(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-07
(45)【発行日】2024-10-16
(54)【発明の名称】バッテリホルダ、移動体提供システム、及び移動体提供方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/249 20210101AFI20241008BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241008BHJP
B62J 43/13 20200101ALI20241008BHJP
B62M 6/90 20100101ALI20241008BHJP
【FI】
H01M50/249
G06Q50/10
B62J43/13
B62M6/90
(21)【出願番号】P 2022157106
(22)【出願日】2022-09-29
【審査請求日】2023-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 雄亮
【審査官】小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-083260(JP,A)
【文献】特開2020-003949(JP,A)
【文献】国際公開第2017/131215(WO,A1)
【文献】特開2014-137705(JP,A)
【文献】特開2012-160016(JP,A)
【文献】特開2001-188998(JP,A)
【文献】特表2007-517147(JP,A)
【文献】特開2020-035496(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/249
G06Q 50/10
B62J 43/13
B62M 6/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを移動体に取り付けるためのバッテリホルダであって、
対応する無線信号が送信されたときに外部に対して報知を行う報知装置を備えるバッテリホルダ。
【請求項2】
前記バッテリは前記無線信号を送信可能である請求項1に記載のバッテリホルダ。
【請求項3】
前記無線信号を受信し、受信した前記無線信号に基づいて前記報知装置を駆動させ、且つ、前記移動体の識別番号を記憶する制御装置を備え、
前記バッテリは前記移動体の前記識別番号を含む前記無線信号を送信可能に構成され、
前記制御装置は、記憶している前記識別番号と、前記無線信号に含まれる前記識別番号とを比較し、両者が対応するときに、前記報知装置を駆動させる請求項2に記載のバッテリホルダ。
【請求項4】
ステーションに載置された複数の移動体の中から少なくとも一つを利用者に提供するための移動体提供システムであって、
前記移動体それぞれに設けられ、前記移動体の外部に向けて報知可能な報知装置と、
前記利用者に保持され、外部に無線信号を送信可能な端末と、
前記移動体それぞれに設けられ、前記無線信号を受信したときに、対応する前記報知装置から報知させる制御装置と、を有する移動体提供システム。
【請求項5】
前記端末は、前記移動体を特定するための特定情報を含めて前記無線信号を送信し、
前記制御装置は、前記無線信号を受信したときに、前記特定情報によって特定される前記移動体に対応するか否かを判定し、対応する前記報知装置から報知させる請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項6】
前記利用者によって選択された一つの前記移動体を特定する予約確定情報を取得して、前記端末に送信する管理サーバを有し、
前記端末は、前記無線信号に前記予約確定情報を含めて送信し、
前記制御装置は、前記端末から前記無線信号を受信すると、前記予約確定情報に基づいて、自らが設けられた前記移動体が前記利用者によって選択された前記移動体であるか否かを判定し、前記利用者によって選択された前記移動体であるときには、前記報知装置に前記移動体の外部に向けて通知させる請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項7】
前記報知装置は、前記移動体の外部に向けて発光可能な発光素子を備え、
前記報知装置は、前記発光素子を発光させることによって、前記移動体の外部に向けて通知を行う請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項8】
前記報知装置は、前記移動体の外部に向けて音を発するスピーカを備え、
前記報知装置は、前記スピーカから音を発生させることによって、前記移動体の外部に向けて通知を行う請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項9】
前記移動体は、本体と、前記本体を移動又は前記移動を補助する駆動源と、前記駆動源に電力を供給するメインバッテリとを備え、
前記制御装置は、前記端末からの前記無線信号を受信したときに、前記メインバッテリの電池残量を取得し、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項10】
前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光することにより、報知を行う複数の発光素子を備え、
前記制御装置は、発光する前記発光素子の数を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる請求項9に記載の移動体提供システム。
【請求項11】
前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光し、且つ、発光色を変更可能な発光素子を備え、
前記制御装置は、前記発光素子の前記発光色を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる請求項9に記載の移動体提供システム。
【請求項12】
前記移動体は、本体と、前記本体を移動又は前記移動を補助する駆動源と、前記駆動源に電力を供給するメインバッテリとを備え、
前記端末は、前記駆動源に電力を供給可能なサブバッテリを含み、
前記制御装置は、前記端末からの前記無線信号を受信したときに、前記メインバッテリの電池残量及び前記サブバッテリの電池残量を取得し、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる請求項4に記載の移動体提供システム。
【請求項13】
前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光することにより、報知を行う複数の発光素子を備え、
前記制御装置は、発光する前記発光素子の数を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリ及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる請求項12に記載の移動体提供システム。
【請求項14】
前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光し、且つ、発光色を変更可能な発光素子を備え、
前記制御装置は、前記発光素子の前記発光色を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリ及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる請求項12に記載の移動体提供システム。
【請求項15】
前記利用者の前記移動体による移動予定距離を取得する管理サーバを含み、
前記管理サーバは、前記移動予定距離に基づいて、前記移動予定距離の前記移動又は前記移動の補助に必要となる電池残量の下限値を取得して、前記制御装置に通知し、
前記制御装置は、前記メインバッテリの電池残量と、前記サブバッテリの電池残量の和が、前記下限値以上であるときに、前記報知装置に報知させる請求項12~14のいずれか1つの項に記載の移動体提供システム。
【請求項16】
ステーションに載置された複数の移動体の中から少なくとも一つを利用者に提供するための移動体提供方法であって、
前記利用者によって保持された端末からの信号を受信したときに、前記移動体の外部に向けて報知可能であり、且つ、前記移動体それぞれに設けられた報知装置を駆動させることによって、前記利用者に提供される前記移動体の位置を通知する移動体提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、貸出や共用される自転車等の電動移動体を、利用を希望する利用者に提供するためのバッテリホルダ、移動体提供システム、及び移動体提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、放置されたレンタル車両の位置として認識するための技術を開示している。特許文献1に記載されたレンタル車両には、固有の信号を発信する発信機が搭載されている。レンタル車両を借用しているユーザは、そのレンタル車両に設けられた発振器が発信する固有の信号を受信可能な端末を携帯している。ユーザは、携帯している端末がその固有の信号を近距離通信方式で有効に受信することができるか否かに基づいて、レンタル車両の位置を認識する。
【0003】
特許文献2は、バッテリから電力が供給される電動移動体を複数有し、複数のユーザにより共有されるシェアリングシステムを開示している。シェアリングシステムは、ユーザによる電動移動体の利用申請時に、ユーザが所有するバッテリの電池残量又は最大出力電力を取得する。その後、取得したバッテリの電池残量又は最大出力電力に基づきユーザが利用可能な電動移動体の情報を抽出し、その情報をユーザに提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-74930号公報
【文献】特開2022-83260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び特許文献2に示すように、利用者からの申し込みを受け付けて、移動体を貸し出す、レンタルサービスやシェアサービスが広く行われるようになっている。このようなレンタルサービスやシェアサービスは、交通参加者の中でも脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みであるとして、注目されている。
【0006】
しかし、このようなサービスの利用者は、複数の移動体が載置されたステーションにおいて、自らの利用対象となる移動体を探し出す必要がある。しかし、夜間など容易に目視することができない場合には、利用対象となる移動体の位置を認識することは容易ではない。
【0007】
本発明は、以上の背景を鑑み、複数の移動体の少なくとも一つを利用者に提供する移動体提供システムであって、移動体が載置されたステーションにおいて、移動体の位置を利用者が認識し易いバッテリホルダ、移動体提供システム、及び移動体提供方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、バッテリ(7)を移動体(2)に取り付けるためのバッテリホルダ(36)であって、対応する無線信号が送信されたときに外部に対して報知を行う報知装置(39)を備える。
【0009】
この態様によれば、対応する無線信号が送信されると、移動体に搭載された報知装置から報知が行われるため、利用者は移動体の位置を利用者が容易に認識できる。
【0010】
上記の態様において、前記バッテリは前記無線信号を送信可能である。
【0011】
この態様によれば、利用者がバッテリを保持し、無線信号を送信させることで、移動体の位置を認識することができる。また、利用者はバッテリの電力を用いて移動体を移動させることができる。
【0012】
上記の態様において、前記無線信号を受信し、受信した前記無線信号に基づいて前記報知装置を駆動させ、且つ、前記移動体の識別番号を記憶する制御装置を備え、前記バッテリは前記移動体の前記識別番号を含む前記無線信号を送信可能に構成され、前記制御装置は、記憶している前記識別番号と、前記無線信号に含まれる前記識別番号とを比較し、両者が対応するときに、前記報知装置を駆動させる。
【0013】
この態様によれば、利用者がバッテリを保持し、無線信号を送信させることで、対応する移動体から報知が行われる。そのため、対応する移動体の位置を認識することができる。
【0014】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、ステーション(5)に載置された複数の移動体(2)の中から少なくとも一つを利用者に提供するための移動体提供システム(1)であって、前記移動体それぞれに設けられ、前記移動体の外部に向けて報知可能な報知装置(39、43)と、前記利用者に保持され、外部に無線信号を送信可能な端末(7、8)と、前記移動体それぞれに設けられ、前記無線信号を受信したときに、対応する前記報知装置から報知させる制御装置(38)と、を有する。
【0015】
