(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】印刷中断に関する情報を出力するためのプログラム、装置、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241008BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20241008BHJP
G06F 11/07 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G06F3/12 373
G06F3/12 303
G06F3/12 334
B41J29/38 801
G06F11/07 140P
G06F11/07 190
(21)【出願番号】P 2022064364
(22)【出願日】2022-04-08
【審査請求日】2023-05-18
【審判番号】
【審判請求日】2023-11-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野川 鉄蓮
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】篠塚 隆
【審判官】伊藤 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-282469(JP,A)
【文献】特開2019-186599(JP,A)
【文献】特開2018-005352(JP,A)
【文献】特開2018-190337(JP,A)
【文献】特開2004-280324(JP,A)
【文献】特開2020-129246(JP,A)
【文献】特開2016-006567(JP,A)
【文献】「出力機器のリモート管理サービス@Remote」,[online],2017年12月,[令和5年7月31日検索],https://www.ricoh.co.jp/-/Media/Ricoh/Sites/co_jp/pdf/34211419/atremote.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J29/00-29/70
G06F3/09-3/12
G06F11/07
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置のログを取得する取得ステップと、
前記ログに基づいて、前記画像形成装置の印刷処理の中断時間を
、中断要因ごとに分類して一日単位で集計する集計ステップと、
前記集計ステップで中断要因ごとに分類して一日単位で集計された中断時間を、中断要因
ごとに分類して一日単位で複数日数に亘り出力する出力ステップとをコンピューターに実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記取得ステップは、複数台の画像形成装置のログを取得可能である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記出力ステップは、前記画像形成装置毎に出力する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ログは、前記画像形成装置を操作するオペレーターの識別情報を含み、
前記出力ステップは、前記オペレーター毎に出力する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記出力ステップは、画面に表示する表示ステップを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示ステップは、マトリックス、円グラフ、棒グラフおよび折れ線グラフの少なくとも一つの表示形式により表示する、請求項
5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示ステップは、表示される
前記複数日数に亘る前記中断時間のうち、予め定められた条件を満たす1つ以上の前記中断時間を強調表示する、請求項
5に記載のプログラム。
【請求項8】
前記予め定められた条件は、予め定められた閾値を超えた値、又は予め定められた順位までの値である、請求項
7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記閾値を超えた値又は前記順位の大きさに応じて、前記強調表示を段階的に変化させる、請求項
8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記出力ステップは、前記画像形成装置の印刷処理の
前記中断時間を中断回数に変更して出力可能である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項11】
前記中断要因は、用紙切れ、紙詰まり、トレイフル、トナー切れまたはインク切れの少なくとも一つを含む、請求項1~
10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記中断時間は、中断時間の累計、および平均中断時間の少なくとも一つを含む、請求項1~
10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記ログは、中断に関するログを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項14】
前記中断に関するログは、中断に関する情報を含む、請求項
13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記中断に関する情報は、前記中断時間を含む、請求項
14に記載のプログラム。
【請求項16】
画像形成装置のログを取得する取得手段と、
前記ログに基づいて、前記画像形成装置の印刷処理の中断時間を
、中断要因ごとに分類して一日単位で集計する手段と、
前記集計する手段で中断要因ごとに分類して一日単位で集計された中断時間を、中断要因
ごとに分類して一日単位で複数日数に亘り出力する出力手段とを備える、装置。
【請求項17】
画像形成装置と、
前記画像形成装置のログを取得する取得手段と、
前記ログに基づいて、前記画像形成装置の印刷処理の中断時間を
、中断要因ごとに分類して一日単位で集計する手段と、
前記集計する手段で中断要因ごとに分類して一日単位で集計された中断時間を、中断要因
ごとに分類して一日単位で複数日数に亘り出力する出力手段とを有する装置とを備える、システム。
【請求項18】
画像形成装置のログを取得する取得ステップと、
前記ログに基づいて、前記画像形成装置の印刷処理の中断時間を
、中断要因ごとに分類して一日単位で集計する集計ステップと、
前記集計ステップで中断要因ごとに分類して一日単位で集計された中断時間を、中断要因
ごとに分類して一日単位で複数日数に亘り出力する出力ステップとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷中断に関する情報を出力するための技術に関し、より特定的には、印刷中断の要因別の情報を出力するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置を用いて印刷物を生産する場合、用紙切れ、紙詰まり等の様々な要因により、印刷処理が中断されることがある。従来、印刷処理の中断が発生した場合、印刷処理の中断を通知する技術が知られている。
【0003】
印刷処理の中断を通知する技術に関し、例えば、特開2019-202450号公報(特許文献1)は、印刷処理の中断発生時に、オペレーターにエラー対応依頼を通知する技術を開示している。当該技術は、「印刷の中断要因となるエラーが発生した場合に、複数のオペレーターが持つモバイル端末の中からエラー対応を依頼するモバイル端末を作業者として決定し対応依頼を送信する。更に残りのモバイル端末にはエラーの発生通知を送信する。さらに、対応依頼をした作業者から拒否応答を受信した場合には、他の対応可能な作業者を探して対応依頼を送信する」というものである。([要約]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術によると、エラー対応の通知を受け取ったオペレーターは、個々の印刷処理の中断には対応できるかもしれない。しかしながら、オペレーターは、頻発している印刷処理の中断要因等の情報を得ることができないため、恒久的な対応を行うことができない。したがって、印刷処理の中断要因ごとに中断処理の発生の傾向を把握することを支援するための技術が必要とされている。
【0006】
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、印刷処理の中断要因ごとに中断処理の発生の傾向を把握することを支援するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ある実施の形態に従うと、複数の印刷処理の中断要因ごとの中断に関する情報を出力する方法が提供される。当該方法は、1台以上の画像形成装置から、中断に関する情報を含むログを取得するステップと、取得した複数の中断に関する情報を中断要因ごとに集計するステップと、中断要因ごとに集計された中断に関する情報を出力するステップとを含む。
【0008】
ある局面において、中断に関する情報は、印刷処理の中断時間を含む。
【0009】
ある局面において、中断時間は、中断要因のいずれかにより、印刷処理を中断してから印刷処理を再開するまでの時間である。
