を有してもよく、すなわち、表示パネル1はタッチ表示パネルであってもよい。
【0166】
たとえば、表示パネル1は、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータなど任意の表示機能を有する製品又は部材に適用できる。
【0167】
本開示の実施例に係る表示パネルは、本開示の前述した実施例に係るアレイ基板と同じ又は類似する有益な効果を有し、アレイ基板が前述した実施例で詳細に説明されているため、ここでは詳しく説明しない。
【0168】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示のいずれかの実施例に記載のアレイ基板に適用される駆動方法をさらに提供する。
【0169】
図12は本開示の実施例に係るアレイ基板の駆動方法のフローチャートである。図12に示すように、該駆動方法は、
第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットするステップS10と、
第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットするステップS20と、
第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うステップS30と、
第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせるステップS40と、を含んでもよい。
【0170】
たとえば、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットの走査信号端子が第m対のゲート線の第1ゲート線に接続され、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのデータ信号端子が第n列の画素ユニットに対応するデータ線に接続され、且つ第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのリセット信号端子が第m対のゲート線の第1ゲート線に接続される場合に、ステップS20は、第m対のゲート線の第1ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第1走査信号を提供し、且つ第n列の画素ユニットに対応するデータ線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットにデータ信号を提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うとともに、第m対のゲート線の第1ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに第1走査信号を第1リセット信号として提供し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットをリセットすることを含んでもよい。
【0171】
たとえば、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子が第m-1対のゲート線の第1ゲート線に接続される場合に、ステップS10は、第m-1対のゲート線の第1ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第1走査信号を第2リセット信号として提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含んでもよい。
【0172】
たとえば、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子が第m-1対のゲート線の第2ゲート線に接続される場合、ステップS10は、第m-1対のゲート線の第2ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第2走査信号を第2リセット信号として提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含んでもよい。
【0173】
たとえば、アレイ基板が複数本のリセット信号線を備える場合に、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットのリセット信号端子が第m本のリセット信号線に接続される場合に、ステップS10は、第m本のリセット信号線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットに第2リセット信号を提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットをリセットすることを含んでもよい。
【0174】
たとえば、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットの走査信号端子が第m対のゲート線の第2ゲート線に接続され、且つ第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットのデータ信号端子が第n+1列の画素ユニットに対応するデータ線に接続される場合に、ステップS30は、第m対のゲート線の第2ゲート線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに第2走査信号を提供し、第n+1列の画素ユニットに対応するデータ線を介して第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットにデータ信号を提供し、第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットに対してデータ書込み及び補償を行うことを含んでもよい。
【0175】
たとえば、アレイ基板が複数本の発光制御信号線を備える場合に、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットの発光制御信号端子が第m本の発光制御信号線に接続される場合、ステップS40は、第m本の発光制御信号線を介して第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに発光制御信号を提供し、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることを含んでもよい。
【0176】
本開示の実施例に係るアレイ基板の駆動方法は、先ず第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットを充電し、次に第m行の画素ユニット中の第n+1列の画素ユニットを充電し、最終的に、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニット及び第n+1列の画素ユニットに表示を行わせることができ、このようにして、第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの充電方式を一致させ、且つ第m行の画素ユニット中の第n列の画素ユニットと第n+1列の画素ユニットの表示輝度を均一にすることができる。
【0177】
本開示について、以下のいくつかの点を説明する必要がある。
【0178】
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に関連する構造のみに関し、他の構造については、通常の設計を参照することができる。
【0179】
(2)矛盾がない場合、本開示の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせて新たな実施例を得ることができる。
【0180】
以上は、本開示の例示的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を限定するものではなく、本開示の保護範囲は添付特許請求の範囲により定められる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11
図12