この態様によれば、利用者が保持する端末から無線信号が送信されると、利用対象となる移動体に搭載された報知装置から利用者に対して報知が行われる。この報知によって利用者は移動体の位置を利用者が容易に把握することができるため、移動体の位置を利用者が認識し易い移動体提供システムを提供することができる。
【0016】
上記の態様において、好ましくは、前記端末は、前記移動体を特定するための特定情報を含めて前記無線信号を送信し、前記制御装置は、前記無線信号を受信したときに、前記特定情報によって特定される前記移動体に対応するか否かを判定し、対応すると判定したときには、対応する前記報知装置から報知させる。
【0017】
この態様によれば、無線信号に特定情報を含めることによって、利用者が対応する移動体の位置を容易に認識することができる。
【0018】
上記の態様において、好ましくは、前記利用者によって選択された一つの前記移動体を特定する予約確定情報を取得して、前記端末に送信する管理サーバ(10)を有し、前記端末は、前記無線信号に前記予約確定情報を含めて送信し、前記制御装置は、前記端末から前記無線信号を受信すると、前記予約確定情報に基づいて、自らが設けられた前記移動体が前記利用者によって選択された前記移動体であるか否かを判定し、前記利用者によって選択された前記移動体であるときには、前記報知装置に前記移動体の外部に向けて通知させる。
【0019】
この態様によれば、利用者が保持する端末から無線信号が送信されると、利用者に選択された移動体に設けられた報知装置から報知が行われる。これにより、複数の移動体が載置されたステーションにおいて、利用者は自らが選択した移動体の位置を容易に把握することができる。
【0020】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は、前記移動体の外部に向けて発光可能な発光素子(39)を備え、前記報知装置は、前記発光素子を発光させることによって、前記移動体の外部に向けて通知を行う。
【0021】
この態様によれば、簡素な構成によって利用者に報知を行うことができる。
【0022】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は、前記移動体の外部に向けて音を発するスピーカを備え、前記報知装置は、前記スピーカから音を発生させることによって、前記移動体の外部に向けて通知を行う。
【0023】
この態様によれば、簡素な構成によって利用者に報知を行うことができる。
【0024】
上記の態様において、好ましくは、前記移動体は、本体(12)と、前記本体を移動又は前記移動を補助する駆動源(15)と、前記駆動源に電力を供給するメインバッテリ(14)とを備え、前記制御装置は、前記端末からの前記無線信号を受信したときに、前記メインバッテリの電池残量を取得し、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる。
【0025】
この態様によれば、利用者にメインバッテリの電池残量に応じた報知が行われるため、移動体提供システムの利便性が向上する。
【0026】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光することにより、報知を行う複数の発光素子(39)を備え、前記制御装置は、発光する前記発光素子の数を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる。
【0027】
この態様によれば、利用者は発光する発光素子の数によってメインバッテリの電池残量を把握することができるため、移動体提供システムの利便性が向上する。
【0028】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光し、且つ、発光色を変更可能な発光素子(39)を備え、前記制御装置は、前記発光素子の前記発光色を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量に応じた報知を行わせる。
【0029】
この態様によれば、利用者は発光する発光素子の発光色によってメインバッテリの電池残量を把握することができるため、移動体提供システムの利便性が向上する。
【0030】
上記の態様において、好ましくは、前記移動体は、本体(12)と、前記本体を移動又は前記移動を補助する駆動源(15)と、前記駆動源に電力を供給するメインバッテリ(14)とを備え、前記端末は、前記駆動源に電力を供給可能なサブバッテリ(7)を含み、前記制御装置は、前記端末からの前記無線信号を受信したときに、前記メインバッテリの電池残量及び前記サブバッテリの電池残量を取得し、前記報知装置に前記メインバッテリの電池残量及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる。
【0031】
この態様によれば、駆動源に電力供給可能なメインバッテリ及びサブバッテリの電池残量の和に応じた報知が利用者に行われる。利用者はその報知によって駆動源に供給可能な電力量を容易に把握することができるため、移動体提供システムの利便性が向上する。
【0032】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光することにより、報知を行う複数の発光素子(39)を備え、前記制御装置は、発光する前記発光素子の数を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリ及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる。
【0033】
この態様によれば、利用者は、発光する発光素子の数によって、駆動源に電力を供給可能なメインバッテリ及びサブバッテリの電池残量の和を把握することができる。
【0034】
上記の態様において、好ましくは、前記報知装置は前記移動体の外部に向けて発光し、且つ、発光色を変更可能な発光素子(39)を備え、前記制御装置は、前記発光素子の前記発光色を変更することにより、前記報知装置に前記メインバッテリ及び前記サブバッテリの電池残量の和に応じた報知を行わせる。
【0035】
この態様によれば、利用者は、発光する発光素子の発光色によって、駆動源に電力を供給可能なメインバッテリ及びサブバッテリの電池残量の和を把握することができる。
【0036】
上記の態様において、好ましくは、前記利用者の前記移動体による移動予定距離を取得する管理サーバ(10)を含み、前記管理サーバは、前記移動予定距離に基づいて、前記移動予定距離の前記移動又は前記移動の補助に必要となる電池残量の下限値を取得して、前記制御装置に通知し、前記制御装置は、前記メインバッテリの電池残量と、前記サブバッテリの電池残量の和が、前記下限値以上であるときに、前記報知装置に報知させる。
【0037】
この態様によれば、利用者は、報知装置による報知によって、移動体に電力を供給可能なメインバッテリ及びサブバッテリの電池残量の和が、自らの予定する移動予定距離の移動又は移動の補助に十分であるかを把握することができる。これにより、移動体提供システムの利便性が向上する。
【0038】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、ステーション(5)に載置された複数の移動体(2)の中から少なくとも一つを利用者に提供するための移動体提供方法であって、前記利用者によって保持された端末からの信号を受信したときに、前記移動体の外部に向けて報知可能であり、且つ、前記移動体それぞれに設けられた報知装置を駆動させることによって、前記利用者に提供される前記移動体の位置を通知する。
【0039】
この態様によれば、利用者が保持する端末から無線信号が送信されると、利用対象となる移動体に搭載された報知装置から利用者に対して報知が行われる。この報知によって利用者は移動体の位置を利用者が容易に把握することができるため、移動体の位置を利用者が認識し易い移動体提供方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0040】
以上の構成によれば、複数の移動体の少なくとも一つを利用者に提供する移動体提供システムであって、移動体が載置されたステーションにおいて、移動体の位置を利用者が認識し易いバッテリホルダ、移動体提供システム、及び移動体提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の実施形態に係る移動体提供システムが設けられたシェアリングシステムの全体構成を説明するための概略図
【
図4】サブバッテリ、及びサブバッテリを収容するサブバッテリホルダの斜視図
【
図5】(A)利用者データベースの例、及び、(B)移動体データベースの例
【
図6】(A)メインバッテリデータベースの例、及び、(B)ステーションデータベースの例
【
図12】(A)サブバッテリを所有する利用者の端末に表示される詳細表示画面の例、(B)サブバッテリを所有していない利用者の端末に表示される詳細表示画面の例、及び、(C)サブバッテリを所有していない利用者に、ポップアップによる通知が行われたときの詳細表示画面の例
【
図15】第2実施形態に係る移動体提供システムにおいて、端末に表示される予約開始画面の例
【
図18】利用時間の入力欄を(A)プルダウンによって構成した場合の予約情報入力画面の例と、(B)入力申込可能時間帯外の時間を入力欄に入力した場合に表示される警告画面の例
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して、本発明に係るバッテリホルダ、移動体提供システム、及び移動体提供方法の実施形態について説明する。
【0043】
<<第1実施形態>>
移動体提供システム1は、
図1に示すように、複数の利用者によって貸出及び/又は共用される電動移動体2を、利用を希望する利用者に提供するために使用される。以下では、移動体提供システム1が、電動移動体2を共用するための共用システム3(シェアリングシステム)に適用された例について説明を行う。
【0044】
電動移動体2は、共用システム3を運用する事業者が設けた1以上のステーション5に配置されている。利用者は移動体提供システム1を介して申込を行い、ステーション5に配置された電動移動体2を借り受ける。利用者は利用後、ステーション5に利用した電動移動体2を返却する。
【0045】
共用システム3は、複数の電動移動体2と、希望する利用者それぞれに配布されたサブバッテリ7と、利用者それぞれが所有する端末8と、ステーション5ごとに配置されたステーションサーバ9と、管理サーバ10とを備えている。端末8、ステーションサーバ9、及び、管理サーバ10は、インターネット等の公知のネットワーク11を介して相互に通信可能に構成されている。電動移動体2にはそれぞれ、電動移動体2の固有の識別番号(すなわちID)を示す移動体IDが付与されている。
【0046】
以下、電動移動体2が電動自転車である場合を取り上げて、説明を行う。但し、電動移動体2は、電動自転車には限定されない。電動移動体2は電動自転車の他、搭載されたバッテリから供給される電力によって移動又は移動の補助が行われる移動体であれば、いかなる移動体であってもよい。電動移動体2には、例えば、電動キックボードや、電動車椅子、電動カート、ロボット等が含まれうる。
【0047】
図2に示すように、電動移動体2は、車体12と、車体12に設けられた車輪13と、車体12に設けられたメインバッテリ14と、メインバッテリ14の電力によって駆動可能な駆動源15と、駆動源15の駆動を制御する駆動制御装置16とを備えている。
【0048】
車体12は電動移動体2の本体を構成する。車体12は車体フレーム18と、車輪13を操舵するためのハンドル19とを備えている。利用者が利用申込をした電動移動体2を判別することができるように、車体フレーム18の後部には、移動体IDを示すプレート20が設けられている。
【0049】
車体フレーム18には左右方向に延びるクランク軸22が軸支されている。クランク軸22の端部には左右一対のペダル23が設けられている。利用者がペダル23を回転させると、クランク軸22が回転する。
【0050】
車体フレーム18には、メインバッテリ14を搭載するためのメインホルダ25が設けられている。メインホルダ25には、メインバッテリ14の電池残量を算出するメインバッテリセンサ26が設けられている。
【0051】
駆動源15はモータによって構成されている。駆動源15はクランク軸22の近傍に配置されて、クランク軸22の回転力と、駆動力の回転駆動力とは、合力装置を介して合成され、チェーンを介して、車輪13(後輪)に伝達される。
【0052】
図3に示すように、駆動制御装置16は、メインバッテリ14にハーネスを介して接続されるジャンクションボックス27と、ジャンクションボックス27に供給される直流電力を交流電力に変換して駆動源15に供給するPCU28(Power Control Unit)と、PCU28を制御するメインECU29(Electronic Control Unit)とを備えている。
【0053】