【0010】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、中断要因ごとに、一定期間における中断時間の累計を出力するステップを含む。
【0011】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、中断要因ごとに、一定期間ごとの中断時間の平均値を出力するステップを含む。
【0012】
ある局面において、中断に関する情報は、印刷処理の中断回数を含む。
【0013】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、中断要因ごとに、一定期間における中断回数の累計を出力するステップを含む。
【0014】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、中断要因ごとに、一定期間ごとの中断回数の平均値を出力するステップを含む。
【0015】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、中断要因ごとに、一定期間ごとに区切って集計された中断に関する情報を出力するステップを含む。
【0016】
ある局面において、ログは、画像形成装置の識別情報および/または画像形成装置を操作するオペレーターの識別情報とを含む。中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、各画像形成装置における、中断要因ごとの中断に関する情報を出力するステップ、または、各オペレーターにおける、中断要因ごとの中断に関する情報を出力するステップを含む。
【0017】
ある局面において、中断要因ごとに、中断に関する情報を出力するステップは、第1の要素および第2の要素に基づいて、中断に関する情報をマトリックス表示するステップを含む。
【0018】
ある局面において、中断に関する情報を出力するステップは、出力画面に表示される複数の中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす1つ以上の中断に関する情報を強調表示するステップを含む。
【0019】
ある局面において、出力画面に表示される複数の中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす1つ以上の中断に関する情報を強調表示するステップは、予め定められた閾値を超えた値を有する中断に関する情報を強調表示するステップを含む。
【0020】
ある局面において、出力画面に表示される複数の中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす1つ以上の中断に関する情報を強調表示するステップは、出力画面に表示される中断に関する情報のうち、中断が多い中断要因を抽出する基準として指定された順位までの値を有する中断に関する情報を強調表示するステップを含む。
【0021】
ある局面において、出力画面に表示される中断に関する情報のうち、順位までの値を有する中断に関する情報を強調表示するステップは、中断に関する情報の値または順位に応じて、強調表示を段階的に変化させるステップを含む。
【0022】
他の実施の形態に従うと、複数の印刷処理の中断要因ごとの中断に関する情報の画面を出力する方法が提供される。当該方法は、1台以上の画像形成装置の各々から収集されたログを分析し、中断要因ごとに中断に関する情報を集計するステップと、集計された中断に関する情報を、1台以上の画像形成装ごとに、または、1台以上の画像形成装を操作するオペレーターごとに集計する画面のレイアウトを生成するステップと、画面を出力するステップとを含む。
【0023】
ある局面において、画面のレイアウトを生成するステップは、ユーザーからのレイアウトの設定入力を受け付けるステップと、設定入力に基づいて、画面のレイアウトを生成するステップとを含む。画面は、1台以上の画像形成装置、1台以上の画像形成装置のオペレーター、および、ユーザーによって設定された期間のいずれか2つ以上の要素により集計された中断に関する情報の表示を含む。
【0024】
また、他の実施の形態に従うと、上記のいずれかの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【0025】
さらに、他の実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納した記憶部と、プログラムを実行するための1つ以上のプロセッサーとを備える装置が提供される。
【発明の効果】
【0026】
ある実施の形態に従うと、印刷処理の中断要因ごとに中断処理の発生の傾向を把握することを支援することが可能である。
【0027】
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】ある実施の形態に従うシステム10の一例を示す図である。
【
図2】ある実施の形態に従う画像形成装置130の一例を示す図である。
【
図3】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第1の例を示す図である。
【
図4】情報処理装置100として使用され得る装置400のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】情報処理装置100の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図6】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第2の例を示す図である。
【
図7】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第3の例を示す図である。
【
図8】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第4の例を示す図である。
【
図9】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第5の例を示す図である。
【
図10】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第6の例を示す図である。
【
図11】システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第7の例を示す図である。
【
図12】情報処理装置100の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0030】
<A.適用例>
図1は、本実施の形態に従うシステム10の一例を示す図である。
図1を参照して、本開示の技術の適用例について説明する。本開示の技術は、一例として、1台以上の画像形成装置のログ(主に印刷処理の中断に関するログ)を収集するシステム10として提供され得る。
【0031】
システム10は、一例として、収集したログを分析し、印刷処理の中断時間または中断回数等の中断に関する情報を中断要因別に集計し、画像形成装置、オペレーター、および、時間(分/時/日/週/月/年等)等の複数の条件に基づいて、中断要因の集計結果をマトリックス状に表した画面300(
図3参照)等を出力し得る。また、システム10は、特定の条件を満たす中断要因の集計結果を強調表示し得る。システム10が提供する画面の詳細および調表示の条件については後述する。システム10は、例えば、ウェブアプリケーションとして動作し、画面300等をユーザーの端末に配信(出力)し得る。
【0032】
本明細書において、「画像形成装置」は、MFP(Multifunction Peripheral)、業務用プリンター、プロダクションプリンター、家庭用プリンター、またはその他の任意の印刷機能を備えた装置を包含する。画像形成装置は、紙以外の任意の媒体に画像を印刷し得る。本開示における、印刷処理とは、紙、フィルム、布等の任意の媒体に対する印刷処理を意味する。
【0033】
本明細書において、「オペレーター」は、印刷企業等で使用される大型のプロダクションプリンター等の画像形成装置を操作する人物のことである。通常、オペレーターは、画像形成装置にログインして、当該画像形成装置を使用する。そのため、画像形成装置を操作しているオペレーターは、画像形成装置にログインしているオペレーターであるとも言える。
【0034】
本明細書において、「ログ」は、画像形成装置が生成する任意の記録である。一例として、ログは、印刷業務の中断に関するログであってもよく、この場合、ログは、タイムスタンプと、ログを生成した画像形成装置の識別子と、当該画像形成装置を操作しているオペレーターの識別子(ログイン情報)と、印刷処理の中断要因と、中断に関する情報とを含み得る。なお、使用の際にログインを必要としない画像形成装置が出力するログは、オペレーターの識別子(ログイン情報)を含まなくてもよい。
【0035】
本明細書において、「中断要因」は、画像形成装置の印刷処理を中断させる任意の要因を包含する。一例として、中断要因は、用紙切れ、紙詰まり、トレイフル、トナー切れ、インク切れ等の任意の要因を含む。なお、これ以降の説明では、画像形成装置は、用紙を印刷しているものとして説明するが、本開示の技術の適用例は、用紙を印刷する画像形成装置に限られない。これ以降の「紙、用紙、排紙」との用語は、任意の媒体に置き換えられてもよい。トレイフルとは、排紙トレイが用紙で埋まり、画像形成装置がこれ以上排紙できない状態を意味する。
【0036】