メインECU29は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ30、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリ31、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等によって構成された記憶装置32を含むマイクロコンピュータによって構成されている。
【0054】
メインECU29はメインバッテリ14に接続され、メインバッテリ14の電力によって駆動する。メインECU29はアンテナを備え、無線によりステーションサーバ9に通信可能に構成されている。メインECU29の記憶装置32(又は、メモリ31)には、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDが記憶されている。
【0055】
メインECU29は、PCU28を制御することにより、メインバッテリ14の電力の駆動源15への供給を制御する。駆動源15に電力が供給されると、駆動源15が駆動する。駆動源15の駆動力は車輪13(後輪)に伝達される。これにより、利用者のペダル23の操作が駆動源15の駆動力より補助されるようになり、利用者は電動移動体2を快適に運転することができる。
【0056】
また、電動移動体2が電動キックボードの場合には、ペダル23は設けられておらず、バッテリの電力によって駆動する駆動源15の動力によって、電動移動体2が移動する。
【0057】
メインECU29はメインバッテリセンサ26に接続されて、所定の時間ごとに、メインバッテリ14の電池残量を取得する。
【0058】
図2に示すように、車体12には、更に、移動体管理装置35が設けられている。
図3に示すように、移動体管理装置35は、車体フレーム18に結合されたサブホルダ36、を含む。サブホルダ36はサブバッテリ7を電動移動体2に取り付けるためのバッテリホルダであって、電圧変換装置37と、サブECU38と、1以上の発光素子39と、を備えている。
【0059】
図4に示すように、サブホルダ36は、車体フレーム18に結合されている。サブホルダ36には、サブバッテリ7を収容する凹部36Aが設けられている。サブバッテリ7を凹部36Aに収容させることによって、サブバッテリ7は電動移動体2に支持される。本実施形態では、サブバッテリ7は凹部36Aから取り出し可能に構成されている。これにより、サブバッテリ7は電動移動体2に着脱自在に構成されている。
【0060】
電圧変換装置37は、入力された電圧を昇圧して出力するDC/DCコンバータ37Aを含む。DC/DCコンバータ37Aの入力側は凹部36Aに収容されたサブバッテリ7に接続され、DC/DCコンバータ37Aの出力側はジャンクションボックス27に接続されている。
【0061】
ジャンクションボックス27はメインECU29からの信号に基づいて、メインバッテリ14とサブバッテリ7の駆動源15に至る電力経路や、駆動源15に供給する電力の配分を切り替える。これにより、駆動源15がメインバッテリ14及びサブバッテリ7によって駆動可能となっている。すなわち、電動移動体2はメインバッテリ14及びサブバッテリ7によって移動又は移動補助される。サブバッテリ7は、メインバッテリ14の代わりに、補助的に電力を駆動源15に供給する機能を有する。
【0062】
サブECU38は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ40、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリ41、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等によって構成された記憶装置42を含むマイクロコンピュータによって構成されている。
【0063】
サブECU38はメインバッテリ14に接続され、メインバッテリ14の電力によって駆動するとよい。サブECU38は、短距離の無線信号を含む各種の無線信号を受信可能な受信アンテナ38A(受信装置)を備えている。受信アンテナ38Aは、無線信号を受信し、プロセッサ40に出力する。サブECU38はその他、無線信号を送信可能な送信アンテナを備えていてもよい。
【0064】
サブECU38は有線又は無線通信を介してメインECU29に相互に通信可能に構成されている。これにより、サブECU38はメインECU29から自らが設けられた電動移動体2に係る情報(例えば、移動体ID)を取得し、メモリ41に記憶することができる。
【0065】
本実施形態では、サブECU38がマイクロコンピュータによって構成されているが、この態様には限定されず、発光素子39を制御する各種ドライバなどによって構成されていてもよい。また、サブECU38は、メインバッテリ14の電力に加えて、サブバッテリ7の電力によっても駆動可能に構成されていてもよい。
【0066】
発光素子39は、
図4に示すように、サブホルダ36に支持され、車外に向けて発光することにより、利用者に通知を行う報知装置として機能する。本実施形態では、複数の発光素子39がサブホルダ36に設けられている。発光する発光素子39の数や発光色はサブECU38によって制御される。すなわち、サブECU38は報知装置である発光素子39の制御装置に相当する。
【0067】
本実施形態では、電動移動体2にはそれぞれ、報知装置として発光素子39が設けられているが、報知装置は発光素子39には限定されず、例えば、報知装置は音を発生するスピーカ43によって構成されていてもよい。スピーカ43から発生する音や音量はサブECU38によって制御される。すなわち、サブECU38は報知装置であるスピーカ43の制御装置に相当する。このように、報知装置として発光素子39やスピーカ43を用いることで、簡素な構成により、利用者への報知を行うことができる。
【0068】
サブバッテリ7は、複数のバッテリセル45を備えている。バッテリセル45は充電式のものであって、例えば、リチウムイオンセルなどであってよい。
図1に示すように、サブバッテリ7は充電可能に構成されている。サブバッテリ7は、利用者によって携帯可能に構成されているとよい。また、サブバッテリ7は、各種デバイスに電力を供給可能なバッテリ(ユーザバッテリ、モバイルバッテリともいう)として機能するとよい。
【0069】
図3に示すように、サブバッテリ7は、バッテリセル45に加えて、バッテリセル45の電池残量を取得するサブバッテリセンサ46と、バッテリ制御装置47を備えている。バッテリ制御装置47は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ49、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリ50等を備えたマイクロコンピュータによって構成されている。その他、バッテリ制御装置47は、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等によって構成された記憶装置50A(不図示)を備えていてもよい。バッテリ制御装置47(詳細には、プロセッサ49)は、サブバッテリセンサ46を介して、バッテリセル45の電池残量を取得可能に構成されている。バッテリ制御装置47は、近距離の無線通信を介して、端末8に相互に通信可能に構成されているとよい。また、バッテリ制御装置47は、バッテリセル45の電池残量の履歴をメモリ50や記憶装置50Aに記録・保持可能に構成されていてもよい。その他、バッテリ制御装置47は、ネットワーク11に接続可能に構成されているとよく、例えば、ステーションサーバ9や、管理サーバ10などの各種サーバに接続可能であってもよい。
【0070】
本実施形態では、バッテリ制御装置47がマイクロコンピュータによって構成されているが、この態様には限定されず、バッテリセル45の電池残量を取得可能に構成された各種ドライバによって構成されていてもよい。また、サブバッテリ7にもまた、発光素子51やスピーカ等の各種の報知装置が設けられていてもよい。
【0071】
バッテリ制御装置47はまた、端末8から利用者に提供される電動移動体2に係る情報を取得して記憶することができる。電動移動体2に係る情報には、利用者に提供される電動移動体2の移動体IDが含まれる。バッテリ制御装置47は、また、メインECU29及び/又はサブECU38に相互に通信可能に構成されている。具体的には、例えば、バッテリ制御装置47(すなわち、サブバッテリ7)は移動体IDを含む無線信号をサブECU38に送信可能に構成されている。
【0072】
端末8は、サブバッテリ7(詳細には、バッテリ制御装置47)と通信することによって、サブバッテリ7の電池残量を取得する。その他、端末8は、バッテリ制御装置47から、サブバッテリ7の充電履歴などのサブバッテリ情報を取得可能に構成されているとよい。
【0073】
端末8は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ52、メモリ53、ストレージ54、及び、タッチパネル55を備えたスマートフォンによって構成されている。端末8は、電動移動体2を貸出及び/又は共用を希望する利用者からの申込に係る入力を受け付けて、管理サーバ10に送信する。端末8は利用者に情報を表示する画面を構成してタッチパネル55に表示するとともに、利用者からの入力を受け付ける。端末8は、近距離無線通信規格によって定められた無線信号を介して、サブECU38と相互に通信することができる。端末8とサブECU38との間の無線信号による通信が可能となる距離(通信距離)は、数メートルから数十メートル内に制限されている。
【0074】
ステーションサーバ9は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ56、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリ57、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等によって構成された記憶装置58を含むコンピュータによって構成されている。
【0075】
ステーションサーバ9はそれぞれ、ステーション5に配置された電動移動体2のメインECU29と無線により通信可能に構成されている。ステーションサーバ9は例えば、メインECU29から、メインバッテリセンサ26によって取得されたメインバッテリ14の電池残量を取得する。ステーションサーバ9は、管理サーバ10に取得したメインバッテリ14の電池残量を、ネットワーク11を介して送信する。
【0076】
管理サーバ10は、共用システム3を管理する管理者に使用される。管理サーバ10は、端末8において利用者の利用申込を受け付けて、端末8において電動移動体2の候補を提示する。管理サーバ10は、端末8において利用者から電動移動体2の選択に係る入力を取得する。更に、管理サーバ10は端末8において、選択された電動移動体2に係る情報を提示し、利用者に選択された電動移動体2を提供するための処理を実行する。
【0077】
管理サーバ10は、中央演算処理装置(CPU)等によって構成されたプロセッサ60、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリ61、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等によって構成された記憶装置62を含むコンピュータによって構成されている。
【0078】
管理サーバ10は更に、管理者からの入力を受け付ける入力装置63と、管理者に情報を表示する表示装置64とを備えている。入力装置63は例えばキーボードや、マウス等を含み、表示装置64は例えば、モニタを含む。
【0079】
管理サーバ10の記憶装置62には、利用者データベース(以下、利用者DB)、移動体データベース(以下、移動体DB)、メインバッテリデータベース(以下、メインバッテリDB)、及び、ステーションデータベース(以下、ステーションDB)が記憶されている。
【0080】
利用者DBには、電動移動体2の貸出及び/又は共用サービスの利用者に係る情報(以下、利用者情報)が保持されている。利用者情報には、利用者のID(以下、利用者ID)、利用者の氏名、及び、サブバッテリ所有の有無が含まれる。利用者情報にはその他、例えば、暗号化されたパスワード、住所、連絡先、メールアドレス、利用者が所有するポイント等が含まれていてもよい。
【0081】
利用者情報は、端末8が移動体提供システム1の利用開始時に利用者からの入力を受け付けることによって取得される。端末8は利用者情報を取得すると、管理サーバ10に送信し、管理サーバ10のプロセッサ60は受信した利用者情報を利用者DB(登録者DBともいう)に挿入することによって、利用者登録を行う。
【0082】
移動体DBには、電動移動体2に係る情報(以下、移動体情報)が保持されている。移動体情報には、移動体ID、移動体IDに対応する電動移動体2に搭載されたメインバッテリ14のID(以下、メインバッテリID)、電動移動体2が配置されているステーション5のID(以下、ステーションID)、稼働状態(待機中、予約済など)が含まれる。移動体情報にはその他、電動自転車、電動キックボードなどの電動移動体2の種別や、型番、メンテナンス履歴等の情報が含まれていてもよい。
【0083】
移動体情報に含まれる移動体ID、メインバッテリID、及び、ステーションIDはそれぞれ、管理者によって入力装置63を介して入力されてもよい。移動体情報の稼働状態は、管理サーバ10のプロセッサ60によって随時更新される。
【0084】
メインバッテリDBには、メインバッテリ14に係る情報(以下、メインバッテリ情報)が保持されている。メインバッテリ情報は、メインバッテリIDと、対応するメインバッテリ14の電池残量に係る情報(電池残量情報)とを含む。メインバッテリ情報にはその他、メインバッテリ14の容量、型番、劣化度合いに係る情報や、メンテナンス履歴(作業者による充電履歴)等が含まれていてもよい。
【0085】
管理サーバ10のプロセッサ60はネットワーク11を介してステーションサーバ9に接続されている。管理サーバ10はステーションサーバ9から所定時間ごとに移動体IDと、対応する電動移動体2に設けられたメインバッテリ14の電池残量を取得する。管理サーバ10のプロセッサ60は、移動体DBを参照して、対応するメインバッテリIDを抽出し、メインバッテリIDに対応する電池残量情報を、取得した電池残量によって更新する。
【0086】
ステーションDBには、ステーション5に係る情報(以下、ステーション情報)が記憶されている。ステーション情報には、ステーションIDと、ステーション名と、対応するステーション5の位置(住所、居所)とが含まれる。
【0087】
次に、利用者が予約を行い、電動移動体2の利用を開始するまでのフローについて説明する。
【0088】
電動移動体2の利用を希望する利用者は、端末8を所定のアプリケーションをインストールし、そのアプリケーションを起動させる。アプリケーションが起動すると、
図7に示すように、端末8には予約開始画面74が表示される。予約開始画面74には、利用者IDの入力欄71と、パスワードの入力欄72と、予約開始ボタン73とを含まれる。その他、予約開始画面74には、会員登録をしていない利用者のための会員登録ボタン75が含まれているとよい。
【0089】
会員登録ボタン75を押すと、端末8には、
図8に示すように、登録画面77が表示される。登録画面77には、氏名、住所、連絡先、メールアドレス、電話番号、パスワードなどの入力欄78と、完了ボタン79とが表示される。登録画面77には、サブバッテリ7の配送希望(利用希望)の有無を入力するチェックボックス80が設けられているとよい。
【0090】
完了ボタン79が押されると、端末8は、入力された住所、連絡先、メールアドレス、電話番号、及び、パスワードを含む登録情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は登録情報を受信すると、管理サーバ10のプロセッサ60が登録情報に利用者IDを関連付けて、利用者DBに追加し、会員登録を行う。
【0091】
また、管理者は、適宜、サブバッテリ7の配送希望のチェックボックス80にチェックを入れて、登録情報を送信した端末8を所有する利用者に対して、サブバッテリ7を配送する。
【0092】
予約開始画面74において、利用者が、利用者ID、メールアドレスなどを入力して、予約開始ボタン73を押すと、端末8には、
図9に示すように、予約情報入力画面82が表示される。予約情報入力画面82には、利用場所、利用日、利用時間、及び、利用距離の入力欄83と、検索ボタン84とが含まれる。
【0093】
利用者が利用場所、利用日、利用時間、及び、利用距離を入力して、検索ボタン84を押すと、端末8は、利用者IDとともに、利用場所、利用日、利用時間、及び、利用距離を含む予約情報を管理サーバ10に送信する。
【0094】
予約情報を管理サーバ10が受信すると、管理サーバ10のプロセッサ60は所定のプログラム(以下、移動体提供プログラム)を実行することにより、利用者からの申込に基づいて移動体を提供するべく、利用者の利用に適した利用体を抽出して提示する移動体提供処理を実行する。移動体提供処理において、プロセッサ60は、利用者からの申込(詳細には予約情報)に基づき、利用者DB、移動体DB、及び、メインバッテリDBを参照して、抽出条件を設定し、利用者の利用に適した電動移動体2を抽出して提示する。
【0095】
次に、移動体提供処理の詳細について、
図10を参照して、説明する。管理サーバ10のプロセッサ60は移動体提供処理において、まず、予約情報の中から利用者IDを取得する。その後、管理サーバ10のプロセッサ60は、利用者DBを参照することによって、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有しているか否かを判定する(ST1)。
【0096】
次に、管理サーバ10のプロセッサ60は、予約情報の中から利用場所に係る情報を取得する。その後、管理サーバ10のプロセッサ60は、ステーションDBを参照して、ステーション5の中から、利用場所に隣接するステーション5を取得する(ST2)。
【0097】
その後、管理サーバ10のプロセッサ60は、取得したステーション5のステーションIDを取得し、移動体DBを参照して、各ステーション5において、利用時間に利用可能となる電動移動体2の移動体IDを取得する(ST3。以下、利用時間に利用可能となる電動移動体2を利用可能移動体と記載する)。
【0098】
次に、管理サーバ10のプロセッサ60は、利用可能移動体の移動体IDを用いて、移動体DBを参照することにより、利用可能移動体それぞれに対応するメインバッテリIDを取得し、更に、メインバッテリDBを参照することによって、利用可能移動体それぞれに搭載されたメインバッテリ14の電池残量を取得する(ST4)。
【0099】
次に、管理サーバ10のプロセッサ60は、利用可能移動体の中から、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上である利用可能移動体を第1利用可能移動体として、第2閾値以上である利用可能移動体を第2利用可能移動体としてそれぞれ抽出する(ST5)。第2閾値は第1閾値よりも低く設定されている。すなわち、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上であることと、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上であることとがそれぞれ、抽出条件に対応する。
【0100】
その後、管理サーバ10のプロセッサ60は、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を保持しているかの判定結果と、第1利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、第2利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、を抽出情報として、端末8に送信する(ST6)。
【0101】
このとき、管理サーバ10は、ステーションDBを参照して、第1利用可能移動体及び第2利用可能移動体のいずれか一方が配置されているステーション5(以下、利用可能ステーション)のステーションIDと、対応する位置とを併せて端末8に送信する。
【0102】
端末8は抽出情報を受信すると、抽出情報に基づき、
図11に示す抽出情報表示画面85を生成して表示する。
【0103】
具体的には、端末8のプロセッサ52はまず、抽出情報から、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有しているかの判定結果を取得する。
【0104】
サブバッテリ7を所有している場合には、端末8のプロセッサ52は、第2利用可能移動体に係る情報と、利用可能ステーションに係る情報とに基づき、第2利用可能移動体が1台以上配置されているステーション5の位置と、それぞれのステーション5に配置された第2利用可能移動体の数とを取得する。その後、端末8のプロセッサ52は、地
図86に、第2利用可能移動体が利用できるステーション5の位置と、第2利用可能移動体の数とを示すアイコン87を重畳させて、抽出情報表示画面85を生成する。
【0105】
サブバッテリ7を所有していない場合には、端末8のプロセッサ52は、第1利用可能移動体に係る情報と、利用可能ステーションに係る情報とに基づき、第1利用可能移動体が1台以上配置されているステーション5の位置と、それぞれのステーション5に配置された第1利用可能移動体の数とを取得する。その後、端末8のプロセッサ52は、地
図86に、第1利用可能移動体が利用できるステーション5の位置と、第1利用可能移動体の数とを示すアイコン87を重畳させて、抽出情報表示画面85を生成する。
【0106】
利用者が抽出情報表示画面85のアイコン87をタッチすると、端末8のプロセッサ52は、タッチパネル55に、
図12(A)及び(B)に示す詳細表示画面89を生成して表示する。
【0107】
詳細表示画面89には、タッチされたアイコン87に対応するステーション5に配置された第1利用可能移動体及び第2利用可能移動体の移動体IDを示すテキスト90と、それぞれに対応する入力ボタン91が並んで示されたリスト92(テーブル)が含まれる。詳細表示画面89にはリスト92に加え、決定ボタン93が含まれる。
【0108】
但し、端末8のプロセッサ52は、詳細表示画面89において、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有していない場合には、
図12(A)に示すように、第1利用可能移動体に対応する入力ボタン91Aを入力可とし、第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bへの入力を不可とする。これにより、詳細表示画面89において、第1利用可能移動体のみが選択可能となる。これにより、サブバッテリ7を所有していない利用者は、第1利用可能移動体には含まれず、且つ、第2利用可能移動体にのみ含まれる電動移動体2を選択することができない。
【0109】
このとき、詳細表示画面89において、第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bは選択不可の状態で表示されているとよい。これにより、サブバッテリ7を所有していない利用者にサブバッテリ7を所有することによって選択可能な電動移動体2の範囲が増えることを通知することができる。また、サブバッテリ7を所有している利用者が第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bを選択したときには、端末8はサブバッテリ7の電池残量を確認する旨の通知を表示してもよい。
【0110】
また、
図12(A)及び(B)に示すように、詳細表示画面89には、搭載されたメインバッテリ14の電池残量がそれぞれアイコン90Aや数値などによって表示されているとよい。また、端末8はバッテリ制御装置47と通信することによって、サブバッテリ7の電池残量を取得し、アイコンや数値などによって、詳細表示画面89にサブバッテリ7の電池残量を表示してもよい。
【0111】
一方、端末8のプロセッサ52は、詳細表示画面89において、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有している場合には、
図12(B)に示すように、第1利用可能移動体に対応する入力ボタン91A及び第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bのいずれをも入力可とする。これにより、申込を行っている利用者が第2利用可能移動体を選択することができる。なお、第2閾値は第1閾値よりも小さいため、第2移動可能体の集合には、第1移動可能体が含まれる。
【0112】
詳細表示画面89において、利用者が利用を希望する電動移動体2を選択し、決定ボタン93をタッチすると、端末8は、
図13に示すように予約確認画面94を表示する。
【0113】
予約確認画面94には、予約日時、利用者が利用を希望する電動移動体2の移動体ID、その電動移動体2が配置されたステーション名、及び、対応するステーションIDと、予約ボタン96とが表示される。本実施形態では、予約確認画面94には、予約内容を修正するための戻るボタン97が設けられている。
【0114】
予約確認画面94の予約ボタン96がタッチされると、端末8は、予約日時、利用者が利用を希望する電動移動体2の移動体ID、その電動移動体2が配置されたステーション名、及び、対応するステーションIDとを含む予約確定情報を管理サーバ10に送信する。
【0115】
管理サーバ10は予約確定情報を受信すると、予約確定情報からステーションIDを取得し、ステーションIDに対応するステーション5に設けられたステーションサーバ9に予約確定情報を送信する。
【0116】
ステーションサーバ9は予約確定情報を受信すると、メインECU29に予約確定情報を送信する。メインECU29は予約確定情報を受信すると、サブECU38に予約確定情報を送信する。