本明細書において、「中断に関する情報」は、印刷処理の中断回数、および、印刷処理の中断時間(印刷中断の開始から、印刷業務の再開までの期間)を包含する。これ以降、印刷処理の中断回数および印刷処理の中断時間を単に中断回数および中断時間と呼ぶ。また、中断に関する情報は、ある一定期間(分/時/日/週/月/年等)における中断回数の累計、ある期間(分/時/日/週/月/年等)ごとの平均中断回数、ある一定期間(分/時/日/週/月/年等)における中断時間の累計、および、ある期間(分/時/日/週/月/年等)ごとの平均中断時間を意味することもある。
【0037】
本明細書において、「システム」は、1つまたは複数の装置からなる構成、および、クラウド環境上に構築されるサービス、仮想マシン、インスタンス、コンテナ等を包含する。さらに、システムは、1つまたは複数の装置からなる構成、および、クラウド環境上に構築されるサービス、仮想マシン、インスタンス、コンテナ等と、画像形成装置との組み合わせを包含する。
【0038】
本明細書において、「ユーザー」は、システム10を利用する任意の人物を意味する。ユーザーは、画像形成装置を操作するオペレーター、製造現場の監督者、システム10の管理者、画像形成装置の保守担当者、画像形成装置の製造企業の担当者等を包含する。
【0039】
システム10の構成について説明する。システム10は、主な構成として、情報処理装置100と、ログ収集装置120と、画像形成装置130とを含む。ある局面において、システム10は、情報処理装置100およびログ収集装置120を含み、画像形成装置130を含まなくてもよい。この場合、システム10は、外部の画像形成装置130と通信する。また、他の局面において、システム10は、情報処理装置100を含み、ログ収集装置120および画像形成装置130を含まなくてもよい。この場合、システム10は、外部のログ収集装置120および/または画像形成装置130と通信する。
【0040】
情報処理装置100は、1台以上の画像形成装置130のログを分析して、中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面(画面300等)を生成し、当該生成した画面を配信する。ある局面において、情報処理装置100は、ログ収集装置120を介して、各画像形成装置130のログを取得してもよい。他の局面において、情報処理装置100は、各画像形成装置130からログを直接受信してもよい。情報処理装置100は、ウェブアプリケーション101と、ログDB(Database)102とを備える。
【0041】
ウェブアプリケーション101は、ログDB102に格納されたログを分析し、解析結果から生成された中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面をユーザーの端末140または画像形成装置130に送信する。ユーザーは、端末140のディスプレイ、または、画像形成装置130のディスプレイに表示された画面を参照することで、主にどのような原因で画像形成装置130の印刷処理が中断されたかを把握し得る。
【0042】
ログDB102は、1台以上の画像形成装置130のログを格納する。情報処理装置100は、受信したログをログDB102に格納する。ある局面において、画像形成装置130は、複数のDB102を備えていてもよい。この場合、複数のDB102の各々は、個別の画像形成装置130のログを格納してもよいし、オフィスまたは製造現場等の任意の単位で画像形成装置130のログを格納してもよい。他の局面において、画像形成装置130は、単一のDB102を備えていてもよい。この場合、DB102は、全ての画像形成装置130のログを格納する。
【0043】
ログ収集装置120は、1台以上の画像形成装置130からログを受信し、当該ログを情報処理装置100に転送する。一例として、ログ収集装置120は、オフィスまたは製造現場等に配置され、ゲートウェイとして機能してもよい。この場合、ログ収集装置120は、社内ネットワークを介して受信したログを、公衆ネットワークを介して、情報処理装置100に転送し得る。
【0044】
画像形成装置130は、任意の印刷機能を有する装置であり、定期的に、または、障害発生時に印刷中断に関するログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。印刷中断に関するログは、タイムスタンプと、ログを生成した画像形成装置130の識別子と、当該画像形成装置130を操作しているオペレーターの識別子(ログイン情報)と、印刷処理の中断要因と、中断に関する情報とを含み得る。
【0045】
上記のように、システム10は、1台以上の画像形成装置130から印刷中断に関するログを収集し、中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面(画面300等)を生成し、当該生成した画面を配信する。ユーザーは、システム10が配信する画面を参照することで、主にどのような原因で画像形成装置130の印刷処理が中断されたかを把握し、頻発する中断要因に対する改善策を検討することで、障害に対する恒久的な対応ができ、ダウンタイム(中断時間)を減らして印刷業務の生産性を向上させることができる。
【0046】
図2は、本実施の形態に従う画像形成装置130の一例を示す図である。画像形成装置130は、主な構成として、給紙トレイ210と、画像形成部220と、用紙搬送路230と、排紙トレイ240とを備える。
【0047】
給紙トレイ210は、印刷処理用の用紙を格納する。印刷処理中に給紙トレイ210に格納された用紙がなくなると、画像形成装置130は印刷処理を中断する。この場合の中断要因は用紙切れになる。画像形成装置130は、用紙切れが発生すると、中断要因「用紙切れ」の情報を含むログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。
【0048】
画像形成部220は、用紙に画像を形成する。ある局面において、画像形成部220は、トナーを用いた画像形成部であってもよい。印刷処理中にトナーがなくなると、画像形成装置130は印刷処理を中断する。この場合の中断要因はトナー切れになる。画像形成装置130は、トナー切れが発生すると、中断要因「トナー切れ」の情報を含むログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。他の局面において、画像形成部220は、インクを用いた画像形成部であってもよい。印刷処理中にインクがなくなると、画像形成装置130は印刷処理を中断する。この場合の中断要因はインク切れになる。画像形成装置130は、インク切れが発生すると、中断要因「インク切れ」の情報を含むログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。
【0049】
用紙搬送路230は、印刷に使用される用紙(媒体)を搬送する経路である。用紙搬送路230は、給紙トレイ210から排紙トレイ240まで繋がっている。印刷処理中に用紙搬送路230上で用紙が詰まると、画像形成装置130は印刷処理を中断する。この場合の中断要因は用紙詰まりになる。画像形成装置130は、用紙詰まりが発生すると、中断要因「用紙詰まり」の情報を含むログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。
【0050】
排紙トレイ240は、印刷後の用紙が排出されるトレイである。印刷処理中に排紙トレイ240が用紙で埋まり、画像形成装置130がこれ以上排紙できない状態になると、画像形成装置130は印刷処理を中断する。この場合の中断要因はトレイフルになる。画像形成装置130は、トレイフルが発生すると、中断要因「トレイフル」の情報を含むログをログ収集装置120または情報処理装置100に送信する。
【0051】
図3は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第1の例を示す図である。システム10は、1台以上の画像形成装置130の各々から、中断に関する情報を含むログを取得し、取得した複数の中断に関する情報を中断要因ごとに分類して集計し、中断要因ごとに分類して集計された中断に関する情報を例えば画面300のように出力する。画面300は、画像形成装置130ごとに中断要因別に集計された障害に関する情報を、一日単位で区切ってマトリックス状に表示している。画面300における障害に関する情報は、中断時間であり、単位310は「分」である。なお、システム10は、中断要因別に集計された障害に関する情報を任意の期間(日、週、月、年等)で区切って表示してもよい。ある局面において、情報処理装置100がログの分類および集計を実行してもよい。他の局面において、画像形成装置130がログの分類を行ってもよい。この場合、情報処理装置100は、分類されたログを集計する。また、他の局面において、画像形成装置130は、任意の期間(日、月等)のログの集計等、ログの集計処理の一部を実行してもよい。
【0052】
マトリックスの縦軸320は、画像形成装置130ごとの中断要因の一覧を示す。
図3に示される例では、マトリックスの縦軸320は、マシン1の中断要因「用紙切れ、トレイフル、紙詰まり、トナー切れ」と、マシン2の中断要因「用紙切れ、トレイフル、紙詰まり、トナー切れ」とを含んでいる。「マシン1,マシン2」は、画像形成装置130の名称であり、ユーザーが任意に指定し得る。ある局面において、システム10は、設定画面を介して、ユーザーから各画像形成装置130の名称の入力を事前に受け付けてもよい。この場合、システム10は、各画像形成装置130の名称と、各画像形成装置130の識別子とを紐付けて管理する。
【0053】
マトリックスの横軸330は、期間(日)を示している。
図3に示される例では、マトリックスの横軸330は、項目として、「3/6(日)」、「3/7(月)」、「3/8(火)」、「3/9(水)」、「3/10(木)」、「3/11(金)」、「3/6(土曜)」、および(中断時間の)1週間の合計を含む。
【0054】
画面300に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目340を例に説明する。1列目340は、期間「3/6(日)」に、マシン1において合計「151分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目340は、マシン1における印刷中断の合計時間「151分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「23分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「128分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「0分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「0分」であることを示している。
【0055】
同様に、1列目340は、期間「3/6(日)」に、マシン2において合計「66分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目340は、マシン2における印刷中断の合計時間合計「66分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「32分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「34分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「0分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「0分」であることを示している。
【0056】
システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面300の例では、「3/11(金)」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「144分」(中断に関する情報351)が強調表示されている。また、「3/9(水)」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「141分」(中断に関する情報352)が強調表示されている。また、「3/6(日)」のマシン1における中断要因「トレイフル」に起因する中断時間「128分」(中断に関する情報53)が強調表示されている。
【0057】
ある局面において、システム10は、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報(中断時間、中断回数)を、予め定められた条件を満たすものと判定してもよい。画面300を例に説明すると、例えば、予め定められた閾値は「120分」であってもよい。他の局面において、システム10は、画面に表示された全中断に関する情報のうち、予め定められた順位(例えば上位N位まで:Nは予め定められた整数)までを、予め定められた条件を満たすものと判定してもよい。画面300を例に説明すると、例えば、上位3位までの中断に関する情報(中断に関する情報351,352,353)が強調表示される。また、システム10は、各中断に関する情報の値または順位等に基づいて、各中断に関する情報の強調の度合いを段階的に変化させてもよい。
【0058】
ユーザーは、配信された画面300等を参照することで、主にどのような原因で画像形成装置の印刷処理が中断されたかを把握し、頻発する中断要因に対する改善策を検討することで、障害に対する恒久的な対応ができ、ダウンタイム(中断時間)を減らして印刷業務の生産性を向上させることができる。画面300を例に説明すると、ユーザーは、主に「用紙切れ、トレイフル」が原因で印刷中断が発生していることを把握できる。ユーザーは、この結果に基づいて、例えば、業務フローの改善、「用紙切れ、トレイフル」を通知するためのアプリケーションの開発等の障害に対する恒久的な対応を検討し得る。
【0059】
また、上述のように、システム10は、中断時間の集計をユーザーに提供し得る。印刷業務において、中断時間(ダウンタイム)を短縮することは、生産性向上のために極めて重要である。ユーザーは、中断時間の集計を分析することで、印刷処理のボトルネックを把握して対策することで、印刷業務の生産性を向上し得る。
【0060】
ある局面において、システム10は、ユーザーから中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面(画面300、画面600~画面1100等)の表示設定に関する入力を受け付けてもよい。この場合、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の表示を変更し得る。
【0061】
第1の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、中断に関する情報の種類および単位を変更し得る。より具体的には、システム10は、中断に関する情報を中断時間または中断回数のいずれかに切り替え得る。また、システム10は、中断に関する情報「中断時間」の単位を、「秒、分、時」等に変更し得る。
【0062】
第2の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、中断に関する情報(中断回数、中断時間)を集計する期間を変更し得る。画面300を例に説明すると、システム10は、横軸330の期間を「日」から「時、週、月、年」等の任意の期間に変更し得る。
【0063】
第3の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、画像形成装置130ごとの中断に関する情報を集計してもよいし、システム10が管理する全ての画像形成装置130の中断に関する情報を集計してもよいし、任意の基準で画像形成装置130をグループ化し、グループ単位で中断に関する情報を集計してもよい。画面300を例に説明すると、システム10は、画像形成装置130「マシン1」の中断要因「用紙切れ」の中断時間「23分」と、画像形成装置130「マシン2」の中断要因「用紙切れ」の中断時間「32分」とを個別に表示してもよい。また、システム10は、画像形成装置130「マシン1,2」の中断要因「用紙切れ」の中断時間の合計「55分(23分+32分)」を表示してもよい。
【0064】
第4の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、画像形成装置130ごとの中断に関する情報を集計してもよいし、オペレーターごとの中断に関する情報を集計してもよい。オペレーターごとの中断に関する情報を集計することで、ユーザーは、各オペレーターの業務ミスの傾向等を把握し得る。さらに、システム10は、一例として、ユーザーの入力に基づいて、一定期間(秒/分/時/日/週/月/年等)ごとの、中断に関する情報(中断時間、中断回数)の累計を求めてもよいし、平均値を求めてもいい。また、これらの累計および平均値は、画像形成装置130ごとの中断要因別の中断に関する情報の累計値および平均値であってもよい。もしくは、これらの累計および平均値は、オペレーターごとの中断要因別の中断に関する情報の累計値および平均値であってもよい。例えば、システム10は、画面300、画面600~画面1100等に、一定期間における中断に関する情報(中断時間、中断回数)の累計値、または、一定期間ごとの中断に関する情報の平均値を表示してもよい。
【0065】
第5の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、マトリックスの横軸および縦軸の各々を任意の要素に変更し得る。例えば、システム10は、マトリックスの縦軸を「オペレーターごとの中断要因」、横軸を「期間」にしてもよい。また、システム10は、マトリックスの縦軸を「画像形成装置130ごとの中断要因」、横軸を「期間」にしてもよい。また、システム10は、マトリックスの縦軸を「画像形成装置130ごとの中断要因」、横軸を「オペレーター」にしてもよい。さらに、システム10は、上記の例のマトリックスの縦軸の要素と、横軸の要素とを入れ替えてもよい。また、各軸に設定可能な要素は、「画像形成装置」、「オペレーター」、「期間(秒/分/時/日/週/月/年等)」、「中断要因」、またはこれらの組合せを含み得る。すなわち、システム10は、第1の要素(縦軸)および第2の要素(横軸)に基づいて、中断に関する情報をマトリックス表示し得る。
【0066】
第6の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、中断に関する情報の表示形式を、円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフ等のマトリックス以外の任意の形式に変更してもよい。中断に関する情報の表示形式は、複数のフォーマットの組合せであってもよい。
【0067】
第7の例として、システム10は、ユーザーの入力に基づいて、強調表示する項目を変更してもよい。例えば、システム10は、画像形成装置130単位で、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。