【0117】
管理サーバ10は、利用日時の所定時間前に、予約確定情報を含むアラート信号を、対応する端末8に送信する。端末8がアラート信号を受信すると、端末8のプロセッサ52はタッチパネル55に、
図14に示すように、アラート画面98を表示させる。アラート画面98には、予約確定情報が示された予約確定情報欄99と、探索ボタン100とが含まれる。
【0118】
利用者がアラート画面98の表示に基づき、予約した電動移動体2が配置されたステーション5に移動して、探索ボタン100をタッチすると、端末8は外部に移動体ID(すなわち、電動移動体2を特定するための特定情報)を含む探索信号を送信する。探索信号は近距離無線通信規格に基づく無線信号であり、端末8がサブECU38と間で通信をするための信号である。探索信号が届く範囲は端末8から数十メートルの範囲内に制限されている。
【0119】
サブECU38は探索信号を受信すると、探索信号から移動体IDを取得する。その後、サブECU38はメインECU29と通信することにより、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDを取得する。その後、サブECU38は、探索信号に含まれる移動体IDと、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDとが等しいかを判定する。等しい場合、すなわち、探索信号に含まれる特定情報により、特定される電動移動体2に対応する場合に、サブECU38(プロセッサ40)は自らが設けられた電動移動体2に搭載の発光素子39を点滅させる。
【0120】
その他、バッテリ制御装置47が、利用者に提供される移動体の移動体IDを用いて、その移動体IDを含む探索信号を生成して送信してもよい。これにより、サブECU38は、バッテリ制御装置47から送信された探索信号の移動体IDと、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDとを比較し、両者が対応する(本実施形態では、一致する)場合に、発光素子39を点滅させる。
【0121】
発光素子39が複数設けられているときには、サブECU38のプロセッサ40は、メインECU29からメインバッテリ14の電池残量を取得し、電池残量に応じた数の発光素子39を点滅させてもよい。また、発光素子39が放つ光の色が変更可能であるときには、サブECU38のプロセッサ40は、メインバッテリ14の電池残量に応じて、発光素子39が発する光の色(発光色)を変更してもよい。具体的には、メインバッテリ14の電池残量が十分であるときには、サブECU38のプロセッサ40は発光素子39の発光色を緑に、メインバッテリ14の電池残量が不十分であるときには、サブECU38のプロセッサ40は発光素子39の発光色を赤や黄色に設定するとよい。これにより、発光する発光素子39の数や発光色によって、利用者はメインバッテリ14の電池残量を容易に把握することができるため、移動体提供システム1の利便性が向上する。
【0122】
その他、サブECU38のプロセッサ40はバッテリ制御装置47からサブバッテリ7の電池残量を取得し、メインバッテリ14の電池残量と、サブバッテリ7の電池残量との和に応じた数の発光素子39を点滅させてもよい。また、発光素子39が放つ光の色が変更可能であるときには、サブECU38のプロセッサ40は、メインバッテリ14の電池残量とサブバッテリ7の電池残量の和に応じて、発光素子39が発する光の色を変更させてもよい。これにより、発光する発光素子39の数や発光色によって、利用者は駆動源15に電力を供給可能(すなわち、提供可能)なメインバッテリ14及びサブバッテリ7の電池残量の和を把握することができる。
【0123】
また、予約確定情報に利用者の移動予定距離が含まれる場合には、サブECU38のプロセッサ40は、移動予定距離に基づいて、電動移動体2の移動又は移動補助に要する電池残量の下限値を算出し、メインバッテリ14の電池残量と、サブバッテリ7の電池残量との和と、下限値との差に基づいて、発光する発光素子39の数や発光素子39の発光色を変更してもよい。これにより、利用者は、発光する発光素子39の数や発光色によって、電動移動体2に電力を供給可能なメインバッテリ14及びサブバッテリ7の電池残量の和が、自らの予定する移動予定距離の移動又は移動の補助に十分であるかを容易に把握することができる。
【0124】
また、電動移動体2に報知装置としてスピーカ43が設けられている場合には、サブECU38のプロセッサ40は、探索信号に含まれる移動体IDと、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDとが等しいときに、スピーカ43から音を発生させることによって、利用者に報知を行ってもよい。その他、同様に、メインバッテリ14を保持するメインホルダ25に発光素子25Aが設けられていてもよい。その場合には、サブバッテリ7に発光素子39が設けられている場合と同様に、メインECU29が探索信号を受信すると、そのメインホルダ25に設けられた発光素子25A(
図2参照)を発光させてもよい。メインECU29は、発光色等の発光態様を、メインバッテリ14の電池残量に基づいて設定してもよい。
【0125】
このように、サブECU38と、電動移動体2に設けられ、電動移動体2の外部に向けて報知可能な報知装置(例えば、サブホルダ36に設けられた発光素子39や、メインホルダ25に設けられた発光素子25A、スピーカ43など)とによって、予約された電動移動体2を利用者に報知する報知システム101が構成される。
【0126】
利用者は自らが予約した電動移動体2を見つけると、適宜、予約した電動移動体2の利用を開始する。利用が終了すると、利用者は、借り受けた電動移動体2をステーション5に返却し、管理サーバ10に利用を終えた旨の通知を行うべく、端末8を操作する。管理サーバ10は端末8から利用を終えた旨の通知を受け取ると、利用者に請求を行うとともに、利用時間に応じたポイントを算出する。管理サーバ10は算出したポイントを利用者DBに書き込むことによって、利用者にポイントを付与する。利用者は付与されたポイントを電動移動体2の利用に際する支払いや、買い物の際の支払いなどに使用することができる。
【0127】
次に、このように構成した移動体提供システム1の主な効果について説明する。
【0128】
管理サーバ10は、利用者からの申込を取得して、利用場所に近いステーション5を抽出する。管理サーバ10は抽出した利用場所に近いステーション5に配置され、且つ、電池残量が第1閾値以上の移動体を第1利用可能移動体として、電池残量が第2閾値以上の電動移動体2を第2利用可能移動体として、それぞれ選択する。その後、端末8は、
図12(A)及び(B)に示すように、詳細表示画面89を表示することによって、管理サーバ10によって選択された第1利用可能移動体及び第2利用可能移動体を利用者に提示する。
【0129】
管理サーバ10は、
図5(A)に示すように、利用者DBにおいて、利用者ごとに、サブバッテリ7の有無に係る情報を保持している。端末8は、サブバッテリ7を所有する利用者に対しては、第1利用可能移動体に対応する入力ボタン91Aと、第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bとにおいて、選択可能な詳細表示画面89を表示する。
【0130】
端末8は、サブバッテリ7を所有しない利用者については、第1利用可能移動体に対応する入力ボタン91Aが選択可能であり、第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bは選択不能となるように、
図12(A)に示す詳細表示画面89を表示する。
【0131】
端末8は利用者に選択可能なる電動移動体2をメインバッテリ14の電池残量の下限となる閾値を設定して表示し、その閾値を端末8はサブバッテリ7を所有しない利用者に対して第1閾値に設定し、サブバッテリ7を所有している利用者に対しては第1閾値よりも小さな第2閾値に設定していると理解することもできる。
【0132】
詳細表示画面89において、
図12(A)に示すように、サブバッテリ7を所有しない利用者については、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上の電動移動体2が選択可能となる。一方、サブバッテリ7を所有する利用者については、
図12(B)に示すように、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上の電動移動体2が選択可能となる。第2閾値は第1閾値よりも低く設定されているため、サブバッテリ7を所有しない利用者は、サブバッテリ7を所有する利用者に比べて、選択できる電動移動体2が制限される。このように、閾値の変更によって、容易に、サブバッテリ7を所有する利用者により多くの電動移動体2を提示することができ、サブバッテリ7を所有する契機付けを与えることができ、サブバッテリ7を所有する利用者にインセンティブ(報酬や、特典、アドバンテージともいう)を付与することができる。
【0133】
サブバッテリ7を所有しない利用者に提示される詳細表示画面89には、利用者をサブバッテリ7の所有するように誘導する通知(宣伝や紹介等)が含まれていてもよい、具体的には、
図12(C)に示すように、サブバッテリ7を所有しない利用者に提示される詳細表示画面89においては、第2利用可能移動体に対応する入力ボタン91Bが薄く表示され、入力ボタン91Bにタッチすると、サブバッテリ7の利用申請を行うと選択可能となる電動移動体2が増えることを、利用者に通知するポップアップ89Aが表示されてもよい。その他、サブバッテリ7の利用申請を行うと、早くから利用予約が可能となることや、ポイントが付与されることなどを通知するポップアップが表示されてもよい。
【0134】
すなわち、サブバッテリ7を所有する利用者が選択できる電動移動体2の数は、サブバッテリ7を所有しない利用者が選択できる電動移動体2の数以上となる。そのため、サブバッテリ7を所有しない利用者にサブバッテリ7を所有する契機を与えることができ、サブバッテリ7を所有する利用者にインセンティブ(報酬や、特典、アドバンテージ)を付与することができる。これにより、敷いては、サブバッテリ7を所有する利用者が増えることになり、メインバッテリ14の電池残量が閾値以下になり難くなる。メインバッテリ14の電池残量が下がり難くなるため、メインバッテリ14の充電などのメンテナンスに要するコストを抑えることができる。また、メインバッテリ14の電池残量が下がり難くなるため、電動移動体2がステーション5に滞留し難くなり、電動移動体2の利用が促進される。
【0135】
利用者が保持する端末8から無線信号である探索信号が送信されると、利用対象となる予約した電動移動体2に搭載された発光素子39が発光し、利用者に対して報知が行われる。すなわち、本発明によって、利用者によって保持された端末8からの信号を受信したときに、電動移動体2それぞれに設けられた報知装置(発光素子39、スピーカ43)を駆動させることによって、利用者に提供される電動移動体2の位置を通知する電動移動体2の提供方法が実施される。この報知によって利用者は予約した電動移動体2の位置を容易に認識することができる。
【0136】
本実施形態では、サブバッテリ7からも探索信号を送信することができる。そのため、利用者がサブバッテリ7の利用申請を行い、サブバッテリ7を所有しているときには、利用対象となる予約した電動移動体2に搭載された発光素子39が発光し、利用者に対して報知が行われる。この報知によって利用者は予約した電動移動体2の位置を容易に認識することができる。このように、サブバッテリ7を電動移動体2への電力供給に加えて、無線信号を送信させ、予約した電動移動体2の位置を報知するために用いることができる。これにより、サブバッテリ7の利用促進が図られるため、メインバッテリ14の電池残量が減り難くなり、電動移動体2のメンテナンスに要するコストを抑えることができる。
【0137】
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係る移動体提供システム1は、第1実施形態に係る移動体提供システム1と同様の構成を有する。第2実施形態に係る移動体提供システム1のメインECU29、サブECU38、端末8のプロセッサ52、管理サーバ10のプロセッサ60及びステーションサーバ9のプロセッサ56が実行する処理が第1実施形態と異なる。
【0138】
具体的には、第1実施形態に係る移動体提供システム1は、予約を行った利用者のみが電動移動体2を利用することができるように構成されていた。しかし、第2実施形態に係る移動体提供システム1は、予約を行っていない利用者についても、ステーション5において電動移動体2を借りることができるように構成されている。
【0139】
第2実施形態においては、
図15に示すように、予約開始画面74に、利用者IDの入力欄71、及び、パスワードの入力欄72と、予約開始ボタン73と、会員登録ボタン75とに加えて、更に、予約せず利用を希望するためのボタン110とが含まれる。