【0068】
また、システム10は、画像形成装置130のグループ単位で、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。また、システム10は、システム10が管理する全ての画像形成装置130の集計結果の中から、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。
【0069】
また、システム10は、オペレーター単位で、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。また、システム10は、オペレーターのグループ単位(所属部署等)で、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。また、システム10は、システム10が管理する全オペレーターの集計結果の中から、予め定められた条件を満たした中断に関する情報(上位N位までの中断に関する情報、予め定められた閾値を超えた中断に関する情報等)を強調表示してもよい。
【0070】
<B.ハードウェア構成およびソフトウェア構成>
次に、
図4および
図5を参照して、システム10の主要な構成である情報処理装置100のハードウェア構成およびソフトウェア構成について説明する。
【0071】
図4は、情報処理装置100として使用され得る装置400のハードウェア構成の一例を示す図である。ある局面において、情報処理装置100は、複数の装置400または装置400の一部のパーツの組合せによって実現されてもよい。また、他の局面において、情報処理装置100は、複数の装置400または装置400の一部のパーツの組合せによって実現されるデータセンター(クラウド環境)上に構築される仮想マシン、コンテナ等であってもよい。さらに、他の局面において、ログ収集装置120も、
図4に示されるハードウェア構成を備えていてもよい。
【0072】
装置400は、CPU(Central Processing Unit)1と、1次記憶装置2と、2次記憶装置3と、外部機器インターフェイス4と、入力インターフェイス5と、出力インターフェイス6と、通信インターフェイス7とを含む。
【0073】
CPU1は、装置400の各種機能を実現するためのプログラムを実行し得る。CPU1は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
【0074】
1次記憶装置2は、CPU1によって実行されるプログラムと、CPU1によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、1次記憶装置2は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
【0075】
2次記憶装置3は、不揮発性メモリーであり、CPU1によって実行されるプログラムおよびCPU1によって参照されるデータを格納してもよい。その場合、CPU1は、2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み出されたプログラムを実行し、2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み出されたデータを参照する。ある局面において、2次記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリー等によって実現されてもよい。
【0076】
外部機器インターフェイス4は、プリンター、スキャナーおよび外付けHDD等の任意の外部機器に接続され得る。ある局面において、外部機器インターフェイス4は、USB(Universal Serial Bus)端子等によって実現されてもよい。
【0077】
入力インターフェイス5は、キーボード、マウス、タッチパッドまたはゲームパッド等の任意の入力装置に接続され得る。ある局面において、入力インターフェイス5は、USB端子、PS/2端子およびBluetooth(登録商標)モジュール等によって実現されてもよい。
【0078】
出力インターフェイス6は、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の任意の出力装置に接続され得る。ある局面において、出力インターフェイス6は、USB端子、D-sub端子、DVI(Digital Visual Interface)端子およびHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子等によって実現されてもよい。
【0079】
通信インターフェイス7は、有線または無線のネットワーク機器と接続される。ある局面において、通信インターフェイス7は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。他の局面において、通信インターフェイス7は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
【0080】
図5は、情報処理装置100の機能ブロックの一例を示す図である。ある局面において、
図5に示される各機能ブロックは、ソフトウェアとして実現され得る。この場合、CPU1は、2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み込まれたプログラムを実行することで、
図5に示される各機能ブロックを実現してもよい。また、
図5に示される各機能ブロックは、ウェブアプリケーション101を構成するプログラムモジュールであるとも言える。
【0081】
情報処理装置100は、主な機能ブロックとして、ログ取得部501と、ログ解析部502と、入力部503と、UI(User Interface)生成部504と、出力部505と、記憶部506とを備える。また、記憶部506は、1つ以上のログDB102を含む。
【0082】
ログ取得部501は、ログ収集装置120または画像形成装置130からログを取得して、当該ログをログDB102に格納する。また、ログ取得部501は、他の機能ブロックからの要求に基づいて、ログDB102に格納されたログを参照し、取得したログを要求元の機能ブロックに出力する。ある局面において、他の機能ブロックが、ログDB102に格納されたログを参照する機能を備えていてもよい。
【0083】
ログ解析部502は、ログ取得部501を介して、または、直接に、ログDB102に格納されたログを参照する。そして、ログ解析部502は、ログを解析して、中断要因別に中断に関する情報(中断回数、中断時間)の集計結果を生成する。例えば、ログ解析部502は、「用紙切れ、トレイフル、用紙詰まり、トナー(インク)切れ」等の要因ごとに、印刷処理の中断回数または中断時間の集計結果を生成し得る。また、ログ解析部502は、中断要因ごとの中断に関する情報(中断回数、中断時間)の集計結果を、画像形成装置130単位、オペレーター単位、期間ごとに区切ってもよい。ログ解析部502が算出した集計結果は、UI生成部504に出力される。
【0084】
入力部503は、ユーザーからの各種入力を取得する。入力部503は、ウェブアプリケーションの一部として、ユーザーの端末140に提供される画面を介して、ユーザーからの各種入力を取得し得る。一例として、ユーザーからの各種入力は、中断要因別の集計画面の要求、中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面(画面300、画面600~画面1100等)の分類または集計情報の選択(画像形成装置130単位、オペレーター単位、期間の選択等)、および、集計結果画面のレイアウトの選択(横軸の要素、縦軸の要素、グラフ表示、マトリクス表示、強調表示の設定等)等を含み得る。情報処理装置100は、ユーザーからの各種入力を内部処理に反映する。
【0085】
UI生成部504は、ユーザーの端末140または画像形成装置130等に配信する各種画面を生成する。UI生成部504は、システム10の各種設定画面、中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面等を生成し得る。ある局面において、UI生成部504は、HTML(Hyper Text Markup Language)、CSS(Cascading Style Sheets)およびJavascript(登録商標)等を用いて画面を生成してもよい。UI生成部504は、生成した画面を出力部505に出力する。
【0086】
出力部505は、UI生成部504によって生成された画面をユーザーの端末140または画像形成装置130に送信する。ユーザーは、端末140のディスプレイまたは画像形成装置130のディスプレイから、配信された画面を参照し得る。
【0087】
記憶部506は、ログおよびシステム10の設定情報等の記憶領域である。ある局面において、記憶部506は、DBMS(Database Management System)としての機能を備えていてもよい。他の局面において、記憶部506は、他の任意の形式のデータを格納するための記憶領域であってもよい。
【0088】
<C.画面例>
次に、
図6~
図11を参照して、システム10が提供する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面のバリエーションについて説明する。
【0089】