【0140】
予約せず利用を希望するためのボタン110にタッチした後に、端末8には、
図16に示すように、利用予定距離の入力欄112と、探索ボタン114と、詳細入力ボタン116と、を含む探索画面120が表示される。
【0141】
利用者が電動移動体2を利用しようとするステーション5において、利用予定距離の入力欄112を入力することなく、探索画面120の探索ボタン114をタッチすると、端末8からは移動体ID及び利用予定距離のいずれもが含まれない探索信号が送信される。利用者が、入力欄112に利用予定距離を入力して、探索画面120の探索ボタン114をタッチすると、端末8からは移動体IDが含まれず、且つ、利用予定距離のみが含まれた探索信号が送信される。
【0142】
サブECU38が探索信号を受信すると、サブECU38のプロセッサ40は探索信号に移動体IDが含まれているか否かを判定する。探索信号に移動体IDが含まれているときには、サブECU38のプロセッサ40は第1実施形態と同様に、探索信号に含まれる移動体IDと、自らが設けられた電動移動体2の移動体IDとが等しいかを判定する。等しい場合には、サブECU38のプロセッサ40は自らが設けられた電動移動体2に搭載の発光素子39を点滅させる。
【0143】
探索信号に移動体IDが含まれていないときには、サブECU38のプロセッサ40は、探索信号に利用予定距離が含まれているか否かを判定する。探索信号に利用予定距離が含まれていないときには、サブECU38のプロセッサ40は、メインECU29からメインバッテリ14の電池残量を取得し、電池残量が所定の閾値以上である場合には、自らが設けられた電動移動体2に搭載の発光素子39を点滅させる。
【0144】
探索信号に利用予定距離が含まれているときには、サブECU38のプロセッサ40は、利用予定距離を走行又は走行を補助するために必要となる電池残量の下限値を算出する。その後、サブECU38のプロセッサ40は、メインECU29からメインバッテリ14の電池残量を取得し、電池残量がその下限値以上である場合には、自らが設けられた電動移動体2に搭載の発光素子39を点滅させる。
【0145】
その後、利用する電動移動体2を決定すると、利用者は詳細入力ボタン116にタッチする。詳細入力ボタン116へのタッチを検出すると、端末8は
図17に示すように、利用詳細画面130を表示する。利用詳細画面130には、利用者が利用する移動体IDの入力欄132の他、利用を終了する予定時間を入力するための入力欄134や、支払情報入力ボタン136が含まれているとよい。移動体IDの入力欄132は、例えば、端末8に設けられた車体12に設けられたプレート20(又は、プレート20に設けられたコードなど)を利用者が撮像すると、自動的に入力されるように構成されているとよい。移動体IDや利用終了予定時刻の入力が完了すると、利用者は支払情報入力ボタン136にタッチする。その後、端末8には支払情報を入力するための入力画面(不図示)が表示され、利用者が支払情報を入力すると、電動移動体2の利用が可能になる。
【0146】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。第2実施形態に係る移動体提供システム1では、利用予約を行っていない場合であっても、ステーション5に赴き、手続きを行うことによって、電動移動体2を利用することができるため、第1実施形態に比べて、移動体提供システム1の利便性が向上する。
【0147】
本実施形態では、探索信号に利用予定距離が含まれているとき、サブECU38のプロセッサ40は、利用予定距離を走行又は走行を補助するために必要となる電池残量の下限値を算出し、メインバッテリ14及びサブバッテリ7の電池残量がその下限値以上である場合に、発光素子39が点滅する。
【0148】
利用者は、発光素子39の点滅によって、電動移動体2に設けられたメインバッテリ14、及び、自らの保持するサブバッテリ7の電池残量の和が、移動予定距離の移動又は移動の補助に十分であるかを把握することができる。これにより、利用者は移動予定距離の移動又は移動の補助に要する電力量を駆動源15に供給できる電動移動体2を選択することができるため、移動体提供システム1の利便性が向上する。
【0149】
<<第3実施形態>>
第3実施形態に係る移動体提供システム1は、管理サーバ10が実行する移動体提供処理のステップST5及びステップST6の処理と、端末8が実行する抽出情報表示画面85及び詳細表示画面89を生成するための処理が異なり、他の構成は第1実施形態と同様であるので、他の構成については説明を省略する。
【0150】
移動体提供処理のステップST5において、管理サーバ10のプロセッサ60は、利用場所に隣接するステーション5に載置された電動移動体2のうち、利用時間に利用可能となる全ての電動移動体2を利用可能移動体として抽出する。管理サーバ10のプロセッサ60は、抽出が完了すると、抽出された電動移動体2の移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、メインバッテリ14の電池残量と、を抽出情報として、端末8に送信する。本実施形態では、管理サーバ10は、抽出情報に、移動予定距離に追加して、端末8に送信する。
【0151】
端末8のプロセッサ52は、抽出情報を取得すると、サブバッテリ7のバッテリ制御装置47と通信し、サブバッテリ7の電池残量を取得する。端末8のプロセッサ52は、第1閾値と、第2閾値とを設定する。第1閾値は第1実施形態と同様に所定の値に設定されているが、第2閾値はサブバッテリ7の電池残量に基づいて設定される。
【0152】
具体的には、端末8のプロセッサ52は、第2閾値を第1閾値以下であり、且つ、サブバッテリ7の電池残量が大きくなると小さくなるように設定する。本実施形態では、端末8のプロセッサ52は、移動予定距離に基づいて、電動移動体2の移動又は移動の補助に要する電力量を算出し、その電力量からサブバッテリ7の電池残量を差し引くことによって、第2閾値を設定する。
【0153】
次に、端末8のプロセッサ52は、抽出情報から、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上の電動移動体2を第1利用可能移動体として取得する。端末8のプロセッサ52は、更に、抽出情報から、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上の電動移動体2を第2利用可能移動体として取得する。
【0154】
その後、第1実施形態と同様に、利用者がサブバッテリ7を所有している場合には、端末8のプロセッサ52は、地
図86に、第2利用可能移動体が利用できるステーション5の位置と、第2利用可能移動体の数とを示すアイコン87を重畳させて、抽出情報表示画面85を生成する。また、利用者がサブバッテリ7を所有していない場合には、端末8のプロセッサ52は、第1実施形態と同様に、地
図86に、第1利用可能移動体が利用できるステーション5の位置と、第1利用可能移動体の数とを示すアイコン87を重畳させて、抽出情報表示画面85を生成する。
【0155】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。第2実施形態では、第2閾値がサブバッテリ7の電池残量に基づいて設定される。具体的には、第2閾値は移動予定距離の移動又は移動補助に要する電力量からメインバッテリ14の電池残量を差し引くことによって設定される。
【0156】
このように設定されることで、サブバッテリ7を所有する利用者が予約される電動移動体2は、メインバッテリ14とサブバッテリ7との電池残量の和が移動予定距離の移動又は移動補助に要する電力量以上となる第2利用可能移動体の中から選択される。そのため、サブバッテリ7を所有する利用者が電動移動体2を利用しているときに、移動予定距離の移動中に、電池残量が不足することが防止できる。
【0157】
<<第4実施形態>>
第4実施形態に係る移動体提供システム1は、端末8は、利用申込が可能な時間帯を、利用者のサブバッテリ7の所有の有無に基づいて設定する点を除き、第1実施形態と同様である。よって、その他の点については、説明を省略する。
【0158】
端末8に予約開始画面74(
図7参照)が表示された後、予約開始ボタン73が押圧されると、端末8から管理サーバ10に、利用者ID及びパスワードを含む予約者ID情報が送信される。その後、管理サーバ10からは、利用者DBを参照して、利用者IDに対応する利用者のサブバッテリ7の有無に係る情報(バッテリ所有情報ともいう)を端末8に送信する。
【0159】
端末8は、受信したバッテリ所有情報に基づいて、予約情報入力画面82において、利用時間の入力欄83に利用時間帯として入力可能な時間帯(以後、申込可能時間帯)を、予約情報入力画面82を開いた時間(又は、入力時)から所定時間後までの間に制限する。すなわち、端末8は利用時間の入力欄83に入力制限を行うことによって、入力時から所定時間先までの利用申込を受け付ける。
【0160】
端末8(プロセッサ52)は、
図18(A)に示すように、入力欄83をプルダウンメニュー83Aによって構成し、そのプルダウンメニュー83Aの選択肢83Bを申込可能時間帯(予約者ID情報を受信した時刻から前倒し時間先)に制限することによって、利用申込を行うことのできる時間を制限してもよい。
図18(A)には、前倒し時間が予約情報入力画面82を開かれた時間が12時であり、前倒し時間が3時間である例が示されている。
【0161】
その他、端末8は数字などを直接入力可能な入力要素によって入力欄83を構成してもよい。その場合には、端末8は、入力要素に入力された数字などが申込可能時間帯外の時間に対応するときに、
図18(B)に示すように、申込可能時間帯外に対応する数字などが入力されたことを示すポップアップ83Cを予約情報入力画面82に重ねた警告画面82Aを生成し、タッチパネル55に表示するとよい。
【0162】
但し、端末8はサブバッテリ7を所有する利用者の前倒し時間を、サブバッテリ7を所有しない利用者に比べて前倒しする。これにより、端末8は、サブバッテリ7を所有する利用者の申込可能時間帯を、サブバッテリ7を所有しない利用者の申込可能時間帯に比べて長く設定する。
【0163】
例えば、サブバッテリ7を所有する利用者の申込可能時間帯は7日前から入力時までに設定され、サブバッテリ7を所有しない利用者の申込可能時間帯は3日前から入力時までに設定されていてもよい。これにより、サブバッテリ7を所有しない利用者は3日先まで電動移動体2の予約が可能であるのに対し、サブバッテリ7を所有する利用者は7日先まで電動移動体2の利用予約が可能となる。
【0164】
その他、サブバッテリ7を所有する利用者の申込可能時間帯は7時間前から入力時までに設定され、サブバッテリ7を所有しない利用者の申込可能時間帯は3時間前から入力時までに設定されていてもよい。これにより、サブバッテリ7を所有しない利用者は3時間前から電動移動体2の予約が可能であるのに対し、サブバッテリ7を所有する利用者は7時間前から電動移動体2の利用予約が可能となる。
【0165】
すなわち、端末8はサブバッテリ7を所有の有無に応じて、利用者の申し込みが可能な時間を前倒し時間だけ早めて、利用申込を受け付ける。申込可能時間帯が入力時から所定時間先までの場合には、当該所定時間が前倒し時間に相当する。すなわち、申込可能時間が入力時から7時間後までに設定されているときには、利用申込が7時間前から可能であり、前倒し時間は7時間に相当する。
【0166】
端末8はこの前倒し時間を電動移動体2ごとに設定してもよい。端末8はメインバッテリ14の電池残量が少なくなるにつれて、前倒し時間を早めるように構成してもよい。また、端末8はメインバッテリ14の電池残量を満充電時の電池残量で割った残量%が少なくなるにつれて、前倒し時間を早めるように構成してもよい。具体的には、端末8は、前倒し時間をY、残量%をAとしたとき、Y=(100-A)×α(αは任意の正の定数)を満たすように設定してもよい。
【0167】
このように、端末8がメインバッテリ14の電池残量に応じて、前倒し時間を設定する場合には、端末8は、第3実施形態と同様に、利用可能移動体に係る情報を取得し、利用可能移動体のメインバッテリ14の電池残量に基づいて、抽出情報表示画面85及び詳細表示画面89を生成するとよい。例えば、端末8のプロセッサ52は、メインバッテリ14の電池残量に基づいて前倒し時間を設定し、予約情報入力画面82において入力された利用日及び利用時間帯と、予約情報入力画面82が開かれた時間とに基づいて、詳細表示画面89の入力ボタン91の選択可否を設定するとよい。
【0168】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。端末8が受付時間をサブバッテリ7の所有の有無に応じて設定する。具体的には、端末8はサブバッテリ7を所有する利用者については、サブバッテリ7を所有しない利用者に比べて受付時間を長く設定する。これにより、サブバッテリ7を所有する利用者の電動移動体2の利用予約の受付開始が、サブバッテリ7を所有しない利用者に比べて早められて、サブバッテリ7の所有者にインセンティブを付与することができる。サブバッテリ7の所有者へのインセンティブの付与によって、サブバッテリ7の利用が促進されるため、移動体がステーション5に滞留し難くなる。