図6は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第2の例を示す図である。画面600は、画像形成装置130ごとに中断要因別に集計された障害に関する情報を、一日単位で区切ってマトリックス状に表示している。画面600における障害に関する情報は、中断回数であり、単位610は「回」である。マトリックスの縦軸620は画像形成装置130ごとの中断要因であり、マトリックスの横軸630は期間(日)となっている。
【0090】
すなわち、画面600は、画像形成装置130ごとの中断要因別の「中断時間」の集計結果を1日単位で区切って表示している画面300と異なり、画像形成装置130ごとの中断要因別の「中断回数」の集計結果を1日単位で区切って表示している。
【0091】
画面600に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目640を例に説明する。1列目640は、期間「3/20(日)」に、マシン1において合計「266回」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目640は、マシン1における印刷中断の合計回数「266回」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断回数は「148回」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断回数は「118回」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断回数は「0回」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断回数は「0回」であることを示している。
【0092】
同様に、1列目640は、期間「3/20(日)」に、マシン2において合計「69回」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目640は、マシン2における印刷中断の合計回数「69回」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断回数は「34回」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断回数は「35回」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断回数は「0回」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断回数は「0回」であることを示している。
【0093】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面600の例では、「3/20(日)」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時回数「148回」(中断に関する情報651)が強調表示されている。また、「3/21(月)」のマシン1における中断要因「トレイフル」に起因する中断回数「146回」(中断に関する情報652)が強調表示されている。また、「3/22(火)」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断回数「137回」(中断に関する情報653)が強調表示されている。
【0094】
画面600を参照することで、ユーザーは、画像形成装置130ごとに頻発する印刷処理の中断要因を把握し得る。
【0095】
図7は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第3の例を示す図である。画面700は、画像形成装置130ごとに中断要因別に集計された障害に関する情報を、一週間単位で区切ってマトリックス状に表示している。画面700における障害に関する情報は、中断時間であり、単位710は「分」である。マトリックスの縦軸720は画像形成装置130ごとの中断要因であり、マトリックスの横軸730は期間(週)となっている。
【0096】
すなわち、画面700は、画像形成装置130ごとの中断要因別の中断時間の集計結果を「1日単位」で区切って表示している画面300と異なり、画像形成装置130ごとの中断要因別の中断時間の集計結果を「一週間単位」で区切って表示している。
【0097】
画面700に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目740を例に説明する。1列目740は、期間「2/27~3/5」に、マシン1において合計「1504分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目740は、マシン1における印刷中断の合計時間「1504分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「645分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「529分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「330分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「0分」であることを示している。
【0098】
同様に、1列目740は、期間「2/27~3/5」に、マシン2において合計「570分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目740は、マシン2における印刷中断の合計時間「570分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「243分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「20分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「237分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「70分」であることを示している。
【0099】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面700の例では、「3/27~4/2」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「688分」(中断に関する情報751)が強調表示されている。また、「3/27~4/2」のマシン2における中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「677分」(中断に関する情報752)が強調表示されている。また、「3/20~3/26」のマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「657分」(中断に関する情報753)が強調表示されている。
【0100】
画面700を参照することで、ユーザーは、1週間等の長いスパンで画像形成装置130ごとに頻発する印刷処理の中断要因を把握し得る。また、例えば、ユーザーは、画面600および画面700を比較することで、特定の画像形成装置130の1週間の中断時間の合計が大きく、当該特定の画像形成装置130の個別の日付の中断時間にバラツキがある場合、特定の曜日に画像形成装置130を操作するオペレーターの習熟度またはジョブの内容等、印刷中断の主な原因を推測し得る。
【0101】
図8は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第4の例を示す図である。画面800は、オペレーターごとに中断要因別に集計された障害に関する情報を、一週間単位で区切ってマトリックス状に表示している。画面800における障害に関する情報は、中断時間であり、単位810は「分」である。マトリックスの縦軸820はオペレーターごとの中断要因であり、マトリックスの横軸830は期間(週)となっている。
【0102】
すなわち、画面800は、「画像形成装置130」ごとの中断要因別の中断時間の集計結果を一週間単位で区切って表示している画面700と異なり、「オペレーター」ごとの中断要因別の中断時間の集計結果を一週間単位で区切って表示している。
【0103】
画面800に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目840を例に説明する。1列目840は、期間「2/27~3/5」に、オペレーターAが操作した画像形成装置130において合計「1504分」の印刷中断が発生したことを示している。なお、オペレーターAが、期間「2/27~3/5」の間に、複数台の画像形成装置130を操作していた場合、合計「1504分」は、オペレーターAが操作した複数台の画像形成装置130で発生した中断の合計時間を示す。また、1列目840は、オペレーターAが操作した画像形成装置130における印刷中断の合計時間「1504分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「645分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「529分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「330分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「0分」であることを示している。
【0104】
同様に、1列目840は、期間「2/27~3/5」に、オペレーターBが操作した画像形成装置130において合計「570分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目840は、オペレーターBが操作した画像形成装置130における印刷中断の合計時間「570分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「243分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「20分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「237分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「70分」であることを示している。
【0105】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面800の例では、「3/27~4/2」のオペレーターAが操作した画像形成装置130における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「688分」(中断に関する情報851)が強調表示されている。また、「3/27~4/2」のオペレーターBが操作した画像形成装置130における中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「677回」(中断に関する情報852)が強調表示されている。また、「3/20~3/26」のオペレーターAが操作した画像形成装置130における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「657分」(中断に関する情報853)が強調表示されている。
【0106】
画面800を参照することで、ユーザーは、オペレーターごとに頻発する印刷処理の中断要因を把握し得る。すなわち、ユーザーは、各オペレーターの習熟度、どのような印刷処理の中断を発生させやすいか等の傾向を把握し得る。
【0107】
図9は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第5の例を示す図である。画面900は、画像形成装置130ごとに中断要因別に集計された障害に関する情報を、一週間単位で区切って、画像形成装置130を使用したオペレーターと関連付けてマトリックス状に表示している。画面900における障害に関する情報は、中断時間であり、単位910は「分」である。マトリックスの縦軸920は画像形成装置130ごとの中断要因であり、マトリックスの横軸930は期間(週)およびオペレーターとなっている。
【0108】
画面900に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目940を例に説明する。1列目940は、期間「2/27~3/5」におけるマシン1の使用者が「オペレーターA」であるときに、マシン1において合計「1504分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目940は、マシン1における印刷中断の合計時間「1504分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「645分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「529分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「330分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「0分」であることを示している。
【0109】
同様に、1列目940は、期間「2/27~3/5」におけるマシン2の使用者が「オペレーターB」であるときに、マシン2において合計「1050分」の印刷中断が発生したことを示している。また、1列目940は、マシン2における印刷中断の合計時間「1050分」のうち、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間は「343分」であり、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間は「200分」であり、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間は「437分」であり、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間は「70分」であることを示している。
【0110】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面900の例では、マシン1に関して、期間「3/27~4/2」および使用者「オペレーターB」であるマシン1における中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「688分」(中断に関する情報951A)が強調表示されている。また、期間「3/20~3/26」および使用者「オペレーターA」であるマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「657回」(中断に関する情報952A)が強調表示されている。また、期間「2/27~3/5」および使用者「オペレーターA」であるマシン1における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「645分」(中断に関する情報953A)が強調表示されている。
【0111】
同様に、画面900の例では、マシン2に関して、期間「3/27~4/2」および使用者「オペレーターB」であるマシン2における中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「677分」(中断に関する情報951B)が強調表示されている。また、期間「3/27~4/2」および使用者「オペレーターB」であるマシン2における中断要因「トレイフル」に起因する中断時間「660回」(中断に関する情報952B)が強調表示されている。また、期間「3/6~3/12」および使用者「オペレーターB」であるマシン2における中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「640分」(中断に関する情報953B)が強調表示されている。
【0112】
画面900を参照することで、ユーザーは、各画像形成装置130および各オペレーターの相性等を把握し得る。これにより、ユーザーは、各オペレーターを相性のよい画像形成装置130を集中的に使用させる、または、各オペレーターに苦手とする画像形成装置130の操作練習をさせる等の対策を取ることができる。
【0113】
図10は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第6の例を示す図である。画面1000は、中断要因別に集計された障害に関する情報を、画像形成装置単位で区切ってマトリックス状に表示している。画面1000における障害に関する情報は、中断時間であり、単位1010は「分」である。
【0114】
画面1000は、ユーザーによる設定等により定められた任意の期間(1ヶ月、1年等)内に検知された中断要因別の中断時間の集計結果を、「画像形成装置130単位」で区切って表示している。マトリックスの縦軸1020は中断要因であり、マトリックスの横軸1030は画像形成装置130となっている。
【0115】
画面1000に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目1040を例に説明する。1列目1040は、ある期間内に「マシン1」において発生した、中断要因別の中断時間の集計を示す。より具体的には、1列目1040によると、「マシン1」で、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間が「611分」発生し、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間が「404分」発生し、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間が発生せず(「0分」)、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間が発生していない(「0分」)ことを示している。
【0116】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面1000の例では、「マシン1」における中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「611分」(中断に関する情報1051)が強調表示されている。また、「マシン1」おける中断要因「トレイフル」に起因する中断時間「404分」(中断に関する情報1052)が強調表示されている。また、「マシン5」における中断要因「トレイフル」に起因する中断時間「400分」(中断に関する情報1053)が強調表示されている。
【0117】
画面1000を参照することで、ユーザーは、例えば、長期間にわたり各画像形成装置130の印刷中断の発生状況を把握し得る。その上で、ユーザーは、問題のある(印刷中断が多い)画像形成装置130を特定し得る。