【0169】
<<第5実施形態>>
第5実施形態に係る移動体提供システム1は、少なくとも2種類以上の種類の移動体を含む点と、管理サーバ10による移動体提供処理のステップST5とが、第1実施形態と異なる。それ以外の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0170】
本実施形態では、移動体提供システム1は、2種類の型式の電動移動体2を含む。一方の型式(以下、A型式)の電動移動体2は、他方の型式(以下、B型式)の電動移動体2に比べて、軽量且つスピードを高めることが容易である。例えば、A型式はクロスバイク型の自転車であり、B型式はシティサイクル型の自転車であってよい。その他、A型式が自転車以外の移動体(例えば、自転車以外の電動移動体2、具体的には、電動車いす等)であってもよい。
【0171】
管理サーバ10のプロセッサ60は、ステップST5において、利用可能移動体の中から、B型式の電動移動体2のみを第1利用可能移動体として抽出し、A型式の電動移動体2及びB型式の電動移動体2を第2利用可能移動体として抽出する。
【0172】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。
【0173】
端末8のプロセッサ52は、詳細表示画面89において、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有していない場合には、第1利用可能移動体のみを選択可能とする。これにより、サブバッテリ7を所有していない利用者は、B型式の電動移動体2のみが予約可能となる。一方、端末8のプロセッサ52は、詳細表示画面89において、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を所有していない場合には、第2利用可能移動体を選択可能とする。これにより、サブバッテリ7を所有していない利用者は、A型式の電動移動体2及びB型式の電動移動体2の両方が予約可能となる。
【0174】
よって、利用者に提示される電動移動体2の選択範囲が、サブバッテリ7を所有する利用者に対しては、サブバッテリ7を所有しない前記利用者に比べて広く設定される。そのため、サブバッテリ7を所有する利用者の電動移動体2の利用を促進することができる。
【0175】
<<第6実施形態>>
第6実施形態に係る移動体提供システム1は、バッテリ制御装置47はサブバッテリ7の利用履歴を取得可能に構成されている点が、第1実施形態と異なる。また、管理サーバ10は、その利用者の利用履歴に基づいて、利用者の利用履歴に基づいて、利用者にポイントを付与する点が異なる。それら以外の点については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0176】
バッテリ制御装置47は、サブバッテリ7の電池残量の減少率に基づき、サブバッテリ7の使用状態を取得する。バッテリ制御装置47は、例えば、サブバッテリ7の電池残量が所定の閾値以上であるときに、サブバッテリ7が使用されていると判定し、使用時間をカウントする。
【0177】
サブバッテリ7がサブホルダ36に収容されるときには、バッテリ制御装置47は移動体管理装置35に接続されるように構成されている。バッテリ制御装置47は移動体管理装置35に接続されていることを検知すると、サブバッテリ7が電動移動体2の移動又は移動の補助のために使用されていると判定し、使用時間としてカウントしない。
【0178】
バッテリ制御装置47は日付が変わるごとに、無線を介して、端末8に使用時間を含む使用報告信号を送信する。端末8は、使用報告信号を受信すると管理サーバ10に送信する。使用報告信号を管理サーバ10が受信すると、管理サーバ10は日付が変わるごとに、使用時間に基づいて、サブバッテリ7の利用者にポイントを付与する。その他、管理サーバ10は、ポイントの代わりに、サブバッテリ7の利用履歴に基づいて、予約開始時刻を早めてもよい。
【0179】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。サブバッテリ7の利用履歴に基づいてポイントが付与されるため、利用者にサブバッテリ7を所有する動機付け、インセンティブを付与することができる。本実施形態では特に、サブバッテリ7を移動体の移動以外の目的で使用した利用者にポイントが付与される。これにより、サブバッテリ7の電動自動車以外の利用が促進され、利用者のサブバッテリ7の利用範囲が広げられる。
【0180】
<<第7実施形態>>
第7実施形態に係る移動体提供システム1は、バッテリ制御装置47はサブバッテリ7の利用履歴を取得可能に構成されている点が、第1実施形態と異なる。また、管理サーバ10は、その利用者の利用履歴に基づいて、利用者にポイントを付与する点が異なる。それら以外の点については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0181】
サブバッテリ7がサブホルダ36に収容されるときには、バッテリ制御装置47は移動体管理装置35に接続されるように構成されている。バッテリ制御装置47は移動体管理装置35に接続されていることを検知すると、サブバッテリ7が電動移動体2の移動又は移動の補助のために使用されていると判定し、移動体管理装置35に接続されている時間を接続時間としてカウントする。
【0182】
バッテリ制御装置47は移動体管理装置35との接続が解除されるごとに、無線を介して、端末8に接続時間を含む信号を送信する。端末8は、使用報告信号を受信すると管理サーバ10に送信する。使用報告信号を管理サーバ10が受信すると、使用報告信号を受信するごとに、管理サーバ10は対応する利用者にポイントを付与する。その他、管理サーバ10は、ポイントの代わりに、サブバッテリ7が電動移動体2の移動又は移動の補助のために使用されている時間等に基づいて、予約開始時刻を早めてもよい。
【0183】
次に、このように構成した移動体提供システム1の効果について説明する。サブバッテリ7を移動体の移動の目的で使用した利用者にポイントが付与される。これにより、サブバッテリ7の利用が促進される。
【0184】
<<第8実施形態>>
第8実施形態では、第4実施形態と同様に、予約情報入力画面82において、申込可能時間帯が設定されるが、端末8ではなく、管理サーバ10が申込可能時間帯を設定する点で、第4実施形態と異なる。他の構成については、第4実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0185】
端末8に予約開始画面74(
図7参照)が表示された後、予約開始ボタン73が押圧されると、端末8から管理サーバ10に、利用者ID及びパスワードを含む予約者ID情報が送信される。管理サーバ10は予約者ID情報を受信すると、電動移動体2の申込可能時間帯を設定する設定処理を実行する。以下、設定処理の詳細について、
図19を参照して、説明する。
【0186】
設定処理の最初のステップST11において、管理サーバ10は、予約者ID情報から利用者IDを取得する。その後、管理サーバ10は利用者DBを参照して、予約を行った利用者がサブバッテリ7を所有しているか否か(すなわち、サブバッテリ7の有無)に係る情報(バッテリ所有情報ともいう)を取得する。管理サーバ10は、予約を行った利用者がサブバッテリ7を所有している場合にはステップST12を、サブバッテリ7を所有している場合にはステップST13をそれぞれ実行する。
【0187】
ステップST12において、管理サーバ10は、申込可能時間帯を、予約者ID情報を受信した時刻から、所定時間(以下、前倒し時間)先までに設定する。但し、管理サーバ10は、前倒し時間を第1前倒し時間(例えば、7時間)に設定する。設定が完了すると、申込可能時間帯を含む信号を端末8に送信する。
【0188】
ステップST13において、管理サーバ10は、申込可能時間帯を、予約者ID情報を受信した時刻から、前倒し時間先までに設定する。但し、管理サーバ10は、前倒し時間を第2前倒し時間(例えば、3時間)に設定する。第2前倒し時間は、第1前倒し時間よりも短い。設定が完了すると、申込可能時間帯を含む信号を端末8に送信する。
【0189】
端末8は申込可能時間帯を含む信号を受信すると、
図9の入力欄83において、電動移動体2の利用申込(利用予約)を行うことができる時間を申込可能時間帯に制限する。具体的には、端末8は、第4実施形態と同様に、入力欄83をプルダウンメニュー83Aによって構成し、その選択肢83Bを申込可能時間帯(予約者ID情報を受信した時刻から前倒し時間先)までの間に制限する(
図18(A)を参照)ことや、申込可能時間帯以外の時間が入力されたときに、その旨を通知するポップアップ83Cをタッチパネル55に表示してもよい(
図18(B)を参照)。
【0190】
次に、このように構成した移動体提供システム1であって、特に、管理サーバ10の設定処理による効果について説明する。管理サーバ10は、バッテリ所有情報に基づいて、電動移動体2を利用申込が可能な申込可能時間帯を設定し、申込可能時間帯を含む信号を端末8に通知する。端末8は申込可能時間帯でのみ申込入力を許可する。
【0191】
これにより、サブバッテリ7を所有する利用者は所有しない利用者に比べてより先の時刻まで予約することができる。換言すれば、サブバッテリ7を所有する利用者は所有しない利用者に比べてより早い時刻から電動移動体2の利用予約を行うことができる。
【0192】
このように、サブバッテリ7の所有する利用者と、所有しない利用者との間に、利用申込が可能な申込可能時間帯に差をつけることができる。よって、サブバッテリ7を所有する利用者に有利な条件を提示することで、サブバッテリ7の利用を促進することが可能となる。
【0193】
管理サーバ10は、サブバッテリ7の所有の有無に基づき、前倒し時間(第1前倒し時間、第2前倒し時間)を設定し、前倒し時間のみを端末8に送信してもよい。端末8は、時間幅を受信すると、現在の時刻と、時間幅とに基づいて、
図9の入力欄83において、申込入力が可能となる時間帯(申込可能時間帯)を設定してもよい。
【0194】
<<第9実施形態>>
第9実施形態に係る移動体提供システム1は、第1実施形態に比べて、管理サーバ10が実行する移動体提供処理の電動移動体2(第1利用可能移動体及び第2利用可能移動体)の抽出処理(すなわち、ステップST5)が異なり、他の構成については第1実施形態と同様である。よって、他の構成については、説明を省略し、第9実施形態に係るステップST5の処理について詳細に説明する。
【0195】
管理サーバ10のプロセッサ60は、ステップST5において、まず、端末8に対して、サブバッテリ7の充電率に係る情報を要求する充電率要求信号を送信する。充電率要求信号を受信すると、端末8は、対応する利用者が所有(保持)するサブバッテリ7から充電率を取得(又は、充電量に基づいて充電率を算出)する。その後、端末8は、サブバッテリ7の充電率を含む情報(以下、バッテリ充電率情報)を管理サーバ10に送信する。
【0196】
管理サーバ10のプロセッサ60はバッテリ充電率情報を取得すると、サブバッテリ7の充電率に基づいて、第1利用可能移動体と、第2利用可能移動体とを抽出する。
【0197】
管理サーバ10のプロセッサ60は、第1実施形態と同様に、利用可能移動体の中から、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上である移動体を第1利用可能移動体として抽出し、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上である移動体を第2利用可能移動体として抽出する(ST5)。但し、管理サーバ10は、第1閾値及び第2閾値をそれぞれ、サブバッテリ7の充電率に基づいて設定する。
【0198】
このとき、管理サーバ10のプロセッサ60はサブバッテリ7の充電率が高くなるにつれて下がるように、第1閾値及び第2閾値をそれぞれ設定するとよい。また、サブバッテリ7の充電率が同一であるという条件下において、管理サーバ10のプロセッサ60は第2閾値を第1閾値よりも低く設定するとよい。
【0199】
抽出が完了すると、第1実施形態と同様に、管理サーバ10は、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を保持しているかの判定結果と、第1利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、第2利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、を抽出情報として、端末8に送信する(ST6)。
【0200】