【0118】
図11は、システム10が出力する中断要因別の中断に関する情報の集計結果の画面の第7の例を示す図である。画面1100は、中断要因別に集計された障害に関する情報を、オペレーター単位で区切ってマトリックス状に表示している。例えば、「オペレーターA」の列は、ある期間内で、オペレーターAが使用した画像形成装置130の全てで発生した、中断要因別の中断時間の合計を示す。画面1100における障害に関する情報は、中断時間であり、単位1010は「分」である。
【0119】
画面1100は、ユーザーによる設定等により定められた任意の期間(1ヶ月、1年等)内に検知された中断要因別の中断時間の集計結果を、「オペレーター単位」で区切って表示している。マトリックスの縦軸1120は中断要因であり、マトリックスの横軸1130はオペレーターとなっている。
【0120】
画面1100に示される障害に関する情報をマトリックスの1列目1140を例に説明する。1列目1140は、ある期間内に「オペレーターA」が画像形成装置130を操作しているときに発生した、中断要因別の中断時間の集計を示す。より具体的には、1列目1140によると、オペレーターAが画像形成装置130を操作しているときに、中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間が「645分」発生し、中断要因「トレイフル」に起因する中断時間が「220分」発生し、中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間が「100分」発生し、中断要因「トナー切れ」に起因する中断時間が発生していない(「0分」)ことを示している。
【0121】
また、システム10は、画面に表示される中断に関する情報のうち、予め定められた条件を満たす中断に関する情報を強調表示し得る。画面1100の例では、オペレーターBが画像形成装置130を操作しているときに発生した中断要因「紙詰まり」に起因する中断時間「1365分」(中断に関する情報1151)が強調表示されている。また、オペレーターCが画像形成装置130を操作しているときに発生した中断要因「トレイフル」に起因する中断時間「800分」(中断に関する情報1152)が強調表示されている。また、オペレーターAが画像形成装置130を操作しているときに発生した中断要因「用紙切れ」に起因する中断時間「645分」(中断に関する情報1153)が強調表示されている。
【0122】
画面1100を参照することで、ユーザーは、例えば、長期間にわたり各オペレーターの傾向(どのような印刷処理の中断を発生させやすいか)を把握し得る。その上で、ユーザーは、各オペレーターのオペレーション内容を見直すなどの対策を取ることができる。
【0123】
<D.フローチャート>
図12は、情報処理装置100の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12を参照して、情報処理装置100の内部処理について説明する。ある局面において、CPU1は、
図12の処理を行うためのプログラムを2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み込んで、当該プログラムを実行してもよい。他の局面において、当該処理の一部または全部は、当該処理を実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
【0124】
ステップS1210において、情報処理装置100は、1台以上の画像形成装置130からログを収集する。ある局面において、情報処理装置100は、ログ収集装置120を介して、画像形成装置130からログを収集してもよい。他の局面において、情報処理装置100は、画像形成装置130からログを直接収集してもよい。
【0125】
ステップS1220において、情報処理装置100は、収集したログを中断要因(用紙切れ、トレイフル、紙詰まり、トナー(インク)切れ等)ごとに分類して集計する。ある局面において、情報処理装置100は、ログに含まれる中断要因を示す情報(中断要因の識別子等)に基づいて、ログを分類して集計してもよい。
【0126】
ステップS1230において、情報処理装置100は、中断要因ごとに、中断に関する情報(中断時間、発生回数等)を集計する。
【0127】
ステップS1240において、情報処理装置100は、ユーザーからの表示に関する操作を受け付ける。ここでの表示とは、中断に関する情報の集計結果の画面(画面300,画面600~画面1100等)のことであり、ユーザーは中断に関する情報の集計結果の画面の表示項目(マトリックスまたはグラフの縦軸および横軸の要素等)およびレイアウト(マトリックス、グラフ等)等の設定を行い得る。他の局面において、情報処理装置100は、表示に関する設定画面をユーザーの端末140に配信してもよい。この場合、ユーザーは、配信された設定画面に、中断に関する情報の集計結果の画面の表示項目およびレイアウト等の設定を入力し得る。レイアウトの設定は、例えば、1台以上の画像形成装置130、1台以上の画像形成装置130のオペレーター、および、ユーザーによって設定された期間のいずれか2つ以上の要素により中断に関する情報を分類して集計して表示する設定等を含み得る。情報処理装置100は、設定入力に基づいて、画面のレイアウトを生成し得る。なお、本ステップの処理は、ステップS1210の前等の任意のタイミングで実行されてもよい。
【0128】
ステップS1250において、情報処理装置100は、中断要因ごとの中断に関する情報を、各種条件(中断が発生したマシン、ジョブの担当オペレーター、日付等)に基づいて分類して集計して出力する。各種条件は、マトリックスの第1位の要素(縦軸)および第2の要素(横軸)として使用され得る。ある局面において、各種条件は、第1の要素のみを含んでいてもよいし、画面900のように3つ以上の要素(画像形成装置、オペレーター、期間等)を含んでいてもよい。情報処理装置100は、条件に基づいて画面を生成し得る。一例として、情報処理装置100は、画面300、画面600~画面1100等を出力する。情報処理装置100は、生成した画面をユーザーの端末140に配信してもよい。この場合、端末140のディスプレイに画面300、画面600~画面1100等が表示される。ある局面において、情報処理装置100は、ステップS1240で、本ステップにて使用する各種条件の入力を受け付けてもよい。一例として、情報処理装置100は、1台以上の画像形成装置130の各々から収集されたログを分析し、ログに含まれる中断要因ごとに中断に関する情報を集計する。そして、情報処理装置100は、集計された中断に関する情報を、1台以上の画像形成装ごとに、または、1台以上の画像形成装を操作するオペレーターごとに分類して集計する画面(画面1000、画面1100等)のレイアウトを生成する。
【0129】
ステップS1260において、情報処理装置100は、発生頻度の高い「中断要因」に紐付いた「中断に関する情報」を強調表示する。当該強調表示は、例えば、画面300、画面600~画面1100における強調表示に相当する。ある局面において、情報処理装置100は、「中断に関する情報」を太文字にする、色付き文字にする、フォントを変更する、文字の大きさを変更する、背景色を変更する、罫線を設ける、または、これらの組合せを含む任意の手段によって、「中断に関する情報」を強調表示してもよい。
【0130】
以上説明した通り、本実施の形態に従うシステム10は、1台以上の画像形成装置130からログを収集し、当該ログを分類して集計して、中断要因別の中断に関する情報の集計結果を算出する。さらに、システム10は、任意の条件(画像形成装置130単位、オペレーター単位、一定期間単位)または任意の条件の組み合わせにより、中断に関する情報の集計結果を分類した画面または区切った画面を出力し得る。
【0131】
ユーザーは、システム10により提供される中断に関する情報の集計結果を参照することで、主にどのような原因で画像形成装置の印刷処理が中断されたかを把握し得る。また、ユーザーは、把握した原因に基づいて、頻発する中断要因に対する改善策を検討することで、障害に対する恒久的な対応ができ、ダウンタイム(中断時間)を減らして印刷業務の生産性を向上させることができる。
【0132】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0133】
1 CPU、2 1次記憶装置、3 2次記憶装置、4 外部機器インターフェイス、5 入力インターフェイス、6 出力インターフェイス、7 通信インターフェイス、10 システム、100 情報処理装置、101 ウェブアプリケーション、102 ログDB、120 ログ収集装置、130 画像形成装置、140 端末、210 給紙トレイ、220 画像形成部、230 用紙搬送路、240 排紙トレイ、300,600,700,800,900,1000,1100 画面、310,610,710,810,1010 単位、320,720,820,920,1020,1120 縦軸、330,730,830,930,1030,1130 横軸、340,640,740,840,940,1040,1140 1列目、351,352,353,651,652,653,751,752,753,851,852,853,951A,951B,952A,952B,953A,953B,1051,1052,1053,1151,1152,1153 中断に関する情報、400 装置、501 ログ取得部、502 ログ解析部、503 入力部、504 UI生成部、505 出力部、506 記憶部。