このように構成した移動体提供システム1、特に、管理サーバ10の効果について説明する。管理サーバ10のプロセッサ60は、利用者に保持され、且つ、電動移動体2の電力に提供可能なサブバッテリ7の充電率を取得し、その充電率に基づいて、電動移動体2(第1利用可能移動体、及び第2利用可能移動体)を抽出する。その後、端末8は、抽出した電動移動体2を提示し、利用者から電動移動体2の選択を受け付ける(
図12(A)~(C)を参照)。
【0201】
このように、サブバッテリ7の充電率に基づいて、電動移動体2が抽出されて、抽出された電動移動体2が利用者に提示される。よって、サブバッテリ7の充電率の高い利用者に対して提示される電動移動体2の範囲と、充電率の低い利用者に対して提示される電動移動体2の範囲との間で、差をつけることができる。また、充電率を上がるほど多くの電動移動体2が提示されるように抽出方法を設定することで、利用者にサブバッテリ7の充電を促すことができる。
【0202】
<<第10実施形態>>
第10実施形態に係る移動体提供システム1は、第9実施形態に比べて、管理サーバ10のプロセッサ60が、端末8からサブバッテリ7の充電率を含む情報の代わりに、サブバッテリ7の充電量を含む情報を取得する点が異なる。また、管理サーバ10のプロセッサ60が、取得したサブバッテリ7の充電量に基づいて、電動移動体2を抽出する点が異なる。他の構成については、第9実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0203】
管理サーバ10のプロセッサ60は第9実施形態と同様に、取得したサブバッテリ7の充電量に基づいて、第1閾値及び第2閾値を設定する。このとき、管理サーバ10のプロセッサ60は、サブバッテリ7の充電量が高くなるにつれて下がるように、第1閾値及び第2閾値をそれぞれ設定するとよい。また、サブバッテリ7の充電量が同一であるという条件下において、管理サーバ10のプロセッサ60は第2閾値を第1閾値よりも低く設定するとよい。また、ここでいう充電量とは、サブバッテリ7が電動移動体2に提供することのできる電力量に対応するものであってよい。
【0204】
このように構成した移動体提供システム1、特に、管理サーバ10の効果について説明する。管理サーバ10のプロセッサ60は、利用者に保持され、且つ、電動移動体2の電力に提供可能なサブバッテリ7の充電量を取得し、その充電量に基づいて、電動移動体2(第1利用可能移動体、及び第2利用可能移動体)を抽出する。その後、端末8は、抽出した電動移動体2を提示し、利用者から電動移動体2の選択を受け付ける(
図12(A)~(C)を参照)。
【0205】
このように、サブバッテリ7の充電量に基づいて、電動移動体2が抽出されて、抽出された電動移動体2が利用者に提示される。よって、サブバッテリ7の充電量の高い利用者に対して提示される電動移動体2の範囲と、充電量の低い利用者に対して提示される電動移動体2の範囲との間で、差をつけることができる。充電量を上がるほど多くの電動移動体2が提示されるように、抽出方法を設定することで、利用者にサブバッテリ7の充電を促すことができる。
【0206】
<<第11実施形態>>
第11実施形態に係る移動体提供システム1は、第1実施形態に比べて、管理サーバ10が実行する移動体提供処理の電動移動体2(第1利用可能移動体及び第2利用可能移動体)の抽出処理(すなわち、ステップST5)が異なる。また、バッテリ制御装置47が、第7実施形態と同様に、移動体管理装置35との接続を検知し、バッテリセル45から電動移動体2への電力の提供履歴(以下、電力提供履歴)を取得する。また、バッテリ制御装置47が取得した電力提供履歴をメモリ50に記録・保持可能に構成されている。他の構成については、第1実施形態と同様であるため、他の構成については、説明を省略する。
【0207】
管理サーバ10のプロセッサ60は、ステップST5において、まず、端末8に対して、サブバッテリ7の電動移動体2への電力提供量に係る情報を要求する電力提供量要求信号を送信する。電力提供量要求信号を受信すると、端末8は、対応する利用者が所有(保持)するサブバッテリ7から電力提供履歴を取得する。その後、端末8は、電力提供履歴に基づき、サブバッテリ7がこれまで電動移動体2に提供してきた電力量(以下、提供電力量)を算出する。その後、端末8は、提供電力量を含む情報(以下、提供電力量情報)を管理サーバ10に送信する。
【0208】
管理サーバ10のプロセッサ60は提供電力量情報を取得すると、サブバッテリ7の提供電力量に基づいて、第1利用可能移動体と、第2利用可能移動体とを抽出する。
【0209】
管理サーバ10のプロセッサ60は、第1実施形態と同様に、利用可能移動体の中から、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上である移動体を第1利用可能移動体として抽出し、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上である移動体を第2利用可能移動体として抽出する(ST5)。但し、管理サーバ10のプロセッサ60は、第1閾値及び第2閾値をそれぞれ、サブバッテリ7の提供電力量に基づいて設定する。
【0210】
このとき、管理サーバ10のプロセッサ60はサブバッテリ7の提供電力量が高くなるにつれて下がるように、第1閾値及び第2閾値をそれぞれ設定するとよい。また、サブバッテリ7の充電率が同一であるという条件下において、管理サーバ10は第2閾値を第1閾値よりも低く設定するとよい。
【0211】
抽出が完了すると、第1実施形態と同様に、管理サーバ10は、申込を行っている利用者がサブバッテリ7を保持しているかの判定結果と、第1利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、第2利用可能移動体に係る情報(移動体ID、配置されているステーション5のステーションID、電池残量)と、を抽出情報として、端末8に送信する(ST6)。
【0212】
このように構成した移動体提供システム1、特に、管理サーバ10の効果について説明する。管理サーバ10のプロセッサ60は、利用者に保持され、且つ、電動移動体2の電力に提供可能なサブバッテリ7の提供電力量を取得し、その提供電力量に基づいて、電動移動体2(第1利用可能移動体、及び第2利用可能移動体)を抽出する。その後、端末8は、抽出した電動移動体2を提示し、利用者から電動移動体2の選択を受け付ける(
図12(A)~(C)を参照)。
【0213】
このように、サブバッテリ7の提供電力量に基づいて、電動移動体2が抽出されて、抽出された電動移動体2が利用者に提示される。よって、サブバッテリ7の提供電力量の多い利用者に対して提示される電動移動体2の範囲と、提供電力量の少ない利用者に対して提示される電動移動体2の範囲との間で、差をつけることができる。提供電力量が多いほど多くの電動移動体2が提示されるように、抽出方法を設定することで、利用者にサブバッテリ7の充電を促すことができる。
【0214】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。
【0215】
上記実施形態では、利用予定距離を利用者が入力するように構成されていたが、管理サーバ10が当該利用者の利用状況などに基づいて、利用予定距離を推定するように構成されていてもよい。
【0216】
上記実施形態において、サブバッテリ7と端末8とは別体で構成されていたが、サブバッテリ7と端末8とは一体に構成されていてもよい。サブバッテリ7が実質的に端末8としての機能を有するように構成されていてもよい。
【0217】
上記第6実施形態及び第7実施形態では、ポイントを付与することによって、対応する利用者にインセンティブが付与されていたが、インセンティブを付与する方法はポイントの付与には限定されない。サブバッテリ7を電動移動体2の移動以外の目的で使用した利用者や、サブバッテリ7を電動移動体2の移動の目的で使用した利用者に対して、例えば、第2閾値を下げることによって、選択可能な電動移動体2の範囲を広げることによって、対応する利用者にインセンティブが付与される構成であってもよい。また、第4実施形態と同様に、対応する利用者に対して、利用予約の受付時間を早めることによって、インセンティブを付与してもよい。その他、第5実施形態と同様に、選択可能な電動移動体2の範囲を広げることによって、対応する利用者に対して、インセンティブが付与されてもよい。また、インセンティブの付与は、端末8及び管理サーバ10のいずれによって行われてもよく、また、両者が協働することによって行われてもよい。
【0218】
また、上記実施形態において、端末8とサブECU38との間の通信距離が数メートルから数十メートル内に制限されているため、端末8から数メートルから数十メートル内に位置する電動移動体2の発光素子39が発光するように構成されていた。しかし、通信距離の制限以外の方法に基づいて、電動移動体2の発光素子39の発光が端末8から数十メートル内に制限されていてもよい。例えば、端末8とサブECU38とはそれぞれGNSS(Global Navigation Satellite System)によって測位可能に構成され、サブECU38は端末8の位置を取得して、サブECU38は端末8までの距離が所定の通信距離以内にあるか否かを判定する。その後、サブECU38は端末8までの距離が所定の通信距離以内にあるときに、発光素子39を発光させるように構成されていてもよい。
【0219】
上記実施形態において、サブECU38のプロセッサ40は、メインバッテリ14の電池残量や、メインバッテリ14の電池残量及びサブバッテリ7の電池残量の和に基づいて、発光素子39の発光態様を変更するように構成されていた。しかし、サブECU38のプロセッサ40は、メインバッテリ14の電池残量や、メインバッテリ14の電池残量及びサブバッテリ7の電池残量の和を電動移動体2の移動可能距離に換算し、その移動可能距離に基づいて、発光素子39の発光態様を変更するように構成されていてもよい。サブECU38のプロセッサ40は電池残量(又は、電池残量の和)に電動移動体2ごとに設定される係数(以下、換算係数)を積算することによって、移動可能距離を取得してもよく、また、換算係数は、電動移動体2の種別や、電動移動体2の劣化度合いなどに基づいて設定されているとよい。また、換算係数は移動体DBに含まれていてもよく、また、電動移動体2の劣化度合いに基づく場合には、換算係数は電動移動体2のメンテナンス時に管理者によって設定されるとよい。
【0220】
上記実施形態において、ステーション5それぞれにステーションサーバ9が設けられていたが、ステーション5それぞれにステーションサーバ9が設けられていなくてもよい。例えば、電動移動体2に設けられたメインECU29又はサブECU38がそれぞれ、直接、ネットワーク11を介して、管理サーバ10に通信可能に構成されていてもよい。
【0221】
上記実施形態では、端末8から送信された無線信号に基づき、電動移動体2に設けられた発光素子39が発光することで、予約された電動移動体2の位置を報知するように構成されていたが、この態様には限定されない。利用者の保持するサブバッテリ7に発光素子51などの報知装置が設けられているときには、電動移動体2(詳細には、メインECU29又はサブECU38)と、サブバッテリ7との距離が所定値以下にあるときに、サブバッテリ7の報知装置から報知が行われる(具体的には、サブバッテリ7の発光素子51が発光する)態様であってもよい。
【0222】
上記実施形態では、サブバッテリ7を所有しない利用者については、メインバッテリ14の電池残量が第1閾値以上の電動移動体2が選択可能となり、メインバッテリ14の電池残量が第2閾値以上の電動移動体2が選択可能となるように構成されていた。但し、閾値の変更には限定されず、管理サーバ10(又は端末8)が、サブバッテリ7を所有する利用者からの申込を受け付けたときには、サブバッテリ7を所有しない利用者からの申込を受け付けたときに比べて、メインバッテリ14の電池残量の低い移動体を含めて提示するように構成されていてもよい。
【0223】
上記第6実施形態及び第7実施形態では、利用履歴が時間に基づく例を記載したが、この態様には限定されず、例えば、サブバッテリ7から提供される電力量(提供電力量)等に基づいて利用者にインセンティブが付与される構成であってもよい。利用者にインセンティブを付与する方法は、例えば、利用者にポイントが付与されることや、予約開始時間が早められることなどの種々の方法を採用することが可能である。
【0224】
上記実施形態においては、端末8は利用者が所有するスマートフォンである例を記載したが、これには限定されず、端末8は移動体提供システム1を運営する者(サービサー)から貸与されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0225】
1 :移動体提供システム
2 :電動移動体(移動体)
5 :ステーション
7 :サブバッテリ
8 :端末
10 :管理サーバ
14 :メインバッテリ
15 :駆動源
36 :サブバッテリホルダ(バッテリホルダ)
38 :サブECU(制御装置)
39 :発光素子(報知装置の一例)
43 :スピーカ(報知装置の一例)